JP2011207969A - ポリウレタンスラブフォーム用ポリオール組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 下記ポリオキシアルキレンポリオール(S)および発泡剤を含有してなるポリウレタンスラブフォーム用ポリオール組成物。
ポリオキシアルキレンポリオール(S):ルイス酸触媒存在下における活性水素含有化合物のアルキレンオキサイド付加物からなり、末端水酸基の40モル%以上が下記一般式(1)で表される基の1級水酸基であり、
−CR1H−CH2−OH (1)
(S)の、水酸基価x、総不飽和度yおよびエチレンオキサイド含有量zが特定の数式の関係を満たす。
【選択図】図1
Description
アルカリ金属触媒を用いたPOの付加重合においては、POのアリルアルコールへの転位による低分子量モノオールが副生する。この副生低分子量モノオールは、ポリオキシアルキレンポリオールの官能基数の低下を引き起すため、このようなポリオールを使用してポリウレタンスラブフォームを製造すると、フォームブロックの密度の均一性に欠ける(すなわち、フォームブロック中央部に対する底部の密度比が大きい。以下同じ。)、フォーム発泡時にフォーム内部に亀裂が発生する、フォームの機械物性が低下する等の問題が生じる。従って、このような副生低分子量モノオールの生成量を低減すべく、水酸化セシウムや二重金属シアン化物を触媒として使用する方法が知られている。(例えば、特許文献1、2参照。)
このため、このポリオールはイソシアネート基含有化合物(トリレンジイソシアネート等)のイソシアネート基との反応性が低く、ポリウレタンスラブフォーム用ポリオールとしては反応性が不十分であり、このようなポリオールを使用してポリウレタンスラブフォームを製造するとフォームブロックの密度の均一性に欠ける(フォームブロック中央部に対する底部の密度比が大きい)、フォームの機械物性が低下する等の問題が生じる。
しかしながら、得られるポリオキシアルキレンポリオール中のポリエチレンオキサイド部分が親水性のため、この方法ではポリオキシアルキレンポリオール全体としての疎水性を低下させてしまい、このようなポリオールを使用するとポリウレタンスラブフォームの樹脂物性等が湿度により大きく変化してしまうという問題が生じる。そこで、特定の触媒を用いることで、末端水酸基中の1級水酸基量を増加させる方法が知られている。(例えば、特許文献3参照。)
本発明の解決しようとする課題は、成形性に優れ、フォームブロックの密度の均一性、機械物性および耐湿性にも優れたポリウレタンスラブフォームを与える、ポリウレタンスラブフォーム用ポリオール組成物を提供することにある。
すなわち、本発明は、下記ポリオキシアルキレンポリオール(S)および発泡剤(F)を含有してなるポリウレタンスラブフォーム用ポリオール組成物(A)である。
ポリオキシアルキレンポリオール(S):ルイス酸触媒(C)存在下における活性水素含有化合物のアルキレンオキサイド付加物からなり、末端水酸基の40モル%以上が下記一般式(1)で表される基の1級水酸基であり、下記数式(1)を満たすポリオキシアルキレンポリオール
−C(R1)H−CH2−OH (1)
[一般式(1)中、R1は、H、又はハロゲン原子もしくはアリール基で置換されていてもよい、炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基もしくはフェニル基を表す。]
y≦28.3×x-2×(100−z)/100 (1)
[数式(1)中、xは(S)の水酸基価(単位:mgKOH/g)、yは(S)の総不飽和度(単位:meq/g)、zは(S)の重量を基準とする0〜50%のエチレンオキサイド含有量を表す。]
(1)(A)を構成する(S)製造時の副生低分子量モノオール含量が極めて少なく、ポリイソシアネート(B)との反応性に優れる。
(2)(A)と(B)から得られるポリウレタンスラブフォームは、成形性およびフォームブロックの密度の均一性に優れる。
(3)該スラブフォームは、機械物性と耐湿性に優れる。
(4)該スラブフォームは、極めて低臭気である。
本発明におけるポリオキシアルキレンポリオール(S)は、ルイス酸触媒(C)存在下において、活性水素含有化合物にAOを付加させたAO付加物からなり、末端水酸基の40モル%以上が前記一般式(1)で表される基の1級水酸基であるポリオキシアルキレンポリオールである。
該ポリオキシアルキレンポリオール(S)には、下記一般式(2)で表されるものが含まれる。
R2[(ZO)p−(AO)q−(CH2CH2O)r−H]m (2)
−CH2−C(R3)H− (3)
−C(R3)H−CH2− (4)
得られるポリオキシアルキレンポリオール(S)の疎水性の確保を考慮に入れる場合は、プロピレン基、ブチレン基等を使用するか、又はエチレン基と他のアルキレン基(プロピレン基、ブチレン基等)とを併用すればよい。
−CH2−C(R4)H− (5)
−C(R4)H−CH2− (6)
pは、(S)の低粘度、液状等の性状の観点から、好ましくは0〜150、さらに好ましくは0〜80である。
qは、(S)の得られるポリウレタンスラブフォームの耐水性および低粘度、液状等の性状の観点から、好ましくは2〜150、さらに好ましくは3〜80、特に好ましくは4〜50である。
rは、(S)の反応性および得られるポリウレタンスラブフォームの耐水性の観点から、好ましくは1〜20、さらに好ましくは2〜10、特に好ましくは3〜8である。
また、p+q+rは、(S)の粘度の観点から好ましくは1〜400、さらに好ましくは1〜200である。
このうち(H)としては、2個以上の活性水素を含有する化合物、例えば水酸基含有化合物、アミノ基含有化合物、カルボキシル基含有化合物、チオール基含有化合物、リン酸系化合物、およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
具体的には、2価アルコール[C2〜20、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール(以下それぞれEG、PG、1,4−BD、1,6−HD、DEG、NPGと略記)、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼン];3価アルコール[C3〜15、例えばグリセリン、トリメチロールプロパン(以下それぞれGR、TMPと略記)];4〜8価のアルコール[C5〜20、例えばペンタエリスリトール、ソルビトール(以下それぞれPE、SOと略記)、ショ糖];多価フェノール[C6〜15、例えばピロガロール、カテコール、ヒドロキノン];ビスフェノール化合物[C13〜20、例えばビスフェノールA、−Fおよび−S];低分子OH末端ポリマー[例えばポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール]、高分子ポリオール[多官能(2〜100)ポリオール、例えばポリブタジエンポリオール、ひまし油系ポリオール、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの(共)重合体、ポリビニルアルコール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール]等が挙げられる。
なお、(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよび/またはメタアクリレートを意味し、以下において同様である。
具体的には、アンモニア;モノアミン[C1〜20、例えばモノアルキルアミン(ブチルアミン等)、アニリン];ポリアミン[C2〜20、例えば脂肪族ポリアミン(エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン等)、複素環式ポリアミン(ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン等);脂環式ポリアミン(ジシクロヘキシルメタンジアミン、イソホロンジアミン等)、芳香族ポリアミン(フェニレンジアミン、トリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン等)];アルカノールアミン[C2〜10、例えばモノ−、ジ−およびトリエタノールアミン];その他ポリアミン[ポリアミドポリアミン(ジカルボン酸と過剰のポリアミンとの縮合物等)、ポリエーテルポリアミン、ヒドラジン(ヒドラジン、モノアルキルヒドラジン等)、ジヒドラジッド(コハク酸ジヒドラジッド、テレフタル酸ジヒドラジッド等)、グアニジン(ブチルグアニジン、1−シアノグアニジン等)、ジシアンジアミド等]等、並びにこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
リン酸系化合物としてはリン酸、亜リン酸、ホスホン酸等が挙げられる。
これらのうち、性状や反応性の観点から好ましいのはPO、1,3−プロピレンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイドである。AOを2種以上使用する場合(例えば、POおよび1,2-ブチレンオキサイド)の付加形式としては、ブロック付加、ランダム付加、およびこれらの併用のいずれでもよい。
本発明におけるルイス酸触媒(C)としては、下記一般式(7−1)、(7−2)又は(7−3)で表される化合物である。これを用いて活性水素含有化合物にC3〜12のAOを開環付加重合させることにより、収率良く開環重合体が得られ、末端水酸基の1級水酸基率が高いポリオキシアルキレンポリオールが得られる。
F−X(−R5)2 (7−2)
F2X−R5 (7−3)
−CR6R7R8 (9)
本発明におけるポリオキシアルキレンポリオール(S)は、ルイス酸触媒(C)の存在下において、活性水素含有化合物にAOを付加させたAO付加物からなり、該(S)には前記のとおり一般式(2)で表されるものが含まれる。
該AO付加物には次の[1]〜[3]が含まれる。
[1]一般式(2)においてp=0、r=0の場合であり、ルイス酸触媒(C)の存在下で活性水素含有化合物(H)に(AO)qのみを付加させた付加物。
[2]一般式(2)において0<p≦200、r=0の場合であり、活性水素含有化合物(H)に(ZO)pを付加させて活性水素含有化合物(J)を得た後、さらにルイス酸触媒(C)の存在下で(AO)qを付加させたブロック付加物。
[3]一般式(2)において0<r≦100の場合であり、上記[1]〜[2]の生成物にさらにEOを付加させた付加物。
R2[(ZO)p−H]m (11)
一般式(11)中、R2、Z、p、mは、一般式(2)と同じである。
R2[(ZO)p−(AO)q−H]m (12)
(K)の具体例としては、(J)へのPO、ブチレンオキサイド等の付加物が挙げられる。
例えば、反応混合物から加熱および/または減圧して除去する方法、反応槽内の気相を気相循環ポンプを用いて反応槽から抜き出す方法が挙げられる。
アルコールとしては前記水酸基含有化合物として例示したアルコールが挙げられる。
アルカリ化合物としてはアルカリ金属水酸化物(水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化セシウム等)、アルカリ金属アルコラート(カリウムメチラート、ナトリウムメチラート等)およびこれら2種類以上の混合物が挙げられる。これらのうち、生産性の観点から好ましいのは、アルカリ金属水酸化物である。
また、アルカリ化合物の使用量は、得られる付加物の重量を基準として、分解の完結および経済性の観点から好ましくは0.1〜10%、さらに好ましくは0.3〜2%である。
本発明におけるポリオキシアルキレンポリオール(S)の末端水酸基は、その40モル%以上が下記一般式(1)で表される基の1級水酸基である。
−C(R1)H−CH2−OH (1)
−CH2−C(R9)H−OH (10)
R1としては、具体的には、H;直鎖アルキル基(メチル、エチルおよびプロピル基等);分岐アルキル基(イソプロピル基等);(置換)フェニル基(フェニルおよびp−メチルフェニル基等);ハロゲン置換アルキル基(クロロメチル、ブロモメチル、クロロエチルおよびブロモエチル基等);ハロゲン置換フェニル基(p−クロロフェニルおよびp−ブロモフェニル基等);シクロアルキル基(シクロヘキシル基等);並びに、これらの2種以上の併用が挙げられる。
R9としては、具体的には、R1で例示した基のうち、H以外のものが挙げられる。
<試料調製法>
測定試料約30mgを内径5mmのNMR用試料管に秤量し、約0.5mlの重水素化溶媒を加え溶解させる。その後、約0.1mlの無水トリフルオロ酢酸を添加し、分析用試料とする。上記重水素化溶媒としては、例えば、重水素化クロロホルム、重水素化トルエン、重水素化ジメチルスルホキシド、重水素化ジメチルホルムアミドが挙げられ、試料を溶解させることのできる溶媒を適宜選択する。
通常の条件で1H−NMR測定を行う。
<1級水酸基率の計算方法>
上に述べた前処理の調製方法により、ポリオキシアルキレンポリオール(S)の末端の水酸基は、添加した無水トリフルオロ酢酸と反応してトリフルオロ酢酸エステルとなる。その結果、1級水酸基が結合したメチレン基由来の信号は4.3ppm付近に観測され、2級水酸基が結合したメチン基由来の信号は5.2ppm付近に観測される(重水素化クロロホルムを溶媒として使用した場合)。1級水酸基率は次の計算式により算出する。
1級水酸基率(モル%)=[a/(a+2×b)]×100
但し、式中、aは4.3ppm付近の1級水酸基の結合したメチレン基由来の信号の積分値;bは5.2ppm付近の2級水酸基の結合したメチン基由来の信号の積分値である。
前記一般式(2)で表されるポリオキシアルキレンポリオール(S)は、下記の数式(1)の関係を満たす。
y≦28.3×x-2×(100−z)/100 (1)
数式(1)中、xは(S)の水酸基価(単位:mgKOH/g。測定はJIS K−1557による)、yは(S)の総不飽和度(単位:meq/g)、zは(S)の重量を基準とするEO含有量(単位:重量%)を表す。
y≦(9.0×10-9)w2×(100−z)/100 (2)
y≦28.3×x-2×(100−z)/100 (1)
(S)は、イソシアネートとの十分な反応性および優れた疎水性を有するという特徴がある。この(S)を含有するポリウレタンスラブフォーム用ポリオール組成物(A)を用いて得られるポリウレタンスラブフォームは、フォームブロックの密度の均一性に優れ、また亀裂の生じることもないため均質で機械物性(硬さ、破断伸び、引張強度、引裂強度)と耐湿性が良好である。
y≦18.9×x-2×(100−z)/100 (3)
本発明におけるポリウレタンスラブフォーム用ポリオール組成物(A)は、前記ポリオキシアルキレンポリオール(S)および発泡剤(F)を含有してなる。
H含有ハロゲン化炭化水素の具体例としては、塩化メチレンやHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)タイプのもの(例えばHCFC−123、HCFC−141b);HFC(ハイドロフルオロカーボン)タイプのもの(例えばHFC−245fa、HFC−365mfc)等が挙げられる。
低沸点炭化水素は、沸点が通常−5〜70℃の炭化水素であり、その具体例としては、ブタン、ペンタン、シクロペンタン等が挙げられる。
本発明のポリウレタンスラブフォームは、前記のポリオール組成物(A)とポリイソシアネート(B)とを反応させて得られる。
ポリイソシアネート(B)としては、従来からポリウレタン製造に使用されているものが使用できる。該ポリイソシアネート(以下PIと略記)としては、芳香族、脂肪族、脂環式および芳香脂肪族PI、これらの変性物(例えば、ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、イソシアヌレート基又はオキサゾリドン基含有変性物)、およびこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。
脂肪族PIとしては、C6〜10の脂肪族DI等が挙げられる。具体例としては、1,6−ヘキサメチレンDI、リジンDI等が挙げられる。
芳香脂肪族PIとしては、C8〜12の芳香脂肪族DI等が挙げられる。具体例としては、キシリレンDI、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンDI等が挙げられる。
変性PIの具体例としては、ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI等が挙げられる。
一例を示せば、ポリウレタン低圧もしくは高圧注入発泡機又は撹拌機を使用して、ポリオール組成物(A)とポリイソシアネート(B)とを急速混合する。 得られた混合液を上部が開放された箱(金属製もしくは樹脂製)中またはベルトコンベアー上に吐出して発泡させる。所定時間静置して硬化させ、ポリウレタンスラブフォームを得る。
図2に示した態様のように、容量2,500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)付きの反応槽(1)としてのステンレス製オートクレーブと、酸化マグネシウム(顆粒、直径2〜0.1mm)を400g充填した反応塔(2)(ステンレス製円筒管、内径5.5cm、長さ30cmを2基使用)及び蒸留塔(3)(理論段数30段、ステンレス製円筒管、内径5.5cm、長さ2m)を、循環ライン(6)、(7)、(8)で接続した。
反応槽(1)に、グリセリンのPO付加物(水酸基価280)(GA−1)400gとトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09gを仕込んだ後、反応槽(1)と反応塔(2)及び循環ライン(6)、(7)、(8)内を0.005MPaまで減圧とした。原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が50〜60℃を保つように制御しながら連続的に液相に投入しつつ、ダイアフラムポンプを用いて反応槽(1)内の気相を5L/minの流量で、反応槽(1)→循環ライン(6)→反応塔(2)→循環ライン(7)→蒸留塔(3)→循環ライン(8)→反応槽(1)の順に循環させた。反応塔(2)を75℃、0.08〜0.15MPaとなるように制御しながら副生低沸点化合物を連続的に酸化マグネシウムと接触させて高沸点化合物とし、蒸留塔(3)にてPOと分離することで系外に除去した。分離した高沸点化合物は蒸留塔(3)の釜下ライン(4)から抜き取った。反応槽(1)内液量が2,000mlとなった時点でPOの投入を停止、気相循環を終了し、70℃で4時間熟成し、水を200g加え130〜140℃で1時間加熱した。その後、水を2時間かけて常圧留去したのち、引き続いてスチームを通入しながら圧力を30〜50torrに保ちながら3時間かけて残りの水を減圧留去し液状のグリセリンPO付加物(S−1)[本発明におけるポリオキシアルキレンポリオール(S)を示す、以下同じ。]を得た。
なお、原料として用いたグリセリンのPO付加物は既知の方法で合成されたもの、つまり、水酸化カリウムを触媒としてグリセリンにPOを所定量付加した後、触媒除去のため、水と合成珪酸塩[商品名「キョーワード600」、協和化学(株)製、以下同じ。]を加えて加熱処理後、ろ過、減圧脱水したものである。
図3に示した態様のように、容量2,500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)付きの反応槽(1)としてのステンレス製オートクレーブと、蒸留塔(3)(理論段数50段、ステンレス製円筒管、内径5.5cm、長さ3m)とを、循環ライン(6)、(8)で接続した。
反応槽(1)に、グリセリン61.3gとトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09gを仕込んだ後、反応槽(1)と反応塔(2)及び循環ライン(6)、(8)内を0.005MPaまで減圧とした。原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が50〜60℃を保つように制御しながら連続的に液相に投入しつつ、ダイアフラムポンプを用いて反応槽(1)内の気相を5L/minの流量で、反応槽(1)→循環ライン(6)→蒸留塔(3)→循環ライン(8)→反応槽(1)の順に循環させた。蒸留塔(3)にて副生低沸点化合物をPOと分離することで系外に除去した。分離した副生低沸点化合物は蒸留塔(3)の釜下ライン(4)から抜き取った。反応槽(1)内液量が2,000mlとなった時点でPOの投入を停止、気相循環を終了し、70℃で4時間熟成し、水を200g加え130〜140℃で1時間加熱した。その後、水を2時間かけて常圧留去したのち、引き続いてスチームを通入しながら圧力を30〜50torrに保ちながら3時間かけて残りの水を減圧留去し液状のグリセリンPO付加物(S−2)を得た。
図4に示した態様のように、2,500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)付きの反応槽(1)としてのステンレス製オートクレーブと、モレキュラーシーブ4Aを500g充填した吸着塔(9)(ステンレス製円筒管、内径5.5cm、長さ30cm)を、循環ライン(6)、(8)で接続した。
(GA−1)400gとトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09gを仕込んだ後、反応槽(1)と吸着塔(9)及びライン(6)、(8)内を0.005MPaまで減圧とした。原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が50〜60℃を保つように制御しながら連続的に投入しつつ、ダイアフラムポンプを用いて反応槽(1)内の気相を5L/minの流量で、反応槽(1)→減圧ライン(6)→吸着塔(9)→循環ライン(8)→反応槽(1)の順に循環させた。吸着塔(9)を25℃、0.1〜0.3MPaとなるように制御しながら副生低沸点化合物を連続的にモレキュラーシーブに吸着させ系外に除去した。反応槽(1)内液量が2,000mlとなった時点でPOの投入を停止、気相循環を終了し、70℃で4時間熟成し、水を200g加え130〜140℃で1時間加熱した。その後、水を2時間かけて常圧留去したのち、引き続いてスチームを通入しながら圧力を30〜50torrに保ちながら3時間かけて残りの水を減圧留去し液状のグリセリンPO付加物(S−3)を得た。
図5に示した態様のように、2,500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)付きの反応槽(1)としてのステンレス製オートクレーブに、減圧ライン(10)を接続した。反応槽(1)に、(GA−1)400gとトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09gとを仕込んだ後、原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が50〜60℃を保つように制御しながら投入した。但し、POの投入は10分間かけて投入した後、減圧ライン(10)より減圧(0.01MPa)とし、15分間低沸点の揮発成分を留去する工程を、20回繰り返して実施した。反応槽(1)内液量が2,000mlとなるまで投入した時点でPOの投入を停止し、70℃で4時間熟成し、水を200g加え130〜140℃で1時間加熱した。その後、水を2時間かけて常圧留去したのち、引き続いてスチームを通入しながら圧力を30〜50torrに保ちながら3時間かけて残りの水を減圧留去し液状のグリセリンPO付加物(S−4)を得た。
(GA−1)400gを用いる代わりに、グリセリンのPO付加物(水酸基価168)(GA−2)666gを用いる以外は、製造例1と同様の方法で合成し、液状のグリセリンPO付加物(S−5)を得た。
なお、原料として用いた(GA−2)は、(GA−1)と同様に既知の方法(すなわち、水酸化カリウム等のアルカリ金属触媒を用いて活性水素含有化合物にPOを付加させる方法)で合成されたものである。
図2に示した態様のように、容量2,500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)付きの反応槽(1)としてのステンレス製オートクレーブと、酸化マグネシウム(顆粒、直径2〜0.1mm)を400g充填した反応塔(2)(ステンレス製円筒管、内径5.5cm、長さ30cmを2基使用)、及び、蒸留塔(3)(理論段数30段、ステンレス製円筒管、内径5.5cm、長さ2m)を、循環ライン(6)、(7)、(8)で接続した。
反応槽(1)に、(GA−1)400gとトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09gを仕込んだ後、反応槽(1)と反応塔(2)及び循環ライン(6)、(7)、(8)内を0.005MPaまで減圧とした。原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が50〜60℃を保つように制御しながら連続的に液相に投入しつつ、ダイアフラムポンプを用いてオートクレーブ{反応槽(1)}内の気相を5L/minの流量で、反応槽(1)→循環ライン(6)→反応塔(2)→循環ライン(7)→蒸留塔(3)→循環ライン(8)→反応槽(1)の順に循環させた。反応塔(2)を75℃、0.08〜0.15MPaとなるように制御しながら副生低沸点化合物を連続的に酸化マグネシウムと接触させて高沸点化合物とし、蒸留塔(3)にてPOと分離することで系外に除去した。分離した高沸点化合物は蒸留塔(3)の釜下ライン(4)から抜き取った。反応槽(1)内液量が1,920mlとなった時点でPOの投入を停止、気相循環を終了し、70℃で4時間熟成し、水を170g加え130〜140℃で1時間加熱した。水を2時間かけて常圧留去した後、水酸化カリウム2gを加え130〜140℃にてスチームを通入しながら圧力を30〜50torrに保ちながら残りの水を減圧留去した。引き続き、原料供給ライン(5)を通じてEO80gを反応温度が130〜140℃を保つように制御しながら2時間かけて投入した後、2時間熟成した。90℃まで冷却した後、12gのキョーワード600と水40gを加え1時間処理した。反応槽(1)より取り出した後、1ミクロンのろ紙を用いてろ過した後、減圧脱水し、液状のグリセリンPO−EO付加物(S−6)を得た。
(GA−1)400gを用いる代わりに、(GA−2)666gを用いる以外は、製造例6と同様の方法で合成し、液状のグリセリンPO−EO付加物(S−7)を得た。
図3に示した態様のように、容量2,500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)付きの反応槽(1)としてのステンレス製オートクレーブと、蒸留塔(3)(理論段数50段、ステンレス製円筒管、内径5.5cm、長さ3m)とを、循環ライン(6)、(8)で接続した。
反応槽(1)に、(GA−1)400gとトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09gを仕込んだ後、反応槽(1)と反応塔(2)及び循環ライン(6)、(8)内を0.005MPaまで減圧とした。原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が50〜60℃を保つように制御しながら連続的に液相に投入しつつ、ダイアフラムポンプを用いて反応槽(1)内の気相を5L/minの流量で、反応槽(1)→循環ライン(6)→蒸留塔(3)→循環ライン(8)→反応槽(1)の順に循環させた。蒸留塔(3)にて副生低沸点化合物をPOと分離することで系外に除去した。分離した副生低沸点化合物は蒸留塔(3)の釜下ライン(4)から抜き取った。反応槽(1)内液量が1,700mlとなった時点でPOの投入を停止した。引き続き原料供給ライン(5)を通じて1,4−ブチレンオキサイドを反応温度が50〜60℃を保つように制御しながら連続的に液相に投入しつつ、ダイアフラムポンプを用いて反応槽(1)内の気相を5L/minの流量で、反応槽(1)→循環ライン(6)→蒸留塔(3)→循環ライン(8)→反応槽(1)の順に循環させた。蒸留塔(3)にて副生低沸点化合物を1,4−ブチレンオキサイドと分離することで系外に除去した。分離した副生低沸点化合物は蒸留塔(3)の釜下ライン(4)から抜き取った。反応槽(1)内液量が2,000mlとなった時点で1,4−ブチレンオキサイドの投入を停止、気相循環を終了し、70℃で4時間熟成し、水を200g加え130〜140℃で1時間加熱した。その後、水を2時間かけて常圧留去したのち、引き続いてスチームを通入しながら圧力を30〜50torrに保ちながら3時間かけて残りの水を減圧留去し液状のグリセリンPO−1,4−ブチレンオキサイド付加物(S−8)を得た。
図2に示した態様のように、容量2,500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)付きの反応槽(1)としてのステンレス製オートクレーブと、酸化マグネシウム(顆粒、直径2〜0.1mm)を400g充填した反応塔(2)(ステンレス製円筒管、内径5.5cm、長さ30cmを2基使用)、及び、蒸留塔(3)(理論段数30段、ステンレス製円筒管、内径5.5cm、長さ2m)を、循環ライン(6)、(7)、(8)で接続した。
反応槽(1)に、(GA−1)400gとトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09gを仕込んだ後、反応槽(1)と反応塔(2)及び循環ライン(6)、(7)、(8)内を0.005MPaまで減圧とした。原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が50〜60℃を保つように制御しながら連続的に液相に投入しつつ、ダイアフラムポンプを用いてオートクレーブ{反応槽(1)}内の気相を5L/minの流量で、反応槽(1)→循環ライン(6)→反応塔(2)→循環ライン(7)→蒸留塔(3)→循環ライン(8)→反応槽(1)の順に循環させた。反応塔(2)を75℃、0.08〜0.15MPaとなるように制御しながら副生低沸点化合物を連続的に酸化マグネシウムと接触させて高沸点化合物とし、蒸留塔(3)にてPOと分離することで系外に除去した。分離した高沸点化合物は蒸留塔(3)の釜下ライン(4)から抜き取った。
反応槽(1)内液量が1,600mlとなった時点でPOの投入を停止、気相循環を終了し、70℃で4時間熟成し、水を170g加え130〜140℃で1時間加熱した。水を2時間かけて常圧留去した後、水酸化カリウム2gを加え130〜140℃にてスチームを通入しながら圧力を30〜50torrに保ちながら残りの水を減圧留去した。引き続き、原料供給ライン(5)を通じてEO400gを反応温度が130〜140℃を保つように制御しながら2時間かけて投入した後、2時間熟成した。90℃まで冷却した後、12gのキョーワード600と水40gを加え1時間処理した。反応槽(1)より取り出した後、1ミクロンのろ紙を用いてろ過した後、減圧脱水し、液状のグリセリンPO−EO付加物(S−9)を得た。
図6に示した態様のように、2,500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)付きの反応槽(1)としてのステンレス製オートクレーブに、グリセリン80gと水酸化セシウム4gを仕込んだ後、原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が90〜100℃を保つように制御しながら投入した。但し、POの投入は6時間かけて連続して実施した。反応槽(1)内液量が2,000mlとなるまで投入した後、100℃で3時間熟成した。次に、30gの合成珪酸塩と水40gを加えて90℃で1時間処理した。反応槽(1)より取り出した後、1ミクロンのフィルターで濾過した後2時間脱水し、液状のグリセリンPO付加物を得た。得られたグリセリンPO付加物1,530gとトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09gを再び反応槽(1)に仕込んだ後、原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が70〜80℃を保つように制御しながら3時間かけて投入した。反応槽(1)内液量が2,000mlとなるまで投入し、70℃で3時間熟成した。引き続いて、水を200g加え130〜140℃で1時間加熱した。その後、水を2時間かけて常圧留去したのち、引き続いてスチームを通入しながら圧力を30〜50torrに保ちながら3時間かけて残りの水を減圧留去し液状のグリセリンPO付加物(n−1)を得た。
水酸化セシウム4gの代わりに水酸化カリウムを4g用いる以外は比較製造例1と同様の方法で液状のグリセリンPO付加物(n−2)を得た。
図6に示した態様のように、2,500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)付きの反応槽(1)としてのステンレス製オートクレーブに、グリセリン61gと水酸化カリウム4.0gを仕込んだ後、原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が90〜100℃を保つように制御しながら投入した。但し、POの投入は6時間かけて連続して実施した。反応槽(1)内液量が2,000mlとなるまで投入した後、100℃で3時間熟成した。次に、30gの合成珪酸塩と水40gを加えて90℃で1時間処理した。反応槽(1)より取り出した後、1ミクロンのフィルターで濾過した後2時間脱水し、液状のグリセリンPO付加物(n−3)を得た。
図6に示した態様のように、2,500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)付きの反応槽(1)としてのステンレス製オートクレーブに、グリセリン84gと水酸化セシウム4gを仕込んだ後、原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が90〜100℃を保つように制御しながら投入した。但し、POの投入は6時間かけて連続して実施した。反応槽(1)内液量が2,000mlとなるまで投入した後、100℃で3時間熟成した。次に、30gの合成珪酸塩と水40gを加えて90℃で1時間処理した。反応槽(1)より取り出した後、1ミクロンのフィルターで濾過した後2時間脱水し、液状のグリセリンPO付加物を得た。得られたグリセリンPO付加物1460gとトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09gを再び反応槽(1)に仕込んだ後、原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が70〜80℃を保つように制御しながら3時間かけて投入した。反応槽(1)内液量が1,920mlとなった時点でPOの投入を停止し、70℃で4時間熟成し、水を170g加え130〜140℃で1時間加熱した。水を2時間かけて常圧留去した後、水酸化カリウム2gを加え130〜140℃にてスチームを通入しながら圧力を30〜50torrに保ちながら残りの水を減圧留去した。引き続き、原料供給ライン(5)を通じてEO80gを反応温度が130〜140℃を保つように制御しながら2時間かけて投入した後、2時間熟成した。90℃まで冷却した後、12gの合成珪酸塩と水40gを加え1時間処理した。反応槽(1)より取り出した後、1ミクロンのろ紙を用いてろ過した後、減圧脱水し、液状のグリセリンPO−EO付加物(n−4)を得た。
水酸化セシウム4gの代わりに水酸化カリウムを4g用いる以外は比較製造例4と同様の方法で液状のグリセリンPO−EO付加物(n−5)を得た。
図6に示した態様のように、2,500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)付きの反応槽(1)としてのステンレス製オートクレーブに、グリセリン61gと水酸化カリウム4.0gを仕込んだ後、原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が90〜100℃を保つように制御しながら投入した。但し、POの投入は6時間かけて連続して実施した。反応槽(1)内液量が1,380mlとなるまで投入した後、100℃で3時間熟成した。引き続き、原料供給ライン(5)を通じてEO620gを反応温度が130〜140℃を保つように制御しながら2時間かけて投入した後、2時間熟成した。90℃まで冷却した後、12gの合成珪酸塩と水40gを加え1時間処理した。反応槽(1)より取り出した後、1ミクロンのろ紙を用いてろ過した後減圧脱水し、液状のグリセリンPO−EO付加物(n−6)を得た。
従来技術であるポリオキシアルキレンポリオールが満足する特許文献4(特許3688667号公報)記載の式1[下記、数式(4)]についての検証結果も記載した。
y≦(1.9×10-8)w2 (4)
数式(4)は水酸基当量wと総不飽和度yの関係を表す式であり、本発明における数式(1)、(3)に対応する形、つまり、(S)の水酸基価xと総不飽和度yの関係式に変形すると数式(4’)となる。
y≦60×x-2 (4’)
水酸基価:JIS K1557 に準拠、単位はmgKOH/g
総不飽和度:JIS K1557に準拠、単位はmeq/g
(水酸基当量w)=(数平均分子量)/(平均水酸基数) (5)
X軸:ポリオキシアルキレンポリオールの水酸基価x
Y軸:ポリオキシアルキレンポリオールの総不飽和度y
○印:本発明の製造例記載のポリオキシアルキレンポリオールであり、末端にEOを含
有していないものを表す。
×印:比較製造例記載のポリオキシアルキレンポリオールであり、末端にEOを含有し
ていないものを表す。
曲線1:本発明の数式1を表す。
曲線2:本発明の数式3を表す。
曲線3:従来技術であるポリオキシアルキレンポリオールに関する特許文献4(特許
3688667号公報)記載の式1(数式4’)を表す。
表3および4に示した発泡処方に従って、下記の発泡条件によりポリウレタンスラブフォームを発泡させて作成し、一昼夜静置後ポリウレタンスラブフォームの諸物性を測定した。物性の測定値も表3および4にそれぞれ記載した。
発泡箱サイズ:30cm×30cm×80(高さ)cm天空き箱
発泡箱材質:木材
面材:クラフト紙(箱の内側にクラフト紙製の袋をセットした。)
ミキシング方法:ハンドミキシング
1.(S)以外のポリオール(P)
(S)以外のポリオール(P−1):三洋化成工業(株)製「サンニックスGL−
3000」(グリセリンのPO−EOブロック付加物、Mn3,000、E
O含有量20重量%)
(1)ウレタン化触媒(U−1):日東化成(株)製「ネオスタン U−28」(スタナ
スオクトエート)
(2)ウレタン化触媒(U−2):東ソー(株)製「TOYOCAT ET」[ビス(ジ
メチルアミノエチル)エーテルの70重量%ジプロピ
レングリコール溶液]
(3)ウレタン化触媒(U−3):エアプロダクツジャパン(株)製「DABCO−33
LV」(トリエチレンジアミンの33重量%ジプロピ
レングリコール溶液)
(4)ウレタン化触媒(U−4):(N,N,N’,N’’−テトラメチル−N’’−(2
ヒドロキシエチル)ジエチレントリアミン
(1)発泡剤(F−1):水
(2)発泡剤(F−2):塩化メチレン
(1)整泡剤(D1−1):東レ・ダウコーニング(株)製「L−540」
TDI:日本ポリウレタン工業(株)製「コロネート T−80」(トリレンジイソシ
アネート)
1.コアー密度 :JIS K6400に準拠、単位はkg/m3
2.硬さ(25%−ILD):JIS K6400に準拠、単位はN/314cm2
3.引張強度 :JIS K6400に準拠、単位はkgf/cm2
4.伸び率 :JIS K6400に準拠、単位は%
5.引裂強度 :JIS K6400に準拠、単位はkgf/cm
6.圧縮残留歪率:JIS K6400に準拠、単位は%
7.湿熱圧縮残留歪率 :JIS K6400に準拠、単位は%
<評価基準>
○:フォーム表層部がフォームブロックから剥がれない
×:フォーム表層部がフォームブロックから剥がれ落ちる
9.密度の均一性:中央部(フォーム底を基準に高さ65〜515mmの間)の密度に対
する底部(フォーム底を基準に高さ15〜65mmの間)の密度比
10.成形性 :フォーム内部のクラックの長さ、単位はmm
11.臭気 :120mlの蓋付きガラス容器12本に前記各ポリウレタンフォーム
から切り出した30×30×30mmの試料をそれぞれ入れ、これら
のガラス容器を80℃の恒温槽内に静置して20時間加熱した。室温
まで放冷後、10人のパネラーにより前記実施例および比較例のポリ
ウレタンフォームの試料が入ったガラスビンの蓋を開けて臭気評価を
行った。なお、前記パネラーによる評価基準は下記のとおり。
<評価基準>
1:10人中1〜2人が弱い臭気を感じる。
2:10人中3〜5人が弱い臭気を感じる。
3:10人中6〜10人が弱い臭気を感じる。
4:10人全員が強い臭気を感じる。
特に、特許3688667号公報記載の式1を満足する従来技術であるポリオキシアルキレンポリオールを用いて得られるポリウレタンフォーム(比較例1)と比較しても、本発明により得られるポリウレタンフォームのフォーム物性は向上している。
さらに実施例1〜7のポリウレタンフォームは、比較例1〜4のポリウレタンフォームよりも、硬化性、密度の均一性、成形性が良好である。
また、実施例1〜7のポリウレタンフォームと比較例4のポリウレタンフォームはともに低臭気であるが、実施例1〜7のポリウレタンフォームの方がフォーム物性、硬化性、密度の均一性、成形性において優れている。
特に、特許3688667号公報記載の式1を満足する従来技術であるポリオキシアルキレンポリオールを用いて得られるポリウレタンフォーム(比較例5)と比較しても、本発明により得られるポリウレタンフォームのフォーム物性は向上している。
2:反応塔
3:蒸留塔
4:釜下ライン
5:原料供給ライン
6:循環ライン
7:循環ライン
8:循環ライン
9:吸着塔
10:減圧ライン
Claims (10)
- 下記ポリオキシアルキレンポリオール(S)および発泡剤(F)を含有してなるポリウレタンスラブフォーム用ポリオール組成物(A)。
ポリオキシアルキレンポリオール(S):ルイス酸触媒(C)存在下における活性水素含有化合物のアルキレンオキサイド付加物からなり、末端水酸基の40モル%以上が下記一般式(1)で表される基の1級水酸基であり、下記数式(1)の関係を満たすポリオキシアルキレンポリオール
−C(R1)H−CH2−OH (1)
[一般式(1)中、R1は、H、又はハロゲン原子もしくはアリール基で置換されていてもよい、炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基もしくはフェニル基を表す。]
y≦28.3×x-2×(100−z)/100 (1)
[数式(1)中、xは(S)の水酸基価(単位:mgKOH/g)、yは(S)の総不飽和度(単位:meq/g)、zは(S)の重量を基準とする0〜50%のエチレンオキサイド含有量を表す。] - (S)が下記一般式(2)で表される請求項1記載のポリオール組成物。
R2[(ZO)p−(AO)q−(CH2CH2O)r−H]m (2)
[一般式(2)中、R2は、活性水素含有化合物からm個の活性水素を除いたm価の基;Zは下記一般式(3)又は(4)で表される、ハロゲン原子もしくはアリール基で置換されていてもよい炭素数2〜12のアルキレン基又はシクロアルキレン基;Aは下記一般式(5)又は(6)で表される、ハロゲン原子もしくはアリール基で置換されていてもよい炭素数3〜12のアルキレン基又はシクロアルキレン基;複数のZ又はAは、それぞれ同一でも異なっていてもよい;mは2〜100の整数;pは0〜200の数、qは1〜200の数;rは0〜200の数;(ZO)p−(AO)qにおける−は、pが0<p≦200の場合のブロック付加を表す。]
−CH2−C(R3)H− (3)
−C(R3)H−CH2− (4)
−CH2−C(R4)H− (5)
−C(R4)H−CH2− (6)
[一般式(3)、(4)中、R3はH、又はハロゲン原子もしくはアリール基で置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基もしくはフェニル基を表す。一般式(5)、(6)中、R4はハロゲン原子もしくはアリール基で置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基又はフェニル基を表す。] - 一般式(2)中、rが0である請求項2記載のポリオール組成物。
- 一般式(2)中の(AO)qの部分のうち、末端のAの40モル%以上が、一般式(6)で表される請求項2または3記載のポリオール組成物。
- ルイス酸触媒(C)が、下記一般式(7−1)で表される化合物、一般式(7−2)で表される化合物および一般式(7−3)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1〜4のいずれか記載のポリオール組成物。
X(−R5)3 (7−1)
F−X(−R5)2 (7−2)
F2X−R5 (7−3)
[一般式(7−1)、(7−2)、(7−3)中、それぞれ、Xはホウ素原子又はアルミニウム原子、Fはフッ素原子;R5は下記一般式(8)で表される(置換)フェニル基又は下記一般式(9)で表される3級アルキル基を表し、複数のR5はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
−Ar−(T)k (8)
[一般式(8)中、Arはベンゼン環、TはH、炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基;kは0〜5の数を表し、kが2以上のとき、複数のTはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
−CR6R7R8 (9)
[一般式(9)中、R6、R7、R8はそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基を表す。] - ポリオール組成物(A)の重量を基準として、(S)の含有量が30〜99.9%、発泡剤(F)の含有量が0.1〜20%である請求項1〜5のいずれか記載のポリオール組成物。
- さらに、(S)以外のポリオール(P)およびウレタン化触媒(U)を含有させてなる請求項1〜6のいずれか記載のポリオール組成物。
- (U)が、イソシアネート非反応性アミン触媒の含有量が1重量%以下のアミン触媒を含有する請求項7記載のポリオール組成物。
- 請求項1〜8のいずれか記載のポリオール組成物(A)とポリイソシアネート(B)とを反応させてなるポリウレタンスラブフォーム。
- ポリオール組成物とポリイソシアネートとを反応させるポリウレタンスラブフォームの製造方法において、ポリオール組成物として、請求項1〜8のいずれか記載のポリオール組成物(A)を用いることを特徴とするポリウレタンスラブフォームの製造方法。
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