JP5214489B2 - ポリオキシアルキレンアルコールの製造方法 - Google Patents
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Description
すなわち本発明は、
(I) 反応槽(1)中で、ルイス酸触媒(a)の存在下、圧力0.1MPaにおける沸点が150℃以下の副生低沸点化合物(b)を連続的又は断続的に系外除去しながら、活性水素含有化合物(c)にアルキレンオキサイド(d)を付加重合させた後、必要によりルイス酸触媒(a)を分解および/又は除去する工程を含み、(b)がホルムアルデヒド、アセトアルデヒド又はプロピオンアルデヒドであるポリオキシアルキレンアルコール(A)の製造方法。
(II) 反応槽(1)中で、ルイス酸触媒(a)の存在下、活性水素含有化合物(c)にアルキレンオキサイド(d)を付加重合させた後、必要によりルイス酸触媒(a)を分解および/又は除去する工程を含むポリオキシアルキレンアルコール(A)の製造方法において、付加重合反応中に反応混合物の一部又は全量を反応槽(1)から連続的又は断続的に抜き取り、圧力0.1MPaにおける沸点が150℃以下の副生低沸点化合物(b)を連続的又は断続的に系外除去し、(b)がホルムアルデヒド、アセトアルデヒド又はプロピオンアルデヒドであることを特徴とするポリオキシアルキレンアルコール(A)の製造方法。
(III) ポリオール成分と有機ポリイソシアネート(C)とを、必要により添加剤の存在下反応させて、発泡または非発泡ポリウレタン樹脂を製造する方法において、ポリオール成分の少なくとも一部として、上記の製造方法で得られたポリオキシアルキレンアルコール(A)および/または(A)中でビニルモノマー(m)を重合させて得られる重合体アルコール(B)を用いる発泡または非発泡ポリウレタン樹脂の製造方法。
2 脱気装置
31 蒸留塔
32 蒸留塔
4 吸着塔
5 原料供給ライン
6 減圧ライン
7 送液ライン
8 送液ライン
9 留去ライン
10 塔頂ライン
11 抜き取りライン
12 留去ライン
13 回収ライン
14 回収槽
15 回収ライン
16 回収槽
元素(a1)を含む酸性触媒としては、元素(a1)のハロゲン化物、アルキル化合物等が挙げられる。具体的には下記のものが挙げられる。
(i)元素(a1)のハロゲン化物
三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素等のホウ素化合物;塩化アルミニウム、臭化アルミニウム等のアルミニウム化合物;四フッ化錫、四塩化錫等の錫化合物;フッ化アンチモン、塩化アンチモン等のアンチモン化合物;塩化第二鉄等の鉄化合物;五フッ化燐等の燐化合物;塩化亜鉛等の亜鉛化合物;四塩化チタン等のチタン化合物;塩化ジルコニウム等のジルコニウム化合物;塩化ベリリウム等のベリリウム化合物;等
(ii)元素(a1)のアルキル化合物
トリフェニルホウ素、トリ(t−ブチル)ホウ素、トリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、ビス(ペンタフルオロフェニル)−t−ブチルホウ素、ビス(ペンタフルオロフェニル)フッ化ホウ素、ジ(t−ブチル)フッ化ホウ素、(ペンタフルオロフェニル)2フッ化ホウ素等のホウ素化合物;トリエチルアルミニウム、トリフェニルアルミニウム、ジフェニル−t−ブチルアルミニウム、トリス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウム、ビス(ペンタフルオロフェニル)−t−ブチルアルミニウム、ビス(ペンタフルオロフェニル)フッ化アルミニウム、ジ(t−ブチル)フッ化アルミニウム、(ペンタフルオロフェニル)2フッ化アルミニウム、(t−ブチル)2フッ化アルミニウム等のアルミニウム化合物;ジエチル亜鉛等の亜鉛化合物;等
これらの中で、好ましいのはトリフェニルホウ素、トリフェニルアルミニウム、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウムであり、さらに好ましいのはトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウムから選ばれる一種以上である。
水酸基含有化合物としては、例えば、アルコール、アルカノールアミン、および活性水素を有する化合物(アルコール、アミノ基含有化合物、カルボン酸、リン酸等)に、後述のアルキレンオキサイド(d)が付加された構造の化合物(ポリエーテルアルコール)、が挙げられ、2種以上を併用してもよい。なお、上記のポリエーテルアルコールは、ルイス酸触媒(a)以外の触媒を用いて得られたものであってもよい。
なお、ポリブタジエンアルコールとしては、1,2−ビニル構造を有するもの、1,2−ビニル構造と1,4−トランス構造とを有するもの、および1,4−トランス構造を有するものが挙げられる。1,2−ビニル構造と1,4−トランス構造の割合は種々にかえることができ、例えばモル比で100:0〜0:100である。またポリブタジエングリコ―ル(4)にはホモポリマ―およびコポリマ―(スチレンブタジエンコポリマ―、アクリロニトリルブタジエンコポリマ―等)、並びにこれらの水素添加物(水素添加率:例えば20〜100%)が含まれる。
また、ひまし油系アルコールとしては、ひまし油および変性ひまし油(トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールで変性されたひまし油等)が挙げられる。
モノもしくはポリアミンとしては、具体的には、アンモニア、アルキルアミン(ブチルアミン等)、アニリン等のモノアミン;エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン等の脂肪族ポリアミン;ピペラジン、N−アミノエチルピペラジンおよびその他特公昭55−21044号公報記載の複素環式ポリアミン;ジシクロヘキシルメタンジアミン、イソホロンジアミン等の脂環式ポリアミン;フェニレンジアミン、トリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、キシリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、ジフェニルエ−テルジアミン、ポリフェニルメタンポリアミンなどの芳香族ポリアミン;ポリアミドポリアミン[例えばジカルボン酸(ダイマー酸等)と過剰の(酸1モル当り2モル以上の)ポリアミン(上記アルキレンジアミン、ポリアルキレンポリアミン等)との縮合により得られる低分子量ポリアミドポリアミン];ポリエーテルポリアミン[ポリエーテルアルコール(ポリアルキレングリコール等)のシアノエチル化物の水素化物];シアノエチル化ポリアミン[例えばアクリロニトリルとポリアミン(上記アルキレンジアミン、ポリアルキレンポリアミン等)との付加反応により得られるシアノエチル化ポリアミン、例えばビスシアノエチルジエチレントリアミン等];ヒドラジン類(ヒドラジン、モノアルキルヒドラジン等)、ジヒドラジッド(コハク酸ジヒドラジッド、アジピン酸ジヒドラジッド、イソフタル酸ジヒドラジッド、テレフタル酸ジヒドラジッド等)、グアニジン類(ブチルグアニジン、1−シアノグアニジン等);およびジシアンジアミド等;並びにこれらの2種以上の混合物が挙げられ、炭素数1〜20のものが好ましい。
アミノアルコールとしては、アルカノールアミン、例えばモノ−、ジ−およびトリ−のアルカノールアミン(モノエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、モノブタノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン等);これらのアルキル(C1〜C4)置換体〔N,N−ジアルキルモノアルカノールアミン(N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン等)、N−アルキルジアルカノールアミン(N−メチルジエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン等)〕;およびこれらのジメチル硫酸あるいはベンジルクロリド等の4級化剤による窒素原子4級化物が挙げられ、炭素数1〜20のものが好ましい。
チオール基含有化合物のポリチオール化合物としては、2〜8価の多価チオールが挙げられる。具体的にはエチレンジチオール、プロピレンジチオール、1,3−ブチレンジチオール、1,4−ブタンジチオール、1、6−ヘキサンジチオール、3−メチルペンタンジチオール等が挙げられる。
リン酸化合物としては燐酸、亜燐酸、ホスホン酸等が挙げられる。
活性水素含有化合物(c)へのアルキレンオキサイド(d)の付加モル数は、活性水素1モルに対して好ましくは0.5〜300モル、より好ましくは0.7〜250モル、特に好ましくは1〜160モルである。
(d)を付加する方法は、単独付加、二種以上の(d)を用いる場合のランダム付加、ブロック付加等が挙げられるが限定はない。
上記および以下において、%はとくに断りのない限り、重量%を意味する。
反応槽(1)中の活性水素含有化合物(c)に原料供給ライン(5)を通じてアルキレンオキサイド(d)を投入し付加重合する工程中に、圧力0.1MPaにおける沸点が150℃以下の副生低沸点化合物(b)と未反応の(d)を反応混合物から減圧ライン(6)を通じて、加熱および/又は減圧して、連続的および/又は断続的に揮発除去する。断続的な揮発除去とは、(d)を2〜100回に分割して投入し、各投入毎に反応と揮発除去を繰り返すことを意味する。断続的に揮発除去させる際の温度は、(d)を付加させる、通常行われる温度でよい。例えば、好ましくは0〜250℃、さらに好ましくは20〜180℃である。
断続的に揮発除去させる場合は、(d)を反応させる時に反応槽(1)を加圧(例えば0.1〜1.0MPa)にすることと、揮発除去するために減圧(例えば0.001〜0.04MPa)にすることを交互に実施するとよい。連続的な揮発除去とは、(d)を連続して投入するのと同時に、揮発除去を実施することを意味する。連続的な揮発除去は、加熱および/又は減圧して実施する。連続的に揮発除去させる際の温度は、(d)を付加させる、通常行われる温度でよい。例えば、好ましくは0〜250℃、さらに好ましくは20〜180℃である。減圧度は好ましくは0.001〜0.1MPa、更に好ましくは0.001〜0.04MPaである。
反応槽(1)中の活性水素含有化合物(c)に原料供給ライン(5)を通じてアルキレンオキサイド(d)を投入し付加重合する工程中に、圧力0.1MPaにおける沸点が150℃以下の副生低沸点化合物(b)を揮発除去する。最初に、反応中に反応混合物の一部又は全量を反応槽(1)から連続的又は断続的に、送液ライン(7)を通じて脱気装置(2)に抜き取り、必要により加熱および/又は減圧して、連続的又は断続的に副生低沸点化合物(b)を気化させ、留去ライン(9)を通じて反応系外に除去する。脱気後に脱気装置(2)に残った液相は、連続的又は断続的に送液ライン(8)を通じて、反応槽(1)へ戻す。反応混合物を脱気装置(2)へ送る方法や反応槽(1)へ戻す方法としては、送液ポンプを使用する、圧力差を利用する、高低差を利用する等の方法が考えられる。中でも送液ポンプの使用が好ましい。脱気装置(2)としては、フラッシュ蒸留装置やフィルムエバポレーター等を用いるのが、好ましい。
連続的な揮発除去とは、(d)を反応槽(1)で反応させることと、反応混合物の一部又は全量を送液ライン(7)を通じて脱気装置(2)に抜き取り、必要により加熱および/又は減圧して、副生低沸点化合物(b)を気化させ、留去ライン(9)を通じて反応系外に除去することを同時に行うことを意味する。連続的な揮発除去は、加熱および/又は減圧して実施する。連続的な揮発除去させる際の温度は、(d)を付加させる、通常行われる温度でよい。例えば、好ましくは0〜250℃、さらに好ましくは20〜180℃である。減圧度は好ましくは0.001〜0.1MPa、更に好ましくは0.001〜0.04MPaで実施する。
反応槽(1)中の活性水素含有化合物(c)に原料供給ライン(5)を通じてアルキレンオキサイド(d)を投入し付加重合する工程中に、圧力0.1MPaにおける沸点が150℃以下の副生低沸点化合物(b)を揮発除去する。最初に反応中に反応混合物の一部又は全量を反応槽(1)から連続的又は断続的に、送液ライン(7)を通じて脱気装置(2)に抜き取り、必要により加熱および/又は減圧して、連続的又は断続的に副生低沸点化合物(b)を気化させて留去ライン(9)を通じて第1の蒸留塔(31)に送る。副生低沸点化合物(b)の内、蒸留塔(31)でアルキレンオキサイド(d)より高沸点の化合物と、(d)および(d)より低沸点の化合物とを分離し、高沸点の化合物は、抜き取りライン(11)から抜き取る。(d)と(d)より低沸点の化合物は、塔頂ライン(10)を通じてさらに第2の蒸留塔(32)に送る。蒸留塔(32)で(d)より低沸点の化合物と(d)を分離し、(d)より低沸点の化合物は、留去ライン(12)から除去し、(d)は、回収ライン(13)を通じて回収槽(14)に回収する。回収した(d)と脱気装置(2)の液相は、連続的および/又は断続的に再び反応槽(1)へ戻す。反応混合物を脱気装置(2)へ送る方法や反応槽(1)へ戻す方法としては、送液ポンプを使用する、圧力差を利用する、高低差を利用する等の方法が挙げられる。中でも送液ポンプの使用が好ましい。蒸留塔(3)〔(31)および(32)〕としては、通常使われる精留塔等を用いるのが好ましく、必要に応じて2基以上の精留塔を組み合わせて使用してもよい。また、必要に応じて、抽出蒸留等を組み合わせて実施してもよい。
連続的な揮発除去とは、(d)を連続的に投入し反応槽(1)で反応させることと、反応混合物の一部又は全量を送液ライン(7)を通じて脱気装置(2)に抜き取り、必要により加熱および/又は減圧して、副生低沸点化合物(b)を気化させ、留去ライン(9)を通じて第1の蒸留塔(31)に送り、更に副生低沸点化合物(b)の内、蒸留塔(31)でアルキレンオキサイド(d)より高沸点の化合物とアルキレンオキサイド(d)を分離し、第2の蒸留塔(32)でアルキレンオキサイド(d)より低沸点の化合物とアルキレンオキサイド(d)を分離し、回収ライン(13)を通じてアルキレンオキサイド(d)を回収槽(14)に回収し、回収したアルキレンオキサイド(d)と脱気装置(2)の液相は反応槽(1)へ戻すことを同時に行うことを意味する。連続的な揮発除去は、加熱および/又は減圧して実施する。連続的な揮発除去させる際の温度は、(d)を付加させる、通常行われる温度でよい。例えば、好ましくは0〜250℃、さらに好ましくは20〜180℃である。減圧度は好ましくは0.001〜0.1MPa、更に好ましくは0.001〜0.04MPaで実施する。
なお、図3においては、蒸留塔(3)として、蒸留塔(31)と蒸留塔(32)を2つ連結した場合を示し、それに基づいて説明したが、蒸留塔は1つであっても差し支えない。
反応槽(1)中の活性水素含有化合物(c)に原料供給ライン(5)を通じてアルキレンオキサイド(d)を投入し付加重合する工程中に、圧力0.1MPaにおける沸点が150℃以下の副生低沸点化合物(b)を揮発除去する方法として、反応中に反応混合物の一部又は全量を反応槽(1)から連続的又は断続的に、送液ライン(7)を通じて脱気装置(2)に抜き取り、必要により加熱および/又は減圧して、連続的又は断続的に気化させて吸着塔(4)に送る。吸着塔(4)に充填された吸着剤(e)に圧力0.1MPaにおける沸点が150℃以下の副生低沸点化合物(b)を吸着させる。吸着されなかったアルキレンオキサイド(d)は回収ライン(15)を通じて回収槽(16)に回収し、回収したアルキレンオキサイド(d)と脱気装置(2)の液相を連続的および/又は断続的に再び反応槽(1)へ戻す。反応混合物を脱気装置(2)へ送る方法や反応槽(1)へ戻す方法としては、送液ポンプを使用する、圧力差を利用する、高低差を利用する等の方法が考えられる。中でも送液ポンプの使用が好ましい。
連続的な揮発除去とは(d)を連続して投入し反応槽(1)で反応させることと、反応混合物の一部又は全量を送液ライン(7)を通じて脱気装置(2)に抜き取り、必要により加熱および/又は減圧して、副生低沸点化合物(b)を気化させ、留去ライン(9)を通じて吸着塔(4)に送り、吸着塔(4)に充填された吸着剤(e)に圧力0.1MPaにおける沸点が150℃以下の副生低沸点化合物(b)を吸着させ、吸着されなかったアルキレンオキサイド(d)と、脱気装置(2)の液相を連続的に再び反応槽(1)へ戻すことを同時に行うことを意味する。連続的な揮発除去は、加熱および/又は減圧して実施する。連続的な揮発除去させる際の温度は、(d)を付加させる、通常行われる温度でよい。例えば、好ましくは0〜250℃、さらに好ましくは20〜180℃である。減圧度は好ましくは0.001〜0.1MPa、更に好ましくは0.001〜0.04MPaで実施する。
除去方法としては、通常知られているいずれの方法で実施してもよい。例えば、ハイドロタルサイト系吸着剤(例えば、キョーワード500、キョーワード1000、キョーワード2000等<いずれも協和化学工業社製>)や珪藻土等のろ過助剤(例えば、ラヂオライト600、ラヂオライト800、ラヂオライト900<いずれも昭和化学工業社製>)などを用いることができる。ろ過は、加圧ろ過、減圧ろ過のどちらでもよいが、酸素の混入を防止しやすいので加圧ろ過が好ましい。フィルターの材質は特に限定されない。例えば、紙、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエステル、ポリフェニレンサルファイド、アクリル、メタアラミドなどが挙げられるが紙が好ましい。また、フィルターの保留粒子径は0.1〜10μmのものが好ましく。さらに1〜5μmのものが好ましい。
すなわち、ポリオール成分と有機ポリイソシアネート(C)とを、必要により添加剤の存在下反応させて、発泡または非発泡ポリウレタン樹脂を製造する際、ポリオール成分の少なくとも一部として、ポリオキシアルキレンアルコール(A)および/または(A)中でビニルモノマー(m)を重合させて得られる重合体アルコール(B)を使用する
(m1)としては、スチレン、α−メチルスチレン、ヒドロキシスチレン、クロルスチレン等が挙げられる。
(m2)としては、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等が挙げられる。
(m3)としては、C、HおよびO原子から構成されるもの、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(アルキル基の炭素数が1〜24)〔例えば、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、ドコシル(メタ)アクリレート〕、ヒドロキシアルキル(炭素数2〜5)(メタ)アクリレート〔例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート〕、およびヒドロキシポリオキシアルキレンモノ(メタ)アクリレート〔例えば、アルキレン基の炭素数2〜4、ポリオキシアルキレン鎖の数平均分子量200〜1000〕が挙げられる。
これら(m)中で好ましいものは、(m1)および(m2)であり、とくにスチレンおよび/またはアクリロニトリルである。
(m1)および/または(m2)は、好ましくは50〜100%、さらに好ましくは80〜100%である。(m1)と(m2)の重量比はとくに限定されないが、好ましくは0/100〜80/20である。(m3)は、好ましくは0〜50%、さらに好ましくは0〜20%である。(m4)は、好ましくは0〜10%、さらに好ましくは0〜5%である。
また、(m)中に少量(好ましくは0.05〜1%)の2官能以上(好ましくは2〜8官能)の多官能ビニルモノマー(m5)を用いることにより、重合体の強度をさらに向上させることができる。(m5)としては、例えば、ジビニルベンゼン、エチレンジ(メタ)アクリレート、ポリアルキレン(アルキレン基の炭素数2〜8、重合度:2〜10)グリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、炭素数6〜10の脂肪族ジイソシアネートなどが挙げられる。具体例としては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートなどが挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、炭素数8〜12の芳香脂肪族ジイソシアネートなどが挙げられる。具体例としては、キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。
変性ポリイソシアネートの具体例としては、ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDIなどが挙げられる。
ポリウレタンフォームを製造する場合には、発泡剤を使用する。
発泡剤としては、水、水素原子含有ハロゲン化炭化水素、低沸点炭化水素、液化炭酸ガス等が用いられ、2種以上を併用してもよい。
水素原子含有ハロゲン化炭化水素の具体例としては、HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)タイプのもの(例えばHCFC−123およびHCFC−141b);HFC(ハイドロフルオロカーボン)タイプのもの(例えば、HFC−245faおよびHFC−365mfc)などが挙げられる。
低沸点炭化水素は、沸点が通常−5〜70℃の炭化水素であり、その具体例としては、ブタン、ペンタン、シクロペンタンが挙げられる。
上記および以下において、部は重量部を意味する。
一例を示せば、まず、ポリオール成分および必要により添加剤を所定量混合する。次いで、ポリウレタン低圧もしくは高圧注入発泡機または撹拌機を使用して、この混合物とポリイソシアネートとを急速混合する。得られた混合液を密閉型もしくは開放型のモールド(金属製または樹脂製)に注入し、ウレタン化反応を行わせ、所定時間硬化後、脱型してポリウレタン樹脂を得る。
5点:臭わない
4点:かすかに臭う
3点:臭う
2点:やや不快感のある臭いがする。
1点:不快な臭いがする。
図1に示した態様の2500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)、フィルムエバポレーター付きの反応槽(1)としてのステンレス製オートクレーブに、グリセリンのPO付加物(水酸基価280)400部とトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09部とを仕込んだ後、原料供給ライン(5)からPOを反応温度が50〜60℃を保つように制御しながら投入した。但し、POの投入は20回に分けて実施し、10分間投入した後、減圧ライン(6)より減圧とし、15分間低沸点の揮発成分を留去する工程を繰り返し実施した。オートクレーブ内液量が2000mlとなるまで投入した後、70℃で5時間熟成し、液状のグリセリンPO付加物(A−1)を得た。水酸基価は56.1、臭気評価は4、反応時間は合計で13時間であった。
2500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)付きの反応槽(1)としてのステンレス製オートクレーブと、脱気装置(2)としてのフィルムエバポレーターを、図2に示す送液ライン(7)、(8)で接続した。
グリセリンのPO付加物(水酸基価280)、405部とトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09部を仕込んだ後、送液ポンプを用いてオートクレーブ内の反応液をフィルムエバポレーターとオートクレーブ内で循環させながら、フィルムエバポレーター内を0.005MPaまで減圧とした。原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が50〜60℃を保つように制御しながら連続的に投入した。留去ライン(9)から副生低沸点化合物と未反応POを連続的に系外に除去した。オートクレーブ内液量が2025mlとなった時点で投入を停止後70℃で5時間熟成し、液状のグリセリンPO付加物(A−2)を得た。水酸基価は56.0、臭気評価は4、反応時間は合計で9時間であった。
2500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)付きの反応槽(1)としてのステンレス製オートクレーブと、脱気装置(2)としてのフィルムエバポレーターを、図3に示したような送液ライン(7)、(8)で接続した。フィルムエバポレーターの留去ライン(9)には蒸留塔(31)としての第1の精留塔を取り付け、精留塔の塔頂ライン(10)は蒸留塔(32)としての第2の精留塔を取り付け、第2の精留塔の回収ライン(13)の下にステンレス製の回収槽(14)を取り付けた。
グリセリンのPO付加物(水酸基価280)400部とトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09部とを仕込んだ後、送液ポンプを用いてオートクレーブ内の反応液を、フィルムエバポレーターとオートクレーブ内で循環させながら、フィルムエバポレーター内を0.005MPaまで減圧とした。原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が50〜60℃を保つように制御しながら連続的に投入した。フィルムエバポレーターにおいて留去ライン(9)を通じて留去された副生低沸点化合物の内、POより高沸点の化合物は抜き取りライン(11)から、POより低沸点の化合物は留去ライン(12)から除去され、回収ライン(13)を通じて未反応POを回収槽(14)に回収した。回収POは原料供給ライン(5)を通じて再度オートクレーブに投入した。オートクレーブ内の液量が2000mlとなるまでPOを投入した後、70℃で5時間熟成した。液状のグリセリンPO付加物(A−3)を得た。水酸基価は55.8、臭気評価は5、反応時間は合計で9時間であった。
2500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)付きの反応槽(1)としてのステンレス製オートクレーブと、脱気装置(2)としてのフィルムエバポレーターを、図4に示したような送液ライン(7)、(8)で接続した。フィルムエバポレーターの留去ライン(9)には、モレキュラーシーブ4A500gを充填した吸着塔(4)を取り付け、回収ライン(15)にはステンレス製の回収槽(16)を取り付けた。
グリセリンのPO付加物(水酸基価280)410部とトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09部とを仕込んだ後、送液ポンプを用いてオートクレーブ内の反応液をフィルムエバポレーターとオートクレーブ内で循環させながら、フィルムエバポレーター内を0.005MPaまで減圧とした。原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が50〜60℃を保つように制御しながら連続的に投入した。未反応POと副生低沸点化合物は、フィルムエバポレーターから留去ライン(9)を通じて吸着塔(4)に送られた後、回収ライン(15)を通じて吸着されなかったPOのみを回収槽(16)に回収した。回収POは原料供給ライン(5)を通じて再度オートクレーブに投入した。オートクレーブ内の液量が2040mlとなるまでPOを投入した後、70℃で5時間熟成した。液状のグリセリンPO付加物(A−4)を得た。水酸基価は56.3、臭気評価は4、反応時間は合計で9時間であった。
図1に示した態様の2500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)、減圧ライン(6)付きのステンレス製オートクレーブに、グリセリンのPO付加物(水酸基価280)、400部とトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09部とを仕込んだ。原料供給ライン(5)からオートクレーブ内液量が2050mlとなるまで、反応温度が50〜60℃を保つように制御しながらPOを投入し、更に70℃で5時間熟成し、液状のグリセリンPO付加物(B−1)を得た。水酸基価は56.1、臭気評価は1、反応時間は合計で9時間であった。
図1に示した態様の250mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)、減圧ライン(6)付きのステンレス製オートクレーブに、グリセリンのPO付加物(水酸基価280)とトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.009部とを仕込んだ後、原料供給ライン(5)からオートクレーブ内液量が2050mlとなるまで、反応温度が50〜60℃を保つように投入した。POは4時間かけて投入した後、70℃で5時間熟成した。水200mlを加えた後、減圧ライン(6)を通じて105〜110℃に制御しながら4時間常圧留去した後、さらに3時間、温度を130℃まで上げ、圧力を50torr以下に保って脱水し、液状のグリセリンPO付加物(B−2)を得た。水酸基価は55.9、臭気評価は4、反応時間は合計で16時間であった。
Claims (7)
- 反応槽(1)中で、ルイス酸触媒(a)の存在下、圧力0.1MPaにおける沸点が150℃以下の副生低沸点化合物(b)を連続的又は断続的に系外除去しながら、活性水素含有化合物(c)にアルキレンオキサイド(d)を付加重合させた後、必要によりルイス酸触媒(a)を分解および/又は除去する工程を含み、(b)がホルムアルデヒド、アセトアルデヒド又はプロピオンアルデヒドであるポリオキシアルキレンアルコール(A)の製造方法。
- 反応槽(1)中で、ルイス酸触媒(a)の存在下、活性水素含有化合物(c)にアルキレンオキサイド(d)を付加重合させた後、必要によりルイス酸触媒(a)を分解および/又は除去する工程を含むポリオキシアルキレンアルコール(A)の製造方法において、付加重合反応中に反応混合物の一部又は全量を反応槽(1)から連続的又は断続的に抜き取り、圧力0.1MPaにおける沸点が150℃以下の副生低沸点化合物(b)を連続的又は断続的に系外除去し、(b)がホルムアルデヒド、アセトアルデヒド又はプロピオンアルデヒドであることを特徴とするポリオキシアルキレンアルコール(A)の製造方法。
- 圧力0.1MPaにおける沸点が150℃以下の副生低沸点化合物(b)を連続的又は断続的に除去する方法が、付加重合反応中に反応混合物の一部又は全量を反応槽(1)から連続的又は断続的に、脱気装置(2)に抜き取り、必要により加熱および/又は減圧して、副生低沸点化合物(b)および未反応のアルキレンオキサイド(d)を連続的又は断続的に気化させて反応系外に除去し、除去後の液相を連続的又は断続的に再び反応槽(1)へ戻す方法である請求項1又は2記載の製造方法。
- 脱気装置(2)で気化させた、圧力0.1MPaにおける沸点が150℃以下の副生低沸点化合物(b)と未反応のアルキレンオキサイド(d)を蒸留塔(3)に送り、蒸留塔(3)で(b)と(d)を分離し、回収した(d)と脱気装置(2)の液相を、連続的および/又は断続的に再び反応槽(1)へ戻す工程を含む請求項3記載の製造方法。
- 脱気装置(2)で気化させた、圧力0.1MPaにおける沸点が150℃以下の副生低沸点化合物(b)と未反応のアルキレンオキサイド(d)を吸着塔(4)に送り、吸着塔(4)に充填された吸着剤(e)に(d)の一部と(b)を吸着させ、吸着塔(4)で吸着されなかった(d)と、脱気装置(2)の液相を連続的および/又は断続的に再び反応槽(1)へ戻す工程を含む請求項3記載の製造方法。
- 吸着剤(e)がシリカゲル、合成ゼオライト、活性白土、活性アルミナ及び活性炭からなる群より選ばれる1種以上の化合物である請求項5記載の製造方法。
- ポリオール成分と有機ポリイソシアネート(C)とを、必要により添加剤の存在下反応させて、発泡または非発泡ポリウレタン樹脂を製造する方法において、ポリオール成分の少なくとも一部として、請求項1〜6のいずれか記載の製造方法で得られたポリオキシアルキレンアルコール(A)および/または(A)中でビニルモノマー(m)を重合させて得られる重合体アルコール(B)を用いる発泡または非発泡ポリウレタン樹脂の製造方法。
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