JP5423194B2 - 歯車列の調整方法、現像装置および画像形成装置 - Google Patents
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駆動源からの駆動が伝達され且つ斜歯歯車で構成された伝達歯車と、
被駆動体に駆動を伝達し且つ斜歯歯車で構成された被伝達歯車と、
前記伝達歯車の駆動を前記被伝達歯車に伝達する中間歯車であって、前記伝達歯車側に噛み合う第1の調整歯車と、前記被伝達歯車側に噛み合い且つ前記第1の調整歯車と同軸に支持された第2の調整歯車と、を少なくとも有する前記中間歯車と、
を備えた歯車列の調整方法であって、
前記第1の調整歯車および第2の調整歯車の回転方向に対して、前記第1の調整歯車に対する前記第2の調整歯車の相対的な位相の差を変化させ、前記被伝達歯車を回転させて前記被伝達歯車の回転ムラを測定し、
前記回転ムラが小さくなる位相の差に基づいて、前記第1の調整歯車と前記第2の調整歯車との位相の差を設定する
ことを特徴とする。
表面に潜像が形成された像保持体に対向して回転し且つ前記潜像を可視像に現像する現像剤保持体と、
前記現像剤保持体に駆動を伝達する前記被伝達歯車を有する前記歯車列であって、請求項1に記載の歯車列の調整方法で調整された前記歯車列と、
を備えたことを特徴とする。
回転する像保持体と、
前記像保持体表面に潜像を形成する潜像形成装置と、
前記像保持体表面の潜像を可視像に現像する請求項2に記載の現像装置と、
前記像保持体表面の可視像を媒体に転写する転写装置と、
前記媒体表面の可視像を定着する定着装置と、
を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比べて、現像剤保持体の回転速度の変動を低減することができ、現像された画像の画質を向上できる。
請求項3に記載の発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比べて、現像剤保持体の回転速度の変動を低減することができ、形成される画像の画質を向上できる。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
図1において、画像形成装置の一例としての複写機Uは、自動原稿搬送装置U1と、これを支持し且つ上端に透明な原稿読取り面PGを有する装置本体U2とを備えている。
前記自動原稿搬送装置U1は、複写しようとする複数の原稿Giが重ねて収容される原稿給紙部TG1と、原稿給紙部TG1から給紙され前記原稿読取り面PG上の原稿読取位置を通過した原稿Giが排出される原稿排紙部TG2とを有している。
前記装置本体U2は、利用者が画像形成動作開始等の作動指令信号を入力操作する操作部UIと、露光光学系A等を有している。
情報変換部IPSは、固体撮像素子CCDから入力される前記RGBの電気信号を黒:K、イエロー:Y、マゼンタ:M、シアン:Cの画像情報に変換して一時的に記憶し、前記画像情報を予め設定された時期に潜像形成用の画像情報として潜像形成回路DLに出力する。
なお、原稿画像が単色画像、いわゆる、モノクロの場合は、黒:Kのみの画像情報が潜像形成回路DLに入力される。
前記潜像形成回路DLは、図示しない各色Y,M,C,Kの各駆動回路を有し、入力された画像情報に応じた信号を予め設定された時期に、各色毎に配置された潜像形成装置LHy,LHm,LHc,LHkに出力する。
前記複写機Uの重力方向中央部に配置された可視像形成装置Uy,Um,Uc,Ukはそれぞれ、Y,M,C、およびKの各色の可視像を形成する装置である。
潜像形成装置LHy〜LHkの各光源から出射したY,M,C,Kの潜像書込光Ly,Lm,Lc,Lkは、それぞれ、像保持体の一例としての感光体PRy,PRm,PRc,PRkに入射する。なお、実施例1では、前記潜像形成装置LHy〜LHkは、書込素子であるLED:Light Emission Diodeが直線上に並べて配置された装置、いわゆる、LEDアレイにより構成されている。
前記Yの可視像形成装置Uyは、回転する感光体PRy、帯電器CRy,潜像形成装置LHy、現像装置Gy、1次転写器T1y、像保持体清掃器の一例としての感光体クリーナCLyを有している。なお、実施例1では、前記感光体PRy、帯電器CRy、感光体クリーナCLyが、装置本体U2に対して一体的に着脱可能な像保持体ユニットとして構成されている。
前記可視像形成装置Um,Uc,Ukはいずれも前記Yの可視像形成装置Uyと同様に構成されている。
現像されたトナー像は、中間転写体の一例としての中間転写ベルトBに接触する1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kに搬送される。前記1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kにおいて中間転写ベルトBの裏面側に配置された1次転写器T1y,T1m,T1c,T1kには、制御部Cにより制御される電源回路Eから予め設定された時期にトナーの帯電極性と逆極性の1次転写電圧が印加される。
前記1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kで一次転写器T1y,T1m,T1c,T1kにより中間転写ベルトB上に順次重ねて転写された単色または多色のトナー像は、前記2次転写領域Q4に搬送される。
前記一次転写器T1y〜T1k、中間転写ベルトBおよび二次転写器T2等により、感光体PRy〜PRkに形成された画像を媒体に転写する実施例1の転写装置T1+T2+Bが構成されている。
2次転写後の前記中間転写ベルトBは、中間転写体清掃器の一例としてのベルトクリーナCLbにより清掃される。
なお、前記加熱ロールFh表面には、記録シートSの前記加熱ロールからの離型性を良くするための離型剤が離型剤塗布装置Faにより塗布されている。
図3は本発明の実施例1の現像装置の説明図であり、図3Aは現像容器カバーが除去された状態の要部断面斜視説明図、図3Bは供給オーガの説明図、図3Cは撹拌オーガの説明図である。
図4は図3AのIV−IV線断面図である。
図5は図3AのV−V線断面図である。
次に、前記本発明の実施例1の現像装置Gy,Gm,Gc,Gkの説明をするが、各色の現像装置Gy,Gm,Gc,Gkは同様に構成されているため、Y色の現像装置Gyについてのみ詳細な説明をし、その他の色の現像装置Gm,Gc,Gkについては、詳細な説明を省略する。
図2〜図5において、感光体PRyに対向して配置された現像装置Gyは、トナー及びキャリアとを含む2成分現像剤を収容する現像容器Vを有している。前記現像容器Vは、現像容器本体1と、図4に示すように現像容器本体1の上端を塞ぐ蓋部材の一例としての現像容器カバー2と、図3に示すように現像容器本体1の前端に連結された給廃棄部の一例としての給廃棄筒3とを有している。図4において、実施例1の現像容器Vは、感光体PRyに対向する現像領域Q2yに対応して、開口V1が形成されており、開放されている。
なお、図4において、前記現像容器Vの前後両端部には、感光体PRyに対向する側に、現像ロールR0yと感光体PRyとの間隔を所定の間隔にするための突き当て部材Va、いわゆるトラッキング部材が支持されている。
図3Aにおいて、実施例1では、現像ロールR0yによって現像が行われる現像領域Q2yの幅L1に対して、上昇流入部E1が重複する位置に配置されると共に、下降流入部E2は一部が重複して配置されている。
前記第1撹拌室6及び第2撹拌室7とによって循環撹拌室6+7が構成されている。
図3A、図3Bにおいて、前記供給オーガ21は、前記現像ロールR0yの軸方向に平行に伸びる第1回転軸22と、前記第1回転軸22の外周に支持された螺旋状の第1搬送羽根23とを有する。第1搬送羽根23は、給廃棄室6aの前端部に対応して配置された搬送羽根の一例としての第1の補給搬送羽根23aと、給廃棄室6aの中央部から後部に対応して配置された第4搬送部の一例としての廃棄搬送羽根23bと、給廃棄室3aの後端部から下降流入部E2の前側までに対応して配置された循環用の逆搬送部の一例としての循環搬送羽根23cと、下降流入部E2から第1撹拌室6の後端に対応して配置された第1搬送部の一例としての第1の主搬送羽根23dとを有する。
また、第1主搬送羽根23dの一回転で現像剤が移動する距離、すなわち、軸方向に隣接する羽根どうしの間隔、いわゆる、ピッチは、各搬送羽根23a〜23cよりも大きく設定されている。さらに、図4、図5において、実施例1では、第1撹拌室6に比べて、給廃棄室6aの断面積が小さく形成されており、これに伴って、図3Bに示すように、第1撹拌室6内に配置される循環搬送羽根23cと第1の主搬送羽根23dの外径に比べて、給廃棄室6a内に配置される補給搬送羽根23aと廃棄搬送羽根23bの外径が小さくなっている。
また、実施例1の供給オーガ21は、図4に示すように上昇流入部E1において、重力方向上方、第2現像剤収容室側、重力方向下方の順に移動し、後述する図5で示す前記補給流入部E3においても同様に移動する。
図3B、図6において、第1の主搬送羽根23dによる現像剤搬送方向である第1搬送方向Ybに対して、上流端である後端では、螺旋状の第1の主搬送羽根23dの1巻き分の後端羽根23d1は、ピッチがその他の部分に比べて大きくなっている。したがって、第1の主搬送羽根23dの後端羽根23d1は、その他の部分に比べて、第1回転軸22側に傾斜、いわゆる寝た状態となっている。したがって、後端羽根23d1は、その他の部分に比べて、軸方向に現像剤を搬送する能力が低下すると共に、現像ロールR0y側に現像剤を送る能力が高くなっている。
なお、実施例1の上流端パドル23eは、傾斜している下流端面23e1を除く部分の上流端パドル23eの外径は、第1の主搬送羽根23dと同一の外径に設定されている。また、上流端パドル23eは、上昇流入部E1に対応して配置されており、上流端パドル23eと上昇流入部E1とが部分的に重複するように配置されている。
なお、実施例1の小羽根23fは、傾斜している上流端面23f1を除く部分の小羽根23fの外径は、第1の主搬送羽根23dや上流端パドル23eに比べて小径に形成されている。
さらに、実施例1の供給オーガ21では、小羽根23fは、第1回転軸22の回転方向に対して、180°位相が異なる位置に2つ配置されている。
図3B、図7において、実施例1の供給オーガ21では、第1の主搬送羽根23dの下流端である前端23d2と、循環搬送羽根23cの上流端である後端23c1とは、第1回転軸22の軸方向に離れた位置に配置されており、前端23d2と後端23c1との間には隙間SP3が形成されている。そして、第1の主搬送羽根23dの前端23d2と、循環搬送羽根23cの後端23c1とは、第1回転軸22の回転方向に対して、同位相に形成されている。
なお、実施例1では、循環搬送部材23cは、第1回転軸22を2周する2巻き分形成されている。すなわち、巻き数が2巻きに設定されている。
また、実施例1では、前記供給オーガ21は、第1回転軸22と第1搬送羽根23は樹脂により一体形成されているが、軸と搬送羽根を別体で構成して組み立てることも可能である。さらに、実施例1では、前記各搬送羽根23a〜23dは、1つの第1回転軸22に設けられているが、この構成に限定されず、例えば、第1の補給搬送羽根23aとその回転軸、廃棄搬送羽根23bとその回転軸、循環搬送羽根23cとその回転軸、第1主撹拌搬送羽根23dとその回転軸、というように別体に構成することが可能である。
また、下降流入部E2の現像剤が多くなると、その一部は、循環搬送羽根23cにより逆方向に搬送しきれず、給廃棄室7a側の廃棄搬送羽根23bまで流入する場合がある。この場合、循環搬送羽根23cを越えて廃棄搬送羽根23b側に流入した現像剤は、廃棄搬送羽根23bにより現像剤排出口3bに搬送されて廃棄される。したがって、現像時に負荷を受けて劣化した現像剤が少しずつ現像剤排出口3bから廃棄される。
図8は実施例1の現像装置の駆動系および歯車列の斜視説明図である。
図9は図8の歯車列の要部説明図である。
図8において、現像装置Gyの後端には、歯車列の一例としてのギア列31が配置されている。図8、図9において、前記ギア列31は、現像ロールR0yの駆動軸32aに支持されて、被駆動体の一例としての現像ロールR0yを駆動する現像歯車の一例であって被伝達歯車の一例としての現像ロールギア32を有する。
現像ロールギア32には、第1の中間歯車の一例としての第1中間ギア33が噛み合っており、現像容器Vの後端壁に支持された軸33aに回転可能に支持されている。
第1中間ギア33には、第2の中間歯車の一例としての供給ギア34が噛み合っており、供給ギア34は、被駆動体の一例としての供給オーガ21の第1回転軸22の後端に支持されている。
また、実施例1の各調整ギア36b,36cは、同一の歯数を有する斜歯歯車により構成されている。
なお、実施例1では、前側調整ギア36bに対する後側調整ギア36cの位相をずらしながら、ギアの個体差やギアどうしの噛み合わせ等に起因する現像ロールR0yの回転速度の変動、いわゆる回転ムラを測定して、回転ムラが小さくなるように、前側調整ギア36bに対する後側調整ギア36cの位相を設定する。なお、設定方法は後述する。
2段ギア36の後側中間ギア36cには、装置本体U2から延び且つ図示しない駆動源からの駆動が伝達される伝達歯車の一例としての駆動ギア38が噛み合っている。
なお、実施例1では、前記各ギア32〜38は、斜歯歯車で構成されている。また、第1中間ギア33、供給ギア34、2段ギア36により実施例1の中間ギア33〜36が構成されており、前記各ギア32〜38により、実施例1のギア列31が構成されている。
前記構成を備えた実施例1の複写機Uでは、現像装置Gy〜Gkにおいて循環される現像剤は、上昇流入部E1では、重力方向とは逆方向に現像剤が持ち上げ、汲み上げられると共に、汲み上げられた現像剤が供給オーガ21で下流側に搬送される。したがって、上昇流入部E1が現像領域Q2y〜Q2kの幅L1内にある現像装置Gy〜Gkでは、汲み上げられた現像剤が供給オーガ21で速やかに搬送されすぎると、現像ロールR0yの後端部で、現像剤が不足して、現像ロールR0y〜R0kへの供給不足が発生し、画像形成不良が発生する恐れがある。ここで、実施例1では、現像ロールR0y〜R0kの端部に対応して、現像剤を搬送する能力が無い上流端パドル23eが配置されており、第1撹拌室6に汲み上げられた現像剤の搬送性能、搬送能力、搬送速度が低下すると共に、上流端パドル23eが現像剤を現像ロールR0y〜R0kに向けて送る。したがって、現像ロールR0y〜R0kの端部における現像剤の供給不足が低減され、現像ロールR0y〜R0kの軸方向における現像むら、濃度むらが低減される。
さらに、実施例1では、上流端パドル23eの下流端面23e1と、下流側の第1の主搬送羽根23dとの間に隙間SP1が形成されている。したがって、隙間SP1が形成されていない場合に比べて、現像剤の搬送能力が低下しすぎることが防止されており、上流端パドル23eの下流側で、現像剤が不足することが低減されている。
さらに、実施例1の小羽根23fは、第1の主搬送羽根23dとの間に隙間SP2が形成されており、上流端パドル23eと同様に、搬送力が低下しすぎることが低減されている。また、実施例1の小羽根23fの上流端面23f1が、下流側に行くに連れて半径が大きくなるように傾斜して構成されており、上流端パドル23eと同様に、搬送能力が不連続に変化することが防止され、濃度むらの発生が低減されている。
図10において、従来の現像剤搬送部材では、互いに逆方向に現像剤を搬送する搬送羽根01、02の端部は、図10A、図10Bに示すように、軸方向に沿って一部が重複していたり、図10C、図10Dに示すように端部の位相が揃えられていなかったり、あるいはその両方となるように形成されていた。
図10A、図10Bにおいて、第1の主搬送羽根01の前端01aが、循環搬送羽根02の後端02aよりも前方まで設けられている場合、図7に示す実施例1の隙間SP3のように、軸方向に沿って羽根が配置されていない隙間が設けられていない。したがって、第1の主搬送羽根01により第1搬送方向03に搬送される現像剤は、搬送速度が低下することなく、循環搬送羽根02により逆方向04に搬送される現像剤と衝突し、滞留する。したがって、現像剤が負荷を受け、劣化が早まる恐れがある。
なお、図11において、説明および理解の容易のため、斜歯歯車の歯は2つのみ記載し、その他の歯の記載は省略している。
次に、ギア列のギアの噛み合いの位相差について検討する。
(噛合の位相差ΔS)
=360°×ΔL/L
=360°×(L′−L)/L
=360°×{L′−π×D/(N×tanβ)}/{π×D/(N×tanβ)}
…式(1)
図12において、実施例1の二段ギア36の場合では、図12Aに示すように、2つの調整ギア36b,36cの繋ぎ目が無い状態では、図11Cに示すように、式(1)の関係が成立する。図12Bにおいて、2つの調整ギア36b,36cの間に、軸方向に離れた隙間や、いわゆるスペーサ等の隙間形成部材により繋ぎ目41が発生する場合、繋ぎ目41の両端41a,41bにおいて、歯の位相が一致する場合には、図12Aに示す状態と一致し、式(1)の関係が成立する。
実験例では、従来技術の平歯車における振動を低減する技術を、斜歯歯車に適用した場合について計算を行った。
実験は、一例として、実施例1の駆動ギア38、二段ギア36、現像ギア32を使用して、同速で回転する場合について行った。このとき、駆動ギア38と後側調整ギア36cとが噛み合う噛合位置Aから、前側調整ギア36bと供給ギア34とが噛み合う噛合位置Bまでの角度αが、α=194.785°であった。このとき歯数が17であったため、基準角度γが、γ=360°/17=21.176°であった。したがって、基準角度γの整数倍に対するαの差分は、9×γ−α=4.19676°であった。この差分の基準角度γに対する割合は、4.19676/21.176=0.19818であり、基準角度γ分のズレを360°の位相のズレと定義した場合に、レイアウトによる位相差δは、δ=360°×0.19818=71.34°となる。
また、前側調整ギア36bが、ピッチ円の円周長さが45.468[mm]、歯数が17、ねじれ角βがβ=20°(右)、噛合歯幅L′=12.5[mm]であり、基準歯幅LがL=7.348371であった。したがって、前側調整ギア36bの位相差ΔS2=252.3806°であった。
使用時の二段ギア36の回転方向は、二段ギア36の後側調整ギア36cの側から見たとき時計回りであり、二段ギア36を構成する前側調整ギア36および後側調整ギア36cのねじれ方向はどちらも右であったので、前側調整ギア36bの位相差を「+」、後側調整ギア36cの位相差を「−」として、ギアの位相差ΔS=ΔS1+ΔS2=+179.5744°であった。
したがって、レイアウトによる位相差δ、ギアの歯による位相差ΔS、繋ぎ目による補正値を加算すると、423°=63°となった。ここで、同速で回転するため、噛合位置Aと噛合位置Bとで逆位相とするためには、180°−63°=117°となり、前側調整ギア36bを、後側調整ギア36cに対して、117°戻した位置に移動させれば良いことが計算上は導出される。
図13において、傾向としては、正弦波状の分布となっており、45°〜90°の範囲がバンディングが最も目立たず、250°程度がバンディングが最も目立つ結果となった。したがって、実施例1では、45°〜90°となるように調整ギア36b,36cの間の位相差を設定する。
これに対して、実施例1では、各ギア32〜38を配列した状態で、2段ギア36における調整ギア36b,36cの位相差をずらしていって、回転ムラを測定し、回転ムラが小さくなる位相差に調整することが可能である。したがって、設計を自由に行った後に、位相差で回転ムラを調整することが可能な構成になっており、設計の自由度が向上しつつ、回転ムラが低減されている。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H015)を下記に例示する。
(H01)前記実施例において、画像形成装置の一例としての複写機を例示したが、これに限定されず、例えば、プリンタ、FAX、あるいはこれらの複数または全ての機能を有する複合機等により構成することも可能である。
(H02)前記実施例において、複写機Uは、4色の現像剤が使用される構成を例示したが、これに限定されず、例えば、単色の画像形成装置や、5色以上または3色以下の多色の画像形成装置にも適用可能である。
(H04)前記実施例において、上流端パドル23eや小羽根23fの端面23e1,23f1を傾斜させることが望ましいが、傾斜させず、径方向に延びる端面とすることも可能である。
(H06)前記実施例において、上流端パドル23eや小羽根23fを軸方向に延びる板状の形状としたが、この構成に限定されず、軸方向に対して、傾斜した板状や、複数の板により構成することも可能である。
(H07)前記実施例において、第1撹拌室6と第2撹拌室7とが斜めに配置された現像装置Gy〜Gkを例示したが、この構成に限定されず、第1撹拌室6と第2撹拌室7とが水平方向または重力方向に並べて配置された現像装置にも適用可能である。
(H09)前記実施例において、第1の主搬送羽根23dとして、螺旋状の螺旋羽根を例示したが、この構成に限定されず、例えば、半円状の板を第1回転軸22に傾斜した状態で支持する構成とすることも可能である。
(H010)前記実施例において、各螺旋羽根23a〜23d、28a〜28cの巻き数やピッチ等は、実施例に例示した構成に限定されず、設計や仕様等に応じて任意に変更可能である。
(H012)前記実施例において、循環搬送羽根23cと第1の主搬送羽根23dとの間や循環搬送羽根23cと廃棄搬送羽根23bとの間に隙間SP3,SP4を設けることが望ましいが、いずれか一方または両方を省略することも可能である。
(H013)前記実施例において、上流端パドル23eを設けることが望ましいが、省略することも可能である。
(H015)前記実施例において、2段ギア36だけで位相差を調整する方が、調整が容易であり、望ましいが、この構成に限定されず、供給ギア34や第1中間ギア33も2段ギアとして、各2段ギアで位相差を調整可能な構成とすることも可能である。
32,34,37…被伝達歯車、
33,34,36…中間歯車、
36b…第2の調整歯車、
36c…第1の調整歯車、
38…伝達歯車、
F…定着装置、
Gy,Gm,Gc,Gk…現像装置、
LHy,LHm,LHc,LHk…潜像形成装置、
PRy,PRm,PRc,PRk…像保持体、
R0y,R0m,R0c,R0k…現像剤保持体、
R0y,R0m,R0c,R0k,21,26…被駆動体、
T1+T2+B…転写装置、
U…画像形成装置。
Claims (3)
- 駆動源からの駆動が伝達され且つ斜歯歯車で構成された伝達歯車と、
被駆動体に駆動を伝達し且つ斜歯歯車で構成された被伝達歯車と、
前記伝達歯車の駆動を前記被伝達歯車に伝達する中間歯車であって、前記伝達歯車側に噛み合う第1の調整歯車と、前記被伝達歯車側に噛み合い且つ前記第1の調整歯車と同軸に支持された第2の調整歯車と、を少なくとも有する前記中間歯車と、
を備えた歯車列の調整方法であって、
前記第1の調整歯車および第2の調整歯車の回転方向に対して、前記第1の調整歯車に対する前記第2の調整歯車の相対的な位相の差を変化させ、前記被伝達歯車を回転させて前記被伝達歯車の回転ムラを測定し、
前記回転ムラが小さくなる位相の差に基づいて、前記第1の調整歯車と前記第2の調整歯車との位相の差を設定する
ことを特徴とする前記歯車列の調整方法。 - 表面に潜像が形成された像保持体に対向して回転し且つ前記潜像を可視像に現像する現像剤保持体と、
前記現像剤保持体に駆動を伝達する前記被伝達歯車を有する前記歯車列であって、請求項1に記載の歯車列の調整方法で調整された前記歯車列と、
を備えたことを特徴とする現像装置。 - 回転する像保持体と、
前記像保持体表面に潜像を形成する潜像形成装置と、
前記像保持体表面の潜像を可視像に現像する請求項2に記載の現像装置と、
前記像保持体表面の可視像を媒体に転写する転写装置と、
前記媒体表面の可視像を定着する定着装置と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2009165057A JP5423194B2 (ja) | 2009-07-13 | 2009-07-13 | 歯車列の調整方法、現像装置および画像形成装置 |
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