JP5415323B2 - ポリオキシアルキレンアルコールの製造方法 - Google Patents
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Description
すなわち本発明は以下の(I)、(II)を要旨とする。
(I)本発明のポリオキシアルキレンアルコール(a)の製造方法は、下記工程(A)〜(C)を含み、工程(B)において、気相(d)を固体触媒(g)に接触させることにより、アルキレンオキサイド(f)を除く副生化合物(c)を反応させてより高い沸点を有する化合物(j)に変性する製造方法であって、固体触媒(g)が酸化マグネシウムであることを要旨とする。
工程(A):反応槽(1)中で、圧力0.1MPaにおける沸点が150℃以下の副生化合物(c)を含む気相(d)を連続的又は断続的に反応槽(1)の系外に除去しながら、ルイス酸触媒(b)の存在下、活性水素含有化合物(e)にアルキレンオキサイド(f)を付加重合させてポリオキシアルキレンアルコール(a)を製造する工程。
工程(B):反応槽(1)の系外に除去した気相(d)を固体触媒(g)を充填した反応塔(2)に送り、固体触媒(g)と接触させ気相(h)を得る工程。
工程(C):気相(h)からアルキレンオキサイド(f)を蒸留により分離し反応槽(1)へ供給する工程。
(II)本発明の発泡又は非発泡ポリウレタン樹脂の製造方法は、ポリオール成分と有機ポリイソシアネート(k)とを反応させて、発泡又は非発泡ポリウレタン樹脂を製造する方法において、ポリオール成分の少なくとも一部として、上記の製造方法で得られたポリオキシアルキレンアルコール(a)であって価数が2以上のポリオールを用いることを要旨とする。
本発明において、アルキレンオキサイド(f)付加重合時に用いるルイス酸触媒(b)としては、環状エーテルを開環付加重合させるルイス酸触媒であれば特に限定はないが、反応性の観点から、ホウ素、アルミニウム、錫、アンチモン、鉄、燐、亜鉛、チタン、ジルコニウム及びベリリウムからなる群より選ばれる1種以上の元素(b1)を含むルイス酸触媒が好ましい。
元素(b1)を含むルイス酸触媒としては、元素(b1)のハロゲン化物並びにアルキル及び/又はアリール化合物等が挙げられ、2種以上を併用してもよい。具体的には下記のものが挙げられる。
(i)元素(b1)のハロゲン化物
三フッ化ホウ素及び三塩化ホウ素等のホウ素化合物;塩化アルミニウム及び臭化アルミニウム等のアルミニウム化合物;四フッ化錫及び四塩化錫等の錫化合物;フッ化アンチモン及び塩化アンチモン等のアンチモン化合物;塩化第二鉄等の鉄化合物;五フッ化燐等の燐化合物;塩化亜鉛等の亜鉛化合物;四塩化チタン等のチタン化合物;塩化ジルコニウム等のジルコニウム化合物;塩化ベリリウム等のベリリウム化合物;等
(ii)元素(b1)のアルキル及び/又はアリール化合物
トリフェニルホウ素、トリ(t−ブチル)ホウ素、トリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、ビス(ペンタフルオロフェニル)−t−ブチルホウ素、ビス(ペンタフルオロフェニル)フッ化ホウ素、ジ(t−ブチル)フッ化ホウ素及び(ペンタフルオロフェニル)2フッ化ホウ素等のホウ素化合物;トリエチルアルミニウム、トリフェニルアルミニウム、ジフェニル−t−ブチルアルミニウム、トリス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウム、ビス(ペンタフルオロフェニル)−t−ブチルアルミニウム、ビス(ペンタフルオロフェニル)フッ化アルミニウム、ジ(t−ブチル)フッ化アルミニウム、(ペンタフルオロフェニル)2フッ化アルミニウム及び(t−ブチル)2フッ化アルミニウム等のアルミニウム化合物;ジエチル亜鉛等の亜鉛化合物;等
これら(i)、(ii)の中で、付加重合時の反応性及び製造したポリオキシアルキレンアルコールの反応性の観点から、三フッ化ホウ素及び元素(b1)のアルキル及び/又はアリール化合物が好ましく、さらに好ましくは三フッ化ホウ素、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン及びトリス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウムであり、特に好ましくはトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン及びトリス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウムである。
水酸基含有化合物としては、アルコール、フェノール及びアルカノールアミン並びに活性水素を有する化合物(アルコール、アミノ基含有化合物、カルボン酸及びリン酸等)に後述のアルキレンオキサイド(f)が付加された構造の化合物(ポリエーテルアルコール)が挙げられ、2種以上を併用してもよい。なお、上記の活性水素含有化合物(e)としてのポリエーテルアルコールは、ルイス酸触媒(b)以外の触媒を用いて得られたものであってもよい。
なお、ポリブタジエンアルコールとしては、1,2−ビニル構造を有するもの、1,2−ビニル構造と1,4−トランス構造とを有するもの及び1,4−トランス構造を有するものが挙げられる。1,2−ビニル構造と1,4−トランス構造の割合は種々にかえることができ、例えばモル比で100:0〜0:100である。またポリブタジエングリコ―ル(4)にはホモポリマ―及びコポリマ―(スチレンブタジエンコポリマ―、アクリロニトリルブタジエンコポリマ―等)、並びにこれらの水素添加物(水素添加率:例えば20〜100%)が含まれる。
また、ひまし油系アルコールとしては、ひまし油及び変性ひまし油(トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールで変性されたひまし油等)が挙げられる。
モノ又はポリアミンとしては、具体的には、アンモニア、アルキルアミン(ブチルアミン等)及びアニリン等のモノアミン;エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン及びジエチレントリアミン等の脂肪族ポリアミン;ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン及びその他特公昭55−21044号公報記載の複素環式ポリアミン;ジシクロヘキシルメタンジアミン及びイソホロンジアミン等の脂環式ポリアミン;フェニレンジアミン、トリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、キシリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、ジフェニルエ−テルジアミン及びポリフェニルメタンポリアミン等の芳香族ポリアミン;ポリアミドポリアミン[例えばジカルボン酸(ダイマー酸等)と過剰の(酸1モル当り2モル以上の)ポリアミン(上記アルキレンジアミン及びポリアルキレンポリアミン等)との縮合により得られる低分子量ポリアミドポリアミン];ポリエーテルポリアミン[ポリエーテルアルコール(ポリアルキレングリコール等)のシアノエチル化物の水素化物];シアノエチル化ポリアミン[アクリロニトリルとポリアミン(上記アルキレンジアミン、ポリアルキレンポリアミン等)との付加反応により得られるシアノエチル化ポリアミン、例えばビスシアノエチルジエチレントリアミン等];ヒドラジン(ヒドラジン及びモノアルキルヒドラジン等)、ジヒドラジッド(コハク酸ジヒドラジッド、アジピン酸ジヒドラジッド、イソフタル酸ジヒドラジッド及びテレフタル酸ジヒドラジッド等)、グアニジン(ブチルグアニジン及び1−シアノグアニジン等);及びジシアンジアミド等;並びにこれらの2種以上の混合物が挙げられ、炭素数1〜20のものが好ましい。
アミノアルコールとしては、アルカノールアミン、例えばモノ−、ジ−又はトリ−のアルカノールアミン(モノエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、モノブタノールアミン、トリエタノールアミン及びトリプロパノールアミン等);これらのアルキル(炭素数(以下、Cと略記する)1〜4)置換体〔N,N−ジアルキルモノアルカノールアミン(N,N−ジメチルエタノールアミン及びN,N−ジエチルエタノールアミン等)、N−アルキルジアルカノールアミン(N−メチルジエタノールアミン及びN−ブチルジエタノールアミン等)〕;及びこれらのジメチル硫酸又はベンジルクロリド等の4級化剤による窒素原子4級化物が挙げられ、炭素数1〜20のものが好ましい。
チオール基含有化合物のポリチオール化合物としては、2〜8価の多価チオールが挙げられる。具体的にはエチレンジチオール、プロピレンジチオール、1,3−ブチレンジチオール、1,4−ブタンジチオール、1、6−ヘキサンジチオール及び3−メチルペンタンジチオール等が挙げられる。
リン酸化合物としては燐酸、亜燐酸及びホスホン酸等が挙げられる。
活性水素含有化合物(e)へのアルキレンオキサイド(f)の付加モル数は、副生低沸点化合物(c)の除去しやすさの観点から、活性水素1モルに対して、0.5〜300モルが好ましく、より好ましくは0.7〜250モル、特に好ましくは1〜160モルである。
(f)を付加する方法は、単独付加並びに二種以上の(f)を用いる場合のランダム付加及びブロック付加等が挙げられるが限定はない。
上記及び以下において、圧力はとくに断りのない限り、絶対圧で記載する。
反応槽(1)としては、アルキレンオキサイドの付加反応に用いることのできる容器であれば何でもよいが、1MPaの圧力に耐えられ、加熱及び冷却が可能で撹拌装置が備え付けられている物が望ましい。反応槽(1)の材質としては、ガラス、鉄、ステンレス、アルミ、各種合金、カーボン等が挙げられるが、耐腐食性を備えたステンレスが望ましい。
気相(d)を固体触媒(g)に接触させる際の温度は、副生化合物(c)の反応性の観点から、0〜300℃が好ましく、さらに好ましくは50〜200℃であり、圧力は0.001〜2.0MPaが好ましく、さらに好ましくは0.01〜1.0MPaである。
気相(d)を固体触媒(g)に接触させる時間(滞留時間)は、副生化合物(c)の反応性の観点から、0.01秒から120秒が好ましく、さらに好ましくは0.1〜90秒である。
反応槽(1)中の活性水素含有化合物(e)に原料供給ライン(5)を通じてアルキレンオキサイド(f)を投入し付加重合する工程中に、反応槽(1)と反応塔(2)を循環ライン(6)で結ぶことにより、圧力0.1MPaにおける沸点が150℃以下の副生化合物(c)と未反応の(f)を含む気相(d)を連続的又は断続的に反応塔(2)に送る。
(2)に充填された固体触媒(g)に(c)を接触させ、より高い沸点を有する化合物(j)に変性させる。(f)と(j)を含有する気相(h)を循環ライン(7)を通じて連続的又は断続的に蒸留塔(3)に送り、気相(h)中から(f)を分離する。反応塔(2)で変性された化合物(j)は蒸留塔の釜下ライン(9)から系外除去し、分離した(f)は循環ライン(8)を通じて反応槽(1)に戻す。
(f)と(c)を含んだ気相を反応塔(2)に送る方法や、(f)と(j)を含んだ気相(h)を蒸留塔(3)に送る方法や、(f)を蒸留塔(3)から反応槽(1)に戻す方法としては圧力差を利用した方法が挙げられ、ダイアフラムポンプや真空ポンプを使用することができるが、その他の方法を用いてもよい。
を付加させる通常行われる温度でよい。例えば、好ましくは0〜250℃、さらに好ましくは20〜180℃である。減圧度は好ましくは0.001〜0.3MPa、更に好ましくは0.01〜0.2MPaである。
気相(d)を固体触媒(g)に接触させる際の温度は0〜300℃が好ましく、さらに好ましくは50〜200℃である。圧力は0.001〜2.0MPaが好ましく、さらに好ましくは0.01〜1.0MPaである。
反応槽(1)中の活性水素含有化合物(e)に原料供給ライン(5)を通じてアルキレンオキサイド(f)を投入し付加重合する工程中に、反応槽(1)と反応塔(2)を循環ライン(6)で結ぶことにより、圧力0.1MPaにおける沸点が150℃以下の副生化合物(c)と未反応の(f)を含む気相(d)を連続的又は断続的に反応塔(2)に送る。
(2)に充填された固体触媒(g)に(c)を接触させ、より高い沸点を有する化合物(j)に変性させる。(f)と(j)を含有する気相(h)を循環ライン(7)を通じて連続的又は断続的に凝縮装置(4)に送り、気相(h)中から(f)を分離する。反応塔(2)で変性された化合物(j)は凝縮装置(4)内で凝縮させ、気相(h)から分離された(f)の反応槽(1)への循環を停止した際に系外に除去する。分離した(f)は循環ライン(8)を通じて反応槽(1)に戻す。
(f)と(c)を含んだ気相を反応塔(2)に送る方法や、(f)と(j)を含んだ気相(h)を凝縮装置(4)に送る方法や、(f)を凝縮装置(4)から反応槽(1)に戻す方法としては圧力差を利用した方法が挙げられ、ダイアフラムポンプや真空ポンプを使用することができるが、その他の方法を用いてもよい。
、(f)と(j)を分離することで(j)を反応系外に除去し、(f)を反応槽(1)に循環ライン(8)を通じて連続的又は断続的に戻すことの繰り返しを意味する。断続的に反応槽(1)から気相(d)を除去させる際の温度は、活性水素含有化合物(e)に(f)を付加させる通常行われる温度でよい。例えば、好ましくは0〜250℃、さらに好ましくは20〜180℃である。減圧度は好ましくは0.001〜0.3MPa、更に好ましくは0.01〜0.2MPaである。
気相(d)を固体触媒(g)に接触させる際の温度は0〜300℃が好ましく、さらに好ましくは50〜200℃である。圧力は0.001〜2.0MPaが好ましく、さらに好ましくは0.01〜1.0MPaである。
反応槽(1)中の活性水素含有化合物(e)に原料供給ライン(5)を通じてアルキレンオキサイド(f)を投入し付加重合する工程中に、反応槽(1)と反応塔(2)を循環ライン(6)で結ぶことにより、圧力0.1MPaにおける沸点が150℃以下の副生化合物(c)と未反応の(f)を含む気相(d)を連続的又は断続的に反応塔(2)に送る。(2)に充填された固体触媒(g)に(c)を接触させ、より高い沸点を有する化合物(j)に変性させる。(f)と(j)を含有する気相(h)を循環ライン(7)を通じて連続的又は断続的に蒸留塔(3−1)に送り、アルキレンオキサイド(f)より高沸点の化合物を分離する。高沸点の化合物以外のものは、更に循環ライン(11)を通じて第2の蒸留塔(3−2)へ送り、アルキレンオキサイド(f)より低沸点の化合物を分離した後、回収ライン(12)を通して、回収されたアルキレンオキサイド(f1)として回収槽(12)に回収する。第1の蒸留塔(3−1)で分離された(f)より高沸点の化合物は、高沸点化合物抜き取りライン(13)を通して廃棄する。第2の蒸留塔(3−2)で分離された(f)より低沸点の化合物は、低沸点化合物抜き取りライン(14)を通して廃棄する。
すなわち、ポリオール成分と有機ポリイソシアネート(k)とを、必要により添加剤の存在下反応させて、発泡又は非発泡ポリウレタン樹脂を製造する際、ポリオール成分の少なくとも一部として、ポリオキシアルキレンアルコール(a)を使用する。ポリオキシアルキレンアルコール(a)を使用することには、(a)中でビニルモノマー(n)を重合させて得られる重合体アルコール(m1)及び/又は(a)中にポリマー(r)を分散させた重合体アルコール(m2)を使用することも含まれる。
(n1)としては、スチレン、α−メチルスチレン、ヒドロキシスチレン、クロルスチレン等が挙げられる。
(n2)としては、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等が挙げられる。
(n3)としては、C、H及びO原子から構成されるもの、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(アルキル基のCが1〜24)〔例えば、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、ドコシル(メタ)アクリレート〕、ヒドロキシアルキル(C2〜5)(メタ)アクリレート〔例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート〕、及びヒドロキシポリオキシアルキレンモノ(メタ)アクリレート〔例えば、アルキレン基のC2〜4、ポリオキシアルキレン鎖の数平均分子量200〜1000〕が挙げられる。
これら(n)中で好ましいものは、(n1)及び(n2)であり、とくにスチレン及び/又はアクリロニトリルである。
(n1)及び/又は(n2)は、好ましくは50〜100重量%、さらに好ましくは80〜100重量%である。(n1)と(n2)の重量比はとくに限定されないが、好ましくは0/100〜80/20である。(n3)は、好ましくは0〜50重量%、さらに好ましくは0〜20重量%である。(n4)は、好ましくは0〜10重量%、さらに好ましくは0〜5重量%である。
また、(n)中に少量(好ましくは0.05〜1重量%)の2官能以上(好ましくは2〜8官能)の多官能ビニルモノマー(n5)を用いることにより、重合体の強度をさらに向上させることができる。(n5)としては、例えば、ジビニルベンゼン、エチレンジ(メタ)アクリレート、ポリアルキレン(アルキレン基のC2〜8、重合度:2〜10)グリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、C6〜10の脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。具体例としては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等が挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、C8〜12の芳香脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。具体例としては、キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
変性ポリイソシアネートの具体例としては、ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI等が挙げられる。
ポリウレタンフォームを製造する場合には、発泡剤を使用する。
発泡剤としては、水、水素原子含有ハロゲン化炭化水素、低沸点炭化水素、液化炭酸ガス等が用いられ、2種以上を併用してもよい。
水素原子含有ハロゲン化炭化水素の具体例としては、HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)タイプのもの(例えばHCFC−123及びHCFC−141b);HFC(ハイドロフルオロカーボン)タイプのもの(例えば、HFC−245fa及びHFC−365mfc)等が挙げられる。
低沸点炭化水素は、沸点が通常−5〜70℃の炭化水素であり、その具体例としては、ブタン、ペンタン、シクロペンタンが挙げられる。
一例を示せば、まず、ポリオール成分及び必要により添加剤を所定量混合する。次いで、ポリウレタン低圧もしくは高圧注入発泡機又は撹拌機を使用して、この混合物とポリイソシアネートとを急速混合する。得られた混合液を密閉型もしくは開放型のモールド(金属製又は樹脂製)に注入し、ウレタン化反応を行わせ、所定時間硬化後、脱型してポリウレタン樹脂を得る。
本製造方法で得られたポリオキシアルキレンアルコール(a)5gを容量25mlの容器に入れ30℃で30分密閉後、容器を開封し30cm離れた場所から手で仰ぐようにして人がにおいを嗅ぎ、以下の基準で臭気の評価を行う。
4点:ほとんど臭わない
3点:かすかに臭う
2点:やや不快感のある臭いがする。
1点:不快な臭いがする。
図1に示した態様のように、容量2500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)付きの反応槽(1)としてのステンレス製オートクレーブと、酸化マグネシウム(顆粒、直径2〜0.1mm)を400g充填した反応塔(2)(ステンレス製円筒管、直径5cm、長さ30cmを2基使用)、及び、蒸留塔(3)(理論段数15段、ステンレス製円筒管、直径4cm、長さ2m)を、ライン(6)、(7)、(8)で接続した。
反応槽(1)に、グリセリンのPO付加物(水酸基価280)400gとトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09gを仕込んだ後、オートクレーブと反応塔(2)及び循環ライン(6)、(7)、(8)内を0.005MPaまで減圧とした。原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が50〜60℃を保つように制御しながら連続的に液相に投入しつつ、ダイアフラムポンプを用いてオートクレーブの気相を1〜10L/minの流量で、オートクレーブ(1)→循環ライン(6)→反応塔(2)→循環ライン(7)→蒸留塔(3)→循環ライン(8)→オートクレーブ(1)の順に循環させた。反応塔(2)を80℃、0.3〜0.5MPaとなるように制御しながら副生低沸点化合物を連続的に酸化マグネシウムと接触させて高沸点化合物とし、蒸留塔(3)(40℃)にてPOと分離する事で系外に除去した。
分離した高沸点化合物は蒸留塔(3)の釜下ライン(9)から抜き取った。オートクレーブ内液量が2000mlとなった時点でPOの投入を停止、気相循環を終了し、70℃で4時間熟成し、液状のグリセリンPO付加物(a−1)を得た。反応時間は合計で9時間であった。(a−1)の水酸基価は55.7、臭気評価は4であった。
図1に示した態様のように、容量2500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)付きの反応槽(1)としてのステンレス製オートクレーブと、酸化マグネシウム(顆粒、直径2〜0.1mm)を400g充填した反応塔(2)(ステンレス製円筒管、直径5cm、長さ30cmを2基使用)、及び、蒸留塔(3)(理論段数15段、ステンレス製円筒管、直径4cm、長さ2m)を、ライン(6)、(7)、(8)で接続した。
反応槽(1)にグリセリンのPO付加物(水酸基価280)400gと三フッ化ホウ素0.05gを仕込んだ後、オートクレーブと反応塔(2)及び循環ライン(6)、(7)、(8)内を0.005MPaまで減圧とした。原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が50〜60℃を保つように制御しながら連続的に液相に投入しつつ、ダイアフラムポンプを用いてオートクレーブの気相を1〜10L/minの流量で、オートクレーブ(1)→循環ライン(6)→反応塔(2)→循環ライン(7)→蒸留塔(3)→循環ライン(8)→オートクレーブ(1)の順に循環させた。反応塔(2)を80℃、0.3〜0.5MPaとなるように制御しながら副生低沸点化合物を連続的に酸化マグネシウムと接触させて高沸点化合物とし、蒸留塔(3)(40℃)にてPOと分離する事で系外に除去した。分離した高沸点化合物は蒸留塔(3)の釜下ライン(9)から抜き取った。オートクレーブ内液量が2000mlとなった時点でPOの投入を停止、気相循環を終了し、70℃で4時間熟成し、液状のグリセリンPO付加物(a−2)を得た。反応時間は合計で9時間であった。(a−2)の水酸基価は55.5、臭気評価は4であった。
図3に示した態様のように、2500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)付きの反応槽(1)としてのステンレス製オートクレーブと、酸化マグネシウムを500g充填した外部ヒーターを取り付けた2本の反応塔(21)及び(22)を反応塔(2)として、循環ライン(6)を通じて並列に接続した。循環ライン(6)には、ダイアフラム型真空ポンプを設置した。さらに、反応塔(21)及び(22)には、POより高沸点の副生低分子化合物を除くための蒸留塔(3−1)を循環ライン(7)を通じて接続し、さらにPOより低沸点の副生低分子化合物を除くための蒸留塔(3−2)を循環ライン(11)を通じて直列に接続した。蒸留塔(3−2)とステンレス製の回収槽(15)を回収ライン(12)を通じて接続した。回収槽(15)と原料供給ライン(5)を、回収ライン(16)を通じて接続した。
グリセリンのPO付加物(水酸基価280)400gとトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09gとを仕込んだ後、オートクレーブと吸着塔(21)及び循環ライン(6)内を0.005MPaまで減圧とした。原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が50〜60℃を保つように制御しながら連続的に投入することと、ダイアフラムポンプを用いて反応槽(1)の気相を10L/minの流量で、反応槽(1)→循環ライン(6)→反応塔(2)→循環ライン(7)→蒸留塔(31)へと連続的に送気し、蒸留塔(3−1)へ送られた気相中からPOよりも高沸点の化合物を高沸点化合物抜き取りライン(13)から除去し、さらに循環ライン(11)を通じて蒸留塔(3−2)へ送り、低沸点の化合物を低沸点化合物抜き取りライン(14)から除去し、回収ライン(12)を通じて蒸留したPOを回収槽(15)に回収し、回収したPOを回収ライン(16)及び原料供給ライン(5)を通じて反応槽(1)へ連続的に戻すことを同時に行った。反応塔(2)は80℃、0.3〜0.5MPaになるように制御した。
オートクレーブ内の液量が2000mlとなるまでPOを投入した後、70℃で5時間熟成し、液状のグリセリンPO付加物(a−3)を得た。(a−3)の水酸基価は56.0、臭気評価は4、反応時間は合計で10時間であった。
グリセリンのPO付加物(水酸基価280)400gの代わりにグリセリンのPO付加物(水酸基価280)を240g用いる以外は実施例3と同様の方法で、液状のグリセリンPO付加物(a−4)を得た。(a−4)の水酸基価は33.5、臭気評価は4、反応時間は合計で12時間であった。
グリセリンのPO付加物(水酸基価280)400gの代わりにグリセリンのPO付加物(水酸基価280)を200g用いる以外は実施例3と同様の方法で、液状のグリセリンPO付加物(a−5)を得た。(a−5)の水酸基価は28.1、臭気評価は4、反応時間は合計で15時間であった。
実施例3と同様の装置にて、グリセリンのPO付加物(水酸基価280)400gとトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09gとをオートクレーブに仕込んだ後、原料供給ライン(5)からPOを反応温度が50〜60℃を保つように制御しながら投入した。但し、POの投入は20回に分けて実施し、1回のPOの投入は10分間でPO150gを投入した後、循環ライン(6)に設置したダイアフラム型真空ポンプにより減圧(0.01MPa)とし、15分間低沸点の揮発成分を留去する工程とし、この工程を20回繰り返し実施した。POをオートクレーブ内液量が2000mlとなるまで投入した後、70℃で5時間熟成し、液状のグリセリンPO付加物(a−6)を得た。(a−6)の水酸基価は56.0、臭気評価は3、反応時間は合計(POの投入開始から熟成終了まで)で13.3時間であった。
グリセリンのPO付加物(水酸基価280)400gの代わりにグリセリンのPO付加物(水酸基価280)を240g用いる以外は実施例6と同様の方法で、液状のグリセリンPO付加物(a−7)を得た。(a−7)の水酸基価は33.7、臭気評価は3、反応時間は合計で15時間であった。
グリセリンのPO付加物(水酸基価280)400gの代わりにグリセリンのPO付加物(水酸基価280)を200g用いる以外は実施例6と同様の方法で、液状のグリセリンPO付加物(a−8)を得た。水酸基価は28.4、臭気評価は3、反応時間は合計で16.5時間であった。
図4に示した態様において、2500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)、減圧ライン(10)付きのステンレス製オートクレーブを反応槽(1)とし、(1)にグリセリンのPO付加物(水酸基価280)400gとトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09gとを仕込み、原料供給ライン(5)からオートクレーブ内液量が2050mlとなるまで、反応温度が50〜60℃を保つように制御しながらPOを投入し、更に70℃で4時間熟成し、液状のグリセリンPO付加物(a’−1)を得た。反応時間は合計で9時間であった。(a’−1)の水酸基価は56.3、臭気評価は1であった。
グリセリンのPO付加物(水酸基価280)400gの代わりにグリセリンのPO付加物(水酸基価280)を240g用いる以外は比較例1と同様の方法で、液状のグリセリンPO付加物(a’−2)を得た。水酸基価は33.6、臭気評価は1、反応時間は合計で11時間であった。
グリセリンのPO付加物(水酸基価280)400gの代わりにグリセリンのPO付加物(水酸基価280)を200g用いる以外は比較例1と同様の方法で、液状のグリセリンPO付加物(a’−3)を得た。水酸基価は28.3、臭気評価は1、反応時間は合計で13.5時間であった。
図4に示した態様において、2500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)、減圧ライン(10)付きのステンレス製オートクレーブを反応槽(1)とし、(1)にグリセリンのPO付加物(水酸基価280)400gとトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09gとを仕込んだ後、原料供給ライン(5)からオートクレーブ内液量が2000mlとなるまで、反応温度が50〜60℃を保つように投入した。POは5時間かけて投入した後、70℃で5時間熟成した。水200mlを加えた後、減圧ライン(10)を通じて105〜110℃に制御しながら低沸点副生物を常圧留去した後、さらに3時間、温度を130℃まで上げ、圧力を50torr以下に保って脱水し、液状のグリセリンPO付加物(a’−4)を得た。反応時間は合計で14時間であった。(a’−4)の水酸基価は55.9、臭気評価は3であった。
グリセリンのPO付加物(水酸基価280)400gの代わりにグリセリンのPO付加物(水酸基価280)を240g用いる以外は比較例4と同様の方法で、液状のグリセリンPO付加物(a’−5)を得た。(a’−5)の水酸基価は33.1、臭気評価は3、反応時間は合計で16時間であった。
グリセリンのPO付加物(水酸基価280)400gの代わりにグリセリンのPO付加物(水酸基価280)を200g用いる以外は比較例4と同様の方法で、液状のグリセリンPO付加物(a’−6)を得た。(a’−6)の水酸基価は27.9、臭気評価は3、反応時間は合計で18.5時間であった。
2 反応塔
3 蒸留塔
3−1 蒸留塔
3−2 蒸留塔
4 凝縮装置
5 原料供給ライン
6 循環ライン
7 循環ライン
8 循環ライン
9 釜下ライン
10 減圧ライン
11 循環ライン
12 回収ライン
13 高沸点化合物抜き取りライン
14 低沸点化合物抜き取りライン
15 回収槽
16 回収ライン
Claims (3)
- 下記工程(A)〜(C)を含み、工程(B)において、気相(d)を固体触媒(g)に接触させることにより、アルキレンオキサイド(f)を除く副生化合物(c)を反応させてより高い沸点を有する化合物(j)に変性するポリオキシアルキレンアルコール(a)の製造方法であって、固体触媒(g)が酸化マグネシウムであるポリオキシアルキレンアルコール(a)の製造方法。
工程(A):反応槽(1)中で、圧力0.1MPaにおける沸点が150℃以下の副生化合物(c)を含む気相(d)を連続的又は断続的に反応槽(1)の系外に除去しながら、ルイス酸触媒(b)の存在下、活性水素含有化合物(e)にアルキレンオキサイド(f)を付加重合させてポリオキシアルキレンアルコール(a)を製造する工程。
工程(B):反応槽(1)の系外に除去した気相(d)を固体触媒(g)を充填した反応塔(2)に送り、固体触媒(g)と接触させ気相(h)を得る工程。
工程(C):気相(h)からアルキレンオキサイド(f)を蒸留により分離し反応槽(1)へ供給する工程。 - 工程(C)において、蒸留で分離したアルキレンオキサイド(f)を連続的又は断続的に反応槽(1)へ供給する請求項1に記載の製造方法。
- ポリオール成分と有機ポリイソシアネート(k)とを反応させて、発泡又は非発泡ポリウレタン樹脂を製造する方法において、ポリオール成分の少なくとも一部として、請求項1又は2に記載の製造方法で得られたポリオキシアルキレンアルコール(a)であって価数が2以上のポリオールを用いる発泡又は非発泡ポリウレタン樹脂の製造方法。
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