以下、本発明に係る実施例について添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。
<第1の実施例>
図1は本実施例による現金管理装置1を表すブロック図である。
現金管理装置1は、主制御部11と、表示部12と、カードリーダ13と、入力部14と、伝票印刷部15と、記憶部16と、紙幣取扱部20と、硬貨取扱部30と、を含む。
主制御部11は、現金管理装置1内の各部を制御して各種の処理を実行する。例えば、入金額、出金額、紙幣釣銭収納庫26及び硬貨釣銭収納庫37内の収納額、紙幣回収庫27及び硬貨回収庫38内の収納額及び紙幣リジェクト庫27内の収納額などを管理し、これらの金額を記憶部16に記憶せしめる。主制御部11は、これら入金額や収納額などを後述する紙幣鑑別部23及び硬貨鑑別部33による金種毎の計数から把握している。なお、この処理は、紙幣取扱部20内の制御部21及び硬貨取扱部30内の制御部31の各々が行っても良い。
表示部12は、例えばLCDなどの表示画面を備えており、主制御部11の指示に応じて各種の処理操作の案内および入金処理や出金処理の金種別の金額やその合計金額などを表示する。
カードリーダ13は、店舗内のレジスタ(図示せず)に蓄えられている現金を入出金するレジ担当者や売上げの締めを行う管理者などがそれぞれ携帯するIDカードに記憶されているID番号などの情報を読み取り、その読み取り結果を主制御部11へ通知する。
入力部14は、レジ担当者や管理者が入金処理、出金処理、締め処理及び売上げ回収処理などの実行指示を受け入れ、その指示内容を主制御部11へ通知する。入力部14は、これらの処理に係る実行指示を入力するための操作キー及び売上金の金額などを入力するためのテンキーなどからなる。表示部12にタッチパネルを採用した場合、入力部14は表示部12へのタッチに応じて生成された信号を実行指示として受け付けるようにしても良い。
伝票印刷部15は、主制御部11の指示に応じて、現金管理装置1による入金処理や出金処理の金額(金種別の枚数を含む。)などを、伝票に印刷して出力する。この際、伝票印刷部15は、記憶部16に記憶されている入金額や出金額などを参照して印刷及び出力する。
記憶部16は、主制御部11が実行するプログラムや主制御部11による各種処理結果などを格納する。各種処理結果としては、例えば入出金処理履歴、回収庫交換履歴、釣銭収納庫履歴、回収庫入金履歴及びリジェクト庫入出金履歴などがある。主制御部11が、後述する制御部21及び制御部31と連携してこれらの履歴を更新する。より詳細には、主制御部11は、後述する紙幣鑑別部23及び硬貨鑑別部33による鑑別及び金種毎の計数結果に基づいてこれらの履歴を更新する。また、主制御部11は各種計算時にこれらの履歴を参照して計算を行う。
図2は現金管理装置1による入出金の処理履歴を表す入出金処理履歴テーブルの一例を表す図である。「通番」は処理毎に付される通し番号である。「レジNo.」は店舗内のレジスタ毎に付される固有の識別番号である。識別番号はカードリーダ13によってIDカードから読み出された情報であり、レジスタ毎の集計をする際に利用される。「利用者ID」は利用者毎に付された固有の識別番号である。「処理日時」は入金または出金処理を行った日時である。「区分」は当該処理が入金処理であるか出金処理であるかを表すものである。「処理金額」は入金又は出金された金額である。「万」、「五千」、・・・、「一円」は、処理金額を構成する金種別の枚数を表す。「締め日時」は締め処理を行った日時である。
図3は現金管理装置1による紙幣回収庫27及び硬貨回収庫38の交換履歴を表す回収庫交換履歴テーブルの一例を表す図である。締め処理によって売上金が収納された紙幣回収庫27及び硬貨回収庫38を現金管理装置1から取り外して回収し、中身が空の別の紙幣回収庫27及び硬貨回収庫38を現金管理装置1にセットする交換処理の履歴を表すものである。「通番」は処理毎に付される通し番号である。「利用者ID」は利用者毎に付された固有の識別番号である。「処理日時」は回収又は交換処理を行った日時ある。「区分」は当該処理が回収処理による交換であるか交換処理による交換であるかを表すものである。「回収庫ID」は紙幣回収庫27及び硬貨回収庫38の各々に付された固有の識別子であり、交換前後の識別子が記録されている。「処理金額」は交換された収納庫内の金額である。「万」、「五千」、・・・、「一円」は収納金額を構成する金種別の枚数を表す。
図4は紙幣釣銭収納庫26及び硬貨釣銭収納庫37の入出金履歴を表す釣銭収納庫履歴テーブルの一例を表す図である。「通番」は処理毎に付される通し番号である。「処理日時」は入金または出金処理を行った日時である。「区分」は当該処理が収納庫からの出金であるか収納庫への入金であるかを表すものである。「処理金額」は収納庫からの出金額又は収納庫への入金額である。「万」、「五千」、・・・、「一円」は出入金額を構成する金種別の枚数を表す。
図5は紙幣回収庫27及び硬貨回収庫38の入出金履歴を表す回収庫入金履歴テーブルの一例を表す図である。「通番」は処理毎に付される通し番号である。処理日時」は入金または出金処理を行った日時である。「回収庫ID」は紙幣釣銭収納庫26及び硬貨釣銭収納庫37の各々に付された固有の識別子である。「紙幣」とあるのが紙幣釣銭収納庫26の識別子であり、「硬貨」とあるのが硬貨釣銭収納庫37の識別子である。「処理金額」は回収庫への入金額である。「万」、「五千」、・・・、「一円」は、処理金額を構成する金種別の枚数を表す。
図6はリジェクト庫の入出金履歴を表すリジェクト庫入出金履歴テーブルの一例を表す図である。「通番」は処理毎に付される通し番号である。「区分」は当該処理が入金であるか精査であるかを表すものである。「処理金額」は入金額又は精査時に取り出された金額(紙幣リジェクト庫27内に収納されている紙幣の総額)である。「万」、「五千」、・・・、「一円」は、処理金額を構成する金種別の枚数を表す。「処理日時」は入金又は紙幣リジェクト庫27内の精査を行った日時である。
紙幣取扱部20は、制御部21と、紙幣入出金口22と、紙幣鑑別部23と、紙幣一時保留庫24と、紙幣釣銭収納庫25と、紙幣回収庫26と、紙幣リジェクト庫27と、を含み、紙幣の取り扱い全般を担う。
制御部21は、主制御部11と連携して紙幣取扱部20内の各部を制御する。
紙幣入出金口22は、店員等が投入した紙幣を受入れる紙幣入金口および店員等へ釣銭準備金等を排出する紙幣出金口として機能し、現金の投入及び排出を中継する。紙幣入出金口22には、紙幣入出金口22を開閉するための紙幣シャッタ(図示せず)が設けられている。
紙幣鑑別部23は、紙幣入出金口22に投入され紙幣搬送路(図示せず)を経由して搬送された紙幣の真偽、正損、金種などを鑑別して金種毎に計数する。
紙幣一時保留庫24は、紙幣鑑別部23で鑑別及び計数された紙幣を集積して一時待機させる(保持する)。
紙幣釣銭収納庫25は、例えば5千円券や千円券など釣銭として使用する金種の紙幣を金種別に収納する金庫である。紙幣釣銭収納庫25には金種毎に保管基準額が予め設定されている。
紙幣回収庫26は、金種毎の紙幣金庫カセットを備えた金庫であって、店舗の売上金を金種毎に収納する。紙幣回収庫26は、売上金の回収のために現金管理装置1から着脱自在である。
紙幣金庫カセットの各々には、満杯となったか否かを判別するためのフルセンサと、ほぼ満杯となったか否かを判別するためのニアフルセンサと、紙幣の有無を判別するための有無判別センサが備えられている。これらのセンサは検知結果を主制御部11及び制御部21へ通知する。紙幣回収庫26は、図示せぬ記憶部を備えており、この記憶部は固有の識別子すなわち回収庫IDを記憶している。主制御部11及び制御部21は、この記憶部に記憶されている回収庫IDを認識できる。
紙幣リジェクト庫27は、紙幣鑑別部23によって汚損券などの不良紙幣と鑑定された紙幣及び金種不明と鑑定された紙幣を収納する。紙幣リジェクト庫27に収納された紙幣は、手動でのみ取り出すことができる。以下、紙幣リジェクト庫27をRJ庫27とも称する。
紙幣搬送機構28aは、主制御部11又は制御部21からの搬送指示に応じて、紙幣一時保留庫24に保持されている紙幣を紙幣釣銭収納庫25、紙幣回収庫26及び紙幣リジェクト庫27のいずれかへ搬送する。
紙幣不足額搬送機構28bは、主制御部11又は制御部21からの指示枚数を伴う搬送指示に応じて、紙幣釣銭収納庫25に収納されている紙幣のうちの当該指示枚数の紙幣を紙幣回収庫26へ搬送する。なお、紙幣搬送機構28a及び紙幣不足額搬送機構28bは、一般に知られた搬送機構で良く、特別の機械的な工夫等は要しない。
着脱検知部29は、紙幣釣銭収納庫25、紙幣回収庫26及び紙幣リジェクト庫27の各々について現金管理装置1からの着脱を検知する例えばセンサなどである。
硬貨取扱部30は、制御部31と、硬貨入金口32と、硬貨鑑別部33と、硬貨一時保留庫34と、硬貨釣銭収納庫35と、硬貨回収庫36と、硬貨リジェクト口37と、硬貨出金庫38と、を含み、硬貨の取り扱い全般を担う。
制御部31は、主制御部11と連携して硬貨取扱部30内の各部を制御する。
硬貨入金口32は、入金処理時に硬貨を受け付ける。硬貨入金口32には、硬貨入金口32を開閉するための硬貨シャッタ(図示せず)が設けられている。
硬貨鑑別部33は、硬貨入金口32に投入され硬貨搬送路(図示せず)を経由して搬送された硬貨の真偽、正損、金種などを鑑別して金種毎に計数する。
硬貨一時保留庫34は、硬貨鑑別部33で鑑別及び計数された硬貨を集積して一時保留する。
硬貨釣銭収納庫35は、釣銭として使用する硬貨を金種別に収納する金庫である。硬貨釣銭収納庫35には金種毎に保管基準額が予め設定されている。
硬貨回収庫36は、金種毎の硬貨金庫カセットを備えた金庫であって、店舗の売上金を金種毎に収納する。硬貨回収庫36は、売上金の回収のために現金管理装置1から着脱自在である。
硬貨金庫カセットの各々には、満杯となったか否かを判別するためのフルセンサと、ほぼ満杯となったか否かを判別するためのニアフルセンサと、硬貨の有無を判別するための有無判別センサが備えられている。これらのセンサは検知結果を主制御部11及び制御部31へ通知する。硬貨回収庫36は、図示せぬ記憶部を備えており、この記憶部は固有の識別子すなわち回収庫IDを記憶している。主制御部11及び制御部31は、この記憶部に記憶されている回収庫IDを認識できる。
硬貨リジェクト口37は、硬貨鑑別部33により偽硬貨等と鑑別された不良硬貨を店員などに返却するために排出する。硬貨リジェクト口37の代わりに、硬貨一時保留庫34から搬送された不良硬貨を収納する不良硬貨収納庫を備えても良い。
硬貨出金庫38は、例えば店舗開店前に各レジスタに釣銭をセットするときなどの出金処理時に硬貨釣銭収納庫35から紙幣搬送路(図示せず)を経由して搬送された釣銭準備金用の硬貨を集積する。
硬貨搬送機構39aは、主制御部11又は制御部31からの搬送指示に応じて、硬貨一時保留庫34に保留されている硬貨を硬貨釣銭収納庫35、硬貨回収庫36及び硬貨リジェクト口37のいずれかへ搬送する。
硬貨不足額搬送機構39bは、主制御部11又は制御部31からの指示個数を伴う搬送指示に応じて、硬貨釣銭収納庫35に収納されている硬貨のうちの当該指示個数の硬貨を硬貨回収庫36へ搬送する。なお、硬貨搬送機構39a及び硬貨不足額搬送機構39bは、一般に知られた搬送機構で良く、特別の機械的な工夫等は要しない。
図7は締め処理ルーチンを表すフローチャートである。以下、図7を参照しつつ、現金管理装置1による締め処理について説明する。締め処理とは、例えば閉店後に各レジスタにセットされていた釣銭及び売上からなる現金を現金管理装置1により投入して現金の集計、分別、回収などを行う処理である。
先ず、締め処理を行う店員は、入力部14に入金処理を選択する入力を行う。入力部14は当該入力を受け入れる(ステップS101)。
主制御部11は、入力部14への入金処理選択の入力を検知して、例えば「IDカードを挿入してください」などのIDカードの挿入を促す文言を表示部12に表示せしめる。これに応じた店員がIDカードをカードリーダ13に挿入する。カードリーダ13は挿入されたIDカードの情報を読取る(ステップS102)。
主制御部11は、カードリーダ13によって読み取られたIDカードの情報が正当なものであるか否かを判断する(ステップS103)。主制御部11は、IDカードの情報が正当なものでないと判定した場合、その旨を表示部12に表示して締め処理を終了させる。
主制御部11は、IDカードの情報が正当なものであると判定した場合、各レジスタにセットされていた現金の入金を促す例えば「入金口へ現金を入金してください」などの文言を表示部12に表示すると共に、紙幣入出金口22の紙幣シャッタ及び硬貨入金口32の硬貨シャッタを開放して店員からの現金の投入を受付ける(ステップS104)。店員は、締めのために持参した現金を紙幣と硬貨とを区別して紙幣入出金口22及び硬貨入金口32へ投入する。
主制御部11は、現金の投入を検知した場合、紙幣シャッタ及び硬貨シャッタを閉鎖する。次に主制御部11は、紙幣入出金口22に投入された紙幣を鑑別及び計数する旨の指示を紙幣鑑別部23へ発すると共に硬貨入金口32に投入された硬貨を鑑別及び計数する旨の指示を硬貨鑑別部33へ発する。
当該指示に応じた紙幣鑑別部23は、その紙幣の真偽、正損及び金種等を鑑別して金種毎に計数し(ステップS105)、紙幣一時保留庫24へ搬送する。紙幣一時保留庫24はその紙幣を一時的に保管する。また、当該指示に応じた硬貨鑑別部33はその硬貨の真偽、正損及び金種等を鑑別して金種毎に計数し(ステップS105)、硬貨一時保留庫34へ搬送する。硬貨一時保留庫34はその硬貨を一時的に保留する。また、紙幣鑑別部23は、当該計数によって得られた金種毎の入金額を主制御部11へ通知する。
続いて主制御部11は、表示部12に金種毎の計数結果その計数結果が正しいか否かの確認を促す文言を表示部12へ表示せしめる。店員は、表示された計数結果が正しくないと判断した場合、その旨を入力部15へ入力する。正しくない旨の入力を検知した主制御部11は、紙幣一時保留庫24に一時的に保管されている紙幣を紙幣入出金口22へ、硬貨一時保留庫34に一時的に保留されている硬貨を硬貨出金庫38へそれぞれ図示せぬ搬送路を経由して搬送せしめ、入金処理を終了する(ステップS106、S107)。
店員は、表示された計数結果が正しいと判断した場合、入力部15へ正しい旨の入力をする。正しい旨の入力を検知した主制御部11は、紙幣一時保留庫24に一時的に保管されている紙幣のうち、正規の5千円券及び千円券を紙幣釣銭収納庫25へ、正規の1万円券及び2千円券を紙幣回収庫26へ、不正又は金種不明と鑑別された紙幣を紙幣リジェクト庫27へ、それぞれ紙幣搬送機構28aをして搬送せしめる(ステップS106、S108)。
これにより、釣銭用の紙幣は紙幣釣銭収納庫25へ、売上げ回収用の紙幣は紙幣回収庫26へ、不正紙幣等は紙幣リジェクト庫27へ、それぞれ収納される。主制御部11は、金種毎の収納額を「処理金額」として記憶部16の入出金処理履歴テーブル等に記憶せしめる。
また、主制御部11は、硬貨一時保留庫34に一時的に保留されている硬貨のうち、正規の硬貨を硬貨釣銭収納庫35へ、不正又は金種不明と鑑別された硬貨を硬貨リジェクト口37へ、それぞれ硬貨搬送機構39aをして搬送せしめる(ステップS106、ステップS108)。これにより、釣銭用の硬貨は硬貨釣銭収納庫35へ収納され、不正硬貨等は硬貨リジェクト口37から返却される。主制御部11は、金種毎の収納額を「処理金額」として記憶部16の入出金処理履歴テーブル等に記憶せしめる。
図8は、この時点における紙幣釣銭収納庫25、紙幣回収庫26及び紙幣リジェクト庫27への紙幣の収納状況を模式的に表した図である。カセットAは、紙幣回収庫26内に備えられた売上紙幣収納用カセットであり、紙幣鑑別部23により不正又は金種不明と鑑別されなかった正規の1万円券が収納されている。カセットBは、紙幣釣銭収納庫25に備えられた釣銭用紙幣収納カセットであり、不正又は金種不明と鑑別されなかった正規の千円券が収納されている。
カセットCは、紙幣釣銭収納庫25に備えられた釣銭用紙幣収納カセットと紙幣リジェクト庫27に備えられた不正/金種不明紙幣収納カセットとが一体となったカセットであり、不正又は金種不明と鑑別されなかった正規の5千円券及び不正又は金種不明と鑑別された紙幣(1万円券など)が収納されている。
続いて主制御部11は現金移動処理に移行する。図9は現金移動処理ルーチンを表すフローチャートである。以下、図9を参照しつつ、現金管理装置1による現金移動処理について説明する。
最初に主制御部11は売上差額を算出する(ステップS210)。図10は売上差額の算出処理ルーチンを表すフローチャートである。主制御部11は、記憶部16に記憶されている入出金処理履歴テーブルを参照して、入金額と出金額との差額を売上金額として算出する(ステップS211)。例えば出金額が100万円、入金額が250万円の場合、売上金額は150万円となる。
主制御部11は、当該算出によって得られた売上金額と紙幣回収庫26に現在、収納されている金額(以下、現在回収庫収納額と称する)との差額を売上差額として算出する(ステップS212)。すなわち、売上差額は本来の売上金額に対する現在回収庫収納額の不足金額を表す金額である。例えば、売上金額が150万円、現在回収庫収納額が129万5千円の場合、売上差額は20万5千円となる。なお、店員が入力部14に売上金額を入力するようにしても良く、この場合、主制御部11は当該入力された売上金額に基づいて売上差額を算出する。
次に、主制御部11及び表示部12が構成する現金取出し指示表示手段による現金取出し指示の表示処理に移行する(ステップS220)。図11は現金取出し指示の表示処理を表すフローチャートである。先ず、主制御部11は、売上差額が取出し指示規定額以上であるか否かを、記憶部16に記憶されている履歴を参照して判別する(ステップS221)。取出し指示規定額は、例えば釣銭として使用できない紙幣すなわちここでは1万円札の金額1万円である。併せて主制御部11は、紙幣リジェクト庫27内の1万円札の有無を確認する。
例えば、売上差額が9千円である場合、主制御部11は、売上差額の算出処理を終了し(ステップS221)、現金移動処理の以降のステップS230及びS240についても実行せずに終了する。また、主制御部11は、紙幣リジェクト庫27内に1万円札が無いと判別した場合にも、売上差額の算出処理を終了するようにしても良い。
例えば、売上差額が20万5千円、紙幣リジェクト庫27内の1万円券の総額が25万円である場合、主制御部11は、選択画面表示処理に移行する(ステップS221、S222)。なお、主制御部11は、上記のように売上差額が1万円以上のときに選択画面表示処理に移行するようにしても良いし、紙幣リジェクト庫27内の収納額が売上差額以上の場合にのみ選択画面表示処理に移行するようにしても良い。
主制御部11は、売上差額が1万円以上であると判別した場合、紙幣リジェクト庫27内の精査を行うか、紙幣釣銭収納庫25から紙幣回収庫26への紙幣の移動を行うか、を表す選択画面を表示部12へ表示させる(ステップS222)。図12は、表示部12に表示される精査移動選択画面の一例を表す図である。精査移動選択画面の文言は例えば「リジェクト庫内に売上差額以上の1万円券が収納されています。「精査」するか「移動」するか選択してください。」などである。なお、売上差額が1万円以下の場合、主制御部11は、表示部12へ精査移動選択画面を表示せずに、後述するステップS247の移動処理を行う。
店員が入力部14へ「移動」を選択する旨の入力をした場合、主制御部11は、売上差額の算出処理を終了し(ステップS223)、現金移動処理のステップS230の処理は実行せず、ステップS240の処理(不足金額の搬送処理)に移行する。
店員が入力部14へ「精査」を選択する旨の入力をした場合、主制御部11は、カセットC内の紙幣の取出し指示画面を表示部12へ表示させる(ステップS224)。図13は、表示部12に表示される紙幣取出し指示画面の一例を表す図である。紙幣取出し指示画面の文言は例えば「1.紙幣カセットCを外し、カセット内の紙幣を取り出してください。2.空になった紙幣カセットCを戻してフロント扉を閉じてください。」などである。
図8に示される如く紙幣カセットCには、紙幣釣銭収納庫25の5千円券と紙幣リジェクト庫27の1万円券その他とが収納されている。店員は紙幣カセットCに収納されているこれらの紙幣を全て取り出す。ここでは、紙幣釣銭収納庫25に5千円券が10枚、紙幣リジェクト庫27に1万円券が25枚収納されており、店員はこれらの紙幣全てを取り出したものとする。
次に、主制御部11及び表示部12が構成する差額入金指示表示手段による差額入金指示の表示処理に移行する(ステップS230)。図14は差額入金指示の表示処理ルーチンを表すフローチャートである。先ず、主制御部11は、紙幣取出し指示画面の表示中に店員によって紙幣カセットCから取り出された紙幣のうちの釣銭用紙幣の補充の指示画面を表示部12へ表示させる(ステップS231)。図15は、表示部12に表示される釣銭用紙幣補充指示画面の一例を表す図である。釣銭用紙幣補充指示画面の文言は例えば「取り出した5千円券を補充してください。」などである。
当該指示に応じた店員は、紙幣入出金口22へ5千円券10枚を入金する。主制御部11は、入金された10枚の5千円券を、図7に示される締め処理ルーチンのステップS104〜S108と同様の処理により、紙幣釣銭収納庫25へ収納する(ステップS232)。
続いて主制御部11は、売上差額の補充指示画面を表示部12へ表示させる(ステップS233)。図16は、表示部12に表示される売上差額補充指示画面の一例を表す図である。売上差額補充指示画面の文言は例えば「売上差額を補充してください。補充可能額0円〜205,000円、”補充”、”取消し”」などである。
店員が入力部14へ「取消し」を選択する旨の入力をした場合、売上差額の補充がなされず、ステップS240の処理(不足金額の搬送処理)に移行する。ここでは店員が「補充」を選択し、カセットCから取り出した25枚の1万円券のうちの20枚すなわち20万円分を紙幣入出金口22へ入金したものとする。
次に、主制御部11及び紙幣不足額搬送機構28bが構成する不足額搬送手段による不足金額の移動処理に移行する(ステップS240)。図17は売上差額の算出処理ルーチンを表すフローチャートである。先ず、主制御部11は、店員によって紙幣入出金口22へ入金された20枚の1万円券を受け入れる(ステップS241)。20枚の1万円券は紙幣鑑別部23により鑑別及び計数され、紙幣一時保留庫24に一時保管される。
主制御部11は、補充金額等の確認画面を表示部12へ表示させる(ステップS242)。図18は、表示部12に表示される補充金額等確認画面の一例を表す図である。補充金額等確認画面の文言は例えば「補充金額200,000円、不足金額5,000円、移動金額5,000円、”収納”、”取消し”」などである。
店員が入力部14へ「収納」を選択する旨の入力をした場合、主制御部11は、紙幣一時保留庫24に一時保管されている20枚の1万円券を紙幣回収庫26へ収納させる(ステップS243)。店員が入力部14へ「取消し」を選択する旨の入力をした場合、主制御部11は紙幣一時保留庫24に一時保管されている20枚の1万円券を紙幣入出金口22へ排出させる。つまり、20枚の1万円券は店員へ返金される。
「収納」が選択された場合、選択主制御部11は、売上差額補充指示画面の表示中に紙幣入出金口22を介して投入された紙幣の額(入金額)が現在回収庫収納額に対して不足しているか否かを判別する(ステップS244)。入金額が足りている場合、紙幣を移動する必要がないため、主制御部11は現金移動処理を終了する。ここでの入金額は20万円なので、現在回収庫収納額の不足分20万5千円に対して5千円不足している。
主制御部11は、不足金額等の確認画面を表示部12へ表示させる(ステップS245)。図19は、表示部12に表示される不足金額等確認画面の一例を表す図である。不足金額等確認画面の文言は例えば「売上金補充は終了ですか?不足金額は5,000円です。補充可能額は5,000円です。 ”移動”、”終了”」などである。
店員が入力部14へ「終了」を選択する旨の入力をした場合(ステップS246)、主制御部11は現金移動処理を終了する。店員が入力部14へ「移動」を選択する旨の入力をした場合(ステップS246)、不足分の5千円を補うため、主制御部11は紙幣不足額搬送機構28bをして、紙幣釣銭収納庫25に収納されている5千円券のうちの1枚を紙幣回収庫26へ移動せしめる(ステップS247)。図8に示される如くカセット7には千円券が収納されているが、不足の5千円分を千円券で賄う場合、5枚の千円券が必要となり、5千円券で賄う場合に比較して枚数が多くなるので、主制御部11は1枚の5千円券を紙幣回収庫26へ移動せしめる。
主制御部11は、ステップS244で入金額が不足していると判別した場合に、不足金額等確認画面の表示及び”移動”、”終了”の入力の受付を行わずに(ステップS245及びS246を実行せずに)直接、ステップS247の移動処理を行うようにしても良い。
主制御部11は、紙幣の移動中である旨を表す画面を表示部12へ表示させる(ステップS248)。図20は、表示部12に表示される紙幣移動中画面の一例を表す図である。紙幣移動中画面の文言は例えば「移動中・・・」などである。移動が完了した場合、主制御部11は、紙幣の移動が完了した旨を表す画面を表示部12へ表示させる(ステップS248)。図21は、表示部12に表示される紙幣移動完了画面の一例を表す図である。紙幣移動完了画面の文言は例えば「売上金の収納が完了しました。」などである。
最後に主制御部11は、上記した締め処理に関する入金額、売上金額、移動金額その他必要事項を伝票印刷して締め処理を終了する(ステップS110)。
上記した処理により、本来の売上金額に対する現在回収庫収納額の不足分20万5千円が補充された。図22は現金移動処理の一部の処理を模式的に表した図である。不良紙幣又は金種不明と鑑定されて紙幣リジェクト庫27に収納されている25枚の1万円券を取り出し(ステップS224)、そのうちの20枚を紙幣入出金口22へ再入金することによって紙幣回収庫26へ収納したので(ステップS243)、紙幣回収庫26における売上金の不足分は5千円となり、紙幣釣銭収納庫25から紙幣回収庫26へ移動する紙幣は1枚の5千円券のみとなる(ステップS247)。
従来の現金管理装置の如く紙幣リジェクト庫27に収納されていた1万円券を売上金として有効利用しない場合、不足分20万5千円の全てを5千円券及び千円券で賄わなければならず、紙幣釣銭収納庫25へ収納すべき釣銭用の5千円券及び千円券が不足していた。一方、本実施例のように紙幣リジェクト庫27に収納されていた1万円券を売上金として有効利用した場合、紙幣釣銭収納庫25から紙幣回収庫26へ移動する紙幣の枚数を削減できるので、釣銭用の5千円券及び千円券が不足するのを防ぐことができる。
上記したように本実施例による現金管理装置1によれば、紙幣リジェクト庫27に収納されている1万円券を取り出して売上金の補充金として入金すべき旨の画面表示を行い、当該入金によっても不足している金額に相当する額の紙幣のみを紙幣釣銭収納庫25から紙幣回収庫26へ移動しているので、釣銭用の5千円券及び千円券を紙幣釣銭収納庫25に充分に残すことができる。このように、本実施例による現金管理装置1によれば、釣銭準備金が不足しないように回収に係る売上金の不足分を補充できる。
<第2の実施例>
本実施例は、前回の締め処理から今回の締め処理までの間に紙幣リジェクト庫27を精査していた場合に売上金の補充を促すようにしたものである。
主制御部11は、紙幣鑑別部23による紙幣の金種毎の計数から、紙幣リジェクト庫27内に収納されている紙幣の枚数を金種毎に把握し、記憶部16のRJ庫精査履歴テーブルに記憶させている。現金管理装置1には、カセットCが取り外されたか否か、すなわち、紙幣リジェクト庫27の着脱を検知する例えばセンサなどの着脱検知部29が取り付けられており、主制御部11は着脱検知部29による紙幣リジェクト庫27の取り外し検知信号に応じて、RJ庫精査履歴テーブルの「区分」を”精査”とし、その取り外し時刻をRJ庫精査履歴テーブルの「処理日時」に記憶する。
本実施例においても第1の実施例と同様に図7に示される締め処理ルーチンのステップS101〜S108までの処理がなされており、現金移動処理(ステップS109)に移行しているものとする。図23は、本実施例における現金移動処理ルーチンを表すフローチャートである。以下、図23を参照しつつ本実施例における現金移動処理について説明する。
主制御部11及び表示部12が構成する取出し金入金指示表示手段により、前回の締め処理から今回の締め処理までの間に紙幣リジェクト庫27内の精査があったと判別した場合に、精査時における紙幣リジェクト庫27からの取出し金の入金指示画面を表示する(ステップS310)。図24は、取出し金入金指示表示処理ルーチンを表すフローチャートである。
主制御部11は、記憶部16に記憶されている入出金処理履歴テーブルの「締め日時」及びRJ庫精査履歴の「処理日時」を参照して、前回の締め処理から今回の締め処理までの間に紙幣リジェクト庫27を精査したか否かを判別する(ステップS311)。
例えば、前回の締め日時が8月26日の23時35分、今回の締め処理開始日時が8月27日の23時35分、精査日時が8月27日13時00分の場合、主制御部11は、前回の締め処理から今回の締め処理までの間に紙幣リジェクト庫27内の精査があったと判別する。
この場合、主制御部11は、前回締め処理から今回締め処理までの間に紙幣リジェクト庫27の精査があった旨及び取出した現金を入金すべき旨の指示画面を表示部12へ表示させる(ステップS312)。図25は、表示部12に表示される取出し金入金指示表示画面の一例を表す図である。取出し金入金指示表示画面の文言は例えば「前回の締め処理後にRJ庫の精査を行っています。1万円券の予想取り出し枚数30枚。取出した現金を入金してください。」などである。例えば8月27日13時00分の精査時における紙幣リジェクト庫27内の1万円券の収納枚数が30枚の場合にこのように表示される。
次に、主制御部11は差額入金指示の表示処理に移行する(ステップS320)。詳細には、主制御部11は第1の実施例と同様に、図16に示される売上差額補充指示画面を表示部12に表示させる。店員は画面に表示された指示に応じて8月27日13時00分の精査時に取り出した30枚の1万円券のうちの20枚を紙幣入出金口22へ入金する。以降の処理は第1の実施例と同様である。
上記したように本実施例による現金管理装置1によれば、締め処理の日時及びRJ庫の精査日時を記憶し、締め処理の際に前回の締め処理から今回の締め処理までの間に紙幣リジェクト庫27を精査したか否かを判別し、精査があった場合にはその旨及びその精査時に取り出されたと思われる1万円券の枚数(紙幣リジェクト庫27内に収納されていた1万円券の枚数)を表示する。当該表示により精査時に30枚の1万円券が取り出されていたことを知った店員はその1万円券を紙幣入出金口22へ入金する。これにより、その1万円券は紙幣回収庫26へ収納され、本来の売上金額に対する現在回収庫収納額の不足分が補充される。このように、本実施例による現金管理装置1によれば、釣銭準備金が不足しないように回収に係る売上金の不足分を補充できる。
<第3の実施例>
本実施例では、紙幣釣銭収納庫25に残すべき紙幣の枚数(以下、釣銭設定残数と称する)が金種毎に主制御部11に予め設定されている。例えば千円券の釣銭設定残数が800枚、5千円券の釣銭設定残数が500枚として設定されている。
図26は、紙幣釣銭収納庫25、紙幣回収庫26及び紙幣リジェクト庫27への紙幣の収納状況を模式的に表した図である。カセットBの紙幣釣銭収納庫25には300枚の千円券が収納されている。また、千円券の釣銭設定残数である800枚分が蓄積された場合のカセットBにおける位置が点線T1に示される。カセットCの紙幣釣銭収納庫25には50枚の5千円券が収納されている。また、5千円券の釣銭設定残数である500枚分が蓄積された場合のカセットCにおける位置が点線T5に示される。
図27は本実施例における不足額の移動処理ルーチンを表すフローチャートである。ステップS241〜S245までは第1の実施例と同様であるため省略されている。以下、図27を参照しつつ、ステップS246以降の処理について説明する。
店員が入力部14へ「移動」を選択する旨の入力をした場合(ステップS246)、主制御部11は、紙幣釣銭収納庫25内に収納されている紙幣の枚数(以下、釣銭紙幣収納枚数と称する)が釣銭設定残数以下か否かを金種毎に判別する(ステップS247)。釣銭紙幣収納枚数が釣銭設定残数より大きければ、ステップS250の移動処理へ移行する。
主制御部11は、千円券の釣銭紙幣収納枚数300枚が千円券の釣銭設定残数800枚よりも小さいと判別し、紙幣釣銭収納庫25に収納されている千円券を紙幣回収庫26へ移動するか又は紙幣入出金口22から千円券を別途補充するかの選択画面を表示部12に表示させる(ステップS248)。図28は移動補充選択画面表示の一例を表す図である。移動補充選択画面表示の文言は例えば「釣銭設定残数は千円券800枚、5千円券500枚です。釣銭収納庫内の紙幣枚数は千円券300枚、5千円券50枚ですが移動しますか?、”移動”、”補充”」などである。
店員が入力部14へ「補充」を選択する旨の入力をした場合(ステップS249)、紙幣入出金口22への補充金(例えば不足額20万5千円)を受け入れ、紙幣鑑別部23による鑑別及び計数を経て紙幣回収庫26へ収納する(ステップS250)。この場合、図29の(a)に示される如く、カセットB及びCからカセットAへの紙幣の移動はなく、ステップS250におけるカセットAへの入金及び収納がなされる。
店員が入力部14へ「移動」を選択する旨の入力をした場合(ステップS249)、主制御部11は紙幣不足額搬送機構28bをして、紙幣釣銭収納庫25に収納されている紙幣のうち例えば不足額20万5千円の紙幣(例えば40枚の5千円券及び5枚の千円券など)を紙幣回収庫26へ移動せしめる(ステップS251)。この場合、図29の(b)に示される如く、カセットAへの直接の入金及び収納はなく、ステップS251におけるカセットB及びCからカセットAへの紙幣の移動がなされる。
ステップS252における移動中及び移動完了画面表示処理は第1の実施例と同様である。
上記したように本実施例による現金管理装置は、紙幣釣銭収納庫25に残すべき紙幣の枚数(釣銭設定残数)を予め設定しており、紙幣釣銭収納庫25に収納されている紙幣の枚数(釣銭紙幣収納枚数)が釣銭設定残数以下であれば、紙幣釣銭収納庫25から紙幣回収庫26への紙幣の移動を行わず、紙幣入出金口22への入金により売り上げの不足分を補うようにすることができる。また、釣銭紙幣収納枚数が釣銭設定残数以下であっても、必要に応じて紙幣釣銭収納庫25から紙幣回収庫26への紙幣の移動を行うようにすることもできる。このように、本実施例による現金管理装置1によれば、釣銭準備金が不足しないように回収に係る売上金の不足分を補充できる。
<第4の実施例>
本実施例は釣銭紙幣収納枚数が釣銭設定残数以下であるときに、硬貨釣銭収納庫35から硬貨回収庫36へ硬貨を移動させることにより売上金額の不足分を補充するようにしたものである。ここで、本来の売上金額に対する現在回収庫収納額の不足分を8342円とする。
ここで千円券については釣銭設定残数が800枚、釣銭紙幣収納枚数が300枚、5千円券ついては釣銭設定残数が500枚、釣銭紙幣収納枚数が50枚であり、共に釣銭紙幣収納枚数が釣銭設定残数以下である。
また、硬貨釣銭収納庫35には、10枚の500円硬貨、100枚の100円硬貨、10枚の50円硬貨、100枚の10円硬貨、100枚の1円硬貨が収納されている。
主制御部11には金種毎に硬貨最大回収個数が予め設定されている。ここで、硬貨最大回収個数とは、硬貨釣銭収納庫35から硬貨回収庫36へ硬貨を移動させることができる最大枚数である。硬貨最大回収個数は、500円硬貨が1枚、100円硬貨が200枚、50円硬貨が50枚、10円硬貨が150枚、1円硬貨が300枚、として設定されている。
図30は本実施例における不足額の移動処理ルーチンを表すフローチャートである。ステップS241〜S245までは第1の実施例と同様であるため省略されている。以下、図30を参照しつつ、ステップS246以降の処理について説明する。
店員が入力部14へ「移動」を選択する旨の入力をした場合(ステップS246)、主制御部11は、紙幣釣銭収納庫25内に収納されている紙幣の枚数(釣銭紙幣収納枚数)が釣銭設定残数以下か否かを金種毎に判別する(ステップS247)。
主制御部11は、釣銭紙幣収納枚数が釣銭設定残数より大きいと判別した場合、補充金額を紙幣釣銭収納庫25から紙幣回収庫26へ移動させるが(ステップS248)、千円券、5千円券共に釣銭紙幣収納枚数が釣銭設定残数以下と判別した場合、補充金額を硬貨不足額搬送機構39bにより硬貨釣銭収納庫35から硬貨回収庫36へ移動させる(ステップS249)。
このとき、主制御部11は、現在回収庫収納額の不足分である8342円を補充するための硬貨を例えば金額が大きい順に選択する。先ず主制御部11は、500円硬貨の硬貨最大回収個数が1枚であることから1枚の500円硬貨を選択する。これにより不足分は7842円となる。次に主制御部11は、78枚の100円硬貨を選択する。これにより不足分は42円となる。100円硬貨の硬貨最大回収個数は200枚なので78枚の選択が許容される。続いて主制御部11は、不足分の42円を補充するために4枚の10円硬貨及び2枚の1円硬貨を選択する。これにより不足分は0円となる。10円硬貨の硬貨最大回収個数は150枚、1円硬貨の硬貨最大回収個数は200枚なので、それぞれ4枚、2枚の選択は許容される。
図31は不足額の移動処理ルーチンの一部の処理を模式的に表した図である。硬貨釣銭収納庫35は金種毎の硬貨収納カセットを備えている。100円硬貨はカセットDに、10円硬貨はカセットEに、1円硬貨はカセットFに、500円硬貨はカセットGに、50円硬貨はカセットHに、5円硬貨はカセットIに、それぞれ収納されている。上記したステップS249において、カセットGから1枚の500円硬貨、カセットDから78枚の100円硬貨、カセットEから4枚の10円硬貨、カセットFから2枚の1円硬貨が硬貨回収庫36へ移動する。なお、上記の場合、紙幣釣銭収納庫25から紙幣の紙幣回収庫26への紙幣の移動は行われない。
上記したように本実施例による現金管理装置1は、釣銭紙幣収納枚数が釣銭設定残数以下であるときに、硬貨釣銭収納庫35から硬貨回収庫36へ硬貨を移動させる。これにより、紙幣の釣銭準備金を不足させず且つ硬貨の釣銭準備金を過剰に残すことなく、売上金額の不足分を補充することができる。また、金種毎に硬貨最大回収個数を予め設定するので、硬貨釣銭収納庫35内の釣銭用の硬貨が必要以上に減少するということもない。このように、本実施例による現金管理装置1によれば、釣銭準備金が不足しないように回収に係る売上金の不足分を補充できる。