本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。まず、本実施形態の画像形成装置の概略の構成について説明する。ここでは、画像形成装置として、電子写真方式で画像を形成するタンデム型のカラーの複合機を例に挙げて説明する。
(1.画像形成装置の概略構成)
図1は、本実施形態に係る複合機100の概略の構成を模式的に示す断面図であり、図2は、複合機100における1つの画像形成部5を拡大して示す断面図である。本実施形態の複合機100は、正面上部に操作パネル1(図1では破線で図示)を備えており、最上部に原稿搬送装置2、その下方に画像読取部3(スキャナ)を備えている。また、複合機100の本体内には、給紙部4a、搬送路4b、画像形成部5、中間転写部6、定着ユニット7等が設けられている。
操作パネル1は、印刷時の設定(例えば枚数、部数)など、各種の設定を行うための設定部として機能しているとともに、各種の情報を表示する表示部としての機能も有している。本実施形態では、操作パネル1は、タッチパネル式の液晶表示部1aと、複数の押圧ボタンとで構成されており、液晶表示部1aは設定部および表示部として、押圧ボタンは設定部として機能している。なお、上記の押圧ボタンは、テンキー(0〜9の数字キー、#やC(クリア)などの記号キー)、機能選択キー(コピーモードやFAX送信モードなどの動作モード設定キー)、スタート、リセット、ストップの各種キーを含む。
原稿搬送装置2は、原稿の複写時、複数のローラの回転駆動で原稿載置トレイ21に積載された原稿を1枚ずつ、自動的、連続的に、画像読取部3の読み取り位置(送り読取用コンタクトガラス30)に向けて搬送する。原稿搬送装置2は、図1の紙面奥側に支点が設けられ持ち上げ可能であり、後述する載置読取用コンタクトガラス31に原稿を載置する場合には、原稿搬送装置2を持ち上げて原稿を載置した後、原稿搬送装置2を回動させて原稿を押さえることになる。
画像読取部3は原稿を読み取り、画像データを生成する。画像読取部3の上面には、送り読取用コンタクトガラス30と載置読取用コンタクトガラス31とが設けられおり、画像読取部3内には露光ランプ、ミラー、レンズ、イメージセンサ(例えばCCD)等の光学系部材(不図示)が設けられている。これらの光学系部材を用い、原稿搬送装置2が搬送する原稿や載置読取用コンタクトガラス31上の原稿に光を照射し、その原稿の反射光を受けたイメージセンサの各画素の出力値をA/D変換することにより、画像データが生成される。複合機100は、読み取りにより得られた画像データに基づき印刷を行うことができる(コピー機能)。
給紙部4aは、例えば、各種(コピー用紙、ラベル用紙等)、各サイズ(A判、B判用紙等)の用紙(シート)を収容する。給紙部4aに設けられる給紙ローラ41は、モータ等の駆動機構(不図示)により回転し、用紙を搬送路4bに送り出す。
搬送路4bは、給紙部4aから供給された用紙を排出トレイ42まで搬送する通路を構成している。搬送路4bには、ガイド板のほか、駆動部(不図示)から駆動力の供給を受けて用紙を搬送する搬送ローラ対43〜45(図1では、上方のものから順に符号を付す)が設けられている。また、搬送路4bには、用紙を中間転写部6の手前で待機させ、タイミングを合わせて送り出すレジストローラ対46や、用紙を排出トレイ42に排出する排出ローラ対47等が設けられている。
画像形成部5は、形成すべき画像の画像データに基づき、トナー像を形成する部分であり、画像形成ユニット50と露光装置51とを有している。画像形成ユニット50は、4色分の画像形成ユニット、すなわち、図1左側から、ブラックの画像を形成する画像形成ユニット50Bkと、シアンの画像を形成する画像形成ユニット50Cと、マゼンタの画像を形成する画像形成ユニット50Mと、イエローの画像を形成する画像形成ユニット50Yとで構成されている。画像形成部5にて形成されたトナー像は、後述する中間転写ベルト62に一旦転写(1次転写)され、この中間転写ベルト62から用紙に転写(2次転写)される。
ここで、図2に基づき、各画像形成ユニット50Bk〜50Yの詳細について説明する。なお、各画像形成ユニット50Bk〜50Yは、形成するトナー像の色が異なるだけで、基本的に同様の構成である。そこで、図2では画像形成ユニット50の1色分のみを図示し、以下では、特に説明する場合を除き、各画像形成部5の色の識別用の符号であるBk(ブラック)、Y(イエロー)、C(シアン)、M(マゼンタ)の符号を省略して説明する。
まず、各画像形成ユニット50に設けられる各感光体ドラム52(像担持体)は、周面にトナー像を担持する。各感光体ドラム52は、例えばアルミニウム製のドラムの外周面上にアモルファスシリコン等の感光層を有し、駆動装置(不図示)によって所定のプロセススピードで紙面反時計方向に回転駆動される。
各帯電装置53は、帯電ローラを接触させて感光体ドラム52を一定の電位で帯電させる。なお、帯電装置53は、コロナ放電式のものやブラシ等を用いたもので構成されてもよい。各画像形成部5の下方の露光装置51(図1参照)は、入力されるカラー色分解された画像信号をレーザ出力部(不図示)にて光信号にそれぞれ変換し、変換された光信号であるレーザ光(破線で図示)を4色分出力可能であり、帯電後の感光体ドラム52の表面に走査露光によって静電潜像を形成する。
各現像装置54は、対応する色のトナーを収納している。つまり、画像形成ユニット50Bkの現像装置54はブラックのトナーを、画像形成ユニット50Yの現像装置54はイエローのトナーを、画像形成ユニット50Cの現像装置54はシアンのトナーを、画像形成ユニット50Mの現像装置54はマゼンタのトナーをそれぞれ収納している。そして、各現像装置54は、トナーを担持する現像ローラ55をそれぞれ有している。各現像ローラ55は、各感光体ドラム52に対向し、トナーを供給する。各清掃装置56は、感光体ドラム52表面の転写残トナー等の清掃、除去を行う。
図1に戻り説明を続ける。中間転写部6は、給紙部4aから給紙された用紙に、各感光体ドラム52上の画像を転写するものである。つまり、中間転写部6は、感光体ドラム52からトナー像の1次転写を受けて用紙に2次転写を行う。この中間転写部6は、1次転写ローラ61(61Bk〜61Yの計4本)と、中間転写ベルト62と、駆動ローラ63と、従動ローラ64・65と、2次転写ローラ66と、ベルト清掃装置67とを有している。
各1次転写ローラ61は、無端状の中間転写ベルト62を介して各感光体ドラム52と対向して設けられており、中間転写ベルト62と当接している。各1次転写ローラ61は、交流および直流が重畳された転写用の電圧を印加する転写バイアス印加部(不図示)に接続されており、各感光体ドラム52上のトナー像を中間転写ベルト62に転写する。
中間転写ベルト62は、1次転写ローラ61、駆動ローラ63、従動ローラ64・65に張架され、モータ等の駆動機構に接続される駆動ローラ63の回転駆動により、図1の紙面時計方向に周回する。また、駆動ローラ63は、2次転写ローラ66とで中間転写ベルト62を挟んでいる。
各画像形成部5で形成されたブラック、イエロー、シアン、マゼンタの各色のトナー像は、タイミングを取られ、順次、ずれることなく重畳されつつ、中間転写ベルト62に1次転写される。なお、1次転写時、各1次転写ローラ61に転写バイアスが印加される。そして、重ね合わされた各色のトナー像は、所定の電圧を印加された2次転写ローラ66によって用紙に転写される。2次転写後の中間転写ベルト62上の残トナー等は、ベルト清掃装置67で除去されて回収される。
定着ユニット7は、後述する加熱ローラ71(図4参照)等で発生する熱によって、2次転写されたトナー像を用紙に定着させる。トナー像が定着された後の用紙は、排出トレイ42に排出され、画像形成処理が完了する。なお、定着ユニット7の詳細については後述する。
(2.複合機のハードウェア構成)
次に、本実施形態の複合機100のハードウェア構成について説明する。図3は、本実施形態の複合機100のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
本実施形態に係る複合機100は、内部の制御基板上に主制御部8を有している。主制御部8は、複合機100の各部の制御を司る部分であり、装置本体内に設けられている。なお、この主制御部8は、定着ユニット7に設けられる後述するIH制御部90(図6参照)とは区別される。主制御部8は、CPU81と、ROM、RAM、HDD等からなる記憶部82とを有しており、制御上、各種の時間を計時する計時部83も有している。
CPU81は、中央演算処理装置であり、ROM等に格納されるプログラムやデータをRAM等に展開し、展開された制御プログラムやデータに基づき複合機100の各部の制御や演算を行う。
記憶部82のROMは、電源投入時の起動用プログラム等、複合機100に関するプログラムや、複合機100のシステムに関するデータや、複合機100の制御に関するデータや、ユーザによる複合機100の設定データなどの各種データを記憶する。そして、記憶部82のRAMに、制御用プログラム、制御用データ、画像データ等、各種プログラムやデータを展開する。記憶部82のHDDは、例えば、画像データを記憶する大容量の記憶装置である。
そして、主制御部8は、原稿搬送装置2、画像読取部3、操作パネル1、給紙部4a、I/F部84と接続されているとともに、図示しない駆動部を介して、搬送路4b、画像形成部5、中間転写部6、定着ユニット7と接続されており、複合機100が適切に動作するように各部を制御する。なお、上記の駆動部は、主制御部8からの指示に基づき、搬送路4b、画像形成部5、中間転写部6、定着ユニット7が有する各種の回転体(例えば搬送ローラ、感光体ドラム、転写ローラ、定着ローラ等)を回転させる駆動モータやギアを含んで構成されている。なお、定着ユニット7と主制御部8とで、本発明の定着加熱装置9が構成されている。
I/F部84は、複合機100を他の機器と接続するためのインターフェイスであり、複数のコネクタ、ソケットを備えている。このI/F部84によって、ネットワークを介して複合機100と複数のコンピュータ200(例えばパーソナルコンピュータ)を通信可能に接続することができる。したがって、複合機100は、コンピュータ200から送信された画像データや指示に基づき、印刷を行うことができ(プリンタ機能)、また、画像読取部3で得られた画像データをコンピュータ200に送信することもできる(スキャナ機能)。さらに、I/F部84にモデム等を設けることにより、公衆通信回線等を利用して、外部のFAX装置300とFAX通信を行うこともできる(FAX機能)。なお、便宜上、図3では、コンピュータ200およびFAX装置300を1台のみ図示している。
(3.定着ユニットについて)
次に、定着ユニット7の詳細について説明する。図4は、定着ユニット7の概略の構成を示す断面図であり、図5は、定着ユニット7の主要部の斜視図である。定着ユニット7は、加熱ローラ71と、定着ローラ72と、加熱ベルト73と、励磁コイル74と、コア75と、外部コア76と、加圧ローラ77とを含んで構成されている。なお、加熱ローラ71、定着ローラ72、加熱ベルト73、コア75および加圧ローラ77は、軸線方向(中心軸方向または回転軸方向とも言う)が平行となるように設けられている。
加熱ローラ71は、回転する回転体で例えば鉄製であり、励磁コイル74による誘導加熱によって加熱される。加熱ローラ71は、図4の紙面奥行き方向(用紙搬送方向と垂直な方向、用紙幅方向)を軸線方向とする。
定着ローラ72は、例えば周面がスポンジ状の材料で形成されて弾性を有しており、間隙を介して加熱ローラ71と対向して設けられている。この定着ローラ72は、定着モータ(不図示)によって回転駆動される。
加熱ベルト73は、加熱ローラ71および定着ローラ72によって張架された無端状のベルトである。加熱ベルト73は、薄く延ばされた金属(例えばニッケル)で形成されており、励磁コイル74による誘導加熱によって加熱される。この加熱ベルト73は、加熱ローラ71および定着ローラ72の回転によって周回することから、加熱ベルト73も一種の回転体であると言える。つまり、本実施形態で「回転」と言えば、加熱ローラ71や定着ローラ72の回転のように、周面上の1点の移動軌跡が真円となるような回転(回転対称(軸対称)な回転)と、加熱ベルト73の回転のように、周面上の1点の移動軌跡が真円から外れる周回(非回転対称(非軸対称)な回転)との両方を含むものとする。
すなわち、加熱ローラ71および加熱ベルト73は、両者とも、回転する回転体と呼ぶことができ、これらは誘導加熱によって加熱される加熱部を構成している。なお、以下での説明の便宜上、加熱ローラ71と加熱ベルト73とを特に区別する必要がない場合は、加熱ローラ71および加熱ベルト73をまとめて加熱部78とも称する。
上記のように、加熱ベルト73は、加熱ローラ71および定着ローラ72によって張架されているため、加熱ローラ71および加熱ベルト73で発生した熱は定着ローラ72に伝導される。また、加熱ベルト73は、トナー像の定着のため、加圧ローラ77との間に搬送される用紙と接する。
加圧ローラ77は、例えばスポンジ状の材料で形成されており、加熱ベルト73を定着ローラ72とで挟みつつ、定着ローラ72の方向に付勢部材79(例えば、ばね)で付勢されている。その結果、加圧ローラ77は、加熱ベルト73に圧接し、定着ニップNが形成される。
上記の構成において、図示しない定着モータの駆動力が伝達されることによって、定着ローラ72が回転すると、加熱ベルト73が回転し、あわせて加熱ローラ71が回転する。また、加圧ローラ77も定着ローラ72の回転にあわせて回転する。そして、定着ローラ72等を回転させつつ、トナー像が転写された用紙を定着ニップNに進入させ、通過させると、定着ニップNにおいてトナー像が加熱加圧され、その結果、トナー像が用紙に定着される。なお、図4中の破線は、用紙が搬送される経路を示している。
次に、加熱部78を誘導加熱する構成について説明する。図4に示すように、加熱ローラ71に対して定着ローラ72側とは反対側の位置であって、加熱ローラ71の周面と対向する位置に、上記した励磁コイル74とコア75とが設けられている。
励磁コイル74は、図4および図5に示すように、加熱部78(加熱ローラ71、加熱ベルト73)に対向して設けられるとともに、加熱ローラ71とコア75との間の隙間Gを避けるように、加熱ローラ71の軸線方向に沿ってかけ回されている。さらに、励磁コイル74は、コア75と加熱ローラ71との対向方向に垂直な方向における励磁コイル74の間隔が、コア75側から加熱ローラ71側(定着ローラ72側)に向かうにつれて広がるように、加熱ローラ71の軸線方向に沿ってかけ回されている。図5に示すように、励磁コイル74は、1本の導線で構成されており、導線の両端の端子に後述する駆動素子94(図6参照)によって交流電圧が印加される(高周波の電流が供給される)。
コア75は、例えばフェライトで形成される円筒状、円柱状の部材であり、磁路、すなわち、励磁コイル74によって発生する磁束の通り道を形成する。外部コア76は、例えばフェライトで構成され、磁路を形成するとともに、磁束の拡散を防ぐ。外部コア76は、励磁コイル74の外側、すなわち、励磁コイル74に対して加熱ローラ71とは反対側に設けられている。
上記の構成において、励磁コイル74に交流電圧を印加し、励磁コイル74に高周波の電流が流れると、図4および図5の二点鎖線で示すように、磁界が形成される。そして、磁束が加熱ベルト73や加熱ローラ71を貫いて渦電流が発生し、この渦電流によるジュール熱で、加熱ベルト73や加熱ローラ71が暖められる(誘導加熱される)。誘導加熱時、定着ローラ72等を回転させることで、加熱ローラ71および加熱ベルト73の熱が定着ローラ72に伝導し、さらに加圧ローラ77にも伝導する。定着時には、定着ローラ72等は、例えば170°C程度まで暖められる。したがって、上述したように、定着ローラ72等を回転させつつ、トナー像が転写された用紙を定着ニップNに搬送することにより、トナー像を用紙に定着させることができる。
上記のようにコア75の材料として、強磁性体であるフェライトを用いることにより、励磁コイル74の磁束を加熱ローラ71との対向位置近傍に集中させ、加熱ベルト73や加熱ローラ71に効率よく磁束を鎖交させることができる。また、フェライトは、電気的に抵抗値が大きく、渦電流損が生じ難く、加熱ベルト73や加熱ローラ71を効率的に暖めることができる。
(4−1.定着制御に関するハードウェア構成)
次に、定着制御に関するハードウェア構成について説明する。図6は、複合機100の定着制御に関するハードウェア構成の一例を示すブロック図である。本実施形態の定着ユニット7は、上述した加熱ローラ71や励磁コイル74等に加えて、IH(induction heating)制御部90と、回転検知センサ91と、温度センサ92とを有している。なお、IH制御部90と上記した主制御部8とは、バス等の通信手段により通信可能に接続されているものとする。
IH制御部90は、励磁コイル74への電流の供給を制御することにより、加熱部78を誘導加熱によって暖める。このIH制御部90は、コントローラ93と、駆動素子94とを有して構成されている。
コントローラ93は、回転検知センサ91からの回転検知信号に基づいて加熱部78の回転状態(回転/停止)を判断するCPUである。このコントローラ93には、主制御部8から、加熱部78の加熱のON/OFFを指示する信号および定着ユニット7にて消費されるべき電力を指示する信号が与えられる。また、コントローラ93は、主制御部8から加熱部78の加熱ONを指示する信号が入力されたときに、その指示入力の継続時間を計時する計時部としての機能も有している。
このコントローラ93は、該コントローラ93自身で加熱部78が回転していると判断し、かつ、主制御部8から加熱部78の加熱を指示する信号が入力された場合のみ、駆動素子94を駆動して加熱部78を加熱させる。言い換えれば、IH制御部90および主制御部8が両方とも加熱部78が回転していると判断した場合のみ、コントローラ93によって駆動素子94が駆動され、加熱部78が加熱される。一方、どちらかの制御部で加熱部78の回転が停止していると判断した場合には、コントローラ93によって駆動素子94が駆動されず、加熱部78は加熱されない。
駆動素子94は、コントローラ93によって制御され、励磁コイル74に電流を供給するPWM回路で構成されており、励磁コイル74への電流の供給によって加熱部78を誘導加熱する。ここで、上記したコントローラ93は、複合機100内の電源装置85と接続されており、駆動素子94から励磁コイル74に供給され、加熱部78を暖めるために消費された電力を検知する。そして、コントローラ93は、主制御部8から指示された電力と検知される電力とが一致するように、駆動素子94を動作させる。つまり、コントローラ93は、指示された電力となるような(高周波)電流の周波数を計算し、その周波数の電流が励磁コイル74に供給されるように駆動素子94を動作させる。このように、励磁コイル74に供給される電流の周波数を制御することにより、定着ユニット7での電力消費量を調整することができる。
回転検知センサ91は、加熱部78の回転状態を検知して、その回転状態を示す回転検知信号をIH制御部90のコントローラ93および主制御部8のCPU81の両方に出力する。なお、回転検知センサ91は、加熱部78の回転状態に応じた検知信号を出力するだけであり、実際に加熱部78が回転しているか否かを判断するのは、上記検知信号が入力されるコントローラ93およびCPU81である。つまり、コントローラ93およびCPU81は、入力される回転検知信号に基づいて加熱部78の回転/停止を判断する。上記の回転検知信号としては、例えば、加熱部78の回転時にハイレベルとなり、停止時にローレベルとなるパルス信号を想定することができるが、交流波形であっても構わない。なお、コントローラ93およびCPU81における、回転検知信号に基づく回転状態の判断の手法については後述する。
ここで、回転検知センサ91としては、例えば対向する発光部と受光部とを有するフォトインタラプタで構成することができる。この場合、発光部からの光が加熱ローラ71の回転軸に設けられたギアの歯によって遮断されるのを受光部で検知することにより、加熱ローラ71の回転状態を検知することができる。なお、回転検知センサ91は、エンコーダで構成されてもよい。
また、回転検知センサ91は、加熱ベルト73の回転状態を検知する構成であってもよい。この場合、回転検知センサ91として反射型のフォトインタラプタ(フォトリフレクタ)を用いればよい。例えば、加熱ベルト73の端部に回転方向(移動方向)に沿って所定間隔でマークを付しておき、発光部から発光されて上記マークで反射された光を受光部で検知することにより、加熱ベルト73の回転状態を検知することができる。
温度センサ92は、加熱部78の温度を検知する温度検知部であり、例えばサーミスタで構成されている。温度センサ92からの出力(温度検知信号)は、主制御部8のCPU81に入力される。これにより、CPU81は、加熱部78が正常に加熱されているか否か(低温異常を起こしていないかどうか)を判断することができる。
(4−2.主制御部による制御)
次に、上記の構成による定着制御として、主制御部8による制御について説明する。図7は、主制御部8の制御による動作の流れを示すフローチャートである。印字動作が開始されると、主制御部8のCPU81は、図示しない駆動部によって定着ローラ72を回転させて加熱部78(加熱ローラ71、加熱ベルト73)を回転させるが、このとき、回転検知センサ91からの回転検知信号に基づいて、加熱部78が実際に回転しているか否かを判断する(S1)。
S1にて、加熱部78が回転していると判断した場合には、CPU81は、IH制御部90のコントローラ93に対して、加熱部78の加熱ONの指示信号、すなわち、励磁コイル74への電流の供給を指示する信号を出力し(S2)、また、定着ユニット7で消費されるべき電力の指示信号も出力する(S3)。
次に、CPU81は、IH制御部90のコントローラ93から、回転検知信号に異常があったことの通知を受けたか否かを判断する(S4)。S4にて、上記通知を受けた場合、CPU81は、異常状態での加熱部78の加熱を回避すべく、コントローラ93に対して加熱OFFの指示信号を出力し(S5)、図8に示すように、表示部としての液晶表示部1aに、回転検知信号に異常がある旨のエラーを表示し(S6)、一連の処理を終了する。
一方、S1にて、加熱部78が回転していないと判断した場合、主制御部8のCPU81は、加熱部78の回転停止が異常であるか否かを判断する(S7)。例えば、S7にて、CPU81は、印刷動作の開始によって加熱部78を回転させるべく駆動部を駆動しているにもかかわらず、所定時間を経過してもなお加熱部78の回転を検知できない場合には、回転検知センサ91から主制御部8に入力される回転検知信号の信号線の断線による異常が疑われるので、CPU81は、IH制御部90に対して加熱部78の加熱ONを指示することなく、信号線が断線している旨のエラーを液晶表示部1aに表示させて(S8)、処理を終了する。
また、S4にて、IH制御部90から回転検知信号に異常があったことの通知を受けていない場合は、印刷ジョブが終了するまでS1以降の処理を繰り返す(S9)。そして、S9にて、印刷ジョブが終了していれば、一連の処理を終了する。
(4−3.IH制御部による制御)
次に、IH制御部90による定着制御について説明する。図9は、IH制御部90の制御による動作の流れを示すフローチャートである。印刷動作が開始され、主制御部8のCPU81からIH制御部90のコントローラ93に対して、加熱部78の加熱ONの指示信号および電力指示信号が入力されると(S11)、次に、コントローラ93は、回転検知センサ91からの回転検知信号に基づいて、加熱部78が回転しているか否かを判断する(S12)。なお、S11にて、上記両方の信号の入力がなかった場合には、そのまま処理を終了する。
S12にて、加熱部78が回転していると判断した場合は、主制御部およびIH制御部90の両方で、加熱部78が回転しているという判断が一致していることになるので、コントローラ93は、S11にて指示された電力に応じた周波数を計算し、その周波数の電流が励磁コイル74に供給されるように駆動素子94を駆動制御し、加熱部78を加熱する(S13)。その後、コントローラ93は、回転検知センサ91からの回転検知信号に基づいて加熱部78の回転停止を判断するか、主制御部8から加熱部78の加熱をOFFする指示信号が入力されるまで、駆動素子94を駆動し続ける(S14)。
S14にて、コントローラ93が加熱部78の回転停止を判断した場合、または主制御部8からコントローラ93に対して加熱OFFの指示信号が入力された場合には、コントローラ93は、駆動素子94による励磁コイル74への電流の供給を停止させ(S15)、定着制御に関する処理を終了する。例えば、印刷ジョブの終了時には、定着ローラ72の回転停止に伴って加熱部78の回転が停止するが、この場合に、上記電流の供給による加熱部78の加熱が停止することになる。
一方、S12にて、コントローラ93が、回転検知センサ91からの回転検知信号に基づいて加熱部78の回転が停止していると判断した場合には、加熱部78の回転の判断が主制御部8とIH制御部90との両方で一致していないので、コントローラ93は、駆動素子94を駆動せず、励磁コイル74への電流の供給を停止させておく(S16)。つまり、S16では、駆動素子94によって励磁コイル74に電流を供給せず、加熱部78の加熱を行わない。
そして、コントローラ93が加熱部78の回転が停止していると判断してから一定期間内(例えば5秒間)で、主制御部8のCPU81から加熱ONの指示入力が連続的または断続的に繰り返し行われる場合(S17)、コントローラ93は主制御部8のCPU81に対して、上記一定期間の経過後、回転検知信号に異常があったことを通知し(S18)、処理を終了する。S17にて、主制御部8のCPU81から加熱ONの指示入力が続いて行われない場合は、主制御部8が途中で加熱部78の回転停止を判断したものとして、S18の通知を行うことなく、処理を終了する。
以上のように、IH制御部90および主制御部8の両方で、加熱部78が回転していると判断した場合のみ、IH制御部90によって加熱部78が加熱される(S11〜S13参照)。このように、両方の制御部の判断に基づいて加熱部78の加熱が制御されるので、加熱部78の保護を二重に図ることができ、回転停止中での加熱による加熱部78の溶融、劣化を確実に防止することができる。また、一方の制御部の暴走やソフトバグによって加熱部78が加熱される危険性もなくなり、安全な構成の定着加熱装置9ひいては複合機100を実現することができる。
また、IH制御部90は、主制御部8から加熱部78の加熱ONの指示信号を受けたときに(励磁コイル74への電流の供給指示があったときに)、回転検知センサ91からの回転検知信号に基づいて加熱部78の回転が停止していると判断した場合には(S12にてNoの場合)、励磁コイル74に電流を供給せず、加熱部78を加熱しない(S16参照)。
例えば、回転検知信号が所定時間ローレベルであり、信号のエッジが所定時間検出されない場合には、IH制御部90は、回転検知信号の信号線が断線している場合も含めて、加熱部78の回転が停止していると判断することができる。また、IH制御部90で加熱部78の回転が停止していると判断しても、主制御部8で加熱部78が回転していると判断している場合には、主制御部8が、回転検知信号に含まれるノイズの影響によって、加熱部78が回転していると誤って判断している可能性がある。
このように、主制御部8では加熱部78が回転していると判断しているにもかかわらず、IH制御部90では加熱部78の回転が停止していると判断した場合には、信号線の断線やノイズの影響により、回転検知信号に異常があったものと考えられる。したがって、このような異常状態のもとで、加熱部78の加熱を停止することにより、最悪の事態を防止することができる。つまり、実際には加熱部78の回転が停止しているが、回転検知信号に含まれるノイズの影響によってCPU81が誤って加熱部78が回転していると判断した場合でも、加熱部78が加熱されないので、加熱部78の回転停止中での溶融、劣化を防止することができる。
また、主制御部8が励磁コイル7への電流の供給指示を行っているにもかかわらず、温度センサ92での検知温度が一定値(例えば100℃)を越えて上がらなければ、主制御部8は、温度センサ92の故障による低温エラーが生じたと判断することもできる。しかし、IH制御部90は、加熱部78の回転が停止していると判断しているにもかかわらず、主制御部8から励磁コイル74への電流の供給指示が続く場合には、主制御部8に対して、回転検知信号に異常があったことを通知する(S17、S18参照)。これにより、主制御部8は、上記供給指示を行っているにもかかわらず、加熱部78が加熱されない場合でも、加熱部78の温度センサ92の故障による低温エラーではなく、信号線の断線やノイズの影響により、回転検知信号に異常があったことを認識することができ、上記異常に対する適切な修理を外部のサービスマンに促すことが可能となる。
つまり、図8で示したように、主制御部8は、上記の認識に基づき、回転検知信号に異常があることをエラー表示として液晶表示部1aに表示させれば、サービスマンは回転検知信号の信号線の断線を疑ってそれを修復したり、ノイズの影響を低減すべく、後述するノイズ判断に用いる各種のパラメータ(後述するポートの監視周期など)を変更する、あるいは主制御部8が搭載された基板を交換する、などの処置を施すことができ、故障に迅速に対応することが可能となる。
また、主制御部8にて低温エラーではなく回転検知信号の異常を認識させるためには、IH制御部90から主制御部8への上記通知は、主制御部8が低温エラーと認識するまでに行う必要がある。このことを考慮して、IH制御部90は、主制御部8が励磁コイル7への電流の供給指示を行っているにもかかわらず温度センサ92での検知温度が一定値を越えて上がらないために低温エラーが生じたと判断する前に、回転検知信号に異常があったことを主制御部8に通知する。つまり、上述した一定期間の終期は、主制御部8にて低温エラーが発生したと判断する時点よりも前である。
このようなタイミングでIH制御部90が主制御部8に上記通知を行うことにより、液晶表示部1aでの表示を通して、低温エラーに対する措置ではなく、回転検知信号の異常に対する措置をサービスマンに適切にかつ確実に促すことが可能となる。つまり、回転検知信号に異常がある場合でも、低温エラーと判断されて故障に対する措置(例えば温度センサ92の交換)がなされるのを確実に防止することができる。
以上のことから、本実施形態では、IH制御部90は、主制御部8から励磁コイル74への電流の供給指示があったときに、回転検知信号に基づいて加熱部78の回転が停止していると判断し、その後も上記の供給指示が続く場合には、励磁コイル74に電流を供給せずに(励磁コイル74に電流を供給しない状態を保ったまま)、主制御部8に対して回転検知信号に異常があったことを通知していると言うことができ(S11、S12、S16〜S18参照)、これによって上述した効果が得られると言うことができる。
(5.加熱部の回転の判断手法について)
次に、主制御部8のCPU81およびIH制御部90のコントローラ93における、回転検知センサ91からの回転検知信号に基づく加熱部78の回転/停止の判断手法について説明する。なお、回転検知信号は、上述した通り、加熱部78の回転時にハイレベルとなり、停止時にローレベルとなるパルス信号とする。
一般に、CPUに入力されるパルス信号のエッジ(立ち上がりまたは立ち下がり)がノイズであるか否かを判断する場合、図10に示すように、定期的にCPUの入力ポートをサンプリングして電圧を把握し、数回(例えば4回)連続でハイレベル(またはローレベル)を検知したときに、ノイズではなく信号のエッジであったと判断することができる。しかし、この場合、図11に示すように、CPUに入力される信号の周波数が図10の場合に比べて増大した場合、ハイレベル(またはローレベル)が数回(例えば4回)連続では検知されないため、信号のエッジがノイズと判定されてしまう。この問題は、入力ポートの監視周期を短くすれば解決可能であるが、この場合は、割り込み頻度、すなわち、入力ポートを監視しにいく頻度が高くなる分、制御上のソフト的な処理が重くなる。
そこで、入力ポートを定期的に監視したときに、過去3回の検知結果から、信号のエッジがノイズか否かを判断する手法を用いる。例えば図12(a)に示すように、入力ポートの監視を3回行った中で2回連続でハイレベルが検知された場合は、信号のエッジはノイズではなく、エッジと判断する。また、図12(b)に示すように、入力ポートの監視を3回行った中で2回連続でローレベルが検知された場合も、信号のエッジはノイズではなく、エッジと判断する。これに対して、図12(c)に示すように、入力ポートの監視を3回行った中でハイレベルまたはローレベルが2回連続で検知されなかった場合には、信号のエッジはエッジではなく、ノイズであると判断し、3回ともローレベルであったことにする。
この手法によれば、入力ポートの監視周期を例えば2.5msecとすると、最小で5msecのパルス幅を持つ信号のエッジがノイズであるか否かを判断することができ、回転検知を行うことが可能となる。ただし、これだけでは、チャタリング回数を減少させただけと変わらず、先に示した一般的なノイズ検知に比べても不十分である。
そこで、本実施形態では、主制御部8およびIH制御部90はそれぞれ、回転検知センサ91から出力される回転検知信号におけるパルスのエッジが、所定時間内で現れる回数に基づいて、加熱部78の回転/停止を判断する。例えば、300msecの間に、図12(a)〜図12(c)に示した手法で2回以上、信号のエッジを検知した場合には、加熱部78が回転していると判断する。図13の例では、300msecの間に信号のエッジは6回検知できているので、この場合は加熱部78が回転していると判断することができる。
例えば、回転検知センサ91から出力される回転検知信号のエッジの1本1本を確実に検知して、そのエッジの1本1本を加熱部78の回転、停止に対応付ける手法では、回転検知信号の周波数が増大すると、エッジをノイズと判断して回転を検知できなくなる場合がある。しかし、本実施形態では、そのように回転検知信号のエッジの1本1本を確実に検知して加熱部78の回転を判断するのではなく、所定時間内でのエッジのトータルの本数から総合的に加熱部78の回転を判断している。これにより、回転検知信号の周波数が増大しても、加熱部78が回転しているかどうかを総合的に、かつ、容易に判断することが可能となる。
また、上記のように、回転検知信号の所定時間内でのエッジのトータルの本数から加熱部78の回転を判断することにより、回転検知信号の周波数が増大しても、入力ポートの監視周期を短くすることなく加熱部78の回転を判断できる。よって、入力ポートを監視しにいく割り込み頻度が高くなって、ノイズ判断の処理がソフト的に重たくなるのを回避することができる。
なお、エッジが現れる回数をカウントするにあたり、上記所定時間をあまり長く確保しすぎると、加熱部78の回転の判断に時間がかかり、加熱部78が実際に回転停止状態であるときに加熱停止が遅れて加熱部78の溶融が始まることが考えられる。一方、上記所定時間をあまり短くしすぎると、回転の判断の精度が低下する場合がある。以上の観点から、上記所定時間は、300〜500msec前後であることが望ましい。
ところで、図14は、ノイズ判断の好ましい形態を示す説明図である。なお、以下での説明の便宜上、主制御部8およびIH制御部90の入力ポートの監視周期を、それぞれ第1の周期および第2の周期とする。つまり、第1の周期は、回転検知センサ91からの回転検知信号が入力される主制御部8の入力ポートにおいて、入力された回転検知信号がハイレベルかローレベルかを検知する周期を指す。一方、第2の周期は、回転検知センサ91からの回転検知信号が入力されるIH制御部90の入力ポートにおいて、入力された回転検知信号がハイレベルかローレベルかを検知する周期を指す。
本実施形態では、第1の周期を例えば2.5msecとし、第2の周期を例えば1msecとして、これらの周期を互いに異ならせている。このようにすることで、主制御部8とIH制御部90とで、同じノイズを同時に検知する可能性が少なくなる。つまり、図14の例では、IH制御部90では、ノイズであるにもかかわらず、2回連続でハイレベルを検知するために、そのノイズをエッジと誤認識することになり、加熱部78の回転を認識することになるが、主制御部8では、IH制御部90とは監視周期が異なることによって同じノイズを検知していない。したがって、ノイズの影響を受けずに加熱部78の回転停止を認識することになる。
このように、ノイズの影響を受けて一方の制御部(上記の例ではIH制御部90)で加熱部78の回転を誤って検知してしまっても、他方の制御部(上記の例では主制御部8)で加熱部78の回転の停止を確実に検知できるので、加熱部78が回転停止中に加熱される事態を防止することができる。つまり、ノイズに強いシステムを実現して、回転停止中での加熱による加熱部78の劣化を防止することができる。
なお、エッジが現れる回数をカウントする期間である上記所定時間や、入力ポートの監視周期(第1の周期、第2の周期)等の各種のパラメータは、操作パネル1によって適宜設定、変更可能である。
なお、以上では、主制御部8は、定着ユニット7の外部に設けられる構成として説明しているが、主制御部8を定着ユニット7内に設ける構成とし、かつ、この主制御部8に画像形成装置全体の制御を行わせるようにしてもよい。また、主制御部8は、本実施形態のように、定着制御に加えて、画像形成装置全体の制御を行ってもよいし、定着ユニット7の制御のみを行ってもよい。この場合は、画像形成装置における定着ユニット7以外の各部の制御を行う制御部を別途設ければよい。つまり、定着ユニット7と主制御部8とで構成される定着加熱装置9によってトナー像の定着制御を行う構成であれば、主制御部8が他の各部の制御を兼ねるか否かに関係なく、本実施形態で説明した効果を得ることができる。
なお、本実施形態では、加熱ローラ71と定着ローラ72とで加熱ベルト73を張架し、加熱ローラ71および加熱ベルト73で発生した熱を定着ローラ72に伝導して定着を行う構成としているが、加熱ベルト73を用いずに加熱ローラ71で直接定着する構成とすることも勿論可能である。つまり、加熱部78は、加熱ローラ71のみで構成することも可能である。
なお、本実施形態では、画像形成装置を複合機100で構成した例について説明したが、本実施形態で示した構成は、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの他の画像形成装置、ロータリー式のカラー画像形成装置、さらにはモノクロの画像形成装置にも適用可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。