JP5428572B2 - ピン挿入部品の実装構造 - Google Patents
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Description
一般的に、ピン挿入部品のはんだ接合方法として、表面実装部品と同時に実装を行う、PiHプロセス(PiPとも称する)、フローはんだ付け、人手による個別のはんだ付けが知られている(例えば、特許文献1、2、3参照)。
特許文献2は、ピン挿入部品のピン接合部の補強方法であって、はんだ付け面とは反対側の基板表面からスルーホールと挿入ピンとの隙間に接着剤などの補強樹脂を充填することで、はんだ付け部を補強する方法について開示したものである。
また、特許文献3には、フローはんだ付けによるはんだあがりによるショートを防ぐためペースト材料を基板表面に塗布しスルーホールと挿入ピンとの隙間を埋める方法について開示されている。
すなわち、上述したようなピン挿入部品とスルーホールとのはんだ付け工法においては、スルーホール内に溶融はんだを充填し、スルーホール内のめっき面とピン表面とを確実にはんだ付けする必要があるが、実際にはピンとスルーホールとの隙間の離間寸法が狭いうえ、ピン及びスルーホール内のめっき金属表面の酸化やフローはんだ付けにおけるはんだの酸化物などが原因となり、スルーホール内へのはんだの濡れ広がり不良に伴うはんだ未充填が発生し、例えばスルーホールランドとスルーホールより突き出たピン先端のみだけがはんだ付けされる場合もあり、この場合、接合強度の低下が問題となっている。
さらに、ピン挿入部品と基板との間にはピンの変形を緩衝させるための余裕をもたせており、変形によるピンの歪が小さくなるよう基板とピン挿入部品との間のピンの突出長が長いほどピンの接続信頼性向上には有効であるが、ピンが剥き出しの状態であることから、隣り合うピンどうしの間に異物やごみなどが横断してショートするおそれがあった。
図1の符号1は、本実施の形態による実装構造を示しており、複数の挿入ピン3、3、…を備えたピン挿入部品2をプリント配線板4に実装させた構造となっている。挿入ピン3は、プリント配線板4に設けられたスルーホール5に圧入させるとともに、リフローはんだ付けによりピン挿入部品基板4に対して一体的に設けられている。
ここで、プリント配線板4の厚さ方向を上下方向とし、その上下方向に沿ってピン挿入部品2側を上側、その反対側を下側として、以下説明する。
そして、実装構造1のピン挿入部品2には、その下面2aに沿ってほぼ全面にわたって周囲温度の影響で溶融固化、または溶融硬化が可能な補強用樹脂7が層状に設けられている。補強用樹脂7は、前記ギャップDの30%〜90%の厚さ寸法で前記下面2aに塗布されている。ここで、図1の符号tは、補強用樹脂7の厚さ寸法を示している。
図1に示すように、挿入ピン3が本体下面2aに設けられたピン挿入部品2において、その下面2aを上方に向けた状態でピン挿入部品2の周囲にテープ等をはりめぐらせ堰を作る、あるいは本体2の外形サイズに合わせ四角に抜いたマスクを用意し本体2を下面2aを上方にしてマスクに設置することで、マスク開口部壁を堰として設けるなどの施策をした後に、ピン挿入部品2の挿入ピン3の基端部3aのみに補強用樹脂7が掛かるようにして、フローはんだ付けの予備加熱温度で軟化させ、反応を開始する補強用樹脂7を揮発性の溶媒などに溶かし前記堰部の内側に流し込み、乾燥固化させることで、補強用樹脂7をピン挿入部品2の下面2aに配置することができる。
図2に示すように、先ず挿入ピン3をプリント配線板4のスルーホール5に予め配置されたリングはんだ8(図2では溶融した状態となっている)内に挿入させつつ、リフローはんだ付けを行う際の予備加熱工程において、この加熱によりエポキシ等からなる補強用樹脂7が溶融し始め、その溶融した補強用樹脂7がピン挿入部品2の下面2aから挿入ピン3に沿って軸方向に粘性を保った状態で下方(プリント配線板4の上面4a側)へ垂れてくる。これにより、挿入ピン3は、硬化した補強用樹脂7によって、ピン挿入部品2の下面2aとプリント配線板4の上面4aとに対して連続的に繋がった状態で被覆補強されることになる。
つまり、線膨張係数差が異なるピン挿入部品2とプリント配線板4との間に強固な補強材料を充填して固定した場合に、線膨張係数差による影響で挿入ピンが折れたり、破断補強部の剥離などが発生するという不具合を防ぐことができる。
2 ピン挿入部品
2a ピン挿入部品下面
2b ピン挿入部品下面側縁部
3 挿入ピン
3a 挿入ピン基端部
4 プリント配線板
4a プリント配線板上面
5 スルーホール
5a スルーホールコーナー部
6 スペーサ
7 補強用樹脂
D ギャップ
t 補強樹脂厚さ
Claims (1)
- 下面に挿入ピンを備えたピン挿入部品をプリント配線板に実装する際に、前記挿入ピンを前記プリント配線板のスルーホールに挿通させてはんだ接合するピン挿入部品の実装構造であって、
前記ピン挿入部品の下面側縁部には、下方に向けて突出するとともに、前記ピン挿入部品の下面と前記プリント配線板との間に隙間を形成するためのスペーサが設けられ、
前記下面に沿って周囲温度の影響で溶融固化、または溶融硬化が可能な補強用樹脂が設けられ、
該補強用樹脂は、前記下面と前記プリント配線板との間の間隔の30%〜90%の厚さ寸法で前記下面に塗布されていることを特徴とするピン挿入部品の実装構造。
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JP2009152417A JP5428572B2 (ja) | 2009-06-26 | 2009-06-26 | ピン挿入部品の実装構造 |
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