JPH1096496A - 防音管部材 - Google Patents

防音管部材

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JPH1096496A
JPH1096496A JP9183854A JP18385497A JPH1096496A JP H1096496 A JPH1096496 A JP H1096496A JP 9183854 A JP9183854 A JP 9183854A JP 18385497 A JP18385497 A JP 18385497A JP H1096496 A JPH1096496 A JP H1096496A
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JP
Japan
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layer
sound
soundproof
pipe
film
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Application number
JP9183854A
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English (en)
Inventor
Koji Kobayashi
幸司 小林
Yoshiaki Fushiya
良明 伏屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CCI Corp
Original Assignee
CCI Corp
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Publication date
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Publication of JPH1096496A publication Critical patent/JPH1096496A/ja
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Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L55/00Devices or appurtenances for use in, or in connection with, pipes or pipe systems
    • F16L55/02Energy absorbers; Noise absorbers

Abstract

(57)【要約】 【課題】現場での防音層の取付作業を省くことができる
防音管部材を提供すること。 【解決手段】建築物の給排水装置や空調装置などの配管
等に適用される防音管部材であって、管10の周りに設
けた防音層11の外表面がフィルム12で覆われている
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の給排水装
置や空調装置などの配管等に適用される防音管部材に関
する。詳細には現場での防音層の取付作業を省くことが
できる防音管部材に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
ますます室内環境、居住空間の快適性が求められる中
で、騒音対策についても大きくクローズアップされてお
り、配管等の給排水騒音の合理的かつ確実な防止対策は
業界間でも開発が進められつつある。
【0003】このような要望に応えるべく提案されたも
のとして、アスファルト系シートからなる遮音層に、エ
アークッションシート、グラスウール、フェルトなどか
らなる吸音層を積層して一体化した防音部材を、現場で
粘着剤などを用いて管の周りに取り付けるようにしたも
のがある。
【0004】ところが、上述の防音部材を現場で管の周
りに取り付けるようにしたものにあっては、建築物の給
排水装置や空調装置などの配管等自体、太さや長さが様
々である上、直管やL管などその形状も様々に異なる配
管場所に対応できる様に多種多様であることから、現場
でこれらの管の周りに防音部材を隙間なく、しかも確実
に取り付ける作業は大変に煩雑であった。
【0005】また、一旦取り付けた後も、経時とともに
或いは取り扱い時に、防音部材が剥がれてしまうことが
あり、防音効果が損なわれていた。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みなされた
ものであり、現場での防音層の取付作業を省くことがで
きる防音管部材を提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1記載
の発明は、建築物の給排水装置や空調装置などの配管等
に適用される防音管部材であって、管の周りに設けた防
音層の外表面がフィルムで覆われていることを特徴とす
る防音管部材をその要旨とした。
【0008】請求項2記載の発明は、フィルムがポリ塩
化ビニル、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレ
ン、ポリスチレンなどの熱収縮性フィルムであることを
特徴とする防音管部材をその要旨とした。
【0009】請求項3記載の発明は、防音層が、遮音層
と制振層と防振層と吸音層の組み合わせ、遮音層と制振
層と吸音層の組み合わせ、遮音層と防振層と吸音層の組
み合わせ、遮音層と吸音層の組み合わせ、制振層と吸音
層の組み合わせ、防振層と吸音層の組み合わせ、あるい
は吸音層のみのいずれかからなることを特徴とする防音
管部材をその要旨とした。
【0010】請求項4記載の発明は、吸音層が再生材の
ウレタンチップ品からなることを特徴とする防音管部材
をその要旨とした。
【0011】請求項5記載の発明は、管が直管であっ
て、その周りに防音層が他の管部材に嵌め込まれる両端
部を残して設けられていて、スライド可能であることを
特徴とする防音管部材をその要旨とした。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の防音管部材の実施
に形態を図面に従って詳細に説明する。図1及び図2に
示すように、この防音管部材は、管10の周りに防音層
11を設け、この外表面をフィルム12で覆ったもので
ある。
【0013】管10は、従来より用いられている直管、
L管などであり、その形状、太さ、長さなどは任意であ
る。また管10の周りに設けられる防音層11として
は、遮音層と制振層と防振層と吸音層とからなるもの、
遮音層と制振層と吸音層とからなるもの、遮音層と防振
層と吸音層とからなるもの、遮音層と吸音層とからなる
もの、制振層と吸音層とからなるもの、防振層と吸音層
とからなるもの、あるいは吸音層のみからなるものなど
任意であり、配管等の給排水騒音を低減できるようなも
のであれば何でも良い。
【0014】図1に示す防音層11は、遮音層13と制
振層14と吸音層15とからなるものである。ここで遮
音層13は塩化ビニル系樹脂よりなる。塩化ビニル系樹
脂としては、例えば塩化ビニル単独で重合した樹脂のほ
か、塩化ビニル単量体と共重合し得る単量体のうちの少
なくとも1種以上とランダム共重合またはブロック共重
合して得られる塩化ビニル共重合樹脂、例えば酢酸ビニ
ル−塩化ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合
体、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、あるいは塩
化ビニル単量体とグラフト共重合し得る樹脂とグラフト
共重合して得られる塩化ビニルグラフト共重合樹脂、例
えばエチレン−酢酸ビニル−塩化ビニルグラフト共重合
体、ポリウレタン−塩化ビニルグラフト共重合体なども
好適に使用することができる。
【0015】この遮音層13には炭酸カルシウム、タル
ク、酸化マグネシウム、アルミナ、酸化チタン、バライ
ト、酸化鉄、酸化亜鉛、グラファイトなどのフィラーが
充填されていて、遮音性の改善が計られている。尚、フ
ィラーは、十分な遮音性を確保しながらも、該遮音層の
機械的強度が低下することがないよう、50〜95重量
%の充填量で充填されている。また、フィラーの充填
は、遮音性の改善以外に当該遮音層の粘性の調整、配合
コストの低減化も計られることは言うまでもない。
【0016】制振層14は、上記塩化ビニル系樹脂にゴ
ムを配合したものである。ゴムとしては、アクリロニト
リル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレン−ブタジエ
ンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、天然ゴム
(NR)、イソプレンゴム(IR)などがある。ゴムの
配合は、常温で良好な粘弾性特性を得るためであり、そ
の配合量は10〜80重量%が好ましい。この範囲より
も配合量が多かったり少なかったりした場合には、常温
での十分な粘弾性特性が得られなくなる。
【0017】この制振層14には前記遮音層13と同じ
くフィラーが充填されていて、制振性の改善が計られて
いる。フィラーとしては、遮音層13の箇所で例示した
ものと同じものを用いることができる。
【0018】吸音層14は、ウレタン、クロロプレン、
スチレンブタジエン共重合体、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレン酢酸ビニル、スチレンなどの樹脂を単
独で又は併用したものであり、連続気泡構造となってい
る。連続気泡構造とした理由は、良好な吸音性を確保す
るためである。
【0019】この吸音層14には、吸音性をさらに高め
るため、穴開け加工やスリット加工などを施しても良
い。尚、発泡樹脂層における発泡倍率としては任意であ
るが、良好な吸音性を確保するという点からは10〜5
0倍が好ましい。
【0020】図1に示すように、上記遮音層13、制振
層14及び吸音層15を粘着層16を介して上下に積層
一体化して防音層11とし、この防音層11の吸音層1
5が管10側となるように管10の外周に取り付けるこ
とで、管10より発生した給排水騒音が吸音層15で吸
音され、吸音層15からの騒音による振動が制振層14
で減衰し、さらに遮音層13でシャットアウトされると
いった具合に、給排水騒音の低減化が計られるようにな
っている。
【0021】また、防音層11としては、図5に示すよ
うに、上記遮音層と制振層がそれぞれ別の層として存在
しているものに換えて、これらの性能を兼備した単一の
層である遮音制振層17を用いたものでも良い。この場
合、遮音制振層としては、例えば特開平8−73648
号公報に示されているような、塩化ビニル樹脂よりなる
樹脂マトリックス中にマイカ麟片を充填したもの、同じ
く塩化ビニル樹脂よりなる樹脂マトリックス中にマイカ
麟片と炭酸カルシウムとを充填したものなどを用いるこ
とができる。
【0022】尚、前述の如く防音層11は、制振層14
に代えて、あるいは制振層14とともに防振層を設ける
形態を採ることもできる。この防振層には、アクリロニ
トリル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレン−ブタジ
エンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、天然ゴ
ム(NR)、イソプレンゴム(IR)などのゴム系材料
を主体とするもの、これらゴム系材料に樹脂をブレンド
したものなどを用いることができる。また防振層には、
これに必要に応じて(硬度調整のため)、カーボンブラ
ックや炭酸カルシウムなどのフィラーを充填することも
できる。
【0023】図1又は図5に示すように、上述の防音層
11の外表面がフィルム12で覆われているのである。
尚、防音層11の外表面には、図1又は図5に示すよう
に、管10側に面する面を除く防音層11表面の他に、
防音層11の外側面全体という態様も含まれる。フィル
ムで防音層11の外側面全体を覆った場合には、前述の
如く、防音層11が複数の層よりなる場合、各層を一体
化するための粘着層16は必ずしも必要ではない。
【0024】このフィルム12としては基本的には何で
もよいが、好ましくは、該フィルムを上記防音層11の
外表面に取り付けるときに接着剤などを必要としない、
いわゆるシュリンクフィルム、例えばポリ塩化ビニル、
ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリス
チレンなどの熱収縮性フィルムがよい。
【0025】上記の如く構成した防音管部材を、例えば
直管やL管に適用した態様として、図4に示す場合に
は、防音層11の管10側となる吸音層15の外表面に
粘着層16を設けて、取り扱い時などに防音層11と管
10とがずれたりしないように確実に取り付けるのがよ
い。
【0026】一方図3に示す直管の場合には、同管部材
を連結させる他の管部材、例えばL管に嵌まり込む両端
部分を残して防音層11を設け、これをスライド可能と
している。つまり、防音層11の管10側となる吸音層
14の外表面には粘着層16を設けずにおき、管10の
周りに防音層11をスライドできるようになっているの
である。このため、施工場所の状況に応じて現場で防音
管部材を適宜長さに切断するときには、該防音層11を
管10の側方にスライドさせておき、同管部材の一方端
のみ切断すればよく、管部材の長さ調節をより効率的に
行うことができる。
【0027】
【実施例】
実施例1 塩化ビニル樹脂よりなる樹脂マトリックス中にバライト
を充填した遮音シート(厚さ2mm)と発泡倍率が30
倍の連続気泡型ポリエチレン発泡シート(イノアックコ
ーポレーション製)よりなる吸音シート(厚さ4mm)
とを積層一体化し、これを管の周りに吸音シートを内側
として取り付けると共に、遮音シートの外表面に塩ビフ
ィルムを積層し、加熱することで、前記ポリエチレンフ
ィルムを収縮させ、防音層とフィルムとを一体化して防
音管部材を作製した。
【0028】実施例2 実施例1の遮音シートの厚さ1mmとすると共に、この
遮音シートにウレタンを粉砕して成形したモールドチッ
プ品(密度0.05)(イノアックコーポレーション
製)を積層した以外は実施例1と同様にして防音管部材
を作製した。
【0029】比較例 アスファルト系シート(厚さ2.4mm)にフェルト
(厚さ5mm)を積層一体化したもの(厚さ7.4m
m)実施例1と同様にして管の周りに取り付けて防音管
部材を作製した。
【0030】上記実施例1及び2、並びに比較例の各管
部材を、図6に示すように配管して水を流したときの排
水騒音を配管等(排水管)10から1m離れた所に配置
した騒音計(LA−210、小野測器株式会社製)で拾
い、騒音レベルを測定し、FFTアナライザー(CF−
350、小野測器株式会社製)で周波数分析を行った。
その結果を図7に示す。尚、防音層を設けていない管の
みのものを用い、これを図6のように配管したものにつ
いても同様に排水騒音を測定した。
【0031】図7から明らかなように、管のみのものが
約54dbであるのに対し、比較例が約45db、実施
例1の管部材を適用したものにあっては41dbと、管
のみのものに比べて13dbも排水騒音が低下している
ことが確認された。また実施例2の管部材を適用したも
のにあっては40dbと、実施例1の管部材よりもさら
に1dbだけ排水騒音が低下していることが確認され
た。
【0032】
【発明の効果】本発明の防音管部材にあっては、管の周
りに設けた防音層の外表面がフィルムで覆われているこ
とから、給排水騒音を低減化できると共に、現場での防
音層の取付作業を省くことができ、しかも管の周りに設
けた防音層がフィルムで覆われていることから、経時と
共にまたは取り扱い時に、防音層が管から剥がれたりす
ることがない。
【0033】また本発明の防音管部材にあっては、フィ
ルムがポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリエステル、
ポリプロピレン、ポリスチレンなどの熱収縮性フィルム
であることから、加工時に防音層の外表面に取り付ける
ときに接着剤などを必要とせず、加熱することで簡単に
しかも確実に取り付けることができ、加工が容易であ
る。
【0034】また本発明の防音管部材は、直管に適用し
た場合であり、この場合において防音層が管の周りに他
の管部材に嵌め込まれる両端部を残して設けられてい
て、スライド可能であるので、施工場所の状況に応じて
現場で管部材を適宜長さに切断するときには、該防音層
を管の側方にスライドさせておき、同管部材の一方端の
み切断すればよく、管部材の長さ調節をより効率的に行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の防音管部材を示した要部拡大断面
図。
【図2】 本発明の防音管部材を示す斜視図。
【図3】 本発明の防音管部材を直管に適用した状態を
示す斜視図。
【図4】 本発明の防音管部材をL管に適用した状態を
示す斜視図。
【図5】 本発明の防音管部材の別例を示した要部拡大
断面図。
【図6】 本発明の防音管部材を配管した状態を示す斜
視図。
【図7】 実施例1及び2、並びに比較例の各管部材を
図6に示すように配管したときの排水騒音を示すグラ
フ。
【符号の説明】
10・・・管 11・・・防音層 12・・・フィルム
【手続補正書】
【提出日】平成9年7月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】防音管部材
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の給排水装
置や空調装置などの配管等に適用される防音管部材に関
する。詳細には現場での防音層の取付作業を省くことが
できる防音管部材に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
ますます室内環境、居住空間の快適性が求められる中
で、騒音対策についても大きくクローズアップされてお
り、配管等の給排水騒音の合理的かつ確実な防止対策は
業界間でも開発が進められつつある。
【0003】このような要望に応えるべく提案されたも
のとして、アスファルト系シートからなる遮音層に、エ
アークッションシート、グラスウール、フェルトなどか
らなる吸音層を積層して一体化した防音部材を、現場で
粘着剤などを用いて管の周りに取り付けるようにしたも
のがある。
【0004】ところが、上述の防音部材を現場で管の周
りに取り付けるようにしたものにあっては、建築物の給
排水装置や空調装置などの配管等自体、太さや長さが様
々である上、直管やL管などその形状も様々に異なる配
管場所に対応できる様に多種多様であることから、現場
でこれらの管の周りに防音部材を隙間なく、しかも確実
に取り付ける作業は大変に煩雑であった。
【0005】また、一旦取り付けた後も、経時とともに
或いは取り扱い時に、防音部材が剥がれてしまうことが
あり、防音効果が損なわれていた。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みなされた
ものであり、その第1の目的は、現場での防音層の取付
作業を省くことができる防音管部材を提供することであ
る。
【0007】本発明の第2の目的は、施工場所の状況に
応じて現場で防音管部材の長さ調節を効率的に行うこと
ができる防音管部材を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1記載
の発明は、建築物の給排水装置や空調装置などの配管等
に適用される防音管部材であって、管の周りに設けた防
音層の外表面がフィルムで覆われていることを特徴とす
る防音管部材をその要旨とした。
【0009】請求項2記載の発明は、フィルムがポリ塩
化ビニル、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレ
ン、ポリスチレンなどの熱収縮性フィルムであることを
特徴とする防音管部材をその要旨とした。
【0010】請求項3記載の発明は、防音層が、遮音層
と制振層と防振層と吸音層の組み合わせ、遮音層と制振
層と吸音層の組み合わせ、遮音層と防振層と吸音層の組
み合わせ、遮音層と吸音層の組み合わせ、制振層と吸音
層の組み合わせ、防振層と吸音層の組み合わせ、あるい
は吸音層のみのいずれかからなることを特徴とする防音
管部材をその要旨とした。
【0011】請求項4記載の発明は、吸音層が再生材の
ウレタンチップ品からなることを特徴とする防音管部材
をその要旨とした。
【0012】請求項5記載の発明は、管が直管であっ
て、その周りに防音層が他の管部材に嵌め込まれる両端
部を残して設けられていて、スライド可能であることを
特徴とする防音管部材をその要旨とした。
【0013】請求項6記載の発明は、建築物の給排水装
置や空調装置などの配管等に適用される防音管部材であ
って、当該管が直管であり、その管の周りには防音層が
他の管部材に嵌め込まれる両端部を残して設けられてい
て、スライド可能であることを特徴とする防音管部材を
その要旨とした。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の防音管部材の実施
に形態を図面に従って詳細に説明する。図1及び図2に
示すように、この防音管部材は、管10の周りに防音層
11を設け、この外表面をフィルム12で覆ったもので
ある。
【0015】管10は、従来より用いられている直管、
L管などであり、その形状、太さ、長さなどは任意であ
る。また管10の周りに設けられる防音層11として
は、遮音層と制振層と防振層と吸音層とからなるもの、
遮音層と制振層と吸音層とからなるもの、遮音層と防振
層と吸音層とからなるもの、遮音層と吸音層とからなる
もの、制振層と吸音層とからなるもの、防振層と吸音層
とからなるもの、あるいは吸音層のみからなるものなど
任意であり、配管等の給排水騒音を低減できるようなも
のであれば何でも良い。
【0016】図1に示す防音層11は、遮音層13と制
振層14と吸音層15とからなるものである。ここで遮
音層13は塩化ビニル系樹脂よりなる。塩化ビニル系樹
脂としては、例えば塩化ビニル単独で重合した樹脂のほ
か、塩化ビニル単量体と共重合し得る単量体のうちの少
なくとも1種以上とランダム共重合またはブロック共重
合して得られる塩化ビニル共重合樹脂、例えば酢酸ビニ
ル−塩化ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合
体、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、あるいは塩
化ビニル単量体とグラフト共重合し得る樹脂とグラフト
共重合して得られる塩化ビニルグラフト共重合樹脂、例
えばエチレン−酢酸ビニル−塩化ビニルグラフト共重合
体、ポリウレタン−塩化ビニルグラフト共重合体なども
好適に使用することができる。
【0017】この遮音層13には炭酸カルシウム、タル
ク、酸化マグネシウム、アルミナ、酸化チタン、バライ
ト、酸化鉄、酸化亜鉛、グラファイトなどのフィラーが
充填されていて、遮音性の改善が計られている。尚、フ
ィラーは、十分な遮音性を確保しながらも、該遮音層の
機械的強度が低下することがないよう、50〜95重量
%の充填量で充填されている。また、フィラーの充填
は、遮音性の改善以外に当該遮音層の粘性の調整、配合
コストの低減化も計られることは言うまでもない。
【0018】制振層14は、上記塩化ビニル系樹脂にゴ
ムを配合したものである。ゴムとしては、アクリロニト
リル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレン−ブタジエ
ンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、天然ゴム
(NR)、イソプレンゴム(IR)などがある。ゴムの
配合は、常温で良好な粘弾性特性を得るためであり、そ
の配合量は10〜80重量%が好ましい。この範囲より
も配合量が多かったり少なかったりした場合には、常温
での十分な粘弾性特性が得られなくなる。
【0019】この制振層14には前記遮音層13と同じ
くフィラーが充填されていて、制振性の改善が計られて
いる。フィラーとしては、遮音層13の箇所で例示した
ものと同じものを用いることができる。
【0020】吸音層14は、ウレタン、クロロプレン、
スチレンブタジエン共重合体、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレン酢酸ビニル、スチレンなどの樹脂を単
独で又は併用したものであり、連続気泡構造となってい
る。連続気泡構造とした理由は、良好な吸音性を確保す
るためである。
【0021】この吸音層14には、吸音性をさらに高め
るため、穴開け加工やスリット加工などを施しても良
い。尚、発泡樹脂層における発泡倍率としては任意であ
るが、良好な吸音性を確保するという点からは10〜5
0倍が好ましい。
【0021】図1に示すように、上記遮音層13、制振
層14及び吸音層15を粘着層16を介して上下に積層
一体化して防音層11とし、この防音層11の吸音層1
5が管10側となるように管10の外周に取り付けるこ
とで、管10より発生した給排水騒音が吸音層15で吸
音され、吸音層15からの騒音による振動が制振層14
で減衰し、さらに遮音層13でシャットアウトされると
いった具合に、給排水騒音の低減化が計られるようにな
っている。
【0022】また、防音層11としては、図5に示すよ
うに、上記遮音層と制振層がそれぞれ別の層として存在
しているものに換えて、これらの性能を兼備した単一の
層である遮音制振層17を用いたものでも良い。この場
合、遮音制振層としては、例えば特開平8−73648
号公報に示されているような、塩化ビニル樹脂よりなる
樹脂マトリックス中にマイカ麟片を充填したもの、同じ
く塩化ビニル樹脂よりなる樹脂マトリックス中にマイカ
麟片と炭酸カルシウムとを充填したものなどを用いるこ
とができる。
【0023】尚、前述の如く防音層11は、制振層14
に代えて、あるいは制振層14とともに防振層を設ける
形態を採ることもできる。この防振層には、アクリロニ
トリル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレン−ブタジ
エンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、天然ゴ
ム(NR)、イソプレンゴム(IR)などのゴム系材料
を主体とするもの、これらゴム系材料に樹脂をブレンド
したものなどを用いることができる。また防振層には、
これに必要に応じて(硬度調整のため)、カーボンブラ
ックや炭酸カルシウムなどのフィラーを充填することも
できる。
【0024】図1又は図5に示すように、上述の防音層
11の外表面がフィルム12で覆われているのである。
尚、防音層11の外表面には、図1又は図5に示すよう
に、管10側に面する面を除く防音層11表面の他に、
防音層11の外側面全体という態様も含まれる。フィル
ムで防音層11の外側面全体を覆った場合には、前述の
如く、防音層11が複数の層よりなる場合、各層を一体
化するための粘着層16は必ずしも必要ではない。
【0025】このフィルム12としては基本的には何で
もよいが、好ましくは、該フィルムを上記防音層11の
外表面に取り付けるときに接着剤などを必要としない、
いわゆるシュリンクフィルム、例えばポリ塩化ビニル、
ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリス
チレンなどの熱収縮性フィルムがよい。
【0026】上記の如く構成した防音管部材を、例えば
直管やL管に適用した態様として、図4に示す場合に
は、防音層11の管10側となる吸音層15の外表面に
粘着層16を設けて、取り扱い時などに防音層11と管
10とがずれたりしないように確実に取り付けるのがよ
い。
【0027】一方図3に示す直管の場合には、同管部材
を連結させる他の管部材、例えばL管に嵌まり込む両端
部分を残して防音層11を設け、これをスライド可能と
している。つまり、防音層11の管10側となる吸音層
14の外表面には粘着層16を設けずにおき、管10の
周りに防音層11をスライドできるようになっているの
である。このため、施工場所の状況に応じて現場で防音
管部材を適宜長さに切断するときには、該防音層11を
管10の側方にスライドさせておき、同管部材の一方端
のみ切断すればよく、管部材の長さ調節をより効率的に
行うことができる。
【0028】
【実施例】 実施例1 塩化ビニル樹脂よりなる樹脂マトリックス中にバライト
を充填した遮音シート(厚さ2mm)と発泡倍率が30
倍の連続気泡型ポリエチレン発泡シート(イノアックコ
ーポレーション製)よりなる吸音シート(厚さ4mm)
とを積層一体化し、これを管の周りに吸音シートを内側
として取り付けると共に、遮音シートの外表面に塩ビフ
ィルムを積層し、加熱することで、前記ポリエチレンフ
ィルムを収縮させ、防音層とフィルムとを一体化して防
音管部材を作製した。
【0029】実施例2 実施例1の遮音シートの厚さ1mmとすると共に、この
遮音シートにウレタンを粉砕して成形したモールドチッ
プ品(密度0.05)(イノアックコーポレーション
製)を積層した以外は実施例1と同様にして防音管部材
を作製した。
【0030】比較例 アスファルト系シート(厚さ2.4mm)にフェルト
(厚さ5mm)を積層一体化したもの(厚さ7.4m
m)実施例1と同様にして管の周りに取り付けて防音管
部材を作製した。
【0031】上記実施例1及び2、並びに比較例の各管
部材を、図6に示すように配管して水を流したときの排
水騒音を配管等(排水管)10から1m離れた所に配置
した騒音計(LA−210、小野測器株式会社製)で拾
い、騒音レベルを測定し、FFTアナライザー(CF−
350、小野測器株式会社製)で周波数分析を行った。
その結果を図7に示す。尚、防音層を設けていない管の
みのものを用い、これを図6のように配管したものにつ
いても同様に排水騒音を測定した。
【0032】図7から明らかなように、管のみのものが
約54dbであるのに対し、比較例が約45db、実施
例1の管部材を適用したものにあっては41dbと、管
のみのものに比べて13dbも排水騒音が低下している
ことが確認された。また実施例2の管部材を適用したも
のにあっては40dbと、実施例1の管部材よりもさら
に1dbだけ排水騒音が低下していることが確認され
た。
【0033】
【発明の効果】請求項1〜5記載の防音管部材にあって
は、管の周りに設けた防音層の外表面がフィルムで覆わ
れていることから、給排水騒音を低減化できると共に、
現場での防音層の取付作業を省くことができ、しかも管
の周りに設けた防音層がフィルムで覆われていることか
ら、経時と共にまたは取り扱い時に、防音層が管から剥
がれたりすることがない。
【0034】またこの防音管部材にあっては、フィルム
がポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリエステル、ポリ
プロピレン、ポリスチレンなどの熱収縮性フィルムであ
ることから、加工時に防音層の外表面に取り付けるとき
に接着剤などを必要とせず、加熱することで簡単にしか
も確実に取り付けることができ、加工が容易である。
【0035】請求項6記載の防音管部材にあっては、防
音層が管の周りに他の管部材に嵌め込まれる両端部を残
して設けられていて、スライド可能であるので、施工場
所の状況に応じて現場で管部材を適宜長さに切断すると
きには、該防音層を管の側方にスライドさせておき、同
管部材の一方端のみ切断すればよく、管部材の長さ調節
をより効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の防音管部材を示した要部拡大断面
図。
【図2】 本発明の防音管部材を示す斜視図。
【図3】 本発明の防音管部材を直管に適用した状態を
示す斜視図。
【図4】 本発明の防音管部材をL管に適用した状態を
示す斜視図。
【図5】 本発明の防音管部材の別例を示した要部拡大
断面図。
【図6】 本発明の防音管部材を配管した状態を示す斜
視図。
【図7】 実施例1及び2、並びに比較例の各管部材を
図6に示すように配管したときの排水騒音を示すグラ
フ。
【符号の説明】 10・・・管 11・・・防音層 12・・・フィルム

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物の給排水装置や空調装置などの配
    管等に適用される防音管部材であって、管の周りに設け
    た防音層の外表面がフィルムで覆われていることを特徴
    とする防音管部材。
  2. 【請求項2】 フィルムがポリ塩化ビニル、ポリエチレ
    ン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリスチレンなど
    の熱収縮性フィルムであることを特徴とする請求項1記
    載の防音管部材。
  3. 【請求項3】 前記防音層が、遮音層と制振層と防振層
    と吸音層の組み合わせ、遮音層と制振層と吸音層の組み
    合わせ、遮音層と防振層と吸音層の組み合わせ、遮音層
    と吸音層の組み合わせ、制振層と吸音層の組み合わせ、
    防振層と吸音層の組み合わせ、あるいは吸音層のみのい
    ずれかからなることを特徴とする請求項1記載の防音管
    部材。
  4. 【請求項4】 前記吸音層が再生材のウレタンチップ品
    からなることを特徴とする請求項3記載の防音管部材。
  5. 【請求項5】 前記管が直管であって、その周りに防音
    層が他の管部材に嵌め込まれる両端部を残して設けられ
    ていて、スライド可能であることを特徴とする請求項1
    又は2記載の防音管部材。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000017563A1 (fr) * 1998-09-21 2000-03-30 Shishiai-Kabushikigaisha Protection sonique pour conduits
JP2005265131A (ja) * 2004-03-19 2005-09-29 Cci Corp 配管材及びその被覆体
JP2010025337A (ja) * 2008-06-19 2010-02-04 Showa Denko Kenzai Kk 防音材、防音性合成樹脂管部材及びその製造方法
JP2010101481A (ja) * 2008-10-21 2010-05-06 Funen Akurosu Kk 合成樹脂製遮音排水管並びに遮音排水管継手
JP2010110466A (ja) * 2008-11-06 2010-05-20 Fukuda Denshi Co Ltd 酸素濃縮器

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