JP2015081857A - ベルトコンベアのベルト検査方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】移動する水平状態のベルト11の上側及び下側のいずれか一方側にX線発生器19を、他方側にX線ラインセンサ21を配置して、X線ラインセンサ21から一定時間毎に出力されるX線強度分布の信号とX線強度分布を測定したベルト11の進行方向の位置からベルト11のX線透過画像を作成し、X線透過画像中の輝度上昇部の有無からカバーゴム14の減肉の有無を、輝度上昇部が存在する際の輝度上昇部のX線透過画像中の位置からカバーゴム14の減肉の発生位置をそれぞれ求めると共に、予め求めておいたカバーゴム14の厚さと輝度値の定量関係に輝度上昇部の輝度値を当てはめて、輝度上昇部のカバーゴム14の残存厚さを求める。
【選択図】図1
Description
一方、ベルトの残厚は、停止中のベルト上に検査領域を設定し抜き取りで複数の厚さ測定用の測定点を設定し、超音波による測定点のカバーゴムの厚さをそれぞれ求めて、得られたカバーゴムの厚さの分布を用いて評価している。そして、ベルトの残厚の最小値から、ベルトの継続使用の可否を決定している。
前記X線透過画像作成手段に設けられたX線発生器を、対向するガイドローラによって水平状態となったリターン側の前記ベルトの上側及び下側のいずれか一方側に、前記ベルトを透過したX線を検知してX線強度分布を測定するX線ラインセンサを前記ベルトの他方側にそれぞれ配置して、前記X線ラインセンサから一定時間毎に出力される前記X線強度分布の信号と前記X線強度分布を測定した前記ベルトの進行方向の位置から前記ベルトのX線透過画像を作成し、
前記X線透過画像中に発生する輝度上昇部の有無からカバーゴム減肉の有無を、前記輝度上昇部が存在する際の該輝度上昇部の前記X線透過画像中の位置から前記カバーゴム減肉の発生位置をそれぞれ求めると共に、予め求めておいた前記カバーゴムの厚さと輝度値の定量関係に前記輝度上昇部の輝度値を当てはめて、前記輝度上昇部の前記カバーゴムの残存厚さを求める。
ここで、健全状態のベルトとは、スチールコードの断線がなく、かつカバーゴムの減肉が生じていない状態のベルトをさす。
先ず、本発明の一実施の形態に係るベルトコンベアのベルト検査方法が適用されるベルト検査装置10について説明する。図1に示すように、ベルト検査装置10は、ベルトコンベアを運転しながら、対向するガイドローラ(図示せず)によって水平状態となったリターン側のベルト11のX線透過画像を撮影するX線透過画像作成手段12と、撮影されたX線透過画像を用いて、ベルト11内に平行に並べて配置された複数のスチールコード13の断線の有無判定及びスチールコード13を一体的に覆うカバーゴム14の厚さ(残存厚さ)を測定するベルト検査手段15とを有している。以下、詳細に説明する。
本実施の形態に係るベルトコンベアのベルト検査方法では、ベルトコンベアを運転しながら、X線透過画像作成手段12に設けられたX線発生器19を、対向するガイドローラによって水平状態となったリターン側のベルト11の、例えば上側に、ベルト11を透過したX線を検知してX線強度分布を測定するX線ラインセンサ21をベルトの下側にそれぞれ配置して、X線ラインセンサ21から一定時間毎に出力されるX線強度分布の信号とX線強度分布を測定したベルト11の進行方向の位置からベルト11のX線透過画像を作成する。次いで、X線透過画像中のスチールコード13が写ったコード部とカバーゴム14のみが写ったゴム部との輝度の差からスチールコード13の状態を示すコード画像を形成し、コード画像中に発生する画像欠落部の有無からスチールコード13の断線の有無を、画像欠落部のコード画像中の位置からスチールコード13の断線位置を求める。更に、X線透過画像中に発生する輝度上昇部の有無からカバーゴム14の減肉の有無を、輝度上昇部のX線透過画像中の位置からカバーゴム14に生じた減肉の発生位置をそれぞれ求めると共に、予め求めておいたカバーゴム14の厚さと輝度値の定量関係に輝度上昇部の輝度値を当てはめて、輝度上昇部のカバーゴム14の残存厚さを求めている。以下、詳細に説明する。
先ず、図6(A)、(B)に示すように、カバーゴム14と同材質のゴム材のブロックから厚さが段階的に順次変化する階段状の厚さ基準材33を作製する。そして、ベルト検査装置10のX線透過画像作成手段12を用いて厚さ基準材33のX線透過画像を撮影する。このとき、厚さ基準材33は、X線透過画像作成手段12のX線ラインセンサ21の帯状のX線受光部20の上方に、X線受光部20に沿って厚さが段階的に変化するように配置する。なお、厚さ基準材33の厚さの最大値は未使用時のベルト11のカバーゴム14の厚さを超える値に、厚さ基準材33の厚さの最小値はベルト11の継続使用が中止される際の残存厚さより小さな値にそれぞれ設定する。例えば、未使用時のベルト11のカバーゴム14の厚さ(初期厚さ)を10mm、ベルト11の継続使用が中止される際の残存厚さを4mmとする場合、厚さ基準材33の厚さを2mm以上12mm以下、厚さ変化ピッチを2mmとする。撮影したX線透過画像を図7(A)に示す。
更に、本実施の形態とその他の実施の形態や変形例にそれぞれ含まれる構成要素を組合わせたものも、本発明に含まれる。
例えば、移動するベルトの上面側にX線発生器を、下面側にX線ラインセンサを配置したが、上面側にX線ラインセンサを、下面側にX線発生器を配置してもよい。
なお、本発明のベルトコンベアのベルト検査方法は、内部にスチールコードが設けられたベルトを対象にしているが、スチールコードが存在しないベルト(例えば、帆布コンベアベルト)に対しても適用できる。スチールコードが存在しない場合、X線透過画像中に発生する輝度上昇部の有無からベルトの減肉の有無を、輝度上昇部のX線透過画像中の位置から減肉の発生位置をそれぞれ求めることができ、予め求めておいたベルトの厚さと輝度値の定量関係に、輝度上昇部の輝度値を当てはめることで、輝度上昇部(減肉部)の残存厚さを求めることができる。
Claims (5)
- 平行に並べて配置された複数のスチールコードと該スチールコードを一体的に覆うカバーゴムとを有するベルトを備えたベルトコンベアを運転しながら、X線透過画像作成手段を使用して前記ベルトの厚さ方向にX線を透過させて得られるX線透過画像を用いて、前記ベルトの検査を行うベルトコンベアのベルト検査方法において、
前記X線透過画像作成手段に設けられたX線発生器を、対向するガイドローラによって水平状態となったリターン側の前記ベルトの上側及び下側のいずれか一方側に、前記ベルトを透過したX線を検知してX線強度分布を測定するX線ラインセンサを前記ベルトの他方側にそれぞれ配置して、前記X線ラインセンサから一定時間毎に出力される前記X線強度分布の信号と前記X線強度分布を測定した前記ベルトの進行方向の位置から前記ベルトのX線透過画像を作成し、
前記X線透過画像中に発生する輝度上昇部の有無からカバーゴム減肉の有無を、前記輝度上昇部が存在する際の該輝度上昇部の前記X線透過画像中の位置から前記カバーゴム減肉の発生位置をそれぞれ求めると共に、予め求めておいた前記カバーゴムの厚さと輝度値の定量関係に前記輝度上昇部の輝度値を当てはめて、前記輝度上昇部の前記カバーゴムの残存厚さを求めることを特徴とするベルトコンベアのベルト検査方法。 - 請求項1記載のベルトコンベアのベルト検査方法において、前記X線透過画像中の前記スチールコードが写ったコード部と前記カバーゴムのみが写ったゴム部との輝度の差から前記スチールコードの状態を示すコード画像を形成し、該コード画像中に発生する画像欠落部の有無から前記スチールコードの断線の有無を、前記画像欠落部が存在する際の前記コード画像中の位置から前記スチールコードの断線位置を求めることを特徴とするベルトコンベアのベルト検査方法。
- 請求項2記載のベルトコンベアのベルト検査方法において、前記コード画像は、前記コード部の輝度値の最大値を閾値とする前記X線透過画像の2値化画像であることを特徴とするベルトコンベアのベルト検査方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のベルトコンベアのベルト検査方法において、前記カバーゴムの状態を示すカバー画像を、前記X線透過画像の輝度分布と健全状態の前記ベルトのX線透過画像の輝度分布との差から求めることを特徴とするベルトコンベアのベルト検査方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のベルトコンベアのベルト検査方法において、前記定量関係は、前記カバーゴムと同材質で厚さが段階的に変化する厚さ基準材に対して前記X線透過画像作成手段を使用して得られるX線透過画像から求めた厚さと輝度値の相関関係であることを特徴とするベルトコンベアのベルト検査方法。
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