JP5433314B2 - 防音材、防音性合成樹脂管部材及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、優れた吸音性と遮音性を有する防音材であって、安価に製造でき、かつ、不織布又は連続気泡フォーム(以下、併せて、「不織布等」という)からなる吸音層と、弾性モルタル又は/及びこれを含浸させた不織布等からなる遮音層とが、接着剤を使用せずに一体に強固に結合し、剥離の危険性がなく、かつ、柔軟性のある防音材、及び、該防音材を外装に用いた防音性を有する合成樹脂管又はその継手(以下、併せて、「合成樹脂管部材」又は「合成樹脂管等」という)及びその製造方法に関する。
防音材は、通常、音波を熱に変換して音量を低下させる吸音層と、前記吸音層を透過した音を発生した方向に反射する遮音層とから構成される。
したがって、防音効果とは、吸音層の吸音効果と遮音層の反射効果を組み合わせたものとして定義されている。
従来、住宅やビル等の排水により発生する音を遮断するために、配管の外周に、グラスウール、ロックウール等の吸音材や、これらの吸音材からなる吸音シートを巻き付け、針金等で固定することにより、防音が行われていた。
また、筒状に成形した遮音シートの内周に軟質吸音材を積層し、長手方向にわたって割り溝を設けた配管用遮音材も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、現場で、グラスウール等の吸音材や吸音シートを配管に巻き付けて針金等で固定する方法は、施工に手間がかかり、吸音効果はともかく、防音効果は十分とは言えない。
また、防音材を筒状に成形し、割り溝を設けた吸音材の作製は、特別な工程を必要とし、コストアップの要因となる上、得られた筒状の防音材がかさばり、保管、運搬する際に、多大のスペースを必要とするという課題を有している。
また、特許文献2には、吸音材として、かさ比重0.02〜0.2、厚み20〜50mmの不織布の片側面から、炭酸カルシウム、酸化鉄、フライアッシュ又は硫酸バリウム等の無機粉末を含有するスラリーを含浸させて形成した含浸層を有し、該含浸層のかさ比重を0.1〜1.8、厚み2〜5mmとした遮音用含浸不織布の提案がある。
この不織布は、吸音性はあるものの、遮音材が組み込まれておらず、この不織布層を通過した音は、そのまま外部に放散するため、防音性に問題がある。
また、特許文献3には、配管部材と、前記配管部材の外周を囲着する配管防音部材とからなる配管防音構造であって、前記配管防音部材が、吸音材、遮音材、防振材及び制振材からなる防音材からなり、少なくとも前記吸音材を含む2層以上の防音材層を備え、前記吸音材が85重量%以上の無機質人造繊維の不織布からなり、その表面及び裏面の一方又は双方に遮蔽層が設けられた配管防音構造が提案されている。
これは、吸音材層、遮音材層を設けた防音材構造を示しているが、各層は、粘着材層、接着剤層等を用いて接合されており、遮音材層が排水時の振動や結露水等により剥離する危険性がある上、高価なゴムやプラスチックシートを用いるため、コスト高となる。
さらに、特許文献4には、遮音層と吸音層の2層からなる配管用防音材の配管で、遮音層(アスファルトに熱可塑性ポリマー、無機充填剤を添加後、均一に混合して得られたもの)と吸音層とが接着固定され、配管に施工する際、配管の直線部分では、吸音層の配管側にシワを配管と平行に発生させ、配管と配管用防音材とが部分的に接触して空気層が形成されるようにする配管の遮音方法が提案されている。
この方法においては、吸音層と遮音層とを設けているため、防音効果は高いと推量されるが、遮音層が高価である上、吸音層の配管側に、配管に対して平行に高精度にシワを形成することは、工程的に面倒で、煩雑である。
特開平4−11130号公報 特開2004−131894号公報 特開2007−146964号公報 特開2007−321891号公報
本発明は、防音性が高く、吸音層は弾性モルタル又はその含浸層で被覆され、該弾性モルタル含浸層の剥離の心配のない安価な防音材であって、壁面の防音あるいは排水管等に被覆して流水の衝撃等による騒音防止等に優れた効果を奏する防音材、並びに、合成樹脂管部材の外面に該防音材を装備した、加工性に優れ、防音性を有する合成樹脂管部材及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、
[1]水硬性無機組成物とポリマー混和剤とからなる、破断時の伸び率が5%以上の弾性モルタルを、不織布又は連続気泡フォームに含浸させた含浸層からなる遮音層と、前記弾性モルタル非含浸の不織布又は連続気泡フォームとからなる吸音層の2層からなることを特徴とする防音材、
[2]水硬性無機組成物とポリマー混和剤とからなる、破断時の伸び率が5%以上の弾性モルタル層からなる遮音層と、前記弾性モルタル非含浸の不織布又は連続気泡フォームからなる吸音層の2層からなることを特徴とする防音材、
[3]水硬性無機組成物とポリマー混和剤とからなる、破断時の伸び率が5%以上の弾性モルタル層と、前記弾性モルタルを不織布又は連続気泡フォームに含浸させた含浸層の2層からなる遮音層と、前記弾性モルタル非含浸の不織布又は連続気泡フォームからなる吸音層の3層からなることを特徴とする防音材、
[4]前記水硬性無機組成物が、セメント、又は、セメントと非水硬性無機系粉とからなることを特徴とする上記[1]〜[3]のいずれかに記載の防音材、
[5]前記ポリマー混和剤が、水性ポリマーディスパージョン、ポリマー水溶液及び再乳化型粉末樹脂のうちから選ばれた少なくともいずれか1種であることを特徴とする上記[1]〜[4]のいずれかに記載の防音材、
[6]前記不織布が、有機系繊維又は無機系繊維の圧縮体又はフェルトであることを特徴とする上記[1]〜[5]のいずれかに記載の防音材、
[7]前記弾性モルタルの密度が、1.3g/cm3以上であることを特徴とする上記[1]〜[7]のいずれかに記載の防音材、
[8]前記遮音層の、前記吸音層との接触面との反対側の表面が不織布又は連続気泡フォームで被覆されていることを特徴とする上記[1]〜[7]のいずれかに記載の防音材、
を開発することにより、上記の課題を解決した。
また、
[9]上記[1]〜[7]のいずれかに記載の防音材が、前記吸音層を内面にして、合成樹脂管又はその継手の外面に、少なくとも1重に設けられていることを特徴とする防音性合成樹脂管部材、
[10]排水用配管材料として用いられることを特徴とする上記[9]記載の防音性合成樹脂管部材、
[11]上記[9]記載の防音性合成樹脂管部材を製造する方法であって、前記防音材を、前記吸音層を内側とし、前記遮音層を外側として、少なくとも1重の筒状に成形し、前記防音材の内面に、合成樹脂管又はその継手を挿入することを特徴とする防音性合成樹脂管部材の製造方法、
[12]上記[9]記載の防音性合成樹脂管部材を製造する方法であって、前記防音材をシート状に成形し、合成樹脂管又はその継手の外面に、少なくとも1重に巻き付けることを特徴とする防音性合成樹脂管部材の製造方法、
[13]上記[9]記載の防音性合成樹脂管部材を製造する方法であって、不織布又は連続気泡フォームからなる吸音層を合成樹脂管又はその継手の外面に、少なくとも1重に巻き付けた後、水硬性無機組成物とポリマー混和剤とからなる、硬化後の破断時の伸び率が5%以上の弾性モルタルを、前記吸音層に塗布、吹き付け又は含浸させることにより、前記吸音層の外面に遮音層を形成することを特徴とする防音性合成樹脂管部材の製造方法、
を開発することにより、上記の課題を解決した。
本発明に係る防音材は、不織布等からなる吸音層と、弾性モルタル又はその含浸層からなる遮音層との2層構造、あるいはまた、前記吸音層と前記弾性モルタル含浸層と弾性モルタル層の3層構造である。
また、本発明に係る合成樹脂管部材は、前記防音材を合成樹脂管等の外面に形成したものである。
前記弾性モルタルは、硬化体となった後でも、破断時の伸び率が5%以上あり、モルタル自体の面密度が比較的高く、防音性に優れた製品を安価で製造することができる。
特に、不織布の一側面側から、その一部に弾性モルタルを直接塗布、吹き付け又は含浸等させて被覆することにより、上記の2層又は3層を形成するため、これらの層は一体化しており、吸音層と遮音層の剥離の心配はほとんどない。遮音層が弾性モルタルのみからなる場合においても、不織布等の表面の微細な起毛部分等に前記弾性モルタルが食い込むことにより、一体化させることが可能である。
さらに、遮音層は、不織布等で強化された弾性モルタル層であるため、強い振動を受けても、内面の不織布等からなる吸音層の振動吸収性と併せて、ひび割れの危険性もなく、安全に使用することができる。
具体的には、本発明は、以下の点にメリットがある。
(1)吸音層と弾性モルタルもしくはその含浸層からなる遮音層との2層、又は、吸音材層と弾性モルタル含浸層と弾性モルタル層との3層からなる防音材及び前記防音材の遮音層表面が不織布等で被覆された防音材及び該防音材が外面に形成された防音性に優れた合成樹脂管部材を安価で提供することができる。
(2)防音材表面は、弾性モルタル又は弾性モルタルを含浸した遮音層で被覆されているため、吸音層に無機系繊維を使用した場合、耐火性を有するとともに、施工時に吸音層の不織布繊維の飛散を防止することができる。
(3)本発明に係る防音材は、壁面被覆のみならず、配管等の被覆も可能であり、排水管を被覆することにより、住宅等の排水騒音のみならず、配管等の振動も吸収することができる。
(4)吸音層に弾性モルタルを塗布、吹き付け又は含浸させているため、接着剤を使用しなくても、吸音層と遮音層との剥離を確実に防止することができる。特に、排水管等の振動による弾性モルタル含有層の剥離に対する抵抗力が抜群に高い。
(5)弾性モルタルを使用しているため、弾性モルタル硬化後であっても、柔軟性があり、成形加工が容易である。
前記防音材は、シート状又は筒状のいずれの場合にも、吸音層の形状を予め成形しておくことにより、容易に製造することができる。
前記防音材がシート状の場合は、住宅等において音波発生源となる不定形の物品(例えば、排水管、その継手等)や、凹凸がある壁面等であっても、吸音層は柔軟性に優れているため、容易に貼り付けることができ、その後、弾性モルタルを塗布、吹き付け又は含浸さて被覆することにより、安価で容易に防音性を付与することができる。
また、弾性モルタルは、それ自身が、ある程度の耐火性能を有しているため、筒状とした防音材の内部に合成樹脂管等を挿入することにより、戸建て住宅用の耐火性を有する排水等配管用防音性合成樹脂管等を容易に製造することができる。
本発明に係る2層からなる防音材の断面図である。 本発明に係る3層からなる防音材の断面図である。
以下、図面を参照して、本発明を説明する。
本発明に係る防音材は、内側から、不織布等からなる吸音層と、弾性モルタルもしくはその含浸層からなる遮音層との2層構造、あるいはまた、前記吸音層と前記弾性モルタル含浸層と弾性モルタル層の3層構造である。また、これらの遮音層表面を不織布等の吸音材で被覆してもよい。
例として、図1に、破断時の伸び率が5%以上(本発明においては、日本建築学会「ポリマーセメント系塗膜防水工事施工方針(案)・同解説」に記載の引張強さ及び破断時の伸び率試験による。)の弾性モルタルを含浸させた不織布等からなる遮音層2と、前記弾性モルタル非含浸の不織布等からなる吸音層1との2層からなる防音材を示す。
また、図2に、破断時の伸び率が5%以上の弾性モルタルの単独層3と、該弾性モルタルが含浸されている不織布等からなる遮音層2と、前記弾性モルタルを含浸させていない不織布等からなる吸音層1との3層からなる防音材を示す。
本発明における弾性モルタルは、ポリマー混和剤と水硬性無機組成物が混合されたモルタルであり、硬化後の運搬安定性、加工性、配管施工後の振動吸収性の面から、その破断時の伸び率は5%以上、できれば10%以上あることが好ましい。
また、前記弾性モルタルは、運搬等の取扱いを考慮するときは、軽量であるほど好ましいが、その遮音性は、密度が高いほど有効であるため、両者のバランスから、硬化後の密度は、1.3g/cm3以上、好ましくは、1.4g/cm3以上、より好ましくは、1.5g/cm3以上である。
前記弾性モルタルの硬化破断時の伸び率を確保するためには、水硬性無機組成物に、ポリマー混和剤を配合する必要がある。
前記ポリマー混和剤としては、水性ポリマーディスパージョン、再乳化型粉末樹脂(JIS A 6203)、ポリマー水溶液、液状ポリマー(モノマー)が挙げられる。セメントとの混和性があり、セメントノロ又はモルタルに伸び率を付与できるものであれば、いずれを用いても差し支えないが、本発明においては、水性ポリマーディスパージョン、ポリマー水溶液又は再乳化型粉末樹脂が好ましい。
前記ポリマー混和剤に用いられる合成樹脂の種類としては、例えば、フェノール系樹脂、ユリア系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール・フルフラール樹脂やフルフリルアルコール樹脂等のフラン系樹脂、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル、シリコーン樹脂等のケイ素系樹脂、ウレタン系樹脂、キシレン系樹脂、トルエン系樹脂、アルキド系樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられ、また、ビニル系樹脂、ポリビニルエーテル、ポリビニルアルコール、アクリル系樹脂、メタアクリル系樹脂、スチロール系樹脂、ポリスチレン、スチレン・アクリロニトリル共重合体(AS系樹脂)、ABS樹脂、AAS樹脂、ACS樹脂及びアクリロニトリル・EPDM・スチレンターポリマー等のAXS樹脂、ポリプロピレン、プロピレン共重合体、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、フェニレンオキサイド系樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられる。これらの中でも、本発明においては、セメントとの混和性に優れ、弾力性を付与するものが好ましく、また、水溶性又は水分散性を有する合成樹脂が好ましい。
前記アクリル系又はメタアクリル系樹脂としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミド及び(メタ)アクリロニトリルのうちの少なくとも1種をモノマー成分として構成される重合体(ホモポリマー又はコポリマー)が挙げられる。これらのモノマー成分は、上記範疇に含まれるものであって、商業的に入手可能なものであればよく、特に制限されない。
また、前記ビニル系樹脂としては、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、乳酸ビニル、酪酸ビニル、ピバル酸ビニル、ビニルバーサタイト及び安息香酸ビニルのうちの少なくとも1種をモノマー成分として構成される重合体(ホモポリマー又はコポリマー)が挙げられる。これらのモノマー成分とそれ以外の他のモノマー成分からなる共重合体としては、具体的には、EVA樹脂(エチレン・酢酸ビニル共重合体)、酢酸ビニル・アクリル共重合体樹脂、エチレン・塩化ビニル共重合体樹脂、酢酸ビニル・ビニルバーサタイト共重合体樹脂等が挙げられる。
また、前記ポリマー混和剤に用いられるゴムとしては、天然ゴム(NR)、又は、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、メタクリル酸メチル・ブタジエンゴム(MBR)、ブタジエンゴム、イソプレンゴム等の合成ゴムを例示することができる。
前記合成樹脂又はゴムは、その分子量、重合度、粘度等が特に制限されるものではなく、本発明の効果を損なわない範囲で適宜選択して用いることができる。また、これらは1種単独で用いてもよく、あるいはまた、2種以上を任意に組み合わせて用いてもよい。
前記ポリマー混和剤における前記合成樹脂又はゴムは、エマルジョンの形態で用いられることが好ましく、特に、水性ポリマーディスパージョンが好ましい。
前記エマルジョンとしては、弾性モルタルによるシート状成形体が所望の可撓性(弾力性)、寸法安定性、耐衝撃性、耐ひび割れ性を有し、さらに好ましくは、耐候性をも備えるものとなるものがよい。具体的には、樹脂エマルジョンとしては、(メタ)アクリル系エマルジョン、酢酸ビニル系エマルジョン、塩化ビニリデン系エマルジョン、塩化ビニル系エマルジョン、エポキシ系エマルジョン等が挙げられる。また、ゴムエマルジョン(ラテックス)としては、SBRエマルジョン、NBRエマルジョン等が挙げられる。
これらのエマルジョンは、1種単独で用いてもよく、あるいはまた、必要に応じて2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。
なお、これらの合成樹脂やゴムの分子量や重合度等は、得られるシート状成形体が上記特性を有するものであれば、特に制限されず、適宜選択することができる。
前記ポリマー混和剤の選択は、目的に応じて行うことが必要であり、ワーカビリティ、コンシスタンシー等を考慮して、例えば、耐光性、難燃性が求められるときはCRを、伸びの性能を目的とするときはNR、MBR等を選択することが好ましい。また、樹脂系を用いる場合は、伸びを確保するためには、配合比を多くする必要がある。
なお、前記ポリマー混和剤は、水硬性無機組成物等に比べて、相当高価であるため、防音材としての物性が許す限り、少量の配合量とすることが好ましい。
本発明における弾性モルタルに使用する水硬性無機組成物としては、水硬性材料単独又はこれと非水硬性無機系粉との混合物を用いる。
前記水硬性材料としては、価格、得られる弾性モルタルの物性(密度、遮音性)等から、最も好適な材料はセメントである。セメントとしては、例えば、普通、早強、中庸熱及び超早強等の各種ポルトランドセメント、これらにフライアッシュや高炉スラグ等を混合した高炉セメント等を使用することができる。寒冷地や冬季の使用においては、効果促進のために、早強ポルトランドセメント等の使用が好ましい。
一方、前記非水硬性無機系粉としては、非水硬性の川砂、山砂、砂利、砕石粉、軽量化のためにバーミキュライト、パーライト等を配合することができる。特に、川砂、山砂は、モルタル硬化体の強度を増すだけでなく、コスト削減に効果的である。
非水硬性無機系粉は硬化体の伸び率を低下させる傾向があるため、配合する割合は、セメント100重量部に対して川砂、山砂等では100〜800重量部位である。発泡系材料の場合には、予めテストにより遮音性能を測定しておくことが好ましい。
前記ポリマー混和剤、特に、水性ポリマーディスパージョンは、ポリマー皮膜を形成させるために、含有する水分を放出させなければならない。この水分は、蒸発によって放出されるが、水和反応により硬化する際、大量の水を必要とする水硬性無機組成物に取り入れられることになる。
ポリマー混和剤と水硬性無機組成物とを併用することにより、安価で、密度が適度であり、破断時の伸び率が5%以上、遮音性に優れた遮音層を形成することができる。
前記防音材で配管等の表面に被覆する場合、前記弾性モルタルは、配管のサイズにより最低限必要な破断時の伸び率が異なり、小径管ほど曲率が小さくなるため、破断時の伸び率を大きくする必要がある。通常、建築で使用される一般的な配管サイズ(呼び径20〜150mmφ)では、5%以上、できれば、10%以上が必要である。
また、硬化速度が速く、かつ、得られる硬化体強度が大きく、弾性率が大きいときは、硬化後の運搬安定性、加工性、防音性合成樹脂管等としての配管施工後の振動吸収性の面からも、破断時の伸び率は、上記範囲であることが好ましい。
前記ポリマー混和材(Em)と前記水硬性無機組成物(P)の配合比(Em/P)は、使用する材料、目的とする弾性モルタルの破断時の伸び率等により異なるが、例えば、ポリマー混和剤として水性ポリマーディスパージョンであるセレタックG(登録商標;昭和電工建材株式会社)を用いた場合、Em/P=0.05〜3、好ましくは、0.1〜2.0であれば、5%以上の破断時の伸び率を確保することができる。破断時の伸び率をより大きくしたいときは、Em/Pを大きくすればよい。
また、硬化前の前記弾性モルタルの粘度は、含浸時間(弾性モルタルの浸透のために必要な時間)、不織布等の面重量(密度)、不織布等の厚さ、含浸層の厚さ等を考慮して決定する必要がある。含浸時間を短縮するために、モルタル粘度を低くしたり、不織布等の含浸層部分の面密度を吸音層の部分よりも小さくしたりしておくことも有効である。
前記弾性モルタルは、従来の合成ゴム系、アスファルト系の遮音材に比べて、はるかに安価であり、これらの材料と重量が同等又は軽量であっても、遮音性、加工性、形状安定性(破損しにくい)に優れている。
また、前記弾性モルタルは、それ自体、長期の水中養生を行わなくても強度発現に優れ、特に、引張強度及び曲げ強度が大きく、伸び能力も大である。硬化後は、ポリマーフィルムの形成による水密、気密性があるため、吸水及び透水に対する抵抗性が優れている。
上述したとおり、前記弾性モルタルは、軽量かつ遮音性が高いが、硬化後において、硬化体の伸び率が5%以上であり、かつ、遮音性能の面からは、密度が1.3g/cm3以上であることが好ましく、より好ましくは1.4g/cm3以上、さらに、1.5g/cm3以上であることが特に好ましい。密度が小さすぎると、取扱い性は良好になるが、十分な遮音性が得られないため、塗布量を厚くしなければならない。
本発明に係る防音材の吸音層には、不織布又は連続気泡フォームを吸音材として使用することができる。これらの吸音材は、柔軟性に富み、含浸させた弾性モルタルが硬化の前後を問わず、成形加工が容易であるため、不織布等を音波発生源や合成樹脂管等に被覆加工後、弾性モルタルを塗布、吹き付け又は含浸させることにより被覆してもよい。また、含浸させた弾性モルタル層の硬化に伴う収縮や、成形に伴う曲がりが生じても、前記吸音材は、弾性モルタルの硬化による歪みを吸収することができる。
前記吸音材としては、特に、不織布が好ましい。不織布の原材料の繊維は、有機系繊維又は無機系繊維のいずれであってもよい。前記不織布は、制振、吸音効果の点から、有機系繊維又は無機系繊維の圧縮体又はニードルパンチされたフェルトであることが好ましい。
前記不織布に使用される有機系繊維としては、ポリエチレンテレフタレート系(PET系ポリエステル)、ポリアミド(6−ナイロン、6,6−ナイロン等)、アクリル系繊維、木綿、羊毛等、各種のものを使用することができる。無機系繊維としては、ガラス繊維、ロックウール、セラミック繊維等が挙げられる。特に、ポリエステル等の合成繊維からなる不織布が好ましく、また、耐火性の点からは、ガラス繊維、ロックウール、セラミック繊維等の不織布が好ましい。
前記不織布の厚さは、目的、材質や使用箇所により適宜変更されるが、通常、2〜30mm、好ましくは、3〜15mmである。
また、前記不織布に代えて、発泡ウレタンフォーム等の連続気泡フォームも使用可能であり、フェルト層とほぼ同一程度の厚さで使用することができる。
ただし、連続気泡フォームは、不織布に比べて、弾性モルタル含浸層に対する補強効果が小さい。
なお、吸音層を構成する不織布等と遮音層における含浸層の不織布等は、始めから一体のものであっても、あるいはまた、別々に構成されたものであってもよく、また、例えば、吸音層は不織布で、遮音層は連続気泡フォームというように、異なる材質であってもよい。このように、吸音層及び遮音層における不織布等が別々に構成された場合であっても、弾性モルタルを含浸させることにより、両者は一体化され、剥離することはない。
本発明に係る防音材は、内面は不織布等のままであり、その外面部が弾性モルタルで被覆されているものである。あるいはまた、中間部からその外側が弾性モルタルを不織布等に含浸させた含浸層で被覆されている。さらにまた、前記弾性モルタル含浸層の外面が弾性モルタルにより被覆されているものである(この場合には、改めて、弾性モルタルを塗布又は吹き付けしなくても、含浸時に同時に形成してもよい)。
なお、その外面を、さらに、不織布、樹脂フィルム、織布、表面コート材、遮音シート、その他の表面材で被覆するのは自由である。不織布等で被覆したときは、弾性モルタル層又は弾性モルタル含浸層による遮音層を透過した音波が、その外面で吸収緩和されるため、より優れた防音効果が得られる。
前記弾性モルタル含浸層は、弾性モルタルの硬化の際に収縮することは避けられないが、内面に不織布等があるため、それらの歪みは吸収され、内部に対する形状保持性、成形性に悪影響を与えない。また、前記弾性モルタル含浸層は、不織布等で強化された弾性モルタル層であるため、遮音性に優れていることはもちろん、該防音材を排水管等の被覆に使用した場合、振動を受けても、弾性モルタル層のひび割れの危険性がなく、さらに、内面の不織布等の助けもあり、剥離のおそれは全くない。
前記弾性モルタル含浸層の厚さは、不織布の厚さ、目的、施工場所等に応じて、適宜設定する必要があるが、通常、0.5〜5mmである。厚すぎると、防音材の柔軟性が低下する。好ましくは、1〜3mm程度であり、遮音性を十分に発揮することができる。
一方、不織布に代えて連続気泡フォームを用いた場合は、不織布に比べて弾性モルタルの浸透性に劣るため、通常の含浸操作では、弾性モルタル含浸層の形成が少なく、3層にならずに、弾性モルタル層及び連続気泡フォームからなるほぼ2層の防音材になる。この場合においても、弾性モルタル層又は弾性モルタル層と含浸層の合計の厚さは、0.5〜5mm確保することが好ましい。
さらに、本発明に係る防音材は、外層が弾性モルタル含浸層又は弾性モルタル層であっても、比較的柔軟性があるため、被覆面が平面でない場合においても、そのまま貼り付けることができ、あるいはまた、予め被覆面の形状に応じて加工して成形防音材として被覆することもできる。
また、本発明に係る防音材は、弾性モルタル硬化後であっても比較的柔軟性に富み、さらに、弾性モルタル硬化前であれば、成形加工はより容易であるため、予め加工した後、弾性モルタルを塗布、吹き付け又は含浸させて被覆させてもよい。含浸等させた弾性モルタルの硬化に伴う収縮や、成形に伴う曲がりが生じても、前記吸音材は、その歪みを吸収することが可能である。
特に、吸音層を予め合成樹脂管等に被覆するように作製しておき、これに弾性モルタルを含浸させることにより、継ぎ目のない防音材で被覆された耐火性及び防音性を有する合成樹脂管等を製造することができる。
本発明において使用する合成樹脂管等の材質は、特に制限されるものではないが、軽量性、強度、価格、加工性等を考慮した場合、一般的に建築物の排水管等に使用されているポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン等が好適に使用される。
ただし、本発明に係る防音材の適用対象となる配管は、上記のような合成樹脂製のものに限られず、鋳鉄管、塩化ビニルライニング鋼管、鋳鉄製特殊継手等であってもよい。これらに被覆した場合も、前記防音材は、優れた防音効果を発揮し得る。
以上から明らかなように、本発明に係る防音材は、吸音層と遮音層の間に接着剤を使用することなく、吸音層の不織布等の一表面側のみに弾性モルタルを含浸させて硬化させることにより、前記一表面側に重量のある遮音層を形成することができる。この防音材を、音源側又は排水管表面に吸音層(不織布等)がくるように貼り付けて用いる。
音源からの音波は、吸音層でその一部を熱として変換して吸音され、この吸音層を透過してきた音波を遮音層で反射させ、音源の反対側又は排水管等の外部に音波が漏れることを防止することができる。
本発明に係る防音材は、柔軟性に富み、成形性に優れているため、防音性を必要とする合成樹脂管等、装置、隔壁等の防音被覆材として利用することができる。
すなわち、合成樹脂管等を被覆する場合、(a)シート状に成形した防音材を合成樹脂管等に巻き付けてもよく、(b)予め吸音材を筒状に成形し、その表面側から弾性モルタルを塗布、吹き付け又は含浸させて筒状の防音材を作製した後、合成樹脂管等を挿入してもよく、(c)吸音材を合成樹脂管等の外面に巻き付けた後、前記吸音層の表面側から弾性モルタルを含浸させて防音性を有する合成樹脂管等としてもよい。(b)及び(c)の方法は、継ぎ目ができないため、好ましい方法である。
この防音性を有する合成樹脂管等は、通常、アパート、戸建て住宅等の建築物のトイレ、風呂場、台所等の排水管等に利用することができ、排水騒音を大幅に低減することが可能である。
なお、合成樹脂管等の外面に前記防音材を形成する場合、該防音材の形成は、必ずしも1重でなくてもよく、設計厚さに応じて、予め2重以上としたり、あるいはまた、合成樹脂管等の外面に連続して巻き付けたりして複数重になるようにしてもよい。
また、隔壁等を被覆する場合は、(d)シート状に作製した防音材を隔壁等の表面に貼り付けてもよく、(e)予め吸音材で音源表面を被覆し、その表面側から弾性モルタルを塗布、吹き付け又は含浸させてもよい。(e)の方法は、継ぎ目ができないため、好ましい方法である。
このように、隔壁等の防音材による被覆は、通常、アパート、戸建て住宅等の建築物の部屋、トイレ、風呂場、台所等の壁面に利用することができ、振動を防止し、防音性を有する居住区とすることができる。
以下、本発明を実施例に基づき、さらに具体的に説明するが、本発明は下記の実施例により制限されるものではない。
[実施例1]
長さ1.4mの呼称径φ100mm硬質塩化ビニルパイプ(PVC管;重量4.78kg、外径約114mmφ)に、PETフェルト(材質PET;20デニール、厚さ5mm、面重量400g/m2)に硬化後の破断時の伸び率が153%の弾性モルタル(主成分:ポルトランドセメント、ポリマー混和剤:セレタックG(固形分56重量%、アクリル・EVA系エマルジョン)、Em/P=1、密度1.7g/cm3)を厚さ1mmまで含浸させた防音材(内側:フェルト層、外側:含浸層)を巻いたPVC管を作製した。
これを、半無響室(W:2m×L:3m×H:2m)内の試験装置(リオン社製 NA−29)にセットして、一定流量:4リットル/秒の水を定常的に流し、管壁面から50cm、床面から110cmの高さにセットしたマイクを用いて、発生する騒音を測定した。
等価騒音レベル(LAeq)として10秒間測定した値を騒音値とした。
また、そのときのオクターブ周波数分析の結果も併せて表1に示す。測定値は、いずれもA特性で計測したものである。
[実施例2]
長さ1.4mの呼称径φ100mm硬質塩化ビニルパイプ(PVC管;重量4.78kg、外径約114mmφ)に、PETフェルト(材質PET;20デニール、厚さ10mm、面重量400g/m2)に硬化後の破断時の伸び率が100%の弾性モルタル(主成分:ポルトランドセメント、ポリマー混和剤:セレタックG(固形分56重量%、アクリル・EVA系エマルジョン)、Em/P=0.5、密度=2g/cm3)を厚さ1mmまで含浸させた防音材(内側:フェルト層、外側:含浸層)を巻いたPVC管を作製した。
これを用いて、実施例1と同様に、騒音測定を行った。これらの結果を表1に示す。
[比較例1]
長さ1.4mの呼称径φ100mm硬質塩化ビニルパイプ(PVC管;重量4.78kg、外径約114mmφ)に、PETフェルト(材質PET;20デニール、厚さ5mm、面重量400g/m2)を巻いたPVC管を用いて、実施例1と同様にして、騒音測定を行った。これらの結果を表1に示す。
[比較例2]
比較例1において、PETフェルトの外側にゴム系遮音シート(厚さ1mm、面重量2kg/m2)を巻いたPVC管を用いて、実施例1と同様にして、騒音測定を行った。これらの結果を表1に示す。
Figure 0005433314
[実施例3]
水硬性無機組成物の粉体として白セメント20重量部と砂(六呂屋9号砂)及び少量の添加剤と、ポリマー混和剤としてセレタックG(固形分56重量%、アクリル・EVA系エマルジョン)とを、表2のNo.1〜4に示す配合比(重量部)で混和させた弾性モルタルを調製し、硬化前及び硬化後のモルタルの性状を測定した。
これらの結果を表2に示す。
なお、硬化体の伸びの測定は、硬化体が脆く、チャックで挟むことができないため、フェルト上にシート状に作製したものを用いて行った。
Figure 0005433314
長さ1.55mの称呼径φ100mm硬質塩化ビニルパイプ(PVC管:重量5.37kg、外径約114mmφ)に、PETフェルト(材質PET;6.6,3.3,4.4デシテックスの混合物、厚さ5mm、面重量330g/m2)に上記No.1〜4の各弾性モルタルを厚さ1mmまで含浸させた防音材(内側:フェルト層、外側:含浸層)を巻いたPVC管を作製した。
これを用いて、実施例1と同様に、騒音測定を行った。これらの結果を表3に示す。
Figure 0005433314
上記実施例において使用した弾性モルタルは、ポリマー混和剤の配合量が少ない場合、そのままでは硬化体伸びも小さく、脆く、それ単独では使用することは困難であったが、フェルト等の吸音材上に塗布又は含浸させることにより、フェルト表面の産毛状の短繊維に含浸されて補強されることが認められた。
これにより、強度が向上し、靱性を保持するようになり、実用性を獲得し、軽量かつ柔軟性に富み、振動に対して強く、保存や移動等によっても、弾性モルタル層が破損されにくいものとなった。また、吸音層から遮音層である弾性モルタル層の剥離の心配がなく、流水の衝撃等による騒音防止等に優れた効果を有し、加工性に優れ、防音性を有する合成樹脂管となった。
本発明に係る防音材は、少なくとも弾性モルタル又はこれを含浸させた不織布等からなる遮音層と、弾性モルタル非含浸の不織布等からなる吸音層との2層、あるいはまた、前記遮音層の表面に弾性モルタル層を形成した3層を備えた防音材である。製造が容易であり、コストも極めて低く、軽量、成形性、現場加工性、耐震動性、耐クラック性、耐水性、透水性に優れ、特に、吸音層と遮音層は、剥離の危険がほとんどない防音材である。
また、合成樹脂管等又は音波発生源の表面を、吸音層に無機系の不織布等を用いた防音材で被覆することにより、耐火性及び防音性を付与することができ、不燃性あるいは難燃性の排水用複合管又は隔壁等としても使用可能となる。
1 吸音層
2 弾性モルタル含浸層(遮音層)
3 弾性モルタル層

Claims (13)

  1. 水硬性無機組成物とポリマー混和剤とからなる、破断時の伸び率が5%以上の弾性モルタルを、不織布又は連続気泡フォームに含浸させた含浸層からなる遮音層と、前記弾性モルタル非含浸の不織布又は連続気泡フォームとからなる吸音層の2層からなることを特徴とする防音材。
  2. 水硬性無機組成物とポリマー混和剤とからなる、破断時の伸び率が5%以上の弾性モルタル層からなる遮音層と、前記弾性モルタル非含浸の不織布又は連続気泡フォームからなる吸音層の2層からなることを特徴とする防音材。
  3. 水硬性無機組成物とポリマー混和剤とからなる、破断時の伸び率が5%以上の弾性モルタル層と、前記弾性モルタルを不織布又は連続気泡フォームに含浸させた含浸層の2層からなる遮音層と、前記弾性モルタル非含浸の不織布又は連続気泡フォームからなる吸音層の3層からなることを特徴とする防音材。
  4. 前記水硬性無機組成物が、セメント、又は、セメントと非水硬性無機系粉とからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の防音材。
  5. 前記ポリマー混和剤が、水性ポリマーディスパージョン、ポリマー水溶液及び再乳化型粉末樹脂のうちから選ばれた少なくともいずれか1種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の防音材。
  6. 前記不織布が、有機系繊維又は無機系繊維の圧縮体又はフェルトであることを特徴とする請求項1〜5に記載の防音材。
  7. 前記弾性モルタルの密度が、1.3g/cm3以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の防音材。
  8. 前記遮音層の、前記吸音層との接触面との反対側の表面が不織布又は連続気泡フォームで被覆されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の防音材。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の防音材が、前記吸音層を内面にして、合成樹脂管又はその継手の外面に、少なくとも1重に設けられていることを特徴とする防音性合成樹脂管部材。
  10. 排水用配管材料として用いられることを特徴とする請求項9記載の防音性合成樹脂管部材。
  11. 請求項9記載の防音性合成樹脂管部材を製造する方法であって、前記防音材を、前記吸音層を内側とし、前記遮音層を外側として、少なくとも1重の筒状に成形し、前記防音材の内面に、合成樹脂管又はその継手を挿入することを特徴とする防音性合成樹脂管部材の製造方法。
  12. 請求項9記載の防音性合成樹脂管部材を製造する方法であって、前記防音材をシート状に成形し、合成樹脂管又はその継手の外面に、少なくとも1重に巻き付けることを特徴とする防音性合成樹脂管部材の製造方法。
  13. 請求項9記載の防音性合成樹脂管部材を製造する方法であって、不織布又は連続気泡フォームからなる吸音層を合成樹脂管又はその継手の外面に、少なくとも1重に巻き付けた後、水硬性無機組成物とポリマー混和剤とからなる、硬化後の破断時の伸び率が5%以上の弾性モルタルを、前記吸音層に塗布、吹き付け又は含浸させることにより、前記吸音層の外面に遮音層を形成することを特徴とする防音性合成樹脂管部材の製造方法。
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