JP5416674B2 - 絶縁基板およびその製造方法ならびにそれを用いた光源モジュールおよび液晶表示装置 - Google Patents

絶縁基板およびその製造方法ならびにそれを用いた光源モジュールおよび液晶表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、発光素子に用いられる絶縁基板に関するものであり、詳しくは発光ダイオード(以下、「LED」という。)に用いられる絶縁基板およびその製造方法ならびにそれを用いた光源モジュールおよび液晶表示装置に関するものである。
一般的に、LEDは、蛍光灯と比較して、電力使用量が1/100、寿命が40倍(40000時間)と言われている。このような省電力かつ長寿命という特徴が、環境重視の流れの中でLEDが採用される重要な要素となっている。
特に白色LEDは、演色性に優れ、蛍光灯に比べて電源回路が簡便であるというメリットもあることから、照明用光源としての期待が高まっている。
近年、照明用光源として要求される発光効率の高い白色LED(30〜150lm/W)も続々と登場し、実用時における光の利用効率の点では、蛍光灯(20〜110lm/W)を逆転している。
これにより、蛍光灯にかわり白色LEDの実用化の流れが一気に高まり、液晶表示装置のバックライトや照明用光源として白色LEDが採用されるケースも増えつつある。
ところで、高輝度化を達成するためにLEDチップに電流を大量に流すと、発熱量が増大して波長変換用蛍光体担持樹脂材料の経時劣化を促進し、その結果、長寿命という特徴が犠牲になるという問題点が指摘されている。
実際、従来のLEDにおいては、長時間駆動させたり、発光輝度を高めるために高電流駆動させたりすると、LEDチップが著しく発熱して高温状態となり、熱劣化するという問題が生じている。
このような問題を解消するため、アルミニウム基板の表面を陽極酸化皮膜で被覆した絶縁基板が提案されており(例えば、特許文献1〜7を参照)、陽極酸化皮膜が絶縁性を有するとともに、アルミニウム基板が高い熱伝導性を有するため、良好な放熱性が得られることが期待されている。
実開昭55−154564号公報 特開平6−45515号公報 特開平7−14938号公報 特表平11−504387号公報 特開2006−344978号公報 特開2007−251176号公報 特開2009−164583号公報
本発明者は、特許文献1〜7に記載の絶縁基板について検討を行った結果、スルーホールを設け、熱を多量に発生する素子(例えば、LED、パワーチップ等)を実装して使用すると、絶縁基板の母材であるアルミニウム基板と絶縁層である陽極酸化皮膜との熱膨張率の差に起因して、スルーホールの開口部付近の陽極酸化皮膜に割れや亀裂が生じ、絶縁性(耐電圧)が劣ることが明らかとなった。
そこで、本発明は、良好な放熱性を維持し、LED用途に用いた場合でもあっても絶縁性に優れる絶縁基板およびその製造方法ならびにそれを用いた光源モジュールおよび液晶表示装置を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、スルーホールを特定形状とした絶縁基板(陽極酸化皮膜付きアルミニウム基板)を用いることにより、LED用途に用いた場合でもあっても優れた絶縁性と放熱性を両立できることを見出し、本発明を完成させた。即ち、本発明は、以下の(1)〜(10)を提供する。
(1)アルミニウム基板と、
上記アルミニウム基板の厚さ方向に貫通形成されたスルーホールと、を具備し、
少なくとも上記アルミニウム基板の表面および裏面ならびに上記スルーホールの内壁面が陽極酸化皮膜で被覆された絶縁基板であって、
上記スルーホールは、上記絶縁基板の表面および裏面から内部に向かうに従って直径が小さくなる形状であり、
上記絶縁基板の表面および裏面における上記スルーホールの開口径のうち値が小さい方の開口径である上記スルーホールの最大直径(d0)および、上記スルーホールの、上記絶縁基板の厚み方向の中心部付近における最小直径(dr)と、上記絶縁基板の板厚(t)との関係が下記式(I)を満たす絶縁基板。
0.5×t≦(d0−dr)<t ・・・(I)
(2)上記アルミニウム基板のアルミニウム純度が99.90質量%以上である上記(1)に記載の絶縁基板。
(3)LED用途に用いる上記(1)または(2)に記載の絶縁基板。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の絶縁基板を製造する絶縁基板の製造方法であって、
アルミニウム基板の厚さ方向にスルーホールを貫通形成するスルーホール形成工程と、
上記スルーホール形成工程の後に溶解処理を施し、上記スルーホールの開口部の少なくともエッジ部分を溶解する溶解処理工程と、
上記溶解処理工程の後に陽極酸化処理を施し、上記アルミニウム基板の表面および裏面ならびに上記スルーホールの内壁面を陽極酸化皮膜で被覆する陽極酸化処理工程と、を有する絶縁基板の製造方法。
(5)上記溶解処理が、フォトエッチング処理である上記(4)に記載の絶縁基板の製造方法。
(6)上記スルーホール形成工程の後であって上記陽極酸化処理工程の前に、上記アルミニウム基板を所望の形状で個片化可能にする個片化工程を有する上記(4)または(5)に記載の絶縁基板の製造方法。
(7)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の絶縁基板と、
上記アルミニウム基板の表面に実装される発光源と、
上記アルミニウム基板の裏面に設けられる、上記スルーホールを通じて上記発光源と電気的に接続する配線層と、を具備する光源モジュール。
(8)上記発光源が、LEDである上記(7)に記載の光源モジュール。
(9)バックライトユニット用途に用いる上記(7)または(8)に記載の光源モジュール。
(10)上記(9)に記載の光源モジュールと、上記光源モジュールの光出射側に配置される液晶ディスプレイパネルとを具備する液晶表示装置。
以下に説明するように、本発明によれば、良好な放熱性を維持し、LED用途に用いた場合でもあっても絶縁性に優れる絶縁基板およびその製造方法ならびにそれを用いた光源モジュールおよび液晶表示装置を提供することができる。
図1は、本発明の絶縁基板の好適な実施形態の一例を示す断面模式図である。 図2は、本発明の絶縁基板の製造方法における個片化工程(ルーティング加工)を説明するための模式図である。 図3は、本発明の光源モジュールの好適な実施形態の一例を示す模式的な断面図である。 図4は、本発明の光源モジュールの他の好適な実施形態を示す模式的な断面図である。 図5は、本発明の光源モジュールの他の好適な実施形態を示す模式的な断面図である。 図6は、本発明の光源モジュールをバックライトユニット用途に用いた一形態を示す模式的な断面図である。 図7は、実施例で作製した絶縁基板(個片化前)のサイズ等を示す加工図面である。
〔絶縁基板〕
以下に、本発明の絶縁基板について詳細に説明する。
本発明の絶縁基板は、アルミニウム基板と上記アルミニウム基板の厚さ方向に貫通形成されたスルーホールとを具備し、少なくとも上記アルミニウム基板の表面および裏面ならびに上記スルーホールの内壁面が陽極酸化皮膜で被覆された絶縁基板であって、上記スルーホールは、上記絶縁基板の表面および裏面から内部に向かうに従って直径が小さくなる形状であり、上記絶縁基板の表面および裏面における上記スルーホールの開口径のうち値が小さい方の開口径である上記スルーホールの最大直径(d0)および上記絶縁基板の厚み方向の中心部付近における上記スルーホールの最小直径(dr)と、上記絶縁基板の板厚(t)との関係が上記式(I)を満たす絶縁基板である。
次に、本発明の絶縁基板の構成について、図1を用いて説明する。
図1は、本発明の絶縁基板の好適な実施形態の一例を示す断面模式図である。
図1に示すように、本発明の絶縁基板1は、アルミニウム基板2とスルーホール3とを具備し、少なくともアルミニウム基板2の表面および裏面(図1においては更に端面も含む)ならびにスルーホール3の内壁面が陽極酸化皮膜4で被覆されている。
以下に、本発明の絶縁基板を構成するアルミニウム基板、スルーホールおよび陽極酸化皮膜について詳述する。
<アルミニウム基板>
上記アルミニウム基板としては、純アルミニウム基板のほか、アルミニウムを主成分とし微量の異元素を含む合金板;低純度のアルミニウム(例えば、リサイクル材料)に高純度アルミニウムを蒸着させた基板;シリコンウエハー、石英、ガラス等の表面に蒸着、スパッタ等の方法により高純度アルミニウムを被覆させた基板;アルミニウムをラミネートした樹脂基板;等を用いることもできる。
ここで、上記合金板に含まれてもよい異元素としては、ケイ素、鉄、銅、マンガン、マグネシウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタン等が挙げられ、合金中の異元素の含有量は、10質量%以下であるのが好ましい。
上記アルミニウム基板の厚さは、特に限定されないが、本発明の光源モジュールを低背化する観点から、0.2〜0.5mmであるのが好ましい。なお、アルミニウム基板を、所望の形状に加工することで、設計変更等にも柔軟に対応できる。
また、上記アルミニウム基板のアルミニウム純度は、高い方が好ましい。具体的には、アルミニウム純度が、99.90質量%以上であるのが好ましく、99.99質量%以上であるのがより好ましい。
アルミニウム純度が上記範囲であると、上記アルミニウム基板中のSi、Fe等の不純物が極めて微量となり、後述する陽極酸化処理を施して形成される陽極酸化皮膜中に残存する金属間化合物の個数が低減し、絶縁性および透明性が良好となる。
更に、上記アルミニウム基板に対して後述する陽極酸化処理を施す面は、あらかじめ脱脂処理および鏡面仕上げ処理が施されるのが好ましい。
脱脂処理は、酸、アルカリ、有機溶剤等を用いて、アルミニウム基板に付着した埃、脂、樹脂等の有機成分等を溶解させて除去することを目的として行われる。脱脂処理には、従来公知の脱脂剤を用いることができる。具体的には、例えば、市販されている各種脱脂剤を所定の方法で用いることにより行うことができる。
鏡面仕上げ処理は、アルミニウム基板の面の凹凸、例えば、アルミニウム基板の圧延時に発生した圧延筋等をなくすために行われる。鏡面仕上げ処理は、特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。具体的には、例えば、機械研磨、化学研磨、電解研磨により行うことができる。
<スルーホール>
上記スルーホールは、上記アルミニウム基板に後述する陽極酸化処理を施して陽極酸化皮膜を形成する前に、上記アルミニウム基板の厚さ方向に貫通形成して設けられる。
これにより、上記スルーホールの内壁面も陽極酸化皮膜で被覆される。
なお、上記スルーホールが形成される個数は、実施態様に応じて変更されるため、特に限定されない。
本発明においては、上記スルーホールは、本発明の絶縁基板の厚み方向の中心部付近が括れたいわゆる糸巻き形状であり、具体的には、上記スルーホールの最大直径(d0)および最小直径(dr)と、上記絶縁基板の板厚(t)との関係が下記式(I)を満たすものである。
0.5×t≦(d0−dr)<t ・・・(I)
ここで、スルーホールの最大直径(d0)とは、図1中にも示すように、本発明の絶縁基板1の表面および裏面における直径、すなわち、スルーホールの開口径をいい、表面における開口径と裏面における開口径が異なる場合は値が小さい方の開口径をいう。
また、スルーホールの最小直径(dr)とは、図1中にも示すように、本発明の絶縁基板1の厚み方向の中心部付近に形成される最短の直径をいう。
更に、板厚(t)は、図1中にも示すように、本発明の絶縁基板1の厚みをいう。
上記式(I)を満たすスルーホールを具備することにより、良好な放熱性を維持し、LED用途に用いた場合でもあっても絶縁性に優れる絶縁基板となる。
これは、スルーホールが直管状であると、アルミニウム基板と陽極酸化皮膜との熱膨張率の差に起因して応力が集中する箇所が多かったのに対し、スルーホールが糸巻き形状であると、上記応力の集中が緩和されるためであると考えられる。
なお、スルーホールの最大直径(d0)と最小直径(dr)との差を絶縁基板の板厚(t)との関係で規定しているのは、本発明の光源モジュールにおいてスルーホール内に設けられる後述する配線層材料(例えば、銅等)の形成方法(例えば、電解めっき処理による充填)を考慮したものであり、d0−drの値が、板厚の半分以上であると導通信頼性が十分となり、板厚より小さいと配線層材料の無駄を抑制することができる。
また、本発明においては、上記スルーホールの内壁面は、90度以下の角度を有する屈曲面を有していないことが好ましく、湾曲面または湾曲面および平滑面で構成されているのがより好ましい。
更に、本発明においては、上記スルーホールの形状は、上記式(I)を満たし、必要な配線をその中に入れて確保できる大きさ(最小直径)であれば特に限定されないが、最終的なチップの大きさや、より確実な配線の形成を考えると、0.01〜2mmφが好ましく、0.05〜1mmφがより好ましく、0.1〜0.8mmφが特に好ましい。
<陽極酸化皮膜>
上記陽極酸化皮膜は、上記アルミニウム基板の表面および裏面ならびに上記スルーホールの内壁面を被覆する酸化皮膜であり、上記スルーホールが形成された上記アルミニウム基板に対して後述する陽極酸化処理を施すことにより形成される。
上記陽極酸化皮膜の厚さは、絶縁性の観点から、5〜75μmであるのが好ましく、10〜50μmであるのがより好ましい。
〔絶縁基板の製造方法〕
以下に、本発明の絶縁基板の製造方法について詳細に説明する。
本発明の絶縁基板の製造方法は、上記アルミニウム基板の厚さ方向にスルーホールを貫通形成するスルーホール形成工程と、上記スルーホール形成工程の後に溶解処理を施して上記スルーホールの開口部の少なくともエッジ部分を溶解する溶解処理工程と、上記溶解処理工程の後に陽極酸化処理を施し、上記アルミニウム基板の表面および裏面ならびに上記スルーホールの内壁面を上記陽極酸化皮膜で被覆する陽極酸化処理工程とを有する絶縁基板の製造方法である。
次に、スルーホール形成工程、溶解処理工程および陽極酸化処理工程ならびに所望により施してもよい他の処理工程について説明する。
<スルーホール形成工程>
上記スルーホール形成工程は、上記アルミニウム基板の厚さ方向に上記スルーホールを貫通形成する工程である。
上記スルーホールの形成に際しては、従来公知の方法を採用することができ、例えば、以下に詳述するドリル加工、金型よる打ち抜き加工(以下、単に「金型加工」という。)、ウェットエッチング加工等を用いることができる。
また、上記スルーホールの形成に際しては、後述する陽極酸化処理工程における上記アルミニウム基板の体積膨張を考慮して、目的のホール径よりもわずかに大径に形成することが好ましい。
(ドリル加工)
上記ドリル加工の方法は特に限定されず、従来公知のプリント基板加工機を用いて加工することができるが、例えば、特開2006−339318号公報の[0012]〜[0015]段落および図面に記載されたプリント基板外形加工機を用いて加工する方法が作業効率向上の観点から好ましい。
(金型加工)
上記金型加工は特に限定されず、せん断により打ち抜く従来公知の方法により加工することができるが、例えば、特開2010−182719号公報の[0043]段落および[図11]に記載された打ち抜き加工であるのがスルーホールの開口部周辺に形成されるバリの発生を抑制できる理由から好ましい。
(ウェットエッチング加工)
上記ウェットエッチング加工は特に限定されず、半導体装置用リードフレームや高精細シヤドウマスク等のエッチング部品の製造に使用される従来公知のエッチング方法により加工することができるが、例えば、特開2003−277955号公報に記載された金属薄板加工方法であるのがスルーホールを狭ピッチ化することができる理由から好ましい。
なお、本発明においては、上記ウェットエッチング加工が溶解処理(例えば、アルカリエッチング処理、フォトエッチング処理等)を伴う場合、スルーホールの形成と同時にスルーホールの開口部のエッジ部分を溶解させることができるため、上記スルーホール形成工程と上記溶解処理工程とを同時に施していると言える。
<溶解処理工程>
上記溶解処理工程は、上記スルーホール形成工程の後に溶解処理を施して上記スルーホールの開口部の少なくともエッジ部分を溶解する工程である。
上記溶解処理としては、例えば、以下に詳述する化学研磨処理、電解研磨処理、アルカリエッチング処理、フォトエッチング処理等が挙げられる。
(化学研磨処理)
上記化学研磨処理としては、例えば、「アルミニウムハンドブック」,第6版,(社)日本アルミニウム協会編,2001年,p.164−165に記載されている各種の方法等が挙げられる。
また、リン酸−硝酸法、Alupol I法、Alupol V法、Alcoa R5法、H3PO4−CH3COOH−Cu法、H3PO4−HNO3−CH3COOH法が好適に例示される。中でも、リン酸−硝酸法、H3PO4−CH3COOH−Cu法、H3PO4−HNO3−CH3COOH法が好ましい。
(電解研磨処理)
上記電解研磨処理としては、例えば、「アルミニウムハンドブック」,第6版,(社)日本アルミニウム協会編,2001年,p.164−165に記載されている各種の方法;米国特許第2708655号明細書に記載されている方法;「実務表面技術」,vol.33,No.3,1986年,p.32−38に記載されている方法;等が好適に挙げられる。
(アルカリエッチング処理)
上記アルカリエッチング処理は、上記スルーホールが形成された上記アルミニウム基板をアルカリ溶液に接触させる処理である。
ここで、アルカリ溶液に用いられるアルカリとしては、例えば、カセイアルカリ、アルカリ金属塩が挙げられる。具体的には、カセイアルカリとしては、例えば、カセイソーダ、カセイカリが挙げられる。また、アルカリ金属塩としては、例えば、メタケイ酸ソーダ、ケイ酸ソーダ、メタケイ酸カリ、ケイ酸カリ等のアルカリ金属ケイ酸塩;炭酸ソーダ、炭酸カリ等のアルカリ金属炭酸塩;アルミン酸ソーダ、アルミン酸カリ等のアルカリ金属アルミン酸塩;グルコン酸ソーダ、グルコン酸カリ等のアルカリ金属アルドン酸塩;第二リン酸ソーダ、第二リン酸カリ、第三リン酸ソーダ、第三リン酸カリ等のアルカリ金属リン酸水素塩が挙げられる。中でも、エッチング速度が速い点および安価である点から、カセイアルカリの溶液、および、カセイアルカリとアルカリ金属アルミン酸塩との両者を含有する溶液が好ましい。特に、カセイソーダの水溶液が好ましい。
また、アルカリ溶液の濃度は、エッチング量に応じて決定することができるが、1〜50質量%であるのが好ましく、10〜35質量%であるのがより好ましい。アルカリ溶液中にアルミニウムイオンが溶解している場合には、アルミニウムイオンの濃度は、0.01〜10質量%であるのが好ましく、3〜8質量%であるのがより好ましい。アルカリ溶液の温度は20〜90℃であるのが好ましい。処理時間は1〜120秒であるのが好ましい。
更に、アルミニウム板をアルカリ溶液に接触させる方法としては、例えば、アルミニウム板をアルカリ溶液を入れた槽の中を通過させる方法、アルミニウム板をアルカリ溶液を入れた槽の中に浸せきさせる方法、アルカリ溶液をアルミニウム板の表面に噴きかける方法が挙げられる。
(フォトエッチング処理)
上記フォトエッチング処理は、感光樹脂を用いた加工方法である。
具体的には、上記スルーホールが形成された上記アルミニウム基板の表面に感光樹脂を塗布し、写真原版を通した光による露光やレーザー光等によるダイレクト露光を施して、上記スルーホールの開口部およびその周辺の感光樹脂を現像除去し、その後に、化学的エッチング処理を施す方法である。
化学的エッチング処理を施すことにより、上記スルーホールを上記アルミニウム基板の断面から観察すると、糸巻き形状とすることができる。
<陽極酸化処理工程>
上記陽極酸化処理工程は、上記溶解処理工程の後に、上記アルミニウム基板の表面および裏面ならびに上記スルーホールの内壁面を上記陽極酸化皮膜で被覆する工程である。
ここで、上記陽極酸化処理は特に限定されず、平版印刷版用支持体作成する際にアルミニウム基板に施す従来公知の陽極酸化処理を用いることができるが、上記陽極酸化皮膜に絶縁性以外に透明性を求める場合には、上記陽極酸化皮膜に存在するマイクロポアの規則配列化を組み合わせることが好ましい。
<個片化工程>
本発明の絶縁基板の製造方法においては、更に個片化工程を備えていてもよい。
上記個片化工程は、上記スルーホール形成工程の後であって上記陽極酸化処理工程の前に、上記アルミニウム基板を所望の形状(例えば、最終製品に必要な加工シロを加えたもの等)で個片化可能にする工程であり、後述するルーティング加工や、金型加工等により個片化することが可能である。なお、後述する実施例に示すように、上記個片化工程は、上記スルーホール形成工程の後であれば、上記溶解処理工程の前に施すものであっても上記溶解処理工程の後に施すものであってもよい。
以下に、図2を用いて、好適態様であるルーティング加工について説明する。
ルーティング加工は、所定の位置にスルーホール3を有する板状のアルミニウム基板2(図2(A)参照)から、2個のスルーホール3を有するチップ21(図2(B)参照)を得るために行われる。
ルーティング加工では、各々のチップ21の周囲に、アルミニウム基板2を貫通する切欠部22が形成される(図2(B)参照)。このとき、異なるチップ21同士またはチップ21とアルミニウム基板2とを連結する連結部23を残しておくことが、チップ21がアルミニウム基板2から切り離されてバラバラとならず、チップ21をアルミニウム基板2と一体に扱うことができる理由から好ましい。
そして、ルーティング加工の後、上述した陽極酸化処理を施し(図2(C)参照)、連結部23を切り離すことで、絶縁基板としてのチップ21が得られる(図2(D)参照)。
また、上記個片化工程において個片化するサイズは、最終的なチップの大きさや形状を考慮する必要があるが、方形型のチップを想定した場合、チップのコンパクト性および加工適性の観点から、1辺が0.1〜50mmが好ましく、0.2〜40mmがより好ましく、0.4〜30mmが特に好ましい。特に、メインパッケージ用の反射基板を想定する場合には、現在の形状規格例である、3.2mm×2.8mm、1.6mm×0.8mm等の大きさにルーティングすることが好ましい。
<その他の工程>
本発明の絶縁基板の製造方法は、上記陽極酸化処理工程の前(上記個片化工程を備える場合にはその工程の後)に、上記アルミニウム基板に対して、バリ、加工油分等の除去を目的としたエッチング処理を施すエッチング処理工程を備えることが好ましい。
エッチング処理は、酸性の処理液でもアルカリ性の処理液でも用いることができ、例えば、リン酸、水酸化ナトリウム溶液等を用いることができる。この際、有機溶剤系の洗浄剤を併用してもよい。
また、本発明の絶縁基板の製造方法は、上記エッチング処理工程の後であって上記陽極酸化処理工程の前に、陽極酸化処理時の均一性を確保する目的で、上記アルミニウム基板の全面を十分水洗する水洗工程を備えることが好ましい。
そして、水洗後、陽極酸化処理までは、自然酸化皮膜の形成および空気中の不純物の付着を抑制するため、上記アルミニウム基板の全面を、空気中に暴露しないことが好ましい。
〔光源モジュール〕
以下に、本発明の光源モジュールについて詳細に説明する。
本発明の光源モジュールは、上述した本発明の絶縁基板と、上記アルミニウム基板の表面に実装される発光源と、上記アルミニウム基板の裏面に設けられる、上記スルーホールを通じて上記発光源と電気的に接続する配線層と、を具備する光源モジュールである。
次に、本発明の光源モジュールの構成について、図3〜図6を用いて説明する。
図3に示すように、本発明の光源モジュール30は、上述した本発明の絶縁基板31、発光源32および配線層33を具備するものである。
本発明の絶縁基板31は、上述したように、アルミニウム基板34と、アルミニウム基板34の厚さ方向に貫通形成されたスルーホール35とを具備し、アルミニウム基板34の表面および裏面ならびにスルーホール35の内壁面が陽極酸化皮膜36で被覆されている。
なお、図3においては、スルーホール35の内部の全てが配線層33を形成する材料により充填されているが、本発明においては、発光源32と配線層33とがスルーホール35を通じて電気的に接続していれば、図3で示す態様に特に限定されず、発光源32および配線層33に突起電極(図示せず)を設けて接合する態様(フリップチップ実装)が好ましい。
図4〜5は、それぞれ本発明の光源モジュールの他の好適な実施形態を示す模式的な断面図である。
図4に示すように、発光源32は、本発明の絶縁基板31上に、ワイヤ40を用いたワイヤボンディング実装されていてもよい。
また、図5に示すように、反射性能がより良好となる理由から、本発明の絶縁基板31の表面が凹部41を有し、発光源32を凹部41に設け、発光面と陽極酸化皮膜付きアルミニウム基板31の主表面(反射面)とが同じ高さとなるのが好ましい。
図6は、本発明の光源モジュールをバックライトユニット用途に用いた一形態を示す模式的な断面図である。
図6に示すように、光輝度特性が良好となる理由から、発光源32の上部表面に、更にレンズ43を設けるのが好ましい。
また、光輝度特性がより良好となる理由から、レンズ43の上部に更に拡散シート44を具備するのが好ましく、レンズ43と拡散シート44との間に更に導光板45を具備するのがより好ましい。
次に、上述した本発明の絶縁基板以外の発光源、配線層等について、材料、寸法、形成方法等について説明する。
<発光源>
本発明の光源モジュールが具備する発光源は、特に限定されず、発光チップのみであってもよく、発光チップ、放熱体、リード部およびモールド部を含むパッケージであってもよい。
上記発光チップとしては、電源印加の際、光を発生させると同時に熱を発生させる半導体素子であるLEDであるのが好ましい。
また、上記発光チップは、活性層とこれを包むクラッド層から成るGaAlAs系、高密度光ディスクの赤色半導体レーザ素子に使用されるAlGaIn系、AlGaInP系、AlGaInPAs系と、トランジスタ等の電子デバイスに使用されるGaN系などのような材料を用いて構成するが、これに限定されるものではなく、他の半導体材料で多様に構成され得る。
上記発光源を上記膜付アルミニウム基板の表面に実装する方法は加熱による実装を伴うが、半田リフローを含めての熱圧着、およびフリップチップによる実装方法では、均一かつ確実な実装を施す観点から、最高到達温度は220〜350℃が好ましく、240〜320℃がより好ましく、260〜300℃が特に好ましい。
これらの最高到達温度を維持する時間としては、同観点から2秒〜10分が好ましく、5秒〜5分がより好ましく、10秒〜3分が特に好ましい。
また、陽極酸化皮膜との熱膨張率差に起因して陽極酸化皮膜内に発生するクラックを抑制する観点から、上記最高到達温度に到達する前に、所望の一定温度で5秒〜10分、より好ましくは10秒〜5分、特に好ましくは20秒〜3分の熱処理を施す方法をとることもできる。所望の一定温度としては、80〜200℃であることが好ましく、100〜180℃がより好ましく、120〜160℃が特に好ましい。
また、ワイヤボンディングでの実装時の温度としては、確実な実装を施す観点から、80〜300℃が好ましく、90〜250℃がより好ましく、100〜200℃が特に好ましい。加熱時間としては、2秒〜10分が好ましく、5秒〜5分がより好ましく、10秒〜3分が特に好ましい。
<配線層>
本発明の光源モジュールが具備する配線層は、上記発光源を駆動させるためのものであり、本発明の絶縁基板の裏面に設けられる。
上記配線層の材料は、電気を通す素材であれば特に限定されず、その具体例としては、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、ニッケル(Ni)等が挙げられ、これらを1種単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
これらのうち、電気抵抗が低い理由からCuを用いるのが好ましい。
また、上記配線層の厚さは、導通信頼性およびパッケージのコンパクト性の観点から、5〜100μmが好ましく、10〜50μmがより好ましく、15〜40μmが特に好ましい。
上記配線層の形成方法としては、電解めっき処理、無電解めっき処理、置換めっき処理などの種々めっき処理の他、スパッタリング処理、蒸着処理、金属箔の真空貼付処理、接着層を設けての接着処理等が挙げられる。
これらのうち、耐熱性が高い観点から、金属のみの層形成であることが好ましく、厚膜/均一形成化および高密着性の観点から、めっき処理による層形成が特に好ましい。
上記めっき処理は、非導電性物質(陽極酸化皮膜)に対するめっき処理になるため、シード層と呼ばれる還元金属層を設けた後、その金属層を利用して厚い金属層を形成する手法を用いるのが好ましい。
また、上記シード層の形成には、無電解めっきが用いるのが好ましく、めっき液としては、主成分(例えば、金属塩、還元剤等)と補助成分(例えば、pH調整剤、緩衝剤、錯化剤、促進剤、安定剤、改良剤等)から構成される溶液を用いるのが好ましい。なお、めっき液としては、SE−650・666・680、SEK−670・797、SFK−63(いずれも日本カニゼン社製)、メルプレートNI−4128、エンプレートNI−433、エンプレートNI−411(いずれもメルテックス社製)等の市販品を適宜用いることができる。
また、上記配線層の材料として銅を用いた場合、硫酸、硫酸銅、塩酸、ポリエチレングリコールおよび界面活性剤を主成分とし、その他各種添加剤を加えた種々の電解液を用いることができる。
このようにして形成される配線層は、上記膜付アルミニウム基板の表面に実装される発光源の設計に応じ、公知の方法でパターン形成される。
<レンズ>
本発明の光源モジュール(バックライトユニット用途)が所望により具備するレンズは、上記発光源の上部表面に設けられる。
上記レンズは、上記発光源から出射される光の入射角をより広くしたり、集中できるように設計されたレンズであるのが好ましい。
<拡散シート>
本発明の光源モジュール(バックライトユニット用途)が所望により具備する拡散シートは、上記レンズの上部であって後述するLCDパネルの下部に設けられる。
上記拡散シートは、光拡散シートや熱拡散シート等を積層した態様であってもよく、具体的には、例えば、特開2010−73476号公報に記載されたものが挙げられる。
<導光板>
本発明の光源モジュール(バックライトユニット用途)が所望により具備する導光板は、上記レンズと上記拡散シートとの間に設けられ、上記発光源から入射される光を面光源として屈折させる機能を有するものである。
〔液晶表示装置〕
本発明の液晶表示装置は、上述した本発明の光源モジュール(バックライトユニット用途)と、上記光源モジュールの光出射側に配置されるLCDパネルとを具備する液晶表示装置である。
ここで、LCDパネルは、特に限定されず、従来公知のものから適宜選択して用いることができる。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されない。
(実施例1)
<ドリル加工(スルーホール形成工程)>
まず、アルミニウム純度99.95質量%のアルミニウム基板(日本軽金属社製、厚さ0.4mm)に対して、プリント基板外形加工機(NR−Gタイプ、日立ビアメカニクス社製)を用い、ドリル径0.8mm、ドリル移動速度0.2m/minの条件で加工を施し、20個のスルーホール(ホール径0.8mmφ)を形成した。
なお、加工の際には、バリを抑制する目的で加工対象となるアルミニウム基板の上下にベークライトの薄板(0.8mmt)と親水性樹脂を塗布した薄板アルミニウム(神戸製鋼社製)を重ねて加工を行なった。
<電解研磨処理(溶解処理工程)>
次いで、上記スルーホール形成工程後のアルミニウム基板に対して、リン酸と硫酸との混酸を用い、温度65℃、電圧10の条件で、300秒間電解研磨処理を施し、上記スルーホールの開口部のエッジ部分を溶解した。
<ルーティング加工(個片化工程)>
次いで、上記溶解処理工程後のアルミニウム基板に対して、ルーティング加工を施し、10個のチップに個片化可能とした。
<陽極酸化処理工程>
次いで、上記個片化工程後のアルミニウム基板に対して、0.30mol/L硫酸の電解液を用いて、電圧25V、液温度17℃、液流速3.0m/minの条件で、8時間の再陽極酸化処理を施し、厚さ45μmの均一な陽極酸化皮膜で全面が被覆された絶縁基板(個片化前)を得た。なお、陽極酸化処理は、陰極はステンレス電極とし、電源はGP0110−30R(高砂製作所社製)を用いた。また、冷却装置にはNeoCool BD36(ヤマト科学社製)、かくはん加温装置にはペアスターラー PS−100(EYELA社製)を用いた。更に、電解液の流速は渦式フローモニターFLM22−10PCW(AS ONE製)を用いて計測した。
得られた絶縁基板(個片化前)のサイズ等を加工図面を図7に示す。なお、図7に示す通り、最終的なスルーホール3のホール径は0.8mmであった。
(実施例2)
溶解処理工程を以下に示すアルカリエッチング処理に変えた以外は、実施例1と同様の方法により絶縁基板を作製した。
<アルカリエッチング処理(溶解処理工程)>
上記スルーホール形成工程後のアルミニウム基板をカセイソーダ濃度1質量%の水溶液(液温:40℃)に40秒間浸漬するアルカリエッチング処理を施し、上記スルーホールの開口部のエッジ部分を溶解した。
(実施例3)
アルミニウム純度99.99質量%のアルミニウム基板(日本軽金属社製、厚さ0.8mm)を用いた以外は、実施例2と同様の方法により絶縁基板を作製した。
(実施例4)
個片化工程を以下に示す金型加工に変え、電解研磨処理(溶解処理工程)を金型加工(個片化工程)の後の施した以外は、実施例1と同様の方法により絶縁基板を作製した。
<金型加工(個片化工程)>
まず、ヤマハファインテック社製トリムパンチャーT302を用い、適応する金型を製作した。
上記スルーホール形成工程後のアルミニウム基板に対して、上記金型を用いて打ち抜き加工を施し、実施例1と同様に、10個のチップに個片化可能とした。
(実施例5)
アルミニウム純度99.99質量%のアルミニウム基板(日本軽金属社製、厚さ0.4mm)を用いた以外は、実施例4と同様の方法により絶縁基板を作製した。
(実施例6)
スルーホール形成工程を以下に示すウェットエッチング加工に変えることによりスルーホール形成工程と溶解処理工程とを同時に施し、電解研磨処理を施さなかった以外は、実施例1と同様の方法により絶縁基板を作製した。
<ウェットエッチング加工(スルーホール形成工程および溶解処理工程)>
まず、アルミニウム純度99.95質量%のアルミニウム基板(日本軽金属社製、厚さ0.4mm)の表面に付着した油分等をアルカリ水溶液により除去した後、酸性水溶液を用いた中保処理を施した。なお、この中和処理は、ついで行なわれるフォトレジスト(絶縁層)をコートする際に、アルミニウム基板表面へのフォトレジストの密着性を向上させる整面処理としての機能も有するものである。
次いで、ドライフィルムレジスト(DFR)用オートカットラミネータを使用し、保護膜を取り除いた絶縁層(エポキシ樹脂、厚さ:10μm、ABF GX−13、味の素ファインテクノ社製)をアルミニウム基板の両面に貼り付けた。
絶縁層を貼りつけた後、加圧式真空ラミネータ(ニチゴーモートン社製V130)により180℃、30分間の条件でラミネートを行ない、室温まで徐冷した後、絶縁層を支持していた支持フィルム(PET)を剥離した。
次いで、所定の遮光パターンを形成したガラスマスクをアルミニウム基板表面に密着させ、紫外線を照射することでパターン露光し、ガラスマスクの遮光パターン部以外の領域の絶縁層を硬化させた。
次いで、30℃、1%の炭酸ナトリウム水溶液をスプレーすることで現像を行い、未露光部のエポキシ樹脂を除去した後、残った絶縁層を更に加熱して硬膜化した。
次いで、アルミニウム基板の両面に形成したフォトレジストをマスクとしてエッチング液(塩化銅/塩酸の混合溶液)を用いてアルミニウムを溶解除去し、20個のスルーホール(ホール径0.8mmφ)を形成した。
最後に、不要となったフォトレジストをアルコールアミン系の液に浸漬除去した。
(実施例7)
上記ウェットエッチング加工(スルーホール形成工程)の後、実施例1と同様の電解研磨処理(溶解処理工程)を施した以外は、実施例6と同様の方法により絶縁基板を作製した。
(比較例1)
電解研磨処理(溶解処理工程)を施さなかった以外は、実施例1と同様の方法により絶縁基板を作製した。
(比較例2)
電解研磨処理の時間を30秒間に変更した以外は、実施例1と同様の方法により絶縁基板を作製した。
(比較例3)
アルミニウム純度99.99質量%のアルミニウム基板(日本軽金属社製、厚さ0.8mm)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により絶縁基板を作製した。
<スルーホールの最大直径(d0)および最小直径(dr)の差>
作製した各絶縁基板について、各スルーホールの最大直径(d0)および最小直径(dr)の差(d0−dr)を測定し、平均値を算出した。結果を第1表に示す。
<割れ・亀裂の有無>
作製した絶縁基板を各々10個に個片化した。
個片化した絶縁基板(チップ)をムライト製のセラミックケースの中に直径1mmのジルコニウムセラミックボールを引き詰めた上に置き、セラミックケースごと予め200度に昇温した電気炉内に入れ、1時間保持した後、取り出し自然冷却させた。なお、ジルコニウムセラミックボールは、熱による膨張、収縮が接点で制約される影響を取り除くために使用した。
冷却後、10個のチップの外観を目視と光学顕微鏡観察で評価し、スルーホールの開口部付近の陽極酸化皮膜に割れや亀裂が生じたチップの数を調べ、8個以上であったものを×、4〜7個であったものを△、2〜3個であったものを○△、1個であったものを○、0個であったものを◎として評価した。
<絶縁破壊電圧>
得られた絶縁基板について、JISC2110規格の方法に従い、絶縁破壊電圧(耐電圧)を計測した。結果を第1表に示す。
第1表に示す結果から、各スルーホールの最大直径(d0)および最小直径(dr)の差(d0−dr)が板厚の半分以上板厚未満であると、スルーホールの開口部付近の陽極酸化皮膜に割れや亀裂が生じたチップ数が減少することが分かり、絶縁性(耐電圧)も高くなることが分かった。
1 本発明の絶縁基板
2 アルミニウム基板
3 スルーホール
4 陽極酸化皮膜
21 チップ
22 切欠部
23 連結部
31 本発明の絶縁基板
32 発光源
33 配線層
34 アルミニウム基材
35 スルーホール
36 陽極酸化皮膜
40 ワイヤ
41 凹部
42 端面
43 レンズ
44 拡散シート

Claims (10)

  1. アルミニウム基板と、
    前記アルミニウム基板の厚さ方向に貫通形成されたスルーホールと、を具備し、
    少なくとも前記アルミニウム基板の表面および裏面ならびに前記スルーホールの内壁面が陽極酸化皮膜で被覆された絶縁基板であって、
    前記スルーホールは、前記絶縁基板の表面および裏面から内部に向かうに従って直径が小さくなる形状であり、
    前記絶縁基板の表面および裏面における前記スルーホールの開口径のうち値が小さい方の開口径である前記スルーホールの最大直径(d0)および、前記スルーホールの、前記絶縁基板の厚み方向の中心部付近における最小直径(dr)と、前記絶縁基板の板厚(t)との関係が下記式(I)を満たす絶縁基板。
    0.5×t≦(d0−dr)<t ・・・(I)
  2. 前記アルミニウム基板のアルミニウム純度が99.90質量%以上である請求項1に記載の絶縁基板。
  3. LED用途に用いる請求項1または2に記載の絶縁基板。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の絶縁基板を製造する絶縁基板の製造方法であって、
    アルミニウム基板の厚さ方向にスルーホールを貫通形成するスルーホール形成工程と、
    前記スルーホール形成工程の後に溶解処理を施し、前記スルーホールの開口部の少なくともエッジ部分を溶解する溶解処理工程と、
    前記溶解処理工程の後に陽極酸化処理を施し、前記アルミニウム基板の表面および裏面ならびに前記スルーホールの内壁面を陽極酸化皮膜で被覆する陽極酸化処理工程と、を有する絶縁基板の製造方法。
  5. 前記溶解処理が、フォトエッチング処理である請求項4に記載の絶縁基板の製造方法。
  6. 前記スルーホール形成工程の後であって前記陽極酸化処理工程の前に、前記アルミニウム基板を所望の形状で個片化可能にする個片化工程を有する請求項4または5に記載の絶縁基板の製造方法。
  7. 請求項1〜3のいずれかに記載の絶縁基板と、
    前記アルミニウム基板の表面に実装される発光源と、
    前記アルミニウム基板の裏面に設けられる、前記スルーホールを通じて前記発光源と電気的に接続する配線層と、を具備する光源モジュール。
  8. 前記発光源が、LEDである請求項7に記載の光源モジュール。
  9. バックライトユニット用途に用いる請求項7または8に記載の光源モジュール。
  10. 請求項9に記載の光源モジュールと、前記光源モジュールの光出射側に配置される液晶ディスプレイパネルとを具備する液晶表示装置。
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