JP7146387B2 - ロータユニット - Google Patents

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本発明は、電動モータに用いられるロータユニットに関する。
従来、電動モータを構成するロータと回転軸とを組み付ける方法として、圧入による方法が知られている。
例えば、特許文献1には、図10に示すような一対のエンドプレート200を介して、ロータ100とシャフト300とを組み付ける方法が提案されている。詳しくは、一対のエンドプレート200をロータ100の積層コア101の両側に配置して、各エンドプレート200の内輪(円筒部)200aを積層コア101の貫通穴101aに圧入し、次いで、各エンドプレート200の内輪200aにシャフト300を圧入することで、ロータ100とシャフト300を一体的に組み付けている。
特開2000-184645号公報
ところで、圧入によって二部品を結合する方法では、両部品間の圧入代の大きさを適切に設定することにより部品間の結合力を確保している。仮に、圧入代が大きすぎると、部品が圧入荷重に耐えられず変形したり破損したりする虞があり、反対に、圧入代が小さすぎると十分な結合力が得られなくなる。従って、圧入によってロータと回転軸とを結合する場合において、圧入代が適切に管理されておらず、結合力が十分でないと、急加速時や急制動時に生じる周方向の慣性モーメントに対して結合力が耐えきれず、ロータと回転軸との間で相対的な滑りが生じる。このような滑りの発生は、電動モータの回転位置制御の精度低下に繋がるため、適切な圧入代の管理が求められる。
また、結合力が十分でないと、外部からの負荷や衝撃等によってロータが軸方向にずれることもある。その場合、ロータが周辺部材と干渉することにより破損したり、ステータとロータとの間で生じる磁気回路が変化して電動モータの性能が低下したりすることが懸念される。このようなロータの軸方向のずれを防止する対策として、例えば、回転軸に止め輪を装着して、ロータの軸方向移動を規制する方法が考えられる。しかしながら、止め輪を装着する方法は、部品点数が増加することに加え、回転軸に止め輪を装着するための溝を形成しなければならないことから、高コスト化や重量の増加、軸方向サイズの増大を招く。
そこで、本発明は、回転軸とロータとの間での回転方向及び軸方向のずれ防止を、部品を追加することなく低コストで実現できるロータユニットを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、電動モータに用いられるロータユニットであって、ロータと、ロータの内周に挿入された回転軸とを備え、ロータの内周面と回転軸の外周面との間で係合して回転を規制する回り止め構造として、ロータの内周面に凸係合部が設けられると共に、回転軸の外周面に凸係合部と係合する凹係合部が設けられ、回転軸の凹係合部が設けられた軸方向領域の端部に、ロータの軸方向端部に接触するように加締められて回転軸に対するロータの軸方向移動を規制する加締め部を設けたことを特徴とする。
このように、本発明に係るロータユニットにおいては、回転軸に設けられた加締め部によってロータの軸方向移動を規制することができるので、止め輪等の部品を追加することなく回転軸とロータとの間での軸方向のずれを防止することが可能である。これにより、部品の追加に伴う高コスト化や重量の増加、軸方向サイズの増大を回避することができ、低コストで、軽量かつコンパクトなロータユニットを提供することができるようになる。
また、本発明に係るロータユニットにおいては、凹係合部が設けられた軸方向領域の端部に、加締め部が設けられた構成とすることで、加締め部を加締め加工する際に、凹係合部が加締め部の変形を許容するスリットとして機能することができる。これにより、加締め加工が行いやすくなると共に、別途スリットを設けなくてもよいので、低コスト化を図れる。
さらに、本発明に係るロータユニットにおいては、ロータと回転軸との間で、互いに係合する凸係合部と凹係合部とから成る回り止め構造が形成されているので、凸係合部と凹係合部との係合により、ロータと回転軸との間での周方向の滑りを確実に防止することができる。また、このような回り止め構造を採用することで、圧入による結合力だけで回り止めする場合のような圧入代の管理が不要になるので、部品の寸法管理も容易になる。
加締め部は、ロータの軸方向端部の内周縁を基点に外径方向に加締められて形成されることが好ましい。このようにすることで、ロータの軸方向長さにばらつきがあっても、各ロータに対して軸方向の隙間を作らず位置規制することができる。これにより、回転軸に対するロータの軸方向のずれを高精度に防止できるようになる。また、ロータの軸方向の位置ずれに伴うステータとロータとの間の磁気回路の変動を確実に防止できるようになり、性能の安定した信頼性の高い電動モータを提供できるようになる。
また、本発明は、電動モータに用いられるロータユニットであって、ロータと、ロータの内周に配置された回転軸と、ロータの内周面と回転軸の外周面との間に設けられてロータと回転軸とを連結する筒状の中間部材とを備え、中間部材の内周面と回転軸の外周面との間で係合して回転を規制する回り止め構造として、中間部材の内周面に凸係合部が設けられると共に、回転軸の外周面に凸係合部と係合する凹係合部が設けられ、回転軸の前記凹係合部が設けられた軸方向領域の端部に、中間部材の軸方向端部に接触するように加締められて回転軸に対する中間部材の軸方向移動を規制する加締め部を設けたことを特徴とする。
このように、本発明に係るロータユニットは、ロータと回転軸との間に中間部材を備えるものであってもよい。この場合も、回転軸に中間部材の軸方向移動を規制する加締め部を設けることで、止め輪等の部品を追加しなくても、回転軸と中間部材との間での軸方向のずれを防止できるようになり、低コストで、軽量かつコンパクトなロータユニットを提供することができるようになる。
また、この場合も、凹係合部が設けられた軸方向領域の端部に、加締め部が設けられた構成とすることで、凹係合部が加締め部の加締め変形を許容するスリットとして機能するため、加締め部の加締め加工が行いやすくなると共に、別途スリットを設けなくてもよいので、低コスト化を図れる。
さらに、中間部材と回転軸との間に、互いに係合する凸係合部と凹係合部とから成る回り止め構造が設けられていることで、中間部材と回転軸との間での周方向の滑りを確実に防止することができる。また、圧入による結合力だけで回り止めする場合のような圧入代の管理が不要になるので、部品の寸法管理も容易になる。
加締め部は、中間部材の軸方向端部の内周縁を基点に外径方向に加締められることが好ましい。このようにすることで、中間部材の軸方向長さにばらつきがあっても、各中間部材に対して軸方向の隙間を作らず位置規制することができる。これにより、回転軸に対する中間部材の軸方向のずれを高精度に防止できるようになる。また、ロータの軸方向の位置ずれに伴うステータとロータとの間の磁気回路の変動を防止できるようになり、性能の安定した信頼性の高い電動モータを提供できるようになる。
本発明によれば、部品を追加することなく低コストで、回転軸とロータとの間での回転方向及び軸方向のずれを防止することができる。
本発明の実施形態に係るロータユニットの斜視図である。 図1に示すロータユニットの縦断面図である。 図1に示すロータユニットの分解斜視図である。 図2中の二点鎖線で囲まれる部分を拡大して示す拡大断面図である。 軸方向長さが異なるロータに対する加締め部の加締め位置を示す図である。 本発明の他の実施形態に係るロータユニットの斜視図である。 図6に示すロータユニットの縦断面図である。 図6に示すロータユニットの分解斜視図である。 図7中の二点鎖線で囲まれる部分を拡大して示す拡大断面図である。 従来のロータと回転軸との組み付け構造を示す図である。
以下、添付の図面に基づき、本発明について説明する。なお、本発明を説明するための各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る電動モータ用のロータユニットの斜視図、図2は、図1に示すロータユニットの縦断面図である。また、図3は、図1に示すロータユニットの分解斜視図、図4は、図2中の二点鎖線で囲まれる部分を拡大して示す拡大断面図である。
図1~図3に示すように、本実施形態に係るロータユニット1は、ロータ2と、回転軸3とで構成されている。
ロータ2は、ロータユニット1が電動モータに適用された場合に、電動モータを構成するステータに対して対向するように配置され、コイルに電力が供給された際にステータとの間で生じる磁束の作用によって回転する部材である。具体的に、ロータ2は、軸方向に積層した複数の鋼板(例えば電磁鋼板等)で形成された環状のロータコア5と、ロータコア5の外周面に取り付けられた複数のマグネット6とで構成されている。ロータコア5の外周面には、各マグネット6の周方向両端面に係合する凸状の爪部5aが複数設けられている。一対の爪部5aの間にマグネット6を軸方向に挿入することで、マグネット6が一対の爪部5aによって外径方向に離脱しないように保持される。ただし、爪部5aでは、マグネット6の軸方向の移動は規制できないので、マグネット6の裏面に接着剤を塗布し、マグネット6をロータコア5の外周面に接着することで、マグネット6がロータコア5に対して軸方向に離脱しないようにしている。また、ロータコア5に対してマグネット6を接着する代わりに、各マグネット6の外周と軸方向両端面とを覆うようにカバー部材を設け、このカバー部材によってロータコア5に対するマグネット6の離脱を防止するようにしてもよい。
回転軸3は、金属製の中実体で構成され、ロータ2の内周に挿入(又は圧入)されている。回転軸3の外周面には、軸方向に延びる複数の凹係合部3aが設けられている。一方、ロータ2(ロータコア5)の内周面には、回転軸3に設けられた複数の凹係合部3aと対応するように軸方向に延びる複数の凸係合部2aが設けられている。この凹係合部3aと凸係合部2aとは、図2に示すように、回転軸3がロータ2内に挿入(又は圧入)されて組み付けられた状態で互いに係合し、これらの係合によってロータ2と回転軸3との間での周方向の回転が規制される。すなわち、凹係合部3a及び凸係合部2aは、互いに係合することにより、ロータ2の内周面と回転軸3の外周面との間で回転を規制する回り止め構造として機能する。
また、回転軸3の軸方向中間部には、外周面から外径方向に突出する鍔部3bが設けられている。鍔部3bは、図2に示すように、回転軸3がロータ2内に挿入された際に、ロータ2(ロータコア5)の軸方向端部に突き当たってロータ2に対する回転軸3の位置決めをする。また、このロータ2の端部とは反対側の端部に対しては、回転軸3に設けられた加締め部(軸方向規制部)3cが接触することで、回転軸3に対するロータ2の軸方向の移動を規制している。
図3に示すように、加締め部3cは、凹係合部3aが設けられた軸方向領域Aの端部(鍔部3b側とは反対側の端部)に設けられている。このように、凹係合部3aが設けられた軸方向領域Aの端部に加締め部3cが設けられていることで、加締め部3cは、凹係合部3aを介して周方向に隙間をあけて設けられている。
また、加締め部3cは、加締め加工される前は、ロータ2に対する回転軸3の挿入を妨げないように、図4の実線で示す状態となっている。すなわち、加締め加工前の加締め部3cは、凹係合部3aが設けられた軸方向領域Aの外周面と同一面状、あるいは外周面から外径方向に突出しないように形成されている。また、加締め部3cが設けられた端部には、周方向に渡って溝部3eが形成されている(図4参照)。回転軸3がロータ2内に挿入され、鍔部3bがロータ2の端部に突き当たって回転軸3が位置決めされた状態で、溝部3eに楔などを打ち込んで、加締め部3cを図4の点線に示すように外径方向に曲げ加工することで、加締め部3cによってロータ2の軸方向の移動が規制される。
このように、本実施形態に係るロータユニット1においては、回転軸3に設けられた加締め部3cによってロータ2の軸方向の移動を規制することで、止め輪等の部品を追加することなく回転軸3とロータ2との間での軸方向のずれを防止することが可能である。これにより、部品の追加に伴う高コスト化や重量の増加、軸方向サイズの増大を回避することができ、低コストで、軽量かつコンパクトなロータユニットを提供することができるようになる。
また、加締め部3cは、凹係合部3aが設けられた軸方向領域Aの端部に設けられていることで(図3参照)、加締め部3cの加締め加工時に、凹係合部3aが加締め部3cの外径方向への変形を許容するスリットとして機能する。このため、加締め部3cの加締め加工が行いやすくなる。また、凹係合部3aが、加締め部3cの変形を許容するスリットとしての機能を兼ねることで、別途スリットを設ける必要がなく、加工の手間を省くことができ、低コスト化を図れる。
また、上記のような加締め部3cによる位置規制は、止め輪を用いた位置規制よりも軸方向のガタを少なくすることができるため、位置規制精度が向上する。すなわち、止め輪の場合は、ロータコアに軸方向長さのばらつきがあることを考慮すると、ロータコアの軸方向長さが最大のときでも止め輪を装着できるように予め回転軸に装着用の溝を形成しておかなければならないところ、ロータコアの軸方向長さが短い場合は、止め輪とロータコアとの間に軸方向の隙間が生じ、ロータコアが軸方向にずれる可能性がある。
これに対して、加締め部3cの場合は、図5に示すように、ロータコア5の軸方向長さにばらつきがあっても(図5中の実線の場合と点線の場合)、それぞれのロータコア5の軸方向端部の内周縁P1又はP2を基点に加締め部3cが外径方向に加締められるので、各ロータコア5に対して軸方向の隙間を作らず位置規制することができる。これにより、回転軸に対するロータコアの軸方向のずれを高精度に防止することができるようになる。また、ロータの軸方向の位置ずれに伴うステータとロータとの間の磁気回路の変動を確実に防止できるようになり、性能の安定した信頼性の高い電動モータを提供できるようになる。
また、本実施形態に係るロータユニットにおいては、ロータ2と回転軸3との間で、互いに係合する凸係合部2aと凹係合部3aとから成る回り止め構造が形成されているので、ロータ2と回転軸3との間で周方向の滑りが発生するのを確実に防止できる。これにより、特にロータの回転位置を検知して電動モータを制御する構成においては、回転位置制御の精度が向上するので、信頼性が高まる。また、このような回り止め構造を採用することで、圧入による結合力だけで回り止めする場合のような圧入代(例えば数十ミクロンほど)の管理が不要になるので、部品の寸法管理も容易になる。
次に、本発明の他の実施形態に係るモータユニットについて説明する。
図6は、本発明の他の実施形態に係る電動モータ用のロータユニットの斜視図、図7は、図6に示すロータユニットの縦断面図である。また、図8は、図6に示すロータユニットの分解斜視図、図9は、図7中の二点鎖線で囲まれる部分を拡大して示す拡大断面図である。
図6~図9に示すロータユニットにおいては、図1~図4に示す上記ロータユニットとは異なり、ロータ2と回転軸3とが中間部材4を介して組み付けられている。
中間部材4は、樹脂製の筒状部材であり、ロータ2の内周面と回転軸3の外周面との間に設けられてロータ2と回転軸3とを連結している。詳しくは、中間部材4は、小円筒部4aと、小円筒部4aの外周側に配置され小円筒部4aよりも外径及び内径が大きい大円筒部4bと、小円筒部4aと大円筒部4bとの軸方向中間部にて径方向に延びてこれらを連結する円環部4cとを有する。
中間部材4の材料としては、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等のいわゆるエンジニアリングプラスチックと称される熱可塑性合成樹脂や、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)等の熱可塑性合成樹脂、あるいは、GF(ガラス繊維)やCF(炭素繊維)等の繊維状強化材が含有された熱可塑性合成樹脂が挙げられる。中間部材4の材料として、樹脂以外の金属材料等を用いることも可能であるが、中間部材4を樹脂製とすることで、軽量化を図れる。なお、中間部材4を樹脂材料で形成する場合は、中間部材4の回転トルクに対する強度(耐久性)の観点から、小出力の電動モータへの適用が望ましい。
図8に示すように、小円筒部4aの内周面には、軸方向に延びる複数の凸係合部4dが設けられている。一方、回転軸3の外周面には、小円筒部4aに設けられた複数の凸係合部4dと対応するように軸方向に延びる複数の凹係合部3aが形成されている。この凹係合部3aと凸係合部4dとは、図7に示すように、回転軸3が小円筒部4a内に挿入(又は圧入)されて組み付けられた状態で互いに係合し、これらの係合によって回転軸3と中間部材4との間での周方向の回転が規制される。すなわち、凹係合部3a及び凸係合部4dは、互いに係合することにより、回転軸3の外周面と中間部材4(小円筒部4a)の内周面との間で回転を規制する回り止め構造として機能する。
また、図8に示すように、大円筒部4bの外周面には、軸方向に延びる複数の凹係合部4eが設けられている。一方、ロータ2(ロータコア5)の内周面には、大円筒部4bに設けられた複数の凹係合部4eと対応するように軸方向に延びる複数の凸係合部2aが形成されている。なお、ロータ2は、上記実施形態と同様に、軸方向に積層した複数の鋼板(例えば電磁鋼板等)で形成された環状のロータコア5と、ロータコア5の外周面に取り付けられた複数のマグネット6とで構成されている。ロータコア5に設けられた凸係合部2aと中間部材に設けられた凹係合部4eとは、互いに係合することでロータ2と中間部材4との間での周方向の回転を規制する。すなわち、凸係合部2a及び凹係合部4eは、互いに係合することにより、ロータ2の内周面と中間部材4(大円筒部4b)の外周面との間で回転を規制する回り止め構造として機能する。
また、大円筒部4の軸方向両端部には、外径方向に突出する一対の突起部4fが全周に渡って設けられている。一対の突起部4fは、ロータ2(ロータコア5)の軸方向両端面に接触することで(図7参照)、中間部材4に対するロータ2の軸方向移動を規制し、ロータ2と中間部材4とが軸方向に分離するのを防止している。
回転軸3は、上記実施形態と同様に、凹係合部3aが設けられた軸方向領域Aの一端部に鍔部3bが設けられ、これとは反対の他端部に加締め部3cが設けられている。この場合、回転軸3が中間部材4の小円筒部4a内に挿入されると、回転軸3の鍔部3bが小円筒部4aの軸方向端部に突き当たることで、小円筒部4aに対する回転軸3の位置決めがなされる。そして、この状態で、加締め部3c近傍に設けられた溝部3e(図9参照)に楔などを打ち込んで、加締め部3cを図9の点線に示すように外径方向に曲げ加工することで、加締め部3cによって中間部材4の軸方向の移動が規制される。
このように、本実施形態においても、回転軸3に設けられた加締め部3cによって中間部材4の軸方向の移動を規制することで、止め輪等の部品を追加することなく回転軸3と中間部材4との間での軸方向のずれを防止することができる。これにより、低コストで、軽量かつコンパクトなロータユニットを提供することができるようになる。
また、本実施形態においても、加締め部3cは、凹係合部3aが設けられた軸方向領域Aの端部に設けられているため(図8参照)、凹係合部3aが加締め部3cの加締め変形を許容するスリットとして機能する。これにより、加締め部3cの加締め加工が行いやすくなると共に、別途スリットを設ける必要がないので、低コスト化を図れる。
また、本実施形態においても、加締め部3cが、中間部材4の軸方向端部の内周縁Q(図9参照)を基点に外径方向に加締められることで、中間部材4の軸方向長さにばらつきがあっても、各中間部材4に対して軸方向の隙間を作らず位置規制することができる。これにより、回転軸に対する中間部材の軸方向のずれを高精度に防止することができるようになる。また、中間部材の軸方向のずれに伴うロータのずれも防止できるようになるので、ステータとロータとの位置関係が軸方向にずれた場合に生じる磁気回路の変動を防止でき、性能の安定した信頼性の高い電動モータを提供できるようになる。
また、本実施形態に係るロータユニットにおいては、ロータ2と中間部材4との間と、回転軸3と中間部材4との間で、それぞれ凸係合部と凹係合部との係合による回り止め構造が設けられていることで、各部材間での周方向の滑りを確実に防止でき、信頼性が向上する。また、このような回り止め構造を採用することで、圧入による結合力だけで回り止めする場合のような圧入代の管理が不要になるので、部品の寸法管理も容易になる。
さらに、本実施形態では、ロータ2と中間部材4とが、インサート成型により一体に成型されている。ロータ2と中間部材4とが、インサート成型により一体に成型されていることで、これらを圧入により組み付ける場合に比べて、圧入代の管理が不要となる分、ロータと中間部材との寸法管理が容易になり、低コスト化を図れる。
また、本実施形態では、ロータ2の軸方向移動を規制する一対の突起部4fが、中間部材4と一緒にロータ2に対してインサート成型されていることで、止め輪を用いる場合よりも高精度に位置規制を行うことができる。すなわち、中間部材4と一緒にインサート成型される突起部4fの場合は、ロータ2(ロータコア5)の軸方向長さにばらつきがあったとしても、各ロータ2に対して隙間をあけずに突起部4fを成型することができるため、ロータ2に対して隙間が生じることのある止め輪に比べてロータ2を高精度に位置規制することが可能である。これにより、ステータとロータとの位置関係が軸方向にずれた場合に生じる磁気回路の変動を確実に防止できるようになり、性能の安定した信頼性の高い電動モータを提供できるようになる。また、一対の突起部4fを中間部材4と一体成型することで、止め輪等の専用の部材を別体で設ける必要がなくなり、部品点数を減らすことができるので、低コスト化を図れるようになる。
以上、本発明の実施形態に係るロータユニットについて説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことである。上記実施形態では、回転軸3とロータ2との係合部(凹係合部3a、凸係合部2a)、あるいは、回転軸3と中間部材4との係合部(凹係合部3a、凸係合部4d)、及び中間部材4とロータ2との係合部(凹係合部4e、凸係合部2a)が、それぞれ3箇所に設けられているが、このような係合部が設けられる箇所は1箇所でも複数箇所でもよい。
1 ロータユニット
2 ロータ
2a 凸係合部
3 回転軸
3a 凹係合部
4 中間部材
4d 凸係合部
4e 凹係合部
5 ロータコア
6 マグネット
A 凹係合部が設けられた軸方向領域
P1 ロータコアの軸方向端部の内周縁
P2 ロータコアの軸方向端部の内周縁
Q 中間部材の軸方向端部の内周縁

Claims (4)

  1. 電動モータに用いられるロータユニットであって、
    ロータと、前記ロータの内周に挿入された回転軸とを備え、
    前記ロータの内周面と前記回転軸の外周面との間で係合して回転を規制する回り止め構造として、前記ロータの内周面に凸係合部が設けられると共に、前記回転軸の外周面に前記凸係合部と係合する凹係合部が設けられ、
    前記回転軸の前記凹係合部が設けられた軸方向領域の端部に、前記ロータの軸方向端部に接触するように加締められて前記回転軸に対する前記ロータの軸方向移動を規制する加締め部を設け、
    前記加締め部が接触する前記ロータの端部とは反対側の端部に接触して前記ロータの軸方向移動を規制する鍔部が、前記回転軸に設けられ、
    前記回転軸は、前記鍔部が設けられている部分の内径側に空間部を有しない中実軸であり、
    前記回転軸の前記加締め部が設けられる部分の内径側に、前記加締め部を形成するための溝部を設けたことを特徴とするロータユニット。
  2. 前記加締め部は、前記ロータの軸方向端部の内周縁を基点に外径方向に加締められている請求項1に記載のロータユニット。
  3. 電動モータに用いられるロータユニットであって、
    ロータと、前記ロータの内周に配置された回転軸と、前記ロータの内周面と前記回転軸の外周面との間に設けられて前記ロータと前記回転軸とを連結する筒状の中間部材とを備え、
    前記中間部材の内周面と前記回転軸の外周面との間で係合して回転を規制する回り止め構造として、前記中間部材の内周面に凸係合部が設けられると共に、前記回転軸の外周面に前記凸係合部と係合する凹係合部が設けられ、
    前記回転軸の前記凹係合部が設けられた軸方向領域の端部に、前記中間部材の軸方向端部に接触するように加締められて前記回転軸に対する前記中間部材の軸方向移動を規制する加締め部を設け、
    前記加締め部が接触する前記中間部材の端部とは反対側の端部に接触して前記中間部材の軸方向移動を規制する鍔部が、前記回転軸に設けられ、
    前記回転軸は、前記鍔部が設けられている部分の内径側に空間部を有しない中実軸であり、
    前記回転軸の前記加締め部が設けられる部分の内径側に、前記加締め部を形成するための溝部を設けたことを特徴とするロータユニット。
  4. 前記加締め部は、前記中間部材の軸方向端部の内周縁を基点に外径方向に加締められている請求項3に記載のロータユニット。
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Citations (5)

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