JP5342492B2 - ポリウレタンスラブフォームの製造方法 - Google Patents

ポリウレタンスラブフォームの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は軟質ポリウレタンスラブフォームを製造する方法に関する。
従来技術としては、軟質ポリウレタンスラブフォームの製造方法としてポリオールと有機ポリイソシアネートとを、発泡剤、触媒、整泡剤等の存在下で反応させて軟質ポリウレタンスラブフォームを製造する方法がある。
通常、ポリオキシアルキレンポリオールは、水酸化カリウム等のアルカリ金属を触媒として用い、活性水素含有化合物に1,2−プロピレンオキサイド(以下POと略記する。)やエチレンオキサイド(以下EOと略記する。)等のアルキレンオキサイド(以下AOと略記する。)を付加重合させて得られる。アルカリ金属触媒を用いたPOの付加重合においては、POのアリルアルコールへの転位による副生低分子量モノオールが生成する。この副生低分子量モノオールは、ポリオキシアルキレンポリオールの官能基数の低下を引き起してしまい、このようなポリオールを使用したウレタン樹脂は機械物性が低下するという問題点がある。したがって、このような副生低分子量モノオールの生成量を低減すべく、水酸化セシウムや二重金属シアン化物を触媒として使用する方法が知られている。(例えば、特許文献1、2参照。)
一方、上記触媒の存在下に、活性水素含有化合物に炭素数3以上のAOを付加重合させて得られるポリオキシアルキレンポリオールは、末端水酸基の1級化率が極めて低く(例えば、水酸化カリウムを用いた場合は通常2%以下)、ほとんどの末端水酸基が2級水酸基である。このため、このポリオールは熱硬化性樹脂のポリオール成分としての反応性が不十分である。例えば、イソシアネート基含有化合物(トリレンジイソシアネート等)のイソシアネート基との反応性が低く、ポリウレタンスラブフォームのポリオール成分としては反応性が不十分である。
イソシアネート基との十分な反応性を確保するためには末端水酸基を1級水酸基とする必要があり、この目的のため炭素数3以上のAOを付加重合させて得られたポリオキシアルキレンポリオールに、さらにEOを付加重合させて末端水酸基を1級水酸基とする方法が知られている。しかしながら、得られるポリオキシアルキレンポリオール中のポリエチレンオキサイド部分が親水性のため、この方法ではポリオキシアルキレンポリオールの疎水性を低下させてしまい、このようなポリオールを使用するとポリウレタンスラブフォームの樹脂物性等が湿度により大きく変化してしまうという問題点がある。そこで、特定の触媒を用いることで、末端水酸基中の1級水酸基量を増加させる方法が知られている。(例えば、特許文献3参照。)
さらに、まず水酸化セシウムや二重金属シアン化物触媒の存在下でAOを付加重合させ、その後、特定の触媒を用いたAOの付加重合を実施することで、副生低分子量モノオールの生成量を低減しつつ、イソシアネート基との反応性を高めたポリオキシアルキレンポリオールを得られることが知られている。(例えば、特許文献4参照。)
一方、一般にスラブフォームでは触媒として有機スズ触媒とアミン触媒を併用し、良好なフォームを製造しているが、特にキュアー性と成形上の点からスズ系触媒の使用が不可欠となっている。
しかしながら、最近では触媒系についても改良が求められている。即ち有機スズ触媒には不純物として毒性の高いトリブチルスズ等が微量混入しており、この不純物を除去できないため、結果として有機スズ触媒を使用するとウレタンフォーム中に毒性の高い化学物質が残存するという指摘である。
特開2007−131845号公報 特開2007−131845号公報 特許3076032号公報 特許3688667号公報
しかしながら、従来のポリオールを用いて有機スズ触媒をポリオールの重量を基準として、0〜0.01重量%使用した処方で軟質ポリウレタンスラブフォームを形成した場合、フォーム形成が不安定となり、フォームの崩壊が起ったり、フォームを形成できてもフォーム内部にクラックが発生する等の重大な問題が起こったりし、さらに、物性的に優れたフォームを得ることはできない。
本発明の解決しようとする課題は、スズ触媒の使用量を0〜0.01重量%としてもフォーム内部にクラックが発生せず、黄変しにくい軟質ポリウレタンスラブフォームの製造方法を提供することである。
本発明者らは、以上の問題点を解決するために鋭意検討した結果、以下に示される発明に到達した。
すなわち本発明は、以下の発明である。
ポリオール成分(A)と有機ポリイソシアネート成分(B)とを、発泡剤(C)及びウレタン化触媒(D)の存在下に反応させてなるポリウレタンスラブフォームの製造方法において、ポリオール成分(A)が下記ポリオキシアルキレンポリオール(S)を含有し、有機スズ触媒の含有量が、ポリオール成分(A)の重量を基準として、0〜0.01重量%であるポリウレタンスラブフォームの製造方法を要旨とする。
ポリオキシアルキレンポリオール(S):下記一般式(2)で表される活性水素含有化合物(H)のアルキレンオキサイド付加物であって、末端に位置する水酸基の40%以上が下記一般式(1)で表される1級水酸基含有基であり、一般式(2)中の−(AO)q−の部分が、下記一般式(7−1)で表される化合物、(7−2)で表される化合物及び(7−3)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の触媒(C)の存在下で、炭素数3〜12のアルキレンオキサイドを開環付加重合させることで得られ、アルキレンオキサイドを開環付加重合させる際に、圧力0.1MPaにおける沸点が150℃以下の副生低沸点化合物(t)を連続的又は断続的に除去する工程を含み、水酸基価xと総不飽和度yとエチレンオキサイド含有量zが数式(1)の関係を満たすポリオキシアルキレンポリオール。
Figure 0005342492
[一般式(1)中、R1は、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基又はフェニル基を表す。炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基又はフェニル基は、ハロゲン原子若しくはアリール基で置換されていてもよい。]
Figure 0005342492
[一般式(2)中、R 2 は、活性水素含有化合物(H)からm個の活性水素を除いたm価の基;Zは炭素数2〜12のアルキレン基又はシクロアルキレン基であり、これらの基はハロゲン原子又はアリール基で置換されていてもよい。Zが炭素数2〜12のアルキレン基の場合は、下記一般式(3)又は(4)で表される;Aは炭素数3〜12のアルキレン基又はシクロアルキレン基であり、これらの基はハロゲン原子又はアリール基で置換されていてもよい。Aが炭素数3〜12のアルキレン基の場合は、下記一般式(5)又は(6)で表される。;複数のZ又はAがある場合、それぞれは同一でも異なっていてもよい;mは2〜100の整数;pは0又は1〜200の整数、qは1〜200の整数;rは0又は1〜200の整数である。]
Figure 0005342492
Figure 0005342492
Figure 0005342492
Figure 0005342492
[一般式(3)及び(4)中、R 3 は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基又はフェニル基を表し、炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基又はフェニル基は、ハロゲン原子又はアリール基で置換されていてもよい。一般式(5)及び(6)中、R 4 は炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基又はフェニル基を表し、これらの基はハロゲン原子又はアリール基で置換されていてもよい。]
Figure 0005342492
Figure 0005342492
Figure 0005342492
[一般式(7−1)、(7−2)又は(7−3)中、それぞれ、Xはホウ素原子又はアルミニウム原子を表す。Fはフッ素原子である。R 5 は下記一般式(8)で表される(置換)フェニル基又は下記一般式(9)で表される3級アルキル基を表し、それぞれ同一でも異なっていてもよい。]
Figure 0005342492
[一般式(8)中、Yは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基を表す。;kは0〜5の数を表し、kが2以上のとき、複数のYはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
Figure 0005342492
[一般式(9)中、R 6 、R 7 又はR 8 はそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基を表す。]
y≦28.3×x-2×(100−z)/100 (1)
[数式(1)中、xは単位mgKOH/gで表される水酸基価、yは単位meq/gで表される総不飽和度を表す。zは、(S)の重量を基準とするエチレンオキサイド含有量であり、0〜50重量%である。]

本発明の製造方法により、低分子量モノオール量が低減され、かつ、ポリウレタン樹脂の製造原料として十分な反応性を持っているポリオールを使用することで、有機スズ触媒の使用量を0〜0.01%としても、フォーム内部にクラックが発生せず、さらに黄変しにくい軟質ポリウレタンスラブフォームが製造できる。
ポリオキシアルキレンポリオールの水酸基価xと総不飽和度yの関係を示すグラフである。 製造例1の反応装置を示す図である。 製造例2及び6の反応装置を示す図である。 製造例3の反応装置を示す図である。 製造例4の反応装置を示す図である。 比較製造例1、3、4及び6の反応装置を示す図である。
本発明は、ポリオール成分(A)と有機ポリイソシアネート成分(B)とを、発泡剤(C)、ウレタン化触媒(D)の存在下に反応させてなる軟質ポリウレタンスラブフォームの製造方法であって、ポリオール成分(A)が下記ポリオキシアルキレンポリオール(S)を含有し、有機スズ触媒の含有量が、ポリオール成分(A)の重量を基準として、0〜0.01重量%である。
ポリオキシアルキレンポリオール(S)は活性水素含有化合物(H)のアルキレンオキサイド付加物であって、末端に位置する水酸基の40%以上が下記一般式(1)で表される1級水酸基含有基であり、水酸基価xと総不飽和度yとエチレンオキサイド含有量zが数式(1)の関係で表される。
y≦28.3×x-2×(100−z)/100 (1)
上記数式(1)において、xの範囲は、5〜280mgKOH/gが好ましく、さらに好ましくは10〜115mgKOH/g、特に好ましくは25〜75mgKOH/gである。xが5mgKOH/g以上であれば、ポリオキシアルキレンポリオール(S)の粘度が低いため取り扱いが容易であり、280mgKOH/g以下であれば、合成した軟質ポリウレタンスラブフォームの伸び物性が良い。なお、xはJISK−1557により求められる。
yは、ポリオキシアルキレンポリオール(S)の総不飽和度(meq/g)であり、JISK−1557により求められる。yは、ウレタン樹脂の物性の観点から、0〜0.04以下が好ましく、さらに好ましくは0〜0.03以下、特に好ましくは0〜0.02以下である。
またzは、ポリオキシアルキレンポリオール(S)の重量を基準とするエチレンオキサイド含有量(重量%)である。zの範囲は、0〜50であり、好ましくは0〜25、特に好ましくは0〜20である。zが50を超えると得られるポリウレタン樹脂の耐湿性が悪くなる。zは通常の条件での1H−NMR測定により求められる。
なお、数式(1)は、水酸基価xを水酸基当量wでも表すことができ、その場合、水酸基当量wと総不飽和度yとエチレンオキサイド含有量zとは数式(2)の関係を満たす。なお水酸基当量wはw=56100/xの計算式から求められる。
y≦(9.0×10-9)w2×(100−z)/100 (2)
前述したように、ポリオキシアルキレンポリオール(S)の水酸基価xと総不飽和度yとエチレンオキサイド含有量zとの関係は、数式(1)の関係を満たす。
y≦28.3×x-2×(100−z)/100 (1)
本発明において、ポリオキシアルキレンポリオール(S)は、イソシアネートとの十分な反応性及び疎水性を持つという特徴がある。この(S)を用いて得られるウレタン樹脂は、製造時の反応性が高く、軟質ポリウレタンスラブフォームの機械物性(硬さ、破断伸び、引張り強度、引裂強度)と耐湿性が良好となる。
本発明において、(S)は、更に好ましくは、数式(3)の関係を満たす。
y≦18.9×x-2×(100−z)/100 (3)
数式(3)を満たすポリオキシアルキレンポリオール(S)は、数式(1)を満たすときに比べて不飽和モノオール量が低減されており、このようなポリオキシアルキレンポリオールを用いて製造した軟質ポリウレタンスラブフォームの機械物性は更に向上する。
右辺は水酸基価xとエチレンオキサイド含有量zから計算される値である。右辺は、水酸基価xが大きい程小さくなる、すなわち(S)の水酸基当たりの分子量が小さい程小さくなる。また右辺はエチレンオキサイド含有量zが大きい程小さくなる。
上記式(1)及び(3)の左辺は、総不飽和度yである。
ところで、ポリオキシアルキレンポリオールの不飽和基は、この製造過程でエチレンオキサイド以外のアルキレンオキサイド(特にプロピレンオキサイド)が転位反応して生成するので、ポリオキシアルキレンポリオール中のエチレンオキサイド含有量が小さいほど総不飽和度yが大きくなる傾向があり、分子量が大きいほど総不飽和度yが大きくなる傾向がある。したがって、エチレンオキサイド含有量が小さい、又は分子量が大きいポリオキシアルキレンポリオールは、式(1)及び(3)を満たすことが困難な傾向にある。
すなわち、式(1)又は(3)は、水酸基価x及びエチレンオキサイド含有量zに比べて、総不飽和度yが小さい領域を示すものである。なお、上記式(1)及び(3)は、実験的に見出した本発明の効果が得られる範囲を表したものである。
総不飽和度yはOH基当たりの分子鎖長が長くなるほど、すなわち水酸基価xが小さくなるほど指数関数的に高くなる。これはAOの付加反応時に、AOが不飽和化合物に転位する反応速度は一定であるが、系中のOH基濃度が低くなるほど付加反応速度が遅くなるためである。この理論的解析および実験データとのカーブフィッティングから数式(1)及び(3)のx-2の係数を決定した。また図1はEO含有量z=0の場合であるが、EOは転位反応しないため、水酸基からEOを除く部分の分子鎖長に補正する項として(100−z)/100 を追加し、数式(1)とした。
本発明において、ポリオキシアルキレンポリオール(S)は、活性水素含有化合物(H)のアルキレンオキサイド付加物である。
活性水素化合物(H)としては、2個以上の活性水素を含有する化合物、例えば水酸基含有化合物、アミノ基含有化合物、カルボキシル基含有化合物、チオール基含有化合物、リン酸化合物;分子内に2種以上の活性水素含有官能基を有する化合物;及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
水酸基含有化合物としては、水、2〜8価の多価アルコール、多価フェノール等が挙げられる。具体的にはエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン及び1,4−ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼン等の2価アルコール;グリセリン及びトリメチロールプロパン等の3価アルコール;ペンタエリスリト―ル、ソルビト―ル及びショ糖等の4〜8価のアルコ―ル;ピロガロ―ル、カテコール及びヒドロキノン等の多価フェノ―ル;ビスフェノ―ルA、ビスフェノールF及びビスフェノールS等のビスフェノ―ル;ポリブタジエンポリオール;ひまし油系ポリオール;ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの(共)重合体及びポリビニルアルコール等の多官能(例えば官能基数2〜100)ポリオール等が挙げられる。
なお、(メタ)アクリレートとは、メタクリレート及び/又はアクリレートを意味し、以下において同様である。
アミノ基含有化合物としては、アンモニア、アミン、ポリアミン、アミノアルコール等が挙げられる。具体的には、アンモニア;炭素数1〜20のアルキルアミン(ブチルアミン等)及びアニリン等のモノアミン;エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン及びジエチレントリアミン等の脂肪族ポリアミン;ピペラジン及びN−アミノエチルピペラジン等の複素環式ポリアミン;ジシクロヘキシルメタンジアミン及びイソホロンジアミン等の脂環式ポリアミン;フェニレンジアミン、トリレンジアミン及びジフェニルメタンジアミン等の芳香族ポリアミン;モノエタノ―ルアミン、ジエタノ―ルアミン及びトリエタノ―ルアミン等のアルカノ―ルアミン;ジカルボン酸と過剰のポリアミンとの縮合により得られるポリアミドポリアミン;ポリエーテルポリアミン;ヒドラジン(ヒドラジン及びモノアルキルヒドラジン等)、ジヒドラジッド(コハク酸ジヒドラジッド及びテレフタル酸ジヒドラジッド等)、グアニジン(ブチルグアニジン及び1−シアノグアニジン等);ジシアンジアミド等;並びにこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
カルボキシル基含有化合物としては、コハク酸及びアジピン酸等の脂肪族ポリカルボン酸;フタル酸及びトリメリット酸等の芳香族ポリカルボン酸;アクリル酸の(共)重合物等のポリカルボン酸重合体(官能基数2〜100)等が挙げられる。
チオール基含有化合物としては、ポリチオール化合物が含まれ、2〜8価の多価チオールが挙げられる。具体的にはエチレンジチオール及び1、6−ヘキサンジチオール等が挙げられる。
リン酸化合物としては燐酸、亜燐酸及びホスホン酸等が挙げられる。
これらの活性水素含有化合物(H)のうち、反応性の観点から、水酸基含有化合物及びアミノ基含有化合物が好ましく、特に好ましくは、水、多価アルコール及びアミンである。
活性水素含有化合物(H)に付加させるアルキレンオキサイド(以下、AOと略す)としては、炭素数2〜6のAO、例えば、エチレンオキサイド(以下、EOと略す)、1,2−プロピレンオキサイド(以下、POと略す)、1,3−プロピレオキサイド、1,2ブチレンオキサイド及び1,4−ブチレンオキサイド等が挙げられる。これらのうち、性状や反応性の観点から、PO、EO及び1,2-ブチレンオキサイドが好ましい。AOを2種以上使用する場合(例えば、PO及びEO)の付加方法としては、ブロック付加であってもランダム付加であってもよく、これらの併用であってもよい。
活性水素含有化合物(H)のアルキレンオキサイド付加物としては、下記一般式(2)で表されるポリオキシアルキレンポリオールが含まれる。
Figure 0005342492
一般式(2)中、R2は、活性水素含有化合物(H)からm個の活性水素を除いたm価の基であり、mは(H)が有する活性水素の数であり、2〜100の整数である。
mは、(S)の粘度等の性状の観点から、50以下が好ましく、さらに好ましくは10以下である。
上記一般式(2)中、Zは炭素数2〜12のアルキレン基又はシクロアルキレン基を表し、これらの基はハロゲン原子又はアリール基で置換されていてもよい。Zが炭素数2〜12のアルキレン基の場合は、下記一般式(3)又は(4)で表される。
Figure 0005342492
Figure 0005342492
一般式(3)及び(4)中、R3は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基又はフェニル基を表し、炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基又はフェニル基は、ハロゲン原子又はアリール基で置換されていてもよい。
Zとしては、具体的には、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、クロロプロピレン基、フェニルエチレン基、1,2−シクロへキシレン基等が挙げられ、複数のZは同一でも異なっていてもよい。これらのうち(S)の粘度等の性状の観点から、プロピレン基、ブチレン基及びエチレン基が好ましい。得られるポリオキシアルキレンポリオール(S)の疎水性の確保を考慮に入れる場合は、プロピレン基、ブチレン基等を使用するか、又はエチレン基と他のアルキレン基とを併用すればよい。
上記一般式(2)中、Aは下記一般式(5)又は(6)で表される、炭素数3〜12のアルキレン基又はシクロアルキレン基であり、これらの基はハロゲン原子又はアリール基で置換されていてもよい。
Figure 0005342492
Figure 0005342492
一般式(5)及び(6)中、R4は炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基又はフェニル基を表し、これらの基はハロゲン原子又はアリール基で置換されていてもよい。
Aとしては、具体的には、プロピレン基、ブチレン基、クロロプロピレン基、フェニルエチレン基及び1,2−シクロへキシレン基が挙げられ、複数のAは同一でも異なっていてもよい。これらのうち(S)の粘度等の性状の観点から、プロピレン基及びブチレン基が好ましい。
一般式(2)において、p及びrは0又は1〜200の整数である。qは1〜200の整数である。
ポリオキシアルキレンポリオール(S)の粘度の観点から、p+q+rは1〜400の整数が好ましく、さらに好ましくは200以下である。
一般式(2)で表されるもののうち、特にrが0であるものは、ポリオキシアルキレンポリオール(S)の末端部分にEOが付加されていないことを表す。
一般式(2)で表されるもののうち、一般式(2)中の(AO)qの部分のうち、末端に位置するAの構造の40%以上が、一般式(6)で表される構造であることが好ましく、さらに好ましくは60%以上、次にさらに好ましくは65%以上である。この範囲であると、数式(1)の関係を満たしやすくなる。
本発明において、ポリオキシアルキレンポリオール(S)は、末端に位置する水酸基の40%以上が上記一般式(1)で表される1級水酸基含有基である。
例えば、(S)が上記一般式(2)で表される場合、末端に位置する水酸基含有基としては、上記一般式(1)で表される1級水酸基含有基と、r=0の時に見られる下記一般式(10)で表される2級水酸基含有基の2種類が考えられるが、(S)は上記一般式(2)中のrの値に関係なく、末端に位置する水酸基の40%以上が上記一般式(1)で表される1級水酸基含有基である。
(S)において、その末端の全水酸基に対して、上記一般式(1)で表される1級水酸基含有基が占める比率(これを本明細書中、1級水酸基率とする。以下において同様である)は、ポリオキシアルキレンポリオール(S)の全末端水酸基の量を基準として40%以上であり、(S)の反応性の観点から、好ましくは60%以上、さらに好ましくは65%以上である。1級水酸基率が40%未満の場合には、ポリオール成分としての反応性が不十分である。
Figure 0005342492
上記の一般式(1)中のR1は水素原子又は、炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基若しくはフェニル基を表し、炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基又はフェニル基は、ハロゲン原子又はアリール基で置換されていてもよい。一般式(10)中のR9は炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基又はフェニル基を表し、これらの基はハロゲン原子又はアリール基で置換されていてもよい。
1として、具体的には、水素原子;メチル基、エチル基及びプロピル基等の直鎖アルキル基;イソプロピル基等の分岐アルキル基;フェニル基及びp−メチルフェニル基等の置換フェニル基;クロロメチル基、ブロモメチル基、クロロエチル基及びブロモエチル基等の置換アルキル基;p−クロロフェニル基及びp−ブロモフェニル基等の置換フェニル基;シクロヘキシル基等の環状アルキル基等;並びにこれらの2種以上の併用が挙げられる。R9として、具体的には、R1で例示した基のうち、水素原子以外のものが挙げられる。
本発明において、1級水酸基率は、予め試料をエステル化する前処理をした後に、1H−NMR法により測定し、算出する。
1級水酸基率の測定方法を以下に具体的に説明する。
<試料調製法>
測定試料約30mgを直径5mmのNMR用試料管に秤量し、約0.5mlの重水素化溶媒を加え溶解させる。その後、約0.1mlの無水トリフルオロ酢酸を添加し、分析用試料とする。上記重水素化溶媒としては、例えば、重水素化クロロホルム、重水素化トルエン、重水素化ジメチルスルホキシド及び重水素化ジメチルホルムアミド等であり、試料を溶解させることのできる溶媒を適宜選択する。
<NMR測定>
通常の条件で1H−NMR測定を行う。
<1級水酸基率の計算方法>
上に述べた前処理の方法により、ポリオキシアルキレンポリオールの末端の水酸基は、添加した無水トリフルオロ酢酸と反応してトリフルオロ酢酸エステルとなる。その結果、1級水酸基が結合したメチレン基由来の信号は4.3ppm付近に観測され、2級水酸基が結合したメチン基由来の信号は5.2ppm付近に観測される(重水素化クロロホルムを溶媒として使用)。1級水酸基率は次の計算式により算出する。
1級水酸基率(%)=[a/(a+2×b)]×100
但し、式中、aは4.3ppm付近の1級水酸基の結合したメチレン基由来の信号の積分値;bは5.2ppm付近の2級水酸基の結合したメチン基由来の信号の積分値である。
本発明において、ポリオキシアルキレンポリオール(S)の数平均分子量は、(S)の用途、例えば製造する軟質ポリウレタンスラブフォームの要求物性により適宜選択され、特に限定はされないが、ポリウレタン樹脂の物性の観点から、400〜100,000が好ましく、好ましくは400〜20,000である。
ポリオキシアルキレンポリオール(S)の具体例としては、水のPO付加物、グリセリンのPO付加物、水のEO・PO共重合付加物、水のPO・ブチレンオキサイド共重合付加物、グリセリンのEO・PO共重合付加物、水のEO・PO・ブチレンオキサイドの共重合付加物及びグリセリンのEO・PO・ブチレンオキサイドの共重合付加物等が挙げられる。
下記一般式(11)で表される活性水素含有化合物(J)は、通常知られている方法で製造することができ、例えば活性水素含有化合物(H)に炭素数2〜12のアルキレンオキサイドを開環付加重合することにより製造でき、この重合の触媒は特に限定されない。
本発明において、ポリオキシアルキレンポリオール(S)は、(J)に炭素数3〜12のアルキレンオキサイドを触媒(C)の存在下で開環付加重合させ下記一般式(12)で表される活性水素化合物(K)とすることで得ることができる。また、必要により、その後、(K)の末端にEOを0〜50重量%開環付加重合してもよい。(K)にEOを開環付加重する際の方法は通常知られている条件で良く、特に触媒は限定されない。EOを(K)の末端に付加重合しない場合は、(K)が(S)であり、得られた(S)の水酸基価xと総不飽和度yが数式(1)の関係を満たしていればよい。
Figure 0005342492
Figure 0005342492
一般式(11)中、R2、Z、p、mは、一般式(2)と同じであり、上述のものを同様に例示することができる。
一般式(12)中、R2、Z、A、p、q、mは、一般式(2)と同じであり、上述の物を同様に例示することができる。
活性水素含有化合物(J)の具体例としては、pが0の場合は、活性水素含有化合物(H)として上述したものと同様のものが挙げられる。
pが1以上の場合は、炭素数2〜12のアルキレンオキサイドを、前述のpが0のもの、すなわち(H)に付加させて得られる化合物が挙げられる。この付加反応時に使用する触媒は限定されない。
例えば、(J)の具体例としては、(H)への、EO、PO及びブチレンオキサイド等の付加物が挙げられ、さらに具体的には、水のEO付加物、水のPO付加物、グリセリンのEO付加物、グリセリンのPO付加物、アンモニアのエチレンオキサイド付加物、アンモニアのプロピレンオキサイド付加物、水のEO・PO共重合付加物、水のPO・ブチレンオキサイド共重合付加物、グリセリンのEO・PO共重合付加物、グリセリンのEO・ブチレンオキサイド共重合付加物、グリセリンのPO・ブチレンオキサイド共重合付加物、アンモニアのエチレンオキサイド・プロピレンオキサイド共重合付加物、水のEO・PO・ブチレンオキサイドの共重合付加物及びグリセリンのEO・PO・ブチレンオキサイドの共重合付加物、アンモニアのEO・PO・ブチレンオキサイドの共重合付加物等が挙げられる。
活性水素含有化合物(K)としては上記活性水素含有化合物(J)に炭素数3〜12のアルキレンオキサイドを付加重合して得られる化合物が挙げられる。ポリオキシアルキレンポリオール(S)を得られやすいことから、この付加重合で用いられる触媒は触媒(C)であることが好ましい。
例えば(K)は、(J)へのPO、ブチレンオキサイド等の付加物が挙げられる。
触媒(C)は下記一般式(7−1)、(7−2)又は(7−3)で表される化合物である。これを用いて炭素数3〜12のアルキレンオキサイドを開環付加重合することにより、収率良く開環重合体が得られ、末端水酸基の1級水酸基率が高いポリオキシアルキレンポリオールが得られるものである。
Figure 0005342492
Figure 0005342492
Figure 0005342492
上記一般式(7−1)、(7−2)又は(7−3)中、それぞれ、Xはホウ素原子又はアルミニウム原子を表す。反応性の観点から、ホウ素原子が好ましい。
一般式(7−1)、(7−2)又は(7−3)中のR5は、下記一般式(8)で表される(置換)フェニル基又は下記一般式(9)で表される3級アルキル基を表し、R5が複数ある場合、複数のR5は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
Figure 0005342492
Figure 0005342492
上記一般式(8)中のYは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基を表し、同一でも異なっていてもよい。これらのうち、水素原子、ハロゲン原子及びシアノ基が好ましく、さらに好ましくは、ハロゲン原子及びシアノ基である。
また、kは0〜5の数を表す。
一般式(8)で表されるフェニル基又は置換フェニル基の具体例としては、フェニル基、ペンタフルオロフェニル基、p−メチルフェニル基、p−シアノフェニル基及びp−ニトロフェニル基等が挙げられ、好ましくは、フェニル基、ペンタフルオロフェニル基及びp−シアノフェニル基であり、さらに好ましくはフェニル基、ペンタフルオロフェニル基である。
上記一般式(9)中のR6、R7又はR8はそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基を表し、同一でも異なっていてもよい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等が挙げられる。一般式(9)で表される3級アルキル基の具体例としては、t−ブチル基及びt−ペンチル基等が挙げられる。
触媒(C)としては、具体的にはトリフェニルボラン、ジフェニル−t−ブチルボラン、トリ(t−ブチル)ボラン、トリフェニルアルミニウム、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン及びトリス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウムが挙げられる。これらのうち触媒活性及び選択性の観点から、トリフェニルボラン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウムが好ましい。
活性水素含有化合物(J)に、触媒(C)の存在下で、アルキレンオキサイドを付加させて、活性水素化合物(K)を得る際の付加させるアルキレンオキサイドの付加モル数は、活性水素含有化合物(J)の活性水素当たり、1モル〜200モルが好ましく、さらに好ましくは1〜100モルであり、製造する開環重合体の分子量とその用途により適宜選択する。
触媒(C)の使用量は特に限定されないが、製造する開環重合体に対して0.0001〜10重量%が好ましく、さらに好ましくは0.0005〜1重量%である。
活性水素含有化合物(J)に、触媒(C)の存在下で、アルキレンオキサイドを付加させて、前述の一般式(12)で表される活性水素化合物(K)を得る際、圧力0.1MPaにおける沸点が150℃以下の副生低沸点化合物(t)を連続的又は断続的に除去することが、前述の数式(1)を満たす(S)が得られやすく、好ましい。除去する方法は、通常知られているいずれの方法で実施してもよい。例えば、(t)を反応混合物から加熱及び/又は減圧して除去する方法、反応槽内の気相を気相循環ポンプを用いて反応槽から抜き出し(t)を吸着剤で除去する方法、反応槽内の気相を気相循環ポンプを用いて反応槽から抜き出し(t)を触媒を用いて反応させて高沸点化合物として分離する方法、反応槽内の気相を気相循環ポンプを用いて反応槽から抜き出し(t)を蒸留により分離する方法等がある。
圧力0.1MPaにおける沸点が150℃以下の副生低沸点化合物(t)の具体例としては、ホルムアルデヒド(沸点−19℃)、アセトアルデヒド(沸点20℃)、プロピオンアルデヒド(沸点48℃)及びアリルアルコールにAOが0〜2モル付加した化合物等が挙げられる。(t)は、AOを付加する際に、ポリオキシアルキレンポリオール(S)の重量を基準として、0.0001〜10重量%発生する場合が多い。
AOを活性水素含有化合物(J)に付加させる際には、活性水素含有化合物(J)とAOと触媒(C)の3種類を一括で仕込んで反応させてもよいし、活性水素含有化合物(J)と触媒(C)との混合物にAOを滴下して反応させてもよいし、あるいは活性水素含有化合物(J)にAOと触媒(C)とを滴下して反応しても良い。反応温度の制御の観点から、活性水素含有化合物(J)と触媒(C)との混合物にAOを滴下する、あるいは、活性水素含有化合物(J)にAOと触媒(C)とを滴下する方法が好ましい。
活性水素含有化合物(J)にAOを付加させる際の反応温度は、0℃〜250℃が好ましく、さらに好ましくは20℃〜180℃である。
製造されたポリオキシアルキレンポリオール(S)は触媒(C)を含んでいるが、その用途により必要に応じて、触媒(C)の分解及び/又は除去処理を実施する。
分解方法としては、水及び/又はアルコール化合物を加える方法がある。アルコール化合物としては前述のアルコール及び/又はフェノールを用いることができる。分解に際して、分解温度は、10℃〜180℃が好ましく、さらに好ましくは80〜150℃である。分解は密閉状態で行ってもよく、真空源に接続して排気しながら行ってもよく、あるいは水又はアルコール化合物を連続して添加しながら行ってもよい。添加する水又はアルコールは、液体の状態で添加してもよく、蒸気あるいは固体状態で添加してもよい。水及び/又はアルコール化合物の使用量は、付加生成物の重量を基準として、0.1〜100重量%が好ましく、さらに好ましくは1〜20重量%である。
除去方法としては、通常知られているいずれの方法で実施してもよい。例えば、ハイドロタルサイト系吸着剤{キョーワード500、キョーワード1000及びキョーワード2000等(いずれも協和化学工業社製)}や珪藻土等のろ過助剤{ラヂオライト600、ラヂオライト800及びラヂオライト900(いずれも昭和化学工業社製)}等を用いることができる。ろ過は、加圧ろ過、減圧ろ過のどちらでもよいが、酸素の混入を防止しやすいので加圧ろ過が好ましい。フィルターの材質は特に限定されない。例えば、紙、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエステル、ポリフェニレンサルファイド、アクリル及びメタアラミド等が挙げられ、紙が好ましい。また、フィルターの保留粒子径は0.1〜10μmのものが好ましく、さらに1〜5μmのものが好ましい。
なお、触媒(C)がポリオキシアルキレンポリオール(S)中に残存しても、従来のアルカリ系触媒と比較すると、その後のウレタン化反応におけるポリオールとイソシアネートとの反応性には、大きな悪影響を及ぼさない。しかし、ウレタンフォームの着色防止の観点から残存する触媒は分解及び/又は除去することが好ましい。
本発明の軟質ポリウレタンフォームの製造方法は、ポリオール成分(A)と有機ポリイソシアネート成分(B)とを、発泡剤(C)及びウレタン化触媒(D)存在下に反応させて軟質ポリウレタンスラブフォームを製造する際、ポリオール成分が前期ポリオキシアルキレンポリオール(S)を含有し、ウレタン化触媒(D)として有機スズ触媒を、ポリオール成分(A)の重量を基準として、0〜0.01重量%含有する。
すなわち、ポリオール成分(A)の少なくとも一部として、ポリオキシアルキレンポリオールポリオール(S)を使用する。
ポリオール成分の少なくとも一部として、(S)を用いることには、(S)中でビニルモノマー(g)を重合させて得られる重合体アルコール(W)を使用することも含まれる。
重合体アルコール(W)は、(S)中にポリマー粒子(P)が分散された重合体アルコールである。
重合体アルコール(W)は、(S)中でビニルモノマー(g)を公知の方法で重合して製造することができる。例えば、(S)中で、ラジカル重合開始剤の存在下、ビニルモノマー(g)が重合され、得られた(g)の重合体が安定分散されたものが挙げられる。重合方法の具体例としては、米国特許第3383351号明細書及び特公昭39−25737号公報等に記載の方法が挙げられる。
(g)としては、スチレン及び/又はアクリロニトリルが好ましい。
本発明において、ポリオール成分(A)中には、ポリオキシアルキレンポリオール(S)以外の活性水素成分(s)を含有してもよく、(s)としては、例えば(S)以外のポリオール、モノオール、アミン及びこれらの混合物等が挙げられる。
(S)以外のポリオールとしては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール及びその他のポリオールが挙げられる。
活性水素成分(s)のうち、ポリエーテルポリオールとしては、活性水素含有化合物のAO付加物であって、(S)以外のものが挙げられる。
(s)のうち、ポリエステルポリオールとしては、下記の(1)〜(5)のものが挙げられる。
(1)多価アルコールとポリカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体とのエステル化物
多価アルコールは、2価アルコール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−及び1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール並びにネオペンチルグリコール等)、ポリエーテルポリオール(好ましくはジオール)、3価以上の多価アルコール(グリセリン及びトリメチロールプロパン等)及びこれらの混合物である。ポリカルボン酸のエステル形成性誘導体は、酸無水物及び低級アルキル(アルキル基の炭素数:1〜4)エステル等である。ポリカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体としては、アジピン酸、セバシン酸、無水マレイン酸、無水フタル酸及びテレフタル酸ジメチル等が挙げられる。
(2)カルボン酸無水物及びAOとの縮合反応物
(3)上記(1)及び(2)のAO(EO、PO等)付加物
(4)ポリラクトンポリオール:例えば多価アルコールを開始剤としてラクトン(ε−カプロラクトン等)を開環重合させることにより得られるもの。
(5)ポリカーボネートポリオール:例えば前記多価アルコールとアルキレンカーボネートとの反応物。
(s)のうち、その他のポリオール及びモノオールとしては、ポリブタジエンポリオール等のポリジエンポリオール及びこれらの水添物;アクリルポリオール、特開昭58−57413号公報及び特開昭58−57414号公報等に記載された水酸基含有ビニル重合体;ヒマシ油等の天然油脂ポリオール;ヒマシ油変性物(例えば多価アルコールエステル交換生成物、水添物)等の天然油脂ポリオールの変性物;国際公開WO98/44016号公報に記載の末端ラジカル重合性官能基含有活性水素化合物(モノオールも含まれる。);ポリエーテルポリオールをメチレンジハライド等のアルキレンジハライド等で結合し、高分子量化した変性ポリオール;ポリエーテルポリオールのOH末端プレポリマー;前述した多価アルコール;等が挙げられる。
(s)のうち、アミンとしては前述のものが挙げられる。
活性水素成分(s)のうち、生産性の観点から、ポリエーテルポリオールが好ましい。
本発明において、ポリオキシアルキレンポリオール(S)の含有量(重量%)は、軟質ポリウレタンスラブフォームの機械物性の観点から、ポリオール成分(A)の合計重量に基づいて、32〜95が好ましく、さらに好ましくは37〜90、次にさらに好ましくは46〜85である。
ポリオール成分(A)の水酸基価は、5〜280mgKOH/gが好ましく、さらに好ましくは10〜115mgKOH/g、特に好ましくは25〜75mgKOH/gである。xが5mgKOH/g以上であれば、ポリオール成分(A)の粘度が低いため取り扱いが容易であり、280mgKOH/g以下であれば、合成した軟質ポリウレタンスラブフォームの伸び物性が良い。
有機ポリイソシアネート成分(B)としては、従来からポリウレタン製造に使用されているものが使用できる。このようなイソシアネートとしては、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、これらの変性物(例えば、ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、イソシアヌレート基、又はオキサゾリドン基含有変性物等)及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、炭素数(NCO基中の炭素を除く;以下のイソシアネートも同様)6〜16の芳香族ジイソシアネート、炭素数6〜20の芳香族トリイソシアネート及びこれらのイソシアネートの粗製物等が挙げられる。具体例としては、1,3−及び/又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−及び/又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’−及び/又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(粗製MDI)、等が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、炭素数6〜10の脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。具体例としては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等が挙げられる。
脂環式ポリイソシアネートとしては、炭素数6〜16の脂環式ジイソシアネート等が挙げられる。具体例としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等が挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、炭素数8〜12の芳香脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。具体例としては、キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
変性ポリイソシアネートの具体例としては、ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI等が挙げられる。
本発明の軟質ポリウレタンスラブフォームの製造方法において、発泡剤(C)を使用する。
発泡剤(C)としては、公知の発泡剤が使用でき、例えば、水、水素原子含有ハロゲン化炭化水素、低沸点炭化水素及び液化炭酸ガス等が挙げられ、2種以上を併用してもよい。
水素原子含有ハロゲン化炭化水素の具体例としては、塩化メチレンやHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)タイプのもの(例えばHCFC−123及びHCFC−141b);HFC(ハイドロフルオロカーボン)タイプのもの(例えば、HFC−245fa及びHFC−365mfc)等が挙げられる。
低沸点炭化水素は、沸点が通常−5〜70℃の炭化水素であり、その具体例としては、ブタン、ペンタン、シクロペンタンが挙げられる。
ポリオール成分100部に対する発泡剤(C)の使用量は、発泡剤が水の場合は、0.1〜30部が好ましく、さらに好ましくは1〜20部である。水素原子含有ハロゲン化炭化水素は、50部以下が好ましく、さらに好ましくは10〜45部である。低沸点炭化水素は、40部以下が好ましく、さらに好ましくは10〜30部である。液化炭酸ガスは、30部以下が好ましく、さらに好ましくは1〜25部である。
なお、上記及び以下において、部は重量部を意味する。
また、本発明の軟質ポリウレタンスラブフォームの製造方法において、ウレタン化触媒(D)を使用する。ウレタン化触媒としては、公知の触媒が使用でき、例えば、アミン触媒、金属触媒等が挙げられ、2種類以上を併用してもよい。
アミン触媒の具体例としてはトリエチレンジアミン、N−エチルモルホリン、ジエチルエタノールアミン、N、N、N’、N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ジアミノビシクロオクタン、1,2−ジメチルイミダゾール、1−メチルイミダゾール及び1,8−ジアザビシクロ−[5,4,0]−ウンデセン−7等が挙げられる。
金属触媒としては、有機スズ触媒、有機鉛触媒が挙げられる。有機スズ触媒の具体例としてはオクチル酸第一スズ、ジラウリル酸ジブチル、テトラフェニルスズ等が挙げられ、有機鉛触媒の具体例としては第二スズオクチル酸鉛等が挙げられる。
本発明の軟質ポリウレタンフォームの製造方法において、ウレタン化触媒(D)として用いる有機スズ触媒の含有量は、ポリオール成分(A)の重量を基準として、0〜0.01重量%であり、ポリウレタンスラブフォーム黄変抑制の観点から、好ましくは0〜0.005重量%、さらに好ましくは0〜0.001重量%である。有機スズ触媒の含有量が、0.01重量%を超えるとポリウレタンスラブフォームの黄変性が悪くなる。
ウレタン化触媒(D)として用いるアミン触媒の含有量は、ポリウレタンスラブフォームの低臭気化の観点から、ポリオール成分(A)の重量を基準として、10重量%以下が好ましく、さらに好ましくは0.2〜5重量%である。
本発明の軟質ポリウレタンスラブフォーム樹脂の製造の際、必要により、さらに、整泡剤(ジメチルシロキサン系、ポリエーテル変性ジメチルシロキサン系等)、着色剤(染料及び顔料)、可塑剤(フタル酸エステル及びアジピン酸エステル等)、有機充填剤(合成短繊維、熱可塑性又は熱硬化性樹脂からなる中空微小球等)、難燃剤(リン酸エステル及びハロゲン化リン酸エステル等)、老化防止剤(トリアゾール及びベンゾフェノン等)、抗酸化剤(ヒンダードフェノール及びヒンダードアミン等)等公知の添加剤の存在下で反応させることができる。
ポリオール成分100部に対するこれらの添加剤の使用量に関しては、整泡剤は、10部以下が好ましく、さらに好ましくは0.5〜5部である。着色剤は、1部以下が好ましい。可塑剤は、10部以下が好ましく、さらに好ましくは5部以下である。有機充填剤は、50部以下が好ましく、さらに好ましくは30部以下である。難燃剤は、30部以下が好ましく、さらに好ましくは5〜20部である。老化防止剤は、1部以下が好ましく、さらに好ましくは0.01〜0.5部である。抗酸化剤は、1部以下が好ましく、さらに好ましくは0.01〜0.5部である。添加剤の合計使用量は、50部以下が好ましく、さらに好ましくは0.2〜30部である。
本発明の軟質ポリウレタンスラブフォームの製造の際のイソシアネート指数(NCO INDEX)[(NCO基/活性水素原子含有基)の当量比×100]は、80〜150が好ましく、さらに好ましくは85〜135、特に好ましくは90〜130である。
また、(A)と(B)との反応条件は、通常用いられる公知の条件でよい。
一例を示せば、ポリウレタン低圧若しくは高圧注入発泡機又は撹拌機を使用して、ポリオール組成物(A)と発泡剤(C)及びウレタン化触媒(D)並びに必要により添加剤を所定量混合する。次いで、この混合物とポリイソシアネート(B)とを急速混合する。得られた混合液を上部が開放された箱(金属製又は樹脂製)中又はベルトコンベアー上に吐出して発泡させる。所定時間静置して硬化させ、ポリウレタンスラブフォームを得る。
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
製造例1
図2に示した態様のように、容量2,500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)付きの反応槽(1)としてのステンレス製オートクレーブと、酸化マグネシウム(顆粒、直径2〜0.1mm)を400g充填した反応塔(2)(ステンレス製円筒管、内径5.5cm、長さ30cmを2基使用)及び蒸留塔(3)(理論段数30段、ステンレス製円筒管、内径5.5cm、長さ2m)を、循環ライン(6)、(7)、(8)で接続した。
反応槽(1)に、グリセリンのPO付加物(水酸基価280)(GA−1)400gとトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09gを仕込んだ後、反応槽(1)と反応塔(2)及び循環ライン(6)、(7)、(8)内を0.005MPaまで減圧とした。原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が50〜60℃を保つように制御しながら連続的に液相に投入しつつ、ダイアフラムポンプを用いて反応槽(1)内の気相を5L/minの流量で、反応槽(1)→循環ライン(6)→反応塔(2)→循環ライン(7)→蒸留塔(3)→循環ライン(8)→反応槽(1)の順に循環させた。反応塔(2)を75℃、0.08〜0.15MPaとなるように制御しながら副生低沸点化合物を連続的に酸化マグネシウムと接触させて高沸点化合物とし、蒸留塔(3)にてPOと分離することで系外に除去した。分離した高沸点化合物は蒸留塔(3)の釜下ライン(4)から抜き取った。反応槽(1)内液量が2,000mlとなった時点でPOの投入を停止、気相循環を終了し、70℃で4時間熟成し、水を200g加え130〜140℃で1時間加熱した。その後、水を2時間かけて常圧留去したのち、引き続いてスチームを通入しながら圧力を30〜50torrに保ちながら3時間かけて残りの水を減圧留去し液状のグリセリンPO付加物(S−1)を得た。
なお、原料として用いたグリセリンのPO付加物は既知の方法で合成されたもの、つまり、水酸化カリウムを触媒としてグリセリンにPOを所定量付加した後、触媒除去のため、水と合成珪酸塩[商品名「キョーワード600」、協和化学(株)製、以下同じ。]を加えて加熱処理後、ろ過、減圧脱水したものである。
製造例2
図3に示した態様のように、容量2,500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)付きの反応槽(1)としてのステンレス製オートクレーブと、蒸留塔(3)(理論段数50段、ステンレス製円筒管、内径5.5cm、長さ3m)とを、循環ライン(6)、(8)で接続した。
反応槽(1)に、(GA−1)400gとトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09gを仕込んだ後、反応槽(1)と反応塔(2)及び循環ライン(6)、(8)内を0.005MPaまで減圧とした。原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が50〜60℃を保つように制御しながら連続的に液相に投入しつつ、ダイアフラムポンプを用いて反応槽(1)内の気相を5L/minの流量で、反応槽(1)→循環ライン(6)→蒸留塔(3)→循環ライン(8)→反応槽(1)の順に循環させた。蒸留塔(3)にて副生低沸点化合物をPOと分離することで系外に除去した。分離した副生低沸点化合物は蒸留塔(3)の釜下ライン(4)から抜き取った。反応槽(1)内液量が2,000mlとなった時点でPOの投入を停止、気相循環を終了し、70℃で4時間熟成し、水を200g加え130〜140℃で1時間加熱した。その後、水を2時間かけて常圧留去したのち、引き続いてスチームを通入しながら圧力を30〜50torrに保ちながら3時間かけて残りの水を減圧留去し液状のグリセリンPO付加物(S−2)を得た。
製造例3
図4に示した態様のように、2,500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)付きの反応槽(1)としてのステンレス製オートクレーブと、モレキュラーシーブ4Aを500g充填した吸着塔(9)(ステンレス製円筒管、内径5.5cm、長さ30cm)を、循環ライン(6)、(8)で接続した。
(GA−1)400gとトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09gを仕込んだ後、反応槽(1)と吸着塔(9)及びライン(6)、(8)内を0.005MPaまで減圧とした。原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が50〜60℃を保つように制御しながら連続的に投入しつつ、ダイアフラムポンプを用いて反応槽(1)内の気相を5L/minの流量で、反応槽(1)→減圧ライン(6)→吸着塔(9)→循環ライン(8)→反応槽(1)の順に循環させた。吸着塔(9)を25℃、0.1〜0.3MPaとなるように制御しながら副生低沸点化合物を連続的にモレキュラーシーブに吸着させ系外に除去した。反応槽(1)内液量が2,000mlとなった時点でPOの投入を停止、気相循環を終了し、70℃で4時間熟成し、水を200g加え130〜140℃で1時間加熱した。その後、水を2時間かけて常圧留去したのち、引き続いてスチームを通入しながら圧力を30〜50torrに保ちながら3時間かけて残りの水を減圧留去し液状のグリセリンPO付加物(S−3)を得た。
製造例4
図5に示した態様のように、2,500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)付きの反応槽(1)としてのステンレス製オートクレーブに、減圧ライン(10)を接続した。反応槽(1)に、(GA−1)400gとトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09gとを仕込んだ後、原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が50〜60℃を保つように制御しながら投入した。但し、POの投入は10分間かけて投入した後、減圧ライン(10)より減圧(0.01MPa)とし、15分間低沸点の揮発成分を留去する工程を、20回繰り返して実施した。反応槽(1)内液量が2,000mlとなるまで投入した時点でPOの投入を停止し、70℃で4時間熟成し、水を200g加え130〜140℃で1時間加熱した。その後、水を2時間かけて常圧留去したのち、引き続いてスチームを通入しながら圧力を30〜50torrに保ちながら3時間かけて残りの水を減圧留去し液状のグリセリンPO付加物(S−4)を得た。
製造例5
(GA−1)400gを用いる代わりに、グリセリンのPO付加物(水酸基価168)(GA−2)666gを用いる以外は、製造例1と同様の方法で合成し、液状のグリセリンPO付加物(S−5)を得た。
なお、原料として用いた(GA−2)は、(GA−1)と同様に既知の方法で合成されたものである。
製造例6
図2に示した態様のように、容量2,500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)付きの反応槽(1)としてのステンレス製オートクレーブと、酸化マグネシウム(顆粒、直径2〜0.1mm)を400g充填した反応塔(2)(ステンレス製円筒管、内径5.5cm、長さ30cmを2基使用)、及び、蒸留塔(3)(理論段数30段、ステンレス製円筒管、内径5.5cm、長さ2m)を、循環ライン(6)、(7)、(8)で接続した。
反応槽(1)に、(GA−1)400gとトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09gを仕込んだ後、反応槽(1)と反応塔(2)及び循環ライン(6)、(7)、(8)内を0.005MPaまで減圧とした。原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が50〜60℃を保つように制御しながら連続的に液相に投入しつつ、ダイアフラムポンプを用いてオートクレーブ{反応槽(1)}内の気相を5L/minの流量で、反応槽(1)→循環ライン(6)→反応塔(2)→循環ライン(7)→蒸留塔(3)→循環ライン(8)→反応槽(1)の順に循環させた。反応塔(2)を75℃、0.08〜0.15MPaとなるように制御しながら副生低沸点化合物を連続的に酸化マグネシウムと接触させて高沸点化合物とし、蒸留塔(3)にてPOと分離する事で系外に除去した。分離した高沸点化合物は蒸留塔(3)の釜下ライン(4)から抜き取った。反応槽(1)内液量が1920mlとなった時点でPOの投入を停止、気相循環を終了し、70℃で4時間熟成し、水を170g加え130〜140℃で1時間加熱した。水を2時間かけて常圧留去した後、水酸化カリウム2gを加え130〜140℃にてスチームを通入しながら圧力を30〜50torrに保ちながら残りの水を減圧留去した。引き続き、原料供給ライン(5)を通じてEO80gを反応温度が130〜140℃を保つように制御しながら2時間かけて投入した後、2時間熟成した。90℃まで冷却した後、12gのキョーワード600と水40gを加え1時間処理した。反応槽(1)より取り出した後、1ミクロンのろ紙を用いてろ過した後、減圧脱水し、液状のグリセリンPOEO付加物(S−6)を得た。
製造例7
(GA−1)400gを用いる代わりに、(GA−2)666gを用いる以外は、製造例6と同様の方法で合成し、液状のグリセリンPOEO付加物(S−7)を得た。
比較製造例1
図6に示した態様のように、2,500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)付きの反応槽(1)としてのステンレス製オートクレーブに、グリセリン80gと水酸化セシウム4gを仕込んだ後、原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が90〜100℃を保つように制御しながら投入した。但し、POの投入は6時間かけて連続して実施した。反応槽(1)内液量が2,000mlとなるまで投入した後、100℃で3時間熟成した。次に、30gの合成珪酸塩と水40gを加えて90℃で1時間処理した。反応槽(1)より取り出した後、1ミクロンのフィルターで濾過した後2時間脱水し、液状のグリセリンPO付加物を得た。得られたグリセリンPO付加物1,530gとトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09gを再び反応槽(1)に仕込んだ後、原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が70〜80℃を保つように制御しながら3時間かけて投入した。反応槽(1)内液量が2,000mlとなるまで投入し、70℃で3時間熟成した。引き続いて、水を200g加え130〜140℃で1時間加熱した。その後、水を2時間かけて常圧留去したのち、引き続いてスチームを通入しながら圧力を30〜50torrに保ちながら3時間かけて残りの水を減圧留去し液状のグリセリンPO付加物(n−1)を得た。
比較製造例2
水酸化セシウム4gの代わりに水酸化カリウムを4g用いる以外は比較製造例1と同様の方法で液状のグリセリンPO付加物(n−2)を得た。
比較製造例3
図6に示した態様のように、2,500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)付きの反応槽(1)としてのステンレス製オートクレーブに、グリセリン61gと水酸化カリウム4.0gを仕込んだ後、原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が90〜100℃を保つように制御しながら投入した。但し、POの投入は6時間かけて連続して実施した。反応槽(1)内液量が2,000mlとなるまで投入した後、100℃で3時間熟成した。次に、30gの合成珪酸塩と水40gを加えて90℃で1時間処理した。反応槽(1)より取り出した後、1ミクロンのフィルターで濾過した後2時間脱水し、液状のグリセリンPO付加物(n−3)を得た。
比較製造例4
図6に示した態様のように、2,500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)付きの反応槽(1)としてのステンレス製オートクレーブに、グリセリン84gと水酸化セシウム4gを仕込んだ後、原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が90〜100℃を保つように制御しながら投入した。但し、POの投入は6時間かけて連続して実施した。反応槽(1)内液量が2,000mlとなるまで投入した後、100℃で3時間熟成した。次に、30gの合成珪酸塩と水40gを加えて90℃で1時間処理した。反応槽(1)より取り出した後、1ミクロンのフィルターで濾過した後2時間脱水し、液状のグリセリンPO付加物を得た。得られたグリセリンPO付加物1460gとトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09gを再び反応槽(1)に仕込んだ後、原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が70〜80℃を保つように制御しながら3時間かけて投入した。反応槽(1)内液量が1,920mlとなった時点でPOの投入を停止し、70℃で4時間熟成し、水を170g加え130〜140℃で1時間加熱した。水を2時間かけて常圧留去した後、水酸化カリウム2gを加え130〜140℃にてスチームを通入しながら圧力を30〜50torrに保ちながら残りの水を減圧留去した。引き続き、原料供給ライン(5)を通じてEO80gを反応温度が130〜140℃を保つように制御しながら2時間かけて投入した後、2時間熟成した。90℃まで冷却した後、12gの合成珪酸塩と水40gを加え1時間処理した。反応槽(1)より取り出した後、1ミクロンのろ紙を用いてろ過した後、減圧脱水し、液状のグリセリンPOEO付加物(n−4)を得た。
比較製造例5
水酸化セシウム4gの代わりに水酸化カリウムを4g用いる以外は比較製造例4と同様の方法で液状のグリセリンPOEO付加物(n−5)を得た。
比較製造例6
図6に示した態様のように、2,500mlの撹拌装置、温度制御装置、原料供給ライン(5)付きの反応槽(1)としてのステンレス製オートクレーブに、グリセリン61gと水酸化カリウム4.0gを仕込んだ後、原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が90〜100℃を保つように制御しながら投入した。但し、POの投入は6時間かけて連続して実施した。反応槽(1)内液量が1,860mlとなるまで投入した後、100℃で3時間熟成した。引き続き、原料供給ライン(5)を通じてEO140gを反応温度が130〜140℃を保つように制御しながら2時間かけて投入した後、2時間熟成した。90℃まで冷却した後、12gの合成珪酸塩と水40gを加え1時間処理した。反応槽(1)より取り出した後、1ミクロンのろ紙を用いてろ過した後減圧脱水し、液状のグリセリンPOEO付加物(n−6)を得た。
製造例1〜7のポリオキシアルキレンポリオール(S−1)〜(S−7)の分析結果を表1に示した。
従来技術であるポリオキシアルキレンポリオールが満足する特許文献4(特許3688667号公報)記載の式1[下記、数式(4)]についての検証結果も記載した。

y≦(1.9×10-8)w2 (4)

数式(4)は水酸基当量wと総不飽和度yの関係を表す式であり、本発明における数式(1)、(3)に対応する形、つまり、(S)の水酸基価xと総不飽和度yの関係式に変形すると数式(4’)となる。

y≦60×x-2 (4’)
Figure 0005342492
比較製造例1〜6のポリオキシアルキレンポリオール(n−1)〜(n−6)の分析結果を表2に示した。上記数式(4)についての検証結果も記載した。
Figure 0005342492
製造したポリオキシアルキレンポリオールの水酸基価及び総不飽和度の測定方法並びにこれらの単位を以下に示す。
水酸基価:JIS K1557 に準拠、単位はmgKOH/g
総不飽和度:JIS K1557に準拠、単位はmeq/g
表1、2の中で水酸基当量wとは、下記の数式(5)で定義されるものであり、具体的には、水酸基価xを測定し、56100/xにより求めたものである。

(水酸基当量w)=(数平均分子量)/(平均水酸基数) (5)
表1及び表2の製造例および比較製造例中、EO含有量zが0のものについて、図1にグラフで示した。図1に記載しているグラフの軸、符号、曲線について、以下に説明する。
X軸:ポリオキシアルキレンポリオールの水酸基価x
Y軸:ポリオキシアルキレンポリオールの総不飽和度y
○印:本発明の製造例記載のポリオキシアルキレンポリオールであり、末端にEOを含有していないものを表す。
×印:比較製造例記載のポリオキシアルキレンポリオールであり、末端にEOを含有していないものを表す。
曲線1:本発明の数式1を表す。
曲線2:本発明の数式3を表す。
曲線3:従来技術であるポリオキシアルキレンポリオールに関する特許文献4(特許3688667号公報)記載の式1(数式4’)を表す。
実施例1〜14及び比較例1〜12
表3〜6に示した発泡処方に従って、下記の発泡条件によりポリウレタンスラブフォームを発泡させて作成し、一昼夜静置後ポリウレタンスラブフォームの諸物性を測定した。物性の測定値も表3〜6にそれぞれ記載した。
(発泡条件)
発泡箱サイズ:30cm×30cm×80(高さ)cm天空き箱
発泡箱材質:木材
面材:クラフト紙(箱の内側にクラフト紙製の袋をセットした。)
ミキシング方法:ハンドミキシング
実施例及び比較例におけるポリウレタンスラブフォームの原料は次の通りである。
1.重合体アルコール(P)
(1)重合体アルコール(P−1):S−6中でスチレンとアクリロニトリル(重量比30/70)を共重合させた重合体アルコール(重合体含量30%水酸基価40)
(2)重合体アルコール(P−2):n−4中でスチレンとアクリロニトリル(重量比30/70)を共重合させた重合体アルコール(重合体含量30%水酸基価40)
1.ウレタン化触媒(U)
(1)ウレタン化触媒(U−1):エアプロダクツジャパン(株)製「DABCO−33LV」(トリエチレンジアミンの33重量%ジプロピレングリコール溶液)
(2)ウレタン化触媒(U−2):東ソー(株)製「TOYOCAT ET」[ビス(ジメチルアミノエチル)エーテルの70重量%ジプロピレングリコール溶液]
(3)ウレタン化触媒(U−3):日東化成(株)製「ネオスタン U−28」(スタナスオクトエート)
2.発泡剤(F)
(1)発泡剤(F−1):水
(2)発泡剤(F−2):塩化メチレン
3.整泡剤(D1)
(1)整泡剤(D1−1):東レ・ダウコーニング(株)製「L−540」
4.イソシアネート
TDI:日本ポリウレタン工業(株)製「コロネート T−80」(トリレンジイソシアネート)
Figure 0005342492
Figure 0005342492
Figure 0005342492
Figure 0005342492
フォーム物性の測定方法及び単位を以下に示す。
1.コア密度:JIS K6400に準拠、単位はkg/m3
2.硬さ(25%ILD):JIS K6400に準拠、単位はN/314cm2
3.引張強度:JIS K6400に準拠、単位はkgf/cm2
4.伸び:JIS K6400に準拠、単位は%
5.引裂強度:JIS K6400に準拠、単位はkgf/cm
6.圧縮残留歪率:JIS K6400に準拠、単位は%
7.湿熱圧縮残留歪率:JIS K6400に準拠、単位は%
8.硬化性:発泡後30分後にフォームから面材を剥がして判定
<評価基準>
○:フォーム表層部がフォームブロックから剥がれない
×:フォーム表層部がフォームブロックから剥がれ落ちる
9.密度の均一性:中央部(フォーム底を基準に高さ65〜515mmの間)の密度に対する底部(フォーム底を基準に高さ15〜65mmの間)の密度比
10.成形性:フォーム内部のクラックの長さ、単位はmm
11.臭気:120mlの蓋付きガラス容器12本に前記各ポリウレタンフォームから切り出した30×30×30mmの試料をそれぞれ入れ、これらガラス容器を80℃の恒温槽内に静置して20時間加熱した。室温まで放冷後、10人のパネラーにより前記実施例および比較例のポリウレタンフォームの試料が入ったガラスビンの蓋を開けて臭気評価を行った。なお、前記パネラーによる評価基準は下記のとおり。
<評価基準>
1:10人中1〜2人が弱い臭気を感じる。
2:10人中3〜5人が弱い臭気を感じる。
3:10人中6〜9人が弱い臭気を感じる。
4:全員が強い臭気を感じる。
12.紫外線変色性:フェードメーター試験機にて、紫外線を40時間連続で照射し、色差(△YI)を比較した。
表3及び表4において、実施例1〜10のポリウレタンフォームは、比較例1〜6のポリウレタンフォームよりも、フォーム物性、特にフォーム硬さが向上する。
特に、特許3688667号公報記載の式1を満足する従来技術であるポリオキシアルキレンポリオールを用いて得られるポリウレタンフォーム(比較例1及び4)と比較しても、本発明により得られるポリウレタンフォームのフォーム物性は向上している。
さらに実施例1〜10のポリウレタンフォームは、比較例1〜6のポリウレタンフォームよりも、硬化性、密度の均一性、成形性が良好である。
表5及び表6においても、実施例11〜14のポリウレタンフォームは、比較例7〜12のポリウレタンフォームよりも、フォーム物性、特にフォーム硬さや湿熱圧縮残留歪率が向上する。
特に、特許3688667号公報記載の式1を満足する従来技術であるポリオキシアルキレンポリオールを用いて得られるポリウレタンフォーム(比較例7及び10)と比較しても、本発明により得られるポリウレタンフォームのフォーム物性は向上している。
また、実施例10及び13のポリウレタンフォームと比較例6及び10のポリウレタンフォームはともにフォーム物性、硬化性、密度の均一性、成形性が良好であるが、実施例のポリウレタンフォームの方が黄変性において優れている。
本発明の製造方法により得られる軟質ポリウレタンスラブフォームは、従来のポリウレタンスラブフォームよりも、成形性、フォームブロックの密度の均一性、機械物性、耐湿性及び黄変性等に優れ、また、極めて低臭気であるという特徴を有する。これらのことから本発明の製造方法により得られる軟質ポリウレタンスラブフォームは、クッション材、衝撃吸収剤、緩衝材、遮吸音材等に幅広く利用することができ、極めて有用である。
1:反応槽
2:反応塔
3:蒸留塔
4:釜下ライン
5:原料供給ライン
6:循環ライン
7:循環ライン
8:循環ライン
9:吸着塔
10:減圧ライン

Claims (7)

  1. ポリオール成分(A)と有機ポリイソシアネート成分(B)とを、発泡剤(C)及びウレタン化触媒(D)の存在下に反応させてなるポリウレタンスラブフォームの製造方法において、ポリオール成分(A)が下記ポリオキシアルキレンポリオール(S)を含有し、有機スズ触媒の含有量が、ポリオール成分(A)の重量を基準として、0〜0.01重量%である軟質ポリウレタンスラブフォームの製造方法。
    ポリオキシアルキレンポリオール(S):下記一般式(2)で表される活性水素含有化合物(H)のアルキレンオキサイド付加物であって、末端に位置する水酸基の40%以上が下記一般式(1)で表される1級水酸基含有基であり、一般式(2)中の−(AO)q−の部分が、下記一般式(7−1)で表される化合物、(7−2)で表される化合物及び(7−3)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の触媒(C)の存在下で、炭素数3〜12のアルキレンオキサイドを開環付加重合させることで得られ、アルキレンオキサイドを開環付加重合させる際に、圧力0.1MPaにおける沸点が150℃以下の副生低沸点化合物(t)を連続的又は断続的に除去する工程を含み、水酸基価xと総不飽和度yとエチレンオキサイド含有量zが数式(1)の関係を満たすポリオキシアルキレンポリオール。
    Figure 0005342492
    [一般式(1)中、R1は、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基又はフェニル基を表す。炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基又はフェニル基は、ハロゲン原子若しくはアリール基で置換されていてもよい。]
    Figure 0005342492
    [一般式(2)中、R 2 は、活性水素含有化合物(H)からm個の活性水素を除いたm価の基;Zは炭素数2〜12のアルキレン基又はシクロアルキレン基であり、これらの基はハロゲン原子又はアリール基で置換されていてもよい。Zが炭素数2〜12のアルキレン基の場合は、下記一般式(3)又は(4)で表される;Aは炭素数3〜12のアルキレン基又はシクロアルキレン基であり、これらの基はハロゲン原子又はアリール基で置換されていてもよい。Aが炭素数3〜12のアルキレン基の場合は、下記一般式(5)又は(6)で表される。;複数のZ又はAがある場合、それぞれは同一でも異なっていてもよい;mは2〜100の整数;pは0又は1〜200の整数、qは1〜200の整数;rは0又は1〜200の整数である。]
    Figure 0005342492
    Figure 0005342492
    Figure 0005342492
    Figure 0005342492
    [一般式(3)及び(4)中、R 3 は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基又はフェニル基を表し、炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基又はフェニル基は、ハロゲン原子又はアリール基で置換されていてもよい。一般式(5)及び(6)中、R 4 は炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基又はフェニル基を表し、これらの基はハロゲン原子又はアリール基で置換されていてもよい。]
    Figure 0005342492
    Figure 0005342492
    Figure 0005342492
    [一般式(7−1)、(7−2)又は(7−3)中、それぞれ、Xはホウ素原子又はアルミニウム原子を表す。Fはフッ素原子である。R 5 は下記一般式(8)で表される(置換)フェニル基又は下記一般式(9)で表される3級アルキル基を表し、それぞれ同一でも異なっていてもよい。]
    Figure 0005342492
    [一般式(8)中、Yは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基を表す。;kは0〜5の数を表し、kが2以上のとき、複数のYはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
    Figure 0005342492
    [一般式(9)中、R 6 、R 7 又はR 8 はそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基を表す。]
    y≦28.3×x-2×(100−z)/100 (1)
    [数式(1)中、xは単位mgKOH/gで表される水酸基価、yは単位meq/gで表される総不飽和度を表す。zは、(S)の重量を基準とするエチレンオキサイド含有量であり、0〜50重量%である。]
  2. 一般式(2)中、rが0である請求項に記載の軟質ポリウレタンスラブフォームの製造方法。
  3. 一般式(2)中の(AO)qの部分のうち、末端に位置するAの構造の40%以上が、一般式(6)で表される構造である請求項又はに記載のポリウレタンスラブフォームの製造方法。
  4. ポリオキシアルキレンポリオール(S)の水酸基価xが10〜115mgKOH/gである請求項1〜のいずれかに記載の軟質ポリウレタンスラブフォームの製造方法。
  5. ポリオキシアルキレンポリオール(S)の末端に位置する水酸基含有基の60%以上が一般式(1)で表される1級水酸基含有基である請求項1〜のいずれかに記載の軟質ポリウレタンスラブフォームの製造方法。
  6. ポリオキシアルキレンポリオール(S)の含有量が、ポリオール成分(A)の重量を基準として、30〜100重量%である請求項1〜のいずれかに記載の軟質ポリウレタンスラブフォームの製造方法。
  7. ポリオール成分(A)の水酸基価が20〜100mgKOH/gである請求項1〜のいずれかに記載の軟質ポリウレタンスラブフォームの製造方法。
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