JP5433167B2 - ハードディスクドライブの記録密度向上方法及びその制御装置 - Google Patents
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Description
磁気ヘッドは、記録ヘッドと再生ヘッドとを備える。記録ヘッドに記録電流が印加されれば、記録ヘッドは隣接した領域のディスク表面を磁化させて情報を保存させる。再生ヘッドは、ディスクの表面から出る磁気の変化を感知してディスク表面に記録された情報を判読する。
垂直磁気記録メカニズムは、磁化方向がメディアの平面に垂直の方向に配列されることである。かかる垂直磁気記録メカニズムは、強磁性膜と柔磁性底層(Soft Magnetic Under−layer、SUL)とを含む二重磁気膜を備える垂直磁気記録媒体とポールヘッドとを共に適用する。ポールヘッドを利用して垂直磁気記録媒体にビットを記録するためには、ポールヘッドに適切な交流電流を印加する。
本発明の他の目的は、前記方法を具現する制御装置を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、前記方法を具現する機能を備えたプリアンプを提供することである。
本発明によれば、前記臨界値は、高周波での記録時に前記磁気ヘッドに実際に印加された最大記録電流に該当する。
本発明によれば、前記第2ステップは、前記磁気ヘッドとプリアンプとの間に配置されたクランピング回路によって行われる。
前記ルックアップテーブルは、該当HDDの磁気ヘッド及び記録媒体の特性によって個別的に設定される。
前記臨界値は、前記記録周波数の増加に従って増加する。
本発明によれば、前記第2ステップは、データ“0”の連続した数を把握するステップである。
また、前記第2ステップで、前記記録周波数が高周波記録周波数である場合、前記第3及び第4ステップを省略する。
本発明によれば、前記プリアンプからの第1入力信号と、前記クランピング回路からの第2入力信号とのうち一つの信号を出力するマルチプレクサをさらに備える。
前記のさらに他の目的を達成するために、本発明の一実施形態によるプリアンプは、HDDの磁気ヘッドのコイルに記録電流を印加するプリアンプにおいて、前記記録電流が所定の臨界値に到達すれば、前記記録電流を前記臨界値に制限するクランピング回路を備えることを特徴とする。
また、記録周波数に関係なくWTW幅が一定に維持されるので同じTPIでATE(Adjacent Track Erase)が減少する効果がある。
また、既存のHDDで回路を改善することによって、追加費用なしに記録密度を向上させることができる。
また、本発明の記録密度向上方法は、垂直磁気記録メカニズムだけでなく垂直磁気記録メカニズムを採択したHDDにも適用できる。
図1は、本発明が適用されるHDD100の一例を示す平面図である。ディスクドライブ100は、スピンドルモータ104により回転されるディスク102を備える。スピンドルモータ104は、ベースプレート106に搭載される。アクチュエータアームアセンブリー108もベースプレート106に搭載される。アクチュエータアームアセンブリー108はサスペンション112に装着された磁気ヘッド110を含む。サスペンション112は、ベアリングアセンブリー116で回転できるアクチュエータアーム114に取り付けられる。アセンブリー108は、ベースプレート106に搭載された磁石と結合されるボイスコイル118を備える。ボイスコイル118に電流を加えてディスク102に対して磁気ヘッド110を移動させる。一般的に各ディスク面毎に一つのヘッドが存在できる。スピンドルモータ104、ボイスコイル118及びヘッド110は、印刷回路ボード122に搭載された複数の電子回路120と連結される。電子回路120は、再生/記録チャンネル回路、サーボ駆動部、及びスピンドルモータ駆動部を備える。サーボ駆動部は、磁気ヘッドの位置を制御するためにボイスコイル118を制御する。スピンドルモータ駆動部は、ディスク102の回転を制御するためにスピンドルモータ104を制御する。再生/記録チャンネル回路は後述する。
図2を参照すれば、電子回路120は、磁気ヘッド(図1の110)のコイル(図示せず)に記録電流を印加する回路図を示す。電子回路120は、再生/記録チャンネル回路125、プリアンプ126、クランピング回路127、マルチプレクサ128、制御部130を備える。
再生/記録チャンネル回路125は、制御部130から入力された記録データをデコードしてプリアンプ126に伝達する。
プリアンプ126は、記録時には再生/記録チャンネル回路125から入力された記録信号に相応する記録電流をクランピング回路127に入力する。
前記マルチプレクサ128は、プリアンプ126からの第1入力信号In1と、クランピング回路からの第2入力信号In2とのうち、制御部130からの制御信号によって第1入力信号In1または第2入力信号In2を出力信号Outとして磁気ヘッド110に印加する。
WTWは、磁気ヘッドと記録媒体の保磁力とによって定められ、それにより、TPIが決定される。ディスクの動的保磁力は、記録周波数が増加するにつれて増加する。これは、高周波数で記録する時に、低周波数で記録する時より高い磁場を必要とすることを意味する。
図5は、記録周波数によるWTWの変化を示すグラフである。記録周波数が増加すれば、すなわち、記録密度が増加すればWTWが縮小することが分かる。記録周波数が100Mbpsから400Mbpsに増加時にWTWが約15%縮小した。
図6を参照すれば、低周波で情報を記録する時には記録電流が目標値、例えば、30mAまで増加し、これにより磁気ヘッドでの磁場が大きくなり、記録媒体の動的保磁力も小さいので、相対的にWTWが大きくなる。図7で201で表示された部分のWTWを参照する。ここで、低周波記録とは、二進数の“0”データが3つ以上反復される時をいい、低記録周波数と呼ばれることもある。
高周波で情報を記録する時は記録電流が目標値、例えば、−30mAに絶対値が増加する途中で、次の情報記録のために電流の方向が変わって、結局、情報記録時の記録電流値は目標値より低い絶対値、例えば、−20mAになり、これにより、磁気ヘッドから出る磁場も低周波記録時に比べて小さくなり、記録媒体の動的保磁力も大きくなってWTWは相対的に小さくなる。図7で202で表示された部分のWTWを参照する。
かかる記録が反復されることによって記録されたビットの形態は、図7に示したように低周波記録時と高周波記録時とのWTW幅が変わる。この場合、TPIを支配するWTWは、低周波記録時に記録された広いWTWになる。本発明の目的は、この低周波記録時のWTW幅を高周波記録時のWTW幅に狭めるところにある。
本発明の記録密度向上方法で、このように低周波記録時に最初に記録電流を高く設定することは、前述したようにオーバーシュート電流値を印加するためのことであり、途中でクランピング回路で電流値をカットオフすることは、WTWを縮小させて記録密度を向上させるためのことである。
まず、記録信号に相応する記録電流をHDDの磁気ヘッド110に印加する(S301)。記録電流は30mAでありうる。
制御部130は、記録周波数の大きさを判断する(S302)。次いで、前記記録周波数の大きさによる臨界値のルックアップテーブルを照会して該当する臨界値を定める(S303)。ここで記録周波数は、“11”データを高記録周波数とし、“0”のデータが連続的に3つまたは4つ以上である場合を低記録周波数とし、“0”のデータが1つまたは2つである時は中間記録周波数とすることができる。このように周波数の大きさを判断することは、中間周波数で記録時に“0”データの数によって記録周波数の大きさが変わり、これは、図5を参照すれば、同じ記録電流を印加する時にもWTWが変わることを意味する。したがって、記録周波数に関係なくWTWの幅を同一にするためには、記録周波数の増加時に記録ヘッドに印加される実際記録電流値、すなわち、前記臨界値を増加させねばならない。
表1は、ルックアップテーブルの一例を示すものである。
第302ステップで、高記録周波数と判断される場合(表1で連続した“0”数がなく、したがって、データ“11”の記録時)、前記臨界値に制限しなくても電流信号が変わるステップで記録電流が制限されるので、第303ステップを省略してもよい。このようなバイパスステップは、マルチプレクサ128に第1入力信号In1と第2入力信号In2とを与え、制御部130の制御信号として、プリアンプからバイパスされてマルチプレクサ128に入力された第1入力信号In1を選択することによって行われうる。
図10を参照すれば、高記録周波数の場合、記録電流の絶対値が20mAであり、連続した“0”数が3である場合は臨界値が19.1mAであり、連続した“0”数が2である場合、臨界値が−19.3mAである。
したがって、低周波で情報を記録する時と高周波で情報を記録する時、実際に磁気ヘッド110に印加される記録電流の大きさは変わるが、WTWが同一になり、したがって、ディスクのTPIを増加させることができる。前記ルックアップテーブルは各HDDのヘッド及び記録媒体特性テストから得ることができる。
120 電子回路
125 再生/記録チャンネル回路
126 プリアンプ
127 クランピング回路
128 マルチプレクサ
130 制御部
Claims (9)
- 記録信号に相応する記録電流をハードディスクドライブの磁気ヘッドに印加する第1ステップと、
前記記録信号の周波数を検出し、該検出された記録信号の周波数に従って臨界値を設定する第2ステップと、
前記記録電流が前記臨界値に到達すれば、前記磁気ヘッドに印加する電流を前記臨界値に制限する第3ステップと、を含み、
前記記録信号の周波数が高周波数であると判定されたとき、前記臨界値は、前記高周波数での記録時に前記磁気ヘッドに実際に印加された最大記録電流に該当し、前記記録信号の周波数が前記高周波数よりも低い低周波数であると判定されたときの前記臨界値は少なくとも前記高周波数での記録時に前記磁気ヘッドに実際に印加された最大記録電流以下であることを特徴とするハードディスクドライブの記録密度向上方法。 - 前記第3ステップは、前記磁気ヘッドとプリアンプとの間に配置されたクランピング回路によって行われることを特徴とする請求項1に記載のハードディスクドライブの記録密度向上方法。
- 記録信号に相応する記録電流をハードディスクドライブの磁気ヘッドに印加する第1ステップと、
記録周波数の大きさを判断する第2ステップと、
前記記録周波数による臨界値で構成されたルックアップテーブルを照会して臨界値を定める第3ステップとを含み、前記記録信号の周波数が高周波数よりも低い低周波数であると判定されたときの前記臨界値は少なくとも前記高周波数での記録時に前記磁気ヘッドに実際に印加された最大記録電流以下であり、さらに、
前記記録電流が前記臨界値になれば、前記磁気ヘッドに印加する電流値を前記臨界値に制限する第4ステップを含むことを特徴とするハードディスクドライブの記録密度向上方法。 - 前記ルックアップテーブルは、該当ハードディスクドライブの磁気ヘッド及び記録媒体の特性によって個別的に設定されることを特徴とする請求項3に記載のハードディスクドライブの記録密度向上方法。
- 前記臨界値は、前記記録周波数の増加に従って増加することを特徴とする請求項3に記載のハードディスクドライブの記録密度向上方法。
- 前記第4ステップは、前記磁気ヘッドとプリアンプとの間に配置されたクランピング回路によって行われることを特徴とする請求項3に記載のハードディスクドライブの記録密度向上方法。
- 前記第2ステップは、データ“0”の連続した数を把握するステップであることを特徴とする請求項3に記載のハードディスクドライブの記録密度向上方法。
- 記録信号に相応する記録電流をハードディスクドライブの磁気ヘッドのコイルに印加するプリアンプと、
前記記録電流が所定の臨界値に到達すれば、前記記録電流を前記臨界値に制限するクランピング回路と、
前記記録信号の記録周波数の大きさを判定し、該判定された記録周波数の大きさに従って前記クランプ回路に前記臨界値を設定するコントローラと、を備え、前記記録信号の周波数が高周波数であると判定されるとき、前記臨界値は、前記高周波数での記録時に前記磁気ヘッドに実際に印加された最大記録電流に該当し、前記記録信号の周波数が前記高周波数よりも低い低周波数であると判定されたときの前記臨界値は少なくとも前記高周波数での記録時に前記磁気ヘッドに実際に印加された最大記録電流以下であることを特徴とするハードディスクドライブの制御装置。 - 前記プリアンプからの第1入力信号と、前記クランピング回路からの第2入力信号とのうち一つの信号を出力するマルチプレクサをさらに備え、
前記マルチプレクサは、臨界周波数より高い記録周波数において前記第1入力信号を選択し、他の周波数において前記第2入力信号を選択して、その選択された信号を前記磁気ヘッドに出力することを特徴とする請求項8に記載のハードディスクドライブの制御装置。
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