JP3401327B2 - 導電性熱可塑性樹脂シート - Google Patents

導電性熱可塑性樹脂シート

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JP3401327B2
JP3401327B2 JP14963494A JP14963494A JP3401327B2 JP 3401327 B2 JP3401327 B2 JP 3401327B2 JP 14963494 A JP14963494 A JP 14963494A JP 14963494 A JP14963494 A JP 14963494A JP 3401327 B2 JP3401327 B2 JP 3401327B2
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重信 平岩
清文 田中
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、導電性熱可塑性樹脂シ
ートに係り、特に金型で真空および/または圧空成形な
どにより成形するのに有用な両面に導電層を設けた半透
明の導電性熱可塑性樹脂シ−トに関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、導電性熱可塑性樹脂シートは、塩
化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリカーボネートなどの熱可塑性樹脂シート(以
下、シートとする)に、カーボン微粉末や金属微粉末な
どの導電性フィラーを含む導電性塗料をグラビア、リバ
ース、マイヤーバーなどのコーティング方法により塗工
処理して導電層を設けて得られていた。 【0003】しかし、有機溶剤系の塗料は熱風などによ
って充分乾燥した場合でも有機溶剤は完全には除去され
ず、2〜3%は導電層に残存し、それが可塑剤の役をし
て導電層自体のガラス転移点を下げるだけでなく、残存
した溶剤はシート自体を劣化させ脆くするという問題が
あった。 【0004】有機溶剤系の塗料をシートの両面に塗工し
て導電層を設けた場合は、導電層同士が重なり、導電性
シートを巻き取る際の冷却温度と巻取張力の条件および
保管などの経時変化によっては、導電性シート同士のブ
ロッキングが起こり、ブロッキング程度が軽い場合でも
残留溶剤による影響で導電性シ−トが劣化しているとき
には、導電性シートが割れるという欠点があった。 【0005】このようなブロッキングを避ける一般的な
方法としては、導電層を完全に乾燥させ、導電性シート
を冷却した後に、可及的に弱い張力で導電性シ−トを巻
取ることであるが、乾燥温度が高いと導電性シートがネ
ックインする可能性があるため、乾燥条件には限界があ
った。 【0006】また、導電層上にさらにガラス転移点の高
い樹脂を薄くコーティングする方法もあるが、この方法
はコストが上がるばかりでなく、導電性低下の原因にも
なった。 【0007】さらに、塗料の配合には、一般に耐ブロッ
キング性を向上させるアンチブロッキング剤としてシリ
コン系およびシリカ系、あるいはプラスチックの微粒子
が使用されるが、シリコン系のものは電子部品などのト
レー用の導電性シートには後工程におけるハンダ付けの
阻害となるので使用できない。また、シリカ系のものは
摩擦抵抗が大きく導電性シートを金型で真空成形する
時、型離れが極端に悪くなるため不適当である。前記プ
ラスチックの微粒子としては、一般にはポリエチレンが
使用されるが、添加量が少ないと効果がなく、一定量を
超えると成形時の熱によってポリエチレンが120℃で
造膜して導電層をカバーするため、導電性の低下を招く
という不利があった。 【0008】また、図1に示すような絞り深さが20m
m以上で複雑な形状の部品用のトレーを真空成形するよ
うな場合は、剥離抵抗が大きくなるので、型離れが悪く
なることがあり、特に成形品が電子部品などのトレーで
あるときにはシリコン系の離型剤は使用できず、歩留ま
りも極端に悪くなる場合があった。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来の各種問題を解決して、導電性シートのブロッキング
を防ぐと共に成形時の型離れを改善できる導電性シート
の提供を課題とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明は、従来の課題を
解決するもので、その要旨とするところは、 1)バインダー 100重量部、 2)導電性フィラー(粒径0.1〜0.5μm) 15〜35重量部、 3)4フッ化エチレン樹脂粒径が導電性フィラーの粒径に対して±0.1μm の差 )25〜65重量部、 からなる組成の連続した導電層を両面に設けた導電性シ
ートであって、表面固有抵抗値が104 〜108 Ωの範
囲、全光線透過率が10〜50%の範囲である導電性シ
ートにある。 【0011】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
導電性シートは、シートの両面に導電層を設けたもので
ある。このシートに用いられる樹脂としては、塩化ビニ
ル、ポリスチレン、アモルファス−ポリエチレンテレフ
タレート、ポリカーボネート樹脂などのような透明性の
よい樹脂が挙げられる。また、必要に応じてシートの表
面にコロナ処理やプラズマ処理などを施してもよい。 【0012】上記導電層は、バインダー、導電性フィラ
ー、4フッ化エチレン樹脂からなる組成でシートの両面
に連続して設けられている。バインダーは、シートと接
着力の大きいものの中から選ぶことが好ましく、例え
ば、ウレタン系、ポリエステル系、アクリル系、エチレ
ン−酢酸ビニル系、ポバール系などが挙げられる。 【0013】導電性フィラーは、カーボンや金属物など
が挙げられ、導電性フィラーは、バインダー100重量
部に対して15〜35重量部の範囲、好ましくは、20
〜30重量部の範囲である。この範囲が15重量部未満
の場合には、必要な導電性が得られず、35重量部を超
える場合には、全光線透過率が10%未満になり半透明
な導電性シートが得られないので好ましくない。また、
前記導電性フィラーの粒径については、0.1〜0.5
μmの範囲、好ましくは0.2〜0.4μmの範囲であ
る。この粒径が0.1μmの未満の場合には、導電層の
中に埋没して表層に存在しなくなり、ブロッキング性お
よび表面固有抵抗値が所望の数値にすることができず、
0.5μmを超える場合には、全光線透過率が10%未
満となるので好ましくない。 【0014】導電性層を構成する4フッ化エチレン樹脂
は、バインダー100重量部に対して25〜65重量部
の範囲、好ましくは、40〜50重量部の範囲である。
この範囲が25重量部未満の場合には、その導電層の表
面に現れる量が少ないことからブロッキング性および金
型剥離性に不具合が生じ、65重量部を超える場合に
は、導電性フィラーの繋がりを阻害し表面固有抵抗値が
低下し全光線透過率も低下するため好ましくない。 【0015】また、4フッ化エチレン樹脂の粒径は、導
電性フィラーとほぼ同一であることが必要であり、具体
的には導電性フィラーの粒径に対して±0.1μmの
差、好ましくは同一粒径であることが望ましい。 【0016】この4フッ化エチレン樹脂の粒径は、導電
性フィラーの粒径より小さい場合には、導電層の中に埋
没してしまい表層に存在しなくなり、そのためブロッキ
ング性および金型剥離性に不具合が起こるという問題が
ある。また、4フッ化エチレン樹脂の粒径が導電性フィ
ラーより大きい場合には、導電性フィラーの導電性を阻
害し表面固有抵抗値に不具合が生じ、全光線透過率も1
0%未満となるので好ましくない。 【0017】本発明では、上記組成からなる塗料がシー
トの両面に導電層として設けられるが、この導電層を設
ける方法としては、従来公知のグラビア、リバース、マ
イヤーバー、はけ塗り、スプレー塗装、静電塗装、フロ
ーコーティング、浸漬塗装、ローラー塗装、共押出、ラ
ミネート、転写などが挙げられる。 【0018】また、本発明の導電性シートは、表面固有
抵抗値が104 〜108 Ωの範囲であり、この範囲が1
4 Ωより低いと電子部品等の端子が導通し、ショート
するという問題があり、108 Ωより高いと容器などの
移動に伴う振動などの摩擦により静電気が帯電し、電子
部品の回路が破壊されるという不利があるので好ましく
ない。 【0019】 【作用】バインダーと導電性フィラーと非移行性で非粘
着性、摩擦係数の低い4フッ化エチレン樹脂とからなる
塗料で、シートの両面に導電層を設けることにより型離
れに優れた導電性シートを得ることができる。また、ブ
ロッキング性についても導電性シートの導電層表面に非
粘着性で常温では軟化することのない4フッ化エチレン
樹脂を一定量介在させることにより、導電性シートと導
電性シートの間に隙間ができ、ブロッキング性が改善さ
れる。 【0020】 【実施例】実施例 0.5tの硬質塩ビシートに、バインダーとしてウレタ
ン、導電性フィラーとしてカーボン、固形分8%の導電
性塗料に表1の各配合で4フッ化エチレン樹脂を添加
し、硬質塩ビシートの両面にウエットで約10g/m
2 、グラビアロールにより両面をコーティングし、80
℃で30秒間、乾燥させた後、200mを一定の張力で
巻き取った。導電性硬質塩ビシートのブロッキング性を
確認するため、巻き取った状態で45℃の条件で1ヶ月
間保管し、ブロッキング性を確認した。その結果、シー
トの偏肉等の影響で極端に圧力がかかる部分についても
異常は認められなかった。また、図1に示す金型で真空
成形した場合でも良好な剥離性が得られた。 【0021】 【表1】【0022】比較例1 次に本発明の組成から外れた場合の物性の評価を上記実
施例と同様に行った結果を表2に示した。 【0023】 【表2】表1および表2中、耐ブロッキング性については、二枚
の導電性シートを重ねて導電層同士を90℃で1秒熱シ
ールし、ブロッキング状態を確認した。○は良好を示
す、△は多少表面が取られた、×は接着してしまった、
である。 熱シール条件:6Kg/cm2、1秒で行った。 表面固有抵抗値:テスターで2点間(15mm)測定し、
○は104 〜108 Ωの範囲内、×は範囲外である。 全光線透過率:JIS K 7105により測定し、○
は10〜50%の範囲内、×は範囲外である。 金型剥離性:図1の型で真空成形した場合の剥離性で、
○は問題なし、△は多少抵抗が見られた、×はかなり抵
抗が見られた、である。 【0024】 【発明の効果】上記実施例から明らかなように、バイン
ダーと導電性フィラーと4フッ化エチレン樹脂とからな
る塗料で、シートの両面に導電層を設けることによって
導電層の摩擦摩耗物性の改善と同時に非粘着効果が得ら
れるばかりでなく、導電性シートの表面をマット状にす
る結果となり、ブロッキング性の改善に大きな効果が得
られた。また、4フッ化エチレン樹脂の粒径を導電性フ
ィラーにほぼ同一にすることによって透明性を損なうこ
となく、導電性についても大きな低下は認められなかっ
た。さらに4フッ化エチレン樹脂の非粘着特性および低
摩耗性の効果により、真空成形時の型離れが向上し歩留
が上がった。
【図面の簡単な説明】 【図1】実施例で使用した金型を示すもので、(a)は
平面図、(b)はその縦断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 7/04 - 7/06 B32B 27/00 - 27/42

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 1)バインダー 100重量部、 2)導電性フィラー(粒径0.1〜0.5μm) 15〜35重量部、 3)4フッ化エチレン樹脂粒径が導電性フィラーの粒径に対して±0.1μm の差 )25〜65重量部、 からなる組成の連続した導電層を両面に設けた導電性熱
    可塑性樹脂シートであって、表面固有抵抗値が104
    108 Ωの範囲で、全光線透過率が10〜50%の範囲
    であることを特徴とする導電性熱可塑性樹脂シート。
JP14963494A 1994-06-30 1994-06-30 導電性熱可塑性樹脂シート Expired - Lifetime JP3401327B2 (ja)

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JP5428592B2 (ja) * 2009-07-03 2014-02-26 日油株式会社 導電性ハードコートフィルム及び反射防止フィルム
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