JP5414895B2 - スライドファスナー - Google Patents

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Description

本発明は、一方の第1ファスナーストリンガーに設けられた第1開離嵌挿部材と、他方の第2ファスナーストリンガーに設けられた第2開離嵌挿部材と、第1ファスナーストリンガーのエレメント列に沿って摺動可能に取着されたスライダーとを有し、第1開離嵌挿部材のスライダー保持部に保持したスライダーに対して第2開離嵌挿部材を挿抜することにより開離嵌挿操作を行うことが可能なスライドファスナーに関する。
スライドファスナーの開離嵌挿具の使い易さを向上させるために、2種類の操作でスライドファスナーの開離嵌挿操作を行うことが可能なスライドファスナーが特開2008−43568号公報(特許文献1)に開示されている。
この特許文献1に記載されているスライドファスナー101は、図18〜20に示したように、左右のファスナーテープ102のテープ側縁部にエレメント列104が形成された一対の第1及び第2ファスナーストリンガー106a,106bと、第1及び第2ファスナーストリンガー106a,106bにおけるエレメント列104の一端部に固着された一対の第1及び第2開離嵌挿部材110,120と、エレメント列104に沿って摺動可能に配されたスライダー130とを備えている。
前記スライダー130は、上翼板と、下翼板と、上下翼板を連結する案内柱131と、上下翼板の左右側端縁に配された上下フランジ部132と、上翼板に取着された図示しない引手とを有している。また、スライダー130の後端側には後口が配され、案内柱131の両側には左右の肩口が配されている。更に、上下翼板間には、左右の肩口と後口とを連通する略Y字状のエレメント案内路133が形成されている。
前記第1開離嵌挿部材110は、一方(右側)のファスナーテープ102の表裏両面に形成されたスライダー保持部111と、スライダー保持部111から後方に延設された厚肉の枢止部112と、スライダー保持部111よりもテープ内方に形成された補強部113と、第2開離嵌挿部材120に対向する側面に配された凹溝部114とを有している。
前記枢止部112は、スライダー保持部111の後端からテープ後端部まで延設され、そのテープ後端部から第2開離嵌挿部材120側に向けて湾曲して形成されているため、正面視にて略J字形状を有している。また、この枢止部112は、第2開離嵌挿部材120の後述する被枢止部122を嵌入可能なように前方が開口する枢動空間115と、この枢動空間115に嵌入された被枢止部122を回転自在に係止する内周面116とを有している。更に、枢止部112の先端部には、枢止部112の内周面116から外周面に貫通させたスリット117が形成されている。
前記第2開離嵌挿部材120は、他方(左側)のファスナーテープ102の表裏両面に一体に形成された薄板状の嵌込板部121と、嵌込板部121の後端部に形成された被枢止部122と、嵌込板部121のテープ内側側縁に沿って形成された突条部123と、嵌込板部121の前端部にエレメント列104から連続するように形成された突起部124と、嵌込板部121の表面及び裏面に形成された窪み部125とを有している。
この第2開離嵌挿部材120において、嵌込板部121は平坦に形成されており、テープ表裏方向の板厚がスライダー130の上下フランジ部132間に設けられたテープ挿通間隙(テープ溝とも言う)の間隔よりも小さく形成されている。また、嵌込板部121には、テープ後端部から前方に向けて切り込まれた切欠き部126が設けられている。被枢止部122は、嵌込板部121の後端部に円柱状に形成されており、同被枢止部122のテープ表裏方向における厚さ寸法は、スライダー130の上翼板と下翼板間の間隔よりも小さく形成されている。
このような構成を有する特許文献1のスライドファスナー101では、左右の第1及び第2ファスナーストリンガー106a,106bを閉鎖する際に、第2開離嵌挿部材120を第1開離嵌挿部材110に係止させる係止操作を、以下に示す2種類の操作の中から任意に選択することができる。
最初に、第1の係止操作として、スライドファスナー101を閉鎖する際に、第2開離嵌挿部材120の被枢止部122を、スライダー130のエレメント案内路133に通すことなく、第1開離嵌挿部材110の側方から挿入することにより第1開離嵌挿部材110に係止させる操作について説明する。
この第1の係止操作を行う場合、先ず、スライダー130を第1開離嵌挿部材110に向けて摺動させ、同スライダー130をスライダー保持部111に保持する。次に、第2開離嵌挿部材120の被枢止部122を、図19に示したように、第1開離嵌挿部材110の枢止部112とスライダー130との間に形成された間隙を介して枢動空間115に挿入し、更に、その被枢止部122を枢止部112の内周面116に当接させる。これにより、第2開離嵌挿部材120を第1開離嵌挿部材110に係止させることができる。
続いて、被枢止部122を中心にして第2開離嵌挿部材120を第1開離嵌挿部材110に向けて回動させ、第2開離嵌挿部材120の嵌込板部121をスライダー130のテープ挿通間隙を介してエレメント案内路133内に挿入する。これにより、左右のエレメント列104が、安定した噛合が行えるように位置決めされる。
その後、嵌込板部121がスライダー130のエレメント案内路133内に挿入されている状態でスライダー130を上方に摺動させる。これによって、第2開離嵌挿部材120の嵌込板部121を第1開離嵌挿部材110の凹溝部114に嵌合させるとともに、左右のエレメント列104を噛合させてスライドファスナー101を閉鎖させることができる。
次に、第2の係止操作として、スライドファスナー101を閉鎖する際に、第2開離嵌挿部材120の被枢止部122を、スライダー130のエレメント案内路133を介して第1開離嵌挿部材110の枢動空間115に挿入することにより第1開離嵌挿部材110に係止させる操作について簡単に説明する。
この第2の係止操作を行う場合、先ず、前記第1の係止操作と同様に、スライダー130を第1開離嵌挿部材110に向けて摺動させ、同スライダー130をスライダー保持部111に保持する。次に、図20に示したように、第2開離嵌挿部材120の被枢止部122をスライダー130の肩口から挿入する。これにより、第2開離嵌挿部材120の被枢止部122は、スライダー130のエレメント案内路133を通過して第1開離嵌挿部材110の枢動空間115に挿入され、更に、枢止部112の内周面116に当接することにより、同枢止部112に係止される。
これにより、左右のエレメント列104が、安定した噛合が行えるように位置決めされる。その後、嵌込板部121をスライダー130のエレメント案内路133内に挿入した状態でスライダー130を上方に摺動させることによって、前記第1の係止操作と同様に、スライドファスナー101を閉鎖させることができる。
なお、特許文献1において、閉鎖させた状態のスライドファスナー101を開離させるときには、スライダー130を第1開離嵌挿部材110に向けて摺動してスライダー保持部111に保持させる。続いて、枢止部112に係止している第2開離嵌挿部材120の被枢止部122を、第1開離嵌挿部材110とスライダー130との間に形成された隙間を通過させて抜脱する、又は、スライダー130のエレメント案内路133を通過させて抜脱する。これにより、左右の第1及び第2ファスナーストリンガー106a,106bを分離することができる。
以上のように、特許文献1のスライドファスナー101は、上述の第1の係止操作と第2の係止操作の2種類の異なる操作を行うことが可能な構造を有しているため、スライドファスナー101の使用者は、スライドファスナー101を閉鎖させる際にどちらか一方の係止操作を任意に採用することができる。従って、同スライドファスナー101は、開離嵌挿操作の操作性に優れおり、誰にでも簡単に使いこなすことができるといった利点を有している。
特開2008−43568号公報
特許文献1に記載されているような2種類の異なる開離嵌挿操作を行うことが可能なスライドファスナー101は、第2開離嵌挿部材120の被枢止部122を第1開離嵌挿部材110の枢止部112に係止させて、第2開離嵌挿部材120を正規の位置に保持した状態で、スライダー130をファスナー閉鎖方向に移動させることにより、上述のように左右のエレメント列104を円滑に噛合させることができる。
一方、第2開離嵌挿部材120が第1開離嵌挿部材110に対して所定の正規の位置に係止されていない状態であっても、スライドファスナーの使用者が気付かない場合には、スライダー130を誤って操作してファスナー閉鎖方向に移動させることがあった。
具体的には、例えば第2開離嵌挿部材120の被枢止部122が第1開離嵌挿部材110の枢止部112に嵌め込まれてないものの、第2開離嵌挿部材120の突起部124がスライダー130のエレメント案内路133内に挿入された場合、使用者は誤ってスライダー130をファスナー閉鎖方向に移動させることがあった。
この場合、特許文献1のスライドファスナー101では、第2開離嵌挿部材120の被枢止部122が第1開離嵌挿部材110の枢止部112に係止されていない状態にあるにも関わらず、スライダー130がファスナー閉鎖方向に容易に摺動するため、左右のエレメント列104が不正に噛み合わせられてスライドファスナー101を閉鎖させることがあった。
しかし、このように被枢止部122が枢止部112に係止されていない状態でスライドファスナー101を閉鎖させても、第1開離嵌挿部材110と第2開離嵌挿部材120とが互いに分離しているため、同スライドファスナー101に対して、第1及び第2ファスナーストリンガー106a,106bを引き離す方向に引っ張る横引き力が与えられたときに、第1及び第2開離嵌挿部材110,120間でその横引き力に耐えることができない。従って、噛合状態にある左右のエレメント列104が第1及び第2開離嵌挿部材110,120側の端部から簡単に分離してしまい、スライドファスナー101に故障を生じさせるという問題があった。
更に、上述のように被枢止部122が枢止部112に係止されてない状態でスライダー130をファスナー閉鎖方向に摺動させる場合、第2開離嵌挿部材120の突起部124と第1ファスナーストリンガー106aのファスナーエレメントとの相対的な位置が合わせられていないため、両部材の位置関係がずれていることが多い。
このように突起部124と第1ファスナーストリンガー106aのファスナーエレメントとの位置がずれている場合、突起部124が第1ファスナーストリンガー106aのファスナーエレメントと適切に噛み合わないものの、使用者によってはスライダー130を強引に引っ張ってスライダー130を無理に摺動させてしまい、第1及び第2開離嵌挿部材110,120やファスナーエレメントに破損を生じさせることがあった。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであって、その具体的な目的は、第2開離嵌挿部材が第1開離嵌挿部材に対して正規の位置に係止されていない場合にスライダーを摺動させようとしても、エレメント列の噛合が妨げられ、第1及び第2開離嵌挿部材の位置ずれに起因して故障や破損が生じることのないスライドファスナーを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明により提供されるスライドファスナーは、基本的な構成として、左右のファスナーテープにエレメント列が形成された一対の第1及び第2ファスナーストリンガーと、前記第1及び第2ファスナーストリンガーにおける各エレメント列の一端部に固着された一対の第1及び第2開離嵌挿部材と、前記第1ファスナーストリンガーの前記エレメント列に沿って摺動可能に取着されたスライダーとを備え、前記スライダーは、案内柱と、前記案内柱に連結された上下翼板と、前記上下翼板の少なくとも一方の左右側縁に配されたフランジ部と、前記スライダーの左右側縁部に形成されたテープ挿通間隙とを有し、前記第1開離嵌挿部材は、前記スライダーを摺動端部で保持するスライダー保持部を有し、前記第2開離嵌挿部材は、前記スライダー保持部に保持された前記スライダーに対して、前記テープ挿通間隙を介してテープ幅方向に挿抜可能に構成されたスライドファスナーであって、前記第2開離嵌挿部材は、前記ファスナーテープに固着された板状の本体部と、前記本体部の前記エレメント列側の端部に配され、前記本体部より厚く形成された突起部とを有し、前記突起部は、前記第1開離嵌挿部材に対向する側に配された対向端部と、前記第1開離嵌挿部材に対向する側とは反対の側に配された側面部とを有し、前記突起部のテープ幅方向における寸法を第1寸法Aとし、前記突起部の前記側面部における前記エレメント列側とは反対側の後端部と前記第1開離嵌挿部材に対向する側の前記対向端部との間の寸法を第2寸法Bとし、前記スライダーの前記肩口側のエレメント案内路における前記案内柱と前記フランジ部との間の間隔に等しい寸法を第3寸法Cとしたとき、前記突起部は、第1寸法A<第3寸法C<第2寸法Bの関係を有してなることを最も主要な特徴とするものである。
本発明に係るスライドファスナーにおいて、前記側面部の前記後端部は、前記対向端部よりもテープ長さ方向の後方側の位置に配され、前記側面部の前記後端部と前記対向端部との間に斜面部が配されていることが好ましい。
また、本発明のスライドファスナーにおいて、前記スライダーが前記スライダー保持部に保持され、前記第2開離嵌挿部材が前記第1開離嵌挿部材に対して非正規位置で保持された場合、前記突起部の前記対向端部及び前記側面部が、前記スライダーの前記案内柱及び前記フランジ部にそれぞれ当接していることが好ましい。
一方、前記スライダーが前記スライダー保持部に保持され、前記第2開離嵌挿部材が前記第1開離嵌挿部材に対して正規位置で保持された場合、前記突起部が前記スライダーの前記案内柱又は前記フランジ部に当接していることが好ましい。
更に、本発明のスライドファスナーにおいて、前記スライダー保持部は、前記第2開離嵌挿部材と対向する側とは反対の側に突出する膨大部を有していることが好ましい。
本発明のスライドファスナーは、第1及び第2ファスナーストリンガーのエレメント列の一端部に一対の第1及び第2開離嵌挿部材が固着されており、第1開離嵌挿部材は、スライダーを摺動端部で保持するスライダー保持部を有している。
また、第2開離嵌挿部材は、ファスナーテープに固着された板状の本体部と、本体部のエレメント列側の端部(前端部)に配され、本体部よりテープ表裏方向に厚く形成された突起部とを有し、この突起部は、第1開離嵌挿部材に対向する側に配された対向端部と、第1開離嵌挿部材に対向する側とは反対の側に配されたテープ内方側の側面部とを有している。なお、突起部の対向端部とは、第1開離嵌挿部材に対向する側にテープ長さ方向に略平行な対向側面部が配されている場合には、その対向側面部におけるエレメント列側の端部(角部)をいう。
更に本発明のスライドファスナーでは、突起部のテープ幅方向における寸法を第1寸法Aとし、突起部におけるテープ内方側側面部の後端部と対向端部との間の寸法を第2寸法Bとし、スライダーの肩口側のエレメント案内路における案内柱とフランジ部との間の間隔に等しい寸法を第3寸法Cとした場合に、前記突起部は、第1寸法A<第3寸法C<第2寸法Bの関係を有するように構成されている。
このような突起部が第2開離嵌挿部材に配された本発明のスライドファスナーは、突起部の第2寸法Bがスライダーの第3寸法Cよりも大きく設定されているため、第2開離嵌挿部材が第1開離嵌挿部材に対して正規の位置からずれた位置(非正規位置)に係止された場合に、突起部がスライダーの案内柱とフランジ部とに引っ掛かるように構成されている。
これにより、第2開離嵌挿部材が上述のように非正規位置に保持されている場合にスライダーを摺動させようとしても、突起部がスライダーに引っ掛かってスライダーの摺動を妨げる。その結果、使用者は、第2開離嵌挿部材が非正規位置に保持されている状態でスライダーを誤って操作してもファスナー閉鎖方向に移動させることができなくなるため、左右のエレメント列が従来のように不正に噛み合わせられることを確実に防止できる。
即ち、本発明のスライドファスナーは、第2開離嵌挿部材が第1開離嵌挿部材に対して正規位置から外れて係止された場合に、左右のエレメント列を噛み合わせることができないように構成されている。このため、例えば従来のように不正に噛み合せられた左右のエレメント列が横引き力を受けて簡単に分離するといった問題や、スライダーが強引に引っ張られて第1及び第2開離嵌挿部材やファスナーエレメントに破損を生じさせるといった問題が発生することを防止できる。
一方、本発明のスライドファスナーは、突起部の第1寸法Aがスライダーの第3寸法Cよりも小さく設定されているため、第2開離嵌挿部材が第1開離嵌挿部材に対して正規の位置に係止された場合に、突起部がスライダーの案内柱とフランジ部との間を円滑に挿通可能なように構成されている。これにより、第2開離嵌挿部材が正規位置に係止されている場合にスライダーを閉鎖方向に摺動させることによって、左右のエレメント列を円滑に且つ適切に噛み合せて、スライドファスナーを安定して閉鎖させることができる。
本発明のスライドファスナーにおいて、突起部の側面部における後端部は、対向端部よりもテープ長さ方向の後方側の位置に配されており、また、側面部の後端部と対向端部との間には斜面部が配されている。これにより、例えば第2開離嵌挿部材を、第1開離嵌挿部材のスライダー保持部に保持されたスライダーに対して、テープ挿通間隙を介してテープ幅方向に挿入する場合、突起部に配された斜面部を利用して同突起部をスライダーのエレメント案内路内に円滑に導入することができる。
また、突起部がスライダーのエレメント案内路内に導入されたときに、突起部の前記後端部をスライダーのフランジ部に安定して当接させることができるため、第2開離嵌挿部材が第1開離嵌挿部材に係止されている状態を安定して維持することができる。更に、突起部の側面部が後方側に長く形成されていることにより、第2開離嵌挿部材が正規位置に係止されている状態でスライダーを閉鎖方向に摺動させることにより、突起部がスライダーの後口側に相対的に移動するとともに、同突起部に続く第2ファスナーストリンガーのエレメント列をスライダーのエレメント案内路内に円滑に挿通させることができる。
また、本発明のスライドファスナーは、スライダーがスライダー保持部に保持され、第2開離嵌挿部材が第1開離嵌挿部材に対して非正規位置で保持された場合、突起部の対向端部及びテープ内方側側面部が、スライダーの案内柱及びフランジ部にそれぞれ当接するように構成されている。これにより、第2開離嵌挿部材が非正規位置に保持されている場合に、突起部をスライダーの案内柱及びフランジ部に確実に引っ掛けることができるため、左右のエレメント列が不正に噛み合うことを確実に防止できる。
一方、本発明のスライドファスナーは、スライダーがスライダー保持部に保持され、第2開離嵌挿部材が第1開離嵌挿部材に対して正規位置で保持された場合、突起部がスライダーの案内柱又はフランジ部に当接するように、好ましくは案内柱に当接するように構成されている。これにより、第2開離嵌挿部材が正規位置に係止されている場合にスライダーを閉鎖方向に摺動させることによって、突起部をスライダーに引っ掛からせることなく、スライダーを円滑に摺動させることができる。
更に、本発明のスライドファスナーにおいて、前記スライダー保持部は、第2開離嵌挿部材と対向する側とは反対の側に突出する膨大部を有している。これにより、スライダー保持部にスライダーを保持したときに、スライダー保持部に膨大部が配されていない場合に比べて、スライダーをテープ長さ方向に対して第2開離嵌挿部材側に大きく傾斜させることができる。
そして、このようにスライダーを積極的に大きく傾斜させて保持することができれば、非正規位置で保持された第2開離嵌挿部材の突起部をスライダーの案内柱とフランジ部とに当接させたときに、突起部と案内柱の接触点と、突起部とフランジ部の接触点との間の距離を小さく縮めることができる。その結果、突起部のテープ長さ方向における寸法をより小さく設定することが可能となる。
図1は、本発明の実施例1に係るスライドファスナーを示す正面図である。 図2は、同スライドファスナーにおける第1及び第2開離嵌挿部材を示す斜視図である。 図3は、スライダーをスライダー保持部に保持した第1開離嵌挿部材と第2開離嵌挿部材とを示す正面図である。 図4は、第2開離嵌挿部材をスライダーの肩口から挿入する操作を模式的に説明する説明図である。 図5は、第2開離嵌挿部材が第1開離嵌挿部材に対して正規位置に保持された状態を示す模式図である。 図6は、第2開離嵌挿部材が第1開離嵌挿部材に対して非正規位置に保持された状態を示す模式図である。 図7は、図6に示したVII−VII線の矢視断面図である。 図8は、スライダーがスライダー保持部に保持されていない状態でスライダーを摺動させるときの様子を示す模式図である。 図9は、第2開離嵌挿部材の変形例を示す模式図である。 図10は、第2開離嵌挿部材の別の変形例を示す模式図である。 図11は、本発明の実施例2に係るスライドファスナーの第1開離嵌挿部材を示す正面図である。 図12は、同スライドファスナーにおいて、第2開離嵌挿部材が第1開離嵌挿部材に対して非正規位置に保持された状態を示す模式図である。 図13は、図12に示した状態からスライダーを閉鎖方向に摺動させたときのスライダーの動作を模式的に説明する説明図である。 図14は、本発明の実施例3に係るスライドファスナーの第1及び第2開離嵌挿部材を示す斜視図である。 図15は、同スライドファスナーにおける第2開離嵌挿部材のスライダー係脱部を第1スライダーの肩口側端部に係止する操作を説明する説明図である。 図16は、第2開離嵌挿部材を第1及び第2スライダーに挿し込んだ状態を示す模式図である。 図17は、第2スライダーを摺動させて左右のエレメント列を噛合した状態を示す模式図である。 図18は、従来のスライドファスナーの第1及び第2開離嵌挿部材を示す斜視図である。 図19は、従来のスライドファスナーにおける第1の係止操作を模式的に説明する説明図である。 図20は、従来のスライドファスナーにおける第2の係止操作を模式的に説明する説明図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、実施例を挙げて図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下で説明する各実施例に何ら限定されるものではなく、本発明と実質的に同一な構成を有し、かつ、同様な作用効果を奏しさえすれば、多様な変更が可能である。
例えば、以下の実施例では、右側のファスナーストリンガーの後端側に第1開離嵌挿部材が配され、左側のファスナーストリンガーの後端側に第2開離嵌挿部材が配されている場合について説明する。しかし、本発明は、これに限定されず、右側のファスナーストリンガーに第2開離嵌挿部材が配され、左側のファスナーストリンガーに第1開離嵌挿部材が配されている場合や、ファスナーストリンガーの前端側に第1及び第2開離嵌挿部材が配されている場合にも、同様に適用することができる。
また、以下の実施例では、ファスナーテープのテープ側縁部に複数の合成樹脂製のファスナーエレメントが射出成形されてエレメント列が形成されている。しかし、本発明では、ファスナーテープのテープ側縁部に、コイル状又はジグザグ状の連続ファスナーエレメントを縫着することによりエレメント列が形成されていても良く、或いは、金属製のファスナーエレメントを加締め加工して取着することによりエレメント列が形成されていても良い。
図1は、本発明の実施例1に係るスライドファスナーを示す正面図であり、図2は、同スライドファスナーにおける第1及び第2開離嵌挿部材を示す斜視図である。なお、以下の説明において、前後方向とは、スライドファスナーにおけるファスナーテープの長さ方向を指し、スライドファスナーを閉じるときのスライダーの摺動方向を前方とし、スライドファスナーを開くときのスライダーの摺動方向を後方とする。
また、左右方向とは、ファスナーテープのテープ幅方向を指し、スライドファスナーを正面側から見たときの左側及び右側をそれぞれ左方及び右方とする。上下方向とは、ファスナーテープのテープ面に直交するテープ表裏方向を指し、ファスナーテープに対してスライダーの引手が配される側を上方、その反対の側を下方とする。
本実施例1に係るスライドファスナー1は、左右のファスナーテープ3にエレメント列4が形成された一対の第1及び第2ファスナーストリンガー2a,2bと、右側の第1ファスナーストリンガー2aにおけるエレメント列4の後端部から連続的に配された第1開離嵌挿部材10(箱棒と呼ばれることもある)と、左側の第2ファスナーストリンガー2bにおけるエレメント列4の後端部から連続的に配された第2開離嵌挿部材20(蝶棒と呼ばれることもある)と、第1ファスナーストリンガー2aのエレメント列4に沿って摺動可能に取着されたスライダー30とを有している。
第1及び第2ファスナーストリンガー2a,2bは、それぞれ、ファスナーテープ3と、同ファスナーテープ3の対向するテープ側縁部に形成されたエレメント列4と、同エレメント列4の前端部に固着され、スライダー30が抜け出ることを防止する図示しない止具とを有している。左右のファスナーテープ3は、対向するテープ側縁に芯紐部3aを有している。
左右の各エレメント列4は、ファスナーテープ3の芯紐部3aを含むテープ側縁部(エレメント取付部)に一定の間隔をもって取着された複数の合成樹脂製のファスナーエレメント5により形成されている。各ファスナーエレメント5は、ファスナーテープ3に固着された胴部5aと、胴部5aからテープ外方に向けて延出し、前後方向に括れた形状を有する首部5bと、首部5bの先端に設けられた噛合頭部5cと、首部5bから前後方向に突出した肩部5dと、胴部5aからテープ内方側に向けて延在し、ファスナーテープ3に固着されたヒレ部5eとを有している。ファスナーエレメント5は、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、及びポリアミド等の合成樹脂材料を射出成形することによって、所定の形状に形成されている。なお、本発明において、ファスナーエレメント5の形状や大きさなどは特に限定されるものではない。
本実施例1におけるスライダー30は、従来から一般的に知られているものを使用することができる。具体的には、同スライダー30は、スライダー胴体31と図示しない引手とを有している。スライダー胴体31は、上翼板32と、下翼板33と、上下翼板32,33を前端部にて連結する案内柱34と、上下翼板32,33の左右側縁部から上下翼板32,33に対して直交する方向に配された上下フランジ部35と、上翼板32の上面に立設された引手取付柱36と、上翼板32に配された停止爪37とを有している。
また、スライダー胴体31の左右側縁部には、ファスナーテープ3を挿通させるテープ挿通間隙が上下フランジ部35間に形成されている。引手は、引手取付柱36に回動可能に取着されている。
このスライダー30の後端部には後口が配されており、スライダー30の前端側で且つ案内柱34の左右両側には肩口が配されている。また、同スライダー30には、上下翼板32,33と上下フランジ部35とにより包囲されたエレメント案内路38が形成され、このエレメント案内路38はスライダー30の後口と左右の肩口とを連通するように略Y字状に配されている。なお、本発明において用いられるスライダーは、例えば上翼板及び下翼板のうちの何れか一方の左右側縁部にフランジ部が配されているスライダーであっても良い。
第1ファスナーストリンガー2aに配された第1開離嵌挿部材10と第2ファスナーストリンガー2bに配された第2開離嵌挿部材20とは、それぞれ、エレメント列4の後端部から連続するようにファスナーテープ3のテープ表裏両面に跨って固着されている。また、第1及び第2開離嵌挿部材10,20は、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、及びポリアミド等の合成樹脂材料を射出成形することにより、ファスナーテープ3を中心にしてテープ表面側の形状とテープ裏面側の形状とが対称的となるように形成されている。
本実施例1において、第1開離嵌挿部材10は、ファスナーテープ3の表裏両面に形成されたスライダー保持部11と、スライダー保持部11から後方に延設され、段部15を介して厚肉に形成された枢止部12と、スライダー保持部11及び枢止部12からテープ内方側に延設された補強部13と、スライダー保持部11の第2開離嵌挿部材20に対向する対向側面及び枢止部12の内周面12bに設けられた凹溝部14とを有している。
前記スライダー保持部11は、テープ表裏方向における板厚(厚さ寸法)が、スライダー30のエレメント案内路38の厚さ寸法(即ち、上翼板32の内壁面と下翼板33の内壁面との間の間隔)よりも小さく、且つ、同スライダー30のテープ挿通間隙の間隔よりも大きくして形成されている。また、スライダー保持部11のテープ内方側の内側側縁部11aは、その長さ方向の中間部分が第2開離嵌挿部材20側に向かって凹むように湾曲しており、同スライダー保持部11の第2開離嵌挿部材20に対向する対向側縁部11bは、その長さ方向の中間部分が第2開離嵌挿部材20側に膨出するように湾曲している。
このスライダー保持部11は、スライダー30を後方(開離方向)に摺動させて段部15に当接させたときに、スライダー30のエレメント案内路38内に挿入されてスライダー30を段部15に当接させた状態で保持することができる。この位置がスライダー30の摺動の終端であることから、摺動端部と言うことができる。
また、スライダー保持部11は、スライダー30を保持したときに、スライダー保持部11の第2開離嵌挿部材20に対向する対向側縁部11bにスライダー30の案内柱34を当接させ、且つ、スライダー保持部11のテープ内方側の内側側縁部11aにスライダー30のフランジ部35を当接させることにより、スライダー30の姿勢を所定の方向に傾けることができる。
前記枢止部12は、段部15を介してスライダー保持部11よりも表裏方向に厚く形成されている。この枢止部12は、スライダー保持部11から後方に延設され、更にファスナーテープ3のテープ端部よりも後方の位置にて第2開離嵌挿部材20側に湾曲して形成されている。このため、同枢止部12は、正面側から見たときに略J字形状を呈している。この場合、枢止部12の湾曲させた先端部における外周面12aは、テープ長さ方向に対してファスナーテープ3側に傾くように傾斜して形成されている。
また、枢止部12は、第2開離嵌挿部材20の後述する被枢止部22を当接させて回転自在に係止する内周面12bを有するとともに、第1開離嵌挿部材10のスライダー保持部11にスライダー30を保持したときに、スライダー30の後口側端部と枢止部12との間に、第2開離嵌挿部材20の後述する被枢止部22を挿入可能な枢動空間16が形成されるように構成されている。
この場合、枢動空間16は、第2開離嵌挿部材20の被枢止部22を、スライダー30の後口側端部と枢止部12の湾曲させた先端部との間に形成される間隙を介して枢止部12の内周面12bに案内し、同内周面12bに第2開離嵌挿部材20の被枢止部22を係止可能なように形成されている。
前記補強部13は、第1開離嵌挿部材10のファスナーテープ3への固着強度を高めるために配されている。この補強部13のテープ表裏方向における厚さ寸法は、スライダー30のテープ挿通間隙の間隔よりも小さく設定されている。また、補強部13におけるスライダー保持部11側の側縁部には、窪み部17が設けられている。
スライダー保持部11及び枢止部12に設けられた凹溝部14は、第2開離嵌挿部材20の後述する本体部21を嵌合可能なように、同凹溝部14のテープ表裏方向における溝幅寸法が、第2開離嵌挿部材20の本体部21の板厚よりも大きく設定されている。また、枢止部12の内周面12bにて第2開離嵌挿部材20の被枢止部22を係止するために、凹溝部14のテープ表裏方向における溝幅寸法は、被枢止部22のテープ表裏方向における厚さ寸法よりも小さく設定されている。
本実施例1において、第2開離嵌挿部材20は、ファスナーテープ3の表裏両面に一体に形成された板状の本体部21と、本体部21の後端部における第1開離嵌挿部材10側の角部分に配された被枢止部22と、本体部21におけるテープ内方側の側縁部に沿って配された突条部23と、本体部21の前端部に配された突起部24とを有している。
第2開離嵌挿部材20の前記本体部21は、表面及び裏面が平坦な平板状に形成されており、本体部21のテープ表裏方向における厚さ寸法は、スライダー30の左右側縁部に形成されたテープ挿通間隙の間隔よりも小さく設定されている。また、この本体部21の厚さ寸法は、前述のように第1開離嵌挿部材10に設けた凹溝部14のテープ表裏方向における溝幅寸法よりも小さく設定されている。
前記被枢止部22は、本体部21の表面及び裏面から上方及び下方へ突出する円柱状に形成されている。この被枢止部22における上面と下面との間のテープ表裏方向における厚さ寸法は、スライダー30のテープ挿通間隙の間隔よりも大きく、且つ、同スライダー30のエレメント案内路38の厚さ寸法(即ち、上翼板32の内壁面と下翼板33の内壁面との間の間隔)よりも小さく設定されている。
前記突条部23は、本体部21よりも厚く形成されている。このような突条部23が本体部21におけるテープ内方側の側縁部に沿って形成されていることにより、第2開離嵌挿部材20の強度を向上させることができる。更に、この突条部23が配されていることにより、スライドファスナー1の使用者に対して第2開離嵌挿部材20を把持し易くすることができるため、スライドファスナー1の操作性を向上させることができる。
前記突起部24は、第2ファスナーストリンガー2bのエレメント列4から連続するように第2開離嵌挿部材20の本体部21に一体形成されている。この突起部24のテープ表裏方向における厚さ寸法は、被枢止部22と同様に、スライダー30のテープ挿通間隙の間隔よりも大きく、且つ、エレメント案内路38の厚さ寸法よりも小さく設定されており、例えばファスナーエレメント5の厚さ寸法と同じ大きさに設定されている。
本実施例1の突起部24は、略直角三角形状に形成された後端側の突起本体部24aと、突起本体部24aの前方側に配され、第1ファスナーストリンガー2aにおけるエレメント列4の最も後端側に配されたファスナーエレメント5(以下、このファスナーエレメント5を第1ファスナーエレメント5と記載する)と噛み合うことが可能な噛み合い部24bとを有している。
同突起部24における突起本体部24aは、テープ長さ方向に沿ってテープ内方側(第1開離嵌挿部材10に対向する側とは反対の側)に配される側面部24cと、直角三角形の斜辺に相当する斜面部24dとを有している。また、斜面部24dの第1開離嵌挿部材10に対向する側の端部に、直角三角形の1つの頂点に相当する対向端部(角部)24eが配されており、この対向端部(角部)24eは、斜面部24d側に少し膨らむように形成されている。更に、側面部24cと斜面部24dとの交点部分は、対向端部24eよりも後方側に配されており、面取りが施されたように曲面状に形成されている。
また、同突起部24における噛み合い部24bは、第2ファスナーストリンガー2bの最も後端側に配されたファスナーエレメント5と噛み合い部24bとの間で、第1ファスナーストリンガー2aの第1ファスナーエレメント5を噛み合わせることが可能に構成されている。この噛み合い部24bの前端縁には、第1ファスナーエレメント5の噛合頭部5cを嵌入する第1凹部24fと、第1ファスナーエレメント5の肩部5dを嵌入する第2凹部24gとが設けられている。
ここで、本実施例1のスライドファスナー1について、図3に示したように、突起部24のテープ幅方向における寸法(エレメント列4の軸線に直交する方向における突起部24の寸法)、言い換えると、突起部24の対向端部24eにおいて第1開離嵌挿部材10に対向する側縁と、同突起部24の側面部24cとの間の寸法(最小寸法)を第1寸法Aと規定する。
また、同突起部24における側面部24cの後端部と対向端部24eとの間の寸法を第2寸法Bと規定する。この場合、第2寸法Bの向きは、エレメント列4の軸線に対して左側(前端側が第1ファスナーストリンガー2aから離れる方向)に傾いた直線に直行する方向となる。更に、スライダー30の肩口側のエレメント案内路38における案内柱34とフランジ部35との間の最小間隔に等しい寸法を第3寸法Cと規定する。
上述のように第1寸法A〜第3寸法Cを規定した場合において、本実施例1の突起部24は、第1寸法A<第3寸法C<第2寸法Bの関係を有するように形成されている。即ち、突起部24が第1寸法A<第3寸法Cの関係を満たすことにより、後述するように第2開離嵌挿部材20が第1開離嵌挿部材10に対して正規の位置に保持された場合、スライダー保持部11に保持されているスライダー30を閉鎖方向に向けて摺動させたときに、突起部24をスライダー30に引っ掛からせることなく、スライダー30の案内柱34とフランジ部35との間に円滑に挿通させることができる。
一方、突起部24が第3寸法C<第2寸法Bの関係を満たすことにより、後述するように第2開離嵌挿部材20が第1開離嵌挿部材10に対して非正規の位置に保持された場合に、スライダー保持部11に保持されているスライダー30を閉鎖方向に向けて摺動させようとしても、突起部24がスライダー30の案内柱34とフランジ部35の両方に当接して引っ掛かるため、スライダー30の摺動を妨げることができる。
なお、本実施例1の突起部24は、第1及び第2ファスナーストリンガー2a,2bを平行に配置し、且つ、スライダー30を第1開離嵌挿部材10のスライダー保持部11に所定の方向に傾けた姿勢で保持したときに、第2寸法Bの向きと第3寸法Cの向きとが平行(略平行を含む)となるように構成されていることが好ましい。これにより、第2開離嵌挿部材20が非正規の位置に保持された場合に、突起部24がスライダー30の摺動をより確実に妨げることができる。
上記において、第2寸法Bは、側面部24cの後端部と対向端部24eとの間の寸法としているが、例えば、エレメント列4の軸線に対して左側に傾いた直線に直交し、且つ、側面部24cの後端部を通る仮想線上において、その側面部24cと反対の面側の端部を第1開離嵌挿部材10と対向する側の対向端部とした場合には、第2寸法Bは、その対向端部と、側面部24cの後端部との間の寸法とも表現できる。この対向端部は、前記側面部24cの後端部よりもエレメント列4に近い側(前側)に位置している。なお、その対向端部は、矩形状の角部に限らず、円弧状であっても良い。また、後述の図10に表すような面取りされた斜面状であっても良い。
更にここで、本実施例1のスライドファスナー1について、図3に示したように、突起部24の側面部24cと本体部21の前端側の第1開離嵌挿部材10に対向する対向側面部との間のテープ幅方向における寸法を第4寸法Dと規定する。また、ファスナーエレメント5のテープ幅方向における寸法を第5寸法Eと規定する。なおこの場合、第5寸法Eは、スライダー30のエレメント案内路38内を挿通するファスナーエレメント5のエレメント部分、即ち、ファスナーエレメント5のヒレ部5eを除いたエレメント部分のテープ幅方向における寸法である。更に、スライダー30のエレメント案内路38における後口側端部の幅寸法(後口側端部における左右側縁部に配されたフランジ部35間の寸法)を第6寸法Fと規定する。
上述のように第4寸法D〜第6寸法Fを規定した場合において、本実施例1の第2開離嵌挿部材20は、第4寸法D+第5寸法E>第6寸法Fの関係を有するように形成されている。第2開離嵌挿部材20が上述の第4寸法D〜第6寸法Fの関係を満たすことにより、後述するようにスライダー30が第1開離嵌挿部材10のスライダー保持部11に保持されてなく、第1ファスナーストリンガー2aのエレメント列4の途中で停止している状態において、第2開離嵌挿部材20をスライダー30のエレメント案内路38内に挿入した後に同スライダー30を閉鎖方向に摺動させようとしても、そのスライダー30の摺動を妨げることができる(図8を参照)。
更にこの場合、本実施例1のスライドファスナー1では、第2開離嵌挿部材20の突起部24が、第1寸法A+第5寸法E>第6寸法Fの関係を有するように形成されていることが好ましい。
これにより、第2開離嵌挿部材20の突起部24と、第1ファスナーストリンガー2aに配されている第1ファスナーエレメント5とが適切に噛み合わないことがあった場合に、突起部24及び第1ファスナーエレメント5がスライダー30のエレメント案内路38内で干渉して引っ掛かった状態となる。その結果、スライダー30の摺動が妨げられて、左右のエレメント列4が不正に噛み合わせられることを防止できる。
次に、本実施例1のスライドファスナー1を、第1及び第2ファスナーストリンガー2a,2bが互いに分離している状態から閉鎖する操作について、図面を参照しながら説明する。
先ず、図3に示したように、スライダー30を右側の第1ファスナーストリンガー2aに配された第1開離嵌挿部材10に向けて摺動させ、第1開離嵌挿部材10の段部15に当接させる。これにより、スライダー30が第1開離嵌挿部材10のスライダー保持部11に保持される。このとき、スライダー30の後口側端部と枢止部12との間には、第2開離嵌挿部材20の被枢止部22を挿入可能な枢動空間16が形成される
次に、左側の第2ファスナーストリンガー2bに配された第2開離嵌挿部材20の被枢止部22を、第1開離嵌挿部材10の枢止部12に形成された枢動空間16に案内し、その被枢止部22を枢止部12の内周面12bに当接させて係止させる。このとき、本実施例1のスライドファスナー1では、以下の2種類の係止操作のうちから一方の係止操作を任意に選択することができる。
第1の係止操作は、図4に矢印で示したように、第2開離嵌挿部材20の被枢止部22を、第1開離嵌挿部材10の側方(左側)から、枢止部12とスライダー30との間に形成された間隙に直接挿入する。これにより、被枢止部22を第1開離嵌挿部材10の枢動空間16に案内して、同被枢止部22を枢止部12の内周面12bに係止させることができる。また同時に、第2開離嵌挿部材20の本体部21を、スライダー30のテープ挿通間隙を介してエレメント案内路38内に挿入しながら、第1開離嵌挿部材10の凹溝部14に嵌入させることができる。
この場合、本実施例1のスライドファスナー1では、枢止部12の先端部側の外周面12aが、前述のようにテープ長さ方向に対してファスナーテープ3側に傾斜して形成されているため、第2開離嵌挿部材20の被枢止部22を、第1開離嵌挿部材10の側方から枢止部12とスライダー30との間の間隙に挿入させ易くすることができる。
次に、被枢止部22を上述のように枢止部12に係止させた後、被枢止部22を中心にして第2開離嵌挿部材20を第1開離嵌挿部材10に向けて回動させ、第2開離嵌挿部材20の本体部21を、スライダー30のテープ挿通間隙を介して、テープ幅方向に挿入させる。これにより、図5に示したように、第2開離嵌挿部材20の突起部24をスライダー30のエレメント案内路38内に挿入することができる。
なお、第2開離嵌挿部材20を第1開離嵌挿部材10に向けて回動させる場合、第2開離嵌挿部材20の突起部24がスライダー30のエレメント案内路38内に挿入される前に、スライダー30のフランジ部35の外面に当接する。
この場合、突起部24の斜面部24dがスライダー30のフランジ部35に当接しながら第2開離嵌挿部材20が回動することにより、第2開離嵌挿部材20が突起部24の斜面部24dに沿って相対的に前方側へ移動するため、突起部24がスライダー30のフランジ部35を容易に乗り越えることができる。更に、突起部24がスライダー30のフランジ部35を乗り越えた後、突起部24とフランジ部35との干渉が解除されて第2開離嵌挿部材20が相対的に後方へ移動することにより、被枢止部22が枢止部12に係止されている状態を回復することができる。
そして、上述のように被枢止部22が枢止部12に係止されている状態で突起部24がスライダー30のエレメント案内路38内に挿入されることによって、第2開離嵌挿部材20が、第1開離嵌挿部材10に保持されているスライダー30に対して位置決めされる。このため、第2開離嵌挿部材20は、結果的に、第1開離嵌挿部材10に対して左右のエレメント列4を適切に噛合させることが可能な正規位置に位置決めされることになる。
またこのとき、突起部24の側面部24cがスライダー30のフランジ部35に当接することにより、第2開離嵌挿部材20が正規位置に位置決めされた状態を安定して保持することができる。
一方、第2の係止操作は、図4に仮想線で示したように、第2開離嵌挿部材20の被枢止部22をスライダー30の肩口から挿入する。このとき、被枢止部22の厚さ寸法はスライダー30の上翼板32と下翼板33間の間隔よりも小さく形成されているため、被枢止部22をスライダー30のエレメント案内路38内に容易に挿入することができる。
エレメント案内路38内に挿入された被枢止部22は、エレメント案内路38を通過した後、スライダー30の後口から排出される。更に、スライダー30を通過した被枢止部22は、第1開離嵌挿部材10の枢止部12に案内されて枢止部12の内周面12bに係止される。
このとき、第2開離嵌挿部材20の被枢止部22をスライダー30のエレメント案内路38を介して枢止部12に係止させることにより、第2開離嵌挿部材20の本体部21を第1開離嵌挿部材10の凹溝部14に嵌入させるとともに、第2開離嵌挿部材20の突起部24をスライダー30のエレメント案内路38内に挿入することができる。
これにより、図5に示したように、第2開離嵌挿部材20が、第1開離嵌挿部材10に対して、左右のエレメント列4を適切に噛合させることが可能な正規位置に位置決めされるとともに、その位置決めされた状態を安定して保持することができる。
上述のように第1の係止操作又は第2の係止操作を行って第2開離嵌挿部材20を正規位置に位置決めして保持した後、スライダー30を閉鎖方向である上方に摺動させる。このとき、本実施例1のスライドファスナー1では、突起部24が前述のように第1寸法A<第3寸法Cの関係を満たしており、且つ、突起部24がスライダー30の案内柱34とフランジ部35との間を通過する際に第1寸法Aの向きと第3寸法Cの向きとを略平行にすることができる。
このため、突起部24をスライダー30に引っ掛からせることなく、スライダー30の案内柱34とフランジ部35との間に円滑に挿通させることができる。従って、左側のエレメント列4は、突起部24に導かれるようにしてスライダー30の肩口からエレメント案内路38に導入されるとともに、右側のエレメント列4もスライダー30の肩口からエレメント案内路38に導入されるため、エレメント案内路38内で左右のエレメント列4を円滑に噛み合わせることができ、それによって、スライドファスナー1を安定して閉鎖することができる。
一方、本実施例1のスライドファスナー1では、例えば上述の第1の係止操作を行う際において、被枢止部22を枢止部12に係止させた後に、第2開離嵌挿部材20の回動によって突起部24をスライダー30のエレメント案内路38内に挿入する際に、被枢止部22が枢止部12から偶然にも飛び出して、被枢止部22の係止状態が解除されてしまうことが考えられる。この場合、突起部24がスライダー30のエレメント案内路38内に挿入されても、図6に示すように、第2開離嵌挿部材20が、第1開離嵌挿部材10に対して正規位置から外れた非正規位置で保持されることがある。
また、上述の第2の係止操作を行う際において、使用者が第2開離嵌挿部材20の操作を誤って、第2開離嵌挿部材20の被枢止部22をスライダー30のエレメント案内路38に挿入せずに、第2開離嵌挿部材20の突起部24のみをスライダー30のエレメント案内路38内に挿入することがある。この場合にも、図6に示すように、第2開離嵌挿部材20が、第1開離嵌挿部材10に対して非正規位置で保持されることがある。
このように第2開離嵌挿部材20が非正規位置で保持されている場合、本実施例1のスライドファスナー1では、突起部24が前述のように第3寸法C<第2寸法Bの関係を満たしているため、スライダー保持部11に保持されているスライダー30を閉鎖方向に向けて摺動させようとしても、図6及び図7に示したように、突起部24がスライダー30の案内柱34とフランジ部35の両方に当接して引っ掛かり、スライダー30の摺動を妨げることができる。
特にこの場合、突起部24が、第2寸法Bの向きを第3寸法Cの向きと略平行となるよう姿勢でスライダー30のエレメント案内路38内に挿入されていることにより、突起部24がスライダー30の案内柱34とフランジ部35の両方に確実に当接する。即ち、突起部24の対向端部24eがスライダー30の案内柱34に当接し、側面部24cがスライダー30のフランジ部35に当接する。このため、スライダー30が閉鎖方向に摺動することが防げられる。
これにより、スライドファスナー1の使用者は、第2開離嵌挿部材20が非正規位置に保持されている状態のときには、スライダー30を誤って操作しようとしてもファスナー閉鎖方向に移動させることができないため、左右のエレメント列4が従来のように不正に噛み合わせられることを確実に防止できる。
その結果、例えば不正に噛み合せられた左右のエレメント列4が横引き力を受けて簡単に分離したり、また、スライダー30が強引に引っ張られて第1及び第2開離嵌挿部材10,20やファスナーエレメント5が破損したりするといった従来の問題を解消することができる。なお、上記の非正規位置とは、被枢止部22が枢止部12の内周面12aに係合する上記の正規位置にない状態(正規位置からずれている状態)のことである。
また、本実施例1のスライドファスナー1では、例えばスライドファスナー1を閉鎖する際に、スライダー30がスライダー保持部11に保持されてなく、第1ファスナーストリンガー2aのエレメント列4の途中で停止している状態において、使用者が誤って第2開離嵌挿部材20をスライダー30に挿入してスライダー30の摺動操作を行う場合が考えられる。
しかしこの場合、本実施例1のスライドファスナー1では、突起部24が前述のように第4寸法D+第5寸法E>第6寸法Fの関係を満たしているため、スライダー30を閉鎖方向に摺動させようとしても、図8に示したようにスライダー30の摺動を妨げることができる。
具体的に説明すると、この図8の状態では、スライダー30のエレメント案内路38内で第2開離嵌挿部材20の本体部21と第1ファスナーストリンガー2aに配されたファスナーエレメント5とが当接して第2開離嵌挿部材20の向きが強制的に傾けられる。このとき、第2開離嵌挿部材20の突起部24の姿勢もスライダー30のエレメント案内路38内で傾けられて、同突起部24がスライダー30の案内柱34とフランジ部35の両方に当接して引っ掛かるため、スライダー30の摺動を妨げることができる。
これにより、スライドファスナー1の使用者は、第1ファスナーストリンガー2aのエレメント列4の途中に際されている状態のスライダー30に第2開離嵌挿部材20を挿入しても、スライダー30を誤ってファスナー閉鎖方向に移動させることができなくなるため、左右のエレメント列4が不正に噛み合わせられることを防止できる。
なお、本発明において、第2開離嵌挿部材20に配される突起部24の形態は、突起部24が前述の第1寸法A<第3寸法C<第2寸法Bの関係を満たしていれば、実施例1で説明した形態に限定されるものではなく、任意に変更することが可能である。例えば図9に変形例を示したように、第2開離嵌挿部材40の突起部44を前後の2つの部分に分割して形成することも可能である。
また、例えば図10に別の変形例を示したように、第2開離嵌挿部材45の突起部49を、正面側から見たときに略矩形状を呈するように形成することも可能である。
この別の変形例に係る突起部49は、テープ長さ方向に沿ってテープ内方側に配された側面部49cと、テープ長さ方向に沿って第1開離嵌挿部材10に対向する側に配された対向側面部49hとを有している。この場合、同突起部49の第2寸法Bは、突起部49のテープ内方側の側面部49cにおける後端部と、突起部49の対向側面部49hにおけるエレメント列4側に配された対向端部(角部)49eとの間の寸法(即ち、略対角線上の端部までの寸法)として規定される。ここで、対向端部49eは、対向側面部49cにおける後端部よりもエレメント列4に近い側(前側)に位置している。
図9又は図10に示したような突起部44,49を有するスライドファスナーであっても、上記実施例1に係るスライドファスナー1と同様の効果を得ることができる。
更に、上記実施例1においては、第2開離嵌挿部材20の突起部24が、ファスナーテープ3の表面側と裏面側とに対称的に形成されているが、本発明における突起部は、第2開離嵌挿部材におけるファスナーテープの表面側又は裏面側のみに形成されていても良い。
また、上記実施例1のスライドファスナー1は、第2開離嵌挿部材20の被枢止部22を第1開離嵌挿部材10の側方から挿入して枢止部12に係止させる第1の係止操作と、第2開離嵌挿部材20の被枢止部22をスライダー30のエレメント案内路38内を通過させて第1開離嵌挿部材10の枢止部12に係止させる第2の係止操作とを任意に選択してスライドファスナー1を閉鎖することが可能に構成されている。しかし、本発明は、第1の係止操作と第2の係止操作の何れか一方のみを行うことしかできないように構成されたスライドファスナーに対しても適用でき、上述の実施例1と同様の効果を得ることができる。
図11は、本発明の実施例2に係るスライドファスナーの第1開離嵌挿部材を示す正面図である。
本実施例2におけるスライドファスナー6は、前述の実施例1におけるスライドファスナー1に対して、第1開離嵌挿部材50に膨大部58が配されていること以外については、基本的に同じ構成を有している。従って、本実施例2のスライドファスナー6において、前述の実施例1にて説明した部材及び部位と同様の構成を有するものについては、同じ符号を用いて表すことによってその説明を省略することとする。
本実施例2における右側の第1ファスナーストリンガー2aに配された第1開離嵌挿部材50は、図11に示したように、ファスナーテープ3の表裏両面に形成されたスライダー保持部51と、スライダー保持部51から後方に延設され、段部55を介して厚肉に形成された枢止部52と、スライダー保持部51及び枢止部52からテープ内方側に延設された補強部53と、スライダー保持部51の第2開離嵌挿部材20に対向する対向側面及び枢止部52の内周面52bに設けられた凹溝部54と、スライダー保持部51の後端部(枢止部52側の端部)に配された膨大部58とを有している。
本実施例2のスライダー保持部51は、前述の実施例1と同様に、テープ表裏方向における厚さ寸法が、スライダー30のエレメント案内路38の厚さ寸法よりも小さく、且つ、同スライダー30のテープ挿通間隙の間隔よりも大きくして形成されており、スライダー30を段部55に当接させたときに同スライダー30を保持できるように構成されている。
また、このスライダー保持部51の第2開離嵌挿部材20に対向する対向側縁部は、長さ方向の中間部分が第2開離嵌挿部材20側に膨出するように湾曲しているものの、スライダー30を後述するようにスライダー保持部51に傾けて保持したときに(図12を参照)、スライダー30の案内柱34とスライダー保持部51とが互いに干渉することを防ぐために、スライダー保持部51の対向側縁部の一部に切欠き部51cが設けられている。
本実施例2の枢止部52は、段部55を介してスライダー保持部51よりもテープ表裏方向(上下方向)に厚く形成されており、正面側から見たときに略J字形状を呈する。この枢止部52は、第2開離嵌挿部材20の被枢止部22を当接させて回転自在に係止する内周面52bを有する。
また、同枢止部52の表面(上面)には、被枢止部22を係止する位置を分かり易く表示する目印として三角形のマーク59が付されている。更に、枢止部52は、スライダー保持部51にスライダー30を保持したときに、第2開離嵌挿部材20の被枢止部22を挿入可能な枢動空間56が形成されるように構成されている。
本実施例2の膨大部58は、スライダー保持部51からテープ内方側に突出して形成されており、この膨大部58の厚さ寸法は、スライダー保持部51と同じ厚さ寸法に設定されている。
この膨大部58がスライダー保持部51の後端部に配されていることにより、スライダー保持部51にスライダー30を保持したときに、図12に示したように、膨大部58がスライダー30の後口側のフランジ部35に当接して、スライダー30の姿勢を第2開離嵌挿部材20側に所定の角度で傾けることができる。特に本実施例2の場合、スライダー保持部51に保持されたスライダー30は、膨大部58によって、テープ長さ方向に対して、前述の実施例1の場合よりも大きな角度で第2開離嵌挿部材20側に傾けられる。
ここで、図12に示したように、第2開離嵌挿部材20が第1開離嵌挿部材50に対して非正規位置に保持されたときに、突起部24の対向端部24eとスライダー30の案内柱34が当接する部分を接触点P1と規定し、突起部24の側面部24cにおける後端部とスライダー30のフランジ部35が当接する部分を接触点P2と規定する。
この場合、スライダー保持部51にスライダー30を保持したときに、上述のようにスライダー30が第2開離嵌挿部材20側に大きく傾けられることにより、接触点P1と接触点P2との間のテープ長さ方向における間隔を、例えば前述の実施例1に係るスライドファスナー1と比べて短くすることができる。
これにより、第2開離嵌挿部材20に配される突起部24のテープ長さを前述の実施例1に係るスライドファスナー1よりも短く設定することが可能となるため、例えばスライドファスナー6における見栄えの向上や製造コストの削減等を図ることができる。
なお、本実施例2のスライドファスナー6では、第2開離嵌挿部材20が第1開離嵌挿部材50に対して正規位置で保持されている場合に、スライダー保持部51に保持されているスライダー30を閉鎖方向に摺動させることにより、前述の実施例1と同様に、左右のエレメント列4を噛合させてスライドファスナー6を円滑に閉鎖することができる。
一方、第2開離嵌挿部材20が第1開離嵌挿部材50に対して非正規位置で保持されている場合には、スライダー保持部51に保持されているスライダー30を閉鎖方向に向けて摺動させようとしても、図13に示したように、突起部24がスライダー30の案内柱34とフランジ部35の両方に当接して引っ掛かるため、スライダー30の摺動を妨げることができる。従って、左右のエレメント列4が不正に噛み合わせられることを防止できる。
図14は、本発明の実施例3に係るスライドファスナーの第1及び第2開離嵌挿部材を示す斜視図である。
本実施例3におけるスライドファスナー61は、エレメント列64が形成された一対の第1及び第2ファスナーストリンガー62a,62bと、右側の第1ファスナーストリンガー62aにおけるエレメント列64の後端部から連続して配された第1開離嵌挿部材70と、左側の第2ファスナーストリンガー62bにおけるエレメント列64の後端部から連続して配された第2開離嵌挿部材80と、第1ファスナーストリンガー62aのエレメント列64に沿って摺動可能に取着された一対の第1及び第2スライダー90a,90bとを有している。
ここで、第1スライダー90aは、後述する止具側に配される上開き用スライダー(所謂、上スライダー)として使用され、第2スライダー90bは、第1開離嵌挿部材70側に配される下開き用のスライダー(所謂、下スライダー)として使用される。このため、本実施例3のスライドファスナー61は、所謂逆開きスライドファスナーとして構成されている。
第1及び第2ファスナーストリンガー62a,62bは、それぞれ、ファスナーテープ63と、同ファスナーテープ63のテープ側縁部に形成されたエレメント列64とを有している。この場合、左右の各ファスナーテープ63は、対向するテープ端縁に芯紐部63aを有している。
第1及び第2ファスナーストリンガー62a,62bでは、ファスナーテープ63の芯紐部63aを含むテープ側縁部に沿って、複数の合成樹脂製のファスナーエレメント65が射出成形により取着されてエレメント列64が形成されている。なお、本実施例3におけるファスナーエレメント65は、前述の実施例1におけるファスナーエレメント5からヒレ部5eが取り除かれた形態で構成されている。また、ファスナーテープ63の後端部におけるテープ表裏面には、樹脂製フィルムを貼着することにより補強部66が形成されている。
右側の第1ファスナーストリンガー62aに配された第1開離嵌挿部材70は、エレメント列64の後端部から連続してファスナーテープ63のテープ表裏両面に跨って固着されている。
この第1開離嵌挿部材70は、ファスナーテープ63に固着された第1本体部71と、第1本体部71の後端部に配されたスライダー保持部72と、第1本体部71の上面側に形成され、第2開離嵌挿部材80の後述する係止凸部83を嵌入可能な係止凹部73と、第1本体部71の上面側に形成され、第2スライダー90bの停止爪97を収容することが可能な収容凹部74と、第1本体部71の第2開離嵌挿部材80に対向する対向側面から突出した補助係止部75とを有している。
第1開離嵌挿部材70におけるスライダー保持部72は、第2スライダー90bの上下翼板に当接可能なように、第1本体部71よりも上下方向の寸法(厚さ寸法)が大きく形成されている。このスライダー保持部72は、第2スライダー90bを当接させることにより第2スライダー90bの摺動を停止させる摺動端部を構成している。
この場合、スライダー保持部72は、第2スライダー90bを当接させて停止させることにより、第2スライダー90bを第1ファスナーストリンガー62aに保持することができ、また、スライダー保持部72に保持された第2スライダー90bに第1スライダー90aを当接させて停止させることにより、第1スライダー90aを第1ファスナーストリンガー62aに保持することができる。この位置が、第1及び第2スライダー90a,90bの摺動の終端であることから、摺動端部と言うことができる。
係止凹部73は、第2開離嵌挿部材80に対向する対向側面からテープ内方側に向けて凹設されている。この場合、係止凹部73に形成される後方側の壁面部73aは、テープ長さ方向に対して直交して配されており、更に、第2開離嵌挿部材80の後述する係止凸部83を安定して支持できるように、第1本体部71の前端側の対向側面よりも第2開離嵌挿部材80側に突出している。
第1開離嵌挿部材70における収容凹部74は、係止凹部73よりも後方側の位置に配されている。この収容凹部74は、第2スライダー90bの停止爪97を収容可能であり、且つ、収容した停止爪97を収容凹部74に形成される前方側の壁面部74aに当接させることにより、第2スライダー90bの停止状態を保持することができる。
第1開離嵌挿部材70における補助係止部75は、第1本体部71の前端部に配され、同第1本体部71の対向側面からテープ外方(左方)に向けて突設されている。この補助係止部75は、正面側から見たときに略三角形状を呈するように形成されており、また、補助係止部75における上下方向の厚さ寸法は、第1本体部71の厚さ寸法の略半分に設定されている。
左側の第2ファスナーストリンガー62bに配された第2開離嵌挿部材80は、エレメント列64の後端部から連続してファスナーテープ63のテープ表裏両面に跨って固着されている。
この第2開離嵌挿部材80は、ファスナーテープ63に固着された第2本体部81と、第2本体部81の後端部に配されたスライダー係脱部82と、第2本体部81の第1開離嵌挿部材70に対向する対向側面から突出した係止凸部83と、第2本体部81の上面及び下面に配された隆起部84と、第2本体部81の前端部に配された突起部85と、第2本体部81の下面側に形成され、第1開離嵌挿部材70の補助係止部75を挿入することが可能な挿入凹部86と、第2本体部81におけるテープ内方側の側縁に沿って配されたリブ部87とを有している。
第2開離嵌挿部材80におけるスライダー係脱部82は、第2本体部81よりも厚く形成され、第2スライダー90bの上下フランジ部95の肩口側端部に係止可能な第1係脱部82aと、第1係脱部82aよりも厚く形成され、第2スライダー90bの上下翼板の肩口側端縁部に係止可能な第2係脱部82bとを有している。
ここで、第1係脱部82aは、上下フランジ部95間に形成されるテープ挿通間隙よりも厚く、第2スライダー90bの肩口側における上翼板と下翼板との間の間隙よりも薄く形成されている。第2係脱部82bの厚さ寸法は、第2スライダー90bの上下翼板間の間隔よりも大きく設定されている。
更にこの場合、第1係脱部82aには、第2スライダー90bの上下フランジ部95を挿入可能な挿入溝82cが形成されている。このため、第2スライダー90bに対して、第2開離嵌挿部材80をスライダー係脱部82によってしっかりと支持することが可能となる。
また、スライダー係脱部82は、第2開離嵌挿部材80が第2スライダー90bに係止された状態で回動可能となるように、スライダー係脱部82の挿入溝82cの溝幅が前方に向けて漸次広くなるように、また、第2係脱部82bの幅寸法が前方に向けて漸減するように形成されている。
第2開離嵌挿部材80における係止凸部83は、第1開離嵌挿部材70に形成した係止凹部73に挿入されて係止可能なように、第2本体部81の対向側面における上面側領域からテープ外方(右方)に向けて突設されている。この係止凸部83は、正面側から見たときに略三角形状を呈するように形成されており、その下端縁はテープ長さ方向に対して直交している。
第2開離嵌挿部材80における隆起部84は、第2本体部81の上面及び下面から隆起して形成されている。この場合、隆起部84における第2本体部81からの厚さ寸法は、突起部85における第2本体部81からの厚さ寸法よりも小さく設定されている。この隆起部84は、突起部85から後方に延びるように配された抜止用隆起部84aと、抜止用隆起部84aの後端から連続的に配された位置保持用隆起部84bとを有している。
抜止用隆起部84aにおける第1開離嵌挿部材70に対向する対向側面(右側側面)は、第2本体部81の対向側面と同一面上に配されている。また、抜止用隆起部84aにおける左右方向の幅寸法は、後方に向けて漸減している。この抜止用隆起部84aは、後述するように、第2開離嵌挿部材80を第1及び第2スライダー90a,90bに挿し込んだ後、第2スライダー90bを前方に摺動させる際に、第2スライダー90bの上下フランジ部95と干渉するように形成されている。これにより、第2スライダー90bが第2開離嵌挿部材80のスライダー係脱部82(特に第1係脱部82a)に保持されている状態から前方へ向けて摺動する際に、第2スライダー90b内から第2開離嵌挿部材80が抜出することを防止できる。
位置保持用隆起部84bにおける対向側面(右側側面)は、第2本体部81の対向側面と同一面上に配されている。また、位置保持用隆起部84bにおける左右方向の幅寸法は、後方に向けて漸増している。このため、隆起部84全体のテープ内方側の側縁は、正面側から見たときに、対向側面側に凹むように屈曲している。
この位置保持用隆起部84bは、後述するように、第2開離嵌挿部材80を第1及び第2スライダー90a,90bに挿入する際に、第2スライダー90bの上下フランジ部95の後口側端部に当接するように形成されている。これにより、第1及び第2スライダー90a,90bに挿入される第2開離嵌挿部材80の位置が後方側にずれないように、第2開離嵌挿部材80を所定の位置に位置決めすることができる。
第2開離嵌挿部材80に配された本実施例3の突起部85は、前述の実施例1における突起部24と実質的に同様の構成を有している。即ち、本実施例3の突起部85は、第2ファスナーストリンガー62bのエレメント列64から連続するように、第2開離嵌挿部材80の第2本体部81に一体形成されている。この突起部85のテープ表裏方向における厚さ寸法は、第1及び第2スライダー90a,90bのテープ挿通間隙の間隔よりも大きく、且つ、第1及び第2スライダー90a,90bのエレメント案内路の厚さ寸法よりも小さく設定されている。
本実施例3の突起部85は、略直角三角形状に形成された後端側の突起本体部85aと、突起本体部85aの前方に配された噛み合い部85bとを有しており、突起本体部85aは、テープ長さ方向に沿ってテープ内方側に配される側面部85cと、直角三角形の斜辺に相当する斜面部85dとを有している。また、斜面部85dの第1開離嵌挿部材70に対向する側の端部に、直角三角形の1つの頂点に相当する対向端部(角部)85eが配されている。更に、側面部85cと斜面部85dとの交点部分(言い換えると、側面部85cの後端部)は、対向端部85eよりも後方側に配されており、面取りが施されたように曲面状に形成されている。
ここで、前述の実施例1と同様にして第1寸法A〜第6寸法Fを規定した場合において、本実施例3の突起部85は、第1寸法A<第3寸法C<第2寸法Bの関係を有するように形成されている。また、本実施例3の第2開離嵌挿部材80は、第4寸法D+第5寸法E>第6寸法Fの関係を有するように形成されている。更にこの場合、本実施例3の突起部85は、第1寸法A+第5寸法E>第6寸法Fの関係を有するように形成されていることが好ましい。
第2開離嵌挿部材80における挿入凹部86は、第1開離嵌挿部材70の補助係止部75に対応するように、第2本体部81の前端部における下面側に凹設されている。この挿入凹部86は、左右のエレメント列64を噛合させるときに、第1開離嵌挿部材70の補助係止部75が挿入される。これにより、左右のエレメント列64を噛合させたときに、第1開離嵌挿部材70と第2開離嵌挿部材80の相対的な位置が上下方向にずれることを防いでいる。
第2開離嵌挿部材80におけるリブ部87は、第2開離嵌挿部材80を補強するとともに第2開離嵌挿部材80を摘んで把持し易くするために、第2本体部81の上面側及び下面側に配されている。この場合、第2開離嵌挿部材80の隆起部84とリブ部87との間の空間は、第2スライダー90bが摺動するときに第2スライダー90bの上下フランジ部95が走行する通路となる。
本実施例3における第1及び第2スライダー90a,90bは、それぞれ、スライダー胴体91と引手とを有している。スライダー胴体91は、上翼板と、下翼板と、上下翼板を前端部にて連結する案内柱94と、上下翼板の左右側縁部から上下翼板に対して直交する方向に配された上下フランジ部95と、上翼板の上面に立設された引手取付柱と、上翼板に配された停止爪97とを有している。引手は、引手取付柱に回動可能に取着されている。
この場合、スライダー胴体91の左右側縁部には、ファスナーテープ63を挿通させるテープ挿通間隙が上下フランジ部95間に形成されており、テープ挿通間隙の間隔は、第1開離嵌挿部材70におけるスライダー保持部72の厚さ寸法、及び第2開離嵌挿部材80における第2係脱部82bの厚さ寸法よりも小さく設定されている。
この第1及び第2スライダー90a,90bの後端部には後口が配されており、第1及び第2スライダー90a,90bの前端側で且つ案内柱94の左右両側には肩口が配されている。また、同第1及び第2スライダー90a,90bのエレメント案内路は、上下翼板と上下フランジ部95とにより包囲されて形成され、第1及び第2スライダー90a,90bの後口と左右の肩口とを連通するように略Y字状に配されている。本実施例3において、第1スライダー90aと第2スライダー90bとは、互いの後口が相対する向きでエレメント列64に取り付けられている。
更に、本実施例3において、第1スライダー90aにおけるテープ挿通間隙の間隔と、第2スライダー90bにおけるテープ挿通間隙の間隔とは、互いに異なる大きさに設定されている。具体的には、第1スライダー90aにおけるテープ挿通間隙の間隔は、第2スライダー90bにおけるテープ挿通間隙の間隔よりも大きく設定されている。
また、この第2スライダー90bにおけるテープ挿通間隙の間隔は、第2開離嵌挿部材80における第2本体部81の厚さ寸法よりも大きく、また、第2開離嵌挿部材80における第1係脱部82a及び隆起部84の厚さ寸法よりも小さく設定されている。
一方、第1スライダー90aにおけるテープ挿通間隙の間隔は、第2開離嵌挿部材80における第2本体部81及び隆起部84の厚さ寸法よりも大きく、第2開離嵌挿部材80における第1係脱部82aの厚さ寸法よりも小さく設定されている。
そして、第1及び第2スライダー90a,90bのテープ挿通間隙の間隔が、第2開離嵌挿部材80との間で上述のような関係を有していることにより、第1及び第2スライダー90a,90bに対して、第2開離嵌挿部材80を第1及び第2スライダー90a,90bのテープ挿通間隙の間隔を介して円滑に挿入することが可能となる。
次に、上述のような構成を有する本実施例3のスライドファスナー61について、第1及び第2ファスナーストリンガー62a,62bが分離している状態から、左右のエレメント列64を噛合させてスライドファスナー61を閉鎖する場合について、図15〜図17を参照しながら説明する。なお、図15〜図17においては、第1及び第2開離嵌挿部材70,80の関係を判り易くするために、第1及び第2スライダー90a,90bを仮想線で示している。
先ず、第1スライダー90aと第2スライダー90bを、第1ファスナーストリンガー62aのエレメント列64に沿って後方へ向けて摺動させる。このとき、第2スライダー90bを、その上下翼板の肩口側端部が第1開離嵌挿部材70のスライダー保持部72に当接する摺動端部の位置に移動させ、また、第1スライダー90aを当該第2スライダー90bに当接する摺動端部の位置に移動させる。これにより、スライダー保持部72に第1及び第2スライダー90a,90bを保持することができる。
更に、摺動端部に移動した第2スライダー90bは、同第2スライダー90bの停止爪97をエレメント案内路内に突出させることにより、停止爪97が第1開離嵌挿部材70の収容凹部74に収容される。これにより、第2スライダー90bの停止状態が保持されて、第2スライダー90bが仮固定される。
上述のように第1及び第2スライダー90a,90bを摺動端部の位置で保持した状態において、図15に示したように、第2ファスナーストリンガー62bの第2開離嵌挿部材80を、第2スライダー90bの左斜め後方から接近させる。更に、第2開離嵌挿部材80の第2本体部81を、第2スライダー90bのテープ挿通間隙を介して第1及び第2スライダー90a,90bのエレメント案内路内に挿入するとともに、同第2開離嵌挿部材80の第2係脱部82bを第2スライダー90bの上下翼板の肩口側端縁部に係止させる(引っ掛ける)。これにより、第2開離嵌挿部材80を、第1開離嵌挿部材70に対して所定の位置に位置合わせすることができる。
次に、第2スライダー90bに係止させた第2開離嵌挿部材80を、第2係脱部82bと第2スライダー90bとが当接している部分を軸にして、正面側から見て時計周りの方向(挿入方向)に回動させる。このとき、第2開離嵌挿部材80の第2スライダー90bに挿入される第2本体部81の厚さ寸法は、第2スライダー90bのテープ挿通間隙の間隔よりも小さく、また、第2開離嵌挿部材80の第1スライダー90aに挿入される隆起部84の厚さ寸法は、第1スライダー90aのテープ挿通間隙の間隔よりも小さく設定されている。
従って、第2開離嵌挿部材80を時計周りの方向(挿入方向)に回動させることによって、図16に示したように、第2開離嵌挿部材80の第1係脱部82aを第2スライダー90bの上下フランジ部95の肩口側端部に係止させるとともに、第2開離嵌挿部材80を、第1及び第2スライダー90a,90bのテープ挿通間隙を介してエレメント案内路内に容易に挿入することができる。
またこの場合、第1及び第2スライダー90a,90bは第1開離嵌挿部材70側の摺動端部に保持されているため、第2開離嵌挿部材80を回動させて第1及び第2スライダー90a,90bのエレメント案内路内に挿入する際に、第2開離嵌挿部材80の突起部85を第1スライダー90aの肩口からエレメント案内路内に挿入することができる。このように突起部85が第1スライダー90aのエレメント案内路内に挿入されることにより、第2開離嵌挿部材80が、第1開離嵌挿部材70に対して、左右のエレメント列64を適切に噛合させることが可能な正規位置に位置決めされる。
第2開離嵌挿部材80が正規位置に位置決めされた後、第1スライダー90aを閉鎖方向である上方に摺動させる。このとき、本実施例3のスライドファスナー61では、突起部85が前述のように第1寸法A<第3寸法Cの関係を満たしており、且つ、突起部85が第1スライダー90aの案内柱94とフランジ部95との間を通過する際に第1寸法Aの向きと第3寸法Cの向きとを略平行にすることができる。
このため、突起部85を第1スライダー90aに引っ掛からせることなく、第1スライダー90aの案内柱94とフランジ部95との間に円滑に挿通させることができる。これによって、第2開離嵌挿部材80の係止凸部83を第1開離嵌挿部材70の係止凹部73内に挿入して係止させるとともに、左右のエレメント列64を第1スライダー90aの肩口からエレメント案内路に導入して噛み合わせることができるため、スライドファスナー61を円滑に閉鎖することができる。
なお、第1及び第2ファスナーストリンガー62a,62bが閉鎖状態にある場合、第2開離嵌挿部材80の第1係脱部82aが第2スライダー90bの上下フランジ部95に係止されているため、第2開離嵌挿部材80が第2スライダー90bから抜け出ることを防止できる。これにより、例えば第2スライダー90bが第1開離嵌挿部材70に保持されている状態で、第1及び第2ファスナーストリンガー62a,62bが横引き力を受けたとしても、第1及び第2開離嵌挿部材70,80が第2スライダー90bから抜け出すことはなく、左右のエレメント列64が後端部側から分離することを防止できる。
また、第1及び第2ファスナーストリンガー62a,62bが閉鎖状態にある場合、スライダー保持部72に保持されている第2スライダー90bを前方に摺動させることにより、左右のエレメント列64を後端側から容易に分離させることができる。
一方、本実施例3のスライドファスナー61では、例えば第1開離嵌挿部材70に対して第2開離嵌挿部材80の位置合わせをする際に、第2開離嵌挿部材80を第1スライダー90aの左斜め前方から接近させて、第2開離嵌挿部材80の第2係脱部82bを第2スライダー90bに係止させずに、突起部85を第1スライダー90aの肩口からエレメント案内路内に挿入することによって、第2開離嵌挿部材80が、第1開離嵌挿部材70に対して、正規位置から外れた非正規位置で保持されることがある。
このように第2開離嵌挿部材80が非正規位置で保持されている場合、本実施例3のスライドファスナー61では、突起部85が前述のように第3寸法C<第2寸法Bの関係を満たしているため、第2開離嵌挿部材80の突起部85を第1スライダー90aのエレメント案内路内に挿入した後に、第1スライダー90aを閉鎖方向に向けて摺動させようとしても、突起部85が第1スライダー90aの案内柱94とフランジ部95の両方に当接して引っ掛かり、第1スライダー90aの摺動を妨げることができる。
特にこの場合、突起部85が第2寸法Bの向きを第3寸法Cの向きと略平行となるよう姿勢で第1スライダー90aのエレメント案内路内に挿入されていることにより、突起部85が第1スライダー90aの案内柱94とフランジ部95の両方に確実に当接するため、第1スライダー90aが閉鎖方向に摺動することを防げる。
これにより、スライドファスナー61の使用者は、第2開離嵌挿部材80が非正規位置に保持されている状態のときには、第1スライダー90aを誤ってファスナー閉鎖方向に移動させることができなくなるため、左右のエレメント列64が不正に噛み合わせられてしまうことを確実に防止できる。
1 スライドファスナー
2a 第1ファスナーストリンガー
2b 第2ファスナーストリンガー
3 ファスナーテープ
3a 芯紐部
4 エレメント列
5 ファスナーエレメント
5a 胴部
5b 首部
5c 噛合頭部
5d 肩部
5e ヒレ部
6 スライドファスナー
10 第1開離嵌挿部材
11 スライダー保持部
11a 内側側縁部
11b 対向側縁部
12 枢止部
12a 外周面
12b 内周面
13 補強部
14 凹溝部
15 段部
16 枢動空間
17 窪み部
20 第2開離嵌挿部材
21 本体部
22 被枢止部
23 突条部
24 突起部
24a 突起本体部
24b 噛み合い部
24c 側面部
24d 斜面部
24e 対向端部(角部)
24f 第1凹部
24g 第2凹部
30 スライダー
31 スライダー胴体
32 上翼板
33 下翼板
34 案内柱
35 フランジ部
36 引手取付柱
37 停止爪
38 エレメント案内路
40 第2開離嵌挿部材
44 突起部
45 第2開離嵌挿部材
49 突起部
49c 側面部
49e 対向端部(角部)
49h 対向側面部
50 第1開離嵌挿部材
51 スライダー保持部
51c 切欠き部
52 枢止部
52b 内周面
53 補強部
54 凹溝部
55 段部
56 枢動空間
58 膨大部
59 マーク
61 スライドファスナー
62a 第1ファスナーストリンガー
62b 第2ファスナーストリンガー
63 ファスナーテープ
63a 芯紐部
64 エレメント列
65 ファスナーエレメント
66 補強部
70 第1開離嵌挿部材
71 第1本体部
72 スライダー保持部
73 係止凹部
73a 壁面部
74 収容凹部
74a 壁面部
75 補助係止部
80 第2開離嵌挿部材
81 第2本体部
82 スライダー係脱部
82a 第1係脱部
82b 第2係脱部
82c 挿入溝
83 係止凸部
84 隆起部
84a 抜止用隆起部
84b 位置保持用隆起部
85 突起部
85a 突起本体部
85b 噛み合い部
85c 側面部
85d 斜面部
85e 対向端部(角部)
86 挿入凹部
87 リブ部
90a 第1スライダー
90b 第2スライダー
91 スライダー胴体
94 案内柱
95 フランジ部
97 停止爪

Claims (5)

  1. 左右のファスナーテープ(3,63)にエレメント列(4,64)が形成された一対の第1及び第2ファスナーストリンガー(2a,2b,62a,62b) と、前記第1及び第2ファスナーストリンガー(2a,2b,62a,62b) における各エレメント列(4,64)の一端部に固着された一対の第1及び第2開離嵌挿部材(10,20,40,45,50,70,80)と、前記第1ファスナーストリンガー(2a,62a)の前記エレメント列(4,64)に沿って摺動可能に取着されたスライダー(30,90a)とを備え、前記スライダー(30,90a)は、案内柱(34,94) と、前記案内柱(34,94) に連結された上下翼板(32,33) と、前記上下翼板(32,33) の少なくとも一方の左右側縁に配されたフランジ部(35,95) と、前記スライダー(30,90a)の左右側縁部に形成されたテープ挿通間隙とを有し、前記第1開離嵌挿部材(10,50,70)は、前記スライダー(30,90a)を摺動端部で保持するスライダー保持部(11,51,72)を有し、前記第2開離嵌挿部材(20,40,45,80)は、前記スライダー保持部(11,51,72)に保持された前記スライダー(30,90a)に対して、前記テープ挿通間隙を介してテープ幅方向に挿抜可能に構成されたスライドファスナー(1,6,61)であって、
    前記第2開離嵌挿部材(20,40,45,80) は、前記ファスナーテープ(3,63)に固着された板状の本体部(21,81) と、前記本体部(21,81) の前記エレメント列(4,64)側の端部に配され、前記本体部(21,81) より厚く形成された突起部(24,44,49,85) とを有し、
    前記突起部(24,44,49,85) は、前記第1開離嵌挿部材(10,50,70)に対向する側に配された対向端部(24e,49e,85e) と、前記第1開離嵌挿部材(10,50,70)に対向する側とは反対の側に配された側面部(24c,49c,85c) とを有し、
    前記突起部(24,44,49,85) のテープ幅方向における寸法を第1寸法Aとし、前記突起部(24,44,49,85) の前記側面部(24c,49c,85c) における前記エレメント列(4,64)側とは反対側の後端部と前記第1開離嵌挿部材(10,50,70)に対向する側の前記対向端部(24e,49e,85e) との間の寸法を第2寸法Bとし、前記スライダー(30,90a)の前記肩口側のエレメント案内路(38)における前記案内柱(34,94) と前記フランジ部(35,95) との間の間隔に等しい寸法を第3寸法Cとしたとき、前記突起部(24,44,49,85) は、第1寸法A<第3寸法C<第2寸法Bの関係を有してなる、
    ことを特徴とするスライドファスナー。
  2. 前記側面部(24c,85c) の前記後端部は、前記対向端部(24e,85e) よりもテープ長さ方向の後方側の位置に配され、
    前記側面部(24c,85c) の前記後端部と前記対向端部(24e,49e,85e) との間に斜面部(24d,85d) が配されてなる、
    請求項1記載のスライドファスナー。
  3. 前記スライダー(30,90a)が前記スライダー保持部(11,51,72)に保持され、前記第2開離嵌挿部材(20,40,45,80)が前記第1開離嵌挿部材(10,50,70)に対して非正規位置で保持された場合、前記突起部(24,44,49,85) の前記対向端部(24e,49e,85e) 及び前記側面部(24c,49c,85c) が、前記スライダー(30,90a)の前記案内柱(34,94) 及び前記フランジ部(35,95) にそれぞれ当接してなる請求項1記載のスライドファスナー。
  4. 前記スライダー(30,90a)が前記スライダー保持部(11,51,72)に保持され、前記第2開離嵌挿部材(20,40,45,80)が前記第1開離嵌挿部材(10,50,70)に対して正規位置で保持された場合、前記突起部(24,44,49,85) が前記スライダー(30,90a)の前記案内柱(34,94) 又は前記フランジ部(35,95) に当接してなる請求項1又は請求項2記載のスライドファスナー。
  5. 前記スライダー保持部(51)は、前記第2開離嵌挿部材(20)と対向する側とは反対の側に突出する膨大部(58)を有してなる請求項1記載のスライドファスナー。
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