JP3127808U - 洗濯機防水パン用アダプター - Google Patents

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清富 崎口
輝見 羽渕
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和義 田村
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Abstract

【課題】既存の洗濯機防水パンの上に載置することで、床下配水管の洗浄や点検作業を容易にすることができる防水パン用アダプターを提供すること。
【解決手段】防水パン用アダプターAは、既存の洗濯機防水パン2の上面に載置され、さらにその上面に洗濯機1が搭載される。前記防水パン用アダプターAは、洗濯機の下側面に具備された脚部1aと、前記防水パン2の上面との間に介在して所定の高さ寸法を確保する複数の支柱部材4a〜4dと、前記各支柱部材を取り囲むようにして形成された側壁部5a〜5dとが具備され、一つの側壁部には作業点検用の窓孔6が形成されている。
【選択図】図3

Description

この考案は、洗濯機防水パンと洗濯機本体との間に介在され、防水パンの床下配水管の洗浄や点検作業を容易にすることができる洗濯機防水パン用アダプターに関する。
例えば集合住宅等においては洗濯機置き場に防水パンが設置されており、この防水パン上に洗濯機を載置することで、洗濯機より若干の溢水や飛沫水があっても、これが床に流れ出ることのないようにされている。そして、前記防水パンの一部には床下の排水管に通ずる例えば円形の開口部が形成され、この開口部の直下に排水トラップが収容された構成にされている。
図1は、従来の洗濯機防水パンの一例を断面図で示したものであり、符号1は洗濯機を示しており、この洗濯機はその下側面に具備された例えばゴム製の脚部1aを介して防水パン2の上に載置されている。この防水パン2は平面視において矩形状に形成され、その矩形状の周縁部には若干の立上がり部2aが形成されている。
そして、図1に示す防水パン2の構成においては、洗濯機1を載置した横のスペースに床下の排水管に通ずる例えば円形の開口部2bが形成されており、この開口部2bの直下に排水トラップ3が収容された構成にされている。なお、図1に示す符号1bは洗濯機1からの排水ホース(図示せず)の先端部に取り付けられたエルボ継手を示しており、洗濯機からの排水は排水トラップ3を介して床下の図示せぬ排水管に流される。
ところで、昨今においては集合住宅の居住空間をより広く確保するために、前記した洗濯機防水パンを含む水まわり関係のスペースをより狭く設計施工する傾向にあり、これにより洗濯機防水パンの小型化が進んでいる。このために、防水パンの横幅がより狭く設定され、排水トラップ3を収容する開口部2bの位置は、例えば特許文献1に示されたように洗濯機1の真下に配置せざるを得ない状況となっている。なお、図2はその例を示したものであり、図1に示した各部と同一の機能を果たす部分を同一符号で示している。
実開平7−31974号公報
なお、図2に示す防水パンの構成においては、洗濯機1の排水ホースに取り付けられた前記エルボ継手1bが洗濯機1の底部に当たる場合がある。これを防止するために洗濯機の脚部1aに対応する防水パン側の四か所を肉厚に形成して洗濯機の位置を若干嵩上げし、前記排水トラップ3の上部に余裕を持たせるように構成したものも提供されている。
一方、前記した集合住宅等においては、排水能力の維持のためには配水管内部を定期的に洗浄する必要があり、前記した洗濯機置き場や、台所、浴室、ならびに洗面台等につながる配水管の洗浄はそれぞれの各排水口から行われる。このために、配水管の洗浄にあたっては前記した排水トラップ3を外して洗浄用のホースを配水管内に挿入する操作が必要となる。
しかしながら、図2に示されたように排水トラップ3が洗濯機1の真下に配置されている状況においては、排水トラップ3の取り外しおよび配水管内への洗浄用ホースの挿入操作に支障が生ずることになる。このために、洗濯機を移動させるなどの作業が必要になるものの、洗濯機を移動させるスペースが確保できないなど、本来の作業以外の余分な作業を余儀なくされ、作業効率が著しく低下するという問題を抱えている。
この考案は、前記した洗濯機防水パンの抱える問題点に着目してなされたものであり、既存の防水パンと洗濯機との間に介在させることで、前記した問題点を解消させることができると共に、作業時以外においては排水トラップの収容部分等を隠蔽することができる体裁に配慮した洗濯機防水パン用アダプターを提供することを課題とするものである。
前記した課題を解決するためになされたこの考案にかかる洗濯機防水パン用アダプターは、一部に配水管に通じる開口部が形成された洗濯機防水パンの上面に載置され、さらにその上面に洗濯機が載置されるように構成した洗濯機防水パン用アダプターであって、前記洗濯機の下側面に具備された脚部と、前記防水パンの上面との間に介在して所定の高さ寸法を確保する複数の支柱部材と、前記各支柱部材を取り囲むようにして形成された側壁部とが具備され、前記側壁部の一部には作業点検用の窓孔が形成されている点に特徴を有する。
この場合、前記作業点検用の窓孔には、当該窓孔を閉塞することができる蓋体が、前記窓孔に対して着脱可能に、もしくは開閉可能に装着されていることが望ましい。
そして、好ましい形態においては、前記各支柱部材が四辺の各隅角部に配置されると共に、前記側壁部が平面状の四辺で各支柱部材を取り囲むようにして形成され、四辺を形成する前記側壁部の少なくとも一つの面に前記作業点検用の窓孔が形成された構成にされる。
また、前記作業点検用の窓孔は、望ましくはほぼ矩形状に形成され、その高さ方向の寸法hは105±15mmに形成され、幅方向の寸法wは前記高さ方向の寸法よりも広く、かつ前記支柱部材の対向する内側寸法以内となるように形成される。
前記した構成の防水パン用アダプターによると、洗濯機の下側面に具備された各脚部からの荷重を受ける複数本の支柱部材によって、既存の洗濯機防水パンと洗濯機の下側面との間に所定の高さ寸法が確保される。そして、各支柱部材を取り囲むようにして形成された側壁部の一部には作業点検用の窓孔が形成されているので、これを利用して作業者は洗濯機の直下に手を入れることができる。
それ故、防水パンに形成された配水管に通ずる洗濯機直下の開口部より、容易に排水トラップを取り出すことが可能であり、また床下の配水管内に容易に洗浄用のホース等を挿入することも可能となる。したがって、この考案の防水パン用アダプターを利用することで、従来例として説明したように洗濯機を移動させることなく、前記した操作を実行することができ、従来の洗濯機防水パンの問題点を解消させることが可能となる。
以下、この考案にかかる防水パン用アダプターについて、図に示す実施の形態に基づいて説明する。図3および図4はこの考案にかかる洗濯機防水パン用アダプターの利用状態を説明するものであり、図3は既存の防水パン2上に防水パン用アダプターAを載置し、さらに防水パン用アダプターAの上に洗濯機1を載置する状態を示しており、また図4は、防水パン用アダプターAを中央にして洗濯機防水パン2上に洗濯機1を積み重ねた状態を示したものである。
なお、図3および図4においては、すでに説明した図2に示す各部と同一の機能を果たす部分を同一符号で示しており、したがって重複する説明は適宜省略する。また図3および図4においても、洗濯機防水パン2および排水トラップ3の収容部分は、図2と同様に断面図で示している。
図5〜図8は、防水パン用アダプターAの構成について示したものであり、図5はアダプターAを上面から視た状態で示しており、図6は同じく正面から視た状態で示している。さらに図7はアダプターAを底面から視た状態で示しており、図8は同じく側面から、すなわち図5に示す状態において左側面から視た状態で示している。
この実施の形態による防水パン用アダプターAは、図5に示したように上面から視た場合において、4つの支柱部材4a〜4dが具備され、これらの支柱部材4a〜4dは矩形状四辺の各隅角部に配置された構成にされている。前記各支柱部材4a〜4dは、図3および図4に示されたように洗濯機1の下側面に具備された各脚部1aと、防水パン2の上面との間に介在して所定の高さ寸法を確保すると共に、洗濯機1の全体重量を支持するものであり、各支柱部材4a〜4dはそれぞれ角柱状に形成されている。
また、前記各支柱部材4a〜4dを取り囲むようにして側壁部5a〜5dが形成されており、当該側壁部5a〜5dによって各支柱部材4a〜4dを連結し、これによりパン用アダプターAを上面から視た状態において図5に示されたように、ほぼ正方形の矩形形態が保持されるように構成されている。
そして、昨今においては例えばドラム式の洗濯機のように非常に重量が嵩むものも出現しており、このために図に示す実施の形態においては、各支柱部材4a〜4dおよびこれらを連結する側壁部5a〜5dは、荷重に耐える硬質性の合成樹脂により一体成形されている。
また、前記側壁部の一部、すなわち実施例においては図6に示すように、正面を構成する側壁部5aに作業点検用の窓孔6がほぼ矩形状に形成されている。そして前記窓孔6に対して、これを閉塞させることができる平板状の蓋体7が用意されており、前記蓋体7に形成された係合用の爪部7aを利用して、蓋体7を窓孔6に対してスナップ作用をもって取り付けおよび取り外しができるように構成されている。
なお、図に示す実施の形態においては蓋体7が窓孔6に対して着脱可能となるように構成されているが、前記蓋体7は前記窓孔6に対して開閉可能となるように装着されていてもよい。また、図5および図7において符号2cで示した円形状の鎖線部分は、防水パンに形成された配水管に通ずる開口部の配置位置を示している。
前記した作業点検用の窓孔6は、これを利用して洗濯機1の直下に作業者の手を入れることができると共に、防水パンに形成された配水管に通ずる洗濯機直下の開口部2aより、容易に排水トラップ3を取り出すことができる程度の高さ方向の寸法hおよび幅wを有していることが望まれる。
このために、前記高さ方向の寸法hは、排水トラップ3を窓孔6から取り出すことができる程度に設定する必要がある。なお、窓孔6の高さ方向の寸法hをより大きくとろうとした場合には、必然的に洗濯機1の配置位置が上昇して洗濯機の取り扱いに不便を感じたり、給水用の蛇口に洗濯機1が当たるような状況が発生するなどの問題も招来されるので、前記窓孔6の高さ方向の寸法hは、必要最小限にすることが望まれる。したがって、前記した制約上の理由から作業点検用の前記窓孔6の高さ方向の寸法hは、105±15mmとするのが適当である。
一方、前記窓孔6の幅方向の寸法wは、配水管内の洗浄作業を考えた場合、なるべく広く形成させることが望まれる。このために、窓孔6の幅方向の寸法wは、前記高さ方向の寸法hよりも広く取ることが望ましく、その最大幅は前記支柱部材の対向する内側寸法で制約されることになる。
以上説明した洗濯機防水パン用アダプターによると、既存の洗濯機防水パンと洗濯機との間に介在させておくことにより、その側壁部に形成された窓孔を介して防水パンから床下に通ずる部分に収容された排水トラップを容易に取り外すことが可能であり、また床下の配水管内の洗浄作業を容易に実行することが可能となる。
したがって、前記した防水パン用アダプターを利用することにより、洗濯機を移動させることなく配水管内の洗浄および点検作業等を行うことが可能となる。また、前記した作業点検用の窓孔は蓋体により閉塞できるように構成されているので、常時においては蓋体により排水トラップ付近を隠蔽することができ、良好な外観を保つことができる。
なお、前記した実施の形態においては、洗濯機の荷重を支える支柱部材とこれを取り囲むようにして形成された側壁部とが一体成形されているが、前記支柱部材を例えば振動吸収材(制震部材)で形成するか、もしくは支柱部材内に振動吸収材を収容した形態とすることで、洗濯機からの振動が床面に伝わるのを効果的に抑制させることができる。
また、前記した支柱部材の下側面に例えばゴム製の防振材を取り付けた構成とすることによっても同様に洗濯機からの振動が床面に伝わるのを抑制させることができる。これにより洗濯機からの振動が床面等に伝達されて騒音が発生するのを効果的に抑制することができる。
さらにまた、前記した実施の形態においては、作業点検用の窓孔6は前記した支柱部材を囲むようにして形成された正面の側壁部5aにおいて、その一部を桟のように残して矩形状に切り抜いた状態で形成されているが、前記正面の側壁部5aをその両側の支柱部材から取り外すことで窓孔6が形成されるようにすることもできる。このような構成を採用した場合には、防水パン用アダプターの前面側を大きく開くことができるので、アダプター全体の高さをより低減させた構成としても、十分な余裕をもって作業点検を行うことが可能となる。
従来の洗濯機防水パンの一例を示した断面図である。 従来の洗濯機防水パンの他の例を示した断面図である。 この考案にかかる防水パン用アダプターを用いる状態を示した正面図である。 防水パン用アダプター上に洗濯機を搭載した状態を示した正面図である。 防水パン用アダプターの上面図である。 同じく正面図である。 同じく底面図である。 同じく側面図である。
符号の説明
1 洗濯機
2 防水パン
2b 開口部
3 排水トラップ
4a〜4d 支柱部材
5a〜5d 側壁部
6 窓孔
7 蓋体
A 防水パン用アダプター

Claims (4)

  1. 一部に配水管に通じる開口部が形成された洗濯機防水パンの上面に載置され、さらにその上面に洗濯機が載置されるように構成した洗濯機防水パン用アダプターであって、
    前記洗濯機の下側面に具備された脚部と、前記防水パンの上面との間に介在して所定の高さ寸法を確保する複数の支柱部材と、前記各支柱部材を取り囲むようにして形成された側壁部とが具備され、前記側壁部の一部には作業点検用の窓孔が形成されていることを特徴とする洗濯機防水パン用アダプター。
  2. 前記作業点検用の窓孔には、当該窓孔を閉塞することができる蓋体が、前記窓孔に対して着脱可能に、もしくは開閉可能に装着されていることを特徴とする請求項1に記載された洗濯機防水パン用アダプター。
  3. 前記各支柱部材が四辺の各隅角部に配置されると共に、前記側壁部が平面状の四辺で各支柱部材を取り囲むようにして形成され、四辺を形成する前記側壁部の少なくとも一つの面に前記作業点検用の窓孔が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された洗濯機防水パン用アダプター。
  4. 前記作業点検用の窓孔は、ほぼ矩形状に形成され、その高さ方向の寸法hが105±15mmに形成され、幅方向の寸法wが前記高さ方向の寸法よりも広く、かつ前記支柱部材の対向する内側寸法以内に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載された洗濯機防水パン用アダプター。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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