JP5421766B2 - 超音波アレイセンサおよび超音波測定方法 - Google Patents

超音波アレイセンサおよび超音波測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、超音波測定装置および超音波測定方法に係わり、特に、超音波振動素子(超音波送受信単位素子)を2次元配列したアレイ型の超音波センサ(超音波アレイセンサ)と超音波測定方法に関する。
近年、超音波振動素子を複数個配列した超音波アレイセンサを用いて、超音波を被検体中の任意の方向と深さに集束させることにより、高速かつ高SN比の探傷を可能とする超音波測定装置および超音波測定方法の技術開発が盛んに行われている。また、この超音波測定技術を、狭隘部における薄板材への非破壊検査に適用することが試みられている。
狭隘部における非破壊検査は、例えば、図6に示すような二重管構造600の狭隘部601における超音波による非破壊検査においては、内管600aと外管600bとの間の狭隘部601に超音波アレイセンサ700を挿入する必要がある。
したがって、超音波の送受信を行う超音波アレイセンサ700の外形のうち、特に、センサ厚の薄型化が重要となる。
超音波アレイセンサ700の基本構成としては、図7に示すように、超音波を送受信する圧電素子701と、圧電素子701の超音波放射側に設けられた音響整合層702と、圧電素子701の電極形成側に設けられたバッキング703と、から構成される。
ここで、超音波アレイセンサ700に用いる圧電素子701の材料としては、単結晶やコンポジット材などが知られている。
このうち、コンポジット材のような圧電素子701の表面に独立した電極704を形成し、この独立した各電極704に対して電気信号の送受信をすることでアレイ化を行う材料を用いる場合においては、図8に示すように、独立した電極704への直接的なはんだ付けやその他の電極接触方式などによって圧電素子701の表面および裏面の少なくとも一方の適用面705(この例では裏面)に対し法線方向に電気信号を送受信するための配線ケーブル706を引き出し、配線ケーブル706ごとバッキング703を形成して超音波アレイセンサ700を作製するという方式が用いられている(非特許文献1、特許文献1)。
また、非特許文献2には、超音波振動素子を一列に配列した(即ち、独立した電極704を一列に配列した)リニアアレイセンサについて、圧電素子701の適用面705上にある独立した電極704に、適用面705に対してほぼ水平方向に配線を施すことによって薄型化したものが開示されている。
しかし、このような水平に配線を施すことによる超音波アレイセンサの薄型化はリニアアレイセンサのような各超音波振動素子(独立した電極704)への配線が比較的容易なセンサ構造を持つものでしか薄型化が行われていない。
また、特許文献2、特許文献3には、バッキング中に水平に配線を形成する超音波プローブおよび超音波探触子が記載されている。
特開平3−207200号公報 特開2006−174940号公報 特開2002−142294号公報
超音波便覧 超音波便覧編集委員会編 :P.430 (1999) Development of the In-vessel Piping Inspection System :H. Adachi,et.al.: 6th International Conference on NDE in Relation to Structural Integrity for Nuclear and Pressurised Components (2007/8)
ところで、超音波アレイセンサを用いて被検査体中の欠陥のサイジングを行う場合、欠陥端部によって反射される超音波の反射信号を検出することにより行う。しかし、欠陥端部によって反射される超音波の反射信号は、欠陥開口部によって反射される超音波の反射信号と比べて微弱であり、検出が困難であるという課題がある。
また、一般的に、1次元的に超音波振動素子を配列したリニアアレイセンサによる線集束した超音波を用いる場合よりも、2次元的に超音波振動素子を配列したマトリクスアレイセンサ(2Dアレイセンサ)による点集束した超音波を用いる場合の方が、欠陥端部からの反射信号が強くなり、高SN比で検出できることが知られている。
したがって、狭隘部に挿入可能で、かつ高SN比で検査可能な超音波アレイセンサを作成するには、超音波振動素子を2次元的に配列した2Dアレイセンサの薄型化が重要となる。
ところが、2Dアレイセンサはリニアアレイセンサと比べて、圧電素子への結線に使用する配線の本数が増加することに加え、2次元的に配列した超音波振動素子のうち、特に、超音波振動素子同士に囲まれた2Dアレイセンサの中心部に位置する超音波振動素子への配線を圧電素子の適用面に対して法線方向に配線しなければならず、2Dアレイセンサの薄型化が困難であった。
そこで、本発明は、点集束効果が期待できる薄型の超音波アレイセンサおよび超音波アレイセンサを用いた超音波測定方法を提供することを課題とする。
本発明は、このような課題を解決するために、請求項1に係る超音波アレイセンサは、超音波放射側あるいは背面側にあたる圧電素子の表面および裏面の少なくとも一方の面に、アレイ状に形成した複数の独立電極を2次元的に配列し、前記独立電極の間隙に、前記独立電極への配線用電極を、前記面上となるよう形成し、前記面上にアレイ状に形成されてなる複数の独立電極うち、電極に囲まれた独立電極への配線を、前記配線用電極から前記面に沿ってし、前記圧電素子の前記面に水平な第一の方向に並ぶ5つの前記独立電極のうち、2番目と4番目の独立電極を前記圧電素子の前記面上に形成する前記配線用電極によって短絡し、1番目と3番目と5番目の独立電極を前記圧電素子の前記面上に形成する前記配線用電極によって短絡しないという電極パターンを形成し、前記電極パターンを、前記第一の方向と直交する前記圧電素子の前記面に水平な第二の方向に複数にわたり形成し、前記2番目と4番目の独立電極を短絡する配線用電極および前記3番目の独立電極への配線用電極は、前記第一の方向の同一直線上に配線される部位と、前記配線用電極が交差しないように前記第二の方向に変位して配線される部位と、を有し、アレイ状に形成されてなる複数の超音波送受信単位素子として構成されることを特徴とする。
本発明によれば、点集束効果が期待できる薄型の超音波アレイセンサおよび超音波アレイセンサを用いた超音波測定方法を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る超音波アレイセンサの圧電素子に形成される電極図である。 本発明の第2実施形態に係る超音波アレイセンサの圧電素子に形成される電極図である。 本発明の第2実施形態に係る超音波アレイセンサの超音波の送受信方向を説明する概略模式図である。 本発明の第2実施形態に係る超音波アレイセンサの探傷方法を示すフロチャートである。 遅延時間と短絡した素子情報を反映した遅延時間テーブルである。 超音波アレイセンサを用いた二重管構造の狭隘部における超音波による非破壊検査を説明する模式図である。 超音波アレイセンサの基本構成を説明する断面図である。 従来の超音波アレイセンサの配線方法ノ一例を説明する模式図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
≪第1実施形態≫
図1は、本発明の第1実施形態に係る超音波アレイセンサの圧電素子に形成される電極図である。
図1に示す電極100(図中、黒塗りの部分)は、超音波アレイセンサ700(図7参照)の圧電素子701(図7参照)の裏面701a(バッキング703と接する面)に形成される。なお、圧電素子701の超音波放射面(音響整合層702と接する面)は、共通電極(図示せず)が設けられているものとして以下説明する。この例では、裏面701aが「表面および裏面の少なくとも一方の面」に相当する。
図1に示すように、この第1実施形態では、圧電素子701の裏面701aの上には、5列×5行の25個の独立した電極(以下、「独立電極」という)101が形成される。ここで、1つの独立電極101は、1つの超音波振動素子に対応する。
また、独立電極101と隣接する独立電極101との間の領域104(点線枠内の白抜き部分)を利用して、各独立電極101へ配線するための配線用電極102が圧電素子701の裏面701aの上に形成される。配線用電極102の一端は、独立電極101と接続されるように形成される。また、配線用電極102の他端は、超音波振動素子の集合により形成される超音波を発振する主要部分103(点線枠内)の外側に至るまで形成される。そして、配線用電極102の他端には、配線ケーブル706(図8参照)を接続するための配線取出電極105が形成される。
このとき、配線用電極102および配線取出電極105として利用する電極材料の直下に位置する圧電素子701は、例えば圧電素子701がコンポジット素子であるならば、コンポジット素子を構成する微細な圧電柱群と樹脂部分のうち、電圧の印加により振動することのない樹脂部分となるように調整するとよい。即ち、配線用電極102が形成される(引き出される)独立電極101と隣接する独立電極101との間の領域104と、超音波を発振する主要部分103以外の部分と、が樹脂部分となるよう調整するとよい。
なお、これらの独立電極101、配線用電極102、配線取出電極105は、圧電素子701にスパッタリング法等により蒸着して形成することができる。
このように、圧電素子701の裏面701aの上にある、各独立した配線取出電極105にはんだ付けを行うことによって、圧電素子701の裏面701a(バッキング703と接する面)に対しほぼ水平に配線ケーブル706を施すことが可能となる。これにより、薄型の2Dアレイセンサが製作可能となる。
また、これにより、超音波を発振する主要部分103の中心付近、即ち、他の独立電極101に囲まれた独立電極101に対する配線が容易となる。
加えて、電極100により、配線ケーブル706および配線用電極102は、バッキング703(図7参照)の内部を通らないため、超音波アレイセンサの薄型化が可能となる。
なお、本発明の第1実施形態に係る超音波アレイセンサの電極100は、配線ケーブル706を圧電素子701の電極面に対して法線方向に配線をするものではない。そのため、圧電素子701の超音波放射面(表面,音響整合層702と接する面)に共通電極を配置し、バッキング703と接する面(裏面701a)に電極100を配置した例について説明したが、これに限られるものではなく、超音波放射面(表面)に電極100を配置しバッキング703と接する面(裏面701a)に共通電極(図示せず)を配置する構成としてもよく、超音波放射面(表面)およびバッキング703と接する面(裏面701a)の双方に電極100を配置してもよい。
≪第2実施形態≫
図2は、本発明の第2実施形態に係る超音波アレイセンサの圧電素子に形成される電極図である。
図2に示す電極200は、超音波アレイセンサ700(図7参照)の圧電素子701(図7参照)の裏面701a(バッキング703と接する面)に形成される。なお、圧電素子701の超音波放射面(音響整合層702と接する面)は、共通電極(図示せず)が設けられているものとして以下説明する。
図2に示すように、この第2実施形態では、圧電素子701の裏面701aの上には、5列×N行(Nは整数)の5N個の独立電極201が形成される。ここで、1つの独立電極201は、1つの超音波振動素子に対応する。
また、独立電極201と隣接する独立電極201との間の領域204(点線枠内の白抜き部分)を利用して、各独立電極201へ配線するための配線用電極202が圧電素子701の裏面701aの上に形成される。配線用電極202の一端は、独立電極201と接続されるように形成される。また、配線用電極202の他端は、超音波振動素子の集合により形成される超音波を発振する主要部分203(点線枠内)の外側に至るまで形成される。そして、配線用電極202の他端には、配線ケーブル706(図8参照)を接続するための配線取出電極205が形成される。
ここで、図2に示すように、本発明の第2実施形態に係る超音波アレイセンサの電極200は、各行について、列方向に形成された5つの独立電極201のうち一対の独立電極201a,201aを配線用電極202aにより短絡し、配線取出電極205aに接続されている。なお、図2では、2番目の独立電極201aと4番目の独立電極201aとを配線用電極202aで短絡した場合を示している。
また、本発明の第2実施形態に係る超音波アレイセンサの電極200は、列方向の短絡した一対の独立電極201a,201aを有する電極パターン206を行方向に行数と同じN個形成したものである。
このように、本発明の第2実施形態に係る超音波アレイセンサの電極200は、超音波振動素子が5N個(Nは整数)形成されるのに対し、配線取出電極205が4N個(Nは整数)形成される。
<超音波の送受信方向>
図3は、本発明の第2実施形態に係る超音波アレイセンサの超音波の送受信方向を説明する概略模式図である。なお、超音波アレイセンサについては電極200のみを図示し、他の構成は図示せず省略する。
電極200を備える本発明の第2実施形態に係る超音波アレイセンサは、被検体303に対して、行方向および深さ方向について任意に超音波の焦点302を結ぶことが可能となる。なお、焦点302の列方向については、独立電極201同士を短絡した独立電極201a,201a同士が焦点302から等距離となる位置に設定される。焦点302から対称となる位置にある独立電極201aには、同一の遅延時間が設定されるため、短絡していても超音波を集束させることができる。
これにより、例えば、図3に示すような、焦点302の位置を行方向および深さ方向について扇形に変えながら音響測定を行うセクタスキャンによる扇形の超音波ビーム301として知られる超音波の送受信方式が可能となる。また、超音波振動素子が2次元的に配置されているために点集束効果が望め、N個の超音波振動素子を1次元的に配列したリニアアレイセンサ(図8参照)を用いた非破壊検査を行うよりも、高SN比での検査が可能となる。
<探傷方法>
次に、図2に示す電極200を備える本発明の第2実施形態に係る超音波アレイセンサを用いた超音波測定装置で探傷を行う超音波測定方法について説明する。
図4は、本発明の第2実施形態に係る超音波アレイセンサの探傷方法を示すフロチャートである。
図5は、遅延時間と短絡した素子情報を反映した遅延時間テーブルである。
ステップS401において、検査者は、超音波アレイセンサに関する初期設定として、短絡した独立電極201aに対応する超音波振動素子についても仮想的に独立した超音波振動素子とみなして、超音波アレイセンサを構成する超音波振動素子の素子情報や音速等、必要な情報を超音波測定装置(図示せず)に入力する。なお、図2に示す電極200を備える超音波アレイセンサにおいては、超音波振動素子数は5N個(Nは整数)であり、配線取出電極205は4N個(Nは整数)である。
次に、ステップS402において、この超音波アレイセンサに対して、遅延時間や画像表示の際の基準となるセンサ中心位置を設定する。一般的には、超音波アレイセンサの超音波を発振する主要部分203(図2参照)の中心をセンサ中心位置として設定する。
次に、ステップS403において、焦点F(i)(302(図3参照))ごとに、使用する超音波アレイセンサの超音波振動素子(使用素子選択パターン)および各超音波振動素子に対する遅延時間を計算し、設定する。
なお、遅延時間の作成方法については、さまざまな文献に記載されており、たとえば、「医用超音波機器ハンドブック」(日本電子機械工業会編 コロナ社 1997)に記載されている。
また、ステップS404において、短絡した独立電極201aの情報を設定する。
ここで、前述したステップS401において仮想的に独立した二つの超音波振動素子とみなされた超音波振動素子、即ち、短絡した独立電極201aに対応する超音波振動素子は、図3に示した扇形の超音波ビーム301によるセクタスキャンのようなスキャン方法では、与える遅延時間が同じである。
このステップS404の短絡した独立電極201aの情報とステップS403の遅延時間とを組み合わせ反映したテーブルを図5として示す。
ここで、テーブル500には、実際に使用する素子番号(ch)の独立電極201aに対応する超音波振動素子については(正の遅延時間:Pik,Rik)が設定され、仮想的に独立した二つの超音波振動素子とみなした超音波振動素子の一方の素子番号(ch)については、遅延時間−1として表示した。
例えば、素子番号2chの独立電極201と素子番号4chの独立電極201とが短絡する場合、素子番号2chには遅延時間として(−1,−1)が設定され、素子番号4chには遅延時間として(Ti4,Ri4)(iは焦点F(i)を示す番号)が設定される。
ステップS405において、超音波測定装置は、焦点F(i)に対して、上記のように設定された使用する超音波振動素子や遅延時間に基づいて(図5参照)、超音波の送信・受信を行い、ステップS406において、焦点F(i)に対するデータ(反射データ)を収録する。
ステップS407において、収録すべき全ての焦点F(i)についてデータ収録を終了したかどうかの判別を行う。全ての焦点F(i)について収録が終了していない場合には(ステップS407でNo)、i=i+1として、ステップS405に戻り、次の収録する焦点F(i+1)について、再び超音波の送信・受信行い(ステップS405)、反射データを収録する(ステップS406)ことを全測定領域での反射データの収録が終了するまで順次繰り返す。
ステップS407において、全測定領域での反射データの収録が終了したと判定された場合は(ステップS407でYes)、超音波測定装置は画素と画素値のマップを作成し(ステップS408)、超音波測定装置の表示部(図示せず)に画像を表示する(ステップS409)。
<効果>
電極200を備える本発明の第2実施形態に係る超音波アレイセンサは、電極100を備える本発明の第1実施形態に係る超音波アレイセンサと同様に、圧電素子701の裏面701aの上にある、各独立した配線取出電極205、205aにはんだ付けを行うことによって、圧電素子701の裏面701a(バッキング703と接する面)に対しほぼ水平に配線ケーブル706を施すことが可能となる。これにより、薄型の2Dアレイセンサが製作可能となる。
また、これにより、超音波を発振する主要部分203の中心付近、即ち、他の独立電極201に囲まれた独立電極201に対する配線が容易となる。
加えて、電極200により、配線ケーブル706および配線用電極202、202aは、バッキング703(図7参照)の内部を通らないため、超音波アレイセンサの薄型化が可能となる。
また、比較例としてN個の超音波振動素子を1次元的に配列したリニアアレイセンサ(図8参照)と、電極200を備える本発明の第2実施形態に係る超音波アレイセンサと、を比較する。
比較例に係るリニアアレイセンサと、本発明の第2実施形態に係る超音波アレイセンサとは、超音波振動素子の行方向に遅延時間を与えることにより、超音波の送受信方向を行方向に走査できる点で共通する。
加えて、本発明の第2実施形態に係る超音波アレイセンサは、列方向の超音波振動素子にも遅延時間を与えることができる。なお、短絡した独立電極201aに対応する超音波振動素子に与える遅延時間は、同じ遅延時間を与えればよいので、独立電極201a同士を短絡させていても点集束させることができる。
即ち、本発明の第2実施形態に係る超音波アレイセンサは、行方向に走査方向を設定可能であり、加えて、行方向および列方向に集束、即ち、点集束した超音波を送受信することができる。これにより、高SN比の検査が可能な超音波アレイセンサおよび超音波測定方法(探傷方法)を提供することができる。
なお、本発明の第2実施形態に係る超音波アレイセンサの電極200は、配線ケーブル706を圧電素子701の電極面に対して法線方向に配線をするものではない。そのため、圧電素子701の超音波放射面(表面,音響整合層702と接する面)に共通電極を配置し、バッキング703と接する面(裏面701a)に電極200を配置した例について説明したが、これに限られるものではなく、超音波放射面(表面)に電極200を配置しバッキング703と接する面(裏面701aに共通電極(図示せず)を配置する構成としてもよく、超音波放射面(表面)およびバッキング703と接する面(裏面701a)の双方に電極200を配置してもよい。
以上のように、電極100を備える本発明の第1実施形態に係る超音波アレイセンサおよび電極200を備える本発明の第2実施形態に係る超音波アレイセンサによれば、点集束効果が期待できる薄型の超音波アレイセンサおよび超音波アレイセンサを用いた超音波測定方法を提供することができ、これにより、狭隘部、特に二重管構造の隙間(狭隘部)に挿入し、高SN比の検査が可能となる超音波アレイセンサおよび超音波測定方法(探傷方法)を提供することができる。
100 電極
101 独立電極
102 配線用電極
103 超音波を発振する主要部分
104 領域
105 配線取出電極
200 電極
201 独立電極
201a 独立電極
202 配線用電極
202a 配線用電極
202 配線用電極
203 超音波を発振する主要部分
204 領域(間隔)
205 配線取出電極
205a 配線取出電極
206 電極パターン
700 超音波アレイセンサ
701 圧電素子
701a 裏面(面)
702 音響整合層
703 バッキング
706 配線ケーブル(配線)

Claims (3)

  1. 超音波放射側あるいは背面側にあたる圧電素子の表面および裏面の少なくとも一方の面に、アレイ状に形成した複数の独立電極を2次元的に配列し、
    前記独立電極の間隙に、前記独立電極への配線用電極を、前記面上となるよう形成し、
    前記面上にアレイ状に形成されてなる複数の独立電極うち、電極に囲まれた独立電極への配線を、前記配線用電極から前記面に沿ってし、
    前記圧電素子の前記面に水平な第一の方向に並ぶ5つの前記独立電極のうち、2番目と4番目の独立電極を前記圧電素子の前記面上に形成する前記配線用電極によって短絡し、1番目と3番目と5番目の独立電極を前記圧電素子の前記面上に形成する前記配線用電極によって短絡しないという電極パターンを形成し、
    前記電極パターンを、前記第一の方向と直交する前記圧電素子の前記面に水平な第二の方向に複数にわたり形成し、
    前記2番目と4番目の独立電極を短絡する配線用電極および前記3番目の独立電極への配線用電極は、前記第一の方向の同一直線上に配線される部位と、前記配線用電極が交差しないように前記第二の方向に変位して配線される部位と、を有し、
    アレイ状に形成されてなる複数の超音波送受信単位素子として構成される
    ことを特徴とする超音波アレイセンサ。
  2. 前記圧電素子は、電圧の印加により振動する圧電柱群と、電圧の印加により振動することのない樹脂部分と、からなるコンポジット素子であり、
    前記独立電極は、前記圧電柱群の領域に配置され、
    前記配線用電極は、前記樹脂部分の領域に配置される
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波アレイセンサ。
  3. 請求項1または請求項2に記載の超音波アレイセンサを用いた超音波測定方法であって、
    前記第二の方向に超音波の送受信を行うことを特徴とする超音波測定方法。
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