JP5420457B2 - 空気入りタイヤおよび、空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

空気入りタイヤおよび、空気入りタイヤの製造方法 Download PDF

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この発明は、ビード部に埋設配置した一対のビードコアと、各ビードコアの周りで側部部分を折り返されて、一対のビードコアの間にトロイド状に延びる少なくとも一枚のカーカスプライと、ビードコアに対し、最内層のカーカスプライのタイヤ半径方向内側に配設されて、ビードベース部を構成する一対のゴムチェーファと、カーカスプライの内側面を覆って配設した、空気不透過性に優れるインナーライナ層とを具えてなる空気入りタイヤ、なかでも建設車両に用いて好適な空気入りタイヤ、ならびに、その空気入りタイヤの製造方法に関するものであり、とくに、タイヤをリムに組み付けて空気圧を充填した場合の、内部の空気の透過に起因する、ゴム部材の酸化劣化を防止して、空気入りタイヤの耐久性能を向上させる技術を提案するものである。
空気入りタイヤでは、タイヤをリムに組み付けて、内部に空気圧を充填した場合に、タイヤ内部の空気の、外部への漏洩を防止して内圧を保持するとともに、空気に含まれる酸素による、タイヤ構成部材の劣化を防止するために、空気不透過性に優れるゴム部材からなるインナーライナ層で、タイヤ内周面を覆うことが一般的である。
ところで、このインナーライナ層の半径方向内端を、カーカスプライの内周側で、ビードトウの位置まで延在させた場合には、タイヤをリムに組み付けて使用するに際して、とくにタイヤの使用条件が過酷な建設車両用タイヤでは、リムとの嵌合圧により、インナーライナ層の、ビードベース部に近接する部分が破損するおそれがあること等から、インナーライナ層の半径方向内端は、ビードトウ位置よりも、やや半径方向外側の位置で終了させることとしている。
しかるに、この場合は、ビードコアに対し、最内層のカーカスプライのタイヤ半径方向内側に配設されて、ビードベース部を構成するゴムチェーファの多くの部分が、タイヤの内部の空気に接触することになって、タイヤ内に露出するこのゴムチェーファ部分を空気が透過することがあり、これにより、ビードコアに隣接する領域のゴム部分、なかでも、その領域付近の、カーカスプライのゴム部材に、タイヤ転動時にゴムが動く作用と相俟って、酸化劣化が生じて、耐久性の低下につながるおそれがあった。
ここにおいて、特許文献1には、「・・・サイドウォール部からビード部にのびタイヤ内腔面をなす被覆部を有してタイヤ半径方向内側にのびる主部を具えるインナーライナ(と)を具えた空気入りタイヤであって、前記主部の半径方向内端に、該主部に連続してタイヤ軸方向外側に折れ曲がりビードコアの半径方向内側に向かう巻き込み部を形成する・・・ことを特徴とする空気入りタイヤ」が提案されており、この空気入りタイヤによれば、「走行に伴いビードトウの浮き上がり変形が生じた場合でも、巻き込み部が浮き上がり部分に介在することで該浮き上がり部分からの空気の透過を抑制しうる。」とされている。
また、特許文献2では、「ゴムチェーファーの性能を低下させることなく、ビード部内への空気(酸素)の透過を効果的に抑制する」することを目的として、「少なくともインナーライナーの半径方向内端からビードトウに至るゴムチェーファーの内表面を、熱可塑性樹脂からなる空気透過防止層を有する被覆層により覆うようにした空気入りタイヤ」が提案されている。
特開2001−233013号公報 特開2008−12945号公報
しかるに、特許文献1に記載された空気入りタイヤでは、「インナーライナーは、タイヤ内腔面を覆う主部の半径方向内端に、該主部に連続してタイヤ軸方向外側に折れ曲がりビードコアの半径方向内側に向かう所定のゴム厚さを有する巻き込み部を具えること」から、ビードコアに隣接する領域のゴム部分の、酸素による劣化は抑制し得るものの、タイヤ内部に露出する、インナーライナ層のタイヤ幅方向内側のゴムチェーファ部分が薄肉となることから、タイヤの使用条件やタイヤを取付ける車両の種類によっては、このゴムチェーファ部分の耐劣化性の低下が懸念される。
一方、特許文献2に記載された空気入りタイヤにおいては、タイヤを製造するに当り、副資材としての、「熱可塑性樹脂からなる空気透過防止層」を予め用意する必要があるため、タイヤの生産能率が低下するという問題があった。
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題を解決することを課題とするものであり、それの目的とするところは、タイヤ幅方向の内側に位置する、薄肉のゴムチェーファ部分の劣化を抑制するとともに、タイヤ内部に充満させた空気による、ビードコアに隣接する領域のゴム部分の劣化を防止して、生産能率を低下させることなしに、耐久性能を向上させた空気入りタイヤおよび、その空気入りタイヤの製造方法を提供するにある。
この発明の空気入りタイヤは、ビード部に埋設配置した一対のビードコアと、一対のビードコアのそれぞれの周りで側部部分を折り返すとともに、一対のビードコア間にトロイド状に延びる少なくとも一枚のカーカスプライと、ビードコアに対し、最内層のカーカスプライのタイヤ半径方向内側に配設されて、ビードベース部を構成する一対のゴムチェーファと、カーカスプライの内側面を覆って配設した、空気不透過性に優れるインナーライナ層と、カーカスプライとインナーライナ層との間に介装した接着ゴム層とを具えてなる空気入りタイヤにおいて、前記インナーライナ層の半径方向内端を、カーカスプライのタイヤ幅方向内側で、少なくともビードコアの外周面と対応する位置まで延在させ、ビードコアの周りで、カーカスプライと、ゴムチェーファとの間に、前記インナーライナ層とは別個の部材から形成した空気不透過層を配設するとともに、該空気不透過層およびゴムチェーファのそれぞれのタイヤ幅方向内側の端部分をともに、前記インナーライナ層と接着ゴム層との間に挟み込んでなるものである。
ここで好ましくは、前記空気不透過層のタイヤ幅方向外側の端部分を、ビードコアに対し、最内層のカーカスプライのタイヤ半径方向内側で、少なくともビードコア中心軸線の直下の位置まで延在させる。
そして好ましくは、前記接着ゴム層を、空気不透過層のタイヤ幅方向外側の端部分と対応する位置まで配設する。
また、上記のいずれかの空気入りタイヤを製造するに当って好適な製造方法は、成型ドラム上にタイヤ構成部材を貼着してグリーンタイヤを製造するとともに、該グリーンタイヤを加硫して空気入りタイヤを製造するに当り、ゴムチェーファ素材と空気不透過層素材とを、同一の口金から押し出して貼着させて、ゴムチェーファ素材と空気不透過層素材との一体部材を一対成形し、成型ドラム上でインナーライナ層素材を成型し、該インナーライナ層素材の各端部の外周側に、前記一体部材のそれぞれを、空気不透過層素材が外周側を向く姿勢で配設するとともに、インナーライナ層素材および前記一体部材の外周側に、接着ゴム層素材を、一対の一体部材の間に跨って貼着させて、一体部材を形成するゴムチェーファ素材および空気不透過層素材のそれぞれの、少なくとも成型ドラムの軸線方向内側の端部分をともに、インナーライナ層素材と接着ゴム層素材とで挟み込み、しかる後に、その他のタイヤ構成部材を貼着してグリーンタイヤを製造するとともに、該グリーンタイヤを加硫するにある。
この発明の空気入りタイヤによれば、ビードコアの周りで、カーカスプライと、ゴムチェーファとの間に、空気不透過層を配設するとともに、その空気不透過層およびゴムチェーファのそれぞれのタイヤ幅方向内側の端部分を、インナーライナ層と接着ゴム層との間に挟み込んだことにより、ゴムチェーファの、タイヤ内に露出する部分を、内部の空気が透過しても、ビードコアに隣接する領域のゴム部分が、前記空気不透過層で保護されることになって、そのビードコア隣接領域のゴム部分の酸化劣化を効果的に抑制することができ、この結果として、空気入りタイヤの耐久性能が向上されることになる。
しかも、この空気入りタイヤでは、インナーライナ層の半径方向内端を、カーカスプライのタイヤ幅方向内側で、少なくともビードコアの外周面と対応する位置まで延在させたことから、インナーライナ層の半径方向内端の部分で、タイヤ幅方向の内側に位置する、薄肉のゴムチェーファ部分への空気の透過が抑制されることになるので、このゴムチェーファ部分の劣化を防止することができる。
ここで、空気不透過層のタイヤ幅方向外側の端部分を、ビードコアに対し、最内層のカーカスプライのタイヤ半径方向内側で、少なくともビードコア中心軸線の直下の位置まで延在させたときは、ビードコア隣接領域のゴム部分の、タイヤ内部側の面が、空気不透過層で十分に覆われることになるので、空気の透過に起因する、そのゴム部分の酸化劣化をより有効に防止することができる。
そしてまた、接着ゴム層を、空気不透過層のタイヤ幅方向外側の端部分と対応する位置まで配設したときは、カーカスプライに貼着し難い空気不透過層の全配設領域を、接着ゴム層を介して、カーカスプライにより強固に貼着させることができるので、走行時の剥れを防止するとともに、空気不透過層による、ビードコアに隣接する領域のゴム部分の酸化劣化を抑制する効果が高まることになる。
また、この発明の、空気入りタイヤの製造方法によれば、ゴムチェーファ素材と空気不透過層素材とを、同一の口金から押し出して貼着させて、ゴムチェーファ素材と空気不透過層素材との一体部材を一対成形することにより、一体部材の成形が極めて簡単かつ容易になるので、上記のいずれかの所期したとおりの空気入りタイヤを能率的に製造することができる。
この発明の空気入りタイヤの一の実施の形態を、タイヤの半部について示す幅方向断面図である。 図1に示す空気入りタイヤのビード部および、その変形例を示す幅方向断面図である。 ゴムチェーファ素材と空気不透過層素材との一体部材を示す横断面図である。 この発明の空気入りタイヤの製造方法の、一の実施の形態を示す、成型ドラムの軸線方向の断面半図である。 実施例タイヤおよび従来例タイヤのビード部を示す幅方向断面図である。
以下に図面を参照しつつ、この発明の実施の形態について説明する。
図1に例示する空気入りタイヤ1は、各ビード部2に埋設配置した一対のビードコア3と、一対のビードコア3の間にトロイド状に延びる少なくとも一枚のカーカスプライ4と、カーカスプライ4のクラウン域のタイヤ半径方向外側に配設したベルト5と、ベルト5のタイヤ半径方向外側に配設したトレッドゴム6とを具える。
ここで、ビードコア3は、たとえば、タイヤ幅方向の断面形状が六角形となるように、一本もしくは複数本の、スチール製のビードコードを、タイヤ幅方向に複数列に巻き回すとともに、タイヤ半径方向に複数段に巻き重ねて形成することができる。
またここで、カーカスプライ4は、たとえば、有機繊維コードなどをラジアル方向もしくはバイアス方向に延在させてなり、ここでは一枚としたカーカスプライ4は、側部部分を、ビードコア3の周りで、図示の如くタイヤ幅方向の内側から外側に向けて、あるいは、外側から内側に向けて折り返すものとし、カーカスプライ4の本体部分は、ビード部2からサイドウォール部7およびトレッド部8を経てトロイド状に延びるものとする。
そしてまた、図に示すところでは、ベルト5を、カーカスプライ4のクラウン域のタイヤ半径方向外側に配設した内側ベルト層と、その内側ベルト層のタイヤ半径方向外側に配設した外側ベルト層との二層構造とする。そして、これらの内側ベルト層および外側ベルト層は、スチール製などのコードを、タイヤ赤道面Cに対して傾斜させて、互いに交差する向きに延在させてなる。
なお、このベルトは、一層または、三層以上のベルト層からなるものとすることもできる。
ここにおいて、この空気入りタイヤ1では、図2にビード部2を拡大して示すように、ビードコア3に対し、カーカスプライ4のタイヤ半径方向内側に、ビードベース部を構成するゴムチェーファ9を配設し、また、空気不透過性に優れるインナーライナ層10を、カーカスプライ4の内側面を覆って配設するとともに、そのインナーライナ層10とカーカスプライ4との間に、接着ゴム層11を介装して設ける。
またここで、ビードコア3の周りで、カーカスプライ4と、ゴムチェーファ9との間に、インナーライナ層10とは別個の部材から形成した空気不透過層12を配設する。
そして、インナーライナ層10の半径方向内端10aを、カーカスプライ4のタイヤ幅方向内側で、少なくともビードコア3の外周面と対応する位置Oまで延在させ、空気不透過層12およびゴムチェーファ9のそれぞれのタイヤ幅方向内側の端部分12a、9aをともに、図示の如く、インナーライナ層10と接着ゴム層11との間に挟み込む。
これによれば、空気入りタイヤ1をリム13に組み付けて、タイヤ内部に空気圧を充填した場合に、空気不透過層12により、ビードコア3に隣接する領域のゴム部分、とくに、その隣接領域のカーカスプライ4のゴム部分への空気の透過を防止できるとともに、ゴムチェーファ9の薄肉の端部分9aが、それのタイヤ幅方向内側に位置するインナーライナ層10により保護されることになる。
ここで、空気不透過層12により、ビードコア3に近接する領域のゴム部分を十分に保護するためには、空気不透過層12のタイヤ幅方向外側の端部分12bを、図2(a)に示すように、ビードコア中心軸線の直下の位置Bよりもタイヤ幅方向外側位置まで延在させることが好ましいが、図2(b)に示すように、この端部分12bを、ビードコア中心軸線の直下の位置Bよりも内側で終了させることもできる。
またここで、カーカスプライ4とインナーライナ層10との間に介装されて、これらの部材相互の十分な接着を担保する接着ゴム層11は、図2(a)に示すように、空気不透過層12のタイヤ幅方向外側の端部分12bと対応する位置まで配設して、この接着ゴム層11で、カーカスプライ4と空気不透過層12をも強固に接着させることが好ましい。
但し、この発明では、インナーライナ層10と接着ゴム層11との間に、空気不透過層12およびゴムチェーファ9のそれぞれのタイヤ幅方向内側の端部分12a、9aが挟み込まれていればよく、この接着ゴム層11は、たとえば、図2(b)に示すように、空気不透過層12のタイヤ幅方向内側の端部分12aの位置までだけに配設することもできる。
また、図示は省略するが、カーカスプライ4と空気不透過層12との間に、接着ゴム層11とは別個の部材を介装して、これらの部材の相互を貼着させることもできる。
このような空気入りタイヤ1を製造するに当って好適には、図3(a)もしくは(b)に横断面図で例示するような一体部材14を予め成形する。
この一体部材14は、たとえば、各押出機の内部で混錬されたゴムチェーファ素材14aおよび空気不透過層素材14bのそれぞれを、同一の口金にから押出すことにより、それらの相互を貼着させて形成することができる。
そして、上記の一体部材14を用いて、グリーンタイヤを製造するに際しては、図4に、成型ドラム15の軸線方向の半部断面図で示すように、成型ドラム15上で成型したインナーライナ層素材16の各端部16a、16bの外周側に、一対の上記の一体部材14を、空気不透過層素材14bが外周側を向く姿勢で配設するとともに、インナーライナ層素材16および一体部材14の外周側に、接着ゴム層素材17を、一対の一体部材14の間に跨って貼着させる。
ここにおいて、一体部材14を形成するゴムチェーファ素材14aおよび空気不透過層素材14bのそれぞれの、少なくとも成型ドラム15の軸線方向内側の端部分をともに、インナーライナ層素材16と接着ゴム層素材17との間に挟み込むものとする。
しかる後、図示は省略するが、たとえば、成型ドラム15上に、カーカスバンド、ビードコア素材などの所要のタイヤ構成部材を配設し、カーカスバンドの本体部分を膨出変形させるとともに、それの両端部分をビードコア素材の周りで折り返し、それのクラウン域に、ベルト・トレッドバンドを貼着して、グリーンタイヤを製造する。
そして、このグリーンタイヤを加硫して、空気入りタイヤを製造することができる。
次に、この発明の空気入りタイヤを試作し、その性能を評価したので以下に説明する。
供試タイヤのサイズは、実施例タイヤ1〜3および従来例タイヤ1、2のそれぞれについて、1400R24とした。
実施例タイヤ1は、図1に示す構造を有するものであり、そのビード部を、図5(a)に示すものとした。なお、このタイヤ1を製造するに当っては、ゴムチェーファ素材と空気不透過層とを同一の口金から一体的に押出して、図3(a)に示すような断面形状をなす一体部材を用いた。
実施例タイヤ2は、図5(b)を示すビード部を具えるものとしたことを除いて、実施例タイヤ1と同様に構成したものである。
実施例タイヤ3は、図5(b)を示すビード部を具えるものとし、また、製造に際して、それぞれを別個に押出し成形した、ゴムチェーファ素材と空気不透過層とを事後的に貼着させたことを除いて、実施例タイヤ1と同様に構成したものである。
従来例タイヤ1は、図5(c)に示すように、空気不透過層を配設せず、ゴムチェーファのタイヤ幅方向内側の端部分のみを、インナーライナ層と接着ゴム層とで挟み込むものとしたことを除いて、実施例タイヤ1と同様に構成したものである。
また、従来例タイヤ2は、図5(d)に示すように、空気不透過層を配設せず、ゴムチェーファのタイヤ幅方向内側の端部分を、タイヤ内部に露出させたことを除いて、実施例タイヤ1と同様に構成したものである。
これらの各供試タイヤについて、TRAに準拠する空気圧を充填するとともに、荷重を負荷して、直径5mのドラム上で1週間走行させた後に、ビードコアに近接する、カーカスプライのコーティングゴムおよび、ゴムチェーファの、タイヤ幅方向内側の薄肉の部分のそれぞれをタイヤから取出し、それらのゴム部分について引張試験を実施して破断強度を測定することにより、ゴム劣化を調査した。そして、この測定値を、従来例タイヤ1をコントロールとする指数で評価した。
その結果を表1に示す。なお、数値が小さいほど、上記の引張試験での破断強度が小さく、カーカスプライのコーティングゴムおよび、ゴムチェーファの、タイヤ幅方向内側の薄肉の部分の劣化の程度が大きいことを示す。
Figure 0005420457
表1の結果から、実施例タイヤ1〜3のいずれにおいても、従来例タイヤ1、2に比して、ビードコアに近接する、カーカスプライのコーティングゴムの劣化が抑制されているとともに、従来例タイヤ2に比して、ゴムチェーファの、タイヤ幅方向内側の薄肉の部分の劣化が抑制されていることから、この発明の空気入りタイヤによれば、耐久性能を大きく向上させ得ることが解かった。
1 空気入りタイヤ
2 ビード部
3 ビードコア
4 カーカスプライ
5 ベルト
6 トレッドゴム
7 サイドウォール部
8 トレッド部
9 ゴムチェーファ
9a タイヤ幅方向内側の端部分
10 インナーライナ層
10a 半径方向内端
11 接着ゴム層
12 空気不透過層
12a タイヤ幅方向内側の端部分
12b タイヤ幅方向外側の端部分
13 リム
14 一体部材
14a 空気不透過層素材
14b ゴムチェーファ素材
15 成型ドラム
16 インナーライナ層素材
16a、16b 端部
17 接着ゴム層素材
C タイヤ赤道面
O ビードコアの外周面と対応する位置
B ビードコア中心軸線の直下の位置

Claims (4)

  1. ビード部に埋設配置した一対のビードコアと、一対のビードコアのそれぞれの周りで側部部分を折り返すとともに、一対のビードコア間にトロイド状に延びる少なくとも一枚のカーカスプライと、ビードコアに対し、最内層のカーカスプライのタイヤ半径方向内側に配設されて、ビードベース部を構成する一対のゴムチェーファと、カーカスプライの内側面を覆って配設した、空気不透過性に優れるインナーライナ層と、カーカスプライとインナーライナ層との間に介装した接着ゴム層とを具えてなる空気入りタイヤにおいて、
    前記インナーライナ層の半径方向内端を、カーカスプライのタイヤ幅方向内側で、少なくともビードコアの外周面と対応する位置まで延在させ、
    ビードコアの周りで、カーカスプライと、ゴムチェーファとの間に、前記インナーライナ層とは別個の部材から形成した空気不透過層を配設するとともに、該空気不透過層およびゴムチェーファのそれぞれのタイヤ幅方向内側の端部分をともに、前記インナーライナ層と接着ゴム層との間に挟み込んでなる空気入りタイヤ。
  2. 前記空気不透過層のタイヤ幅方向外側の端部分を、ビードコアに対し、最内層のカーカスプライのタイヤ半径方向内側で、少なくともビードコア中心軸線の直下の位置まで延在させてなる請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記接着ゴム層を、空気不透過層のタイヤ幅方向外側の端部分と対応する位置まで配設してなる請求項1もしくは2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 成型ドラム上にタイヤ構成部材を貼着してグリーンタイヤを製造するとともに、該グリーンタイヤを加硫して空気入りタイヤを製造するに当り、
    ゴムチェーファ素材と空気不透過層素材とを、同一の口金から押し出して貼着させて、ゴムチェーファ素材と空気不透過層素材との一体部材を一対成形し、
    成型ドラム上でインナーライナ層素材を成型し、該インナーライナ層素材の各端部の外周側に、前記一体部材のそれぞれを、空気不透過層素材が外周側を向く姿勢で配設するとともに、インナーライナ層素材および前記一体部材の外周側に、接着ゴム層素材を、一対の一体部材の間に跨って貼着させて、一体部材を形成するゴムチェーファ素材および空気不透過層素材のそれぞれの、少なくとも成型ドラムの軸線方向内側の端部分をともに、インナーライナ層素材と接着ゴム層素材とで挟み込み、
    しかる後に、その他のタイヤ構成部材を貼着してグリーンタイヤを製造するとともに、該グリーンタイヤを加硫する空気入りタイヤの製造方法。
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