JP5411995B2 - 化合物合成方法、高分子化合物および環状化合物 - Google Patents

化合物合成方法、高分子化合物および環状化合物 Download PDF

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Description

本発明は、高分子化合物や環状化合物を合成する方法に関する。
付加反応を利用した機能性低分子や高分子合成法は副生物がないため極めて効率的な手法である。ウレタン樹脂やエポキシ樹脂等工業的に利用されている高分子材料の多くも付加反応で合成されている。
A.A. Caraculacu, S. Coseri, Prog. Polym. Sci. 26, 799-851 (2001) D. W. Smith, Jr., D. A. Babb, Macromolecules 29, 852-860 (1996) Y. Tezuka, H. Oike, Prog. Polym. Sci. 27, 1069-1122 (2002)
ウレタン樹脂やエポキシ樹脂は前駆体構造に反応基質となるヒドロキシル基やアミノ基を導入することができない。すなわち、官能基導入が難しいため幅広い構造を設計することができず、他の用途への拡張が難しかった。一方、トリフルオロビニルエーテルの二量化反応は150℃以上の高温加熱が必要であるため、熱分解する官能基や基質を導入することができなかった。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、温和な条件下で副反応なく進行する付加反応を提供し、高分子化合物または環状化合物を合成することにある。
本発明のある態様の化合物合成方法は、式(1)で表される多官能シアノ化合物と、式(2)で表されるアルキン多量体分子と、を加熱付加反応させ、式(3)で表される高分子化合物または式(4)で表される環状化合物を合成することを特徴とする。
式(1)、式(3)および式(4)において、Xは、単結合、アルキル、エーテル結合、エステル結合、芳香環、ウレタン結合(−NH−CO−O−)、ウレア結合(−NH−CO−NH−)、カーボネート結合(−O−COO−)、スルホン酸エステル(−SO−O−)のいずれかあるいはそのうちの複数を含む。また、Xは、下記式(1a)で表される1以上のシアノ基含有部位を含んでもよい。さらに、式(1)、式(3)、式(4)、式(1a)において環αは単環式または多環式の環を表し、置換基を有していてもよい。
式(2)、式(3)および式(4)において、EDGは、芳香族アミン、フェロセン、アズレン誘導体、有機金属錯体からなる群より選ばれる電子供与性基である。Yは、単結合、アルキル、エーテル結合、エステル結合、芳香環、ウレタン結合(−NH−CO−O−)、ウレア結合(−NH−CO−NH−)、カーボネート結合(−O−COO−)、スルホン酸エステル(−SO−O−)のいずれかあるいはそのうちの複数を含む。
式(3)におけるnおよび式(4)におけるmは、それぞれ独立に1以上の整数である
この態様の化合物合成方法によれば、多官能シアノ化合物とアルキン多量体分子とが相補的な反応分子となることにより、温和な条件下(室温〜100℃程度)で副反応無く高分子化合物や環状化合物を合成することができる。
本発明のある態様の高分子化合物は上記式(3)で表される。また、本発明のある態様の環状化合物は上記式(4)で表される。
本発明の他の態様の化合物合成方法は、式(5)で表されるモノマー分子を加熱付加反応させ、式(6)で表される高分子化合物または式(7)で表される環状化合物を合成することを特徴とする。
式(5)〜式(7)において、Xは、単結合、アルキル、エーテル結合、エステル結合、芳香環、ウレタン結合(−NH−CO−O−)、ウレア結合(−NH−CO−NH−)、カーボネート結合(−O−COO−)、スルホン酸エステル(−SO−O−)のいずれかあるいはそのうちの複数を含む。また、Xは、下記式(1a)で表される1以上のシアノ基含有部位を含んでもよい。さらに、式(5)〜式(7)、式(1a)において環αは単環式または多環式の環を表し、置換基を有していてもよい。
式(5)〜式(7)において、EDGは、芳香族アミン、フェロセン、アズレン誘導体、有機金属錯体からなる群より選ばれる電子供与性基である。式(6)および式(7)におけるnは、それぞれ独立に1以上の整数である。
本発明の他の態様の高分子化合物は上記式(6)で表される。また、本発明の他の態様の環状化合物は上記式(7)で表される。
本発明によれば、温和な条件下で副反応なく進行する付加反応によって高分子化合物または環状化合物を合成することができる。
高分子化合物P1のGPCチャートである。 高分子化合物P3のGPCチャートである。 図3(a)は、1,2-ジクロロエタン中で二官能シアノ化合物A1とアルキン二量体分子B1を60℃、一週間反応させた生成物のモノマー濃度依存性を示すGPCチャートである。図3(b)は、GPCチャートの波形分離により算出した環状化合物の収率とモノマー濃度の関係を示すグラフである。 図4(a)、図4(b)は、それぞれ、1,2-ジクロロエタン中の高分子化合物P1、高分子化合物P3の紫外可視吸収スペクトルである。 図5(a)は、二官能シアノ化合物A1とアルキン二量体分子B1との反応における反応速度定数の解析に用いたグラフである。図5(b)は、各温度での反応速度をアレーニウス式に従いプロットしたグラフである。 図6(a)は、窒素気流下、10 ℃ min-1の昇温速度で測定した高分子化合物P1および環状化合物P2の熱分解挙動を示すグラフである。図6(b)は、窒素気流下、10 ℃ min-1の昇温速度で測定した高分子化合物P3および環状化合物P4の熱分解挙動を示すグラフである。 図7(a)は、高分子化合物P3を用いて形成した自立膜の写真である。図7(b)は高分子化合物P3の自立膜の動的粘弾性測定の結果である 図8(a)は、高分子化合物P5をアルファベットの鋳型中で熱硬化させた構造体の写真である。図8(b)は高分子化合物P5の動的粘弾性測定の結果である。
(実施の形態1)
実施の形態1に係る化合物合成方法および当該化合物合成方法で得られる化合物について説明する。実施の形態1に係る化合物合成方法は、下記反応式で表される加熱付加反応によって高分子化合物または環状化合物を得る新規な手法である。
本実施の形態では、出発原料として、式(1)で表される多官能シアノ化合物と、式(2)で表されるアルキン多量体分子とが用いられる。
<多官能シアノ化合物>
本実施の形態で用いられる多官能シアノ化合物は、式(1)で表されるシアノ基含有多官能モノマーである。
式(1)において、Xは、単結合、アルキル、エーテル結合、エステル結合、芳香環、ウレタン結合(−NH−CO−O−)、ウレア結合(−NH−CO−NH−)、カーボネート結合(−O−COO−)、スルホン酸エステル(−SO−O−)のいずれかあるいはそのうちの複数を含む。また、Xは、下記式(1a)で表される1以上のシアノ基含有部位を含んでもよい。Xが下記式(1a)で表されるシアノ基含有部位を含まない場合には、式(1)は二官能シアノ化合物となり、Xがシアノ基含有部位を含む場合には、シアノ基含有部位の数に応じて三官能以上のシアノ化合物となる。また、(1)において環αは単環式または多環式の環を表し、置換基を有していてもよい。当該置換基としては、フッ素などのハロゲン、メチル基などのアルキル基、アルコキシ基が挙げられる。式(1)における環αおよびXは、後述する生成物の式(3)および式(4)に残存する。
<アルキン多量体分子>
本実施の形態で用いられるアルキン多量体分子は、式(2)で表され、分子内に少なくとも2つの電子豊富アルキンを有する多官能性モノマーである。
式(2)において、EDGは、芳香族アミン、フェロセン、アズレン誘導体、有機金属錯体からなる群より選ばれる電子供与性基である。Yは、単結合、アルキル、エーテル結合、エステル結合、芳香環、ウレタン結合(−NH−CO−O−)、ウレア結合(−NH−CO−NH−)、カーボネート結合(−O−COO−)、スルホン酸エステル(−SO−O−)、芳香環、ウレタン結合(−NH−CO−O−)、ウレア結合(−NH−CO−NH−)、カーボネート結合(−O−COO−)、スルホン酸エステル(−SO−O−)のいずれかあるいはそのうちの複数を含む。また、Yは、上記EDGが置換したアルキンを含んでもよい。YがEDGが置換したアルキンを含まない場合には、式(2)はアルキン二量体分子となり、YがEDGが置換したアルキンを含む場合には、EDGが置換したアルキンの数に応じて、3量体以上のアルキン多量体分子となる。式(2)におけるYおよびEDGは、後述する生成物の式(3)および式(4)に残存する。
<加熱付加反応>
上述した多官能シアノ化合物およびアルキン多量体分子を温和な条件(室温〜100℃程度下で加熱すると高収率の付加反応が進行し、式(3)で表される高分子化合物または式(4)で表される環状化合物を得ることができる。なお、二官能シアノ化合物とアルキン二量体を付加反応させる場合には、両者の濃度を等モルとすることが好ましい。なお、多官能シアノ化合物とアルキン多量体分子を反応させる場合には、フローリー式に従い両者の仕込み比を調整し、溶解性と分子量の兼ね合いを有した高分子生成物を得ることができる。
多官能シアノ化合物およびアルキン多量体分子を100mM以上、好ましくは、250mM以上の高濃度とすることにより、式(3)で表される高分子化合物を選択的に合成することができる。一方、多官能シアノ化合物およびアルキン多量体分子を1mM以下、好ましくは、0.25mM以下の低濃度とすることにより、式(4)で表される環状化合物を選択的に合成することができる。
上述した多官能シアノ化合物およびアルキン多量体分子を用いた加熱付加反応では、副生物が生じないため、不純物を除去する精製操作が不要となる。得られた生成物は、たとえば、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)を用いて分子量を区分することができる。
本実施の形態の化合物合成方法によれば、多官能シアノ化合物とアルキン多量体分子とが相補的な反応分子となることにより、温和な条件下(室温〜100℃程度)で副反応無く高分子化合物や環状化合物を合成することができる。また、モノマーとして用いられる多官能シアノ化合物とアルキン多量体分子の構造中に様々な官能基を導入することができるため、生成物のポスト反応を複数回繰り返すことも可能になる。
なお、多官能シアノ化合物、アルキン多量体分子の少なくとも一方を3官能(3量体)とすることにより、3次元ポリマーやデンドリマーなどの高次構造を有する化合物を合成することが可能となる。
(実施の形態2)
実施の形態2に係る化合物合成方法および当該化合物合成方法で得られる化合物について説明する。実施の形態2に係る化合物合成方法は、下記反応式で表される加熱付加反応によって高分子化合物または環状化合物を得る新規な手法である。
<多官能モノマー>
本実施の形態では、出発原料として、式(5)で表される多官能モノマーのみが用いられる。当該多官能モノマーは、1以上の電子豊富アルキンと1以上のシアノ基含有部位の両方を1分子中に有する。
式(5)における環α、X、EDGは実施の形態1と共通であり、後述する生成物の式(6)、式(7)に残存する。
<加熱付加反応>
上述した多官能モノマーを温和な条件(室温〜100℃程度)下で加熱すると高収率の付加反応が進行し、式(6)で表される高分子化合物または式(7)で表される環状化合物を得ることができる。式(6)および式(7)におけるnは、それぞれ独立に1以上の整数である。
多官能モノマーを100mM以上、好ましくは、250mM以上の高濃度とすることにより、式(6)で表される高分子化合物を選択的に合成することができる。一方、多官能モノマーを1mM以下、好ましくは、0.25mM以下の低濃度とすることにより、式(7)で表される環状化合物を選択的に合成することができる。
上述した多官能モノマーを用いた加熱付加反応では、副生物が生じないため、不純物を除去する精製操作が不要となる。得られた生成物は、たとえば、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)を用いて分子量を区分することができる。
本実施の形態の化合物合成方法によれば、多官能モノマーが相補的な反応サイトとなることにより、温和な条件下(室温〜100℃程度)で副反応無く高分子化合物や環状化合物を合成することができる。また、モノマーとして用いられる多官能モノマーの構造中に様々な官能基を導入することができるため、生成物のポスト反応を複数回繰り返すことも可能になる。
(実施例1)
<二官能シアノ化合物の調製>
実施例1の付加重合反応に用いられる二官能シアノ化合物を下記に示す方法に従って調製した。
冷却管を装着したナスフラスコに窒素雰囲気下で脱水N,N-ジメチルアセトアミド 15 mL、下記式(8)で表される2,2'-(2,5-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサ-2,5-ジエン-1,4-ジイリデン)ジマロノニトリル(2,2'-(2,5-bis(2-hydroxyethoxy)cyclohexa-2,5-diene-1,4-diylidene)dimalononitrile, 1.3 g(4.0 mmol)、東京化成社製)を入れた。そこへ塩化オクタノイル 720 μL (4.6 mmol)を滴下し、一晩攪拌した。反応終了後、水洗し、ジクロロメタンで有機相を抽出した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラム(ジクロロメタン/アセトン = 20:1)により精製し、下記式(9)で表される目的物2-{[3,6-ビス(ジシアノメチリデン)-4-(2-ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサ-1,4-ジエン-1-イル]オキシ}エチル オクタノエート(2-{[3,6-bis(dicyanomethylidene)-4-(2-hydroxyethoxy)cyclohexa-1,4-dien-1-yl]oxy}ethyl octanoate, 798 mg, 収率44%)を得た。得られた目的物について、1H NMR法、13C NMR法、IR法、MALDI-TOF-MS法を用いた分析結果により同定した。
(分析結果)
[1H NMR (300 MHz, CDCl3, 293 K)] 0.85 (t, J = 7 Hz, 3 H), 1.27 (s, 8 H), 1.59 (t, J = 7.5 Hz, 2 H), 2.33 (t, J = 7.5 Hz, 2 H), 2.74 (s, 1 H), 4.04 (t, J = 4.1 Hz, 2 H), 4.23 (t, J = 4.1 Hz, 2 H), 4.38 (t, J = 4.4 Hz, 2 H), 4.49 (t, J = 4.4 Hz, 2 H), 6.46 ppm (s, 4 H)
[13C NMR (75 MHz, CDCl3, 293 K)] 13.9, 22.4, 24.6, 28.7, 28.9, 31.5, 33.8, 59.8, 60.5, 68.7, 72.5, 81.6, 82.9, 103.3, 103.4, 112.5, 112.7, 113.0, 114.2, 147.5, 148.7, 154.9, 155.1, 173.4 ppm
[IR (ATR)] 3360, 3061, 2953, 2926, 2856, 2360, 2223, 1738, 1711, 1561, 1536, 1443, 1394, 1323, 1242, 1153, 1111, 1075, 1052, 1010, 918, 855, 797, 593 cm-1
[MALDI-TOF MS (ジスラノール)] m/z: C24H26N4O5として算出 450.19 g mol-1; 452.78 g mol-1 [M]- 観測
続いて、ディーン・スターク水分離管を装着したナスフラスコにトルエン 30 mLを入れた。このナスフラスコに、2-{[3,6-ビス(ジシアノメチリデン)-4-(2-ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサ-1,4-ジエン-1-イル]オキシ}エチル オクタノエート 845 mg(1.9 mmol)、デカンジオイルジクロリド 210 μL(0.98 mmol)を入れ4.5時間沸点還流を行なった。反応終了後、減圧留去により溶媒を除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/アセトン = 40:1)により精製した。これにより、下記式(10)で表される二官能シアノ化合物ビス[2-({3,6-ビス(ジシアノメチリデン)-4-[2-(オクタノイルオキシ)エトキシ]シクロヘキサ-1,4-ジエン-1-イル}オキシ)エチル] デカンジオエート(bis[2-({3,6-bis(dicyanomethylidene)-4-[2-(octanoyloxy)ethoxy]cyclohexa-1,4-dien-1-yl}oxy)ethyl] decanedioate, 720 mg, 収率72%、以下二官能シアノ化合物A1と呼ぶ)を得た。得られた二官能シアノ化合物A1について、1H NMR法、13C NMR法、IR法、MALDI-TOF-MS法を用いた分析結果により同定した。
(分析結果)
[1H NMR (300 MHz, CDCl3, 293 K)] 0.87 (t, J = 7 Hz, 6 H), 1.29 (s, 24 H), 2.35 (t, J = 7.5 Hz, 6 H), 4.38 (t, J = 4.2 Hz, 8 H), 4.51 (t, J = 5 Hz, 8 H), 6.46 ppm (s, 4 H)
[13C NMR (75 MHz, CDCl3, 293 K)] 14.0, 22.5, 24.56, 24.64, 28.84, 28.88, 28.91, 28.98, 31.6, 33.8, 33.9, 60.5, 68.7, 82.7, 82.7, 112.6, 113.1, 147.5, 154.8, 173.4, 173.5 ppm
[IR (ATR)] 2915, 2850, 2217, 1727, 1563, 527, 1457, 1437, 1333, 1240, 1171, 1154, 1131, 1107, 1042, 938, 886, 843, 805, 720, 590 cm-1
[MALDI-TOF MS (ジスラノール)] m/z: C58H66N8O12として算出 1066.48 g mol-1; 1090.96 g mol-1 [M+Na]+
(アルキン二量体分子の調製)
実施例1の付加重合反応に用いられるアルキン二量体分子を下記に示す方法に従って調製した。
100mLナス型フラスコに下記式(11)で表される1,4-ジエチニルベンゼン 100 mg (0.793 mmol、東京化成社製)、下記式(12)で表される4-ヨード-N,N-ジヘキサデシルアニリン(4-iodo-N,N-dihexadecylaniline), 1.11 g (1.66 mmol)、PdCl2(PPh3)2 22 mg (0.031 mmol)、CuI 11 mg (0.058 mmol)、ジイソプロピルアミン 20 mLを加え、室温、窒素雰囲気下で18時間反応させた。ろ過して沈殿物を炉別した後、溶媒を減圧除去した。なお、4-ヨード-N,N-ジヘキサデシルアニリンの調製方法は、Y. Li, K. Tsuboi, T. Michinobu, Macromolecules 43, 5277-5286 (2010)に開示されている。
得られた生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/ヘキサン = 1:10)により精製し、下記式(13)で表される目的物4,4'-(ベンゼン-1,4-ジイルジエチン-2,1-ジイル)ビス(N,N-ジヘキサデシルアニリン)(4,4'-(benzene-1,4-diyldiethyne-2,1-diyl)bis(N,N-dihexadecylaniline), 579 mg, 収率61%, 以下アルキン二量体分子B1と呼ぶ)を得た。得られた目的物について、1H NMR法、13C NMR法、IR法を用いた分析結果により同定した。
(分析結果)
[1H NMR (300 MHz, C6D6, 293 K)] 0.92 (t, J = 7 Hz, 12 H), 1.17-1.38 (m, 46 H), 1.47 (m, 8 H), 3.06 (t, J = 7.5 Hz, 8 H), 6.58 (d, J = 9 Hz, 4 H), 7.44 (s, 4 H), 7.63 ppm (d, J = 9 Hz, 4 H)
[13C NMR (75 MHz, C6D6, 293 K)] 14.35, 23.10, 27.41, 27.60, 29.81, 29.92, 30.10, 30.12, 30.18, 32.32, 51.10, 88.20, 93.34, 110.07, 111.90, 123.92, 131.59, 133.48, 148.34 ppm
[IR (ATR)] 2952, 2917, 2849, 2209, 1604, 1520, 1468, 1397, 1361, 1341, 1195, 1140, 1099, 834, 816, 720, 581, 555, 543 cm-1
(付加重合反応)
二官能シアノ化合物A1 45.22 mg (37.5 μmol)、アルキン二量体分子B1 40.04 mg (37.5 μmol)、1,2-ジクロロエタン 0.15 mLを重合管に入れ溶封した。二官能シアノ化合物A1、アルキン二量体分子B1の濃度は共に250 mM/Lである。60℃に加熱して一週間反応させた後、減圧留去により溶媒を除去した。反応が進行するにつれて溶液色が緑色に変化するため、容易に反応の進行を確認することができた。
75mgを取り出し分取HPLCに通して低分子量体を除去し、下記式(14)で表される高分子化合物P1(73 mg,収率 97%)を高収率で得た。得られた高分子化合物P1について、GPC、1H NMR法、13C NMR法、IR法を用いた分析結果により同定した。副生成物がないため溶媒を除去するだけで高分子化合物P1を得ることができた。反応終了後の精製操作が極めて簡便に済むことが確認された。なお、低分子量成分が存在する場合には、分取HPLCで容易に除去することができる。高分子化合物P1のGPCチャートを図1に示す。図1に示すように、分子量分布3.3-3.4の単峰性ピークが得られている。
このように、二官能シアノ化合物とアルキン二量体分子との付加反応を高分子合成に高収率で適用できるようになったのは、二官能シアノ化合物A1の合成に成功したことが鍵となっている。二官能シアノ化合物A1のアルキレン鎖を短くするとさらに高収率で高分子が得られることが予想される。
(分析結果)
[GPC (THF)] Mw 3.9×104, Mn 1.2×104
[1H NMR (300 MHz, CDCl3, 293 K)] 0.88 (br s, 18 H), 1.25 (br s, 128 H), 1.57 (br s, 16 H), 2.12-2.44 (m, 8 H), 3.20-3.52 (m, 8 H), 3.60-4.70 (m, 16 H), 6.25-6.81 (m, 6 H), 7.10-7.24 (m, 4 H), 7.50-7.60 (m, 1 H), 7.66-7.90 ppm (m, 4 H)
[IR (ART)] 2922, 2852, 2204, 1738, 1588, 1565, 1533, 1457, 1396, 1363, 1328, 1262, 1218, 1178, 1049, 949, 815 , 721, 682, 651, 591, 565, 552, 522 cm-1
[UV-Vis-NIR (ジクロロメタン)] λ 670, 492, 355, 225 nm
[熱分解温度(N2雰囲気下)] Td5 300 ℃, Td10 351 ℃
(実施例2)
実施例1と同様な手順にて二官能シアノ化合物A1およびアルキン二量体分子B1を準備した。
(付加環化反応)
冷却管を装着したナスフラスコに二官能シアノ化合物A1 45.19 mg (37.5 μmol)、アルキン二量体分子B1 40.00 mg (37.5 μmol)を加え1,2-ジクロロエタン 15 mLに溶解させた。二官能シアノ化合物A1、アルキン二量体分子B1の濃度は共に25 mM/Lである。60℃に加熱して一週間反応させた後、減圧留去により溶媒を除去した。76.8 mgを取り出し分取HPLCにより精製し、下記式(15)〜式(17)で表される環状化合物P2(21.7 mg, 収率28%)を得た。なお、得られる環状化合物P2は、式(15)〜式(17)で表される環状化合物の混合物となり、その生成比は、式(15):式(16):式(17)=1:2:1となる。
(分析結果)
[1H NMR (300 MHz, CDCl3, 293 K)] 0.87 (s, 18 H) 1.26 (s, 136 H), 1.61 (s, 12 H) 2.32 (s, 8 H) 3.35 (s, 8 H), 3.90-4.20 (m, 16 H), 6.13-6.42 (m, 8 H), 7.07-7.60 (m, 4 H), 7.77-7.87 ppm (m 4 H)
[13C NMR (75 MHz, CDCl3, 293 K)] 13.1, 14.0, 22.5, 22.6, 24.6, 24.8, 27.0, 27.2, 28.35, 28.44, 28.6, 28.7, 28.9, 29.0 29.3, 29.4, 29.51, 29.56 29.60, 31.6, 31.8, 33.8, 33.9 51.2, 61.2 77.4, 111.0, 112.1, 112.3, 115.3, 130.4, 130.9, 132.2, 134.6, 148.8, 150.86, 150.87, 173.5, 173.7 173.8 ppm
[IR (ART)] 2922, 2851, 2204, 1738, 1586, 1532, 1456, 1406, 1394, 1263, 1216, 1177, 1051, 980, 949, 867, 825, 761, 721, 669, 647, 632, 596, 580, 567, 537, 521 cm-1
[UV-Vis-NIR (ジクロロメタン)] λ 665 (ε = 76.7 L mol-1 cm-1), 502, 356, 272 nm
[MALDI-TOF MS (ジスラノール)] m/z: C144H210N10O12として算出 2271.61 g mol-1;2293.59 g mol-1 [M+Na-H]- 観測
[熱分解温度(N2雰囲気下)] Td5 313 ℃ Td10 366 ℃
(実施例3)
実施例1と同様な手順にて二官能シアノ化合物A1を準備した。
(アルキン二量体分子の調製)
100mLナス型フラスコに下記式(18)で表される1,1'-[ドデカン-1,12-ジイルビス(オキシ)]ビス(4-ヨードベンゼン)(1,1'-[dodecane-1,12-diylbis(oxy)]bis(4-iodobenzene), 304 mg(0.500 mmol)、下記式(19)で表される4-エチニル-N,N-ジヘキサデシルアニリン(4-ethynyl-N,N-dihexadecylaniline, 1.14 g(2.0 mmol)、PdCl2(PPh3)2 16.3 mg (0.0233 mmol)、CuI 1.9 mg (0.0099 mmol)、 ジイソプロピルアミン 10 mLを加え、室温、窒素雰囲気下で18時間反応させた。なお、1,1'-[ドデカン-1,12-ジイルビス(オキシ)]ビス(4-ヨードベンゼン)の調整方法は、K.-F. Tseng, C.-F. Lin, Y.-H. Lo, Y.-L. Hu, L.-Y. Chen, S.-H. Yang, S.-R. Lin, L.-S. Chang, M.-J. Wu, Eur. J. Med. Chem. 44, 35-41 (2009)に記載されている。また、4-エチニル-N,N-ジヘキサデシルアニリンの調製方法は、Y. Li, K. Tsuboi, T. Michinobu, Macromolecules 43, 5277-5286 (2010)に記載されている。
反応終了後、有機層を水洗した後、ジクロロメタンで抽出した。減圧留去により溶媒を除去し、分取HPLCにより精製し、下記式(20)で表される目的物4,4'-[ドケカン-1,12-ジイルビス(オキシベンゼン-4,1-ジイルエチン-2,1-ジイル)]ビス(N,N-ジヘキサデシルアニリン)(4,4'-[dodecane-1,12-diylbis(oxybenzene-4,1-diylethyne-2,1-diyl)]bis(N,N-dihexadecylaniline), 423 mg, 収率57%, 以下アルキン二量体分子B2という)を得た。
(分析結果)
[1H NMR (300 MHz, CDCl3, 293 K)] 0.91 (t, J = 7 Hz, 12 H), 1.10-1.96 (m, 132 H), 3.28 (t, J = 7.5 Hz, 8 H), 3.97 (t, J = 6.5 Hz, 4 H), 6.75 (d, J = 4.5 Hz, 4 H), 6.85 (d, J = 4.5 Hz, 4 H), 7.35-7.44 ppm (m, 8 H)
[13C NMR (75 MHz, CDCl3, 293 K)] 14.1, 22.7, 26.0, 27.1, 27.2, 29.2, 29.4, 29.52, 29.55, 29.61, 39.66, 29.70, 31.9, 50.9, 68.0, 86.8, 89.1, 109.0, 111.0, 111.1, 114.4, 116.2, 132.58, 132.63, 147.6, 158.5 cm-1
[IR (ATR)] 3085, 3062, 3027, 2937, 2919, 2884, 2848, 2043, 1887, 1585, 1570, 1485, 1471, 1442, 1391, 1358, 1301, 1283, 1240, 1174, 1118, 1104, 1061, 1029, 1000, 829, 768, 731, 719, 629, 623 cm-1
[MALDI-TOF MS (ジスラノール)] m/z: C104H172N2O2 として算出 1481.34 g mol-1; 1483.16 g mol-1 [M+H]+観測
(付加重合反応)
重合管に二官能シアノ化合物A1 19.0 mg (24.7 μmol)、アルキン二量体分子B2 26.7 mg (25.0 μmol)、1,2-ジクロロエタン 0.100 mLを入れ溶封した。二官能シアノ化合物A1、アルキン二量体分子B2の濃度は共に約250 mM/Lである。60℃に加熱して一週間反応させた後、減圧留去により溶媒を除去した。52mgを取り出し分取HPLCに通して低分子量体を除去し、下記式(21)で表される高分子化合物P3(46 mg, 収率89%)を高収率で得た。
実施例3で用いたアルキン二量体分子B2は、実施例1で用いたアルキン二量体分子B1に比べて、アルキレン鎖がより柔軟な構造となっている。このため、実施例3で得られる高分子化合物P3は、実施例1で得られる高分子化合物P1に比べて収率が若干減少した。1H NMRの結果により、高分子化合物P3のシアノ基含有部位はZ体が優先的に得られていることが確認された。Z体が優先することは計算化学からも裏付けられている(Y. Washino, K. Murata, M. Ashizawa, S. Kawauchi, T. Michinobu, Polym. J., 43, 364-369 (2011))。高分子化合物P3のGPCチャートを図2に示す。図2に示すように、分子量分布3.3-3.4の単峰性ピークが得られている。
(分析結果)
[GPC (THF)] Mw 6.4×104, Mn 1.9×104
[1H NMR (300 MHz, CDCl3, 293 K)] 0.87 (br s, 0.87), 1.00-1.95 (m, 144 H), 2.11-2.24 (m, 4 H), 3.31 (br s, 8 H), 3.95-4.60 (m, 16 H), 6.64 (s, 1 H), 6.49-6.65 (m, 5 H), 6.81-6.93 (m, 4 H), 7.10-7.24 (m, 2 H), 7.65-7.75 ppm (m, 4 H)
[IR (ART)] 2922, 2851, 2204, 2204, 1737, 1587, 1533, 1507, 1456, 1396, 1362, 1333, 1260, 1218, 1173, 1052, 985, 949, 870, 828, 757, 721, 654, 622, 595, 557, 527 cm-1
[UV-Vis-NIR (ジクロロメタン)] λ 666, 433, 410, 356, 226 nm
[熱分解温度(N2雰囲気下)] Td5 300 ℃ Td10 351 ℃
(実施例4)
実施例1と同様な手順にて二官能シアノ化合物A1を準備した。また、実施例3と同様な手順にてアルキン二量体分子B2を用意した。
(付加環化反応)
冷却管を装着したナスフラスコに二官能シアノ化合物A1 19.2 mg (25.0 μmol)、アルキン二量体分子B2 26.7 mg (25.0 μmol)を加え1,2-ジクロロエタン 10 mLに溶解させた。二官能シアノ化合物A1、アルキン二量体分子B2の濃度は共に25 mM/Lである。60℃に加熱して一週間反応させた後、減圧留去により溶媒を除去した。55.3mgを取り出し分取HPLCにより精製し、下記式(22)〜式(24)で表される環状化合物P4(34.8 mg, 収率55%)を得た。なお、得られる環状化合物P4は、式(22)〜式(24)で表される環状化合物の混合物となり、その生成比は、式(22):式(23):式(24)=1:2:1となる。
(分析結果)
[1H NMR (300 MHz, CDCl3, 293 K)] 0.87 (m, 12 H), 1.15-1.83 (m, 132 H), 2.20-2.41 (m, 8 H), 3.25-3.44 (m, 8 H), 3.90-4.25 (m, 16 H), 4.30-4.60 (m, 4 H), 6.25-6.48 (m, 2 H), 6.50-6.72 (m, 6 H), 6.82-7.01 (m, 4 H), 7.11-7.24 (m, 2 H), 7.65-7.80 ppm (m, 4 H)
[13C NMR (75 MHz, CDCl3, 293 K)] 14.06, 14.11, 22.6, 22.7, 24.6, 24.72 24.74, 25.9, 27.0, 27.3, 29.9, 29.0, 29.05, 29.13, 29.2, 29.3, 29.38, 29.42, 29.56, 29.62, 29.7, 31.63, 31.64, 31.9, 33.9, 34.0, 43.4, 51.2, 61.2, 61.3, 66.5, 67.2, 67.8, 68.4, 76.6, 77.4, 102.2, 110.7, 111.9, 113.5, 114.3, 114.5, 114.9, 115.0, 115.5, 116.2, 125.5, 125.6, 126.0, 126.2, 126.6, 126.8, 132.1, 132.3, 133.8 134.5, 134.6, 149.4, 149.6, 150.1, 150.5, 150.7, 157.8, 162.9, 163.0, 163.1, 173.2, 173.4, 173.5, 173.6, 173.8, 173.85, 173.89, 173.92 ppm
[IR (ART)] 2922, 2851, 2204, 2204, 1712, 1697, 1588, 1561, 1523, 1456, 1403, 1361, 1332, 1264, 1245, 1221, 1178, 1075, 1034, 916, 858, 816, 796, 754, 719, 672, 650, 587, 572, 560, 530 517 cm-1
[UV-Vis-NIR (ジクロロメタン)] λ 667 (ε = 76.7 L mol-1 cm-1), 435, 347, 227 nm
[MALDI-TOF MS (ジスラノール)] m/z: C162H238N10O14として算出 2547.82 g mol-1; 2495.61 g mol-1 [M-H]+観測
[熱分解温度(N2雰囲気下)] Td5 300 ℃ Td10 325 ℃
(実施例5)
(アルキン二量体分子の調製)
100mLナス型フラスコに上記式(18)で表される1,1'-[ドデカン-1,12-ジイルビス(オキシ)]ビス(4-ヨードベンゼン)(1,1'-[dodecane-1,12-diylbis(oxy)]bis(4-iodobenzene), 907 mg(1.50 mmol)、3-エチニル-9-ヘキサデシル-9H-カルバゾール(3-ethynyl-9-hexadecyl-9H-carbazole, 1.58 g(3.81 mmol)、PdCl2(PPh3)2 23.2 mg (0.033 mmol)、CuI 6.6 mg (0.035 mmol)、 ジイソプロピルアミン 50 mLを加え、室温、窒素雰囲気下で18時間反応させた。
反応終了後、有機層を減圧下で濃縮した後、シリカゲルカラムに通して沈殿物を除去した。減圧留去により溶媒を除去した後、再度シリカゲルカラム(ヘキサン)により精製し、下記式(25)で表わされる目的物を得た。有機層を水洗した後、ジクロロメタンで抽出した。減圧留去により溶媒を除去し、分取HPLCにより精製し、下記式(25)で表される目的物1,12-ビス(4-((9-ヘキサデシル-9H-カルバゾール-3-イル)エチニル)フェノキシ)ドデカン)(1,12-bis(4-((9-hexadecyl-9H-carbazol-3-yl)ethynyl)phenoxy)dodecane, 1.40 g, 収率79%, 以下アルキン二量体分子B3という)を得た。



(分析結果)
[1H NMR (300 MHz, CDCl3, 293 K)] 0.89 (t, J = 6.9 Hz, 6H) , 1.59-1.19 (m, 68H) , 1.89-1.74 (m, 8H) , 3.98 (t, J = 6.5 Hz, 4H) , 4.14 (t, J = 7.2 Hz, 4H), 6.89 (d, J = 8.6 Hz, 4H) , 7.34 (dd, J = 8.3, 1.5 Hz, 2H) , 7.58-7.49 (m, 12H) , 7.83 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 8.15 (s, 2H) ppm
[13C NMR (75 MHz, CDCl3, 293 K)] 13.95, 22.51, 25.99, 26.79, 28.73, 29.19, 29.35, 29.51, 31.43, 43.42, 68.07, 87.65, 92.03, 112.13, 112.67, 114.55, 115.32, 116.31, 120.09, 120.95, 121.60, 122.89, 124.55, 132.92, 140.40, 141.66, 159.21 ppm
[IR (ATR)] 3052, 2919, 2849, 1626, 1606, 1567, 1510, 1489, 1477, 1467, 1415, 1387, 1351, 1337, 1304, 1282, 1266, 1241, 1173, 1154, 1142, 1109, 1057, 1022, 1000, 885, 842, 816, 804, 767, 744, 724, 633, 645, 634, 609, 567, 556 cm-1
[MALDI-TOF MS (ジスラノール)] m/z: C84H112N2O2として算出 1180.87 g mol-1; 1181.08 g mol-1 [M+H]+観測
(付加重合反応)
テフロン板上に二官能シアノ化合物A1 37.4mg (35.1 μmol)、アルキン二量体分子B3 41.0 mg (34.7 μmol)を置いた。窒素雰囲気下で160℃に加熱すると溶融して二種類のモノマーが均一になったため、そのまま1日反応させた。室温に冷却すると下記式(26)で表される不溶不融の高分子化合物P5(78.4 mg, 収率100%)を定量的に得た。





(分析結果)
[IR (ART)] 2925, 2853, 2211, 1737, 1624, 1603, 1569, 1508, 1456, 1436, 1383, 1350, 1248, 1158, 1126, 1035, 943, 832, 807, 749, 659, 611 cm-1
[元素分析] C84H112N2O2: C 76.38, H 8.03, N 6.27, O 9.31 found: C 74.33, H 7.76, N 6.44
(溶液濃度依存性)
次に、二官能シアノ化合物A1およびアルキン二量体分子B1の溶液濃度を徐々に希釈していき、環状化合物の生成率を評価した。各モノマー濃度を10倍〜1000倍希釈して60℃、一週間反応させた。二官能シアノ化合物A1とアルキン二量体分子B1を反応させた時の生成物のGPCチャートを図3(a)に示す。溶出時間17分に対応している成分が環状化合物P2である。環状化合物P2は、アルキル鎖の連結様式が異なる三種類の構造異性体の混合である。モノマー濃度が低くなればなるほど、選択的に環状化合物が生成していることが分かる。GPCチャートのピーク面積をPeakFit(登録商標)を用いて波形分離し、環状化合物P2の収率を算出した。モノマー濃度が低くなるにつれて指数関数的に環状化合物の収率が向上していることが分かる(図3(b))。すなわち、最も希釈したモノマー濃度0.25mMでも60℃、一週間で反応は完了していることを示唆している。同様のことは、二官能シアノ化合物A1およびアルキン二量体分子B2の組合せで得られる環状化合物P4についても言える。
(電荷移動吸収)
モノマー濃度に関わらず、付加反応が進行すると生成物のドナーアクセプター構造に由来する電荷移動吸収が可視近赤外領域に現れる。図4(a)、図4(b)は、それぞれ、1,2-ジクロロエタン中の高分子化合物P1および高分子化合物P3の紫外可視吸収スペクトルである。図4に示すように、高分子化合物P1および高分子化合物P3は共に669nmに吸収極大を有する電荷移動吸収を示した。
(反応速度の算出)
上述した紫外可視吸収スペクトルの変化より、反応速度および反応の終点を容易に見積ることができる。二官能シアノ化合物A1とアルキン二量体分子B1の1,2-ジクロロエタン中での付加反応を50〜80℃の温度範囲で変えて実施し、669nmの電荷移動吸収強度を追跡した。
図5(a)は、二官能シアノ化合物A1とアルキン二量体分子B1の反応における反応速度定数の解析に用いた669nmの吸収強度を示すグラフである。反応率(Reaction ratio)は669nmの吸収強度から見積った。図5(b)は、図5(a)から求めた各温度での反応速度をアレーニウス式に従ってプロットしたグラフである。反応初期の線型的な吸収強度増加から反応速度定数を算出したところ、50℃、60℃、70℃、80℃における速度定数はそれぞれ7.3x10-9 M-1、2.0x10-8 M-1、2.7x10-8 M-1、3.9x10-8 M-1であった。アレーニウス式を適用して活性化エネルギーを算出したところ、この反応の活性化エネルギーは50.9 kJ mol-1となった。
(熱物性)
反応生成物である高分子化合物および環状体化合物の熱物性を調査した。DSC測定では0〜200℃範囲で明確なピークは現れなかった。窒素気流下で10 ℃ min-1の昇温速度で熱分解温度を測定したところ、全ての化学構造で5%重量減少温度は300℃を超えており、極めて安定であった(図6(a)、(b)参照)。
(機械特性)
上述した高分子化合物P3(N,N-ジヘキサデシルアニリンが置換したポリマー)と高分子化合物P5(N-ヘキサデシルカルバゾールが置換したポリマー)の機械特性を評価した。高分子化合物P3は溶媒に可溶であるため、溶液キャスト法から自立膜を作製した(図7(a)参照)。一方、高分子化合物P5は不溶不融であるため、鋳型中で重合することで希望の構造体を得ることができる。例えば、アルファベットの鋳型中で熱硬化させた構造体の写真を図8(a)に示す。
これらポリマーの動的粘弾性を測定した。各測定結果を、図7(b)および図8(b)に示す。)高分子化合物P3のDSC測定ではガラス転位点は観測されなかった。しかし、動的粘弾性測定では、20℃以上で損失正接tanδの上昇および貯蔵弾性率Erと損失弾性率Eiの減少が現れたことより、何らかの緩和現象が起きていることが示唆された。高分子化合物P5では明確な変化が観測されなかった。カルバゾール部位のπ-π相互作用のためより強固な分子間相互作用が存在しているためと考えられる。
以上、温和な条件下で進行する高収率付加反応を用いて高い熱安定性を有する高分子化合物および環状化合物を合成する方法論を確立した。電子豊富アルキンとTCNQの電子不足エテン部位が選択的に反応するため、ヒドロキシル基やアミノ基等の官能基も導入できると考えられる。複雑な化学構造を設計・合成するための重要な手法となることが予想される。
本発明は、高分子化合物や環状化合物を合成する技術に適用可能である。

Claims (8)

  1. 式(1)で表される多官能シアノ化合物と、
    式(2)で表されるアルキン多量体分子と、
    を加熱付加反応させ、
    式(3)で表される高分子化合物または式(4)で表される環状化合物を合成することを特徴とする化合物合成方法。
    式(1)、式(3)および式(4)において、Xは、単結合、アルキル、エーテル結合、エステル結合、芳香環、ウレタン結合(−NH−CO−O−)、ウレア結合(−NH−CO−NH−)、カーボネート結合(−O−COO−)、スルホン酸エステル(−SO−O−)のいずれかあるいはそのうちの複数を含む。また、Xは、下記式(1a)で表される1以上のシアノ基含有部位を含んでもよい。さらに、式(1)、式(3)、式(4)、式(1a)において環αは単環式または多環式の環を表し、置換基を有していてもよい。
    式(2)、式(3)および式(4)において、EDGは、芳香族アミン、フェロセン、アズレン誘導体、有機金属錯体からなる群より選ばれる電子供与性基である。Yは、単結合、アルキル、エーテル結合、エステル結合、芳香環、ウレタン結合(−NH−CO−O−)、ウレア結合(−NH−CO−NH−)、カーボネート結合(−O−COO−)、スルホン酸エステル(−SO−O−)のいずれかあるいはそのうちの複数を含む。また、Yは、上記EDGが置換したアルキンを含んでもよい。式(3)におけるnおよび式(4)におけるmは、それぞれ独立に1以上の整数である。
  2. 前記多官能シアノ化合物および前記アルキン多量体分子の濃度をそれぞれ100mM以上とすることにより、前記高分子化合物を選択的に生成する請求項1に記載の化合物合成方法。
  3. 前記多官能シアノ化合物および前記アルキン多量体分子の濃度をそれぞれ1mM以下とすることにより、前記環状化合物を選択的に生成する請求項1に記載の化合物合成方法。
  4. 式(5)で表される高分子化合物。
    式(5)において、EDGは、芳香族アミン、フェロセン、アズレン誘導体、有機金属錯体からなる群より選ばれる電子供与性基である。また、Xは、単結合、アルキル、エーテル結合、エステル結合、芳香環、ウレタン結合(−NH−CO−O−)、ウレア結合(−NH−CO−NH−)、カーボネート結合(−O−COO−)、スルホン酸エステル(−SO−O−)のいずれかあるいはそのうちの複数を含む。また、Xは、下記式(1a)で表される1以上のシアノ基含有部位を含んでもよい。さらに、式(5)、式(1a)において環αは単環式または多環式の環を表し、置換基を有していてもよい。
    Yは、単結合、アルキル、エーテル結合、エステル結合、芳香環、ウレタン結合(−NH−CO−O−)、ウレア結合(−NH−CO−NH−)、カーボネート結合(−O−COO−)、スルホン酸エステル(−SO−O−)のいずれかあるいはそのうちの複数を含む。また、Yは、上記EDGが置換したアルキンを含んでもよい。nは1以上の整数である。
  5. 式(6)で表される環状化合物。
    式(6)において、EDGは、芳香族アミン、フェロセン、アズレン誘導体、有機金属錯体からなる群より選ばれる電子供与性基である。また、Xは、単結合、アルキル、エーテル結合、エステル結合、芳香環、ウレタン結合(−NH−CO−O−)、ウレア結合(−NH−CO−NH−)、カーボネート結合(−O−COO−)、スルホン酸エステル(−SO−O−)のいずれかあるいはそのうちの複数を含む。また、Xは、下記式(1a)で表される1以上のシアノ基含有部位を含んでもよい。さらに、式(6)、式(1a)において環αは単環式または多環式の環を表し、置換基を有していてもよい。
    Yは、単結合、アルキル、エーテル結合、エステル結合、芳香環、ウレタン結合(−NH−CO−O−)、ウレア結合(−NH−CO−NH−)、カーボネート結合(−O−COO−)、スルホン酸エステル(−SO−O−)のいずれかあるいはそのうちの複数を含む。また、Yは、上記EDGが置換したアルキンを含んでもよい。また、mは1以上の整数である。
  6. 式(7)で表されるモノマー分子を加熱付加反応させ、
    式(8)で表される高分子化合物または式(9)で表される環状化合物を合成することを特徴とする化合物合成方法。
    式(7)〜式(9)において、Xは、単結合、アルキル、エーテル結合、エステル結合、芳香環、ウレタン結合(−NH−CO−O−)、ウレア結合(−NH−CO−NH−)、カーボネート結合(−O−COO−)、スルホン酸エステル(−SO−O−)のいずれかあるいはそのうちの複数を含む。また、Xは、下記式(1a)で表される1以上のシアノ基含有部位を含んでもよい。さらに、式(7)〜式(9)、式(1a)において環αは単環式または多環式の環を表し、置換基を有していてもよい。
    式(7)〜式(9)において、EDGは、芳香族アミン、フェロセン、アズレン誘導体、有機金属錯体からなる群より選ばれる電子供与性基である。式(8)および式(9)におけるnは、それぞれ独立に1以上の整数である。
  7. 式(10)で表される高分子化合物。
    式(10)において、Xは、単結合、アルキル、エーテル結合、エステル結合、芳香環、ウレタン結合(−NH−CO−O−)、ウレア結合(−NH−CO−NH−)、カーボネート結合(−O−COO−)、スルホン酸エステル(−SO−O−)のいずれかあるいはそのうちの複数を含む。また、Xは、下記式(1a)で表される1以上のシアノ基含有部位を含んでもよい。さらに、式(10)、式(1a)において環αは単環式または多環式の環を表し、置換基を有していてもよい。EDGは、芳香族アミン、フェロセン、アズレン誘導体、有機金属錯体からなる群より選ばれる電子供与性基である。また、nは1以上の整数である。
  8. 式(11)で表される環状化合物。
    式(11)において、Xは、単結合、アルキル、エーテル結合、エステル結合、芳香環、ウレタン結合(−NH−CO−O−)、ウレア結合(−NH−CO−NH−)、カーボネート結合(−O−COO−)、スルホン酸エステル(−SO−O−)のいずれかあるいはそのうちの複数を含む。また、Xは、下記式(1a)で表される1以上のシアノ基含有部位を含んでもよい。さらに、式(11)、式(1a)において環αは単環式または多環式の環を表し、置換基を有していてもよい。EDGは、芳香族アミン、フェロセン、アズレン誘導体、有機金属錯体からなる群より選ばれる電子供与性基である。また、nは1以上の整数である。
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