JP5421857B2 - 吸着剤及びその製造方法、並びに燃料の脱硫方法 - Google Patents

吸着剤及びその製造方法、並びに燃料の脱硫方法 Download PDF

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本発明は、吸着剤及びその製造方法、並びに燃料の脱硫方法に関する。
近年、環境問題から新エネルギー技術が脚光を浴びており、この新エネルギー技術のひとつとして燃料電池が注目されている。燃料電池は、燃料の燃焼反応による自由エネルギー変化を直接電気エネルギーとして取り出すことができるため、高いエネルギー効率が得られるという特徴がある。さらに有害物質を排出しないことも相俟って、様々な用途への展開が図られている。特に固体高分子形燃料電池は出力密度が高く、コンパクトで、しかも低温で作動可能との特徴がある。
一般的に燃料電池用の燃料ガスとしては水素を主成分とするガスが用いられる。水素を含む燃料ガスを得るための原燃料としては、天然ガス、LPG、ナフサ、灯油等の炭化水素、あるいはメタノール、エタノール等のアルコール、若しくはジメチルエーテル等のエーテルなどが用いられる。これらの原燃料は炭素と水素とを含むものであり、当該原料を水蒸気と共に触媒上で改質反応を行う、酸素含有気体で部分酸化反応を行う、あるいは水蒸気と酸素含有気体が共存する系において自己熱回収型の改質反応を行うことにより、水素と一酸化炭素とを含むガスを生成せしめ、さらに一酸化炭素を低減あるいは除去する工程を経て、燃料電池用の燃料ガスが得られる。
上記の原燃料は、石油由来である場合には不純物として、また、天然ガス等である場合には漏洩検出のための着臭剤として、硫黄化合物を含有することが多い。これらの原燃料を使用した場合には、それから製造される燃料水素中にも硫黄含有化合物が混入することが避けられない。燃料電池システムにおいては、原燃料から燃料水素を製造するための原燃料改質工程、水素を含むガス中の一酸化炭素除去の各工程において、さらに発電工程における陰極の電極触媒として、貴金属又は銅などの金属触媒を還元状態で使用することが多い。硫黄化合物はこれらの金属触媒に対して触媒毒として作用し、水素製造工程又は発電工程の触媒の活性を低下させ、燃料電池システムとしての効率を低下させてしまう。従って、原燃料中に含まれる硫黄分を十分に除去することが、水素製造工程に用いられる触媒、さらには発電工程の電極触媒を本来の性能にて長時間安定して使用可能ならしめるために必要不可欠である。そのため、従来の燃料電池においては、原燃料中の硫黄化合物を除去をするために、吸着剤を用いた脱硫処理が行われる。
ここで、活性金属種に銀を用いた吸着剤として、メソポーラスシリカに硝酸銀(AgNO)を担持した吸着剤(非特許文献1)が知られている。なお、この吸着剤は硝酸銀の担持後に焼成せずに脱硫に供されるものであり、銀は硝酸銀の形態のまま担持されている。
Chemical Engineering Science 64(2009)5240−5246
しかし、非特許文献1に記載の吸着剤は、硝酸銀が強力な酸化剤であり、燃料中で酸化還元反応が爆発的に進行する恐れのある危険物であり、工業的な用途には不適である。
そこで本発明は、活性金属種として銀を含む吸着剤であって、十分に高い脱硫活性を有し、かつ、安全性に優れた吸着剤及びその製造方法、並びに該吸着剤を用いた脱硫方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、多孔質担体と、該多孔質担体に担持されたテトラフルオロホウ酸銀と、を含む、燃料の脱硫に用いられる吸着剤を提供する。
安全性に優れた吸着剤である。
また、本発明は、多孔質担体に、テトラフルオロホウ酸銀水溶液を加える第1の工程と、第1の工程後に得られる多孔質担体を乾燥させ、多孔質担体及び該多孔質担体に担持されたテトラフルオロホウ酸銀を含む吸着剤を得る第2の工程と、を備える、燃料の脱硫に用いられる吸着剤の製造方法を提供する。
本発明の吸着剤は、銀化合物としてテトラフルオロホウ酸銀(AgBF)を用いたものであり、非特許文献1に開示された吸着剤のような危険物には該当せず、安全性に優れた吸着剤である。
また、本発明の吸着剤においてテトラフルオロホウ酸銀を採用しているのは、テトラフルオロホウ酸銀が、他の銀塩(酢酸銀、硫酸銀、トリフルオロメタンスルホン酸銀、トリフルオロ酢酸銀など)を用いた場合と比較して、優れた脱硫活性を有し、特に、銀の有効利用率(銀の単位量当たりの脱硫活性)が高いという本発明者らの知見に基づくものである。この点について、本発明者らは、テトラフルオロホウ酸銀よりも嵩高い銀塩は本来的に脱硫活性が低く、また、硫酸銀のように構成元素として硫黄を含む銀塩は燃料中の硫黄分との親和性が低い傾向にあることを確認している。
上記脱硫方法においては、燃料と吸着剤とを5℃以上70℃以下の温度で接触させることが好ましい。
また、上記脱硫方法は、燃料が灯油である場合に好適である。
以上の通り、本発明によれば、活性金属種として銀を含む吸着剤であって、十分に高い脱硫活性を有し、かつ、安全性に優れた吸着剤及びその製造方法、並びに該吸着剤を用いた脱硫方法が提供される。
本発明の吸着剤及び脱硫方法を適用した脱硫器を備える燃料電池システムの一例を示す概念図である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
[吸着剤]
本実施形態に係る吸着剤は、多孔質担体と、該多孔質担体に担持されたテトラフルオロホウ酸銀と、を含む。
多孔質担体としては、特に制限されず、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム及び酸化チタンなどの無機酸化物を含む担体、あるいはA型、フォージャサイト型など様々なゼオライトが使用できる。本実施形態に係る多孔質担体としては、構成元素として少なくともAlを含むものを好ましく用いることができる。例えば、ゼオライトの場合、NaX型ゼオライトなどのフォージャサイト型ゼオライト、ベータ型ゼオライト、モルデナイト等が挙げられる。また、シリカを主成分とし一部アルミナを成分として含むメソ細孔の筒状細孔(チャンネル)で特徴づけられるFSM−16やMCM−41などのメソ細孔多孔質担体を、シリコンアルコキサイド等を用いたCVD法により平均細孔径を2〜50nmに調整した修飾メゾ細孔材などを用いてもよい。
多孔質担体におけるAlの含有割合は、好ましくは0.17〜20質量%、より好ましくは0.3〜5質量%である。
また、多孔質の平均細孔径は、好ましくは2〜50nmであり、より好ましくは2〜25nm、より好ましくは2〜15nmである。
本実施形態に係る吸着剤において、テトラフルオロホウ酸銀の担持量は、銀原子換算で、好ましくは2〜50質量%、より好ましくは2〜30質量%、さらに好ましくは2〜15質量%である。当該担持量はICP発光分析等により定量することができる。
本実施形態に係る吸着剤は、多孔質担体に、テトラフルオロホウ酸銀水溶液を加え、その後、多孔質担体を乾燥させることによって得ることができる。
テトラフルオロホウ酸銀水溶液中のテトラフルオロホウ酸銀の濃度は、目的とする吸着剤の金属担持量に応じて適宜選定可能であるが、脱硫処理における有効利用率の観点からは、3.3〜27質量%とすることが好ましい。
また、多孔質担体に、テトラフルオロホウ酸銀水溶液を加える際、薬さじ等を用いて水溶液を多孔質担体に馴染ませながら、水溶液をスポイト等で数滴ずつ加えることが好ましい。
また、水溶液を加えた後の多孔質担体を乾燥させる際の乾燥温度は、好ましくは15〜120℃、より好ましくは50〜80℃である。また、乾燥時間は、好ましくは3〜48時間、より好ましくは12〜24時間である。
なお、本実施形態においては、多孔質担体に、テトラフルオロホウ酸銀水溶液を加える工程とその後の乾燥工程とを繰り返し行ってもよい。
本実施形態に係る吸着剤は、上記の乾燥後、焼成せずに脱硫処理に供することが可能なものである。
[脱硫方法]
本実施形態に係る燃料の脱硫方法は、硫黄分を含有する燃料と、上記の吸着剤とを接触させて、燃料から硫黄分を除去する工程を備える。
原料として用いられる燃料としては、天然ガス、LPG、ナフサ、灯油等の炭化水素、あるいはメタノール、エタノール等のアルコール、若しくはジメチルエーテル等のエーテルなどが挙げられる。これらの中でも、燃料が灯油である場合に、本実施形態に係る脱硫方法は優れた効果を発揮する。
灯油は、硫黄分を含有する灯油であり、その原料灯油に含まれる硫黄分は0.1〜30質量ppmであり、好ましくは1〜25質量ppm、より好ましくは5〜20質量ppmである。本発明でいう硫黄分とは、炭化水素中に通常含まれる各種の硫黄、無機硫黄化合物、有機硫黄化合物を総称するものであり、その濃度は灯油の質量に対する硫黄原子としての質量の比率で表す。灯油が含有する硫黄分は少ないほど好ましいが、通常の石油精製工程において硫黄分を0.1質量ppm未満まで脱硫することは、設備コスト及び運転コストが大きくなり好ましくない。一方、硫黄分が30質量ppmを超える場合には、本発明の脱硫方法に使用する本発明の吸着剤が短時間で脱硫性能を維持することができなくなることから好ましくない。なお、原料として、燃料電池以外の一般用途に使用される灯油が使用できることが好ましい。
灯油の脱硫方法においては、灯油を液相にて吸着剤に接触せしめることが好ましい。灯油を気相あるいは気液混相にて吸着剤に接触せしめると、該吸着剤上への炭素状物質の沈着により短時間にて脱硫性能が低下するため好ましくない。一方、灯油を液相にて吸着剤に接触せしめると、炭素状物質の沈着が抑制され、脱硫性能が長時間維持される。
また、脱硫処理の際の運転圧力は、燃料電池システムの経済性、安全性等も考慮し、0.1MPa(常圧)〜1.1MPa(絶対圧)の範囲の低圧が好ましく、特に常圧〜0.7MPaが好ましい。また、燃料と吸着剤とを接触させるときの温度は、5〜70℃以下であることが好ましく、10〜35℃であることがより好ましい。LHSVは高すぎると脱硫効率が低下し、一方低すぎると装置が大きくなるため適した範囲に設定される。LHSVとして0.01〜15h−1の範囲が好ましく、0.05〜5h−1の範囲がさらに好ましく、0.1〜3h−1の範囲が特に好ましい。
本実施形態に係る脱硫方法に用いる脱硫装置の形態は特に限定されるものではないが、例えば流通式固定床方式を用いることができる。脱硫装置の形状としては、円筒状、平板状などそれぞれのプロセスの目的に応じた公知のいかなる形状を取ることができる。
[燃料電池システム]
以下、燃料電池システムの好適な一例について説明する。なお、以下に示す燃料電池システムは水素製造装置を備えるものであり、水素製造装置についても併せて説明する。
図1において、燃料タンク3内の燃料は燃料ポンプ4を経て脱硫器5に流入する。脱硫器5内には本実施形態に係る吸着剤が充填されている。この時、必要であれば改質器7の下流、シフト反応器9の下流、一酸化炭素選択酸化反応器10の下流、及びアノードオフガスの少なくともいずれかからの水素含有ガスを添加できる。脱硫器5で脱硫された燃料は水タンク1から水ポンプ2を経た水と混合した後、気化器6に導入されて気化され、改質器7に送り込まれる。
改質器7に充填する触媒としてはニッケル系、ルテニウム系、ロジウム系などの触媒を用いることができる。改質器7の反応管は燃料タンク3からの燃料及びアノードオフガスを燃料とするバーナー17により加温され、好ましくは350〜700℃の範囲に調節される。
このようにして製造された水素と一酸化炭素を含有する改質ガスは、シフト反応器9、一酸化炭素選択酸化反応器10を順次通過させることで燃料電池の特性に影響を及ぼさない程度まで一酸化炭素濃度が低減される。これらの反応器に用いる触媒の例としては、シフト反応器9には鉄−クロム系触媒及び/又は銅−亜鉛系触媒、一酸化炭素選択酸化反応器10にはルテニウム系触媒等を挙げることができる。
固体高分子形燃料電池16はアノード11、カソード12、固体高分子電解質13からなり、アノード11側には上記の方法で得られた一酸化炭素濃度が低減された原料ガスが、カソード12側には空気ブロアー8から送られる空気が、それぞれ必要であれば適当な加湿処理を行った後で導入される。このとき、アノード11では水素ガスがプロトンとなり電子を放出する反応が進行し、カソード12では酸素ガスが電子とプロトンを得て水となる反応が進行する。これらの反応を促進するため、それぞれ、アノード11には白金黒、活性炭担持のPt触媒あるいはPt−Ru合金触媒などが、カソード12には白金黒、活性炭担持のPt触媒などが用いられる。通常アノード11、カソード12の両触媒とも、必要に応じてポリテトラフルオロエチレン、低分子の高分子電解質膜素材、活性炭などと共に多孔質触媒層に成形される。
次いでNafion(デュポン社製)、Gore(ゴア社製)、Flemion(旭硝子社製)、Aciplex(旭化成社製)等の商品名で知られる高分子電解質膜の両側に上述の多孔質触媒層を積層しMEA(Membrane Electrode Assembly)が形成される。さらにMEAを金属材料、グラファイト、カーボンコンポジットなどからなるガス供給機能、集電機能、特にカソードにおいては重要な排水機能等を持つセパレータで挟み込むことで燃料電池が組み立てられる。電気負荷14はアノード11、カソード12と電気的に連結される。アノードオフガスはバーナー17において消費される。カソードオフガスは排気口15から排出される。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明を更に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
ビーカーに5.45gのイオン交換水を秤取し、0.393gのテトラフルオロホウ酸銀(AgBF)を加えて溶解させ、6.7%テトラフルオロホウ酸銀水溶液を得た。2.11gのMCM−41粉末(平均細孔径2.4nm、Si/Al(原子比)=6.1)を蒸発皿に秤取し、テトラフルオロホウ酸銀水溶液を薬さじで粉末を馴染ませながらスポイトで数滴ずつ加えた。その後、80oCで終夜乾燥させて吸着剤(以下、「吸着剤A」という。)を得た。
[比較例1]
ビーカーに5.41gのイオン交換水を秤取し、0.410gの酢酸銀((CHCOO)Ag)を加えて溶解させ、7.0%酢酸銀水溶液を得た。2.12gのMCM−41粉末(平均細孔径2.4nm、Si/Al(原子比)=6.1)を蒸発皿に秤取し、酢酸銀水溶液を薬さじで粉末を馴染ませながらスポイトで数滴ずつ加えた。その後、80oCで終夜乾燥させて吸着剤(以下、「吸着剤B」という。)を得た。
[比較例2]
ビーカーに5.36gの20%硝酸水溶液を秤取し、0.354gの硫酸銀(Ag(SO))を加えて溶解させ、6.2%硫酸銀水溶液を得た。2.09gのMCM−41粉末(平均粒子径2.4nm、Si/Al=6.1)を蒸発皿に秤取り、硫酸銀水溶液を薬さじで粉末を馴染ませながらスポイトで数滴ずつ加えた。その後、80oCで終夜乾燥させて吸着剤(以下、「吸着剤C」という。)を得た。
[比較例3]
ビーカーに5.33gのイオン交換水を秤取し、0.384gのトリフルオロメタンスルホン酸銀((CFSO)Ag)を加えて溶解させ、6.7%トリフルオロメタンスルホン酸銀水溶液を得た。2.11gのMCM−41粉末(平均細孔径2.4、Si/Al(原子比)=6.1)を蒸発皿に秤取し、トリフルオロメタンスルホン酸銀水溶液を薬さじで粉末を馴染ませながらスポイトで数滴ずつ加えた。その後、80oCで終夜乾燥させて吸着剤(以下「吸着剤D」という。)を得た。
[比較例4]
ビーカーに5.39gのイオン交換水を秤取り、0.354gのトリフルオロ酢酸銀((CFCOO)Ag)を加えて溶解させ、6.2%トリフルオロ酢酸銀水溶液を得た。2.09gのMCM−41(平均細孔径2.4nm、Si/Al(原子比)=6.1)を蒸発皿に秤取し、トリフルオロ酢酸銀水溶液を薬さじで粉末を馴染ませながらスポイトで数滴ずつ加えた。その後、80oCで終夜乾燥させて吸着剤(以下、「吸着剤E」という。)を得た。
実施例1及び比較例1〜4で得られた吸着剤A〜Eについて、ICP発光分析装置(島津製作所社製ICPS−8100」)を用いて銀の含有量を測定した。得られた結果を表1に示す。
[脱硫活性の評価]
実施例1及び比較例1〜4で得られた吸着剤A〜Eについて以下の試験を行い、脱硫活性を評価した。
200ppmのベンゾチオフェンを含むn−ドデカン溶液50ccに吸着剤0.2gを加え、室温下で2時間撹拌した。その後、濾過によりn−ドデカン溶液を回収し、溶液中のベンゾチオフェン濃度を測定した。そして、得られたベンゾチオフェン濃度の測定値と、各吸着剤の銀の含有量とから、銀の有効利用率(銀の単位量当たりの脱硫活性)を求め、脱硫活性を評価した。得られた結果を表1に示す。
Figure 0005421857
[実施例2]
ビーカーに3.88gのイオン交換水を秤取し、1.23gのテトラフルオロホウ酸銀を加えて溶解させ、24.1%テトラフルオロホウ酸銀水溶液を得た。2.64gのシリカ−アルミナ粉末(平均細孔径10.6nm、Si/Al(原子比)=1.9)を蒸発皿に秤取し、テトラフルオロホウ酸銀水溶液を薬さじで粉末を馴染ませながらスポイトで数滴ずつ加えた。その後、80oCで終夜乾燥させて吸着剤(以下、「吸着剤F」という。)を得た。
[比較例5]
ビーカーに3.95gのイオン交換水を秤取り、1.21gの酢酸銀を加えて溶解させ、23.4%酢酸銀水溶液を得た。2.61gのシリカ−アルミナ粉末(平均細孔径10.6nm、Si/Al(原子比)=1.9)を蒸発皿に秤取し、酢酸銀水溶液を薬さじで粉末を馴染ませながらスポイトで数滴ずつ加えた。その後、80oCで終夜乾燥させて吸着剤(以下、「吸着剤G」という。)を得た。
実施例2及び比較例5で得られた吸着剤F、Gについて、上記と同様にして銀の含有量の測定及び脱硫活性の評価を行った。得られた結果を表2に示す。
Figure 0005421857
[実施例3]
ビーカーに3.33gのイオン交換水を秤取し、0.424gのテトラフルオロホウ酸銀を加えて溶解させ、11.3%テトラフルオロホウ酸銀水溶液を得た。2.28gのシリカ−アルミナ粉末(平均細孔径10.6nm、Si/Al(原子比)=1.9)を蒸発皿に秤取り、テトラフルオロホウ酸銀水溶液を薬さじで粉末を馴染ませながらスポイトで数滴ずつ加えた。その後、80oCで終夜乾燥させて吸着剤(以下、「吸着剤H」という。)を得た。
[比較例6]
ビーカーに3.43gのイオン交換水を秤取り、0.424gの酢酸銀を加えて溶解させて11.0%酢酸銀水溶液を得た。2.21gのシリカ−アルミナ粉末(平均細孔径10.6nm、Si/Al(原子比)=1.9)を蒸発皿に秤取し、酢酸銀水溶液を薬さじで粉末を馴染ませながらスポイトで数滴ずつ加えた。その後、80oCで終夜乾燥させて吸着剤(以下、「吸着剤I」という。)を得た。
実施例3及び比較例6で得られた吸着剤H、Iについて、上記と同様にして銀の含有量の測定及び脱硫活性の評価を行った。得られた結果を表3に示す。
Figure 0005421857
1…水タンク、2…水ポンプ、3…燃料タンク、4…燃料ポンプ、5…脱硫器、6…気化器、7…改質器、8…空気ブロアー、9…シフト反応器、10…一酸化炭素選択酸化反応器、11…アノード、12…カソード、13…固体高分子電解質、14…電気負荷、15…排気口、16…固体高分子形燃料電池、17…バーナー。

Claims (5)

  1. 多孔質担体と、該多孔質担体に担持されたテトラフルオロホウ酸銀と、を含む、燃料の脱硫に用いられる吸着剤。
  2. 多孔質担体に、テトラフルオロホウ酸銀水溶液を加える第1の工程と、
    前記第1の工程後に得られる前記多孔質担体を乾燥させ、前記多孔質担体及び該多孔質担体に担持されたテトラフルオロホウ酸銀を含む吸着剤を得る第2の工程と、
    を備える、燃料の脱硫に用いられる吸着剤の製造方法。
  3. 硫黄分を含有する燃料と請求項1に記載の吸着剤とを接触させて、前記燃料から前記硫黄分を除去する工程を備える、燃料の脱硫方法。
  4. 前記燃料と前記吸着剤とを5℃以上70℃以下の温度で接触させる、請求項に記載の脱硫方法。
  5. 前記燃料が灯油である、請求項3又は4に記載の脱硫方法。
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