JP5416362B2 - 燃料電池車両 - Google Patents

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本発明は、燃料電池に空気を供給するエアポンプを駆動するポンプモータで駆動する冷媒ポンプで冷媒を循環し燃料電池を冷却する燃料電池車両に関する。
燃料電池車両に搭載される燃料電池は、発電に伴い発熱するので、この燃料電池を冷却させるために、冷媒ポンプによって冷媒を循環させている。また、燃料電池は、温度によって発電効率が変わるので、発電効率が高くなる適温で発電することが望ましい。この適温まで迅速に燃料電池の温度を上昇させるために暖機が行われている。暖機として、冷媒ポンプの駆動を制御して冷媒の流量を減少させたり、冷媒ポンプの駆動を停止して冷媒の循環を止めたりすることで、燃料電池の冷却を抑制することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
燃料電池では、発電に要する酸化剤に空気中の酸素を使用しており、エアポンプによって空気が燃料電池に供給されている。そして、燃料電池車両の軽量化のため、前記エアポンプと前記冷媒ポンプを1つのポンプモータで駆動することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。エアポンプは燃料電池の発電中はいつも駆動することから、冷媒ポンプも燃料電池の発電中はいつも駆動することになる。この常時の冷却により暖機が必要なときも燃料電池を暖め難くなっている。そこで、冷却ポンプが駆動しても、冷媒の循環を止めたり、冷媒の流量を減少させたりするために、冷媒流量制御弁(バタフライバルブ)が設けられている。
特表2005−518077号公報 特開2008−91314号公報
冷媒流量制御弁は、冷媒の流路を開閉したり、冷媒の流量を調整したりすることができる弁体と、前記弁体の開度を計測する開度センサと、前記弁体の開閉等を行うDCモータとを内蔵している。そして、冷媒流量制御弁は、冷媒流量制御弁の外部の制御装置によるフィードバック制御によって、前記弁体を所定の開度に設定することができる。
しかし、エアポンプと冷媒ポンプとを1つのポンプモータで駆動している場合、前記冷媒流量制御弁には、冷媒循環を止めるように弁体を閉じた際に、冷媒ポンプと冷媒流量制御弁の間の配管内は高圧となる。そのため、高耐圧仕様の配管にする必要があり、コスト増と重量増につながる。また、前記のようにポンプモータで2つのポンプを駆動するために、冷媒ポンプとエアポンプとポンプモータとは互いに近くに配置されている。そして、エアポンプは、空気を取り込みやすいように燃料電池車両の前方のモータルームなどの外気を取り込みやすい場所に配置される。この外気を取り込みやすい場所は、雨風も入り込みやすい場所であると考えると、冷媒流量制御弁の開度センサとDCモータはそれぞれ回動部を有するので、冷媒流量制御弁の耐水性、耐塵性は高くなく、雨風により故障しやすくなると考えられる。
本発明は、前記に鑑み、冷媒ポンプと冷媒流量制御弁の間の配管を短くし、高耐圧仕様にする配管部品点数が削減して、低コスト、低重量にできるとともに、冷媒流量制御弁に故障が発生し難い燃料電池車両を提供することを目的とする。
本発明は、燃料電池に空気を供給するエアポンプを駆動するポンプモータで駆動する冷媒ポンプから吐出される冷媒を燃料電池に導入し、前記燃料電池から導出される前記冷媒を前記冷媒ポンプに戻して、前記冷媒を循環させる燃料電池車両において、循環する前記冷媒の流量を調整する冷媒流量制御弁を有し、前記冷媒ポンプが駆動したまま、前記冷媒流量制御弁が閉じることで、前記冷媒の循環が止まり、前記冷媒流量制御弁は、前記エアポンプと前記冷媒ポンプと前記ポンプモータとが一体的にユニット化されたポンプユニットに対して取り付けられていることを特徴とする。これによれば、ユニット化によって前記エアポンプと前記冷媒ポンプと前記ポンプモータとは互いの近傍に配置され、このように配置されたポンプユニットに冷媒流量制御弁が取り付けられるので、冷媒ポンプと冷媒流量制御弁とを互いの近傍に配置することができる。そして、冷媒ポンプと冷媒流量制御弁の間の配管を短くすることができる。高耐圧仕様にする配管部品点数を削減でき、燃料電池車両を低コスト低重量で製造することができる。また、前記冷媒流量制御弁は、ポンプユニットに取り付けられることにより、ポンプユニットを楯として、外気とともに取り込まれる雨風が当るのを防ぐことができる。
また、本発明では、前記冷媒流量制御弁は、前記燃料電池車両の前後方向における前記ポンプユニットの後方側に配置されていることが好ましい。これによれば、前記冷媒流量制御弁は、前記燃料電池車両の前後方向における前記ポンプユニットの後方側に配置されているので、外気とともに取り込まれる雨風の浸入方向は主に前記燃料電池車両の前方からであるところ、ポンプユニットが楯となり、冷媒流量制御弁に、この主たる雨風が当ることがなくなり、故障し難くすることができる。
また、本発明では、前記ポンプユニットは、モータルーム内に設けられ、前記冷媒流量制御弁は、前記ポンプユニットと、前記モータルームと車室を仕切るダッシュボードアッパと、前記モータルームと前記車室を仕切るダッシュボードロアと、車両走行用の走行モータを駆動させる駆動ユニットとで、囲まれた空間に配置されていることが好ましい。これによれば、冷媒流量制御弁は、ポンプユニットと、ダッシュボードアッパと、ダッシュボードロアと、駆動ユニットとで、囲まれた空間に配置されているので、モータルームに外気とともに取り込まれた雨風が直接当ることはなくなり、故障し難くなる。
また、本発明では、前記燃料電池車両の前後方向における前記駆動ユニットの前方側に配置され、前記エアポンプに吸引され前記エアポンプの下流を流れる前記空気を冷却するインタクーラを有することが好ましい。外気とともにモータルームに入ってくる雨風は、駆動ユニットだけでなくインタクーラも経ないと冷媒流量制御弁に達しないので、冷媒流量制御弁には、一層、雨風が当ることはなくなり、故障し難くなると考えられる。
また、本発明では、前記冷却ポンプの吐出側と前記冷媒流量制御弁とを接続し前記冷媒が循環する高耐圧配管を有し、前記高耐圧配管は、他の配管に比べて耐圧性が高いことが好ましい。
本発明によれば、冷媒ポンプと冷媒流量制御弁の間の配管を短くし、高耐圧仕様にする配管部品点数が削減して、低コスト、低重量にできるとともに、冷媒流量制御弁に故障が発生し難い燃料電池車両を提供できる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
図1に、本発明の実施形態に係る燃料電池車両1の構成図を示す。燃料電池車両1には、水素(H)を燃料にし、空気中の酸素(O)を酸化剤にして発電する燃料電池FCが搭載されている。燃料電池FCは、運転者が搭乗する車室3の下の床下(センタトンネル)4に配置されている。また、燃料電池車両1の後方の床下4には、燃料電池FCに水素を供給する水素タンク10が配置されている。燃料電池FCと水素タンク10とを、床下4に配置することで、広い車室3を確保することができる。
車室3は、ダッシュボードアッパ5とダッシュボードロア6とによって、モータルーム2と仕切られている。ダッシュボードアッパ5には、ハンドル11や、スピードメータ等が組み込まれ、ダッシュボードロア6には、ブレーキペダル等が取り付けられている。
モータルーム2には、駆動ユニット7が配置されている。駆動ユニット7は、燃料電池車両1を走行させるためにタイヤ8を回動させる走行モータDMを含んでいる。
燃料電池FCは発電に伴い発熱するので、燃料電池FCを冷却させるために、冷媒ポンプWPを用いて冷媒を燃料電池FCとラジエータRADをめぐるように循環させている。燃料電池FCは、温度によって発電効率が変わるので、発電効率が高くなる適温で発電することが望ましい。この適温まで迅速に燃料電池の温度を上昇させるために暖機が行われている。暖機としては、2段階の暖機が用意されている。1段階目の暖機は寒冷地でない冬季などに使用され、2段階目の暖機は寒冷地での冬季などに使用される。
1段階目の暖機では、サーモスタット弁Thを用いて、ラジエータRADに冷媒が循環しないようにすることで、燃料電池FCに対する冷却力を低下させている。つまり、ラジエータRADで冷却された冷媒が燃料電池FCに入ってこないので、燃料電池FCを迅速に昇温させることができる。
2段階目の暖機では、冷媒流量制御弁CCVを用いて、1段階目の暖機における燃料電池FCでの冷媒の循環を止めてしまう(流量を絞ってしまう)。2段階目の暖機の際には、冷媒が循環しないので燃料電池FC内の冷媒のみが暖まれば、燃料電池FCを昇温できるので、極低温下でも迅速な暖機が可能になる。
また、燃料電池FCでは、発電に要する酸化剤に空気中の酸素を使用しており、このため、エアポンプAPによって空気が燃料電池FCに供給されている。そして、燃料電池車両1の軽量化のため、前記エアポンプAPと前記冷媒ポンプWPを1つのポンプモータPMで駆動している。このため、冷媒ポンプWPとエアポンプAPとポンプモータPMとは互いに近くに配置されている。エアポンプAPは、空気を取り込みやすいように、燃料電池車両1の前面にまで伸びた吸気管12が取り付けられ、燃料電池車両1の前方のモータルーム2に配置されている。したがって、必然的に、ポンプモータPMと冷媒ポンプWPもモータルーム2に配置されることになる。
エアポンプAPは、燃料電池FCの発電中は常時駆動することから、冷媒ポンプWPも常時駆動することになる。このため、前記2段階目の暖機において、冷媒の循環を止めるためには、冷媒ポンプWPを停止できないので、冷媒流量制御弁CCVを用いて、冷媒流量制御弁CCVを閉じることで冷媒の循環を停止している(流量を絞っている)。
図1に示すように、ポンプモータPM、冷媒ポンプWP、エアポンプAP、サーモスタット弁Thは、一体的にユニット化され、ポンプユニットPUを構成している。ポンプユニットPUは、駆動ユニット7の上に配置されている。また、ポンプモータPM、冷媒ポンプWP、エアポンプAP、サーモスタット弁Thは、走行モータDMの上方に配置されている。冷媒流量制御弁CCVは、冷媒流量制御弁CCVを閉じたときに高圧になる冷媒ポンプWPと冷媒流量制御弁CCVとの間の高耐圧配管23を短くするために、ポンプユニットPUに対して支持部24によって取り付けられ、そして、モータルーム2内で冷媒ポンプWPの近傍に配置されている。冷媒流量制御弁CCVは、ポンプユニットPUと、駆動ユニット7と、ダッシュボードアッパ5と、ダッシュボードロア6とで、囲まれたモータルーム2内の空間に配置されている。このため、モータルーム2には、外気が取り込まれているので、雨風も入り込んでくる場合もあるが、雨風が冷媒流量制御弁CCVに直接当ることはなくなり、外部からの水および埃のかかり量が減少して防水・錆タフネスが上がり、冷媒流量制御弁CCVは故障し難くなると考えられる。特に、冷媒流量制御弁CCVは、ポンプユニットPUに取り付けられることにより、ポンプユニットPUを楯として、外気とともに取り込まれる雨風が当るのを防ぐことができる。また、冷媒流量制御弁CCVは、燃料電池車両1の前後方向におけるポンプユニットPUの後方側に取り付けられているので、外気とともに取り込まれる雨風の浸入方向は主に前記燃料電池車両の前方からであるところ、ポンプユニットPUが楯となり、冷媒流量制御弁に、この主たる雨風が当らなくなる。
また、前記ラジエータRADは、温度の低い外気を送風させるために、燃料電池車両1の前面近傍の前記駆動ユニット7の車両前方方向に配置されている。このため、外気とともにモータルーム2に入ってくる雨風は、駆動ユニット7だけでなくラジエータRADも経ないと冷媒流量制御弁CCVに達しないので、冷媒流量制御弁CCVには、一層、雨風が当ることはなくなり、故障し難くすることができる。
また、インタクーラICが、ラジエータRADに対して横並びになるように、モータルーム2内に配置されている。インタクーラICはモータルーム2の下部に配置されている。インタクーラICは、エアポンプAPから燃料電池FCへ供給する圧縮され高温になった空気を冷却する。エアポンプAPから燃料電池FCまで送られる空気は、エアポンプAPで吸気された空気が圧送されているので、空気は断熱圧縮され空気の温度が上昇している。インタクーラICは、外気を取り込んで送風することで、この温度の上がった空気を冷却している。温度の低い外気を取り込むために、燃料電池車両1の前面近傍の前記駆動ユニット7に対して車両前方方向に配置されている。このため、外気とともにモータルーム2に入ってくる雨風は、駆動ユニット7だけでなくインタクーラICも経ないと冷媒流量制御弁CCVに達しないので、冷媒流量制御弁CCVには、一層、雨風が当ることはなくなり、故障し難くすることができる。
図2(a)に、ポンプユニットPUの、それに支持される冷媒流量制御弁CCVも含めた上面図を示し、図2(b)に側面図を示す。ポンプモータPMは、ギヤ部25を介して、エアポンプAPと冷媒ポンプWPとに連結している。ポンプモータPMで発生した駆動力は、ギヤ部25を介して、エアポンプAPと冷媒ポンプWPとに分配され伝達される。冷媒ポンプWPとサーモスタット弁Thとは直接接するように配置され、連通している。冷媒流量制御弁CCVは、支持部24によって、ポンプモータPM、ギヤ部25、エアポンプAPに支持されている。
ラジエータRADから戻った冷媒は、サーモスタット弁Thを通って、冷媒ポンプWPに吸入される。また、冷媒は、冷媒ポンプWPから高耐圧配管23に吐出され、冷媒流量制御弁CCVを通って、燃料電池FCへ流れていく。冷媒流量制御弁CCVでこの冷媒の流れが止められると、高耐圧配管23内の冷媒の圧力は上昇してしまう。このため、高耐圧配管23は、その圧力に耐えられる仕様になっている。逆に他の箇所で使用される配管には、そのような仕様を施す必要はなく、低コスト化、軽重量化が図れる。また、高耐圧配管23の長さは、ポンプモータPM、エアポンプAPを跨ぐ程度の長さになっている。これは、ユニット化してポンプユニットPUを構成したために、構成部品間の距離が短くなったからで、具体的には、冷媒ポンプWPとエアポンプAPとの距離が短くなっているからである。
図3に、本発明の実施形態に係る燃料電池車両1のブロック図を示す。燃料電池FCには、水素タンク10から燃料となる水素が供給され、エアポンプAPから酸化剤となる酸素を含んだ空気が供給されることで、発電している。発電によって生じた駆動電流を駆動ユニット7に流すことにより、走行モータDMを駆動して燃料電池車両1を走行させることができる。燃料電池FCに供給される空気は、エアポンプAPによって外気から吸気され、インタクーラICで冷却されている。
燃料電池FCは発電に伴い発熱するので、燃料電池FCを冷却させるために、冷媒ポンプWPを用いて冷媒を燃料電池FCとラジエータRADをめぐるように循環させている。冷媒ポンプWPから吐出された冷媒は、燃料電池FCに導入され、燃料電池FCから導出された冷媒は、冷媒ポンプWPに戻っている。
また、暖機を2段階で行うことができる。1段階目の暖機では、サーモスタット弁Thを用いて、冷媒をラジエータRADを経由しないバイパスに流し、ラジエータRADに冷媒が循環しないようにしている。2段階目の暖機では、冷媒流量制御弁CCVを用いて、流路を閉じて、燃料電池FCにおける冷媒の循環を止めている。冷媒流量制御弁CCVが循環を止めたとき、冷媒流量制御弁CCVと冷媒ポンプWPの間の高耐圧配管23内は高圧になる。このため、この間の高耐圧配管23には高耐圧仕様の配管が用いられるが、冷媒流量制御弁CCVを冷媒ポンプWPの近傍に配置することで、高耐圧配管23の配管長を短くすることができる。
図3に示すように、前記エアポンプAPと前記冷媒ポンプWPを1つのポンプモータPMで駆動している。具体的には、ポンプモータPMの回転軸PM1が伸びて、エアポンプAPと冷媒ポンプWPそれぞれの回転軸としてもよく、エアポンプAPと冷媒ポンプWPをポンプモータPMそれぞれの回転軸は、一直線上に配置されて連結されている。もちろん、図2のようにギヤ部25を用いてもよい。
制御装置13は、例えば図示しないCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などを備えるコンピュータおよびプログラム、周辺回路などを含んで構成され、ROMに記憶されるプログラムによって制御される。そして、後記する冷媒流量制御弁CCVの開閉の調節や、ポンプモータPM、駆動ユニット7、燃料電池FCの駆動制御を含み、燃料電池車両1全体を制御する機能を有している。
図4に、冷媒流量制御弁CCVの断面図を示す。冷媒流量制御弁CCVは、断面が略円形の弁座19の、断面中心を通って横架される回転軸21と一体に回転する弁体20によって開閉(開度)が調節され、弁座19を通流する冷媒の流量を調節している。図4では、これら、弁座19と、回転軸21と、弁体20等によって、バタフライ弁を構成している場合を示している。
弁体20は、玉軸受けなどの軸受け17によって、冷媒流量制御弁CCVの本体16に回転可能に支持される回転軸21に固定され、弁座19における冷媒の通流方向(以下、流路方向と称する)に対して垂直方向に回動する。弁座19と軸受け17の間には、オイルシール18が備わり、弁座19を通流する冷媒の軸受け17の側への漏洩を封じている。また、軸受け17と反対の側の回転軸21の端部は、樹脂軸受け22などで冷媒流量制御弁CCVの本体16に回転自在に支持されている。
弁体20の平面形状は弁座19の断面形状と略等しく、弁体20は、弁座19を通流する冷媒を全く通流させない状態となる全閉位置から、冷媒を最大限に通流させる状態となる全開位置の間で開閉動作する。全閉位置では、弁体20が弁座19の流路方向に対して略垂直に起立して、弁座19を通流する冷媒の流れを遮断する。また、全開位置では、弁体20が弁座19の流路方向に略水平になることで冷媒を最大限に通流させる。そして、弁体20の弁座19の流路方向に対する回転角度によって、冷媒流量制御弁CCVの開度が決定される。
回転軸21の軸受け17側の端部には、開度センサ15とDCモータ14が取り付けられ、回転軸21および弁体20はDCモータ14の回転駆動によって回転(動作)する。
開度センサ15としては、例えば、回転軸21の回転角度を検出する角度センサを用いることができる。そして、開度センサ15は、回転軸21の回転角度を検出し、検出値を電気信号などの角度信号に変換して制御装置13に送信する。制御装置13は、角度信号に基づいて、冷媒流量制御弁CCVの開度を算出する。
DCモータ14は、モータ電力供給部14aから供給される電力で駆動し、モータ電力供給部14aは、制御装置13からの指令に基づいて、DCモータ14に電力を供給しDCモータ14を駆動させる。なお、図4では、DCモータ14の出力軸は回転軸21と直結しているが、減速機構を介してDCモータ14の出力軸と回転軸21を連結する構成であってもよい。
前記のように、開度センサ15とDCモータ14は、回転軸21に対して相対的に回動する回動部を有するので、雨風により回転軸21と回動部との隙間に水や埃が浸入すると、錆が発生したり、埃がかんだりして、故障しやすくなると考えられた。しかし、本実施形態によれば、冷媒流量制御弁CCVを雨風の当らない空間に配置しているので、冷媒流量制御弁CCVの故障発生率を低減できる。
本発明の実施形態に係る燃料電池車両の構成図である。 (a)はポンプユニットの、それに支持される冷媒流量制御弁も含めた上面図であり、(b)は側面図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池車両のブロック図である。 冷媒流量制御弁の断面図である。
符号の説明
1 燃料電池車両
2 モータルーム
3 車室
4 床下
5 ダッシュボードアッパ
6 ダッシュボードロア
7 駆動ユニット
8 タイヤ
10 水素タンク
11 ハンドル
12 吸気管
13 制御装置
14 DCモータ
15 開度センサ
23 高耐圧配管
24 支持部
25 ギヤ部
FC 燃料電池
RAD ラジエータ
IC インタクーラ
PM ポンプモータ
PM1 回転軸
PU ポンプユニット
AP エアポンプ
WP 冷媒ポンプ
CCV 冷媒流量制御弁
Th サーモスタット弁
DM 走行モータ

Claims (5)

  1. 燃料電池に空気を供給するエアポンプを駆動するポンプモータで駆動する冷媒ポンプから吐出される冷媒を燃料電池に導入し、前記燃料電池から導出される前記冷媒を前記冷媒ポンプに戻して、前記冷媒を循環させる燃料電池車両において、
    循環する前記冷媒の流量を調整する冷媒流量制御弁を有し、
    前記冷媒ポンプが駆動したまま、前記冷媒流量制御弁が閉じることで、前記冷媒の循環が止まり、
    前記冷媒流量制御弁は、前記エアポンプと前記冷媒ポンプと前記ポンプモータとが一体的にユニット化されたポンプユニットに対して取り付けられていることを特徴とする燃料電池車両。
  2. 前記冷媒流量制御弁は、前記燃料電池車両の前後方向における前記ポンプユニットの後方側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池車両。
  3. 前記ポンプユニットは、モータルーム内に設けられ、
    前記冷媒流量制御弁は、前記ポンプユニットと、前記モータルームと車室を仕切るダッシュボードアッパと、前記モータルームと前記車室を仕切るダッシュボードロアと、車両走行用の走行モータを駆動させる駆動ユニットとで、囲まれた空間に配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料電池車両。
  4. 前記燃料電池車両の前後方向における前記駆動ユニットの前方側に配置され、前記エアポンプに吸引され前記エアポンプの下流を流れる前記空気を冷却するインタクーラを有することを特徴とする請求項3に記載の燃料電池車両。
  5. 前記冷却ポンプの吐出側と前記冷媒流量制御弁とを接続し前記冷媒が循環する高耐圧配管を有し、前記高耐圧配管は、他の配管に比べて耐圧性が高いことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の燃料電池車両。
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