JP5434605B2 - 易接着性白色ポリエステルフィルム - Google Patents

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Description

本発明は、密着性と耐湿熱性に優れた易接着性白色ポリエステルフィルムに関する。詳しくはテレホンカード,キャッシュカード,クレジットカード,交通カード,IDカードなどの磁気カード,ICカード,印刷カード、ラベルやグラフィック材料等の印刷材料,液晶ディスプレイバックライトの反射板,フレキシブルフラットケーブル基材などの工業材料として好適な、易接着性白色ポリエステルフィルムに関する。
二軸延伸ポリエステルフィルムは、機械的性質、電気的性質、寸法安定性等の優れた特性を有することから、磁気記録材料、包装材料、電気絶縁材料、感光材料、製図材料、写真材料等多くの分野の基材フィルムとして使用されている。
しかしながら、二軸延伸フィルム表面は高度に結晶配向されているため、各種塗料、接着剤、インキ等との接着性が乏しい等の欠点を有している。特に、ラベル用途や磁気記録カード用途等では、その最終製品の使用状態や保管状態が各個人によって大きく異なり、例えば保管中にラベルや磁気記録カードが一時的にではあるが、折れ曲がる状態を経ることがある。この時、基材フィルムと被覆物(装飾層や磁気記録層等)との接着性が乏しいと、界面で剥離し製品外観を損なう、あるいは磁気記録カードとしての機能を失うことになる。そのため、従来からポリエステルフィルム表面に種々の方法により接着性を付与する検討がなされてきた。
例えば、基材フィルムの表面に、ポリエステル、アクリル、ポリウレタン、アクリルグラフトポリエステルなどの各種樹脂を被覆層の主たる構成成分とする塗布層を設けることにより、基材フィルムに易接着性を付与する方法が一般的に知られている。この塗布法の中でも、結晶配向が完了する前の熱可塑性樹脂フィルムに、前記樹脂の溶液または樹脂を分散媒で分散させた分散体を含有する水性塗布液を基材フィルムに塗工し、乾燥後、少なくとも一軸方向に延伸し、次いで熱処理を施して、熱可塑性樹脂フィルムの配向を完了させる方法(いわゆるインラインコート法)や、熱可塑性樹脂フィルムの製造後、該フィルムに水系または溶剤系の塗布液を塗布後、乾燥する方法(いわゆるオフラインコート法)が工業的に実施されている。
本発明のフィルムが想定するカードや印刷材料,工業材料は、屋内外を問わず種々の環境で用いられる。特に、ICカードなどは、高温多湿となる自動車の室内に保管されたり、東南アジアなどの高温多湿地域などでも頻繁にかつ長期間にわたって用いられたりするため、高い耐久性すなわち高温高湿下でも層間剥離がおきないような高い耐湿熱性をと密着性を両立させることが求められる。
そのため下記特許文献では、塗布液に架橋剤を添加し、インラインコート法による塗布層形成時に塗布層樹脂中に架橋構造を形成させることで、耐湿熱性を付与した易接着性熱可塑性樹脂フィルムが開示されている。
例えば、特許文献1では積層膜中にアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、及びウレタン樹脂から選ばれた1種類の樹脂、及び、メラミン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、あるいはエポキシ系架橋剤の少なくとも1種から選ばれた架橋剤を含有し、アミドエステル結合、ウレタン結合、アミド結合、ウレア結合の少なくとも1種を含有してなる積層膜が設けられてなるレンズシート用フィルムが開示されており、具体的にウレタン樹脂とメラミン系架橋剤、ポリエステル樹脂とメラミン系架橋剤及びオキサゾリン系架橋剤、アクリル樹脂とポリエステル樹脂とオキサゾリン系架橋剤等が例示されている。
特許文献2ではポリエステル樹脂とオキサゾリン基及びポリアルキレンオキシド鎖を有するアクリル樹脂を含む塗布層が設けられている易接着性ポリエステルフィルムが例示されている。
特許文献3ではポリエステル系ポリウレタンとオキサゾリン含有ポリマーを塗布した易接着フィルムが例示されている。
特許文献4ではアニオン性基を有するポリカーボネート系ポリウレタンとメラミン系架橋剤、またはエポキシ系架橋剤が例示されている。
また、本出願人は特許文献5において、共重合ポリエステル樹脂とポリウレタン樹脂とオキサゾリン系架橋剤からなる塗布層を積層した易接着フィルムを例示している。
特開2000−141574号公報 特許第3737738号公報 特開2000−355086号公報 特許第2544792号公報 特許第3900191号公報
しかしながら、上記特許文献に開示されるような易接着性フィルムは、当初は良好な密着性を示すものの、高温高湿下の長期間の使用においては密着強度の低下は避けられないものであった。このような密着性の低下のため、初期性能が長期間維持しないという問題があった。
本発明は上記課題に鑑み、従来避けられないと考えられてきた高温高湿下での塗布層の劣化、換言すれば高温高湿下における密着性の低下をほとんど引き起こさない易接着性白色ポリエステルフィルムを提供するものである。
なお、本発明で言う高温高湿下での密着性とは光硬化型アクリル層を積層した後80℃、95%RH、48時間の環境下に置き、隙間間隔2mmのカッターガイドを用いて、光硬化型アクリル層を貫通して基材フィルムに達する100個のマス目状ハーフカットを光硬化型アクリル層面につけ、次いでセロハン粘着テープをマス目状のハーフカット面に貼り付け、消しゴムでこすって完全に密着させ、同一箇所を、勢いよく5回引きはがした時の密着性を意味し、一般に用いられるJIS K5600−5−6記載の評価方法より厳しい判定基準における密着性である。本発明はこのような高温高湿下での密着性が初期に示す密着性と同等もしくはそれ以上の密着性を示すことが課題である。
本発明者は上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、ポリカーボネート系ウレタン樹脂を主成分とし、さらにオキサゾリン基が1.0〜4.0mmol/g含む塗布層により初期密着性だけでなく耐湿熱性が向上するという効果を見出し本発明に至ったものである。すなわち、塗布層にポリカーボネート系ウレタン樹脂とオキサゾリン基を有する化合物を含有しながら、これらを実質的に架橋構造を有しないか、または架橋度が低い状態にしてオキサゾリン基を塗布層中に残存させることにより、高温、高湿下においても高い密着性を維持するという従来の技術常識を覆す事実を見出し、本発明に至ったものである。
前記特許文献にもあるように、これまでの技術常識では密着性を向上させるために、架橋剤とそれに反応しうる官能基を有する樹脂と混合し、塗布層積層時に高度に架橋構造を形成させることが望ましいと考えられてきた。しかしながら、本発明は、鋭意研究の結果、オキサゾリン基と高い反応性を示す官能基であるカルボキシル基またはその塩が少ない、または、実質的に有さないポリカーボネート系ウレタン樹脂とオキサゾリン系架橋剤を用い、未架橋のオキサゾリン基を特定範囲で残存する塗布層を形成することで、初期密着性と湿熱下での密着性が向上するという、従来技術に反する新しい技術思想に基づく易接着性白色ポリエステルフィルムを得るに至ったものである。
すなわち、本発明では塗布層中にオキサゾリン基が特定範囲で残存していることを必須とする。カルボキシル基と高い反応性を有するオキサゾリン系架橋剤は、技術常識からはカルボキシル基などの官能基を有する樹脂と組み併せて塗布されるものであり、実質的にカルボキシル基を有さない樹脂と組み合わせて用いる動機付けは無く、従来技術と明確に区別できるものである。尚、塗布層中のオキサゾリン基の含有量は全反射吸収赤外分光法によって求めることができる。
本発明は、以下の解決手段により達成することができる。
(1)白色ポリエステルフィルムの少なくとも片面に塗布層を有する易接着性白色ポリエステルフィルムであって、前記塗布層はポリカーボネート系ウレタン樹脂を主成分とし、さらに前記塗布層中にオキサゾリン基が0.5〜4.0mmol/g含有し、当該フィルムの光学濃度が0.5〜2.0、白色度が60〜98である、易接着性白色ポリエステルフィルム。
(2)白色ポリエステルフィルムが平均粒径0.1〜3μmの微粒子を3〜50質量%含有する前記易接着性白色ポリエステルフィルム。
(3)白色ポリエステルフィルムの内部にポリエステル樹脂とは非相溶の熱可塑性樹脂に由来する空洞を多数含有する前記易接着性白色ポリエステルフィルム。
(4)白色ポリエステルフィルムがA層/B層/A層の積層構造であり、A層に無機粒子を含有し、B層には微細空洞を含有する前記易接着性白色ポリエステルフィルム。
テルフィルム。
本発明の易接着性白色ポリエステルフィルムは印刷層や粘着・接着層などの機能層との高温高湿下での密着性および耐湿熱性に優れ、上記の高温高湿処理後の密着性が当初の密着性と同等かもしくは向上するものである。これによって、本発明の易接着性白色ポリエステルフィルムを基材として用いたカードや印刷材料,工業材料は、高温高湿下での印刷層や粘着・接着層との密着性が良好となる。
[白色ポリエステルフィルム]
本発明の白色ポリエステルフィルムは結晶性のポリエステルを主体として構成されることが必要である。結晶性ポリエステルとしては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸又はそのエステルとエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコールなどのグリコールとを適切な割合で重縮合させて製造されるポリエステルである。これらのポリエステルは芳香族ジカルボン酸とグリコールとを直接反応させる直重法のほか、芳香族ジカルボン酸のアルキルエステルとグリコールとをエステル交換反応させた後、重縮合させるエステル交換法か、あるいは芳香族ジカルボン酸のジグリコールエステルを重縮合させるなどの方法によって製造することができる。
前記の結晶性ポリエステルの代表例として、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートあるいはポリエチレン−2,6−ナフタレートが挙げられる。前記のポリエステルはホモポリマーであってもよく、第三成分を共重合したものであってもよい。
前記の結晶性ポリエステルは、その固有粘度が0.4〜0.8dl/gであることが好ましい。固有粘度が0.4dl/g未満の場合には、製造時の延伸工程で破断することが多くなったり、得られたフィルムの力学的特性が低下したりするため好ましくない。また、0.8dl/gを超える場合には、力学特性の向上効果が飽和するばかりでなく、押出時の負荷が大きくなるため好ましくない。
本発明のフィルムは、白色であることすなわちフィルム全体での光学濃度が0.5〜2.0であることと、白色度が60〜98であることが必要である。光学濃度がこの下限に満たない場合には半透明状の外観を有することになるために好ましくなく、上限を超えた場合には製造時の延伸工程での破断頻度が増加するなどして工業生産が困難となるために好ましくない。また白色度がこの下限に満たない場合には、外観上もはや白色とは言えず印刷基材などとして用いた場合の意匠性が著しく低下するため好ましくない。なお白色度がこの上限を超えることにおいてはフィルムの性質上で特段の問題を生じないが、本発明の技術領域とは異なる特段の技術を用いることが必要であるため、本発明の範囲ではない。
この光学濃度すなわち隠蔽性と白色度を達成するためには、フィルム内部に微粒子や微細空洞を含有させるのが好ましい実施形態である。
フィルムに含有させる微粒子としては、白色顔料や空洞形成の核剤として作用する無機または有機の微粒子が用いられ、酸化チタンや硫酸バリウム,酸化亜鉛,硫化亜鉛,炭酸カルシウム,架橋アクリル粒子,架橋ポリスチレン粒子などが好適であるが、屈折率が高いことから白色顔料として高い性能を有する酸化チタンが好ましい。
ここで用いる微粒子においては、平均粒径として0.1〜3μmのものを用いることが好ましく、0.2〜0.5μmのものを用いることがより好ましい。平均粒径がこの範囲に満たない場合には、粒子やその周辺に形成される微細空洞のサイズが可視光線の波長領域より小さくなり、隠蔽性や白色度を発現しにくくなるために好ましくない。またこの範囲を超える場合には、フィルム表面に粗大な突起欠点を引き起こしたり、製造時の延伸工程での破断を誘発したりするために好ましくない。
なお、微粒子の平均粒径の測定については、フィルム断面を走査型電子顕微鏡(日立製作所製、S−51O型)で観察し、粒子の大きさに応じて適宜倍率を変え、写真撮影したものを拡大コピーした。次いで、ランダムに選んだ少なくとも200個以上の粒子について各粒子の外周をトレースし、画像解析装置にてこれらのトレース像から粒子の円相当径を測定し、これらの平均を平均粒子径とした。
またフィルム中に微粒子を含有させる場合には、その含有量はフィルム全体に対して3〜50質量%であることが好ましく、5〜20質量%であることがより好ましい。含有量がこの範囲に満たない場合には、隠蔽性や白色度を発現する効果が僅少となるため好ましくなく、この範囲を超える場合にはこの効果が飽和したり、製造時の延伸工程での破断を誘発したりするために好ましくない。
本発明においては、ポリエステル樹脂に非相溶の熱可塑性樹脂を空洞形成剤として含有させ、次いで少なくとも一方向に延伸することによって微細な空洞を形成させた空洞含有ポリエステルフィルムとすることも好ましい実施形態である。
ここで用いるポリエステル樹脂に非相溶の熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスルホン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂などが例示されるが、中でもポリオレフィン系樹脂やポリスチレン系樹脂が好ましく、この両者を併用することがより好ましい。更にポリオレフィン系樹脂としてはポリプロピレン系樹脂やポリメチルペンテン系の樹脂が耐熱性や空洞形成性の上から好ましく、ポリスチレン系樹脂としてはホモポリマーであるGPPS樹脂が耐熱性や分散性の観点から好ましい。
フィルム中に空洞を含有させて用いる場合には、本発明のフィルム全体における見かけ密度が0.7〜1.3g/cmとすることが好ましく、1.0〜1.2g/cmとすることがより好ましい。見かけ密度がこの範囲に満たない場合には、フィルムの表面強度が著しく低下したり、加工時に座屈ジワなどを生じたりするために好ましくない。またこの範囲を超えた場合には、微細空洞によって発現する隠蔽性や白色性,クッション性などが十分でなく、微細空洞を形成させる意味が希薄になる。
なお本発明のフィルム中には、本発明の効果を阻害しない範囲において、その他の微粒子(アンチブロッキング剤やマット剤)や酸化防止剤や熱安定剤,帯電防止剤,蛍光増白剤,耐光剤,紫外線吸収剤,界面活性剤,架橋剤などを含有させることも可能である。
また、基材ポリエステルフィルムの層構成は単層構成でも積層構成でも構わないが、A層/B層/A層の積層構造であり、A層に無機粒子を含有し、B層には微細空洞を含有する積層構成とすることは好ましい実施形態である。表面層であるA層に無機粒子を含有する層を配置することによって、フィルムの滑り性すなわちハンドリング性や隠蔽性を改善することが可能であり、微細空洞を内層であるB層だけに含有させることによって、フィルムのクッション性発現しつつフィルム表面の強度も確保することが可能になる。ここで積層構成を形成する方法は特に限定されないが、共押出しによって行なうことが製造時の安定性や加工コストの観点から好ましい。
本発明の易接着性白色ポリエステルフィルムの厚みは、特に制限しないが、25〜300μmの範囲で用途に応じて任意に決めることが可能であり、50〜250μmの範囲とすることが好ましい。厚みがこの範囲に満たない場合には、白色フィルムとして必要な隠蔽性や白色度を得るのが困難になるため好ましくない。また厚みがこの範囲を超える場合には、製造工程における延伸が困難になるため好ましくない。
また、本発明のフィルムには、本発明の目的を損なわない範囲で、コロナ放電処理、グロー放電処理、火炎処理、紫外線照射処理、電子線照射処理、オゾン処理などの表面活性化処理を施してもよい。
次に本発明の塗布層について説明する。
[塗布層]
本発明の易接着性白色ポリエステルフィルムの塗布層には、ポリカーボネート系ウレタン樹脂を主成分として、オキサゾリン基を特定範囲で残存させることが重要である。ここで、「主成分」とは、塗布層に含まれる全固形成分中として30質量%以上含有することを意味する。本発明のフィルムでは、前記ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂と、オキサゾリン基を有する化合物とが実質的に架橋構造を有しない又は架橋度が低いことが好ましい。
従来、前述のように塗布層の耐湿熱性を向上させる点からは架橋構造を積極的に導入することが望ましいと考えられていた。しかし、本発明者は塗布層を前記のような構成にすることにより耐湿熱性が著しく向上することを見出した。このような構成により、高温高湿下での密着性が向上することの機序はよくわからないが、本発明者は以下のように考えられる。
本発明の塗布層には、オキサゾリン基と高い反応性を示す官能基であるカルボキシル基またはその塩を含まないか、または、極めて少ないため、塗布層中には未反応のオキサゾリン基が多く存在する。一方、積層される機能層に用いられる樹脂、例えば光硬化型アクリル樹脂及び未反応物にはカルボキシル基などの官能基が存在する。さらに塗布層を設ける基材フィルムであるポリエステル樹脂にも官能基が存在する。高温高湿の環境下ではこれらの機能性層および/もしくは基材フィルムに存在する官能基とオキサゾリン基の相互作用が進行し、強固な密着性が得られるものと推察される。
本発明における塗布層中のオキサゾリン基の濃度の下限は0.5mmol/g、好ましくは0.7mmol/g、さらに好ましくは1.0mmol/gであり、上限は4.0mmol/g、好ましくは3.8mmol/g、さらに好ましくは3.5mmol/gである。上記下限未満では十分な高温、高湿下での密着性が得られない場合がある。上記上限を越えると相対的にポリカーボネート系ウレタン樹脂の比率が小さくなり、密着性、特に初期密着性が低下する場合がある。
本発明の塗布層は、水系の塗布液を用い後述のインラインコート法により設けることが好ましい。そのため、本発明のウレタン樹脂は水溶性であることが望ましい。水溶性ウレタン樹脂を用いると、オキサゾリン基を有する樹脂との相溶性が増し、透明性が向上することができる。なお、前記の「水溶性」とは、水、または水溶性の有機溶剤を50質量%未満含む水溶液に対して溶解することを意味する。
ウレタン樹脂に水溶性を付与させるためには、ウレタン分子骨格中にスルホン酸(塩)基又はカルボン酸(塩)基を導入(共重合)することにより可能となる。ここでスルホン酸(塩)基は強酸性であり、その吸湿性能により耐湿熱性を維持するのが困難な場合があるので、弱酸性であるカルボン酸(塩)基を導入するのが一般的である。
ウレタン樹脂にカルボン酸(塩)基を導入するためには、例えば、ポリオール成分として、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸などのカルボン酸基を有するポリオール化合物を共重合成分として導入し、塩形成剤により中和する。塩形成剤の具体例としては、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミンなどのトリアルキルアミン類、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリンなどのN−アルキルモルホリン類、N−ジメチルエタノールアミン、N−ジエチルエタノールアミンなどのN−ジアルキルアルカノールアミン類が挙げられる。これらは単独で使用できるし、2種以上併用することもできる。
水溶性を付与するために、カルボン酸(塩)基を有するポリオール化合物を共重合成分として用いる場合は、ウレタン樹脂中のカルボン酸(塩)基を有するポリオール化合物の組成モル比は、ウレタン樹脂の全ポリイソシアネート成分を100モル%としたときに、3〜60モル%であることが好ましく、10〜40モル%であることが好ましい。前記組成モル比が3モル%未満の場合は、水分散性が困難になる場合がある。また、前記組成モル比が60モル%を超える場合は、塗布層形成時の残存オキサゾリン基が減少するため耐湿熱性が低下する場合がある。
しかしながら、上記のようにウレタン樹脂としてカルボキシル基を導入したいわゆるアニオンタイプのウレタン樹脂を用いる場合、塗布液中でオキサゾリン基と反応し、塗布層形成時の未反応のオキサゾリン基が低下する場合がある。そのため、塗布層中にカルボキシル基が実質的に有さないことが望ましい。そこで、ウレタン樹脂に水溶性を付与するため、カルボキシル基の代わりに、ポリオキシアルキレン基を導入するのが本発明の好ましい実施態様である。ウレタン樹脂としてポリオキシアルキレン基を導入したウレタン樹脂を用いる場合、塗布層中には実質的にカルボキシル基を導入せず水溶性化が可能なため、未反応のオキサゾリン基が安定的に残存し、より優れた耐湿熱性を発揮することができる。
本発明の塗布液に用いるポリカーボネート系ウレタン樹脂についてさらに詳細に説明する。
本発明では、ポリカーボネート系ウレタン樹脂、すなわちウレタン樹脂の構成成分としてポリカーボネートポリオールを有することを特徴とする。
ウレタン樹脂には大きくポリエステル系ウレタン樹脂、ポリエーテル系ウレタン樹脂、ポリカーボネート系ウレタン樹脂に分類されるがポリエステル系ウレタン樹脂は高温高湿下で加水分解しやすく、ポリエーテル系ウレタン樹脂は吸湿性が高いため塗布層の膜強度が低下しやすく密着性が不足する。一方、ポリカーボネート系ウレタン樹脂は優れた耐湿熱性を有する。本発明でポリカーボネート系ウレタン樹脂を用いるのはこの理由による。
すなわち、本発明の塗布層にポリカーボネートを構成成分とするウレタン樹脂を含有させることで、耐湿熱性を向上させることができる。本発明のポリカーボネート系ウレタン樹脂は、構成成分として、少なくともポリオール成分、ポリイソシアネート成分を含み、さらに必要に応じて鎖延長剤を含む。本発明のポリカーボネート系ウレタン樹脂は、これら構成成分が主としてウレタン結合により共重合された高分子化合物である。なお、これらポリカーボネート系ウレタン樹脂の構成成分は、核磁気共鳴分析(NMR)などにより特定することが可能である。
本発明のウレタン樹脂の構成成分であるポリカーボネートポリオールとしては、ポリカーボネートジオール、ポリカーボネートトリオールなどが挙げられるが、好適にはポリカーボネートジオールを用いることができる。本発明のウレタン樹脂の構成成分であるポリカーボネートジオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,8−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノール−Aなどのジオール類の1種または二種以上と、例えば、ジメチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート、ホスゲンなどのカーボネート類を反応させることにより得られるポリカーボネートジオールなどが挙げられる。ポリカーボネートジオールの数平均分子量としては、好ましくは300〜5000であり、より好ましくは500〜3000である。
本発明において、ウレタン樹脂の構成成分であるポリカーボネートポリオールの組成モル比は、ウレタン樹脂の全ポリイソシアネート成分を100モル%とした場合、3〜100モル%であることが好ましく、5〜50モル%であることがより好ましく、6〜20モル%であることがさらに好ましい。前記組成モル比が低い場合は、ポリカーボネートポリオールによる耐久性の効果が得られない場合がある。また、前記組成モル比が高い場合は、初期密着性が低下する場合がある。
ポリイソシアネートとしては、トルイレンジイソシアネートの異性体類、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類、キシリレンジイソシアネート等の芳香族脂肪族ジイソシアネート類、イソホロンジイソシアネート及び4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンビスメチルイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート類、ヘキサメチレンジイソシアネート、および2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類、あるいはこれらの化合物を単一あるいは複数でトリメチロールプロパン等とあらかじめ付加させたポリイソシアネート類が挙げられる。
鎖延長剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、及び1,6−ヘキサンジオール等のグリコール類、グリセリン、トリメチロールプロパン、およびペンタエリスリトール等の多価アルコール類、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、およびピペラジン等のジアミン類、モノエタノールアミンおよびジエタノールアミン等のアミノアルコール類、チオジエチレングルコール等のチオジグリコール類、あるいは水が挙げられる。
効果的にオキサゾリン基を残存するために、本発明に用いるポリカーボネート系ポリウレタンはウレタン樹脂の側鎖にポリオキシエチレン鎖を有する構造が好ましい。
ウレタン樹脂に導入するポリオキシアルキレン基としては、ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基、ポリテトラメチレングリコール鎖などが挙げられ、これらは単独で使用できるし、二種以上併用することもできる。中でも、ポリオキシエチレン基が好適に用いることができる。
ウレタン樹脂にポリオキシエチレン基を導入するには、例えば、ポリイソシアネートと片末端封鎖ポリオキシエチレングリコール(炭素数1〜20のアルキル基で片末端封止したアルコキシエチレングリコール)とを、片末端封鎖ポリオキシエチレングリコールのヒドロキシル基に対してジイソシアネートのイソシアネート基が過剰となる割合でウレタン化反応させた後、必要により未反応のポリイソシアネートを除去することにより、ポリオキシエチレン鎖含有モノイソシアネートを得て、次いで、得られたポリオキシエチレン鎖含有モノイソシアネートとジイソシアネートをアロファネート化反応させることにより、得ることができる。
水溶性を付与するために、ウレタン樹脂にポリオキシエチレン基を導入する場合は、ウレタン樹脂中のポリオキシエチレン基の組成モル比は、ウレタン樹脂の全ポリイソシアネート成分を100モル%とした場合、3モル%以上であることが好ましく、10モル%以上であることがより好ましく、20モル%以上であることがさらに好ましい。前記組成モル比が3モル%未満の場合は、水分散性が困難になる場合がある。
前記の方法によって得られたポリカーボネート系ウレタン樹脂はオキサゾリン基との官能基であるカルボキシル基またはその塩を実質的に有さないか、または少ないものである。
前記ポリカーボネート系ウレタン樹脂は塗布層中に30質量%以上90質量%以下含有することが好ましい。特に、レンズ層のように高い密着性が求められる場合、より好ましくは40%質量%以上80質量%以下である。ウレタン樹脂の含有量が多い場合には、相対的にオキサゾリン基を有する化合物の含有量が少なくなるため、高温高湿下での密着性が低下し、逆に、ウレタン樹脂の含有量が少ない場合には、初期密着性が低下するばかりでなく、塗布工程中で塗布層が剥がれ、欠点となる場合がある。
本発明では、ポリカーボネート系ウレタン樹脂以外の樹脂を密着性向上のために含有させても良い。例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられる。好ましくは、カルボキシル基またはその塩の含有量が少ないものが好ましく、より好ましくは、カルボンキシル基またはその塩を含有していないものである。カルボキシル基またはその塩が多い場合は、オキサゾリン基と反応してしまい、高温高湿下で基材フィルムや機能層に含まれるカルボキシル基などの官能基と反応するオキサゾリン基が減少してしまうため好ましくない。
本発明では、塗布層中にオキサゾリン基を有する化合物を含む。オキサゾリン基を有する化合物は、塗布液が水系塗布液の場合、他の水溶性樹脂との相溶性がよく、塗布層の透明性を向上させることから、水溶性が好ましい。
オキサゾリン基を有する化合物を水溶性にするために、組成中に親水性単量体を含有させるのが好ましい。親水性単量体としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸とポリエチレングリコールのモノエステル化合物等のポリエチレングリコール鎖を有する単量体、(メタ)アクリル酸2−アミノエチルおよびその塩、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、スチレンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。なかでも、水への溶解性の高い(メタ)アクリル酸メトキシポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸とポリエチレングリコールのモノエステル化合物等のポリエチレングリコール鎖を有する単量体を含有していることが好ましい。
また、本発明に用いるオキサゾリン基を有する化合物のオキサゾリン価は、特に限定されるものではないが、具体的には、例えば、1000g−solid/eq.以下であることが好ましく、より好ましくは500g−solid/eq.以下、さらにより好ましくは300g−solid/eq.以下である。上記オキサゾリン価が上限を超える場合は、十分な基材フィルムや機能層に含まれるカルボキシル基などとの相互作用が発現されず、耐久性、耐水性が満足に得られない場合がある。なお、上記オキサゾリン価(g−solid/eq.)は、オキサゾリン基1mol当たりの重合体重量であるとする。よって、該オキサゾリン価の値が小さいほど重合体中のオキサゾリン基の量は多く、値が大きいほど重合体中のオキサゾリン基の量は少ないということを表す。
尚、本発明に用いるオキサゾリン基を有する化合物は上市されているものでもよい。上市されている水溶性または水分散性のオキサゾリン基を有する化合物としては例えば、日本触媒社製のエポクロスWS―300、エポクロスWS―500、エポクロスWS―700、エポクロスK―2010Eなどが挙げられる。
前記オキサゾリン基を有する化合物は塗布層中に10質量%以上70質量%以下含有することが好ましい。特に高い密着性が求められる場合には30%質量%以上70質量%以下とすることがより好ましい。オキサゾリン基を有する化合物の含有量が多い場合には、機能層との特に初期密着性が低下し、逆に、含有量が少ない場合には、高温高湿下での密着性が低下してしまう。
塗布層中のオキサゾリン基の有無、及び含有量は公知の方法によって求めることができる。例えば後述するような赤外分光法で検出する方法や、塗布層を削り取り、その削り物をメチルエチルケトン、クロロホルムまたはジメチルホルムアミドに溶解し、核磁気共鳴分析計(NMR)を用いて、その積分比より各組成のモル%比を決定する等の方法が挙げられる。
本発明においては、ハンドリング性の点から塗布層中に粒子を含有させることも好ましい実施形態である。粒子は、(1)シリカ、カオリナイト、タルク、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、ゼオライト、アルミナ、硫酸バリウム、カーボンブラック、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、炭酸亜鉛、二酸化チタン、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、水酸化アルミニウム、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、等の無機粒子、(2)アクリルあるいはメタアクリル系、塩化ビニル系、酢酸ビニル系、ナイロン、スチレン/アクリル系、スチレン/ブタジエン系、ポリスチレン/アクリル系、ポリスチレン/イソプレン系、ポリスチレン/イソプレン系、メチルメタアクリレート/ブチルメタアクリレート系、メラミン系、ポリカーボネート系、尿素系、エポキシ系、ウレタン系、フェノール系、ジアリルフタレート系、ポリエステル系等の有機粒子が挙げられる。
この粒子の平均粒子径は特に限定されないが、平均粒径が1〜500nmのものが好適であり、1〜100nmがより好ましい。また、平均粒径の異なる粒子を二種類以上含有させても良い。
粒子の含有量としては、0.5質量%以上20質量%以下が好ましい。少ない場合は、十分な耐ブロッキング性を得ることができず、また耐スクラッチ性が悪化してしまう。多い場合は、塗膜強度が低下する場合がある。
塗布層には、塗布時のレベリング性の向上、塗布液の脱泡を目的に界面活性剤を含有させることもできる。界面活性剤は、カチオン系、アニオン系、ノニオン系などいずれのものでも構わないが、シリコン系、アセチレングリコール系又はフッ素系界面活性剤が好ましい。これらの界面活性剤は、機能層との密着性を損なわない程度の範囲、例えば、塗布液中に0.005〜0.5質量%の範囲で含有させることも好ましい。
塗布層に他の機能性を付与するために、機能層との密着性を損なわない程度の範囲で、各種の添加剤を含有させても構わない。前記添加剤としては、例えば、蛍光染料、蛍光増白剤、可塑剤、紫外線吸収剤、顔料分散剤、抑泡剤、消泡剤、防腐剤、帯電防止剤等が挙げられる。
本発明において、フィルム上に塗布層を設ける方法としては、溶媒、粒子、樹脂を含有する塗布液をフィルムに塗布、乾燥する方法が挙げられる。溶媒として、トルエン等の有機溶剤、水、あるいは水と水溶性の有機溶剤の混合系が挙げられるが、好ましくは、環境負荷の観点から水単独あるいは水に水溶性の有機溶剤を混合したものが好ましい。
塗布層を形成するための塗布液をフィルムに塗布するための方法は、公知の任意の方法を用いることができる。例えば、リバースロールコート法、グラビアコート法、キスコート法、ダイコーター法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアナイフコート法、ワイヤーバーコート法、パイプドクター法、含浸コート法、カーテンコート法、などが挙げられる。これらの方法を単独で、あるいは組み合わせて塗工する。
本発明においては、塗布層は未延伸あるいは一軸延伸後のフィルムに前記塗布液を塗布、乾燥した後、少なくとも一軸方向に延伸し、次いで熱処理を行って形成させる。
本発明において、最終的に得られる塗布層の乾燥後の塗布量は、0.02〜0.5g/mであることが好ましい。塗布層の塗布量が0.02g/m未満であると、接着性に対する効果が低下する場合がある。一方、塗布量が0.5g/mを越えると、滑り性が低下する場合がある。
[製造方法]
本発明の易接着性白色ポリエステルフィルムの製造方法は任意であり、特に制限されるものではないが、例えば以下のようにして製造することが出来る。
フィルム原料を十分に真空乾燥した後に所望組成となるようにブレンドし、押出機で溶融混練りした後に、ダイスより回転冷却金属ロールに静電気を印加しながらシート状に押出して未延伸フィルムを得る。この際、白色顔料やその他添加剤は押出機に粉末添加して混練りするのではなく、予めポリエステル樹脂中に白色顔料などをそれぞれ別々に高濃度で含有させたマスターバッチを作成し、それらをポリエステル樹脂でブレンド希釈する方法が均一混合の点から好ましい。
また、基材のポリエステルフィルムを積層構造とする場合には、各層を構成する原料を別々の押出機に供給した後、例えば溶融状態でA層/B層の二層構造やA層/B層/A層の3層構成などに積層して、同一のダイから押出す共押出し法を採用することが好ましい。
こうして得られた未延伸フィルムは、更に速度差をもったロール間での延伸(ロール延伸)やクリップに把持して拡げていくことによる延伸(テンター延伸)や空気圧によって拡げることによる延伸(インフレーション延伸)などによって二軸配向処理される。未延伸フィルムを延伸・配向処理する条件は、フィルムの物性と密接に関係する。以下では、最も一般的な逐次二軸延伸方法、特に未延伸シートを長手方向次いで幅方向に延伸する方法を例にとり、延伸・配向条件を説明する。
まず、第一段の縦延伸工程では、周速が異なる2本あるいは多数本のロール間で延伸する。このときの加熱手段としては、加熱ロールを用いる方法でも非接触の加熱方法を用いる方法でもよく、それらを併用してもよい。次いで得られた一軸延伸フィルムをテンターに導入してポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)+10〜Tg+80℃の温度で2.5〜5倍に延伸する。
このようにして得られた二軸延伸フィルムに対し、必要に応じて熱処理を施す。熱処理はテンター中で行うのが好ましく、熱処理温度はポリエステルの融点(Tm)−50℃からTm−10℃の範囲で3〜4.5倍に延伸するのが好ましい。
前記塗布液をフィルムに塗布する段階としては、フィルムの延伸前に塗布する方法、縦延伸後に塗布する方法、配向処理の終了したフィルム表面に塗布する方法などのいずれの方法も可能である。これらの方法の中でも、基材ポリエステルフィルムの結晶配向が完了する前に塗布し、その後、少なくとも一軸方向に延伸した後、ポリエステルフィルムの結晶配向を完了させるインラインコート法が本発明の効果をより顕著に発現させることができるので好ましい方法である。
次に、実施例および比較例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明は当然以下の実施例に限定されるものではない。また、本発明で用いた評価方法は以下の通りである。
(1)塗布層中のオキサゾリン基濃度の定量
実施例および比較例で得られた易接着性白色ポリエステルフィルムの塗布層面について、全反射吸収赤外分光法で測定し、基材フィルムから特異的に得られる吸光度を対照として塗布層中のオキサゾリン基濃度を求めた。
すなわち、下記に示す条件により全反射吸収赤外分光法で測定し、赤外吸収スペクトルを得、オキサゾリン由来の吸光度と基材フィルムの吸光度(PETフィルムの場合、エチレングリコール)の比(赤外吸光度比A1655/A1340)を求めた。尚、オキサゾリン基由来の吸光度は1655±10cm−1の領域に吸収極大を持つ吸収ピークの高さの値(A1655)とし、PET由来の吸光度は1340±10cm−1の領域に吸収極大を持つ吸収ピークの高さの値(A1340)とした。ベースラインはそれぞれの極大吸収ピークの両側の袖を結ぶ線とした。
また、塗布層の厚みは、透過型電子顕微鏡により求めた。易接着性白色ポリエステルフィルムの試料を可視光硬化型樹脂(日本新EM社製、D−800)に包埋し、室温で可視光にさらして硬化させた。得られた包埋ブロックから、ダイアモンドナイフを装着したウルトラミクロトームを用いて70〜100nm程度の厚みの超薄切片を作製し、四酸化ルテニウム蒸気中で30分間染色した。さらにカーボン蒸着を施した後、透過型電子顕微鏡(日本電子株式会社製、TEM2010)を用いて断面を観察し、写真を撮影し、これより塗布層の厚みを計測した。なお、撮影は、10,000〜100,000倍の範囲で適宜設定した。
得られた赤外吸光度比A1655/A1340および塗布層の厚みより、予めオキサゾリン濃度が既知の塗布液を塗布、風乾した標準サンプルから作成した検量線を用いて塗布層中のオキサゾリン基濃度を求めた。
なお、検量線の作成においては、オキサゾリン基濃度を0.5、1.4、2.7、4.5mmol/gとした塗布液(溶媒:水/イソプロピルアルコール=1/1、アクリル樹脂との混合量を調整し固定分濃度30質量%とした)を、乾燥後の塗布層の厚みが50nm、100nm、200nmとなるように塗布し、風乾した試料について、下記に示す条件で全反射吸収赤外分光法にて赤外吸光度比A1655/A1340を測定し、得られた結果からオキサゾリン基濃度、塗布層厚み、赤外吸光度比A1655/A1340の3つの変量からなる下記一次式をもとめ、これを検量線とした。
(オキサゾリン濃度)=A×(赤外吸光度比A1655/A1340)/(塗布層厚み)+B
(ここで、A、Bは上記検量線作成により得られたデータから求まる定数。)
(測定条件)
装置:Varian社製 FTS−60A/896
一回反射ATRアタッチメント:SPECTRA TECH社製 Silver Gate
光学結晶:Ge,入射角:45°,分解能:4cm−1,積算回数:128回
なお、塗布層の厚さが薄く、十分な感度が得られない場合は、使用する一回反射アタッチメントを、より入射角が大きい(65°)アタッチメント(例えば、エス・ティ・ジャパン社製 VeeMax)に代えて測定しても良い。
(2)初期密着性
得られた易接着性白色ポリエステルフィルム塗布層面に下記に示す光硬化型アクリル樹脂組成及び硬化条件で3μmの光硬化型アクリル層を積層させた。この光硬化型アクリル層面に、隙間間隔2mmのカッターガイドを用いて、光硬化型アクリル層を貫通して基材フィルムに達する100個のマス目状の切り傷をつける。次いで、セロハン粘着テープ(ニチバン社製、405番;24mm幅)をマス目状の切り傷面に貼り付け、消しゴムでこすって完全に密着させた。その後、垂直にセロハン粘着テープを易接着性白色ポリエステルフィルムの光硬化型アクリル層面から引き剥がす作業を1回行った後、易接着性白色ポリエステルフィルムの光硬化型アクリル層面から剥がれたマス目の数を目視で数え、下記の式から光硬化型アクリル層とベースフィルムとの密着性を求めた。なお、マス目の中で部分的に剥離しているものも剥がれたマス目として数え、下記の基準でランク分けをした。
密着性(%)=(1−剥がれたマス目の数/100)×100
◎:100%、または、光硬化型アクリル層の材破
○:99〜90%
△:89〜70%
×:69〜0%
(光硬化型アクリル樹脂組成)
清浄に保った透明ポリエステルフィルム(東洋紡,A4100)の未処理面に、下記光硬化型アクリル系塗布液を約5gのせてフィルム試料の易接着面と上記塗布液が接するように重ね合わせた。続いて、幅10cm、直径4cmの手動式荷重ゴムローラーで上記塗布液を引き延ばしつつ圧着した後に、透明フィルム面側から、高圧水銀灯を用いて800mJ/cmの紫外線を照射し、光硬化型アクリル樹脂を硬化させた。こうして得た厚み20μmの光硬化型アクリル層を有するフィルム試料を透明フィルムから注意深く剥離し、アクリル樹脂積層ポリエステルフィルムを得た。
光硬化型アクリル系塗布液
光硬化型アクリル樹脂(荒川化学工業,ビームセット505A−6) 54質量%
光硬化型アクリル樹脂(荒川化学工業,ビームセット550) 36質量%
重合開始剤(チバスペシャリティーケミカルズ,イルガキュア184)10質量%
(3)耐湿熱性
前記(2)と同様の方法で得られた光硬化型アクリル樹脂が積層されたフィルムを、高温高湿槽中で80℃、95%RHの環境下48時間放置した。次いで、機能性フィルムを取りだし、室温常湿で12時間放置した。その後、垂直にセロハン粘着テープを機能性フィルムの光硬化型アクリル層面から引き剥がす作業を5回行う以外は、前記(2)と同様の方法で光硬化型アクリル層とベースフィルムの接密着性を求め、上記(1)と同じ基準でランク分けをした。
(4)ハンドリング性
実施例及び比較例で得られたフィルムから8cm×5cmの面積に切り出し、試料フィルムを作成した。これを大きさ6cm×5cmの底面を有する重さ4.4kgの金属製直方体底面に塗布層面が外側になるように固定した。この時、試料フィルムの5cm幅方向と金属直方体の5cm幅方向を合わせ、試料フィルムの長手方向の一辺を折り曲げ、金属直方体の側面に粘着テープで固定した。
次いで、同じサンプルフィルムから20cm×10cmの面積に試料フィルムを切り出し、平らな金属板に塗布層面面を上にして長手方向端部を粘着テープで固定した。この上に試料フィルムを貼り付けた金属製直方体の測定面を接するように置き、引っ張りスピード200mm/分、23℃、65%RH条件下で静摩擦係数(μ)を測定した。測定には東洋BALDWIN社製 RTM−100を用い、μはJIS K−7125に準拠して算出した。
μが0.5以下の場合をハンドリング性良好(○)、0.5を超えて0.7以下の場合をやや不良(△)、0.7を越える場合を不良(×)とした。
(5)オキサゾリン価
オキサゾリンを含有する樹脂を凍結乾燥し、これをH−NMRにて分析し、オキサゾリン基に由来する吸収ピーク強度、その他のモノマーに由来する吸収ピーク強度から、オキサゾリン価を算出した。
(6)光学濃度
JIS K 7105により、濁度計(日本電色工業,NDH2000)を用いて全光線透過率T(%)を測定した。この値から光学濃度を次式により求めた。
光学濃度=−log(T/100)
(7)白色度
測色色差計(日本電色工業,ZE2000)により測定したカラー値(L,a,b)を用い、JIS L 1015(ハンターの方法)によって求めた。
(ポリカーボネート系ウレタン樹脂(A−1)の合成)
温度計、窒素ガス導入管および攪拌機を備えた反応器中で、窒素ガスを導入しながら、ヘキサメチレンジイソシアネート627.1質量部、50℃に加温した数平均分子量1000のメトキシポリエチレングリコール372.9質量部を仕込み、80℃で6時間反応させた。所定のイソシアネート基含有量に到達した後、スミス式薄膜蒸留器にて未反応のヘキサメチレンジイソシアネートを取り除き、ポリオキシエチレン鎖含有モノイソシアネートaを得た。
次いで、温度計、窒素ガス導入管、攪拌機を備えた反応器中で、室温下、窒素ガスを導入しながら、ジエタノールアミン83.9質量部を仕込んだ。冷却しながら、ポリオキシエチレン鎖含有モノイソシアネート916.1質量部を添加し、60℃で3時間反応させた。赤外スペクトルにて尿素結合の生成を確認し、ポリオキシエチレン側鎖含有ポリオールAを得た。
還流冷却管、窒素導入管、温度計、攪拌機を備えた4つ口フラスコ中に、ポリイソシアネートとして、1,3−シクロヘキサンビス(メチルイソシアネート)53.7質量部と、数平均分子量2000のポリヘキサンジオールカーボネート88.6質量部と、ネオペンチルグリコール15.0質量部と、上記ポリオキシエチレン側鎖含有ポリオールAを52.9質量部と、有機溶媒として、アセトニトリル60質量部、N−メチルピロリドン30質量部とを仕込み、窒素雰囲気下で、反応液温度を75〜78℃に調整して、反応触媒としてオクチル酸第一錫(ナカライテスク社製)を0.06質量部加え、7時間で反応率99%以上まで反応させた。次いで、これを30℃まで冷却し、イソシアネート基末端プレポリマーを得た。次に、高速攪拌可能なホモディスパーを備えた反応容器に、水450gを添加して、25℃に調整して、毎分2000回転で攪拌混合しながら、イソシアネート基末端プレポリマーを添加して水分散した。その後、減圧下で、アセトニトリルおよび水の一部を除去することにより、固形分35%のポリカーボネート系ウレタン樹脂の水溶液(A−1)を調製した。
(ポリカーボネート系ウレタン樹脂(A−2)の合成)
還流冷却管、窒素導入管、温度計、攪拌機を備えた4つ口フラスコ中に、ポリイソシアネートとして、1,3−シクロヘキサンビス(メチルイソシアネート)73.0質量部と、数平均分子量2000のポリヘキサンジオールカーボネート112.7質量部と、ネオペンチルグリコール11.7質量部と、ジメチロールプロピオン酸12.6質量部と、有機溶媒として、アセトニトリル60質量部、N−メチルピロリドン30質量部とを仕込み、窒素雰囲気下で、反応液温度を75〜78℃に調整して、反応触媒としてオクチル酸第一錫(ナカライテスク社製)を0.06質量部加え、7時間で反応率99%以上まで反応させた。次いで、これを30℃まで冷却し、イソシアネート基末端プレポリマーを得た。次に、高速攪拌可能なホモディスパーを備えた反応容器に、水450gを添加して、25℃に調整して、毎分2000回転で攪拌混合しながら、イソシアネート基末端プレポリマーを添加して水分散した。その後、減圧下で、アセトニトリルおよび水の一部を除去することにより、固形分35%のポリカーボネート系ウレタン樹脂の水溶液(A−2)を調製した。
(ポリエステル系ウレタン樹脂の(A−3)の合成)
撹拌機、ジムロート冷却器、窒素導入管、シリカゲル乾燥管、及び温度計を備えた4つ口フラスコに、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン72.96質量部、ジメチロールプロピオン酸12.60質量部、ネオペンチルグリコール11.74質量部、分子量2000のポリエステルジオール(品番プラクセル220EB;ダイセル化学社製)112.70質量部、及び溶剤としてアセトニトリル85.00質量部、N−メチルピロリドン5.00質量部を投入し、窒素雰囲気下、75℃において3時間撹拌し、反応液が所定のアミン当量に達したことを確認した。次に、この反応液を40℃にまで降温した後、トリエチルアミン9.03質量部を添加し、ポリウレタンプレポリマー溶液を得た。次に、高速攪拌可能なホモディスパーを備えた反応容器に、水450gを添加して、25℃に調整して、毎分2000回転で攪拌混合しながら、イソシアネート基末端プレポリマーを添加して水分散した。その後、減圧下で、アセトニトリルおよび水の一部を除去することにより、固形分35%のポリウレタン樹脂の水溶液(A−3)を調製した。
(ポリエーテル系ポリオールを構成成分とするウレタン樹脂(A−4)の重合)
撹拌機、ジムロート冷却器、窒素導入管、シリカゲル乾燥管、及び温度計を備えた4つ口フラスコに、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン72.96質量部、ジメチロールプロピオン酸12.60質量部、ネオペンチルグリコール11.74質量部、分子量2000のポリテトラメチレンエーテルグリコール112.70質量部、及び溶剤としてアセトニトリル85.00質量部、N−メチルピロリドン5.00質量部を投入し、窒素雰囲気下、75℃において3時間撹拌し、反応液が所定のアミン当量に達したことを確認した。次に、この反応液を40℃にまで降温した後、トリエチルアミン9.03質量部を添加し、ポリウレタンプレポリマー溶液を得た。次に、高速攪拌可能なホモディスパーを備えた反応容器に、水450gを添加して、25℃に調整して、毎分2000回転で攪拌混合しながら、イソシアネート基末端プレポリマーを添加して水分散した。その後、減圧下で、アセトニトリルおよび水の一部を除去することにより、固形分35%のポリエーテル系ポリウレタン樹脂の水溶液(A−4)を調製した。
(オキサゾリン基を有する樹脂(B−1)の合成)
攪拌機、還流冷却器、窒素導入管および温度計を備えたフラスコに、イソプロピルアルコール460.6部を仕込み、緩やかに窒素ガスを流しながら80℃に加熱した。そこへ予め調製しておいたメタクリル酸メチル126部、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン210部およびメトキシポリエチレングリコールアクリレート84部からなる単量体混合物と、ABN−E(日本ヒドラジン工業株式会社製の重合開始剤:2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル))21部およびイソプロピルアルコール189部からなる開始剤溶液を、それぞれ滴下ろうとにより2時間かけて滴下した。反応中は窒素ガスを流し続け、フラスコ内の温度を80±1℃に保った。滴下終了後も5時間同じ温度に保った後冷却し、オキサゾリン基を有する樹脂(B−1)を得た、得られたオキサゾリン基を有する樹脂(B−1)のオキサゾリン価は220g−solid/eq.であった。
(オキサゾリン基を有する樹脂(B−2)の合成)
温度計、攪拌機、窒素導入管、還流冷却器を備えたガラス製反応器に、平均分子量500のポリエチレングリコールモノメチルエーテル100部を仕込み、窒素気流下で140℃に昇温した。
次に、ガラス製反応器内の温度を140〜142℃に保持しながら、アクリル酸ブチル50部、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン50部およびジ−tert−ブチルパーオキサイド10部それぞれを別々に2時間かけて連続的に滴下した。滴下終了後、140〜142℃で2時間保持しながら攪拌して、ジ−tert−ブチルパーオキサイド0.5部を添加し、その後さらに140〜142℃で1.5時間保持しながら攪拌することによりオキサゾリン基を有する樹脂(B−2)、得られたオキサゾリン基を有する樹脂(B−2)のオキサゾリン価は440g−solid/eq.であった。
得られた重合体をイオン交換水に溶解させ固形分濃度25質量%の水溶液(B−2)を得た。
(オキサゾリン基を有する樹脂(B−3)の合成)
攪拌機、還流冷却器、窒素導入管および温度計を備えたフラスコに、イソプロピルアルコール460.6部を仕込み、緩やかに窒素ガスを流しながら80℃に加熱した。そこへ予め調製しておいたメタクリル酸メチル213部、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン58部およびメトキシポリエチレングリコールアクリレート123部からなる単量体混合物と、ABN−E(日本ヒドラジン工業株式会社製の重合開始剤:2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル))21部およびイソプロピルアルコール189部からなる開始剤溶液を、それぞれ滴下ろうとにより2時間かけて滴下した。反応中は窒素ガスを流し続け、フラスコ内の温度を80±1℃に保った。滴下終了後も5時間同じ温度に保った後冷却し、オキサゾリン基を有する樹脂(B−3)を得た、得られたオキサゾリン基を有する樹脂(B−3)のオキサゾリン価は550g−solid/eq.であった。
得られた重合体をイオン交換水に溶解させ固形分濃度25質量%の水溶液(B−3)を得た。
(共重合ポリエステル樹脂(C−1)の合成)
ジメチルテレフタレート(95質量部)、ジメチルイソフタレート(95質量部)、エチレングリコール(35質量部)、ネオペンチルグリコール(145質量部)、酢酸亜鉛(0.1質量部)および三酸化アンチモン(0.1質量部)を反応容器に仕込み、180℃で3時間かけてエステル交換反応を行った。次に、5−ナトリウムスルホイソフタル酸(6.0質量部)を添加し、240℃で1時間かけてエステル化反応を行った後、250℃で減圧下(10〜0.2mmHg)、2時間かけて重縮合反応を行い、数平均分子量が19,500で、ガラス転移温度が62℃である共重合ポリエステル樹脂(A)を得た。
得られた共重合ポリエステル系樹脂300質量部とブチルセロソルブ140質量部を160℃で3時間撹拌し粘稠な溶融液を得、この溶融液に水を徐々に添加し1時間後に均一な淡白色の固形分濃度35%の水分散液(C−1)を得た。
(酸化チタンマスターバッチの製造)
固有粘度0.63dl/gのポリエチレンテレフタレート樹脂50質量%に、平均粒径0.3μm(電顕法)のアナターゼ型二酸化チタン50質量%を混合したものをベント式二軸押出機に供給して予備混練りした後、溶融ポリマーを連続的にベント式単軸混練り機に供給してストランド状に押出し、ペレット化して酸化チタン含有マスターバッチを調製した。
(空洞発現剤マスターバッチの製造)
ポリメチルペンテン樹脂60質量%とポリプロピレン樹脂20質量%,ポリスチレン樹脂20質量%をペレット混合して二軸押出機に供給してストランド状に押出し、ペレット化して空洞発現剤を調整した。
実施例1
平均粒径2.5μmの凝集シリカ粒子0.02質量%を含有する、固有粘度0.63dl/gのポリエチレンテレフタレート樹脂ペレット80質量%と平均粒径0.2μmの酸化チタンマスターバッチ10質量%をペレット混合してフィルム原料Aとした。また、固有粘度0.63dl/gのポリエチレンテレフタレート樹脂82質量%に酸化チタンマスターバッチ10質量%,空洞発現剤マスターバッチ8質量%をペレット混合してフィルム原料Bとした。
これらのフィルム原料を130℃で4時間の真空乾燥を行って水分率80ppmとしたのち、これらのフィルム原料をそれぞれ別の押出機に供給して溶融混練りを行なった。用油樹脂はギアポンプで計量しながらフィルターを経由させてフィードブロックに導き、原料AからなるA層と原料BからなるB層をA層/B層/A層=10/80/10の比率となるように積層した。これをT型ダイスより20℃に調節された冷却ドラム上に押し出し、厚さ1.0mmの三層構成の未延伸フィルムを製造した。
得られた未延伸フィルムを、加熱ロールを用いて70℃に均一に加熱したのち、さらにフィルムの両面に対向して設置した赤外線ヒーターを用いてフィルム温度が95℃となるように加熱しながら、周速の異なるロール間で縦方向に3.4倍に延伸して一軸延伸フィルムを得た。次いで、この一軸延伸フィルムの片面に下記の塗布液Aをロールコート法で塗布した後、100℃で5秒間乾燥した。なお、最終(二軸延伸後)の乾燥後の塗布量が0.1g/mになるように調整した。
(塗布液Aの調合)
下記の塗剤を混合し、塗布液Aを調合した。
水 50質量部
イソプロパノール 31質量部
ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂の水溶液(A−1) 13質量部
オキサゾリン基を有する樹脂の水溶液(B−1) 4質量部
粒子(平均粒径40nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%) 1質量部
フッ素系界面活性剤(固形分濃度10質量%) 1質量部
塗布液を塗布した一軸延伸フィルムの両端をクリップで把持し、フィルム表面温度がおよそ100℃になるよう熱風で予熱した後、およそ140℃まで加熱しながら横方向に3.8倍に延伸した。その後、フィルム幅を固定した状態で熱風によっておよそ230℃まで加熱して熱固定を行い、およそ200℃まで冷却しながら幅方向に5%の弛緩熱処理を行った。その後、150℃と100℃および室温相当に調節された温風で段階的に徐々に冷却を行い、フィルムの表面温度がガラス転移温度よりも十分に低い温度となった45℃でフィルム端部を切除した。これをフィルムワインダーで巻き取り、厚さ100μmの易接着性白色ポリエステルフィルムを得た。
実施例2
塗布液Aを塗布液Bに変更したほかは実施例1と同様の方法で、易接着性白色ポリエステルフィルムを得た。
(塗布液Bの調合)
下記の塗剤を混合し、塗布液Bを作製した。
水 50質量部
イソプロパノール 31質量部
ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂の水溶液(A−1) 10質量部
オキサゾリン基を有する樹脂の水溶液(B−1) 7質量部
粒子(平均粒径40nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%) 1質量部
フッ素系界面活性剤(固形分濃度10質量%) 1質量部
実施例3
塗布液Aを塗布液Cに変更したほかは実施例1と同様の方法で、易接着性白色ポリエステルフィルムを得た。
(塗布液Cの調合)
下記の塗剤を混合し、塗布液Cを作製した。
水 50質量部
イソプロパノール 31質量部
ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂の水溶液(A−1) 5質量部
オキサゾリン基を有する樹脂の水溶液(B−1) 12質量部
粒子(平均粒径40nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%) 1質量部
フッ素系界面活性剤(固形分濃度10質量%) 1質量部
実施例4
塗布液Aを塗布液Dに変更したほかは実施例1と同様の方法で、易接着性白色ポリエステルフィルムを得た。
(塗布液Dの調合)
下記の塗剤を混合し、塗布液Dを作製した。
水 50質量部
イソプロパノール 31質量部
ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂の水溶液(A−1) 10質量部
オキサゾリン基を有する樹脂の水溶液(B−2) 7質量部
粒子(平均粒径40nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%) 1質量部
フッ素系界面活性剤(固形分濃度10質量%) 1質量部
実施例5
塗布液Aを塗布液Eに変更したこと以外は実施例1と同様の方法で、易接着性白色ポリエステルフィルムを得た。
(塗布液Eの調合)
下記の塗剤を混合し、塗布液Eを作製した。
水 50質量部
イソプロパノール 31質量部
ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂の水溶液(A−2) 10質量部
オキサゾリン基を有する樹脂の水溶液(B−2) 7質量部
粒子(平均粒径40nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%) 1質量部
フッ素系界面活性剤(固形分濃度10質量%) 1質量部
実施例6
塗布液Aを塗布液Fに変更したほかは実施例1と同様の方法で、易接着性白色ポリエステルフィルムを得た。
(塗布液Fの調合)
下記の塗剤を混合し、塗布液Fを作製した。
水 50質量部
イソプロパノール 31質量部
ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂の水溶液(A−1) 10質量部
オキサゾリン基を有する樹脂の水溶液(B−3) 7質量部
粒子(平均粒径40nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%) 1質量部
フッ素系界面活性剤(固形分濃度10質量%) 1質量部
実施例7
平均粒径2.5μmの凝集シリカ粒子0.03質量%を含有する、固有粘度0.63dl/gのポリエチレンテレフタレート樹脂ペレット80質量%と平均粒径0.2μmの酸化チタンマスターバッチ10質量%をペレット混合してフィルム原料Aとしたほかは実施例2と同様の方法で、易接着性白色ポリエステルフィルムを得た。
実施例8
平均粒径2.5μmの凝集シリカ粒子0.01質量%を含有する、固有粘度0.63dl/gのポリエチレンテレフタレート樹脂ペレット80質量%と平均粒径0.2μmの酸化チタンマスターバッチ10質量%をペレット混合してフィルム原料Aとしたほかは実施例2と同様の方法で、易接着性白色ポリエステルフィルムを得た。
実施例9
平均粒径1.4μmの凝集シリカ粒子0.02質量%を含有する、固有粘度0.63dl/gのポリエチレンテレフタレート樹脂ペレット80質量%と平均粒径0.2μmの酸化チタンマスターバッチ10質量%をペレット混合してフィルム原料Aとしたほかは実施例2と同様の方法で、易接着性白色ポリエステルフィルムを得た。
実施例10
固有粘度0.62dl/gのポリエチレンテレフタレート樹脂82質量%に酸化チタンマスターバッチ10質量%,ポリスチレン樹脂8質量%をペレット混合してフィルム原料Cとした。このフィルム原料Cを一台の押出機に供給して、A層を設けない単層フィルムとしたほかは実施例2と同様の方法で、易接着性白色ポリエステルフィルムを得た。
実施例11
フィルムの厚さを250μmとしたほかは実施例10と同様の方法で、易接着性白色ポリエステルフィルムを得た。
実施例12
固有粘度0.62dl/gのポリエチレンテレフタレート樹脂90質量%に酸化チタンマスターバッチ10質量%をペレット混合してフィルム原料Cとした。またフィルムの厚さを38μmとしたほかは実施例10と同様の方法で、易接着性白色ポリエステルフィルムを得た。
比較例1
塗布液Aを塗布液Gに変更したこと以外は実施例1と同様の方法で、易接着性白色ポリエステルフィルムを得た。
(塗布液Gの調合)
下記の塗剤を混合し、塗布液Gを作製した。
水 50質量部
イソプロパノール 31質量部
ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂の水溶液(A−1) 17質量部
粒子(平均粒径40nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%) 1質量部
フッ素系界面活性剤(固形分濃度10質量%) 1質量部
比較例2
塗布液Aを塗布液Hに変更したこと以外は実施例1と同様の方法で、易接着性白色ポリエステルフィルムを得た。
(塗布液Hの調合)
下記の塗剤を混合し、塗布液Hを作製した。
水 50質量部
イソプロパノール 31質量部
ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂の水溶液(A−3) 10質量部
オキサゾリン基を有する樹脂の水溶液(B−1) 7質量部
粒子(平均粒径40nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%) 1質量部
フッ素系界面活性剤(固形分濃度10質量%) 1質量部
比較例3
固有粘度0.62dl/gのポリエチレンテレフタレート樹脂のみをフィルム原料Aとし、塗布液Aを塗布液Iに変更したこと以外は実施例1と同様の方法で、易接着性白色ポリエステルフィルムを得た。
(塗布液Iの調合)
下記の塗剤を混合し、塗布液Iを作製した。
水 50質量部
イソプロパノール 31質量部
ポリエーテル系ポリウレタン樹脂の水溶液(A−4) 10質量部
オキサゾリン基を有する樹脂の水溶液(B−1) 7質量部
粒子(平均粒径40nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%) 1質量部
フッ素系界面活性剤(固形分濃度10質量%) 1質量部
比較例4
塗布液Aを塗布液Jに変更したこと以外は実施例1と同様の方法で、易接着性白色ポリエステルフィルムを得た。
(塗布液Jの調合)
下記の塗剤を混合し、塗布液Jを作製した。
水 50質量部
イソプロパノール 31質量部
ポリエステル系ポリウレタン樹脂の水溶液(A−3) 7質量部
共重合ポリエステル樹脂の水溶液(C−1) 8質量部
オキサゾリン基を有する樹脂の水溶液(B−1) 2質量部
粒子(平均粒径40nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%) 1質量部
フッ素系界面活性剤(固形分濃度10質量%) 1質量部
比較例5
塗布液Aを塗布液Kに変更したこと以外は実施例1と同様の方法で、易接着性白色ポリエステルフィルムを得た。
(塗布液Kの調合)
下記の塗剤を混合し、塗布液Kを作製した。
水 50質量部
イソプロパノール 31質量部
ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂の水溶液(A−2) 13質量部
ヘキサメトキシメチルメラミン系架橋剤 4質量部
(住友化学社,M−100,固形分20質量%の水分散液)
粒子(平均粒径40nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%) 1質量部
フッ素系界面活性剤(固形分濃度10質量%) 1質量部
比較例6
塗布液Aを塗布液Lに変更したこと以外は実施例1と同様の方法で、易接着性白色ポリエステルフィルムを得た。
(塗布液Lの調合)
下記の塗剤を混合し、塗布液(L)を作製した。
水 50質量部
イソプロパノール 31質量部
共重合ポリエステル樹脂の水溶液(C−1) 12質量部
オキサゾリン基を有する樹脂の水溶液(B−1) 5質量部
粒子(平均粒径40nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%) 1質量部
フッ素系界面活性剤(固形分濃度10質量%) 1質量部
比較例7
塗布液Aを塗布液Mに変更したこと以外は実施例1と同様の方法で、易接着性白色ポリエステルフィルムを得た。
(塗布液Mの調合)
下記の塗剤を混合し、塗布液(M)を作製した。
水 45質量部
イソプロパノール 27質量部
ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂の水溶液(A−1) 1質量部
オキサゾリン基を有する樹脂の水溶液(B−1) 25質量部
粒子(平均粒径40nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%) 1質量部
フッ素系界面活性剤(固形分濃度10質量%) 1質量部
比較例8
塗布液Aのオキサゾリン基を有する樹脂の水溶液(B−1)をエポキシ化合物(ナガセケムテックス社製 デナコールEX−521 固形分濃度100%)に変更して塗布液Nを作製した。塗布液Nに変更したこと以外は実施例1と同様の方法で、易接着性白色ポリエステルフィルムを得た。
比較例9
塗布液Aのオキサゾリン基を有する樹脂の水溶液(B−1)をメラミン化合物(DIC社製 ベッカミンM−3 固形分濃度60%)に変更して塗布液Oを作製した。塗布液Oに変更したこと以外は実施例1と同様の方法で、易接着性白色ポリエステルフィルムを得た。
Figure 0005434605
本発明の易接着性白色ポリエステルフィルムは、密着性と耐湿熱性に優れた易接着性白色ポリエステルフィルムであり、テレホンカード,キャッシュカード,クレジットカード,交通カード,IDカードなどの磁気カード,ICカード,印刷カード、ラベルやグラフィック材料等の印刷材料,液晶ディスプレイバックライトの反射板,フレキシブルフラットケーブル基材などの工業材料として好適である。

Claims (4)

  1. 白色ポリエステルフィルムの少なくとも片面に塗布層を有する易接着性白色ポリエステルフィルムであって、
    前記塗布層はポリカーボネート系ウレタン樹脂を主成分とし、さらに前記塗布層中にオキサゾリン基が0.5〜4.0mmol/g含有し、
    当該フィルムの光学濃度が0.5〜2.0、白色度が60〜98である、易接着性白色ポリエステルフィルム。
  2. 白色ポリエステルフィルムが平均粒径0.1〜3μmの微粒子を3〜50質量%含有する、請求項1に記載の易接着性白色ポリエステルフィルム。
  3. 白色ポリエステルフィルムの内部にポリエステル樹脂とは非相溶の熱可塑性樹脂に由来する空洞を多数含有する、請求項1ないし2に記載の易接着性白色ポリエステルフィルム。
  4. 白色ポリエステルフィルムがA層/B層/A層の積層構造であり、A層に無機粒子を含有し、B層には微細空洞を含有する、請求項1ないし3に記載の易接着性白色ポリエステルフィルム。
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