JP5430526B2 - タンデムプレスラインの制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、タンデムプレスラインの制御方法に関し、更に詳しくは、プレス機とロボット、又は、ロボット同士の干渉を防止すると共に、プレス加工の生産性を向上させることが可能なタンデムプレスラインの制御方法に関する。
複数のプレス機が配列され、シートを順次プレス加工するタンデムプレスが知られている。タンデムプレスラインにおいては、一般に、ロボット等の自動搬送装置によるシートの投入・取出し動作及びプレス機によるプレス動作の起動タイミングをタイマー設定で調整している。
ところが、かかるタイマーは、オペレータの経験則により設定されていることが多い。このため、プレス機とロボット、又は、ロボット同士の衝突(以下「干渉」ともいう。)が生じたり、生産に時間がかかってしまう等の問題がある。
これに対し、タンデムプレスラインを制御する方法が検討されている。
例えば、複数のプレス機を配列し、隣接する上流側プレス機と下流側プレス機との間にシート搬送装置(ロボット)を配置したタンデムプレスラインの運転制御方法において、上流側プレス機の動作に応じた信号に基づいて下流側プレス機の動作を制御し、上流側プレス機近傍のシート搬送区間では、上流側プレス機の動作に応じた信号に基づいてシート搬送装置の動作を制御し、下流側プレス機近傍のシート搬入区間では、下流側プレス機の動作に応じた信号に基づいてシート搬送装置の動作を制御し、上流側プレス機と下流側プレス機の間のシート搬送区間では、シート搬送装置が両プレス機とは切り離し、独立した信号に基づいてシート搬送装置の動作を制御するタンデムプレスラインの運転制御方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第04/096533号パンフレット
しかしながら、上記特許文献1記載のタンデムプレスラインの制御方法においては、シート搬送装置(ロボット)と両プレス機とを同期運転させているため、ラインで一番遅い装置に動きを合わせる必要があり、その結果、生産性が低下する欠点がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、プレス機とロボット、又は、ロボット同士の干渉を防止すると共に、プレス加工の生産性を向上させることが可能なタンデムプレスラインの制御方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討したところ、干渉が生じる可能性のある部分を監視領域とみなし、それぞれの監視領域間の距離を監視し、その情報に基づいてプレス機、上流側ロボット及び下流側ロボットの動作を制御することにより、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(1)プレス機の上流側に配置された上流側ロボットの第1把持手段が、プレス前シートを把持し、プレス機に投入する投入ステップと、プレス機のスライドに固定された上金型を昇降移動させることにより、プレス前シートをプレスしプレス後シートとするプレスステップと、プレス機の下流側に配置された下流側ロボットの第2把持手段が、プレス後シートを把持し、プレス機から取り出す取出ステップと、を連続して行うタンデムプレスラインの制御方法において、第1把持手段及びプレス前シートを含む領域を第1監視領域とし、スライド及び上金型を含む領域を第2監視領域とし、第2把持手段及びプレス後シートを含む領域を第3監視領域とし、第1監視領域と第2監視領域との第1最短距離と、第1監視領域と第3監視領域との第2最短距離と、第2監視領域と第3監視領域との第3最短距離とを2次元の座標軸に基づいてCPUで監視し、プレス機、上流側ロボット及び下流側ロボットの動作を制御するタンデムプレスラインの制御方法に存する。
本発明は、(2)第1最短距離、第2最短距離及び第3最短距離を監視し、プレス機、上流ロボット及び下流ロボットの起動タイミングを最適化する上記(1)記載のタンデムラインの制御方法に存する。
本発明は、(3)第1最短距離、第2最短距離又は第3最短距離が設定値よりも小さくなった場合、上流側ロボット、プレス機及び下流側ロボットの動作を停止させる上記(1)又は(2)に記載のタンデムプレスラインの制御方法に存する。
本発明は、(4)設定値が0〜500mmである上記(3)に記載のタンデムプレスラインの制御方法に存する。
本発明は、(5)上流側ロボット、プレス機及び下流側ロボットを停止させた時、第1把持手段及びプレス前シートが惰性により移動した位置までの領域を第1過移動領域とし、スライド及び上金型が惰性により移動した位置までの領域を第2過移動領域とし、第2把持手段及びプレス後シートが惰性により移動した位置までの領域を第3過移動領域とし、第1監視領域が第1過移動領域を更に含み、第2監視領域が第2過移動領域を更に含み、第3監視領域が第3過移動領域を更に含む上記(1)〜(4)のいずれか一項に記載のタンデムプレスラインの制御方法に存する。
本発明のタンデムプレスラインの制御方法においては、干渉が生じる可能性のある領域、すなわち、第1把持手段及びプレス前シートを含む領域を第1監視領域、スライド及び上金型を含む領域を第2監視領域、並びに、第2把持手段及びプレス後シートを含む領域を第3監視領域、と設定し、これらの距離(第1〜第3最短距離)を監視し、その情報に基づいてプレス機、上流側ロボット及び下流側ロボットの動作を制御することにより、同期運転を行なわずに、プレス機とロボット、又は、ロボット同士の干渉を防止すると共に、プレス加工の生産性を向上させることができる。すなわち、第1〜第3最短距離を極力小さくすることにより、シート搬送の効率を向上させることができ、一方で、経時的に第1〜第3最短距離のうちのいずれかの距離が設定値よりも小さくなった場合、プレス機及びロボットの動作を停止させればよい。なお、設定値は、例えば、0〜500mmとすることが好ましい。
例えば、第1最短距離、第2最短距離及び第3最短距離を監視し、プレス機、上流ロボット及び下流ロボットの起動タイミングを最適化することにより、プレス加工の生産性を確実に向上させることができる。
本発明のタンデムプレスラインの制御方法においては、第1把持手段及びプレス前シートが惰性により移動した位置までの領域を第1過移動領域をとし、スライド及び上金型が惰性により移動した位置までの領域を第2過移動領域をとし、第2把持手段及びプレス後シートが惰性により移動した位置までの領域を第3過移動領域をとし、これらを対応する第1〜第3監視領域にそれぞれ含めることにより、プレス機及びロボットの干渉をより確実に防止できる。
上記タンデムプレスラインの制御方法においては、第1最短距離、第2最短距離及び第3最短距離がいずれも2次元の座標軸に基づいてCPUで監視されている場合、シートの大きさが変わっても、それに対応した距離とすることで、簡単にプレス機、上流側ロボット及び下流側ロボットの動作の制御ができるようになる。
図1は、本実施形態に係るタンデムプレスラインの制御方法が遂行されるタンデムプレスラインの一部を示す概略側面図である。 図2は、本実施形態に係るタンデムプレスラインの制御方法が遂行されるステップを示すフローチャートである。 図3の(a)は、本実施形態に係るタンデムプレスラインの制御方法が遂行される投入ステップを説明するための概略側面図であり、(b)は、本実施形態に係るタンデムプレスラインの制御方法が遂行されるプレスステップを説明するための概略側面図であり、(c)は、本実施形態に係るタンデムプレスラインの制御方法が遂行される取出ステップを説明するための概略側面図である。 図4は、本実施形態に係るタンデムプレスラインの制御方法における監視領域を説明するための概略側面図である。 図5の(a)〜(c)は、他の実施形態に係るタンデムプレスラインの制御方法における監視領域を説明するための概略側面図である。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
タンデムプレスラインは、複数のプレス機と、隣合うプレス機の間に設けられ、シートを搬送するための複数のロボットとを備える。
以下、タンデムプレスラインの一部を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係るタンデムプレスラインの制御方法が遂行されるタンデムプレスラインの一部を示す概略側面図である。
図1に示すように、タンデムプレスライン100は、シートをプレスするプレス機10と、プレス機10の上流側に配置されたロボット(以下「上流側ロボット」という。)20と、プレス機10の下流側に配置されたロボット(以下「下流側ロボット」という。)30と、を有する。
プレス機10は、通常、シートを所定の型にプレスするための上金型11及び下金型12と、上金型11を支持するスライド13とを有する。
プレス機10においては、スライド13と上金型11とが一体となっており、スライドの昇降移動に基づいて、上金型11も昇降移動する。
プレス機10においては、シートが下金型の上に位置決めして載置され、上金型11と下金型12との間でプレスされると、上金型11及び下金型12に基づいた形状となるようになっている。
上流側ロボット20は、回転軸21と、該回転軸21を中心に回転可能なアーム(以下便宜的に「第1アーム」という。)22と、プレス機10にてプレスする前のシート(以下便宜的に「プレス前シート」という。)W1を把持可能な把持手段(以下便宜的に「第1把持手段」という。)23とを有する。
かかる上流側ロボット20においては、回転軸21を中心に、第1アーム22を反転させることにより、プレス前シートW1をプレス機10に投入可能となっている。
下流側ロボット30は、回転軸31と、該回転軸31を中心に回転可能なアーム(以下便宜的に「第2アーム」という。)32と、プレス機10にてプレスした後のシート(以下便宜的に「プレス後シート」という。)W2を把持可能な把持手段(以下便宜的に「第2把持手段」という。)33とを有する。
かかる下流側ロボット30においては、回転軸31を中心に、第2アーム32を反転させることにより、プレス後シートW2をプレス機10から取出し可能となっている。
図2は、本実施形態に係るタンデムプレスラインの制御方法が遂行されるステップを示すフローチャートである。
図2に示すように、タンデムプレスライン100の制御方法は、上流側ロボット20がプレス前シートW1をプレス機10に投入する投入ステップS1と、プレス機10がプレス前シートW1をプレスしプレス後シートW2とするプレスステップS2と、下流側ロボット30がプレス後シートW2をプレス機10から取り出す取出ステップS3と、を備える。
図3の(a)は、本実施形態に係るタンデムプレスラインの制御方法が遂行される投入ステップを説明するための概略側面図であり、(b)は、本実施形態に係るタンデムプレスラインの制御方法が遂行されるプレスステップを説明するための概略側面図であり、(c)は、本実施形態に係るタンデムプレスラインの制御方法が遂行される取出ステップを説明するための概略側面図である。
投入ステップS1においては、プレス機10の上金型11及びスライド13が上方にあるとき、上流側ロボット20の第1アーム22の第1把持手段23が、プレス前シートW1を把持しながらプレス機10内に侵入し、図3の(a)に示すように、プレス機10の下金型12の上にプレス前シートW1を載置する。これにより、プレス前シートW1がプレス機10に投入される。なお、上流側ロボット20は、その後、回転軸21を中心に第1アーム22を反転させることにより、プレス機10から退避させ、次のプレス前シート(図示しない)を取りに行く。
次に、プレスステップS2においては、図3の(b)に示すように、プレス機10のスライド13に固定された上金型11を下降移動させることにより、プレス前シートW1がプレスされ、プレス後シートW2となる。
そして、プレス後は、プレス機10のスライド13に固定された上金型11を上昇移動させる。
次に、取出ステップS3においては、プレス機10の上金型11及びスライド13が上方にあるうちに、下流側ロボット30の第2アーム32の第2把持手段33をプレス機10に侵入させ、図3の(c)に示すように、プレス後シートW2を第2アーム32の第2把持手段33に把持させる。
そして、下流側ロボット30は、回転軸31を中心に第2アーム32を反転させることにより、プレス機10から退避させると共に、プレス後シートW2を取り出す。
上記タンデムプレスラインにおいては、これらのステップを繰り返すことにより、シートが連続してプレスされる。また、タンデムプレスラインにおいては、ロボット、プレス機が交互に連続して配置されているので、プレス機毎にこれらのステップが遂行されることになる。
このとき、本実施形態に係るタンデムプレスラインの制御方法においては、これらのステップ時に、2次元の第1監視領域と第2監視領域と第3監視領域とを設け、これらの互いの距離を監視する。
図4は、本実施形態に係るタンデムプレスラインの制御方法における監視領域を説明するための概略側面図である。
図4に示すように、第1監視領域P1は、第1把持手段23及びプレス前シートW1を含む領域となっている。すなわち、2次元の座標を想定し、各ステップ時に、上金型11、スライド13、第2把持手段33及びプレス後シートW2と衝突する恐れがある第1把持手段23と、同様に、上金型11、スライド13、第2把持手段33及びプレス後シートW2と衝突する恐れがあるプレス前シートW1と、が含まれる長方形の領域を第1監視領域P1とする。
第2監視領域P2は、上金型11及びスライド13を含む領域となっている。すなわち、2次元の座標を想定し、各ステップ時に、第1把持手段23、プレス前シートW1、第2把持手段33及びプレス後シートW2と衝突する恐れがある上金型11と、同様に、第1把持手段23、プレス前シートW1、第2把持手段33及びプレス後シートW2と衝突する恐れがあるスライド13と、が含まれる長方形の領域を第2監視領域P2とする。
第3監視領域P3は、第2把持手段33及びプレス後シートW2を含む領域となっている。すなわち、2次元の座標を想定し、各ステップ時に、上金型11、スライド13、第1把持手段23及びプレス前シートW1と衝突する恐れがある第2把持手段33と、同様に、上金型11、スライド13、第1把持手段23及びプレス前シートW1と衝突する恐れがあるプレス後シートW2と、が含まれる長方形の領域を第3監視領域P3とする。
次に、各ステップの際、第1監視領域P1と第2監視領域P2との最短の距離(以下便宜的に「第1最短距離」という。)T1を設定し、第1監視領域P1と第3監視領域P3との最短の距離(以下便宜的に「第2最短距離」という。)T2を設定し、第2監視領域P2と第3監視領域P3との最短の距離(以下便宜的に「第3最短距離」という。)T3を設定する。
そして、第1最短距離T1、第2最短距離T2及び第3最短距離T3を監視して、プレス機10、上流側ロボット20及び下流側ロボット30の動作を制御する。そして、上述した各ステップを連続して行うことになる。
プレス機10、上流側ロボット20及び下流側ロボット30の動作の制御においては、例えば、第1最短距離T1、第2最短距離T2及び第3最短距離T3を極力小さくすることにより、シート搬送の効率を向上させることができる。これにより、プレス加工の生産性が極めて向上することになる。
また、例えば、経時的に第1〜第3最短距離のうちのいずれかの距離が設定値よりも小さくなった場合、プレス機及びロボットの動作を停止させる。これにより、プレス機とロボット、又は、ロボット同士の干渉を防止することができる。ここで、上記設定値は、任意に定めることができるが、例えば、0〜500mmに設定すればよく、確実な安全性を考慮すると、100〜500mmに設定することが好ましい。
本実施形態に係るタンデムプレスラインの制御方法において、第1最短距離T1、第2最短距離T2又は第3最短距離T3が設定した範囲を下まわった場合、上流側ロボット20、プレス機10及び下流側ロボット30の動作を停止させる停止機能(図示しない)が設けられている。このため、上流側ロボット20、プレス機10及び下流側ロボット30の動作を確実に停止させることができ、干渉の被害の拡大を抑制できる。
タンデムプレスラインの制御方法においては、第1最短距離、第2最短距離及び第3最短距離がいずれも2次元の座標軸に基づいてCPUで監視されている。このため、仮にシートの大きさが変わっても、それに対応した距離とすることで、簡単にプレス機10、上流側ロボット20及び下流側ロボット30の動作の制御ができるようになる。
タンデムプレスラインの制御方法において、プレス機10、上流側ロボット20及び下流側ロボット30の起動は、それぞれ図示しないタイマーによって制御されている。
したがって、例えば、第1最短距離、第2最短距離及び第3最短距離を監視し、その情報に基づいて、プレス機10、上流ロボット20及び下流ロボット30の起動タイミングを最適化することにより、プレス加工の生産性を確実に向上させることができる。
また、それらのタイマーは、シーケンサーによって制御される。なお、シーケンサーには、各タイマーの制御プログラムが予め登録(記憶)されており、これを読み出すようになっている。
したがって、本実施形態に係るタンデムプレスラインの制御方法においては、第1最短距離、第2最短距離及び第3最短距離をCPUで監視し、その情報に基づいて、タイマーの起動タイミングを最適化させ、シーケンサーで制御させている。
タンデムプレスラインの制御方法においては、加工速度やシートの大きさが変わっても、第1最短距離T1、第2最短距離T2又は第3最短距離T3を監視することができる。
また、第1最短距離T1、第2最短距離T2又は第3最短距離T3が小さくなったことに基づいて、CPUが停止信号をプレス機又はロボットに発信することも可能である。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、シートの搬送速度が極めて速い場合、ロボット及びプレス機の動作を停止機能により停止させても惰性により移動してしまう領域が生じる。これに基づくプレス機とロボットとの衝突を防止するため、予め惰性により移動する領域を定めて上述した監視領域に含めることが好ましい。なお、惰性により移動する距離は、重量と速度、加速度によって変化する。
図5の(a)〜(c)は、他の実施形態に係るタンデムプレスラインの制御方法における監視領域を説明するための概略側面図である。
上述した実施形態に係るタンデムプレスラインの制御方法においては、第1監視領域P1は、第1把持手段23及びプレス前シートW1を含む領域となっているが、これに、停止機能により停止させた時、第1把持手段23及びプレス前シートW1が惰性により移動した位置までの領域(以下便宜的に「第1過移動領域」という。)R1を含める。すなわち、図5の(a)に示すように、第1監視領域Q1を第1把持手段23、プレス前シートW1及び第1過移動領域R1を含む領域とする。
また、同様に、第2監視領域P2は、スライド13及び上金型11を含む領域となっているが、これに、停止機能により停止させた時、スライド13及び上金型11が惰性により移動した位置までの領域(以下便宜的に「第2過移動領域」という。)R2を含める。すなわち、図5の(b)に示すように、第2監視領域Q2をスライド13、上金型11及び第2過移動領域R2を含む領域とする。
さらに、同様に、第3監視領域P3は、第2把持手段33及びプレス後シートW2を含む領域となっているが、これに、停止機能により停止させた時、第2把持手段33及びプレス後シートW2が惰性により移動した位置までの領域(以下便宜的に「第3過移動領域」という。)R3を含める。すなわち、図5の(c)に示すように、第3監視領域Q3を第2把持手段33、プレス後シートW2及び第3過移動領域R3を含む領域とする。
これらのことにより、仮にシートの搬送速度が速い場合であっても、プレス機及びロボットの干渉を確実に防止できる。
本実施形態に係るタンデムプレスラインの制御方法は、タンデムプレスラインのみならず、トランスファープレスライン等の制御に適用することも可能である。
本実施形態に係るタンデムプレスラインの制御方法は、第1最短距離、第2最短距離及び第3最短距離が2次元の座標軸に基づいてCPUで監視されているが、3次元の座標軸に基づいてCPUで監視されていてもよい。
本実施形態に係るタンデムプレスラインの制御方法においては、タイマーをシーケンサーによって制御させているが、これに限定されるものではない。
例えば、CPUと、入出力インターフェースと、記録手段であるRAM及びROMと、外部コンピュータ等に対する通信手段と、ハードディスク等の内部記録部と、所定の外部記録媒体を用いるためのドライバとを有する制御手段によって制御させてもよい。
本発明のタンデムプレスラインの制御方法は、タンデムプレスラインによるプレス加工に利用できる。そうすると、プレス機及びロボットの干渉が防止でき、シート搬送の効率を向上させることができる。
10・・・プレス機
11・・・上金型
12・・・下金型
13・・・スライド
20・・・上流側ロボット(ロボット)
21・・・回転軸
22・・・第1アーム
23・・・第1把持手段
30・・・下流側ロボット(ロボット)
31・・・回転軸
32・・・第2アーム
33・・・第2把持手段
100・・・タンデムプレスライン
P1,Q1・・・第1監視領域
P2,Q2・・・第2監視領域
P3,Q3・・・第3監視領域
R1・・・第1過移動領域
R2・・・第2過移動領域
R3・・・第3過移動領域
S1・・・投入ステップ
S2・・・プレスステップ
S3・・・取出ステップ
T1・・・第1最短距離
T2・・・第2最短距離
T3・・・第3最短距離
W1・・・プレス前シート
W2・・・プレス後シート

Claims (5)

  1. プレス機の上流側に配置された上流側ロボットの第1把持手段が、プレス前シートを把持し、前記プレス機に投入する投入ステップと、
    前記プレス機のスライドに固定された上金型を昇降移動させることにより、前記プレス前シートをプレスしプレス後シートとするプレスステップと、
    前記プレス機の下流側に配置された下流側ロボットの第2把持手段が、前記プレス後シートを把持し、前記プレス機から取り出す取出ステップと、を連続して行うタンデムプレスラインの制御方法において、
    前記第1把持手段及び前記プレス前シートを含む領域を第1監視領域とし、
    前記スライド及び前記上金型を含む領域を第2監視領域とし、
    前記第2把持手段及び前記プレス後シートを含む領域を第3監視領域とし、
    前記第1監視領域と前記第2監視領域との第1最短距離と、前記第1監視領域と前記第3監視領域との第2最短距離と、前記第2監視領域と前記第3監視領域との第3最短距離とを2次元の座標軸に基づいてCPUで監視し、前記プレス機、前記上流側ロボット及び前記下流側ロボットの動作を制御するタンデムプレスラインの制御方法。
  2. 前記第1最短距離、前記第2最短距離及び前記第3最短距離を監視し、前記プレス機、前記上流ロボット及び前記下流ロボットの起動タイミングを最適化する請求項1記載のタンデムラインの制御方法。
  3. 前記第1最短距離、前記第2最短距離又は前記第3最短距離が設定値よりも小さくなった場合、前記上流側ロボット、前記プレス機及び前記下流側ロボットの動作を停止させる請求項1又は2に記載のタンデムプレスラインの制御方法。
  4. 前記設定値が0〜500mmである請求項3記載のタンデムプレスラインの制御方法。
  5. 前記上流側ロボット、前記プレス機及び前記下流側ロボットを停止させた時、前記第1把持手段及び前記プレス前シートが惰性により移動した位置までの領域を第1過移動領域とし、
    前記スライド及び前記上金型が惰性により移動した位置までの領域を第2過移動領域とし、
    前記第2把持手段及び前記プレス後シートが惰性により移動した位置までの領域を第3過移動領域とし、
    前記第1監視領域が前記第1過移動領域を更に含み、
    前記第2監視領域が前記第2過移動領域を更に含み、
    前記第3監視領域が前記第3過移動領域を更に含む請求項1〜4のいずれか一項に記載のタンデムプレスラインの制御方法。
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