JP5419919B2 - 流体機械用パイプマフラー - Google Patents
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Description
流体機械の駆動時には、頻繁に振動が発生し、当該振動は、例えば流体内での圧力変動あるいは機械の周期的な励振などによって現れ、特に好ましくない騒音放射に至る。騒音の伝導と放射とを削減するために、流体が貫流しかつ騒音伝播を減少するパイプマフラーを、流体機械あるいはその段に前置および/あるいは後置することが知られている。
この課題を解決するために、請求項1のおいて書きに記載のパイプマフラーが、請求項1の特徴によってさらに規定されており、従属請求項は有利なさらなる形態に関する。
本願発明は、従来技術に比べて以下のような利点を備える。
すなわち、減衰させるための繊維材質を用いないので、より大きな流速と始動距離とを必要とせず、導管系の設計における自由度が大きくなる。
チャンバは、マフラーバッフル内部の互いにはめ込まれた薄い板(ストリンガー)によって、かつ音を反射する円周側の背壁を使用することによって形成され、それによってハニカム状のマフラーバッフルができる。
外側マフラーバッフルのみを形成するための本発明の好ましい態様に従えば、音を反射する背壁は端面側で遮断板と接続されている。ハニカム状のマフラーバッフルの形成は、パイプマフラーの長手に沿って、音を反射する背壁と、流体を運ぶ断面に対してある、音を減衰させる金属との間にある軸方向ストリンガーと円周方向ストリンガーとを介して行われる。
中央マフラーバッフルと外側マフラーバッフルとに関連する付加的な内側マフラーバッフルを形成するための、本発明のさらなる態様に従えば、内側支持クロス部が、外周で内側遮断板と接続されている。マフラーバッフルは、軸方向ストリンガーと円周方向ストリンガーとを介して形成されており、軸方向ストリンガーは、音を減衰させる金属と外側でパイプマフラーの長手方向に沿って接続しており、音を減衰させるさらなる外側の金属によってハニカム状の内側マフラーバッフルを形成している。必要な内側支持クロス部と外側クロス部と内側マフラーバッフルとが、外側マフラーバッフルの遮断板と中央マフラーバッフルの遮断板とを介して接続されている。好ましい実施形態においては、マフラーバッフルが両側に設けられており、その結果、内周側の吸音金属と外周側の吸音金属との間に、音を反射するもう一つの背壁があり、それによって、音を反射する背壁によって分けられて、軸方向ストリンガーと円周方向ストリンガーとの配置および音を減衰させる金属の配置が、二重になっている。
音を減衰させる金属と、軸方向ストリンガーと、円周方向ストリンガーとは、好適には板状に形作られており、わずかな厚み(約0.5mm−1.5mm)を有し、かつ差込み接続と固定式接続とによって互いに上下に保持される。
極めて多様な長さでかつ極めて多様な要求のためのパイプマフラーをコスト的に有利に製造できるようにするために、より長さのあるパイプマフラーは好適には、組み立てられかつ予め作られたパイプマフラー要素から成る。これらの個々の要素の接続は、支持クロス部のピンを介して、かつ中心では、中央マフラーバッフルの中心部に設けられているテンションアンカーによって行われる。
中央マフラーバッフルと中間のマフラーバッフルとはブローキャップによって覆われており、これには流体技術的な利点があって、マフラーバッフルの内部を保護する。
音を減衰させる金属と軸方向ストリンガーと円周方向ストリンガーとの材料の選択においては、様々な環境の要求と、所与の周波数領域のための騒音伝導特質とが特に考慮され、既定され得る。
非常に小さいパイプマフラーでは、中央マフラーバッフルと中間のマフラーバッフルとがなくなり、それによってリング状の外側マフラーバッフルのみが存在するということが考えられ得る。1つあるいは複数の支持クロス部は、単に静力学上の必要性で備えられている。
小さめもしくは中くらいの直径のパイプマフラーでは、中間のマフラーバッフルがなくなり、それによって中央マフラーバッフルとリング状の外側マフラーバッフルのみが存在するということが考えられ得る。
大きめの直径のパイプマフラーでは、中央マフラーバッフルと外側マフラーバッフルに加えて、2つあるいはそれ以上の中間マフラーバッフルが存在するということが考えられ得る。
パイプマフラーの取り付けを容易にするために、かつ流体機械の供給管と排出管の非円形の流れ断面に取り付けるのを保証するために、一方ではパイプマフラーの円周には補償板および/あるいはパイプマフラー要素の端部にはボールローラが考えられ得る。
本願発明の実施例では、パイプマフラー(1)は3つの主要要素から成り、これらは長手に沿って、ピン(26)と中央テンションアンカー(19)とを介して分離可能に互いに接続される。
パイプマフラー(1)を、流体機械の下流あるいは上流に設けられた流体管(100)に取り付けるために、パイプマフラー(1)の端部に、流体管(100)のフランジ(101)に据え付けるためのフランジ(29)が備えられている。フランジ(29)は、ガセット板(33)を介して、リング状の外側遮断板(10)と接続されている。
図7から分かるように、パイプマフラー(1)を流体管(100)内で最適に整合させるために、音を反射する背壁(25)の外周に、補償板(28a;28b;28c)が、ブラインドリベット(27)によって、パイプマフラー(1)の外周に分割されて据え付けられている。補償板(28)の数は、流体管(100)の真円度に応じて、様々であってよい。
図8から分かるのは、外周に分割されて、パイプマフラー要素の端部にはさらに、バネ要素(31)を有するボールローラ(30)がスリーブに備えられていることによって、流体管(100)内でのパイプマフラー(1)の最適な取り付けをどのようにして達成できるかということである。流体管(100)の内壁の方向に垂直に予応力がかけられたバネ要素(31)によって、パイプマフラー要素は支持される。さらに振動を減結合し、その結果振動はあまり伝達されず、音の減衰にポジティブな影響を及ぼす。
2 中央マフラーバッフル
3 内側マフラーバッフル
4 外側マフラーバッフル
5 外側支持クロス部
6 内側支持クロス部
7 中央ブローキャップ
8 内側ブローキャップ
9a/9b 内側遮断板
9.1 内側遮断板のスリット
10 外側遮断板
10.1 外側遮断板のスリット
11 中央遮断板
11.1 中央遮断板のスリット
12 外側軸方向ストリンガー
12.1 外側軸方向ストリンガーの端部側突起部
12.2 外側軸方向ストリンガーの長手側突起部
12.3 外側軸方向ストリンガーのスリット
13a/13b 内側軸方向ストリンガー
13.1 内側軸方向ストリンガーの端部側突起部
13.2 外側軸方向ストリンガーの長手側突起部
13.3 外側軸方向ストリンガーのスリット
14 中央軸方向ストリンガー
14.1 中央軸方向ストリンガーの端部側突起部
14.2 外側軸方向ストリンガーの長手側突起部
14.3 外側軸方向ストリンガーのスリット
15 音を反射する内側の背壁
16a/16b 内側円周方向ストリンガー
16.1 内側円周方向ストリンガーのスリット
17 外側円周方向ストリンガー
17.1 外側円周方向ストリンガーのスリット
18 中央円周方向ストリンガー
18.1 中央円周方向ストリンガーのスリット
19 テンションアンカー
20 溝付ナット
21 音を減衰させる外側の金属要素
22a/22b 音を減衰させる内側の金属要素
23 音を減衰させる中央の金属要素
24 音を反射する中央の背壁
25 音を反射する外側の背壁
26 ピン
27 ブラインドリベット
28a/28b/28c 補償板
29 パイプマフラーのフランジ
30 ボールローラ
31 バネ要素
32 接続スリーブ
33 ガセット板
80 流入断面
90 流出断面
100 流体管
101 圧縮機のフランジ
Claims (15)
- 流体機械特に圧縮機のための、音波を意図的に減少させるためのパイプマフラーであって、
水平に延在する、音を反射する少なくとも一つの背壁(15;24;25)と少なくとも一つの端面側の遮断板(9;10;11)とから成るハウジングと、
音を減少させる少なくとも一つのマフラーバッフル(2;3;4)によって囲まれており、かつ流入口と流出口(80;90)とによって互いに接続された少なくとも一つの流体通路(80.1;90.1)とを有するパイプマフラーにおいて、
前記マフラーバッフル(2;3;4)が、水平の軸方向ストリンガー(12;13;14)と、円周方向ストリンガー(16;17;18)と、端面側の前記遮断板(9;10;11)と、流体を運ぶ断面に対して水平に延在する、音を減衰させる少なくとも一つの金属要素(21;22;23)と、音を反射する前記背壁(15;24;25)とから成り、
流体機械の下流あるいは上流に設けられた流体管(100)において前記パイプマフラー(1)を支持するために、パイプマフラー要素の流れ側の端部には、音を反射するその背壁(25)に、バネ力(31)下にある少なくとも一つのボールローラ(30)が、外周側に据え付けられていることを特徴とするパイプマフラー。 - 音を減衰させる前記金属要素(21;22;23)の代わりに、有孔板が用いられることを特徴とする請求項1に記載のパイプマフラー。
- 軸方向ストリンガー(12;13;14)と、円周方向ストリンガー(16;17;18)と、遮断板(9;10;11)とは、差込み接続によって互いに接続されていることを特徴とする請求項1あるいは2に記載のパイプマフラー。
- 軸方向ストリンガー(12;13;14)と、円周方向ストリンガー(16;17;18)と、遮断板(9;10;11)とはそれぞれ、突起部とスリットとによって互いに差し込み可能であることを特徴とする請求項2に記載のパイプマフラー。
- 1つの外側マフラーバッフル(4)のみを含んでいることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のパイプマフラー。
- 1つの外側マフラーバッフルと1つの中間のマフラーバッフル(4;3)とを含んでいることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のパイプマフラー。
- 前記外側マフラーバッフルと前記中間のマフラーバッフル(4;3)とが、少なくとも流入端部と流出端部とで、支持クロス部(6)と固定されて接続されていることを特徴とする請求項5に記載のパイプマフラー。
- 1つの外側マフラーバッフルと1つの中間のマフラーバッフルと1つの中央マフラーバッフル(2;3;4)とを含んでいることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のパイプマフラー。
- 前記外側マフラーバッフルと前記中間のマフラーバッフルと前記中央マフラーバッフル(4;3;2)とが、少なくとも流入端部と流出端部とで、前記支持クロス部(5;6)と固定されて接続されていることを特徴とする請求項7に記載のパイプマフラー。
- 前記支持クロス部(5;6)が、音を減衰させる前記金属要素(21;22;23)と固定されて接続されていることを特徴とする請求項1から9に記載のパイプマフラー。
- 前記マフラーバッフル(3)が二重に形成されており、かつ音を反射する背壁(15)によって分けられて、付加的な軸方向ストリンガー(13b)と付加的な円周方向ストリンガー(16b)とが、第2の平行するマフラーバッフル(3)を形成することを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載のパイプマフラー。
- 音を反射する前記背壁(15;24;25)が、前記遮断板(9;10;11)と固定されて接続されていることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載のパイプマフラー。
- 非円形の流体管(100)を補償するために、音を反射する前記背壁(25)の外周に少なくとも一つの補償板(28)が据え付けられていることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の流体機械の流体管(100)にパイプマフラー(1)を取り付けるための方法。
- 前記流体管(100)において前記パイプマフラー(1)を支持するために、パイプマフラー要素の流れ側の端部には、音を反射するその背壁(25)に、バネ力(31)下にある少なくとも一つのボールローラ(30)が、外周側に据え付けられていることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の流体機械の流体管(100)にパイプマフラー(1)を取り付けるための方法。
- 前記バネ力(31)は、前記流体管(100)の内側内壁の方向にほぼ垂直に作用することを特徴とする請求項13に記載の流体機械の流体管(100)にパイプマフラー(1)を取り付けるための方法。
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