JP5420174B2 - ライゲーションによるrna増幅法 - Google Patents

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Description

本発明は新規な核酸の増幅法、精製法及び検出法に関する。
試料中の核酸、特に特定の配列の核酸の量を増幅する能力は多くの分子生物学技術及びアッセイにおいて重要な問題である。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)(米国特許第4683195号及び米国特許第4683202号)は特異的な核酸配列の増幅のために広く用いられている。この方法では、核酸配列の混合物は増幅される特定の配列を特定する2つの短いオリゴデオキシヌクレオチドプライマと混合する。
従前の方法の多くはDNAの増幅に関連するものである。しかし標的RNA分子を増幅する試みが増加している。RNAの増幅は例えば発現分析やウィルス検出の分野において重要である。RNAの増幅に関係する1つの技術はRT−PCRと呼ばれている。この技術ではRNA分子は逆転写酵素の作用によって相補的DNA(cDNA)配列に複製される。そのcDNAは次に適切なプライマーとの組み合わせでDNAポリメラーゼによって増幅される。
異なる方法論がVan Gelder他によって米国特許第5545522号、米国特許第5716785号及び米国特許第5891636号で論じられている。ここでRNAターゲット分子はT7 RNAポリメラーゼのプロモータ配列が連結されたプライマーとの組み合わせで、逆転写酵素によってcDNAに逆転写する。二本鎖cDNAを生じさせた後、T7 RNAポリメラーゼを添加し、転写によって相補RNA(cRNA)の多数のコピーを生成する。
Van Gelder他によって記載された方法はcDNA合成を必要とし、逆転写酵素RNaseポリメラーゼ及びリガーゼを必要とする多段階工程であり、そのプロトコルの途中で精製工程も必要である。これらの工程が追加されることにより煩雑さ、さらにはcRNA合成のコストが増加する。
近年、転写されるRNA分子が二本鎖DNAプロモータに付着する場合、DNA依存性RNAポリメラーゼ(RNAポリメラーゼ)が転写によって短いRNAフラグメントを複製できることが証明されている。二本鎖DNA領域上でのRNAポリメラーゼによる転写開始の後、転写がそのRNA−DNA接合部で行われ、そのRNA領域において速度又は処理性に顕著な損失がない。さらに転写されるその鋳型RNAは一本鎖RNA、二本鎖RNA又はDNA:RNAヘテロ二本鎖であってもよい。このプロセスの唯一の要件はRNAポリメラーゼが二本鎖DNAセグメント上で転写を開始しなければならないことである(Arnaud−Barbe,et al.Nucleic Acid Research 26 3550−3554(1998))。
DNAリガーゼは互いにDNA鎖を結合する反応を触媒する一方、RNAリガーゼは互いにRNA鎖を結合する反応を触媒する。DNAリガーゼはRNA鎖へのDNAのライゲーションを行う効率が非常に悪いと言われるが、それは誤解である。DNAリガーゼがそのDNA骨格において、5′−リン酸末端を有するDNAと3′−OH末端を有するRNAを結合する反応を効率的に触媒することが証明されている(Arnaud−Barbe,et al,1998)。DNAリガーゼは5′−リン酸末端を有するRNAと3′−OH末端を有するDNAを効果的に結合することがほとんどできず(RNAプライマー除去前の岡崎フラグメント成熟時に存在するニックと同様)、また2つのRNA鎖間のホスホジエステル結合の形成活性が極めて弱い(Sekiguchi and Shuman.Biochem 36:9073−9079(1997))。
Nath及びHurwitzの文献(JBC249 3680−3688(1974))では、大腸菌のDNAリガーゼ又はT4 DNAリガーゼを用い、ポリdT配列存在下で、ポリdAの5′−リン酸とポリAの3′−OHの共有結合によるライゲーションを行い、ハイブリダイゼーションを行うことに関して論じられている。同様の知見がFareed他によって報告されている(J.Biol.Chem.246 925(1971))。
本発明の少なくとも1つの例示的な実施形態では、従来の増幅方法に存在する幾つかの工程を省略する。また上記のポリアデニリル化(ポリ(A))mRNAを精製する従来の方法ではオリゴ(dT)配列が共有結合によってRNAに結合せず、それらによる塩基対形成(水素結合(共有結合でない))を用いるだけであるため、穏やかな緩衝液の条件を必要とする。RNAの末端に配列をライゲーションした場合、非常に安定な共有結合が形成され、よりストリンジェントな緩衝液条件を採用できる。
本発明の方法は核酸構造体の産生、並びにその後の核酸の精製及び増幅に関係する使用に関する。該方法は二本鎖領域と一本鎖領域とを含むDNA配列を必要とする。一本鎖領域は標的RNA配列と相補的である。RNA配列をさらにそのDNA配列のその一本鎖領域にハイブリダイズさせ、さらにその2つの配列を新規な方法によりライゲーションし、RNA−DNA分子を調製する。そのDNA配列は調製後のRNA−DNA分子の使用に応じて付加的な特徴も含む。
RNAの3′末端がプロモータ配列を含んでいる二本鎖DNAオリゴヌクレオチドに最初にライゲーションされるような方法も実施形態に含まれる。この二本鎖DNAオリゴヌクレオチドは二本鎖領域中にRNAポリメラーゼのプロモータを含んでなり、それに続く一本鎖DNA部分が3′突出部を形成する。3′突出部がチミジン残基の鎖を含むとき、二本鎖DNAの一本鎖部分がメッセンジャーRNA(mRNA)の3′末端ポリ(A)テール部とハイブリダイズする。リガーゼの添加後、この二本鎖DNA配列のうち1つの鎖がmRNAの3′末端とライゲーションする。RNAポリメラーゼを添加すると、これらのハイブリッド分子は能率的に転写され、cRNAが合成される。通常RNAポリメラーゼを用いた転写反応により各鋳型が何倍にも転写されるため、この方法によりRNA増幅が効果的に行える。
上記と同様の他の方法は、RNAに対するDNAオリゴヌクレオチドの上記と同様のライゲーションを含む。しかしそのDNAオリゴヌクレオチドは固相担体に付着するか、又はアフィニティタグを含む。これによりRNA分子の非常に効果的な共有結合及び/又は捕捉が可能となり、様々な目的に適宜使用できる。
さらに他の方法ではライゲーション及びその後の転写を利用し、cRNAの5′末端においてユーザの指定する配列を含む相補RNAを調製する。この配列「タグ」はRNAポリメラーゼプロモータとライゲーションしたRNA分子の3′末端との間に位置する。ユーザ指定の配列はこのcRNAを精製、識別し、又は他の配列特異的な操作に使用できる。このcRNA生成物をその後ライゲーションし、上記の方法で再度増幅した場合、得られる二重増幅産物はその最初のセンス鋳型に対して「センス」であり、この新たな生成物は異なる2種類のユーザ指定の配列をその5′末端に有してもよい。これらの配列はcDNAの合成に使用でき、全長合成及び方向性クローニングが可能となる。当業者はユーザ指定配列の有無にかかわらず、この二重増幅方法はRNA量の顕著な増加を与えることができ、従来分析できなかった極微量の試料の分析が可能になることを理解するであろう。
a)概略
本発明の方法は新規な核酸構造体の産生、並びにその後の核酸の精製及び増幅での使用に関する。該方法は二本鎖領域と一本鎖領域とを含むDNA配列を必要とする。2つのDNAオリゴを一緒に混合すること、又はヘアピンループを形成できる1つのオリゴを用いることによりこのコンホメーションが形成されうることが特記すべき点である。一本鎖領域は目的のRNA配列と相補的であり、以下を含んでもよい。
1)例えば5′−d[…(T)x]−3′などのポリ(dT)配列
(Xがあらゆる整数であり、「…」がその前の二本鎖領域の1つの鎖を表す)、又は
2)例えば5′−d[…TTT(V)x(N)x]−3′などの可変ヌクレオチド配列を有する3′末端のポリ(dT)配列(VがA、C又はGであってよく、Nが4つの全ヌクレオチドのいずれでもよく、Xがいかなる整数でもあってもよく、「…」がその前の二本鎖領域の1つの鎖を表す)。RNAを次にDNA配列の一本鎖領域にハイブリダイズさせ、その2つの配列を新規な方法によりライゲーションさせ、RNA−DNA分子を調製する。当業者であればポリ(dT)部を除去して一本鎖の構成を5′−d−[…(V)x(N)x]3′、d−[…(V)x]3′又はd[…(N)x]−3′としてもよいことを認識するであろう。
b)核酸
上記方法は特にRNAの増幅及び精製に適用される。様々な供給源に由来するRNAでもよいが、該方法では特にポリAテール部を含む真核生物mRNAが好適である。例えばRNAをヒト又は他の動物などの供給源を由来としてもよく、健常者の集団と疾病/感染の集団との間、又は治療を受けた試料と対照試料の間における、RNA試料の比較試験の一部とすることもでき、RNAを用いて疾患か健康か、癌か癌でないか、治療したか治療しないかに関する試験、薬物スクリーニング、感染性物質スクリーニングを個々人にて評価し、診断に利用することも含まれうる。RNAは通常試料ごとに異なるRNA配列の混合物であって、4つの天然の塩基A,C,G及びUを有するRNA配列を含む。非天然の又は修飾されたその他の塩基が存在してもよい。RNA(特に標識RNA)の多数のコピーの生成は多くの用途にとって重要である。すなわち試料が胎児由来、老人由来、単一の細胞又は限られた細胞による限定的な分析、患者の生検標本、ハイスループット試験用である場合、稀な現象のスクリーニングなどの希薄な試料(混合試料中の細胞、例えば癌の転移の際又は転移前の血液中の癌細胞のスクリーニング)である場合、環境試料(細菌戦における検出、水の純度、食品試験)である場合、などの状況が挙げられる。
c)最初のハイブリダイゼーション及びライゲーション
RNA試料を、二本鎖領域と一本鎖領域とを含む1以上の核酸配列と混合する。核酸配列中の一本鎖領域がそのRNAにハイブリダイズする。RNAの3′末端に対する、核酸の二本鎖領域中の5′末端のライゲーションは酵素的手段によってなす。用いる核酸配列はDNA、RNA、DNAとRNAの組合せ、又はPNAなどの核酸アナログであってもよい。核酸配列は異なる長さの2つの異なる鎖を含んでもよく、又は二本鎖領域と一本鎖領域を形成できるヘアピン構造を含む一本鎖でもよい。
簡略化のため、詳細な説明では核酸配列がDNAを含む態様を示す。図1に示すように、本発明の1つの例示的な実施形態の第一工程では、mRNA配列の3′末端にDNA配列をライゲーションさせる。このDNA配列は二本鎖領域と一本鎖領域とを含む。一本鎖領域はmRNAの3′末端とハイブリダイズさせ、RNA配列に隣接するように二本鎖領域を配置させるために用いる。図示のとおり、一本鎖DNA(部分/領域)はさらにmRNAのポリAテール部にハイブリダイズする幾つかのT残基(ポリdT)を含んでもよい。ポリdT配列は1〜100の鎖長(より好ましくは3〜25鎖長)とすることができる。
mRNAの3′末端に対するDNA配列のライゲーションは多くの異なるDNA又はRNAリガーゼを用いて実施できることを見出した。特にT4 DNAリガーゼが好適であることが示された。DNA中の陥凹5′末端は良好なライゲーションのためリン酸基を必要とする。
後で調製するRNA−DNA分子の使用目的に依存し、分子の二本鎖DNA部分/領域は以下の特徴の少なくとも1つを含む。第一の例ではアフィニティータグが挙げられ、それによりRNA−DNA分子の分離及び精製が可能となり、簡便なRNA精製法を提供する。アフィニティータグの例としては、アビジン又はストレプトアビジンでコートされた担体に結合できるビオチン、又はHisタグ若しくは当業者に周知の抗体及び他のシステムなどの他のタグ/結合パートナーが挙げられる。アフィニティータグはライゲーションしたDNAの3′末端に存在させてもよい。
第二に、RNAポリメラーゼ活性に必要なプロモータ配列は二本鎖DNA配列中に組み込むことができる。これらは周知であり、最も好ましい配列はT7 RNAポリメラーゼに必要なものであるが、SP6又はT3 RNAポリメラーゼに必要な配列も使用できる。実際、DNA依存性RNAポリメラーゼであって、RNA合成認識の開始に必要な二本鎖プロモータ配列を必要とするいかなるものも、この系において機能すると考えられる。RNAポリメラーゼプロモータは理想的にはオリゴヌクレオチドの5′末端から1〜40塩基対の位置に存在する。
さらに、そのRNA−DNA間の作用の前にタグ領域(図1でTag#1と記載)を転写部位の下流の二本鎖DNA領域に導入できる。この領域の存在によりライゲーション又は増幅前のライゲーションによって生成する核酸構造体に対する次の操作が可能となる。タグ領域の一例は制限酵素により切断されるヌクレオチド配列である。タグ領域の他の例としては、他のタンパク質分子が結合するヌクレオチド配列が挙げられる。
RNAに対する二本鎖DNA配列のハイブリダイゼーション/アニーリングは、ライゲーション位置に隣接し、核酸配列の協働的な結合に関係するヌクレオチド配列を含む二本鎖DNA配列によっても促進できる。
さらにタグの別の例は色素又は放射性物質であってもよい。
d)精製
好適なアフィニティータグを核酸配列中に、好ましくは核酸配列の3′末端に含め、その配列をRNA配列にライゲーションする場合、連結RNA−核酸分子の精製が可能となる。若干の実施形態では、核酸配列はDNA(好ましくは二本鎖DNA)を含む。好ましくはアフィニティータグがDNA配列の二本鎖DNA領域に含まれ、それによりRNAに対するハイブリダイゼーションへの干渉のおそれが最小化される。RNAが核酸配列にライゲーションし、アフィニティータグに間接的にライゲーションするため、RNAの塩基対合(水素結合)に依存する他の方法よりもさらにストリンジェントな精製条件を用いることができる。これを図1の最初の部分において模式的に示す。意図する使用が精製のみである場合、二本鎖DNA領域にRNAポリメラーゼプロモータ領域を含める必要はない。アフィニティータグとしては、例えばビオチン、ジゴキシゲニン、フルオレセイン、Hisタグ及びその他多くの従来技術において周知の多くのものが挙げられる。
e)増幅
図1に示すように、ライゲーションしたDNA―RNA分子は、ライゲーションした二本鎖DNA分子に含まれるプロモータ配列を用いることで、RNA合成の鋳型として機能できる。様々なRNAポリメラーゼを用いてもよいが、T7 RNAポリメラーゼが好適である。ライゲーションしたDNA−RNA分子が転写されると、元の開始mRNA配列と相補的なRNAの多数のコピー(すなわちアンチセンスcRNA鎖)が生じる。Tag#1として示すタグ領域をcRNAの5′領域にも導入できる。
f)次のハイブリダイゼーション及びライゲーション
図2に示すように、図1の反応によって得られた5′タグ付cRNA(アンチセンス鎖)を、別のDNA配列にハイブリダイズし、ライゲーションすることができる。このDNA配列は図1に示すDNA構造と全体として同じであるが、図2に示すように一本鎖領域はポリdTでなく、代わりにアンチセンス鎖の3′末端とハイブリダイズするランダムな塩基配列をからなる。さらに、特異的なRNAが増幅されるようにその一本鎖DNA領域に特異的な既知の配列を含めてもよい。
二本鎖領域はタグ2と記載する異なるタグ領域を含んでもよいが、そのタグは以前用いたタグ1と同様でもよい。当然ながらいかなるタグを用いずに増幅にそれらの方法を用いることも可能である。プロモータ配列は以前用いた配列と同様でもよく、好ましくは同じものであるが、異なるプロモータ配列を用いてもよい。ハイブリダイゼーション後、混合物をT4 DNAリガーゼによってライゲーションし、連結cRNA−DNAハイブリッドを得る。連結cRNA−DNAはさらに適切なRNAポリメラーゼを用いてRNAの多数のコピーの転写に用いることができる。T7 RNAポリメラーゼはこの工程に適しているが、SP6 RNAポリメラーゼ、T3 RNAポリメラーゼ及び大腸菌RNAポリメラーゼを用いてもよい。この反応で得られるRNAは図示する開始RNAと同じくセンスであるが、多数のコピーとして存在し、図2に示すように2つの異なるタグ領域を有しうる。
g)cDNA合成
図2又はさらにいずれかの図にて説明したように生産されるRNAは、図3に示すようにcDNAの調製に用いることができる。RNAはそのTag#1と相補的な配列を含む一本鎖DNAプライマーとハイブリダイズする。RNA−DNAハイブリッドは、さらに逆転写酵素及びdNTPを用いて第1のcDNA鎖の合成に用いる。第1のcDNA鎖合成の完了後、RNAseを用いてそのヘテロ二本鎖中のRNAを除去する。Tag#2プライマー、DNAポリメラーゼ及びdNTPsを用いて第2の鎖合成をを行って両端にタグ配列を有する全長cDNAを得る。cDNAにはタンパク質発現、RNAスプライス部位の分析及び遺伝子発見など、多数の用途が存在する。
h)核酸配列の除去
多くの用途において、使用しない核酸配列を除去するのが好適である。例えば、RNAにライゲーションしなかったDNA配列は適切なエキソヌクレアーゼ(例えばλエキソヌクレアーゼ又はT7遺伝子6エキソヌクレアーゼ)により、適切な段階で反応生成物を処理して除去できる。
i)ヌクレオチドに関して
上記の多数の用途において、例えばrNTP(UTP、ATP、GTP及びCTP)又はdNTP(TTP、dATP、dGTP及びdCTP)など、標準的なヌクレオチドを用いてもよい。しかし、メチル化ヌクレオチドのようなヌクレオチドアナログ、又はrNTPαS又はdNTPαSなどのヌクレオチドの添加が、若干の用途にとって好適であることもある。標準的なヌクレオチドとヌクレオチドアナログとの混合物が適切でありうる。
j)他の考慮すべき点
熟練した当業者であれば構成成分及び方法にさらに変形を与えることが可能であると理解する。
二本鎖及び一本鎖領域を含むDNA配列をさらに修飾してヌクレオチドアナログを含ませ、エキソヌクレアーゼ分解に対する抵抗性を与えてもよい。この状況では、DNA鎖中に修飾したヌクレオチドアナログを含ませ、標的RNAにライゲーションしないようにするのが好適である。
若干の方法では、さらにエキソヌクレアーゼ処理の前又は後に、相補的なトップのオリゴヌクレオチド鎖を添加することも可能である。
転写反応に追加的なオリゴヌクレオチドを添加することも可能もある。追加的なオリゴヌクレオチドは他の配列も可能であるがポリA又はポリdAでもよい。
上記の方法によって調製されるライゲーションしたDNA−cRNA分子を転写前に逆転写酵素で処理してもよい。
上記の方法のいずれかで得られるRNA(cRNA又は増幅された標的RNA)は様々な目的に使用でき、例えばRNA分析、特にマイクロアレイフォーマットの目的における固定化核酸の使用が挙げられる。
添加するRNAはオリゴヌクレオチド存在下でRNaseで処理でき、かかるRNAにはそのオリゴヌクレオチドによって規定される特異的な部位でニッキングする。オリゴヌクレオチドは標準的なヌクレオチドに加えてメチル化ヌクレオチドを含んでもよい。オリゴヌクレオチドはランダムな配列塩基又は指定された特定の配列を含んでもよい。この方法は実施例11において開示する。その方法は、RNA配列に天然及び修飾ヌクレオチドを含むオリゴデオキシリボヌクレオチドをハイブリダイズさせ、RNA鎖に特異的にニックを入れる物質に得られたRNA−DNAハイブリッドを接触させ、トリミングされたRNAの3′テール部にDNA配列をライゲーションさせることを含む。オリゴデオキシヌクレオチドは理想的には8ヌクレオチド長より長くなければならず、修飾ヌクレオチドは2′−OH基のメチル化によって修飾できる。RNA鎖にのみニックを入れるのに用いる物質は好適にはRNAseHである。この実施形態によって得られるニック入りRNAをさらに上記の実施形態においてRNAを多量に増幅させる目的で使用でき、それは上記のように概略した適切な方法によって標識できる。
本実施例は説明のためにのみ開示し、特許請求の範囲に記載の本発明の範囲を限定するものとして解釈すべきでない。以下の、及び本願明細書の他の箇所に挙げるすべての参考文献は援用により本明細書の一部をなす。
材料

これらの実施形態で用いる、電気泳動用緩衝液の調製に用いる水を含むすべての水を、混入するいかなるRNAヌクレアーゼも除去するため、ジエチルピロカーボネート(DEPC)で処理し、オートクレーブした。ライゲーション又は転写反応液の調製に用いる水はDEPC処理されており、Ambion社から購入した。
PT7IVS5(Qiagen Operon社)
デオキシリボオリゴヌクレオチド(オリゴ)は以下の3つの部分からなる。
1)T7 RNAポリメラーゼのプロモータ配列を太字で示す(Lopez,et al.J.Mol.Biol.269:41−51(1997)。
2)5塩基の介在配列(IVS)又はそのポリ(dT)配列が開始する転写開始位置に相補的な配列をイタリックで示す。
3)24塩基のポリ(dT)配列(T24)又はmRNAの3′側のポリ(rA)テール部の「捕捉」に用いる配列を下線で示す。
cPT7IVS5(Qiagen Operon社)
オリゴは以下の4つの部分からなり、RNA合成の鋳型となる。
1)5′リン酸基はmRNAの3′水酸基との共有結合の形成に関与する。
2)イタリックの列の4つのdA残基はmRNAのその3′ポリ(rA)テール部の相補的結合を促進する。
3)RNAポリメラーゼによって転写される第1の塩基を下線付きのCで示す。cPT7IVS5 オリゴのその5′末端に向かって、結合するmRNA配列中で合成が行われる。
4)プロモータ配列に相補的な配列を太字で示す。
PT7IVS15(Qiagen Operon社)
オリゴは以下の3つの部分からなる。
1)T7 RNAポリメラーゼのプロモータ配列を太字で示す。
2)15塩基のIVS又はそのポリ(dT)配列が開始する転写開始部位に相補的な配列をイタリック体で示す。
3)24塩基のポリ(dT)配列(T24)又はmRNAの3′側ポリ(rA)テール部の「捕捉」に用いる配列を下線で示す。
cPT7IVS15(Qiagen Operon社)
オリゴは以下の4つの部分からなり、RNA合成の鋳型となる。
1)5′リン酸基はmRNAの3′水酸基との共有結合の形成に関与する。
2)イタリック列の4つのdA残基はmRNAの3′ポリ(rA)テール部の相補的な結合を促進する。
3)RNAポリメラーゼによって転写される第1の塩基を下線付きのCで示す。cPT7IVS5オリゴのその5′末端に向かって、IVSを通って、結合しているmRNA配列中で合成が行われる。
4)プロモータ配列に相補的な配列を太字で示す。
RNA 35 (Dharmacon社)
ライゲーション及び転写反応の試験の目的で、合成RNAを設計した。この分子の3′−水酸基はリガーゼの酵素作用によりcPT7オリゴ(IVS5又はIVS15)の5′−リン酸基と結合する。
RNA 65 (Dharmacon社)
ライゲーション及び転写反応の試験の目的で、合成RNAを設計した。この分子の3′−水酸基はリガーゼの酵素作用によりcPT7オリゴ(IVS5又はIVS15)の5′−リン酸基と結合する。
PT3w/T24(Qiagen Operon社)
オリゴは以下の3つの部分からなる。
1)T3 RNAポリメラーゼのそのプロモータ配列を太字で示す(Ling M−L,et al.Nucl.Acids Res 17:1605−1618(1989)。
2)15塩基のIVS又はそのポリ(dT)配列が開始する転写開始部位に相補的な配列をイタリック体で示す。
3)24塩基のポリ(dT)配列(T24)又はmRNAの3′側ポリ(rA)テール部の「捕捉」に用いる配列を下線で示す。
cPT3(Qiagen Operon社)
オリゴは以下の4つの部分からなり、RNA合成の鋳型となる。
1)5′リン酸基はmRNAの3′水酸基との共有結合の形成に関与する。
2)イタリック列の4つのdA残基はmRNAの3′ポリ(rA)テール部の相補的な結合を促進する。
3)RNAポリメラーゼによって転写される第1の塩基を下線付きのCで示す。cPT7IVS5オリゴのその5′末端に向かって、IVSを通って、結合しているmRNA配列中で合成が行われる。
4)プロモータ配列に相補的な配列を太字で示す。
ポリdA 20 (Integrated DNA Technologies社、IDT)
ビオチン−cPT7IVS15(Qiagen Operon社)
オリゴは以下の5つの部分からなり、RNA合成の鋳型となる。
1)5′リン酸基はmRNAの3′水酸基との共有結合の形成に関与する。
2)イタリック列の4つのdA残基はmRNAの3′ポリ(rA)テール部の相補的な結合を促進する。
3)RNAポリメラーゼによって転写される第1の塩基を下線付きのCで示す。ビオチン−cPT7IVS5オリゴのその5′末端に向かって、IVSを通って、結合しているmRNA配列中で合成が行われる。
4)プロモータ配列に相補的な配列を太字で示す。
5)ビオチン基を最後の3′側のT残基の塩基の5位に結合させた。
OHThioPT7IVS25(Qiagen Operon社)
オリゴは以下の4つの部分からなる。
1)2つの突出A残基はホスホロチオネート結合(*)で連結している。
2)T7 RNAポリメラーゼのプロモータ配列を太字で示す。
3)25塩基のIVS又はそのポリ(dT)配列が開始する転写開始部位に相補的な配列をイタリック体で示す。
4)24塩基のポリ(dT)配列(T24)又はmRNAの3′側ポリ(rA)テール部の「捕捉」に用いる配列を下線で示す。
HT−III 10c
オリゴは以下の4つの部分からなる。
1)3つの2′−O−メチルウリジンモノリン酸残基及び5つのデオキシチミジンモノリン酸残基はmRNAのポリAテール部にオリゴを向けさせる。
2)dV及びmNは変性塩基であり、dVはA、C、又はGのみであり、mNは2′−O−メチル化された4種全ての塩基であり、それはmRNAメッセージのポリ(A)のすぐ5′側の最後の2つの塩基にオリゴを固定する。
3)メチル化された残基はRNaseHがdT領域の外側でmRNAにニックを入れるのを防止する。
4)5つのdT残基によってRNaseHが結合して、mRNA中この領域への標的ニッキングが可能となる。
HT−III 10d
オリゴは以下の4つの部分からなる。
1)3つの2′−O−メチルウリジンモノリン酸残基及び5つのデオキシチミジンモノリン酸残基はmRNAのポリAテール部にオリゴを向けさせる。
2)dV及びmNは変性塩基であり、dVはA、C、又はGのみであり、mNは2′−O−メチル化された4種全ての塩基であり、それはmRNAメッセージのポリ(A)のすぐ5′側の最後の2つの塩基にオリゴを固定する。
3)メチル化された残基はRNaseHがdT領域の外側でmRNAにニックを入れるのを防止する。
4)5つのdT残基によってRNaseHが結合して、mRNA中この領域への標的ニッキングが可能となる。
HT−III 10g
オリゴは以下の4つの部分からなる。
1)4つの2′−O−メチルウリジンモノリン酸残基及び5つのデオキシチミジンモノリン酸残基はmRNAのポリAテール部にオリゴを向けさせる。
2)dV及びmNは変性塩基であり、dVはA、C、又はGのみであり、mNは2′−O−メチル化された4種全ての塩基であり、それはmRNAメッセージのポリ(A)のすぐ5′側の最後の2つの塩基にオリゴを固定する。
3)メチル化された残基はRNaseHがdT領域の外側でmRNAにニックを入れるのを防止する。
4)5つのdT残基によってRNaseHが結合して、mRNA中この領域への標的ニッキングが可能となる。
HT−III B5
オリゴは以下の4つの部分からなる。
1)T7 RNAポリメラーゼのプロモータ配列を太字で示す。
2)15塩基のIVS又はそのポリ(dT)配列が開始する転写開始部位に相補的な配列をイタリック体で示す。
3)3塩基のポリ(dT)配列又はmRNAの3′側ポリ(rA)テール部の「捕捉」に用いる配列の一部を下線で示す。
4)V及びNは変性塩基であり、VはA、C、又はGのみであり、Nは4種全ての塩基であり、それはmRNAメッセージのポリ(A)のすぐ5′側の最後の2つの塩基にオリゴを固定する。
cpT7′−IR15−(NoA)5′P
オリゴは以下の4つの部分からなり、RNA合成の鋳型となる。
1)5′リン酸基はmRNAの3′水酸基との共有結合の形成に関与する。
2)RNAポリメラーゼによって転写される第1の塩基を下線付きのCで示す。cPT7IVS5オリゴのその5′末端に向かって、IVSを通って、結合しているmRNA配列中で合成が行われる。
3)プロモータ配列に相補的な配列を太字で示す。
4)15塩基のIVSをイタリックで示す。
HT−111 10f
オリゴは以下の4つの部分からなる。1)5つの2′−O−メチルウリジンモノリン酸残基及び4つのデオキシチミジンモノリン酸残基はmRNAのポリAテール部にオリゴを向けさせる。2)dV及びmNは変性塩基であり、dVはA、C、又はGのみであり、mNは2′−O−メチル化された4種全ての塩基であり、それはmRNAメッセージのポリ(A)のすぐ5′側の最後の2つの塩基にオリゴを固定する。3)メチル化された残基はRNaseHがdT領域の外側でmRNAにニックを入れるのを防止する。4)5つのdT残基によってRNaseHが結合して、mRNA中この領域への標的ニッキングが可能となる。
リガーゼ
分子内又は分子間での、核酸上の5′−リン酸基と核酸上の3′−水酸基との間の共有結合を形成できるあらゆる酵素を指す。その例としてはT4 DNAリガーゼ、T4 RNAリガーゼ及び大腸菌DNAリガーゼが挙げられる。
実施例1
合成RNAへの二本鎖DNAのライゲーション
大腸菌DNAリガーゼ(New England Biolabs社、10ユニット/μL)以外のすべてのライゲーション反応の構成要素を、表1に示すように混合した。反応液を5分間の60℃で加熱し、さらに室温に冷却した。大腸菌DNAリガーゼを適切な試験管に添加し、反応液を30℃で2時間インキュベートした。各反応液をRNaseフリーの0.5M EDTA(US Biochemicals社)の1μLの添加によって停止させた。
全反応液の5μLの試料をゲルローディング緩衝液II(Ambion社)5μLと混合し、95℃で2分間熱変性させた。各試料の全量を15% アクリルアミド、7M 尿素、TBEゲル(Invitrogen社)の各ウェルにロードし、室温で、製造業者の指示に従い電気泳動を行った。分散するDNA分子量マーカーと共に、試料を左から右にそれぞれ番号順にロードした。ローディングダイであるブロモフェノールブルー(BPB)がそのゲルの底部に達したときに電気泳動を停止した。各ゲルをSYBR Gold Dye(Molecular Probes社)を1:200に水で希釈した溶液に10分間浸漬して染色した。染色後ゲルを蒸留水でリンスし、DNAのバンドをTyphoon(商標)8600 Variable Mode Imager(Typhoon、GE Healthcare Bio−Sciences社)でスキャンして観察した。
ゲルをグリーン(532)レーザー及びフルオレセイン526 SP発光フィルターを用いてスキャンした。
DNA分子量マーカーは100塩基対ラダー(0.5μg)、Homo−Oligomericpd(A)40−60(1.25×10−3260ユニット)及びOligo Sizing Markers(8〜32塩基、0.75μL、すべてGE Healthcare Bio−sciences社)の混合物とした。ライゲーション反応で3つの異なる核酸成分がセルフライゲーションによる生成物を形成しないことが示された。また、反応完了時の適切なサイズ(75塩基)のバンドが予想されるcPT7IVS15及びRNA35のライゲーション産物(DNA:RNAハイブリッド)であることも示された。
実施例2
3つの異なるリガーゼによる二本鎖DNAとRNAとのライゲーション
リガーゼ以外のすべてのライゲーション反応の構成成分を、表2に示すように混合した。反応液を5分間の60℃で加熱し、さらに室温に冷却した。異なるリガーゼを適切な試験管に添加し、反応液を30℃で2時間インキュベートした。各反応液をRNaseフリーの0.5M EDTA(US Biochemicals社)を1μL添加して停止させた。
全反応液の試料5μLをゲルローディング緩衝液II(Ambion社)5μLと混合し、95℃で2分間熱変性させた。各試料の全量を15% アクリルアミド、7M 尿素、TBEゲル(Invitrogen社)の各ウェルにロードし、室温で、製造業者の指示に従い電気泳動を行った。分散するDNA分子量マーカーと共に、試料を左から右にそれぞれ番号順にロードした。ローディングダイであるブロモフェノールブルー(BPB)がそのゲルの底部に達したときに電気泳動を停止した。各ゲルをSYBR Gold Dye(Molecular Probes社)を1:200に水で希釈した溶液に10分間浸漬して染色した。染色後ゲルを蒸留水でリンスし、DNAのバンドをTyphoon(GE Healthcare Bio−Sciences社)でスキャンして観察した。ゲルを実施例1と同様のパラメータを用いてスキャンした。
ライゲーション産物が生じたことを示し、それは3つの全リガーゼがRNAの3′−水酸基にDNAの5′−リン酸塩基をライゲーションさせるように機能する結果が示された。PT7IVS15 オリゴを含まない反応ではライゲーション産物は観察されなかった。
実施例3
ライゲーション後のRNAの転写可能性
大腸菌DNAリガーゼ以外のすべてのライゲーション反応液の構成成分を、表3に示すように混合した。反応液を5分間の60℃で加熱し、さらに室温に冷却した。大腸菌DNAリガーゼを適切な試験管に添加し、反応液を16℃で2時間インキュベートした。各反応液をRNaseフリーの0.5M EDTA(US Biochemicals社)の1μLの添加によって停止させた。
全反応液の5μLの試料をゲルローディング緩衝液II(Ambion社)5μLと混合し、95℃で2分間熱変性させた。各試料の全量を15% アクリルアミド、7M 尿素、TBEゲル(Invitrogen社)の各ウェルにロードし、室温で、製造業者の指示に従い電気泳動を行った。分散するDNA分子量マーカーと共に、試料を左から右にそれぞれ番号順にロードした。ローディングダイであるブロモフェノールブルー(BPB)がそのゲルの底部に達したときに電気泳動を停止した。各ゲルをSYBR Gold Dye(Molecular Probes社)を1:200に水で希釈した溶液に10分間浸漬して染色した。染色後ゲルを蒸留水でリンスし、DNAのバンドをTyphoon(GE Healthcare Bio−Sciences社)でスキャンして観察した。
ゲルを実施例1と同様のパラメータを用いてスキャンした。予想されるライゲーション産物はそれぞれ反応2及び4において観察された。反応2と4の一部及びMEGAscript(商標) T7キット(Ambion社)を用いて、表4で概説するように増幅を行った。すべての構成成分を一緒に混合し、37℃で1時間インキュベートした。
インキュベート後、反応2及び4を同様に分割した。各反応液の一部に0.5M EDTAを0.5μL添加し、ゲル分析を行うまで氷中に保存した。残った一部を70℃で5分間加熱し、SUPERase Inを失活させた。各加熱済の一部にRNaseA(44ユニット、US Biochemical社)を1μL添加し、37℃で10分間インキュベートした。その各々のRNaseによる消化を、0.5M EDTAを0.5μL添加して停止させた。全反応液の5μLの試料をゲルローディング緩衝液II(Ambion社)5μLと混合し、95℃で2分間熱変性させた。各試料の全量を15% アクリルアミド、7M 尿素、TBEゲル(Invitrogen社)の各ウェルにロードし、室温で、製造業者の指示に従い電気泳動を行った。ローディングダイであるBPBがそのゲルの底部から2cmの位置に達したときに電気泳動を停止した。各ゲルをSYBR Gold Dye(Molecular Probes社)を1:200に水で希釈した溶液に10分間浸漬して染色した。染色後ゲルを蒸留水でリンスし、DNAのバンドをTyphoon(GE Healthcare Bio−Sciences社)でスキャンして観察した。ゲルを実施例1と同様のパラメータを用いてスキャンした。
反応2及び5からの転写反応産物はそれぞれ一般にT7 RNAポリメラーゼ(RNAP)反応に典型的である。予想される9ヌクレオチド(nt)長のランオフ転写物がBPB色素より上に存在するのを観察した。この短いランオフ転写物はライゲーション反応から持ち越された、ライゲーション反応しなかったPT7IVS5及びcPT7IVS5オリゴによるものである。T7 RNAPはランオフ反応で鋳型非依存的に1ヌクレオチドの添加を触媒することが公知であり(Arnaud−Barbe,et al.1998)、その9nt産物のすぐ上にて観察される。さらに、二本鎖DNAプロモータへの結合の後、ポリメラーゼがプロモータを通過する十分長い初期転写物を合成するまで、RNAPが不稔転写に回ることも公知である(Lopez,et al.1997)。不稔転写産物は若干の反応で9nt以下の産物に観察された。驚くべきことに、この反応では44ntの予想される分子量にランオフ転写物が含まれなかった。その代わり、RNAスミアーがゲルの上部に観察され、それは産物のサイズが多分散の混合物(非特異産物)であることを示唆する。RNAスミアーはRNaseA処理により消失したが、DNAバンドは残った。このスミアーはT7 RNAPのもう一つの特徴であり(Macdonald,et al.,J.Mol.Biol.232:1030−1047(1993))、ホモポリマーの鋳型に沿って重合の間前方及び後方に酵素がスリッピングすることより生じる。
PT7IVS15及びcPT7IVS15オリゴ(レーン6)を含む転写においても同じタイプの反応生成物が観察された。ライゲーション反応からの、ライゲーションしなかったオリゴの持ち越しから予想される19ntのランオフ転写物は、より小さい不稔転写物と同様に観察された(矢印)。しかし、鋳型非依存的な核酸の付加は、DNA:RNAハイブリッドのRNA部分に入ったときのポリメラーゼのつっかえのような現象によって明瞭ではなかった。また、予想される75ntサイズの転写物は観察されず、むしろRNaseA処理によって消失するRNAスミアーが観察された。RNAスミアーは若干の反応で濃くなり、それはより長いIVSによってRNAPがより効率的にDNA:RNAハイブリッドのRNA部分に入れるようにになることを示唆する。
実施例4
mRNAに対する二本鎖DNA
すべての成分を表5に示すように混合し、30℃で15分間インキュベートした。本実施例ではアニーリング工程を含めなかった。RNA35に対するcPT7IVS15のライゲーションの他に、骨格筋ポリA RNA(smRNA;Russian Cardiology Research and Development Center)も、この系のライゲーション標的として用いた。RNaseフリーの0.5M EDTA(US Biochemicals社)を1μL添加し、各反応を停止した。
すべての反応液の試料5μLをゲルローディング緩衝液II(Ambion社)5μLと混合し、95℃で2分間熱変性させた。各試料の全量を15%のアクリルアミド、7M尿素、TBEのゲル(インビトロゲン者)の各ウェルにロードし、室温で、製造業者の指示に従い電気泳動した。ローディングダイであるBPBがそのゲルの底部から2cmの位置に達したときに電気泳動を停止した。各ゲルをSYBR Gold Dye(Molecular Probes社)を1:200に水で希釈した溶液に10分間浸漬して染色した。染色後ゲルを蒸留水でリンスし、DNAのバンドをTyphoon(GE Healthcare Bio−Sciences社)でスキャンして観察した。ゲルを実施例1と同様のパラメータを用いてスキャンした。
RNA35と共に、予想されるオリゴのライゲーション産物を観察した。
反応1及び3のアリコート並びにMEGAscript(商標)T7キット(Ambion社)を用いて、表6で概説するように増幅を実施した。すべての成分を1度に混合し、37℃で1時間インキュベートした。
0.5M EDTAを1μL添加し、各反応を停止した。すべての反応液の試料5μLをゲルローディング緩衝液II(Ambion)5μLと混合し、95℃で2分間熱変性させた。各試料の全量を15%のアクリルアミド、7M尿素、TBEのゲル(Invitrogen社)の各ウェルにロードし、室温で、製造業者の指示に従い電気泳動した。ローディングダイであるBPBがそのゲルの底部から2cmの位置に達したときに電気泳動を停止した。各ゲルをSYBR Gold Dye(Molecular Probes社)を1:200に水で希釈した溶液に10分間浸漬して染色した。染色後ゲルを蒸留水でリンスし、DNAのバンドをTyphoon(GE Healthcare Bio−Sciences社)でスキャンして観察した。ゲルを実施例1と同様のパラメータを用いてスキャンした。
その結果、実施例3で観察されたのと同様に、流出及び不稔転写、並びに鋳型非依存的な1塩基のヌクレオチド添加のいずれも示した。レーン1と比較してランオフ転写物の強度の減少並びに若干の反応におけるゲル上部のRNAスミアーは、このシステムが二本鎖DNAのRNAPプロモータをアニールさせ、ライゲーションさせ、DNA:mRNAハイブリッドから相補RNAを転写する能力のいずれをも有することを示唆する。
実施例5
迅速なライゲーションキネティクス
表7で概説するようなライゲーション反応液を調製した。T4 DNAリガーゼを除いてすべての成分を含むバルクの反応混合液を調製し、7つの試験管に各々19μLずつ分注した。0時点で水1μLを添加し、0.5M EDTAを1μL添加し、ゲル分析まで氷上で保存した。残りのすべての反応液にT4 DNAリガーゼ(350ユニット、タカラ製)1μLを添加し、室温で30秒間、及び8分インキュベートした。指定された時間に0.5M EDTA1μLを適時に試験管に添加し、ゲル分析まで氷上に静置した。
すべての反応液の試料5μLをGel Loading Buffer II(Ambion)5μLと混合し、95℃で2分間熱変性させた。各試料の全量を15%のアクリルアミド、7M尿素、TBEのゲル(Invitrogen社)の各ウェルにロードし、室温で、製造業者の指示に従い電気泳動した。ローディングダイであるBPBがそのゲルの底部から2cmの位置に達したときに電気泳動を停止した。各ゲルをSYBR Gold Dye(Molecular Probes社)を1:200に水で希釈した溶液に10分間浸漬して染色した。染色後ゲルを蒸留水でリンスし、DNAのバンドをTyphoon(GE Healthcare Bio−Sciences社)でスキャンして観察した。ゲルを実施例1と同様のパラメータを用いてスキャンした。
わずか30秒後におけるcPT7IVS15 RNA35ライゲーション産物の出現、及びこのライゲーション産物が時間経過とともに強度の増加が観察されなかった事実は非常に急速な反応キネティクスを示唆するものである。
実施例6
EDTA又はクエン酸の添加による増幅収量の向上
まず本実施例のライゲーションで用いるオリゴを表8で概説するように混合した。表9で概説するようにライゲーション反応液をさらに調製した。ライゲーション液を混合し、30℃で15分間インキュベートした。ライゲーション番号1では0.5M EDTAを1μL添加し、一方ライゲーション番号2〜4では各々0.5M EDTAを2μL添加した。ライゲーション番号2〜4は一緒にプールし、十分混合した。
表10で概説するように、ライゲーション反応液のアリコート及びMEGAscript(商標)T7 Kit(Ambion社)を用いて増幅を行った。すべての成分を混合し、37℃で1時間インキュベートした。0.5M EDTAを2μL添加し、各反応を停止させた。
7M 尿素、TBEの6%ゲル(Invitrogen社)を用い、実施例5で概説するようにゲル分析を行った。BPB色素がゲルの底部に達するまで行った。図8はImageQuant(商標)(Version 5.2ソフトウェア(GE Healthcare Bio−Sciences社))を用いて体積密度分析を測定し、四角形で表したゲルの蛍光を示す。ゲルを実施例1と同じそのパラメータを用いてスキャンした。結果を図4に示す。
驚くべきことに、鋳型RNAを用いた体積密度の増加によって証明されるようにクエン酸塩及びEDTAが増幅反応の収率を増加させることが観察された。結果より、DNA鋳型の増幅反応の収率増加が観察された他の化合物はRNA鋳型の場合でも機能することが示唆される。これらの化合物としては、ポリアミン(米国特許出願公開第2003/0073202号)及びニトリロ三酢酸、ウラニル二酢酸、トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン−五酢酸、エチレングリコールビス(2−アミノエチル)エーテルジアミン四酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸及びそれらの塩(米国特許第6261773号)が挙げられる。さらに、適切な濃度で使えば、例えばイソクエン酸塩トランス−1,2−ジアミノシクロヘキサン四酢酸及び(エチレン−ジオキシ)ジエチレンジニトリロ四酢酸などの金属イオンをキレート化する能力を有する他の化合物は増幅反応の収率を増加させると考えられる。
実施例7
EDTA存在下での複製キネティクス
EDTAの有無による増幅反応のキネティクスの検討を行った。さらに、すべての反応液中にビオチン−11−UTP(Perkin Elmer Life Sciences社)を添加した。表11のAからCで概説するように、ライゲーション及び複製の反応溶液を調製した。ライゲーション液を混合し、30℃で15分インキュベートし、さらに60℃で10分間加熱し、リガーゼを失活させた。バルクの複製反応溶液を、EDTAを含むものと含まないものとに調製した。各バルク混合液を20μLずつのアリコートとして、インキュベーション用の試験管に分注した。0時点では直接0.5M EDTAを各々1μLずつ添加し、−80℃で保存した。残りの試験管を37℃で1、2、4、8又は16時間インキュベートした。
0.5M EDTAを1μL添加して各反応を停止させ、ゲル分析(データ示さず)及び精製を行うまで−80℃で保存した。各反応液をMicrocon(商標)YM−30フィルターユニット(Millipore社)を用いて製造業者の指示従い精製した。精製後、各反応液の一部の吸光度を260nmで測定した。RNA収率は吸光度測定値×希釈倍率×40μg/mlで算出した。
結果より、RNA収率が数時間にわたって増加し、さらにRNA収率がEDTA存在下で8、16時間の時点で増加することが示された。
実施例8
複製産物のHPLC分析
ライゲーションに基づくRNA増幅反応産物を2つの異なるRNAエキソヌクレアーゼによる同時処理をを行ってHPLC分析した。増幅RNA(cRNA)10μgを、2μgのヘビ毒ホスホジエステラーゼ及び0.6ユニットの細菌アルカリホスファターゼ(共にGE Healthcare Bio−Sciences社)を用い、50mM HEPES緩衝液、pH8及び15mM MgCl中で、37℃で6時間処理した。さらに対照として各ヌクレオシド三リン酸塩 4mM溶液を消化した。消化後、60μLの反応液を水で120μLにし、0.2μmのナイロン製のAcrodisc(商標)シリンジフィルター(Pall Life Sciences社)を用いて精製し、タンパク質を除去した。各消化物を20〜40μLずつ、XTerra(登録商標)MS C18 5μm 4.6×100mmカラム(水)に接続しているHPLCに注入し、表12記載の緩衝液勾配プロフィールとした。緩衝液Aは0.1%のトリエチルアンモニウム酢酸塩(アプライドバイオシステム社)とし、緩衝液Bはアセトニトリル(VWR Scientific社)とした。
この溶媒システムを用いた場合、ヌクレオシド溶出の順序は早いものからC、U、G及びAであった。最初の消化データは37℃で14時間のインキュベーションによる実施例6の反応2で概説するように、ライゲーション及び増幅反応を行うと非特異産物が合成されることを示した。この非特異産物はDNA鋳型を用いて行う対照の反応と比較してA及びUのヌクレオシド含量が多かった。
結果は実施例8の消化されたRNAの2分から12分の間のHPLCトレースを示す。A.ヌクレオシドのみ(溶出時間における対照として用いる)B.DNA鋳型を用いた対照反応 C.A及びUを高含有する非特異産物を示すライゲーションに基づくRNA増幅物質。
ライゲーションに基づくRNA増幅反応にビオチン−11−UTP又はCy5−UTPのいずれを添加しても、非特異産物の高いUのピークの減少が観察された。
ビオチン−11−UTPを添加した場合の、RNAエキソヌクレアーゼで消化されたライゲーションに基づくRNA増幅反応の高いUピークの減少。A.T3 RNAポリメラーゼ及びオリゴPT3w/T24及びcPT3を用いて25%ビオチン−11−UTPのデータを得た。B.T7 RNAポリメラーゼを用いて50%Cy5−UTPのデータを得た。
RNAエキソヌクレアーゼ消化物において観察されたAピークの高さを減少させる試みにおいて、多くのNTPアナログをライゲーションに基づくRNA増幅反応で試験した。アナログは非アナログヌクレオシドの減少を伴いながら100%〜20%の間の濃度で置換される。例えばヌクレオチドアナログで25%の濃度で置換する場合、その対応するヌクレオチドは75%まで濃度が低下する。試験した様々なアナログ及び濃度(表13)のうち、2′−アミノ−2′−デオキシアデノシン−5′−三リン酸及び2−アミノアデノシン−5′−三リン酸(ジアミノプリン;DAP)のみにおいて非特異産物の高いAピークの減少を観察した。
A:75%の2′−アミノ−2′−デオキシアデノシン−5′−三リン酸塩(及び25%のATP)又はB:50%ジアミノプリン(及び50%のATP)の置換を含むライゲーションに基づくRNA増幅反応物を、ヘビ毒気ホスホジエステラーゼ及び細菌アルカリホスファターゼで消化した際、高いAピークの減少を観察した CはこのHPLC溶媒システムでDAPのみが移動したことを示す。
理論に束縛される訳ではないが、ライゲーションに基づくRNA増幅反応生成物におけるポリAポリUの非特異産物の合成において2つの局面、すなわち1)mRNAポリAテールを転写してポリU RNA生成物を生成させるときにRNAポリメラーゼがスリップする局面と、2)ポリU RNAがポリA mRNAテールと共にデュプレックス又はトリプレックスを形成し、RNAポリメラーゼの鎖をスイッチし、ポリU鋳型を転写し、ポリA RNAの生成を可能にする局面が存在したことが考えられる。ポリdA分子を添加してハイブリダイズさせ、鎖のスイッチング反応からポリUを除去することによって、非特異的なAピークが消失すると予測した。
得られたcRNAのRNAエキソヌクレアーゼ消化及びHPLC分析によって示すように、反応液に6μgのポリdA20を添加することで非特異的Aピークの減少を観察した。ピーク領域をグラフ化前にCで標準化した。対照:ビオチン−UTP又はdA20を含まない反応+B−UTP:25% ビオチン−UTPを含む反応+B−UTP+dA20:25% ビオチン−UTP及び6μgのポリdA20を含む反応
さらに、反応液に低い濃度の変性剤を添加したとき、結果として生じるポリAの合成の減少と共にポリU生成物の鋳型RNAへのアニーリングが妨害されることも示唆される。ライゲーションに基づくRNA増幅反応に0.0005%のSDSを存在させ、RNAエキソヌクレアーゼ消化を用い、HPLC分析した結果を得た。RNAエキソヌクレアーゼによるcRNA消化及びHPLC分析が示すように、反応液に0.0005%のSDSを添加することで非特異的Aピークが減少する結果が示された。
実施例9
転写産物のマイクロアレイ分析
ラットの腎臓及び肝臓由来の全RNA(Russian Cardiology Research and Development Center)を用いて表14で概説するようにライゲーション液A及びBを調製した。成分を混合し、室温で2分間インキュベートした。ライゲーション液L1及びL2は各々1μLのλエキソヌクレアーゼ(20ユニット/μL、50ユニット/μLから1×ライゲーション緩衝液(NEB)で希釈)を含み、一方ライゲーション液L3及びL4では各々3μLのλエキソヌクレアーゼを添加(T7遺伝子6タンパク質もここに添加;データ示さず)した。すべてのライゲーション液をさらに37℃で30分間インキュベートした。ライゲーション液L1及びL2各々に0.5M EDTA(Ambion社)を1.6μL添加し、一方ライゲーション液L3及びL4各々に0.5M EDTAを4.8μL添加した。ライゲーション液をさらに65℃で15分間インキュベートし、混合液中のすべての酵素を熱で失活させた。これらの操作の後、L1及びL2では全量が各々16.5μL、又はL3及びL4では各々49.5μLであり、EDTA濃度は各々同様に48.48mMであった。
表14において調製するライゲーション材料を用いて、表15で概説する反応液を調製した。反応液に用いる試薬は10×緩衝液以外はCodeLink(商標)Expression Assay Reagent Kit,Manual Prep(GE Healthcare社)のものを用いた。本実施例で用いる10×緩衝液の組成は、400mM トリス−HCl、pH8.0(Ambion社)、300mM MgCl2(Ambion社)、100mM ジチオスレイトール(US Biochemical社)及び20mM スペルミジン(SIGMA社)である。NTPsの8×マスター混合物、ビオチン−11−UTP、10×緩衝液、dA20及びT7 RNAポリメラーゼを表15Aのマスター混合物の1×組成に基づいて調製した。このマスター混合物をさらに表15Bの反応液で概説するように分割した。各反応液を37℃で14時間インキュベートした。
インキュベーション終了後、各反応液を製造業者の指示に従ってRNeasyカラム(Qiagen社)を用いて精製した。各反応のアリコートを1:7.5(L1及びL2)又は1:30(L3〜L6)で水で希釈し、260nm吸収度を測定した。図16はA260の1単位のRNAが40μg/mLの物質を含むと仮定したときの、各反応から得たcRNA収量を示す。
結果は実施例9の反応から得られたcRNAの収率を示す。
反応液L3〜L6から4μgを、又はL1及びL2からできるだけ多くのμg数をハイブリダイゼーション用に調製し、CodeLink(商標)ADME Rat Bioarray′s (GE Healthcare社)に、「CodeLink(商標)Gene Expression System:16−Assay Bioarray Hybridization and Detection」(rev.AA/2004−07(GE Healthcare社))中の製造業者の指示に従いハイブリダイズさせた。ハイブリダイゼーションは250rpmで振動しながら37℃で19時間以上インキュベートした。ハイブリダイゼーション終了後、各チャンバーを46℃の250μLの0.75×TNT緩衝液(1×TNT緩衝液は0.1M トリス−HCl(pH7.6)、0.15M NaCl及び0.05% Tween(登録商標)20)で3回洗浄した。洗浄後、46℃の250μLの0.75×TNT緩衝液を各チャンバーに添加し、スライドをシールし、10分間以内の時間で46℃にてインキュベートした。0.75×TNT緩衝液を除去し、表16で概説するように調製した各チャンバーをCy5−ストレプトアビジン複合体(GE Healthcare社)を含むTNB緩衝液250μLで1度洗浄した。TNB緩衝液の組成は0.1M トリス−HCl(pH7.6)、0.15M NaCl及び0.5% NEN ブロッキング試薬(PerkinElmer社)である。洗浄後、Cy5−ストレプトアビジン複合体(GE Healthcare社)を含むTNB緩衝液を250μLずつ各チャンバーに添加し、スライドをシールし、室温にて30分間暗所でインキュベートした。
Cy5−ストレプトアビジンのコンジュゲート後、各チャンバーを室温で0.75×TNT緩衝液250μLで3回洗浄した。最後の洗浄後に各チャンバーに室温で0.75×TNT緩衝液を250μL添加し、スライドをシールし、暗所にて室温で20分間インキュベートした。最後の洗浄を0.05% Tween 20を含有する0.1×SSC緩衝液(Ambion社)250μLで行った。この洗浄液を各チャンバーに添加し、直ちに除去した。スライドを乾燥し、Axon Instruments GenePix(商標)4000Bアレイスキャナーを用い、”CodeLink(商標)Gene Expression System:16−Assay Bioarray Hybridization and Detection”rev.AA/2004−07(GE Healthcare社)に概説されるようにスキャンした。図17は実施例9のハイブリダイゼーションの結果を示す。図5は以下を示す。上段:左から右に、腎臓全RNA(ライゲーション液にリガーゼ無添加)(T1)、肝臓全RNA(ライゲーション液にリガーゼ無添加)(T2)。中段:左から右に、リガーゼ添加腎臓全RNA(反応液にSDS無添加)(T3)、リガーゼ添加腎臓全RNA(反応液にSDS添加)(T4)。下段:左から右に、リガーゼ添加肝臓全RNA(反応液にSDS無添加、)(T5)、リガーゼ添加肝臓全RNA(反応液にSDS添加)(T5)。注意:すべてのバイオアレイデータをこの図に示さない。
製造業者の指示にしたがい、CodeLink(商標)Gene Expression Analysis software(GE Healthcare社)を用い、ADME Rat Bioarraysにてシグナル強度を測定した。アレイ間での平均標準化シグナル強度及びそれに由来する比率を用いて発現レベルを比較した。該比率は腎臓及び肝臓の全RNA試料間での差分発現レベルの測定にも用いた。これらの比較図を図6に示す。
実施例10
ストレプトアビジンビーズを用いたmRNA精製
表17で概説するようにライゲーション液を調製し、混合し、室温で2分間インキュベートした。λエキソヌクレアーゼを4μLずつ各試験管に添加し、反応液を37℃で15分間インキュベートした。各試験管に0.5M EDTAを6.4μL添加し、反応液を65℃で15分間インキュベートした。精製するライゲーション液ごとに、100μLのMPGストレプトアビジン磁気粒子(PureBiotech LLC社)を、製造業者の指示にしたがい、2M KClを100μLずつ添加して洗浄し、さらに2M KClを100μL及び水を82.5μLずつ添加し再懸濁した。洗浄した磁気ビーズの各182.5μLの調製液に適切なライゲーション液17.5μLを添加し、随時穏やかに混合しながら室温で15分間インキュベートした。磁石を用いてビーズを液相から分離し、各々200μLの70%エタノールで二度洗浄した。各ビーズペレットを水50μLに再懸濁し、65℃で3分間加熱した。磁石を用いてビーズを液相から再び分離し、その液相を次の分析のために保存した。
精製の前後の試料における核酸濃度(DNA及びRNA)を、RiboGreen(商標)RNA Quantitation Kit(Molecular Probes)用いて測定した。RiboGreenをTE緩衝液(Molecular Probes社)で1:200に希釈した。キットのリボゾームRNA(rRNA)スタンダードを表18で概説するようにTE緩衝液で1:50で希釈し、標準曲線を作成した。各々の前後試料17.5μLを82.5μLのTE緩衝液と混合して希釈した。希釈された各試料10μLをさらに90μLのTE緩衝液及び100μLのRiboGreenと混合した。RiboGreen及び標準曲線の希釈試料の吸収度を、製造業者によるフルオレセイン用のデフォルト設定により、FARCyte(商標)Fluorescent Plate Reader(GE Healthcare社)を用いて測定した。
実施例11
RNaseHによるポリ(A)テールのトリミング
この実験のワークフローは以下の通りである:1)RNaseH(New England Biolabs社;10ユニット/μL)を用いたmRNAのポリ(A)テールの標的トリミング 2)トリミングされたポリ(A)mRNAのライゲーションに基づく増幅、及び3)RNAエキソヌクレアーゼ消化及びHPLC分析のための特定の反応液の選択。mRNAのポリ(A)テールのトリミングはRNaseH存在下でmRNA又は全RNA(Russian Cardiology Research and Development Center)を、各反応液でオリゴHT−III 10c、HT−III 10d、HT−III 10f又はHT−III10gと混合して行った。RNaseH消化のための代表的な組成を表19に示す。RNaseHを1×ライゲーション緩衝液で2.5Units/μLに希釈し、37℃で30分間消化を実施した。
各RNaseH消化物から5μLを用い、大まかに表20の反応条件を用い、それぞれ、同様にラベルしたライゲーションに基づくRNA増幅反応を行った。ライゲーション液を室温で15分間インキュベートし、さらに各々に1μL(5Units)のλエキソヌクレアーゼを添加した。37℃で30分インキュベートした後、各ライゲーション液に129mM EDTAを1μL添加し、65℃で15分間さらにインキュベートした。各々2μLを実施例5のゲル電気泳動で分析するとき、大まかに表20で概説するように反応液を調製し、37℃で16時間インキュベートした。
ゲル電気泳動の結果は、表19のポリ(A)トリミング反応にRNaseHを添加することにより高分子量の転写生成物の増加を示した。これらの結果より、すべてのオリゴが精製RNA及びRNA混合物においてmRNAからのポリ(A)テールのトリミングができることが示された。さらに、捕捉オリゴHT−III B5及びcpT7′−IR15−(NoA)5′Pはハイブリダイズし、ライゲーションし、この修飾mRNAを転写できた。
実施例8で概説するように、代表的な反応からの精製物をRNAエキソヌクレアーゼで消化し、HPLCで分析した。これらの消化物に含まれるものには反応に由来する精製物が含まれ、mRNAからのポリ(A)テールのトリミングがされていなかった(「対照」とラベルした)。図8はこのHPLC分析の結果のグラフである。
図8の結果からmRNAからのポリ(A)テールのトリミングが転写の間高分子量のアーティファクトの生成を防止することが証明された。さらに、実施例11のように調製される材料はマイクロアレイハイブリダイゼーション試験(示されないデータ)において機能的に活性を示した。
当業者にとって、mRNAの(A)ポリテールのサイズが上記の方法で測定できることは自明である。RNaseHのニッキング活性がmRNAの5′末端に向けて3塩基移動する場合、mRNAにはメッセージ−ポリ(A)テールの接合部でニックが入れられると考えられる。さらにポリ(A)テールの鎖長は高いパーセンテージ(20〜30%)のポリアクリルアミドによる変性ゲル電気泳動によって測定できる。
本明細書に記載したすべての特許、特許公報及び他の公表された参考文献は各々が本明細書において個々に具体的に引用された場合と同様に、全開示内容が援用により本明細書の一部をなす。好ましい本発明の実施例を記載したが、それらは例示のみを目的として示しており、限定的なものではなく、当業者であれば記載されている実施例以外の方法で本発明を実施できると考えられる。本発明は以下によってのみその範囲を限定される。
最初のライゲーション及びそれに続く転写反応を示す概略図。 追加のライゲーション及び転写反応を示す概略図。 cDNAの調製方法を示す概略図。 体積密度測定値の結果。 様々な組織由来のアレイによるハイブリダイゼーションの結果。 チャート形式による図5の結果。 精製前後におけるDNA及びRNAの結果。 エキソヌクレアーゼで消化したcRNAのHPLC分析の結果。すべての結果を「C」で標準化した。

Claims (16)

  1. 連結核酸分子の調製方法であって、
    a)ポリA以外の一本鎖RNAを供給し、
    b)二本鎖領域と一本鎖3′末端領域とを有するDNAからなる1以上の核酸を供給し、
    c)RNAに核酸配列の一本鎖3′端末領域をハイブリダイズさせ、RNAの3′末端に対して核酸の二本鎖領域の5′末端を、T4 DNAリガーゼ及び大腸菌DNAリガーゼからなる群から選択されるDNAリガーゼによってライゲーションする
    ことを含んでなる方法。
  2. 前記核酸が
    1)後段でRNA合成のプロモータ配列として使用できるヌクレオチド配列、及び
    2)核酸の標識又は核酸の操作に使用できるタグ、
    からなる群から選択される1以上の特徴を含む、請求項1記載の方法。
  3. 前記リガーゼがT4 DNAリガーゼである、請求項1記載の方法。
  4. 1)のヌクレオチド配列及び2)のタグを用いて得られた生成物をRNAポリメラーゼで転写して5′末端配列にタグを付与したcRNAを調製することをさらに含む、請求項記載の方法。
  5. 5′末端配列にタグを付与したcRNA分子を、二本鎖領域と一本鎖領域とを含む第2の二本鎖DNA配列とライゲーションする、請求項記載の方法。
  6. ライゲーションしたRNA−DNA分子生成物をRNAポリメラーゼによってさらに転写し、RNA分子の5′末端及び3′末端にタグを含むRNAを複数コピーする、請求項記載の方法。
  7. 5′末端及び3′末端にタグを付与したRNA配列を、
    a)RNAの3′末端の配列タグと相補的なDNAプライマーと混合してハイブリダイズし、
    b)逆転写酵素及びdNTPsでインキュベートして一本鎖cDNA−RNAヘテロ二本鎖を調製し、
    c)工程b)の生成物をRNaseとインキュベートし、
    d)工程c)の生成物を、一本鎖cDNAの3′末端のタグ配列に相補的な配列を含む第2の一本鎖プライマー及びDNAポリメラーゼとインキュベートし、両末端にタグを付与した二本鎖cDNAの配列を調製する、請求項記載の方法。
  8. 標的RNA配列の増幅方法であって、
    a)一本鎖の形態のRNAを供給し、
    b)RNAポリメラーゼのプロモータ配列を含む二本鎖領域と、標的RNAにハイブリダイズする一本鎖領域とを含むDNA配列を添加し、
    c)T4 DNAリガーゼ及び大腸菌DNAリガーゼからなる群から選択されるDNAリガーゼによってRNAの3′末端にDNA配列をライゲーションしてDNA−RNAを調製し、
    d)RNAポリメラーゼによってDNA−RNAを転写してアンチセンス相補RNA(cRNA)を調製する
    ことを含んでなる増幅方法。
  9. e)RNAポリメラーゼのプロモータ配列を含む二本鎖領域と、cRNAにハイブリダイズする一本鎖領域とを含むDNA配列を添加し、
    f)酵素的手段によってcRNAとDNA配列をライゲーションし、
    g)RNAポリメラーゼによって工程f)の生成物の転写を行って標的RNAと同じセンスRNAの複数のコピーを調製する
    ことをさらに含む、請求項記載の増幅方法。
  10. 前記二本鎖DNA配列の少なくとも1つがタグ配列を含む、請求項記載の増幅方法。
  11. 前記両方の二本鎖DNA配列がタグ配列を含む、請求項記載の増幅方法。
  12. 前記リガーゼがT4 DNAリガーゼである、請求項記載の増幅方法。
  13. 前記タグ配列が異なる、請求項11記載の増幅方法。
  14. 工程b)及びe)で用いる二本鎖DNA配列が異なるRNAポリメラーゼのプロモータを含む、請求項記載の増幅方法。
  15. 工程d)が1以上のヌクレオチドアナログを含む反応で実施される、請求項又は請求項記載の増幅方法。
  16. 前記核酸がアフィニティータグをさらに含んでなり、アフィニティータグが連結核酸分子の精製に使用できる、請求項1記載の方法。
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