JP5427616B2 - 防振装置 - Google Patents
防振装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5427616B2 JP5427616B2 JP2010004164A JP2010004164A JP5427616B2 JP 5427616 B2 JP5427616 B2 JP 5427616B2 JP 2010004164 A JP2010004164 A JP 2010004164A JP 2010004164 A JP2010004164 A JP 2010004164A JP 5427616 B2 JP5427616 B2 JP 5427616B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- partition plate
- liquid chamber
- cylindrical
- diaphragm
- cylindrical portion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 238000005192 partition Methods 0.000 claims description 191
- 239000007788 liquid Substances 0.000 claims description 177
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 claims description 164
- 229920001971 elastomer Polymers 0.000 claims description 84
- 239000005060 rubber Substances 0.000 claims description 84
- 230000003014 reinforcing effect Effects 0.000 claims description 63
- 238000004891 communication Methods 0.000 claims description 9
- 238000002788 crimping Methods 0.000 claims description 7
- 239000013013 elastic material Substances 0.000 claims description 3
- 239000010409 thin film Substances 0.000 claims description 3
- 238000007789 sealing Methods 0.000 description 30
- 238000000034 method Methods 0.000 description 14
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 10
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 description 10
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 8
- 230000006835 compression Effects 0.000 description 7
- 238000007906 compression Methods 0.000 description 7
- 230000002787 reinforcement Effects 0.000 description 6
- 239000004636 vulcanized rubber Substances 0.000 description 6
- 238000010521 absorption reaction Methods 0.000 description 5
- 239000012530 fluid Substances 0.000 description 5
- 238000007667 floating Methods 0.000 description 4
- 239000000463 material Substances 0.000 description 4
- LYCAIKOWRPUZTN-UHFFFAOYSA-N Ethylene glycol Chemical compound OCCO LYCAIKOWRPUZTN-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 230000002159 abnormal effect Effects 0.000 description 3
- 239000000853 adhesive Substances 0.000 description 3
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 description 3
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 3
- 238000000465 moulding Methods 0.000 description 3
- 230000001105 regulatory effect Effects 0.000 description 3
- 230000001070 adhesive effect Effects 0.000 description 2
- 230000002238 attenuated effect Effects 0.000 description 2
- 238000005452 bending Methods 0.000 description 2
- 239000011248 coating agent Substances 0.000 description 2
- 238000000576 coating method Methods 0.000 description 2
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 description 2
- 238000002347 injection Methods 0.000 description 2
- 239000007924 injection Substances 0.000 description 2
- 230000003068 static effect Effects 0.000 description 2
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 1
- 239000000470 constituent Substances 0.000 description 1
- 238000010276 construction Methods 0.000 description 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 1
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 description 1
- 230000005489 elastic deformation Effects 0.000 description 1
- 238000007373 indentation Methods 0.000 description 1
- 238000002955 isolation Methods 0.000 description 1
- 150000002739 metals Chemical class 0.000 description 1
- 238000003825 pressing Methods 0.000 description 1
- 230000001902 propagating effect Effects 0.000 description 1
- 239000000758 substrate Substances 0.000 description 1
- 239000000725 suspension Substances 0.000 description 1
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)
Description
一方、仕切板の外径を外筒の内径よりも小さくして隙間を設け、仕切板を外筒の内側に挿入した場合には、部品搬送時等において仕切板が外筒から抜け易くなり、部品搬送が困難になるという問題がある。特に、エンジンマウントを液中で組み立てる場合には、外筒の内側に仕切板が挿入された中間体を液中で移動させる場合があり、この場合に仕切板が外筒から抜けてしまう場合がある。
前記補強部材は、前記一方の筒状部の内側において環状に延設されており、前記補強部材は、前記仕切板本体の周縁部に沿って配置された第1補強部と、前記第1補強部の両端部を架け渡すように形成され、前記連通部の周縁を囲むように配置された第2補強部とを備えていることを特徴とする。
本発明の構成によれば、仕切板本体内における周縁部に補強部材が埋設されているため、仕切板を一方の筒状部内へ配置する際の一方の筒状部との接触部分の剛性を高くすることができる。これにより、仕切板本体の組み付け性を向上させることができる。すなわち、仕切板本体と一方の筒状部との組み付け時に仕切板本体の変形等を防ぐことができるので、仕切板と一方の筒状部との密閉性を確保し、液室のシール性を確保することができる。また、仕切板と一方の筒状部とが組み付けられた状態から外れ難くなるので、部品管理が容易になるとともに、部品の搬送が容易になる。
しかも、本発明の構成によれば、突出部と支持部との間に仕切板本体を挟着することで、仕切板本体を軸方向両側から押さえることができるので、仕切板本体のシール性を向上させることができる。これにより、仕切板の圧縮変形を抑えて安定した振動吸収性能を得ることができる。また、仕切板本体の圧縮量を、一方の筒状部の高さによって規制することができるので、防振装置の高さ寸法(軸方向寸法)の均一化を図ることができる。
そこで、本発明の構成によれば、連通部の周縁を囲むように第2補強部を形成することで、突出部と支持部との間に挟持されていない部分、すなわち仕切板本体における連通部の形成領域を補強することができる。そのため、仕切板における連通部の周縁の剛性を高くして、連通部の周縁を撓み難くすることができる。その結果、防振装置に大きな振動が入力された場合であっても、仕切板が支持部における開放端側の端面から浮き上がることを防止し、連通部と支持部との間のシール性を維持することができる。したがって、制限通路内に存在する液体が、制限通路を介さずに液室内にリークすることを防止することができるので、防振装置の振動吸収性能を向上させることができる。
なお、補強部材は、仕切板本体内に埋設されているので、主液室側には補強部材等の硬質体は露出せず、主液室の内面は弾性材料(弾性体や仕切板本体)によって構成される。
したがって、キャビテーション現象の気泡崩壊時の衝撃は、仕切板本体によって確実に吸収されるので、キャビテーション現象による異音の発生を抑えることができる。
本発明の構成によれば、第1筒状部と第2筒状部との間のシール性を向上させることが容易である。すなわち、第1筒状部を径方向内側に絞り加工することにより第1筒状部と第2筒状部との間のシール性を向上させることが可能となる。
本発明の構成によれば、ダイヤフラムと硬質部材とが一体となり、部品数が減って構成が簡素化されるとともに組み立て工数が削減される。
本発明の構成によれば、ゴム層が緩衝材となって第1取付部材と硬質部材との当たりによる衝撃が抑えられるとともに、キャビテーション現象の気泡崩壊時の衝撃が第1取付部材に伝播されにくくなり、さらに、第1筒状部と第2筒状部との間のシール性が向上する。
しかも、本発明の構成によれば、突出部と支持部との間に仕切板本体を挟着することで、仕切板本体を軸方向両側から押さえることができるので、仕切板本体のシール性を向上させることができる。これにより、仕切板の圧縮変形を抑えて安定した振動吸収性能を得ることができる。また、仕切板本体の圧縮量を、一方の筒状部の高さによって規制することができるので、防振装置の高さ寸法(軸方向寸法)の均一化を図ることができる。
(第1実施形態)
図1は第1実施形態におけるエンジンマウントの断面図である。
なお、本実施形態では、図1における下側をバウンド側、つまりエンジンマウントを設置した際に静荷重(初期荷重)が入力される方向とし、また、図1における上側をリバウンド側、つまり静荷重の入力方向の反対側とする。また、図1に示す符号Lは後述する外筒6の中心軸線を示しており、以下、単に軸線Lと記す。
エンジンマウント1は、本体ゴム2に仕切部材4及びダイヤフラム5がそれぞれ組み付けられた構成になっている。具体的に、エンジンマウント1は、図示しない車体ブラケットを介して図示しない車体に連結される外筒(第1取付部材)6と、外筒6の軸線L方向上方に配設されて図示しないエンジンブラケットを介して図示しないエンジンに連結される内筒(第2取付部材)7と、外筒6と内筒7との間に配置されたゴム弾性体からなる弾性体8と、外筒6の軸線L方向下端に設けられたダイヤフラム5と、弾性体8とダイヤフラム5との間に形成された液室9を主液室9Aと副液室9Bとに区画し、かつ主液室9Aと副液室9Bとを連通するオリフィス通路(制限通路)10が形成された仕切部材4と、を主に備えている。なお、上述した本体ゴム2は、外筒6と内筒7と弾性体8とにより構成されている。
図1,2に示すように、外筒6(下側筒状部62)の軸線L方向下端部には、径方向内側に所定角度(例えば45度)で折り曲げられたカシメ部64が形成されている。このカシメ部64は、ダイヤフラムリング50の外周壁部53の軸線L方向下端部にカシメ固定されるものであり、外筒6の全周に亘って形成されている。また、カシメ部64の内周面には、全周に亘って延在する凸部65が突設されている。
ここで、仕切部材4は、上述したダイヤフラムリング50及びそれを被覆する被覆ゴム55と、ダイヤフラムリング50のU字溝57を閉塞するように配置された仕切板45とで構成されている。
仕切板本体46は、全体がゴム弾性体で構成された弾性変形容易な部材である。具体的に、仕切板本体46は、円形の基盤部40における径方向中央部分の下面に基盤部40よりも小径の略円形の突部41が突設された構成からなる。基盤部40は、ダイヤフラムリング50の外周壁部53の上端部の内側に圧入固定されており、基盤部40の外周面は外周壁部53の上端部の内周面に密接している。
このように、オリフィス通路10は、基盤部40に形成された主液室側オリフィス開口42を介して主液室9Aに連通されており、内周壁部54に形成された副液室側オリフィス開口(不図示)を介して副液室9Bに連通している。このオリフィス通路10は、エンジンマウント1に振動が入力された際にオリフィス通路10を流通する液体に液柱共振(共振現象)を生じさせて振動を減衰させるための液路であり、大振幅かつ低周波数域(例えば8Hz〜12Hz)の共振振動であるシェイク振動の周波数及び振幅に対応するように設定(チューニング)されている。
ここで、図1,3に示すように、補強部材47は、金属等の硬質体からなり、仕切板本体46における基盤部40の外周縁に沿って埋設されている。補強部材47は、平面視(軸方向から見て)C字状に形成された平板状の円弧部76を備え、オリフィス通路10と平面視で重なるように配置されている。具体的に、円弧部76は、平面視において、径方向内側の周縁がダイヤフラムリング50の内周壁部54と重なる位置まで延在している一方、径方向外側の周縁は窪み部60の先端と重なる位置まで延在している。
次に、上述したエンジンマウント1の製造方法について説明する。
まず、外筒6と内筒7と弾性体8とからなる本体ゴム2を形成する工程を行う。
具体的に、弾性体8、内筒7の被覆ゴム71,72、及び外筒6の被覆ゴム63を成形するための金型の中に外筒6及び内筒7をそれぞれ所定位置に配置するとともに、外筒6の内周面、内筒7の外周面、及び内筒7の貫通孔70の内周面に、接着剤をそれぞれ塗布する。その後、上述した金型の中に加硫ゴムを流し込んで弾性体8及び各被覆ゴム63,71,72をそれぞれ加硫成形する。そして、上述した弾性体8等の硬化後に金型を取り外す。これにより、本体ゴム2が製作される。
具体的に、ダイヤフラムゴム51、及びダイヤフラムリング50の被覆ゴム55を成形するための金型の中に、ダイヤフラムリング50を所定位置に配置するとともに、ダイヤフラムリング50の表面に接着剤を塗布する。その後、金型の中に加硫ゴムを流し込んでダイヤフラムゴム51及び被覆ゴム55をそれぞれ加硫成形する。そして、ダイヤフラムゴム51等の硬化後に金型を取り外す。これにより、ダイヤフラム5が製作される。
具体的に、仕切板本体46を成形するための金型の中に、補強部材47を所定位置に配置した後、金型の中に加硫ゴムを流し込んで仕切板本体46をそれぞれ加硫成形する。この時、金型の中に加硫ゴムを流し込むと、補強部材47の貫通孔79内にも加硫ゴムが充填されることになる。その結果、仕切板本体46の上下面におけるゴム弾性体が貫通孔79内で連結されることになる。これにより、補強部材47に接着剤処理を施すことなく、仕切板本体46内における補強部材47の軸線方向及び周方向への移動を規制することができるので、材料コストを低減することができる。そのため、補強部材47追加に伴う製造コストを最小限に抑えることができる。
そして、仕切板本体46の硬化後に金型を取り外す。これにより、仕切板45が製作される。
具体的に、ダイヤフラムリング50の外周壁部53の上端部の内側に仕切板45の基盤部40を圧入嵌合させるとともに、ダイヤフラムリング50の内周壁部54の上端部の内側に仕切板の突部41を圧入嵌合させる。これにより、内周壁部54の上端面に基盤部40が載置されるとともに、基盤部40の外周面が外周壁部53の内周面に密接し、オリフィス通路10が形成される。このとき、オリフィス通路10の流路長が所定の長さになるように、仕切板本体46に形成された主液室側オリフィス開口42と、ダイヤフラムリング50に形成された副液室側オリフィス開口(不図示)との相対的な位置決めを行う。
具体的に、下側筒状部62の内側にダイヤフラムリング50を圧入嵌合し、ダイヤフラムリング50の外周壁部53の外周面の被覆ゴム55を下側筒状部62の内周面の被覆ゴム63に密接させるとともに、ダイヤフラムリング50の外周壁部53の上端面、及び基盤部40の外周部の上面を窪み部60の被覆ゴム63の下端面に当接させる。これにより、外周壁部53の上端が窪み部60に係止されるとともに、仕切板45の外周部が窪み部60と内周壁部54との間に挟持される。このように、窪み部60と内周壁部54との間に仕切板45を挟着することで、仕切板45を軸線L方向両側から押さえることができるので、仕切板45のシール性を向上させることができる。
具体的に、例えば八方絞り等によって、下側筒状部62に径方向外側から径方向内側に向けて圧力を加えて下側筒状部62を縮径させる。これにより、下側筒状部62と外周壁部53との間に介在された被覆ゴム55,63に予圧縮力が付与され、下側筒状部62と外周壁部53との間のシール性が向上する。このシール性は、上述した絞り加工による縮径量を調整することにより適宜調整される。また、上述したように絞り加工を行っても、内周壁部54と窪み部60とによる仕切板45の狭着力はほとんど変化しないので、仕切板45に与える影響は少ない。なお、下側筒状部62の内側に外周壁部53を圧入嵌合させるだけで十分なシール性を発揮できる場合には、絞り加工の工程を省略することも可能である。
具体的に、外筒6の内側に形成された液室9内を真空にし、その真空状態の液室9内に図示せぬ液体注入口から液体を注入して液室9内に液体を充填し、その後、液体注入口を閉塞させて液室9を封止する。
以上により、エンジンマウント1の製造が完了する。
次に、エンジンマウント1の作用について説明する。
上述したエンジンマウント1では、車両におけるエンジンからの振動が図示しないエンジンブラケットを介して内筒7に伝達され、さらに内筒7から弾性体8に伝達され、弾性体8が弾性変形する。このとき、弾性体8は振動吸収主体として作用し、弾性体8の内部摩擦等に基づく吸振作用によって振動が吸収され、外筒6から図示しない車体ブラケットを介して車体側へ伝播する振動が低減される。
この構成によれば、仕切板本体46内における外周縁に補強部材47が埋設されているため、仕切板45をダイヤフラムリング50(外周壁部53)内へ圧入する際の圧入部分の剛性を高くすることができる。これにより、ダイヤフラムリング50と仕切板45との組み付け時に仕切板本体46に作用する圧入荷重を増加させ、仕切板本体46を外周壁部53内に圧入する際の組み付け性を向上させることができる。すなわち、仕切板本体46とダイヤフラムリング50との組み付け時に仕切板本体46の変形等を防ぐことができるので、仕切板45とダイヤフラムリング50との密閉性を確保し、液室9のシール性を確保することができる。また、仕切板45とダイヤフラムリング50とが組み付けられた状態から外れ難くなるので、部品管理が容易になるとともに、部品の搬送が容易になる。
なお、上述した実施形態では、平板状の補強部材47を基盤部40の外周縁に沿って配置する構成について説明したが、図4に示すように、線材状の補強部材80を基盤部40の外周縁に沿って平面視略C字状に配置したり、軸線L方向に沿って長く形成された筒状の補強部材81を平面視略C字状に形成し、この補強部材81を基盤部40と同軸上に配置したりする構成にしても構わない。この場合も上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
この構成によれば、仕切板45の突部41をダイヤフラムリング50(内周壁部54)内へ圧入する際の圧入部分の剛性を高くすることができ、仕切板本体46を内周壁部54内に圧入する際の組み付け性を向上させることができる。この場合、特に突部41と内周壁部54との間の密閉性を確保することができるので、副液室9Bとオリフィス通路10との間のシール性を確保することができる。
この構成によれば、基盤部40と外周壁部53及び突部41と内周壁部54における圧入荷重を増加することができるので、ダイヤフラムリング50と仕切板45との更なる組み付け性の向上を図ることができる。
次に本発明の第2実施形態について説明する。図8は第2実施形態におけるエンジンマウントの断面図であり、図9は補強部材の斜視図である。上述した実施形態では、本実施形態では仕切板本体46の周方向全周に亘って埋設された環状の補強部材を用いる点で、上述した第1実施形態と相違している。なお、以下の説明では、上述した第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、説明は省略する。
延出部177は、金属等の硬質体からなり、第1円弧部76と一体形成されており、その先端が仕切板本体46における主液室側オリフィス開口42の周方向両側の周縁部を通って副液室9Bを臨む位置まで延設されている。
第2円弧部178は、金属等の硬質体からなり、仕切板本体46における主液室側オリフィス開口42の周縁部を取り囲むように埋設されている。具体的に、第2円弧部178は、周方向において主液室側オリフィス開口42の形成範囲よりも僅かに広い角度範囲で形成された円弧状の平板である。また、第2円弧部178は、ダイヤフラムリング50の内周壁部54と平面視で重なるように配置されている。具体的に、第2円弧部178は、内周縁が平面視で副液室9Bを臨む位置まで延出している一方、外周縁はダイヤフラムリング50の内周壁部54上に配置されている。そして、第2円弧部178の周方向両端部は、主液室側オリフィス開口42の周方向両側において、延出部177の先端に連結されている。
ところで、従来のエンジンマウント600では、図19に示すように、内筒(不図示)が外筒6に対して相対的に上方に大きく移動して、エンジンマウント600にリバウンド方向の振動が入力された場合、仕切板45がダイヤフラムリング50に対して浮き上がり、仕切板45とダイヤフラムリング50との当接部分に隙間Sが生じる虞がある。その結果、仕切板45とダイヤフラムリング50との間に形成されたオリフィス通路10と副液室9Bとの間のシール性を維持できず、両液室9A,9B間がオリフィス通路10を介さずにリークする虞がある。その結果、オリフィス通路10内を流通する液体が、リーク部分から直接副液室9Bにリークすることで、(図19中矢印T参照)、エンジンマウント600の振動吸収性能が低下する原因になる。
ここで、図10に示すように、エンジンマウント100にリバウンド方向の振動が入力された場合、仕切板45の径方向中央部が上方に向けて湾曲することになる。この場合、仕切板45の仕切板本体46は総ゴムで形成されているので、主液室9Aの液圧の変化に追従するようにスムーズに湾曲することになるが、仕切板本体46内の主液室側オリフィス開口42の周縁部に補強部材147(第2円弧部178)を埋設することで、オリフィス通路10と窪み部60との間に挟持されていない部分、すなわち主液室側オリフィス開口42の周縁部を補強することができる。すなわち、第2円弧部178及び延出部177によって仕切板本体46における主液室側オリフィス開口42の周縁の剛性を高くして、主液室側オリフィス開口42の周縁を撓み難くすることができる。その結果、エンジンマウント100に大きな振動が入力された場合であっても、仕切板45がダイヤフラムリング50の内周壁部54における上端部面から浮き上がることを防止し、主液室側オリフィス開口42とダイヤフラムリング50の内周壁部54との間のシール性を維持することができる。なお、補強部材147のうち、延出部177及び第2円弧部178は主液室側オリフィス開口42の周縁部のみにしか配置されていないので、仕切板本体46の弾性変形が阻害されることがない。
また、本実施形態によれば、エンジンマウント100に大きな振動が入力された場合であっても、仕切板45がダイヤフラムリング50の内周壁部54における上端部面から浮き上がることを防止し、主液室側オリフィス開口42とダイヤフラムリング50の内周壁部54との間のシール性を維持することができる。
その結果、オリフィス通路10内に存在する液体が、オリフィス通路10を介さずに副液室9B内にリークすることを防止することができるので、エンジンマウント1の振動吸収性能を向上させることができる。なお、補強部材47は、仕切板本体46内に埋設されているので、主液室9A側には補強部材47等の硬質部材は露出せず、主液室9Aの隔壁はゴム弾性体(弾性体8や仕切板本体46)のみによって構成される。したがって、キャビテーション現象の気泡崩壊時の衝撃は、仕切板本体46によって確実に吸収されるので、キャビテーション現象による異音の発生を抑えた上で、仕切部材4のシール性を維持することができる。
しかも、本実施形態では、上述した第1円弧部76と第2円弧部178とが補強部材147として一体形成されているので、部品点数及び組付工数の削減を図ることができる。したがって、製造コストの低減が可能になるとともに、仕切板本体46内における補強部材147のガタツキを防止することができる。
なお、本実施形態においても、補強部材の形状、配置位置等については適宜設計変更が可能である。すなわち、図11に示すように、線材状の補強部材180を基盤部40の外周縁及び主液室側オリフィス開口42の周縁に沿って環状に延設させたり、図12に示すように、筒状の補強部材181を基盤部40の外周縁及び主液室側オリフィス開口42の周縁に沿って環状に延設させたりする構成にしても構わない。この場合も上述した第2実施形態と同様の効果を奏することができる。
この構成によれば、ダイヤフラムリング50と仕切板45との更なる組み付け性の向上を図った上で、仕切板45がダイヤフラムリング50の内周壁部54における上端面から浮き上がることを防止することができる。
例えば、上述した実施形態では、内筒7に、振動発生源である図示しないエンジンがエンジン側ブラケットを介して連結され、外筒6に、振動受部である図示しない車体が車体側ブラケット等を介して連結されているが、本発明は、内筒7に振動受部が連結され、外筒6にエンジン側ブラケット等を介して振動発生源が連結されていてもよい。
この場合、上述したエンジンマウント1では仕切板本体46内に円弧部76が配置されているので、仕切板45とダイヤフラムリング50との組み付け後、仕切板45とダイヤフラムリング50とが外れ難くなるので、液中搬送時において部品の搬送が容易になる。
また、本発明は、外周壁部53の上端を係止する係止部と、仕切板45を挟持するための突出部と、をそれぞれ別途に形成されていてもよい。例えば、図16に示すように、外筒306に中間部分に、段差状の係止部360Aが形成され、外筒306の上端部に、下方に向かうに従い漸次縮径されたテーパー状の突出部360Bが形成された構成であってもよい。
また、上述した実施形態では、断面視U字状のダイヤフラムリング50の開放端が仕切板45によって閉塞され、仕切板45と底壁部52と外周壁部53と内周壁部54とによってオリフィス通路10が形成されているが、本発明は、上述した形状のダイヤフラムリング50に限定されるものではなく、他の形状のダイヤフラムリング50であってもよい。
また、上述した実施形態では、下側筒状部62の内周面に被覆ゴム63が形成され、外周壁部53の外周面に被覆ゴム55が形成されており、下側筒状部62と外周壁部53との間に被覆ゴム55,63が介在された構成になっているが、本発明は、下側筒状部62及び外周壁部53のうちの何れか一方にのみ被覆ゴムが形成された構成であってもよく、或いは、下側筒状部62と外周壁部53との間にゴム層が介在されていない構成にすることも可能である。
4 仕切部材
6,106,206,306,406,506 外筒(第1取付部材)
7 内筒(第2取付部材)
8 弾性体
9 液室
9A 主液室
9B 副液室
10 オリフィス通路(制限通路)
42 主液室側オリフィス開口(連通部)
45 仕切板
46 仕切板本体
47,147 補強部材
50,150,250 ダイヤフラムリング(硬質部材)
52 底壁部
53 外周壁部(第2筒状部)
54 内周壁部(支持部)
55 被覆ゴム(ゴム層)
60 窪み部(突出部、係止部)
62 下側筒状部(第1筒状部)
63 被覆ゴム(ゴム層)
64 カシメ部
76 第1円弧部(第1補強部、補強部材)
154 支持部
160 段差部(突出部、係止部)
177 延出部(補強部材)
178 第2円弧部(第2補強部)
257 カシメ部
260,560 フランジ部(突出部、係止部)
360A 係止部
360B 突出部
562 第1筒状部
Claims (4)
- 振動発生部及び振動受部のうちの何れか一方に連結される筒状の第1取付部材、及び他方に連結される第2取付部材と、
前記第1取付部材と前記第2取付部材とを弾性的に連結するするとともに、前記第1取付部材の一方側の開口端を閉塞する弾性体と、
前記第1取付部材の他方側の開放端を閉塞するダイヤフラムと、
前記弾性体と前記ダイヤフラムとの間に形成されて液体が封入された液室を、前記弾性体を壁面の一部とする一方側の主液室と、前記ダイヤフラムを壁面の一部とする他方側の副液室とに区画し、かつ前記主液室と前記副液室とを連通する制限通路が形成された仕切部材と、を備えた液体封入型の防振装置において、
前記第1取付部材には、径方向内側に突出した突出部と、該突出部よりも前記他方側に配設された第1筒状部とが、備えられ、
前記仕切部材には、前記液室を前記主液室及び前記副液室に区画する仕切板と、前記弾性体よりも硬い硬質体で構成された環状の硬質部材とが備えられ、
前記硬質部材には、前記第1筒状部と同軸上に配置された第2筒状部と、該第2筒状部の内側に配置されて前記仕切板を支持する支持部と、が備えられており、
前記第1及び第2筒状部のうちの何れか一方の筒状部は他方の筒状部の内側に配置されており、
前記第1取付部材及び前記硬質部材のうち、前記他方の筒状部を備える一方の部材には、前記一方の筒状部の何れか一方の端部を係止する係止部と、径方向内側に折り曲げられて前記一方の筒状部の何れか他方の端部を係止するカシメ部と、がそれぞれ形成されており、
前記一方の筒状部は、前記係止部と前記カシメ部との間に挟持され、
前記仕切板は、前記突出部と前記支持部との間に挟持された弾性材料からなる仕切板本体と、
前記仕切板本体の内部に埋設され、前記仕切板本体よりも硬い硬質体で構成された補強部材とを備え、
前記硬質部材は、環状の底壁部と、該底壁部の外縁部に立設された外周壁状の前記第2筒状部と、前記底壁部の内縁部に立設された内周壁状の前記支持部と、により断面視U字状に形成されており、
該断面視U字状の前記硬質部材の開放端が前記仕切板によって閉塞され、該仕切板と前記底壁部と前記第2筒状部と前記支持部とによって囲まれた空間が、前記主液室と前記副液室とを連通する前記制限通路を構成し、
前記仕切板本体には、軸方向に沿って貫通し、前記主液室と前記制限通路とを連通する連通部が形成され、
前記補強部材は、前記一方の筒状部の内側において環状に延設されており、
前記補強部材は、前記仕切板本体の周縁部に沿って配置された第1補強部と、前記第1補強部の両端部を架け渡すように形成され、前記連通部の周縁を囲むように配置された第2補強部とを備えていることを特徴とする防振装置。 - 請求項1記載の防振装置において、
前記第2筒状部が前記第1筒状部の内側に配置され、前記第1取付部材に前記係止部及び前記カシメ部がそれぞれ形成され、前記係止部と前記カシメ部との間に前記第2筒状部が挟持されていることを特徴とする防振装置。 - 請求項1または請求項2に記載の防振装置において、
前記硬質部材の径方向内側には、前記副液室内の液圧の変化に応じて変形可能な薄膜状のダイヤフラムゴムが固着されていることを特徴とする防振装置。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか記載の防振装置において、
前記第1筒状部と前記第2筒状部との間にゴム層が介在されていることを特徴とする防振装置。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010004164A JP5427616B2 (ja) | 2010-01-12 | 2010-01-12 | 防振装置 |
PCT/JP2011/050352 WO2011087019A1 (ja) | 2010-01-12 | 2011-01-12 | 防振装置 |
CN201180013197.7A CN102792050B (zh) | 2010-01-12 | 2011-01-12 | 隔振装置 |
EP11732889.8A EP2525116B1 (en) | 2010-01-12 | 2011-01-12 | Antivibration device |
US13/521,521 US8814151B2 (en) | 2010-01-12 | 2011-01-12 | Antivibration device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010004164A JP5427616B2 (ja) | 2010-01-12 | 2010-01-12 | 防振装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011144830A JP2011144830A (ja) | 2011-07-28 |
JP5427616B2 true JP5427616B2 (ja) | 2014-02-26 |
Family
ID=44459865
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010004164A Active JP5427616B2 (ja) | 2010-01-12 | 2010-01-12 | 防振装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5427616B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107210804A (zh) * | 2015-03-06 | 2017-09-26 | 欧姆龙株式会社 | 无线机 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6460781B2 (ja) * | 2014-12-25 | 2019-01-30 | Toyo Tire株式会社 | 液体封入式防振装置 |
JP6460782B2 (ja) * | 2014-12-25 | 2019-01-30 | Toyo Tire株式会社 | 液体封入式防振装置 |
CN109790901A (zh) | 2016-09-27 | 2019-05-21 | 株式会社普利司通 | 防振装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5038210B2 (ja) * | 2008-03-28 | 2012-10-03 | 東海ゴム工業株式会社 | 流体封入式防振装置 |
JP5264255B2 (ja) * | 2008-04-04 | 2013-08-14 | 株式会社ブリヂストン | 防振装置 |
-
2010
- 2010-01-12 JP JP2010004164A patent/JP5427616B2/ja active Active
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107210804A (zh) * | 2015-03-06 | 2017-09-26 | 欧姆龙株式会社 | 无线机 |
CN107210804B (zh) * | 2015-03-06 | 2021-03-12 | 欧姆龙株式会社 | 无线机 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011144830A (ja) | 2011-07-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5264255B2 (ja) | 防振装置 | |
JP4919783B2 (ja) | 液封防振装置 | |
JP5170809B2 (ja) | 液封防振装置 | |
WO2011087019A1 (ja) | 防振装置 | |
JP5882125B2 (ja) | 液封入式防振装置 | |
JP5427616B2 (ja) | 防振装置 | |
JP5882124B2 (ja) | 液封入式防振装置 | |
JP2011149493A (ja) | 液封入式防振装置 | |
JP2011144829A (ja) | 防振装置 | |
JP5572523B2 (ja) | 防振装置 | |
JP2002310222A (ja) | 液封防振装置 | |
JP2007078084A (ja) | 液体封入式防振装置及びその製造方法 | |
JP5893482B2 (ja) | 液封入式防振装置 | |
JP6343486B2 (ja) | 液封入式防振装置 | |
JP5572524B2 (ja) | 防振装置 | |
JP2004251431A (ja) | 液封入式防振装置 | |
JP5802472B2 (ja) | 防振装置 | |
JP6653591B2 (ja) | 液体封入式防振装置 | |
JP2009127780A (ja) | 液体封入式防振装置 | |
JP5690988B2 (ja) | 液封入式防振装置 | |
JP5925564B2 (ja) | 液封入式防振装置 | |
JP5156489B2 (ja) | 防振装置 | |
JP5740292B2 (ja) | 防振装置の製造方法、及び防振装置 | |
JP2014047897A (ja) | 液封入式防振装置および液封入式防振装置の製造方法 | |
JP2010106920A (ja) | 防振装置及び防振装置の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130110 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130813 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131008 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20131105 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20131202 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 5427616 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |