JP5418126B2 - 不定形耐火物の混練方法 - Google Patents

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本発明は、耐火物混練装置及び不定形耐火物の混練方法に関し、特に、螺旋状のブレードを有する攪拌手段を用いた不定形耐火物の混練に使用する耐火物混練装置及び不定形耐火物の混練方法に関する。
鉄鋼製品の製造を始めとする操業時に高温物質を取り扱う分野においては、高温物質の容器等の用途として耐火物が不可欠である。そして、この耐火物の高耐用化は、鉄鋼製品等の製品の生産を安定させ、コストを削減するために重要である。また、耐火物には、定形耐火物と不定形耐火物とがあるが、このうち使用量の多い不定形耐火物は、通常、容器等への施工前に、水やバインダなどの混練液と混練される。このとき、不定形耐火物の耐用性を向上させるためには、不定形耐火物の混練を効果的に行うことが大切である。
不定形耐火物の混練を効果的に行うための方法として、例えば、特許文献1には、回転シャフトの周囲にひだ状のブレードを有する螺旋状攪拌子と逆円錐台形の容器を有する混練機を用いる方法が開示されている。また、不定形耐火物の混練に適用しているわけではないが、例えば、特許文献2には、螺旋状のブレードの直径:ピッチの比が1:1のスクリューを有する混練装置が開示されている。さらに、例えば、特許文献3には、ブレードのピッチが広く、直径の大きな回転シャフトに螺旋状羽根が設けられたスクリューを有する土練機が開示されている。
特開2007−145706号公報 特開平08−150330号公報 特開2008−126592号公報
ここで、特許文献1に記載された混練機のように、回転シャフトの周囲にひだ状のブレードを有する螺旋状攪拌子を回転させて不定形耐火物を混練すると、ブレード間の奥まった部分(以下、「ひだ奥」と称する場合がある。)に、粉末あるいはやや湿った粉末塊等の形態で未混練物が残留してしまう、という問題があった。
これに対して、特許文献2に示されたようなブレードの直径:ピッチ比が1:1の螺旋状の羽根を有するスクリューや、特許文献3に示されたようなブレードのピッチが広く回転シャフトの直径が大きなスクリュー等の撹拌手段を使用すると、特許文献1の混練機のような、ひだ奥に残留する未混練物の量をある程度減少させることはできる。
しかしながら、特許文献2のスクリューのように、螺旋状ブレードの幅が狭いものを用いると、不定形耐火物の混練が不足して混練不良が発生する場合がある、という問題があった。また、特許文献3のスクリューのように、回転シャフトの直径が大きすぎて回転シャフトと容器内面との間隔が適切でないと、被混練物が回転シャフトやブレードと共回りして未混練のまま残留してしまう、という問題もあった。
そこで、本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、螺旋状のブレードを有する攪拌手段を用いた耐火物混練装置及び不定形耐火物の混練方法において、未混練物の残留と混練不良の発生を共に防止することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、螺旋ピッチに対する螺旋状のブレードの幅の比、及び、回転シャフトの周面と混練機の器壁内面との距離に対するブレードの幅の比を適切に制御することにより、未混練物の残留と混練不良の発生を併せて防止できることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、回転シャフトの周面に螺旋状のブレードが配設され、回転軸方向が鉛直方向である攪拌手段と、前記攪拌手段を内部に収容する容器とを備え、前記回転シャフトを回転軸として回転する前記攪拌手段を用いて不定形耐火物を混練する縦型の耐火物混練装置を用い、前記攪拌手段を回転させて不定形耐火物を混練する不定形耐火物の混練方法であって、前記耐火物混練装置を、前記ブレードの螺旋ピッチに対する前記ブレードの幅の比が0.25以上0.65以下であり、かつ、前記回転軸の方向に垂直な断面における、前記回転シャフトの周面から前記容器の器壁内面までの距離に対する前記ブレードの幅の比が0.25以上0.48以下であるように設計し、前記攪拌手段の周速を2m/s以上5m/s以下とし、前記不定形耐火物を混練する際に、前記不定形耐火物100質量部に対して3質量部以上6質量部以下の混練液を添加する、不定形耐火物の混練方法が提供される。
ここで、前記耐火物混練装置は、前記容器の鉛直方向の面に開口部を有し、かつ、前記容器の底部側の少なくとも一部は、逆円錐形状を有していてもよい。この場合、前記不定形耐火物と前記攪拌手段とが接触する回転軸方向におけるいずれの位置においても、前記ブレードの螺旋ピッチに対する前記ブレードの幅の比、及び、前記回転軸の方向に垂直な断面における、前記回転シャフトの周面から前記容器の器壁内面までの距離に対する前記ブレードの幅の比が、上述した範囲内にあることが必要となる。
本発明によれば、螺旋状のブレードを有する攪拌手段を用いた耐火物混練装置及び不定形耐火物の混練方法において、ブレードの螺旋ピッチに対するブレード幅の比を0.25以上0.65以下とし、かつ、回転シャフトの周面から器壁内面までの距離に対するブレード幅の比を0.25以上0.48以下とすることにより、未混練物の残留と混練不良の発生を共に防止することができる。従って、本発明に係る耐火物混練装置及び不定形耐火物の混練方法によれば、不定形耐火物の耐用性をこれまでよりも向上させることが可能となる。
本発明の一実施形態に係る耐火物混練装置の全体構成を示す説明図である。 螺旋状撹拌子のひだ奥に未混練物が残留した状態の一例を示す説明図である。 未混練物が残留している様子の一例を示す写真である。 本発明の一実施形態に係る撹拌手段の詳細な構成を示す説明図である。 同実施形態に係る攪拌手段の変更例の構成を示す説明図である。 同実施形態に係る攪拌手段の他の変更例の構成を示す説明図である。 同実施形態におけるa/b比及びa/c比を規定するために行った実験に用いた実験装置の構成の概要を示す説明図である。 同実施形態におけるa/b比及びa/c比を規定するために行った実験の結果を示すグラフである。 本発明の実施例で使用した耐火物混練装置の全体構成を示す説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[耐火物混練装置について]
まず、図1を参照しながら、本発明の一実施形態に係る耐火物混練装置の全体構成及び動作について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る耐火物混練装置の全体構成を示す説明図である。
(耐火物混練装置の全体構成)
本実施形態に係る耐火物混練装置は、回転シャフト110の周面に螺旋状のブレード120が配設された攪拌手段100と、攪拌手段100を内部に収容する容器3とを備え、回転シャフト110を回転軸として回転する攪拌手段100を用いて不定形耐火物を混練する装置である。より具体的には、図1に示すように、本実施形態に係る耐火物混練装置は、撹拌手段100と、外羽根2と、外羽根アーム2aと、容器3と、減速機5と、内羽根用動力伝達部6と、内羽根用モータ7と、外羽根回転軸8と、外羽根用動力伝達部9と、外羽根用モータ10と、材料排出ゲート11と、を主に備える。
撹拌手段100は、上述したように、容器3の内部に収容され、回転シャフト110の周面に螺旋状のブレード(内羽根)120が配設された部材である。この撹拌手段100は、回転シャフト110を回転軸として回転することにより、容器3の内部に装入された耐火物の粉末と混練液とを混練する。また、撹拌手段100は、螺旋状のブレード120を利用して、被混練物である不定形耐火物または不定形耐火物と混練液との混合物を混練しながら上方に掻き上げる。ここで、回転シャフト110には、螺旋状のブレード120以外に、下端部にスクレーパー111が設けられている。このスクレーパー111は、螺旋状ではなく、例えば、断面が略L字状のへらのような形状をしており、容器3の底面に存在する被混練物を掻き取る機能を有する。このスクレーパー111については、水などの混練液や被混練物は、スクレーパー111と容器3の底面との間隙から回りこむため、未混練物が残留することはない。従って、スクレーパー111は、本発明における螺旋状のブレードには該当しない。なお、撹拌手段100は、本発明の特徴的構成要素であるため、その詳細な構成については後述する。
外羽根2は、容器3の器壁の内面近傍に設置され、器壁内面に付着した被混練物の掻き取り、掻き落とし、下方への押し込み等を行う。外羽根2が複数ある場合には、それぞれの外羽根2が、同一の機能を有していても、別の機能を有していてもよい。例えば、複数の外羽根2のうち、一部が掻き取り機能、他の一部が掻き落とし機能、残りの一部が下方への押し込み機能を有していてもよい。また、外羽根アーム2aは、外羽根2の支持しており、一端が外羽根2に接続され、他端が外羽根回転軸8に接続されている。
容器3は、その内部に、撹拌手段100や外羽根2等を収容する容器である。本実施形態に係る耐火物混練装置を用いて不定形耐火物を混練する際には、この容器3内に、耐火物の粉末及び混練液を装入し、この容器3内で混練が行われる。また、容器3の形状は、円筒形、円錐台形など、特に限定はされないが、本実施形態では、容器3は、上部が円筒形、下部が逆円錐台形を有する構造となっている。
減速機5は、回転シャフト110の一端部(図1の例では上端部)に接続され、内羽根用モータ7から内羽根用動力伝達部6を介して伝達された動力の回転速度を減じて撹拌手段100に出力する。この減速機5からの出力として、減速比に比例したトルクを得ることができ、このトルクを利用して、撹拌手段100を動作させる。減速機5としては、例えば、スプロケットホイール、歯車、プーリー等を使用でき、また、内羽根用動力伝達部6としては、例えば、減速機5と内羽根用モータ7の回転軸とを連結するベルト、チェーン、シャフト等を使用できるが、特に限定はされない。
外羽根回転軸8は、外羽根2及び外羽根アーム2aとともに、本実施形態に係る外側撹拌子を構成し、この外側撹拌子と撹拌手段100とが同軸で回転するように、回転シャフト110と同軸上に設けられたシャフトである。また、外羽根用動力伝達部9は、外羽根回転軸8と外羽根用モータ10の回転軸とを連結し、外羽根用モータ10からの動力を外羽根回転軸8に伝達する。この外羽根用動力伝達部9としては、内羽根用動力伝達部6と同様に、例えば、外羽根回転軸8と外羽根用モータ10の回転軸とを連結するベルト、チェーン等を使用できるが、特に限定はされない。
材料排出ゲート11は、混練終了後の不定形耐火物を容器3の外部へ排出する。
(耐火物混練装置の動作)
上述したような構成を有する耐火物混練装置では、容器3に装入された耐火物の粉末及び混練液等の被混練物は、撹拌手段100によって混練されながら掻き上げられ、撹拌手段100の上端付近まで到達すると、遠心力によって容器3の器壁方向に投射される。投射された被混練物は、自重により容器3の下部に落下するか、あるいは、器壁に付着する。器壁に付着した被混練物は、外側撹拌子の外羽根2によって掻き取られて自重により落下するか、外羽根2により掻き落とされるか、容器3の下方押し込まれる。さらに、容器3の下部に到達した被混練物は、再び、撹拌手段100により混練されながら掻き上げられ、同様の動作を繰り返す。このようにして、被混練物は、容器3内を移動しながら、撹拌手段100により混練され、不定形耐火物が得られる。
このとき、撹拌手段100の回転方向と外側撹拌子の回転方向とは、逆にすることが好ましい。また、撹拌手段100の周速(回転数)は、外側撹拌子の周速よりも速くなるように設定することが好ましい。上記のように撹拌手段100の回転方向や周速を設定することにより、被混練物の容器3内における移動が促進され、より効果的に混練を行うことができる。
また、本実施形態では、容器3の底部側の少なくとも一部(例えば、下部)が逆円錐台形状となっていることにより、外側撹拌子の外羽根2で掻き落とされた被混練物が器壁を伝って下方へ落下しやすいことから、被混練物が撹拌手段100に再供給され易くなるため、より効果的に混練を行うことができる。
さらに、容器3の底部側の少なくとも一部が逆円錐台形状となっていることにより、容器全体が円筒形状等の場合と比べて、撹拌手段100により被混練物を掻き上げる際、または器壁に投射する際に、被混練物に大きなせん断応力や動圧が掛かりやすく、被混練物の塊が引きちぎられ細分化するため、より効果的に混練を行うことができると考えられる。特に、不定形耐火物を混練する際には、混練液を添加するため、被混練物に大きなせん断応力や動圧が掛かり、被混練物の塊が引きちぎられ細分化すると同時に、混練液が強い力で混練物の内部に押し込まれる。そのため、混練液が粒界に均一に分散し、かつ、混練物から気泡が効果的に押し出されるものと考えられる。
以上のように、本実施形態のように、容器3の底部側の少なくとも一部が逆円錐台形状となっていることにより、この容器3内で混練された不定形耐火物は適度な流動性を示すようになり、また、この不定形耐火物の施工体は、耐食性等の特性に優れたものとなる。なお、後述するように、容器3の底部側の少なくとも一部が逆円錐台形状となっている場合、耐火物混練装置が縦型の装置であることが前提となる。
(関連技術における問題)
ここで、図2を参照しながら、本実施形態に係る耐火物混練装置の関連技術において生じていた問題について説明する。図2は、螺旋状撹拌子のひだ奥に未混練物が残留した状態の一例を示す説明図である。ただし、図2に示した未混練物については、ある一断面を示したものであり、実際には、未混練物は、シャフト1aに巻きつくように分布している。
図2に示すように、回転シャフト1aの周囲にひだ状のブレード1bが螺旋状に形成された螺旋状撹拌子1を回転させて不定形耐火物を混練すると、隣り合うブレード1b間の奥まった部分(ひだ奥)に、粉末またはやや湿った粉末塊等の形態で未混練物1cが残留してしまう、という問題があった。
この未混練物1cの残留の原因は、以下のようであると考えられる。すなわち、混練装置に装入した耐火物粉末は流動性が高いため、ブレード1b間の奥まった部分(ひだ奥)まで入り込む。一方、この耐火物粉末に添加された水などの混練液は、耐火物粉末との濡れ性が低いため、ひだ奥まで到達しにくい。また、混練後の不定形耐火物(混練物)は粘度が上昇して粉末の状態よりも流動性が低下するため、ひだ奥まで到達しない。このため、ひだ奥に到達した耐火物粉末は、未混練の状態のまま、あるいは、微量の混練液が混合して若干湿った状態で残留することとなる。
このようにして残留した未混練物は、粉末または粉末塊状であるため、密度が低い。そのため、未混練物が混入した混練物を用いて、そのまま流し込みやプレス成形等により耐火物成形体を製造した場合には、未混練物が存在する部分が欠陥となり、耐火物の強度や耐食性が低下する。具体的には、未混練物が存在する部分が破壊の起点となったり、未混練物が存在する部分が溶鉄や溶融スラグ等の高温の溶融物により激しい侵食を被る等の不利益が生じることとなる。
これに対して、上述したように、特許文献2に示されたようなブレードの直径:ピッチ比が1:1の螺旋状の羽根を有するスクリューや、特許文献3に示されたようなブレードのピッチが広く回転シャフトの直径が大きなスクリュー等の撹拌手段を使用すると、ひだ奥に残留する未混練物1cの量をある程度減少させることはできる。
しかしながら、特許文献2のスクリューのように、螺旋状ブレードの幅が狭いものを用いると、被混練物へのブレードの接触面積が不足し、攪拌動力が被混練物に十分に伝達できないため、混練不足により混練不良が発生する場合があった。また、また、特許文献3のスクリューのように、回転シャフトの直径が大きすぎて回転シャフトと容器の器壁内面との間隔が狭いと、被混練物が回転シャフトやブレードと共回りして未混練のまま残留してしまう場合があった。
なお、図3に、混練物中に未混練物が残留している様子を示す。図3は、未混練物が残留している様子の一例を示す写真である。図3には、破線で囲んだ部分P内に、白い塊状の未混練物が存在していることが示されている。このような未混練物が残留している状態で耐火物成形体を製造した場合には、耐火物の強度や耐食性が低下するため、未混練物が存在しないように不定形耐火物を混練する必要がある。
(撹拌手段100の詳細な構成)
そこで、上記のような問題を解決するために、本実施形態に係る耐火物用混練装置では、撹拌手段100において、ブレードの螺旋ピッチに対する螺旋状のブレードの幅の比、及び、回転シャフトの周面と混練機の器壁内面との距離に対するブレードの幅の比を適切に制御することにより、混練不良の発生や未混練物の残留を防止している。以下、図4を参照しながら、本実施形態に係る撹拌手段100の詳細な構成について説明する。図4は、本実施形態に係る撹拌手段の詳細な構成を示す説明図である。
図4に示すように、本実施形態に係る撹拌手段100では、ブレード120の螺旋ピッチcに対するブレード120の幅aの比(以下、「a/c比」と記載する。)を0.25以上0.65以下とし、かつ、回転軸Cの方向に垂直な断面Hにおける、回転シャフト110の周面から容器3の器壁内面までの距離bに対するブレード120の幅aの比(以下、「a/b比」と記載する。)を0.25以上0.48以下としている。
ここで、ブレード120の螺旋ピッチcとは、所定の周期を有して形成されているブレード120において、回転軸C方向で隣り合っているブレード120の間隔のことをいう。また、ブレード120の幅とは、回転軸Cに垂直な断面Hにおける、回転シャフト110の周面とブレード120との接合部121からブレード120先端の縁部(図4の例では、縁部123b)までの距離のことをいう。さらに、回転シャフト110の周面から容器3の器壁内面までの距離bとは、断面Hにおける接合部(点)121とブレード120の縁部(点)123(図4の例では、縁部123b)とを結ぶ直線と器壁内面との交点3aと、接合部121との距離のことをいう。
また、本発明に係る攪拌手段としては、図4に示したような単純螺旋構造の攪拌手段100であってもよく、図5に示したような二重螺旋構造の攪拌手段200であってもよく、あるいは、三重螺旋以上の複合螺旋構造であってもよい。なお、図5は、本実施形態に係る攪拌手段の変更例の構成を示す説明図である。図5に示すような二重螺旋構造を有する攪拌手段200は、攪拌手段100と同様に、回転シャフト210の周面に螺旋状のブレード220が配設されているが、このブレード220が、巻き方向の異なる2つの螺旋状のブレード220A,220Bから構成されている。この場合、ブレード220の螺旋ピッチは、それぞれ所定の周期を有して形成されているブレード220A,220Bにおいて、回転軸C方向で隣り合っているブレード220Aとブレード220Bとの間隔となる。
また、本発明に係る攪拌手段としては、図6に示すように、螺旋状のブレードが途中で途切れている形状(例えば、特開平9−254135号公報を参照)を有する攪拌手段300であっても構わない。なお、図6は、本実施形態に係る攪拌手段の他の変更例の構成を示す説明図である。
図6に示すように、攪拌手段300は、攪拌手段100と同様に、回転シャフト310の周面に螺旋状のブレード320が配設されているが、このブレード320が、その一部に切り欠き部321を有することにより、全体として断続的となるように形成されている。なお、このように、螺旋状のブレード320が途中で途切れているような形状であっても、ブレード320のひだ奥に水などの混練液が到達しにくく、未混練物が生じやすいという同じ問題を抱えている。この問題を解決するには、隣り合うブレード320間やブレード320と回転シャフト310との間などで、被混練物が滞留しないようにすることが有効であり、このためには、螺旋ピッチに対するブレード320の幅の比や、回転シャフト310の周面と器壁内面との距離に対するブレード320の幅の比を、上述したような範囲内に制御することが重要である。このように制御することで、混練液がブレード320のひだ奥まで行き届き、混練物もブレード320のひだ奥に入り込むので、未混練物は残留せず、また、混練不足が発生することもない。このように、ブレードが途中で途切れている場合と途切れていない場合とで同じ問題が生ずるのは、ブレードが途中で途切れていても途切れていなくても、被混練物の動きは同じであるためである。
また、螺旋状のブレードの幅a、回転シャフトから器壁内面までの距離b、螺旋ピッチc、回転シャフトの太さ(直径)等が、攪拌手段の部位によって異なる場合(例えば、ブレードの幅aが一定であるが、容器が逆円錐台形等の形状であることにより、回転シャフトと器壁内面との距離bが攪拌手段の部位によって異なる場合等)には、以下のようにa/b比やa/c比を算出する。すなわち、任意の位置における回転軸Cに垂直な断面H内において、ブレードの幅aや、回転シャフトの周面から器壁内面までの距離bとを測定するとともに、この断面Hを挟む回転軸C方向上下2枚のブレードのピッチcを測定し、これらの測定値a,b,cから、a/b比及びa/c比を算出する。そして、不定形耐火物と攪拌手段とが接触するいずれの位置においても、上述したようにして算出されたa/b比及びa/c比が、上述した範囲内にあることが必要となる。
なお、参考までに、上述した特許文献1〜3に記載された混練機における、a/b比及びa/c比を挙げる。
表1に示すように、特許文献1〜3に記載された混練機における、a/b比及びa/c比は、部分的に、本発明で規定する範囲内に含まれるものであるが、a/b比及びa/c比の少なくともいずれか一方が、攪拌手段の全域で本発明で規定するa/b比及びa/c比の条件を満たしているわけではないことがわかる。このように、攪拌手段の一部でも、本発明で規定するa/b比及びa/c比の条件を満たしていない部分が存在すると、その部分において、未混練物の残留や混練不良が発生するおそれがある。
(混練装置の形態)
本実施形態に係る耐火物混練装置の形態は、容器3の略鉛直方向の面に開口部を有し、攪拌手段100の回転軸方向が略鉛直方向である縦型の装置(例えば、図3等を参照)であってもよく、容器3の略水平方向の面に開口部を有し、攪拌手段100の回転軸方向が略水平方向である横型の装置(例えば、特許文献3等を参照)であってもよい。耐火物混練装置の形態によらず、ブレード120のひだ奥に水などの混練液が到達しにくく、未混練物が生じやすいという同じ問題を抱えているためである。ただし、不定形耐火物の混練をより効果的に行うためには、耐火物混練装置が縦型の装置であり、容器3が回転軸に対して対照な形状を有していることが好ましい。また、容器3の底部側の少なくとも一部が逆円錐台形状を有する場合には、耐火物混練装置が縦型の装置であることが前提となる。
(回転シャフトの位置)
また、本実施形態に係る回転シャフト110の容器3内における位置は、特に限定されるものではない。回転シャフト110の位置によらず、ブレード120のひだ奥に水などの混練液が到達しにくく、未混練物が生じやすいという同じ問題を抱えている。この問題を解決するには、隣り合うブレード120間やブレード120と回転シャフト110との間などで、被混練物が滞留しないようにすることが有効であり、このためには、螺旋ピッチに対するブレード120の幅の比や、回転シャフト110の周面と器壁内面との距離に対するブレード120の幅の比を、上述したような範囲内に制御することが重要である。ただし、均質な混練物を得るという観点からは、容器3の鉛直方向の中心軸上に位置していることが好ましい。
(a/b比及びa/c比の規定の根拠)
次に、図7及び図8を参照しながら、上記のように、a/c比を0.25以上0.65以下とし、かつ、a/b比を0.25以上0.48以下とした理由について説明する。図7は、a/b比及びa/c比を規定するために行った実験に用いた実験装置の構成の概要を示す説明図であり、図8は、a/b比及びa/c比を規定するために行った実験の結果を示すグラフである。
本発明におけるa/b比及びa/c比を規定するために、本発明者らは、図7に示す実験装置を用いて、以下に説明する実験を行った。具体的には、図7に示すように、縦型円筒形の容器3A内で鉛直方向の中心軸を回転軸として回転する攪拌手段100を有する耐火物混練装置を用いて、不定形耐火物粉末100kgを混練した。このとき、攪拌手段100の回転数を240rpm(周速3〜4m/s)とし、混練液の添加前に不定形耐火物粉末のみの状態で1分間、さらに、混練液の添加後に3分間攪拌した後に、攪拌手段100の回転を停止させた。容器3Aとしては、直径500mmで高さ500mmを有する容量約100リットルの容器を使用した。また、攪拌手段100としては、容器3A内における鉛直方向の中心軸上に位置する回転シャフト110の周面に、単純螺旋状のブレード120が配設されたものを複数種類使用した。これら複数種類の攪拌手段100としては、攪拌手段100の直径(外径)を240mm〜320mmで変化させ、回転シャフト110の直径を100mm〜280mmで変化させ、また、螺旋状のブレード120のピッチを100mm〜160mmで変化させることにより、a/b比及びa/c比を変化させた。また、各攪拌手段100においては、ブレード120の幅、ブレード120のピッチ、回転シャフト110の周面と器壁内面との距離は、ブレード120の螺旋の位置(容器3Aの高さ方向の位置)によらず一定とした。
また、本実験では、不定形耐火物として、未混練物が残留しやすいとされているアルミナ−スピネル質(スピネルの配合量:20質量%)のキャスタブルを使用し、混練液として、水分を不定形耐火物の質量に対して外掛けで4.0質量%添加した。
以上のようにして不定形耐火物の混練を行った後の混練物を調査し、未混練物の残留状況と混練物の性状を評価した。未混練物の残留状況は目視により判断し、上述した図3に示すような性状の未混練物が観察された場合には、未混練物の残留があると判断した。また、混練物の性状については、JIS R2521−1995のフロー試験の試験装置と試験方法に準拠して、混練物の流動性を示すタップフロー値を測定し、このタップフロー値が高いほど、混練状態が良好とした。以上の評価の基準をまとめると、以下の通りである。
●:未混練物の残留あり
◎:混練状態が非常に良好(タップフロー値130以上)
○:混練状態が良好(タップフロー値110以上130未満)
×:混練不良(タップフロー値110未満)
以上の評価の結果を図8に示す。なお、図8において、破線枠内は、0.25≦a/c≦0.65、かつ、0.25≦a/b≦0.48を満たす範囲を示している。図8に示すように、破線枠内、すなわち、0.25≦a/c≦0.65、かつ、0.25≦a/b≦0.48を満たす範囲内である場合に、未混練物の残留や混練不良が発生せずに、効果的に不定形耐火物の混練を行うことができることがわかる。特に、0.5≦a/c≦0.6で、かつ、0.25≦a/b≦0.4を満たす範囲内では、混練状態が非常に良好であった。一方、上記破線枠内の範囲を外れる場合には、被混練物がブレード120や回転シャフト110と共回りして未混練物が残留したり、被混練物への攪拌動力の伝達不足により混練不良(混練不足)が発生することがわかった。より具体的には、ブレード120の幅がピッチに比べて小さ過ぎる場合には、混練不良が発生しやすく、ブレード120の幅が回転シャフト110の周面と器壁内面との距離に比べて大き過ぎる場合には、共回りによる未混練物の残留が発生しやすい傾向にあった。
以上の実験結果に基づき、本実施形態に係る耐火物混練装置では、ブレード120の螺旋ピッチcに対するブレード120の幅aの比(a/c比)を0.25以上0.65以下とし、かつ、回転軸Cの方向に垂直な断面Hにおける、回転シャフト110の周面から容器3の器壁内面までの距離bに対するブレード120の幅aの比(a/b比)を0.25以上0.48以下とすることとした。
[不定形耐火物の混練方法について]
以上、本実施形態に係る耐火物混練装置の構成及び動作について説明したが、続いて、上述した耐火物混練装置を用いた本実施形態に係る不定形耐火物の混練方法について詳細に説明する。なお、攪拌手段の構成の詳細については、既に述べたので、ここでは詳細な説明を省略する。
本実施形態に係る不定形耐火物の混練方法は、上述したような回転シャフトの周面に螺旋状のブレードが配設された攪拌手段(100,200,300等)を用い、この攪拌手段を収容する容器3内で、回転シャフトを回転軸として攪拌手段を回転させて不定形耐火物を混練する方法である。
ここで、本実施形態に係る不定形耐火物の混練方法においては、攪拌手段の周速を2m/s以上5m/s以下とすることが好ましい。攪拌手段の周速を2m/s以上5m/s以下とすることにより、より効果的に不定形耐火物を混練することができ、混練物の流動性(この混練物の流動性としては、例えば、タップフロー値を用いることができる。)を向上させることができる。
また、不定形耐火物を混練する際には、通常、不定形耐火物の質量に対して、外掛けで3〜10質量%程度の混練液が添加されるが、本実施形態に係る不定形耐火物の混練方法において、不定形耐火物を混練する際に添加する混練液の量を、不定形耐火物100質量部に対して3質量部以上6質量部以下とした場合には、混練液の添加量がそれ以上に多い場合よりも、より一層効果的に、未混練物の残留及び混練不良の発生が防止される。すなわち、例えば、混練液の添加量が外掛けで8質量%以上と比較的多量であった場合には、特許文献1〜3の方法で混練した場合でも、それほど未混練物は発生しない。一方、混練液の添加量が外掛けで3〜6質量%と比較的少量であった場合には、特許文献1〜3の方法で混練すると未混練物や混練不良が発生しやすくなるが、本実施形態に係る不定形耐火物の混練方法によれば、未混練物や混練不良の発生を防止することができる。
[不定形耐火物について]
次に、上述したような本実施形態に係る耐火物混練装置及び不定形耐火物の混練方法で使用する不定形耐火物について説明する。
本実施形態に係る不定形耐火物は、主にAl、SiO、MgO、CaO、ZrO、Cr、TiO、SiC、Cなどを主成分とする耐火材の塊、粒、粉からなる。また、通常は、セメントやマグネシア微粉や水硬化性アルミナのような水和性硬化剤、樹脂、乳酸アルミニウム、粘土、粉末や液体の水ガラス、粉末樹脂粉末ピッチ、凝集剤などのバインダや副成分が含まれる。さらに、無機、有機、金属のファイバー、解膠剤や減水剤や分散剤(以下では、これらを総称して「減水剤」と呼ぶこととする。)、作業性調整剤、硬化調整剤、乾燥性調整剤などの添加物が含まれることもある。これらに加えて、混練液を所定量添加して混練する。
また、本実施形態に係る不定形耐火物の具体的な材質としては、特に限定されるものではないが、例えば、シリカ質、粘土質、シャモット質、ろう石質、ハイアルミナ質、アルミナ質、アルミナ−スピネル質、アルミア−マグネシア質、アルミナ−スピネル−マグネシア質、ろう石−炭化珪素−カーボン質、アルミナ−カーボン質、アルミナ−炭化珪素質、アルミナ−炭化珪素−カーボン質、ジルコン質、セミジルコン質、スピネル質、マグネシア質、マグネシア−スピネル質、マグネシア−ドロマイト質、ドロマイト質、マグネシア−カーボン質、炭化珪素質、カーボン質等を使用することができる。さらに、本実施形態に係る不定形耐火物としては、結合形態、例えば、粘土結合、セメント結合、凝集結合、燐酸結合、樹脂結合などは問わず使用できる。水やバインダ等の混練液についても制限はなく、一般的に公知のものを使用することができる。減水剤、作業性調整剤、硬化調整剤、乾燥性・耐爆裂性を調節するための添加物等も、一般的に公知のものを使用することができる。また、上述したような不定形耐火物に、10mm以上の粗粒、有機繊維、金属ファイバーなどを添加しても差し支えない。粗粒の材質としてはアルミナ、マグネシア、スピネル、ムライト、あるいはこれらの混合物、各種耐火物の破砕粒などが例示できる。また、本実施形態に係る不定形耐火物として、使用後の耐火物を破砕したリサイクル原料も使用することができる。
なお、本実施形態における混練液とは、水もしくは有機溶媒、または、これらに樹脂や無機物もしくは有機物を溶解または分散させたもののであり、ここに挙げたもののうち、一種を単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。また、本実施形態における不定形耐火物とは、塊、粒、粉や、その他の副成分、添加物の混合物、混練した後の混練物のいずれをも指す。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
本実施例では、図9に示すような、下部が逆円錐台形の容器3B(定格容量1000kg)内に攪拌手段100が収容された耐火物混練装置を用いて、不定形耐火物を混練した。図9に示した耐火物混練装置は、攪拌手段100のブレード120の幅が鉛直方向上方から下方へいくほど小さくなっている点で、図1に示した耐火物練装置と異なっている。なお、図1に示した材料排出ゲート11は、図9では図示を省略している。
攪拌手段100の外径は、鉛直方向上部から下部に向けて850mm〜620mmとなるようにし、同様に、(ブレード120の幅/ブレード120の螺旋ピッチ)の比は、上部から下部に向けて0.62〜0.28となるようにし、(ブレード120の幅/回転シャフト110と容器3の器壁内面との距離)の比は、上部から下部に向けて0.32〜0.28となるようにした。
以上のような耐火物混練装置の容器3B内に、不定形耐火物として、粉末状のアルミナ−スピネル質キャスタブルを投入し、攪拌手段100を回転数125rpm(周速5.5m/s〜4.0m/s)で回転させて1分間混合した。次いで、攪拌手段100を回転させたままで、混練液として水分を外掛けで4.0質量%容器3B内に添加し、さらに3分間混練して攪拌手段100の回転を停止させた。次に、容器3Bの下部の材料排出ゲートを開放し、得られた混練物をホッパーに排出した後に、材料排出ゲートを開放した状態で攪拌手段100を回転させて、遠心力により攪拌手段100に付着した混練物をもホッパーに排出した。ホッパー内に排出された混練物を目視で確認したところ、未混練物は観察されず、また、混練状態も良好で、タップフロー値は141であった。
(実施例2)
実施例1と同じ混練装置及び材料を用い、同一の添加水分量で、攪拌手段100を回転数63rpm(周速2.8m/s〜2.0m/s)で、実施例1と同様の方法で不定形耐火物粉末を混練した。さらに、同様の方法で容器から排出された混練物を調査した結果、未混練物は観察されなかった。また、混練状態も良好で、タップフロー値は133であった。
(比較例1)
次に、比較例として、攪拌手段を変更し、(ブレード幅/ブレードの螺旋ピッチ)の比を、上部から下部に向けて0.80〜0.46となるようにした。また、本比較例では、攪拌手段の外径は、上部から下部に向けて850mm〜620mmであり、(ブレード幅/回転シャフトと器壁内面との距離)の比は、上部から下部に向けて0.33〜0.25であった。従って、本比較例では、攪拌手段の上部において、(ブレード幅/ブレードの螺旋ピッチ)の比が本発明で規定する範囲を逸脱していた。
以上のような耐火物混練装置を用いて、不定形耐火物として粉末状のアルミナ−スピネル質キャスタブルを使用し、外掛けで4質量%の水分を添加して、実施例1と同一の条件で混練した。混練後、ホッパー内に排出された混練物を目視で確認したところ、未混練物であるアルミナ−スピネル質キャスタブル粉末が混練物上に観察された。そこで、さらに、攪拌手段を目視で観察したところ、(ブレード幅/ブレードの螺旋ピッチ)の比が本発明の範囲を逸脱していた上部のひだ奥に、アルミナ−スピネル質キャスタブルの乾粉が残留していた痕跡が認められた。
(比較例2)
また、別の比較例として、攪拌手段を変更し、(ブレード幅/回転シャフトと器壁内面との距離)の比を、上部から下部に向けて0.33〜0.64となるようにした。また、本比較例では、攪拌手段の外径は、上部から下部に向けて850mm〜620mmであり、(ブレード幅/ブレードの螺旋ピッチ)の比は、上部から下部に向けて0.65〜0.46であった。従って、本比較例では、攪拌手段の下部において、(ブレード幅/回転シャフトと器壁内面との距離)の比が本発明で規定する範囲を逸脱していた。
以上のような耐火物混練装置を用いて、不定形耐火物として粉末状のアルミナ−スピネル質キャスタブルを使用し、外掛けで4質量%の水分を添加して、実施例1と同一の条件で混練した。混練後、ホッパー内に排出された混練物を目視で確認したところ、未混練物である数cm大のアルミナ−スピネル質キャスタブルの粉末塊数個が混練物上に観察された。そこで、さらに、攪拌手段を目視で観察したところ、(ブレード幅/回転シャフトと器壁内面との距離)の比が本発明の範囲を逸脱していた下部のひだ奥に、アルミナ−スピネル質キャスタブルの粉末塊が剥離した痕跡が認められた。
2 外羽根
2a 外羽根アーム
3 容器
5 減速機
6 内羽根用動力伝達部
7 内羽根用モータ
8 外羽根回転軸
9 外羽根用動力伝達部
10 外羽根用モータ
11 材料排出ゲート
100,200,300 攪拌手段
110,210,310 回転シャフト
120,220,320 ブレード
C 回転軸
H 回転軸方向に垂直な断面

Claims (2)

  1. 回転シャフトの周面に螺旋状のブレードが配設され、回転軸方向が鉛直方向である攪拌手段と、前記攪拌手段を内部に収容する容器とを備え、前記回転シャフトを回転軸として回転する前記攪拌手段を用いて不定形耐火物を混練する縦型の耐火物混練装置を用い、前記攪拌手段を回転させて不定形耐火物を混練する不定形耐火物の混練方法であって、
    前記耐火物混練装置を、前記ブレードの螺旋ピッチに対する前記ブレードの幅の比が0.25以上0.65以下であり、かつ、前記回転軸の方向に垂直な断面における、前記回転シャフトの周面から前記容器の器壁内面までの距離に対する前記ブレードの幅の比が0.25以上0.48以下であるように設計し、
    前記攪拌手段の周速を2m/s以上5m/s以下とし、
    前記不定形耐火物を混練する際に、前記不定形耐火物100質量部に対して3質量部以上6質量部以下の混練液を添加することを特徴とする、不定形耐火物の混練方法
  2. 前記容器の鉛直方向の面に開口部を有し、かつ、前記容器の底部側の少なくとも一部は、逆円錐形状を有することを特徴とする、請求項1に記載の不定形耐火物の混練方法
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