JP5433278B2 - 液体容器へのレジスト液充填方法 - Google Patents

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本発明は液体容器へのレジスト液充填方法に関し、更に詳しくは、注出入口の付いた包装袋が外装容器の内部に収容して使用される液体容器にレジスト液を充填する方法に関する。
従来、工業薬品分野、医薬品や化粧品原料分野等で、保管や輸送にアルミニウム、スチール、ステンレス、段ボール等で作られた外装容器の内部に液体を収容する注出入口の付いた包装袋を収容した二重の液体容器が使用されている。
このような容器は、使用済みの包装袋を外装容器から取り出し、新たな包装袋を外装容器内にセットするだけで再使用することができる。このため、例えば、包装袋を使用せずに直にスチール等の外装容器に液体を充填する場合に比べて、洗浄する手間等が省けるなどの利点があり、工業薬品、食品、医薬品や化粧品原料の容器として広く使用されている(例えば、特許文献1参照)。
包装袋は、通常フィルム状の薄いフレキシブル素材である軟包装材料で構成される。ここで、包装袋は、そのフレキシブル性のために、外装容器の内部で折れ曲がったり、重なり合うフィル同士が密着したりするため充填率が低下し、充填したい内容物を所定量充填できない場合がある。
特許文献1には、外装容器の内部に収容される包装袋が開示されている。この包装袋は、2枚のシート状フィルムを重ね、このフィルムの外縁を接合することにより袋状に形成される。フィルムの一方の面には、注出入口が配置され、この注出入口が表側になるように折り畳んで外装容器に収納される。そして、注出入口が表側になるように折り畳まれているとともに、外装容器の底面に包装袋の底面が密着している。このため、包装袋を外装容器に装着してレジスト液を充填したときに、包装袋に充填される内容物が容易に包装袋の底側へ移動することでフィルム同士のブロッキングを防止する。これにより充填率を向上できる。
これらの包装袋は、図8に示すように、例えば外周エッジ周りをヒートシールしてヒートシール部501が形成され、内袋(あるいは包装袋)500の中心から外れた、一方の短辺側の袋の面の一部に穴を開けて、その穴に出し入れ口(あるいは取付部材)502を挿入し、出し入れ口(あるいは取付部材)502の底部に設けられた底部装着リング503においてヒートシールされて取り付けられているものである。
特開2000−335640号公報
一方、同じ二重容器であっても、例えば、外装容器が開口部を有する金属等の剛性容器で再使用可能な通い容器の場合であって、包装袋を開口部から外装容器内に折り畳んで挿入して注出入口を開口部に係合又は嵌合させた場合には状況が異なる。
この場合、包装袋は、外装容器内で、開口部から宙吊りの状態になる。この宙吊りの状態では、包装袋は、そのフレキシブル性のために、外装容器の内部で折れ曲がったり、両面のフィルム同士が密着したりするため、充填したい内容物を所定量充填できないケースが頻発する。また、両面のフィルム同士が密着した状態で、包装袋を開口部から外装容器内に折り畳んで狭い開口部に挿入することも折れ曲がりや密着を増長させ充填率を下げる原因となる。この問題を回避するためには、レジスト液の注入前に事前に窒素等の気体を封入して充分に空間を形成することが効果的であるが、気体封入工程なしで充分な充填量を確保するは困難であった。
本発明は、液体容器にレジスト液を充填する際に、気体封入工程なしでも、所定量の内容物を確実に包装袋に充填できる液体容器を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の問題を解決すべく鋭意検討した結果、包装袋の注出入口付近の上辺にヒートシールによるリブ部を形成することにより、上記の問題点を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、内部が中空の外装容器と、該外装容器の内側に収容された包装袋と、を備える液体容器へのレジスト液充填方法であって、前記包装袋は袋部と注出入口とを備え、前記外装容器は、前記注出入口が係合可能な開口部を上方に備え、前記包装袋の袋部は、前記収容前の初期状態において略平面形状であり、少なくとも2枚以上のフィルムの外周辺の一部又は全部にヒートシール部を形成して袋体とすると共に、前記袋部の上辺の略中央部において前記ヒートシール部のシール面間に前記注出入口が接合されており、前記外装容器内に前記包装袋を装着した状態で、前記包装袋内にあらかじめ気体を導入することなくレジスト液を充填する液体容器へのレジスト液充填方法である。
本発明によれば、内袋となる注出入口付包装袋が、上辺の略中央部のシール面間に注出入口を備えている。これにより、上辺のヒートシール部がリブの役割をして形状を維持し、外装容器に挿入した際に注出入口の首部から袋部が垂れ下がるのを防止できる。したがって、気体封入工程がなくても充分な充填量が確保できる。
本発明によれば、液体容器にレジスト液を充填する際に、気体封入工程なしでも、所定量のレジスト液を確実に包装袋に充填できる。
本発明の一実施形態に係る液体容器を示す図であり、図1(a)はレジスト液注入後の平面図、図1(b)は側断面図である。 包装袋が折り曲げられる前の状態(初期状態)を示す平面図である。 包装袋の舌片部の形状を説明する部分断面斜視図である。 包装袋に舌片部が形成された後の状態を示す平面図である。 更に包装袋を蛇腹折した後に略中央部にて半折した状態を示す斜視図である。 図5の包装袋の外装容器への挿入過程を示す斜視図であり、図6(a)は挿入状態を示す図であり、図6(b)は挿入後の状態を示す図である。 外装容器内に収容された後の包装袋の舌片部の形状変化を説明する部分断面斜視図である。 従来の包装袋の一例を示す斜視図である。 従来の液体容器におけるレジスト液注入後の側断面図である。
<全体構成>
以下、本発明の一例である実施形態について図面を参照しながら説明する。図1(a)は本実施形態に係る液体容器1のレジスト液注入後の平面図であり、図1(b)は側断面図である。
液体容器1は、略円筒形状で内部が中空の外装容器20に、内容物を注出入する注出入口11が設けられた包装袋10が収容されたものである。外装容器20は、その上方に開口部24を有し、上方には開口部側の面としての天板23が形成され、天板23によって開口部24を除いて閉じられている。包装袋10は、外装容器20に設けられた開口部24から挿入され、包装袋10の注出入口11を開口部24に嵌合して、外装容器20に装着される。包装袋10は、レジスト液を注出入可能に開口する注出入口11と、流動性の内容物を収容する袋部12とを有している。袋部12の周縁が接合されており、上辺15の中央部付近では注出入口11を介して接合一体化されている。外装容器20の開口部24には、例えば、継手ブラケットを介して包装袋10の内部に通じる液出しチューブが装着可能であり、ここからレジスト液の注出入が可能である。輸送時には、開口部24は蓋50により密閉可能となる。包装袋10は着脱が可能であり、本発明に係る液体容器1は、外装容器20が繰り返し使用される複式格納型の容器となっている。
<外装容器>
外装容器20は、図1に示すように、底面21と、側壁22と、中央が隆起した天板23とで構成され、天板23の略中央部分に開口部24が形成されたスチール製容器が好ましく用いられる。後述する包装袋10の注出入口11の開口側にフランジ部112が形成され、一方、開口部24の内壁には図示しない段差が設けられており、このフランジ部112が段差に係止することにより、注出入口11が開口部24に支持されている。包装袋10を外装容器20に収納し、包装袋10に接合された注出入口11を外装容器20の開口部24で支持した後に、包装袋10は好ましくはレジスト液などの内容物の注出入を行なうことができる。
開口部24の外周面には雄ねじ24a(図6参照)が形成されており、蓋50により密封可能となり、輸送に供することができる。なお、側壁22の天板23より上方位置に一対のハンド部25(図6参照)を設けることにより運搬を容易にしてもよい。外装容器20としては、例えば、金属製、合成樹脂製、段ボール等の紙製の剛性容器が例示されるが、特にこれらに限定されるものではない。
外装容器20の大きさはレジスト液の充填容量に応じて適宜設定可能であり特に限定されないが、一例を挙げれば、容量18Lから200L程度までの外装容器の場合で、開口部24から底面21までの高さが300mmから1000mmまでの範囲を適宜選定できる。また、外装容器20の形状も略円柱形状には限定されない。
<包装袋>
図2は、包装袋10が折り曲げられる前の状態(初期状態)の平面図である。包装袋10の袋部12は、上辺15及び下辺17(この方向を短手方向という)及び両側辺16(この方向を長手方向という)で構成される矩形形状である。第一の面13又は第二の面14は、それぞれ2枚のフィルム121a/121bとで構成され、周縁は計4枚をヒートシールして形成されている。フィルム121は、最外層が耐熱層である外側フィルム121aとヒートシール性の内側フィルム121bとを有する二枚重ねの二重フィルムである。
包装袋10は、内側フィルム121b同士が対向するようにして四辺をヒートシールしてヒートシール部122を形成した袋部12と、この袋部12の上辺15側に設けられるヒートシール部122の前記内側フィルム121b間に予め熱融着され、射出成形された注出入口11とを備えている。注出入口11は、注出口取付部11aと、該注出口取付部11aの一方に連接する注出口係合部11bとからなり、注出口取付部11aは断面形状が凸レンズ状で中央部に貫通穴を有する柱体である。この注出口取付部11aが内側フィルム121b間に熱融着されている。注出入口11は上辺15の略中央部に配置されており、その結果、注出入口11から上辺15に沿って両側に延びるヒートシール部122がリブの役目をなし、袋部12の上辺15付近の形状を維持する。
フィルム121は接合可能であればよく層構成や枚数は特に限定されない。袋部12の上辺15以外の辺は必ずしもヒートシールには限定されず、接着剤接合や折り返しによって辺が形成されていてもよい。注出入口11も同様に特に限定されず、接着剤接合によって袋部12と接合されていてもよい。
袋部12の初期状態の形状は略矩形形状(略長方形)には限定されず、角部等の一部にラウンド部が形成されていてもよく、全体にラウンド部が形成されていてもよい。また、袋部12の大きさはレジスト液の充填容量に応じて適宜設定可能であり特に限定されないが、一例を挙げれば、容量18Lの場合に、短手方向の長さである上辺15と下辺17が330から430mmであり、長手方向の長さである側辺16が670から770mmである。また、容量40Lの場合に上辺15と下辺17が520から620mmであり、側辺16が880から1080mmである。また、容量200Lの場合に上辺15と下辺17が940から1040mmであり、側辺16が1270から1370mmである。
<舌片部の形成>
次に、袋部12の折り込みによって生じる舌片部の形成につき、図3から図5を用いて説明する。図3は、本実施形態に係る包装袋10の、舌片部13b、14bの形状を説明する部分断面斜視図であり、図4は包装袋10に舌片部13b、14bが形成された後の状態を示す平面図であり、図5は、更に包装袋を蛇腹折した後に略中央部にて半折した状態を示す斜視図である。
包装袋10は、フィルム121の第一の面13と、このフィルム121に重ねられたフィルム121の第二の面14と(以下、単にそれぞれ面13、14ともいう)、面13、14との間に挟まれる注出入口11と、を備える。包装袋10に前記内容物が注入されていない初期状態では、包装袋10は、面13、14のそれぞれから舌片部13b、14bを延出し、これを下辺17側に折り返す。本発明における下辺側とは、上辺と対向する側を意味し、必ずしも特定の直線を意味しない。
具体的には、図3に示すように、まず上辺15から所定の長さ離間した位置で、上辺15に略平行な基線13a、14aを決定する。所定の長さは上辺15のヒートシール部122に近いほうが好ましく、ヒートシール部122の下縁から50mm以内とすることが好ましい。また、基線13a、14aの位置は基線13aと14aとで略同位置(略同じ所定の長さ、すなわち面対称な位置)であることが好ましいがこれに限定されるものではない。
次に、この基線13a、14aから距離Lの舌片部13b、14bを延出して、舌片頂部13c、14cを有する舌片部13b、14bを立設して形成する。そしてそれぞれの舌片部を下辺17側に折り返す。この結果、図3、4に示すような舌片部13b、14bが形成される。
距離Lの2倍である前記舌片部の総延出長さ(2L)は、前記袋部の前記上辺の長さに対して1%以上70%以下であることが好ましい。より具体的には20mm以上(L=10mm以上)が好ましく、袋部12の舌片部形成後の長手方向の縦幅T(図4参照、上辺と下辺との距離)においてLが1/3T以下であること好ましい。例えばT=600mmであれば、Lは200mm以下が好ましい(図4参照)。なお、本発明において折り返し方向は上辺側には限定されず、下方側に折り返してもよい。
<蛇腹折りの態様>
図5は本発明の好ましい態様であり、包装袋10に舌片部13b、14bが形成された図3、4の状態から更に、包装袋10を、側辺16と平行でかつ所定の間隔Wで形成される複数の蛇腹折線16a、16b、16c、16d・・・に沿って山折りと谷折りを交互に行なった状態である。これにより、袋部12が更にコンパクトに折り畳まれ、結果として包装袋10は幅Wの短冊状に折り畳まれる。この幅Wは外装容器の開口部24の口径に近く、好ましくは口径の60%以上300%以下である。これにより、開口部24への挿入をスムースに行なうことができる。なお、図5に示すように長手方向の略中央部Cにて半折してもよい。これにより、更に開口部24への挿入をスムースに行なうことができる。
<包装袋の挿入方法>
図6(a)、(b)は、包装袋10を外装容器20に収容する過程を説明する斜視図である。本発明の液体容器1は、図6(a)に示すように、外装容器20の開口部24から外装容器20の内部に挿入する。具体的には、上記の蛇腹折りの状態、好ましくは更に半折した図5の状態で挿入する。すなわち、蛇腹折りのみの状態であれば、幅Wのまま下辺17側から外装容器20の開口部24から挿入し、略中央部Cにて半折した状態であれば、幅Wのまま略中央部Cから外装容器20の開口部24から挿入する。
その後、図6(b)に示すように、注出入口11が外装容器20の開口部24に装着される。この際、図4のフランジ部112が、開口部24の内側面に形成された段差(図示せず)の上周端に当接することにより、包装袋10が外装容器20内で支持される。この状態で、所定の方法で内容物であるレジスト液を注出入口11から充填する。
このとき、外装容器20の内部では図7のような状態になる。すなわち、舌片部13b、14bは単なる折り線で形成されたものであるため、挿入後には外装容器20内で自然に解消して基線13a、14aが復元しようとする。この結果、面13、14間が広がって水平方向に第一領域130及び第二領域140が形成され、それぞれの下に空間Pが形成される。これによって、面13、14のブロッキングを防止し、特に包装袋10の上辺15付近におけるレジスト液充填性を格段に向上できる。
また、包装袋10は、上述の通り、フィルム121を重ね合わせ、その間に注出入口11を挟んでヒートシールした構造となっている。このため、包装袋10が外装容器20に挿入され、開口部24に嵌合されても、包装袋10の上辺15は下垂しないことが充填率の向上に寄与する。すなわち、包装袋10の上辺15にリブのような役割を果たす強度が得られるので、包装袋10を外装容器20に装着した状態で内容物を充填しても、袋部12と注出入口11との間に荷重がかかって包装袋10が破損する恐れがない。
また、包装袋10が外装容器20に収容されて開口部24に保持された状態で、包装袋10の上辺15から、この上辺15に対向する下辺(底縁)17までの長手方向の長さは、外装容器20の開口部24の下端部から、この外装容器の底面21までの長さよりも長い。このため、包装袋10は外装容器20の内部で、底縁が底面21に着いた状態で折れ曲がっている。
包装袋10の長手方向の長さが、外装容器20の開口部24の下端部からの底面21までの長さよりも短いと、挿入時に包装袋10が完全に宙吊りになる。すると、面13、14の密着性が向上して充填時の充填率が低下する。また、あまりに長すぎると、包装袋10の挿入後に外装容器10内での袋部10の移動が阻害されるのでやはり充填率が低下する。このため、その上辺から下辺までの長さは、外装容器の開口部からその底面までの長さに対して110%以上190%以下である。なお、ここでいう開口部からとは、開口部24の下端部からの意味である。
なお、本発明においては、包装袋10の外装容器20への収容方法は上記の舌片部の形成や蛇腹折りには限定されず、他の収容方法でもよい。
<レジスト液の注入工程>
図1に戻り、上記の液体容器1にレジスト液を充填する工程を説明する。好ましくは上記のような挿入方法で包装袋10を外装容器20内に装着し、この状態で、所定の方法、例えば継手などを介してレジスト液を注出入口11から実質的に密封状態で導入する。本発明においては、このとき事前に例えば窒素や空気などの気体封入を行なう必要がない。
レジスト液を導入すると、第一の面13を折り曲げて形成されていた第一領域130と、第一領域130以外の部分との境目は、包装袋10が膨らむにしたがって消え、第一の面13の上辺15側は、外装容器20の内壁面の内周一杯まで膨らむ。同様に、第二の面14を折り曲げて形成されていた第二領域140と、第二領域140以外の部分との境目は、包装袋10が膨らむにしたがって消え、第二の面14の上辺15側は、外装容器の内周一杯まで膨らむ。また、第一の面13と第二の面14との距離は、包装袋10が膨らむにしたがって広がり、内容物が下辺17側に移動する。包装袋10の下辺(底縁)17側では、内容物の圧力で包装袋が開かれていき、包装袋10に皴がよらずに内容物が充填される。
この際、包装袋10から舌片部を延出するように折ってから挿入したために、フィルム121同士がくっついて充填が阻害されることがないので、包装袋10に窒素などの気体を導入してあらかじめ包装袋10を膨らますことなく、直接レジスト液である内容物を充填することができる。また、外装容器の開口部からその底面までの長さに対して110%以上190%以下としたために、理想的に袋部12が膨らんで、外装容器20の内壁にほぼ沿って膨らみ、内容物の圧力のみで内壁にフィットした形状となり充填率が向上する。
これに対して、図8の従来例のような包装袋500を外装容器20の開口部24に挿入した場合、図9に示すような充填状態になり、注出入口504の周囲の袋部が下垂れし、レジスト液の充填が不十分となるため、事前の気体封入工程が不可欠となる。
本発明におけるレジスト液の充填率は、この液体容器1においてあらかじめ気体封入工程を用いた場合の充填量を100%とした場合に比べて80%から110%の充填率であり、一方、図8のような包装袋500を用いた場合には30%から60%程度の充填率であるから、本発明により優れた充填率の向上効果が得られる。
なお、必要に応じて、充填後のヘッドスペースに窒素等の気体封入工程を行なってもよい。これにより、さらに袋部12が広がり、外装容器20の内壁と密着することで形状が安定し、包装袋10の輸送振動などにより破損を防止することができる。
また、本発明においては、この液体容器1が、レジスト液を注出した後の注出後液体容器であり、レジスト液の充填が使用済レジスト液の回収工程であってもよい。すなわち、レジスト液を注出口11から液出しチューブなどを通じて汲み出した後の袋部12は縮んだ状態になっているが、本発明における包装袋10であれば、回収時にも充分な量を回収できる。回収時の充填率は上記のような袋部12の折込みを行なった場合に比べると低下するものの、上記のあらかじめ気体封入工程を用いた場合の充填量を100%とした場合に比べて80%から100%の充填率が得られる。この回収時の充填率は、レジスト塗布によって回収量が供給量より少なくなることを考慮すれば充分な充填率であり、同一容器での供給と回収を可能とするものである。
次に、本発明について、以下に実施例を挙げてさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
下記する実施例、比較例に用いる包装袋の構成としては、外側フィルム121aとして、ON(二軸延伸ポリアミド)フィルム25μm/ウレタン系接着剤3μm/LLDPEフィルム40μmからなる2層積層体を用い、内側フィルムとして、LLDPE層25μm/接着層10μm/ナイロン層15μm/接着層10μm/LLDPE層20μmからなる5層共押出しフィルムを用いた。尚、外層フィルムのLLDPEフィルムとしては、メタロセン触媒を用いて重合された直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(DNPテクノフィルム社製の「SR−UEN」)を用いた。また、内層フィルムのLLDPE層としては、メタロセン触媒を用いて重合された直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(宇部興産株式会社製のUBEスーパーポリエチレン「ユメリット」)を用いた。袋部12の短手方向長さ×長手方向長さは576mm×923mmとした。
[実施例1]
図2に示すように、上記のフィルムを用いた包装袋10の第一の面13と、第一の面13と略同一の形状の第二の面14との間に、上辺15の略中央部に注出入口11(高密度ポリエチレン)を挟んで上辺15は幅25mmでヒートシールにより接合し、他の辺は幅6mmでヒートシールにより接合して四方シール袋を得た。次に、図3、4に示すように第一の面13を上辺15から30mm(ヒートシール部122の下縁から5mm)離間した位置を基線13a、として、長さL=100mmの舌片部を形成して下辺側に折り曲げた。
この状態で更に、図5に示すように所定の幅Wが55mm程度になるように9回の蛇腹折線で連続して山谷交互に折り返して10枚重ねとして短冊状に折った後、更に、長手方向の側辺16を二分するように折り畳んで、この折り畳み部から外装容器20の開口部43から挿入した。なお、外装容器として、直径が430mm、高さが655mmの略円筒形状の底面を有し、天板の中央部に内径が50mm、突出長さが20mmの筒状開口部を有する透明な樹脂性の容器を用いた。
[実施例2]
舌片部を形成せず、蛇腹折りのみ行なって折り畳んだ以外は実施例1と同様に外装容器に挿入した。
[比較例1]
図8に示すような包装袋500を用い、高密度ポリエチレンからなる注出入口を、一方の面の略中央から辺501寄りに開けた穴に通して底部装着リングの部分でヒートシールすることにより取り付けた以外は実施例1と同様の材質、構成で比較例1の包装袋を得た。この包装袋を、実施例1と同様に折って外装容器に挿入した。
[試験例1]
実施例1の包装袋に、9psiの圧力を50秒の条件で窒素充填を行なった。その後、レジスト液を充填し、許容充填量(純水を容器口部の高さまで(溢れる寸前)充填し、その時の充填量を重量計で測定)を測定した。その結果、許容充填量は46kgであった。次に、同じく実施例1の包装袋に、窒素充填を行なわずに直接レジスト液の充填を行った。その結果、許容充填量は40kgであり、窒素充填工程を行なった場合(100%)に比べて87%の充填率が得られた。この結果から、窒素充填工程なしでも充分な充填率が得られることがわかる。
[試験例2]
実施例2の包装袋に、9psiの圧力を50秒の条件で窒素充填を行なった。その後、レジスト液を充填し、許容充填量を測定した。その結果、許容充填量は44kgであった。次に、同じく実施例2の包装袋に、窒素充填を行なわずに直接レジスト液の充填を行った。その結果、許容充填量は35kgであり、窒素充填工程を行なった場合(100%)に比べて80%の充填率が得られた。この結果から、窒素充填工程なしでも充分な充填率が得られることがわかる。
[試験例3]
比較例1の包装袋に、9psiの圧力を50秒の条件で窒素充填を行なった。その後、レジスト液を充填し、許容充填量を測定した。その結果、許容充填量は43kgであった。次に、同じく比較例1の包装袋に、窒素充填を行なわずに直接レジスト液の充填を行った。その結果、許容充填量は20kgであり、窒素充填工程を行なった場合(100%)に比べて47%の充填率が得られた。この結果から、事前の窒素充填工程なしでは充分な充填率が得られず、レジスト液の直接充填が困難であることがわかる。
[試験例4]
実施例1の充填後の液体容器からレジスト液を汲み出しチューブで抜き取り、この状態で窒素充填を行なわずに直接レジスト液の再充填を行った。その結果、許容充填量は40kgであり、レジスト回収容器としても充分使用できることがわかる。これに対して、比較例1で同様の試験を行なったところ、許容充填量は18kgと少なく、レジスト回収容器として使用するには回収可能量が不足であった。
1 液体容器
10 包装袋
11 注出入口
12 袋部
13 第一の面
14 第二の面
13a、14a 基線
13b、14b 舌片部
13c、14c 舌片頂部
130 第一領域
140 第二領域
15 上辺
16 側辺
16a、16b、16c、16d 蛇腹折線
17 下辺
20 外装容器
24 開口部

Claims (3)

  1. 内部が中空の外装容器と、該外装容器の内側に収容された包装袋と、を備える液体容器へのレジスト液充填方法であって、
    前記包装袋は袋部と注出入口とを備え、
    前記外装容器は、前記注出入口が係合可能な開口部を上方に備え、
    前記包装袋の袋部は、前記収容前の初期状態において略平面形状であり、少なくとも2枚以上のフィルムの外周辺の一部又は全部にヒートシール部を形成して袋体とすると共に、前記袋部の上辺の略中央部において前記ヒートシール部のシール面間に前記注出入口が接合されており、
    前記初期状態から、前記袋部のそれぞれの面を、前記上辺近傍の前記上辺と平行な線を基線として、所定の長さを弛ませて舌片部を延出した後に、前記基線から前記舌片部を下辺側又は上辺側に折り返し、この折り返し状態を維持したまま、前記袋部を、前記開口部を介して前記外装容器の内側へ収容し、
    前記外装容器内に前記包装袋を装着した状態で、前記包装袋内にあらかじめ気体を導入することなくレジスト液を充填する液体容器へのレジスト液充填方法。
  2. 前記レジスト液の充填後に、残余のヘッドスペースに気体を充填する請求項1記載の液体容器へのレジスト液供給方法。
  3. 前記液体容器が、レジスト液を注出した後の注出後液体容器であり、前記レジスト液の充填が使用済レジスト液の回収である請求項1又は2に記載の液体容器へのレジスト液充填方法
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