JP5414903B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は、固定子として永久磁石を使用した回転電機に関するものである。
固定子として永久磁石を使用した回転電機にあっては、外部からの衝撃等によって永久磁石が破損した場合でも、その永久磁石の破片によって回転子としての電機子が回転不良にならないように配慮されているものがある。従来、この種の回転電機として、特許文献1に記載の回転電機の界磁装置が提案されている。特許文献1に記載の回転電機は、永久磁石の内径部(内周面)と円周方向の両側面を覆い薄板よりなる磁石カバーと、各永久磁石の間に介在して各永久磁石を円周方向に保持する保持部と各永久磁石の軸方向両端部に位置し永久磁石を軸方向に保持する環状部とにより構成される磁石ホルダとを備え、磁石カバーの円周方向の両端部に係止部を有し、磁石ホルダの保持部には磁石カバーの係止部と係合する係合部を有し、この係合部と磁石カバーの係止部との係合により、永久磁石と磁石カバーを内径方向に保持固定するようにしたものである。したがって、永久磁石が破損した場合であっても、磁石カバーにより永久磁石の内周面と円周方向の両側面が覆われているので、永久磁石の破片が電機子内に飛び出すことがなく、電機子が回転不良になることを防止している。
特開平9−322443号公報
特許文献1に記載の回転電機を構成する磁石カバーは、永久磁石と回転子としての電機子の間に設けられているが、この永久磁石と回転子とにより構成される回転電機の性能低下を抑制するために、磁石カバーは、例えば、厚さ0.1mm程度の非磁性体の薄板よりなるものである。それゆえ、磁石カバーが変形した場合には、回転子に接触する虞があった。また、磁石カバーに設けられた係止部と磁石ホルダの保持部に設けられた係合部との係合によって、磁石カバーの取付位置が決まることから、もし、磁石カバーの径方向の長さなどに寸法ばらつきが生じた場合、磁石カバーと磁石ホルダとの係合が不十分になったり、場合によっては、磁石カバーが磁石ホルダに係合しなくなり、磁石カバーが内径方向に移動して、回転子に接触する虞があった。磁石カバーの変形防止や磁石カバーの寸法ばらつきを抑制するには、磁石カバーの管理を厳密に行う等の施策が必要であり、製品のコストアップを招くという問題があった。
また、特許文献1の図5、図6には、磁石ホルダの保持部の内径側に設けた突出部により、永久磁石と磁石カバーの内径方向への位置を保持する回転電機が従来装置として挙げられているが、この従来装置は、係合部を有しておらず、磁石カバーが磁石ホルダの突出部に接触することで、磁石カバーおよび永久磁石を半径方向に固定するものであり、この突出部に永久磁石および磁石カバーの荷重が作用するため、突出部が変形して回転子に接触するという問題があった。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、永久磁石を使用した回転電機において、磁石カバーの変形や寸法ばらつきなどがあった場合であっても、磁石カバーなどが回転子に接触することがなく、永久磁石の破片や磁石カバーが回転子側に飛び出すことのない信頼性のより向上した回転電機を提供することを目的とする。
本発明に係る回転電機は、永久磁石の軸方向の両側面を覆う環状部と、隣り合う永久磁石の間にあって、前記永久磁石を周方向に保持する柱状部とを連結することにより構成される非磁性体の磁石ホルダを備え、この磁石ホルダの柱状部の周方向の両側面の外径側には、磁石カバーに設けた係止部と係合する係合部を設けるとともに、前記柱状部の周方向の両側面の内径側には、前記磁石カバーの内周面との間に間隙を有して、前記磁石カバーの内周面に向かって延出する第1の延出部を設けるようにしたものである。
本発明によれば、磁石ホルダを構成する柱状部は永久磁石を周方向に保持するものであって、この柱状部の周方向の両側面の外径側に、磁石カバーの係止部と係合する係合部を設けるとともに、前記柱状部の周方向の両側面の内径側には、前記磁石カバーの内周面との間に間隙を有して、前記磁石カバーの内周面に向かって延出する第1の延出部を設けたことにより、磁石カバーの変形や寸法ばらつきなどがあった場合であっても、磁石カバーなどが回転子に接触することがなく、永久磁石の破片や磁石カバーが回転子側に飛び出すことのない信頼性のより向上した回転電機を提供することができる。
本発明の実施の形態1に係るブラシ付きモータ1の断面図である。 本発明の実施の形態1に係るブラシ付きモータ1の永久磁石11の組み付け構成図である。 図2中の磁石ホルダ13の斜視図である。 本発明の実施の形態1に係るブラシ付きモータ1を軸方向から見た断面図である。 図4中の磁石ホルダ13の柱状部13a付近を拡大した図である。 図5中の磁石カバー12が変形したときの柱状部13a付近の拡大図である。 図5中の磁石カバー12の端面部12bの寸法ばらつきが生じたときの柱状部13a付近の拡大図である。 図1に示した磁石ホルダ13の変形例である磁石ホルダ43の柱状部43a付近の拡大図である。 図1に示した磁石ホルダ13の別の変形例である磁石ホルダ44の柱状部44a付近の拡大図である。 本発明の実施の形態1に係るブラシ付きモータ1を軸方向から見た際の、図4中の磁石カバー12(a)およびその変形例である磁石カバー33(b)の断面図である。 図2に示した磁石カバー12の変形例である磁石カバー34の斜視図である。 図2に示した磁石カバー12の別の変形例である磁石カバー35の斜視図である。 図12中の磁石カバー35を磁石ホルダ13に取り付けた際の側面図である。 図4に示した磁石カバー12の変形例である磁石カバー36の正面図(a)とそのV−V線に沿う断面図(b)である。 本発明の実施の形態2に係るブラシ付きモータの磁石ホルダ45の斜視図である。 図15中の磁石ホルダ45の側面図である。 本発明の実施の形態3に係るブラシ付きモータの磁石ホルダ46の斜視図である。 図17中の磁石ホルダ46の側面図である。 図17に示した磁石ホルダ46の変形例を示した図である。 本発明の実施の形態4に係るブラシ付きモータの永久磁石15の組み付け構成図である。 図20中の磁石ホルダ48の側面図である。 図21のVI−VI線に沿う断面図である。 図21中の磁石ホルダ48の柱状部13a付近を拡大した図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る回転電機の一つであるブラシ付きモータ1の断面図、図2は、本発明の実施の形態1に係るブラシ付きモータ1の永久磁石11の組み付け構成図、図3は、図2中の磁石ホルダ13の斜視図である。なお、以下各図において同一または相当部分には同一符号を付して説明する。
図1に示すように、ブラシ付きモータ1は、有底筒形状のヨーク10と、ヨーク10の内周面に沿って周方向に所定の間隔で配置される4つのフェライト等のセラミック系の永久磁石11と、各永久磁石11の内周側で回転する回転子20とを備える。永久磁石11の内周面と周方向側面によって形成される角部11aは、R形状となっており、その曲率半径はR3である。回転子20および整流子21は、シャフト22に固定されており、ヨーク10に設けられたベアリングケース部10aに保持されるリアベアリング23およびハウジング30に設けられたベアリングケース部30aに保持されるフロントベアリング24によって、シャフト22は回転自在に支持されている。なお、本発明の実施の形態1においては、永久磁石11の個数が4個の場合について示すが、永久磁石11の個数は4個に限らず、複数個であればよい。
各永久磁石11は、ステンレスなどの非磁性金属薄板よりなる磁石カバー12により、その内周面と周方向の両側面が覆われる。磁石カバー12は、図2に示すように、永久磁石11の内周面を保護する円弧部12aと永久磁石11の周方向の両側面を保護する端面部12bと端面部12bの両端部に折り曲げられた係止部12cとを有している。また、円弧部12a(磁石カバー12の内周面)と端面部12b(磁石カバー12の周方向側面)とによって形成される角部12dは、R形状となっており、その曲率半径はR2である。
また、永久磁石11は、非磁性体(例えば、樹脂製)の磁石ホルダ13によりヨーク10の内周面に保持される。磁石ホルダ13は、図2に示すように、隣り合う永久磁石11の間にあって、永久磁石11を周方向に圧入等により保持固定する柱状部13aと、各永久磁石11の軸方向の両側面を覆う環状部13bとが一体成形により連結されることで構成されている。磁石カバー12の係止部12cが磁石ホルダ13の係合部13cに係合することで、磁石カバー12は、磁石ホルダ13の柱状部13aと環状部13bよりなる空間に収納された後、磁石カバー12の円弧部12aによって永久磁石11の内周面が覆われるように、また、磁石カバー12の端面部12bによって永久磁石11の周方向の両側面が覆われるように、永久磁石11が挿入され、ヨーク10の内周面に取り付けられる(図1参照)。
図4は、本発明の実施の形態1に係るブラシ付きモータ1を軸方向から見た断面図、図5は、図4中の磁石ホルダ13の柱状部13a付近を拡大した図である。図5に示すように、柱状部13aのヨーク10側、すなわち、周方向の両側面の外径側には、磁石カバー12の係止部12cと係合する係合部13cが設けられている。また、柱状部13aの回転子20側、すなわち、周方向の両側面の内径側には、磁石カバー12の内周面に向かって延出する延出部13dが設けられている。この延出部13dと磁石カバー12の内周面との間には、間隙Dを有しており、通常は延出部13dが磁石カバー12に接触しない構造となっている。柱状部13aの周方向側面と延出部13dとによって形成される角部13eは、R形状となっており、その曲率半径はR1であり、R1、R2、R3の間には、R1<R2<R3の関係を満たすようになっている。また、柱状部13aの周方向側面と係合部13cとによって形成される角部13fは面取りされている。なお、磁石ホルダ13の係合部13cとヨーク10の内周面との間の隙間寸法はCである。
以上のように構成された本発明の実施の形態1に係るブラシ付きモータ1において、永久磁石11の保持固定は、磁石カバー12とヨーク10との間においてなされ、磁石カバー12の係止部12cが磁石ホルダ13の係合部13cに係合することによって、磁石カバー12の取付位置が決まり、磁石カバー12がこれ以上内径方向に移動することがなく、それゆえ、磁石カバー12が回転子20に接触することがなく、回転子20が回転不良になることを防止している。
そして、例えば、図6に示すように、磁石カバー12の円弧部12aの一部が大きく変形した場合、変形した箇所(図6のA部)が内径方向に移動するが、磁石ホルダ13の延出部13dに接触し、磁石カバー12がこれ以上内径方向へ移動することはなくなる。それゆえ、磁石カバー12が回転子20に接触することがなく、回転子20が回転不良になることを防止することができる。また、上記したように、永久磁石11は、磁石ホルダ13の柱状部13aによって周方向に保持固定され、永久磁石11の磁力によってヨーク10の内周面に保持固定されていることから、磁石カバー12が変形して、変形した箇所が磁石ホルダ13の延出部13dに接触した場合であっても、この延出部13dに永久磁石11の荷重が作用することはなく、延出部13dが変形することはない。それゆえ、延出部13dが回転子20に接触することがなく、回転子20が回転不良になることを防止することができる。したがって、磁石カバー12が変形した場合であっても、磁石カバー12および磁石ホルダ13に設けた延出部13dが回転子20に接触することがなく、回転子20が回転不良になることを防止することができる。磁石カバー12の円弧部12aの変形の程度が図6に示す場合に比べて小さい場合であれば、磁石カバー12の内周面と延出部13dとの間に間隙Dがあることから、間隙Dを設けた分、磁石カバー12が延出部13dに接触することはなく、間隙Dがない場合に比べて、延出部13dに作用する力を減らすことができる。
また、磁石カバー12の係止部12cの周方向の長さばらつきが生じると、係止部12cが係合する部分が徐々に減少し、係止部12cと係合部13cとの係合が浅くなるが、係止部12cと係合部13cとの係合を維持したまま、磁石カバー12は内径方向に移動する。そして、磁石カバー12の円弧部12aの、端面部12bの近くが磁石ホルダ13の延出部13dに接触するまで、磁石カバー12は内径方向に移動するが、このときであっても、係止部12cと係合部13cとの係合が維持されていれば、上記したように、磁石カバー12が回転子20に接触することはない。しかしながら、さらにばらつきが生じ、例えば、図7に示すように、係止部12cが係合部13cに係合しなくなった場合、磁石カバー12の円弧部12aの、端面部12bの近くが延出部13dに接触する位置(図7のB部参照)まで、磁石カバー12は内径方向に移動するが、磁石カバー12がこれ以上内径方向へ移動することはなくなる。それゆえ、磁石カバー12が回転子20に接触することがなく、回転子20が回転不良になることを防止することができる。また、上記したのと同じ理由により、磁石カバー12が磁石ホルダ13の延出部13dに接触した場合であっても、延出部13dが変形することはない。それゆえ、磁石カバー12および延出部13dが回転子20に接触することがなく、回転子20が回転不良になることを防止することができる。
以上のことから、磁石ホルダ13の延出部13dは磁石カバー12が延出部13dに接触した位置よりも内径方向へ移動しないように位置規制するものであって、磁石カバー12の内径方向への移動を抑制するストッパの役目を果たしているといえる。
また、上記したように、永久磁石11は、磁石ホルダ13の柱状部13aによって周方向に保持固定され、永久磁石11の磁力によってヨーク10の内周面に保持固定されていることから、磁石カバー12の円弧部12aの、端面部12bの近くが磁石ホルダ13に設けた延出部13dに接触した場合であっても、延出部13dが変形することはない。それゆえ、延出部13dが回転子20に接触することがなく、回転子20が回転不良になることを防止することができる。
以上のように、本発明の実施の形態1に係る回転電機は、筒状のヨーク10の内周面に沿って周方向に所定の間隔で配列される4個の永久磁石11と、前記各永久磁石11の内周面と周方向の両側面とを覆うとともに、前記両側面の外側に係止部12cを有する磁石カバー12と、前記各永久磁石11の軸方向の両側面を覆う環状部13bと、隣り合う永久磁石11の間にあって、前記永久磁石11を周方向に保持する柱状部13aとを連結することにより構成される非磁性体の磁石ホルダ13とを備え、前記柱状部13aの周方向の両側面の外径側には、前記磁石カバー12の係止部12cと係合する係合部13cを設けるとともに、前記柱状部13aの周方向の両側面の内径側には、前記磁石カバー12の内周面との間に間隙Dを有して、前記磁石カバー12の内周面に向かって延出する延出部13dを設けるように構成されているので、磁石カバー12の変形や寸法ばらつきが生じた場合であっても、磁石カバー12の変形箇所や磁石カバー12の円弧部12aの、端面部12bの近くが延出部13dに接触し、この延出部13dが磁石カバー12の内径方向への移動を抑制するストッパーの役目を果たし、磁石カバー12がこれ以上内径方向へ移動することがなくなることから、磁石カバー12が回転子20に接触することがなく、磁石カバー12が回転子20側に飛び出すことのない信頼性のより向上した回転電機を提供することができる。なお、磁石カバー12の内周面と延出部13dとの間に間隙Dがあることから、磁石カバー12の円弧部12aの一部が多少変形した場合であれば、間隙Dを設けた分、磁石カバー12が延出部13dに接触することはなく、間隙Dがない場合に比べて、延出部13dに作用する力を減らすことができる。
なお、本発明の実施の形態1によれば、既存の磁石ホルダ13に延出部13dを新たに設けるだけであることから、部品点数の増加もない。また、延出部13dは、樹脂製の磁石ホルダ13の柱状部13aであって、周方向の両側面の内径側の広い範囲に設けられるものである。それゆえ、磁石ホルダ13が樹脂成型される際、柱状部13aの周方向の両側面に内径側であって、その軸方向の両端にわたって均一に樹脂が充填されることで延出部13dが形成されることから、容易に延出部13dを形成することが可能である。
また、磁石ホルダ13の柱状部13aの周方向側面と延出部13dとによって形成される角部13eをR形状(曲率半径R1)としたので、延出部13aの根元部分、すなわち、延出部13dの角部13e付近の厚みをもたせて形成することができ、延出部13dの強度を向上させることができる。さらに、磁石カバー12の内周面(円弧部12a)と周方向側面(端面部12b)とによって形成される角部12dをR形状(曲率半径R2)とし、永久磁石11の内周面と周方向側面とによって形成される角部11aをR形状(曲率半径R3)として、各曲率半径R1、R2、R3が、R1<R2<R3の関係を満たすようにしたので、永久磁石11、磁石カバー12および磁石ホルダ13に形成された角部11a、12d、あるいは、角部12d、13e、各々の間に隙間が生じ、磁石カバー12の曲率半径R2にばらつきが生じた場合であっても、この磁石カバー12の曲率半径のばらつきを吸収することが可能である。
また、本発明の実施の形態1に係る回転電機において、図8に示すように、磁石ホルダ43の係合部43cとヨーク10の内周面との間の隙間寸法C1が、C1>C(図5参照)となるように、隙間寸法を大きくすることも可能である。このように、隙間寸法を大きくすることで、磁石カバー12'(図7に示した磁石カバー12、図8の点線参照)の係止部12'cは、ヨーク10の内周面に接触していたが、図8に示した磁石カバー12(図8の実線参照)の係止部12cは、ヨーク10の内周面に接触することもないので、ヨーク10からの荷重もかからず、隙間寸法C1により、磁石カバー12の寸法ばらつきを吸収することが可能である。
また、本発明の実施の形態1に係る回転電機においては、永久磁石11の角部11a、磁石カバー12の角部12dおよび磁石ホルダ13の角部13eがR形状とした場合について示したが、この場合に限らず、例えば、図9に示すように、永久磁石14の角部14a、磁石カバー32の角部32dおよび磁石ホルダ44の角部44eが角状であってもよい。このような角部14a、32d、44eを設けた場合であっても、磁石カバー32の変形や寸法ばらつきが生じた場合、延出部44d(第1の延出部)が磁石カバー32の内径方向への移動を規制するストッパーの役目を果たし、磁石カバー32が回転子20に接触することがなく、磁石カバー32が回転子20側に飛び出すことのない信頼性のより向上した回転電機を提供することができる。
なお、本発明の実施の形態1に係る回転電機においては、磁石カバー12の端面部12bの両端部に折り曲げられた係止部12cを有する場合(図10(a)参照)について示したが、この場合に限らず、永久磁石11の周方向の両側面の外側であればよく、例えば、図10(b)に示すような係止部33aを有するようにした場合であっても、磁石カバー33の係止部33aが磁石ホルダ13の係合部13cに係合することが可能であり、この係合によって、磁石カバー12の取付位置が決まり、磁石カバー12がこれ以上内径方向に移動することがなく、それゆえ、磁石カバー12が回転子20に接触することがなく、回転子20が回転不良になることを防止することが可能である。
また、本発明の実施の形態1に係る回転電機において、磁石カバー12の代わりに、図11に示す磁石カバー34を磁石ホルダ13に取り付けるようにしてもよい。図11に示す磁石カバー34は、その円弧部34aの軸方向の両端が磁石ホルダ13の環状部13bと平行方向に折り曲げられた端面部34bを有しており、磁石カバー34が箱状に形成されている。磁石カバー12の代わりに磁石カバー34を用いることにより、磁石カバー34の端面部34bが磁石ホルダ13の環状部13bの、永久磁石11を覆う方の側面と隙間なく重なり合うことから、永久磁石11が破損した場合であっても、永久磁石11の破片が回転子20側に飛び出すことはなく、さらに信頼性の向上した回転電機を提供することができる。
また、本発明の実施の形態1に係る回転電機において、磁石カバー12の代わりに、図12、図13に示す磁石カバー35を磁石ホルダ13に取り付けるようにしてもよい。図12、図13に示す磁石カバー35は、その円弧部35aの一方の側面の周方向中央部に、軸方向に突起する突起部35bが設けられている。磁石カバー12の代わりに磁石カバー35を用いることにより、磁石カバー35の突起部35bが磁石ホルダ13の環状部13bの内周面と重なり合い、磁石カバー35と環状部13bの、永久磁石11を覆う方の側面とが隙間なく重なり合うことから、永久磁石11が破損した場合であっても、永久磁石11の破片が回転子20側に飛び出すことはなく、さらに信頼性の向上した回転電機を提供することができる。
また、本発明の実施の形態1に係る回転電機において、磁石カバー12の代わりに、図14に示す磁石カバー36を磁石ホルダ13に取り付けるようにしてもよい。図14に示す磁石カバー36は、その円弧部36aの一方の側面に板バネ36bが設けられている。磁石カバー12の代わりに磁石カバー36を用いることにより、磁石ホルダ13に磁石カバー36を取り付ける際、磁石カバー36の板バネ36bの弾性変化にともない、磁石カバー36の軸方向に対して、磁石カバー36と磁石ホルダ13が隙間なく重なり合うことから、永久磁石11が破損した場合であっても、永久磁石11の破片が回転子20側に飛び出すことはなく、さらに信頼性の向上した回転電機を提供することができる。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、永久磁石を使用した回転電機において、磁石ホルダを構成する柱状部の周方向の両側面の内径側に第1の延出部を設けた場合について示した。これに対して実施の形態2では、実施の形態1において、磁石ホルダを構成する柱状部と環状部とが連結されることにより形成される角部の内径側に第2の延出部をさらに設けた場合について、図15、図16を用いて説明する。図15は、本発明の実施の形態2に係るブラシ付きモータを構成する磁石ホルダ45の斜視図、図16は、図15中の磁石ホルダ45を永久磁石11および磁石カバー12が挿入される方向(径方向)から見た側面図である。なお、本発明の実施の形態2に係るブラシ付きモータにおいて、図15に示した磁石ホルダ45以外の構成は、図1に示すブラシ付きモータ1と同じであるので、その詳細説明は省略する。
図15、図16において、磁石ホルダ45の柱状部13aと環状部13bとが連結されることによって形成される4箇所の角部45aの内径側には、磁石カバー12の内周面に向かって延出する延出部45b(第2の延出部)が設けられている。ここで、実施の形態1で述べたように、磁石カバー12は、磁石ホルダ13の柱状部13aと環状部13bによって形成される空間に挿入されることから、設計上、磁石カバー12の軸方向の長さは、磁石ホルダ13の柱状部13aの軸方向の長さよりもわずかに短くするのが一般的である。そして、磁石ホルダ13に磁石カバー12を取り付けた場合、磁石カバー12を取り付けた方向に対して、磁石カバー12と磁石ホルダ13の間に隙間が生じるため、例えば、永久磁石11が破損した場合、永久磁石11の破片がこの隙間より回転子20側に飛び出す虞があった。しかし、本発明の実施の形態2においては、磁石ホルダ45の柱状部13aと環状部13bとが連結されることによって形成される4箇所の角部45aの内径側に延出部45bを設けたことにより、磁石ホルダ45の延出部45bが磁石カバー12の円弧部12aと端面部12bによって形成される角部12d(図1参照)の軸方向の両端付近で、隙間なく重なり合うことから、永久磁石11が破損した場合であっても、永久磁石11の破片が回転子20側に飛び出すことはなく、さらに信頼性の向上した回転電機を提供することができる。
以上のように、本発明の実施の形態2に係る回転電機は、磁石ホルダ45の柱状部13aと環状部13bとが連結されることによって形成される角部45aの内径側に、磁石カバー12の内周面に向かって延出する延出部45bを設ける構成としたので、磁石ホルダ45の延出部45bが、磁石カバー12の角部12dの軸方向の両端付近で隙間なく重なり合うことから、永久磁石11が破損した場合であっても、永久磁石11の破片が回転子20側に飛び出すことはなく、さらに信頼性の向上した回転電機を提供することができる。
なお、本発明の実施の形態2によれば、磁石ホルダ45に延出部13dおよび45bを新たに設けるだけであることから、本発明の実施の形態1と同様、部品点数の増加もない。また、延出部45bは、樹脂製の磁石ホルダ45の柱状部13aと環状部13bによって形成される角部45aの内径側であって、柱状部13aの周方向の両側面の内径側に設けた延出部13dと同じ曲面上に設けられるものであるので、延出部13dおよび45bを含めた範囲を一つの型とすることが可能である。それゆえ、磁石ホルダ45が樹脂成型される際、本発明の実施の形態1で述べた磁石ホルダ13が樹脂成型される場合に比べて、樹脂が充填される範囲が、延出部13d、45bを含めた範囲にまで広がり、延出部45bが形成される角部45aの内径側にも均一に樹脂が充填されることで、延出部13dおよび45bが形成されることから、容易に延出部13dおよび45bを形成することが可能である。
また、本発明の実施の形態2に係る回転電機においては、4箇所の角部45aすべてに延出部45bを設けた場合について示したが、この場合に限らず、少なくとも1箇所以上の角部45aに延出部45bに設けてもよい。この場合、磁石ホルダ13の柱状部13aと環状部13bによって形成される空間に永久磁石11が挿入される面に対して、磁石ホルダ45の延出部45bを設けた箇所が、磁石カバー12の角部12dの軸方向の両端付近であって、この延出部45bに挿入される箇所に隙間なく重なり合うことから、永久磁石11が破損して、この破片がこの延出部45bを設けた箇所付近に飛んだ場合であれば、永久磁石11の破片が回転子20側に飛び出すことを防止することができる。
また、本発明の実施の形態2に係る回転電機においては、磁石カバー12の内周面に向かって軸方向に延出して延出部45bが設けられた場合について示し、この延出部45bと磁石カバー12の内周面との間の間隙の有無については示していないが、間隙を有してもよいし、延出部45bが磁石カバー12の内周面と接触するようにしてもよい。延出部45bが磁石カバー12の内周面に接触するようにすることで、磁石ホルダ45の係合部13cと磁石カバー12の係止部12cとの係合に加えて、磁石ホルダ45に設けた延出部45bによって、磁石カバー12を保持することが可能となり、磁石ホルダ45の保持力が向上する。
また、本発明の実施の形態2では、実施の形態1の記載と同様、磁石カバー12の代わりに、図11に示す磁石カバー34、または、図12に示す磁石カバー35、または、図14に示す磁石カバー36のいずれかを磁石ホルダ13に取り付けるようにしてもよい。磁石カバー12の代わりに、磁石カバー34〜36のいずれかを用いることにより、各々の磁石カバー(34、35、36)と磁石ホルダ13の一部が隙間なく重なり合うことから、永久磁石11が破損した場合であっても、この重なり合った部分については、永久磁石11の破片が回転子20側に飛び出すことはなくなり、信頼性のより向上した回転電機を提供することができる。
実施の形態3.
上記実施の形態2では、永久磁石を使用した回転電機において、磁石ホルダを構成する柱状部の周方向の両側面の内径側に第1の延出部を設け、磁石ホルダを構成する柱状部と環状部とが連結されることにより形成される角部の内径側に第2の延出部をさらに設けた場合について示した。これに対して実施の形態3では、実施の形態1において、環状部の、永久磁石を覆う方の側面の内径側に、磁石カバーの内周面に向かって軸方向に延出する第3の延出部をさらに設けた場合について、図17、図18を用いて説明する。図17は、本発明の実施の形態3に係るブラシ付きモータを構成する磁石ホルダ46の斜視図、図18は、図17中の磁石ホルダ46を永久磁石11および磁石カバー12が挿入される方向(径方向)から見た側面図である。なお、本発明の実施の形態3に係るブラシ付きモータにおいて、図17に示した磁石ホルダ46以外の構成は、図1に示すブラシ付きモータ1と同じであるので、その詳細説明は省略する。
図17、図18において、磁石ホルダ46の環状部13bの、永久磁石11を覆う方の2つの側面(例えば、図17の斜線で囲まれた部分、もう一方の環状部についても同様)の内径側には、磁石カバー12の内周面に向かって軸方向に延出する延出部46b(第3の延出部)が設けられている。ここで、実施の形態2で述べたように、磁石ホルダ45の柱状部13aと環状部13bとが連結されることによって形成される4箇所の角部45aの内径側に延出部45bを設けることで、この延出部45bが磁石カバー12の角部12dの軸方向の両端付近で重なり合うことから、この重なり合う部分については、永久磁石11の破片が回転子20側に飛び出すことを防止することができる。しかしながら、この延出部45bは、磁石カバー12の角部12dの軸方向の両端付近以外の箇所とは重ならず、例えば、環状部13bの周方向中央部では、磁石カバー12と磁石ホルダ45との間に隙間が生じるため、永久磁石11が破損した場合、永久磁石11の破片がこの隙間より回転子20側に飛び出す場合があった。これに対して、本発明の実施の形態3においては、磁石ホルダ46の環状部13bの、永久磁石11を覆う方の側面の内径側に延出部46bを設けたことにより、磁石ホルダ46の延出部46bが磁石カバー12の円弧部12aの軸方向両端で、隙間なく重なり合うことから、永久磁石11が破損した場合であっても、永久磁石11の破片が回転子20側に飛び出すことはなく、さらに信頼性の向上した回転電機を提供することができる。
以上のように、本発明の実施の形態3に係る回転電機は、環状部13bの、永久磁石11を覆う方の2つの側面の内径側に延出部46bを設ける構成としたので、磁石ホルダ46の延出部46bが磁石カバー12の円弧部12aの軸方向両端で、隙間なく重なり合うことから、永久磁石11が破損した場合であっても、永久磁石11の破片が回転子20側に飛び出すことはなく、さらに信頼性の向上した回転電機を提供することができる。なお、本発明の実施の形態3によれば、磁石ホルダ46に延出部13dおよび46bを新たに設けるだけであることから、本発明の実施の形態1と同様、部品点数の増加もない。
なお、本発明の実施の形態3に係る回転電機においては、環状部13bの、永久磁石11を覆う方の2つの側面の内径側に延出部46bを設けた場合について示したが、この場合に限らず、どちらか一方の側面の内径側に延出部46bを設けてもよいし、図19に示すように、環状部13bの一方の側面の内径側には、本発明の実施の形態3で示した延出部46bを設け、もう一方の側面については、本発明の実施の形態2で示したように、柱状部13aと環状部13bとによって形成される角部45aの内径側に延出部45b(第2の延出部)を設けるようにしてもよい。以上のように、磁石ホルダ47に延出部45b、46bを設けた場合、磁石ホルダ47の延出部を設けた箇所(45b、46b)が、磁石カバー12の角部12dあるいは円弧部12aの軸方向の両端で隙間なく重なり合うことから、永久磁石11が破損した場合であっても、永久磁石11の破片が延出部を設けた箇所付近に飛んだ場合は、回転子20側に飛び出すことを防止することができる。
また、本発明の実施の形態3に係る回転電機においては、磁石カバー12の内周面に向かって軸方向に延出して延出部46bが設けられた場合について示し、この延出部46bと磁石カバー12の内周面との間の間隙の有無については示していないが、間隙を有してもよいし、延出部46bが磁石カバー12の内周面と接触するようにしてもよい。延出部46bが磁石カバー12の内周面に接触するようにすることで、磁石ホルダ46の係合部13cと磁石カバー12の係止部12cとの係合に加えて、磁石ホルダ46に設けた延出部46bによって、磁石カバー12を保持することが可能となり、磁石ホルダ46の保持力が向上する。
また、本発明の実施の形態3では、実施の形態1の記載と同様、磁石カバー12の代わりに、図11に示す磁石カバー34、または、図12に示す磁石カバー35、または、図14に示す磁石カバー36のいずれかを磁石ホルダ13に取り付けるようにしてもよい。磁石カバー12の代わりに、磁石カバー34〜36のいずれかを用いることにより、各々の磁石カバー(34、35、36)と磁石ホルダ13の一部が隙間なく重なり合うことから、永久磁石11が破損した場合であっても、この重なり合った部分については、永久磁石11の破片が回転子20側に飛び出すことはなくなり、信頼性のより向上した回転電機を提供することができる。
実施の形態4.
上記実施の形態1〜3に係る回転電機において、永久磁石はヨークの内周面に沿って周方向に所定の間隔で配置されるものであればよく、その形状について言及していなかった。これに対して実施の形態4では、実施の形態1〜3において、永久磁石の径方向の厚みが、周方向両端部に比べて周方向中央部が厚い場合について、図20〜図23を用いて説明する。図20は、本発明の実施の形態4に係るブラシ付きモータを構成する永久磁石15の組み付け構成図、図21は、図20中の磁石ホルダ48を永久磁石15および磁石カバー12が挿入される方向(径方向)から見た側面図、図22は、図21のVI−VI線に沿う断面図で、磁石ホルダ48に磁石カバー37を取り付けた際の磁石カバー37が点線で示してある。また、図23は、図22中の磁石ホルダ48の柱状部13a付近の拡大図である。なお、本発明の実施の形態4に係るブラシ付きモータにおいて、図20に示した永久磁石15、磁石カバー37、磁石ホルダ48以外の構成は、図1に示すブラシ付きモータ1と同じであるので、その詳細説明は省略する。
永久磁石15は、上記実施の形態1で示したのと同様、フェライト等のセラミック系の永久磁石であるが、図20に示すように、磁石ホルダ48の軸方向から見た垂直断面の形状は、周方向中央部の厚みh1が周方向両端部の厚みh2よりも大きくなっている(h1>h2)。
図20、図21において、磁石ホルダ48の環状部13bの、永久磁石15を覆う方の面のうち、一方の側面の内径側には、磁石カバー37の内周面に向かって軸方向に延出する延出部48a(第3の延出部)が設けられており、もう一方の側面については、本発明の実施の形態2で示したように、磁石ホルダ48の柱状部13aと環状部13bとが連結されることによって2箇所の角部45aが形成されており、この角部45aの内径側には、磁石カバー12の内周面に向かって延出する延出部45b(第2の延出部)が設けられている。延出部48aの軸方向に延出する長さは、周方向に対して一定ではなく、図21に示すように、周方向両端部の長さa2に比べて周方向中央部の長さa1が短くなっている(a1<a2)。ここで、実施の形態3で述べたように、環状部13bの、永久磁石15を覆う方の面のうち、一方の側面の内径側に延出部48aを設けることで、磁石ホルダ48の延出部48aと磁石カバー37の円弧部37aの軸方向の端であって、この延出部48aを設けた側とが、隙間なく重なり合うことから、永久磁石15が破損した場合であっても、永久磁石15の破片が回転子20側に飛び出すことはなく、信頼性のより向上した回転電機を提供することができる。ここで、延出部48aの周方向両端部は柱状部13aに設けた延出部13dと連続して形成されていることから、その径方向への力に対して変形が小さい(剛性が大きい)が、延出部48aの周方向中央部は、上記の周方向両端部に比べて剛性が小さいため、延出部48aの軸方向に延出する長さが、周方向に対して一定の場合、延出部48aの周方向中央部が変形したり、破損する虞があった。しかし、本発明の実施の形態4においては、延出部48aの軸方向に延出する長さについて、周方向両端部の長さa2に比べて周方向中央部の長さa1を短くすることにより、延出部48aの周方向中央部の剛性が向上し、延出部48aの周方向中央部が変形することなく、さらに信頼性の向上した回転電機を提供することができる。
また、磁石カバー37は、図22に示すように、磁石ホルダ48に取り付けられる。このとき、磁石カバー37の内周面の周方向中央部と回転子20との間には空隙Gを、延出部13dの内周面の先端部と回転子20との間には隙間Sをそれぞれ有しており、隙間Sは空隙Gに比べてその寸法が大きくなっている(S>G)。そして、この磁石カバー37の円弧部37aによって永久磁石15の内周面が覆われるように、また、磁石カバー37の端面部12bによって永久磁石15の周方向の両側面が覆われるように、永久磁石15が挿入された結果、図22に示すような位置関係になる。ここで、空隙Gは回転電機の必要特性に応じて設定され、永久磁石15を覆う磁石カバー37が回転子20に接触しないようにクリアランスを設けて、設定されるものである。それゆえ、延出部13dの内周面の先端部と回転子20との間の隙間Sは、この空隙Gよりも大きくなるように設定する必要がある。したがって、S>Gであり、S=G+αとおく。また、ヨーク10および回転子20はともに同心円状に形成されていることから、ヨーク10から回転子20までの長さは、永久磁石15の周方向中央部と周方向両端部で、ともに一定であり、延出部13dの径方向の厚みに延出部13dと磁石カバー37の内周面との間の間隙を加えたものをD1(図23参照)とし、ヨーク10の内周面と永久磁石15の外周面との間の隙間および永久磁石15の内周面と磁石カバー37の外周面との間の隙間を除くと、ヨーク10から回転子20までの長さは、永久磁石15の周方向中央部においてはG+h1、周方向両端部においてはS+D1+h2で表される。ここで、上記したように、永久磁石15の軸方向から見た垂直断面の形状は、周方向中央部の厚みh1が周方向両端部の厚みh2よりも大きく、h1=h2+βとおくと、ヨーク10から回転子20までの長さは、G+(h2+β)=(G+α)+D1+h2で表され、これを整理すると、β=α+D1と表される。この式は、永久磁石15の径方向の厚みについて、周方向両端部の厚みh2が周方向中央部の厚みh1よりもβだけ薄くなるように構成し、この薄くなった分が、延出部13dの厚み、延出部13dと磁石カバー37の内周面との間の間隙D1、および延出部13dと回転子20との間のクリアランスを加えたものに等しいということを示しており、このように構成することで、磁石カバー37と回転子20との間のクリアランスを含めた空隙Gを確保しつつ、磁石ホルダ48に設けた延出部13dの強度を効果的に確保することが可能な回転電機を提供することができる。
以上のように、本発明の実施の形態4に係る回転電機は、環状部13bの、永久磁石11を覆う方の2つの側面の内径側に延出部48bを設け、この延出部48bの軸方向に延出する長さは、周方向両端部の長さa2に比べて周方向中央部の長さa1が短くなるように構成したので、延出部48bの周方向中央部の剛性が向上することから、延出部48aの周方向中央部が変形することなく、さらに信頼性の向上した回転電機を提供することができる。なお、本発明の実施の形態4によれば、磁石ホルダ48に延出部13d、45bおよび48bを新たに設けるだけであることから、本発明の実施の形態1と同様、部品点数の増加もない。
また、本発明の実施の形態4に係る回転電機においては、永久磁石15の径方向の厚さについて、周方向両端部の厚さh2に比べて周方向中央部の厚さh1が厚くなるように構成されるとともに、延出部13dの内周面の先端部と回転子20との間の隙間Sは、磁石カバー37の内周面の周方向中央部と回転子20との間の空隙Gにくべてその寸法が大きくなるように構成したので、磁石カバー37と回転子20との間のクリアランスを含めた空隙Gを確保しつつ、磁石ホルダ48に設けた延出部13dの強度を効果的に確保することが可能な回転電機を提供することができる。
また、本発明の実施の形態4に係る回転電機においては、磁石カバー37の内周面に向かって軸方向に延出して延出部46bが設けられた場合について示し、この延出部45b、46bと磁石カバー37の内周面との間の間隙の有無については示していないが、間隙を有してもよいし、延出部45b、46bが磁石カバー37の内周面と接触するようにしてもよい。延出部45b、46bが磁石カバー37の内周面に接触するようにすることで、磁石ホルダ48の係合部13cと磁石カバー37の係止部12cとの係合に加えて、磁石ホルダ48に設けた延出部45b、46bによって、磁石カバー37を保持することが可能となり、磁石ホルダ48の保持力が向上する。
また、本発明の実施の形態4では、実施の形態1の記載と同様、磁石カバー37の代わりに、図11に示す磁石カバー34、または、図12に示す磁石カバー35、または、図14に示す磁石カバー36のいずれかを磁石ホルダ13に取り付けるようにしてもよい。磁石カバー12の代わりに、磁石カバー34〜36のいずれかを用いることにより、各々の磁石カバー(34、35、36)と磁石ホルダ13の一部が隙間なく重なり合うことから、永久磁石11が破損した場合であっても、この重なり合った部分については、永久磁石11の破片が回転子20側に飛び出すことはなくなり、信頼性のより向上した回転電機を提供することができる。
1 ブラシ付きモータ(回転電機)、10 ヨーク、10a、30a ベアリングケース部、11、14、15 永久磁石、11a、12d、13e、14a、32d、44e、45a 角部、12、32、33、34、35、36、37 磁石カバー、12a、12'a、32a、34a、35a、36a、37a 円弧部、12b、12'b、34b 端面部、12c、12'c、33a 係止部、13、43、44、45、46,47、48 磁石ホルダ、13a、43a、44a 柱状部、13b 環状部、13c、43c 係合部、13d、44d 延出部(第1の延出部)、13f 角部(面取り部)、20 回転子(電機子)、21 整流子、22 シャフト、23 リアベアリング、24 フロントベアリング、30 ハウジング、35b 突起部、36b:板バネ、45b 延出部(第2の延出部)、46b、48a 延出部(第3の延出部)、C、C1 隙間寸法、D、D1 間隙、G 空隙、R1 角部13eの曲率半径、R2 角部12dの曲率半径、R3 角部11aの曲率半径、S 隙間。

Claims (6)

  1. 筒状ヨークの内周面に沿って周方向に所定の間隔で配置される複数個の永久磁石と、
    前記各永久磁石の内周面と周方向の両側面とを覆うとともに、前記両側面の外側に係止部を有する磁石カバーと、
    隣り合う永久磁石の間にあって、前記永久磁石を周方向に保持する柱状部と、前記各永久磁石の軸方向の両側面を覆う環状部とが連結されることにより構成される非磁性体の磁石ホルダとを備え、
    前記柱状部の周方向の両側面の外径側には、前記磁石カバーの係止部と係合する係合部を設けるとともに、前記柱状部の周方向の両側面の内径側には、前記磁石カバーの内周面との間に間隙を有して、前記磁石カバーの内周面に向かって延出する第1の延出部を設けたことを特徴とする回転電機。
  2. 磁石ホルダの柱状部と第1の延出部とによって形成される角部はR形状であって、
    前記角部の曲率半径R1、磁石カバーの内周面と周方向側面とによって形成される角部の曲率半径R2、および永久磁石の内周面と周方向側面とによって形成される角部の曲率半径R3が、R1<R2<R3の関係を有することを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 各永久磁石の内周側で回転する回転子をさらに備え、
    永久磁石は、その径方向の厚さが、周方向両端部に比べて周方向中央部が厚くなるように構成されるとともに、
    第1の延出部の内周面の先端部と前記回転子との間の隙間は、前記磁石カバーの内周面の周方向中央部と前記回転子との間の空隙に比べてその寸法が大きいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回転電機。
  4. 柱状部と環状部とが連結されることにより形成される各角部の内径側には、磁石カバーの内周面に向かって延出する第2の延出部をさらに設けたことを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の回転電機。
  5. 環状部の、永久磁石を覆う方の側面の内径側には、磁石カバーの内周面に向かって軸方向に延出する第3の延出部をさらに設けたことを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の回転電機。
  6. 第3の延出部の、磁石カバーの内周面に向かって軸方向に延出する長さが、周方向両端部に比べて周方向中央部が短くなるように構成されることを特徴とする請求項5に記載の回転電機。
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