JP5411861B2 - コージェライト・ハニカム物品および製造方法 - Google Patents

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Description

関連出願の説明
本願は、「コージェライト・ハニカム物品および製造方法」と題して2007年8月31日付けで提出された米国仮特許出願第60/966,972号の優先権を主張した出願である。
本発明は、セラミック・ハニカム物品に関し、特に多孔質コージェライト・セラミック・ハニカム物品およびその製造方法に関するものである。
近年、その燃料効率、耐久性および経済的観点から、ディーゼルエンジンに関心が向けられて来た。しかしながら、ディーゼルの排出物質の検査が米国およびヨーロッパの双方において強化されてきた。したがって、より厳しい環境規制が、濾過効率に関する比較的高い基準をディーゼルエンジンが守ることを要求している。そのため、ディーゼルエンジン製造者および排出物制御関連企業は、このような厳しい排出物削減要求に適合するディーゼルエンジンの排出物制御方法および装置を得ることに取り組んでいる。
ディーゼル排出物の削減に対する最大の難題の一つは、ディーゼルの排気流中に存在するディーゼル微粒子物質(PM)のレベルを制御することである。ディーゼル微粒子物質は主として炭素煤からなる。ディーゼル排気から炭素煤を除去するための現在好まれている対策は、ディーゼル・トラップ(「壁流通式フィルタ」または「ディーゼル微粒子フィルタ」とも呼ばれている)の使用によるものである。ディーゼル微粒子フィルタは、ディーゼル排気中の煤をフィルタ本体の多孔質セラミックの壁上および壁内に捕捉する。ディーゼル・フィルタは、例えば特許文献1〜6に記載されている。ディーゼル微粒子フィルタに関する構造目標は、排気流を著しく妨げることなしに、すなわち背圧を比較的低くしながら、優れた煤濾過を行なうことである。しかしながら、これらの目標を同時に達成することは極めて困難なことが判明している。これに加えて、ディーゼル微粒子フィルタの入力チャンネルおよび壁内に煤層が蓄積されるのにつれて、蓄積された煤層が徐々にエンジンに対する背圧を上昇させ、これにより、エンジンの動作が阻害される。このため、煤がフィルタ内に或るレベルまで蓄積されると、煤を焼き切ることによって再生させて、背圧を再び低いレベルに回復させなければならない。通常は、この再生は、エンジンが能動的に制御された管理条件下で行なわれ、これにより、ゆっくりとした燃焼が開始され、かつこの燃焼は数分間持続され、この間に、フィルタ内の温度は、低い動作温度から最高温度にまで上昇する。この焼切りサイクルは、当産業分野において「能動的再生」と呼ばれている。燃料消費を最小限に抑えるのみでなく、フィルタの耐久性を最大限にするために、このような再生は最小限に抑えることが好ましい。さらに、このような再生中のピーク温度を最低限に抑えることが望ましい。したがって、再生を最小限に抑え、またはピーク温度を低下させることができるフィルタ構造が探求されている。
米国特許第4,329,162号明細書 米国特許第4,415,344号明細書 米国特許第4,416,676号明細書 米国特許第4,417,908号明細書 米国特許第4,420,316号明細書 米国特許第4,455,180号明細書
低価格の材料であるコージェライトは、ディーゼル排気の濾過に用いられて来た材料の一つである。そのために、壁流通式の多孔質コージェライト・セラミック・フィルタがディーゼルエンジンからの排気流中の微粒子の除去に用いられて来た。ディーゼル微粒子フィルタ(DPF)は、理想的には低い熱膨張係数(CTE)(耐熱衝撃のために)、低圧力低下(燃料効率のために)、および高い濾過効率(排気流からの微粒子の高レベルの除去のために)を兼ね備えていなければならない。さらに、これらのフィルタは、高い強度を備えていなければならない(例えば、取扱い、缶封入、使用時の振動に耐えるために)。しかしながら、これらの特性を兼ね備えることは、従来技術のコージェライトDPFをもってしては極めて困難であることが判明している。
したがって、低い圧力低下量と高い濾過効率とを兼ね備えたコージェライト製の多孔質セラミック・ハニカム物品を得ることが著しい進歩であると考えられる。
本発明は、セラミック・ハニカム物品に関し、特に、好ましくは支配的な結晶相としてのコージェライトを含有する多孔質セラミック・ハニカム物品に関するものである。実施の形態は、特に例えばディーゼル微粒子を濾過する排気後処理の用途等の微粒子フィルタに使用されるのに適した特性を有する。
ここに開示されている実施の形態によれば、そして第1の広範な態様において、多孔質セラミック・ハニカム物品は、比較的低い中央気孔径、比較的狭い気孔サイズ分布、および比較的低いCTEを有する。特に、本発明のセラミック・ハニカム物品は、コージェライトを含有しかつ交差する多孔質の壁によって画成された多数のセルチャンネルを有する多孔質セラミック・ハニカム体を備えている。上記壁は、気孔サイズ分布を有する気孔を備え、その場合、多孔質の壁の気孔の気孔サイズ分布の75容積%以上がd<10.0μmである気孔径(d)を有する。さらに、多孔質の壁の気孔の気孔サイズ分布のうちの35容積%以下がd≦4.0μmである気孔径を有する。これに加えて、気孔分布のうちの大きな気孔の部分は、dv90≦14.0μm、または実施の形態によってはdv90≦12.0μmとなるように管理される。さらにこの構造体は、20℃から800℃までにおいてCTE≦12.0×10−7/℃、実施の形態によっては、20℃から800℃までにおいてCTE≦10.0×10−7/℃、CTE≦8.0×10−7/℃、または20℃から800℃までにおいてCTE≦5.0×10−7/℃さえも示しながら得られる。本発明のハニカムはさらにMOR/E−mod>600ppm 、または>800ppm によって証明される高い歪み許容度を示す。さらに、TSL≧1000℃の熱衝撃限界(TSL)が達成される。%P≧40%、%P≧45%、%P≧50%、または%P≧55%の総気孔率が本発明の実施の形態によって達成される。
これに加えて、そして開示された実施の形態によれば、セラミック・ハニカム物品はさらに、比較的高い歪み許容度と比較的低い熱膨張係数(CTE)の組合せを有する。特に、この態様によれば、一つの実施の形態は、主としてコージェライトを含有し、かつMOR/E−mod>600ppm とCTE≦8.0×10−7/℃の組合せを示す交差する多孔質の壁によって画成された多数のセルチャンネルを有する多孔質セラミック体である。ここで、MORは多セルサンプルの破壊強度係数(psi)であり、E−modは室温弾性係数であり、CTEは25℃から800℃までの間で測定された熱膨張係数である。そこで、本発明の一つの効果は、較的高い歪み許容度と比較的低い熱膨張係数(CTE)との組合せであることを認識すべきである。この組合せは、一般に良好な耐熱衝撃特性を提供する。
別の広範な特徴付けにおいて、上記セラミック・ハニカム物品はさらに、比較的高い総気孔率(%P)と比較的大きい量の小気孔との組合せを備えている。したがって、この態様によれば、実施の形態は、主としてコージェライトを含有しかつ交差する多孔質の壁によって画成された多数のセルチャンネルを有する多孔質セラミック・ハニカム体を備えた多孔質セラミック・ハニカム物品であり、上記壁は、%P≧40容積%の総気孔率(%P)と、多孔質の壁の気孔の気孔サイズ分布の75容積%以上が10.0μm未満の気孔径(d)を有する気孔サイズ分布とを有する。
これに加えて、中央気孔径は4.0μm≦dV50<10.0μmとなるように管理される。さらに、気孔分布のうちの小さい気孔の部分は、気孔の35容積%以下がd≦4.0μmの気孔サイズを有するように管理される。さらに、気孔分布のうちの小さい気孔の部分は、気孔の75容積%以上が4.0μm≦d≦10.0μmを有するように管理される。別の態様において、小さい気孔の分布幅が、dV10≧2.0μmまたはdV10≧3.0μmとなるように管理される。さらに、dV90≦14.0μm、dV90≦13.0μm、またはdV90≦12.0μmである。さらに別の態様においては、気孔サイズ分布の狭い幅が、dvf≦0.50またはdvf≦0.40となるように管理される。いくつかの具体的な態様においては、dvf≦0.37、dvf≦0.35、または0dvf≦0.33が立証される。したがって、極めて狭い気孔サイズ分布が本発明により達成される。このことは、他の幅広い効果において、フィルタとしての使用において低い背圧を提供する。さらに、小さい気孔の大きなパーセンテージが、25〜800℃で測定して、CTE≦12.0×10−7/℃、CTE≦10.0×10−7/℃、CTE≦8.0×10−7/℃、CTE≦7.0×10−7/℃、またはCTE≦5.0×10−7/℃等の比較的低いCTEをも達成しながら、小さい気孔の大きなパーセンテージが得られる。このような低いCTEは、優れた耐熱衝撃特性を提供する。
同様に、気孔サイズ分布における大きい気孔および小さい気孔の双方を考慮に入れると、この物品全体の気孔サイズ分布の幅の狭さは、dvb≦1.35、dvb≦1.20、
vb≦1.10、dvb≦1.00、またはdvb≦0.90によって特徴付けられる。ここで、dvb=(dv90−dv10)/dv50である。気孔サイズ分布の大きい気孔と小さい気孔との双方を管理することは、背圧を低下させるのみでなく、例えば、FE0≧50%、FE0≧70%、またはFE0≧90%もの素晴らしい濾過効率をも提供する。10.0μm未満の中央気孔径に組み合わされたこのような極めて狭い気孔サイズ分布を提供することは、別の広範な効果において、再生時におけるピーク温度を低下させて、耐久性の向上に寄与する。
本発明のセラミック・ハニカム物品は、高温の用途に使用するのに適しており、かつこれらは低い圧力低下と高い濾過効率とを示すことから、ディーゼル排気濾過装置に用いるのに特に適している。さらに、これらのハニカムは、良好な強度を示す。このため、別の態様において、入口端および出口端、入口端から出口端まで延びる多数のセルを備え、これらのセルは多孔質の壁を有し、排気流の少なくとも一部が強制的に上記壁を通過せしめられるように、少なくとも一部のセルには栓が施されたフィルタ構造および上述の微細構造を示すセラミック・ハニカム物品が提供される。例えば、例えば全数のセルのうちの一部は入口端においてそれらの全長の一部に沿って施栓され、入口端において開口している残りのセルは、出口端においてそれらの全長の一部に沿って施栓されているので、ハニカムのセルを入口端から出口端まで通過するエンジン排気流の少なくとも一部は、セル壁を通過しかつ出口端を通ってこの物品の外に出る。
別の広範な態様において、多孔質セラミック・ハニカム物品は、%P≧40%の総気孔率(%P)と、Ra<4.0μm、Ra<3.0μm、Ra<2.8μm、またはRa<2.6μmの壁表面粗さ(Ra)とを示す交差するセル壁によって画成された多数のセルチャンネルを有する多孔質コージェライト・セラミック構造を備えている。さらに、気孔率は%P≧45%または%P≧50%にもなり得る。
別の広範な態様において、多孔質セラミック・ハニカム物品は、交差するセル壁によって画成された多数のセルチャンネルを備えた多孔質コージェライト・セラミック構造を有し、上記壁は、%P≧40%の総気孔率(%P)と、走査電子顕微鏡(SEM)で測定した場合に、壁の全開口表面積の23%を超える、30%を超える、または40%をも超える面積を占める10.0μm≦D≦20.0μmの表面開口径(D)を有する壁の開口表面積とを示す。さらに、D>20.0μmの表面開口径(D)は、全開口表面積の65%未満、60%未満、50%未満または45%未満を占める。
別の広範な態様において、多孔質セラミック・ハニカム物品の製造方法が提供される。特に、このハニカム物品の製造方法は、20μm未満の中央粒子径(dpt50)を有するタルクと、20μm未満の中央粒子径(dps50)を有するシリカ形成用材料と、25μm未満の中央粒子径(dpp50)を有する発泡剤とを含む無機バッチ成分からなるバッチを混合して可塑化されたバッチを形成するステップを含む。この可塑化されたバッチは、押出し成形等によって、未焼成ハニカム物品に形成される。その後、この未焼成ハニカム物品は、コージェライトを含有するセラミック・ハニカム物品を形成するのに効果的な条件下において、キルンまたは炉内で焼成され、このようにして形成された物品は、4.0μm≦dv50≦10.0μmの中央気孔径およびdvf≦0.50を示す。ここで、dvf=(dv50−dv10)/dv50である。具体的な実施の形態は、dvf≦0.37、dvf≦0.35、またはdvf≦0.33をも達成する。さらに、セラミック・コージェライト・ハニカムのこのような微細構造は、全て25℃〜800℃において測定された場合に、CTE≦12.0×10−7/℃、CTE≦10.0×10−7/℃、CTE≦8.0×10−7/℃、CTE≦7.0×10−7/℃、またはCTE≦5.0×10−7/℃をも達成しながら達成される。
本発明のさらなる態様の一部が下記の詳細な説明、図面および添付の請求項に説明されており、それらの一部は詳細な説明から、または本発明の実施によって会得することができるであろう。上述の概要説明および後述の詳細な説明は例示および説明のためのものであって、請求項に記載された本発明を制約するためのものではない。
本明細書に組み入れられ、かつその一部を構成する添付図面は、本発明のいくつかの態様を描いたものであって、説明内容とともに、本発明の原理の限定を伴わない説明に資するものである。
本発明によるセラミック・ハニカム・フィルタの斜視図である。 本発明による別のセラミック・ハニカム・フィルタの斜視図である。 本発明のコージェライト・ハニカムの代表的な焼成された表面の微細構造を示す100倍に拡大された顕微鏡写真である。 本発明のコージェライト・ハニカムの代表的な焼成された表面の微細構造を示す250倍に拡大された顕微鏡写真である。 本発明のハニカムの代表的な研磨された軸線方向に見た断面の微細構造を示す50倍に拡大された顕微鏡写真である。 本発明のハニカムの代表的な研磨された軸線方向に見た断面の微細構造を示す250倍に拡大された顕微鏡写真である。 本発明のハニカムの壁の一部の代表的な研磨された微細構造を示す500倍に拡大された顕微鏡写真である。 本発明のコージェライト・ハニカム物品の製造に有用な焼成スケジュール例を示すグラフである。 本発明のコージェライト・ハニカム物品の製造に有用な焼成スケジュール例を示すグラフである。 本発明のコージェライト・ハニカム物品の製造に有用な焼成スケジュール例を示すグラフである。
本発明は、下記の詳細な説明、実施例および請求項ならびにそれらの上述または後述の説明を参照することによって、より容易に理解することが可能である。しかしながら、本発明の物品および/または方法が開示および説明されるのに先立って、本発明は、具体的な物品および/または方法に限定されるものではなく、別段の定めがない限り、変わり得るものであることを理解すべきである。また、本明細書で用いられている専門用語は、特定の態様を説明するためにのみ用いられているものであって、限定を意図したものではないことも理解すべきである。
以下の説明は、本発明をその現在知られている最良の実施例についての教示を可能にするものとして提供されるものである。このため、当業者であれば、記載されている効果を奏しながら、ここに記載されている種々の態様に対して多くの変更が可能なことを認識しかつ理解するであろう。また、本発明の特徴のうちの一部を選択することによって、その他の特徴を利用することなしに、本発明の望ましい効果のうちの一部が得られることも明らかである。さらに、ここに記載されている効果の一部または全ては、種々の実施の形態によって得られるであろう。したがって、実施の形態に対する多くの変形および変更が可能であり、環境によってはそれらが望ましくさえあり、それらも本発明の一部である。それ故に、以下の説明は、本発明の原理の説明として提供されたものであり、本発明を限定するものではない。
本明細書で用いる単数形(a、anおよびthe)には、文脈上明らかに単数でない限り、複数の対象も含まれる。それ故に、例えば、「シリカ形成原料」または「アルミナ形成原料」は文脈上明らかに単数でない限り、2つ以上のこのような形成原料を有する態様が含まれる。
本明細書で用いられている、有機物の「重量%」または「重量パーセント(weight percent)、(percent by weight)」は、特に断りのない限り、その成分が含まれている全無機物の総重量を基準にしている。例えば、発泡剤およびバインダ等の全ての有機添加物は、用いられている無機物の100%を基準にした添加物と特定される。
前述において簡単に紹介されているように、一つの実施の形態は、例えば多孔質セラミックフィルタの用途に対して有用なコージェライト・セラミック・ハニカム物品に関する。本発明の実施の形態によるコージェライト・ハニカム・フィルタは、下記のような多くの効果のうちの一つまたは複数を有し、かつ特に多孔質コージェライト・ハニカム・フィルタにおいて従来は得られなかった特性の組合せを得ることができる。したがって、一つの可能性のある幅広い効果は、比較的低いCTE(25℃〜800℃)に結び付けられた高い歪み許容度との組合せである。さらなる効果は、比較的高い歪み許容度と比較的高い耐熱衝撃限界(TSL)との組合せが得られることである。
TSLは下記のように説明される。すなわち、
TSL=TSP+500℃
TSP=MOR/{[E−mod][CTE]}
歪み許容度=MOR/E−mod
ここで、RTは室温(25℃)を表し、
E−modはセル構造の25℃における弾性係数であり、
MORは25℃における破壊強度係数(psi)であり、かつ
CTEは、500℃と900℃との間で測定された高温熱膨張係数である。MOR、E−modおよびCTEは、全てセル構造を有するサンプル上において、チャンネルの長さ方向と平行な方向に、すなわち軸線方向に測定された。破壊強度係数(MOR)は、4×1×1/2インチ(10.2×2.5×1.3cm)の寸法を有する長方形のバー上で4点法により軸線方向に測定された。さらに、本発明の実施の形態は、比較的低い圧力低下(ΔP、クリーン時および煤負荷時)と結び付けられた比較的高い初期濾過効率(FE0)との好ましい組合せを示す。
本発明のハニカム・フィルタ物品の多孔質の壁の独特の多孔質セラミック微細構造は、
比較的低い圧力低下(ΔP)と結び付けられた比較的高い初期濾過効率(FE0)を必要とするセラミックフィルタの用途に対して最も有用である。本発明のハニカムの壁の一部分の微細構造を表す軸線に方向から見た断面の50倍、250倍、および500倍の顕微鏡写真が、図5〜図7にそれぞれ示されている。このようなセラミック物品は、排気微粒子フィルタの用途等の微粒子物質の濾過に特に良く適しており、かつこのような用途において高い耐熱性を提供する。
このような微粒子物質を濾過する用途において、セラミック・ハニカム・フィルタ物品100(図1)は、壁通過式フィルタの形態を有し、例えば、第1端(入口端)102と第2端(出口端)104との間に延びる多数のセルチャンネル101を有する多孔質コージェライト・セラミック・ハニカム体から構成されている。この物品100のハニカム構造は、入口端102から出口端104まで延び、かつ長さ全体に亘ってほぼ一定の厚さを有する交差する多孔質のセル壁106(「ウェブ」とも呼ばれる)によって形成されかつ画成された多数のほぼ平行なセルチャンネル101を備えている。このコージェライト・ハニカム物品はまた、多数のセルチャンネルの周囲を取り囲む外皮を備えている。この外皮は、セル壁106の形成字に同時に押出し成形されても、あるいは外皮となるセメントをセル群の外周部に施すことにより後処理された後付け外皮であってもよい。好ましい実施の形態においては、多セル・ハニカム構造が、ハニカム構造に形成されたほぼ正方形の断面形状を有する多数の平行なセルチャンネル101からなる。あるいは、長方形、円形、長円形、三角形、八角形、六角形またこれらの組合せを含む他の断面形状もハニカム構造に使用可能である。さらに、例えば米国特許第6,696,132号、米国特許第6,843,822号または米国特許第7,247,184号明細書に記載されているように、セルが、出力セルよりも大きい入力セルを備えていてもよい。随意的に角部が曲率半径を備えていてもよい。
本明細書で用いられている用語「ハニカム」は、好ましくはほぼ反復する格子パターンを有するセル壁106から形成された長手方向に延びるセル構造として定義される。このようなハニカム・フィルタの用途においては、一部のセルには入力セル108と指名され、残りのセルは出力セル110と指名されている。さらに、コージェライト・フィルタ100においては、少なくとも一部のセルが栓112で閉塞されている。一般に、これらの栓112は、セルチャンネルの端部またはその近傍に配置され、かつ図1に示されているように、一端において一つ置きに施栓されている市松模様等の一定のパターンに配置されている。入力チャンネル108は出口端104またはその近傍において施栓され、出力チャンネル110は入口端102またはその近傍において、入力チャンネルに対応しないチャンネルに施栓されている。したがって、各セルは、一端またはその近傍においてのみ施栓されていることになる。
随意的に、外皮に隣接した、不完全に形成された(切り詰められた)セルは、一端または両端または長さ全体に亘って全て施栓されていてもよい。例えば、特許文献1、または米国特許第6,809,139号明細書、または米国特許出願公開第2007/0272306号明細書に記載されているように、セルチャンネルは、本体と同一の、または類似の組成を有するセメントペーストで施栓されるのがよい。施栓処理において、一般に栓112は約5mmから20mmまでの深さに形成されるが、この深さは変えてもよく、またはフィルタとは別の部品を用いて異なる深さに施栓してもよい。施栓処理は、例えば米国特許第4,557,773号、米国特許第4,573,896号明細書または国際公開第2006/066767号パンフレットに記載されている。
あるいは、例えば米国特許第6,673,414号明細書に記載されているように、別の施栓パターンがコージェライト・フィルタに採用されてもよい。さらに、米国特許第6,673,414号明細書に記載されているように、両端以外の位置に施栓されていてもよい。別の実施の形態においては、図2に示されているように、一部のチャンネルが通過(長さ全体に亘って施栓されていない)チャンネルとなっており、かつ一部が施栓されている、所謂「不完全フィルタ」構造を有し、その場合、フィルタ200は、交差する多孔質の壁206、出口端204において栓(不図示)で塞がれた入力セル208、入口端202において栓212で塞がれた出力セル210、および排気流が壁を通らずに直接通り抜ける、少なくとも一部の貫通(施栓されていない)チャンネル214を備えている。従って、50%未満のチャンネルが施栓されていない。説明のためであって、限定のためではないが、これらのフィルタ物品100、200に関する各多孔質セル壁106,206の厚さは、例えば約0.004インチ(102μm)と約0.030インチ(759μm)との間である。これらのフィルタ物品のセル密度は、例えば、約50セル/平方インチ(7.8セル/cm)から約400セル/平方インチ(62セル/cm)である。
本発明のさらなる実施の形態および他の幅広い態様によれば、本発明は、内部の微細構造および/または表面の微細構造に特徴があり、これらの双方は、上述の従来技術に記載されている構造とは異なる構造的特徴を示す。
したがって、本発明の一つの幅広い特徴によれば、コージェライトを含む、好ましくはコージェライト結晶相を主成分とする多孔質セラミック体を備え、かつ多孔質の壁によって画成された多数のセルチャンネルを有するコージェライト・ハニカム・フィルタ物品が提供される。少なくとも一部分のセルは、それらの長さ方向に施栓されている。上記多孔質セラミック体は、この態様において、比較的高い歪み許容度と比較的低いCTEとを兼ね備えている。特にこの多孔質セラミック体は、MOR/E−mod>600ppm およびCTE≦8.0×10−7/℃を示す。ここで、MORは多セルバーの破壊強度係数(psi)、E−modは室温における弾性係数(psi)であり、CTEは25℃と800℃との間で測定された熱膨張係数である。実施の形態は、25℃と800℃との間におけるCTE≦7.0×10−7/℃を達成し、25℃と800℃との間におけるCTE≦5.0×10−7/℃も本発明の実施の形態によって実証された。これに加えて、さらなる実施の形態によれば、MOR/E−mod>700ppm またはMOR/E−mod>800ppm も開示されている。%P≧40%、%P≧45%、%P≧50%または%P≧55%でもある比較的高い総多孔率をも示しながら、比較的高い歪み許容度および比較的低いCTEが達成されている。これに加えて、本発明の実施の形態によれば、中央気孔径(dv50)はdv50≦10.0μmに管理された。さらに、多孔率の中央気孔径(dv50)をdv50≧40μmとなるように管理することは、極めて小さい気孔を制限し、これによってウォッシュコートされた背圧を最小にする。例えば、好ましい実施の形態において、気孔径分布が4.0μm≦dv50≦10.0μmとなるように管理される。さらに、(dv10)≧2.0μmとなるように(dv10)が管理される。これに加えて、大きい気孔の一部が、dv90≦12.0μmとなるように管理され、これにより、初期濾過効率(FE0)を改善している。別の特徴付けにおいて、比較的高い総多孔率(%P)と10μm未満の中央気孔径(dv50)と相俟った狭い気孔径分布との組合せが達成される。特に、%P≧40%、%P≧45%、%P≧50%または%P≧55%が、10μm未満の気孔径(d)を有する多孔質セラミック体の多孔質の壁の75容積%以上の気孔径分布と組み合わせられた組合せが達成される。この微細構造は1000℃を超える、または1100℃さえも超えるTSL(前記)を提供し得る。
本発明の代替的な特徴付けにおいて、別の幅広いコージェライト含有態様において、好ましくは、コージェライト・ハニカム・フィルタ物品は、全て水銀ポロシメータで測定された、比較的高い総気孔率(%P)、比較的低い気孔サイズ分布(dvfによって特徴付けられる)、および比較的低い中央気孔径(dv50)の独特の組合せを有するものとして特徴付けられる焼成されたセラミック体の多孔質の壁内に気孔微細構造が提供される。これに加えて、25℃から800℃の間の比較的低い、少なくとも一方向の熱膨張係数(CTE)が、ここでdvf=(dv50−dv10)/dv50とするとき、上述の%P、dvfおよびdv50の組合せによって達成される。これに加えて、dv10およびdv90は管理可能である。
パラメータdV10、dV50およびdV90は、他のパラメータの中で、気孔の気孔サイズ分布に関し、気孔サイズ分布の比較的狭い範囲を規定するのに用いられる。これらのパラメータは、水銀ポロシメータ法によって測定される。量dV50は、気孔容積に基づいた中央気孔径であり、μmで測定され、したがって、dV50は、セラミック・ハニカム物品の開口気孔の50%が水銀によって浸透された気孔の直径である。量dV90は、気孔容積の90%がdV90の値よりも小径の気孔を備え、したがって、dV90は、水銀によって浸透されたセラミックの開口気孔の10容積%の気孔径である。量dV10は、気孔容積の10%がdV10の値よりも小径の気孔を備え、したがって、dV10は、水銀によって浸透されたセラミックの開口気孔の90容積%の気孔径である。dV10およびdV90の値もμmで測定される。
さらに詳細には、本発明のコージェライト・ハニカム物品は、幅広い態様において、比較的高い総気孔率(%P)、比較的低い中央気孔径(dv50)および比較的低いdファクタ(dvf)の望ましい組合せを伴った多孔質セラミック壁の微細構造を有するものとして特徴付けられる。複数の実施の形態によれば、中央気孔径dv50≦10.0μm、またはdv50≦9.0μm、またはdv50≦8.0μm、また実施の形態によってはdv50≦7.0μmである。これに加えて上記壁は、dv50≧4.0μm、dv50≧5.0μm、さらには6.0μmである。さらなる実施の形態によれば、上記分布は、4.0μm≦dv50≦10.0μmのように管理される。
さらに、複数の実施の形態による多孔質の壁の開口する相互接続された気孔の気孔サイズ分布は比較的狭く、その気孔率はdvf≦0.50、dvf≦0.40、dvf≦0.37、dvf≦0.35、またはdvf≦0.33のように管理される。ここでdvfは、中央気孔サイズdv50よりも微細な気孔サイズの分布の相対幅の特徴付けである。
水銀ポロシメータによって測定された、本発明のセラミック・ハニカム物品の多孔質の壁の総気孔率(%P)は比較的高く、%P≧40%、%P≧45%、%P≧50%、または%P≧55%が実証された。別の態様において、セラミック物品の壁の総気孔率は、40%≦%P≦60%である。狭い気孔サイズ分布の結果として、物品に沿った十分に低い圧力低下(ΔP)を達成しながら、比較的低い中央気孔サイズ(dv50≦10.0μm)と組み合わせられた比較的高い気孔率(%P≧40%)を得ることが本発明によって効果的に達成された。さらにこれらの%P、dv50、およびdvfの組み合わせられた特性がフィルタに提供された場合に、FE≧45%、FE≧50%、FE≧60%、FE≧70%、FE≧80%、またはFE≧90%という比較的高い初期濾過効率(FEを提供し得る。
さらに別の態様においては、%P≧40%、dv50≧10.0μmおよびdvf≦0.50の組合せに加えて、壁の気孔微細構造は、dv10≧2.0μm、dv10≧2.5μm、dv10≧3.0μm、および実施の形態によってはdv10≧4.0μmになるようにさらに管理される。これに加えて、複数の実施の形態によれば、上記微細構造が、
v90≦12.0μm、dv90≦11.0μm、またはdv90≦10.0μmをも備えている。実施の形態のさらなる特徴付けによれば、dv10≧2.0μmおよびdv10≦12.0μmによって特徴付けられたような、極めて狭い気孔サイズ分布が達成される。このような極めて狭い気孔サイズ分布は、25℃から800℃までにおいて少なくとも一方向に測定されたCTE≦12.0×10−7/℃をさらに備えながら達成される。
本発明のセラミック物品の極端に狭い気孔サイズ分布はまた、中央気孔サイズdv50よりも微細なおよび粗い双方の気孔サイズの分布の幅によって証明される。ここで用いられている、中央気孔サイズdv50よりも微細なおよび粗い気孔サイズの分布の幅は、下記の式で定義される所謂d幅値「dvb」によって表される。すなわち、
vb=(dv90−dv10)/dv50
このため、他の幅広い態様における多孔質コージェライト・セラミック構造は、dvb≦1.50である。具体的な実施の形態によっては、dvb≦1.30またはdvb≦1.20である。本発明による極端に狭い気孔サイズ分布はdvb≦1.00またはdvb≦0.80を示すかも知れない。多くの実施の形態はdvb≦1.00と4.0μm≦dv50≦10.0μmとの組合せ、またはdvb≦0.80と4.0μm≦dv50≦10.0μmとの組合せが望ましい。
これに代わり、またはこれに加えて、本発明の気孔サイズ分布の幅の狭さは、気孔サイズの両限界間の気孔径を有する気孔の容積パーセンテージによって表され、かつ特徴付けられる。複数の実施の形態によれば、この多孔質ハニカム物品は、60容積%よりも大きい、65%よりも大きい、70%よりも大きい、または75%よりも大きい、4.0μm≦d<10.0μmの気孔径dを有する相互接続された気孔を備えている。実施の形態によっては、多孔質ハニカム物品が、80容積%よりも大きい、または85%よりも大きい4.0μm≦d<10.0μmの気孔径dを有する相互接続された気孔を備えている。
本発明のコージェライト・ハニカム物品の他の利点は、卓越した耐熱衝撃性(TSR)を備えることになる比較的低い熱膨張係数(CTE)にある。TSRはCTEに逆比例する。すなわち、低い熱膨張係数を備えたハニカム・セラミック物品は、良好な耐熱衝撃性を有し、かつ最終使用目的のフィルタが遭遇する広い温度変動を生き抜くことができる。したがって、別の広範な態様において、本発明のセラミック物品は、膨張計によって少なくとも一方向に測定された比較的低い熱膨張係数(CTE)を有することによって特徴付けられる。特に、少なくとも一方向において、かつ25℃から800℃までの温度範囲に亘ってCTE≦12.0×10−7/℃、CTE≦10.0×10−7/℃、またはCTE≦8.0×10−7/℃が証明された。別の実施の形態においては、一方向において、かつ25℃から800℃までの温度範囲に亘ってCTE≦7.0×10−7/℃、CTE≦6.0×10−7/℃、CTE≦5.0×10−7/℃、またはCTE≦4.0×10−7/℃さえも証明された。本発明のいくつかの具体的な優れた実施の形態においては、少なくとも一方向において、かつ25℃から800℃までの温度範囲に亘ってCTE≦3.0×10−7/℃、またはCTE≦2.0×10−7/℃さえも達成された(実施例1,2および14,15参照)。
比較的低いCTEの結果、かつ他の広範な態様において、これらのセラミック・ハニカム物品は、TSL≧1000℃またはTSL≧1100℃という比較的高い耐熱衝撃限界(TSL)を有することによって特徴付けられる。TSLは上記に定義されている。これに加えて、比較的低いCTE,比較的高い歪み許容度、そして比較的高い耐熱衝撃限界の組合せも達成される。特に、本発明の多孔質セラミック・ハニカム物品は、25℃〜800℃におけるCTE≦7.0×10−7/℃、MOR/e−Mod>600ppm およびTSL≧1000℃の組合せを備えることができる。
さらに、これらのセラミック・ハニカム物品は、比較的高い歪み許容度を有することによって特徴付けられる。歪み許容度はMOR/E−Modとして定義され、材料の歪みを受け入れる能力を表す。したがって、材料のひび割れに耐える能力の尺度である。本発明の複数の実施の形態は500ppm を超える、600ppm を超える、700ppm を超える、または800ppm または900ppm を超える歪み許容度を示す。
これに加えて、これらのコージェライト・セラミック・ハニカム物品は、比較的高レベルの微細亀裂を有することによって特徴付けられる。特に、本発明によって達成される2.0よりも大きいNbの値は、多孔質セラミックにおける実質的な微細亀裂を表す。同様に、本発明にいって提供される1.05よりも大きい比E−mod900/E−modは実質的に微細亀裂が入ったセラミックをも示す。
別の広範な態様によれば、コージェライト・セラミック・ハニカム・フィルタ物品は、比較的高い気孔率(%P)と組み合わせられた比較的微細な気孔の大きなパーセンテージによって特徴付けられた気孔サイズ分布を備えるものとして広く特徴付けられる。従来の知識では、コージェライト・フィルタ構造のようなものは、大きな背圧という不利益を受けると指摘されてきた。しかしながら、本発明者等によって発見されたように、本発明のコージェライト・ハニカムの微細構造は、比較的高い初期濾過効率(FEによって示される)と比較的低い背圧(ΔPで示される)との組合せを可能にしている。したがって一つの広範な態様において、コージェライト・ハニカム・フィルタは、%P≧40%、%P≧45%または%P≧50%である総気孔率(%P)と組み合わせられた75%以上の10.0μm未満の気孔径(d)を有する気孔の(容積)パーセンテージによって特徴付けられた気孔率の気孔サイズ分布を示すハニカム壁を備えている。別の態様においては、d≦10μmの気孔径を有する気孔の(容積)パーセンテージは、気孔率の80%を超える、85%を超える、または90%さえも超えている。その後にアルミナまたはその他のウォッシュコーティングによって閉塞され、これによりフィルタ物品に沿ったウォッシュコーティングによる背圧を増大させることになる気孔の傾向を最少にするために、極めて小さい気孔の量を最少にするのが望ましい。特にd≦4.0μmの気孔径(d)を備えた気孔の容積パーセンテージが35%未満、30%未満、または20%未満にまでにされることが判明している。選択された実施の形態においては、d≦4.0μmの気孔の(容積)パーセンテージが15%未満、10%未満、または8%未満にまでなる。別の方法で表現すると、4.0μm≦d≦10.0μmの気孔の(容積)パーセンテージが60%以上、70%以上、80%以上または85%以上となる。実施の形態によっては、%P≧40%およびd<10.0μmを有する気孔の(容積)パーセンテージが75%以上であることに加えて、中央気孔径がdv50≦10.0μm、dv50≦9.0μm、またはdv50≦8.0μm、実施の形態によってはdv50≦7.0μmであり得る。さらに、壁はdv50≧4.0μm、dv50≧5.0μm、またはdv50≧6.0μmを備えている。本発明のさらなる実施の形態によれば、4.0μm≦dv50≦10.0μmである。
さらに、相互接続された孔の大きい気孔の部分が、dv90≦12.0μm、dv90≦11.0μm、またはdv90≦10.0μmとなるように管理され、小さい気孔の部分が、dv10≧2.0μm、dv10≧3.0μm、またはdv10≧4.0μmとなるように管理される。比較的高い気孔率(%P≧40%)と、比較的大量の(≧75%)10.0μm未満のdを有する小さい気孔とに加えて、本発明の気孔サイズ分布は、dvf≦0.50またはdvf≦0.40で示されるように比較的狭い。極端に狭い気孔サイズ分布を表す具体的な実施の形態においては、dvf≦0.37、dvf≦0.35、またはdvf≦0.33が示されている。気孔分布が4.0μm≦dv50≦10.0μmおよびdvf≦0.50となるように管理されるのが最も好ましい。これらの特徴は、25℃から800℃までにおいてCTE≦12.0×10−7/℃を備えながら達成される。
当業者であれば理解しているように、材料の弾性係数(E−mod)は、弾性限界内における材料の剛性を表し、歪みに対する応力の比を計算することによる応力・歪み曲線から決定することができる。別の態様において、本発明のセラミック・ハニカム物品はさらに、200/12セル構成(200cpsiおよびtwall=12ミル(305μm))においてE−mod≦900(psi×10)、E−mod≦800(psi×10)またはE−mod≦700(psi×10)を示す。
本発明の別の広範な態様によれば、上述の本発明のコージェライト・ハニカム物品の製造方法が提供される。このため、比較的微細なタルク、比較的微細なシリカ形成原料および比較的微細な発泡剤を含むセラミック先駆体バッチから上述の微細構造を有するセラミック・ハニカム物品が得られることが判明している。複数の実施の形態によれば、比較的微細な澱粉、特にトウモロコシまたは米の澱粉が発泡剤として用いられる。しかしながら、タピオカまたは緑豆等の澱粉も使用可能である。
したがって、本発明による方法は、概略的に、先ず無機セラミック形成用バッチ成分に発泡剤(25μm未満の中央粒子径を有することが好ましい)および成形助剤を混合した可塑化されたセラミック先駆体バッチ成分を提供するステップを含む。上記成形助剤は、液状ビヒクル(水等)およびセルロース・バインダ等の、特にヒドロキシプロピル・メチセルロース・バインダ等のバインダを含む。上記液状ビヒクルは、無機物の100重量%の無機物を基準にして20〜50重量%の量が添加され、所望の成形性が得られるように、例えば押出し成形に適するように選択される。上記バインダは、100重量%の無機物を基準にして2〜10重量%または3〜8重量%の量が添加される。澱粉架橋剤および/または炭化水素化合物等の他の成形助剤も随意的に添加される。好ましい澱粉架橋剤は、Beset2700を含むが、好ましい炭化水素化合物はイオネンである。これらの成形助剤はまた、加工性を改善し、および/または乾燥および/または焼成によるひび割れを軽減し、および/またはハニカム物品内に望ましい特性を生成させる。
上記可塑化されたセラミック先駆体バッチは、所望のハニカム形状を有する未焼成体に形成される。この未焼成体は次いで好ましくは乾かされ(マイクロウェーブ、熱風または高周波乾燥により)、炉またはキルン内に配置され、未焼成体を、コージェライトを含む、好ましくはコージェライトの結晶相を主成分とするセラミック物品に転化させるのに効果的な条件下で焼成される。無機バッチ成分は、焼成によりコージェライト含有セラミックからなりかつ所望の微細構造を含む一次的な焼成された相の組成物を提供することができる精製された無機組成の組合せとすることができる。しかしながら、特に、無機セラミック形成用バッチ成分は、本質的に、比較的微細なタルク、比較的微細なシリカ形成用原料、アルミナ形成用原料、およびカオリン粘土から構成される。
一つの態様において、無機バッチ成分、発泡剤、および焼成サイクルは、コージェライトからなる主成分相を含み(小量のムライト、スピネルまたはそれらの混合物を含んでいてもよい)、かつ上述の微細構造を含むセラミック物品を生成させるように選択される。例えば、そして限定ではなく、別の態様においては、セラミック・ハニカム物品が、少なくとも97重量%の、または少なくとも98重量%ものコージェライト結晶相を含み得る。コージェライト相は本質的に、酸化物の重量%を基準にして、約49から約53重量%までのSiO、約33から約38重量%までのAlおよび約12から約16重量%までのMgOを含有していることを特徴とする。さらにその理論成分はほぼMgAlSi18である。
このため、無機コージェライト先駆体粉末バッチ組成は、コージェライト・セラミック中の上述の酸化物重量が得られるように調整される。約39〜43重量%のタルク、約15〜18重量%のシリカ形成用原料、約12〜16重量%のカオリン粘土、および約26〜30重量%のアルミナ形成用原料を含むバッチ組成物は卓越した特性を有することが判明している。複数の実施の形態によれば、アルミナ形成用原料は、例えばアルミナと水和アルミナとの組合せからなる。約22〜27重量%のアルミナと、約1〜4重量%の水和アルミナとの組合せが用いられる。
さらに詳細に説明すると、バッチは、比較的微細な粒子サイズのタルクおよびシリカ形成用原料から構成される。特に、タルクは20.0μm以下の中央粒子径(dpt50)を、または15.0μm以下のdpt50を有する。さらなる実施の形態によれば、タルクの中央粒子径は5.0μm以上出なければならない。ここに示されている全ての粒子サイズは、好ましくはMicrometrics社のSedigraph による粒子サイズ分布(PSD)法によって測定される。
具体的なアルミナ形成用原料は、如何なる酸化アルミニウムでも、十分に高い温度に熱せられたときに本質的に100%酸化アルミニウムを生成させる、アルファ・アルミナおよび/または水和アルミナ等のアルミニウムを含有する化合物でもよい。さらに、アルミナ形成用原料の限定されない具体例は、コランダム、ガンマ・アルミナ、または遷移アルミナである。水酸化アルミニウムは、ギブス石およびバイヤライト、ベーム石、ダイアスポア、イソプロポ酸化アルミニウム等を含む。アルミナ形成用原料は、5.0μm未満または2.0μm未満の比較的微細な中央粒子径を示す。アルミナ形成用原料が0.8μmを超えかつ5.0μm未満の中央粒子径を有するのが最も好ましい。
所望であれば、アルミナ形成用原料は、分散可能なアルミナ形成用原料をも含む。ここで用いられる分散可能なアルミナ形成用原料とは、溶液または液状媒体中に少なくとも実質的に分散可能能であり、かつ溶液または液状媒体中にコロイド状懸濁物を提供するのに用いられるものである。一つの態様において、分散可能なアルミナ形成用原料は、少なくとも20m/g、少なくとも50m/g、または少なくとも100m/gの表面積を有する比較的高い表面積のアルミナ形成用原料である。具体的な態様において、本発明の方法に用いることが可能な適当な分散可能なアルミナ形成用原料は、一般にベーマイト、擬似ベーマイト、およびアルミニウム一水和物と呼ばれている、アルファ・オキシ水酸化アルミニウム(AlOOH×HO)を含む。別の具体的な態様において、分散可能なアルミナ原料は、種々の量の化学的結合水またはヒドロキシル官能価を含み得る所謂遷移アルミナまたは活性化されたアルミナ(すなわち、オキシ水酸化アルミニウムおよびカイ、イータ、ロー、カッパ、ガンマ、デルタ、およびシータアルミナ)を含む。
一つの態様において、上記バッチは、例えば生のカオリン、か焼されたカオリン、および/またはそれらの混合物等の粘土を含むことができる。具体的かつ非限定的な粘土は、非離層カオリナイト生粘土および離層カオリナイトを含む。特に、カオリンは、10.0μm以下または5.0μm以下の中央粒径を有する。
さらなる態様において、シリカ形成用原料は、必要に応じて、溶融SiO、コロイド状シリカ、または石英あるいはクリストバライト等の結晶シリカを含む。特に、シリカ形成用原料は、20.0μm以下の、15.0μm以下の、10.0μm以下の、さらには5.0μm以下の中央粒径(dps50)を有する。
上述したように、可塑化されたセラミック先駆体バッチ組成物はさらに比較的微細な発泡剤を含み得ることも理解すべきである。当業者には理解されているように、発泡剤は、未焼成体の乾燥または加熱時の燃焼によって気化または蒸発して、所望の、その他の方法で得られるよりも大きい気孔率を得る不安定な粒子材料である。或る微細粒子サイズの澱粉発泡剤、好ましくはトウモロコシまたは米の澱粉を上述の微細な無機物(微細なタルクおよびシリカ形成用原料)とともに用いると、独特の微細構造と物理的性質との組合せを有するセラミック物品の製造を可能にすることが発見された。一つの態様において、本発明の方法に用いるのに適した澱粉は、25μm以下の、20μm以下の、15μm以下の、または10μm以下の中央粒子サイズ(dpp50)を備えている。さらに、上記澱粉は、緑豆またはタピオカ澱粉を含んでいてもよい。さらに、上記澱粉は所望の総気孔率、例えば%P≧40%を提供するのに有効であれば、如何なる重量%が存在してもよい。しかしながら、一つの態様において、トウモロコシ澱粉は、無機バッチ成分の全重量に対して約7.5〜30重量%の範囲内、または10〜20重量%の範囲内の量が存在する。
無機粉末バッチ成分および発泡剤は先ず乾燥状態で混合され、かつLittleford ミキサに装填されて、液状ビヒクル(水)および成形助剤と混合され、かつ約5〜20分間こねられて、最終的な可塑化されたセラミックバッチ混合物を提供する。可塑化されたバッチは、ハニカム体に整形されることが可能な可塑的成形性および未焼成強度を有する。
成形は、例えば成型またはダイを通過させる押出しによって行なわれる。成形が押出しによって行なわれる場合には、メチルセルロース、ヒドロキシプロピル・メチルセルロース、メチルセルロース誘導体および/またはそれらの何れかの組合せ等の最も一般的なセルロースエーテル・バインダがバインダとして作用する。トール油、ステアリン酸ナトリウム、またはオレイン酸等の滑剤も用いられる。ビヒクルおよび成形助剤の相対量は、用いられる原料の性質および量等の因子に応じて変えることができる。例えば、成形助剤の一般的な量は、メチルセルロースの約2重量%から約10重量%までであり、約3重量%から約5重量%までが好ましく、かつ滑剤の約0.5重量%から約2重量%までである。発泡剤、バインダおよび滑剤および/または表面活性剤は、無機材料を100%とする重量%に基づいて添加される。水ビヒクルの添加量は、或るバッチ材料から他の材料に替わると変わり得るので、特定のバッチの押出し成形性を予めテストすることによって決定される。液状ビヒクルの添加量は、約20%と50%の間であり、無機材料を100%とする重量%に基づいて、約20%と35%の間がより好ましく、水が好ましい。さらにバッチは、澱粉を100重量%とする約5重量%の、Berset 2700として販売されているポリシクロアミン凝縮剤等の澱粉架橋剤を含む。
得られた硬い一様な、かつ押出し成形が可能な可塑化されたセラミック先駆体バッチ組成物は、例えば、押出し成形等の従来から知られているセラミック形成法によって、未焼成ハニカム体に整形される。具体的な態様において、押出し成形は、排出端に取り付けられたダイ・アセンブリとともに、油圧ラム押出しプレス、または2段式エア抜きシングル・オーガー押出し成形機、またはツインスクリュー・ミキサを用いて行なうことができる。
未焼成体は、一旦乾かされた後に、主要な結晶相を備えたセラミック・ハニカム物品に未焼成ハニカム体を転化させるのに効果的な、ここで説明されているような焼成条件下で焼成される。
未焼成ハニカム体をセラミック・ハニカム物品に転化させるのに効果的な条件は、例えば具体的な組成、未焼成ハニカム体のサイズ、および使用される機器の性質等の工程条件に応じて変えることができる。このため、一つの態様において、ここに具体的に説明されている理想的な焼成条件は、極めて大型のコージェライト構造に、すなわちゆとりを持って適用されることを必要とする。実施例に適用される具体的な焼成スケジュールがさらにここに説明されている。
しかしながら、本発明のセラミック物品の特性の生成を援助するために、1200℃から1420℃以上の、または1425℃の最高保持温度にまで温度を急速に上昇させる焼成スケジュールが採用される。急速な温度上昇速度は50℃/時以上でなければならず、かつ5時間から20時間の間、より好ましくは、約10時間から約15時間の間保持しなければならない。さらに別の態様においては、未焼成体が、約1420℃から約1435℃までの範囲内の保持温度において焼成されることができる。さらに別の態様においては、未焼成体が、約1425℃から約1435℃までの範囲内の保持温度において焼成される。焼成サイクルは、急速温度上昇速度が50℃/時以上で、かつコージェライト相を形成する十分な時間を取るためには、保持時間が約1420℃から約1435℃までの範囲内であることが最も好ましい。
総焼成時間は、約40時間から250時間までの範囲内であろうが、焼成されるハニカムのサイズに大きく左右され、その間に最高保持温度に達しかつ上述した十分な時間の間保持される。好ましい焼成スケジュールは、1200℃から50℃/時を超える速度で上昇させ、かつ約1425℃と1435℃との間の保持温度において約10時間から約15時間焼成することを含む。
より詳細には、本発明のセラミック物品の製造に用いられる適当な焼成スケジュールが図8に示され、かつ説明されている。例えば、室温と約1200℃の間においては約20℃/時と約70℃/時との間の平均焼成速度を有する平均焼成速度が第1の焼成部分120に採用されている。上記第1の部分120は、発泡剤の焼切り段階であり、この段階は、発泡剤焼切り温度内における保持または僅かな温度上昇段階であって、これに続く約1200℃までの中間上昇部分135におけるひび割れおよびハニカムの外皮と芯部との温度差を最少にする。さらに、焼成サイクルは、この焼成サイクルの1200℃を超える、より高い温度の上方部分130に比較的高い上昇速度部分を備えている。この急上昇部分130は、1420℃を超える、または1425℃さえも超える、そして好ましくは1420℃と1435℃との間の温度における保持部分140に接続され、これにより、この保持の間に、コージェライト結晶相が形成される。部分130の温度上昇速度は、50℃/時以上、75℃/時以上、100℃/時以上、または120℃/時以上である。約1200℃を超える上方部分におけるより急速な温度上昇と、比較的高い保持温度(1420℃を超える)とを採用することにより、比較的低いCTEをも提供しながら、本発明の独自の微細構造が得られる。特に、この焼成サイクルは、比較的多量の4.0μm未満の微細な気孔を減らす助けにもなる。この低減メカニズムは、初期のコージェライト相の形成時におけるコージェライト形成成分の粘りけのある流動によって微細な気孔が埋められるように、コージェライト形成成分の粘りけのある流動が作用するものと考えられる。上記ハニカム物品は、温度急上昇に続いて5〜20時間等の適当な時間の間、保持温度範囲内に保持されてコージェライト相を形成する。その後上記ハニカム物品は、部分150において室温まで冷却される。ひび割れを生じさせないために冷却速度は十分に遅く、例えば焼成された部分のサイズに左右される。
随意的に、本発明の未焼成体は、例えば図9および図10に示されている焼成サイクルに従って焼成される。この代表的なサイクルにおいては、焼成サイクルが、保持の寸前に、保持温度よりも高いピーク温度まで短時間上昇せしめられる温度スパイク145を有することを除いては、上述と同様の焼成が行なわれており、これに前述のようなより標準的な保持部分140aが続いている。このピーク温度へのスパイクは、1200℃からピーク温度145までの温度急上昇部分130aによって先導される。また、1200℃からピーク温度145までの温度上昇速度も、50℃/時以上、75℃/時以上、100℃/時以上、または120℃/時以上であることが好ましい。ピーク温度145は、少なくとも1425℃、少なくとも1430℃、少なくとも1435℃、または少なくとも1440℃が好ましく、かつ保持温度140aよりも少なくとも5℃以上高い、10℃以上高い、または140aよりも15℃以上高いことが好ましい。このピーク温度は1425℃と1440℃との間が好ましい。一つの適切な具体的な焼成サイクルにおいては、1435℃のピーク温度145に対し約1425℃の保持温度140aが続く。ピーク温度145の持続時間は、4.0μm未満の微細な気孔は埋められて実質的に減らされるが、所望の粗い気孔(4.0から10μm)は、粘りけのある流動現象によって破壊されないように、1時間以内、または30分以内の極めて短い時間でなければならない。
本発明の原理をさらに説明するために、請求項に記載された多孔質コージェライト・セラミック・ハニカム物品および製造方法の完全な開示および説明が当業者に提供されるように、下記の実施例が提案される。これらの実施例は本発明の例示であって、発明者等が彼等の発明に関する範囲を限定するものではない。
本発明の多くの具体的な実施の形態および比較例のコージェライト・ハニカム物品が、タルク、カオリン粘土、アルミナ形成原料、シリカ形成原料、バインダ、発泡剤、および液状ビヒクルを含む出発原料の種々の組合せを用いて調製された。本発明のコージェライト・ハニカム物品を調製するために用いられた具体的な本発明の粉末バッチ組成が下記の表2〜表4に示されている。さらに、本発明の実施例(表5〜表7)および比較例(表1)のコージェライト・ハニカム物品の具体的な特性が下記に用意されている。
Figure 0005411861
上掲の表1は、本発明により達成された所望の特性の組合せを備えていない比較例としての従来技術のセラミック・ハニカム物品を示す。すなわち、比較例のセラミック・ハニカム物品は、例えば、比較的狭い気孔サイズ分布、10.0μm未満の比較的小さい中央気孔径、および比較的低いCTEの組合せを備えていない。さらに、比較的高い歪み許容値と比較的低いCTEとの組合せをも備えていない。これに加えて、高い歪み許容値と高い熱衝撃限界(TSL)の組合せをも備えていない。さらに、比較的高い初期濾過効率(FE)と比較的高い気孔率(%P)をも備えていない。
本発明による微細構造は、排気ガス規制産業におけるコージェライト・ハニカム開発の一般的な方向、すなわち、より高い気孔率とより高い中央気孔径の推進からの著しい離脱を表すことを注目すべきである。したがって、従来の知識は、より低い気孔率とより高い中央気孔径とを有する多孔質コージェライト微粒子フィルタは、比較的高過ぎる背圧を示すために、望ましくないとされて来た。しかしながら、本発明者等は、気孔率が比較的高い物品において比較的低い中央気孔径が利用され、かつ極めて小さい気孔サイズ分布が提供される場合には、高い濾過効率、特に比較的高い初期濾過効率FEを同時に達成しながら、比較的低い背圧(クリーン時およびスート負荷時の双方)が達成されることを発見した。この組合せは、比較的低いCTEをも示しながら達成され得る。この組合せは、本発明の以前には、如何なる既知のコージェライトによっても達成されないものであった。
多孔質コージェライト・セラミック・ハニカムの具体的なバッチの実例が、適切な焼成サイクルとともに表2〜表4に記載されている。
Figure 0005411861
Figure 0005411861
Figure 0005411861
特に、焼成された多孔質コージェライト・セラミック・ハニカム物品は、酸化物の重量%で、42〜56%のSiO2、30〜45%のAl2O3,および12〜16%のMgOを含み、ほぼMg2Al4Si5O18の理論量を有する。本発明の物品の形成に用いられる適当な焼成スケジュールが、「未焼成体を多孔質セラミック物品に焼成する方法」と題して2007年8月31日付けで提出された同時係属の米国仮特許出願第60/967,219号明細書(現米国特許第8,187,525号明細書、2012年5月29日発行)に記載されてる。
上述の組成の実施例は、焼成されて、ここに記載されている微細構造および特性を有する本発明のコージェライト・ハニカム物品を提供した。具体的な焼成スケジュールは、焼成時間(時)に対する炉の温度(℃)を示す図8〜図10に示され、かつ上述に詳細に説明されている。
得られた焼成済みコージェライト・ハニカム物品は、次いで評価されて、例えばCTE、総気孔率(%P)、中央気孔径(MPD)、気孔サイズ分布(dv10、dv50、dv90、dvfおよびdvb、%P≦10.0μm、%P≦4.0μm、および4.0μm≦%P≦10.0μmを含む)、%コージェライト、%スピネル、%ムライト、弾性係数(E−mod)、破壊強度係数(MOR)、歪み許容度(MOR/E−mod)、TSP、TSL、表面粗さ(Ra)、ならびに20μmおよび10μm未満の開口表面面積の%等の関連した物理的特性が決定された。CTEは、膨張計によって軸線方向(セルチャンネルと平行)の膨張が測定された。全ての気孔微細構造の測定は、Micrometorics社のAutopore IV 9520 水銀ポロシメータを用いて行なわれた。弾性(ヤング)率(E−mod)は、音波共鳴技法を用いて、多セルバー上で軸線方向に測定された。最良の結果が下記の表5〜表7に報告されている。
下記の表5〜表7に示されたデータを精査すると、本発明のバッチ組成が、微細構造と性能特性の独自の組合せを有する焼成された多孔質コージェライト・セラミック体を提供する能力を有していることを示している。具体的には、特性の独自の組合せが得られている。例えば、適切な比較的低い中央気孔径、比較的狭い気孔サイズ分布、および比較的低いCTEが同時に達成されている。
種々の微細な澱粉、微細な粘土、および微細なシリカ形成原料からなる組合せを含む本発明の組成を検討すると、焼成された多孔質コージェライト・セラミック物品の形成における中央気孔径および種々の焼成スケジュールの効果が示されていることが判明している。このため、押出し成形によって形成されかつ未焼成ハニカム体および種々の本発明のバッチ組成物が上述の表2〜表4に説明されている焼成条件の下に焼成された。具体的には、焼成スケジュールが、保持温度、保持時間、ピーク温度、ピーク温度から保持温度までの時間および1200℃よりも上の温度上昇度合いの組合せを反映する。得られた物品の特性および気孔サイズ分布が表5〜表7に掲げられている。
Figure 0005411861
Figure 0005411861
Figure 0005411861
これに加えて、上述のデータにより実証されているように、コージェライト・セラミック・ハニカム物品は、%P≧40%の比較的高い総気孔率(%P)、ならびに、Ra<4.0μm、Ra<3.5μm、またはRa<3.0μmの壁表面粗さを示す交差するセル壁によって画成された多数のセルチャンネルを備えた多孔質コージェライト・セラミック構造を有する。いくつかの具体的な実施の形態は、Ra<2.8μmまたはRa<2.6μmを示す。%P>45%または%P>50%の場合には、本発明によりRa<4.0μmが達成される。具体的な実施の形態においては、Ra<3.0μmおよび%P>50%が達成される。したがって、気孔率が大きい場合には、本発明により極めて平滑な上質の多孔質表面が得られる。このことは、より一様な表面上の煤分布を提供し、かつ再生時のホットスポットを排除する。
上述の表面粗さRaは、Zyglo New View 5000 白色光干渉計を用いてISO4287/1 による壁表面上の方向に測定され、平均線からの凹凸表面部分の絶対的偏差の平均値として演算される。走査は、両極性測定制御設定、走査長179μm、画像拡大40倍、ならびに析制御フィルタ上の高低フィルタ周波数をそれぞれ10μmおよび100μmに設定して行なわれる。
別の方法による特徴付けは、多孔質セラミック・ハニカム物品は、多数のセルチャンネルおよび交差するセル壁を有する多孔質コージェライト・セラミック構造を備え、上記壁は、総開口壁面積に比較して、比較的高い気孔率と、10.0μm≦D≦20.0μmの気孔径を備えた比較的高いパーセンテージの開口表面面積を有する。特に、上記壁は、%P≧40%の総気孔率(%P)と、10.0μm≦D≦20.0μmの表面開口径を有する壁の表面開口面積を有し、この表面開口面積は、走査電子顕微鏡(SEM)により測定されたときに、壁の総開口表面積の23%を超える、30%を超える、40%をも超える。焼成直後の表面の100倍および250倍のSEM画像が、例えば図3および図4に示されている。
さらなる具体的な実施の形態において、表面開口径D>20.0μmを有する壁の表面開口面積は、壁の総開口表面積の65%未満、60%未満、50%未満、または45%未満を構成する。表面開口面積の全ての測定は、加速電圧25kV、100倍、グレイスケール範囲8ビット、および測定範囲1000μm×1000μmにおけるAmray 1645 SEMで行なわれた。
以上、いくつかの図示および具体的な態様について本発明が詳細に説明されたが、本発明はかかる態様に限定されるものではなく、添付の請求項に定義された本発明の広範な範囲から逸脱することなしに種々の変形が可能であることを理解すべきである。
100,200 セラミック・ハニカム・フィルタ物品
101 セルチャンネル
102,202 入口端(第1端)
104,204 出口端(第2端)
106,206 セル壁
108,208 入力セル(入力チャンネル)
110,210 出力セル(出力チャンネル)
112,212 栓
214 貫通チャンネル

Claims (5)

  1. コージェライトを主成分としかつ交差する多孔質の壁によって画成された多数のセルチャンネルを有する多孔質セラミック・ハニカム体を備えた多孔質セラミック・ハニカム物品であって、前記壁が、
    10.0μm未満の気孔径(dv)を有する気孔の容積パーセンテージが75%以上であり、4.0μm以下の気孔径(dv)を有する気孔の容積パーセンテージが3%以下であり、
    dv90≦14.0μmの気孔径(dv90)であり、
    dvf≦0.355の気孔サイズ分布幅(dvf)
    である気孔サイズ分布を有する気孔率を備え、
    25℃から800℃までのCTE≦12.0×10−7/℃、
    を有することを特徴とする、多孔質セラミック・ハニカム物品。
  2. %P≧45%の総多孔率を備えていることを特徴とする請求項1記載の多孔質セラミック・ハニカム物品。
  3. 4.0μm≦dv50<10.0μmである中央気孔径をさらに備えていることを特徴とする請求項1記載の多孔質セラミック・ハニカム物品。
  4. 前記多孔質の壁の気孔の気孔サイズ分布の80容積%を超える気孔が10.0μm未満の気孔径(dV)を有することを特徴とする請求項1記載の多孔質セラミック・ハニカム物品。
  5. MORが多セルバーにおける破壊強度係数(psi)であり、E−modが室温弾性係数であり、CTEが25℃と800℃との間で測定された熱膨張係数であるとするとき、MOR/E−mod>600ppm を有することを特徴とする請求項1記載の多孔質セラミック・ハニカム物品。
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