JP5411819B2 - 副気室部材及びこれを備える車両用ホイール - Google Patents

副気室部材及びこれを備える車両用ホイール Download PDF

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本発明は、タイヤの気柱共鳴音を低減する副気室部材及びこれを備える車両用ホイールに関する。
一般に、タイヤ空気室内で生じる気柱共鳴(空洞共鳴)が車両のロードノイズの要因となることが知られている。この気柱共鳴は、車両の走行時に路面からタイヤのトレッド部に伝わる振動がタイヤ空気室内で共鳴する現象である。
従来、タイヤの気柱共鳴音を低減する副気室部材をリムのウェル部に嵌め込んで取り付けた車両用ホイールが知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
次に参照する図11(a)は、従来の副気室部材の斜視図であり、図11(b)は、ウェル部に取り付けられた従来の副気室部材を説明するホイール幅方向の部分断面図である。
図11(a)に示すように、副気室部材110は、一方向に長い部材であって、その長手方向はウェル部の外周面に沿うように湾曲している。ちなみに、副気室部材110は、ホイール周方向Xに沿って複数配置される。
副気室部材110は、ヘルムホルツレゾネータを形成する本体部113と、この本体部113から周囲に延出する板状の縁部114とを備えている。つまり、副気室部材110は、ウェル部に取り付けられる際に、ホイール幅方向Yに延出する縁部114a,114bと、ホイール周方向Xに延出する縁部114c,114dとを備えている。
この副気室部材110は、ブロー成形で形成されており、図11(b)に示すように、本体部113には、上板125aと底板125bとの間に副気室SCが形成されている。また、縁部114a,114b,114c,114d(図11(a)参照)は、本体部113の周囲で上板125a(図11(b)参照)と底板125b(図11(b)参照)とを結合している。
一方、ウェル部111cには、図11(b)に示すように、副気室部材110の縁部114a,114bの延出先端部を受け入れる溝部117a,117bがホイール周方向に沿って延設されている。つまり、この溝部117a,117bは、ウェル部111c上で副気室部材110を挟む位置にそれぞれ設けられ、副気室部材110は、縁部114a,114bの延出先端部が溝部117a,117bに嵌り込むことでウェル部111cに取り付けられている。
また、ウェル部111cに取り付けられた副気室部材110の底面(図11(a)の紙面下側の面)は、ウェル部111cの外周面111d側に凸となるように湾曲している。そのため、副気室部材110は、ホイールの回転による遠心力F1が作用した際に、その湾曲部が逆に凸となる方向に反転しようとして、両縁部114a,114bの延出先端部のそれぞれは、溝部117a,117bに対する押圧力F2,F2を増大させる。その結果、この副気室部材110は、ホイールの回転速度が速くなって、副気室部材110をウェル部111cから脱離させる方向に遠心力F1が働くところ、この副気室部材110は、遠心力F1が大きくなるほど押圧力F2,F2を増して、より強固にウェル部111cに固定される。
このようなウェル部111cの外周面111d側に凸となる副気室部材110の湾曲は、副気室部材110の長手方向(ホイール周方向)の全長に亘って形成されている。その結果、この副気室部材110は、ウェル部111cからの脱離が始まる位置と考えられる長手方向の両端部においても、より強固にウェル部111cに固定される。
ところで、この副気室部材110は、板状の縁部114a,114bがバネ弾性を有しており、この副気室部材110をウェル部111cに取り付ける際には、副気室部材110をその短手方向に対して傾斜させて、予め一方の縁部114aの延出先端部を一方の溝部117aに嵌め込んでおき、その後、他方の縁部114bをウェル部111c側に向けて押圧することで、両縁部114a,114bを撓ませながら他方の縁部114bの延出先端部を他方の溝部117bに嵌め込む。
しかしながら、副気室部材110は、ウェル部111cの溝部117a,117bに嵌め易いが抜け難い断面形状ではあるものの、大きな遠心力F1に抗するために、縁部114a,114bのバネ定数を大きめに設定している。そのため、この副気室部材110をウェル部111cに取り付けるために縁部114a,114bを撓ませようとすると、比較的、大きな押圧力を必要とすることとなる。
そこで、副気室部材110をウェル部111cに取り付ける際には、プッシャ(押圧装置)で、溝部117b寄りの位置で縁部114bをウェル部111c側に向けて押圧することが考えられる。
プッシャとしては、副気室部材110の長手方向の湾曲率に倣った円弧形状の外形(エッジ輪郭)を有する板状部材で形成されるものが望ましい。
このようなプッシャによれば、副気室部材110の縁部114bを押圧する際に、縁部114bの長手方向に沿って略均等に押圧力を付与することができるので、副気室部材110(縁部114b)における不測の破損や変形を防止することできる。
特開2008−279873号公報 特開2009−248849号公報
ところが、このようなプッシャの使用によっても、従来の副気室部材110の縁部114bを確実に溝部117bに嵌め込むことができないことがある。そして、縁部114bが溝部117bに嵌っていないと、ホイールの位相(回転角度)を変えて、プッシャを副気室部材110の縁部114bに複数回押し当てなければならない。
その結果、ウェル部111cに対する副気室部材110の取付け工数が増えたり、副気室部材110(縁部114b)に破損や変形を生じたりすることがある。
そこで、本発明の課題は、副気室部材をプッシャでウェル部側に向けて押圧してウェル部に嵌め込んで取り付ける際に、ホイール周方向の副気室部材の端部を、簡単にかつ確実にウェル部に嵌め込むことができる副気室部材及びこれを備える車両用ホイールを提供することにある。
本発明者らは、プッシャを使用して従来の副気室部材をウェル部に嵌め込む際に、従来の副気室部材110のホイール周方向(長手方向)の両端における縁部の高さが、ホイール周方向(長手方向)の中程の縁部の高さよりも低くなっていることを見出して本発明に到達した。
すなわち、前記課題を解決した本発明は、タイヤ空気室内で副気室部材をウェル部の外周面上に固定した車両用ホイールであって、前記ウェル部の前記外周面から径方向外側に立ち上がり、前記外周面の周方向に延びるように形成される第1の縦壁面と、前記第1の縦壁面と対向するように前記ウェル部に形成される第2の縦壁面と、を備え、前記副気室部材は、樹脂で形成され、前記ウェル部の前記外周面側の底板と、この底板との間で副気室を形成する上板と、前記副気室と前記タイヤ空気室を連通する連通孔と、からなりヘルムホルツレゾネータを形成する本体部と、前記底板と前記上板とを結合すると共に、前記本体部を囲むように前記本体部から周囲に延出する縁部とを有し、前記縁部の前記第1の縦壁面に臨む部分と前記第2の縦壁面に臨む部分が、前記第1の縦壁面に形成された溝部と前記第2の縦壁面に形成された溝部にそれぞれ係止され、前記底板とこれに続く前記縁部のホイール幅方向の断面が、前記副気室部材のホイール周方向全域に亘って前記ウェル部の外周面側に凸となるように湾曲しているものにおいて、前記縁部のホイール周方向端部における前記第1の縦壁面に臨む部分と前記第2の縦壁面に臨む部分の少なくとも一方に、前記ウェル部の外周面から離間する方向に突出する突起が形成され、当該突起は前記縁部をウェル部の外周面側に押圧して前記副気室部材を当該外周面上に取り付ける押圧装置が当接するように形成されていることを特徴とする。
また、前記課題を解決した本発明は、タイヤ空気室内でホイールのウェル部の外周面上に固定される副気室部材であって、前記ホイールは、前記ウェル部の前記外周面から径方向外側に立ち上がり、前記外周面の周方向に延びるように形成される第1の縦壁面と、前記第1の縦壁面と対向するように前記ウェル部に形成される第2の縦壁面と、を備え、前記副気室部材は、樹脂で形成され、前記ウェル部の前記外周面側の底板と、この底板との間で副気室を形成する上板と、前記副気室と前記タイヤ空気室を連通する連通孔と、からなりヘルムホルツレゾネータを形成する本体部と、前記底板と前記上板とを結合すると共に、前記本体部を囲むように前記本体部から周囲に延出する縁部とを有し、前記縁部の前記第1の縦壁面に臨む部分と前記第2の縦壁面に臨む部分が、前記第1の縦壁面に形成された溝部と前記第2の縦壁面に形成された溝部にそれぞれ係止され、前記底板とこれに続く前記縁部のホイール幅方向の断面が、前記副気室部材のホイール周方向全域に亘って前記ウェル部の外周面側に凸となるように湾曲しているものにおいて、前記縁部のホイール周方向端部における前記第1の縦壁面に臨む部分と前記第2の縦壁面に臨む部分の少なくとも一方に、前記ウェル部の外周面から離間する方向に突出する突起が形成され、当該突起は前記縁部をウェル部の外周面側に押圧して前記副気室部材を当該外周面上に取り付ける押圧装置が当接するように形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、副気室部材をプッシャでウェル部側に向けて押圧してウェル部に嵌め込んで取り付ける際に、ホイール周方向の副気室部材の端部を、簡単にかつ確実にウェル部に嵌め込むことができる副気室部材及びこれを備える車両用ホイールを提供することができる。
本発明の実施形態に係る車両用ホイールの斜視図である。 図1の車両用ホイールにタイヤを装着した車輪の要部正面断面図である。 ウェル部上に配置された副気室部材の断面図であり、図1のIII−III断面における部分拡大断面図である。 副気室部材の配置位置を示す車両用ホイールの側面断面図である。 副気室部材の全体斜視図である。 (a)は、副気室部材の平面図であり、(b)は、副気室部材の裏面図である。 図6(a)のVII−VII線で切り欠いた副気室部材を示す斜視図である。 副気室部材を連通孔側から見た側面図である。 副気室部材の本体部からホイール幅方向に延びる縁部の高さと、副気室部材のホイール周方向の端部において、ホイール幅方向に延びる縁部の高さとの相違を示す模式断面図であり、(a)は、図5のIXa−IXa断面において、縁部がホイール幅方向Yに延びる様子を示す図、(b)は、図5のIXb−IXb断面において、縁部がホイール幅方向Yに延びる様子を示す図である。 (a)から(d)は、ウェル部に対する副気室部材の取付け方法を説明する工程説明図である。 (a)は、従来の副気室部材の斜視図であり、(b)は、ウェル部に取り付けられた従来の副気室部材を説明するホイール幅方向の部分断面図である。
以下に、本発明の実施形態について図を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態に係る車両用ホイールは、ウェル部に嵌め込んで固定した副気室部材(ヘルムホルツレゾネータ)において、その長手方向となるホイール周方向の端部に、ウェル部の外周面から離間する方向に突出する突起が形成されていることを主な特徴としている。ここでは、先ず車両用ホイールの全体構成について説明した後に、副気室部材の構成について説明する。
《車両用ホイールの全体構成》
図1に示すように、本実施形態に係る車両用ホイール1は、リム11と、このリム11をハブ(図示省略)に連結するためのディスク12とを備えている。図1中、符号10は、本実施形態に係る副気室部材であり、符号11dは、ウェル部11cの外周面であり、符号15aは、副気室部材10の管体18が嵌め入れられる縦壁15の切欠き部であり、符号40は、後に詳しく説明する副気室部材10の突起である。
リム11は、図2に示すように、その幅方向Y(以下に、ホイール幅方向Yということがある)の両端部に形成されるビードシート部11a,11aと、このビードシート部11a,11aからL字状に屈曲したリムフランジ部11b,11bと、ビードシート部11a,11a同士の間の部分がホイール径方向Zの内側(図2の紙面下側)に向かって凹んだウェル部11cとを有している。
ちなみに、後記する副気室部材10は、このウェル部11cに嵌め込まれることとなる。図2中、符号18aは、副気室部材10の管体18に形成される連通孔であり、符号SCは、連通孔18aと連通するように副気室部材10の内側に形成される副気室である。
ビードシート部11aには、タイヤ20のビード部21aが装着される。これにより、リム11の外周面とタイヤ20の内周面との間に環状の密閉空間からなるタイヤ空気室MCが形成される。
ウェル部11cは、タイヤ20をリム11に組み付けるリム組み時に、タイヤ20のビード部21a,21aを落とし込むために設けられている。ちなみに、本実施形態でのウェル部11cは、ホイール幅方向Yに亘って略同径となる円筒形状に形成されている。
このウェル部11cの外周面11dには、リム11の周方向に延びるように環状の縦壁15が立設されている。
図3に示すように、縦壁15は、ウェル部11cの外周面11dからホイール径方向Zの外側(図3の紙面上側、以下同じ)に立ち上がる第1の縦壁面16aを形成するように外周面11dに立設されている。
また、ウェル部11cのホイール幅方向Yの内側(図3の紙面左側)に形成される側面部11eには、第1の縦壁面16aと対向するように第2の縦壁面16bが設けられている。なお、本実施形態での縦壁15は、リム11を鋳造する際にウェル部11cと一体に成形される。
そして、これらの第1の縦壁面16a及び第2の縦壁面16bには、それぞれ溝部17a及び溝部17bが形成されている。これらの溝部17a,17bは、ウェル部11cの外周面11dの周方向に沿って形成されて環状の周溝を形成している。これらの溝部17a,17bには、後記する副気室部材10の縁部14a及び縁部14bが嵌め込まれることとなる。なお、本実施形態での溝部17a,17bは、縦壁15及び側面部11eのそれぞれに機械加工を施して形成される。
ディスク12は、図2に示すように、ウェル部11cのホイール幅方向Yの外側(図3の紙面右側)からホイール径方向Zの内側に連続して形成されている。リム11とディスク12とは、例えば、アルミニウム合金、マグネシウム合金等の軽量高強度材料等から製造される。なお、リム11とディスク12の材料は、これらに限定されるものではなく、スチール等から形成されるものであってもよい。
《副気室部材の構成》
次に、副気室部材10について説明する。
図4は、副気室部材の配置位置を示す車両用ホイールの側面断面図である。
図4に示すように、本実施形態に係る車両用ホイール1では、副気室部材10がウェル部11cのホイール周方向Xに沿って等間隔に4つ配置されている。つまり、ホイール中心軸Axを挟んで対向する1対の副気室部材10が2組配置されている。なお、図4中、符号SCは、副気室部材10の内部に形成された後記する副気室を示す。
次に参照する図5は、副気室部材の全体斜視図である。
副気室部材10は、図5に示すように、一方向に長い部材であって、本体部13と、連通孔18aが形成された管体18と、縁部14と、突起40とを備えている。そして、副気室部材10の長手方向は、ウェル部11c(図4参照)の外周面11d(図4参照)に沿うように湾曲している。以下に、本体部13、管体18、縁部14、及び突起40について更に詳しく説明する。
(本体部)
再び図3に戻って、前記した本体部13は、底板25bと、この底板25bとの間に副気室SCを形成する上板25aとを備えている。なお、本実施形態での上板25a及び底板25bのそれぞれは、同じ厚さとなっているが、これらの厚さは相互に異なっていてもよい。
上板25aは、ウェル部11cの外周面11d側に沿うように配置された底板25bの上方で膨らみをもつように湾曲することで、副気室SCを形成している。
次に参照する図6(a)は、副気室部材の平面図であり、図6(b)は、副気室部材の裏面図である。
上板25aには、図6(a)に示すように、本体部13を構成する部分に、上側結合部33aが形成されている。この上側結合部33aは、上板25aが副気室SC(図3参照)側に向かって窪むように形成されたものであり、平面視で円形を呈している。この上側結合部33aは、副気室部材10の長手方向(ホイール周方向X)に沿って本体部13の中央線上で1列に並ぶように10個形成されると共に、管体18の位置で副気室部材10の短手方向に並ぶように2個形成されている。
これらの上側結合部33aは、副気室SC(図3参照)内に突出した先端部が、底板25b(図6(b)参照)の後記する底側結合部33b(図6(b)参照)の先端部と一体になって、上板25aと底板25bとを結合している。
図6(a)中、符号40は、後に詳しく説明する突起である。
底板25bには、図6(b)に示すように、前記した上側結合部33a(図6(a)参照)と対応する位置に、底側結合部33bが形成されている。具体的には、図6(b)に示すように、副気室部材10の長手方向に沿って中央線上で1列に並ぶように10個の底側結合部33bが形成されると共に、管体18の位置で副気室部材10の短手方向に並ぶように2個の底側結合部33bが形成されている。
これらの底側結合部33bは、底板25bが副気室SC(図3参照)側に向かって窪むように形成されたものであり、平面視で円形を呈している。
これらの底側結合部33bは、前記したように、その先端部が、上板25a(図6(a)参照)の上側結合部33a(図6(a)参照)の先端部と一体になって、上板25aと底板25bとを結合している。
次に参照する図7は、図6(a)のVII−VII線で切り欠いた副気室部材の断面斜視図である。
図7に示すように、副気室SC内で相互に結合された上側結合部33aと底側結合部33bは、副気室部材10の機械的強度を向上させる共に、副気室SCの容積の変動を抑制して後記する消音機能を、より効果的に発揮させる構成となっている。
また、底板25bには、図6(b)に示すように、複数のビード31が副気室部材10の長手方向(ホイール周方向X)に並ぶように形成されている。更に詳しく説明すると、これらのビード31は、底側結合部33bを通過するように副気室部材10の短手方向(ホイール周方向Xと直交する方向)に沿って底板25bが直線状に窪んで形成されている。
つまり、ビード31は、図3に再び戻って説明すると、副気室SC側に向かって凸となるように形成されている。これらのビード31は、底板25bがその短手方向(ホイール幅方向Y)に撓むように加えられる負荷に対する底板25bの剛性を高めている。
また、底板25bには、図6(b)に示すように、底側結合部33b及びビード31が形成された部分を除く領域に、凹凸形状構造32が形成されている。
この凹凸形状構造32は、副気室SCの内側から外側に向かって突出する多数の球面32aが底板25bの板面の全体にわたって形成されたものである。つまり、副気室SC(図3参照)の内圧が増加した際にこの圧力が加わる方向(外方向)に向かって球面32aが突出している。
ちなみに、本実施形態での凹凸形状構造32は、同じ径の球面32aが連なって形成されており、1つの球面32aの周囲に6つの球面32aが配置される、いわゆる最密充填構造を呈している。
このような凹凸形状構造32は、ビード31と共に底板25bの面剛性を高めており、副気室SCの容積の変動を効果的に抑制している。
ちなみに、このようなビード31及び凹凸形状構造32が形成される底板25bは、後記する縁部14a及び縁部14b(図6(b)参照)と一体になって、図3に示すように、ホイール幅方向Yにおいて、ウェル部11cの外周面11d側に凸となる湾曲面Cfを形成している。
副気室SCの容積は、50〜250cc程度が望ましい。副気室SCの容積をこの範囲内に設定することで、副気室部材10は、消音効果を充分に発揮しつつ、その重量の増大を抑制して車両用ホイール1の軽量化を図ることができる。また、ホイール周方向X(図4参照)の副気室部材10の長さは、リム11の周長と同じ長さを最大として、車両用ホイール1の重量の調整やウェル部11cに対する組付け容易性を考慮して適宜に設定することができる。
(管体)
図5に示すように、管体18は、その内側に連通孔18aを有している。
この連通孔18aは、図2に示すように、タイヤ空気室MCと、副気室SCとを連通させており、副気室部材10の副気室SCと共にヘルムホルツレゾネータを構成している。
連通孔18aの断面形状は、特に制限はなく、本実施形態では楕円形(図5参照)となっているが、円形、多角形等のいずれであってもよい。連通孔18aの直径は、断面が円形の場合には、5mm以上が望ましい。また、円形以外の断面形状の連通孔18aは、その断面積で同じ断面積の円形に換算して直径5mm以上のものが望ましい。
連通孔18aの長さは、次の(式1)で示されるヘルムホルツレゾネータの共鳴周波数を求める式を満たすように設定される。
=C/2π×√(S/V(L+α×√S))・・・(式1)
(Hz):共鳴周波数
C(m/s):副気室SC内部の音速(=タイヤ空気室MC内部の音速)
V(m):副気室SCの容積
L(m):連通孔18aの長さ
S(m):連通孔18aの開口部断面積
α:補正係数
なお、前記共鳴周波数fは、タイヤ空気室MCの共鳴周波数に合わせられる。この際、図4に示す4つの副気室部材10の共鳴周波数fは、全て同じに設定してもよいし、違えてもよい。具体的には、タイヤ空気室MC(図2参照)の共鳴周波数に2つの共鳴周波数(f,f)が認められる場合に、4つの副気室部材10の共鳴周波数fを(f+f)/2に設定することができる。また、ホイール中心軸Ax(図4参照)を挟んで対向する1対の副気室部材10の共鳴周波数fをfに設定し、他の1対の副気室部材10の共鳴周波数fをfに設定することもできる。更に4つの副気室部材10の全ての共鳴周波数fをf、fのいずれか一方に設定してもよい。
このような連通孔18aを有する本実施形態での管体18は、副気室部材10のホイール周方向Xへの回り止めとしての機能をも有する。
次に参照する図8は、副気室部材を連通孔側から見た側面図である。
図8に示すように、連通孔18aを有する管体18は、副気室部材10の長手方向(ホイール周方向X)の中央に形成されている。図8中、符号13は、本体部であり、符号14aは、縁部であり、符号31は、副気室部材10の底板25b側に形成されたビードであり、符号32aは、凹凸形状構造32を構成する球面である。
このような管体18は、図5に示すように、ホイール周方向X(車両用ホイール1(図1参照)の回転方向)と交差する方向(ホイール幅方向Y)に本体部13から突出している。
そして、管体18は、図1に示すように、縦壁15に形成された切欠き部15aに嵌り込んでいる。つまり、管体18は、車両用ホイール1が高速で回転した際に、副気室部材10の回り止めをより確実に行う。
なお、本実施形態での切欠き部15aは、リム11(図1参照)を鋳造する際に縦壁15と同時に形成されるか、又は縦壁15に機械加工を施して形成されている。
(縁部)
縁部14は、図3に示すように、底板25bと上板25aとを結合している。
また、図5に示すように、ホイール周方向Xに本体部13から延出する縁部14c及び縁部14dと、ホイール周方向Xと直交する方向(ホイール幅方向Y)に本体部13から延出する縁部14a及び縁部14bとによって縁部14は構成されている。つまり、縁部14(14a,14b,14c,14d)は、本体部13を囲むように本体部13から周囲に延出している板状体で形成されている。
そして、図3に示すように、ホイール幅方向Y(図5のホイール周方向Xに直交する方向)に延出する縁部14a及び縁部14bの先端部は、第1の縦壁面16aの溝部17a及び第2の縦壁面16bの溝部17bに嵌り込んでいる。
第1の縦壁面16a及び第2の縦壁面16bのそれぞれに向かって延出する縁部14a及び縁部14bは、前記したように、湾曲する底板25bと一体になってウェル部11cの外周面11d側に凸となる湾曲面Cfを形成している。
このような本実施形態での縁部14(14a,14b,14c,14d)の厚さは、底板25b及び上板25aの厚さと略同じ厚さに設定されている。そして、これらの縁部14a,14b,14c,14dは、その厚さや材料を適宜に選択することでバネ弾性を有している。
次に、縁部14a,14b(図5参照)のホイール周方向X(図5参照)の端部における高さの変化について説明する。
図9は、副気室部材の本体部からホイール幅方向に延びる縁部の高さと、副気室部材のホイール周方向の端部において、ホイール幅方向に延びる縁部の高さとの相違を示す模式断面図であり、(a)は、図5のIXa−IXa断面において、縁部がホイール幅方向Yに延びる様子を示す図、(b)は、図5のIXb−IXb断面において、縁部がホイール幅方向Yに延びる様子を示す図である。図9(b)中、突起40の記載は省略している。
ちなみに、図5のIXa−IXa断面は、本体部13が所定の断面形状(図3参照)を維持してホイール周方向Xに延在している区間の任意位置での断面を例示したものであるが、この区間(言い換えれば、本体部13のホイール周方向Xの端部、並びに管体18の存在する部分及びその近傍を除く区間)におけるいずれの断面形状も、IXa−IXa断面と同じ断面形状となっている。また、図5のIXb−IXb断面は、図5に示す縁部14c、並びにこの縁部14cから図5に示す縁部14a及び縁部14bへと続く連続部分の断面を示しているが、図5に示す縁部14d側においても同様の断面形状となっている。
図9(a)に示すように、本体部13から延出する縁部14a,14bは、前記したように、本体部13の底面(図3の底板25bが形成する面)と一体となって、ウェル部11c側に凸となる湾曲面Cf(図3参照)を形成している。そのため、縁部14a,14bは、本体部13との付け根(基端)の位置よりも延出先端のほうが高くなっている。
そして、この縁部14a,14bでは、前記したように、本体部13がホイール周方向Xに延在している区間においては、図9(a)に示す縁部14a,14bの延出先端と基端との高低差D1が維持されている。
一方、図9(b)に示すように、副気室部材10のホイール周方向X(図5参照)の端部においては、延在していた本体部13が無くなるので(途切れるので)、縁部14cは、図3に示す本体部13の底板25bと略同じ高さでウェル部11cの外周面11dに沿って形成されることとなる。
したがって、ホイール周方向X(図5参照)の副気室部材10の端部においては、この縁部14cと連続することとなる縁部14a,14bの基端は、ウェル部11cの外周面11d寄りに形成されることになって、図9(b)に示す縁部14a,14bの延出先端と基端との高低差は、図9(a)の高低差D1よりも大きい高低差D2となる。
つまり、縁部14a,14bの延出先端の位置(高さ)は、ウェル部11cの外周面11d上で一定となっているので、図9(b)における縁部14a,14bの基端の位置は、図9(a)における縁部14a,14bの基端の位置よりも、その差分(D2−D1)で低くなる。
そして、図示しないが、図5に示す縁部14d側における縁部14a,14bの基端の位置も、これと同様に、図9(a)における縁部14a,14bの基端の位置よりも差分(D2−D1)で低くなる。
(突起)
突起40は、図5に示すように、副気室部材10の縁部14のホイール周方向Xにおける端部に形成されている。
ちなみに、本実施形態での突起40は、縁部14c寄りで縁部14bに形成された突起40aと、縁部14d寄りで縁部14bに形成された突起40bとで構成されている。
なお、本発明においては、ホイール周方向Xの端部における第1の縦壁面16a(図3参照)に臨む縁部14a(図3参照)部分、及び第2の縦壁面16b(図3参照)に臨む縁部14b(図3参照)部分の少なくとも一方に形成されていればよく、図5に示す突起40a,40bに代えて、縁部14c寄りで縁部14aに形成された突起(図示省略)、及び縁部14d寄りで縁部14aに形成された突起(図示省略)であってもよい。
また、突起40は、これらの全て、つまり副気室部材10の四隅となる位置で縁部14に設けられたものであってもよし、四隅に設けられた突起40のうちの少なくとも1つであってもよい。
以上のような突起40は、図1に示すように、ウェル部11cの外周面11dから離間する方向に突出するように形成されている。
ちなみに、本実施形態では、図6(b)に示す底板25b側から縁部14bに窪み41a,41bを形成し、図6(a)に示す上板25a側で突起40a,40bを突出させているが、本発明は窪み41a,41bを形成することなく、上板25a側で縁部14bに肉盛りして形成した突起40a,40bであってもよい。
突起40(40a,40b)の高さとしては、前記した、図9(b)における縁部14a,14bの基端の高さと、図9(a)における縁部14a,14bの基端の高さの差分(D2−D1)を解消するように設定することができるが、これに限定されるものではない。例えば、突起40(40a,40b)の高さは、後記するように、副気室部材10の縁部14b(図3参照)の延出先端を、第2の縦壁面16bに形成された溝部17b(図3参照)に嵌め込んで副気室部材10をウェル部11cに取り付ける際に、縁部14b(図10(d)参照)に押し当てるプッシャ(押圧装置)50(図10(d)参照)の形状に応じて設定することができる。つまり、突起40(40a,40b)の高さは、本体部13に沿って形成される縁部14bに対してプッシャ50が当接する高さと同じ高さに設定することができる。
したがって、例えば、プッシャ50(図10(d)参照)の押圧部の形状が、後記するように、副気室部材10の縁部14bの曲率に合わせて湾曲した円弧形状を呈している場合には、突起40(40a,40b)の高さは、本体部13に沿って形成される縁部14bに対してプッシャ50(図10(d)参照)が当接している位置の高さ(ウェル部11cの外周面11dからの高さ)と同じに高さに設定することができる。
以上のような本実施形態に係る副気室部材10は、樹脂で形成されており、その軽量化や量産性の向上、製造コストの削減、副気室SCの気密性の確保等を考慮すると、軽量で高剛性のブロー成形可能な樹脂が望ましい。中でも、繰り返しの曲げ疲労にも強いポリプロピレンが特に望ましい。
(副気室部材の取付け方法)
次に、ウェル部11c(図1参照)に対する副気室部材10(図1参照)の取付け方法について説明する。図10(a)から(d)は、ウェル部に対する副気室部材の取付け方法を説明する工程説明図である。
なお、本実施形態でウェル部11c(図1参照)に対する副気室部材10(図1参照)の取付けには、溝部17b(図3参照)寄りの位置で縁部14b(図3参照)をウェル部11cの外周面11d(図3参照)に向けて押圧するプッシャ(押圧装置)50(図10(a)から(d)参照)を使用することを想定している。
このプッシャ50としては、例えば、エアシリンダのエア圧で縁部14b(図10(a)から(d)参照)を押圧するものが挙げられる。
なお、図10(a)から(d)中、プッシャ50は、作図の便宜上、仮想線(二点鎖線)で示している。
本実施形態で使用するプッシャ50としては、例えば、図10(d)に示すように、副気室部材10の長手方向(図5のホイール周方向X)の湾曲率に倣った円弧形状の輪郭を有するエッジ部分(押圧部)を備える板状部材で形成されるものが挙げられる。以下では、この円弧形状のエッジ部分を備えるプッシャ50の使用を想定して取付け方法を説明するが、本発明に適用できるプッシャ50はこれに限定するものではなく、後に詳しく説明するように、突起40の高さ等に応じて適宜に設計変更することができる。
この取付け方法では、図10(a)に示すように、先ず、副気室部材10を傾斜させて、管体18の近傍に位置する縁部14aを部分的に第1の縦壁面16aの溝部17a(図3参照)に嵌め込む。この際、図1に示すように、管体18は、縦壁15の切欠き部15aに嵌め込まれる。
そして、図10(a)中、仮想線で示すプッシャ50が縁部14bに当てられる。ちなみに、この場面では、プッシャ50は突起40に接触していない。
図10(a)中、符号11dは、ウェル部11cの外周面である。
次に、図10(b)に示すように、プッシャ50が縁部14bをウェル部11cの外周面11dに向けて押圧すると、副気室部材10は、ウェル部11cの外周面11dに対する傾斜角が小さくなるに従って、管体18を挟む両側の縁部14aが第1の縦壁面16aの溝部17a(図3参照)に徐々に嵌り込んでいく。
この際、バネ弾性を有する縁部14a,14bは、プッシャ50の押圧力F3の大きさに応じて撓むこととなる。
そして、図10(c)に示すように、副気室部材10は、ウェル部11cの外周面11dに対する傾斜角が「0deg」に近づくと、縁部14aの延出先端(図示省略)がホイール周方向の、より長い範囲に亘って第1の縦壁面16aの溝部17a(図3参照)に嵌り込むと共に、プッシャ50の円弧形状のエッジ部分は、縁部14bの長手方向に亘って当接する。
更に詳しく説明すると、図10(d)に示すように、プッシャ50の円弧形状のエッジ部分は、副気室部材10の長手方向の湾曲率に倣って縁部14bに当接すると共に、副気室部材10のホイール周方向の端部では、突起40に当接するようになる。そして、この状態でプッシャ50が縁部14bをウェル部11cの外周面11dに向けて更に押圧すると、図3に示すように、縁部14aが第1の縦壁面16aに形成された溝部17aに、また縁部14bが第2の縦壁面16bに形成された溝部17bにそれぞれ完全に嵌り込むことで、ウェル部11cに対する副気室部材10の取付け工程は終了する。
なお、図10(d)中、符号11dは、ウェル部11cの外周面である。
次に、本実施形態に係る副気室部材10及び車両用ホイール1の作用効果について説明する。
本実施形態における車両用ホイール1では、図3に示すように、ウェル部11cに取り付けられた副気室部材10は、ウェル部11cの外周面11d側に凸となる湾曲面Cfを有しているので、車両用ホイール1の回転によって副気室部材10に遠心力F1が作用した際に、その湾曲面Cfが逆に凸となる方向に反転しようとして、縁部14a,14bの延出先端部のそれぞれは、溝部17a,17bに対する押圧力F2,F2を増大させる。その結果、この副気室部材10は、車両用ホイール1の回転速度が速くなって、副気室部材10をウェル部11cから脱離させる方向に遠心力F1が働くところ、この副気室部材10は、遠心力が大きくなるほど縁部14a,14bの溝部17a,17bに対する押圧力F2,F2を増して、より強固にウェル部11cに固定される。
このような副気室部材10の湾曲面Cfは、副気室部材10の長手方向(図5に示すホイール周方向X)の全長に亘って形成されている。その結果、この副気室部材10は、ウェル部11cからの脱離が始まる位置と考えられる長手方向の両端部においても、より強固にウェル部11cに固定される。
その一方で、副気室部材10は、前記したように、ウェル部11cから抜け難い断面形状ではあるものの、大きな遠心力F1(図3参照)に抗するために、縁部14a,14bのバネ定数を大きめに設定している。そのため、この副気室部材10をウェル部11cに取り付けるために縁部14a,14bを撓ませようとすると、比較的、大きな押圧力を必要とする。
そこで、本実施形態では、前記したように、プッシャ(押圧装置)50(図10(a)から(d)参照)を使用すると共に、このプッシャ50を介して、縁部14bを溝部17b寄りの位置でウェル部11c側に向けて押圧することによって、副気室部材10をウェル部11cに取り付けている。
ところが、前記したように、副気室部材10のホイール周方向Xの端部において、本実施形態と異なって、突起40が無いものを想定すると、図9(b)における縁部14a,14bの基端の位置は、図9(a)における縁部14a,14bの基端の位置よりも、その差分(D2−D1)で低くなる。
したがって、副気室部材10のホイール周方向Xの端部においては、図10(c)及び(d)に示すプッシャ50が、差分(D2−D1)によって、縁部14a,14bに当接せずに、プッシャ50は、ホイール周方向Xの端部における縁部14a,14bをウェル部11cに向けて押圧できないこととなる。
その結果、副気室部材10のホイール周方向Xの端部においては、縁部14bが溝部17bに嵌り込まない場合がある。
これに対して、本実施形態に係る副気室部材10では、図10(d)に示すように、プッシャ50は、突起40を介して、ホイール周方向Xの端部における縁部14bをウェル部11c側に向けて十分に押圧することができる。
したがって、本実施形態に係る副気室部材10によれば、ホイールの位相(回転角度)を変えてプッシャ50を副気室部材10の縁部14bに複数回押し当てなくとも、簡単にかつ確実に副気室部材10をウェル部11cに嵌め込むことができる。
また、本実施形態に係る副気室部材10よれば、副気室部材10をウェル部11cに嵌め込む際に、プッシャ50を縁部14bに複数回押し当てなくてもよいので、副気室部材10(縁部14b)がプッシャ50によって破損し又は変形するのを防止することができる。
以上、本実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、種々の形態で実施することができる。
前記実施形態では、突起40は、長手方向(ホイール周方向)の端部で、縁部14(縁部14b)から突出するように構成されているが、本発明における突起40は、本体部13に沿って形成される縁部14bの高さと同じ高さで(図9(a)の高低差D1で)端部まで延びて形成される突起(レール(突条)状の凸部)で構成することができる。
また、前記実施形態では、プッシャ50のエッジ部分を円弧状の輪郭に形成しているが、本発明は突起40の高さに応じて、突起40に対応する位置のプッシャ50のエッジ部分を突出させ、又は凹ませて、突起40とプッシャ50とが当接するように構成することができる。また、前記実施形態でのプッシャ50は一枚の板状のものを想定しているが、縁部14bを押圧する際に、ホイール周方向に離れた突起40a,40bのそれぞれを、ホイール中心軸Ax(図4参照)方向に向けて押圧する「一対の押圧駆動部」(図示省略)を有するプッシャ50であってもよい。このような「一対の押圧駆動部」は、それぞれ個別のエアシリンダで構成してもよいし、クランク機構、カム機構等を適宜に組み合わせて構成してもよい。
1 車両用ホイール
10 副気室部材
11c ウェル部
11d ウェル部の外周面
13 本体部
14(14a,14b,14c,14d) 縁部
16a 第1の縦壁面
16b 第2の縦壁面
17(17a,17b) 溝部
18a 連通孔
25a 上板
25b 底板
40(40a,40b) 突起
X ホイール周方向
SC 副気室
MC タイヤ空気室

Claims (6)

  1. タイヤ空気室内で副気室部材をウェル部の外周面上に固定した車両用ホイールであって、
    前記ウェル部の前記外周面から径方向外側に立ち上がり、前記外周面の周方向に延びるように形成される第1の縦壁面と、
    前記第1の縦壁面と対向するように前記ウェル部に形成される第2の縦壁面と、
    を備え、
    前記副気室部材は、
    樹脂で形成され、
    前記ウェル部の前記外周面側の底板と、この底板との間で副気室を形成する上板と、前記副気室と前記タイヤ空気室を連通する連通孔と、からなりヘルムホルツレゾネータを形成する本体部と、
    前記底板と前記上板とを結合すると共に、前記本体部を囲むように前記本体部から周囲に延出する縁部とを有し、
    前記縁部の前記第1の縦壁面に臨む部分と前記第2の縦壁面に臨む部分が、前記第1の縦壁面に形成された溝部と前記第2の縦壁面に形成された溝部にそれぞれ係止され、
    前記底板とこれに続く前記縁部のホイール幅方向の断面が、前記副気室部材のホイール周方向全域に亘って前記ウェル部の外周面側に凸となるように湾曲しているものにおいて、
    前記縁部のホイール周方向端部における前記第1の縦壁面に臨む部分と前記第2の縦壁面に臨む部分の少なくとも一方に、前記ウェル部の外周面から離間する方向に突出する突起が形成され、当該突起は前記縁部をウェル部の外周面側に押圧して前記副気室部材を当該外周面上に取り付ける押圧装置が当接するように形成されていることを特徴とする車両用ホイール。
  2. タイヤ空気室内でホイールのウェル部の外周面上に固定される副気室部材であって、
    前記ホイールは、前記ウェル部の前記外周面から径方向外側に立ち上がり、前記外周面の周方向に延びるように形成される第1の縦壁面と、
    前記第1の縦壁面と対向するように前記ウェル部に形成される第2の縦壁面と、
    を備え、
    前記副気室部材は、
    樹脂で形成され、
    前記ウェル部の前記外周面側の底板と、この底板との間で副気室を形成する上板と、前記副気室と前記タイヤ空気室を連通する連通孔と、からなりヘルムホルツレゾネータを形成する本体部と、
    前記底板と前記上板とを結合すると共に、前記本体部を囲むように前記本体部から周囲に延出する縁部とを有し、
    前記縁部の前記第1の縦壁面に臨む部分と前記第2の縦壁面に臨む部分が、前記第1の縦壁面に形成された溝部と前記第2の縦壁面に形成された溝部にそれぞれ係止され、
    前記底板とこれに続く前記縁部のホイール幅方向の断面が、前記副気室部材のホイール周方向全域に亘って前記ウェル部の外周面側に凸となるように湾曲しているものにおいて、
    前記縁部のホイール周方向端部における前記第1の縦壁面に臨む部分と前記第2の縦壁面に臨む部分の少なくとも一方に、前記ウェル部の外周面から離間する方向に突出する突起が形成され、当該突起は前記縁部をウェル部の外周面側に押圧して前記副気室部材を当該外周面上に取り付ける押圧装置が当接するように形成されていることを特徴とする副気室部材。
  3. 請求項1に記載の車両用ホイールにおいて、
    前記突起は、前記縁部の周方向両端に形成されていることを特徴とする車両用ホイール。
  4. 請求項2に記載の副気室部材において、
    前記突起は、前記縁部の周方向両端に形成されていることを特徴とする副気室部材。
  5. 請求項1又は請求項3に記載の車両用ホイールにおいて、
    前記突起は、底板側から前記縁部に窪みを形成し、上板側に突出していることを特徴とする車両用ホイール。
  6. 請求項2又は請求項4の副気室部材において、
    前記突起は、底板側から前記縁部に窪みを形成し、上板側に突出していることを特徴とする副気室部材。
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