JP5426136B2 - 酸化タンタル蒸着材、その製造方法、および酸化タンタル蒸着膜の製造方法 - Google Patents

酸化タンタル蒸着材、その製造方法、および酸化タンタル蒸着膜の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、真空蒸着により基材に酸化タンタルの蒸着膜を形成させるために用いられる酸化タンタル蒸着材及びその製造方法、並びに該酸化タンタル蒸着材を真空蒸着の蒸着材として用いる酸化タンタル蒸着膜の製造方法に関する。
高屈折率層形成用の蒸着材としては、酸化タンタル(Ta)(屈折率:n=2.1)、酸化ジルコニウム(ZrO)(屈折率:n=2.2)、酸化チタン(TiO)(屈折率:n=2.4)、酸化ニオブ(Nb)(屈折率:n=2.1)などが用いられている。
中でも、蒸着材として酸化タンタルを用いて形成した蒸着膜は、屈折率が高く、硬度が高い。例えば、フィルター・ダイクロイックミラー、ブラスチックレンズ等の多層膜の高屈折物質として使用されている。通常の五酸化二タンタル蒸着材は、五酸化二タンタル粉末をプレス成形し焼結体としたペレットやターゲットが用いられる。
酸化タンタル蒸着膜は、通常、真空蒸着によって基材上に堆積される。この方法では、先ず、コーティングされるべき基材および蒸着材が入っている容器を、適切な真空蒸着装置内に設置し、次いで、装置内を排気し、真空にし、加熱および/または電子ビーム衝撃により、蒸着材を蒸発させ、薄膜の形状で基材表面に析出させる。
このような酸化タンタル蒸着膜を形成させる酸化タンタル蒸着材は、例えば、特開平4−325669号公報(特許文献1)、特開2006−111974号公報(特許文献2)に開示されている。
特開平4−325669号公報(特許請求の範囲) 特開2006−111974号公報(特許請求の範囲)
しかしながら、上記特許文献1、2の蒸着材には、(1)真空蒸着の際に脱酸素が起こり、真空蒸着装置内の真空度を落としてしまうため、真空度を安定させるための時間ロスが生じること、(2)真空蒸着の際に、スプラッシュが発生し、安定した成膜が困難であり、歩留りの低下や膜厚が不均一になる等の問題があった。
従って、本発明の課題は、真空蒸着の際に、真空蒸着装置の真空度が落ち難く、且つ、スプラッシュ量が少ない酸化タンタル蒸着材の製造方法を提供することにある。
かかる実情において、本発明者は、上記従来技術における課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、蒸着材として、Taをアーク溶解し、次いで、溶解後の凝固物を真空雰囲気下で電子ビーム溶解法によって溶解して得られる酸化タンタル蒸着材を用いることにより、真空蒸着の際に、真空度が落ち難く、且つ、スプラッシュ量が少ないことを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、Taをアーク溶解し、次いで、溶解後の凝固物を真空雰囲気下で電子ビーム溶解法によって溶解した後、冷却することにより得られるTa 相とTa O相との混合相である酸化タンタル蒸着材を提供するものである。
また、本発明は、Taをアーク溶解し、その後、凝固物を得るI工程と、
該凝固物を真空雰囲気下で電子ビーム溶解法によって溶解した後、冷却することにより、Ta 相とTa O相との混合相である酸化タンタル蒸着材を得るII工程と、
を有することを特徴とする酸化タンタル蒸着材の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、前記酸化タンタル蒸着材を用いて、真空蒸着を行い、酸化タンタル蒸着膜を得ることを特徴とする酸化タンタル蒸着膜の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、真空蒸着の際に、真空蒸着装置内の真空度が落ち難く、且つ、スプラッシュ量が少ない酸化タンタル蒸着材およびその製造方法を提供することができる。
本発明の酸化タンタル蒸着材は、Taをアーク溶解し、次いで、溶解後の凝固物を真空雰囲気下で電子ビーム溶解法によって溶解して得られるものであり、真空蒸着により、酸化タンタル蒸着膜を基材に形成させるために用いられる蒸着材である。
本発明の酸化タンタル蒸着材は、Ta相とTaO相との混合相を主体とするものが好ましく、Ta相とTaO相との混合相が特に好ましい。なお、本発明の酸化タンタル蒸着材は、本発明の効果を損なわない範囲で、他の化合物、あるいは、不純物等を含んでいてもよいが、蒸着膜の光学特性、例えば、屈折率、透過率への影響を考慮すると、本発明の酸化タンタル蒸着材は、高純度であることが望ましい。
本発明の酸化タンタル蒸着材としては、以下に示す本発明の酸化タンタル蒸着材の製造方法により製造されたものが、真空蒸着の際に、真空蒸着装置内の真空度が落ち難く、且つ、スプラッシュ量が少ないという効果が高まる点で好ましい。
本発明の酸化タンタル蒸着材の製造方法は、Taをアーク溶解し、その後、凝固物を得るI工程と、該凝固物を真空雰囲気下で電子ビーム溶解法によって溶解して酸化タンタル蒸着材を得るII工程と、を有する。
I工程において、Ta(以下、原料Taとも記載)は、純度が可能な限り高いものが好ましい。また、該原料Taとして、市販のものを適宜使用できる。
該原料Taは、通常、粉末状であり、そのままアーク溶解を行ってもよいが、アーク溶解の際に、該原料Taが飛散するのを防ぐために、粒状やペレット状等に成形されたものが好ましい。
そして、I工程では、該原料Taを、アルゴン又はヘリウムのような不活性ガス雰囲気に保持された溶解炉に移し、炉内の水冷ハ−スに充填した後、プラズマア−ク溶解法、非消耗ア−ク溶解法等を適宜選択して行う。本発明においては、非消耗ア−ク溶解法が、装置が簡略で操作も容易であることから好ましい。
非消耗ア−ク溶解法の好適な方法は、炉内の雰囲気をアルゴンガスによって大気との対流を防止し得る程度の大気圧より加圧状態に保ちつつ、原料の量比に応じて印加する電圧や電流を適宜の範囲に設定して行なう方法である。また、アーク溶解は、真空雰囲気下で行ってもよい。溶解後は、不活性ガス雰囲気中または真空中で炉冷して、凝固物を得る。
アーク溶解されたTa凝固物の密度は、8.0g/cm以上である。Taの真比重が8.7g/cmであるので、相対密度は91%以上である。アーク溶解後のTa凝固物の密度は、その体積と質量を計測して求めることができる。体積は、容器内に水を入れ、この水中に焼成後の該凝固物をいれた時の水位と、水中に入れる前との水位差により計算することなどにより、測定することができる。従って、次工程の電子ビーム法溶解において、溶解の1回の処理量を多くすることができる。また、アーク溶解後のTa凝固物は、電子ビーム溶解における溶解性が良好であり、溶け残りが発生しにくい。さらに、アーク溶解により、該原料Taに含まれる吸着ガスを除去することができ、電子ビーム溶解法の溶解処理時間を短縮でき、また電子ビームのアークが安定する。アーク溶解後の該Ta凝固物は、速やかにポリエチレンシート等で真空包装することが、アーク溶解後、水等の吸着を防止することができる点で好ましい。
II工程は、I工程で得られたTa凝固物に、真空雰囲気下で、電子ビームを照射して該凝固物を溶解する、電子ビーム溶解法(EB溶解法)によりアーク溶解された該Ta凝固物の溶解を行う。なお、電子ビーム溶解法における真空雰囲気とは、1.33×10−2Pa(1×10−4torr)以下の真空度を言う。
II工程において、電子ビーム溶解法により該Ta凝固物の溶解を行う方法としては、特に制限されず、通常、金属の溶解に用いられている電子ビーム溶解法を用いることができる。また、電子ビーム溶解法を行うための装置としては、特に制限されず、通常、電子ビーム溶解法に用いられる装置を用いることができる。アーク溶解後のTa凝固物を用いることにより、電子ビーム溶解における溶融速度を早くすることができ、本発明の酸化タンタル蒸着材を短時間で製造が可能となる。酸化タンタル蒸着材の生産性を向上することができる。
II工程においては、アーク溶解された該Ta凝固物を、真空雰囲気下で電子ビーム溶解法により溶解した後、不活性ガス雰囲気中で炉冷することにより、Ta相とTaO相との混合相である酸化タンタル蒸着材が得られる。
本発明の酸化タンタル蒸着材膜の製造方法は、蒸着材として前記本発明の酸化タンタル蒸着材を用いて、真空蒸着により酸化タンタルの蒸着を行い、基材に酸化タンタル蒸着膜を形成させる酸化タンタル蒸着膜の製造方法である。
本発明の酸化タンタル蒸着材膜の製造方法において、蒸着膜が形成される該基材としては、特に制限されず、通常、酸化タンタルの蒸着に用いられる基材が挙げられる。
本発明の酸化タンタル蒸着材膜の製造方法において、真空蒸着を行う方法としては、特に制限されず、通常、酸化タンタル蒸着膜を形成するための真空蒸着方法を用いることができ、例えば、真空雰囲気下で該蒸着材を加熱する方法、真空雰囲気下で例えば水冷銅ルツボに充填された該蒸着材に電子ビームを照射する方法、真空雰囲気下で該蒸着材を加熱しつつ該蒸着材に電子ビームを照射する方法等が挙げられる。なお、該真空蒸着を行う際の真空雰囲気とは、1.33×10−2Pa(1×10−4torr)以下の真空度を言う。
本発明の酸化タンタル蒸着膜の製造方法において、真空蒸着を行う装置としては、特に制限されず、通常、酸化タンタルの真空蒸着に用いられる装置を用いることができる。
本発明の酸化タンタル蒸着膜の製造方法は、EB溶解法の前に、該原料Taのアーク溶解を行うため、(i)EB溶解装置内での溶解性がよく、短時間で溶解することができ、かつ溶け残りが発生しにくく、(ii)密度が高いため、EB溶解装置への1回あたりのチャージ量を増加することができ、経済的であり、(iii)蒸着時の均一性が向上し、蒸着で歩留が向上すること及び蒸着装置内での真空劣化が生じ難いことで、処理時間の短縮が図れ、(iv)スプラッシュの発生が少ないため、電子ビームガン等への損傷が少なくなり、(v)比較的安定した成膜レート(速度)を保持でき、(vi)TaOが存在するため、イオン銃等を用いた酸素導入等を行うイオンアシスト法の使用を好ましく適用できる等の特徴を有する。
そして、本発明の酸化タンタル蒸着膜の製造方法を行うことにより、該基材に酸化タンタル蒸着膜が形成される。このようにして得られる酸化タンタル蒸着膜は、膜厚等の均一性が高く、優れた光学特性を有する蒸着膜である。
次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
(蒸着材の製造)
平均粒径10μm 以下のTa粉末(純度99.9%以上)を、プレス成形装置を用い、縦60mm、横300mm、厚さ20mmの直方体状の成形体とした。次いで、この成形体を非消耗アーク炉の銅製の水冷ハースに充填し、炉内をアルゴンガスで完全に置換した後、アルゴンによって大気圧より若干加圧状態で保持ししつつ、電流550A、電圧55V を印加して20分間アーク溶解し、その後、炉内の雰囲気をそのまま保持して炉冷し、凝固物を得た(I工程)。その後、該凝固物をアルミニウム蒸着されたポリエチレンシートで真空包装を行い保管した。粉末X線回折法で測定した結果、Ta凝固物は、Ta(正方晶)であった。また、密度を体積と重量から測定した結果、Ta凝固物は、8.1g/cmであり、相対密度は93%であった。
次いで、Ta凝固物(ペレット)を銅製の水冷るつぼにセットした後、炉内真空度が10−3Pa台となるまで真空引きを行った。次いで、このペレットを電子ビーム溶解法により溶解し、蒸着材を得た。このとき、電子ビームをペレットの一方の端部より他方の端部へ徐々に照射し、該成形体を溶解した(II工程)。
そのときの成形体全体の溶解速度、真空劣化の有無、アーキングの状態を評価した。その結果を表1に示す。なお、成形体全体の溶解速度は、電子ビーム溶解装置にセットした試料の質量(kg)を溶解時間(時間)で割ったものであり、アーキング状態とは、電子ビームを安定して連続的に照射できるか否かを評価したものである。また、得られた蒸着材を粉末X線回折法により以下の測定条件で測定した。その結果、該蒸着材は、Ta(正方晶)とTaO(立方晶)との混合相であった。
<X線回折測定条件>
回折装置 RAD−1C(株式会社リガク製)
X線管球 Cu
管電圧・管電流 40kV、30mA
スリット DS-SS:1度、RS:0.15mm
モノクロメータ グラファイト
測定間隔 0.002度
計数方法 定時計数法
(蒸着膜の製造)
次いで、該蒸着材を粉砕し、粉砕後の蒸着材を真空蒸着装置内に設置した。次いで、水冷された銅製るつぼへ粉砕した蒸着材12gを投入後、真空度1.33×10−3Pa(10−5torr)まで減圧し、その後、電流400mA、電圧6kVの出力にて、電子銃(日本電子株式会社製)で、蒸着材に電子ビームを照射することにより、ライナ中で溶解してベースを作成し、石英ガラス基板上に真空蒸着して蒸着膜の成膜を行った。真空蒸着の際のスプラッシュの発生状態、真空度の劣化を溶解中の圧力変動により評価した。その結果を表2に示す。
なお、スプラッシュの発生状態を、以下のようにして評価した。焼結体(比較例2)を「2:スプラッシュ発生多い。」とし、「5:スプラッシュ発生なし。」、「4:スプラッシュ発生少ない。」、「3:スプラッシュ発生やや多い。」、「2:スプラッシュ発生多い。」、「1:スプラッシュ発生かなり多い。」のように、相対的評価を行った。真空度の劣化は、焼結体(比較例2)を基準として、3段階「3:圧力変動小さい」「2:基準」「1:圧力変動大きい」のように、相対的評価を行った。
比較例1
(蒸着材の製造)
平均粒径10μm 以下のTa粉末(純度99.9%以上)を、プレス成形装置を用い、直径60mm、厚さ20mmの円柱状の成形体とした。次いで、この成形体を非消耗アーク炉の銅製の水冷ハースに100g充填し、炉内をアルゴンガスで完全に置換した後、アルゴンによって大気圧より若干加圧状態で保持ししつつ、電流550A、電圧55V を印加して20分間アーク溶解し、その後、炉内の雰囲気をそのまま保持して炉冷し、蒸着材を得た。粉末X線回折法で測定した結果、該蒸着材はTa(正方晶)であった。
(蒸着膜の製造)
上記のようにして得られた蒸着材を用いて、実施例1と同様の方法で行った。その結果を表1及び表2に示す。
比較例2
(蒸着材)
市販のTa焼結体を蒸着材とした。粉末X線回折法で測定した結果、該市販のTa焼結体は、Ta(正方晶)であった。
(蒸着膜の製造)
市販のTa焼結体を用いて、実施例1と同様の方法で行った。その結果を表1及び表2に示す。
比較例3
(蒸着材の製造)
平均粒径10μm以下のTa粉末(純度99.9%以上)に代えて、平均粒径1μm以下のTa粉末(純度99.9%以上)を使用したこと、更にアーク溶解行わなかったこと以外は、実施例1と同様に行なった。なお、得られたTa成形体の密度を測定した結果、2.0g/cmであり、相対密度は23%であった。
(蒸着膜の製造)
上記のようにして得られた蒸着材を用いて、実施例1と同様の方法で行った。結果を表1及び表2に示す。
比較例4
(蒸着材の製造)
平均粒径10μm以下のTa粉末(純度99.9%以上)を、プレス成形装置を用い、直径60mm、厚さ20mmの円柱状成形体とした。このTaの成形体を真空加熱炉にて、真空度1×10−2Torr、処理温度300℃、処理時間1時間で加熱処理(吸着ガス除去処理)を行った。その後、加熱処理された成形体をアルミニウム蒸着されたポリエチレンシートで真空包装を行い保管した。次いで、吸着ガス除去処理後の成形体の密度は、2.6g/cmであり、相対密度は29%であった。次いで、実施例1と同様の方法で電子ビーム溶解を行って、蒸着材を得た。
(蒸着膜の製造)
上記のようにして得られた蒸着材を用いて、実施例1と同様の方法で行った。結果を表1及び表2に示す。
Figure 0005426136
Figure 0005426136
スプラッシュ量の評価:「5:スプラッシュ発生なし。」、「4:スプラッシュ発生少ない。」、「3:スプラッシュ発生やや多い。」、「2:スプラッシュ発生多い。」、「1:スプラッシュ発生かなり多い。」
真空度の劣化:「3:圧力変動小さい」、「2:基準と同程度」、「1:圧力変動大きい」
実施例1の蒸着材の製造方法により、EB溶解装置内での溶解性がよく、短時間で溶解することができる。また、実施例1の蒸着材の製造方法により得られた蒸着材は、蒸着時のスプラッシュ量が少なく、また、真空度を高く保つことができる。
本発明によれば、EB溶解装置内での溶解性がよく、短時間で溶解することができるので、工業的に有利な蒸着材を製造できる。また、真空蒸着の際に、真空蒸着装置の真空度が落ち難く、且つ、スプラッシュ量を少なくできるので、基材に酸化タンタル蒸着膜が蒸着された材料を、工業的に有利に製造できる。

Claims (3)

  1. Taをアーク溶解し、次いで、溶解後の凝固物を真空雰囲気下で電子ビーム溶解法によって溶解した後、冷却することにより得られるTa 相とTa O相との混合相である酸化タンタル蒸着材。
  2. Taをアーク溶解し、その後、凝固物を得るI工程と、
    該凝固物を真空雰囲気下で電子ビーム溶解法によって溶解した後、冷却することにより、Ta 相とTa O相との混合相である酸化タンタル蒸着材を得るII工程と、
    を有することを特徴とする酸化タンタル蒸着材の製造方法。
  3. 請求項1で得られた酸化タンタル蒸着材を用いて、真空蒸着を行い、酸化タンタル蒸着膜を得ることを特徴とする酸化タンタル蒸着膜の製造方法。
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