JP2001194504A - 反射防止ハードコートフィルムもしくはシート - Google Patents
反射防止ハードコートフィルムもしくはシートInfo
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Abstract
るフィルムもしくはシートを製造するのに、ハードコー
ト層の膜厚を変えることなく、その弾性率を特定の範囲
に制御することによって、耐スチールウール性に優れ、
鉛筆硬度が3H〜4Hの水準を実現する反射防止フィル
ム若しくはシートを提供することを目的とする。 【解決手段】基材の少なくとも一方の面に、ハードコー
ト被膜層と金属アルコキシドおよびその加水分解物を主
成分とする反射防止薄膜層を積層してなる反射防止フィ
ルム若しくはシートに於いて、上記ハードコート層の破
壊歪み以下での弾性率が0.7GPaから5.5GPa
の範囲で設定されていることを特徴とする反射防止フィ
ルムもしくはシートを提供する。
Description
心に構成される薄膜を表面に設けたハードコートフィル
ムもしくはシートに関するものであり、用途としては特
に各種表示装置、具体的には液晶表示装置、CRT表示
装置、プラズマ表示装置、エレクトロクロミック表示装
置、発光ダイオード表示装置、EL表示装置等の各種デ
ィスプレイ、サングラス、ゴーグル、ショーウィンド
ウ、窓ガラス、各種計器のカバー等の表面の反射防止に
効果がある反射防止フィルム若しくはシートに関する。
に、酸化チタンや酸化ケイ素などの無機酸化物を蒸着法
あるいはスパッタ法などのドライコーティングによって
薄膜を形成して反射防止膜などの光干渉による光学多層
膜を形成する方法が知られている。しかし、このような
ドライコーティングプロセスでは装置が高価で、成膜速
度が遅く、生産性が高くないなどの課題を有している。
組成とし、基材にウェットコーティングして光学多層膜
を形成する方法が知られており、高屈折材料としてはT
iやZr、低屈折率材料としてはSiなどのアルコキシ
ドを用いる方法が提案されている。
耐引っ掻き性、耐擦傷性、耐薬品性等の性能を付与する
ために、フィルム、シート基材上に、中間層としてハー
ドコート層を形成し、その上に蒸着、スパッタ、塗布等
の方法によって光学薄膜を設けることにより、機械的な
ハード性が付与された機能性フィルム、シートを製造す
ることが知られている。
れる光学薄膜では、ある程度の高、低屈折率を得ること
はできるが、硬度や耐擦傷性、基材との密着性などの物
理的強度が不十分であり、光学多層膜は最外層に使用さ
れるため、強度が不十分では実用に耐えることが困難と
いった欠点を有している。
2H〜3H程度の鉛筆硬度が実現できたとしても、その
表面に金属アルコキシドなどを出発物とする反射防止膜
塗液をウェットコーティングによって設けた場合、ハー
ドコート層と反射防止膜層との密着不足、両層の硬さの
バランス不良等で硬度が低下するという問題が多い。
設けた表面強度に優れるフィルムもしくはシートを製造
するのに、ハードコート層の膜厚を変えることなく、そ
の弾性率を特定の範囲に制御することによって、耐スチ
ールウール性に優れ、鉛筆硬度が3H〜4Hの水準を実
現する反射防止フィルム若しくはシートを提供すること
を目的とする。
するため、プラスチックフィルムもしくはシート基材の
少なくとも一方の面に、ハードコート被膜層と金属アル
コキシドおよびその加水分解物を主成分とする反射防止
薄膜層を積層してなる反射防止フィルム若しくはシート
に於いて、上記ハードコート層の破壊歪み以下での弾性
率が0.7GPaから5.5GPaの範囲で設定されて
いることを特徴とすることによって達せられ、さらに好
ましくは上記ハードコート層の膜厚が0.5μm以上、
20μm以下であることを特徴とする反射防止フィルム
もしくはシートである。
01〜10μmの無機或いは有機或いはその双方の微粒
子を含む、或いは表面が凹凸形状をしていることを特徴
とする反射防止フィルムもしくはシートであり、さらに
前記のハードコート層が、活性エネルギー線硬化性樹脂
の紫外線もしくは電子線照射による加工工程を経て架橋
されていることを特徴とする反射防止フィルムもしくは
シートの製造方法によって達成することができる。
若しくはシートの構成材料及び製造方法について詳細に
説明する。
ムもしくはシートは特に限定されるものではなく、公知
の透明プラスチックフィルムもしくはシートの中から適
宜選択して用いることができる。
レン、ポリプロピレン、セロファン、トリアセチルセル
ロース、ジアセチルセルロース、アセチルセルロースブ
チレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
ビニルアルコール、エチレンビニルアルコール、ポリス
チレン、ポリカーボネート、ポリメチルペンテン、ポリ
スルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、アクリル、
ナイロン、フッ素樹脂、ポリイミド、ポリエーテルイミ
ド、ポリエーテルスルフォン等のフィルムもしくはシー
トを挙げることができるが、本発明においては、特にト
リアセチルセルロースフィルム、及び一軸延伸ポリエス
テルが透明性に優れることに加えて、光学的に異方性が
無い点で好ましい。
体への熱のダメージの少なさから、特に活性エネルギー
線硬化型樹脂を用いることが好ましい。
はなく、紫外線や電子線硬化により鉛筆硬度がH以上の
塗膜を与える樹脂であればハードコート用の候補として
任意に使用することができる。
えば、多価アルコールのアクリル酸又はメタクリル酸エ
ステルのような多官能性のアクリレート樹脂、ジイソシ
アネート、多価アルコール及びアクリル酸又はメタクリ
ル酸のヒドロキシアルキルエステル等から合成されるよ
うな多官能性のウレタンアクリレート樹脂などを挙げる
ことができる。さらにアクリレート系の官能基を有する
ポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、
アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエ
ン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂等も必要に応じて好
適に使用することができる。
は、比較的低粘度である1、6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等
の2官能以上のモノマー及びオリゴマー並びに単官能モ
ノマー、例えばN−ビニルピロリドン、エチルアクリレ
ート、プロピルアクリレート等のアクリル酸エステル
類、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、
イソプロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、
ヘキシルメタクリレート、イソオクチルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、シクロヘキ
シルメタクリレート、ノニルフェニルメタクリレート等
のメタクリル酸エステル類、テトラヒドロフルフリルメ
タクリレート、及びそのカプロラクトン変成物などの誘
導体、スチレン、α−メチルスチレン、アクリル酸等及
びそれらの混合物、などを使用することができる。
線である場合には、光増感剤(ラジカル重合開始剤)を
添加する必要があり、ベンゾイン、ベンゾインメチルエ
ーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプ
ロピルエーテル、ベンジルメチルケタールなどのベンゾ
インとそのアルキルエーテル類;アセトフェノン、2、
2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒ
ドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、などのアセト
フェノン類;メチルアントラキノン、2−エチルアント
ラキノン、2−アミルアントラキノンなどのアントラキ
ノン類;チオキサントン、2、4−ジエチルチオキサン
トン、2、4−ジイソプロピルチオキサントンなどのチ
オキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベ
ンジルジメチルケタールなどのケタール類;ベンゾフェ
ノン、4、4−ビスメチルアミノベンゾフェノンなどの
ベンゾフェノン類及びアゾ化合物などがある。
て使用でき、さらにはトリエタノールアミン、メチルジ
エタノールアミンなどの第3級アミン;2−ジメチルア
ミノエチル安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エチ
ルなどの安息香酸誘導体等の光開始助剤などと組み合わ
せて使用することができる。有機過酸化物や光重合開始
剤の使用量は、前記樹脂組成物の重合性成分100重量
部に対して0.5〜20重量部、好ましくは1〜15重
量部である。
射防止薄膜層に使用できる金属アルコキシドの高屈折材
料の具体例としては、チタンテトラエトキシド、チタン
テトラ−i−プロポキシド、チタンテトラ−n−プロポ
キシド、チタンテトラ−n−ブトキシド、チタンテトラ
−sec−ブトキシド、チタンテトラ−tert−ブト
キシド、ジルコニウムテトラエトキシド、ジルコニウム
テトラ−i−プロポキシド、ジルコニウムテトラ−n−
プロポキシド、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシド、
ジルコニウムテトラ−sec−ブトキシド、ジルコニウ
ムテトラ−tert−ブトキシド等、TiやZrの金属
アルコキシドが挙げられる。
素アルコキシドが代表的であり、その具体例としてはテ
トラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−
iso−プロポキシシラン、テトラ−n−プロポキシシ
ラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−sec−
ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、
テトラペンタエトキシシラン、テトラペンタ−iso−
プロポキシシラン、テトラペンタ−n−プロポキシシラ
ン、テトラペンタ−n−ブトキシシラン、テトラペンタ
−sec−ブトキシシラン、テトラペンタ−tert−
ブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルト
リエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチ
ルトリブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジ
メチルジエトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジ
メチルメトキシシラン、ジメチルプロポキシシラン、ジ
メチルブトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチ
ルジエトキシシラン等が挙げられる。
液組成物中にP−トルエンスルホン酸などの有機酸触媒
を含有させることで、塗工後に大気中の水分で加水分解
反応させて被膜形成しても良いし、またあらかじめ水
(塩酸などの触媒を含む)を添加し、加水分解反応させ
たものを用いることもできる。
が、該金属アルコキシドの全アルコキシル基を加水分解
させるのに必要な水の量よりも1/8〜7/8の量の水
で部分加水分解されたものであるとすることで安定な組
成物を得ることができ、余分な水を残すことなく特別な
分離精製せずに用いることができる。
に屈折率調整用として、TiO2 、ZnO、ITO、S
nO2 等の高屈折率無機微粒子、MgF2 、SiO2 等
の低屈折率無機微粒子を任意に配合可能である。さらに
金属アルコキシド被膜の強靭性、ハードコート層との密
着を向上させる為に、熱硬化樹脂、好ましくは活性エネ
ルギー線硬化性樹脂を必要量配合しても良い。
ことによる光学機能として、防眩効果を得たいような場
合には、ハードコート剤中に無機もしくは有機微粒子を
含有させたり、エンボスによって表面に凹凸を形成する
ことによって目的を達することができる。
エネルギー線硬化樹脂中で良好な透明性を保持する微粒
子であれば任意に使用することができる。
ルミナ、チタニア、ジルコニアなどからなる微粒子が用
いられ、その中でに防眩性や解像性、ハードコート性等
の点よりシリカ粒子、特に合成シリカ粒子が好ましい。
ウム、酸化アンチモン、等の導電性の透明微粒子も帯電
防止性の付与に係わらず用いることができる。
架橋構造を有しており、活性エネルギー線硬化樹脂やモ
ノマー、溶剤等による膨潤がない硬質な微粒子を用いる
ことができる。
樹脂、スチレン−アクリル系共重合樹脂、アクリル系樹
脂、ジビニルベンゼン樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタ
ン樹脂、メラミン樹脂、スチレン−イソプレン系樹脂、
ベンゾグアナミン樹脂、その他反応性ミクロゲル等を使
用することができる。透明微粒子の配合量は、活性エネ
ルギー線硬化型樹脂100重量部あたり0.5〜20重
量部、好ましくは1〜15重量部である。
剤を配合することができる。例えばレベリング、表面ス
リップ性等を付与するシリコーン系、フッ素系の添加剤
は硬化膜表面の傷つき防止性に効果があることに加え
て、活性エネルギー線として紫外線を利用する場合は前
記添加剤の空気界面へのブリードによって、酸素による
樹脂の硬化阻害を低下させることができ、低照射強度条
件下に於いても有効な硬化度合を得ることができる。
型樹脂100重量部に対し0.01〜0.5重量部が適
当である。
記述したが、続いて具体的に無機薄膜形成用ハードコー
トフィルムもしくはシートの製造方法を説明する。
が、生産段階ではロールコーター、リバースロールコー
ター、グラビアコーター、ナイフコーター、バーコータ
ー等によるのが一般的である。
る場合は、高圧水銀灯、低圧水銀灯、超高圧水銀灯、メ
タルハライドランプ、カーボンアーク、キセノンアーク
等の光源が利用でき、フィラーを含まないクリア塗膜の
硬化には高圧水銀灯、フィラーを含む場合や厚膜の硬化
にはメタルハライドランプが一般的に使用される。
ックロフトワルト型、バンデクラフ型、共振変圧型、絶
縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型
等の各種電子線加速器から放出される50〜1000K
eV、好ましくは100〜300KeVのエネルギーを
有する電子線が利用できる。
る。 <実施例1>以下に実施例および比較例を挙げて本発明
について具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例
に限定されるものではない。なお、部および%は特に断
わりのない限り重量基準である。
に対し、同じく紫外線硬化型樹脂であるソフト成分を重
量組成割合で0%,10%,20%,30%,60%,
100%に配合し、この組成物を2−ブタノンにて樹脂
固形分が70wt%となるように調製した塗料組成物を
ハードコート剤として使用した。
スフィルムの片面に、前記、紫外線硬化型のハードコー
ト剤をワイヤーバーにて塗布し溶剤分を蒸発させて厚さ
約5μmの塗布層を形成した後、塗膜側より高圧水銀U
Vランプ(120W/cm)の紫外線を積算光量約40
0mJ/m2 の条件で硬化処理することにより、ハード
コート樹脂層を作製した。トリアセチルセルロースフィ
ルムとハードコート層との密着は良好であった。
ドチタンの加水分解物9部、ペンタエリスリトールトリ
アクリレート1部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェ
ニルケトン0.2部を酢酸エチル/イソプロピルアルコ
ール=1/1(重量比)の混合溶媒に固形分として2w
t%となるように調整したものを高屈折率コーティング
組成物とした。上記、テトライソプロポキシドチタンの
加水分解物はまずテトライソプロポキシドチタン1mo
lに対して0.1Nの塩酸2molと酢酸エチル/イソ
プロピルアルコール=1/1(重量比)の混合溶媒を混
合し、室温で2時間撹拌することによって加水分解反応
を行なった。
トキシシランの加水分解物9部、ペンタエリスリトール
トリアクリレート1部、1−ヒドロキシシクロヘキシル
フェニルケトン0.2部を酢酸エチル/イソプロピルア
ルコール=1/1(重量比)の混合溶媒に固形分として
2wt%となるように調整したものを低屈折率コーティ
ング組成物とした。上記、テトラメトキシシランの加水
分解物はまずテトラメトキシシラン1molに対して
0.1Nの塩酸2molと酢酸エチル/イソプロピルア
ルコール=1/1(重量比)の混合溶媒を混合し、室温
で2時間撹拌することによって加水分解反応を行なっ
た。
物を前記ハードコート層上にバーコーターによって高、
低の順に塗布、積層し、100℃,1minの条件で熱
乾燥させた後、高圧水銀UVランプ(120W/cm)
の紫外線を積算光量約800mJ/m2 の条件で照射
し、硬化処理を行ない、光学膜厚(nd=屈折率n×膜
厚d(nm))が高、低それぞれnd=550/4nm
となるように反射防止薄膜層を形成した。波長500n
mでの反射率は約0.8%、430〜680nmの範囲
で反射率は約1%であった。ハードコート層と反射防止
薄膜層との密着は良好であった。
の測定方法により機械的物性を測定し、評価した結果を
表1に示す。
内部応力の式を用い、ハードコート層の弾性率(Ef)
を算出した。ポリエステルフィルムの弾性率(Es)、
及びポリエステルフィルム/ハードコート層から成る複
合膜の弾性率(Ec)は引っ張り強度試験機を用いて、
その応力−歪み曲線の初期傾斜から求めた。但し、ハー
ドコート層にはクラックが生じ易い為、クラックが発生
する破壊歪み以下での応力−歪み曲線を用いた。
1kg荷重下でJIS K5400で示される試験法で
の傷の有無を判定した。
ルにより、ハードコート膜の表面を400gの荷重をか
けながら10回摩擦し、傷の発生の有無及び傷の程度を
目視により観察し、以下の判定基準に従って評価した。 A:傷の発生が全く認められない。 B:数本の細い傷が認められる。 C:無数の傷が認められる。
性、及びハードコート層上に反射防止層を設けた形態で
の鉛筆硬度、耐擦傷性の評価結果を示す。
するに比例してハードコート層の弾性率、鉛筆硬度、耐
擦傷性が低下する。一方、ハードコート層上に金属アル
コキシドの加水分解物を主成分とする反射防止薄膜層を
設けた場合、ハードコート層の弾性率が高すぎても、低
すぎても鉛筆硬度が低下し、最適な弾性率の範囲が存在
する。
5GPaの範囲内で最も高い鉛筆硬度を示し、特にソフ
ト成分が20〜30%、弾性率にして約2.9〜4.1
GPaの範囲でハードコート層の最高硬度である3Hよ
り優れる4Hの硬度が得られた。
く、主に反射防止薄膜層に依存する。反射防止薄膜層上
に形成された鉛筆での引っ掻き傷を顕微鏡で拡大観察す
ると、ハードコートの弾性率が高すぎる場合、反射防止
薄膜層に応力が集中し、反射防止薄膜層のみが表面から
削り取られているように見えた。
合には、ハードコートと反射防止薄膜層全体が支持体で
あるトリアセチルセルロース表面から削り取られてい
る。一方、ハードコート層の弾性率が最適な範囲であれ
ば、鉛筆の先端からの応力をハードコート層の変形によ
って分散、吸収することができ、反射防止薄膜層のみへ
の応力集中が緩和されると解釈できる。
に、本発明による反射防止ハードコートフィルムもしく
はシートは、表面硬度に優れ、特にハードコート層の膜
厚を変えることなく、その弾性率を特定の範囲に制御す
ることによって、鉛筆硬度で3H〜4Hの水準を実現す
ることができる。
Claims (10)
- 【請求項1】プラスチックフィルムの少なくとも一方の
面に、ハードコート被膜層と金属アルコキシドおよびそ
の加水分解物を主成分とする反射防止薄膜層を積層して
なる反射防止フィルム若しくはシートに於いて、上記ハ
ードコート層の破壊歪み以下での弾性率が0.7GPa
から5.5GPaの範囲で設定されていることを特徴と
する反射防止フィルム。 - 【請求項2】上記ハードコート層が平均粒子径0.01
〜10μmの微粒子を含むことを特徴とする請求項1記
載の反射防止フィルム。 - 【請求項3】上記ハードコート層が表面が凹凸形状をし
ていることを特徴とする請求項1または2記載の反射防
止フィルム。 - 【請求項4】上記ハードコート層が、活性エネルギー線
硬化性樹脂の活性エネルギー線照射による加工工程を経
て架橋されていることを特徴とする請求項1、2、また
は3記載の反射防止フィルム。 - 【請求項5】上記ハードコート層の膜厚が0.5μm以
上、20μm以下であることを特徴とする請求項1、
2、3、または4記載の反射防止フィルム。 - 【請求項6】プラスチックシート基材の少なくとも一方
の面に、ハードコート被膜層と金属アルコキシドおよび
その加水分解物を主成分とする反射防止薄膜層を積層し
てなる反射防止フィルム若しくはシートに於いて、上記
ハードコート層の破壊歪み以下での弾性率が0.7GP
aから5.5GPaの範囲で設定されていることを特徴
とする反射防止シート。 - 【請求項7】上記ハードコート層が平均粒子径0.01
〜10μmの微粒子を含むことを特徴とする請求項6記
載の反射防止シート。 - 【請求項8】上記ハードコート層が表面が凹凸形状をし
ていることを特徴とする請求項6または7記載の反射防
止シート。 - 【請求項9】上記ハードコート層が、活性エネルギー線
硬化性樹脂の活性エネルギー線照射による加工工程を経
て架橋されていることを特徴とする請求項6、7、また
は8記載の反射防止シート。 - 【請求項10】上記ハードコート層の膜厚が0.5μm
以上、20μm以下であることを特徴とする請求項6、
7、8、または9記載の反射防止シート
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