JP5428592B2 - 導電性ハードコートフィルム及び反射防止フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、プラズマディスプレイ(PDP)、液晶ディスプレイ(LCD)等の表面に適用され、干渉縞の発生を抑えるとともに、帯電防止性能に優れた導電性ハードコートフィルム及びそれを用いた反射防止フィルムに関する。
近年、電子ディスプレイは、テレビジョン用やモニター用として広く普及している。特にディスプレイの薄型化や大型化が進んでおり、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等が注目されている。これらディスプレイの表面には傷付き防止のためにハードコートフィルムを貼ったり、視認性を高めるために反射防止フィルムを貼ったりするのが一般的である。
これらのフィルムはポリエチレンテレフタラート(PET)などの透明基材フィルムの上に、金属酸化物微粒子や紫外線硬化性樹脂等からなる導電性ハードコート層や含フッ素化合物等からなる低屈折率層を形成することにより作製される(例えば特許文献1)。その際、基材フィルムと導電性ハードコート層の屈折率が異なる場合には、両者の界面で生じる反射光の干渉によって、虹色のムラ(すなわち干渉縞)が発生し、ディスプレイの画質が低下したり、時にはディスプレイの鑑賞者に不快感を与えたりすることもある。
そこで、基材フィルムと導電性ハードコート層との間に設けられている易接着層をその光学影響が無視できる厚みまで薄くした上で、基材フィルムと導電性ハードコート層の屈折率を近づけることにより、干渉縞の発生を抑える方法が提案されている(例えば特許文献2)。
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載のように、ウエットコート法で導電性ハードコート層を形成する場合において、溶媒の乾燥が不十分で、フィルム上に溶媒が多く残存している状態であると、導電性ハードコート層の屈折率が低下してしまうことになり、基材フィルムと導電性ハードコート層の屈折率にズレが生じてしまう。なぜなら、多くの溶媒の屈折率は導電性ハードコートの屈折率よりも低いためである。その結果、干渉縞が発生してしまうことになる。
そこで、溶媒を十分に乾燥するために乾燥温度を高くしすぎると、フィルムにシワが発生してしまったり、十分な帯電防止性能が得られなかったりするといった新たな問題が生じる。
特開2005−43647号公報 特開2008−73999号公報
本発明は以上のような背景技術の問題点を解決しようとするものであり、干渉縞の発生を抑えるとともに、帯電防止性能に優れた導電性ハードコートフィルム及びそれを用いた反射防止フィルムを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明の第1の発明の導電性ハードコートフィルムは、透明基材フィルム上に金属酸化物微粒子、紫外線硬化性樹脂及び溶媒を含む導電性ハードコート層塗布液を塗布、乾燥及び硬化してなる導電性ハードコート層が積層された導電性ハードコートフィルムにおいて、前記導電性ハードコート層1gあたりの残存溶媒量が0.1〜1.0mgであり、前記導電性ハードコート層は、相対蒸発速度が0.1〜0.5である溶媒を全溶媒量に対して5〜20質量%含有する導電性ハードコート層塗布液を塗布、乾燥及び硬化してなる層であることを特徴とするものである。
の発明の導電性ハードコートフィルムは、第1の発明において、表面抵抗率が1.0×10〜1.0×1013Ω/□である。
の発明の反射防止性フィルムは、第1又はに係る発明の導電性ハードコートフィルムの導電性ハードコート層上に反射防止層がさらに積層されたものである。
本発明によれば、次のような効果を発揮することができる。
第1の発明の導電性ハードコートフィルムは、透明基材フィルム上に金属酸化物微粒子、紫外線硬化性樹脂及び溶媒を含む導電性ハードコート層塗布液を塗布、乾燥及び硬化してなる導電性ハードコート層が積層された導電性ハードコートフィルムにおいて、導電性ハードコート層1gあたりの残存溶媒量が0.1〜1.0mgである。このため、残存溶媒が導電経路として働いて良好な帯電防止性能を発現するとともに、残存溶媒の影響による屈折率低下も最小限に抑えられるため、干渉縞の発生も抑えることができる。
また、導電性ハードコート層は、相対蒸発速度が0.1〜0.5である溶媒を全溶媒量に対して5〜20質量%含有する導電性ハードコート層塗布液を塗布、乾燥及び硬化してなる層である。このため、高い温度でかつ乾燥時間を短くしても、結露によるフィルムの白化なく、導電性ハードコートフィルムを得ることができる。すなわち、生産性良く導電性ハードコートフィルムを作製することができる。
の発明の導電性ハードコートフィルムは、第1の発明において、1.0×10〜1.0×1013Ω/□の表面抵抗率を有していることから、静電気による埃などの付着を防ぐことができる。
の発明の反射防止フィルムは、前記導電性ハードコート層の上にさらに反射防止層が積層されることから、第1又はの発明の効果に加えて、反射防止性能を発現することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態について詳細に説明する。
〔導電性ハードコートフィルム及び反射防止フィルム〕
本実施形態の導電性ハードコートフィルムは、透明基材フィルム上に金属酸化物微粒子、紫外線硬化性樹脂及び溶媒を含む導電性ハードコート層塗布液を塗布、乾燥及び硬化してなる導電性ハードコート層が積層されて構成され、該導電性ハードコート層1gあたりの残存溶媒量が0.1〜1.0mgに設定されている。この導電性ハードコートフィルムの導電性ハードコート層上に反射防止層がさらに積層されて反射防止フィルムが形成される。
次に、導電性ハードコートフィルム及び反射防止フィルムの構成要素について順に説明する。
<透明基材フィルム>
透明基材フィルムは、透明性を有している限り特に制限されないが、光の反射を抑えるため、屈折率(n)が1.55〜1.70の範囲内のものが好ましい。そのような透明基材フィルムを形成する材料としては、例えばポリエチレンテレフタラート(PET、n=1.65)等のポリエステル、ポリカーボネート(PC、n=1.59)、ポリアリレート(PAR、n=1.60)及びポリエーテルスルフォン(PES、n=1.65)等が好ましい。これらのうち、ポリエステルフィルム特にポリエチレンテレフタラートフィルムが成形の容易性、入手の容易性及びコストの点で好ましい。
また、透明基材フィルムの厚みは、好ましくは25〜400μm、さらに好ましくは50〜200μmである。透明基材フィルムの厚みが25μmより薄い場合や400μmより厚い場合には、導電性ハードコートフィルムの製造時及び使用時における取り扱い性が低下して好ましくない。なお、透明基材フィルムには、各種の添加剤が含有されていてもよい。そのような添加剤として例えば、紫外線吸収剤、帯電防止剤、安定剤、可塑剤、滑剤、難燃剤等が挙げられる。
また、透明基材フィルムと導電性ハードコート層との屈折率が大きく異なるような場合には、干渉縞の発生により外観を損なってしまうため、透明基材フィルムと導電性ハードコート層との間に公知の干渉防止層を設けてもよい。なお、干渉防止層は、透明基材フィルムの製造時に公知の方法で透明基材フィルム表面に形成することができ、或いは予め干渉防止層が形成された透明基材フィルムの市販品を使用することもできる。
<導電性ハードコート層>
導電性ハードコート層は、金属酸化物微粒子、紫外線硬化性樹脂及び溶媒を含む導電性ハードコート層塗布液を塗布、乾燥及び硬化して形成される。ここで、金属酸化物微粒子とは、平均粒子径が好ましくは150nm以下、より好ましくは10〜150nmである金属酸化物を意味する。この平均粒子径が150nmを超えると、微粒子が大きくなり過ぎて導電性ハードコート層の透明性が損なわれる結果を招く。
金属酸化物微粒子を構成する金属酸化物としては、例えばITO(インジウムー錫複合酸化物、屈折率2.0)、ATO(アンチモン−錫複合酸化物、屈折率2.1)、酸化錫(屈折率2.0)、酸化アンチモン(屈折率2.1)、酸化亜鉛(屈折率2.1)、酸化ジルコニウム(屈折率2.1)、酸化チタン(屈折率2.4)及び酸化アルミニウム(屈折率1.6)からなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
前記紫外線硬化性樹脂とは紫外線のような活性エネルギー線を照射することにより、硬化反応を生じる樹脂であり、その種類は特に限定されない。具体的には、例えば、単官能(メタ)アクリレート〔ここで、本明細書では(メタ)アクリレートとは、アクリレートとメタクリレートの双方を含む総称を意味する。〕、多官能(メタ)アクリレート、そしてテトラエトキシシラン等の反応性珪素化合物等の硬化物が挙げられる。導電性ハードコート層の硬度を向上させるという観点より、紫外線硬化性の多官能(メタ)アクリレートを主成分として含む組成物が好ましい。
前記紫外線硬化性多官能(メタ)アクリレートとしては特に制限されず、例えばジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ビス(3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)ヘキサン等の多官能アルコールのアクリル誘導体や、ポリエチレングリコールジアクリレート及びポリウレタンアクリレート等が好ましい。
また、金属酸化物微粒子の前記紫外線硬化性樹脂に対する添加量は、紫外線硬化性樹脂100質量部に対して1〜400質量部程度である。
さらに、本発明の効果を損なわない範囲において、その他の成分を導電性ハードコート層に添加することができる。そのようなその他の成分としては、例えば重合体、重合開始剤、重合禁止剤、酸化防止剤、分散剤、界面活性剤、光安定剤及びレベリング剤等の添加剤が挙げられる。
また、このような導電性ハードコート層の形成方法は特に限定されるものではなく、ロールコート法、コイルバー法、ダイコート法等、一般的なウエットコート法が採用される。形成された層に対しては、必要に応じて加熱や、紫外線、電子線等の活性エネルギー線照射により硬化反応を施すことができる。
前記導電性ハードコート層塗布液には任意の溶媒を用いることができる。具体的には、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルアルコール、メチルグリコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、ジアセトンアルコール等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類等が挙げられる。
また、前記導電性ハードコート層が積層された導電性ハードコートフィルムは、導電性ハードコート層1gあたりの残存溶媒量が0.1〜1.0mgである。残存溶媒量が1.0mgよりも多い場合には、導電性ハードコート層の屈折率が低下し、ポリエステルフィルム等の透明基材フィルムと導電性ハードコート層の屈折率差が生じてしまう。なぜなら、多くの溶媒の屈折率は導電性ハードコートの屈折率よりも低いためである。その結果、強い干渉縞が発生し、ディスプレイの画質が低下する。一方、残存溶媒量が0.1mgよりも少ない場合には、導電経路としての溶媒の効果が十分に得られないため、帯電防止性能が低下する。
残存溶媒量を0.1〜1.0mgとするためには、一般的に、使用する溶媒と乾燥機、乾燥温度、乾燥時間で制御することができる。乾燥温度を高くするもしくは乾燥時間を長くすることで残存溶媒量を少なくすることができ、乾燥温度を低くするもしくは乾燥時間を短くすることで残存溶媒量を多くすることができる。他にも適当な溶媒を選択することによって残存溶媒量を制御できる。
具体的には、導電性ハードコート層塗布液に、相対蒸発速度が0.1〜0.5である溶媒を全溶媒量に対して5〜20質量%含有する。相対蒸発速度とは、ASTM−D3539に準拠して測定される蒸発速度であり、下記の式(1)で表される数値である。具体的には、25℃、乾燥空気下における酢酸n−ブチルの蒸発時間と各溶媒の蒸発時間との比の値として定義される。
相対蒸発速度(R)=酢酸n−ブチルが蒸発するのに要する時間/各溶媒が蒸発するのに要する時間・・・(1)
相対蒸発速度が0.1〜0.5である溶媒としては、シクロヘキサノン(R=0.32)、メチルシクロヘキサノン(R=0.20)、ジアセトンアルコール(R=0.15)、ブタノール(R=0.47)等が挙げられる。なお、各種溶媒の相対蒸発速度は、「初級コーティング技術入門」(2007年、原崎勇次著、加工技術研究会)41ページの表3.4等に記載されている。
相対蒸発速度が0.1〜0.5である溶媒の含有量が全溶媒量に対して5質量%未満の場合、低温でゆっくり乾燥させないと、溶媒が急激に蒸発してしまい、その際に塗液が潜熱を奪われることによって、透明基材フィルムが急激に冷却され、結露による白化が起きやすくなる。溶媒の急激な蒸発を抑えるために低温でゆっくり乾燥させようとすると、生産性が低下することになる。一方、20質量%を超える場合には、逆に溶媒が蒸発しにくくなり、乾燥後も透明基材フィルム上に溶媒が多く残った状態となる。その結果、導電性ハードコート層の屈折率が低下してしまい、干渉縞の発生により外観に悪影響を及ぼしてしまう。また、乾燥温度を高くしすぎると、熱によって透明基材フィルムが収縮して、フィルムにシワが入ってしまう等の問題が起きてしまうため好ましくない。なお、乾燥は温度、時間だけでなく、乾燥機の形状、能力によっても変わるため、使用する乾燥機に応じて、温度、時間を最適化するのが良い。
残存溶媒量は以下の方法により測定することができる。
<残存溶媒量の測定方法>
導電性ハードコートフィルムから導電性ハードコート層だけを削り取り、20mLのガラスバイアル瓶に削り取った導電性ハードコート層1gを入れてシールし、120℃で30分間加熱した。その後0.5mLをヘッドスペースからサンプリングし、ガスクロマトグラフで分析を行った。検量線から、導電性ハードコート層1gあたりの残存溶媒量を算出した。
ガスクロマトグラフ:GC-2010〔(株)島津製作所製〕
カラム:「Zebron ZB-1」30m×0.53mm、液相厚5μm(phenomenex製)
<表面抵抗率>
導電性ハードコートフィルムの表面抵抗率は、1.0×10〜1.0×1013Ω/□であることが好ましい。表面抵抗率がこの範囲に設定されることにより、導電性ハードコートフィルム表面において静電気による埃などの付着を抑制することができる。
<反射防止フィルム>
反射防止フィルムを構成する反射防止層は単層構成又は多層構成とすることができる。単層構成の場合には、導電性ハードコート層の上に該導電性ハードコート層よりも屈折率の低い層(低屈折率層)を1層形成する。また、多層構成の場合には、導電性ハードコート層の上に屈折率の異なる層を複数積層する。多層構成とすることにより、反射率をより効果的に下げることができる。具体的には、導電性ハードコート層の上に高屈折率層、低屈折率層を順に積層した2層構成や中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層を順に積層した3層構成等である。反射防止の効果の観点からは多層構成が好ましく、生産性及び生産コストの観点からは単層構成が好ましい。
反射防止層の形成方法は特に限定されず、ロールコート法、コイルバー法、ダイコート法等の一般的なウエットコート法が採用される。反射防止層を形成するための材料としては、公知の反射防止フィルムの材料を使用することができる。高屈折率層を構成する材料は特に制限されるものではなく、無機材料及び有機材料のいずれも用いることができる。低屈折率層を構成する材料としては中空シリカ微粒子、コロイダルシリカ微粒子及びこれらがそれぞれシランカップリング剤によって変性された変性中空シリカ微粒子や変性コロイダルシリカ微粒子等の無機微粒子、含フッ素有機化合物の単体又は混合物、フッ素を含まない有機化合物の単体又は混合物等を用いることができる。
以下に、製造例、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。なお、各例における成分の含有量を示す部は質量部、含有量又は濃度を示す%は質量%を表す。
〔製造例1、干渉防止層を形成するための塗布液の調製〕
(製造例1−1、共重合ポリエステル樹脂(A)の合成)
ジメチルテレフタラート100部、ジメチルイソフタラート100部、エチレングリコール30.3部、ネオペンチルグリコール150部、酢酸亜鉛0.1部及び三酸化アンチモン0.1部をエステル交換反応容器に仕込み、180℃にコントロールして加熱し、4時間反応させ、エステル交換反応を行った。その後、5−ナトリウムスルホイソフタル酸5部を添加し、240℃で1時間エステル化反応を行った。次に、250℃まで温度を上げ、系内を133Pa(1mmHg)の減圧にして2時間重縮合反応を行い、共重合ポリエステル樹脂(A)を得た。
(製造例1−2、架橋剤(B)の合成)
フラスコにイオン交換水300部を仕込み、窒素気流下で60℃に加温し、過硫酸アンモニウム0.3部及び亜硝酸水素ナトリウム0.3部を添加した。その後、メタクリル酸メチル20.2部、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン21.2部、ポリエチレンオキシドメタクリル酸45.5部及びアクリルアミド10.2部の混合物を4時間かけて滴下した。滴下終了後1時間撹拌を継続し、架橋剤(B)の25%の水分散体を得た。
(製造例1−3、干渉防止層塗布液の調製)
前記共重合ポリエステル樹脂(A)の30%水分散体65部、前記架橋剤(B)の25%水分散体40部及びイオン交換水450部を混合して干渉防止層塗布液とした。
〔製造例2、導電性ハードコート層塗布液の調製〕
(製造例2−1、導電性ハードコート層塗布液Aの調製)
紫外線硬化性樹脂系導電性ハードコート塗料〔ATO/酸化ジルコニウム=55/45(質量比)微粒子使用、紫外線硬化性アクリレート樹脂使用、固形分濃度38%、溶媒:イソブタノールのみ、大日本塗料(株)製、DNTコンダクティブEAZr−3 A10改〕100部及びイソブタノール90部を混合して導電性ハードコート層塗布液Aとした。導電性ハードコート層塗布液Aの固形分濃度は20%であり、溶媒はイソブタノールのみであった。
(製造例2−2、導電性ハードコート層塗布液Bの調製)
紫外線硬化性樹脂系導電性ハードコート塗料〔ATO/酸化ジルコニウム=55/45(質量比)微粒子使用、紫外線硬化性アクリレート樹脂使用、固形分濃度38%、溶媒比率:イソブタノール/ジアセトンアルコール=88/12、大日本塗料(株)製、DNTコンダクティブEAZr−3 A10〕100.0部、イソブタノール79.2部及びジアセトンアルコール10.8部を混合して、導電性ハードコート層塗布液Bとした。導電性ハードコート層塗布液Bの固形分濃度は20%であり、溶媒比率はイソブタノール:ジアセトンアルコール=88:12であった。
(製造例2−3、導電性ハードコート層塗布液Cの調製)
紫外線硬化性樹脂系導電性ハードコート塗料〔ATO/酸化ジルコニウム=55/45(質量比)微粒子使用、紫外線硬化性アクリレート樹脂使用、固形分濃度38%、溶媒比率:イソブタノール/ジアセトンアルコール=88/12、大日本塗料(株)製、DNTコンダクティブEAZr−3 A10〕100.0部、イソブタノール89.8部及びジアセトンアルコール0.2部を混合して、導電性ハードコート層塗布液Cとした。導電性ハードコート層塗布液Cの固形分濃度は20%であり、溶媒比率は、イソブタノール:ジアセトンアルコール=95:5であった。
(製造例2−4、導電性ハードコート層塗布液Dの調製)
紫外線硬化性樹脂系導電性ハードコート塗料〔ATO/酸化ジルコニウム=55/45(質量比)微粒子使用、紫外線硬化性アクリレート樹脂使用、固形分濃度38%、溶媒比率:イソブタノール/ジアセトンアルコール=88/12、大日本塗料(株)製、DNTコンダクティブEAZr−3 A10〕100.0部、イソブタノール67.0部及びジアセトンアルコール23.0部を混合して、導電性ハードコート層塗布液Dとした。導電性ハードコート層塗布液Dの固形分濃度は20%であり、溶媒比率は、イソブタノール:ジアセトンアルコール=80:20であった。
(製造例2−5、導電性ハードコート層塗布液Eの調製)
紫外線硬化性樹脂系導電性ハードコート塗料〔ATO/酸化ジルコニウム=55/45(質量比)微粒子使用、紫外線硬化性アクリレート樹脂使用、固形分濃度38%、溶媒比率:イソブタノール/ジアセトンアルコール=88/12、大日本塗料(株)製、DNTコンダクティブEAZr−3 A10〕100.0部、イソブタノール70.1部、ジアセトンアルコール71.8部及びシクロヘキサノン9.1部を混合して、導電性ハードコート層塗布液Eとした。導電性ハードコート層塗布液Eの固形分濃度は20%であり、溶媒比率は、イソブタノール:ジアセトンアルコール:シクロヘキサノン=82:12:6であった。
(製造例2−6、導電性ハードコート層塗布液Fの調製)
紫外線硬化性樹脂系導電性ハードコート塗料〔ATO/酸化ジルコニウム=55/45(質量比)微粒子使用、紫外線硬化性アクリレート樹脂使用、固形分濃度38%、溶媒比率:イソブタノール/ジアセトンアルコール=88/12、大日本塗料(株)製、DNTコンダクティブEAZr−3 A10〕100.0部、イソブタノール51.8部及びジアセトンアルコール38.2部を混合して、導電性ハードコート層塗布液Fとした。導電性ハードコート層塗布液Fの固形分濃度は20%であり、溶媒比率は、イソブタノール:ジアセトンアルコール=70:30であった。
〔製造例3、反射防止層塗布液の調製〕
(製造例3−1、変性中空シリカゾルの製造)
第1工程として、平均粒子径5nm、シリカ(SiO)濃度20%のシリカゾルと純水とを混合して反応母液を調製し、80℃に加温した。この反応母液のpHは10.5であり、同反応母液にSiOとして1.17%の珪酸ナトリウム水溶液と、アルミナ(Al)として0.83%のアルミン酸ナトリウム水溶液とを同時に添加した。その間、反応液の温度を80℃に保持した。反応液のpHは、珪酸ナトリウム及びアルミン酸ナトリウムの添加直後12.5に上昇し、その後ほとんど変化しなかった。添加終了後、反応液を室温まで冷却し、限外濾過膜で洗浄して固形分濃度20%のSiO・Al一次粒子分散液(核粒子分散液)を調製した。
次いで、第2工程として、このSiO・Al一次粒子分散液を採取し、純水を加えて98℃に加温し、この温度を保持しながら、濃度0.5%の硫酸ナトリウムを添加した。続いて、SiOとして濃度1.17%の珪酸ナトリウム水溶液と、Alとして濃度0.5%のアルミン酸ナトリウム水溶液とを添加して複合酸化物微粒子分散液(核粒子に第1シリカ被覆層を形成した微粒子分散液)を得た。そして、これを限外濾過膜で洗浄して固形分濃度13%の複合酸化物微粒子分散液とした。
第3工程として、この複合酸化物微粒子分散液に純水を加え、さらに濃塩酸(35.5%)を滴下してpH1.0とし、脱アルミニウム処理を行った。次いで、pH3の塩酸水溶液10Lと純水5Lとを加えながら限外濾過膜で溶解したアルミニウム塩を分離し、洗浄して固形分濃度20%のシリカ系微粒子(1)の水分散液を得た。
第4工程として、前記固形分濃度20%のシリカ系微粒子(1)の水分散液と、純水、エタノール及び28%アンモニア水との混合液を35℃に加温した後、エチルシリケート(SiOが28%)を添加してシリカ被膜(第2シリカ被覆層)を形成した。続いて、純水5Lを加えながら、限外濾過膜で洗浄して固形分濃度20%のシリカ系微粒子(2)の分散液を調製した。
最後に第5工程として、再びシリカ系微粒子(2)の分散液を200℃にて11時間水熱処理した。その後、純水5Lを加えながら限外濾過膜で洗浄して固形分濃度20%に調整した。そして、限外濾過膜を用いて、この分散液の分散媒をエタノールに置換し、固形分濃度20%のオルガノゾルを得た。このオルガノゾルは、平均粒子径が60nmで、比表面積が110m/gの中空シリカ微粒子が分散されたオルガノゾル(以下、「中空シリカゾルA」と称する。)であった。
該中空シリカゾルA(シリカ固形分濃度20%)200gを用意し、限外濾過膜にて、メタノールへの溶媒置換を行い、SiO分が20%のオルガノゾル100g(水分量はSiO分に対して0.5%)を調製した。そこへ28%アンモニア水溶液を前記オルガノゾル100gに対してアンモニアとして100ppmとなるように加え、十分に混合し、次にγ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン〔商品名:KBM5103、信越化学(株)製〕3.6gを添加し、反応液とした。
これを50℃に加温し、撹拌しながら50℃で6時間加熱を行なった。加熱終了後、反応液を常温まで冷却し、さらにロータリーエバポレーターでイソプロピルアルコールへ溶媒置換を行い、SiO濃度20%の被覆中空微粒子からなるオルガノゾルを得た。このオルガノゾルは、平均粒子径が60nm、屈折率1.25、空隙率40〜45%で、比表面積が130m/g、熱質量測定法(TG)による質量減少割合が3.6%の変性中空シリカ微粒子が分散されたオルガノゾル(以下、「変性中空シリカゾルα」と称する。)であった。
(製造例3−2、重合性二重結合を持つ含フッ素化合物の製造)
四つ口フラスコにパーフルオロ−(1,1,9,9−テトラハイドロ−2,5−ビスフルオロメチル−3,6−ジオキサノネノール)104部と、ビス(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロヘプタノイル)パーオキサイドの8%パーフルオロヘキサン溶液11部とを注入した。そして、その中空部を窒素置換した後、窒素気流下20℃で24時間撹拌して高粘度の固体を得た。得られた固体をジエチルエーテルに溶解させたものをパーフルオロヘキサンに注ぎ、分離後に真空乾燥させて無色透明なポリマーを得た。
このポリマーを19F−NMR(核磁気共鳴スペクトル)、1H−NMR、IR(赤外線吸収スペクトル)により分析したところ、上記アリルエーテルの構造単位からなる側鎖末端に水酸基を有する含フッ素ポリマーであった。GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ)により測定した数平均分子量は72,000、重量平均分子量(質量平均分子量)は118,000であった。
得られたヒドロキシル基含有含フッ素アリルエーテルポリマー5部、メチルエチルケトン(MEK)43部、及びピリジン1部を四つ口フラスコ中に仕込み、5℃以下に氷冷した。続いて、窒素気流下で撹拌しながらα−フルオロアクリル酸フルオライド1部をMEK9部に溶解したものを10分間かけて滴下した。そして、重合性二重結合をもつ含フッ素化合物として含フッ素反応性ポリマーの溶液を得た。含フッ素反応性ポリマーのフッ素含有率は64%であった。
得られたMEK溶液の固形分は13%であり、19F−NMRにより分析した結果、α−フルオロアクリロイル基の導入率は40モル%であった。
(製造例3−3、反射防止層塗布液Aの調製)
前記製造例3−1で得られた変性中空シリカゾルαを固形分換算で50部、前記製造例3−2で得られた含フッ素反応性ポリマーを固形分換算で50部、2−メチルー1−[4−メチルチオフェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン〔商品名:イルガキュア907、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製〕5部及びイソプロピルアルコール2000部を混合して反射防止層塗布液Aを得た。
〔製造例4、干渉防止層積層ポリエステルフィルムの作製〕
二軸延伸ポリエステルフィルム(片面に接着膜が設けられているポリエチレンテレフタラートフィルム、東洋紡績(株)製、コスモシャインA4100、厚さ100μm、屈折率1.65)の接着膜のない面に、前記干渉防止層塗布液をグラビアコート法で塗布した。フィルム断面をSEM(走査型電子顕微鏡)観察したところ、干渉防止層の厚みは乾燥膜厚で10nmであった。
参考例1−1>
前記製造例4で作製した干渉防止層積層ポリエステルフィルムの上に、前記製造例2−1で得られた導電性ハードコート層塗布液Aを、乾燥膜厚1.1μm程度になるようにグラビアコート法で塗布後、50℃で300秒間乾燥させた後に、紫外線照射装置(アイグラフィックス社製、120W高圧水銀)を用いて400mJの紫外線を照射して硬化させることにより、導電性ハードコートフィルムを作製した。
得られた導電性ハードコートフィルムについて、残存溶媒量、表面抵抗率、ヘイズ値及び干渉縞の評価を以下に記載する方法で行い、それらの結果を表1に示す。
(1)残存溶媒量の測定
残存溶媒量の測定は以下の方法で行った。
導電性ハードコートフィルムから導電性ハードコート層だけを削り取り、20mLのガラスバイアル瓶に削り取った導電性ハードコート層1gを入れてシールし、120℃で30分間加熱した。その後0.5mLをヘッドスペースからサンプリングし、ガスクロマトグラフで分析を行った。検量線から、導電性ハードコート層1gあたりの残存溶媒量を算出した。
ガスクロマトグラフ:GC-2010〔(株)島津製作所製〕
カラム:「Zebron ZB-1」30m×0.53mm、液相厚5μm(phenomenex製)
(2)表面抵抗率の測定
デジタル絶縁計〔東亜DKK(株)製、商品名:SM−8220〕を用いて、導電性ハードコートフィルムの表面抵抗率を測定した。
(3)ヘイズ値の測定
濁度計〔日本電色工業(株)製、商品名:NDH2000〕を用いて、導電性ハードコートフィルムのヘイズ値を測定した。
(4)干渉縞の評価
裏面反射の影響をなくすため、導電性ハードコート層を設けた面と反対側の面を黒色塗料で塗りつぶしたサンプルを作製した。暗室内で3波長蛍光灯を光源としてサンプルを目視したときに、干渉縞の強度を評価した。
◎:干渉縞が見えない、○:弱い干渉縞が見える、×:強い干渉縞が見える。
参考例1−2>
前記参考例1−1において、乾燥を100℃、60秒間とした以外は、前記参考例1−1と同様にして、導電性ハードコートフィルムを作製した。その評価結果を表1に示す。
<実施例2−1>
前記製造例4で作製した干渉防止層積層ポリエステルフィルムの上に、前記製造例2−2で得られた導電性ハードコート層塗布液Bを、乾燥膜厚1.1μm程度になるようにグラビアコート法で塗布後、100℃で60秒間乾燥させた後に、紫外線照射装置(アイグラフィックス社製、120W高圧水銀)を用いて400mJの紫外線を照射して硬化させることにより、導電性ハードコートフィルムを作製した。その評価結果を表1に示す。
<実施例2−2>
前記実施例2−1において、90℃で60秒間乾燥させた以外は、前記実施例2−1と同様にして、導電性ハードコートフィルムを作製した。その評価結果を表1に示す。
<実施例2−3>
前記実施例2−1において、80℃で30秒間乾燥させた以外は、前記実施例2−1と同様にして、導電性ハードコートフィルムを作製した。その評価結果を表1に示す。
<実施例2−4>
前記実施例2−1において、導電性ハードコート層塗布液Bの代わりに、前記製造例2−3で得られた導電性ハードコート層塗布液Cを用いた以外は、前記実施例2−1と同様にして、導電性ハードコートフィルムを作製した。その評価結果を表1に示す。
<実施例2−5>
前記実施例2−1において、導電性ハードコート層塗布液Bの代わりに、前記製造例2−4で得られた導電性ハードコート層塗布液Dを用いた以外は、前記実施例2−1と同様にして、導電性ハードコートフィルムを作製した。その評価結果を表1に示す。
<実施例2−6>
前記実施例2−1において、導電性ハードコート層塗布液Bの代わりに、前記製造例2−5で得られた導電性ハードコート層塗布液Eを用いた以外は、前記実施例2−1と同様にして、導電性ハードコートフィルムを作製した。その評価結果を表1に示す。
<比較例2−1>
前記実施例2−1において、50℃で30秒間乾燥させた以外は、前記実施例2−1と同様にして、導電性ハードコートフィルムを作製した。その評価結果を表1に示す。
<比較例2−2>
前記実施例2−1において、100℃で180秒間乾燥させた以外は、前記実施例2−1と同様にして、導電性ハードコートフィルムを作製した。その評価結果を表1に示す。
<比較例2−3>
前記実施例2−1において、導電性ハードコート層塗布液Bの代わりに、前記製造例2−6で得られた導電性ハードコート層塗布液Fを用いた以外は、前記実施例2−1と同様にして、導電性ハードコートフィルムを作製した。その評価結果を表1に示す。
表1に示した結果から、前記参考例1−1、1−2、実施例2−1〜2−6では良好な帯電防止性能を発現すると共に、干渉縞の発生を抑えることができた。
一方、比較例2−1では残存溶媒量が多く、その結果、導電性ハードコート層の屈折率が低下し、ポリエステルフィルムと導電性ハードコート層の屈折率差が生じるために強い干渉縞が発生した。比較例2−2では、残存溶媒量がほとんど残っていない状態であるため、帯電防止性能が低下した。比較例2−3では、ジアセトンアルコールの含有量が全溶媒量に対して30%であることから、残存溶媒量が多く、比較例2−1と同様、強い干渉縞が発生した。
<実施例3−1>
実施例2−1で作製した導電性ハードコートフィルムAの上に製造例3−3で調製した反射防止層塗布液Aを乾燥膜厚がおよそ0.1μmになるようにグラビアコート法で塗布後、窒素雰囲気下、紫外線照射装置(アイグラフィックス社製、120W高圧水銀)を用いて400mJの紫外線を照射して硬化させることにより、反射防止フィルムLを作製した。
得られた反射防止フィルムについて、視感度反射率、密着性、耐擦傷性、表面抵抗率及び干渉縞の評価を以下に記載する方法で行い、それらの結果を表2に示す。
(1)視感度反射率の測定
測定面の裏面反射を除くため、裏面をサンドペーパーで粗し、5°正反射測定装置のついた分光光度計〔日本分光(株)製、商品名:U−best50〕を用いて反射率を測定した。得られた反射スペクトルより、C光源に対する視感度反射率(%)を計算した。
(2)密着性の評価
反射防止フィルムの表面をJIS D0202−1998に準拠して碁盤目剥離テープ試験を行った。セロハンテープ(ニチバン(株)製、CT24)を用い、反射防止フィルムに密着させた後、剥離した。判定は100マスのうち、剥離しないマス目の数で表し、剥離しない場合を100/100、完全に剥離する場合を0/100として表した。
(3)耐擦傷性の評価
(株)本光製作所製消しゴム摩耗試験機の先端に、#0000のスチールウールを固定し、2.5N(250gf)及び1N(100gf)の荷重をかけて、反射防止フィルム表面上を10回往復摩擦したあとの表面の傷を目視で観察し、以下のA〜Eの6段階で評価した。
A:傷なし、A':傷1〜3本、B:傷4〜10本、C:傷11〜20本、D:傷21〜30本、E:31本以上
(4)表面抵抗率の測定
デジタル絶縁計〔東亜DKK(株)製、商品名:SM−8220〕を用いて、反射防止フィルムの表面抵抗率を測定した。
(5)干渉縞の評価
裏面反射の影響をなくすため、導電性ハードコート層を設けた面と反対側の面を黒色塗料で塗りつぶしたサンプルを作製した。暗室内で3波長蛍光灯を光源としてサンプルを目視したときに、干渉縞の強度を評価した。
◎:干渉縞が見えない、○:弱い干渉縞が見える、×:強い干渉縞が見える。
表2に示した結果より、良好な反射防止性能を発現することができた。

Claims (3)

  1. 透明基材フィルム上に金属酸化物微粒子、紫外線硬化性樹脂及び溶媒を含む導電性ハードコート層塗布液を塗布、乾燥及び硬化してなる導電性ハードコート層が積層された導電性ハードコートフィルムにおいて、
    前記導電性ハードコート層1gあたりの残存溶媒量が0.1〜1.0mgであり、
    前記導電性ハードコート層は、相対蒸発速度が0.1〜0.5である溶媒を全溶媒量に対して5〜20質量%含有する導電性ハードコート層塗布液を塗布、乾燥及び硬化してなる層であることを特徴とする導電性ハードコートフィルム。
  2. 表面抵抗率が1.0×10〜1.0×1013Ω/□である請求項1に記載の導電性ハードコートフィルム。
  3. 請求項1又は請求項に記載の導電性ハードコートフィルムの導電性ハードコート層上に反射防止層がさらに積層された反射防止フィルム。
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