JP2014005604A - 軌道スラブの拘束構造、拘束治具、軌道スラブの拘束構造の形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】拘束治具1は、側部部材3、側部部材3から突出する突出部材5、側部部材3と突出部材5の上端、下端にそれぞれ設けられる頂部部材7と底部部材9、固定部11、および補強材13等からなる。拘束治具1は、軌道スラブ19間の隙間21に突出部材5を挿入しつつ、底部部材9が軌道スラブ19の下面37に沿うように配置し、固定部11にアンカボルト15を通してコンクリート道床17に固定する。そして、側部部材3と軌道スラブ19の側面25との間、突出部材5と軌道スラブ19の端面23との間、頂部部材7と軌道スラブ19の上面35との間に弾性材27を配置し、軌道スラブ19の拘束構造33を形成する。
【選択図】図4
Description
このようなスラブ軌道では、軌道方向に軌道スラブが並べられ、隣り合う軌道スラブの対向する端面に設けられた切欠き部の間に、軌道スラブの水平移動を拘束するための鉄筋コンクリート製の突起が設置される(例えば、特許文献1参照)。
これにより、軌道スラブの上面の変位を弾性的に拘束し、温度変化等に伴う軌道スラブの隅角部の反りを抑制することができる。また、頂部部材により、側部部材と突出部材の剛性を高めることができる。
これにより、拘束治具の設置状態を安定させることができる。さらに、底部部材により、側部部材と突出部材の剛性を高めることもできる。
これにより、拘束治具を軽量にしつつ、軌道スラブの水平移動を確実に拘束できるようになる。また、拘束治具の設置も容易になる。
この頂部部材により、軌道スラブの上面の変位を抑えることができるようになる。また、頂部部材により、側部部材と突出部材の剛性を高めることができる。
この底部部材を軌道スラブの下面に沿って配置することにより、拘束治具の設置状態を安定させることができる。さらに、底部部材により、側部部材と突出部材の剛性を高めることもできる。
これにより、拘束治具を軽量にしつつ、軌道スラブの水平移動を確実に拘束できるようになる。また、拘束治具の設置も容易になる。
以下、図面に基づいて、本発明の第1の実施形態について詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係るスラブ軌道2の斜視図である。
図2は、拘束治具1の斜視図であり、図3は、拘束治具1の概要を示す図である。図3(a)は、拘束治具1を図2に示す矢印Aの方向から見た立面図、図3(b)は、拘束治具1を図2に示す矢印Bの方向から見た立面図、図3(c)は、拘束治具1を図3(a)の矢印Cで示す水平面で切断した断面図である。
図4は、拘束構造33について示す図である。図4(a)は拘束構造33の水平断面図、図4(b)は拘束構造33の垂直断面図である。図4(a)は、図4(b)の矢印E−Eで示す水平面で切断した断面図であり、図4(b)は、図4(a)の矢印D−Dで示す垂直面で切断した断面図である。
このように、スラブ軌道2の突起43が劣化や損傷した場合などに、拘束治具1を用いて軌道スラブ19の拘束構造33を形成すれば、突起43を補強することなく、突起43の代替機能を発揮し軌道スラブ19の水平移動等を拘束することができる。
さらに、拘束治具1の底部部材9を軌道スラブ19の下面37に沿ってCAモルタル31内に配置するので、拘束治具1の設置状態も安定する。これら頂部部材7や底部部材9は、側部部材3と突出部材5の剛性を高める効果もある。
ただし、前記のように板材等を用いて側部部材3等の各部を構成することで、拘束治具1を軽量にしつつ、軌道スラブ19の水平移動を確実に拘束できるようになる。また、拘束治具1の設置も容易とできる。
次に、第2の実施形態について説明する。なお、第2の実施形態は、第1の実施形態と異なる点について主に説明し、第1の実施形態と同様の点については説明を省略する。
図5に示すように、このスラブ軌道2aは、軌道方向に隣り合うコンクリート道床17−n、17−(n+1)の継ぎ目18の部分において、その上方の隣り合う軌道スラブ19−n、19−(n+1)の隅角部に一対の拘束治具1a、1bを設置し、これにより軌道スラブ19の水平移動を拘束するようにしたものである。
なお、軌道スラブ19−nはコンクリート道床17−nの上方に配置され、軌道スラブ19−(n+1)はコンクリート道床17−(n+1)の上方に配置されている。また、継ぎ目18の部分では、各コンクリート道床17−n、17−(n+1)の端部でそれぞれ平面半円形の突起43a、43aが形成される。これら個々の突起43a、43aは、各軌道スラブ19−n、19−(n+1)の水平移動を個々に拘束するものであるが、本実施形態においては劣化、損傷等しているものとする。
図6は拘束治具1aの斜視図であり、図7は、拘束治具1aの概要を示す図である。図7(a)は、拘束治具1aを図6に示す矢印Fの方向から見た立面図、図7(b)は、拘束治具1aを図6に示す矢印Gの方向から見た立面図、図7(c)は、拘束治具1aを図7(a)の矢印Hで示す水平面で切断した断面図である。
また、第1の実施形態の拘束治具1の頂部部材7に替えて、略三角形の板材である頂部部材7aの両側辺が、それぞれ、側部部材3および突出部材5の上端に沿って配置される。さらに、同じく第1の実施形態の拘束治具1の底部部材9に替えて、略三角形の板材である底部部材9aの両側辺が、それぞれ、側部部材3および突出部材5の下端に沿って配置される。ここで、頂部部材7a、底部部材9aの、側部部材3に取り付けられる側辺の長さは、該側部部材3の長さの半分程度になっている。
図8は、拘束構造33aについて示す図である。図8(a)は、拘束構造33aの水平断面図、図8(b)は、拘束構造33aの垂直断面図である。図8(a)は、図8(b)の矢印J−Jで示す水平面で切断した断面図であり、図8(b)は、図8(a)の矢印I−Iで示す垂直面で切断した断面図である。
拘束治具1aは軌道スラブ19−n側に配置される。拘束治具1bは、軌道スラブ19−(n+1)側に配置される。
一方、拘束治具1bにおいても、側部部材3と軌道スラブ19−(n+1)の側面25との間、突出部材5と軌道スラブ19−(n+1)の端面23の間、および頂部部材7aと軌道スラブ19−(n+1)の上面35との間に弾性材27が配置される。また、拘束治具1bは、固定部11の孔15に通したアンカボルト29にナット30を締め込んでコンクリート道床17−(n+1)に固定される。
これら拘束治具1a、1bは、前記の拘束治具1と同様の手順でスラブ軌道2aに設置し、拘束構造33aを形成することができる。
その他、コンクリート道床17の幅が短い場合には、固定部11の板材の先端部を折り曲げ、この折り曲げた先端部にボルトを通してコンクリート道床17の側面から更に固定することなども可能である。
3………側部部材
5………突出部材
7、7a………頂部部材
9、9a………底部部材
11………固定部
17………コンクリート道床
19………軌道スラブ
23………端面
25………側面
27………弾性材
31………CAモルタル
33、33a………拘束構造
35………上面
37………下面
Claims (9)
- コンクリート道床の上方の軌道スラブの隅角部に、
側部部材と、前記側部部材から突出する突出部材と、固定部とを有する拘束治具が、
前記側部部材を前記軌道スラブの側面に沿って配置し、前記突出部材を前記軌道スラブの端面に沿って配置するように設置され、前記固定部で前記コンクリート道床に固定され、
前記軌道スラブの側面と前記側部部材との間、および、前記軌道スラブの端面と前記突出部材との間に弾性材が配置されることを特徴とする軌道スラブの拘束構造。 - 前記拘束治具は、更に、前記側部部材および前記突出部材の上端に頂部部材を有し、
前記頂部部材が、前記軌道スラブの上面に沿って配置され、前記軌道スラブの上面と前記頂部部材との間に弾性材が配置されることを特徴とする請求項1記載の軌道スラブの拘束構造。 - 前記拘束治具は、更に、前記側部部材および前記突出部材の下端に設けられる底部部材を有し、
前記底部部材が、前記軌道スラブの下面に沿って配置されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の軌道スラブの拘束構造。 - 前記側部部材および前記突出部材は板材であり、前記固定部は、前記側部部材の下端で、前記突出部材の逆側に設けられる板材であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の軌道スラブの拘束構造。
- コンクリート道床の上方の軌道スラブの水平移動を拘束するための拘束治具であって、
側部部材と、
前記側部部材から突出する突出部材と、
前記コンクリート道床に拘束治具を固定するための固定部と、
を有することを特徴とする拘束治具。 - 前記側部部材および前記突出部材の上端に設けられる頂部部材を更に有することを特徴とする請求項5記載の拘束治具。
- 前記側部部材および前記突出部材の下端に設けられる底部部材を更に有することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の拘束治具。
- 前記側部部材および前記突出部材は板材であり、前記固定部は、前記側部部材の下端で、前記突出部材の逆側に設けられる板材であることを特徴とする請求項5から請求項7のいずれかに記載の拘束治具。
- コンクリート道床の上方の軌道スラブの隅角部に、
側部部材と、前記側部部材から突出する突出部材と、固定部とを有する拘束治具を、
前記側部部材が前記軌道スラブの側面に沿って配置され、前記突出部材が前記軌道スラブの端面に沿って配置されるように設置し、前記固定部で前記コンクリート道床に固定し、前記軌道スラブの側面と前記側部部材との間、および、前記軌道スラブの端面と前記突出部材との間に弾性材を配置することを特徴とする軌道スラブの拘束構造の形成方法。
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