JP5431073B2 - 導電性基材を製造する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属ナノ粒子を含む分散液により形成される金属膜を有する導電性基材(金属複合膜)およびその前駆体並びにその製造方法に関する。
現在、銀ペーストなどの導電性ペーストは、電子部品などの電極や回路を形成するために用いられている。これらのペーストは、金属粉末に加えて、エポキシ樹脂などの樹脂バインダーなどを溶媒中に分散させたものであり、このペーストを印刷により所定のパターンに形成した後、加熱して有機成分を飛ばし、粒子同士を焼結させて導体とすると同時に、軟化した樹脂などが基材と導体の界面で密着層を形成し、密着性を確保している。
このような樹脂バインダーを用いる方法として、特開2008−86895号公報(特許文献1)には、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂からなる基材上に、金属微粒子及び樹脂バインダーを含有するインクを塗布するステップと、前記インクを硬化させ、前記基材と前記樹脂バインダーを密着させるステップと、硬化した前記インクの表面に超音波振動を与えながら圧力を加えることにより、前記金属微粒子同士の接触面積を増加させるステップとを備えることを特徴とする導電性基板の製造方法が開示されている。この文献には、金属微粒子の平均粒径は、レーザー回折法で計測して5nmから5μmであること、基材の材料としては、例えば、厚みが0.01mm〜0.3mmのポリエチレンテレフタレートフィルム等が使用可能であり、基材100の表面はインクに対して易接着処理をされていてもよいことが記載されている。
しかし、この文献の方法では、樹脂バインダー由来の有機物などが焼成後も多く残存しているためか、金属微粒子粒子の焼結が不十分となり、導電性基板の比抵抗を十分に小さくできない。例えば、この文献の実施例では、インクR6として、平均粒径5nmの銀ナノ粒子を含む銀ペーストを用いて導電膜を形成しているが、導電膜の比抵抗は、6.23μΩ・m(623μΩ・cm)程度である。
特開2008−86895号公報(特許請求の範囲、段落番号[0010])
従って、本発明の目的は、樹脂バインダーを用いることなく、有機素材で形成された基材(有機基材)に対して金属膜(特に導電膜)を形成できる導電性基材(金属複合膜)及びその前駆体並びにその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、有機素材で形成された基材に対して金属膜を高い密着性で強固に固定できる導電性基材およびその前駆体並びにその製造方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、有機素材で形成された基材に対して、バルクと同等かバルクに近い導電性を有する金属膜を簡便にかつ確実に形成できる導電性基材およびその前駆体並びにその製造方法を提供することにある。
本発明者は、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、金属コロイド粒子において、金属ナノ粒子を被覆又は保護する保護コロイド(又は分散剤)を、カルボキシル基を有する有機化合物と、高分子分散剤(例えば、カルボキシル基を有する高分子分散剤)とで構成し、このような金属コロイド粒子を含む分散液(ペースト)を用いることにより、有機素材で形成された基材に対して、樹脂バインダーなどを使用しなくても、基材上に高い密着性で金属膜を形成できること、また、形成された金属膜は、確実に固定でき、バルクと同様かバルクに近い優れた導電性を有していることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の導電性基材(金属複合膜又は複合膜又は複合体又は金属積層膜)の前駆体は、有機素材で形成された基材(有機基材、単に基材ということがある)と、この基材上に形成された塗膜とで構成された導電性基材の前駆体であって、前記塗膜が、金属ナノ粒子と、この金属ナノ粒子を被覆する保護コロイドとで構成された金属コロイド粒子を含む塗膜(又は金属コロイド粒子を含む分散液から形成された金属膜の前駆体)であり、前記保護コロイドが、カルボキシル基を有する有機化合物と、高分子分散剤とで構成されている導電性基材の前駆体である。
前記基材は、易接着処理された基材(例えば、易接着層が形成された基材)であってもよく、特に、この基材のうち易接着処理された部位(又は面、例えば、易接着層上)に塗膜が形成されていてもよい。このような易接着処理された基材を使用すると、基材に対する金属コロイド粒子の密着性を向上でき、塗膜(金属膜)をより強固に固定できる場合がある。また、前記金属ナノ粒子を構成する金属は、少なくとも貴金属を含む金属(例えば、銀など)であってもよい。
前記有機化合物は、脂肪族カルボン酸(例えば、C1−24脂肪族カルボン酸特にC1−20アルカン酸)およびヒドロキシカルボン酸[例えば、脂肪族ヒドロキシカルボン酸(例えば、コール酸などのC14−34縮合多環式脂肪族ヒドロキシカルボン酸など)など]から選択された少なくとも1種であってもよい。
また、前記高分子分散剤は、カルボキシル基又はアミノ基、特にカルボキシル基を有していてもよい。代表的には、前記有機化合物がC1−20脂肪族カルボン酸および脂肪族C2−34ヒドロキシカルボン酸から選択された少なくとも1種であってもよい。
前記金属コロイド粒子において、前記有機化合物と前記高分子分散剤との割合は、例えば、前者/後者(質量比)=99/1〜5/95程度であってもよい。
代表的には、前記保護コロイドの割合が、金属ナノ粒子100質量部に対して1.0〜60質量部程度であり、かつ、有機化合物と高分子分散剤との割合が、前者/後者(質量比)=99/1〜5/95程度であってもよい。
前記塗膜の厚み(焼成後の金属膜の厚み)は、0.3μm以上(例えば、0.3〜100μm)であってもよい。本発明では、このような比較的厚膜であっても、高い密着性で優れた金属特性(導電性など)を有する金属膜を確実に形成できる。
本発明には、前記基材に、金属ナノ粒子と、この金属ナノ粒子を被覆する保護コロイドとで構成された金属コロイド粒子を含む分散液であって、前記保護コロイドが、カルボキシル基を有する有機化合物と、高分子分散剤とで構成されている分散液をコーティングした後、得られた前駆体を熱処理して金属膜を形成させ、導電性基材を製造する方法も含まれる。前記分散液を構成する溶媒の極性パラメータは、3.1〜10.2であってもよい。本発明では、このような極性溶媒(水、アルコール類など)を使用しても、高い密着性で金属膜を形成することができる。さらに、本発明には、この方法によって得られた導電性基材も含まれる。
本発明の導電性基材(金属複合膜)の前駆体では、金属コロイド粒子を構成する保護コロイドを、カルボキシル基を有する有機化合物と高分子分散剤とで構成するので、このような金属コロイド粒子を含む分散液(ペースト)を用いることにより、樹脂バインダーなどを用いることなく、有機素材で形成された基材に対して金属膜(特に導電膜)を形成できる。しかも、このような金属膜は、有機素材で形成された基材に対して金属膜を高い密着性で強固に固定できる。また、本発明では、特定の保護コロイドを用いることにより、低温有機基材に対して、バルクと同等かバルクに近い導電性を有する金属膜を簡便にかつ確実に形成できる。特に、本発明では、比較的低温焼成(焼結)が可能であるため、基材が有機素材で形成されていても、高い導電性の金属膜を形成できる。
本発明の導電性基材(又は導電性部材又は金属複合膜)は、有機素材で形成された基材(有機基材ということがある)と、この基材上に形成された金属膜とで構成された導電性基材であって、前記金属膜が、金属ナノ粒子と、この金属ナノ粒子を被覆する保護コロイドとで構成された金属コロイド粒子を含む塗膜を焼結した金属膜(又は焼結膜)である導電性基材(導電性基材)である。すなわち、このような金属膜は、通常、前記金属コロイド粒子を含む分散液(ペースト)を前記基材上にコーティング(塗布)して得られる金属膜(塗膜)であり、通常、金属ナノ粒子の焼結により形成された膜である。そして、前記保護コロイドは、通常、特定の保護コロイドで構成されている。
[基材]
基材(又は基板)としては、基材を形成(又は構成)する材質が、有機材料(有機素材)である限り、用途に応じて適宜選択できる。
有機材料としては、例えば、ポリメタクリル酸メチル系樹脂、スチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂[ポリアルキレンアリレート系樹脂(ポリエチレンテレタフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのホモ又はコポリアルキレンアリレートなど)、ポリアリレート系樹脂や液晶ポリマーを含む]、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリイミド系樹脂、セルロース誘導体、フッ素樹脂などが挙げられる。
これらの材料は、焼成工程を経るため、耐熱性の高い材料、例えば、エンジニアリングプラスチック(例えば、芳香族ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレートなどのポリアルキレンアリレート系樹脂、ポリアリレート系樹脂など)、ポリイミド系樹脂、ポリスルホン系樹脂など)、液晶ポリマー、フッ素樹脂などであるのが好ましい。
基材は、易接着処理(表面処理)されていてもよい。易接着処理された基材(有機基材)を使用すると、基材に対する金属コロイド粒子(又はその金属膜)の密着性を向上でき、強固に固定された金属膜を得るのに有利である。
易接着処理としては、酸化処理[表面酸化処理、例えば、放電処理(コロナ放電処理、グロー放電など)、酸処理(クロム酸処理など)、紫外線照射処理、焔処理など]、表面凹凸処理(溶剤処理、サンドブラスト処理など)などの他、基材(基材表面)に、易接着層を形成する方法などが挙げられる。すなわち、有機基材として、易接着層が形成された基材を使用してもよい。
易接着層を構成(又は形成)する成分としては、金属コロイド粒子(又はその保護コロイド)と基材との密着性を向上できる成分であれば特に限定されず、例えば、オレフィン系樹脂[例えば、ポリエチレン(直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンなど)、エチレン−アクリル酸エステル共重合体(エチレン−アクリル酸エチル共重合体など)、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−アクリロニトリル−アクリル酸共重合体などのポリエチレン系樹脂、非晶性ポリプロピレン系樹脂など]、塩化ビニル系樹脂(塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体など)、塩化ビニリデン系樹脂(塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体など)、アクリル系樹脂[例えば、(メタ)アクリル系単量体(例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル)など]の単独又は共重合体、これらの(メタ)アクリル系単量体と共重合性単量体(スチレン系単量体、酢酸ビニルなどのビニルエステル系単量体、不飽和ジカルボン酸又はそのエステルなど)との共重合体など]、酢酸ビニル系樹脂[ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニルと他の共重合性単量体(オレフィン系単量体(エチレンなど)、(メタ)アクリル酸エステル、不飽和ジカルボン酸又はそのエステルなど)との共重合体など]、スチレン系樹脂[例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体など]、ポリエステル系樹脂[脂肪族ポリエステル樹脂、非晶性ポリエステル樹脂(例えば、非晶性脂肪族又は芳香族ポリエステル)など]、ウレタン系樹脂(熱可塑性ウレタン系樹脂、イソシアネート基含有ポリマーなど)、ゴム状重合体(スチレン−ブタジエン共重合体など)、イミノ基含有ポリマー(ポリエチレンイミンなどのポリアルキレンイミンなど)などが挙げられる。これらの成分は、単独で又は2種以上組み合わせて易接着層を形成してもよい。
代表的な易接着層としては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂などが挙げられる。
なお、易接着処理は、基材の表面の一部又は全部に対して施されていればよく、特に、基材(基材表面)のうち、金属膜を形成する部位(表面)に少なくとも形成されていてもよい。すなわち、前記基材が易接着処理された基材であり、この基材のうち易接着処理された部位に金属膜が形成されていてもよい。例えば、少なくとも一方の面に易接着層が形成された基材を使用し、この基材の易接着層が形成された面上に金属膜を形成してもよい。
基材の厚みは、用途に応じて適宜選択すればよく、例えば、0.001〜10mm、好ましくは0.01〜5mm、さらに好ましくは0.05〜3mm(特に0.1〜1mm)程度であってもよい。
また、基材に易接着層を形成する場合、易接着層の厚みは、例えば、0.1〜20μm、好ましくは0.3〜10μm、さらに好ましくは0.5〜5μm程度であってもよい。また、基材の全体厚みに対する易接着層の厚みの割合は、例えば、0.01〜50%、好ましくは0.1〜30%、さらに好ましくは1〜10%程度であってもよい。
[金属コロイド粒子]
金属コロイド粒子は、金属ナノ粒子と、この金属ナノ粒子を被覆する保護コロイドで構成された金属コロイド粒子であって、前記保護コロイドは、通常、カルボキシル基を有する有機化合物と、高分子分散剤という特定の組み合わせで構成されている。このような保護コロイドで被覆された金属ナノ粒子を用いることにより、高い密着性で金属膜を形成できる。しかも、樹脂バインダーのような特別な添加剤を必要とせず、金属ナノ粒子の焼結性が高いため、バルク又はそれに近い導電性を有する金属膜を形成できる。また、前記金属コロイド粒子は、前記特定の保護コロイドの組み合わせにより、粗大粒子が少ないにもかかわらず、金属ナノ粒子の割合を大きくでき、金属コロイド粒子(およびその分散液)の保存安定性にも優れている。
このような理由は定かではないが次のような理由が考えられる。保護コロイドは、短いタイムスケールでは、金属ナノ粒子表面に対して吸着、脱離を繰り返しているが、高分子分散剤で保護した場合、吸着した部分が瞬間的に脱離した場合であっても、立体障害が大きく、また、脱離しても、吸着に関与していた基に代わり他の基が金属ナノ粒子表面に吸着するため、粒子間の凝集や焼結が生じにくい。従って、良好な保存安定性を示す一方、その高い保護能力、分解温度のため、焼成温度も高温でなければ金属ナノ粒子の焼結は起こらず、高分子分散剤のみでは、低抵抗の導体を得ることはできない。一方、カルボキシル基を有する有機化合物は、通常金属ナノ粒子表面に対する吸着力は弱く、また、気化温度が低い場合が多い。そのため、低温焼成により低抵抗の導体を得やすいが、室温のような低温においても金属ナノ粒子の凝集、焼結が生じやすく、保存安定性が十分でないため、安定して金属膜などを形成することが困難である。
そこで、本発明では、高分子分散剤とカルボキシル基を有する有機化合物とを組み合わせる。このような組み合わせにより、金属ナノ粒子表面には高分子分散剤が吸着した部分、前記有機化合物が吸着した部分が形成されている。そして、前記高分子分散剤が吸着した部分は、強い表面保護能力により安定化されて、保存安定性が向上されている一方、前記有機化合物が吸着した部分は金属ナノ粒子表面から脱離しやすく、低温焼結の反応サイトとしての役割を担う。このような反応サイトは、室温程度の雰囲気においては高分子分散剤の作用により保護されているが、比較的低温での焼成温度(例えば、数十度以上)において焼結反応を開始し、結果として低温焼成でも低抵抗の金属膜などを得ることができるようである。焼成温度が高くなれば、さらに高分子分散剤の保護能力よりも粒子間衝突や焼結性が高くなるため、導電性はバルク並になる。また、高分子分散剤は、基材に対する密着性を向上させる効果があり、しかも、本発明の導電性基材においてはこのような高分子分散剤の残存量を小さくでき、体積収縮が小さい緻密かつ密着性の高い膜を形成できるため、これらの点も基材に対する密着性に優れるととともに基材に強固に固定され、かつ金属膜の導電性を向上できる要因となっている。
そのため、このような金属コロイド粒子を使用すると、上記のような金属膜を簡便にかつ確実に基材に形成できる。
(金属ナノ粒子)
金属ナノ粒子を構成する金属(金属原子)としては、例えば、遷移金属(例えば、チタン、ジルコニウムなどの周期表第4A族金属;バナジウム、ニオブなどの周期表第5A族金属;モリブデン、タングステンなどの周期表第6A族金属;マンガンなどの周期表第7A族金属;鉄、ニッケル、コバルト、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、レニウム、イリジウム、白金などの周期表第8族金属;銅、銀、金などの周期表第1B族金属など)、周期表第2B族金属(例えば、亜鉛、カドミウムなど)、周期表第3B族金属(例えば、アルミニウム、ガリウム、インジウムなど)、周期表第4B族金属(例えば、ゲルマニウム、スズ、鉛など)、周期表第5B族金属(例えば、アンチモン、ビスマスなど)などが挙げられる。金属は、周期表第8族金属(鉄、ニッケル、ロジウム、パラジウム、白金など)、周期表第1B族金属(銅、銀、金など)、周期表第3B族金属(アルミニウムなど)及び周期表第4B族金属(スズなど)などであってもよい。なお、金属(金属原子)は、保護コロイドに対する配位性の高い金属、例えば、周期表第8族金属、周期表第1B族金属などである場合が多い。
金属ナノ粒子は、前記金属単体、前記金属の合金、金属酸化物、金属水酸化物、金属硫化物、金属炭化物、金属窒化物、金属ホウ化物などであってもよい。これらの金属ナノ粒子は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。金属ナノ粒子は、通常、金属単体粒子、又は金属合金粒子である場合が多い。なかでも、金属ナノ粒子を構成する金属は、少なくとも銀などの貴金属(特に周期表第1B族金属)を含む金属(金属単体および金属合金)、特に貴金属単体(例えば、銀単体など)であるのが好ましい。
金属ナノ粒子はナノメーターサイズである。例えば、本発明の金属コロイド粒子における金属ナノ粒子の平均粒子径(平均一次粒子径)は、1〜100nm、好ましくは1.5〜80nm、さらに好ましくは2〜70nm、特に3〜50nm程度であってもよく、通常1〜40nm(例えば、2〜30nm)程度であってもよい。
また、本発明の金属コロイド粒子は、粗大粒子をほとんど含んでいなくてもよい。そのため、前記金属ナノ粒子の最大一次粒子径は、例えば、200nm以下、好ましくは150nm以下、さらに好ましくは100nm以下である。さらに、金属ナノ粒子(又は金属コロイド粒子)において、一次粒子径が100nm以上の粒子の割合は、金属(又は金属成分)の質量基準で、例えば、10質量%以下(例えば、0〜8質量%程度)、好ましくは5質量%以下(例えば、0.01〜3質量%)、さらに好ましくは1質量%以下(例えば、0.02〜0.5質量%程度)であってもよい。
(保護コロイド)
保護コロイドは、カルボキシル基を有する有機化合物と、高分子分散剤とで構成されている。
(カルボキシル基を有する有機化合物)
有機化合物は、カルボキシル基を有している。このようなカルボキシル基の数は、有機化合物1分子あたり、1以上であれば特に限定されず、例えば、1〜10、好ましくは1〜5、さらに好ましくは1〜3程度であってもよい。
なお、有機化合物において、一部又は全部のカルボキシル基は、塩(アミンとの塩、金属塩など)を形成していてもよい。特に、本発明では、カルボキシル基(特に、すべてのカルボキシル基)が、塩[特に、塩基性化合物との塩(アミンとの塩又はアミン塩など)]を形成していない有機化合物(すなわち、遊離のカルボキシル基を有する有機化合物)を好適に使用できる。
また、有機化合物は、カルボキシル基を有している限り、カルボキシル基以外の官能基(又は金属化合物又は金属ナノ粒子に対する配位性基など)を有していてもよい。このようなカルボキシル基以外の官能基(又は配位性基)としては、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子など)、窒素原子、酸素原子、及び硫黄原子から選択された少なくとも1種のヘテロ原子を有する基{又は官能基、例えば、窒素原子を有する基[アミノ基、置換アミノ基(ジアルキルアミノ基など)、イミノ基(−NH−)、窒素環基(ピリジル基などの5〜8員窒素環基、カルバゾール基、モルホリニル基など)、アミド基(−CON<)、シアノ基、ニトロ基など]、酸素原子を有する基[ヒドロキシル基、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのC1−6アルコキシ基)、ホルミル基、カルボニル基(−CO−)、エステル基(−COO−)、酸素環基(テトラヒドロピラニル基などの5〜8員酸素環基など)など]、硫黄原子を有する基[例えば、チオ基、チオール基、チオカルボニル基(−SO−)、アルキルチオ基(メチルチオ基、エチルチオ基などのC1−4アルキルチオ基など)、スルホ基、スルファモイル基、スルフィニル基(−SO−)など]、これらの塩を形成した基(アンモニウム塩基など)など}などが挙げられる。これらの官能基は、単独で又は2種以上組み合わせて有機化合物が有していてもよい。
有機化合物は、これらの官能基のうち、カルボキシル基と塩を形成可能な塩基性基(特に、アミノ基、置換アミノ基、イミノ基、アンモニウム塩基など)を有していない化合物であるのが好ましい。
代表的な有機化合物には、カルボン酸が含まれる。このようなカルボン酸としては、例えば、モノカルボン酸、ポリカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸(又はオキシカルボン酸)などが挙げられる。
モノカルボン酸としては、例えば、脂肪族モノカルボン酸[飽和脂肪族モノカルボン酸(例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、カプリル酸、カプロン酸、ヘキサン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、シクロヘキサンカルボン酸、デヒドロコール酸、コラン酸などのC1−34脂肪族モノカルボン酸、好ましくはC1−30脂肪族モノカルボン酸など)、不飽和脂肪族モノカルボン酸(例えば、オレイン酸、エルカ酸、リノール酸、アビエチン酸などのC4−34不飽和脂肪族カルボン酸、好ましくはC10−30不飽和脂肪族カルボン酸)]、芳香族モノカルボン酸(安息香酸、ナフトエ酸などのC7−12芳香族モノカルボン酸など)などが挙げられる。
ポリカルボン酸としては、例えば、脂肪族ポリカルボン酸[例えば、脂肪族飽和ポリカルボン酸(例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などのC2−14脂肪族飽和ポリカルボン酸、好ましくはC2−10脂肪族飽和ポリカルボン酸など)、脂肪族不飽和ポリカルボン酸(例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ソルビン酸、テトラヒドロフタル酸などのC4−14脂肪族不飽和ポリカルボン酸、好ましくはC4−10脂肪族不飽和ポリカルボン酸など)など]、芳香族ポリカルボン酸(例えば、フタル酸、トリメリット酸などのC8−12芳香族ポリカルボン酸など)などが挙げられる。
ヒドロキシカルボン酸としては、ヒドロキシモノカルボン酸[脂肪族ヒドロキシモノカルボン酸(例えば、グリコール酸、乳酸、オキシ酪酸、グリセリン酸、6−ヒドロキシヘキサン酸、コール酸、デオキシコール酸、ケノデオキシコール酸、12−オキソケノデオキシコール酸、グリココール酸、リトコール酸、ヒオデオキシコール酸、ウルソデオキシコール酸、アポコール酸、タウロコール酸などのC2−50脂肪族ヒドロキシモノカルボン酸、好ましくはC2−34脂肪族ヒドロキシモノカルボン酸、さらに好ましくはC2−30脂肪族ヒドロキシモノカルボン酸など)、芳香族ヒドロキシモノカルボン酸(サリチル酸、オキシ安息香酸、没食子酸などのC7−12芳香族ヒドロキシモノカルボン酸など)など]、ヒドロキシポリカルボン酸[脂肪族ヒドロキシポリカルボン酸(例えば、タルトロン酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸などのC2−10脂肪族ヒドロキシポリカルボン酸など)など]などが挙げられる。
なお、これらのカルボン酸は、塩を形成していてもよく、無水物、水和物などであってもよい。なお、カルボン酸は、前記と同様に、塩(特に、アミンとの塩などの塩基性化合物との塩)を形成していない場合が多い。
有機化合物は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
これらの有機化合物のうち、脂肪族カルボン酸(例えば、C1−24脂肪族カルボン酸、好ましくはC1−20脂肪族カルボン酸、さらに好ましくはC1−18脂肪族カルボン酸)や、脂肪族ヒドロキシカルボン酸(脂肪族ヒドロキシモノカルボン酸および脂肪族ヒドロキシポリカルボン酸、例えば、C2−34脂肪族ヒドロキシカルボン酸)などのヒドロキシカルボン酸が好ましい。脂肪族カルボン酸の中でも、飽和脂肪族カルボン酸(例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ステアリン酸などのC1−24アルカン酸(アルカンカルボン酸)、好ましくはC1−20アルカン酸、さらに好ましくはC1−18アルカン酸)が好ましい。また、脂肪族ヒドロキシカルボン酸の中でも、さらに、脂環族ヒドロキシカルボン酸(又は脂環族骨格を有するヒドロキシカルボン酸、例えば、コール酸などのC6−34脂環族ヒドロキシカルボン酸、好ましくはC10−34脂環族ヒドロキシカルボン酸、さらに好ましくはC16−30脂環族ヒドロキシカルボン酸)が好ましい。
また、コール酸などの多環式脂肪族ヒドロキシカルボン酸(例えば、縮合多環式脂肪族ヒドロキシカルボン酸、好ましくはC10−34縮合多環式脂肪族ヒドロキシカルボン酸、好ましくはC14−34縮合多環式脂肪族ヒドロキシカルボン酸、さらに好ましくはC18−30縮合多環式脂肪族ヒドロキシカルボン酸)、デヒドロコール酸、コラン酸などの多環式脂肪族カルボン酸(例えば、縮合多環式脂肪族カルボン酸、好ましくはC10−34縮合多環式脂肪族カルボン酸、好ましくはC14−34縮合多環式脂肪族ヒドロキシカルボン酸、さらに好ましくはC18−30縮合多環式脂肪族カルボン酸)などの多環式脂肪族カルボン酸(例えば、C10−50縮合多環式脂肪族カルボン酸、好ましくはC12−40縮合多環式脂肪族カルボン酸、さらに好ましくはC14−34縮合多環式脂肪族カルボン酸、特にC18−30縮合多環式脂肪族カルボン酸)は、嵩高い構造を有しており、金属ナノ粒子の凝集を抑制する効果が大きいためか好ましい。
さらに、カルボキシル基を有する有機化合物は、コロイド粒子の製造工程において、生成するコロイド粒子が溶媒中で適度に分散し、かつ焼結膜の形成において、低温で分解して焼結サイトを形成できる点から、炭素数が1〜18、好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜6(特に1〜4)程度が好ましい。このような有機化合物は、焼成温度で金属粒子から脱離又は消失し、焼結サイトを形成することにより金属膜の連続性及び導電性を向上できる。
具体的には、金属ナノ粒子の表面と親和性が高く、適度な分散性(凝集性)及び焼結性にも優れる点から、前記炭素数を有するカルボン酸類、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸などのC1−10アルカン酸(アルカンカルボン酸)が好ましく、酢酸やプロピオン酸などのC1−6アルカン酸(好ましくはC1−4アルカン酸、さらに好ましくはC2−3アルカン酸、特に酢酸)がより好ましい。特に、酢酸などのC1−4アルカン酸を用いると、金属コロイド粒子が適度に分散及び凝集されているためか、燃焼時の割れやボイドの発生が抑制され、緻密で硬質な焼成膜を形成できる。
なお、有機化合物の分子量は、例えば、1000以下(例えば、46〜900程度)、好ましくは800以下(例えば、50〜700程度)、さらに好ましくは600以下(例えば、100〜500程度)であってもよい。
また、有機化合物のpKa値は、例えば、1以上(例えば、1〜10程度)、好ましくは2以上(例えば、2〜8程度)程度であってもよい。
(高分子分散剤)
高分子分散剤(又は高分子型分散剤)としては、金属ナノ粒子を被覆可能であれば特に限定されないが、両親媒性の高分子分散剤(又はオリゴマー型分散剤)を好適に使用できる。
高分子分散剤としては、通常、塗料、インキ分野などで着色剤の分散に用いられている高分子分散剤が例示できる。このような分散剤には、スチレン系樹脂(スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体など)、アクリル系樹脂((メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸などの(メタ)アクリル酸系樹脂)、水溶性ウレタン樹脂、水溶性アクリルウレタン樹脂、水溶性エポキシ樹脂、水溶性ポリエステル系樹脂、セルロース誘導体(ニトロセルロース;エチルセルロースなどのアルキルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロースなどのアルキル−ヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのカルボキシアルキルセルロースなどのセルロースエーテル類など)、ポリビニルアルコール、ポリアルキレングリコール(液状のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなど)、天然高分子(ゼラチン、デキストリン、アラビヤゴム、カゼインなど)、ポリエチレンスルホン酸又はその塩、ポリスチレンスルホン酸又はその塩、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、窒素原子含有高分子化合物[例えば、ポリアルキレンイミン(ポリエチレンイミンなど)、ポリビニルピロリドン、ポリアリルアミン、ポリエーテルポリアミン(ポリオキシエチレンポリアミンなど)などのアミノ基を有する高分子化合物]などが含まれる。
代表的な高分子分散剤(両親媒性の高分子分散剤)としては、親水性モノマーで構成された親水性ユニット(又は親水性ブロック)を含む樹脂(又は水溶性樹脂、水分散性樹脂)が含まれる。
前記親水性モノマーとしては、例えば、カルボキシル基又は酸無水物基含有単量体(アクリル酸、メタクリル酸などの(メタ)アクリル系単量体、マレイン酸などの不飽和多価カルボン酸、無水マレイン酸など)、ヒドロキシル基含有単量体(2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、ビニルフェノールなど)などの付加重合系モノマー;アルキレンオキシド(エチレンオキシドなど)などの縮合系モノマーなどが例示できる。前記縮合系モノマーは、ヒドロキシル基などの活性基(例えば、前記ヒドロキシル基含有単量体など)との反応により、親水性ユニットを形成していてもよい。親水性モノマーは、単独で又は2種以上組み合わせて親水性ユニットを形成していてもよい。
高分子分散剤は、少なくとも親水性ユニット(又は親水性ブロック)を含んでいればよく、親水性モノマーの単独又は共重合体(例えば、ポリアクリル酸又はその塩など)であってもよく、前記例示のスチレン系樹脂やアクリル系樹脂などのように、親水性モノマーと疎水性モノマーとのコポリマーであってもよい。疎水性モノマー(非イオン性モノマー)としては、(メタ)アクリル酸エステル[(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどの(メタ)アクリル酸C1−20アルキル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなどの(メタ)アクリル酸シクロアルキル、(メタ)アクリル酸フェニルなどの(メタ)アクリル酸アリール、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸2−フェニルエチルなどの(メタ)アクリル酸アラルキルなど]などの(メタ)アクリル系モノマー;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどのスチレン系モノマー;α−C2−20オレフィン(エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ドデセンなど)などのオレフィン系モノマー;酢酸ビニル、酪酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル系モノマーなどが挙げられる。疎水性モノマーは、単独で又は2種以上組み合わせて疎水性ユニットを構成していてもよい。
高分子分散剤がコポリマー(例えば、親水性モノマーと疎水性モノマーとのコポリマー)である場合、コポリマーは、ランダムコポリマー、交互共重合体、ブロックコポリマー(例えば、親水性モノマーで構成された親水性ブロックと、疎水性モノマーで構成された疎水性ブロックとで構成されたコポリマー)、星型ポリマー(又は星型ブロックコポリマー)、くし型コポリマー(又はくし型グラフトコポリマー)などであってもよい。前記ブロックコポリマーの構造は、特に限定されず、ジブロック構造、トリブロック構造(ABA型、BAB型)などであってもよい。また、前記くし型コポリマーにおいて、主鎖は、前記親水性ブロックで構成してもよく、前記疎水性ブロックで構成してもよく、親水性ブロックおよび疎水性ブロックで構成してもよい。
なお、前記のように、親水性ユニットは、アルキレンオキシド(エチレンオキシドなど)で構成された親水性ブロック(ポリエチレンオキシド、ポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシドなどのポリアルキレンオキシド)などの縮合系ブロックで構成することもできる。親水性ブロック(ポリアルキレンオキシドなど)と疎水性ブロック(ポリオレフィンブロックなど)とは、エステル結合、アミド結合、エーテル結合、ウレタン結合などの連結基を介して結合していてもよい。これらの結合は、例えば、疎水性ブロック(ポリオレフィンなど)を変性剤[不飽和カルボン酸又はその無水物((無水)マレイン酸など)、ラクタム又はアミノカルボン酸、ヒドロキシルアミン、ジアミンなど]で変性した後、親水性ブロックを導入することにより形成してもよい。また、ヒドロキシル基やカルボキシル基などの親水性基を有するモノマー(前記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートなど)から得られるポリマーと、前記縮合系の親水性モノマー(エチレンオキシドなど)とを反応(又は結合)させることにより、くし型コポリマー(主鎖が疎水性ブロックで構成されたくし型コポリマー)を形成してもよい。
さらに、共重合成分として、親水性の非イオン性モノマーを使用することにより、親水性と疎水性とのバランスを調整してもよい。このような成分としては、2−(2−メトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート(例えば、数平均分子量200〜1000程度)などのアルキレンオキシ(特にエチレンオキシ)ユニットを有するモノマー又はオリゴマーなどを例示できる。また、親水性基(カルボキシル基など)を変性(例えば、エステル化)することにより親水性と疎水性とのバランスを調整してもよい。
高分子分散剤は、官能基を有していてもよい。このような官能基としては、例えば、酸基(又は酸性基、例えば、カルボキシル基(又は酸無水物基)、スルホ基(スルホン酸基)など)、塩基性基(例えば、アミノ基など)、ヒドロキシル基などが挙げられる。これらの官能基は、単独で又は2種以上組み合わせて高分子分散剤が有していてもよい。
これらの官能基のうち、高分子分散剤は、酸基又は塩基性基、特に、カルボキシル基を有しているのが好ましい。
また、高分子分散剤が、酸基(カルボキシル基など)を有している場合、少なくとも一部又は全部の酸基(カルボキシル基など)は、塩(アミンとの塩、金属塩など)を形成していてもよいが、特に、本発明では、カルボキシル基(特に、すべてのカルボキシル基)などの酸基が、塩[特に、塩基性化合物との塩(アミンとの塩又はアミン塩など)]を形成していない高分子分散剤[すなわち、遊離の酸基(特にカルボキシル基)を有する高分子分散剤]を好適に使用できる。
酸基(特にカルボキシル基)を有する高分子分散剤において、酸価は、例えば、1mgKOH/g以上(例えば、2〜1500mgKOH/g程度)、好ましくは3mgKOH/g以上(例えば、4〜1200mgKOH/g程度)、さらに好ましく5mgKOH/g以上(例えば、8〜1000mgKOH/g程度)、特に10mgKOH/g以上(例えば、12〜900mgKOH/g程度)の範囲から選択できる。特に、酸基(特にカルボキシル基)を有する高分子分散剤(B2)が、親水性ユニットおよび疎水性ユニットを有する化合物などである場合、酸価は、例えば、1mgKOH/g以上(例えば、2〜100mgKOH/g程度)、好ましくは3mgKOH/g以上(例えば、4〜90mgKOH/g程度)、さらに好ましくは5mgKOH/g以上(例えば、6〜80mgKOH/g程度)、特に7mgKOH/g以上(例えば、8〜70mgKOH/g程度)であってもよく、通常3〜50mgKOH/g(例えば、5〜30mgKOH/g)程度であってもよい。なお、酸基を有する高分子分散剤において、アミン価は0(又はほぼ0)であってもよい。
なお、高分子分散剤において、上記のような官能基の位置は、特に限定されず、主鎖であってもよく、側鎖であってもよく、主鎖および側鎖に位置していてもよい。このような官能基は、例えば、親水性モノマー又は親水性ユニット由来の官能基(例えば、ヒドロキシル基など)であってもよく、官能基を有する共重合性モノマー(例えば、無水マレイン酸など)の共重合によりポリマー中に導入することもできる。
高分子分散剤は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、高分子分散剤として、特開平11−80647号公報に記載の高分子分散剤(高分子量顔料分散剤)を使用してもよい。
また、高分子分散剤は、合成したものを用いてもよく、市販品を用いてもよい。以下に、市販の高分子分散剤(又は少なくとも両親媒性の分散剤で構成された分散剤)を具体的に例示すると、ソルスパース13240、ソルスパース13940、ソルスパース32550、ソルスパース31845、ソルスパース24000、ソルスパース26000、ソルスパース27000、ソルスパース28000、ソルスパース41090などのソルスパースシリーズ[アビシア(株)製];ディスパービック160、ディスパービック161、ディスパービック162、ディスパービック163、ディスパービック164、ディスパービック166、ディスパービック170、ディスパービック180、ディスパービック182、ディスパービック184、ディスパービック190、ディスパービック191、ディスパービック192、ディスパービック193、ディスパービック194、ディスパービック2001、ディスパービック2010、ディスパービック2050、ディスパービック2090、ディスパービック2091などのディスパービックシリーズ[ビックケミー(株)製];EFKA−46、EFKA−47、EFKA−48、EFKA−49、EFKA−1501、EFKA−1502、EFKA−4540、EFKA−4550、ポリマー100、ポリマー120、ポリマー150、ポリマー400、ポリマー401、ポリマー402、ポリマー403、ポリマー450、ポリマー451、ポリマー452、ポリマー453[EFKAケミカル(株)製];アジスパーPB711、アジスパーPAl11、アジスパーPB811、アジスパーPB821、アジスパーPW911などのアジスパーシリーズ[味の素(株)製];フローレンDOPA−158、フローレンDOPA−22、フローレンDOPA−17、フローレンTG−700、フローレンTG−720W、フローレン−730W、フローレン−740W、フローレン−745Wなどのフローレンシリーズ[共栄社化学(株)製];ジョンクリル678、ジョンクリル679、ジョンクリル62などのジョンクリルシリーズ[ジョンソンポリマー(株)製]などが挙げられる。
これらのうち、代表的な酸基を有する高分子分散剤には、ポリ(メタ)アクリル酸類[又はポリアクリル酸系樹脂、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸と共重合性単量体(例えば、(メタ)アクリレート、無水マレイン酸など)との共重合体などの(メタ)アクリル酸を主成分とするポリマー、これらの塩(例えば、ポリアクリル酸ナトリウムなどのアルカリ金属塩など)など]、ディスパービック190、ディスパービック194などが挙げられる。また、代表的な塩基性基(アミノ基)を有する高分子分散剤には、ポリアルキレンイミン(ポリエチレンイミンなど)、ポリビニルピロリドン、ポリアリルアミン、ポリエーテルポリアミン(ポリオキシエチレンポリアミンなど)などが挙げられる。
高分子分散剤の数平均分子量は、例えば、1000〜1000000(例えば、1200〜900000)、1500〜800000、好ましくは2000〜700000、さらに好ましくは3000〜500000(例えば、5000〜300000)、特に7000〜200000程度であってもよい。
金属コロイド粒子において、保護コロイド(有機化合物および高分子分散剤の総量)の割合は、金属ナノ粒子100質量部に対して、例えば、0.1〜100質量部(例えば、0.5〜80質量部)、好ましくは1.0〜60質量部(例えば、1.5〜50質量部)、さらに好ましくは2〜40質量部(例えば、3〜30質量部)程度であってもよい。特に、金属コロイド粒子において、保護コロイドの割合は、金属ナノ粒子100質量部に対して、0.5〜20質量部(例えば、0.8〜18質量部)、好ましくは1〜15質量部、さらに好ましくは1.2〜12質量部(例えば、1.5〜10質量部)程度であってもよい。本発明では、前記特定の組み合わせにより保護コロイドを構成するので、上記のような比較的少ない量の保護コロイドであっても、粗大粒子の少ない金属ナノ粒子とすることができる。
なお、金属コロイド粒子において、有機化合物の割合は、例えば、金属ナノ粒子100質量部に対して、例えば、0.05〜50質量部(例えば、0.1〜40質量部)、好ましくは0.2〜30質量部、さらに好ましくは0.3〜20質量部程度であってもよい。特に、金属コロイド粒子において、有機化合物の割合は、金属ナノ粒子100質量部に対して、0.05〜10質量部(例えば、0.1〜8質量部)、好ましくは0.12〜7質量部(例えば、0.15〜5質量部)、さらに好ましくは0.18〜4質量部(例えば、0.2〜3質量部)程度であってもよい。
また、金属コロイド粒子において、高分子分散剤の割合は、例えば、金属ナノ粒子100質量部に対して、例えば、0.01〜50質量部、好ましくは0.05〜30質量部、さらに好ましくは0.1〜30質量部(例えば、0.5〜20質量部)程度であってもよい。特に、本発明の金属コロイド粒子において、高分子分散剤の割合は、金属ナノ粒子100質量部に対して、0.05〜15質量部(例えば、0.1〜12質量部)、好ましくは0.12〜10質量部(例えば、0.15〜8質量部)、さらに好ましくは0.18〜7質量部(例えば、0.2〜6質量部)程度であってもよい。なお、本発明では、高分子分散剤の含有割合を、上記のように比較的少ない割合とすることができる。そのため、焼成により高分子分散剤由来の有機物の残留を小さくすることができ、高い導電性の金属膜とすることができる。
さらに、金属コロイド粒子において、有機化合物と高分子分散剤との割合(溶媒などを含む場合は固形分)は、前者/後者(質量比)=99/1〜1/99(例えば、98/2〜1/99)の範囲から選択でき、例えば、97/3〜1/99(例えば、96/4〜1/99)、好ましくは95/5〜2/98(例えば、93/7〜2/98)、さらに好ましくは92/8〜3/97(例えば、90/10〜3/97)、特に87/13〜3/97(例えば、86/14〜4/96)、通常99/1〜2/98(例えば、99/1〜5/95)程度であってもよい。
なお、金属コロイド粒子は、保護コロイドとして少なくとも前記保護コロイドを含んでいればよく、他の保護コロイドを含んでいてもよい。他の保護コロイドは、無機化合物であってもよいが、通常、有機化合物である。
他の保護コロイドとしては、例えば、酸素原子含有有機化合物{例えば、アルコール類[例えば、アルカノール類(ヘキサノール、オクタノール、デカノール、ドデカノール、オクタデカノールなどのC6−20アルカンモノオール)、シクロアルカノール類(シクロヘキサノールなど)、アルカンジオール類(エチレングリコール、プロピレングリコールなど)、ポリアルキレングリコール類(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコールなど)、アラルキルアルコール類、多価アルコール類など]、エーテル類(セロソルブ類、カルビトール類など)、ケトン類[例えば、アルカノン類、シクロアルカノン類、ジケトン類(アセチルアセトンなどのβ−ジケトン類)など]、エステル類(例えば、脂肪酸エステル類、グリコールエーテルエステル類など)、アルデヒド類(カプリルアルデヒド、ラウリルアルデヒド、パルミトアルデヒド、ステアリルアルデヒドなどのC6−20脂肪族アルデヒド)など}、硫黄原子含有有機化合物[例えば、スルホキシド類、スルホン酸類(例えば、アルカンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸などのアレーンスルホン酸など)など]などが挙げられる。これらの他の保護コロイドは、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
他の保護コロイドの割合は、前記保護コロイド100質量部に対して、例えば、0.1〜100質量部、好ましくは0.5〜50質量部、さらに好ましくは1〜30質量部程度であってもよい。
なお、金属コロイド粒子中の保護コロイドなどの割合は、慣用の方法、例えば、熱分析(例えば、熱質量/示差熱同時分析など)により、測定することができる。
[分散液]
基材に塗膜(金属膜の前駆体)を形成するための分散液は、前記金属コロイド粒子および溶媒を含んでいる。なお、溶媒は、新たに混合してもよく、少なくとも後述の金属コロイド粒子の製造において使用する溶媒で構成してもよく、これらを組み合わせてもよい。
溶媒としては、前記金属コロイド粒子を分散可能な限り特に限定されず、保護コロイドの種類に応じて、極性溶媒(水溶性溶媒)であっても、疎水性溶媒(非水溶性溶媒)であってもよい。
極性溶媒には、例えば、水、アルコール類[脂肪族アルコール(メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなどのC1−4アルカノールなど)、脂肪族多価アルコール類(エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリンなど)]、アミド類(ホルムアミド、アセトアミドなどのアシルアミド類、N−メチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド,N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのモノ又はジC1−4アシルアミド類など)、ケトン類(アセトンなど)、エーテル類(ジオキサン、テトラヒドロフランなど)、有機カルボン酸類(酢酸など)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブなどのC1−4アルキルセロソルブ類など)、セロソルブアセテート類(エチルセロソルブアセテートなどのC1−4アルキルセロソルブアセテート類)、カルビトール類(メチルカルビトール、エチルカルビトール、プロピルカルビトール、ブチルカルビトールなどのC1−4アルキルカルビトール類など)、ハロゲン系溶媒(塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類)などが例示できる。これらの極性溶媒は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。なお、これらの極性溶媒の極性パラメータは、通常、後述の極性パラメータの範囲内にある場合が多い。
また、これらの極性溶媒のうち、環境保全性及び簡便性などの観点から、少なくとも水を含む極性溶媒であってもよい。さらに、用途に応じて、溶媒の蒸発を抑制するなどの点から、水にアルコール類(特に、グリセリンなどの脂肪族多価アルコール)を組み合わせてもよい。アルコール類の割合は、水100質量部に対して、例えば、0.1〜50質量部、好ましくは1〜30質量部、さらに好ましくは3〜20質量部(特に5〜15質量部)程度であってもよい。
疎水性溶媒としては、例えば、炭化水素類(ヘキサン、トリメチルペンタン、オクタン、デカン、ドデカン、テトラデカンなどの脂肪族炭化水素類;シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、トリクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類など)、エステル類(酢酸メチル、酢酸エチルなど)、ケトン類(メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)、エーテル類(ジエチルエーテル、ジプロピルエーテルなど)などが例示できる。これらの疎水性溶媒は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
溶媒は、少なくとも極性溶媒(特に非芳香族系極性溶媒又は脂肪族系極性溶媒)で構成するのが好ましい。このような溶媒の極性パラメータ(Snyderによる極性パラメータ)は、例えば、2.8〜11、好ましくは3〜10.5、さらに好ましくは3.1〜10.2程度であってもよい。
また、本発明では、溶媒としては、環境の負荷が少なく、取り扱いが簡便である点から、水、水溶性溶媒(アルコール類など)を好適に使用できる。
このような分散液中において、金属コロイド粒子(又は金属ナノ粒子)は、溶媒に対して高い分散性を有しており、また、長期間に亘りこのような高い分散安定性を維持している。そして、このような分散液を用いることにより、基材に対して確実に金属膜を高い密着性で形成できる。分散液中の金属ナノ粒子の濃度は、金属膜の厚みなどに応じて適宜選択でき、例えば、0.1〜99質量%、好ましくは1〜95質量%、さらに好ましくは3〜90質量%程度であってもよい。特に、分散液をぺースト(ペースト状分散液)として使用する場合、ペースト状分散液中の金属ナノ粒子の濃度は、例えば、30〜95質量%、好ましくは50〜90質量%、さらに好ましくは70〜85質量%程度であってもよい。このような分散液(ペースト状分散液を含む)は、このような高濃度で金属ナノ粒子を含んでいても、沈降などを生じることなく長期安定性(保存安定性)に優れている。そのため、例えば、分散液(ペーストなど)を長期間保存後、金属膜(焼結膜)を形成しても、金属膜において抵抗値が増大することなく、優れた導電性を維持できる。
なお、分散液中において、保護コロイドで被覆された金属ナノ粒子もナノメーターサイズであり、その平均粒子径(平均一次粒子径)などは、前記と同様の範囲から選択できる。
分散液には、用途に応じて、慣用の添加剤、例えば、バインダー樹脂(ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールなどの親水性高分子など)、着色剤(染顔料など)、色相改良剤、染料定着剤、光沢付与剤、金属腐食防止剤、安定剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤など)、界面活性剤又は分散剤(アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤など)、分散安定化剤、増粘剤又は粘度調整剤、保湿剤、チクソトロピー性賦与剤、レベリング剤、消泡剤、殺菌剤、充填剤などが含まれていてもよい。これらの添加剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
なお、分散液を構成する固形分全体に対する金属ナノ粒子の固形分濃度(又は金属コロイド粒子における金属ナノ粒子の濃度)は、例えば、50質量%以上(例えば、55〜99.5質量%)、好ましくは60質量%以上(例えば、70〜99質量%)、さらに好ましくは80質量%以下(例えば、85〜98.5質量%)、通常90〜99質量%程度であってもよい。
[金属コロイド粒子および分散液の製造方法]
金属コロイド粒子(又は前記分散液)は、慣用の方法、例えば、前記金属ナノ粒子に対応する金属化合物を、保護コロイド(および必要に応じて前記他の保護コロイド)および還元剤の存在下、溶媒中で還元することにより調製できる。
前記金属ナノ粒子に対応する金属化合物は、例えば、金属酸化物、金属水酸化物、金属硫化物、金属ハロゲン化物、金属酸塩[金属無機酸塩(硫酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩などのオキソ酸塩など)、金属有機酸塩(酢酸塩など)など]などであってもよい。なお、金属塩の形態は、単塩、複塩又は錯塩のいずれであってもよく、多量体(例えば、2量体)などであってもよい。これらの金属化合物は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの金属化合物のうち、金属ハロゲン化物、金属酸塩[金属無機酸塩(硫酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩などのオキソ酸塩など)、金属有機酸塩(酢酸塩など)など]などを使用する場合が多い。なお、これらの金属化合物は、溶媒に溶解又は分散させて(例えば、水溶液などの水系溶媒の溶液の形態で)用いてもよい。
還元剤としては、慣用の成分、例えば、水素化ホウ素ナトリウム類(水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリエチルホウ素ナトリウムなど)、水素化アルミニウムリチウム、次亜リン酸又はその塩(ナトリウム塩など)、ボラン類(ジボラン、ジメチルアミンボランなど)、ヒドラジン、ホルマリン、アミン類、アルコール類(前記例示のアルコール類、例えば、エチレングリコールなど)、フェノール性水酸基を有するカルボン酸(例えば、タンニン酸)などが例示できる。
アミン類としては、脂肪族アミン類(例えば、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジメチルエチルアミン、ジエチルメチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ジアミノプロパンなどのアルカンアミン;トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミンなどのポリアルキレンポリアミンなど)、脂環式アミン類(例えば、ピペリジン、N−メチルピペリジン、ピペラジン、N,N′−ジメチルピペラジン、ピロリジン、N−メチルピロリジン、モルホリンなど)、芳香族アミン類(例えば、アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、トルイジン、アニシジン、フェネチジンなど)、芳香脂肪族アミン類(例えば、ベンジルアミン、N−メチルベンジルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、フェネチルアミン、キシリレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルキシリレンジアミンなどのアラルキルアミン)、アルコールアミン類[特にアルカノールアミン類、例えば、メチルアミノエタノール、ジメチルアミノエタノール(2−(ジメチルアミノ)エタノール)、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、プロパノールアミン、2−(3−アミノプロピルアミノ)エタノール、ブタノールアミン、ヘキサノールアミン、ジメチルアミノプロパノールなどのC2−10アルカノールアミン、好ましくはC2−6アルカノールアミン]が挙げることができる。
これらのうち、水素化ホウ素ナトリウム、第3級アミン(例えば、2−(ジメチルアミノ)エタノール、N−メチルジエタノールアミンなどの第3級アルカノールアミン)、エチレングリコール、タンニン酸などを好適に使用できる。また、安全性などの点で、アミン類、特に、アルカノールアミン類などのアルコールアミン類が好ましい。アルカノールアミン類は、通常、水溶性である場合が多く、水又は水系溶媒を溶媒とする場合には、好適である。
これらの還元剤は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
還元剤の使用量は、金属原子換算で前記金属化合物1当量(又は1モル)に対して、1〜30モル(例えば、1.2〜20モル)、好ましくは1.5〜15モル、さらに好ましくは2〜10モル程度であってもよく、通常1〜5モル程度であってもよい。
還元反応は、慣用の方法、例えば、温度10〜75℃(例えば、15〜50℃、好ましくは20〜35℃)程度で行うことができる。反応系の雰囲気は、空気、不活性ガス(窒素ガスなど)であってもよく、還元性ガス(水素ガスなど)を含む雰囲気であってもよい。また、反応は、通常、攪拌下(又は攪拌しながら)で行ってもよい。
なお、反応溶媒は、前記と同様の溶媒(例えば、水など)を使用できる。反応溶媒は、前記分散液を構成する前記溶媒を用いてもよく、前記分散液を構成する溶媒とは異なる溶媒を用いてもよい。具体的には、反応溶媒は、保護コロイドの種類に応じて、前記極性溶媒及び疎水性溶媒の中から選択でき、通常、保護コロイドが水溶性化合物である場合には、水などの極性溶媒を用いることが多い。極性溶媒は反応系に添加される成分、例えば、還元剤などの溶媒に由来してもよい。一方、保護コロイドが非水溶性化合物である場合には、脂肪族炭化水素類(トリメチルペンタンなど)などの疎水性溶媒を用いることが多く、必要により、疎水性溶媒と極性溶媒(例えば、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、アセトンなどのケトン類、ジオキサン、テトラヒドロフランなどの環状エーテル類、ジメチルアセトアミドなどのアミド類など)との混合溶媒を用いてもよい。なお、反応溶媒中の前記金属化合物の濃度は、金属の質量換算で、前記分散液中の金属ナノ粒子の濃度と同様の濃度、例えば、5質量%以上(例えば、6〜50質量%)、好ましくは8質量%以上(例えば、9〜40質量%)、さらに好ましくは10質量%以上(例えば、12〜30質量%)、通常5〜30質量%程度の高濃度であってもよい。本発明では、このような高濃度で反応させても、粗大粒子の生成をおさえつつ効率よく金属ナノ粒子を得ることができる。
なお、反応溶媒の種類などに応じて反応系のpHを調製してもよい。
pH調整は、慣用の方法、例えば、酸(塩酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸、酢酸などの有機酸)、アルカリ[水酸化ナトリウム、アンモニアなどの無機塩基、アミン類(例えば、アルキルアミン、アルカノールアミンなどの第三級アミン類などの有機塩基)などの塩基類]を用いて行うことができる。
還元反応の終了後、反応混合液を濃縮し、慣用の方法(例えば、遠心分離、メンブレンフィルタ、限外ろ過などのろ過処理など)で精製することにより、溶媒に対して分散性を有する金属コロイド粒子を調製することができる。なお、本発明では、前記特定の組み合わせにより保護コロイドを構成するので、前記のように、比較的少ない量の保護コロイドであっても、粗大粒子の少ない金属ナノ粒子とすることができ、精製しなくても金属コロイド粒子を調製できる。また、得られた金属コロイド粒子および溶媒を含む分散液をそのまま前記分散液としてもよく、得られた金属コロイド粒子および溶媒を含む分散液から反応に使用した溶媒を除去し、新たな異種の溶媒(必要により他の添加剤)を加えて新たに分散液を調製してもよい。また、分散液に、さらに新たな同種又は異種の溶媒や添加剤を加えてもよい。
[導電性基材およびその製造方法]
本発明の導電性基材(又は金属複合膜)は、前記基材と、この基材上に形成された金属膜とで構成されており、この金属膜は、前記金属コロイド粒子を含む分散液の塗膜を焼結した膜(焼結膜、焼結パターン)である。
金属膜(又は焼結後の塗膜)の厚みは、用途に応じて適宜選択でき、例えば、0.01〜10000μm、好ましくは0.1〜500μm、さらに好ましくは0.5〜100μm程度であってもよい。本発明では、比較的厚膜、例えば、0.3μm以上(例えば、0.3〜100μm)、好ましくは0.5μm以上(例えば、0.8〜80μm)、さらに好ましくは1μm以上(例えば、2〜50μm)、特に3μm以上(例えば、5〜30μm)程度の厚みの金属膜を形成してもよい。このような厚膜であっても、基材に対する密着性を損なうことなく、高い導電性の金属膜とすることができる。
このような本発明の導電性基材は、前記基材上に、前記分散液を少なくともコーティング(塗布)して得られた前駆体(塗膜)を焼結して、金属膜(詳細には、前記金属コロイド粒子又は分散液由来の金属膜)を形成することにより製造できる。通常、このような金属膜(焼結パターン、焼結膜、焼結体層、導体層)は、コーティングにより形成された塗膜(又はパターン)を、さらに熱処理(焼成処理)することにより形成できる。
分散液のコーティング法としては、特に限定されず、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、グラビア印刷法、スタンピング法、キャスト法、ディップ法、スピンコート法、電気泳動法、スプレー法、インクジェット法などの種々の方法が採用できる。
熱処理は、通常、塗膜を所定の温度で加熱(又は焼成又は加熱処理)することにより行うことができる。なお、熱処理に先立って、必要に応じて乾燥処理を行ってもよい。熱処理温度(焼成温度)としては、金属ナノ粒子が融着して連続膜を形成できる限り特に限定されず、例えば、50〜400℃、好ましくは80〜350℃、さらに好ましくは100〜300℃程度であってもよい。特に、前記金属コロイド粒子は、比較的低温であっても焼結するため、熱処理温度は、300℃以下(例えば、50〜280℃程度)、好ましくは60〜250℃、さらに好ましくは70〜220℃(例えば、80〜200℃)、特に90〜180℃(例えば、100〜150℃)程度であってもよく、150℃以下[例えば、50〜150℃、好ましくは60〜140℃(例えば、70〜130℃)、さらに好ましくは80〜120℃程度]とすることもできる。
また、熱処理時間(加熱時間)は、熱処理温度などに応じて、例えば、10分〜6時間、好ましくは15分〜5時間、さらに好ましくは20分〜3時間程度であってもよい。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
(合成例1)
(I)銀コロイド粒子の作製
硝酸銀66.8g、カルボキシル基を有する有機化合物(B1)として酢酸(和光純薬工業(株)製、沸点118℃、炭素数2)10g、および高分子分散剤(B2)としてポリアクリル酸(和光純薬工業(株)製、重合度5000、酸価780mgKOH/g)3.0gを、イオン交換水1000gに投入し、激しく撹拌した。これに2−ジメチルアミノエタノール(和光純薬工業(株)製)100gを加えたのち、70℃で2時間加熱撹拌。この反応物を高速遠心分離器((株)コクサン(Kokusan)製、H−200 SERIES)を用い、7000rpm、1時間遠心分離し、銀ナノ粒子が保護コロイドにより保護された銀コロイド粒子(一次粒子径1〜100nm、個数平均粒子径20nm)が凝集した沈殿物を回収した。なお、銀ナノ粒子の粒径は、透過型電子顕微鏡(TEM)により測定した。
(II)分散剤量測定
銀コロイド粒子に含まれる保護コロイド(分散剤)(B)の量をTG−DTAで測定(一分間に10℃の速さで30℃から550℃まで昇温した時の質量減少から算出)したところ5.3質量%であり、(B1)/(B2)(質量比)は25/75であった。なお、(B1)/(B2)の比は、まず(B1)量を30℃から200℃までの質量減少から算出し、(B2)を(B)−(B1)から算出し、これらの値から求めた。
(実施例1)
合成例1で得た銀コロイド粒子に、エチレングリコール(極性パラメータ6.9)を加えて作製した銀濃度80%のペーストを、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡績(株)製、品番A−4300、ポリエステル易接着層が表面に形成されたフィルム)の易接着層が形成された面上に、アプリケータを用いて塗布し、120℃で30分間焼成した。形成された銀膜の厚みは15μmであった。比抵抗を測定したところ30μΩ・cmであった。銀膜を碁盤目に、1mm間隔で10個×10個の計100個のマスでクロスカットし、テープ剥離試験を行ったところ、100/100で剥がれず(すなわち、どのマスも剥がれず)強固に密着していた。また鉛筆硬度(膜の表面を硬度の異なる鉛筆の芯で5回引っかき、その膜に「破れ」、「基板からの剥がれ」が生じる直前の芯の硬度)は3H以上であった。
参考例2)
有機化合物(B1)としてプロピオン酸(和光純薬工業(株)製、沸点141℃、炭素数3)を用い、高分子分散剤(B2)として7.2gのディスパービック190(ビックケミー社製、親水性ユニットであるポリエチレンオキサイド鎖と疎水性ユニットであるアルキル基とを有する両親媒性分散剤、酸価10mgKOH/g、水60%含有)を用いる以外は、実施例1と同様に行った。保護コロイド(B)の量は5.5質量%であり、(B1)/(B2)(質量比)は18/82であった。焼成後形成された銀膜の厚みは15μmであった。比抵抗を測定したところ18μΩ・cmであった。銀膜を碁盤目に、1mm間隔で10個×10個の計100個のマスでクロスカットし、テープ剥離試験を行ったところ、100/100で剥がれず(すなわち、どのマスも剥がれず)強固に密着していた。また鉛筆硬度は3H以上であった。
参考例3)
有機化合物(B1)としてギ酸(和光純薬工業(株)製、沸点100.7℃、炭素数1)を用いる以外は、実施例2と同様に行った。なお、保護コロイド(B)の量は4.3質量%であり、(B1)/(B2)(質量比)は15/85であった。焼成後形成された銀膜の厚みは15μmであった。比抵抗を測定したところ12μΩ・cmであった。銀膜を碁盤目に、1mm間隔で10個×10個の計100個のマスでクロスカットし、テープ剥離試験を行ったところ、100/100で剥がれず(すなわち、どのマスも剥がれず)強固に密着していた。また鉛筆硬度は3H以上であった。
参考例4)
有機化合物(B1)としてコール酸(和光純薬工業(株)製、分解温度198℃)を用いる以外は、実施例2と同様に行った。なお、保護コロイド(B)の量は7.3質量%であり、(B1)/(B2)(質量比)は28/72であった。焼成後形成された銀膜の厚みは15μmであった。銀膜を碁盤目に、1mm間隔で10個×10個の計100個のマスでクロスカットし、テープ剥離試験を行ったところ、100/100で剥がれず(すなわち、どのマスも剥がれず)強固に密着していた。また鉛筆硬度は3H以上であった。
(実施例5)
高分子分散剤(B2)として0.12gのディスパービック190を用いる以外は、実施例1と同様に行った。なお、保護コロイド(B)の量は1.5質量%であり、(B1)/(B2)(質量比)は86/14であった。焼成後形成された銀膜の厚みは15μmであった。比抵抗を測定したところ7.0μΩ・cmであった。銀膜を碁盤目に、1mm間隔で10個×10個の計100個のマスでクロスカットし、テープ剥離試験を行ったところ、100/100で剥がれず(すなわち、どのマスも剥がれず)強固に密着していた。また鉛筆硬度は3H以上であった。
(実施例6)
高分子分散剤(B2)として0.72gのディスパービック190を用いる以外は、実施例1と同様に行った。なお、保護コロイド(B)の量は1.9質量%であり、(B1)/(B2)(質量比)は53/47であった。焼成後形成された銀膜の厚みは15μmであった。比抵抗を測定したところ8μΩ・cmであった。銀膜を碁盤目に、1mm間隔で10個×10個の計100個のマスでクロスカットし、テープ剥離試験を行ったところ、100/100で剥がれず(すなわち、どのマスも剥がれず)強固に密着していた。また鉛筆硬度は3H以上であった。
(実施例7)
高分子分散剤(B2)として2.12gのディスパービック190を用いる以外は、実施例1と同様に行った。なお、保護コロイド(B)の量は2.4質量%であり、(B1)/(B2)(質量比)は35/65であった。焼成後形成された銀膜の厚みは15μmであった。比抵抗を測定したところ10μΩ・cmであった。銀膜を碁盤目に、1mm間隔で10個×10個の計100個のマスでクロスカットし、テープ剥離試験を行ったところ、100/100で剥がれず(すなわち、どのマスも剥がれず)強固に密着していた。また鉛筆硬度は3H以上であった。
(実施例8)
高分子分散剤(B2)として5.04gのディスパービック190を用いる以外は、実施例1と同様に行った。なお、保護コロイド(B)の量は3.9質量%であり、(B1)/(B2)(質量比)は20/80であった。焼成後形成された銀膜の厚みは15μmであった。比抵抗を測定したところ11μΩ・cmであった。銀膜を碁盤目に、1mm間隔で10個×10個の計100個のマスでクロスカットし、テープ剥離試験を行ったところ、100/100で剥がれず(すなわち、どのマスも剥がれず)強固に密着していた。また鉛筆硬度は3H以上であった。
(実施例9)
高分子分散剤(B2)として7.2gのディスパービック190を用いる以外は、実施例1と同様に行った。なお、保護コロイド(B)の量は5.0質量%であり、(B1)/(B2)(質量比)は23/77であった。焼成後形成された銀膜の厚みは15μmであった。比抵抗を測定したところ14μΩ・cmであった。銀膜を碁盤目に、1mm間隔で10個×10個の計100個のマスでクロスカットし、テープ剥離試験を行ったところ、100/100で剥がれず(すなわち、どのマスも剥がれず)強固に密着していた。また鉛筆硬度は3H以上であった。
本発明の導電性基材は、各種の導電体、例えば、プラズマディスプレイパネル(PDP)、蛍光表示管(VFD)、液晶ディスプレイ(LCD)、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)などの表示装置、タッチパネル式表示装置などの電極、RFIDタグ、電磁波シールド、家庭又は学習用配線キットなどに使用される導電膜、導電性接合剤などとして利用できる。

Claims (3)

  1. 有機素材で形成された基材に、金属ナノ粒子と、この金属ナノ粒子を被覆する保護コロイドとで構成された金属コロイド粒子を含む分散液であって、前記保護コロイドの割合が、前記金属ナノ粒子100質量部に対して1.0〜60質量部であり、前記保護コロイドが、酢酸と、高分子分散剤とで構成され、かつ酢酸と高分子分散剤との割合が、前者/後者(質量比)=99/1〜5/95である分散液をコーティングした後、得られた前駆体を150℃以下で熱処理して金属膜を形成させ、導電性基材を製造する方法。
  2. 金属ナノ粒子を構成する金属が、少なくとも貴金属を含む金属である請求項1記載の方法。
  3. 高分子分散剤が、カルボキシル基又はアミノ基を有する請求項1又は2記載の方法。
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