JP2014047897A - 液封入式防振装置および液封入式防振装置の製造方法 - Google Patents

液封入式防振装置および液封入式防振装置の製造方法 Download PDF

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和幸 飯田
Shingo Hatakeyama
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Abstract

【課題】部品点数の増加を抑止して、製品コストの削減を図りつつ、液封入室に一定量の気体を安定して封入可能とし、キャビテーションの抑制効果を確実に発揮可能な液封入式防振装置および液封入式防振装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】大気中で組み立てられた仕切り部材20には、ゴム壁22の凹部22bと仕切り板23の壁面との間の空間Sに気体が保持される。よって、仕切り部材20を液中で第1加硫成形体Aに装着してダイヤフラム9が被せることで、液封入室に一定量の気体を安定して封入できる。その結果、キャビテーションの抑制効果を確実に発揮させることができる。また、仕切り部材20を利用して、液封入室へ気体を封入することができ、気体を封入するための部材を別途設けることが不要なので、その分、部品点数の増加を抑制して、製品コストの削減を図ることができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、液封入式防振装置および液封入式防振装置の製造方法に関し、特に、部品点数の増加を抑止して、製品コストの削減を図りつつ、液封入室に一定量の気体を安定して封入可能とし、キャビテーションの抑制効果を確実に発揮可能な液封入式防振装置および液封入式防振装置の製造方法に関するものである。
液封入式防振装置は、例えば、エンジン側に取り付けられる第1取付け部材と車体側に取り付けられる第2取付け部材とがゴム状弾性体からなる防振基体で連結され、第2取付け部材に取付けられたダイヤフラムと防振基体との間に液封入室が形成される。液封入室は、仕切り部材によって第1液室および第2液室に仕切られ、これら第1液室および第2液室は、オリフィスによって互いに連通される。
この液封入式防振装置によれば、オリフィスを介した第1液室および第2液室間の液流動による液柱共振作用や防振基体の制振効果により、振動減衰機能と振動絶縁機能とを果すことができる。
一方で、液封入式防振装置では、キャビテーションによる異音が問題となる。キャビテーションは、オリフィスが目詰まりするような大振幅高周波数の振動が入力された際に、第1液室が過度な負圧状態となり、封入された液の飽和蒸気圧を下回ることで、多数の気泡が発生する現象であり、このようにして発生した気泡が消滅する際の衝撃音が外部(車室内)へ伝達され異音となる。
これに対し、特許文献1には、第1液室内に気体が直接封入された液封入式防振装置が開示され、特許文献2には、剛性部材の凹部を弾性膜により密閉して空気室を形成した応力緩和部材を備え、その応力緩和部材を第1液室内に収容した液封入式防振装置が開示される。
これらの液封入式防振装置によれば、大振幅の振動入力により、第1液室内に所定以上の負圧が生じると、特許文献1では封入された気体が、特許文献2では圧力緩和部材の空気室が、その容積をそれぞれ増大させることで、第1液室の負圧を緩和して、キャビテーションの発生を抑制する。
特開平08−054038(段落0044、図1Aなど) 特開2007−198411(段落0009,0010、図1など)
しかしながら、上述した従来の液封入式防振装置において、特許文献1の技術では、液封入室に気体を直接封入する構造であるため、液封入室に一定量の気体を安定して封入することが困難であるという問題点があった。気体の封入量が不足すれば、キャビテーションの抑制効果を発揮できず、気体の封入量が過大となれば、減衰特性の低下を招く。
特許文献2の技術では、弾性膜により空気室を密閉する構造上、空気室の容積を一定量に管理することが容易である一方、容積を増大させるためには弾性膜を変形させる必要があり、その分、液封入室の負圧の緩和能力が低下するため、キャビテーションの抑制効果を十分に発揮できないという問題点があった。また、特許文献2の技術では、圧力緩和部材が別途必要となり、部品点数が嵩むため、その分、製品コストの増加を招くという問題点があった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、部品点数の増加を抑止して、製品コストの削減を図りつつ、液封入室に一定量の気体を安定して封入可能とし、キャビテーションの抑制効果を確実に発揮可能な液封入式防振装置および液封入式防振装置の製造方法を提供することを目的としている。
課題を解決するための手段および発明の効果
請求項1記載の液封入式防振装置または請求項4記載の液封入式防振装置の製造方法によれば、仕切り部材が、筒状部材の周壁部の内側に配設されオリフィスを形成する環状のオリフィス形成体と、そのオリフィス形成体の内周面の間を塞ぐ円板状に形成されゴム状弾性体からなるゴム壁と、そのゴム壁の中央に形成された貫通孔を介して互いに連結され、ゴム壁の壁面を表裏から軸方向で挟み込む一対の仕切り板とからなり、一対の仕切り板の軸方向の変位量がゴム壁により規制される。
よって、比較的低周波数域での大振幅振動の入力に対しては、オリフィスを介した液流動効果(液柱共振作用)により、振動減衰機能を発揮する一方、比較的高周波数域での微振幅振動の入力に対しては、一対の仕切り板の往復動変位により液圧を吸収して、低動ばね特性を発揮できる。さらに、一対の仕切り板がゴム壁で支持されることから、衝突時に衝撃を緩和して、異音の発生を抑制できる。
この場合、請求項1又は請求項4によれば、仕切り部材は、ゴム壁の壁面の表裏の少なくとも一方に凹部が凹設されると共に、そのゴム壁の凹部が一対の仕切り板により閉封されるので、それら凹部と仕切り板との間に形成される空間を、一定量の気体を保持しておくための空間として利用することができる。
即ち、大気中で組み立てた仕切り部材(請求項4では仕切り部材組立工程において組み立てられた仕切り部材)が、第1取付け部材に防振基体を介して連結された筒状部材(請求項4では第1加硫成形工程により加硫成形された第1加硫成形体)の後端開口からその筒状部材の内部に液中で挿入された後、筒状部材の後端開口にダイヤフラムが取り付けられて、液封入室が形成される(請求項4では液封入室形成工程が実行される)ことで、気体を内部に保持する上記空間が、液封入室の内部に配置される。
比較的大振幅の振動入力(静的な入力を含む)に伴い、一対の仕切り板が軸方向に往復動変位され、仕切り板による凹部の閉封が解除される(即ち、ゴム壁の壁面の凹部と仕切り板との間に隙間が形成される)ことで、上記空間内に保持される気体を、液封入室へ排出することができる。その結果、液封入室に一定量の気体を安定して封入可能とし、キャビテーションの抑制効果を確実に発揮させることができる。
また、仕切り部材(即ち、比較的低周波数域での大振幅振動入力時の振動減衰機能と、比較的高周波数域での微振幅振動入力時の低動ばね特性との両立を図るための部材)を利用して、液封入室へ気体を封入することができ、液封入室へ気体を封入するための部材を別途設けることが不要なので、その分、部品点数の増加を抑制して、製品コストの削減を図ることができる。
請求項2記載の液封入式防振装置または請求項5記載の液封入式防振装置の製造方法によれば、請求項1記載の液封入式防振装置または請求項4記載の液封入式防振装置の製造方法の奏する効果に加え、一対の仕切り板が、径方向外側へ向かうに従ってゴム壁の壁面から離間する方向へ断面円弧状に湾曲する湾曲部を備え、その湾曲部が、軸方向視において凹部と重なって位置する又は前記凹部よりも径方向外側に位置するので、液封入室を形成した後(請求項5では液封入室形成工程およびかしめ工程の実行後)、一対の仕切り板を軸方向に往復動変位させ、仕切り板による凹部の閉封を解除させる(即ち、ゴム壁の壁面と仕切り板との間に隙間を形成する)際には、必要とされる仕切り板の変位量をより小さくして、上記空間から液封入室へ気体を効率的に排出することができる。
例えば、工場出荷時に、液封入式防振装置に振動を入力して(静的な入力を含む)、上記空間から液封入室へ気体を排出する工程を実行する場合には、その工程に要する時間を短縮して、製造コストの削減を図ることができる。また、かかる工程を実行せず、車両の走行に伴う振動入力により、上記空間から液封入室へ気体を排出する場合には、液封入室に一定量の気体が封入された状態、即ち、キャビテーションを抑制できる状態が形成されるまでの期間を短縮することができる。
請求項3記載の液封入式防振装置または請求項6記載の液封入式防振装置の製造方法によれば、請求項2記載の液封入式防振装置または請求項5記載の液封入式防振装置の製造方法の奏する効果に加え、凹部が、ゴム壁の第1液室側の壁面に凹設されるので、上記空間に保持された気体を第1液室に直接排出することができる。即ち、キャビテーションの抑制には、第1液室に一定量の気体が封入されていることが有効であるところ、請求項3又は請求項6によれば、上記空間から気体を第1液室へ直接排出できるので、キャビテーションを抑制可能な状態を早期に形成することができる。
また、凹部の凹設を、ゴム壁の一方の壁面のみ(他方の壁面には凹設されない)とすることで、他方(第2液室側)の壁面では、仕切り板にその全体を当接させることができ、その分、異音の発生を抑制することができる。
本発明の第1実施形態における液封入式防振装置の断面図である。 仕切り部材の断面図である。 仕切り部材の分解断面図である。 図3の矢印IV方向視における第2加硫成形体(オリフィス形成壁およびゴム壁)の上面図である。 仕切り部材の部分拡大断面図である。 液封入式防振装置の分解断面模式図である。 仕切り部材の断面図であり、オリフィス形成体に対して一対の仕切り板が軸方向に変位した状態が図示される。 第2実施形態における仕切り部部材の断面図である。 第3実施形態における仕切り部部材の断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、液封入式防振装置100の全体構成について説明する。図1は、本発明の第1実施形態における液封入式防振装置100の断面図である。
図1に示すように、液封入式防振装置100は、自動車のエンジンを支持固定しつつ、そのエンジン振動を車体フレームへ伝達させないようにするための防振装置であり、エンジン側に取り付けられる第1取付け金具1と、エンジン下方の車体フレーム側に取付けられる筒状の第2取付け金具2と、これらを連結すると共にゴム状弾性体から構成される防振基体3とを主に備える。
第1取付け金具1は、アルミニウム合金などから略円柱状に形成され、図1に示すように、その略中央部には、取付けボルト4が上方へ向けて突設される。また、取付けボルト4の側方には、位置決め凸部1aが凸設される。また、第1取付け金具1の下方部分は、外径方向にフランジ状に張り出して形成され、この張り出し部分は、防振基体3内に埋設される。
第2取付け金具2は、防振基体3が加硫成形される筒状金具6と、その筒状金具6の下方に取着される底金具7とを備えて構成される。筒状金具6は上広がりの開口を有する筒状に、底金具7はカップ状に、それぞれ形成される。
なお、筒状金具6は鉄鋼材料から、底金具7はアルミニウム合金から、それぞれ構成される。また、底金具7の底部には、取付けボルト8が突設されると共に、その取付けボルト8の側方には、位置決め凸部7aが凸設される。
防振基体3は、ゴム状弾性体から断面略円錐台形状に形成され、第1取付け金具1の下面側と筒状金具6の上端開口部との間に加硫接着される。また、防振基体3の下端部には、筒状金具6の内周面を覆うゴム膜3aが連なっており、このゴム膜3aには、後述するオリフィス部材20におけるオリフィス形成体21の外周部が密着される。
防振基体3の上端部(図1上側)は、第1取付け金具1の張り出し部分を覆う覆設部3bを備えており、この覆設部3bがスタビライザー金具8に当接することで、大変位時のストッパ作用が得られるように構成される。なお、スタビライザー金具8は、筒状金具6の上端部にかしめ固定される。また、スタビライザー金具8の上面側には、ゴム状弾性体から構成されるカバー部材13が装着される。
ダイヤフラム9は、ゴム状弾性体から部分球状を有するゴム膜状に形成され、第2取付け金具2に取着される。その結果、このダイヤフラム9の上面側と防振基体3の下面側との間に、液封入室11が形成される。なお、ダイヤフラム9は、上面視ドーナツ状の取付け板10に加硫接着されており、その取付け板10が筒状金具6と底金具7との間でかしめ固定されることにより、第2取付け金具2に取着される。
液封入室11には、エチレングリコールなどの不凍性の液(図示せず)が封入される。液封入室11は、第2取付け金具2の内周側に配設される仕切り部材20によって、防振基体3側(図1上側)の第1液室11Aと、ダイヤフラム9側(図1下側)の第2液室11Bとの2室に仕切られる。
仕切り部材20は、防振基体3に設けた段差部分とダイヤフラム9との間で上下(図1上下)に挟持固定され、第2取付け金具2(筒状金具6)の内周面を覆うゴム膜3aとの間に、周方向に延びるオリフィス25を形成する。オリフィス25は、第1液室11Aと第2液室11Bとを連通させるオリフィス流路である。ここで、図2を参照して、仕切り部材20の詳細構成について説明する。
図2は、仕切り部材20の断面図である。図2に示すように、仕切り部材20は、筒状部材6の内側に配設される環状のオリフィス形成体21と、そのオリフィス形成体21の内周面の間を塞ぐ円板状に形成されると共にゴム状弾性体からなるゴム壁22と、そのゴム壁22の表裏(図1上下)の壁面is,osを軸O方向で上下から挟み込む一対の仕切り板23とを備える。
ゴム壁22の中央には、貫通孔22aが貫通形成され、その貫通孔22aを介して一対の仕切り板23が連結される。また、ゴム壁22の表の壁面isには、凹部22bが凹設され、その凹部22bは、ゴム壁22の表裏の壁面is,osを軸O方向で挟み込む仕切り板23により閉封される(図2から図5参照)。ここで、図3を参照して、オリフィス形成体21について説明する。
図3は、仕切り部材20の分解断面図である。図2及び図3に示すように、オリフィス形成体21は、アルミニウム合金から構成される部材であり、軸Oを有する円筒状に形成される円筒部21aと、その円筒部21aの外周面から径方向外側へ向けてフランジ状に張り出すと共に軸O方向に所定間隔を隔てて対向する一対の張出壁21b,21cとを備える。張出壁21b,21cの外周縁が、筒状金具6(第2取付け金具2)の内周壁を覆うゴム膜3aに密着することで、オリフィス形成体21とゴム膜3aとの間に、周方向に延びるオリフィス25が形成される(図1参照)。
オリフィス形成体21の円筒部21の内周側には、ゴム壁22が配設される。ここで、図3及び図4を参照して、ゴム壁22について説明する。図4は、図3の矢印IV方向視における第2加硫成形体B(オリフィス形成壁21及びゴム壁22)の上面図である。なお、ゴム壁22の表裏(図3上側および下側)の壁面において、第1液室11Aに面する側を壁面isと、第2液室11Bに面する側を壁面osと、それぞれ称す。
図3及び図4に示すように、ゴム壁22は、ゴム状弾性体から上面視円形の円板状に形成され、その円板外周部がオリフィス形成体21(円筒部21a)の内周面に加硫接着されることで、オリフィス形成体21の内周面の間を塞ぐ部材であり、貫通孔22aと、凹部22bとを備える。なお、ゴム壁22は、軸O側から外周側(オリフィス形成体21)へ向かうに従って厚み寸法(図3上下方向寸法)が漸次拡大される。
貫通孔22aは、上面視円形の孔であり、ゴム壁22の中央部において軸Oに沿って貫通形成される。凹部22bは、ゴム壁22の表(図3上側)の壁面isに複数(本実施形態では6個)が凹設される。なお、凹部22bは、表の壁面isのみに凹設され、裏の壁面osには凹設されない。
凹部22bは、図4に示すように、周方向に沿って等間隔に並設され、凹部22bの上面視形状は、軸Oを中心とする円環形状を、軸Oから放射直線状に延びる直線により分断した形状に形成される。また、凹部22bの断面形状は、図3に示すように、軸Oから離間する側ほど壁面isからの凹設深さが深くされ、凹部22bの凹設後のゴム壁22の厚み寸法(即ち、凹部22bの底面と裏の壁面osとの間に残るゴム壁22の厚み寸法)が略一定とされる。
図2に戻って説明する。一対の仕切り板23は、樹脂材料から2枚の皿状に形成され、ゴム壁22を軸O方向で上下から挟み込み、ゴム壁22の表裏の壁面is,osの一部(凹部22bを含む範囲)に密着される。ここで、図3及び図5を参照して、仕切り板23について説明する。
図5は、仕切り部材20の部分拡大断面図である。図3及び図5に示すように、一対の仕切り板23の一方(図3上側)には、中央に貫通孔が形成されると共に、他方(図3下側)には、中央に凸部が形成され、これら貫通孔および凸部が、ゴム壁22の貫通孔22aを介して、互いに嵌合され、超音波溶着により溶着固定されることで、一対の仕切り板23が連結される。なお、この溶着固定のための貫通孔および凸部の形状を除き、一対の仕切り板23は、互いに同一の形状(上面視円形の円板状)に形成される。
仕切り板23の直径寸法(図3左右方向寸法)は、オリフィス形成体21の円筒部21aにおける最小の内径寸法(図3左右方向寸法)よりも小さくされる。即ち、仕切り板23の外周縁は、円筒部21aの内周縁(ゴム壁22の外周縁)よりも径方向内側(軸O側)で終端する。
仕切り板23のゴム壁22に対向する側の壁面は、軸Oに略平行な平坦面として形成される平坦部23aと、その平坦部23aの径方向外側に連設されると共に径方向外側へ向かうに従ってゴム壁22の壁面is,osから離間する方向へ断面円弧状に湾曲する湾曲部23bとを備える。
仕切り部材20の組み立て状態では、ゴム壁22は、一対の仕切り板23における平坦部23aの全面と湾曲部23bの径方向内側部分とによって、軸O方向に所定の圧縮率で圧縮された状態で挟み込まれる。即ち、平坦部23aの全面と湾曲部23bの径方向内側部分とが、ゴム壁22の壁面is,osに密着される。一方、湾曲部23bの径方向外側部分とゴム壁22の壁面is,osとの間には、径方向外側へ向かうほど漸次間隔が広くなる隙間が形成される。
この場合、ゴム壁22の凹部22bは、湾曲部23bの径方向外側部分とゴム壁22の壁面isとの間の隙間が最小となる位置よりも径方向内方側に位置する。即ち、仕切り部材20の組み立て状態では、図5に示すように、ゴム壁22の壁面isには、凹部22bを含む領域に、仕切り板23の壁面(平坦部23a及び湾曲部23b)が密着され、この仕切り板23の壁面によって凹部22bが閉封される。その結果、仕切り板23の壁面と凹部22bとの間に密閉された空間Sが形成される。
なお、仕切り板23の湾曲部23bに挟み込まれる部分のゴム壁22の圧縮率は、振幅の大きさが基準値以上の振動が入力された場合には、仕切り板23が軸O方向へ変位されることで、仕切り位置23の湾曲部23bがゴム壁22の壁面isから離間されるように設定される。よって、基準値以上の振幅の振動が入力された場合には、仕切り板23による凹部22bの閉封が、少なくとも一部(凹部22bの径方向外側、図5右側)で解除される。
なお、このゴム壁22の軸O方向での圧縮率を、図5を例に説明すると、凹部22bよりも径方向内側(軸O側)の領域では、圧縮率が径方向(図5左右方向)に沿って略一定に設定され、凹部22bに対応する領域では、径方向内側の端部(図5左端)から径方向外側へ向かうに従って圧縮率が大きくなり、凹部22bの径方向中央(図5左右方向中央)で圧縮率が最大となり、その最大となる位置から径方向外側へ向かうに従って圧縮率が小さくなり、上記隙間が形成される位置(凹部22bの径方向外側の端部)に至るように設定される。
このように、凹部22bの径方向中央(図5左右方向中央)において最大となるように、圧縮率を設定することで、凹部22bの仕切り板23による閉封を、凹部22bの径方向外側において解除して(即ち、基準値以上の振幅の振動入力時に凹部22bを開放して)、凹部22b(空間S)内に保持されている気体を液封入室11(図1参照)へ確実に排出させることができる一方、仕切り板23の壁面(平坦部23a及び湾曲部23b)がゴム壁22の壁面is,osから離間し過ぎることを抑制して、衝突時の異音の発生を低減することができる。
次いで、図6を参照して、液封入式防振装置100の製造方法について説明する。図6は、液封入式防振装置100の分解断面模式図である。なお、図6では、第1加硫成形体Aが液中に沈められた状態が図示される。また、本実施形態において説明する液封入式防振装置100の製造工程は一例であり、各工程の先後を入れ替えても良い。例えば、第1加硫工程と仕切り部材組立工程とはいずれが先に行われても良く、或いは、同時に行われても良い。
液封入式防振装置100の製造は、まず、第1加硫成形体Aと、第2加硫成形体Bと、ダイヤフラム9とを加硫金型により加硫成形する(第1加硫成形工程および第2加硫成形工程)。なお、第1加硫成形体Aは、第1取付け金具1と筒状金具6(第2取付け金具2)との間に防振基体3を加硫成形した成形体であり、第2加硫成形体Bは、オリフィス形成体21の内周側にゴム壁22を加硫成形した成形体(図3及び図4参照)である。
次いで、第2加硫成形体Bに対し、その第2加硫成形体Bにおけるゴム壁22の貫通孔22aを介して、一対の仕切り板23を連結し(即ち、一方の仕切り板23の貫通孔に他方の仕切り板23の凸部を嵌め込み)、連結部分(嵌め込み部分)を超音波溶着により溶着固定することで、仕切り部材20を組み立てる(仕切り部材組立工程、図2及び図3参照)。
この仕切り部材組立工程は、大気中で行われる。よって、仕切り部材20が組み立てられると、ゴム壁22の壁面isに仕切り板23の壁面(平坦部23a及び湾曲部23b)が密着されることで、凹部22bが閉封され、これら仕切り板23の壁面と凹部22bとの間に密閉された空間Sが形成されると共に、その空間S内に気体が保持される(図5参照)。
このように、加硫成形または超音波溶着により、第1加硫成形体A、仕切り部材20及びダイヤフラム9を製造した後は、これらを液中にて組み立てることで、液封入室11(図1参照)を形成する。
即ち、図6に示すように、加硫成形体Aを液中に沈めると共に、大気中で組み立てた(即ち、空間Sに気体が保持された)仕切り部材20を液中に沈め、液中において、第1加硫成形体Aの筒状金具6(第2取付け金具2)の後端開口(図6上側開口)から仕切り部材20を筒状金具6の内部へ挿入し、次いで、筒状金具6の後端開口にダイヤフラム9を取り付ける(被せる)ことで、ダイヤフラム9と防振基体3との間に液封入室11(図1参照)を形成する(液封入室形成工程)。
ダイヤフラム9と防振気体3との間に液封入室11を形成した後は、その液封入室11が形成された加硫成形体Aを液中から取り出し、大気中において、筒状金具6の後端開口に底金具7を取り付けた(被せた)後、筒状金具6の後端にかしめ加工を施すことで、ダイヤフラム9及び底金具7をかしめ固定する(かしめ工程)。洗浄後、筒状金具6の先端にスタビライザー金具8をかしめ固定すると共に、カバー部材13を装着して、液封入式防振装置100の製造が完了される。
液封入式防振装置100によれば、一対の仕切り板23の軸O方向への変位量をゴム壁22により規制可能に構成される仕切り部材20を備えるので、比較的低周波数域での大振幅振動の入力に対しては、オリフィス25を介した液流動効果(液柱共振作用)により、振動減衰機能を発揮する一方、比較的高周波数域での微振幅振動の入力に対しては、一対の仕切り板23の往復動変位により液圧を吸収して、低動ばね特性を発揮できる。さらに、一対の仕切り板23がゴム壁22で支持されることから、衝突時に衝撃を緩和して、異音の発生を抑制できる。
この場合、液封入式防振装置100によれば、仕切り部材組立工程において、大気中で組み立てられた仕切り部材20には、空間Sに一定量の気体が保持されているので、液封入室形成工程において、液封入室11が形成されると、気体を内部に保持する空間Sが、液封入室11の内部に配置される。
よって、液封入式防振装置100に比較的大振幅の振動が入力されると、一対の仕切り板23が軸O方向に往復動変位され、仕切り板23の壁面(平坦部23a及び湾曲部23b)による凹部22bの閉封が解除される。ここで、仕切り板23の壁面による凹部22bの閉封が解除される状態について、図7を参照して説明する。
図7は、仕切り部材20の断面図であり、オリフィス形成体21に対して一対の仕切り板23が軸O方向に変位した状態が図示される。なお、図7に図示する矢印Uは、オリフィス形成体21に対する仕切り板23の相対移動方向に対応する。
比較的大振幅の振動入力により、第1取付け金具1が筒状金具6から離間する方向へ相対変位され(図1参照)、一対の仕切り板23がゴム壁22の弾性変形と共に第1液室11A側(矢印U方向)へ変位されると、図7に示すように、仕切り板23の壁面がゴム壁22の表の壁面isから離間する方向に変位され、仕切り板23の壁面とゴム壁22の壁面isとの間に径方向外側ほど大きな隙間が形成される。
これにより、液封入式防振装置100によれば、空間S(図5参照)内に保持される気体を、液封入室11へ排出することができ、その結果、液封入室11に一定量の気体を安定して封入可能とし、キャビテーションの抑制効果を確実に発揮させることができる。
また、液封入式防振装置100によれば、仕切り部材20(即ち、比較的低周波数域での大振幅振動入力時の振動減衰機能と、比較的高周波数域での微振幅振動入力時の低動ばね特性との両立を図るために、ゴム壁22を一対の仕切り板23で挟みこんだ構造の部材)を利用して、液封入室11へ気体を封入することができ、液封入室11へ気体を封入するための部材を別途設けることが不要なので、その分、部品点数の増加を抑制して、製品コストの削減を図ることができる。
液封入式防振装置100によれば、一対の仕切り板23が、径方向外側へ向かうに従ってゴム壁22の壁面is,osから離間する方向へ断面円弧状に湾曲する湾曲部23bを備え、その湾曲部23bが、軸O方向視において凹部22bと重なって位置する(本実施形態では、凹部22bの径方向外側に湾曲部23bが重なる)ので、一対の仕切り板23を軸O方向に往復動変位させ、仕切り板23の壁面(平坦部23a及び湾曲部23b)による凹部22bの閉封を解除させる(即ち、図7に示すように、ゴム壁22の壁面isと仕切り板23の壁面(湾曲部23b)との間に隙間を形成する)際には、必要とされる仕切り板23の変位量をより小さくして、空間Sから液封入室11へ気体を効率的に排出することができる。
よって、例えば、工場出荷時に、液封入式防振装置100に振動を入力して、空間Sから液封入室11へ気体を排出する工程を実行する場合には、その工程に要する時間を短縮して、製造コストの削減を図ることができる。或いは、かかる工程を実行せず、車両の走行に伴う振動入力により、空間Sから液封入室11へ気体を排出する場合には、液封入室11に一定量の気体が封入された状態、即ち、キャビテーションを抑制できる状態が形成されるまでの期間を短縮することができる。
また、液封入式防振装置100によれば、ゴム壁22の表(即ち、第1液室11A側)の壁面isに凹部22bが凹設されるので、空間Sに保持された気体を第1液室11に直接排出することができる。即ち、キャビテーションの抑制には、第1液室11Aに一定量の気体が封入されていることが有効であるところ、本実施形態によれば、空間Sから気体を第1液室11Aへ直接排出できるので、キャビテーションを抑制可能な状態を早期に形成することができる。
なお、凹部22bの凹設を、ゴム壁22の一方の壁面isのみ(即ち、他方の壁面osには凹部22bが凹設されない構成)とすることで、ゴム壁22の他方の壁面osでは、仕切り板23の壁面にその他方の壁面os全体を当接させることができ、その分、異音の発生を抑制することができる。
次いで、図8を参照して、第2実施形態における仕切り部材220について説明する。第1実施形態では、仕切り部材20の組み立て状態(無負荷状態)において、凹部22bが仕切り板23の壁面(平坦部23a及び湾曲部23b)によって密閉される場合を説明したが、第2実施形態における仕切り部材220は、その組み立て状態(無負荷状態)で凹部222bの一部と仕切り板23の壁面との間に隙間が形成される。なお、上述した第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図8は、第2実施形態における仕切り部部材220の断面図である。凹部222bは、第1実施形態における凹部22bと同様に形成される。この場合、第2実施形態におけるゴム壁222は、第1実施形態におけるゴム壁22と同様に、軸O側から外周側(オリフィス形成体21)へ向かうに従って厚み寸法(図8上下方向寸法)が漸次拡大されるが、仕切り板23の壁面の内の湾曲部23bに対応する領域の厚み寸法が、第1実施形態におけるゴム壁22の厚み寸法よりも小さくされる。
よって、仕切り部材220の組み立て状態(無負荷状態)では、ゴム壁222は、一対の仕切り板23における平坦部23aに対応する領域では、軸O方向に所定の圧縮率で圧縮された状態で挟み込まれる一方、一対の仕切り板23における湾曲部23bに対応する領域では、湾曲部23bとゴム壁222の壁面is,osとの間に、径方向外側(図8右側)へ向かうほど漸次間隔が広くなる隙間が形成される。
即ち、凹部222bは、径方向外側の部分が開放された状態なる。この場合、凹部222bの径方向外側における開口外縁と仕切り板23の壁面(湾曲部23b)との間の隙間は、十分に小さな値(例えば、0.1mm〜1.5mm)とされる。本実施形態では、0.5mmとされる。
このように構成される仕切り部材220においても、第1実施形態の場合と同様に、液封入室11に一定量の気体を安定して封入することができる。即ち、仕切り板23と凹部222との間の上記隙間が十分に小さくされているので、仕切り部材220を大気中で組み立てた後、その仕切り部材220を液中で第1加硫成形体Aの筒状金具6の内部に挿入する際には(図6参照)、その挿入作業を、仕切り板23の壁面と凹部222bとの間に一定量の気体を保持させた状態で行うことができる。その結果、液封入室11に一定量の気体を安定して封入可能とし、キャビテーションの抑制効果を確実に発揮させることができる。
特に、凹部222bがゴム壁222の表の壁面is(即ち、第1液室11A側)に凹設されるので、第1加硫成形体Aの筒状金具6の内部へ仕切り部材220を挿入する作業を、第1加硫成形体Aが筒状金具6の後端開口を上方へ向けて姿勢(図6に示す姿勢)で行うことで、凹部222bの開口が下方を向いた姿勢(即ち、気体に作用する浮力の方向が、基体を凹部222b内に留まらせる方向となる姿勢)で、上記挿入作業を行うことができる。
仮に、第1加硫成形体Aが筒状金具6の後端開口を下方へ向けた姿勢(図6と上下反対の姿勢)で、上記挿入作業を行う場合でも、浮力によって凹部222b内から排出された気体は、第1液室11A内に排出されることとなるので、液封入室11に一定量の気体を封入することができる。その結果、液封入室11に一定量の気体を安定して封入可能とし、キャビテーションの抑制効果を確実に発揮させることができる。
また、第2実施形態における仕切り部材220によれば、一対の仕切り板23の壁面が湾曲部23bを備えるだけでなく、その壁面(湾曲部23b)と凹部222bとの間に無負荷状態において既に隙間が形成されているため、空間222b内に保持される気体を液封入室11(第1液室11A)へ効率的に排出することができる。
よって、上述した通り、例えば、工場出荷時に、液封入室11へ気体を排出する工程を実行する場合には、その工程に要する時間を短縮して、製造コストの削減を図ることができる。或いは、かかる工程を実行せず、車両の走行に伴う振動入力を利用する場合には、液封入室11に一定量の気体が封入される(即ち、キャビテーションを抑制できる状態が形成される)までの期間を短縮することができる。
次いで、図9を参照して、第3実施形態における仕切り部材320について説明する。第1実施形態では、ゴム壁22の表(第1液室11A側)の壁面isに凹部22bを凹設する場合を説明したが、第3実施形態における仕切り部材320は、ゴム壁322の裏(第2液室11B側)の壁面osに凹部322bが凹設される。なお、上述した第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図9は、第3実施形態における仕切り部部材320の断面図である。第3実施形態におけるゴム壁322は、第1実施形態におけるゴム壁22に対し、凹部322bの凹設面が表裏逆である(反対側である)点を除き、その他の構成は同一であるので、その説明は省略する。
このように構成される仕切り部材320においても、第1実施形態の場合と同様に、液封入室11に一定量の気体を安定して封入することができる。即ち、仕切り部材320を大気中で組み立てることで、凹部322bと仕切り板323の壁面との間の空間に気体を保持させ、液中において、第1加硫成形体Aの筒状金具6の内部に仕切り部材320を挿入し、ダイヤフラム9を被せることで、液封入室11に一定量の気体を封入することができる。
第2実施形態の仕切り部材320では、凹部322bと仕切り板23の壁面との間の空間に保持されていた気体は、まず、第2液室11Bに排出されるが、その後、振動入力に伴う液の流動と浮力との作用によって、第2液室11Bに排出された気体は、オリフィス25を介して、第1液室11Aに移動される。その結果、キャビテーションの抑制効果を確実に発揮させることができる。
なお、第3実施形態における仕切り部材320では、仕切り部323に複数の空気孔323cが貫通形成される。空気孔323cは、正面視円形の貫通孔であり、凹部323bの配設数よりも少ない数が周方向等間隔に配設される。よって、空気孔323cと重なる位置の凹部323bには気体が保持されず、空気孔323cと重ならない位置の凹部323bのみに気体が保持される。但し、第1実施形態の場合と同様に、空気孔323cの形成を省略しても良い。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
上記各実施形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。例えば、上記各実施形態では、凹部22b,222b,322bの凹設数が6個とされる場合を説明したが、かかる凹設数は任意に設定可能であり、5個以下でも良く、或いは、7個以上であっても良い。
上記各実施形態における防振装置の一部または全部を、他の実施形態における防振装置の一部または全部と組み合わせて、又は、他の実施形態における防振装置の一部または全部と置き換えて、防振装置を構成しても良い。
上記各実施形態では、オリフィス形成体21がアルミニウム合金からなり、一対の仕切り板23,323が熱可塑性の樹脂材料からなる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、これらオリフィス形成体21及び仕切り板23,323の素材は任意に選択することができる。
上記各実施形態では、ゴム壁22,222,322の表裏の壁面is,osのいずれか一方のみに凹部22b,222b,322bを凹設する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、表裏の壁面is,osの両方に凹部を設けても良い。この場合、表の壁面isに凹設される凹部と、裏の壁面osに凹設される凹部とを、軸O方向視において重ならないように、周方向にずらして千鳥状に配置することが好ましい。これにより、ゴム壁の成形性および耐久性を確保することができる。
上記第1実施形態では、凹部22bの径方向外側における開口外縁(図5右側)が、軸O方向に所定の圧縮率で圧縮された状態で、一対の仕切り板23の間に挟み込まれ、第2実施形態では、凹部222bの径方向外側における開口外縁(図8右側)が、仕切り板23の壁面(湾曲部23b)との間に隙間を有する場合を説明したが、必ずしもこれらに限定されるものでなく、これらの中間であっても良い。即ち、凹部22b,222bの径方向外側における開口外縁が、圧縮されず、かつ、隙間を有さない状態(即ち、凹部22b,222bの径方向外側における開口外縁が仕切り板23の壁面に当接した状態)で、一対の仕切り板23の間に挟み込まれていても良い。
100 液封入式防振装置
1 第2取付け金具(第1取付け部材)
3 防振基体
6 筒状部材
9 ダイヤフラム
11 液封入室
11A 第1液室
11B 第2液室
20,220,320 仕切り部材
21 オリフィス形成体
22,222,322 ゴム壁
22a 貫通孔
22b,222b,322b 凹部
is 壁面(第1液室側の壁面)
23 仕切り板
23b 湾曲部
25 オリフィス
S 空間

Claims (6)

  1. エンジン側または車体側の一方に取り付けられる第1取付け部材と、エンジン側または車体側の他方に取り付けられる筒状の筒状部材と、前記筒状部材および第1取付け部材を連結すると共にゴム状弾性体からなる防振基体と、前記筒状部材に取り付けられ前記防振基体との間に液封入室を形成すると共にゴム状弾性体からなるダイヤフラムと、前記液封入室を前記ゴム基体側の第1液室および前記ダイヤフラム側の第2液室に仕切る仕切り部材と、前記仕切り部材に形成され前記第1液室および第2液室を連通させるオリフィスと、を備える液封入式防振装置において、
    前記仕切り部材は、
    前記筒状部材の周壁部の内側に配設され前記オリフィスを形成する環状のオリフィス形成体と、
    前記オリフィス形成体の内周面の間を塞ぐ円板状に形成されゴム状弾性体からなると共に、壁面の表裏の少なくとも一方に凹設される凹部および中央に貫通形成される貫通孔を有するゴム壁と、
    前記ゴム壁の貫通孔を介して互いに連結され、前記ゴム壁の壁面を表裏から軸方向で挟み込み前記ゴム壁の凹部の少なくとも一部を閉封する一対の仕切り板と、を備え、
    大気中で組み立てられた前記仕切り部材が、液中において、前記第1取付け部材に前記防振基体を介して連結された筒状部材の後端開口から内部に挿入された後、前記筒状部材の後端開口に前記ダイヤフラムが取り付けられることで、前記液封入室が形成されていることを特徴とする液封入式防振装置。
  2. 前記一対の仕切り板は、径方向外側へ向かうに従って前記ゴム壁の壁面から離間する方向へ断面円弧状に湾曲する湾曲部を備え、前記湾曲部は、軸方向視において前記凹部と重なって位置する又は前記凹部よりも径方向外側に位置することを特徴とする請求項1記載の液封入式防振装置。
  3. 前記凹部は、前記ゴム壁の前記第1液室側の壁面のみに凹設されることを特徴とする請求項2記載の液封入式防振装置。
  4. エンジン側または車体側の一方に取り付けられる第1取付け部材と、エンジン側または車体側の他方に取り付けられる筒状の筒状部材と、前記筒状部材および第1取付け部材を連結すると共にゴム状弾性体からなる防振基体と、前記筒状部材に取り付けられ前記防振基体との間に液封入室を形成すると共にゴム状弾性体からなるダイヤフラムと、前記液封入室を前記ゴム基体側の第1液室および前記ダイヤフラム側の第2液室に仕切る仕切り部材と、前記仕切り部材に形成され前記第1液室および第2液室を連通させるオリフィスと、を備えると共に、
    前記仕切り部材が、前記筒状部材の周壁部の内側に配設され前記オリフィスを形成する環状のオリフィス形成体と、前記オリフィス形成体の内周面の間を塞ぐ円板状に形成されゴム状弾性体からなると共に、壁面の表裏の少なくとも一方に凹設される凹部および中央に貫通形成される貫通孔を有するゴム壁と、前記ゴム壁の貫通孔を介して互いに連結され、前記ゴム壁の壁面を表裏から軸方向で挟み込み前記ゴム壁の凹部の少なくとも一部を閉封する一対の仕切り板と、を備える液封入式防振装置の製造方法において、
    前記第1取付け部材および筒状部材が前記防振基体により連結された第1加硫成形体を加硫成形する第1加硫成形工程と、
    前記オリフィス形成体の内周面の間が前記ゴム壁により塞がれた第2加硫成形体を加硫成形する第2加硫成形工程と、
    前記第2加硫成形工程により加硫成形された第2加硫成形体に対し、大気中において、前記ゴム膜の貫通孔を介して前記一対の仕切り板を連結して前記仕切り部材を組み立てる仕切り部材組立工程と、
    前記第1加硫成形工程により加硫成形された第1加硫成形体および前記仕切り部材組立工程により組み立てられた仕切り部材をそれぞれ液中に沈め、液中において、前記第1加硫成形体の筒状部材の後端開口から前記筒状部材の内部へ前記仕切り部材を挿入すると共に、前記筒状部材の後端開口に前記ダイヤフラムを取り付けて前記液封入室を形成する液封入室形成工程と、
    前記液封入室形成工程により前記仕切り部材が内部に挿入されると共に前記ダイヤフラムが取り付けられた前記第1加硫成形体の筒状部材の後端にかしめ加工を施して前記ダイヤフラムを固定するかしめ工程と、を備えることを特徴とする液封入式防振装置の製造方法。
  5. 前記一対の仕切り板は、径方向外側へ向かうに従って前記ゴム壁の壁面から離間する方向へ断面円弧状に湾曲する湾曲部を備え、
    前記仕切り部材組立工程により前記仕切り部材が組み立てられると、前記湾曲部が軸方向視において前記凹部と重なる位置または前記凹部よりも径方向外側に位置することを特徴とする請求項4記載の液封入式防振装置の製造方法。
  6. 前記第2加硫成形工程では、前記凹部が、前記ゴム壁の前記第1液室側の壁面のみに凹設されることを特徴とする請求項5記載の液封入式防振装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016121696A (ja) * 2014-12-24 2016-07-07 東洋ゴム工業株式会社 能動型防振装置

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