JP5424873B2 - 蛍光ランプからの希土類の回収方法 - Google Patents

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Description

本発明は、請求項1の上位概念に記載の、蛍光ランプから希土類を回収する方法に関する。そのような方法は、特に直管形蛍光ランプ、しかしまたコンパクト形蛍光ランプに適している。
技術水準
蛍光体廃棄物は、以前はしばしば特別廃棄物として保管されていた(deponiert)。今日知られた、蛍光体廃棄物を後処理する方法への取り組みは、個々の成分、特に希土類蛍光体の回収を目的にしている方法を主に記載する。
開発される方法は、経済的に受け入れることができる手段を用いて、蛍光体としての後処理生成物の制限されない再利用を可能にする必要な品質を達成すべきである。
独国特許出願公開(DE-OS)第34 10 989号明細書には、二段階の酸による浸出、その後のシュウ酸での希土類の沈殿に基づく方法が記載されている。第一段階において、ハロリン酸塩は、3波長域発光形蛍光体混合物から、硝酸での浸出により分離される。残留している希土類蛍光体混合物は、少なくとも90℃で硝酸を用いて再び処理される。前記希土類酸化物は溶解する。固液分離後に、難溶性アルミン酸塩蛍光体からなる固体は、洗浄され、乾燥され、かつ強熱される。前記ろ液から、イットリウム及びユウロピウムは、10%シュウ酸の添加により混合シュウ酸塩として沈殿される。
東独国特許(DD-A)第246 551号明細書には、90℃での塩酸又は硝酸中への希土類含有蛍光体成分の完全な溶解が記載されている。二価金属を分離するために、希土類は前記溶液から、引き続き、アンモニアを用いて水酸化物として沈殿される。前記水酸化物は、塩酸又は硝酸中に再び溶解され、ついでシュウ酸塩として沈殿される。しかしながら、この希土類酸化物混合物はその存在する形で、蛍光体製造における直接使用に適しているのではなくて、希土類元素を分離する追加的な費用のかかるプロセスのための中間生成物としてのみ適している。
独国特許出願公開(DE-A)第196 17 942号明細書の場合に、後処理は、希塩酸での蛍光体廃棄物の処理に基づいている。ハロリン酸塩蛍光体はできる限り、希塩酸を用いて、酸化剤の添加下に溶液にされる。固液分離後に、残留物中に残っている希土類蛍光体は脱イオン水で念入りに洗浄され、前記水相から分離され、乾燥され、かつT>1200℃で強熱される。
独国特許出願公開(DE-A)第199 18 793号明細書において、3波長域発光形蛍光体についての方法が記載され、前記方法を用いて、酸化イットリウムユウロピウムが単一成分として回収される。その品質は、蛍光体製造における制限されない再利用を可能にする。第一段階において、水銀及びハロリン酸塩蛍光体は、硝酸を用いて蛍光体廃棄物から溶出される。第二段階において、希土類蛍光体混合物は炭酸アルカリ液で処理される。酸化イットリウムユウロピウムは選択的に溶解し、かつ炭酸イットリウムユウロピウムとして沈殿され、かつ引き続き酸化物へと強熱される。
特開平(JP-A)11-071111号公報からは、希土類化合物の抽出方法が知られている。希土類金属を含有する物質は、結晶構造を変えるために、予め決定された時間にわたって機械化学的に処理される。生じる物質は、ついで酸を用いて、しかも低い濃度で、希土類含有化合物を抽出するために、浸出される。希土類は、ここでは特にY及びSc又はまたランタノイドの群からの元素である。前記機械化学的処理は、好ましくは高エネルギー型つき棒(hochenergetischen Stoessel)を用いて行われる。低い濃度を有する前記酸は、好ましくは、N≦1の濃度での塩酸及び亜硫酸である。前記希土類化合物が蛍光ランプ廃棄物から、比較的温和な条件下で抽出されることができるので、作業環境はここでは相対的に安全になされることができる。特に、蛍光ランプ廃棄物は、希土類のための多く期待できる将来の都市資源とみなすことができる。このことは、稀な原料の再利用の可能性を生み出す。
これらの刊行物は、たいてい、蛍光体を選択的な溶解により"直接"再取得するという目標に向かっている。前記蛍光体はその際に、溶解後に固体残留物として単離されるか、又は酸化イットリウムユウロピウム"YOE"、すなわちY23:Euの場合に、溶解後に再沈殿されるかのいずれかである。一番目の方法の場合に、残留物中に残留された最も微細なガラス破片、あるいは前記残留物が全ての難溶性成分を含有するという事実は、十分な品質の蛍光体としての使用を妨げる。Y23:Euの場合に、発光効率は、キラー元素(例えばカルシウム、テルビウム)の共沈により同様に、蛍光ランプ製造における使用が不可能である程度に減少される。
他の刊行物は、確かに多様な化合物の形での希土類の回収を目指している。二番目の方法の場合に、しかしながら、テルビウムが定量的に回収されることは極度にありえない。五番目の方法において使用される粉砕法は、確かにテルビウムの収率を高めるが、しかしながら、溶解されたアルミニウム及びマグネシウムについてのデータは、この効果が低い程度でのみ難溶性アルミン酸塩の温浸(Aufschluss)に起因されうることを示している。
まさにテルビウムは、今日では、経済的に最も重要であり、かつ最も高価な希土類元素の1つであるので、まさにこの元素の完全な抽出を特に重んじなければならない。
ユウロピウム含分の大部分は、確かに易溶性化合物Y23:Eu(3波長域発光形の赤色蛍光体)として存在するが、ユウロピウム化合物は、3波長域発光形蛍光体の製造の際に現在二番目に高価な成分であるので、難溶性化合物からのユウロピウムの抽出も、まさに経済的な視点の下でおろそかにされることはできない。
発明の説明
本発明の課題は、蛍光体製造における使用のためにテルビウム、ユウロピウム及びイットリウムのような元素の回収を可能にする方法を示すことである。
この課題は、請求項1の特徴部により解決される。
特に有利な態様は、従属請求項に見出される。
蛍光ランプを利用する際に、ランプバルブから分離された蛍光体含有フラクションが生じる。この蛍光体粉末は、ハロリン酸塩蛍光体、3波長域発光形蛍光体、並びにその他の蛍光体の混合物として存在し、前記混合物はとりわけガラス破片及び金属により及び−異なる程度で−水銀で汚染されている。製造プロセスへの直接リサイクルは故に不可能である。蛍光体廃棄物、独国において年間約250〜300tは、それらの毒性及び不十分な後処理可能性に基づいて、これまで地下処分場(Untertagedeponien)中に運び入れられている(eingelagert)。
これらは、酸化物として計算して約10質量%の希土類含量に基づいて、少なからぬ原料潜在性を示し、なぜなら特に、希少で、ひいては高価な希土類元素であるテルビウム及びユウロピウムの含量は、最も知られた天然資源におけるよりも高いからである。
新種の方法は、故に、蛍光体廃棄物を制御されたリサイクルに供給するという目標に向かっている。その際に、希土類(SE, Seltenen Erden)は個々の成分として、好ましくはSE酸化物として、天然鉱石から製造される生成物に相当し、それゆえ新規の蛍光体の製造における限定されない使用を可能にする品質で回収される。これまでのリサイクル法は、ランプ製造に役に立たない劣悪な品質の蛍光体、又はあまり効率的でない方法のいずれかで終わっていたので、廃棄物中に存在している希土類蛍光体の一部分のみが利用されていた。新規方法の本質的な利点は、リサイクルループが、希土類分離プロセスを含み、ひいては、他の方法を用いて原則的に取得されることができない、限定されずに使用可能な高純度な希土類酸化物をもたらすことである。
この目標のためには、次の問題が解決されなければならなかった:
・蛍光体含有廃棄物の物質組成の定量的及び定性的な測定、特にそのSE含量及び存在している不純物;
・不純物(例えばガラス破片)の分離によるSE含有蛍光体の豊富化のための機械的な方法の開発;
・希土類のできるだけ定量的な回収のための抽出法の開発;
・前記SE抽出物の、品質が特に蛍光体製造のための、商業的に入手可能な原料に相当する、化合物へのさらなる加工;
・全ての処理工程は、廃棄物発生からの残存物質を考慮して最適化される。
新規に開発された、以下に記載された方法の目標は、多様な分離プロセス、溶解プロセス及び温浸プロセスの後に、沈殿により、経済的に重要な希土類の含分が天然に産出する鉱石と少なくとも同じ、合成希土類化合物を取得することである。とりわけ、テルビウム及びユウロピウムの含分は、蛍光体混合物が出発物質として使用されることにより条件付けられて、天然の産出におけるよりも明らかに高い。
使用済蛍光体は多様な蛍光体の混合物であり、その主成分はハロリン酸塩蛍光体及び3波長域発光形蛍光体である。この蛍光体混合物は、とりわけ、ランプ構成要素、例えばバルブガラス、金属(フィラメント、電流供給部、口金)、プラスチック(口金、絶縁部)及び接合剤で汚染されている。使用済蛍光体の由来及び前処理(水銀除去)に応じて、水銀汚染も生じうる。以下において、水銀除去された材料から出発される。
使用済蛍光体の場合の典型的な質量割合は、第1表に示されている。
Figure 0005424873
プロセス工程は、使用済蛍光体中に存在している蛍光体タイプ及びそれらの量割合に応じて、任意に組み合わされることができる。
希土類含有蛍光体成分の完全な溶解により、難溶性ランプ残留物(例えばガラス)も分離される。
プロセスは、以下のモジュールから構成されていてよい。これらは、任意に組み合わされることができる。図式1〜4は、プロセス進行のための可能な例を表す。これらのプロセス工程は、蛍光体リサイクルにこれまで使用されていなかった。その際に初めて、希土類を最も多く抽出し、かつ再び原料へ、特に酸化物の形へ変換することが達成される。このプロセス順序は、与えられたプロセス費用で、高価で、まさに蛍光体製造に必要とされる希土類の収率が最大になるように最適化されている。この回収の大きな利点は、ランプ蛍光体に必要とされるこれらの原料のみが前駆材料中に含まれているのに対し、バージンな鉱石の場合に、困難にのみ分離されることができる全ての考えられる別の希土類が含まれていることである。
個々のプロセス工程は、次の通りである:
1.粗大含分の機械的な分離。
2.ハロリン酸塩の分離。
3.酸に易溶のSE蛍光体(主にY、Eu酸化物)の抽出
4.酸に難溶のSE蛍光体(例えばSEリン酸塩)の抽出
5.残留しているSE含有成分の温浸(Aufschluss)(例えばSEアルミン酸塩)
6.最終処理。
第一工程は、粗大含分の機械的な分離である。
ガラス破片、金属残留物、プラスチック残留物又は接合剤残留物のような蛍光ランプの粗大な残存成分は除去される。
希土類を含有する3波長域発光形蛍光体は、典型的には平均粒度d50<10μmを有し、かつ20μmを上回る粒子含分を殆ど有しないので、できるだけ小さなメッシュサイズでふるい分けされて、可能な範囲で最良の豊富化が達成される。
ふるい分けは方法に応じて、一段階又は多段階で実施されることができる。
最も微細なふるい分けのメッシュサイズは同様に使用される方法に依存し、かつ典型的には、乾式ふるい分けプロセスについては25μmのメッシュサイズであり、もしくは湿式ふるい分けプロセスについては20μmである。
微細物は、化学的方法を用いてさらに後処理される。
第二工程は前記ハロリン酸塩の分離である。ここでは複数の可能性が存在する。
第一の可能性は冷浸出である。酸(例えば塩酸)は、30℃未満の温度範囲内で、3波長域発光形蛍光体のうち酸に最も可溶である酸化イットリウムユウロピウムを全く攻撃しないか又はごく僅かにのみ攻撃する。その他の成分、特にアルミン酸塩は、これらの条件下に耐性であり、かつ不溶性残留物中に残留する。
固液分離後に、希土類を含有する残留物は、その後の処理工程に供給され、かつ前記ろ液は廃水後処理設備に導通される。
第二の可能性は熱浸出である。希土類酸化物は、ハロリン酸塩とは異なり、60℃〜90℃の範囲内ではじめて酸(例えばHCl)中に溶解する。支配的な条件(pH=0、T=90℃)の場合に、ハロリン酸塩及び酸化イットリウムユウロピウムが迅速に温浸されるだけでなく、他の蛍光体も攻撃されるので、別の希土類は一部が溶解する。
前記溶液中でカルシウムイオンが極めて高い濃度で存在する場合には、これらはそれらの溶解度積に基づいて、希土類シュウ酸塩沈殿の際に共沈し、かつ分離される。
カルシウム及び希土類の分離は、硫酸塩としての沈殿により行われる。固液分離後に、硫酸カルシウム(セッコウ)は残留物中に残り、ろ液は希土類を含有する。
ハロリン酸塩からのカルシウムイオンの単純化された分離は、硫酸でのハロリン酸塩分離のための記載された方法により達成される。pH=0〜1に相応する、強硫酸性溶液中に、ハロリン酸塩は周囲温度で迅速に溶解する。さらなる方法進行において妨害するCa2+イオンは、不溶性硫酸カルシウムとして完全に沈殿される。他の蛍光体粉末成分、例えば酸に易溶のSE酸化物及び難溶のSEリン酸塩は、室温で強硫酸性溶液によっても攻撃される。その際に、酸に難溶の硫酸複塩が形成されることができ、これらは、冷水で前記残留物を洗い流すことにより溶解する。
微細物が、高い割合のハロリン酸塩を含有する場合には、この含分が湿式化学的処理の前に、好ましくは重力分離により減少されることができる。ハロリン酸塩と共に、有利にこの工程において、密度がハロリン酸塩の分離のために選択される密度値未満である他の不純物も分離される。
さらに第三の工程は、酸に易溶のSE化合物の抽出である。
易溶性SE化合物の中では、高められた温度、好ましくは60゜〜90℃で可溶である希土類酸化物(Y23:Eu)が使用済蛍光体中に主に存在している。
前記SE酸化物は、塩酸中もしくは硫酸中で溶解することが可能である。
この温度範囲内又はより高い温度範囲内で、希土類酸化物は完全に溶解し、かつ難溶性のアルミン酸塩は残留物中に残留する。
さらに第四の工程は、酸に難溶のSE化合物の抽出である。
セリウム及びテルビウムでドープされた難溶性のリン酸ランタンから希土類を取得するためには、この蛍光体は酸中又はアルカリ液中のいずれかに溶解され、その際にこの方法は酸による又はアルカリによる(もしくは塩基性の)温浸(Aufschluss)と呼ばれる。酸による温浸の際に、リン酸塩は120〜230℃の濃硫酸中に溶解されるのに対し、極めて安定なアルミン酸塩、例えばCAT及びBAMは不溶のままである。固液分離後に、希土類は、イオン形でろ液中に、又は難溶性の硫酸複塩として存在する。冷水での前記残留物の洗浄により、前記硫酸複塩は溶液にされる。
さらに第五の工程は、残留しているSE含有成分の温浸である。
先行するプロセス工程の不溶性残留物中に、蛍光ランプにおいて使用される大部分のアルミン酸塩蛍光体、例えば特にユウロピウムドープされたアルミン酸バリウムマグネシウム(BAM)及びテルビウムドープされたアルミン酸セリウムマグネシウム(CAT)は残留する。
第一の可能性は、このためにはアルカリによる温浸である。
これらの蛍光体は、アルカリによる温浸において、カセイカリ又はカセイソーダ又はソーダ/カリ溶融物のいずれかを用いて温浸される。
第一の場合に、アルミン酸塩混合物は、加圧下に150℃の35%カセイソーダ又はカセイカリでの処理により不溶性水酸化物の混合物へ変換される。ここでは、難溶性リン酸塩、例えばリン酸ランタンも温浸される。
アルカリによる温浸の場合に、アルミン酸塩は、ソーダ/カリの混合物と共に溶融される。溶融ケーキは、熱水でもしくは酸で抽出される。
不溶性の残存物質は双方の場合に、遠心分離により除去され、かつ廃棄物として保管される。
第一の可能性に加えて又は選択的に実施されることができる、第五工程の第二の可能性は、酸による温浸である。
ここでは、アルミン酸塩は、酸中、例えばリン又は硫酸中で、高められた温度で及び必要に応じて高められた圧力でも、温浸される。前記溶液は希土類を含有する。硫酸の使用の際に生じる硫酸複塩は、必要に応じて冷水で前記残留物から抽出される。
最後に第六の工程は、最終処理及び沈殿である。
希土類は、多様なプロセス工程において得られた溶液から沈殿される。
希土類の沈殿は、希土類を塩基性塩の形で沈殿させるために、シュウ酸塩としてシュウ酸溶液又はアンモニアのいずれかを用いて行われる。
シュウ酸塩は、引き続き強熱して酸化物にされる。
こうして得られた希土類化合物は、"合成鉱石"として希土類のための標準分離プロセスにおいて使用され、かつ分離後に任意のSE化合物にさらに加工される。
最大6つの工程における新種の方法の特別な利点は次の通りである:
蛍光ランプ利用の際に、蛍光体粉末は、別個のフラクションとして生じる。水銀含有の蛍光体廃棄物は、"特別な監視を必要とする廃棄物"として取り決められており、かつ特別廃棄物として運び入れられるべきである。テーラーメイドのリサイクルプロセスは、保管が予定される特別廃棄物の質量及び体積を減少させ、このことは輸送コスト及び処分場コストの低下、並びに処分場の負担の軽減及びヒトの生活圏の保護に貢献する。
蛍光体廃棄物は、それらの成分、特に希土類元素含量に基づいて、原料としての潜在性がある。蛍光体製造における再利用を可能にする形の高価なSE元素の回収は、天然資源の負担を軽くする。関連物質は、処分場にではなくて、種類として純粋に直接使用可能なSE化合物へと後処理される。SE含有生成物、好ましくはランプ蛍光体の製造の際に、これらの化合物、好ましくは酸化物は、制限を受けることなく確立されたプロセスへ混合されることができる。製造進行自体並びに最終生成物の品質は、標準法に相当する。
蛍光体リサイクルは、生態学的な理由だけでなく、経済的な理由からも意義深い。重要な原料に加えて、原料取得に必要なエネルギーも節約される。
蛍光体廃棄物のリサイクルプロセスの際に生じる残存物質は、ランプ利用の際にまず第一生じる蛍光体粉末よりも、環境に有害ではない。有害物質のこの低下は、これらの副生物の廃棄を軽減する。
新規リサイクル技術は、最新の廃棄物廃棄の要件に対応する。前記蛍光体リサイクルは、現代のリサイクルシステムを構築する際に助けとなり、その際に前記物質ループは事実上、経済的かつ環境にやさしく、閉じている。
以下に、本発明は、複数の実施例に基づいてより詳細に説明される。
本発明による蛍光体リサイクルのための進行図式。 本発明による蛍光体リサイクルのための選択的な進行図式。 本発明による蛍光体リサイクルのための選択的な進行図式。 本発明による蛍光体リサイクルのための選択的な進行図式。 本発明による蛍光体リサイクルのための選択的な進行図式。
発明の好ましい態様
図1は、前記リサイクルの進行の図式を示す。ハロリン酸塩は、前記方法の第一工程において冷浸出により分離される。希土類の抽出は、存在している化合物の溶解度に依存して3つの別個の段階で行われる。液相は捕集され、かつ希土類にさらに加工される。
図2は、前記リサイクルの進行の別の実施例を示す。図式1とは異なり、ハロリン酸塩及び易溶性の希土類含有蛍光体は、一緒に溶解される。難溶性の希土類蛍光体の温浸が2つの段階で続く。
図3は、前記リサイクルの進行の第三実施例を示す。図式2とは異なり、ハロリン酸塩及び易溶性の希土類含有蛍光体の溶解後に、カルシウムイオンが分離される。
図4は、前記リサイクルの進行の第四実施例を示す。図式1〜3とは異なり、第一工程において酸に易溶並びに難溶の化合物が温浸され、かつ同時にカルシウムイオンが分離される。
図5は別の一実施例を示す。原則的に、SEの抽出の際に複数の段階で液状SE含有相を他のものと混合するのではなくて、むしろ別個にさらに加工することが、可能であり、かつリサイクル蛍光体中の特定の蛍光体の場合に、有意義でもある。相応する必要条件(例えば同じ位置でのリサイクル蛍光体からのSEの抽出及びSE分離過程)の場合に、予めの沈殿及び強熱なしの直接分離が優先されることができる。

Claims (10)

  1. 複数の蛍光体を含有するランプ廃棄物から希土類含有蛍光体を再取得するにあたり、その際に蛍光体の本質的な部分が、60質量%を上回り、ハロリン酸塩及び希土類含有蛍光体である、希土類含有蛍光体を再取得する方法であって、次の処理工程:
    a)粗大含分の機械的な分離;
    b)ハロリン酸塩の分離;
    c)酸に可溶の希土類含有蛍光体の抽出;
    ここで前記工程c)は、
    工程c11):酸に易溶な材料の抽出を有し、
    d)希土類元素の再取得を含む最終処理
    を有する前記方法において、
    前記工程c)が、前記工程c11)の後に、
    さらなる工程c2):残留希土類含有蛍光体成分を高温、高圧下で温浸する工程、これにより希土類含有蛍光体成分の完全な溶解が達成され、
    を有し、
    ここで前記工程d)において、前記工程c)で抽出した希土類含有蛍光体を合成希土類化合物として沈殿させる、前記方法。
  2. 前記工程c11):酸に易溶の希土類含有蛍光体の抽出
    が、さらに
    工程c112):酸に難溶の希土類含有蛍光体の抽出
    を有し、これら2つの工程の順序は任意である、請求項1記載の方法。
  3. 前記工程a)が、大きくても25μmであるメッシュサイズでの少なくとも1つのふるい分けを含む、請求項1記載の方法。
  4. 前記工程b)を冷浸出又は熱浸出により行う、請求項1記載の方法。
  5. 酸に易溶の希土類含有蛍光体の抽出工程を、塩酸及び/又は硫酸中で行う、請求項2記載の方法。
  6. 酸に易溶の希土類含有蛍光体の抽出工程を、塩酸及び/又は硫酸中で60〜90℃で行う、請求項2記載の方法。
  7. 前記工程c112)を、酸又はアルカリによる温浸として実施する、請求項2記載の方法。
  8. 前記工程c2)を、アルカリ又は酸による温浸として実施する、請求項1記載の方法。
  9. 前記工程d)で抽出した希土類含有蛍光体を、シュウ酸溶液又はアンモニアでのいずれかを用いて沈殿させる、請求項1記載の方法。
  10. 前記工程d)で、抽出した希土類含有蛍光体をシュウ酸溶液で沈殿させ、ここでシュウ酸塩が生成し、当該シュウ酸塩を強熱して酸化物にする工程をさらに有する、請求項記載の方法。
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