JP5416988B2 - 降着装置及び降着装置用騒音低減デバイス - Google Patents

降着装置及び降着装置用騒音低減デバイス Download PDF

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Description

本発明は、航空機の降着装置に関する。
降着装置の脚構造のすき間と脚構造及び脚扉の間のすき間とに気流が流入、通過することにより騒音が発生する。降着装置で発生する騒音を低減することで、乗客の快適性と空港周辺の環境とが向上する。特許文献1及び2は、降着装置用騒音低減装置の従来例を開示している。
米国公開第2003/0102406号公報 米国特許第6619587号
本発明の目的は、騒音が低減される降着装置及び降着装置用騒音低減デバイスを提供することである。
以下に、(発明を実施するための形態)で使用される番号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号は、(特許請求の範囲)の記載と(発明を実施するための形態)との対応関係を明らかにするために付加されたものである。ただし、それらの番号を、(特許請求の範囲)に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明による降着装置は、脚(10A、10B)と、脚(10A、10B)に取り付けられた脚扉(32)とを具備する。脚(10A、10B)は、トラニオン(11)と、車輪(25)を支持する車輪支持部(19)と、トラニオン(11)及び車輪支持部(19)を接続する脚柱(12)と、脚柱(12)の機体前方側又は機体後方側に配置され、脚柱(12)に対して斜めになるように脚柱(12)及びトラニオン(11)に結合する棒状部(13、14)とを備える。脚扉(32)は、脚(10A、10B)が展開した状態で脚(10A、10B)の機体側方側に配置される。脚(10A、10B)と脚扉(32)の間に脚・脚扉間空間(81)が設けられる。脚(10A、10B)は、気流が脚柱(12)と棒状部(13、14)の間を通過して脚・脚扉間空間(81)に流入することを防止し、且つ、気流が脚柱(12)と棒状部(13、14)の間を通過して脚・脚扉間空間(81)から流出することを防止する気流流入・流出防止手段(15、16、61、62A、62B、63A、63B)を備える。
したがって、脚柱(12)と棒状部(13、14)の間を通過して脚・脚扉間空間(81)に流入する気流による騒音が防止され、脚柱(12)と棒状部(13、14)の間を通過して脚・脚扉間空間(81)から流出する気流による騒音が防止される。
気流流入・流出防止手段(15、16、61、62A、62B、63A、63B)は、脚柱(12)と棒状部(13、14)の間を塞ぐ板状部(15、16)である。脚柱(12)、棒状部(13、14)、及び板状部(15、16)は一体部品として形成されている。
一体部品として形成することで、脚(10A)の重量増加を防ぎながら必要な強度を確保することができる。
気流流入・流出防止手段(61、62A、62B、63A、63B)は、脚(10B)にバンド(75)で固定される。気流流入・流出防止手段(61、62A、62B、63A、63B)と脚(10B)の間にゴム製の保護材(70C〜70K)が設けられる。
したがって、脚(10B)に気流流入・流出防止手段(61、62A、62B、63A、63B)を後付けすることが可能である。ゴム製の保護材(70C〜70K)により脚(10B)が保護される。
降着装置は、気流流入防止板(17、18)を更に具備する。脚扉(32)は脚(10A、10B)に固定される。気流流入防止板(17、18)は、気流が脚・脚扉間空間(81)に機体前方側から流入することを防止するように脚扉(32)に固定される。気流流入防止板(17、18)の脚(10A、10B)側にゴム製の保護材(70A、70B)が設けられる。
したがって、脚・脚扉間空間(81)に機体前方側から流入する気流による騒音が防止される。ゴム製の保護材(70A、70B)により気流流入防止板(17、18)との接触から脚(10A、10B)が保護される。
気流流入防止板(17)は、脚(10A、10B)及び脚・脚扉間空間(81)の機体前方側に配置される。
この場合、気流が機体前方側から脚・脚扉間空間(81)に流入することを防止して騒音低減効果を確保しながら、気流流入防止板(17)が脚(10A、10B)に接触しないように気流流入防止板(17)と脚(10A、10B)の間に隙間(82)を設けることが容易である。
気流流入防止板(18)は、脚柱(12)に沿って直線的に延びるように設けられる。
したがって、気流流入防止板(18)は、構造が簡素化される。
本発明による降着装置用騒音低減デバイスは、気流流入・流出防止板(61、62A、62B、63A、63B)と、気流流入・流出防止板(61、62A、62B、63A、63B)を脚(10B)に固定するバンド(75)と、気流流入・流出防止板(61、62A、62B、63A、63B)の脚(10B)側に設けられるゴム製の保護材(70C〜70K)とを具備する。脚(10B)は、トラニオン(11)と、車輪(25)を支持する車輪支持部(19)と、トラニオン(11)及び車輪支持部(19)を接続する脚柱(12)と、脚柱(12)の機体前方側又は機体後方側に配置され、脚柱(12)に対して斜めになるように脚柱(12)及びトラニオン(11)に結合する棒状部(13、14)とを備える。脚(10B)が展開した状態で脚(10B)の機体側方側に配置される脚扉(32)が脚(10B)に取り付けられている。脚(10B)と脚扉(32)の間に脚・脚扉間空間(81)が設けられる。気流流入・流出防止板(61、62A、62B、63A、63B)は、気流が脚柱(12)と棒状部(13、14)の間を通過して脚・脚扉間空間(81)に流入することを防止し、且つ、気流が脚柱(12)と棒状部(13、14)の間を通過して脚・脚扉間空間(81)から流出することを防止するように脚(10B)に固定される。
したがって、脚柱(12)と棒状部(13、14)の間を通過して脚・脚扉間空間(81)に流入する気流による騒音が防止され、脚柱(12)と棒状部(13、14)の間を通過して脚・脚扉間空間(81)から流出する気流による騒音が防止される。ゴム製の保護材(70C〜70K)により脚(10B)が保護される。
本発明による降着装置は、脚(10A、10B)と、脚(10A、10B)に固定された脚扉(32)と、脚扉(32)に固定された気流流入防止板(17、18)とを具備する。脚(10A、10B)は、トラニオン(11)と、車輪(25)を支持する車輪支持部(19)と、トラニオン(11)及び車輪支持部(19)を接続する脚柱(12)と、脚柱(12)の機体前方側又は機体後方側に配置され、脚柱(12)に対して斜めになるように脚柱(12)及びトラニオン(11)に結合する棒状部(13、14)とを備える。脚扉(32)は、脚(10A、10B)が展開した状態で脚(10A、10B)の機体側方側に配置される。脚(10A、10B)と脚扉(32)の間に脚・脚扉間空間(81)が設けられる。気流流入防止板(17、18)は、気流が脚・脚扉間空間(81)に機体前方側から流入することを防止するように脚扉(32)に固定される。気流流入防止板(17、18)の脚(10A、10B)側にゴム製の保護材(70A、70B)が設けられる。
したがって、脚・脚扉間空間(81)に機体前方側から流入する気流による騒音が防止される。ゴム製の保護材(70A、70B)により脚(10A、10B)が保護される。
本発明によれば、騒音が低減される降着装置及び降着装置用騒音低減デバイスが提供される。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る降着装置の展開状態における左側面図(a)、正面図(b)、及び右側面図(c)を示す。 図2は、第1の実施形態に係る降着装置の展開状態における断面図である。 図3は、第1の実施形態に係る降着装置の格納状態における正面図である。 図4は、本発明の第2の実施形態に係る降着装置の展開状態における左側面図(a)、正面図(b)、及び右側面図(c)を示す。 図5は、第2の実施形態に係る降着装置の展開状態における断面図である。 図6は、本発明の第3の実施形態に係る降着装置の騒音低減デバイス装着前の状態における左側面図(a)、正面図(b)、及び右側面図(c)を示す。 図7は、第3の実施形態に係る降着装置の騒音低減デバイス装着前の状態における断面図である。 図8は、第3の実施形態に係る降着装置の騒音低減デバイス装着後の状態における右側面図である。 図9は、第3の実施形態に係る降着装置の騒音低減デバイス装着後の状態における断面図である。 図10は、第4の実施形態に係る降着装置の騒音低減デバイス装着後の状態における右側面図である。 図11は、第4の実施形態に係る降着装置の騒音低減デバイス装着後の状態における断面図である。 図12は、第5の実施形態に係る降着装置の騒音低減デバイス装着後の状態における右側面図である。 図13は、第5の実施形態に係る降着装置の騒音低減デバイス装着後の状態における断面図である。
添付図面を参照して、本発明による降着装置及び降着装置用騒音低減デバイスを実施するための形態を以下に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る降着装置1Aの展開状態における左側面図(a)、正面図(b)、及び右側面図(c)を示す。ここで、展開状態は、離着陸のために降着装置1Aが機体から突き出した状態である。降着装置1Aは、例えば、航空機の主脚として提供される。降着装置1Aは、脚10Aと、車輪25と、サイドブレース40と、外舷扉31と、中舷扉32と、内舷扉33と、気流流入防止板17を備える。脚10Aは、トラニオン11と、脚柱12と、棒状部13及び14と、板状部15及び16と、ピストン22と、トルクリンク20と、車輪支持部19を備える。機体の前後方向に平行な回転軸S1がトラニオン11を貫いている。トラニオン11は、回転軸S1に沿って延びる形状を有する。車輪支持部19は、車輪25を回転可能に支持する。脚柱12は、トラニオン11及び車輪支持部19を接続する。脚柱12は、トラニオン11に結合し、ピストン22を介して車輪支持部19に接続する。ピストン22は、伸縮自在であり、着陸時の衝撃を吸収する。トルクリンク20は、車輪支持部19及び車輪25が脚柱12に対してピストン22の軸まわりに回転することを防止する。棒状部13は、脚柱12の機体前方側に配置され、脚柱12に対して斜めになるように脚柱12及びトラニオン11に結合する。棒状部13は、機体前後方向の荷重を受け持つ張出し部である。棒状部14は、脚柱12の機体後方側に配置され、脚柱12に対して斜めになるように脚柱12及びトラニオン11に結合する。棒状部14は、機体前後方向の荷重を受け持つ張出し部である。板状部15は、脚柱12と棒状部13の間を塞いでいる。板状部16は、脚柱12と棒状部14の間を塞いでいる。外舷扉31は、図示されないリンクを介して脚10Aに取り付けられている。なお、外舷扉31は、機体側(例えば主翼構造)に取り付けられる場合がある。この場合、外舷扉31はリンク機構を介して脚10Aに接続される。中舷扉32は、脚柱12に固定的に取り付けられている。内舷扉33は、ヒンジ34を介して中舷扉32に取り付けられている。脚10Aは、図示されないアクチュエータによって回転軸S1まわりに回転されることで、展開状態と格納状態とを遷移する。サイドブレース40は、脚10Aを展開状態に保持する。外舷扉31、中舷扉32、及び内舷扉33は、脚10Aが展開状態のとき脚10Aの機体側方側に配置される。気流流入防止板17は、脚10Aの長手方向に延びる形状を有し、トラニオン11側のトラニオン側部分17aと、車輪支持部19側の車輪支持部側部分17bを備える。棒状部13に沿って延びるトラニオン側部分17aと脚柱12に沿って延びる車輪支持部側部分17bとが斜めに結合している。
図2を参照して、脚10Aと中舷扉32の間に脚・脚扉間空間81が設けられている。板状部15は、気流が脚柱12と棒状部13の間を通過して脚・脚扉間空間81に流入することを防止し、且つ、気流が脚柱12と棒状部13の間を通過して脚・脚扉間空間81から流出することを防止する気流流入・流出防止手段として機能する。したがって、脚柱12と棒状部13の間を通過して脚・脚扉間空間81に流入する気流による騒音が防止され、脚柱12と棒状部13の間を通過して脚・脚扉間空間81から流出する気流による騒音が防止される。板状部16は、気流が脚柱12と棒状部14の間を通過して脚・脚扉間空間81に流入することを防止し、且つ、気流が脚柱12と棒状部14の間を通過して脚・脚扉間空間81から流出することを防止する気流流入・流出防止手段として機能する。したがって、脚柱12と棒状部14の間を通過して脚・脚扉間空間81に流入する気流による騒音が防止され、脚柱12と棒状部14の間を通過して脚・脚扉間空間81から流出する気流による騒音が防止される。
気流流入防止板17は、脚10A及び脚・脚扉間空間81の機体前方側に配置されるように中舷扉32に固定され、気流が脚・脚扉間空間81に機体前方側から流入することを防止する気流流入防止手段として機能する。したがって、脚・脚扉間空間81に機体前方側から流入する気流による騒音が防止される。
気流流入防止板17が中舷扉32に固定され、中舷扉32が脚柱12に固定されているため、気流流入防止板17が棒状部13及び脚柱12に接触することが防がれる。なお、中舷扉32及び気流流入防止板17が気流にあおられても気流流入防止板17が棒状部13及び脚柱12に接触しないように、気流流入防止板17と棒状部13及び脚柱12の間に騒音低減効果に影響を与えない程度の隙間82が設けられる。気流流入防止板17が脚10A及び脚・脚扉間空間81の機体前方側に配置されるため、気流が機体前方から脚・脚扉間空間81に流入することを防止して騒音低減効果を確保することができる。更に、気流流入防止板17の脚10A側にゴム製の保護材70Aが貼り付けられているため、不慮の接触による脚10Aの損傷が防止される。気流流入防止板17は、軽量な材料により形成されることが好ましい。軽量な材料として、繊維強化プラスチックのような複合材料、及び、アルミニウム材料が例示される。なお、気流流入防止板17を脚10Aに設ける場合、気流流入防止板17を脚10Aに取り付けるための加工により脚10Aの強度が低下するおそれがある。脚10Aの強度低下を防止するために取り付けアタッチメントを使用して気流流入防止板17を脚10Aに取り付けると、機体の重量が増加してしまう。気流流入防止板17を中舷扉32に設けることで、脚10Aの強度低下及び機体の重量増加が防止される。また、気流流入防止板17を脚10Aではなく中舷扉32に設けることで、脚10Aが備える配管及び配線と気流流入防止板17とが干渉することが防止される。
脚柱12、棒状部13、棒状部14、板状部15、及び板状部16は、一体部品として形成されることが好ましい。一体部品として形成することで、脚10Aの重量増加を防ぎながら必要な強度を確保することができる。例えば、脚柱12、棒状部13、棒状部14、板状部15、及び板状部16は鋳物部品として形成され得る。
図3を参照して、格納状態において、脚10A及び車輪25は機体から突き出さない。このとき、外舷扉31、中舷扉32、及び内舷扉33の各々は、主翼の下面の一部又は胴体の下面の一部を形成する。
脚10Aにおいて、棒状部13及び14のいずれか一方だけが設けられる場合がある。棒状部13が設けられない場合には板状部15は設けられず、棒状部14が設けられない場合には板状部16は設けられない。
本実施形態において、板状部15、16、及び気流流入防止板17の各々は、単独でも騒音低減効果を奏するが、これらを組み合わせて用いることでより強力な騒音低減効果を奏する。
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態に係る降着装置1Bの展開状態における左側面図(a)、正面図(b)、及び右側面図(c)を示す。降着装置1Bは、第1の実施形態に係る降着装置1Aにおいて気流流入防止板17が気流流入防止板18で置き換えられたものである。気流流入防止板18は、脚柱12に沿って直線的に延びており、屈曲部や湾曲部を有しない。
図5を参照して、気流流入防止板18は、脚10A及び中舷扉32の間の脚・脚扉間空間81に気流が機体前方側から流入することを防止するように中舷扉32に固定され、気流流入防止手段として機能する。したがって、脚・脚扉間空間81に機体前方側から流入する気流による騒音が防止される。
気流流入防止板18が中舷扉32に固定され、中舷扉32が脚柱12に固定されているため、気流流入防止板18が脚柱12に接触することが防がれる。なお、中舷扉32及び気流流入防止板18が気流にあおられても気流流入防止板18が脚柱12に接触しないように、気流流入防止板18と脚柱12の間に騒音低減効果に影響を与えない程度の隙間83が設けられる。更に、気流流入防止板18の脚10A側にゴム製の保護材70Bが貼り付けられているため、不慮の接触による脚10Aの損傷が防止される。気流流入防止板18は、軽量な材料により形成されることが好ましい。軽量な材料として、繊維強化プラスチックのような複合材料、及び、アルミニウム材料が例示される。また、気流流入防止板18を脚10Aではなく中舷扉32に設けることで、気流流入防止板17を脚10Aではなく中舷扉32に設けた場合と同様の効果が得られる。
気流流入防止板18は、脚柱12に沿って直線的に延びるように、脚柱12の直近の機体前方側位置に設けられる。このため、気流流入防止板18は、構造が簡素化され、且つ、小型化される。これにより、降着装置1Bは、軽量化され、且つ、低コスト化される。
本実施形態において、板状部15、16、及び気流流入防止板18の各々は、単独でも騒音低減効果を奏するが、これらを組み合わせて用いることでより強力な騒音低減効果を奏する。
(第3の実施形態)
図6は、本発明の第3の実施形態に係る降着装置1Cの騒音低減デバイス装着前の状態における左側面図(a)、正面図(b)、及び右側面図(c)を示す。降着装置1Cは、脚10Bと、車輪25と、サイドブレース40と、外舷扉31と、中舷扉32と、内舷扉33を備える。脚10Bは、上述の脚10Aと同様にトラニオン11と、脚柱12と、棒状部13及び14と、ピストン22と、トルクリンク20と、車輪支持部19を備えるが、板状部15及び16を備えない。車輪25、サイドブレース40、外舷扉31、中舷扉32、及び内舷扉33は、第1又は第2の実施形態に係る車輪25、サイドブレース40、外舷扉31、中舷扉32、及び内舷扉33と同様である。ただし、中舷扉32には気流流入防止板17及び気流流入防止板18のいずれも設けられていない。
図7を参照して、脚10Bと中舷扉32の間に脚・脚扉間空間81が設けられている。脚10Bにおいて、脚柱12及び棒状部13の間に肉抜き穴85が形成され、脚柱12及び棒状部14の間に肉抜き穴86が形成されている。肉抜き穴85を通過して脚・脚扉間空間81に流入する気流により騒音が発生し、肉抜き穴86を通過して脚・脚扉間空間81に流入する気流により騒音が発生し、脚・脚扉間空間81に機体前方側から流入して肉抜き穴85から流出する気流により騒音が発生し、脚・脚扉間空間81に機体前方側から流入して肉抜き穴86から流出する気流により騒音が発生し、脚・脚扉間空間81に機体前方側から流入して機体後方側から流出する気流により騒音が発生する。
図8は、脚10Bに装着される騒音低減デバイス51を示す。騒音低減デバイス51は、気流流入・流出防止板61と、気流流入・流出防止板61を脚10Bに固定するバンド75を備える。
図9を参照して、気流流入・流出防止板61は、薄い板形状を有し、平板部分61aと、平板部分61bと、湾曲部分61cを備える。湾曲部分61cは、平板部分61a及び平板部分61bの間に配置され、脚柱12の形状に対応するように湾曲している。気流流入・流出防止板61は、脚10Bの中舷扉32側に配置されるように、バンド75により棒状部13及び棒状部14に固定される。平板部分61aは、気流が肉抜き穴85を通過して脚・脚扉間空間81に流入することを防止し、且つ、気流が肉抜き穴85を通過して脚・脚扉間空間81から流出することを防止する気流流入・流出防止手段として機能する。したがって、肉抜き穴85を通過して脚・脚扉間空間81に流入する気流による騒音が防止され、肉抜き穴85を通過して脚・脚扉間空間81から流出する気流による騒音が防止される。平板部分61bは、気流が肉抜き穴86を通過して脚・脚扉間空間81に流入することを防止し、且つ、気流が肉抜き穴86を通過して脚・脚扉間空間81から流出することを防止する気流流入・流出防止手段として機能する。したがって、肉抜き穴86を通過して脚・脚扉間空間81に流入する気流による騒音が防止され、肉抜き穴86を通過して脚・脚扉間空間81から流出する気流による騒音が防止される。
気流流入・流出防止板61は、軽量な材料により形成されることが好ましい。気流流入・流出防止板61の材料として、湾曲部分61cの曲げ加工が容易なアルミニウム材料や、湾曲部分61cの成形が容易な複合材料が例示される。バンド75は、ステンレスのような金属製であることが好ましい。これにより、バンド75の劣化による気流流入・流出防止板61の落下が防止される。
騒音低減デバイス51は、平板部分61aと棒状部13の間に配置されるゴム製の保護材70Dと、平板部分61bと棒状部14の間に配置されるゴム製の保護材70Eと、湾曲部分61cと脚柱12の間に配置されるゴム製の保護材70Cを備える。保護材70C〜70Eにより、脚10Bの損傷が防止される。
本実施形態によれば、騒音低減デバイス51を後付けアタッチメントとして脚10Bに装着することにより、騒音が低減される。
(第4の実施形態)
図10に示すように、本発明の第4の実施形態において、第3の実施形態に係る騒音低減デバイス51のかわりに騒音低減デバイス52が脚10Bに装着される。騒音低減デバイス52は、気流流入・流出防止板62Aと、気流流入・流出防止板62Bと、気流流入・流出防止板62A及び62Bを脚10Bに固定するバンド75を備える。
図11を参照して、気流流入・流出防止板62A及び62Bは、薄い板形状を有する。気流流入・流出防止板62Aは、脚10Bの中舷扉32側に配置されるように、バンド75で棒状部13及び脚柱12に固定される。気流流入・流出防止板62Bは、脚10Bの中舷扉32側に配置されるように、バンド75で棒状部14及び脚柱12に固定される。気流流入・流出防止板62Aは、気流が肉抜き穴85を通過して脚・脚扉間空間81に流入することを防止し、且つ、気流が肉抜き穴85を通過して脚・脚扉間空間81から流出することを防止する気流流入・流出防止手段として機能する。したがって、肉抜き穴85を通過して脚・脚扉間空間81に流入する気流による騒音が防止され、肉抜き穴85を通過して脚・脚扉間空間81から流出する気流による騒音が防止される。気流流入・流出防止板62Bは、気流が肉抜き穴86を通過して脚・脚扉間空間81に流入することを防止し、且つ、気流が肉抜き穴86を通過して脚・脚扉間空間81から流出することを防止する気流流入・流出防止手段として機能する。したがって、肉抜き穴86を通過して脚・脚扉間空間81に流入する気流による騒音が防止され、肉抜き穴86を通過して脚・脚扉間空間81から流出する気流による騒音が防止される。
気流流入・流出防止板62A及び62Bは、軽量な材料により形成されることが好ましい。軽量な材料として、繊維強化プラスチックのような複合材料、及び、アルミニウム材料が例示される。バンド75は、ステンレスのような金属製であることが好ましい。これにより、バンド75の劣化による気流流入・流出防止板62A及び62Bの落下が防止される。
騒音低減デバイス52は、気流流入・流出防止板62Aと棒状部13の間に配置されるゴム製の保護材70Hと、気流流入・流出防止板62Aと脚柱12の間に配置されるゴム製の保護材70Fと、気流流入・流出防止板62Bと棒状部14の間に配置されるゴム製の保護材70Iと、気流流入・流出防止板62Bと脚柱12の間に配置されるゴム製の保護材70Gを備える。保護材70F〜70Iにより、脚10Bの損傷が防止される。
本実施形態によれば、騒音低減デバイス52を後付けアタッチメントとして脚10Bに装着することにより、騒音が低減される。
(第5の実施形態)
図12に示すように、本発明の第5の実施形態において、第3の実施形態に係る騒音低減デバイス51のかわりに騒音低減デバイス53が脚10Bに装着される。騒音低減デバイス53は、気流流入・流出防止板63Aと、気流流入・流出防止板63Bと、気流流入・流出防止板63A及び63Bを脚10Bに固定するバンド75を備える。
図13を参照して、気流流入・流出防止板63A及び63Bの各々は、薄い板状部から構成される箱構造を有する。したがって、気流流入・流出防止板63A及び63Bは、軽量で強度が高い。気流流入・流出防止板63Aは、肉抜き穴85に配置されるように、バンド75で棒状部13及び脚柱12に固定される。気流流入・流出防止板63Bは、肉抜き穴86に配置されるように、バンド75で棒状部14及び脚柱12に固定される。気流流入・流出防止板63Aは、気流が肉抜き穴85を通過して脚・脚扉間空間81に流入することを防止し、且つ、気流が肉抜き穴85を通過して脚・脚扉間空間81から流出することを防止する気流流入・流出防止手段として機能する。したがって、肉抜き穴85を通過して脚・脚扉間空間81に流入する気流による騒音が防止され、肉抜き穴85を通過して脚・脚扉間空間81から流出する気流による騒音が防止される。気流流入・流出防止板63Bは、気流が肉抜き穴86を通過して脚・脚扉間空間81に流入することを防止し、且つ、気流が肉抜き穴86を通過して脚・脚扉間空間81から流出することを防止する気流流入・流出防止手段として機能する。したがって、肉抜き穴86を通過して脚・脚扉間空間81に流入する気流による騒音が防止され、肉抜き穴86を通過して脚・脚扉間空間81から流出する気流による騒音が防止される。
気流流入・流出防止板63A及び63Bは、軽量な材料により形成されることが好ましい。気流流入・流出防止板63A及び63Bの材料として、曲げ加工が容易なアルミニウム材料や、成形が容易な複合材料が例示される。バンド75は、ステンレスのような金属製であることが好ましい。これにより、バンド75の劣化による気流流入・流出防止板63A及び63Bの落下が防止される。
騒音低減デバイス53は、ゴム製の保護材70J及び70Kを備える。保護材70Jは、気流流入・流出防止板63Aと棒状部13の間、及び、気流流入・流出防止板63Aと脚柱12の間に配置される。保護材70Kは、気流流入・流出防止板63Bと棒状部14の間、及び、気流流入・流出防止板63Bと脚柱12の間に配置される。保護材70J及び70Kにより、脚10Bの損傷が防止される。
本実施形態によれば、騒音低減デバイス53を後付けアタッチメントとして脚10Bに装着することにより、騒音が低減される。
上記実施形態は、互いに組み合わせることが可能である。
1A、1B、1C…降着装置
10A、10B…脚
11…トラニオン
12…脚柱
13、14…棒状部
15、16…板状部
17、18…気流流入防止板
17a…トラニオン側部分
17b…車輪支持部側部分
19…車輪支持部
20…トルクリンク
22…ピストン
25…車輪
31…外舷扉
32…中舷扉
33…内舷扉
34…ヒンジ
40…サイドブレース
51、52、53…騒音低減デバイス
61、62A、62B、63A、63B…気流流入・流出防止板
61a、61b…平板部分
61c…湾曲部分
70A〜70J…保護材
75…バンド
81…脚・脚扉間空間
82、83…隙間
85、86…肉抜き穴
S1…回転軸

Claims (6)

  1. 脚と、
    前記脚に取り付けられた脚扉とを具備し、
    前記脚は、
    トラニオンと、
    車輪を支持する車輪支持部と、
    前記トラニオン及び前記車輪支持部を接続する脚柱と、
    前記脚柱の機体前方側又は機体後方側に配置され、前記脚柱に対して斜めになるように前記脚柱及び前記トラニオンに結合する棒状部とを備え、
    前記脚扉は、前記脚が展開した状態で前記脚の機体側方側に配置され、
    前記脚と前記脚扉の間に脚・脚扉間空間が設けられ、
    前記脚は、気流が前記脚柱と前記棒状部の間を通過して前記脚・脚扉間空間に流入することにより発生する騒音を防止し、且つ、気流が前記脚柱と前記棒状部の間を通過して前記脚・脚扉間空間から流出することにより発生する騒音を防止する気流流入・流出防止手段を備え、
    前記気流流入・流出防止手段は、前記脚柱と前記棒状部の間を塞ぐ板状部であり、
    前記脚柱、前記棒状部、及び前記板状部は一体部品として形成された
    降着装置。
  2. 脚と、
    前記脚に取り付けられた脚扉とを具備し、
    前記脚は、
    トラニオンと、
    車輪を支持する車輪支持部と、
    前記トラニオン及び前記車輪支持部を接続する脚柱と、
    前記脚柱の機体前方側又は機体後方側に配置され、前記脚柱に対して斜めになるように前記脚柱及び前記トラニオンに結合する棒状部とを備え、
    前記脚扉は、前記脚が展開した状態で前記脚の機体側方側に配置され、
    前記脚と前記脚扉の間に脚・脚扉間空間が設けられ、
    前記脚は、気流が前記脚柱と前記棒状部の間を通過して前記脚・脚扉間空間に流入することを防止し、且つ、気流が前記脚柱と前記棒状部の間を通過して前記脚・脚扉間空間から流出することを防止する気流流入・流出防止板を備え、
    前記気流流入・流出防止板は、前記脚にバンドで固定され、
    前記気流流入・流出防止板と前記脚の間にゴム製の保護材が設けられ、
    前記気流流入・流出防止板は、前記脚柱と前記棒状部の間を塞ぐ
    降着装置。
  3. 気流流入防止板を更に具備し、
    前記脚扉は前記脚に固定され、
    前記気流流入防止板は、気流が前記脚・脚扉間空間に機体前方側から流入することを防止するように前記脚扉に固定され、
    前記気流流入防止板の前記脚側にゴム製の保護材が設けられた
    請求項1又は2に記載の降着装置。
  4. 前記気流流入防止板は、前記脚及び前記脚・脚扉間空間の機体前方側に配置された
    請求項3の降着装置。
  5. 前記気流流入防止板は、前記脚柱に沿って直線的に延びるように設けられた
    請求項3の降着装置。
  6. 気流流入・流出防止板と、
    前記気流流入・流出防止板を脚に固定するバンドと、
    前記気流流入・流出防止板の前記脚側に設けられるゴム製の保護材とを具備し、
    前記脚は、
    トラニオンと、
    車輪を支持する車輪支持部と、
    前記トラニオン及び前記車輪支持部を接続する脚柱と、
    前記脚柱の機体前方側又は機体後方側に配置され、前記脚柱に対して斜めになるように前記脚柱及び前記トラニオンに結合する棒状部とを備え、
    前記脚が展開した状態で前記脚の機体側方側に配置される脚扉が前記脚に取り付けられ、
    前記脚と前記脚扉の間に脚・脚扉間空間が設けられ、
    前記気流流入・流出防止板は、気流が前記脚柱と前記棒状部の間を通過して前記脚・脚扉間空間に流入することを防止し、且つ、気流が前記脚柱と前記棒状部の間を通過して前記脚・脚扉間空間から流出することを防止するように前記脚柱と前記棒状部の間を塞ぐ
    降着装置用騒音低減デバイス。
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