JP5413274B2 - 合成床版用鋼板パネルのストッパ機構 - Google Patents

合成床版用鋼板パネルのストッパ機構 Download PDF

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本発明は、合成床版用鋼板パネルのストッパ機構に関し、詳しくは、合成床版用鋼板パネルの鋼主桁上への架設後で床版コンクリート硬化前、合成床版用鋼板パネルに予期せぬ橋軸直角方向の水平力が作用しても、合成床版用鋼板パネルに過大な内部応力が導入されてしまったり、変形したりしてしまうことを防止しつつ、合成床版用鋼板パネルの配置位置が適正な位置範囲からずれないようにすることができる合成床版用鋼板パネルのストッパ機構に関する。
鋼主桁上に架設された合成床版用鋼板パネルは、合成床版用鋼板パネルの鋼主桁上への架設後で床版コンクリート硬化前、ずれが生じないように、取付金具により鋼主桁に固定されるのが一般的である。非特許文献1には、図10に示されるように、鋼主桁102の上フランジ102Aに溶植されたスタッドボルト104を合成床版用鋼板パネル100(ハンチプレート106)に直接挿通させ、スタッドボルト104およびナット108を取付金具として用いて、鋼主桁102上に架設された合成床版用鋼板パネル100をスタッドボルト104で直接固定する例が示されている。
社団法人日本橋梁建設協会「合成床版設計・施工の手引き」、平成17年5月、p.19、図−解5.12.1
図10に示される従来技術のように、主桁102の上フランジ102Aに溶植されたスタッドボルト104を合成床版用鋼板パネル100(ハンチプレート106)に直接挿通させ、スタッドボルト104およびナット108を取付金具として用いて、鋼主桁102上に架設された合成床版用鋼板パネル100をスタッドボルト104で直接固定した場合、合成床版用鋼板パネル100の鋼主桁上への架設後で床版コンクリート硬化前に予期せぬ橋軸直角方向の水平力が加わると、合成床版用鋼板パネル100やハンチプレート106に所定以上の内部応力が導入されてしまったり、合成床版用鋼板パネル100が変形してしまったりするおそれがある。
これに対して、図11に示すように、スタッドボルト16Bを合成床版用鋼板パネル50に挿通させて直接スタッドボルト16Bで固定することをせず、後述するハンチ押え金具(固定具)16を用い、押えプレート16Aを介して合成床版用鋼板パネル50を間接的にスタッドボルト16Bで固定することが考えられる。これにより、合成床版用鋼板パネル50の鋼主桁62上への架設後で床版コンクリート硬化前に所定の値以上の橋軸直角方向の水平力が加わった際に、合成床版用鋼板パネル50が橋軸直角方向に移動することを許容して、鋼板パネル50に所定以上の内部応力が導入されてしまったり、鋼板パネル50が変形してしまったりすることを抑制することが考えられる。
しかしながら、合成床版用鋼板パネルの橋軸直角方向の移動量が大きくなりすぎると、合成床版用鋼板パネルの配置位置として許容される範囲から外れてしまうおそれがある。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、合成床版用鋼板パネルの鋼主桁上への架設後で床版コンクリート硬化前、該鋼板パネルに予期せぬ橋軸直角方向の水平力が作用しても、該鋼板パネルに過大な内部応力が導入されてしまったり、変形したりしてしまうことを防止しつつ、該鋼板パネルの配置位置が適正な位置範囲から外れないようにすることができるストッパ機構を提供することを課題とする。
本発明は、以下のストッパ機構により、前記課題を解決したものである。
即ち、本発明に係るストッパ機構の第1の態様は、合成床版用の底鋼板と、該底鋼板に直接または間接に取り付けられ、鋼主桁の上面に配置され、該底鋼板および該底鋼板上に打設されたコンクリートの重量を前記鋼主桁に伝達する支持部材と、を備えた鋼板パネルの橋軸直角方向の移動を制限するストッパ機構であって、前記支持部材との間に橋軸直角方向に所定の遊間を設けて前記鋼主桁の上面に取り付けられたストッパを備え、前記鋼板パネルの橋軸直角方向への前記所定の遊間以下の移動は許容するが、前記所定の遊間を超える移動は許容しないようにしたことを特徴とする合成床版用鋼板パネルのストッパ機構である。
本発明に係るストッパ機構の第2の態様は、合成床版用の複数の底鋼板と、複数の該底鋼板を橋軸直角方向に連結するとともに該底鋼板を補剛する補剛部材と、該補剛部材に直接または間接に取り付けられ、鋼主桁の上面に配置され、該補剛部材、前記底鋼板および該底鋼板上に打設されたコンクリートの重量を前記鋼主桁に伝達する支持部材と、を備えた鋼板パネルの橋軸直角方向の移動を制限するストッパ機構であって、前記支持部材との間に橋軸直角方向に所定の遊間を設けて前記鋼主桁の上面に取り付けられたストッパを備え、前記鋼板パネルの橋軸直角方向への前記所定の遊間以下の移動は許容するが、前記所定の遊間を超える移動は許容しないようにしたことを特徴とする合成床版用鋼板パネルのストッパ機構である。
前記ストッパの前記所定の遊間は調整可能なことが好ましく、具体的には、2〜8mmの範囲に調整可能なことが好ましい。
前記所定の遊間を調整可能な前記ストッパは、例えば、多角形の板状体であって複数の貫通孔を有し、前記鋼主桁の上面に溶植されたスタッドボルトが前記貫通孔に挿通されて前記鋼主桁の上面に取り付けられ、該スタッドボルトが挿通される前記貫通孔を替えることにより前記所定の遊間を調整可能にしたストッパである。この場合、前記ストッパは、矩形の板状体であることが好ましい。
前記ストッパと前記支持部材との間の前記遊間には、前記支持部材の端面と前記ストッパとの衝突による衝撃力の緩和、および、前記遊間にゴミ等が入り込むことの防止の点で、緩衝材が設けられていることが好ましい。
本発明に係るストッパ機構は、支持部材との間に橋軸直角方向に所定の遊間を設けて鋼主桁の上面に取り付けられたストッパを備え、鋼板パネルの橋軸直角方向への所定の遊間以下の移動は許容するが、前記所定の遊間を超える移動は許容しないようにしているので、合成床版用鋼板パネルの鋼主桁上への架設後で床版コンクリート硬化前、該鋼板パネルに予期せぬ橋軸直角方向の水平力が作用しても、該鋼板パネルやハンチプレートに過大な内部応力が導入されてしまったり、変形したりしてしまうことを防止しつつ、該鋼板パネルの配置位置が適正な位置範囲から外れないようにすることができる。
本発明の実施形態に係るストッパ機構を示す斜視図 前記ストッパ機構の主要部を拡大して示す拡大斜視図 本発明の実施形態に係るストッパ機構を橋軸方向から見た側面図 前記ストッパ機構の主要部を橋軸方向から見た拡大側面図 前記ストッパ機構の一方のストッパを示す平面図 前記ストッパ機構の他方のストッパを示す平面図 本発明の実施形態においてストッパの配置状況の具体例を示す図 本発明の実施形態に係るストッパ機構を上方から見た平面図 図8のIX−IX線断面図 従来の固定機構の一例を示す図 ストッパ機構の一例を示す斜視図
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係るストッパ機構を示す斜視図であり、図2はその主要部を拡大して示す拡大斜視図であり、図3は本発明の実施形態に係るストッパ機構を橋軸方向から見た側面図であり、図4はその主要部を橋軸方向から見た拡大側面図である。なお、図3では、図示の都合上、記載を省略している部位がある。
本発明の実施形態に係るストッパ機構10が適用される合成床版用鋼板パネル50は、底鋼板52と、ハンチプレート54と、連結鋼板56と、突起付きT形鋼58と、支持部材60と、を有してなり、鋼主桁62上に架設される。
底鋼板52は、合成床版作製の際のコンクリート打設時の型枠となるとともに、コンクリート硬化後は合成床版の下面を形成して、主鉄筋および配力鉄筋の役割を果たす。底鋼板52は鋼主桁62によって分断され、橋軸直角方向に並置されているが、底鋼板52同士は、連結鋼板56を介して橋軸直角方向に連結されている。底鋼板52および連結鋼板56の上面には、突起付きT形鋼58が橋軸直角方向に配置されており、突起付きT形鋼58のウェブ下端が底鋼板52および連結鋼板56の上面に溶接されている。なお、底鋼板52と連結鋼板56は一体的に形成されていてもよいし、溶接等により連結されていてもよい。また、底鋼板52と突起付きT形鋼58との間の応力伝達が十分であれば、連結鋼板56を省略することも可能である。
突起付きT形鋼58は、ウェブ下端が底鋼板52および連結鋼板56の上面に溶接されており、底鋼板52を補剛する。また、突起付きT形鋼58のフランジ58A上面にはフランジ幅方向(突起付きT形鋼58の長手方向と直交する方向)に線状の突起が複数設けられており、この複数の線状の突起が合成床版においてコンクリートとのずれ止めとして働く。このため、底鋼板52の上面にはスタッドジベルは溶植されていない。
底鋼板52とハンチプレート54とは高力ボルト摩擦接合により連結されているが、高力ボルト摩擦接合とせず、普通のボルト接合による支圧接合としてもよい。なお、ハンチプレート54の上面にはスタッドジベル54Aが溶植されており、厚さの厚いハンチ部のコンクリートの有効活用を図っているが、ハンチプレート54の上面に溶植されたスタッドジベル54Aによるずれ止め効果は設計上は考慮しておらず、ハンチプレート54の上面にスタッドジベル54Aを溶植しなくてもよい。
支持部材60は矩形の板材であり、突起付きT形鋼58、底鋼板52および該底鋼板52上に打設されたコンクリートの重量を鋼主桁62に伝達する役割を有する。支持部材60は、突起付きT形鋼58の真下の位置において、合成床版用鋼板パネル50の鋼主桁62上への架設時に鋼主桁62の上フランジ62Aの幅方向中央部に位置し、かつ、長手方向が突起付きT形鋼58の長手方向と平行(橋軸直角方向)となるように連結鋼板56の下面に溶接されている。支持部材60の高さは、ハンチプレート54によって形成されるハンチの高さと同じである。支持部材60は、連結鋼板56および突起付きT形鋼58を介して底鋼板52との間で応力の伝達をすることができ、支持部材60は間接的に底鋼板52に取り付けられているといえる。また、支持部材60は、連結鋼板56を介して突起付きT形鋼58との間で応力の伝達をすることができ、支持部材60は間接的に突起付きT形鋼58に取り付けられているといえる。
なお、ハンチを設けない合成床版では、底鋼板52を鋼主桁62上で分断する必要はなく、底鋼板52を1枚の鋼板で形成することも可能であり、この場合には、支持部材60は、底鋼板52に直接取り付けられることとなる。
次に、本発明の実施形態に係るストッパ機構10について詳細に説明する。
該ストッパ機構10は、ストッパ12、14と、ハンチ押え金具(固定具)16と、スタッドボルト20、22、24、26とを備えてなる。
ストッパ12は、支持部材60の一端部の外側に支持部材60の端面60Aから橋軸直角方向に所定の間隔(遊間)を設けて、鋼主桁62の上フランジ62A上面に配置されている。ストッパ14は、支持部材60の他端部の外側に支持部材60の端面60Bから橋軸直角方向に所定の間隔(遊間)を設けて、鋼主桁62の上フランジ62A上面に配置されている。
図1〜図4に示すように、ストッパ12、14は、それぞれ、鋼主桁62の上フランジ62A上面に溶植されたスタッドボルト20、22、24、26およびナット28を用いて鋼主桁62の上フランジ62A上面に取り付けられている。スタッドボルト20、22の並び方向およびスタッドボルト24、26の並び方向は、鋼主桁62の長手方向(橋軸方向)であり、スタッドボルト20、22およびスタッドボルト24、26は鋼主桁62の長手方向と直角方向(橋軸直角方向)に対向している。ストッパ12、14の下(ストッパ12、14と鋼主桁62の上フランジ62Aとの間)にはフィラープレート12E、14Eが配置されており、スタッドボルト20、22、24、26が溶植される際に生じた溶接ビードを避けるようにしている。
図5に示すように、ストッパ12は矩形の板状体であり、4隅にはスタッドボルト20、22が挿通する同一径の貫通孔が1つずつ設けられている。これらの貫通孔12a、12b、12c、12dのうち、隣り合う貫通孔(12aと12b、12bと12c、12cと12d、12dと12a)の同一縁端に対する縁端距離は等しく設定されており、かつ、その縁端距離は各辺で異なるように設定されている。貫通孔12a、12bの縁端A−1に対する縁端距離はa1、貫通孔12b、12cの縁端A−2に対する縁端距離はa2、貫通孔12c、12dの縁端A−4に対する縁端距離はa4、貫通孔12d、12aの縁端A−3に対する縁端距離はa3である。このため、スタッドボルト20、22に挿通させる貫通孔を変更することで、支持部材60の端面60Aとストッパ12との間の遊間s1を変更することができるようになっている。
同様に、図6に示すように、ストッパ14は矩形の板状体であり、4隅にはスタッドボルト24、26が挿通する同一径の貫通孔が1つずつ設けられている。これらの貫通孔14a、14b、14c、14dのうち、隣り合う貫通孔(14aと14b、14bと14c、14cと14d、14dと14a)の同一縁端に対する縁端距離は等しく設定されており、かつ、その縁端距離は各辺で異なるように設定されている。貫通孔14a、14bの縁端B−1に対する縁端距離はb1、貫通孔14a、14dの縁端B−2に対する縁端距離はb2、貫通孔14c、14dの縁端B−4に対する縁端距離はb4、貫通孔14b、14cの縁端B−3に対する縁端距離はb3である。このため、スタッドボルト24、26に挿通させる貫通孔を変更することで、支持部材60の端面60Bとストッパ14との間の遊間s2を変更することができるようになっている。
ストッパ12、14と支持部材60の端面60A、60Bとの間に所定の遊間s1、s2が設けられているので、合成床版用鋼板パネル50の鋼主桁62上への架設後で床版コンクリート硬化前、合成床版用鋼板パネル50に橋軸直角方向に予期せぬ水平力が作用しても、所定の大きさを上回れば(後述する固定具16による固定力を上回れば)合成床版用鋼板パネル50は橋軸直角方向に移動して、合成床版用鋼板パネル50やハンチプレート54に過大な内部応力が導入されてしまったり、変形したりしてしまうことが防止される。一方、合成床版用鋼板パネル50は、遊間s1、s2を超えて移動することができないので、合成床版用鋼板パネル50に橋軸直角方向に想定外の水平力が加わっても、合成床版用鋼板パネル50の配置位置が適正な位置範囲から外れないようにすることができる。
支持部材60の端面60A、60Bとストッパ12、14との間の遊間s1、s2は、2〜8mmとすることが好ましい。支持部材60の端面60A、60Bとストッパ12、14との間の遊間s1、s2が2mm未満の場合には、該遊間にゴミ等が入り込んでしまった場合に、支持部材60の端面60A、60Bとストッパ12、14との遊間s1、s2が不十分となり、合成床版用鋼板パネル50に橋軸直角方向に予期せぬ水平力が作用した際、合成床版用鋼板パネル50の橋軸直角方向への移動が阻害され、合成床版用鋼板パネル50に大きな内部応力が導入されてしまったり、合成床版用鋼板パネル50が変形したりしてしまうおそれがある。一方、支持部材60の端面60A、60Bとストッパ12、14との間の遊間s1、s2が8mmを上回る場合には、合成床版用鋼板パネル50に橋軸直角方向に予期せぬ水平力が作用した際の合成床版用鋼板パネル50の橋軸直角方向への移動量が大きくなりすぎ、合成床版用鋼板パネル50の配置位置が適正な位置範囲から外れてしまうおそれがあり、遊間s2を極端に大きくした場合には、合成床版用鋼板パネル50が鋼主桁62上から落下してしまうおそれもある。
なお、支持部材60の端面60A、60Bとストッパ12、14との間の遊間s1、s2に、ゴム等の緩衝材を挿入しておくことも好ましい。ゴム等の緩衝材を挿入しておくことにより、合成床版用鋼板パネル50に橋軸直角方向に予期せぬ水平力が作用して、合成床版用鋼板パネル50が橋軸直角方向へ移動した際にも、支持部材60の端面60A、60Bとストッパ12、14との衝突による衝撃力が緩和され、不具合の発生が抑制される。また、遊間s1、s2にゴミ等が入り込むことを防止できる。
また、合成床版用鋼板パネル50の鋼主桁62上への架設時のずれに適切に対応することができるようにするため、ストッパ12、14は、大きさを変えたものをいくつか準備しておくのがよい。
また、本実施形態では、ストッパ12、14の形状は矩形としたが、ストッパ12、14の形状は矩形に限定されるわけではなく、多角形でもよい。ストッパ12、14の形状を例えば六角形とすれば、1枚のストッパで6通りの縁端距離を設定することができる。ただし、ストッパ12、14の形状が矩形であれば、4隅に設けられた貫通孔は、隣り合う2辺(2つの縁端)に対する縁端距離の設定に兼用することができ、貫通孔の数を矩形ではない多角形の場合よりも減らすことができる。このため、ストッパ12、14の形状が矩形であれば、矩形ではない多角形の場合よりもストッパ12、14の寸法を小さくしやすくなる。
次に、具体例を挙げて、鋼主桁62上へ合成床版用鋼板パネル50を架設する際に生じたずれへの対応について説明する。図7は、この具体例におけるストッパ12、14の配置状況を示す図である。
ストッパ12が146mm×146mmの板状体で縁端距離がa1=48mm、a2=41mm、a3=35mm、a4=28mmであり、ストッパ14が186mm×186mmの板状体で縁端距離がb1=48mm、b2=55mm、b3=61mm、b4=68mmであり、支持部材26の長さL5が160mmであり、スタッドボルト20、22の中心を結ぶ線分とスタッドボルト24、26の中心を結ぶ線分との間隔L6が260mmで、鋼主桁62上へ合成床版用鋼板パネル50を架設する際に許容されるずれ量が20mmの場合、その20mm以内のずれ量に応じて、遊間s1、s2を決定するストッパ12、14の縁端距離L3、L4を調整することで、表1に示すように、ストッパ12、14と支持部材26との遊間が2〜8mmの範囲に入るように調整することができる。
Figure 0005413274
次に、ストッパ機構10のハンチ押え金具(固定具)16について説明する。
図8は、ストッパ機構10を上方から見た平面図であり、図9は、図8のIX−IX線断面図である。なお、図8では、図示の都合上、ナット16C、28は描いておらず、また隠れ線で描くべきストッパ12、14を実線で描いている。
ハンチ押え金具(固定具)16は、押えプレート16Aと、スタッドボルト16Bと、ナット16Cと、フィラープレート16Dとを有してなる。
スタッドボルト16Bが挿通する押えプレート16Aの孔は長孔16Eであり、押えプレート16Aの橋軸直角方向の位置を調整できるようになっている。
押えプレート16Aの一端部でハンチプレート54の端部を上方から押え、押えプレート16Aの長孔16Eを挿通したスタッドボルト16Bをナット16Cで締め付けて、合成床版用鋼板パネル50(ハンチプレート54)を押えプレート16Aを介して鋼主桁62の上面に押し付け、取り付ける。ナット16Cの締め付け具合で固定具16の固定力(合成床版用鋼板パネル50が橋軸直角方向に動き出す際の水平力)をある程度調整することができるが、フィラープレート16Dは、押えプレート16Aの一端部で押えるハンチプレート54の端部の厚さと同じあり、固定具16の固定力は抑えられている。この固定力以下の水平力が合成床版用鋼板パネル50に作用しても、合成床版用鋼板パネル50は橋軸直角方向へ移動しないが、この固定力を超える水平力が合成床版用鋼板パネル50に作用した場合には、合成床版用鋼板パネル50は橋軸直角方向へ移動することとなる。
フィラープレート16Dは、押えプレート16Aの一端部で押えるハンチプレート54の端部の厚さと同じあり、押えプレート16Aを水平に保たせるとともに、スタッドボルト16Bの溶植の際に生じた溶接ビードを避け、ハンチプレート54を安定的に押えることができるようにする役割を有する。また、前述のように、固定具16の固定力が大きくなりすぎないようにする役割も有する。
ハンチ押え金具(固定具)16の固定力を適正に調整することで、合成床版用鋼板パネル50に橋軸直角方向に過大な水平力が作用した場合には合成床版用鋼板パネル50が橋軸直角方向へ移動することとなり、合成床版用鋼板パネル50に予期せぬ過大な橋軸直角方向の水平力が作用しても、過大な内部応力が導入されてしまったり、変形したりしてしまうことを防止することができる。
以上説明したように、本実施形態に係るストッパ機構10は、ストッパ12、14と、ハンチ押え金具(固定具)16とを備え、ストッパ12、14は、支持部材60の端面60A、60Bとの間の遊間s1、s2を調整できるように構成され、ハンチ押え金具(固定具)16は、固定力(合成床版用鋼板パネル50が橋軸直角方向に動き出す際の水平力)を調整することができるように構成されているので、合成床版用鋼板パネルの鋼主桁上への架設後で床版コンクリート硬化前、橋軸直角方向の水平力が所定の値以上の場合には、該合成床版用鋼板パネルの橋軸直角方向の移動をある程度許容しつつ、橋軸直角方向の移動量を所定量以下に制限することができる。このため、合成床版用鋼板パネル50に予期せぬ橋軸直角方向の水平力が作用しても、合成床版用鋼板パネル50に過大な内部応力が導入されてしまったり、変形したりしてしまうことを防止しつつ、合成床版用鋼板パネル50の配置位置が適正な位置範囲から外れないようにすることができる。
10…ストッパ機構
12、14…ストッパ
12a、12b、12c、12d、14a、14b、14c、14d…貫通孔
12E、14E…フィラープレート
16…ハンチ押え金具(固定具)
16A…押えプレート
16B…スタッドボルト
16C…ナット
16D…フィラープレート
16E…長孔
20、22、24、26…スタッドボルト
28…ナット
50…合成床版用鋼板パネル
52…底鋼板
54…ハンチプレート
56…連結鋼板
58…突起付きT形鋼
58A…フランジ
60…支持部材
60A、60B…端面
62…鋼主桁
62A…上フランジ
a1、a2、a3、a4、b1、b2、b3、b4、L3、L4…縁端距離

Claims (7)

  1. 合成床版用の底鋼板と、
    該底鋼板に直接または間接に取り付けられ、鋼主桁の上面に配置され、該底鋼板および該底鋼板上に打設されたコンクリートの重量を前記鋼主桁に伝達する支持部材と、
    を備えた鋼板パネルの橋軸直角方向の移動を制限するストッパ機構であって、
    前記支持部材との間に橋軸直角方向に所定の遊間を設けて前記鋼主桁の上面に取り付けられたストッパを備え、
    前記鋼板パネルの橋軸直角方向への前記所定の遊間以下の移動は許容するが、前記所定の遊間を超える移動は許容しないようにしたことを特徴とする合成床版用鋼板パネルのストッパ機構。
  2. 合成床版用の複数の底鋼板と、
    複数の該底鋼板を橋軸直角方向に連結するとともに該底鋼板を補剛する補剛部材と、
    該補剛部材に直接または間接に取り付けられ、鋼主桁の上面に配置され、該補剛部材、前記底鋼板および該底鋼板上に打設されたコンクリートの重量を前記鋼主桁に伝達する支持部材と、
    を備えた鋼板パネルの橋軸直角方向の移動を制限するストッパ機構であって、
    前記支持部材との間に橋軸直角方向に所定の遊間を設けて前記鋼主桁の上面に取り付けられたストッパを備え、
    前記鋼板パネルの橋軸直角方向への前記所定の遊間以下の移動は許容するが、前記所定の遊間を超える移動は許容しないようにしたことを特徴とする合成床版用鋼板パネルのストッパ機構。
  3. 前記ストッパの前記所定の遊間は調整可能なことを特徴とする請求項1または2に記載の合成床版用鋼板パネルのストッパ機構。
  4. 前記ストッパの前記所定の遊間を2〜8mmの範囲に調整可能なことを特徴とする請求項3に記載の合成床版用鋼板パネルのストッパ機構。
  5. 前記ストッパは、多角形の板状体であって複数の貫通孔を有し、前記鋼主桁の上面に溶植されたスタッドボルトが前記貫通孔に挿通されて前記鋼主桁の上面に取り付けられ、該スタッドボルトが挿通される前記貫通孔を替えることにより前記所定の遊間を調整可能なことを特徴とする請求項3または4に記載の合成床版用鋼板パネルのストッパ機構。
  6. 前記ストッパは、矩形の板状体であることを特徴とする請求項5に記載の合成床版用鋼板パネルのストッパ機構。
  7. 前記ストッパと前記支持部材との間の前記遊間に緩衝材が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の合成床版用鋼板パネルのストッパ機構。
JP2010079217A 2010-03-30 2010-03-30 合成床版用鋼板パネルのストッパ機構 Active JP5413274B2 (ja)

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