JP5416115B2 - 水溶性近赤外線吸収色素及びこれを含有する水系インク - Google Patents

水溶性近赤外線吸収色素及びこれを含有する水系インク Download PDF

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Description

本発明は近赤外領域に吸収を有する水溶性色素又はその塩、及びこれを含有する水系インク組成物に関する。
700〜2000nmの近赤外領域に吸収を有する近赤外線吸収色素は、従来から産業上の様々な用途への応用が検討されている。例を挙げるとCD−R等の光情報記録媒体;サーマルCTP;フラッシュトナー定着;レーザー感熱記録等の印刷;等、また、熱遮断フィルム等にも利用されている。さらには、選択的に特定の波長域の光を吸収するという特性を用い、PDPフィルター等に用いられる近赤外線カットフィルター、植物成長調整用フィルム等にも使用されている。また、近赤外線吸収色素を溶媒に溶解又は分散させることによりインク化し、目視では認識が困難であり、近赤外線検出器等のみで読み取りが可能な、近赤外線吸収インクとして使用することも可能である。
近赤外線吸収インク等のインクは溶媒の主成分により、水系のものと有機溶剤系のものとに大別されるが、環境問題の点からも水系インクの使用が強く望まれており、水に可溶な近赤外線吸収色素の開発が望まれている。
近赤外線吸収色素としては、インモニウム色素、ジインモニウム色素、ジチオール金属錯体色素、シアニン色素等が知られているが、特に、高耐久性を有する近赤外線吸収色素として、ナフタロシアニン色素が知られている。
公知のナフタロシアニン色素は、大部分が溶媒に不溶な顔料、又は有機溶剤に対してのみ溶解性を示す色素であり(例えば特許文献1参照)、水に対して良好な溶解性を示すナフタロシアニン色素はあまり知られていない。
特許文献2及び3の実施例では、ナフタロシアニン色素をスルホ化することにより、水溶性ナフタロシアニン色素を得ている。この化合物は水には溶解するものの、水系インク組成物とした場合、その貯蔵安定性が悪く実用的なものではなかった。
特許第2507786号公報 特開平2−167791号公報 米国特許第7122076号明細書
本発明は、上述したような状況に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、簡便かつ低コストで、近赤外領域に吸収を有する水溶性色素を提供することにある。さらには、該水溶性色素を含有する貯蔵安定性に優れ、産業上の利用価値を高めた水系インク組成物を提供することにある。
本発明者等は上記課題を解決すべく、鋭意検討の結果、特定の式で表される水溶性近赤外線吸収色素及びそれを含有する水系インク組成物が上記課題を解決するものであることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、
1)
下記式(1)で表される色素又はその塩、
Figure 0005416115
[式(1)中、
Ncは置換基を有してもよいナフタロシアニンを表し、
Mは、Ncで表されるナフタロシアニンの中心金属である金属原子、金属酸化物、金属水酸化物、若しくは金属ハロゲン化物、又は水素原子を表し、
及びRはそれぞれ独立して水素原子;置換若しくは非置換アルキル基;置換若しくは非置換アラルキル基;又は、置換若しくは非置換アリール基;を表し、
Aは架橋基を表し、
X及びYはそれぞれ独立してハロゲン原子;ヒドロキシ基;アミノ基;置換若しくは非置換アルコキシ基;置換若しくは非置換アリールオキシ基;置換若しくは非置換アラルキルオキシ基;置換若しくは非置換モノアルキルアミノ基;置換若しくは非置換ジアルキルアミノ基;置換若しくは非置換アリールアミノ基;置換若しくは非置換アラルキルアミノ基;置換若しくは非置換アルキルチオ基;置換若しくは非置換アリールチオ基;又は置換若しくは非置換アラルキルチオ基;を表し、
k及びpはいずれも平均値であり、kは0を超えて12以下、pは0以上12未満、かつ、kとpとの和は0を超えて12以下であり、
、R、及びAの3者は、いずれか2者が結合して環を形成してもよい。]
2)
上記式(1)で表される色素又はその塩が、下記式(2)で表される色素又はその塩である上記1)に記載の色素又はその塩、
Figure 0005416115
[式(2)中、
Nc、M、k、及びpは上記式(1)におけるのと同じ意味を表し、
Bはアルキレン基;フェニレン基;又はキシリレン基を表し、
D及びEはそれぞれ独立して塩素原子;ヒドロキシ基;アミノ基;非置換、若しくはヒドロキシ基、スルホ基、若しくはカルボキシ基で置換されたアルコキシ基;非置換、若しくはベンゼン環が塩素原子、アルキル基、アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される1種若しくは2種以上の置換基で置換されたフェノキシ基;非置換、若しくはナフタレン環がアセチルアミノ基及びスルホ基よりなる群から選択される1種若しくは2種の置換基で置換されたナフトキシ基;非置換、若しくはベンゼン環がスルホ基で置換されたベンジルオキシ基;非置換、若しくはベンゼン環がスルホ基で置換されたフェネチルオキシ基;非置換、若しくはヒドロキシ基、非置換C1−C4アルコキシ基、スルホ基、若しくはカルボキシ基で置換されたモノ若しくはジアルキルアミノ基;非置換、若しくはベンゼン環が塩素原子、非置換C1−C4アルキル基、非置換C1−C4アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される1種若しくは2種以上の置換基で置換されたフェニルアミノ基;非置換、若しくはナフタレン環がスルホ基で置換されたナフチルアミノ基;非置換、若しくはベンゼン環がスルホ基で置換されたベンジルアミノ基;非置換、若しくはベンゼン環がスルホ基で置換されたフェネチルアミノ基;非置換、若しくはヒドロキシ基、スルホ基、若しくはカルボキシ基で置換されたアルキルチオ基;非置換、若しくはベンゼン環が非置換C1−C4アルキル基、非置換C1−C4アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される1種若しくは2種以上の置換基で置換されたフェニルチオ基;又は、非置換、若しくはナフタレン環がスルホ基で置換されたナフチルチオ基;を表す。]
3)
BがC2−C6アルキレン基、D及びEがそれぞれ独立して塩素原子;ヒドロキシ基;アミノ基;非置換、若しくはヒドロキシ基、非置換C1−C4アルコキシ基、スルホ基、若しくはカルボキシ基で置換されたモノ若しくはジC1−C4アルキルアミノ基;非置換、若しくはベンゼン環が非置換C1−C4アルキル基、非置換C1−C4アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される1種若しくは2種以上の置換基で置換されたフェニルアミノ基;非置換、若しくはナフタレン環がスルホ基で置換されたナフチルアミノ基;非置換、若しくはベンゼン環がスルホ基で置換されたベンジルアミノ基;又は、非置換、若しくはベンゼン環がスルホ基で置換されたフェネチルアミノ基;である上記2)に記載の色素又はその塩、
4)
MがFe、Co、Cu、Ni、Zn、Al、AlOH、AlCl、V、及びVOよりなる群から選択される金属原子、金属酸化物、金属水酸化物、又は金属ハロゲン化物である上記1)乃至3)のいずれか一項に記載の色素又はその塩、
5)
Ncがkで置換数を表される置換スルファモイル基、及びpで置換数を表される非置換スルファモイル基以外の置換基を有しないナフタロシアニンであり、
k及びpはいずれも平均値であり、kは0.1以上4以下であり、かつ、kとpとの和は0.1以上12以下であり、
MがCu又はVOであり、
Bがエチレン基又はプロピレン基であり、
D及びEはそれぞれ独立してヒドロキシ基;アミノ基;非置換、若しくは一つ以上のカルボキシ基若しくはスルホ基で置換されたフェニルアミノ基;又は、非置換、若しくは一つ以上のカルボキシ基若しくはスルホ基で置換されたモノC2−C4アルキルアミノ基;である上記2)乃至4)のいずれか一項に記載の色素又はその塩、
6)
下記式(101)で表される化合物と、下記式(7)で表される化合物とを、アンモニア発生源の存在下に反応させて得られる上記1)乃至5)のいずれか一項に記載の色素又はその塩、
Figure 0005416115
[式(101)中、Nc及びMは、式(1)におけるのと同じ意味を表し、nは平均値であり、0を超えて12以下である。]
Figure 0005416115
[式(7)中、R、R、A、X、及びYは、式(1)におけるのと同じ意味を表す。]
7)
上記1)乃至6)のいずれか一項に記載の色素又はその塩を、少なくとも1種含有する水系インク組成物、
8)
水性有機溶剤をさらに含有する上記7)に記載の水系インク組成物、
9)
インクジェット記録用である上記7)又は8)に記載の水系インク組成物、
10)
上記7)乃至9)のいずれか一項に記載の水系インク組成物をインクとして用い、該インク組成物のインク滴を記録信号に応じて吐出させて被記録材に付着させることにより記録を行うインクジェット記録方法、
11)
上記被記録材が情報伝達用シートである上記10)に記載のインクジェット記録方法、
12)
上記情報伝達用シートが多孔性白色無機物を含有するインク受容層を有するシートである上記11)に記載のインクジェット記録方法、
13)
上記7)乃至9)のいずれか一項に記載の水系インク組成物を含む容器が装填されたインクジェットプリンタ、
14)
上記7)乃至9)のいずれか一項に記載の水系インク組成物によって記録された記録物、
15)
記録がインクジェットプリンタによってなされた上記14)に記載の記録物、
に関する。
本発明の上記式(1)で表される水溶性近赤外線吸収色素又はその塩は、水や水溶性有機溶剤に対する溶解性に優れる。また、この化合物を含有する本発明の水系インク組成物は、長期間保存後の結晶析出、物性変化、色相変化等もなく、貯蔵安定性が極めて良好である。
本発明を詳細に説明する。本発明の水系インク組成物は、上記式(1)で表される水溶性近赤外線吸収色素又はその塩を含有することを特徴とする。すなわち、近赤外線吸収の役割をナフタロシアニン部位に求め、水溶性の役割を、イオン性親水性基を導入したトリアジン環を有する置換スルファモイル部位に求めて設計した色素が、水系インク組成物に非常に適し、かつ、該インクは貯蔵安定性が極めて良好であることを見出したものである。なお、上記式(1)で表される色素又はその塩は混合物である。以下、本明細書においては便宜上、「本発明の色素又はその塩」の両者を含めて「本発明の色素」と簡略して記載する。
上記式(1)において、Ncはkでその(置換)数を表され、また、後記する式(4)で表されるトリアジン環を有する置換スルファモイル基、及びpでその(置換)数を表される非置換スルファモイル基以外に、さらに1種又は異なる2種以上の置換基を複数、いずれも平均値で通常0以上8以下、好ましくは0以上6以下、より好ましくは0以上4以下有してもよいナフタロシアニンを表す。さらに有してもよい置換基の例としては、塩素原子;アミノ基;アセチルアミノ基;スルホ基;カルボキシ基;カルバモイル基;非置換アルキル基;置換又は非置換アルコキシ基;置換又は非置換フェノキシ基;置換又は非置換ナフトキシ基;置換又は非置換アラルキルオキシ基;置換又は非置換モノ又はジアルキルアミノ基;置換又は非置換フェニルアミノ基;置換又は非置換ナフチルアミノ基;置換又は非置換ベンゾイルアミノ基;置換又は非置換アルキルチオ基;置換又は非置換フェニルチオ基;置換又は非置換ナフチルチオ基;等が挙げられる。
上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち、非置換アルキル基としては、直鎖、分岐鎖、又は環状のものが挙げられ、直鎖又は分岐鎖のものが好ましい。炭素数は、通常1乃至8、好ましくは1乃至6、より好ましくは1乃至4である。その具体例としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル等の直鎖;イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、2,2−ジメチルプロピル、イソペンチル、sec−ペンチル、2−メチルブチル等の分岐鎖;シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等の環状;等が挙げられる。
上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち、非置換アルコキシ基としては、直鎖、分岐鎖、又はアルキル部分が環状の構造を有するものが挙げられ、直鎖又は分岐鎖のものが好ましい。炭素数は、通常1乃至8、好ましくは1乃至6、より好ましくは1乃至4である。その具体例としては、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、n−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、n−ヘプチルオキシ、n−オクチルオキシ等の直鎖;イソプロポキシ、イソブチルオキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、2,2−ジメチルプロポキシ、イソペンチルオキシ、sec−ペンチルオキシ、2−メチルブチルオキシ等の分岐鎖;シクロプロピルメチルオキシ、シクロブチルメチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘキシルメチルオキシ、シクロヘプチルオキシ、シクロオクチルオキシ、等のアルキル部分が環状の構造を有するもの;等が挙げられる。
同様に、置換アルコキシ基としては、上記非置換アルコキシ基がさらに置換基を有するものであり、該置換基としては、ヒドロキシ基、カルボキシ基、カルバモイル基、スルホ基、スルファモイル基等が挙げられる。置換アルコキシ基における炭素数は2乃至4が好ましい。その具体例としては、例えば、2−ヒドロキシエトキシ、2−ヒドロキシプロポキシ、3−ヒドロキシプロポキシ、4−ヒドロキシブトキシ等のヒドロキシ置換のもの;2−カルボキシエトキシ、2−カルボキシプロポキシ、3−カルボキシプロポキシ、4−カルボキシブトキシ等のカルボキシ置換のもの;2−カルバモイルエトキシ、2−カルバモイルプロポキシ、3−カルバモイルプロポキシ、4−カルバモイルブトキシ等のカルバモイル置換のもの;2−スルホエトキシ、3−スルホプロポキシ、4−スルホブトキシ等のスルホ置換のもの;2−スルファモイルエトキシ、3−スルファモイルプロポキシ、4−スルファモイルブトキシ等のスルファモイル置換のもの;等が挙げられる。
上記のうち、好ましくは、ヒドロキシ基、カルバモイル基、又はスルファモイル基が置換したC2−C4アルコキシ基であり、より好ましくはヒドロキシ置換C2−C4アルコキシ基である。
上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち、置換フェノキシ基の置換基としては、塩素原子、非置換C1−C4アルキル基、非置換C1−C4アルコキシ基、カルボキシ基、カルバモイル基、スルホ基、スルファモイル基等が挙げられる。置換基の数は、通常1乃至3、好ましくは1又は2である。これらの基は、いずれもベンゼン環に置換する。その具体例としては、例えば、2−クロロフェノキシ、3−クロロフェノキシ、4−クロロフェノキシ、2,3−ジクロロフェノキシ、2,4−ジクロロフェノキシ、2,5−ジクロロフェノキシ、2,6−ジクロロフェノキシ、3,4−ジクロロフェノキシ、3,5−ジクロロフェノキシ、2,4,6−トリクロロフェノキシ、2,3,4,5,6−ペンタクロロフェノキシ等の塩素原子置換のもの;2−メチルフェノキシ、3−メチルフェノキシ、4−メチルフェノキシ、2−エチルフェノキシ、3−エチルフェノキシ、4−エチルフェノキシ、2−(n−プロピル)フェノキシ、3−(n−プロピル)フェノキシ、4−(n−プロピル)フェノキシ、2−(n−ブチル)フェノキシ、3−(n−ブチル)フェノキシ、4−(n−ブチル)フェノキシ等の直鎖C1−C4アルキル基置換のもの;2−イソプロピルフェノキシ、3−イソプロピルフェノキシ、4−イソプロピルフェノキシ、2−(sec−ブチル)フェノキシ、3−(sec−ブチル)フェノキシ、4−(sec−ブチル)フェノキシ、2−(tert−ブチル)フェノキシ、3−(tert−ブチル)フェノキシ、4−(tert−ブチル)フェノキシ等の分岐鎖C1−C4アルキル基置換のもの;2,3−ジメチルフェノキシ、2,4−ジメチルフェノキシ、2,5−ジメチルフェノキシ、2,6−ジメチルフェノキシ、3,4−ジメチルフェノキシ、3,5−ジメチルフェノキシ、2−イソプロピル−6−メチルフェノキシ、5−イソプロピル−2−メチルフェノキシ、4−イソプロピル−3−メチルフェノキシ、2−(tert−ブチル)−4−メチルフェノキシ、2−(tert−ブチル)−4−エチルフェノキシ、2,4−ジ−(tert−ブチル)フェノキシ、2,6−ジ−(tert−ブチル)フェノキシ等の、直鎖及び/又は分岐鎖C1−C4アルキル基が合計で2つ置換したもの;2,3,5−トリメチルフェノキシ、2,3,6−トリメチルフェノキシ、2,4,6−トリメチルフェノキシ等の等の直鎖C1−C4アルキル基が3つ置換したもの;2−メトキシフェノキシ、3−メトキシフェノキシ、4−メトキシフェノキシ、2−エトキシフェノキシ、3−エトキシフェノキシ、4−エトキシフェノキシ、2−(n−プロポキシ)フェノキシ、3−(n−プロポキシ)フェノキシ、4−(n−プロポキシ)フェノキシ、2−(n−ブトキシ)フェノキシ、3−(n−ブトキシ)フェノキシ、4−(n−ブトキシ)フェノキシ等の直鎖C1−C4アルコキシ基置換のもの;2−イソプロポキシフェノキシ、3−イソプロポキシフェノキシ、4−イソプロポキシフェノキシ、2−(sec−ブトキシ)フェノキシ、3−(sec−ブトキシ)フェノキシ、4−(sec−ブトキシ)フェノキシ、2−(tert−ブトキシ)フェノキシ、3−(tert−ブトキシ)フェノキシ、4−(tert−ブトキシ)フェノキシ等の分岐鎖C1−C4アルコキシ基置換のもの;2−カルボキシフェノキシ、3−カルボキシフェノキシ、4−カルボキシフェノキシ、2,4−ジカルボキシフェノキシ、3,4−ジカルボキシフェノキシ、3,5−ジカルボキシフェノキシ等のカルボキシが1乃至2置換したもの;2−カルバモイルフェノキシ、3−カルバモイルフェノキシ、4−カルバモイルフェノキシ、2,4−ジカルバモイルフェノキシ、3,4−ジカルバモイルフェノキシ、3,5−ジカルバモイルフェノキシ等のカルバモイルが1乃至2置換したもの;2−スルホフェノキシ基、3−スルホフェノキシ基、4−スルホフェノキシ基等のスルホが1乃至2置換したもの;2−スルファモイルフェノキシ基、3−スルファモイルフェノキシ基、4−スルファモイルフェノキシ基等のスルファモイル置換のもの;2−クロロ−5−メチルフェノキシ、4−クロロ−2−メチルフェノキシ、2,6−ジクロロ−4−メチルフェノキシ、4−クロロ−2−メトキシフェノキシ、2−クロロ−4−メトキシフェノキシ、2−カルボキシ−4−クロロフェノキシ、4−カルボキ−2−クロロシフェノキシ、4−カルボキシ−2,4−ジクロロフェノキシ、2−カルバモイル−4−クロロフェノキシ、4−カルバモイル−2−クロロフェノキシ、4−カルバモイル−2,4−ジクロロフェノキシ、2−クロロ−4−スルホフェノキシ、3−クロロ−4−スルホフェノキシ、4−クロロ−2−スルホフェノキシ、4,6−ジクロロ−2−スルホフェノキシ、2−クロロ−4−スルファモイルフェノキシ、3−クロロ−4−スルファモイルフェノキシ、4−クロロ−2−スルファモイルフェノキシ、4,6−ジクロロ−2−スルファモイルフェノキシ、2−メトキシ−4−メチルフェノキシ、2−メトキシ−4−エチルフェノキシ、2−メトキシ−5−メチルフェノキシ、3−メトキシ−5−メチルフェノキシ、2−カルボキシ−4−メチルフェノキシ、2−カルボキシ−5−メチルフェノキシ、2−カルボキシ−6−メチルフェノキシ、3−カルボキシ−2−メチルフェノキシ、5−カルボキシ−2−メチルフェノキシ、2−カルバモイル−4−メチルフェノキシ、2−カルバモイル−5−メチルフェノキシ、2−カルバモイル−6−メチルフェノキシ、3−カルバモイル−2−メチルフェノキシ、5−カルバモイル−2−メチルフェノキシ、2−カルボキシ−3−メトキシフェノキシ、2−カルボキシ−4−メトキシフェノキシ、2−カルボキシ−5−メトキシフェノキシ、2−カルバモイル−3−メトキシフェノキシ、2−カルバモイル−4−メトキシフェノキシ、2−カルバモイル−5−メトキシフェノキシ、2−メトキシ−4−スルホフェノキシ、2−メトキシ−4−スルファモイルフェノキシ、4−カルバモイル−2−カルボキシフェノキシ、2−カルバモイル−4−カルボキシフェノキシ、4−カルバモイル−3−カルボキシフェノキシ、3−カルバモイル−4−カルボキシフェノキシ、5−カルバモイル−3−カルボキシフェノキシ、2−カルボキシ−3−スルホフェノキシ、2−カルバモイル−3−スルホフェノキシ、2−カルボキシ−3−スルファモイルフェノキシ、2−カルバモイル−3−スルファモイルフェノキシ等の上記置換基の複数の種類の基が置換したもの;等が挙げられる。
上記のうち、好ましくは非置換C1−C4アルキル基又は非置換C1−C4アルコキシ基が置換したフェノキシ基であり、より好ましくは非置換C1−C4アルコキシ基が置換したフェノキシ基である。
上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち、非置換ナフトキシ基の具体例としては、例えば、ナフト−1−イルオキシ、ナフト−2−イルオキシ等が挙げられる。
同様に、置換ナフトキシ基としては、置換基として塩素原子、カルボキシ基、カルバモイル基、スルホ基、スルファモイル基等を有するナフトキシ基が挙げられる。置換基の数は、通常1乃至3、好ましくは1又は2である。その具体例としては、例えば、2−クロロナフト−1−イルオキシ、4−クロロナフト−1−イルオキシ、2,4−ジクロロナフト−1−イルオキシ等の塩素原子置換のもの;2−カルボキシナフト−1−イルオキシ、1−カルボキシナフト−2−イルオキシ、3−カルボキシナフト−2−イルオキシ、5−カルボキシナフト−2−イルオキシ、6−カルボキシナフト−2−イルオキシ等のカルボキシ置換のもの;2−カルバモイルナフト−1−イルオキシ、1−カルバモイルナフト−2−イルオキシ、3−カルバモイルナフト−2−イルオキシ、5−カルバモイルナフト−2−イルオキシ、6−カルバモイルナフト−2−イルオキシ等のカルバモイル置換のもの;3−スルホナフト−1−イルオキシ、4−スルホナフト−1−イルオキシ、5−スルホナフト−1−イルオキシ、8−スルホナフト−1−イルオキシ、6−スルホナフト−2−イルオキシ、7−スルホナフト−2−イルオキシ、8−スルホナフト−2−イルオキシ、3,6−ジスルホナフト−1−イルオキシ、6,8−ジスルホナフト−2−イルオキシ等のスルホが1又は2置換したもの;3−スルファモイルナフト−1−イルオキシ、4−スルファモイルナフト−1−イルオキシ、5−スルファモイルナフト−1−イルオキシ、8−スルファモイルナフト−1−イルオキシ、6−スルファモイルナフト−2−イルオキシ、7−スルファモイルナフト−2−イルオキシ、8−スルファモイルナフト−2−イルオキシ、3,6−ジスルファモイルナフト−1−イルオキシ、6,8−ジスルファモイルナフト−2−イルオキシ等のスルファモイルが1又は2置換したもの;2−クロロ−4−スルホナフト−1−イルオキシ、2−クロロ−5−スルホナフト−1−イルオキシ、2−クロロ−8−スルホナフト−1−イルオキシ、4−クロロ−3−スルホナフト−1−イルオキシ、4−クロロ−8−スルホナフト−1−イルオキシ、2,4−ジクロロ−8−スルホナフト−1−イルオキシ、2−クロロ−4−スルファモイルナフト−1−イルオキシ、2−クロロ−5−スルファモイルナフト−1−イルオキシ、2−クロロ−8−スルファモイルナフト−1−イルオキシ、4−クロロ−3−スルファモイルナフト−1−イルオキシ、4−クロロ−8−スルファモイルナフト−1−イルオキシ、2,4−ジクロロ−8−スルファモイルナフト−1−イルオキシ、2−カルボキシ−4−スルホナフト−1−イルオキシ、2−カルボキシ−5−スルホナフト−1−イルオキシ、1−カルボキシ−6−スルホナフト−2−イルオキシ、1−カルボキシ−7−スルホナフト−2−イルオキシ、3−カルボキシ−6−スルホナフト−2−イルオキシ、3−カルボキシ−7−スルホナフト−2−イルオキシ、3−カルボキシ−8−スルホナフト−2−イルオキシ、5−カルボキシ−3−スルホナフト−2−イルオキシ、5−カルボキシ−7−スルホナフト−2−イルオキシ、6−カルボキシ−3−スルホナフト−2−イルオキシ、6−カルボキシ−8−スルホナフト−2−イルオキシ、2−カルボキシ−4−スルファモイルナフト−1−イルオキシ、2−カルボキシ−5−スルファモイルナフト−1−イルオキシ、1−カルボキシ−6−スルファモイルナフト−2−イルオキシ、1−カルボキシ−7−スルファモイルナフト−2−イルオキシ、3−カルボキシ−6−スルファモイルナフト−2−イルオキシ、3−カルボキシ−7−スルファモイルナフト−2−イルオキシ、3−カルボキシ−8−スルファモイルナフト−2−イルオキシ、5−カルボキシ−3−スルファモイルナフト−2−イルオキシ、5−カルボキシ−7−スルファモイルナフト−2−イルオキシ、6−カルボキシ−3−スルファモイルナフト−2−イルオキシ、6−カルボキシ−8−スルファモイルナフト−2−イルオキシ、2−カルバモイル−4−スルホナフト−1−イルオキシ、2−カルバモイル−5−スルホナフト−1−イルオキシ、1−カルバモイル−6−スルホナフト−2−イルオキシ、1−カルバモイル−7−スルホナフト−2−イルオキシ、3−カルバモイル−6−スルホナフト−2−イルオキシ、3−カルバモイル−7−スルホナフト−2−イルオキシ、3−カルバモイル−8−スルホナフト−2−イルオキシ、5−カルバモイル−3−スルホナフト−2−イルオキシ、5−カルバモイル−7−スルホナフト−2−イルオキシ、6−カルバモイル−3−スルホナフト−2−イルオキシ、6−カルバモイル−8−スルホナフト−2−イルオキシ、2−カルバモイル−4−スルファモイルナフト−1−イルオキシ、2−カルバモイル−5−スルファモイルナフト−1−イルオキシ、1−カルバモイル−6−スルファモイルナフト−2−イルオキシ、1−カルバモイル−7−スルファモイルナフト−2−イルオキシ、3−カルバモイル−6−スルファモイルナフト−2−イルオキシ、3−カルバモイル−7−スルファモイルナフト−2−イルオキシ、3−カルバモイル−8−スルファモイルナフト−2−イルオキシ、5−カルバモイル−3−スルファモイルナフト−2−イルオキシ、5−カルバモイル−7−スルファモイルナフト−2−イルオキシ、6−カルバモイル−3−スルファモイルナフト−2−イルオキシ、6−カルバモイル−8−スルファモイルナフト−2−イルオキシ、3−スルファモイル−6−スルホナフト−1−イルオキシ、6−スルファモイル−3−スルホナフト−1−イルオキシ、6−スルファモイル−8−スルホナフト−2−イルオキシ、8−スルファモイル−6−スルホナフト−1−イルオキシ等の、上記複数の種類の置換基が置換したナフトキシ基;等が挙げられる。
上記のうち、好ましくは、カルバモイル基又はスルファモイル基が置換したナフトキシ基であり、より好ましくはスルファモイル基が置換したナフトキシ基である。
上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち、非置換アラルキルオキシ基としては、フェニルC1−C6アルコキシ基等が挙げられ、具体例としてはフェニルメトキシ、フェネチルオキシ、3−フェニルプロポキシ、4−フェニルブトキシ等が挙げられる。
同様に、置換アラルキルオキシ基としては、ベンゼン環の置換基として塩素原子、メチル基、メトキシ基、スルホ基、スルファモイル基等を有するアラルキルオキシ基が挙げられる。該置換基の数は、通常1乃至3、好ましくは1又は2である。その具体例としては、例えば、(2−クロロフェニル)メトキシ、(3−クロロフェニル)メトキシ、(4−クロロフェニル)メトキシ、(2,4−ジクロロフェニル)メトキシ、(3,4−ジクロロフェニル)メトキシ、2−(2−クロロフェニル)エトキシ、2−(4−クロロフェニル)エトキシ、2−(2,4−ジクロロフェニル)エトキシ、3−(2−クロロフェニル)プロポキシ、3−(4−クロロフェニル)プロポキシ、3−(2,4−ジクロロフェニル)プロポキシ、4−(2−クロロフェニル)ブトキシ、4−(4−クロロフェニル)ブトキシ、4−(2,4−ジクロロフェニル)ブトキシ等の塩素原子置換のもの;(2−メチルフェニル)メトキシ、(3−メチルフェニル)メトキシ、(4−メチルフェニル)メトキシ、2−(2−メチルフェニル)エトキシ、2−(3−メチルフェニル)エトキシ、2−(4−メチルフェニル)エトキシ等のメチル置換のもの;(2−メトキシフェニル)メトキシ、(3−メトキシフェニル)メトキシ、(4−メトキシフェニル)メトキシ、2−(2−メトキシフェニル)エトキシ、2−(3−メトキシフェニル)エトキシ、2−(4−メトキシフェニル)エトキシ等のメトキシ置換のもの;(2−スルホフェニル)メトキシ、(4−スルホフェニル)メトキシ、(2,4−ジスルホフェニル)メトキシ、2−(2−スルホフェニル)エトキシ、2−(4−スルホフェニル)エトキシ、2−(2,4−ジスルホフェニル)エトキシ、3−(2−スルホフェニル)プロポキシ、3−(4−スルホフェニル)プロポキシ、3−(2,4−ジスルホフェニル)プロポキシ、4−(2−スルホフェニル)ブトキシ、4−(4−スルホフェニル)ブトキシ、4−(2,4−ジスルホフェニル)ブトキシ等のスルホ置換のもの;(2−スルファモイルフェニル)メトキシ、(4−スルファモイルフェニル)メトキシ、(2,4−ジスルファモイルフェニル)メトキシ、2−(2−スルファモイルフェニル)エトキシ、2−(4−スルファモイルフェニル)エトキシ、2−(2,4−ジスルファモイルフェニル)エトキシ、3−(2−スルファモイルフェニル)プロポキシ、3−(4−スルファモイルフェニル)プロポキシ、3−(2,4−ジスルファモイルフェニル)プロポキシ、4−(2−スルファモイルフェニル)ブトキシ、4−(4−スルファモイルフェニル)ブトキシ、4−(2,4−ジスルファモイルフェニル)ブトキシ等のスルファモイル置換のもの;(2−クロロ−4−スルホフェニル)メトキシ、(2−クロロ−6−スルホフェニル)メトキシ、(3−クロロ−4−スルホフェニル)メトキシ、(5−クロロ−2−スルホフェニル)メトキシ、(4−クロロ−2−スルホフェニル)メトキシ、2−(2−クロロ−4−スルホフェニル)エトキシ、2−(2−クロロ−6−スルホフェニル)エトキシ、2−(4−クロロ−2−スルホフェニル)エトキシ、3−(2−クロロ−4−スルホフェニル)プロポキシ、3−(2−クロロ−6−スルホフェニル)プロポキシ、3−(4−クロロ−2−スルホフェニル)プロポキシ、4−(2−クロロ−4−スルホフェニル)ブトキシ、4−(2−クロロ−6−スルホフェニル)ブトキシ、4−(4−クロロ−2−スルホフェニル)ブトキシ、(2−クロロ−4−スルファモイルフェニル)メトキシ、(2−クロロ−6−スルファモイルフェニル)メトキシ、(3−クロロ−4−スルファモイルフェニル)メトキシ、(5−クロロ−2−スルファモイルフェニル)メトキシ、(4−クロロ−2−スルファモイルフェニル)メトキシ、2−(2−クロロ−4−スルファモイルフェニル)エトキシ、2−(2−クロロ−6−スルファモイルフェニル)エトキシ、2−(4−クロロ−2−スルファモイルフェニル)エトキシ、3−(2−クロロ−4−スルファモイルフェニル)プロポキシ、3−(2−クロロ−6−スルファモイルフェニル)プロポキシ、3−(4−クロロ−2−スルファモイルフェニル)プロポキシ、4−(2−クロロ−4−スルファモイルフェニル)ブトキシ、4−(2−クロロ−6−スルファモイルフェニル)ブトキシ、4−(4−クロロ−2−スルファモイルフェニル)ブトキシ、(2−メチル−3−スルホフェニル)メトキシ、(2−メチル−4−スルホフェニル)メトキシ、(2−メチル−5−スルホフェニル)メトキシ、(2−メチル−6−スルホフェニル)メトキシ、(2−メチル−3,5−ジスルホフェニル)メトキシ、(2−メチル−4,6−ジスルホフェニル)メトキシ、(3−メチル−2−スルホフェニル)メトキシ、(3−メチル−4−スルホフェニル)メトキシ、(5−メチル−2−スルホフェニル)メトキシ、(3−メチル−2,4−ジスルホフェニル)メトキシ、(3−メチル−2,6−ジスルホフェニル)メトキシ、(5−メチル−2,4−ジスルホフェニル)メトキシ、(4−メチル−2−スルホフェニル)メトキシ、(4−メチル−3−スルホフェニル)メトキシ、(4−メチル−5−スルホフェニル)メトキシ、(4−メチル−6−スルホフェニル)メトキシ、(4−メチル−2,6−ジスルホフェニル)メトキシ、(4−メチル−3,5−ジスルホフェニル)メトキシ、2−(2−メチル−3−スルホフェニル)エトキシ、2−(2−メチル−4−スルホフェニル)エトキシ、2−(2−メチル−5−スルホフェニル)エトキシ、2−(2−メチル−6−スルホフェニル)エトキシ、2−(2−メチル−3,5−ジスルホフェニル)エトキシ、2−(2−メチル−4,6−ジスルホフェニル)エトキシ、2−(3−メチル−2−スルホフェニル)エトキシ、2−(3−メチル−4−スルホフェニル)エトキシ、2−(5−メチル−2−スルホフェニル)エトキシ、2−(3−メチル−2,4−ジスルホフェニル)エトキシ、2−(3−メチル−2,6−ジスルホフェニル)エトキシ、2−(5−メチル−2,4−ジスルホフェニル)エトキシ、2−(4−メチル−2−スルホフェニル)エトキシ、2−(4−メチル−3−スルホフェニル)エトキシ、2−(4−メチル−5−スルホフェニル)エトキシ、2−(4−メチル−6−スルホフェニル)エトキシ、2−(4−メチル−2,6−ジスルホフェニル)エトキシ、2−(4−メチル−3,5−ジスルホフェニル)エトキシ、(2−メチル−3−スルファモイルフェニル)メトキシ、(2−メチル−4−スルファモイルフェニル)メトキシ、(2−メチル−5−スルファモイルフェニル)メトキシ、(2−メチル−6−スルファモイルフェニル)メトキシ、(2−メチル−3,5−ジスルファモイルフェニル)メトキシ、(2−メチル−4,6−ジスルファモイルフェニル)メトキシ、(3−メチル−2−スルファモイルフェニル)メトキシ、(3−メチル−4−スルファモイルフェニル)メトキシ、(5−メチル−2−スルファモイルフェニル)メトキシ、(3−メチル−2,4−ジスルファモイルフェニル)メトキシ、(3−メチル−2,6−ジスルファモイルフェニル)メトキシ、(5−メチル−2,4−ジスルファモイルフェニル)メトキシ、(4−メチル−2−スルファモイルフェニル)メトキシ、(4−メチル−3−スルファモイルフェニル)メトキシ、(4−メチル−5−スルファモイルフェニル)メトキシ、(4−メチル−6−スルファモイルフェニル)メトキシ、(4−メチル−2,6−ジスルファモイルフェニル)メトキシ、(4−メチル−3,5−ジスルファモイルフェニル)メトキシ、2−(2−メチル−3−スルファモイルフェニル)エトキシ、2−(2−メチル−4−スルファモイルフェニル)エトキシ、2−(2−メチル−5−スルファモイルフェニル)エトキシ、2−(2−メチル−6−スルファモイルフェニル)エトキシ、2−(2−メチル−3,5−ジスルファモイルフェニル)エトキシ、2−(2−メチル−4,6−ジスルファモイルフェニル)エトキシ、2−(3−メチル−2−スルファモイルフェニル)エトキシ、2−(3−メチル−4−スルファモイルフェニル)エトキシ、2−(5−メチル−2−スルファモイルフェニル)エトキシ、2−(3−メチル−2,4−ジスルファモイルフェニル)エトキシ、2−(3−メチル−2,6−ジスルファモイルフェニル)エトキシ、2−(5−メチル−2,4−ジスルファモイルフェニル)エトキシ、2−(4−メチル−2−スルファモイルフェニル)エトキシ、2−(4−メチル−3−スルファモイルフェニル)エトキシ、2−(4−メチル−5−スルファモイルフェニル)エトキシ、2−(4−メチル−6−スルファモイルフェニル)エトキシ、2−(4−メチル−2,6−ジスルファモイルフェニル)エトキシ、2−(4−メチル−3,5−ジスルファモイルフェニル)エトキシ、(2−メトキシ−3−スルホフェニル)メトキシ、(2−メトキシ−5−スルホフェニル)メトキシ、(2−メトキシ−3,5−ジスルホフェニル)メトキシ、(3−メトキシ−2−スルホフェニル)メトキシ、(3−メトキシ−4−スルホフェニル)メトキシ、(5−メトキシ−2−スルホフェニル)メトキシ、(3−メトキシ−2,6−ジスルホフェニル)メトキシ、(5−メトキシ−2,4−ジスルホフェニル)メトキシ、(4−メトキシ−3−スルホフェニル)メトキシ、(4−メトキシ−3,5−ジスルホフェニル)メトキシ、2−(2−メトキシ−3−スルホフェニル)エトキシ、2−(2−メトキシ−5−スルホフェニル)エトキシ、2−(2−メチル−3,5−ジスルホフェニル)エトキシ、2−(3−メトキシ−2−スルホフェニル)エトキシ、2−(3−メトキシ−4−スルホフェニル)エトキシ、2−(5−メトキシ−2−スルホフェニル)エトキシ、2−(3−メトキシ−2,6−ジスルホフェニル)エトキシ、2−(5−メトキシ−2,4−ジスルホフェニル)エトキシ、2−(4−メトキシ−3−スルホフェニル)エトキシ、2−(4−メトキシ−3,5−ジスルホフェニル)エトキシ、(2−メトキシ−3−スルファモイルフェニル)メトキシ、(2−メトキシ−5−スルファモイルフェニル)メトキシ、(2−メトキシ−3,5−ジスルファモイルフェニル)メトキシ、(3−メトキシ−2−スルファモイルフェニル)メトキシ、(3−メトキシ−4−スルファモイルフェニル)メトキシ、(5−メトキシ−2−スルファモイルフェニル)メトキシ、(3−メトキシ−2,6−ジスルファモイルフェニル)メトキシ、(5−メトキシ−2,4−ジスルファモイルフェニル)メトキシ、(4−メトキシ−3−スルファモイルフェニル)メトキシ、(4−メトキシ−3,5−ジスルファモイルフェニル)メトキシ、2−(2−メトキシ−3−スルファモイルフェニル)エトキシ、2−(2−メトキシ−5−スルファモイルフェニル)エトキシ、2−(2−メトキシ−3,5−ジスルファモイルフェニル)エトキシ、2−(3−メトキシ−2−スルファモイルフェニル)エトキシ、2−(3−メトキシ−4−スルファモイルフェニル)エトキシ、2−(5−メトキシ−2−スルファモイルフェニル)エトキシ、2−(3−メトキシ−2,6−ジスルファモイルフェニル)エトキシ、2−(5−メトキシ−2,4−ジスルファモイルフェニル)エトキシ、2−(4−メトキシ−3−スルファモイルフェニル)エトキシ、2−(4−メトキシ−3,5−ジスルファモイルフェニル)エトキシ、(2−スルファモイル−4−スルホフェニル)メトキシ、(4−スルファモイル−2−スルホフェニル)メトキシ、2−(2−スルファモイル−4−スルホフェニル)エトキシ、2−(4−スルファモイル−2−スルホフェニル)エトキシ、3−(2−スルファモイル−4−スルホフェニル)プロポキシ、3−(4−スルファモイル−2−スルホフェニル)プロポキシ、4−(2−スルファモイル−4−スルホフェニル)ブトキシ、4−(4−スルファモイル−2−スルホフェニル)ブトキシ、(2−メチル−3−スルファモイル−5−スルホフェニル)メトキシ、(2−メチル−5−スルファモイル−3−スルホフェニル)メトキシ、(
2−メチル−4−スルファモイル−6−スルホフェニル)メトキシ、(2−メチル−6−スルファモイル−4−スルホフェニル)メトキシ、(3−メチル−2−スルファモイル−4−スルホフェニル)メトキシ、(3−メチル−4−スルファモイル−2−スルホフェニル)メトキシ、(3−メチル−2−スルファモイル−6−スルホフェニル)メトキシ、(3−メチル−6−スルファモイル−2−スルホフェニル)メトキシ、(5−メチル−2−スルファモイル−4−スルホフェニル)メトキシ、(5−メチル−4−スルファモイル−2−スルホフェニル)メトキシ、(4−メチル−2−スルファモイル−6−スルホフェニル)メトキシ、(4−メチル−6−スルファモイル−2−スルホフェニル)メトキシ、(4−メチル−3−スルファモイル−5−スルホフェニル)メトキシ、(4−メチル−5−スルファモイル−3−スルホフェニル)メトキシ、2−(2−メチル−3−スルファモイル−5−スルホフェニル)エトキシ、2−(2−メチル−5−スルファモイル−3−スルホフェニル)エトキシ、2−(2−メチル−4−スルファモイル−6−スルホフェニル)エトキシ、2−(2−メチル−6−スルファモイル−4−スルホフェニル)エトキシ、2−(3−メチル−2−スルファモイル−4−スルホフェニル)エトキシ、2−(3−メチル−4−スルファモイル−2−スルホフェニル)エトキシ、2−(3−メチル−2−スルファモイル−6−スルホフェニル)エトキシ、2−(3−メチル−6−スルファモイル−2−スルホフェニル)エトキシ、2−(5−メチル−2−スルファモイル−4−スルホフェニル)エトキシ、2−(5−メチル−4−スルファモイル−2−スルホフェニル)エトキシ、2−(4−メチル−2−スルファモイル−6−スルホフェニル)エトキシ、2−(4−メチル−6−スルファモイル−2−スルホフェニル)エトキシ、2−(4−メチル−3−スルファモイル−5−スルホフェニル)エトキシ、2−(4−メチル−5−スルファモイル−3−スルホフェニル)エトキシ、(2−メトキシ−3−スルファモイル−5−スルホフェニル)メトキシ、(2−メトキシ−5−スルファモイル−3−スルホフェニル)メトキシ、(3−メトキシ−2−スルファモイル−6−スルホフェニル)メトキシ、(3−メトキシ−6−スルファモイル−2−スルホフェニル)メトキシ、(5−メトキシ−2−スルファモイル−4−スルホフェニル)メトキシ、(5−メトキシ−4−スルファモイル−2−スルホフェニル)メトキシ、(4−メトキシ−3−スルファモイル−5−スルホフェニル)メトキシ、(4−メトキシ−5−スルファモイル−3−スルホフェニル)メトキシ、2−(2−メトキシ−3−スルファモイル−5−スルホフェニル)エトキシ、2−(2−メトキシ−5−スルファモイル−3−スルホフェニル)エトキシ、2−(3−メトキシ−2−スルファモイル−6−スルホフェニル)エトキシ、2−(3−メトキシ−6−スルファモイル−2−スルホフェニル)エトキシ、2−(5−メトキシ−2−スルファモイル−4−スルホフェニル)エトキシ、2−(5−メトキシ−4−スルファモイル−2−スルホフェニル)エトキシ、2−(4−メトキシ−3−スルファモイル−5−スルホフェニル)エトキシ、2−(4−メトキシ−5−スルファモイル−3−スルホフェニル)エトキシ等の、上記複数の種類の置換基が置換したアラルキルオキシ基;等が挙げられる。
上記のうち、好ましくは塩素原子、メチル基、又はスルファモイル基が置換したアラルキルオキシ基であり、より好ましくはスルファモイル置換アラルキルオキシ基である。
上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち、非置換モノ又はジアルキルアミノ基としては、直鎖又は分岐鎖の、モノC1−C4アルキルアミノ基又はジ(C1−C4アルキル)アミノ基が挙げられ、好ましくは直鎖非置換ジC1−C4アルキルアミノ基である。その具体例としては、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、n−ブチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジ−n−プロピルアミノ、ジ−n−ブチルアミノ等の直鎖のもの;イソプロピルアミノ、sec−ブチルアミノ、tert−ブチルアミノ、ジイソプロピルアミノ等の分岐鎖のもの;等が挙げられる。
同様に、置換モノ又はジアルキルアミノ基における置換基としては、ヒドロキシ基、カルボキシ基、カルバモイル基、スルホ基、スルファモイル基等が挙げられ、置換基を有する場合にはモノ又はジC2−C4アルキルアミノ基が好ましい。その具体例としては、例えば、2−ヒドロキシエチルアミノ、3−ヒドロキシプロピルアミノ、4−ヒドロキシブチルアミノ、2,2’−ジヒドロキシジエチルアミノ、3,3’−ジヒドロキシジプロピルアミノ、4,4’−ジヒドロキシジブチルアミノ等のヒドロキシ置換のもの;2−カルボキシエチルアミノ、3−カルボキシプロピルアミノ、4−カルボキシブチルアミノ、2,2’−ジカルボキシジエチルアミノ、3,3’−ジカルボキシジプロピルアミノ、4,4’−ジカルボキシジブチルアミノ等のカルボキシ置換のもの;2−カルバモイルエチルアミノ、3−カルバモイルプロピルアミノ、4−カルバモイルブチルアミノ、2,2’−ジカルバモイルジエチルアミノ、3,3’−ジカルバモイルジプロピルアミノ、4,4’−ジカルバモイルジブチルアミノ等のカルバモイル置換のもの;2−スルホエチルアミノ、3−スルホプロピルアミノ、4−スルホブチルアミノ、2,2’−ジスルホジエチルアミノ、3,3’−ジスルホジプロピルアミノ、4,4’−ジスルホジブチルアミノ等のスルホ置換のもの;2−スルファモイルエチルアミノ、3−スルファモイルプロピルアミノ、4−スルファモイルブチルアミノ、2,2’−ジスルファモイルジエチルアミノ、3,3’−ジスルファモイルジプロピルアミノ、4,4’−ジスルファモイルジブチルアミノ等のスルファモイル置換のもの;等が挙げられる。
上記のうち、好ましくはヒドロキシ基、カルバモイル基、又はスルファモイル基が置換したモノ又はジC2−C4アルキルアミノ基であり、より好ましくはヒドロキシ置換モノ又はジC2−C4アルキルアミノ基である。
上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち、置換フェニルアミノ基の置換基としては、塩素原子、非置換C1−C4アルキル基、非置換C1−C4アルコキシ基、カルボキシ基、カルバモイル基、スルホ基、スルファモイル基等が挙げられる。該置換基の数は、通常1乃至3、好ましくは1又は2である。これらの基は、いずれもベンゼン環に置換する。その具体例としては、例えば、2−クロロフェニルアミノ、3−クロロフェニルアミノ、4−クロロフェニルアミノ、2,3−ジクロロフェニルアミノ、2,4−ジクロロフェニルアミノ、2,5−ジクロロフェニルアミノ、2,6−ジクロロフェニルアミノ、3,4−ジクロロフェニルアミノ、3,5−ジクロロフェニルアミノ、2,4,6−トリクロロフェニルアミノ、2,3,4,5,6−ペンタクロロフェニルアミノ等の塩素原子置換のもの;2−メチルフェニルアミノ、3−メチルフェニルアミノ、4−メチルフェニルアミノ、2−エチルフェニルアミノ、3−エチルフェニルアミノ、4−エチルフェニルアミノ、2−プロピルフェニルアミノ、3−プロピルフェニルアミノ、4−プロピルフェニルアミノ、2−イソプロピルフェニルアミノ、3−イソプロピルフェニルアミノ、4−イソプロピルフェニルアミノ、2−ブチルフェニルアミノ、3−ブチルフェニルアミノ、4−ブチルフェニルアミノ、2−sec−ブチルフェニルアミノ、3−sec−ブチルフェニルアミノ、4−sec−ブチルフェニルアミノ、2−tert−ブチルフェニルアミノ、3−tert−ブチルフェニルアミノ、4−tert−ブチルフェニルアミノ、2,3−ジメチルフェニルアミノ、2,4−ジメチルフェニルアミノ、2,5−ジメチルフェニルアミノ、2,6−ジメチルフェニルアミノ、3,4−ジメチルフェニルアミノ、3,5−ジメチルフェニルアミノ、2,6−ジエチルフェニルアミノ、2−エチル−6−メチルフェニルアミノ、2,6−ジイソプロピルフェニルアミノ、5−イソプロピル−2−メチルフェニルアミノ、2−tert−ブチル−6−メチルフェニルアミノ、2,4,6−トリメチルフェニルアミノ等の非置換C1−C4アルキル置換のもの;2−メトキシフェニルアミノ、3−メトキシフェニルアミノ、4−メトキシフェニルアミノ、2−エトキシフェニルアミノ、3−エトキシフェニルアミノ、4−エトキシフェニルアミノ、2−プロポキシフェニルアミノ、3−プロポキシフェニルアミノ、4−プロポキシフェニルアミノ、2−イソプロポキシフェニルアミノ、3−イソプロポキシフェニルアミノ、4−イソプロポキシフェニルアミノ、2−ブトキシフェニルアミノ、3−ブトキシフェニルアミノ、4−ブトキシフェニルアミノ、2−sec−ブトキシフェニルアミノ、3−sec−ブトキシフェニルアミノ、4−sec−ブトキシフェニルアミノ、2−tert−ブトキシフェニルアミノ、3−tert−ブトキシフェニルアミノ、4−tert−ブトキシフェニルアミノ、2,3−ジメトキシフェニルアミノ、2,4−ジメトキシフェニルアミノ、2,5−ジメトキシフェニルアミノ、2,6−ジメトキシフェニルアミノ、3,4−ジメトキシフェニルアミノ、3,5−ジメトキシフェニルアミノ、3,4,5−トリメトキシフェニルアミノ等の非置換C1−C4アルコキシ置換のもの;2−カルボキシフェニルアミノ、3−カルボキシフェニルアミノ、4−カルボキシフェニルアミノ、2,4−ジカルボキシフェニルアミノ、2,5−ジカルボキシフェニルアミノ、3,4−ジカルボキシフェニルアミノ、3,5−ジカルボキシフェニルアミノ等のカルボキシ置換のもの;2−カルバモイルフェニルアミノ、3−カルバモイルフェニルアミノ、4−カルバモイルフェニルアミノ、2,4−ジカルバモイルフェニルアミノ、2,5−ジカルバモイルフェニルアミノ、3,4−ジカルバモイルフェニルアミノ、3,5−ジカルバモイルフェニルアミノ等のカルバモイル置換のもの;2−スルホフェニルアミノ基、3−スルホフェニルアミノ基、4−スルホフェニルアミノ、2,4−ジスルホフェニルアミノ、2,5−ジスルホフェニルアミノ、3,5−ジスルホフェニルアミノ基等のスルホ置換のもの;2−スルファモイルフェニルアミノ基、3−スルファモイルフェニルアミノ基、4−スルファモイルフェニルアミノ、2,4−ジスルファモイルフェニルアミノ、2,5−ジスルファモイルフェニルアミノ、3,5−ジスルファモイルフェニルアミノ基等のスルファモイル置換のもの;2−クロロ−4−メチルフェニルアミノ、2−クロロ−6−メチルフェニルアミノ、3−クロロ−2−メチルフェニルアミノ、3−クロロ−4−メチルフェニルアミノ、4−クロロ−2−メチルフェニルアミノ4−クロロ−3−メチルフェニルアミノ、5−クロロ−2−メチルフェニルアミノ、2−クロロ−5−メトキシフェニルアミノ、4−クロロ−3−メトキシフェニルアミノ、5−クロロ−2−メトキシフェニルアミノ、2,4−ジクロロ−5−メトキシフェニルアミノ、2−カルボキシ−3−クロロフェニルアミノ、2−カルボキシ−4−クロロフェニルアミノ、2−カルボキシ−5−クロロフェニルアミノ、3−カルボキシ−4−クロロフェニルアミノ、4−カルボキシ−2−クロロフェニルアミノ、5−カルボキシ−2−クロロフェニルアミノ、6−カルボキシ−2−クロロフェニルアミノ、6−カルボキシ−2,4−ジクロロフェニルアミノ、2−カルバモイル−3−クロロフェニルアミノ、2−カルバモイル−4−クロロフェニルアミノ、2−カルバモイル−5−クロロフェニルアミノ、3−カルバモイル−4−クロロフェニルアミノ、4−カルバモイル−2−クロロフェニルアミノ、5−カルバモイル−2−クロロフェニルアミノ、6−カルバモイル−2−クロロフェニルアミノ、6−カルバモイル−2,4−ジクロロフェニルアミノ、4−クロロ−3−スルホフェニルアミノ、2,5−ジクロロ−4−スルホフェニルアミノ、4,5−ジクロロ−2−スルホフェニルアミノ、4−クロロ−3−スルファモイルフェニルアミノ、2,5−ジクロロ−4−スルファモイルフェニルアミノ、4,5−ジクロロ−2−スルファモイルフェニルアミノ、2−メトキシ−5−メチルフェニルアミノ、2−メトキシ−6−メチルフェニルアミノ、3−メトキシ−2−メチルフェニルアミノ、4−メトキシ−2−メチルフェニルアミノ、2−カルボキシ−3−メチルフェニルアミノ、2−カルボキシ−4−メチルフェニルアミノ、3−カルボキシ−2−メチルフェニルアミノ、4−カルボキシ−2−メチルフェニルアミノ、5−カルボキシ−2−メチルフェニルアミノ、2−カルバモイル−3−メチルフェニルアミノ、2−カルバモイル−4−メチルフェニルアミノ、3−カルバモイル−2−メチルフェニルアミノ、4−カルバモイル−2−メチルフェニルアミノ、5−カルバモイル−2−メチルフェニルアミノ、4−メチル−2−スルホフェニルアミノ、2−メチル−4−スルホフェニルアミノ、3−メチル−4−スルホフェニルアミノ、4,6−ジメチル−2−スルホフェニルアミノ、2,4−ジメチル−5−スルホフェニルアミノ、4−メチル−2−スルファモイルフェニルアミノ、2−メチル−4−スルファモイルフェニルアミノ、3−メチル−4−スルファモイルフェニルアミノ、4,6−ジメチル−2−スルファモイルフェニルアミノ、2,4−ジメチル−5−スルファモイルフェニルアミノ、4−カルボキシ−2−メトキシフェニルアミノ、5−カルボキシ−2−メトキシフェニルアミノ、6−カルボキシ−2−メトキシフェニルアミノ、4−カルバモイル−2−メトキシフェニルアミノ、5−カルバモイル−2−メトキシフェニルアミノ、6−カルバモイル−2−メトキシフェニルアミノ、4−メトキシ−2−スルホフェニルアミノ、4−メトキシ−3−スルホフェニルアミノ、2−メトキシ−5−スルホフェニルアミノ、4−メトキシ−2−スルファモイルフェニルアミノ、4−メトキシ−3−スルファモイルフェニルアミノ、2−メトキシ−5−スルファモイルフェニルアミノ、2−カルボキシ−4−スルホフェニルアミノ、2−カルボキシ−5−スルホフェニルアミノ、2−カルバモイル−4−スルホフェニルアミノ、2−カルバモイル−5−スルホフェニルアミノ、2−カルボキシ−4−スルファモイルフェニルアミノ、2−カルボキシ−5−スルファモイルフェニルアミノ、2−カルバモイル−4−スルファモイルフェニルアミノ、2−カルバモイル−5−スルファモイルフェニルアミノ、5−クロロ−4−メチル−2−スルホフェニルアミノ、4−クロロ−5−メチル−2−スルホフェニルアミノ、5−クロロ−4−メチル−2−スルファモイルフェニルアミノ、4−クロロ−5−メチル−2−スルファモイルフェニルアミノ、4−カルボキシ−2−クロロ−5−メトキシフェニルアミノ、4−カルボキシ−2−クロロ−5−エトキシフェニルアミノ、4−カルボキシ−2−クロロ−5−メトキシフェニルアミノ、4−カルバモイル−2−クロロ−5−メトキシフェニルアミノ、4−カルバモイル−2−クロロ−5−エトキシフェニルアミノ、4−カルバモイル−2−クロロ−5−メトキシフェニルアミノ等の、上記複数の種類の置換基が置換したフェニルアミノ基;等が挙げられる。
上記のうち、好ましくは塩素原子又は非置換C1−C4アルコキシ基が置換したフェニルアミノ基であり、より好ましくは非置換C1−C4アルコキシ基が置換したフェニルアミノ基である。
上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち、非置換ナフチルアミノ基としては、ナフト−1−イルアミノ及びナフト−2−イルアミノが挙げられる。
同様に、置換ナフチルアミノ基における置換基としては、非置換C1−C4アルコキシ基、スルホ基、スルファモイル基等が挙げられる。これらはいずれもナフタレン環に置換する。該置換基の数としては、1又は2が好ましい。その具体例としては、例えば、2−メトキシナフト−1−イルアミノ、2−エトキシナフト−1−イルアミノ、2−ブトキシナフト−1−イルアミノ、4−メトキシナフト−1−イルアミノ、4−エトキシナフト−1−イルアミノ、4−ブトキシナフト−1−イルアミノ、5−メトキシナフト−1−イルアミノ、5−エトキシナフト−1−イルアミノ、5−ブトキシナフト−1−イルアミノ、6−メトキシナフト−1−イルアミノ、6−エトキシナフト−1−イルアミノ、6−ブトキシナフト−1−イルアミノ、7−メトキシナフト−1−イルアミノ、7−エトキシナフト−1−イルアミノ、7−ブトキシナフト−1−イルアミノ、8−メトキシナフト−1−イルアミノ、8−エトキシナフト−1−イルアミノ、8−ブトキシナフト−1−イルアミノ、1−メトキシナフト−2−イルアミノ、1−エトキシナフト−2−イルアミノ、1−ブトキシナフト−2−イルアミノ、3−メトキシナフト−2−イルアミノ、3−エトキシナフト−2−イルアミノ、3−ブトキシナフト−2−イルアミノ、5−メトキシナフト−5−イルアミノ、5−エトキシナフト−2−イルアミノ、5−ブトキシナフト−2−イルアミノ等のアルコキシ置換のもの;4−スルホナフト−1−イルアミノ、5−スルホナフト−1−イルアミノ、6−スルホナフト−1−イルアミノ、7−スルホナフト−1−イルアミノ、5−スルホナフト−2−イルアミノ、6−スルホナフト−2−イルアミノ、7−スルホナフト−2−イル、4,6−ジスルホナフト−1−イルアミノ、4,7−ジスルホナフト−1−イルアミノ、4,8−ジスルホナフト−2−イルアミノ、5,7−ジスルホナフト−2−イルアミノ、6,8−ジスルホナフト−2−イルアミノ等のスルホ置換のもの;4−スルファモイルナフト−1−イルアミノ、5−スルファモイルナフト−1−イルアミノ、6−スルファモイルナフト−1−イルアミノ、7−スルファモイルナフト−1−イルアミノ、5−スルファモイルナフト−2−イルアミノ、6−スルファモイルナフト−2−イルアミノ、7−スルファモイルナフト−2−イル、4,6−ジスルファモイルナフト−1−イルアミノ、4,7−ジスルファモイルナフト−1−イルアミノ、4,8−ジスルファモイルナフト−2−イルアミノ、5,7−ジスルファモイルナフト−2−イルアミノ、6,8−ジスルファモイルナフト−2−イルアミノ等のスルファモイル置換のもの;8−メトキシ−4−スルホナフト−1−イルアミノ、5−メトキシ−7−スルホナフト−1−イルアミノ、5−メトキシ−7−スルホナフト−2−イルアミノ、8−メトキシ−5−スルホナフト−2−イルアミノ、6−メトキシ−8−スルホナフト−2−イルアミノ等の、上記複数の種類の置換基が置換したもの;等が挙げられる。
上記のうち、好ましくはスルホ基又はスルファモイル基が置換したナフチルアミノ基であり、より好ましくはスルファモイル置換ナフチルアミノ基である。
上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち、置換ベンゾイルアミノ基の置換基としては、塩素原子、非置換C1−C4アルキル基、ニトロ基、スルホ基、スルファモイル基等が挙げられる。該置換基の数は、通常1乃至3、好ましくは1又は2である。これらの基は、いずれもベンゼン環に置換する。その具体例としては、例えば、2−クロロベンゾイルアミノ、4−クロロベンゾイルアミノ、2,3−ジクロロベンゾイルアミノ、2,4−ジクロロベンゾイルアミノ、2,5−ジクロロベンゾイルアミノ、2,6−ジクロロベンゾイルアミノ、2,6−ジクロロベンゾイルアミノ、3,4−ジクロロベンゾイルアミノ、3,5−ジクロロベンゾイルアミノ、2,4,6−トリクロロベンゾイルアミノ等の塩素原子置換のもの;2−メチルベンゾイルアミノ、3−メチルベンゾイルアミノ、4−メチルベンゾイルアミノ、4−sec−ブチルベンゾイルアミノ、4−イソブチルベンゾイルアミノ、3,5−ジメチルベンゾイルアミノ、2,4,6−トリメチルベンゾイルアミノ等の非置換C1−C4アルキル置換のもの;2−ニトロベンゾイルアミノ、4−ニトロベンゾイルアミノ、3,5−ジニトロベンゾイルアミノ等のニトロ置換のもの;2−スルホベンゾイルアミノ、3−スルホベンゾイルアミノ、4−スルホベンゾイルアミノ等のスルホ置換のもの;2−スルファモイルベンゾイルアミノ、3−スルファモイルベンゾイルアミノ、4−スルファモイルベンゾイルアミノ等のスルファモイル置換のもの;2−クロロ−5−ニトロベンゾイルアミノ、4−クロロ−3−ニトロベンゾイルアミノ、4−クロロ−3−スルホベンゾイルアミノ、2,4−ジクロロ−5−スルホベンゾイルアミノ、4−クロロ−3−スルファモイルベンゾイルアミノ、2,4−ジクロロ−5−スルファモイルベンゾイルアミノ、2−メチル−3−ニトロベンゾイルアミノ、6−メチル−2−ニトロベンゾイルアミノ、2−メチル−5−スルホベンゾイルアミノ、4−メチル−3−スルホベンゾイルアミノ、2−メチル−5−スルファモイルベンゾイルアミノ、4−メチル−3−スルファモイルベンゾイルアミノ等の、上記複数の種類の置換基が置換したベンゾイルアミノ基;等が挙げられる。
上記のうち、好ましくは塩素原子又はニトロ基が置換したベンゾイルアミノ基であり、より好ましくは塩素原子置換ベンゾイルアミノ基である。
上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち、非置換アルキルチオ基としては、直鎖、分岐鎖、又はアルキル部分が環状の構造を有するものが挙げられ、直鎖又は分岐鎖のものが好ましく、直鎖がより好ましい。炭素数は通常1乃至8、好ましくは1乃至6、より好ましくは1乃至4である。具体例としては、例えば、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、n−ブチルチオ、n−ペンチルチオ、n−ヘキシルチオ、n−ヘプチルチオ、n−オクチルチオ等の直鎖のもの;イソプロピルチオ、イソブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ、2,2−ジメチルプロピルチオ、イソペンチルチオ、sec−ペンチルチオ、2−メチルブチルチオ等の分岐鎖のもの;シクロペンチルチオ、シクロヘキシルチオ等のアルキル部分が環状の構造を有するもの;等が挙げられる。これらのうち、直鎖非置換C1−C4アルキルチオ基が好ましい。
同様に、置換アルキルチオ基における置換基としては、ヒドロキシ基、カルボキシ基、カルバモイル基、スルホ基、スルファモイル基等が挙げられ、この場合には置換C2−C4アルキルチオ基が好ましい。その具体例としては、例えば、2−ヒドロキシエチルチオ、3−ヒドロキシプロピルチオ、4−ヒドロキシブチルチオ等のヒドロキシ置換のもの;2−カルボキシエチルチオ、2−カルボキシプロピルチオ、3−カルボキシプロピルチオ、4−カルボキシブチルチオ等のカルボキシ置換のもの;2−カルバモイルエチルチオ、2−カルバモイルプロピルチオ、3−カルバモイルプロピルチオ、4−カルバモイルブチルチオ等のカルバモイル置換のもの;2−スルホエチルチオ、3−スルホプロピルチオ、4−スルホブチルチオ等のスルホ置換のもの;2−スルファモイルエチルチオ、3−スルファモイルプロピルチオ、4−スルファモイルブチルチオ等のスルファモイル置換のもの;等が挙げられる。
上記のうち、好ましくはヒドロキシ基、カルバモイル基、又はスルファモイル基が置換したC2−C4アルキルチオ基、より好ましくはヒドロキシ置換C2−C4アルキルチオ基である。
上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち、置換フェニルチオ基の置換基としては、塩素原子、非置換C1−C4アルキル基、非置換C1−C4アルコキシ基、カルボキシ基、カルバモイル基、スルホ基、スルファモイル基等が挙げられる。該置換基の数としては、通常1乃至5、好ましくは1乃至3、より好ましくは1又は2である。これらの基は、いずれもベンゼン環に置換する。その具体例としては、例えば、2−クロロフェニルチオ、3−クロロフェニルチオ、4−クロロフェニルチオ、2,3−ジクロロフェニルチオ、2,4−ジクロロフェニルチオ、2,5−ジクロロフェニルチオ、2,6−ジクロロフェニルチオ、3,4−ジクロロフェニルチオ、3,5−ジクロロフェニルチオ、2,3,4,5,6−ペンタクロロフェニルチオ等の塩素原子置換のもの;2−メチルフェニルチオ、3−メチルフェニルチオ、4−メチルフェニルチオ、2−エチルフェニルチオ、4−エチルフェニルチオ、4−イソプロピルフェニルチオ、4−tert−ブチルフェニルチオ、2,4−ジメチルフェニルチオ、2,5−ジメチルフェノキシ、3,4−ジメチルフェニルチオ、5−tert−ブチル−2−メチルフェニルチオ等の非置換C1−C4アルキル置換のもの;2−メトキシフェニルチオ、3−メトキシフェニルチオ、4−メトキシフェニルチオ、3−エトキシフェニルチオ、4−プロポキシフェニルチオ、4−ブトキシフェニルチオ等の非置換C1−C4アルコキシ置換のもの;2−カルボキシフェニルチオ、3−カルボキシフェニルチオ、4−カルボキシフェニルチオ等のカルボキシ置換のもの;2−カルバモイルフェニルチオ、3−カルバモイルフェニルチオ、4−カルバモイルフェニルチオ等のカルバモイル置換のもの;2−スルホフェニルチオ基、3−スルホフェニルチオ基、4−スルホフェニルチオ基等のスルホ置換のもの;2−スルファモイルフェニルチオ基、3−スルファモイルフェニルチオ基、4−スルファモイルフェニルチオ基等のスルファモイル置換のもの;2−クロロ−4−スルホフェニルチオ、3−クロロ−4−スルホフェニルチオ、4−クロロ−2−スルホフェニルチオ、2−クロロ−4−スルファモイルフェニルチオ、3−クロロ−4−スルファモイルフェニルチオ、4−クロロ−2−スルファモイルフェニルチオ、2−メチル−4−スルホフェニルチオ、3−メチル−4−スルホフェニルチオ、4−メチル−2−スルホフェニルチオ、2−エチル−4−スルホフェニルチオ、4−エチル−2−スルホフェニルチオ、4−イソプロピル−2−スルホフェニルチオ、4−tert−ブチル−2−スルホフェニルチオ、2,4−ジメチル−5−スルホフェニルチオ、2,5−ジメチル−6−スルホフェノキシ、3,4−ジメチル−6−スルホフェニルチオ、2−メチル−4−スルファモイルフェニルチオ、3−メチル−4−スルファモイルフェニルチオ、4−メチル−2−スルファモイルフェニルチオ、2−エチル−4−スルファモイルフェニルチオ、4−エチル−2−スルファモイルフェニルチオ、4−イソプロピル−2−スルファモイルフェニルチオ、4−tert−ブチル−2−スルファモイルフェニルチオ、2,4−ジメチル−5−スルファモイルフェニルチオ、2,5−ジメチル−6−スルファモイルフェノキシ、3,4−ジメチル−6−スルファモイルフェニルチオ、2−メトキシ−4−スルホフェニルチオ、2−メトキシ−5−スルホフェニルチオ、3−メトキシ−4−スルホフェニルチオ、4−メトキシ−2−スルホフェニルチオ、4−メトキシ−5−スルホフェニルチオ、2−メトキシ−4−スルファモイルフェニルチオ、2−メトキシ−5−スルファモイルフェニルチオ、3−メトキシ−4−スルファモイルフェニルチオ、4−メトキシ−2−スルファモイルフェニルチオ、4−メトキシ−5−スルファモイルフェニルチオ等の、上記複数の種類の基が置換したフェニルチオ基;等が挙げられる。
上記のうち、好ましくは非置換C1−C4アルキル基、非置換C1−C4アルコキシ基、又はスルファモイル基が置換したフェニルチオ基、より好ましくは非置換C1−C4アルコキシ置換フェニルチオ基であり、さらに好ましくは非置換フェニルチオ基である。
上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち、非置換ナフチルチオ基としては、例えば、非置換ナフト−1−イルチオ、非置換ナフト−2−イルチオ等が挙げられる。
同様に、置換ナフチルチオ基における置換基としては、スルホ基、スルファモイル基等が挙げられる。該置換基の数は1又は2である。これらの基は、いずれもナフタレン環に置換する。その具体例としては、例えば、2−スルホナフト−1−イルチオ、4−スルホナフト−1−イルチオ、5−スルホナフト−1−イルチオ、6−スルホナフト−1−イルチオ、7−スルホナフト−1−イルチオ、1−スルホナフト−2−イルチオ、3−スルホナフト−2−イルチオ、4−スルホナフト−2−イルチオ、5−スルホナフト−2−イルチオ、6−スルホナフト−2−イルチオ、7−スルホナフト−2−イルチオ、8−スルホナフト−2−イルチオ、5,7−ジスルホナフト−1−イルチオ、6,8−ジスルホナフト−1−イルチオ、5,7−ジスルホナフト−2−イルチオ、6,8−ジスルホナフト−2−イルチオ等のスルホ置換のもの;2−スルファモイルナフト−1−イルチオ、4−スルファモイルナフト−1−イルチオ、5−スルファモイルナフト−1−イルチオ、6−スルファモイルナフト−1−イルチオ、7−スルファモイルナフト−1−イルチオ、1−スルファモイルナフト−2−イルチオ、3−スルファモイルナフト−2−イルチオ、4−スルファモイルナフト−2−イルチオ、5−スルファモイルナフト−2−イルチオ、6−スルファモイルナフト−2−イルチオ、7−スルファモイルナフト−2−イルチオ、8−スルファモイルナフト−2−イルチオ、5,7−ジスルファモイルナフト−1−イルチオ、6,8−ジスルファモイルナフト−1−イルチオ、5,7−ジスルファモイルナフト−2−イルチオ、6,8−ジスルファモイルナフト−2−イルチオ等のスルファモイル置換のもの;5−スルファモイル−7−スルホナフト−1−イルチオ、7−スルファモイル−5−スルホナフト−1−イルチオ、6−スルファモイル−8−スルホナフト−1−イルチオ、8−スルファモイル−6−スルホナフト−1−イルチオ、5−スルファモイル−7−スルホナフト−2−イルチオ、7−スルファモイル−5−スルホナフト−2−イルチオ、6−スルファモイル−8−スルホナフト−2−イルチオ、8−スルファモイル−6−スルホナフト−2−イルチオ等の、上記複数の種類の基が置換したもの;等が挙げられる。
上記のうち、好ましくはスルファモイル基が置換されたナフチルチオ基である。
上記式(1)中、Ncがさらに有してもよい置換基のうち好ましいものとしては、塩素原子;アミノ基;スルホ基;直鎖非置換C1−C4アルコキシ基;直鎖非置換ジC1−C4アルキルアミノ基;非置換C1−C4アルコキシ基が置換されたフェニルアミノ基;直鎖非置換C1−C4アルキルチオ基;非置換フェニルチオ基;等が挙げられる。
その好ましい具体例としては、塩素原子、アミノ、スルホ、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、n−ブトキシ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジ−n−プロピルアミノ、ジ−n−ブチルアミノ、2−メトキシフェニルアミノ、4−メトキシフェニルアミノ、2−エトキシフェニルアミノ、4−エトキシフェニルアミノ、4−tert−ブトキシフェニルアミノ、2,4−ジメトキシフェニルアミノ、3,4,5−トリメトキシフェニルアミノ、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、n−ブチルチオ、フェニルチオ等;より好ましくは、スルホ、エトキシ、n−ブトキシ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジ−n−ブチルアミノ、2−メトキシフェニルアミノ、4−メトキシフェニルアミノ、4−tert−ブトキシフェニルアミノ、2,4−ジメトキシフェニルアミノ、n−プロピルチオ、n−ブチルチオ、フェニルチオ等;が挙げられ、さらに好ましくはスルホ、n−ブトキシ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、2,4−ジメトキシフェニルアミノ、n−ブチルチオ等;である。
なお、本明細書においては便宜上、「Ncがさらに置換基を有しない」と記載した場合には、上記式(1)におけるNcが、kで置換数を表されるトリアジン環を有するスルファモイル基、及びpで置換数を表される非置換スルファモイル基以外に置換基を有しないものを意味する。すなわち、「Ncがさらに置換基を有しない」場合、該k及びpで置換数を表される基以外のNcの置換基は、いずれも水素原子である。上記式(1)で表される色素としては、該k及びpで置換数を表される基以外は、Ncがさらに置換基を有しないものが好ましい。
上記Ncにおける置換基の置換位置について説明する。
上記式(1)中、「MNc」で表されるナフタロシアニンは、下記式(3)で表される構造であり、1乃至24の数字は位置番号である。ナフタロシアニンは該1乃至24位のそれぞれに、独立して1つずつ置換基を有することが可能である。したがって、上記式(1)におけるkで置換数を表される後記する式(4)で表されるトリアジン環を有する置換スルファモイル基、pで置換数を表される非置換スルファモイル基、及びこれら以外にさらに有してもよい上記置換基は、いずれも式(3)における1乃至24位のいずれかに置換する。
Figure 0005416115
[式(3)中、Mは上記式(1)におけるのと同じ意味を表す。]
上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち、ハロゲン原子は1乃至24位のいずれの位置に置換していてもよい。アミノ基;アセチルアミノ基;非置換アルキル基;置換又は非置換アルコキシ基;置換又は非置換フェノキシ基;置換又は非置換ナフトキシ基;置換又は非置換モノ又はジアルキルアミノ基;置換又は非置換フェニルアミノ基;置換又は非置換ナフチルアミノ基;置換又は非置換ベンゾイルアミノ基;置換又は非置換アルキルチオ基;置換又は非置換フェニルチオ基;置換又は非置換ナフチルチオ基;等は、上記式(3)における1、6、7、12、13、18、19、及び24位のいずれかに置換するのが好ましい。スルホ基;カルボキシ基;カルバモイル基;等の置換位置も特に限定されないが、2、3、4、5、8、9、10、11、14、15、16、17、20、21、22、及び23位のいずれかに置換するのが好ましい。
また、上記式(1)中、kで置換数を表される下記式(4)で表されるトリアジン環を有する置換スルファモイル基、及びpで置換数を表される非置換スルファモイル基の置換位置についても特に限定されないが、2、3、4、5、8、9、10、11、14、15、16、17、20、21、22、及び23位のいずれかに置換するのが好ましい。
Figure 0005416115
[式(4)中、A、R、R、X、及びYは、上記式(1)におけるのと同じ意味を有する。]
上記式(1)において、Mは水素原子、金属原子、金属酸化物、金属水酸化物、又は金属ハロゲン化物を表す。
金属原子の具体例としては、例えば、Li、Na、K、Mg、Ti、Zr、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Hg、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi等が挙げられる。
金属酸化物としてはVO、GeO等が挙げられる。
金属水酸化物としては、例えば、Si(OH)、Cr(OH)、Sn(OH)、AlOH等が挙げられる。
金属ハロゲン化物としては、例えば、SiCl、VCl、VCl、VOCl、FeCl、GaCl、ZrCl、AlCl等が挙げられる。
これらの中でも、Fe、Co、Cu、Ni、Zn、Al、AlOH、AlCl、V、又はVOが好ましく、より好ましくはCo、Cu、Zn、AlOH、又はVOであり、さらに好ましくはCu又はVOである。
上記式(1)において、R及びRはそれぞれ独立して水素原子;置換若しくは非置換アルキル基;置換若しくは非置換アラルキル基;又は置換若しくは非置換アリール基;を表す。
上記R及びRにおける非置換アルキル基としては、上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち非置換アルキル基について記載したものと同じ意味を表す。
上記R及びRにおける置換アルキル基としては、置換C1−C4アルキル基、好ましくは置換C2−C4アルキル基である。該置換基としては、ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホ基等が挙げられる。具体例としては、例えば、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル等のヒドロキシ置換のもの;カルボキシメチル、2−カルボキシエチル、3−カルボキシプロピル、4−カルボキシブチル等のカルボキシ置換のもの;2−スルホエチル、3−スルホプロピル、4−スルホブチル等のスルホ置換のもの;等が挙げられる。
上記のうち、好ましくはヒドロキシ基又はスルホ基が置換したC2−C4アルキル基であり、より好ましくはヒドロキシ置換C2−C4アルキル基である。
上記R及びRにおける非置換アラルキル基としては、C7−C10アラルキル基が挙げられ、好ましくはフェニルC1−C4アルキル基、又はナフチルC1−C2アルキル基である。具体例としては、例えば、ベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、2−メチル−2−フェニルプロピル、2−(ナフト−1−イル)エチル、(ナフト−1−イル)メチル等が挙げられる。
同様に、置換アラルキル基における置換基としては、塩素原子、メチル基、メトキシ基等が挙げられる。置換基の数は1又は2である。具体例としては、例えば、(2−クロロフェニル)メチル、(4−クロロフェニル)メチル、(2,4−ジクロロフェニル)メチル等の塩素原子置換のもの;(2−メチルフェニル)メチル、(4−メチルフェニル)メチル、(2,4−ジメチルフェニル)メチル、(2,5−ジメチルフェニル)メチル、(2,6−ジメチルフェニル)メチル、(3,4−ジメチルフェニル)メチル等のメチル置換のもの;(2−メトキシフェニル)メチル、(4−メトキシフェニル)メチル等のメトキシ置換のもの;等が挙げられる。
上記のうち、好ましくは、塩素原子、メチル基、又はメトキシ基が置換したアラルキル基であり、より好ましくはメトキシ置換アラルキル基である。
上記R及びRにおける非置換アリール基としては、炭素数6乃至10のものが好ましく、具体例としては、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等が挙げられる。
同様に、置換アリール基における置換基としては、ヒドロキシ基、メトキシ基、カルボキシ基、スルホ基等が挙げられる。該置換基の数は、通常1乃至3、好ましくは1又は2である。具体例としては、例えば、2−ヒドロキシフェニル、4−ヒドロキシフェニル、1−ヒドロキシナフト−2−イル、3−ヒドロキシナフト−2−イル、5−ヒドロキシナフト−2−イル、2−ヒドロキシナフト−1−イル、4−ヒドロキシナフト−1−イル、6−ヒドロキシナフト−1−イル等のヒドロキシ置換のもの;2−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2,4−ジメトキシフェニル、1−メトキシナフト−2−イル、3−メトキシナフト−2−イル、5−メトキシナフト−2−イル、2−メトキシナフト−1−イル、4−メトキシナフト−1−イル、6−メトキシナフト−1−イル等のメトキシ置換のもの;2−カルボキシフェニル、3−カルボキシフェニル、4−カルボキシフェニル、2,4−ジカルボキシフェニル、2,5−カルボキシフェニル、3,5−カルボキシフェニル等のカルボキシ置換のもの;2−スルホフェニル、3−スルホフェニル、4−スルホフェニル、2,4−ジスルホフェニル、2,5−ジスルホフェニル、3,5−ジスルホフェニル、5−スルホナフト−2−イル、6−スルホナフト−2−イル、7−スルホナフト−2−イル、4−スルホナフト−1−イル、5−スルホナフト−1−イル、7−スルホナフト−1−イル、5,7−ジスルホナフト−2−イル、6,8−ジスルホナフト−2−イル等のスルホ置換のもの;8−ヒドロキシ−6−スルホナフト−2−イル、5−ヒドロキシ−7−スルホナフト−2−イル、3,6−ジスルホ−8−ヒドロキシナフト−1−イル等の、上記複数の種類の基が置換したアリール基;等が挙げられる。
上記のうち、好ましくはメトキシ基、カルボキシ基、又はスルホ基が置換したアリール基であり、より好ましくはスルホ置換アリール基である。
上記R及びRとしては、水素原子;非置換C1−C8アルキル基;非置換アラルキル基;非置換アリール基;等が挙げられる。
具体例としては、水素原子、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−オクチル、ベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、2−(ナフト−1−イル)エチル、フェニル、1−ナフチル等であり、好ましくは、水素原子、メチル、エチル、n−ブチル、ベンジル、2−フェニルエチル、フェニル、1−ナフチルであり、より好ましくは、水素原子、メチル、フェニルである。さらに好ましくは、いずれも水素原子である。
上記式(1)において、Aは架橋基を表す。
架橋基としては通常2価の炭化水素架橋基が挙げられ、その例としては、置換又は非置換アルキレン基;置換又は非置換シクロアルキレン基;置換又は非置換フェニレン基;置換又は非置換ナフチレン基;置換又は非置換アラルキレン基等が挙げられる。これらの各基は、置換基を有するものよりも非置換のものの方が好ましい。
上記Aにおける非置換アルキレン基としては、直鎖又は分岐鎖のものが挙げられ、直鎖が好ましい。炭素数は通常2乃至20、好ましくは2乃至12、より好ましくは2乃至6である。具体例としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン、ドデシレン、トリデシレン、テトラデシレン、ペンタデシレン、ヘキサデシレン、ヘプタデシレン、オクタデシレン、ノナデシレン、エイコシレン等が挙げられる。
上記Aにおける非置換シクロアルキレン基としては、炭素数が通常3乃至20、好ましくは4乃至8のものが挙げられる。具体例としては、例えば、シクロプロパンジイル、シクロブタンジイル、シクロペンタンジイル、シクロヘキサンジイル、シクロヘプタンジイル、シクロオクタンジイル、シクロノナンジイル、シクロデカンジイル等が挙げられる。
上記Aにおける非置換フェニレン基としては、o−フェニレン、m−フェニレン、p−フェニレン等が挙げられる。
上記Aにおける非置換ナフチレン基としては、1,4−ナフチレン、1,8−ナフチレン等が挙げられる。同様に、置換ナフチレン基における置換基としてはC1−C4アルキル基が挙げられ、具体例としては2−メチル−1,4−ナフチレン等が挙げられる。
上記Aにおける非置換アラルキレン基である場合、フェニレンビス(アルキレン)が好ましく、炭素数は通常7乃至20、好ましくは7乃至10である。
具体例としては、例えば、o−キシリレン、m−キシリレン、p−キシリレン、1,2−フェニレンビス(エチレン)、1,3−フェニレンビス(エチレン)、1,4−フェニレンビス(エチレン)等が挙げられる。
上記式(1)におけるR、R、及びAの3者は、いずれか2者が結合して環を形成してもよい。この場合の代表的な例は以下の構成a)乃至c)の3つである。
構成a)
Aが直鎖アルキレンであり、R及びRが非置換アルキル基であり、かつR及びRが結合することにより、環を形成するもの。
構成b)
Aが直鎖又は分岐鎖アルキレンであり、Rが非置換アルキル基、及びRが水素原子であり、かつAとRとが結合することにより、環を形成するもの。
構成c)
Aが直鎖又は分岐鎖アルキレンであり、Rが水素原子、及びRが非置換アルキル基であり、かつAとRとが結合することにより、環を形成するもの。
上記構成a)において、Aは直鎖又は分岐鎖C2−C4アルキレン、好ましくは直鎖C2−C3アルキレンであり、R及びRは非置換アルキル基、好ましくはメチルである。これにより形成される環としては、式(1)におけるAに結合する2つの窒素原子を含めるとピペラジンが挙げられ、下記表2におけるNo.8に記載のもの等が具体例として挙げられる。
上記構成b)において、Aは直鎖又は分岐鎖C3−C4アルキレンが好ましく、Rは非置換アルキル基、好ましくはメチル又はエチル、及びRは水素原子である。これにより形成される環としては、式(1)におけるAに結合する2つの窒素原子を含めると4−アミノピペリジン−1−イルが挙げられ、下記表2におけるNo.9に記載のもの等が具体例として挙げられる。
上記構成c)において、Aは直鎖又は分岐鎖C3−C4アルキレンが好ましく、Rは水素原子、及びRは非置換アルキル基、好ましくはメチル又はエチルである。これにより形成される環としては、式(1)におけるAに結合する2つの窒素原子を含めると4−アミノピペリジン−1−イルが挙げられ、下記表2におけるNo.10に記載のもの等が具体例として挙げられる。
上記のうちでは構成a)が好ましい。
上記Aにおいて好ましい基としては、非置換C2−C6アルキレン基;非置換C4−C8シクロアルキレン基;非置換フェニレン基;非置換アラルキレン基;上記の構成a);等が挙げられる。より好ましくは非置換C2−C3アルキレン;非置換フェニレン;及び非置換アラルキレン;である。さらに好ましくは非置換C2−C3アルキレンである。
上記式(1)において、X及びYはそれぞれ独立してハロゲン原子;ヒドロキシ基;アミノ基;置換若しくは非置換アルコキシ基;置換若しくは非置換アリールオキシ基;置換若しくは非置換アラルキルオキシ基;置換若しくは非置換モノ若しくはジアルキルアミノ基;置換若しくは非置換アリールアミノ基;置換若しくは非置換アラルキルアミノ基;置換若しくは非置換アルキルチオ基;置換若しくは非置換アリールチオ基;又は置換若しくは非置換アラルキルチオ基;を表す。
上記X及びYにおけるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられ、塩素原子が好ましい。
上記X及びYにおける置換又は非置換アルコキシ基としては、上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち、置換又は非置換アルコキシ基について記載したものと同じ意味を表す。
上記X及びYにおける置換又は非置換アリールオキシ基としては、上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち、置換又は非置換アリールオキシ基について記載したものと同じ意味を表す。
上記X及びYにおける置換又は非置換アラルキルオキシ基としては、上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち、置換又は非置換アラルキルオキシ基について記載したものと同じ意味を表す。
上記X及びYにおける置換モノ又はジアルキルアミノ基としては、上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち、置換又は非置換モノアルキルアミノ基、及び置換又は非置換ジアルキルアミノ基について記載したものと同じ意味を表す。
上記X及びYにおける置換又は非置換アリールアミノ基としては、上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち、置換又は非置換フェニルアミノ基、及び置換又は非置換ナフチルアミノ基について記載したものの両者を含めたものと同じ意味を表す。
両者のうち、置換又は非置換フェニルアミノ基の方が好ましい。
上記X及びYにおける非置換アラルキルアミノ基としては、フェニルC1−C6アルキルアミノ基が挙げられ、具体例としては、フェニルメチルアミノ、フェネチルアミノ、3−フェニルプロピルアミノ、4−フェニルブチルアミノ等が挙げられる。
同様に、置換アラルキルアミノ基における置換基としては、塩素原子、メチル基、メトキシ基、カルボキシ基、スルホ基等が挙げられる。該置換基の置換数は、通常1乃至3、好ましくは1又は2である。その具体例としては、例えば、(2−クロロフェニル)メチルアミノ、(3−クロロフェニル)メチルアミノ、(4−クロロフェニル)メチルアミノ、(2,4−ジクロロフェニル)メチルアミノ、(3,4−ジクロロフェニル)メチルアミノ、2−(2−クロロフェニル)エチルアミノ、2−(4−クロロフェニル)エチルアミノ、2−(2,4−ジクロロフェニル)エチルアミノ等の塩素原子置換のもの;(2−メチルフェニル)メチルアミノ、(3−メチルフェニル)メチルアミノ、(4−メチルフェニル)メチルアミノ等のメチル置換のもの;(2−メトキシフェニル)メチルアミノ、(3−メトキシフェニル)メチルアミノ、(4−メトキシフェニル)メチルアミノ、2−(2−メトキシフェニル)エチルアミノ、2−(3−メトキシフェニル)エチルアミノ、2−(4−メトキシフェニル)エチルアミノ等のメトキシ置換のもの;(2−カルボキシフェニル)メチルアミノ、(4−カルボキシフェニル)メチルアミノ等のカルボキシ置換のもの;(2−スルホフェニル)メチルアミノ、(4−スルホフェニル)メチルアミノ、(2,4−ジスルホフェニル)メチルアミノ、2−(2−スルホフェニル)エチルアミノ、2−(4−スルホフェニル)エチルアミノ、2−(2,4−ジスルホフェニル)エチルアミノ、3−(2−スルホフェニル)プロピルアミノ、3−(4−スルホフェニル)プロピルアミノ、3−(2,4−ジスルホフェニル)プロピルアミノ、4−(2−スルホフェニル)ブチルアミノ、4−(4−スルホフェニル)ブチルアミノ、4−(2,4−ジスルホフェニル)ブチルアミノ等のスルホ置換のもの;(2−クロロ−4−スルホフェニル)メチルアミノ、(2−クロロ−6−スルホフェニル)メチルアミノ、(3−クロロ−4−スルホフェニル)メチルアミノ、(5−クロロ−2−スルホフェニル)メチルアミノ、(4−クロロ−2−スルホフェニル)メチルアミノ、2−(2−クロロ−4−スルホフェニル)エチルアミノ、2−(2−クロロ−6−スルホフェニル)エチルアミノ、2−(4−クロロ−2−スルホフェニル)エチルアミノ、(2−メチル−3−スルホフェニル)メチルアミノ、(2−メチル−4−スルホフェニル)メチルアミノ、(2−メチル−5−スルホフェニル)メチルアミノ、(2−メチル−6−スルホフェニル)メチルアミノ、(2−メチル−3,5−ジスルホフェニル)メチルアミノ、(2−メチル−4,6−ジスルホフェニル)メメチルアミノ、(3−メチル−2−スルホフェニル)メチルアミノ、(3−メチル−4−スルホフェニル)メチルアミノ、(5−メチル−2−スルホフェニル)メチルアミノ、(3−メチル−2,4−ジスルホフェニル)メチルアミノ、(3−メチル−2,6−ジスルホフェニル)メチルアミノ、(5−メチル−2,4−ジスルホフェニル)メチルアミノ、(4−メチル−2−スルホフェニル)メチルアミノ、(4−メチル−3−スルホフェニル)メチルアミノ、(4−メチル−5−スルホフェニル)メチルアミノ、(4−メチル−6−スルホフェニル)メチルアミノ、(4−メチル−2,6−ジスルホフェニル)メチルアミノ、(4−メチル−3,5−ジスルホフェニル)メチルアミノ、(2−メトキシ−3−スルホフェニル)メチルアミノ、(2−メトキシ−5−スルホフェニル)メチルアミノ、(2−メトキシ−3,5−ジスルホフェニル)メチルアミノ、(3−メトキシ−2−スルホフェニル)メチルアミノ、(3−メトキシ−4−スルホフェニル)メチルアミノ、(5−メトキシ−2−スルホフェニル)メチルアミノ、(3−メトキシ−2,6−ジスルホフェニル)メチルアミノ、(5−メトキシ−2,4−ジスルホフェニル)メチルアミノ、(4−メトキシ−3−スルホフェニル)メチルアミノ、(4−メトキシ−3,5−ジスルホフェニル)メチルアミノ、2−(2−メトキシ−3−スルホフェニル)エチルアミノ、2−(2−メトキシ−5−スルホフェニル)エチルアミノ、2−(2−メチル−3,5−ジスルホフェニル)エチルアミノ、2−(3−メトキシ−2−スルホフェニル)エチルアミノ、2−(3−メトキシ−4−スルホフェニル)エチルアミノ、2−(5−メトキシ−2−スルホフェニル)エチルアミノ、2−(3−メトキシ−2,6−ジスルホフェニル)エチルアミノ、2−(5−メトキシ−2,4−ジスルホフェニル)エチルアミノ、2−(4−メトキシ−3−スルホフェニル)エチルアミノ、2−(4−メトキシ−3,5−ジスルホフェニル)エチルアミノ等の、上記複数の種類の置換基が置換したもの;等が挙げられる。
上記のうち、好ましくは、塩素原子、又はメトキシ基若しくはスルホ基が置換したアラルキルアミノ基であり、より好ましくはスルホ置換アラルキルアミノ基である。
上記X及びYにおける置換又は非置換アルキルチオ基としては、上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち、置換又は非置換アルキルチオ基について記載したものと同じ意味を表す。
上記X及びYにおける置換又は非置換アリールチオ基としては、上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち、置換又は非置換フェニルチオ基、及び置換又は非置換ナフチルチオ基について記載したものの両者を含めたものと同じ意味を表す。
上記X及びYにおける非置換アラルキルチオ基としては、フェニルC1−C6アルキルチオ基が挙げられ、具体例としては、フェニルメチルチオ、フェネチルチオ、3−フェニルプロピルチオ、4−フェニルブチルチオ等が挙げられる。
同様に、置換アラルキルチオ基の置換基としては、塩素原子、メチル基、メトキシ基等が挙げられる。該置換基の数は、通常1乃至3、好ましくは1又は2である。その具体例としては、例えば、(2−クロロフェニル)メチルチオ、(4−クロロフェニル)メチルチオ、(2,4−ジクロロフェニル)メチルチオ等の塩素原子置換のもの;(2−メチルフェニル)メチルチオ、(4−メチルフェニル)メチルチオ等のメチル置換のもの;(2−メトキシフェニル)メチルチオ、(4−メトキシフェニル)メチルチオ等のメトキシ置換のもの;等が挙げられる。
上記のうち、好ましくは、塩素原子又はメトキシ基が置換したアラルキルチオ基であり、より好ましくは塩素原子置換アラルキルチオ基である。
上記式(1)中、X及びYにおいて好ましい置換基の例としては、ヒドロキシ基;アミノ基;ベンゼン環がスルホ基又はカルボキシ基で置換されたフェノキシ基;ナフタレン環がスルホ基で置換されたナフトキシ基;ヒドロキシ基、スルホ基、又はカルボキシ基で置換されたモノC2−C4アルキルアミノ基;ベンゼン環がスルホ基又はカルボキシ基で置換されたフェニルアミノ基;ナフタレン環がスルホ基で置換されたナフチルアミノ基;ベンゼン環がスルホ基で置換されたベンジルアミノ基;ベンゼン環がスルホ基で置換されたフェネチルアミノ基;スルホ基又はカルボキシ基で置換されたC2−C4アルキルチオ基;等が挙げられる。
より好ましくは、ベンゼン環がスルホ基又はカルボキシ基で置換されたフェニルアミノ基であり、さらに好ましくはベンゼン環がスルホ基で置換されたフェニルアミノ基である。
上記式(1)において、上記式(4)で表されるトリアジン環を有する置換スルファモイル基の置換数を表すkは、0を超えて12以下である。kが大きくになるにつれて、溶解性は向上する傾向にあるが、耐水性は低下する傾向にあるため、溶解性と耐水性とを考慮しながらkの数を適宜調節すればよい。kは通常0を超えて12以下、0.1以上8以下が好ましく、0.1以上4以下がより好ましい。
上記式(1)における非置換スルファモイルの置換数を表すpは、通常0以上12未満、好ましくは4以上11.9未満、より好ましくは8以上11.9未満である。
また、k及びpは上記のように耐水性を考慮すると、総和で0を超えて12以下であるのが好ましく、0.1以上12以下であるのがより好ましい。
なお、上記の通り、式(1)で表される本発明の色素は混合物であるため、k及びpはいずれも平均値である。
上記式(2)で表される色素は、上記式(1)で表される色素の好ましいものである。
上記式(2)において、Nc、M、k、及びpは式(1)におけるのと同じ意味を表す。
D及びEはそれぞれ独立して塩素原子;ヒドロキシ基;アミノ基;非置換、若しくはヒドロキシ基、スルホ基、若しくはカルボキシ基で置換されたアルコキシ基;非置換、若しくはベンゼン環が塩素原子、アルキル基、アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される1種又は2種以上の置換基で置換されたフェノキシ基;非置換、若しくはナフタレン環がアセチルアミノ基及びスルホ基よりなる群から選択される1種又は2種の置換基で置換されたナフトキシ基;非置換、若しくはベンゼン環がスルホ基で置換されたベンジルオキシ基;非置換、若しくはベンゼン環がスルホ基で置換されたフェネチルオキシ基;非置換、若しくはヒドロキシ基、非置換C1−C4アルコキシ基、スルホ基、若しくはカルボキシ基で置換されたモノ若しくはジアルキルアミノ基;非置換、若しくはベンゼン環が塩素原子、非置換C1−C4アルキル基、非置換C1−C4アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される1種又は2種以上の置換基で置換されたフェニルアミノ基;非置換、若しくはナフタレン環がスルホ基で置換されたナフチルアミノ基;非置換、若しくはベンゼン環がスルホ基で置換されたベンジルアミノ基;非置換、若しくはベンゼン環がスルホ基で置換されたフェネチルアミノ基;非置換、若しくはヒドロキシ基、スルホ基、若しくはカルボキシ基で置換されたアルキルチオ基;非置換、若しくはベンゼン環が非置換C1−C4アルキル基、非置換C1−C4アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される1種又は2種以上の置換基で置換されたフェニルチオ基;又は、非置換、若しくはナフタレン環がスルホ基で置換されたナフチルチオ基;を表す。
上記式(2)において、Bはアルキレン基;フェニレン基;又はキシリレン基を表す。これらは上記Aにおける置換又は非置換アルキレン基、置換又は非置換フェニレン基、置換又は非置換アラルキレン基について記載したものの中から、それぞれ相当するものと同じ意味を表す。好ましくは、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、p−フェニレン、p−キシリレンであり、より好ましくはエチレン又はプロピレンである。
上記D及びEにおける非置換アルコキシ基としては、上記Ncがさらに有してもよい置換基における非置換アルコキシ基について記載したものと同じ意味を表す。
上記D及びEにおけるヒドロキシ基、スルホ基、又はカルボキシ基で置換されたアルコキシ基としては、上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち置換アルコキシ基について記載したものの中から、相当するものと同じ意味を表す。
上記D及びEにおけるベンゼン環が塩素原子、アルキル基、アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される1種又は2種以上の置換基で置換されたフェノキシ基としては、上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち置換フェノキシ基について記載したものの中から、相当するものと同じ意味を表す。
上記D及びEにおける非置換ナフトキシ基としては、非置換ナフト−1−イルオキシ、非置換ナフト−2−イルオキシ等が挙げられる。
上記D及びEにおけるナフタレン環がアセチルアミノ基及びスルホ基よりなる群から選択される1種又は2種以上の置換基で置換されたナフトキシ基としては、例えば、2−アセチルアミノナフト−1−イルオキシ、4−アセチルアミノナフト−1−イルオキシ、5−アセチルアミノナフト−1−イルオキシ、6−アセチルアミノナフト−1−イルオキシ、1−アセチルアミノナフト−2−イルオキシ、3−アセチルアミノナフト−2−イルオキシ、6−アセチルアミノナフト−2−イルオキシ、8−アセチルアミノナフト−2−イルオキシ等のアセチルアミノ置換ナフトキシ基;3−スルホナフト−1−イルオキシ、4−スルホナフト−1−イルオキシ、5−スルホナフト−1−イルオキシ、8−スルホナフト−1−イルオキシ、6−スルホナフト−2−イルオキシ、7−スルホナフト−2−イルオキシ、8−スルホナフト−2−イルオキシ、3,6−ジスルホナフト−1−イルオキシ、6,8−ジスルホナフト−2−イルオキシ等のスルホ置換ナフトキシ基;アセチル6−アミノ−3−スルホナフト−1−イルオキシ、7−アセチルアミノ−3−スルホナフト−1−イルオキシ、6−アセチルアミノ−3,5−ジスルホナフト−1−イルオキシ、7−アセチルアミノ−3,6−ジスルホナフト−1−イルオキシ、8−アセチルアミノ−3,5−ジスルホナフト−1−イルオキシ、8−アセチルアミノ−3,6−ジスルホナフト−1−イルオキシ等の、上記複数の種類の基が置換したナフトキシ基;等が挙げられる。該置換基の数は、通常1乃至3、好ましくは1又は2である。
好ましくはスルホ置換ナフトキシ基である。
上記D及びEにおけるベンゼン環がスルホ基で置換されたベンジルオキシ基である場合、その具体例としては、例えば、(2−スルホフェニル)メトキシ、(4−スルホフェニル)メトキシ、(2,4−ジスルホフェニル)メトキシ等の、スルホ基が1又は2置換したものが挙げられる。
上記D及びEにおけるベンゼン環がスルホ基で置換されたフェネチルオキシ基としては、2−(2−スルホフェニル)エトキシ、2−(4−スルホフェニル)エトキシ、2−(2,4−ジスルホフェニル)エトキシ等の、スルホ基が1又は2置換したものが挙げられる。
上記D及びEにおける非置換モノ又はジアルキルアミノ基としては、上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち非置換モノ又はジアルキルアミノ基について記載したものと同じ意味を表す。
上記式(2)において、D及びEがヒドロキシ基、スルホ基、又はカルボキシ基で置換されたモノ又はジアルキルアミノ基としては、上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち置換モノ又はジアルキルアミノ基について記載したものの中から、相当するものと同じ意味を表す。
上記D及びEにおけるベンゼン環が塩素原子、非置換C1−C4アルキル基、非置換C1−C4アルコキシ基、スルホ基及びカルボキシ基よりなる群から選択される1種又は2種以上の置換基で置換されたフェニルアミノ基としては、上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち置換フェニルアミノ基について記載したものの中から、相当するものと同じ意味を表す。
上記D及びEにおける非置換ナフチルアミノ基の具体例としては、例えば、非置換ナフト−1−イルアミノ及び非置換ナフト−2−イルアミノが挙げられる。
上記D及びEにおけるナフタレン環がスルホ基で置換されたナフチルアミノ基としては、上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち置換ナフチルアミノ基について記載したものの中から、相当するものと同じ意味を表す。
上記D及びEにおけるベンゼン環がスルホ基で置換されたベンジルアミノ基としては、(2−スルホフェニル)メチルアミノ、(4−スルホフェニル)メチルアミノ、(2,4−ジスルホフェニル)メチルアミノ等のスルホ基が1又は2置換したものが挙げられる。
上記D及びEにおけるベンゼン環がスルホ基で置換されたフェネチルアミノ基としては、2−(2−スルホフェニル)エチルアミノ、2−(4−スルホフェニル)エチルアミノ、2−(2,4−ジスルホフェニル)エチルアミノ等の、スルホ基が1又は2置換したものが挙げられる。
上記D及びEにおける非置換アルキルチオ基としては、上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち非置換アルキルチオ基について記載したものの中から、相当するものと同じ意味を表す。
上記D及びEにおけるヒドロキシ基、スルホ基、又はカルボキシ基で置換されたアルキルチオ基としては、上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち置換アルキルチオ基について記載したものの中から、相当するものと同じ意味を表す。
上記D及びEにおけるベンゼン環が非置換C1−C4アルキル基、非置換C1−C4アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される1種又は2種以上の置換基で置換されたフェニルチオ基としては、上記Ncがさらに有してもよい置換基における置換フェニルチオ基について記載したものの中から、相当するものと同じ意味を表す。
上記D及びEにおけるナフタレン環がスルホ基で置換されたナフチルチオ基としては、上記Ncがさらに有してもよい置換基のうち置換ナフチルチオ基について記載したものの中から、相当するものと同じ意味を表す。
上記D及びEにおける好ましい置換基としては、非置換、若しくはヒドロキシ基、非置換C1−C4アルコキシ基、スルホ基、若しくはカルボキシ基で置換されたモノ若しくはジC1−C4アルキルアミノ基;非置換、若しくはベンゼン環が非置換C1−C4アルキル基、非置換C1−C4アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される1種又は2種以上の置換基で置換されたフェニルアミノ基;非置換、若しくはナフタレン環がスルホ基で置換されたナフチルアミノ基;非置換、若しくはベンゼン環がスルホ基で置換されたベンジルアミノ基;又は、非置換、若しくはベンゼン環がスルホ基で置換されたフェネチルアミノ基;が挙げられる。より好ましくは、ヒドロキシ基;アミノ基;非置換、若しくは1つ以上、好ましくは1つ又は2つのカルボキシ基若しくはスルホ基で置換されたフェニルアミノ基;又は、非置換、若しくは1つ以上、好ましくは1つ又は2つ、より好ましくは1つのカルボキシ基又はスルホ基で置換されたモノC2−C4アルキルアミノ基;である。さらに好ましくは、アミノ基、1つ又は2つのカルボキシ基又はスルホ基で置換されたフェニルアミノ基;又は、1つのカルボキシ基又はスルホ基で置換されたモノC2−C4アルキルアミノ基;である。
上記D及びEにおける好ましい組み合わせとしては、以下(i)及び(ii)の組み合わせが挙げられる。このうち、(ii)の組み合わせがより好ましい。
(i)
D及びEの両者が1つ又は2つ、好ましくは1つのスルホ基で置換されたフェニルアミノ基である組み合わせ。
(ii)
Dが1つ又は2つのスルホ基で置換されたフェニルアミノ基、又は1つのカルボキシ基で置換されたフェニルアミノ基(好ましくは2つのスルホ基で置換されたフェニルアミノ基)、Eがアミノ基、1つ又は2つのカルボキシ基で置換されたフェニルアミノ基、又は、1つのスルホ基で置換されたモノC2−C4アルキルアミノ基(好ましくはアミノ基)である組み合わせ。
上記式(1)及び(2)で表される色素において、上記のM、Nc、R、R、A、X、Y、D、E、k、p、並びに、R、R、及びAの3者のうち、いずれか2者が結合して形成する環について、好ましく挙げたもの同士を組み合わせたものはより好ましく、より好ましく挙げたもの同士を組み合わせたものはさらに好ましい。さらに好ましいもの同士等についても同様である。
上記式(1)で表される色素は、スルホ基、カルボキシ基等の酸性官能基が遊離酸の状態でも塩の状態でも、十分な貯蔵安定性等の本発明の効果を発揮できる。該色素の塩は、無機又は有機の陽イオンの塩である。そのうち無機塩の具体例としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、及びアンモニウム塩が挙げられ、好ましい無機塩は、リチウム、ナトリウム、カリウムとの塩、及びアンモニウム塩である。また、有機の陽イオンの塩としては、例えば下記式(102)で表される4級アンモニウムイオンの塩が挙げられるがこれらに限定されるものではない。また、遊離酸及び各種の塩が混合物であってもよい。例えば、ナトリウム塩とアンモニウム塩との混合物、遊離酸とナトリウム塩との混合物、リチウム塩、ナトリウム塩、及びアンモニウム塩の混合物など、いずれの組み合わせを用いてもよい。塩の種類によって溶解性等の物性値が異なる場合も有り、必要に応じて適宜塩の種類を選択したり、複数の塩等を含む場合にはその比率を変化させたりすることにより、目的に適う物性を有する混合物を得ることもできる。
Figure 0005416115
式(102)においてZ、Z、Z、Zは、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、及びヒドロキシアルコキシアルキル基よりなる群から選択される基を表す。
式(102)におけるZ、Z、Z、Zのアルキル基の具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等が挙げられる。ヒドロキシアルキル基の具体例としては、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシブチル等のヒドロキシC1−C4アルキル基が挙げられる。ヒドロキシアルコキシアルキル基の例としては、ヒドロキシエトキシメチル、2−ヒドロキシエトキシエチル、3−ヒドロキシエトキシプロピル、2−ヒドロキシエトキシプロピル、4−ヒドロキシエトキシブチル、3−ヒドロキシエトキシブチル、2−ヒドロキシエトキシブチル等のヒドロキシC1−C4アルコキシC1−C4アルキル基が挙げられ、これらのうちヒドロキシエトキシC1−C4アルキルが好ましい。特に好ましいものとしては、水素原子;メチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシブチル等のヒドロキシC1−C4アルキル基、ヒドロキシエトキシメチル、2−ヒドロキシエトキシエチル、3−ヒドロキシエトキシプロピル、2−ヒドロキシエトキシプロピル、4−ヒドロキシエトキシブチル、3−ヒドロキシエトキシブチル、2−ヒドロキシエトキシブチル等のヒドロキシエトキシC1−C4アルキル基が挙げられる。
式(102)として好ましい化合物のZ、Z、Z、及びZの組み合わせの具体例を下記表1に示す。
Figure 0005416115
本発明の上記式(1)で表される水溶性近赤外線吸収色素の具体例を下記表2乃至5に示すが、本発明の色素は下記の例に限定されるものではない。
上記式(1)において、Ncが上記kで置換数を表される下記式(4)で表されるトリアジン環を有する置換スルファモイル基、及びpで置換数を表される非置換スルファモイル基以外の置換基を有しない場合には、「Ncの置換基」の欄に「非置換」と記載した。該「Ncの置換基」の欄に具体例が記載されている場合には、該具体例は、上記「Ncがさらに有してもよい置換基」に相当する。また、各置換基の置換位置は上記式(3)における1乃至24位に相当する。
また、スルホ基、カルボキシ基等の酸性官能基は、便宜上、遊離酸の形で記載する。
Figure 0005416115
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本発明の上記式(1)で表される水溶性近赤外線吸収色素の製造方法について記載する。本発明の上記式(1)で表される色素は、上記式(101)で表される化合物と、上記式(7)で表される化合物とを、アンモニア発生源の存在下に反応させることにより得ることができる。式(101)で表される化合物は、クロロスルホニル基の数を表すnが平均値であることからも分かる通り混合物である。式(101)で表される化合物は、クロロスルホン酸及び塩素化剤(例えば、塩化チオニル、塩化スルフリル、三塩化リン、五塩化リン、オキシ塩化リン等が挙げられる)によって、下記式(6)で表されるナフタロシアニン化合物にクロロスルホニル基を導入することにより得ることができる。得られた式(101)で表される化合物と、上記式(7)で表される化合物とを、アンモニア発生源(例えば、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム等のアンモニウム塩、尿素、アンモニア水、アンモニアガス等、好ましくはアンモニア水が挙げられる)の存在下、好ましくは水中で反応させることによって式(1)で表される色素を得ることができる。
なお、式(6)及び(7)で表される化合物は公知の方法により合成することができ、式(6)で表される化合物については市販品として購入することもできる。
Figure 0005416115
[式(6)中、Mは上記式(1)におけるのと同じ意味を表し、R乃至R24は上記Ncがさらに有してもよい置換基、又は水素原子を表すが、該Ncがさらに有してもよい置換基の数は平均値で0以上8以下である。]
上記式(6)で表される化合物にクロロスルホニル基を導入する場合、式(6)の化合物に対して質量比で4〜20倍、好ましくは6〜8倍のクロロスルホン酸を、溶媒を兼ねて使用する。反応温度は50〜120℃、好ましくは60〜80℃、反応時間は1〜8時間、好ましくは3〜5時間で反応させ、式(6)の化合物にクロロスルホニル基を導入する。
クロロスルホニル基を導入する過程で、一部の基は加水分解を受け、スルホ基に変換される副反応が生ずる。したがって、該スルホ基をクロロスルホニル基に変換するために、塩素化剤をさらに用いて塩素化反応を行うのがよい。塩素化剤は例えば、塩化チオニル、塩化スルフリル、三塩化リン、五塩化リン、オキシ塩化リン等が挙げられる。
塩素化剤の使用量は式(6)の化合物に対してモル比で10〜30倍、好ましくは15〜20倍である。反応温度は60〜120℃、好ましくは70〜90℃、反応時間は1〜10時間、好ましくは3〜5時間である。なお、該塩素化反応は、特に単離精製等の操作を必要とせず、クロロスルホニル化反応の反応液に、直接塩素化剤を加えて反応すればよい。
上記のようにして得た式(101)で表される化合物を含有する反応液を、クロロスルホニル化反応に使用したクロロスルホン酸に対して質量比で5〜20倍の氷水中に注ぎ、析出固体を濾過分離することにより、式(101)で表される化合物のウェットケーキを得ることができる。
このウェットケーキと、式(101)で表される化合物の合成原料として使用した式(6)で表される化合物に対してモル比で1〜8倍、好ましくは1〜3倍の上記式(7)で表される化合物とを、アンモニア発生源の存在下に反応させ、上記式(1)で表される本発明の色素を得ることができる。アンモニア発生源は反応のpH調整を目的として使用され、例えばアンモニア水等により、該pHを8.0〜10.0、好ましくは9.0〜9.5に調整するのがよい。また、この反応の反応温度は10〜80℃、好ましくは50〜60℃で行われる。
また、上記式(1)で表される本発明の色素は、上記式(101)で表される化合物と、式(7)で表される化合物とから、特に無水条件を必要としない反応条件下にて合成される。このため、式(101)におけるクロロスルホニル基が一部、反応系内に混在する水により加水分解を受けてスルホン酸へと変換された化合物が副生し、この結果、該副生物が、目的とする式(1)で表される色素に混入することが理論上考えられる。
しかしながら、本発明の色素の分析において無置換スルファモイル基とスルホ基とを識別することは困難であり、本発明においては式(7)で表される有機アミンと反応したもの以外の式(1)におけるクロロスルホニル基については、全て無置換スルファモイル基へと変換されたものとして記載する。
こうして得られた本発明の色素は、酸析又は塩析により単離することができる。酸析は例えば、塩酸、硫酸等の鉱酸により、pH1〜3に調整し、目的とする色素を析出させるのがよい。酸析時の温度は特に限定されないが、通常20〜80℃、好ましくは20〜60℃である。塩析については、例えば、酸性〜アルカリ性、好ましくはpH1〜11の範囲で塩析を行うことが好ましい。塩析の際の温度は特に限定されないが、通常20〜80℃、好ましくは40〜70℃に加熱後、塩化ナトリウム等を加えて塩析するのが好ましい。また、本発明の色素は水溶性であるため、水溶性の貧溶媒(目的化合物が溶解しないか、又は水と比較して目的化合物が溶解し難い水溶性有機溶剤を意味する)を加えることによっても目的とする色素の単離が可能である。
本発明の色素は、天然及び合成繊維材料又は混紡品の染色、さらには、筆記用インク及びインクジェット記録用の水系インク組成物の製造に適している。
本発明の上記式(1)で表される色素を含む、例えば該色素の合成反応における最終工程の反応液は、本発明の水系インク組成物の製造に直接使用することもできる。しかし、反応液から該色素を単離、例えばスプレー乾燥等の方法により反応液等を乾燥して該色素を単離した後、得られた色素をインク組成物に加工することもできる。本発明のインク組成物は、上記式(1)で表される色素を該インク組成物の総質量中に通常0.1〜20質量%、より好ましくは0.1〜10質量%、さらに好ましくは0.1〜5質量%含有する。また、場合により上記式(1)で表される色素を0.05〜5質量%含有するインク組成物も好ましい。
本発明の水系インク組成物は、上記式(1)で表される色素を水及び必要に応じて水溶性有機溶剤(水と混和が可能な有機溶剤)等の水性媒体に溶解し、必要に応じインク調製剤を添加したものである。このインク組成物をインクジェットプリンタ用のインクとして使用する場合、不純物として含有する金属陽イオンの塩化物(例えば塩化ナトリウム);硫酸塩(例えば硫酸ナトリウム);等の無機物の含有量が少ないものを用いるのが好ましい。この場合、例えば塩化ナトリウムと硫酸ナトリウムとの総含有量は、インク中に含有する色素の総質量中に1質量%以下程度である。無機不純物の少ない色素を製造するには、例えばそれ自体公知の逆浸透膜による方法で脱塩処理すればよい。その他の方法として、本発明の色素又はその塩の乾燥品あるいはウェットケーキをメタノール等のアルコール及び水の混合溶媒中で撹拌して懸濁精製し、固体を濾過分離し、乾燥することによっても脱塩処理が可能である。
本発明の水系インク組成物は水を媒体として調製され、必要に応じて、本発明の効果を害しない範囲内において水溶性有機溶剤を含有してもよい。水溶性有機溶剤は、染料溶解剤、乾燥防止剤(湿潤剤)、粘度調整剤、浸透促進剤、表面張力調整剤、消泡剤等としての機能を有する場合もあり、含有するのが好ましい。その他のインク調製剤としては、例えば、防腐防黴剤、pH調整剤、キレート試薬、防錆剤、紫外線吸収剤、粘度調整剤、染料溶解剤、褪色防止剤、乳化安定剤、表面張力調整剤、消泡剤、分散剤、分散安定剤等の公知の添加剤が挙げられる。水溶性有機溶剤の含有量はインク全体に対して0〜60質量%、好ましくは10〜50質量%であり、インク調製剤はインク全体に対して0〜20質量%、好ましくは0〜15質量%用いるのがよい。上記以外の残部は水である。
本発明で使用し得る水溶性有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、第二ブタノール、第三ブタノール等のC1−C4アルカノール;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−オン、1,3−ジメチルヘキサヒドロピリミド−2−オン等の複素環式ケトン;アセトン、メチルエチルケトン、2−メチル−2−ヒドロキシペンタン−4−オン等のケトン又はケトアルコール;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル;エチレングリコール、1,2−又は1,3−プロピレングリコール、1,2−又は1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、チオジグリコール等のC2−C6アルキレン単位を有するモノ、オリゴ、若しくはポリアルキレングリコール又はチオグリコール;トリメチロールプロパン、グリセリン、ヘキサン−1,2,6−トリオール等のポリオール(トリオール);エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール)、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールのC1−C4モノアルキルエーテル;γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
なお、上記の水溶性有機溶剤にはトリメチロールプロパン等のように、常温で固体の物質も含まれているが、これらは固体であっても水溶性を示し、水に溶解させた場合には水溶性有機溶剤と同じ目的で使用することができるため、便宜上、本明細書においては水溶性有機溶剤の範疇に記載するものとする。
上記の水溶性有機溶剤として好ましいものは、イソプロパノール、グリセリン、モノ、ジ、又はトリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、及びブチルカルビトールであり、より好ましくはイソプロパノール、グリセリン、ジエチレングリコール、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、及びブチルカルビトールである。これらの水溶性有機溶剤は、単独又は混合して用いられる。
防腐防黴剤としては、例えば、有機硫黄系、有機窒素硫黄系、有機ハロゲン系、ハロアリルスルホン系、ヨードプロパギル系、N−ハロアルキルチオ系、ベンゾチアゾール系、ニトリル系、ピリジン系、8−オキシキノリン系、イソチアゾリン系、ジチオール系、ピリジンオキシド系、ニトロプロパン系、有機スズ系、フェノール系、第4アンモニウム塩系、トリアジン系、チアジアジン系、アニリド系、アダマンタン系、ジチオカーバメイト系、ブロム化インダノン系、ベンジルブロムアセテート系等の化合物が挙げられる。
有機ハロゲン系化合物としては、例えばペンタクロロフェノールナトリウムが挙げられ、ピリジンオキシド系化合物としては、例えば2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウムが挙げられ、イソチアゾリン系化合物としては、例えば1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンマグネシウムクロライド、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンカルシウムクロライド、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンカルシウムクロライド等が挙げられる。
その他の防腐防黴剤としては、酢酸ソーダ、ソルビン酸ソーダ、安息香酸ナトリウム等が挙げられる。防腐防黴剤のその他の具体例としては、例えば、アベシア社製 商品名プロクセルGXL(S)、プロクセルXL−2(S)等が好ましく挙げられる。
pH調整剤は、インクの保存安定性を向上させる目的で、インクのpHを6.0〜11.0の範囲に制御できるものであれば任意の物質を使用することができる。例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、水酸化アンモニウム、あるいは炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩等が挙げられる。
キレート試薬としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラシル二酢酸ナトリウム等が挙げられる。
防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオグリコール酸アンモニウム、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、桂皮酸系化合物、トリアジン系化合物、スチルベン系化合物等が挙げられる。
粘度調整剤としては、水溶性有機溶剤の他に、水溶性高分子化合物が挙げられ、例えばポリビニルアルコール、セルロース誘導体、ポリアミン、ポリイミン等が挙げられる。
染料溶解剤としては、例えば尿素、ε−カプロラクタム、エチレンカーボネート等が挙げられる。尿素を使用するのが好ましい。
褪色防止剤は、画像の保存性を向上させる目的で使用される。褪色防止剤としては、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。有機の褪色防止剤としては、ハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、ヘテロ環類等が挙げられ、金属錯体としてはニッケル錯体、亜鉛錯体等が挙げられる。
表面張力調整剤としては、界面活性剤が挙げられ、例えばアニオン界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤等が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、アルキルスルホカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、N−アシルアミノ酸及びその塩、N−アシルメチルタウリン塩、アルキル硫酸塩ポリオキシアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ロジン酸石鹸、ヒマシ油硫酸エステル塩、ラウリルアルコール硫酸エステル塩、アルキルフェノール型燐酸エステル、アルキル型燐酸エステル、アルキルアリールスルホン酸塩、ジエチルスルホ琥珀酸塩、ジエチルヘキルシルスルホ琥珀酸塩、ジオクチルスルホ琥珀酸塩等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、2−ビニルピリジン誘導体、ポリ4−ビニルピリジン誘導体等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ポリオクチルポリアミノエチルグリシン、イミダゾリン誘導体等が挙げられる。
ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のエーテル系;ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレート等のエステル系;2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール等のアセチレンアルコール系(例えば、日信化学社製 商品名サーフィノール104、82、465、オルフィンSTG等)、ポリグリコールエーテル系(例えばSIGMA−ALDRICH社製のTergitol 15−S−7等)等が挙げられる。
消泡剤としては、高酸化油系、グリセリン脂肪酸エステル系、フッ素系、シリコーン系化合物等が必要に応じて用いられる。
これらの水系インク調製剤は、単独又は混合して用いられる。なお、本発明のインクの表面張力は通常25〜70mN/m、より好ましくは25〜60mN/mである。また、本発明のインクの粘度は30mPa・s以下が好ましく、20mPa・s以下に調整することがより好ましい。
本発明の水系インク組成物を製造するにあたり、添加剤等の各薬剤を溶解させる順序には特に制限はない。インクを調製するにあたり、用いる水はイオン交換水や蒸留水等の不純物が少ないものが好ましい。さらに、必要に応じメンブランフィルター等を用いて精密濾過を行って夾雑物を除いてもよい。特に、インクジェットプリンタ用のインクとして使用する場合には精密濾過を行うことが好ましい。精密濾過を行うフィルターの孔径は通常1〜0.1μm、好ましくは0.8〜0.1μmである。
本発明の色素を含有する水系インク組成物は、印捺、複写、マーキング、筆記、製図、スタンピング、又は記録(印刷)、特にインクジェット記録における使用に適する。また、本発明の水系インク組成物は、貯蔵安定性が高く、長期間放置しておいても吸光度の劣化等の品質変化が少ない。
以下に本発明を実施例により、さらに具体的に説明する。なお、本文中「部」及び「%」とあるのは、特別の記載のない限り質量基準である。また、特に断りの無い限り、合成反応及び晶析工程等の操作はいずれも撹拌下に行い、反応温度については反応系内の測定値を記載した。
[実施例1]
(工程1)
氷水150部中に塩化シアヌル18.5部、レオコールTD−90(商品名、界面活性剤、ライオン株式会社製)0.02部を加え、10℃以下で30分間撹拌した。次に4−アミノベンゼンスルホン酸17.5部を加え、13%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH3〜4に調節しながら10℃以下で1時間撹拌した後、3−アミノベンゼンスルホン酸17.4部を加え、13%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH6〜9に調節しながら20〜25℃で3時間撹拌した。得られた反応液に氷100部を加え、液温を0〜5℃にした後、エチレンジアミン60部を一気に加えた。20〜25℃で12時間撹拌した後、35%塩酸を用いてpH1とした。30分撹拌した後に塩化ナトリウム60部を加え、塩析した。析出固体を濾過分離してウェットケーキ156部を得た。得られたウェットケーキを水450部に加え、13%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH11.5に調整し、溶解させた。溶解液に35%塩酸を用いてpH1.0とした後、塩化ナトリウムで塩析し、析出固体を濾過分離してウェットケーキ180部を得た。得られたウェットケーキをメタノール400部及び水40部の混合溶媒に加え、50℃で1時間撹拌した後、析出固体を濾過分離してウェットケーキ104部を得た。得られたウェットケーキを乾燥させ、下記式(8)で表される化合物75.3部を得た。該式(8)で表される化合物は、上記式(7)においてAがエチレン、R及びRが水素原子、Xが4−スルホフェニルアミノ、Yが3−スルホフェニルアミノである化合物である。
Figure 0005416115
(工程2)
クロロスルホン酸31.2部中に50℃以下で、下記式(9)で表される化合物3.6部を徐々に加え、60℃で1時間、次に70℃で1時間、さらに80℃で7時間反応させた。次に反応液を70℃まで冷却し、塩化チオニル11.9部を10分間かけて滴下し、80℃で3時間反応を行った。反応液を30℃以下に冷却し、氷水150部中にゆっくりと注ぎ、析出している結晶を濾過分離し、冷水100部で洗浄し、下記式(10)で表される化合物のウェットケーキ30.2部を得た。式(10)で表される化合物は、上記式(101)において、Ncがさらに置換基を有しないナフタロシアニン、MがVOで表される化合物である。
Figure 0005416115
Figure 0005416115
(工程3)
氷水125部中に上記(工程2)で得られた式(10)で表される化合物のウェットケーキ30.2部を加え、10℃以下で懸濁撹拌した。20分後、上記(工程1)で得られた式(8)で表される化合物4.85部を温水70部及び28%アンモニア水2部の混合液に溶解したものを添加した。添加後、28%アンモニア水でpH9.0に調整した。pH9.0〜9.3を保持したまま、18〜22℃で7時間反応した。その後、同pHを保持したまま、温度を40℃まで昇温させ、37〜41℃で10時間反応させ、さらに昇温し、55〜60℃で1時間反応させた。反応終了後、35%塩酸を加え、pHを1.1に調整し、析出固体を濾過分離しウェットケーキ45.6部を得た。得られたウェットケーキを水60部に加えて溶解し、2−プロパノール400部を加え、析出固体を濾過分離し、ウェットケーキを得た。得られたウェットケーキを乾燥させ、下記式(11)で表される本発明の色素[上記式(1)においてNcがさらに置換基を有しないナフタロシアニン、MがVO、Aがエチレン、Xが4−スルホフェニルアミノ、Yが3−スルホフェニルアミノで表される色素]6.7部を得た。
λmax:752nm(水中)
Figure 0005416115
[実施例2(水系インク組成物の調製及び貯蔵安定性試験)]
上記実施例1で得られた本発明の色素0.1部を水100mlに溶解させ、本発明の水系インク組成物を調製した。なお、水はイオン交換水を使用した。
調製した水系インク組成物を50℃のオーブン中50日間放置し、貯蔵安定性試験を行った。試験前後に、その水系インク組成物を分光光度計(UV−3150株式会社島津製作所製)にて測定し、極大吸収波長における吸光度の変化より貯蔵安定性の評価を行った。結果を下記表6に示す。
[比較例1]
比較のため、上記化合物の代わりに下記式(12)で表されるナフタロシアニン色素を用いる以外は実施例2と同様にして水系インク組成物を調製し、評価した。これを比較例1とする。結果を下記表6に示す。
なお、下記式(12)で表される色素は、以下のようにして合成した。
<合成例1;下記式(12)で表される色素の合成>
発煙硫酸10部中に、市販品として入手したバナジルオキシナフタロシアニン1部を加え室温で10時間、50℃で2時間反応させた後、室温まで冷却した。反応液を氷水に注ぎ、塩化ナトリウムを加えて析出した固体を濾過分離し、90%メタノール水溶液で洗浄、乾燥することにより、比較例1で使用した下記式(12)で表される色素のナトリウム塩0.4部を得た。
λmax:754nm(水中)
Figure 0005416115
[比較例2]
比較のため、実施例1で得られた本発明の色素の代わりに下記式(13)で表されるナフタロシアニン色素を用いる以外は実施例2と同様にして水系インク組成物を調製し、評価した。これを比較例2とする。結果を下記表6に示す。
なお、下記式(13)で表される化合物は、以下のようにして合成した。
<合成例2;下記式(13)で表される色素の合成>
発煙硫酸20部中に銅ナフタロシアニン2部を加え60℃で9時間反応させた後、室温まで冷却した。反応液を氷水に注ぎ、得られた液を濃縮することにより析出した固体を濾過分離した。得られた固体を90%メタノール水溶液で洗浄、乾燥することにより下記式(13)で表される色素0.8部を得た。
この化合物は、LC−MSを用いた質量分析(LC:HP−1100アジレント社製/MS:LCTマイクロマス社製)により、スルホン酸基の導入量を決定した。
λmax:715nm(水中)
Figure 0005416115
Figure 0005416115
表6の結果から明らかなように、各比較例のインク組成物は、試験後の色素残存率が僅かに9%又は33%であるのに対して、本発明のインク組成物の場合には98%もの高値を示し、貯蔵安定性に極めて優れるインク組成物であることが明らかとなった。
[実施例3]
(工程1)
氷水300部中に塩化シアヌル96.5部、商品名 リパールOH0.02部を加え、10℃以下で30分間撹拌した。この液に、2,5−ジスルホアニリン モノナトリウム塩(純度91.2%)150.8部を加え、25%水酸化ナトリウム水溶液を添加しながらpH2.7〜3.0に保持し、10〜15℃で2時間、25〜30℃で2時間反応を行った。得られた反応液を10℃以下に冷却した後、25%水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH10.0に調整した。この反応液に、28%アンモニア水60.7部を加え、10〜15℃で2時間、27〜30℃で2時間反応を行った。得られた反応液に、エチレンジアミン600部を加え、80℃でさらに1時間反応を行った。得られた反応液の液量を2000部に調整し、塩化ナトリウム200部を加え、濃塩酸でpH1.0に調整し固体を析出させた。析出した固体を濾過分離し、20%塩化ナトリウム水溶液500部で洗浄し、ウェットケーキを245.9部得た。メタノール1700部に、得られたウェットケーキ245.9部、及び水90部を加え、60℃で1時間撹拌した後、析出固体を濾過分離した。得られた固体をメタノールで洗浄した後、乾燥し、下記式(14)で表される化合物125.8部を得た。該式(14)で表される化合物は、上記式(7)においてAがエチレン、R及びRが水素原子、Xが2,5−ジスルホフェニルアミノ、Yがアミノである化合物である。
Figure 0005416115
(工程2)
実施例1の(工程2)と同様にして得た式(10)で表される化合物のウェットケーキ9.3部をアセトンで洗浄した後、減圧乾燥することにより、式(10)で表される化合物の乾燥固体7.5部を得た。
氷水90部中に、上記式(10)で表される化合物の乾燥固体4.5部を加え、5℃以下で20分間撹拌した。この液に、上記式(14)で表される化合物5.75部を、温水50部及び28%アンモニア水2部の混合液に溶解したものを加えた。28%アンモニア水で、この液のpHを9.0に調整し、pH9.0〜9.3を保持したまま、18〜22℃で12時間、次いで、53〜57℃で3時間反応させた。得られた反応液に35%塩酸を加えてpH1.1に調整し、析出した固体を濾過分離してウェットケーキを得た。得られたウェットケーキを温水75部に加え、25%水酸化ナトリウム水溶液でpH12〜12.5に調整して溶解し、不溶解物を濾過により除去し、濾液約100部を得た。得られた濾液に35%塩酸を加えてpH1.1に調整し、析出固体を濾過分離してウェットケーキ15部を得た。得られたウェットケーキを温水50部に加え、25%水酸化ナトリウム水溶液でpH12〜12.5に調整し溶液とした。この溶液に、2−プロパノール300部を加え、18〜22℃で12時間撹拌し、析出した固体を濾過分離し、ウェットケーキを得た。得られたウェットケーキを乾燥することにより、下記式(15)で表される本発明の色素[上記式(1)においてNcがさらに置換基を有しないナフタロシアニン、MがVO、Aがエチレン、Xが2,5−ジスルホフェニルアミノ、Yがアミノで表される色素]2.3部を得た。
λmax:750nm(水中)
Figure 0005416115
[実施例4]
(工程1)
氷水330部中に、塩化シアヌル18.4部、レオコールTD−90(商品名、界面活性剤、ライオン株式会社製)0.2部を加え、10℃以下で30分間撹拌した。この液に、4−スルホアニリン(純度99.3%の市販品を使用)17.4部を加え、10%水酸化ナトリウム水溶液でpH2.6〜3.0としながら0〜5℃で1時間、pH3.0〜3.5としながら0〜5℃で1時間、25〜30℃で1時間反応を行った。得られた反応液に、2−スルホエチルアミン12.6部を加え、10%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0〜8.0としながら25℃で2時間反応を行った。得られた反応液に、氷250部を加えて0℃へ冷却し、液温が5℃以下となるようにエチレンジアミン60部を滴下した。この反応液を室温で一晩撹拌した後、濃塩酸で反応液のpHを1.0に調整した。この間、氷を加えて発熱を抑え、液温を10〜15℃に保持した。得られた反応液の液量は980部であった。この反応液に塩化ナトリウム190部を加え、30分間撹拌して析出した固体を濾過分離し、ウェットケーキ70.6部を得た。水280部に得られたウェットケーキを加え、10%水酸化ナトリウム水溶液でpH9.0として溶液とした。このときの液量は400部であった。この溶液を濃塩酸でpH1.0に調整し、塩化ナトリウム80部を加え、30分間撹拌して析出した固体を濾過分離し、ウェットケーキ110.1部を得た。得られたウェットケーキをメタノール260部、及び水26部の混合溶媒中に加え、50℃で1時間撹拌した後、析出固体を濾過分離し、ウェットケーキ89.1部を得た。得られたウェットケーキを乾燥することにより、下記式(16)で表される化合物49.3部を得た。該式(16)で表される化合物は、上記式(7)においてAがエチレン、R及びRが水素原子、Xが4−スルホフェニルアミノ、Yがスルホエチルアミノである化合物である。
Figure 0005416115
(工程2)
氷水125部中に、実施例3の(工程2)と同様にして得た上記式(10)で表される化合物の乾燥固体4.3部を加え、5℃以下で20分間撹拌した。この液に、上記式(16)で表される化合物7.5部を、温水50部及び28%アンモニア水2部の混合溶液に溶解した液を加えた。28%アンモニア水で、この液のpHを9.0に調整し、pH9.0〜9.3、18〜22℃で12時間、次いで、53〜57℃で3時間反応した。得られた反応液に35%塩酸を加えてpH1.1に調整し、析出した固体を濾過分離し、ウェットケーキを得た。得られたウェットケーキを温水75部に加え、25%水酸化ナトリウム水溶液でpH12〜12.5に調整して溶解し、不溶解物を濾過により除去し、濾液約100部を得た。得られた濾液に35%塩酸を加えてpH1.1に調整し、析出した固体を濾過分離してウェットケーキ15部を得た。得られたウェットケーキを温水50部に加え、25%水酸化ナトリウム水溶液でpH12〜12.5に調整して溶液とした。この溶液に、2−プロパノール300部を加え、18〜22℃で12時間撹拌して析出した固体を濾過分離し、ウェットケーキを得た。得られたウェットケーキを乾燥することにより、下記式(17)で表される本発明の色素[上記式(1)においてNcがさらに置換基を有しないナフタロシアニン、MがVO、Aがエチレン、Xが4−スルホフェニルアミノ、Yがスルホエチルアミノで表される色素]4.29部を得た。
λmax:751nm(水中)
Figure 0005416115
[実施例5]
(工程1)
氷水150部中に、塩化シアヌル18.4部、レオコールTD−90(商品名、界面活性剤、ライオン株式会社製)0.2部を加え30分間撹拌した。この液に、2,5−ジスルホアニリン32.8部を加え、10%水酸化ナトリウム水溶液でpH2.6〜3.0としながら0〜5℃で1時間、25〜30℃で1時間反応を行った。得られた反応液を、10%水酸化ナトリウム水溶液でpH9.0〜9.5としながら50℃でさらに3時間反応を行った。反応液に氷250部を加えて0℃へ冷却し、液温が5℃以下となるようにエチレンジアミン60部を滴下し、室温で一晩さらに反応した後、濃塩酸で反応液のpHを1.0に調整した。この間、氷を加えながら発熱を抑え、液温を10〜15℃を保持した。得られた反応液の液量は830部であった。この反応液に塩化ナトリウム166部を加えて30分間撹拌し、析出した固体を濾過分離してウェットケーキ59.3部を得た。得られたウェットケーキを水280部に加え、10%水酸化ナトリウム水溶液でpH9.0として溶液とした。得られた溶液の液量は400部であった。この溶液に濃塩酸を加えてpH1.0に調整した後、塩化ナトリウム80部を加えて30分間撹拌し、析出した固体を濾過分離してウェットケーキ53.5部を得た。メタノール420部、及び水80部の混合溶液に、得られたウェットケーキを加えて50℃で1時間撹拌し、析出した固体を濾過分離してウェットケーキ55.9部を得た。得られたウェットケーキを乾燥することにより、下記式(18)で表される化合物18.9部を得た。該式(18)で表される化合物は、上記式(7)においてAがエチレン、R及びRが水素原子、Xが2,5−ジスルホフェニルアミノ、Yがヒドロキシである化合物である。
Figure 0005416115
(工程2)
氷水125部中に、実施例1の(工程2)と同様にして得た式(10)で表される化合物のウェットケーキ9.5部を加え、5℃以下で20分間撹拌した。この液に、上記式(18)で表される化合物2.2部を、温水50部及び28%アンモニア水2部の混合溶液に溶解したものを加えた。28%アンモニア水で、得られた液のpHを9.0に調整し、pH9.0〜9.3を保持したまま、18〜22℃で12時間、次いで、53〜57℃で3時間反応させた。得られた反応液に35%塩酸を加えてpH1.1に調整し、析出した固体を濾過分離してウェットケーキを得た。得られたウェットケーキを温水75部に加え、25%水酸化ナトリウム水溶液でpH12〜12.5に調整して溶解した後、不溶解物を濾過により除去し、濾液約100部を得た。得られた濾液に35%塩酸を加えてpH1.1に調整し、析出した固体を濾過分離してウェットケーキ15部を得た。得られたウェットケーキを温水50部に加え、25%水酸化ナトリウム水溶液でpH12〜12.5に調整して溶液とした。この溶液に、2−プロパノール300部を加え、18〜22℃で12時間撹拌して析出した固体を濾過分離し、ウェットケーキを得た。得られたウェットケーキを乾燥することにより、下記式(19)で表される本発明の色素[上記式(1)においてNcがさらに置換基を有しないナフタロシアニン、MがVO、Aがエチレン、Xが2,5−ジスルホフェニルアミノ、Yがヒドロキシで表される色素]1.3部を得た。
λmax:755nm(水中)
Figure 0005416115
[実施例6]
(工程1)
氷水150部中に、塩化シアヌル18.5部、レオコールTD−90(商品名、界面活性剤、ライオン株式会社製)0.02部を加え、10℃以下で30分間撹拌した。この液に、4−アミノベンゼンスルホン酸17.5部を加え、13%水酸化ナトリウム水溶液で、液のpHを3〜4に調節しながら10℃以下で1時間反応した。得られた反応液に、5−アミノイソフタル酸17.4部を加え、13%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH6〜9に調節しながら20〜25℃で3時間撹拌した。得られた反応液に氷100部を加えて液温を0〜5℃にした後、エチレンジアミン60部を一気に加え、20〜25℃で12時間反応した。得られた反応液を、35%塩酸を用いてpH1に調整して30分間撹拌し、塩化ナトリウム60部を加えて析出した固体を濾過分離し、ウェットケーキ156部を得た。得られたウェットケーキを水450部に加え、13%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH11.5に調整し、溶液とした。得られた溶液を、35%塩酸でpH1.0に調整した後、塩化ナトリウム80部を加えて析出した固体を濾過分離し、ウェットケーキ180部を得た。得られたウェットケーキを、メタノール400部及び水40部の混合溶液に加えて50℃で1時間撹拌し、析出した固体を濾過分離してウェットケーキ104部を得た。得られたウェットケーキを乾燥することにより、下記式(20)で表される化合物75.3部を得た。該式(20)で表される化合物は、上記式(7)においてAがエチレン、R及びRが水素原子、Xが4−スルホフェニルアミノ、Yが3,5−ジカルボキシフェニルアミノである化合物である。
Figure 0005416115
(工程2)
氷水125部中に、実施例1の(工程2)と同様にして得た上記式(10)で表される化合物のウェットケーキ9.5部を加え、5℃以下で20分間撹拌した。この液に、上記式(20)で表される化合物2.2部を、温水50部及び28%アンモニア水2部の混合溶液に溶解したものを加えた。28%アンモニア水で、この液のpHを9.0に調整し、pH9.0〜9.3を保持したまま、18〜22℃で12時間、次いで、53〜57℃で3時間反応させた。得られた反応液に35%塩酸を加えてpH1.1に調整し、析出した固体を濾過分離し、ウェットケーキ4.5部を得た。得られたウェットケーキを温水75部に加え、25%水酸化ナトリウム水溶液でpH12〜12.5に調整して溶解し、不溶解物を濾過により除去し、濾液約100部を得た。得られた濾液に35%塩酸を加えてpH1.1に調整し、析出した固体を濾過分離してウェットケーキ15部を得た。得られたウェットケーキを温水50部に加え、25%水酸化ナトリウム水溶液でpH12〜12.5に調整し溶液とした。この溶液に、2−プロパノール300部を加え、18〜22℃で12時間撹拌して析出した固体を濾過分離し、ウェットケーキを得た。得られたウェットケーキの全量を乾燥することにより、下記式(21)で表される本発明の色素[上記式(1)においてNcがさらに置換基を有しないナフタロシアニン、MがVO、Aがエチレン、Xが4−スルホフェニルアミノ、Yが3,5−ジカルボキシフェニルアミノで表される色素]3.33部を得た。
λmax:752nm(水中)
Figure 0005416115
[実施例7]
(工程1)
氷水150部中に、塩化シアヌル18.4部、レオコールTD−90(商品名、界面活性剤、ライオン株式会社製)0.2部を加え、10℃以下で30分間撹拌した。この液に、3−アミノ安息香酸(純度99%)28.0部を加え、10%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH6.0〜7.0としながら0〜10℃で1.5時間、20〜25℃で1.5時間、40〜45℃で1.5時間反応を行った。得られた反応液にエチレンジアミン60部を滴下し、室温で一晩撹拌した後、濃塩酸を用いて反応液のpHを5.0に調節した。得られた反応液の液量は1000部であった。この反応液に塩化ナトリウム100部を加えて30分間撹拌し、析出した固体を濾過分離してウェットケーキ207.5部を得た。水600部に、得られたウェットケーキを加え、10%水酸化ナトリウム水溶液でpH9.0に調整して溶液とし、液量850部の溶液を得た。この溶液を濃塩酸を用いてpH5.0に調節し、30分間撹拌して析出した固体を濾過分離し、水200部で洗浄し、ウェットケーキ221部を得た。得られたウェットケーキを乾燥することにより、下記式(22)で表される化合物の白色粉末40.1部を得た。該式(22)で表される化合物は、上記式(7)においてAがエチレン、R及びRが水素原子、X及びYの両者が3−カルボキシフェニルアミノである化合物である。
Figure 0005416115
(工程2)
氷水40部中に、実施例3の(工程2)と同様にして得た式(10)で表される化合物の乾燥固体2.1部を加え、5℃以下で20分間撹拌した。この液に、上記式(22)で表される化合物2.02部を、温水30部及び28%アンモニア水2部の混合溶液に溶解したものを加えた。28%アンモニア水で、得られた液のpHを9.0に調整し、pH9.0〜9.3を保持したまま、18〜22℃で12時間、次いで、53〜57℃で3時間反応させた。得られた反応液に35%塩酸を加えてpH1.1に調整し、析出した固体を濾過分離してウェットケーキ4.3部を得た。得られたウェットケーキを温水50部に加え、25%水酸化ナトリウム水溶液でpH12〜12.5に調整して溶解し、不溶解物を濾過により除去して濾液約150部を得た。得られた濾液に35%塩酸を加えてpH1.1に調整し、析出した固体を濾過分離してウェットケーキ約10部を得た。得られたウェットケーキを温水30部に加え、25%水酸化ナトリウム水溶液でpH12〜12.5に調整して溶液とした。この溶液に、2−プロパノール300部を加え、18〜22℃で12時間撹拌して析出した固体を濾過分離し、ウェットケーキを得た。得られたウェットケーキの全量を乾燥することにより、下記式(23)で表される本発明の色素[上記式(1)においてNcがさらに置換基を有しないナフタロシアニン、MがVO、Aがエチレン、X及びYの両者が3−カルボキシフェニルアミノで表される色素]2.2部を得た。
λmax:749nm(水中)
Figure 0005416115
[実施例8乃至11(水系インク組成物の調製及び貯蔵安定性試験)]
実施例1で得られた本発明の色素の代わりに、実施例3乃至6で得られた本発明の色素を用いる以外は、実施例2と同様にして、本発明の水系インク組成物を調製した。このインク組成物の調製を実施例8乃至11とする。
調製した各水系インク組成物を50℃のオーブン中、50日間放置し、貯蔵安定性試験を行った。試験前後に、その水系インク組成物を分光光度計(UV−3150株式会社島津製作所製)にて測定し、極大吸収波長における吸光度の変化より貯蔵安定性の評価を行った。
なお、比較例1及び2については、上記と同じものを用いた。結果を下記表7に示す。
Figure 0005416115
表7の結果から明らかなように、本発明のインク組成物の色素残存率は非常に高値を示し、各比較例と比べて貯蔵安定性に極めて優れるインク組成物であることが明らかである。
本発明の水溶性近赤外線吸収色素又はその塩は、水や水溶性有機溶剤に対する溶解性に優れる。また、この化合物を含有する本発明の水系インク組成物は長期間保存後の結晶析出、物性変化、色相変化等もなく、貯蔵安定性が極めて良好であり、印捺、複写、マーキング、筆記、製図、スタンピング、又は記録(印刷)、特にインクジェット記録用の近赤外線級収インクとして極めて好適に用いられる。

Claims (15)

  1. 下記式(1)で表される色素又はその塩。
    Figure 0005416115
    [式(1)中、
    Ncは置換基を有してもよいナフタロシアニンを表し、
    Mは、Ncで表されるナフタロシアニンの中心金属である金属原子、金属酸化物、金属水酸化物、若しくは金属ハロゲン化物、又は水素原子を表し、
    及びRはそれぞれ独立して水素原子;置換若しくは非置換アルキル基;置換若しくは非置換アラルキル基;又は、置換若しくは非置換アリール基;を表し、
    Aは架橋基を表し、
    X及びYはそれぞれ独立してハロゲン原子;ヒドロキシ基;アミノ基;置換若しくは非置換アルコキシ基;置換若しくは非置換アリールオキシ基;置換若しくは非置換アラルキルオキシ基;置換若しくは非置換モノアルキルアミノ基;置換若しくは非置換ジアルキルアミノ基;置換若しくは非置換アリールアミノ基;置換若しくは非置換アラルキルアミノ基;置換若しくは非置換アルキルチオ基;置換若しくは非置換アリールチオ基;又は置換若しくは非置換アラルキルチオ基;を表し、
    k及びpはいずれも平均値であり、kは0を超えて12以下、pは0以上12未満、かつ、kとpとの和は0を超えて12以下であり、
    、R、及びAの3者は、いずれか2者が結合して環を形成してもよい。]
  2. 前記式(1)で表される色素又はその塩が、下記式(2)で表される色素又はその塩である請求項1に記載の色素又はその塩。
    Figure 0005416115
    [式(2)中、
    Nc、M、k、及びpは前記式(1)におけるのと同じ意味を表し、
    Bはアルキレン基;フェニレン基;又はキシリレン基を表し、
    D及びEはそれぞれ独立して塩素原子;ヒドロキシ基;アミノ基;非置換、若しくはヒドロキシ基、スルホ基、若しくはカルボキシ基で置換されたアルコキシ基;非置換、若しくはベンゼン環が塩素原子、アルキル基、アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される1種若しくは2種以上の置換基で置換されたフェノキシ基;非置換、若しくはナフタレン環がアセチルアミノ基及びスルホ基よりなる群から選択される1種若しくは2種の置換基で置換されたナフトキシ基;非置換、若しくはベンゼン環がスルホ基で置換されたベンジルオキシ基;非置換、若しくはベンゼン環がスルホ基で置換されたフェネチルオキシ基;非置換、若しくはヒドロキシ基、非置換C1−C4アルコキシ基、スルホ基、若しくはカルボキシ基で置換されたモノ若しくはジアルキルアミノ基;非置換、若しくはベンゼン環が塩素原子、非置換C1−C4アルキル基、非置換C1−C4アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される1種若しくは2種以上の置換基で置換されたフェニルアミノ基;非置換、若しくはナフタレン環がスルホ基で置換されたナフチルアミノ基;非置換、若しくはベンゼン環がスルホ基で置換されたベンジルアミノ基;非置換、若しくはベンゼン環がスルホ基で置換されたフェネチルアミノ基;非置換、若しくはヒドロキシ基、スルホ基、若しくはカルボキシ基で置換されたアルキルチオ基;非置換、若しくはベンゼン環が非置換C1−C4アルキル基、非置換C1−C4アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される1種若しくは2種以上の置換基で置換されたフェニルチオ基;又は、非置換、若しくはナフタレン環がスルホ基で置換されたナフチルチオ基;を表す。]
  3. BがC2−C6アルキレン基、D及びEがそれぞれ独立して塩素原子;ヒドロキシ基;アミノ基;非置換、若しくはヒドロキシ基、非置換C1−C4アルコキシ基、スルホ基、若しくはカルボキシ基で置換されたモノ若しくはジC1−C4アルキルアミノ基;非置換、若しくはベンゼン環が非置換C1−C4アルキル基、非置換C1−C4アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される1種又は2種以上の置換基で置換されたフェニルアミノ基;非置換、若しくはナフタレン環がスルホ基で置換されたナフチルアミノ基;非置換、若しくはベンゼン環がスルホ基で置換されたベンジルアミノ基;又は、非置換、若しくはベンゼン環がスルホ基で置換されたフェネチルアミノ基;である請求項2に記載の色素又はその塩。
  4. MがFe、Co、Cu、Ni、Zn、Al、AlOH、AlCl、V、及びVOよりなる群から選択される金属原子、金属酸化物、金属水酸化物、又は金属ハロゲン化物である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の色素又はその塩。
  5. Ncがkで置換数を表される置換スルファモイル基、及びpで置換数を表される非置換スルファモイル基以外の置換基を有しないナフタロシアニンであり、
    k及びpはいずれも平均値であり、kは0.1以上4以下であり、かつ、kとpとの和は0.1以上12以下であり、
    MがCu又はVOであり、
    Bがエチレン基又はプロピレン基であり、
    D及びEはそれぞれ独立してヒドロキシ基;アミノ基;非置換、若しくは一つ以上のカルボキシ基若しくはスルホ基で置換されたフェニルアミノ基;又は、非置換、若しくは一つ以上のカルボキシ基若しくはスルホ基で置換されたモノC2−C4アルキルアミノ基;である請求項2乃至4のいずれか一項に記載の色素又はその塩。
  6. 下記式(101)で表される化合物と、下記式(7)で表される化合物とを、アンモニア発生源の存在下に反応させて得られる請求項1乃至5のいずれか一項に記載の色素又はその塩。
    Figure 0005416115
    [式(101)中、Nc及びMは、式(1)におけるのと同じ意味を表し、nは平均値であり、0を超えて12以下である。]
    Figure 0005416115
    [式(7)中、R、R、A、X、及びYは、式(1)におけるのと同じ意味を表す。]
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の色素又はその塩を、少なくとも1種含有する水系インク組成物。
  8. 水性有機溶剤をさらに含有する請求項7に記載の水系インク組成物。
  9. インクジェット記録用である請求項7又は8に記載の水系インク組成物。
  10. 請求項7乃至9のいずれか一項に記載の水系インク組成物をインクとして用い、該インク組成物のインク滴を記録信号に応じて吐出させて被記録材に付着させることにより記録を行うインクジェット記録方法。
  11. 前記被記録材が情報伝達用シートである請求項10に記載のインクジェット記録方法。
  12. 前記情報伝達用シートが多孔性白色無機物を含有するインク受容層を有するシートである請求項11に記載のインクジェット記録方法。
  13. 請求項7乃至9のいずれか一項に記載の水系インク組成物を含む容器が装填されたインクジェットプリンタ。
  14. 請求項7乃至9のいずれか一項に記載の水系インク組成物によって記録された記録物。
  15. 記録がインクジェットプリンタによってなされた請求項14に記載の記録物。
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