以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
本発明の第1実施形態について説明する。図1は本発明の第1実施形態である圧送移動式便器用給排水ユニットを示す斜視図、図2及び図3は前記圧送移動式便器用給排水ユニットを構成する収納ボックス内を示す斜視図、図4は前記圧送移動式便器用給排水ユニットのカバー部材を離脱した状態の斜視図、図5は前記カバー部材の内面側を示す斜視図である。
図1〜図4に示すように、本実施形態の圧送移動式便器用給排水ユニット10(以下、給排水ユニット10と記載する。)においては、建物(図示せず)に配管された給水管11と給水栓(図1〜5においては明示せず)側の管路13sとの接続部15と、同じく排水管12と排水栓14側の管路14sとの接続部16と、が収納された直方体状の収納ボックス17が設けられている。給水管11と排水管12とは収納ボックス17内に壁と並設状に配置され、排水管12に近い位置に長方形の開口部17aが設けられている。
図4に示すように、収納ボックス17の正面17fに突出状に配置された給水栓(図1〜5においては明示せず)、排水栓14に対し、便器本体18から延設された給水ホース19、排水ホース20がそれぞれ給水継手構造21、排水継手構造22を介して着脱可能に接続され、給水継手構造21及び排水継手構造22を覆う着脱可能なカバー部材23が設けられている。
このように、収納ボックス17は、建物の壁面から突出した給水管11と排水管12とをエルボによって上方向に曲げ、接続部15,16を介して夫々管路13s,14sと連結している。従って、給水栓(図1〜5においては明示せず)と排水栓14の位置を高い位置に施工可能であり、給水栓や排水栓14にそれぞれ継手構造を介して接続される給水ホース19や排水ホース20を収納ボックス17の前面において高さ方向に沿わせておくことができる。このため、便器本体18を移動するための自由度を確保するために建物の床面を這わせておく給水ホース19や排水ホース20の長さを短くできる。
また、メンテナンスや部品交換を行うため、給水栓(図1〜5においては明示せず)や排水栓14を取り外す必要が生じた場合、メンテナンス作業者は開口部17aから収納ボックス17内へ手を突っ込んで作業することができる。しかも、メンテナンス作業は、接続部15,16より便器本体18側に位置する給水栓(図1〜5においては明示せず)や排水栓14を取り外して作業することができるため、給水管11や排水管12を動かしたり、建物の壁面を剥がしたりする必要がなく、作業性に優れている。なお、給水管11や排水管12が建物の床面から突出して配管されていても同様である。
収納ボックス17の正面17fには、カバー部材23を支持する略平板状の支持基材24が複数のネジ(図1〜5においては明示せず)で固定され、支持基材24の中央付近に、給水継手構造21及び排水継手構造22より突出した規制部材である仕切板24aが設けられている。仕切板24aは、給水継手構造21と排水継手構造22との間を仕切るように垂直状態に設けられている。支持基材24を覆うようにカバー部材23を取り付け、カバー部材23の左右側面及び下面のネジ孔23bに挿通された取付ネジ23aを、支持基材24の外周に起立状に設けられた複数のリブ24bに開設されたネジ孔24cに螺着することにより、カバー部材23が支持基材24に固定されている。
図4,図5に示すように、カバー部材23における給水継手構造21及び排水継手構造22から離れた位置にある底板23gに、給水ホース19及び排水ホース20がそれぞれ挿入されその変位を規制する挿通孔23c,23dが設けられている。挿通孔23c,23dはいずれもU字状の短いトンネル形状に形成されている。また、カバー部材23内に位置する支持基材24に、排水ホース20の変位を規制するホース保持部材25が取り付けられている。ホース保持部材25もU字状の短いトンネル形状に形成されている。
図4,図5に示すように、カバー部材23は、給水継手構造21及び排水継手構造22を覆う蒲鉾型の正面パネル23fの上下に略半月状の天板23h、底板23gを取り付けた箱体状の部材である。
図1,図4に示すように、給排水ユニット10においては、給水継手構造21及び排水継手構造22は常にカバー部材23で覆われた状態にあるため、物体や人体等との接触による損傷を回避することができる。カバー部材23は、収納ボックス17の正面17fに固定された支持基材24に設けられた仕切板24aで支持された構造であるため、剛性が高く、外力が加わったときのカバー部材23の変形を防止することができる。また、仕切板24aは給水継手構造21と排水継手構造22との間を区画しているため、排水継手構造22の着脱時に飛散した汚水により給水継手構造21の構成部材が汚損されるのを防止することができる。
なお、仕切板24aがカバー部材23の変形を防止する構成に代えて、若しくは追加して、カバー部材23の内側に突き当て可能な板状又は円柱状の規制部材を支持基材24にビス固定しておき、それによって外力が加わったときのカバー部材23の変形を防止することもできる。
また、給水ホース19、排水ホース20はそれぞれカバー部材23の挿通孔23c,23dによりその変位が規制されているため、給水ホース19や排水ホース20が動かされたときの外力による負荷が給水継手構造21及び排水継手構造22に直接加わるのを回避することができる。このため、外力による給水継手構造21及び排水継手構造22の損傷を防止することができる。
さらに、カバー部材23内の支持基材24に取り付けられたホース保持部材25により排水ホース20の変位が規制されているため、前述と同様、排水ホース20が動かされたときの外力による負荷が排水継手構造22に加わるのを防止することができ、排水継手構造22を確実に保護することができる。
一方、収納ボックス17の側面の排水管12に近い位置に、排水管12に臨む開口部17aが設けられているため、開口部17aを利用して排水管12や給水管11の点検、交換が可能であり、メンテナンス性に優れている。特に、開口部17aは排水管12に近いため、排水管12の点検、交換も容易である。
続いて、別図に基づいて本発明の第1実施形態について、継手保護部及びロック解除規制カバーに対応する部分を中心に更に説明する。図6は本発明の実施の形態である圧送移動式便器(水洗ポータブルトイレ)の排水経路の一部を示す斜視図、図7は図6に示す排水経路の一部を異なる角度から見た斜視図、図8は図6に示す排水経路を構成するカバーの斜視図、図9はカバーに関するその他の実施形態を示す斜視図である。以降の説明においては、特許請求の範囲で言う給排水支持部材の一部を構成する収納ボックス17内を先の実施例のように別段の物として構成したものではなく、建造物の壁面そのもので構成した例を示すものであって、具体的には、建造物の壁面内に排水管12等を配設し、壁面に開口部17aを設けて止水操作ができるように構成し、更に、壁面に後述する支持部材24を直接固定した形態を示すものとして説明する。従って、収納ボックス17が建造物の壁面によって構成されるものとなっている形態である。
本実施形態の圧送移動式便器においては、図6,図7に示すように、便器本体(図6〜12においては明示せず)から延設された排水ホース20を建物に設けられた排水栓14に接続して排水経路が形成され、排水栓14に対して排水ホース20が正規状態に接続されたときのみ信号を発する検知手段20yが設けられている。検知手段120は作動手段であるマグネット120aと信号発生手段であるリードスイッチ120bとで構成され、マグネット120aはホース保持部材25(カバー)に付設され、リードスイッチ120bは排水ホース20に設けられている。図7に示すように、排水ホース20が排水栓14に対して正規状態に接続され、ホース保持部材25(カバー)が装着され、マグネット120aとリードスイッチ120bとが所定の対向状態となると、リードスイッチ120bから便器本体(図6〜12においては明示せず)に向かって信号が発信され、この信号に基づいて当該圧送移動式便器の排水動作が可能となる。
具体的には、前記便器本体(図6〜12においては明示せず)は図21の従来例に示す便器50aと同じであり、汚物の破砕手段と排水ポンプとを備え、リードスイッチ120bから排水ホース20に埋め込まれた信号ケーブル(図示せず)が、便器本体の破砕手段や排水ポンプを制御する制御手段に接続されている。リードスイッチ120bから制御手段への信号がある場合、制御手段は使用者の便器洗浄スイッチ操作に基づいて破砕手段や排水ポンプを駆動して排水動作が可能である。
一方、後述するように、リードスイッチ120bからの信号がない場合、使用者の便器洗浄スイッチ操作があったとしても、破砕手段や排水ポンプを駆動しないようプログラミングされているため、排水動作、即ち、便器から排水ホース20へ向けた水の圧送が禁止されている。なお、使用者の便器洗浄スイッチ操作時に、破砕手段や排水ポンプを駆動しない状況が発生しているときは、LEDやブザーといった報知手段によって使用者へ報知することが好ましい。また、リードスイッチ120bが接続されていない場合、使用者の便器洗浄スイッチの操作有無に係わらずその旨をLED(図示せず)によって表示させてもよい。
図6に示すように、排水栓14が配置された壁面には略平板状の支持基材24(取付部材)が複数のネジN1によって固定され、この支持基材24(取付部材)にホース保持部材25(カバー)が複数のネジN2で着脱可能に取り付けられている。ホース保持部材25(カバー)は、排水ホース20が排水栓14に対して正規状態に接続されたときのみ着脱可能である。なお、支持基材24(取付部材)は、排水栓14と排水ホース20との接続部分及び給水栓(図6〜12においては明示せず)と給水ホース(図6〜12においては明示せず)との接続部分を覆う保護カバー(図6〜12においては明示せず)を固定するための部材である。
図8に示すように、ホース保持部材25(カバー)は、支持基材(図7参照)と平行をなす正面パネル25aと、正面パネル25aの上縁部及び下縁部からそれぞれ支持基材24(取付部材)に向かって延設された固定パネル25b,25cと、正面パネル25aの一方の側縁から支持基材24(取付部材)に向かって延設された仕切パネル25dと、を備えている。下方に位置する固定パネル25cには排水ホース20を保持するための断面U字状をした保持部25eが設けられている。
正面パネル25aには、排水栓14の開閉弁の開閉ハンドル14a及び排水ホース20の開閉弁の開閉ハンドル12aがそれぞれ挿通可能な二つの貫通孔123,124が開設されている。貫通孔123,124の一部には、開閉ハンドル12a,14aの外周に設けられた突起部12p,14pが挿通可能な切欠部123p,124pが設けられている。貫通孔123,124の正面視形状はそれぞれ開閉ハンドル12a,14aの正面視形状と相似形をなしている。
ホース保持部材25(カバー)の上面パネル25aに開設された二つの貫通孔123,124は、排水ホース20が排水栓14に正規状態に接続されたときの開閉ハンドル12a,14aと同位置に配置されている。また、貫通孔123,124の切欠部123p,124p位置は、開閉ハンドル12a,14aが閉止状態にあるときの突起部12p,14pと同位相をなすように形成されている。従って、ホース保持部材25(カバー)は、排水ホース20が排水栓14に正規状態に接続され、且つ、開閉ハンドル12a,14aが閉止状態にあるときに着脱可能である。
このように、ホース保持部材25(カバー)は排水ホース20が排水栓14に対して正規状態に接続されたときのみ着脱可能であり、検知手段120を構成するマグネット121aがカバー121に設けられている。従って、排水栓14に対して排水ホース20が正規状態に接続されていないとマグネット121aを有するホース保持部材25(カバー)が装着できず、このホース保持部材25(カバー)が装着できないとマグネット121aがリードスイッチ121bに対し所定の対向状態にならず、検知手段120が信号を発しないので、圧送移動式便器は排水動作を実行しない。
即ち、排水栓14に対し排水ホース20が正規状態に接続されていない限り、圧送移動式便器は排水動作を実行しない。このため、排水栓14に対して排水ホース20が不完全接続されているとき、誤って便器本体側で排水動作が指示されても、漏水が生じない。
また、ホース保持部材25(カバー)は、排水栓14の開閉ハンドル14a及び排水ホース20の開閉ハンドル12aの両方が閉止状態にあるときのみ着脱可能であるため、ホース保持部材25(カバー)を取り外す場合には、前もって開閉ハンドル12a,14aを閉止する必要がある。従って、メンテナンス等のために排水栓14から排水ホース20を分離するときの開閉ハンドル12a,14aの閉め忘れを防止することができる。
さらに、ホース保持部材25(カバー)を構成する正面パネル25a、固定パネル25a,21b及び仕切パネル25dは、排水栓14と排水ホース20との着脱操作部を覆うように配置されているため、排水栓14と排水ホース20との着脱操作部に触れることができない。このため、誤って、排水栓14と排水ホース20との着脱操作部に触れて、排水栓14から排水ホース20が離脱して漏水するようなトラブルを防止することができる。
図9に示すホース保持部材25x(カバー)は、図8に示すホース保持部材25(カバー)の保持部25eを省略した構造であり、下方の固定パネル25cに排水ホース20(図6参照)が挿通可能なU字状の切欠部25fが設けられている。ホース保持部材25x(カバー)には保持部25eがないので、排水ホース20を保持する機能は若干低いが、支持基材24(取付部材)(図6参照)に装着される保護カバー(図6〜12においては明示せず)が排水ホース20の保持機能を有する場合に好適に使用することができる。
続いて、別図に基づいて本発明の第1実施形態について、接触防止プロテクタ部に対応する部分を中心に更に説明する。図10は本発明の実施の形態である給排水継手を示す斜視図、図11は図10に示す給排水継手の一部を示す断面斜視図である。なお、図面が見づらくなるのを避けるため、図11においては断面ハッチングの記載を省略している。
図10,図11に示したように、本実施形態の給排水継手は、近接して設けられた給水栓13、排水栓14に対しそれぞれ給水ホース(図21,図22の給水ホース51と同じ構成であるため図10,14においては明示せず)、排水ホース20を継手構造を介して接続することにより給水経路及び排水経路が形成される。継手構造は雄継手と雌継手とで構成され、給水栓13に雄継手13m、給水ホースに雌継手(図示せず)が設けられ、排水栓14に雌継手14f、排水ホース20に雄継手12mが設けられている。給水栓13及び排水栓14にはそれぞれ開閉ハンドル13a,14aが設けられ、排水ホース20にも開閉ハンドル12aが設けられている。
図10に示すように、排水ホース20の雄継手12mの先端が給水栓13の雄継手13mに接触するのを防止するための接触防止部材115が排水ホース20の雄継手12mの周囲に設けられている。また、この接触防止部材115が給水栓13の雄継手13mに接触するのを防止するための邪魔部材としての邪魔板116が給水栓13の雄継手13mの周囲に設けられている。さらに、給水経路側の継手構造と、排水経路側の継手構造と、を区画する平板状の仕切板24a(仕切部材)が設けられている。
接触防止部材115は、排水ホース20の雄継手12mの先端開口部12bより基端側にフランジ状に形成された底部115bと、底部115bから先端開口部12bに向かって円筒状に形成された本体部115pとを有している。また、接触防止部材115の本体部115pには、二つの貫通孔115wが互いに対向する位置に開設され、本体部115pの先端には、排水栓14の水平突出部14bの下面部分と係合可能な略半円形状をした一対の凹部115aが設けられている。
図10に示すように、給水栓13及び排水栓14が配置された壁面には、平板状の支持基材24(取付部材)が固定され、この支持基材24(取付部材)の一部を起立状に折り曲げることにより邪魔板116及び仕切板24a(仕切部材)が形成されている。支持基材24(取付部材)は、給水栓13及び排水栓14と、給水ホース(図10,14においては明示せず)及び排水ホース20との接続部分を覆う保護カバー(図10,14においては明示せず)を固定するための部材である。
邪魔板116は、支持基材24(取付部材)から起立する水平部116aと、水平部116aの先端から垂下する垂直部116bと、垂直部116bの下端から支持基材24(取付部材)に向かって折り曲げられたガード部116cと、を備えている。邪魔板116の水平部116aには、給水栓13の雄継手13mの基端部を挿通する貫通孔116dが開設され、垂直部116bの両側及びガード部116cの先端には、それぞれ湾状の切欠部116e,116fが設けられている。仕切板24a(仕切部材)は、支持基材24(取付部材)から起立する垂直部24aaと、垂直部24aaの先端を折り曲げて形成された補強リブ24abと、を備えている。
このような構成とすれば、図10に示すように、給水栓13側及び排水ホース20側の継手構造はいずれも雄継手12m,13mとなるため、給水栓13に対して排水ホース20が誤接続されるおそれはない。また、給水栓13側の雄継手13mよりも、排水ホース20側の雄継手12mが大径の雄形状となるように構成されている。また、分離した排水ホース20の雄継手12mを再接続する際に、誤って、雄継手12mが給水栓13の雄継手13mに近づくことがあっても、接触防止部材115の存在により、雄継手12mの先端は雄継手13mへ接触不能である。従って、分離した後の排水ホース20の再接続を行う際の誤作業による給水経路の汚損を防止することができる。
また、給水栓13の雄継手13mの周囲には邪魔板116が設けられているため、前述のように、誤って、雄継手12mが給水栓13の雄継手13mに近づくことがあっても、排水ホース20側の接触防止部材115は給水栓13の雄継手13mに接触不能である。従って、接触防止部材115と邪魔板116との相乗作用により、確実な接触回避効果を得ることができる。
本実施形態では、接触防止部材115は、フランジ状の底部115bと、円筒状の本体部115pとを有している。従って、図11に示すように、排水栓14の雌継手14fから排水ホース20の雄継手12mを分離させたとき、排水栓14側から落下する残汚水DWは、雄継手12mの外周面と底部115bと本体部115pの内周面とによって囲まれた部分に収容される。このため、残汚水DWが落下して床などを汚損するのを防止することができる。更に、排水ホース20から接触防止部材115が着脱可能なように構成されているので、収容した残汚水DWを簡便に捨てて洗うことができる。
接触防止部材115の本体部115pには一対の貫通孔115wが開設されているため、図11に示すように、排水ホース20の雄継手12mを排水栓14の雌継手14fに接続するとき、貫通孔115wを通して接続状態を目視確認することができる。更に、貫通孔115wを通して、排水ホース20の雄継手12mと排水栓14の雌継手14fとのロック機構を解除することができる。また、排水ホース20の雄継手12mを排水栓14の雌継手14fに接続したとき、排水栓14の水平突出部14bの下面部分が、接触防止部材115の本体部115pの先端の凹部115aに収容されるため、接続部分が本体部115pで包囲された状態となり、保護機能も優れている。
一方、邪魔板116の垂直部116bの両側には切欠部116eが設けられているため、給水ホースの雌継手(図示せず)を給水栓13の雄継手13mに接続するときに、切欠部116eを通して接続状態を目視確認することができるとともに、給水ホースの雌継手(図示せず)を給水栓13の雄継手13mに接続するときに垂直部116bが妨げにならない。また、邪魔板116のガード部116cの先端には切欠部116fが設けられているため、給水ホースの雌継手(図示せず)を給水栓13の雄継手13mに接続するときにガード部116cが妨げにならない。
さらに、仕切板24a(仕切部材)を設けたことにより、給水経路と排水経路とが仕切板24a(仕切部材)によって明確に区画されるため、排水栓14と排水ホース20との脱着作業の際に汚水が飛散して、給水栓13や給水ホース(図10,14においては明示せず)等を汚損するのを防止することができる。なお、仕切板24a(仕切部材)は、給水栓13及び排水栓14と、給水ホース(図10,14においては明示せず)及び排水ホース20との接続部分を覆うために取り付けられる保護カバー(図10,14においては明示せず)を補強する機能も有している。更に、仕切板24aの上方には、支持基材24(取付部材)から延出する継手保護部24eが設けられている。継手保護部24eは、給水継手13mと排水継手12mとの上方を多い、飛散防止部としての仕切板24a(仕切部材)と並設配置されている。
次に、図12,図13に基づいて、本発明の第2実施形態について説明する。図12は第2実施形態である給排水継手を示す斜視図、図13は図12に示す給排水継手の一部を示す斜視図である。なお、図12,図13において、図10,図11と同じ符号を付した部分は前述した給排水継手の構成部分を同じ機能、効果を有する部分であり、説明を省略する。
本実施形態においては、排水栓14の雌継手14fの接続口14c(図11参照)を覆う開閉式の蓋体220と、蓋体220を付勢するバネ(図示せず)を設けている。蓋体220は、排水栓14の直下に固定された取付部材221に設けられた水平支軸222を中心に起伏可能に軸支され、軸受部221aに内蔵されたバネ(図示せず)により接続口14c(図11参照)を覆う方向に付勢されている。
取付部材221は、排水栓14の基端部に掛けられた逆U字状のフック部221fと、フック部221fの下端部に一体的に形成された固定部221bとを備えている。固定部221bに開設された二つのネジ孔221cにネジ(図示せず)を挿入して、排水栓14が設けられている壁面(図示せず)に螺着することにより、蓋体220を有する取付部材221が固定されている。
図12に示すように、排水ホース20が排水栓14に接続されているとき、蓋体220は固定部221bに重なるように倒伏しているが、排水ホース20を排水栓14から離脱させると、図13に示すように、蓋体220はバネ(図示せず)の付勢力により瞬間的に排水栓14の雌継手14fの接続口14c(図13参照)を閉止する。この場合、蓋体220に対して排水ホース20の接触防止部材115を当接させながら離脱させると、蓋体20は、排水ホース20に設けられている接触防止部材115の凹部115aの上端面をガイド面部としてスライドし、急激にではなくゆっくりと接続口14cを閉止する。
従って、排水ホース20が排水栓14から分離しているときは、常に蓋体220が雌継手14fの接続口14c(図11参照)が覆われた状態に保たれる。このため、給水経路側の給水ホースに設けられた雌継手(図示せず)が、前記接続口14cに触れて汚損されるのを防止することができる。なお、排水ホース20を排水栓14に接続するときには、蓋体220を固定部221bに重ねるように倒伏させれば接続口14cが露出するので、接続作業を妨げることもない。
以上の実施形態においては、給水栓13に雄継手13m、給水ホースに雌継手(図示せず)を設け、排水栓14に雌継手14f、排水ホース20に雄継手12mを設け、その排水ホース20の雄継手12mに接触防止部材115を設け、給水栓13の周囲に邪魔板116を設けた構成について説明してきたが、これらの構成に限定されるものではない。例えば、排水栓側を雄継手とし排水ホース側を雌継手として、その排水栓側の雄継手の周囲に給水ホースの雌継手との接触を防止するための接触防止部材を設けることもできる。この場合においても、排水栓の雄継手と給水ホースの雌継手との接触を防止することができ、分離した後の排水ホースや給水ホースの再接続を行う際の誤作業による給水経路の汚損を防止することができる。
次に、図14〜図16に基づいて、本発明の第3実施形態について説明する。図14は本発明の第3実施形態である圧送移動式便器用給排水ユニットを示す斜視図、図15は前記圧送移動式便器用給排水ユニットを構成するカバー部材の正面側を示す斜視図、図16は前記カバー部材の内面側を示す斜視図である。なお、図14において図1〜図5に示す符号と同じ符号を付している部分は前述した給排水ユニット10の構成部分と同じ構造、機能を有する部分であり、説明を省略する。
図14に示すように本実施形態の圧送移動式便器用給排水ユニット40(以下、給排水ユニット40と記載する。)は、図2に示す給排水ユニット10におけるカバー部材23の位置にカバー部材31が取り付けられている。カバー部材31は複数の取付ネジ30を用いて支持基材24(図4参照)に着脱可能に取り付けられている。カバー部材31はカバー部材23(図5参照)と同様の箱体形状であるが、正面部分の左右及び中央に垂直方向の3列の突条部31a,31b,31cを設けることにより、これらの突条部31a,31b,31cの間に、平底の溝形状をした2列の凹部31d,31eが互いに平行をなすように垂直方向に形成されている。
図15に示すように、右側の凹部31eには、給水栓の開閉弁の開閉ハンドル13a(操作ハンドル)が挿通可能な貫通孔32が開設され、左側の凹部31dには、排水栓14(図4参照)の開閉弁の開閉ハンドル14a(操作ハンドル)及び排水ホース20の開閉弁の開閉ハンドル12a(操作ハンドル)がそれぞれ挿通可能な貫通孔33,34が上下方向に一定距離を隔てて開設されている。貫通孔33,34,32の一部には、開閉ハンドル14a,12a,13a(操作ハンドル)の外周に設けられた突起部14p,12p,13pが挿通可能な切欠部33p,34p,32pが設けられている。貫通孔33,34,32の正面視形状はそれぞれ開閉ハンドル14a,12a,13a(操作ハンドル)の正面視形状と相似形をなしている。
カバー部材31の左側の凹部31dに開設された二つの貫通孔33,34は、排水ホース20が排水栓14に正規状態に接続されたときの開閉ハンドル12a,14a(操作ハンドル)の位置と同位置に開設されている。また、貫通孔33,34の切欠部33p,34pの位置は、開閉ハンドル12a,14a(操作ハンドル)が閉止状態にあるときの突起部12p,14pと同位相をなすように形成されている。従って、カバー部材31は、排水ホース20が排水栓14に正規状態に接続され、且つ開閉ハンドル12a,14a(操作ハンドル)が閉止状態になければ着脱することができない。
カバー部材31の右側の凹部31eの貫通孔32は給水栓の開閉弁の開閉ハンドル13a(操作ハンドル)と同位置に開設され、貫通孔32の切欠部32pの位置は、開閉ハンドル13a(操作ハンドル)が閉止状態にあるときの突起部13pと同位相をなすように形成されている。従って、カバー部材31は、給水栓の開閉ハンドル13a(操作ハンドル)が閉止状態になければ着脱することができない。
カバー部材31の底面には、給水ホース19、排水ホース20がそれぞれ挿入され、その変位を規制する挿通孔31f,31gが設けられている。挿通孔31f,31gはいずれもU字状の短いトンネル形状に形成されている。従って、給水ホース19や排水ホース20が動かされたときの外力による負荷が排水継手構造22、給水継手構造21に加わるのを防止することができる。このため、排水継手構造22及び給水継手構造21を確実に保護することができる。
図16に示すように、カバー部材31の内側の貫通孔34近傍にはマグネット20aが付設されている。このマグネット20aは、排水ホース20の開閉ハンドル12a(操作ハンドル)の近傍に設けられたリードスイッチ120b(図14参照)と連携して機能する部材である。即ち、排水ホース20が排水栓14に正規状態に接続され、カバー部材31が正しく支持基材24(図4参照)に装着され、排水ホース20のリードスイッチ120bと、カバー部材31のマグネット120aが所定距離を隔てて対向したときに検知信号が発信され、便器本体18(図1参照)の排水動作が実行可能となるように設定されている。
従って、排水ホース20が排水栓14に対し正規状態に接続されていない限り、便器本体18は排水動作を実行できない。このため、排水ホース20が排水栓14に不完全接続されているとき、誤って便器本体18側で排水動作が指示されても漏水が生じない。
一方、カバー部材31は、給水栓の開閉ハンドル13a(操作ハンドル)、排水栓14の開閉ハンドル14a(操作ハンドル)及び排水ホース20の開閉ハンドル12a(操作ハンドル)の全てが閉止状態にあるときのみ着脱可能であるため、カバー部材31を取り外す場合は、前もって開閉ハンドル12a,13a,14a(操作ハンドル)を閉止する必要がある。従って、メンテナンス等を行うために排水栓14から排水ホース20を分離したり、給水栓から給水ホース19を分離したりするとき、開閉ハンドル12a,13a,14a(操作ハンドル)の閉め忘れを防止することができる。
また、図14に示すように、カバー部材31を装着したとき、その正面の左側の凹部31dに開閉ハンドル12a,14a(操作ハンドル)が位置し、右側の凹部31eに開閉ハンドル13a(操作ハンドル)が位置するように構成されている。従って、開閉弁の操作ハンドル12a,13a,14aはカバー部材31の突条部31a,31b,31cより突出しない状態となる。このため、誤って開閉ハンドル12a,13a,14a(操作ハンドル)に接触して、損傷を与えたり、開閉ハンドル12a,13a,14a(操作ハンドル)が誤操作されたりするのを防止することができる。
続いて、本発明の第4実施形態について説明する。図17及び図18は、第4実施形態に係る排水ホースの継手構造を示す図である。図17に示すように、排水栓71(固定側排水継手)に対して、ホース側排水継手72は、水平方向(図中x方向)に沿って着脱されるように構成されている。排水栓71の付け根部分には、汚水受け73が設けられている。汚水受け73は、凹部73aと、係止部73bとを備えている。凹部73aは、排水栓71とホース側排水継手72との接続部分の下方(図中y方向)に位置するように形成されており、排水栓71に対してホース側排水継手72を着脱する場合に滴下する汚水を受けるように構成されている。係止部73bは、汚水受け73を排水栓71に対して係止するための部分であって、排水栓71の根元部分に嵌め合わされている。従って、図18に示すように、排水栓71に対して水平方向(図中x方向)にスライドさせることで、着脱可能なように構成されている。
続いて、本発明の第5実施形態について説明する。図19及び図20は、第5実施形態に係る排水ホースの継手構造を示す図である。図19に示すように、固定側排水継手81とホース側排水継手82とが着脱可能なように構成されている。固定側排水継手81には継手アダプタ83が、ホース側排水継手82には継手アダプタ84が、それぞれ設けられている。継手アダプタ83には、ホース側排水継手84に向かう面とは反対側に傾斜面83aが設けられている。傾斜面83aは、一様な傾斜を有する面部である。継手アダプタ84には、固定側排水継手81に向かう面とは反対側に傾斜面84aが設けられている。傾斜面84aは、一様な傾斜を有する面部である。この実施形態では、固定側排水継手81とホース側排水継手82とを覆うためのカバー85を備えている。カバー85には、ガイド傾斜面86及びガイド傾斜面87が設けられている。ガイド傾斜面86及びガイド傾斜面87も一様な傾斜を有する面部である。図19に示す状態から、継手アダプタ83と継手アダプタ84とを近接させると共に、カバー85を被せる。このようにすると、継手アダプタ83の傾斜面83aは、カバー85のガイド傾斜面86に沿って継手アダプタ84側に押し込まれる。また、継手アダプタ84の傾斜面84aは、カバー85のガイド傾斜面87に沿って継手アダプタ83側に押し込まれる。従って、継手アダプタ83と継手アダプタ84とは、カバー85のガイド傾斜面86,87によって互いに近接させられ、図20に示すように互いに密着した状態となる。
上述した給排水継手は、近接して設けられた給水栓、排水栓に対しそれぞれ給水ホース、排水ホースを継手構造を介して接続することにより給水経路及び排水経路を形成する給排水継手において、前記継手構造は雄継手と雌継手とで構成され、前記排水経路側の継手構造を構成する雄継手の先端が、前記給水経路側の継手構造を構成する雄継手又は雌継手に接触するのを防止するため、前記排水経路側の雄継手の周囲に接触防止部材を設けたことを特徴とする。
このような構成とすれば、接触防止部材により、排水経路側の雄継手の先端が給水経路側の雄継手又は雌継手に接触することがなくなるため、分離した後の排水ホースや給水ホースの再接続を行う際の誤作業による給水経路の汚損を防止することができる。
ここで、前記給水栓に雄継手、前記給水ホースに雌継手を設け、前記排水栓に雌継手、前記排水ホースに雄継手を設け、前記排水ホースの雄継手に前記接触防止部材を設け、前記接触防止部材が前記給水栓の雄継手に接触するのを防止するための邪魔板を前記給水栓の周囲に設けることができる。
このような構成とすれば、給水栓の継手構造及び排水ホースの継手構造はいずれも雄継手となるため、給水栓に対して排水ホースが誤接続されることがない。また、接触防止部材と邪魔板との相乗作用により、接触回避効果が高まる。
この場合、前記接触防止部材が、前記排水ホースの雄継手の先端開口部より基端側にフランジ状に形成された底部と、前記底部から前記先端開口部に向かって筒状に形成された本体部とを有することが望ましい。このような構成とすれば、排水栓の雌継手から排水ホースの雄継手を分離させたとき、排水栓側の残水が落下して床などを汚損するのを防止することができる。
さらに、前記給水経路側の継手構造と、前記排水経路側の継手構造と、を区画する仕切部材を設けることが望ましい。このような構成とすれば、給水経路と排水経路とが仕切部材によって区画されるため、排水栓と排水ホースとの脱着作業の際に汚水が飛散して、給水栓や給水ホース等を汚損するのを防止することができる。
一方、前記排水栓の雌継手の接続口近傍に固定された開閉式の蓋体と、前記蓋体を接続口を覆う方向に付勢する付勢手段と、を設けこともできる。このような構成とすれば、排水ホースが排水栓から分離しているとき、付勢手段により蓋体が雌継手の接続口を覆うので、給水経路側の雄継手や雌継手が、前記接続口に触れて汚損されるのを防止することができる。
上述した圧送移動式便器用給排水ユニットは、病院の病室や一般住宅の寝室等において使用される圧送移動式便器と、給水経路及び排水経路との接続手段として広く利用することができる。
上述した圧送移動式便器は、便器から延設された排水ホースを建物に設けられた排水栓に接続して排水経路が形成される圧送移動式便器であって、前記排水栓に対して前記排水ホースが正規状態に接続されたことを検知する検知手段を設け、前記検知手段からの信号に基づいて当該圧送移動式便器の排水動作が可能となることを特徴とする。
このような構成とすれば、排水栓に対して排水ホースが正規状態に接続されていない限り、圧送移動式便器は排水動作を実行しない。従って、排水栓と排水ホースとが不完全接続されたり、排水ホースが排水栓から分離したりしている場合に、圧送移動式便器の排水動作を誤って指示することがあっても、排水は行われず、漏水を防止することができる。
ここで、前記検知手段を、前記信号を発生する信号発生手段と前記信号発生手段を作動させる作動手段とで構成し、前記排水ホースが前記排水栓に対して正規状態に接続されたときのみ着脱可能となるカバーを設け、前記カバーに前記作動手段を設けることができる。このような構成とすれば、排水栓に対して排水ホースが正規状態に接続されていないと前記作動手段を有するカバーが装着できず、このカバーが装着できないと前記信号発生手段が信号を発しないので、圧送移動式便器は排水動作を実行しない。従って、排水栓に対し排水ホースが正規状態に接続されていない限り、圧送移動式便器は排水動作を実行しない。このため、排水栓に対する排水ホースの不完全接続時における排水動作の防止を徹底することができる。
また、前記検知手段を、前記信号を発生する信号発生手段と前記信号発生手段を作動させる作動手段とで構成し、前記排水栓に対する前記排水ホースの接続側に開閉弁を設け、前記開閉弁が閉止状態にあるときのみ着脱可能となるカバーを設け、前記カバーに前記作動手段を設けることもできる。このような構成とすれば、排水ホース側の開閉弁が閉止状態にないときは作動手段を有するカバーを離脱できないので、カバーを取り外す場合には、前もって開閉弁を閉止する必要がある。従って、メンテナンス等のために排水栓から排水ホースを分離するときの開閉弁の閉め忘れを防止することができる。
一方、前記カバーは、少なくとも前記排水栓と排水ホースとの着脱操作部を覆うことが望ましい。このような構成とすれば、カバーが装着されているときは排水栓と排水ホースとの着脱操作部に触れることができないため、誤って、前記着脱操作部に触れて、排水栓から排水ホースが離脱して漏水するのを防止することができる。
従って、上述した圧送移動式便器は、高齢者や病院の病室や一般住宅の寝室等、トイレ以外の場所で用を足さなければならない高齢者や病人等が広く利用することができる。
上述した給排水継手は、近接して設けられた給水栓、排水栓に対しそれぞれ給水ホース、排水ホースを継手構造を介して接続することにより給水経路及び排水経路を形成する給排水継手において、前記継手構造は雄継手と雌継手とで構成され、前記排水経路側の継手構造を構成する雄継手の先端が、前記給水経路側の継手構造を構成する雄継手又は雌継手に接触するのを防止するため、前記排水経路側の雄継手の周囲に接触防止部材を設けたことを特徴とする。
このような構成とすれば、接触防止部材により、排水経路側の雄継手の先端が給水経路側の雄継手又は雌継手に接触することがなくなるため、分離した後の排水ホースや給水ホースの再接続を行う際の誤作業による給水経路の汚損を防止することができる。
ここで、前記給水栓に雄継手、前記給水ホースに雌継手を設け、前記排水栓に雌継手、前記排水ホースに雄継手を設け、前記排水ホースの雄継手に前記接触防止部材を設け、前記接触防止部材が前記給水栓の雄継手に接触するのを防止するための邪魔板を前記給水栓の周囲に設けることができる。
このような構成とすれば、給水栓の継手構造及び排水ホースの継手構造はいずれも雄継手となるため、給水栓に対して排水ホースが誤接続されることがない。また、接触防止部材と邪魔板との相乗作用により、接触回避効果が高まる。
この場合、前記接触防止部材が、前記排水ホースの雄継手の先端開口部より基端側にフランジ状に形成された底部と、前記底部から前記先端開口部に向かって筒状に形成された本体部とを有することが望ましい。このような構成とすれば、排水栓の雌継手から排水ホースの雄継手を分離させたとき、排水栓側の残水が落下して床などを汚損するのを防止することができる。
さらに、前記給水経路側の継手構造と、前記排水経路側の継手構造と、を区画する仕切部材を設けることが望ましい。このような構成とすれば、給水経路と排水経路とが仕切部材によって区画されるため、排水栓と排水ホースとの脱着作業の際に汚水が飛散して、給水栓や給水ホース等を汚損するのを防止することができる。
一方、前記排水栓の雌継手の接続口近傍に固定された開閉式の蓋体と、前記蓋体を接続口を覆う方向に付勢する付勢手段と、を設けこともできる。このような構成とすれば、排水ホースが排水栓から分離しているとき、付勢手段により蓋体が雌継手の接続口を覆うので、給水経路側の雄継手や雌継手が、前記接続口に触れて汚損されるのを防止することができる。
従って、上述した給排水継手は、病院、介護施設あるいは一般住宅等における圧送移動式便器の給排水経路の接続構造として広く利用することができる。