本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、この発明の実施の形態による支援装置の構成を示す概略図である。図1を参照して、この発明の実施の形態による支援装置10は、判定手段1と、保持手段2と、特定手段3と、警告手段4とを備える。
支援装置10は、無線装置20に接続される。無線装置20は、アンテナ21と、送受信手段22と、情報生成手段23と、GPS(Global Positioning System)受信機24とを備える。
支援装置10および無線装置20は、車両に搭載される。なお、この発明の実施の形態においては、車両は、四輪車に限らず、オートバイク等の自動二輪車も含む。
送受信手段22は、他の車両に搭載された無線装置20から他の車両の位置情報を含むパケットをアンテナ21を介して受信する。そして、送受信手段22は、その受信したパケットから他の車両の位置情報を取り出し、その取り出した位置情報を支援装置10の特定手段3および警告手段4へ出力する。
また、送受信手段22は、無線装置20が搭載された車両の位置情報を含むパケットを情報生成手段23から受け、その受けたパケットをアンテナ21を介して送信する。
情報生成手段23は、GPS信号をGPS受信機24から受け、その受けたGPS信号に基づいて、無線装置20が搭載された車両の位置(x−y座標からなる)、速度、および進行方向を検出する。そして、情報生成手段23は、無線装置20が搭載された車両の種類を識別する車両識別情報を予め保持しており、車両識別情報、位置、速度および進行方向を含む位置情報を生成する。そうすると、情報生成手段23は、その生成した位置情報を含むパケットを生成し、その生成したパケットを送受信手段22へ出力する。
また、情報生成手段23は、その生成した位置情報を支援装置10の判定手段1および特定手段3へ出力する。
GPS受信機24は、GPS衛星からGPS信号を受信し、その受信したGPS信号を情報生成手段23へ出力する。
支援装置10の判定手段1は、支援装置10が搭載された車両からウィンカー信号を受け、無線装置20の情報生成手段23から位置情報を受ける。また、判定手段1は、地図情報を保持手段2から読み出す。そうすると、判定手段1は、ウィンカー信号、位置情報および地図情報に基づいて、後述する方法によって、支援装置10が搭載された車両が起こし得る事故の種類を判定する。そして、判定手段1は、その判定した事故の種類を特定手段3へ出力する。
保持手段2は、地図情報を保持する。この地図情報は、車両が走行する道路と、2以上の道路が交差する交差点と、交差点における信号機の有無と、交差する2以上の道路のうち、どの道路が優先するかを示す優先情報とを含む。そして、優先情報は、2つの道路が交差する場合、一旦停止のマークの有無からなる。この場合、一旦停止のマークが有る道路の優先度は、一旦停止のマークの無い道路の優先度よりも低い。
特定手段3は、無線装置20の送受信手段22および情報生成手段23から位置情報を受け、判定手段1から事故の種類を受ける。また、特定手段3は、保持手段2から地図情報を読み出す。そうすると、特定手段3は、事故の種類、地図情報および位置情報に基づいて、後述する方法によって、事故の種類に応じて危険車両を特定し、その特定した危険車両を警告手段4へ出力する。
警告手段4は、特定手段3から危険車両を受け、無線装置20の送受信手段22から位置情報を受ける。また、警告手段4は、地図情報を保持手段2から読み出す。そうすると、警告手段4は、危険車両、位置情報および地図情報に基づいて、後述する方法によって、支援装置10が搭載された車両の運転者に警告する。
事故の種類を判定する方法について説明する。図2は、事故の種類を判定する判定方法を説明するための図である。図2を参照して、道路R1は、道路R2と交差しており、交差点CROSSが存在する。
車両CA1は、道路R1を交差点CROSSに向かって走行している。車両CA2は、車両CA1の右側から道路R2を交差点CROSSへ向かって走行している。車両CA3は、車両CA1の反対方向から道路R1を交差点CROSSへ向かって走行している。車両CA4は、車両CA1の後方を交差点CROSSへ向かって走行している。
車両CA1に搭載された無線装置20のGPS受信機24は、GPS衛星からGPS信号GPS1を受信し、その受信したGSP信号GPS1を情報生成手段23へ出力する。
車両CA1に搭載された無線装置20の情報生成手段23は、GPS信号GPS1に基づいて、公知の方法によって、x−y座標からなる車両CA1の位置[x1,y1]を演算するとともに、GPS信号GPS1から車両CA1の速度v1および車両CA1の進行方向α1を検出する。
そして、車両CA1に搭載された無線装置20の情報生成手段23は、車両CA1の種類を識別する車両識別情報DIF1(=四輪車)を予め保持しており、車両識別情報DIF1、位置[x1,y1]、速度v1および進行方向α1からなる位置情報PS1を生成し、その生成した位置情報PS1を含むパケットPKT1=[DIF1/[x1,y1]/v1/α1]を生成する。
そうすると、車両CA1に搭載された無線装置20の情報生成手段23は、その生成したパケットPKT1=[DIF1/[x1,y1]/v1/α1]を送受信手段22へ出力し、送受信手段22は、パケットPKT1=[DIF1/[x1,y1]/v1/α1]をアンテナ21を介して送信する。そして、車両CA1に搭載された無線装置20の情報生成手段23は、位置情報PS1=[DIF1/[x1,y1]/v1/α1]を車両CA1に搭載された支援装置10の判定手段1および特定手段3へ出力する。
車両CA2に搭載された無線装置20は、同様にして、車両CA2の位置情報PS2=[DIF2/[x2,y2]/v2/α2]を含むパケットPKT2=[DIF2/[x2,y2]/v2/α2]を生成して送信する。そして、車両CA2に搭載された無線装置20は、位置情報PS2=[DIF2/[x2,y2]/v2/α2]を車両CA2に搭載された支援装置10の判定手段1および特定手段3へ出力する。
また、車両CA3に搭載された無線装置20は、同様にして、車両CA3の位置情報PS3=[DIF3/[x3,y3]/v3/α3]を含むパケットPKT3=[DIF3/[x3,y3]/v3/α3]を生成して送信する。そして、車両CA3に搭載された無線装置20は、位置情報PS3=[DIF3/[x3,y3]/v3/α3]を車両CA3に搭載された支援装置10の判定手段1および特定手段3へ出力する。
車両CA1に搭載された無線装置20の送受信手段22は、車両CA2に搭載された無線装置20からパケットPKT2=[DIF2/[x2,y2]/v2/α2]を受信し、その受信したパケットPKT2=[DIF2/[x2,y2]/v2/α2]から位置情報PS2=[DIF2/[x2,y2]/v2/α2]を取り出して支援装置10の特定手段3および警告手段4へ出力する。
また、車両CA1に搭載された無線装置20の送受信手段22は、車両CA3に搭載された無線装置20からパケットPKT3=[DIF3/[x3,y3]/v3/α3]を受信し、その受信したパケットPKT3=[DIF3/[x3,y3]/v3/α3]から位置情報PS3=[DIF3/[x3,y3]/v3/α3]を取り出して支援装置10の特定手段3および警告手段4へ出力する。
車両CA1に搭載された支援装置10の判定手段1は、無線装置20の情報生成手段23から位置情報PS1=[DIF1/[x1,y1]/v1/α1]を受け、車両CA1からウィンカー信号を受ける。
そして、車両CA1に搭載された支援装置10の判定手段1は、保持手段2から地図情報を読み出し、その読み出した地図情報と、位置情報PS1=[DIF1/[x1,y1]/v1/α1]の位置[x1,y1]および進行方向α1とに基づいて、車両CA1の進行方向に存在する最も近い交差点CROSSを検出する。その後、車両CA1に搭載された支援装置10の判定手段1は、交差点CROSSの位置および車両CA1の位置[x1,y1]に基づいて車両CA1が交差点CROSSの中心CR_Oから基準値L1(=例えば、20m)以内であることを検出する。
そうすると、車両CA1に搭載された支援装置10の判定手段1は、ウィンカー信号に基づいて、車両CA1が交差点CROSSを右折しようとしているか否かを判定する。この場合、判定手段1は、ウィンカー信号が右折ウィンカーからなる場合、車両CA1が交差点CROSSを右折しようとしていると判定する。また、判定手段1は、ウィンカー信号が左折ウィンカーからなる場合、または車両CA1からウィンカー信号を受けない場合、車両CA1が交差点CROSSを右折しようとしていないと判定する。更に、判定手段1は、ウィンカー信号が左折ウィンカーからなる場合、車両CA1が交差点CROSSを左折しようとしていると判定する。
そして、車両CA1に搭載された支援装置10の判定手段1は、ウィンカー信号に基づいて、上述した方法によって、車両CA1が右折しようとしていると判定したとき、車両CA1が起こし得る事故の種類を「右折事故」と判定する。
一方、車両CA1に搭載された支援装置10の判定手段1は、車両CA1が右折しようとしていないと判定した場合、地図情報に基づいて、道路R2の優先度が道路R1の優先度以上であるか否かを更に判定する。つまり、車両CA1に搭載された支援装置10の判定手段1は、交差点CROSSで交差する道路の中に、車両CA1が走行中の道路R1と同等以上の優先度の道路R2が存在するか否かを更に判定する。
図2に示す場合、「止まれ」のマークが道路R1に表示されているので、車両CA1に搭載された支援装置10の判定手段1は、道路R2の優先度が道路R1の優先度以上であると判定する。
その後、車両CA1に搭載された支援装置10の判定手段1は、地図情報に基づいて、交差点CROSSに信号機が有るか否かを更に判定する。
そして、車両CA1に搭載された支援装置10の判定手段1は、交差点CROSSに信号機が無いと判定すると、ウィンカー信号に基づいて、車両CA1が左折しようとしているか否かを更に判定する。
車両CA1に搭載された支援装置10の判定手段1は、車両CA1が左折しようとしていないと判定したとき、車両CA1が起こし得る事故の種類を「出会い頭事故」と判定する。
なお、この場合、支援装置10の判定手段1は、車両CA1からウィンカー信号を受けていない。車両CA1が右折ウィンカーおよび左折ウィンカーの両方を出していないからである。従って、車両CA1に搭載された支援装置10の判定手段1は、車両CA1からウィンカー信号を受けていないという情報に基づいても、車両CA1の進行方向を判定する。
一方、車両CA1に搭載された支援装置10の判定手段1は、車両CA1が左折しようとしていると判定したとき、車両CA1が起こし得る事故の種類を「出会い頭事故」または「左折事故」と判定する。
更に、車両CA1に搭載された支援装置10の判定手段1は、交差点CROSSで交差する道路の中に、車両CA1が走行中の道路R1と同等以上の優先度の道路R2が存在しないと判定したとき、または交差点CROSSに信号機が有ると判定したとき、ウィンカー信号に基づいて、車両CA1が左折しようとしているか否かを更に判定する。
そして、車両CA1に搭載された支援装置10の判定手段1は、車両CA1が左折しようとしていると判定したとき、車両CA1が起こし得る事故の種類を「左折事故」と判定する。
一方、車両CA1に搭載された支援装置10の判定手段1は、車両CA1が左折しようとしていないと判定したとき、車両CA1が起こし得る事故が無いと判定する。
このように、車両CA1に搭載された支援装置10の判定手段1は、地図情報、車両CA1の位置情報PS1、車両CA1のウィンカー信号、および車両CA1のウィンカー信号を受けていないという情報に基づいて、車両CA1が起こし得る事故の種類を判定する。
車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、「出会い頭事故」、「右折事故」および「左折事故」に対応してそれぞれ「出会い頭事故時の危険車両識別方法」、「右折事故時の危険車両識別方法」および「左折事故時の危険車両識別方法」を保持している。
そして、車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CA1が起こし得る事故として「出会い頭事故」を判定手段1から受けると、「出会い頭事故時の危険車両識別方法」によって危険車両を特定する。
より具体的には、車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CA1が起こし得る事故として「出会い頭事故」を判定手段1から受けると、位置情報PS2=[DIF2/[x2,y2]/v2/α2]に基づいて、車両CA2の速度v2が基準速度Xkm/h(=例えば、10km/h)以上であるか否かを判定する。
そして、車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CA2の速度v2が基準速度Xkm/h以上であると判定したとき、地図情報および車両CA2の位置[x2,y2]に基づいて、車両CA2が交差点CROSSの中心CR_Oから基準値L2(=例えば、90m)以内に位置するか否かを更に判定する。
車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CA2が交差点CROSSの中心CR_Oから基準値L2以内に位置すると判定したとき、車両CA1の進行方向α1と、車両CA2の進行方向α2とに基づいて、進行方向α1と進行方向α2との成す角θが30度〜150度の範囲であるか否かを更に判定する。
そして、車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、進行方向α1と進行方向α2との成す角θが30度〜150度の範囲であると判定したとき、車両CA1,CA2の位置[x1,y1],[x2,y2]に基づいて、車両CA1の位置[x1,y1]を原点としたx−y座標において、車両CA2が第1象限または第4象限に存在するか否かを更に判定する。つまり、車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CA2が車両CA1の右側から交差点CROSSへ走行しているか否かを更に判定する。
車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CA2が第1象限または第4象限に存在すると判定したとき、車両CA2を出会い頭事故における危険車両として特定する。そして、車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CA2が出会い頭事故における危険車両であることを警告手段4へ出力する。
一方、車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CA2の速度v2が基準速度Xkm/hよりも小さいと判定したとき、または車両CA2が交差点CROSSの中心CR_Oから基準値L2以内に位置しないと判定したとき、または車両CA1の進行方向α1と車両CA2の進行方向α2との成す角θが30度〜150度の範囲でないと判定したとき、または車両CA2が第1象限または第4象限に存在しないと判定したとき、車両CA2が「普通車両」であると判定する。
また、車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CA1が起こし得る事故として「右折事故」を判定手段1から受けると、「右折事故時の危険車両識別方法」によって危険車両を特定する。
より具体的には、車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CA1が起こし得る事故として「右折事故」を判定手段1から受けると、位置情報PS3=[DIF3/[x3,y3]/v3/α3]に基づいて、車両CA3の速度v3が基準速度Xkm/h以上であるか否かを判定する。
そして、車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CA3の速度v3が基準速度Xkm/h以上であると判定したとき、地図情報および車両CA3の位置[x3,y3]に基づいて、車両CA3が交差点CROSSの中心CR_Oから基準値L2(=例えば、90m)以内に位置するか否かを更に判定する。
車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CA3が交差点CROSSの中心CR_Oから基準値L2以内に位置すると判定したとき、車両CA1の進行方向α1と、車両CA3の進行方向α3とに基づいて、進行方向α1と進行方向α3との成す角θが120度〜240度の範囲であるか否かを更に判定する。
そして、車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、進行方向α1と進行方向α3との成す角θが120度〜240度の範囲であると判定したとき、車両CA1,CA3の位置[x1,y1],[x3,y3]に基づいて、車両CA1の位置[x1,y1]を原点としたx−y座標において、車両CA3が第1象限または第2象限に存在するか否かを更に判定する。つまり、車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CA3が車両CA1の前方から交差点CROSSへ走行しているか否かを更に判定する。
車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CA3が第1象限または第2象限に存在すると判定したとき、車両CA3を右折事故における危険車両として特定する。そして、車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CA3が危険車両であることを警告手段4へ出力する。
一方、車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CA3の速度v3が基準速度Xkm/hよりも小さいと判定したとき、または車両CA3が交差点CROSSの中心CR_Oから基準値L2以内に位置しないと判定したとき、または車両CA1の進行方向α1と車両CA3の進行方向α3との成す角θが120度〜240度の範囲でないと判定したとき、または車両CA3が第1象限または第2象限に存在しないと判定されたとき、車両CA3が「普通車両」であると判定する。
更に、車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CA1が起こし得る事故として「左折事故」を判定手段1から受けると、「左折事故時の危険車両識別方法」によって危険車両を特定する。この場合、車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CA4の位置情報PS4=[DIF4/[x4,y4]/v4/α4]を無線装置20の送受信手段22から取得している。
より具体的には、車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CA1が起こし得る事故として「左折事故」を判定手段1から受けると、位置情報PS4=[DIF4/[x4,y4]/v4/α4]の車両識別情報DIF4に基づいて、車両CA4が自動二輪車であるか否かを判定する。
そして、車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CA4が自動二輪車であると判定したとき、車両CA1,CA4の位置[x1,y1],[x4,y4]に基づいて、車両CA1と車両CA4との距離が基準値L3(=例えば、10m〜20m)以下であるか否かを更に判定する。
車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CA1と車両CA4との距離が基準値L3以下であると判定したとき、車両CA1の進行方向α1と、車両CA4の進行方向α4とに基づいて、進行方向α1と進行方向α4との成す角θの絶対値|θ|が30度以下であるか否かを更に判定する。
そして、車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、進行方向α1と進行方向α4との成す角θの絶対値|θ|が30度以下であると判定したとき、車両CA1,CA4の位置[x1,y1],[x4,y4]に基づいて、車両CA1の位置[x1,y1]を原点としたx−y座標において、車両CA3が第3象限または第4象限に存在するか否かを更に判定する。つまり、車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CA4が車両CA1の後方から交差点CROSSへ走行しているか否かを更に判定する。
車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CA4が第3象限または第4象限に存在すると判定したとき、車両CA4を左折事故における危険車両として特定する。そして、車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CA4が危険車両であることを警告手段4へ出力する。
一方、車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CA4が自動二輪車でないと判定したとき、または車両CA1と車両CA4との距離が基準値L3よりも大きいと判定したとき、または進行方向α1と進行方向α4との成す角θの絶対値|θ|が30度よりも大きいと判定したとき、または車両CA4が第3象限または第4象限に存在しないと判定されたとき、車両CA4が「普通車両」であると判定する。
なお、車両CA1に搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CA1が起こし得る事故として「出会い頭事故」または「左折事故」を判定手段1から受けたとき、上述した「出会い頭事故危険車両識別方法」および「左折事故危険車両識別方法」を順次実行して危険車両を特定する。
支援装置10の警告手段4における警告方法について説明する。図3は、警告方法の第1の具体例を示す図である。図4は、警告方法の第2の具体例を示す図である。
図3を参照して、車両CA1に搭載された支援装置10の警告手段4は、例えば、車両CA3を右折事故における危険車両として特定手段3から受けると、地図情報、および車両CA1,CA3の位置情報[x1,y1],[x3,y3]に基づいて、車両CA1,CA3を3次元アニメーションで表示するとともに、その3次元アニメーションの画面上に「前方向より車両接近」および「注意」の警告文字を表示し、車両CA3が前方から車両CA1に近づく矢印ARR1を表示する。
これによって、車両CA1の運転者は、右折事故における危険車両としての車両CA3が前方から近づいていることを検知し、車両CA1と車両CA3との右折事故を回避できる。
なお、車両CA1に搭載された支援装置10の警告手段4は、左折事故における危険車両、または出会い頭事故における危険車両を特定手段3から受けた場合も、上記と同様に、危険車両を3次元アニメーション表示して車両CA1の運転者に警告する。
図4を参照して、車両CA1に搭載された支援装置10の警告手段4は、例えば、車両CA2を「出会い頭事故」における危険車両として特定手段3から受けると、地図情報、および車両CA1,CA2の位置[x1,y1],[x2,y2]に基づいて、車両CA1,CA2の位置をアイコンで地図上に表示するとともに、「右方向より車両接近」の警告文字を表示し、車両CA2が右方向から車両CA1に近づく矢印ARR2を表示する。
これによって、車両CA1の運転者は、出会い頭事故における危険車両としての車両CA2が右方向から近づいていることを検知し、車両CA1と車両CA2との出会い頭事故を回避できる。
なお、車両CA1に搭載された支援装置10の警告手段4は、左折事故における危険車両、または右折事故における危険車両を特定手段3から受けた場合も、上記と同様に、危険車両の位置をアイコンで地図上に表示して車両CA1の運転者に警告する。
更に、車両CA1に搭載された支援装置10の警告手段4は、音によって危険車両を車両CA1の運転者に警告してもよい。
図5は、危険車両の危険度を示す概念図である。図5を参照して、車両CA1に搭載された支援装置10の警告手段4は、例えば、車両CA2を出会い頭事故における危険車両として特定手段3から受けると、車両CA2の位置情報PS2=[DIF2/[x2,y2]/v2/α2]の位置[x2,y2]および交差点CROSSの位置に基づいて、位置[x2,y2]から交差点CROSSまでの距離を演算し、その演算した距離を車両CA2の速度v2によって除算して車両CA2が交差点CROSSを通過するまでの予測時間T_PDTを演算する。
そして、車両CA1に搭載された支援装置10の警告手段4は、その演算した予測時間T_PDTが領域I〜IIIのいずれの領域に含まれるかを判定する。領域Iは、予測時間T_PDTが0<T_PDT<a(=例えば、1秒)の範囲またはT_PDT≧y(=例えば、7秒)の範囲からなり、領域IIは、予測時間T_PDTがa≦T_PDT<b(=例えば、3秒)の範囲またはx(=例えば、5秒)≦T_PDT<yの範囲からなり、領域IIIは、予測時間T_PDTがb≦T_PDT<xの範囲からなる。
車両CA1に搭載された支援装置10の警告手段4は、予測時間T_PDTが領域Iに含まれると判定したとき、「ピ・・ピ・・ピ・・ピ」の警告音WAR1を発する。
また、車両CA1に搭載された支援装置10の警告手段4は、予測時間T_PDTが領域IIに含まれると判定したとき、「ピ・ピ・ピ・ピ」の警告音WAR2(=警告音WAR1よりも間隔が狭い警告音)を発する。
更に、車両CA1に搭載された支援装置10の警告手段4は、予測時間T_PDTが領域IIIに含まれると判定したとき、「ピピピピ」の警告音WAR3(=連続音)を発する。
なお、車両CA1に搭載された支援装置10の警告手段4は、右折事故における危険車両、または左折事故における危険車両を特定手段3から受けた場合も、上述した方法によって、警告音WAR1〜WAR3のいずれかを発する。
更に、車両CA1に搭載された支援装置10の警告手段4は、危険車両を特定手段3から受けると、車両CA1のハンドル、または車両CA1の運転者の座席を振動させることによって危険車両を車両CA1の運転者に警告してもよい。
この場合も、車両CA1に搭載された支援装置10の警告手段4は、予測時間T_PDTを演算し、その演算した予測時間T_PDTが領域I〜IIIのいずれの領域に含まれるかを判定し、その含まれる領域に応じて、振動度合いを変えてもよい。より具体的には、車両CA1に搭載された支援装置10の警告手段4は、予測時間T_PDTが領域Iに含まれるとき、振幅が最も小さい振動、または周波数が最も低い振動によってハンドルまたは座席を振動させる。また、車両CA1に搭載された支援装置10の警告手段4は、予測時間T_PDTが領域IIに含まれるとき、振幅が2番目に小さい振動、または周波数が2番目に低い振動によってハンドルまたは座席を振動させる。更に、車両CA1に搭載された支援装置10の警告手段4は、予測時間T_PDTが領域IIIに含まれるとき、振幅が最も大きい振動、または周波数が最も高い振動によってハンドルまたは座席を振動させる。
上記においては、支援装置10の特定手段3は、1台の危険車両を特定すると説明したが、この発明の実施の形態においては、これに限らず、支援装置10の特定手段3は、各事故の種類において、複数の危険車両を特定してもよい。この場合、支援装置10の警告手段4は、複数の危険車両のうち、最も危険度が高い車両(=予測時間T_PDTが領域IIIに含まれる車両)を上述した4個の警告方向のいずれかによって車両CA1の運転者に警告する。
図6は、図1に示す支援装置10の動作を説明するためのフローチャートである。図6を参照して、一連の動作が開始されると、支援装置10は、自己が搭載された車両の起こし得る事故の種類を判定する(ステップS1)。
そして、支援装置10は、ステップS1において判定した事故の種類が右折事故であるか否かを判定する(ステップS2)。
ステップS2において、事故の種類が右折事故であると判定されると、支援装置10は、右折事故危険車両識別方法によって危険車両を特定する(ステップS3)。
一方、ステップS2において、事故の種類が右折事故でないと判定されたとき、支援装置10は、ステップS1において判定した事故の種類が出会い頭事故または左折事故であるか否かを更に判定する(ステップS4)。
ステップS4において、事故の種類が出会い頭事故または左折事故であると判定されたとき、支援装置10は、出会い頭事故危険車両識別方法および左折事故危険車両識別方法を順次実行して危険車両を特定する(ステップS5)。
一方、ステップS4において、事故の種類が出会い頭事故または左折事故でないと判定されたとき、支援装置10は、ステップS1において判定した事故の種類が左折事故のみであるか否かを更に判定する(ステップS6)。
ステップS6において、事故の種類が左折事故のみであると判定されたとき、支援装置10は、左折事故危険車両識別方法によって危険車両を特定する(ステップS7)。
一方、ステップS6において、事故の種類が左折事故のみではないと判定されたとき、支援装置10は、出会い頭事故危険車両識別方法によって危険車両を特定する(ステップS8)。
そして、ステップS3、ステップS5、ステップS7およびステップS8のいずれかの後、支援装置10は、自己が搭載された車両の運転者に危険車両を警告する(ステップS9)。これによって、一連の動作が終了する。
図7は、図6に示すフローチャートのステップS1の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
図7を参照して、一連の動作が開始されると、車両CAi(iは正の整数)に搭載された支援装置10の判定手段1は、車両CAiの位置[xi,yi]および交差点CROSSの中心CR_Oの位置に基づいて、交差点CROSSの中心CR_Oから車両CAiまでの距離LCAi−CRを演算する(ステップS11)。
そして、車両CAiに搭載された支援装置10の判定手段1は、基準値L1を予め保持しており、その演算した距離LCAi−CRを基準値L1と比較し、距離LCAi−CRが基準値L1以内になったことを検知する(ステップS12)。
その後、車両CAiに搭載された支援装置10の判定手段1は、保持手段2に保持された地図情報を読み出し、その読み出した地図情報を参照して、交差点CROSSで交差する道路の中に、車両CAiが走行している道路と同等以上の優先度を有する道路があるか否かを更に判定する(ステップS13)。
ステップS13において、交差点CROSSで交差する道路の中に、車両CAiが走行している道路と同等以上の優先度を有する道路があると判定されたとき、車両CAiに搭載された支援装置10の判定手段1は、地図情報を参照して交差点CROSSに信号機がないか否かを更に判定する(ステップS14)。
ステップS14において、交差点CROSSに信号機がないと判定されたとき、車両CAiに搭載された支援装置10の判定手段1は、ウィンカー信号に基づいて、自車両CAiが左折ウィンカーを出しているか否かを更に判定する(ステップS15)。
ステップS15において、自車両CAiが左折ウィンカーを出していないと判定されたとき、即ち、自車両CAiが交差点CROSSを直進しようとしていると判定されたとき、車両CAiに搭載された支援装置10の判定手段1は、車両CAiが起こし得る事故の種類が出会い頭事故であると判定する(ステップS16)。
一方、ステップS15において、自車両CAiが左折ウィンカーを出していると判定されたとき、車両CAiに搭載された支援装置10の判定手段1は、車両CAiが起こし得る事故の種類が出会い頭事故または左折事故であると判定する(ステップS17)。
一方、ステップS13において、交差点CROSSで交差する道路の中に、車両CAiが走行している道路と同等以上の優先度を有する道路がないと判定されたとき、またはステップS14において、交差点CROSSに信号機があると判定されたとき、車両CAiに搭載された支援装置10の判定手段1は、車両CAiから受けたウィンカー信号に基づいて、自車両CAiが右折ウィンカーを出しているか否かを更に判定する(ステップS18)。
ステップS18において、自車両CAiが右折ウィンカーを出していると判定されたとき、車両CAiに搭載された支援装置10の判定手段1は、車両CAiが起こし得る事故の種類が右折事故であると判定する(ステップS19)。
一方、ステップS18において、自車両CAiが右折ウィンカーを出していないと判定されたとき、車両CAiに搭載された支援装置10の判定手段1は、ウィンカー信号に基づいて自車両CAiが左折ウィンカーを出しているか否かを更に判定する(ステップS20)。
ステップS20において、自車両CAiが左折ウィンカーを出していると判定されたとき、車両CAiに搭載された支援装置10の判定手段1は、車両CAiが起こし得る事故の種類が左折事故であると判定する(ステップS21)。
一方、ステップS20において、自車両CAiが左折ウィンカーを出していないと判定されたとき、車両CAiに搭載された支援装置10の判定手段1は、車両CAiが起こし得る事故が無いと判定する(ステップS22)。
そして、ステップS16、ステップS17、ステップS19、ステップS21およびステップS22のいずれかの後、一連の動作は、図6に示すステップS2へ移行する。
図8は、図6に示すフローチャートのステップS3の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
図8を参照して、図6に示すステップS2において、車両CAiが起こし得る事故の種類が右折事故であると判定されると、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、保持手段2から読み出した地図情報と、他の車両に搭載された無線装置20から送信された他の車両の位置情報と、自車両CAiの位置情報PSi=[DIFi/[xi,yi]/vi/αi]とに基づいて、自車両CAiの進行方向における直近の交差点CROSSに近づいている他の車両CAj(jは正の整数)を検出する。
そして、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、交差点CROSSの中心CR_Oの位置と、他の車両CAjの位置[xj,yj]とに基づいて、他の車両CAjから直近の交差点CROSSまでの距離LCAj−CRを演算する(ステップS31)。
その後、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、自車両CAiの位置情報PSi=[DIFi/[xi,yi]/vi/αi]と、他の車両CAjの位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]とに基づいて、自車両CAiの進行方向αiと他の車両CAjの進行方向αjとの成す角θを演算する(ステップS32)。
引き続いて、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]から他の車両CAjの速度vjを検出し、その検出した速度vjがXkm/h(=例えば、10km/h)以上であるか否かを判定する(ステップS33)。なお、Xkm/hは、10km/hに限られるものではなく、他の値であってもよく、設定可能な値である。
ステップS33において、速度vjがXkm/h以上であると判定されたとき、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、距離LCAj−CRが90m(=基準値L2)以下であるか否かを判定することによって、他の車両CAjが直近の交差点CROSSの中心CR_Oから90m(=基準値L2)以内に位置するか否かを更に判定する(ステップS34)。
ステップS34において、他の車両CAjが直近の交差点CROSSの中心CR_Oから90m(=基準値L2)以内に位置すると判定されたとき、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、自車両CAiの進行方向αiと他の車両CAjの進行方向αjとの成す角θが120度〜240度の範囲であるか否かを更に判定する(ステップS35)。
ステップS35において、成す角θが120度〜240度の範囲であると判定されたとき、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、自車両CAiの位置[xi,yi]を中心とした座標系において、他の車両CAjが第1または第2象限に位置するか否かを更に判定する(ステップS36)。つまり、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、他の車両CAjが自車両CAiの前方に位置するか否かを判定する。
ステップS36において、他の車両CAjが第1または第2象限に位置すると判定されたとき、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CAjを右折事故における危険車両であると特定する(ステップS37)。
一方、ステップS33において速度vjがXkm/h以上でないと判定されたとき、またはステップS34において他の車両CAjが直近の交差点CROSSの中心CR_Oから90m(=基準値L2)以内に位置しないと判定されたとき、またはステップS35において自車両CAiの進行方向αiと他の車両の進行方向αjとの成す角θが120度〜240度の範囲でないと判定されたとき、またはステップS36において他の車両CAjが第1または第2象限に位置しないと判定されたとき、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CAjを右折事故における普通車両であると判定する(ステップS38)。
そして、ステップS37またはステップS38の後、一連の動作は、図6のステップS9へ移行する。
図9は、自車両CAiが起こし得る事故の種類が右折事故であると判定された場合の危険車両の特定を示す概念図である。
図9を参照して、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、ステップS33において、他の車両CAjの速度vjがXkm/h以上であるか否かを判定する。
また、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、ステップS34において、距離LCAj−CRが90m(=基準値L2)以下であるか否かを判定することにより、他の車両CAjが直近の交差点CROSSの中心CR_Oから90m(=基準値L2)以内に位置するか否かを判定する。
更に、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、ステップS35において、車両CAiの進行方向と車両CAjの進行方向との成す角θが120度〜240度の範囲であるか否かを判定する。
更に、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、ステップS36において、自車両CAiを中心とした座標系の第1象限または第2象限に他の車両CAjが位置するか否かを判定する。なお、図9においては、車両CAjが第1象限に位置する場合を示している。
そして、ステップS34において用いられる90mの基準値L2は、車両が60km/hの速度で走行した場合に交差点CROSSまで到達するための到達時間が数秒になるように設定された値である。
図8に示すフローチャートにおいては、ステップS33において用いられる基準速度Xkm/hは、各種変動し得るが、ステップS34に用いられる基準値L2(=90m)は、固定値である。このように、図8に示すフローチャートにおいては、他の車両CAjの速度vjを判定するときの基準速度Xkm/hを変動し得る値に設定し、他の車両CAjと交差点CROSSとの距離を判定する基準となる基準値L2(=90m)は、固定値に設定することを特徴としている。
また、図8に示すフローチャートにおいては、車両CAiの進行方向と車両CAjの進行方向との成す角θを判定する基準範囲は、120度〜240度の範囲であると説明したが、この発明の実施の形態においては、これに限らず、車両CAiの進行方向と車両CAjの進行方向との成す角θを判定する基準範囲は、90度よりも大きく、かつ、270度よりも小さい範囲であればよい。成す角θが90度<θ<270度を満たせば、他の車両CAjは、車両CAiに近づいていると判定できるからである。
なお、他の車両CAjと交差点CROSSとの距離を判定する基準となる基準値L2は、他の車両CAjの速度vjを判定するときの基準速度Xkm/hの値に応じて変更してもよい。この場合、他の車両CAjと交差点CROSSとの距離を判定する基準となる基準値L2は、基準速度Xkm/hが大きくなれば、大きい値に設定され、基準速度Xkm/hが小さくなれば、小さい値に設定される。
図10は、図6に示すフローチャートのステップS7の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
図10を参照して、ステップS6において、事故の種類が左折事故のみであると判定されると、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、保持手段2から読み出した地図情報と、他の車両に搭載された無線装置20から送信された他の車両の位置情報と、自車両CAiの位置情報PSi=[DIFi/[xi,yi]/vi/αi]とに基づいて、自車両CAiの進行方向における直近の交差点CROSSに近づいている他の車両CAjを検出する。
そして、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、自車両CAiの位置[xi,yi]と、他の車両CAjの位置[xj,yj]とに基づいて、自車両CAiと他の車両CAjとの距離LCAi−CAjを演算する(ステップS71)。
その後、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、自車両CAiの位置情報PSi=[DIFi/[xi,yi]/vi/αi]と、他の車両CAjの位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]とに基づいて、自車両CAiの進行方向αiと他の車両CAjの進行方向αjとの成す角θの絶対値|θ|を演算する(ステップS72)。
引き続いて、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、他の車両CAjの位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]に含まれる車両識別情報DIFjに基づいて、他の車両CAjの車両種別が自動二輪車であるか否かを判定する(ステップS73)。
ステップS73において、他の車両CAjの車両種別が自動二輪車であると判定されたとき、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、自車両CAiと他の車両CAjとの距離LCAi−CAjが基準値L3以下であるか否かを更に判定する(ステップS74)。
ステップS74において、距離LCAi−CAjが基準値L3以下であると判定されたとき、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、自車両CAiの進行方向αiと他の車両CAjの進行方向αjとの成す角θの絶対値|θ|が30度以下であるか否かを更に判定する(ステップS75)。
ステップS75において、絶対値|θ|が30度以下であると判定されたとき、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、自車両CAiの位置[xi,yi]を中心とした座標系において、他の車両CAjが第3または第4象限に位置するか否かを更に判定する(ステップS76)。つまり、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、他の車両CAjが自車両CAiの後方に位置するか否かを判定する。
ステップS76において、他の車両CAjが第3または第4象限に位置すると判定されたとき、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CAjを左折事故における危険車両であると特定する(ステップS77)。
一方、ステップS73において他の車両CAjの車両種別が自動二輪車でないと判定されたとき、またはステップS74において距離LCAi−CAjが基準値L3以下でないと判定されたとき、またはステップS75において成す度θの絶対値|θ|が30度以下でないと判定されたとき、またはステップS76において他の車両CAjが第3または第4象限に位置しないと判定されたとき、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、他の車両CAjを左折事故における普通車両であると判定する(ステップS78)。
そして、ステップS77またはステップS78の後、一連の動作は、図6のステップS9へ移行する。
なお、図8に示すフローチャートにおいて、他の車両CAjの車両種別が自動二輪車である場合に、車両CAjを左折事故における危険車両であると特定するのは、左折事故の殆どが左折時の巻き込み事故であり、他の車両CAjが四輪車である場合、巻き込み事故が起り難いからである。
図11は、自車両CAiが起こし得る事故の種類が左折事故であると判定された場合の危険車両の特定を示す概念図である。
図11を参照して、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、ステップS73において、他の車両CAjの車両種別が自動二輪車であるか否かを判定する。
また、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、ステップS74において、距離LCAi−CAjが基準値L3以下であるか否かを判定する。
更に、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、ステップS75において、自車両CAiの進行方向αiと他の車両CAjの進行方向αjとの成す角θの絶対値|θ|が30度以下であるか否かを判定する。
更に、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、ステップS76において、自車両CAiを中心とした座標系の第3象限または第4象限に他の車両CAjが位置するか否かを判定する。図11においては、他の車両CAjが第3象限に位置する場合を示している。
なお、上記においては、ステップS75において、自車両CAiの進行方向と他の車両CAjの進行方向との成す角θの絶対値|θ|を判定するときの基準となる角度は、30度であると説明したが、この発明の実施の形態においては、これに限らず、絶対値|θ|を判定するときの基準となる角度は、90度よりも小さければよい。
絶対値|θ|が90度よりも小さければ、他の車両CAjが自車両CAiに近づいていると判定できるからである。
図12は、図6に示すフローチャートのステップS8の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
図12を参照して、図6に示すステップS6において、事故の種類が左折事故のみでないと判定されると、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、保持手段2から読み出した地図情報と、他の車両に搭載された無線装置20から送信された他の車両の位置情報と、自車両CAiの位置情報PSi=[DIFi/[xi,yi]/vi/αi]とに基づいて、自車両CAiの進行方向における直近の交差点CROSSに近づいている他の車両CAjを検出する。
そして、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、交差点CROSSの中心CR_Oの位置と、他の車両CAjの位置[xj,yj]とに基づいて、他の車両CAjから直近の交差点CROSSまでの距離LCAj−CRを演算する(ステップS81)。
その後、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、自車両CAiの位置情報PSi=[DIFi/[xi,yi]/vi/αi]と、他の車両CAjの位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]とに基づいて、自車両CAiの進行方向αiと他の車両CAjの進行方向αjとの成す角θを演算する(ステップS82)。
引き続いて、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]から他の車両CAjの速度vjを検出し、その検出した速度vjが基準速度Xkm/h(=例えば、10km/h)以上であるか否かを判定する(ステップS83)。なお、Xkm/hは、10km/hに限られるものではなく、他の値であってもよく、設定可能な値である。
ステップS83において、速度vjが基準速度Xkm/h以上であると判定されたとき、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、距離LCAj−CRが90m(=基準値L3)以下であるか否かを判定することによって、他の車両CAjが直近の交差点CROSSの中心CR_Oから90m(=基準値L3)以内に位置するか否かを更に判定する(ステップS84)。
ステップS84において、他の車両CAjが直近の交差点CROSSの中心CR_Oから90m(=基準値L3)以内に位置すると判定されたとき、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、自車両CAiの進行方向αiと他の車両CAjの進行方向αjとの成す角θが30度〜150度の範囲であるか否かを更に判定する(ステップS85)。
ステップS85において、成す角θが30度〜150度の範囲であると判定されたとき、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、自車両CAiの位置[xi,yi]を中心とした座標系において、他の車両CAjが第1または第4象限に位置するか否かを更に判定する(ステップS86)。つまり、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、他の車両CAjが自車両CAiの右側に位置するか否かを判定する。
ステップS86において、他の車両CAjが第1または第4象限に位置すると判定されたとき、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CAjを出会い頭事故における危険車両であると特定する(ステップS87)。
一方、ステップS83において速度vjが基準速度Xkm/h以上でないと判定されたとき、またはステップS84において他の車両CAjが直近の交差点CROSSの中心CR_Oから90m(=基準値L3)以内に位置しないと判定されたとき、またはステップS85において自車両CAiの進行方向αiと他の車両CAjの進行方向αjとの成す角θが30度〜150度の範囲でないと判定されたとき、またはステップS86において他の車両CAjが第1または第4象限に位置しないと判定されたとき、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、車両CAjを出会い頭事故における普通車両であると判定する(ステップS88)。
そして、ステップS87またはステップS88の後、一連の動作は、図6のステップS9へ移行する。
図13は、自車両CAiが起こし得る事故の種類が出会い頭事故であると判定された場合の危険車両の特定を示す概念図である。
図13を参照して、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、ステップS83において、他の車両CAjの速度vjが基準速度Xkm/h以上であるか否かを判定する。
また、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、ステップS84において、距離LCAj−CRが90m(=基準値L3)以下であるか否かを判定することにより、他の車両CAjが直近の交差点CROSSの中心CR_Oから90m(=基準値L3)以内に位置するか否かを判定する。
更に、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、ステップS85において、車両CAiの進行方向と車両CAjの進行方向との成す角θが30度〜150度の範囲であるか否かを判定する。
更に、車両CAiに搭載された支援装置10の特定手段3は、ステップS86において、自車両CAiを中心とした座標系の第1象限または第4象限に他の車両CAjが位置するか否かを判定する。図13においては、他の車両CAjが第1象限に位置する場合を示している。
そして、ステップS84において用いられる90mの基準値L3は、上述したように、車両が60km/hの速度で走行した場合に交差点CROSSまで到達するための到達時間が数秒になるように設定された値である。
図12に示すフローチャートにおいては、ステップS83において用いられる基準速度Xkm/hは、各種変動し得るが、ステップS84に用いられる基準値L3(=90m)は、固定値である。このように、図12に示すフローチャートにおいては、他の車両CAjの速度vjを判定するときの基準速度Xkm/hを変動し得る値に設定し、他の車両CAjと交差点CROSSとの距離を判定する基準となる基準値L3(=90m)は、固定値に設定することを特徴としている。
また、図12に示すフローチャートにおいては、車両CAiの進行方向と車両CAjの進行方向との成す角θを判定する基準範囲は、30度〜150度の範囲であると説明したが、この発明の実施の形態においては、これに限らず、車両CAiの進行方向と車両CAjの進行方向との成す角θを判定する基準範囲は、0度よりも大きく、かつ、180度よりも小さい範囲であればよい。成す角θが0度<θ<180度を満たせば、他の車両CAjは、自車両CAiに近づいていると判定できるからである。
なお、他の車両CAjと交差点CROSSとの距離を判定する基準となる基準値L3は、他の車両CAjの速度vjを判定するときの基準速度Xkm/hの値に応じて変更してもよい。この場合、他の車両CAjと交差点CROSSとの距離を判定する基準となる基準値L3は、基準速度Xkm/hが大きくなれば、大きい値に設定され、基準速度Xkm/hが小さくなれば、小さい値に設定される。
また、図6に示すステップS5の詳細な動作は、図10に示すフローチャートおよび図12に示すフローチャートに従って実行される。
上述したように、この発明の実施の形態によれば、支援装置10は、自己が搭載された車両CAiが起こし得る事故の種類を判定し、その判定した事故の種類に応じた危険車両を特定する。
従って、車両CAiが起こし得る事故の種類に応じて危険車両を特定できる。
上述した支援装置10の判定手段1、保持手段2、特定手段3、および警告手段4の一部は、コンピュータによって実現される。
図14は、コンピュータの構成図である。図14を参照して、コンピュータ30は、受付手段31と、RAM(Random Access Memory)32と、ROM(Read Only Memory)33と、CPU(Central Processing Unit)34と、表示手段35と、インターフェース36と、バスBSとを備える。
受付手段31、RAM32、ROM33、CPU34、表示手段35およびインターフェース36は、バスBSを介して相互に接続される。バスBSは、その一方端がインターフェース36に接続される。
受付手段31は、インターフェース36およびバスBSを介して車両CAiからウィンカー信号を受け、その受けたウィンカー信号をバスBSを介してRAM32に格納する。
また、受付手段31は、インターフェース36およびバスBSを介して無線装置20の情報生成手段23から車両CAiの位置情報PSi=[DIFi/[xi,yi]/vi/αi]を受け、その受けた位置情報PSi=[DIFi/[xi,yi]/vi/αi]をバスBSを介してRAM32に格納する。
更に、受付手段31は、インターフェース36およびバスBSを介して無線装置20の送受信手段22から他の車両CAjの位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]を受け、その受けた位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]をバスBSを介してRAM32に格納する。
RAM32は、CPU34が各種の処理を行なうときのワークメモリとして機能する。そして、RAM32は、ウィンカー信号、位置情報PSi=[DIFi/[xi,yi]/vi/αi]、位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]、距離LCAi−CR、距離LCAj−CR、距離LCAi−CAj、成す度θおよび絶対値|θ|を一時的に記憶する。
ROM33は、図6に示すステップS1〜ステップS9からなるプログラムPROG1、図7に示すステップS11〜ステップS22からなるプログラムPROG2、図8に示すステップS31〜ステップS38からなるプログラムPROG3、図10に示すステップS71〜ステップS78からなるプログラムPROG4および図12に示すステップS81〜ステップS88からなるプログラムPROG5を格納する。
また、ROM33は、地図情報、基準速度Xkm/h、基準値90m(=基準値L2,L3)、基準値L1、120度〜240度の基準範囲、30度以下の基準範囲、および30度〜150の基準範囲を記憶する。
CPU34は、車両CAiの安全走行の支援を行なうとき、バスBSを介してプログラムPROG1をROM33から読み出し、その読み出したプログラムPROG1を実行して車両CAiの安全走行の支援を行なう。
また、CPU34は、車両CAiが起こし得る事故の種類を判定するとき、バスBSを介してプログラムPROG2をROM33から読み出し、その読み出したプログラムPROG2を実行して事故の種類を判定する。
更に、CPU34は、右折事故における危険車両を特定するとき、バスBSを介してプログラムPROG3をROM33から読み出し、その読み出したプログラムPROG3を実行して右折事故における危険車両を特定する。
更に、CPU34は、左折事故における危険車両を特定するとき、バスBSを介してプログラムPROG4をROM33から読み出し、その読み出したプログラムPROG4を実行して左折事故における危険車両を特定する。
更に、CPU34は、出会い頭事故における危険車両を特定するとき、バスBSを介してプログラムPROG5をROM33から読み出し、その読み出したプログラムPROG5を実行して出会い頭事故における危険車両を特定する。
更に、CPU34は、右折事故における危険車両、左折事故における危険車両および出合い頭事故における危険車両を特定し、その特定した危険車両を図3または図4に示す方法によって車両CAiの運転者に知らせるとき、地図情報をROM33から読み出すとともに、車両CAiの位置[xi,yi]および車両CAjの位置[xj,yj]をRAM32から読み出し、その読み出した地図情報および位置[xi,yi],[xj,yj]と、その特定した危険車両CAjと、警告情報とをバスBSを介して表示手段35へ出力する。
更に、CPU34は、右折事故における危険車両、左折事故における危険車両および出合い頭事故における危険車両を特定し、その特定した危険車両を音または振動によって車両CAiの運転者に知らせるとき、警告音(=警告音WAR1〜WAR3のいずれか)を示す信号または振動信号をバスBSおよびインターフェース36を介して出力する。
表示手段35は、地図情報、位置[xi,yi],[xj,yj]、危険車両CAj、および警告情報をCPU34からバスBSを介して受けると、その受けた危険車両および警告情報を図3または図4に示す態様で表示する。
インターフェース36は、コンピュータ30(=支援装置10)と、車両CAiまたは無線装置20との間で信号等のやり取りを行なう。
CPU34は、車両CAiの安全走行の支援が開始されると、ROM33からバスBSを介してプログラムPROG1(=図6に示すステップS1〜ステップS9)を読み出し、その読み出したプログラムPROG1を実行して車両CAiの安全走行を支援する。
そして、CPU34は、ステップS1において、車両CAiが起こし得る事故の種類を判定する場合、ROM33からバスBSを介してプログラムPROG2(=図7に示すステップS11〜ステップS22)を読み出し、その読み出したプログラムPROG2を実行して車両CAiが起こし得る事故の種類を判定する。
この場合、CPU34は、ステップS11において、ROM33から地図情報を読み出して直近の交差点CROSSの位置を検出するとともに、RAM32から位置情報PSi=[DIFi/[xi,yi]/vi/αi]を読み出して車両CAiの位置[xi,yi]を検出する。そして、CPU34は、その検出した交差点CROSSの位置と、車両CAiの位置[xi,yi]とに基づいて、自車両CAiから交差点CROSSまでの距離LCAi−CRを演算し、その演算した距離LCAi−CRをRAM32に格納する。
また、CPU34は、ステップS12において、ROM33からバスBSを介して基準値L1を読み出し、RAM32からバスBSを介して距離LCAi−CRを読み出し、その読み出した基準値L1および距離LCAi−CRに基づいて、距離LCAi−CRが基準値L1以内になったことを検知する。
更に、CPU34は、ステップS13において、ROM33からバスBSを介して地図情報を読み出し、その読み出した地図情報に基づいて、直近の交差点CROSSで交差する道路の中に、走行中の道路と同等以上の優先度の道路があるか否かを判定する。
更に、CPU34は、ステップS14において、ROM33からバスBSを介して地図情報を読み出し、その読み出した地図情報に基づいて、交差点CROSSに信号機が無いか否かを判定する。
更に、CPU34は、ステップS15またはステップS20において、RAM32からバスBSを介してウィンカー信号を読み出し、その読み出したウィンカー信号に基づいて、車両CAiが左折ウィンカーを出しているか否かを判定する。
更に、CPU34は、ステップS18において、RAM32からバスBSを介してウィンカー信号を読み出し、その読み出したウィンカー信号に基づいて、車両CAiが右折ウィンカーを出しているか否かを判定する。
CPU34は、車両CAiが起こし得る事故の種類が右折事故であると判定すると(図6のステップS2の“YES”参照)、ROM33からバスBSを介してプログラムPROG3(=図8に示すステップS31〜ステップS38)を読み出し、その読み出したプログラムPROG3を実行して右折事故における危険車両を特定する。
この場合、CPU34は、ステップS31において、ROM33からバスBSを介して地図情報を読み出すとともに、他の車両CAjの位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]をRAM32からバスBSを介して読み出し、その読み出した地図情報および位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]に基づいて、直近の交差点CROSSに近づいている他の車両CAjを検出する。そして、CPU34は、交差点CROSSの位置と、車両CAjの位置[xj,yj]とに基づいて、交差点CROSSから他の車両CAjまでの距離LCAj−CRを演算し、その演算した距離LCAj−CRをバスBSを介してRAM32に格納する。
また、CPU34は、ステップS32において、自車両CAiの位置情報PSi=[DIFi/[xi,yi]/vi/αi]および他の車両CAjの位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]をRAM32からバスBSを介して読み出し、その読み出した位置情報PSi=[DIFi/[xi,yi]/vi/αi]の進行方向αiと、位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]の進行方向αjとに基づいて、自車両CAiの進行方向と他の車両CAjの進行方向との成す角θを演算し、その演算した成す角θをバスBSを介してRAM32に格納する。
更に、CPU34は、ステップS33において、ROM33からバスBSを介して基準速度Xkm/hを読み出すとともに、位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]をRAM32からバスBSを介して読み出し、その読み出した位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]に含まれる速度vjが基準速度Xkm/h以上であるか否かを判定する。
更に、CPU34は、ステップS34において、距離LCAj−CRをRAM32からバスBSを介して読み出すとともに、90m(=基準値L2)をROM33からバスBSを介して読み出し、距離LCAj−CRが90m(=基準値L2)以下であるか否かを判定することにより、他の車両CAjが交差点CROSSの中心から90m(=基準値L2)以内に位置するか否かを判定する。
更に、CPU34は、ステップS35において、成す角θをRAM32からバスBSを介して読み出すとともに、120度〜240度の基準範囲をROM33からバスBSを介して読み出し、成す角θが120度〜240度の基準範囲に含まれるか否かを判定する。
更に、CPU34は、ステップS36において、位置情報PSi=[DIFi/[xi,yi]/vi/αi]および位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]をRAM32からバスBSを介して読み出し、その読み出した位置情報PSi=[DIFi/[xi,yi]/vi/αi]および位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]に基づいて、自車両CAiを中心とした座標系の第1または第2象限に他の車両CAjが位置するか否かを判定する。
更に、CPU34は、ステップS37において、他の車両CAjが右折事故における危険車両であると判定すると、地図情報をROM33からバスBSを介して読み出すとともに、車両CAi,CAjの位置[xi,yi],[xj,yj]をRAM32からバスBSを介して読み出し、その読み出した地図情報および位置[xi,yi],[xj,yj]と、危険車両CAjと、警告情報とをバスBSを介して表示手段35へ出力する。そして、表示手段36は、図3または図4に示す態様で危険車両CAjおよび警告情報を車両CAiの運転者に知らせる。
CPU34は、車両CAiが起こし得る事故の種類が左折事故であると判定すると(図6のステップS6の“YES”参照)、ROM33からバスBSを介してプログラムPROG4(=図10に示すステップS71〜ステップS78)を読み出し、その読み出したプログラムPROG4を実行して左折事故における危険車両を特定する。
この場合、CPU34は、ステップS71において、自車両CAiの位置情報PSi=[DIFi/[xi,yi]/vi/αi]および他の車両CAjの位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]をRAM32からバスBSを介して読み出し、その読み出した位置情報PSi=[DIFi/[xi,yi]/vi/αi]および位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]に基づいて、自車両CAiと他の車両CAjとの距離LCAi−CAjを演算し、その演算した距離LCAi−CAjをバスBSを介してRAM32に格納する。
また、CPU34は、ステップS72において、自車両CAiの位置情報PSi=[DIFi/[xi,yi]/vi/αi]および他の車両CAjの位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]をRAM32からバスBSを介して読み出し、その読み出した位置情報PSi=[DIFi/[xi,yi]/vi/αi]の進行方向αiと、位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]の進行方向αjとに基づいて、自車両CAiの進行方向と他の車両CAjの進行方向との成す角θの絶対値|θ|を演算し、その演算した絶対値|θ|をバスBSを介してRAM32に格納する。
更に、CPU34は、ステップS73において、他の車両CAjの位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]をRAM32からバスBSを介して読み出し、その読み出した位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]に含まれる車両識別情報DIFjに基づいて、他の車両CAjの種別が自動二輪車であるか否かを判定する。
更に、CPU34は、ステップS74において、距離LCAi−CAjをRAM32からバスBSを介して読み出すとともに、基準値L3をROM33からバスBSを介して読み出し、距離LCAi−CAjが基準値L3以下であるか否かを判定する。
更に、CPU34は、ステップS75において、絶対値|θ|をRAM32からバスBSを介して読み出すとともに、30度以下の基準範囲をROM33からバスBSを介して読み出し、絶対値|θ|が30度以下の基準範囲に含まれるか否かを判定する。
更に、CPU34は、ステップS76において、位置情報PSi=[DIFi/[xi,yi]/vi/αi]および位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]をRAM32からバスBSを介して読み出し、その読み出した位置情報PSi=[DIFi/[xi,yi]/vi/αi]および位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]に基づいて、自車両CAiを中心とした座標系の第3または第4象限に他の車両CAjが位置するか否かを判定する。
更に、CPU34は、ステップS77において、他の車両CAjが左折事故における危険車両であると判定すると、地図情報をROM33からバスBSを介して読み出すとともに、車両CAi,CAjの位置[xi,yi],[xj,yj]をRAM32からバスBSを介して読み出し、その読み出した地図情報および位置[xi,yi],[xj,yj]と、危険車両CAjと、警告情報とをバスBSを介して表示手段35へ出力する。そして、表示手段36は、図3または図4に示す態様で危険車両CAjおよび警告情報を車両CAiの運転者に知らせる。
CPU34は、車両CAiが起こし得る事故の種類が出会い頭事故であると判定すると(図6のステップS6の“NO”参照)、ROM33からバスBSを介してプログラムPROG5(=図12に示すステップS81〜ステップS88)を読み出し、その読み出したプログラムPROG5を実行して出会い頭事故における危険車両を特定する。
この場合、CPU34は、ステップS81において、ROM33からバスBSを介して地図情報を読み出すとともに、他の車両CAjの位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]をRAM32からバスBSを介して読み出し、その読み出した地図情報および位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]に基づいて、直近の交差点CROSSに近づいている他の車両CAjを検出する。そして、CPU34は、交差点CROSSの位置と、車両CAjの位置[xj,yj]とに基づいて、他の車両CAjから交差点CROSSまでの距離LCAj−CRを演算し、その演算した距離LCAj−CRをバスBSを介してRAM32に格納する。
また、CPU34は、ステップS82において、自車両CAiの位置情報PSi=[DIFi/[xi,yi]/vi/αi]および他の車両CAjの位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]をRAM32からバスBSを介して読み出し、その読み出した位置情報PSi=[DIFi/[xi,yi]/vi/αi]の進行方向αiと、位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]の進行方向αjとに基づいて、自車両CAiの進行方向と他の車両CAjの進行方向との成す角θを演算し、その演算した成す角θをバスBSを介してRAM32に格納する。
更に、CPU34は、ステップS83において、ROM33からバスBSを介して基準速度Xkm/hを読み出すとともに、他の車両CAjの位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]をRAM32からバスBSを介して読み出し、その読み出した位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]に含まれる速度vjが基準速度Xkm/h以上であるか否かを判定する。
更に、CPU34は、ステップS84において、距離LCAj−CRをRAM32からバスBSを介して読み出すとともに、90m(=基準値L3)をROM33からバスBSを介して読み出し、距離LCAj−CRが90m(=基準値L3)以下であるか否かを判定することにより、他の車両CAjが交差点CROSSの中心から90m(=基準値L3)以内に位置するか否かを判定する。
更に、CPU34は、ステップS85において、成す角θをRAM32からバスBSを介して読み出すとともに、30度〜150度の基準範囲をROM33からバスBSを介して読み出し、成す角θが30度〜150度の基準範囲に含まれるか否かを判定する。
更に、CPU34は、ステップS86において、位置情報PSi=[DIFi/[xi,yi]/vi/αi]および位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]をRAM32からバスBSを介して読み出し、その読み出した位置情報PSi=[DIFi/[xi,yi]/vi/αi]および位置情報PSj=[DIFj/[xj,yj]/vj/αj]に基づいて、自車両CAiを中心とした座標系の第1または第4象限に他の車両CAjが位置するか否かを判定する。
更に、CPU34は、ステップS87において、他の車両CAjが右折事故における危険車両であると判定すると、地図情報をROM33からバスBSを介して読み出すとともに、車両CAi,CAjの位置[xi,yi],[xj,yj]をRAM32からバスBSを介して読み出し、その読み出した地図情報および位置[xi,yi],[xj,yj]と、危険車両CAjと、警告情報とをバスBSを介して表示手段35へ出力する。そして、表示手段36は、図3または図4に示す態様で危険車両CAjおよび警告情報を車両CAiの運転者に知らせる。
CPU34は、車両CAiが起こし得る事故の種類が左折事故または出会い頭事故であると判定すると(図6のステップS4の“YES”参照)、プログラムPROG4(=図10に示すステップS71〜ステップS78)およびプログラムPROG5(=図12に示すステップS81〜ステップS88)をROM33からバスBSを介して順次読み出し、その読み出したプログラムPROG4およびプログラムPROG5を順次実行して左折事故または出会い頭事故における危険車両を特定する。
なお、この発明の実施の形態においては、プログラムPROG2(=図7に示すステップS11〜ステップS22)を実行して車両CAiが起こし得る事故の種類を判定するCPU34は、「判定手段」を構成する。
また、この発明の実施の形態においては、プログラムPROG3(=図8に示すステップS31〜ステップS38)、プログラムPROG4(=図10に示すステップS71〜ステップS78)、およびプログラムPROG5(=図12に示すステップ81〜ステップS88)の少なくとも1つのプログラムを実行して各事故における危険車両を特定するCPU34は、「特定手段」を構成する。
更に、この発明の実施の形態においては、地図情報、車両CAi,CAjの位置[xi,yi],[xj,yj]、危険車両および警告情報を表示手段35へ出力するCPU34、および危険車両および警告情報を図3または図4に示す態様で表示する表示手段35は、「警告手段」を構成する。
更に、この発明の実施の形態においては、右折事故における危険車両、左折事故における危険車両および出合い頭事故における危険車両を特定し、その特定した危険車両を音または振動によって車両CAiの運転者に知らせるとき、警告音(警告音WAR1〜WAR3のいずれか)を示す信号または振動信号をバスBSおよびインターフェース36を介して出力するCPU34は、「警告手段」を構成する。
更に、この発明の実施の形態においては、プログラムPROG1(=図6に示すステップS1〜ステップS9)、プログラムPROG2(=図7に示すステップS11〜ステップS22)、プログラムPROG3(=図8に示すステップS31〜ステップS38)、プログラムPROG4(=図10に示すステップS71〜ステップS78)およびプログラムPROG5(=図12に示すステップS81〜ステップS88)を記憶するROM33は、安全走行の支援をコンピュータ(=CPU34)に実行させるためのプログラム(=PROG1〜PROG5)を記録したコンピュータ(=CPU34)読み取り可能な「記録媒体」を構成する。
更に、この発明の実施の形態においては、ウィンカー信号は、車両CAiが右折または左折することを示し、支援装置10がウィンカー信号を受けないことは、車両CAiが直進することを示すので、ウィンカー信号、およびウィンカー信号を受けないという情報は、「進行方向情報」を構成する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。