JP5411591B2 - 毛髪処理剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、特定の脂肪酸エステル、及びステロールを含有する毛髪処理剤組成物に関し、詳しくは、毛髪の感触及びボリューム感の向上を図った毛髪処理剤組成物に関するものである。
一般に、毛髪処理剤組成物、例えば、ヘアトリートメント、シャンプー、リンス、染毛又は毛髪脱色用組成物は、ヘアケア成分を含有する。ヘアケア成分としては、例えば毛髪の感触及びまとまり感を向上させるための成分として高分子シリコーンが知られている。また、ヘアケア成分としてのコレステロールは、毛髪の柔軟性、保湿性、及びまとまり感を向上させることが知られている。
例えば、特許文献1には、高分子シリコーン、揮発性炭化水素油、コレステロール誘導体、及び低粘度シリコーン油を配合した毛髪化粧料について開示する。特許文献1に開示される毛髪化粧料は、毛髪の感触及びまとまり感を向上させるとともに、毛髪に対して柔軟性を向上させる。
特開2007−223930号公報(表1等参照)
ところが、特許文献1に開示される毛髪化粧料は、時間の経過により、毛髪の保湿効果が過剰になり、毛髪にべたつきが生じる場合があるという問題があった。毛髪全体が重くなり毛髪、特に毛髪の根元付近の弾力性が低下し、ボリューム感のある髪型を作ることが困難であるといった問題があった。その一方、毛髪のボリューム感を向上させるために、毛髪化粧料中の保湿性を有する成分、例えばコレステロール誘導体の配合量を減少させると、柔軟性が低下する場合があるという問題があった。
本発明者らは、ステロールを含有する毛髪処理剤組成物において、脂肪酸エステルの種類に着目し、毛髪の柔軟性を維持しながら、毛髪のボリューム感を向上させる方法を模索した。その結果、特定の脂肪酸エステル及びステロールを併用することにより、上記課題が解決できることを発見するに至った。本発明の目的とするところは、毛髪の柔軟性を向上させるとともに、毛髪のボリューム感を向上させることができる毛髪処理剤組成物を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の毛髪処理剤組成物は、脂肪酸とフラボノイドからなる(A)脂肪酸エステル、並びに(B)ステロール及びその誘導体から選ばれる少なくとも一種を含有する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の毛髪処理剤組成物において、前記フラボノイドは、フラバノンであることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の毛髪処理剤組成物において、前記(B)ステロール及びその誘導体から選ばれる少なくとも一種は、ラノステロール、コレステロール、フィトステロール、イソステアリン酸コレステリル、及びダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)から選ばれる少なくとも一種である。
本発明によれば、毛髪の柔軟性を向上させるとともに、毛髪のボリューム感を向上させることができる。
以下、本発明の毛髪処理剤組成物を具体化した実施形態を詳細に説明する。
本実施形態の毛髪処理剤組成物は、(A)脂肪酸エステル、並びに(B)ステロール及びその誘導体から選ばれる少なくとも一種(以下、「(B)ステロール等」という)を含有する。
(A)脂肪酸エステルは、脂肪酸とフラボノイドとのエステルである。(A)脂肪酸エステルは、毛髪のボリューム感を向上させる。(A)脂肪酸エステルを構成する脂肪酸は、特に限定されず、飽和脂肪酸であっても不飽和脂肪酸であってもいずれでもよい。脂肪酸としては、炭素数10以下の脂肪酸及び炭素数11以上の高級脂肪酸のいずれでもよい。高級脂肪酸としては、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、及びラノリン脂肪酸が挙げられる。(A)脂肪酸エステルを構成するフラボノイドとしては、例えばフラボン、イソフラボン、フラボノール、フラバノン、フラバノール、フラバン−3,4−ジオール、フラバン−3−オール、アントシアニジン、オーロン、及びカルコンが挙げられる。これらの中でも、毛髪のボリューム感の向上効果が優れる観点からフラバノンが好ましい。フラバノンとしては、例えばエリオディクティオール、ホモエリオディクティオール、ヘスペレチン、及びナリンゲニンが挙げられる。これらの脂肪酸エステルの中でも、毛髪のボリューム感の向上効果が優れる観点から、ラウリン酸とヘスペレチンのエステルであるラウリン酸ヘスペレチンが好ましい。尚、(A)脂肪酸エステルを構成するフラボノイドは、脂肪酸とエステル結合するために、分子中に水酸基を1又は2以上有する。
毛髪処理剤組成物中における(A)脂肪酸エステルの含有量は、好ましくは0.00001〜5質量%、より好ましくは0.00003〜3質量%、さらに好ましくは0.00005〜1質量%である。この(A)脂肪酸エステルの含有量が0.00001質量%未満であると、毛髪のボリューム感を向上させる効果が低下する場合がある。一方、(A)脂肪酸エステルの含有量が5質量%を超えると、毛髪の感触が悪化する場合がある。
(B)ステロール等は、毛髪の柔軟性を向上させる。また、毛髪の保湿性及びまとまり感を向上させる。ステロールとしては、例えばコレステロール、ラノステロール、スティグマステロール、シトステロール、フコステロール、カンペステロール、フィトステロール、及びエルゴステロールが挙げられる。ステロールの誘導体としては、例えば高級脂肪酸とステロールとがエステル結合した脂肪酸エステル、エチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドがステロールに付加したもの、及びステロールの飽和体であるスタノールが挙げられる。ステロールの誘導体の具体例としては、例えばステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、オレイン酸ジヒドロコレステリル、イソステアリン酸フィトステリル、オレイン酸フィトステリル、ラノリン脂肪酸コレステリル、ポリオキシエチレンコレステロール、ポリオキシエチレンコレスタノール、ポリオキシエチレンフィトステロール、ポリオキシエチレンフィトスタノール、及びダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)が挙げられる。また、(B)ステロール等は、ステロール等を含有する混合物を適用してもよい。ステロール等を含有する混合物としては、例えばラノステロールを多量に含むラノリン、及びラノリンアルコールが挙げられる。
毛髪処理剤組成物中における(B)ステロール等の含有量は、好ましくは0.01〜30質量%、より好ましくは0.05〜20質量%、さらに好ましくは0.1〜10質量%である。この含有量が0.01質量%未満であると、毛髪の柔軟性及びまとまり感の向上効果が低下する場合がある。一方、この含有量が30質量%を超えると、毛髪にべたつき感が生ずる場合がある。
毛髪処理剤組成物は必要に応じて前述した成分以外の成分、例えば可溶化剤、水溶性高分子化合物、上記以外の油性成分、多価アルコール、界面活性剤、糖、防腐剤、キレート化剤、安定剤、pH調整剤、植物・微生物抽出物、生薬抽出物、ビタミン、香料、酸化防止剤、及び紫外線吸収剤を含有してもよい。
可溶化剤としては、例えば水及び有機溶媒が挙げられる。有機溶媒としては、例えばエタノール、イソプロパノール、ベンジルアルコール、フェノキシエタノール、及びベンジルオキシエタノールが挙げられる。水溶性高分子化合物としては、アニオン性高分子化合物、カチオン性高分子化合物、非イオン性高分子化合物、及び両性の天然又は合成高分子化合物が挙げられる。カチオン性高分子化合物としては、例えばポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム液、ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ポリクオタニウム−10(INCI名称)、及びキトサンヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドが挙げられる。
油性成分は毛髪にうるおい感を付与する。そのため、毛髪処理剤組成物は好ましくは油性成分を含有する。油性成分としては、例えば油脂、ロウ、高級アルコール、炭化水素、アルキルグリセリルエーテル、エステル、及びシリコーンが挙げられる。
油脂としては、例えばオリーブ油、ツバキ油、シア脂、アーモンド油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、トウモロコシ油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、ブドウ種子油、アボカド油、マカダミアナッツ油、ヒマシ油、ヤシ油、及び月見草油が挙げられる。ロウとしては、例えばミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、及びホホバ油が挙げられる。
高級アルコールとしては、例えばセチルアルコール(セタノール)、2−ヘキシルデカノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、2−オクチルドデカノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、及びデシルテトラデカノールが挙げられる。
炭化水素としては、例えばパラフィン、オレフィンオリゴマー、ポリイソブテン、水添ポリイソブテン、ミネラルオイル、スクワラン、ポリブテン、ポリエチレン、マイクロクリスタリンワックス、及びワセリンが挙げられる。高級脂肪酸としては、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、及びラノリン脂肪酸が挙げられる。アルキルグリセリルエーテルとしては、例えばバチルアルコール、キミルアルコール、セラキルアルコール、及びイソステアリルグリセリルエーテルが挙げられる。
エステルとしては、例えばアジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソトリデシル、パルミチン酸2−エチルへキシル、リシノール酸オクチルドデシル、乳酸セチル、酢酸ラノリン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、カプリン酸セチル、トリカプリル酸グリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、コハク酸ジオクチル、及び2−エチルヘキサン酸セチルが挙げられる。
シリコーンとしては、例えばジメチコン(メチルポリシロキサン)、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ジメチコノール(末端水酸基変性ジメチルポリシロキサン)、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、ベタイン変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、及びフッ素変性シリコーンが挙げられる。これらの油性成分の具体例の内、一種のみが単独で含有されてもよいし、二種以上が組み合わされて含有されてもよい。
多価アルコールとしては、例えばグリコール、及びグリセリンが挙げられる。グリコールとしては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、及び1,3−ブチレングリコールが挙げられる。グリセリンとしては、例えばグリセリン、ジグリセリン、及びポリグリセリンが挙げられる。
界面活性剤は、乳化剤又は各成分の可溶化剤として毛髪処理剤組成物を乳化又は可溶化し、粘度を調整したり粘度安定性を向上させたりする。界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及びノニオン性界面活性剤が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、例えばアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、アルケニルエーテル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α-スルホン脂肪酸塩、N−アシルアミノ酸型界面活性剤、リン酸モノ又はジエステル型界面活性剤、及びスルホコハク酸エステルが挙げられる。これらの界面活性剤のアニオン基の対イオンとしては、例えばナトリウムイオン、カリウムイオン、及びトリエタノールアミンが挙げられる。アルキル硫酸塩としては、例えばラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、例えば塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム(セトリモニウムクロリド)、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム(ベヘントリモニウムクロリド)、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム(ステアルトリモニウムクロリド)、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム(ジステアリルジモニウムクロリド)、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン、塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム、メチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウム、及びクオタニウム−91(INCI名称)が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばココベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ココアンホ酢酸ナトリウム、及びラウリルベタイン(ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン)が挙げられる。
非イオン性界面活性剤の具体例としては、例えばエーテル型非イオン性界面活性剤、及びエステル型非イオン性界面活性剤が挙げられる。エーテル型非イオン性界面活性剤の具体例としては、例えばポリオキシエチレン(以下、POEという。)セチルエーテル(セテス)、POEステアリルエーテル(ステアレス)、POEベヘニルエーテル、POEオレイルエーテル(オレス)、POEラウリルエーテル(ラウレス)、POEオクチルドデシルエーテル、POEヘキシルデシルエーテル、POEイソステアリルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、及びPOEオクチルフェニルエーテルが挙げられる。
エステル型非イオン性界面活性剤の具体例としては、例えばモノオレイン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEソルビタン、モノパルミチン酸POEソルビタン、モノラウリン酸POEソルビタン、トリオレイン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEグリセリン、モノミリスチン酸POEグリセリン、テトラオレイン酸POEソルビット、ヘキサステアリン酸POEソルビット、モノラウリン酸POEソルビット、POEソルビットミツロウ、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、親油型モノオレイン酸グリセリン、親油型モノステアリン酸グリセリン、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン、モノオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、ショ糖脂肪酸エステル、モノラウリン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、及びモノミリスチン酸デカグリセリルが挙げられる。これらの界面活性剤の具体例の内、一種のみが単独で含有されてもよいし、二種以上が組み合わされて含有されてもよい。
糖としては、例えばソルビトール、マルトース、及びN−アセチルグルコサミンが挙げられる。防腐剤としては、例えばメチルパラベン及び安息香酸ナトリウムが挙げられる。キレート化剤としては、例えばエチレンジアミン四酢酸(EDTA)及びその塩、ジエチレントリアミン五酢酸及びその塩、並びにヒドロキシエタンジホスホン酸(エチドロン酸、HEDP)及びその塩が挙げられる。
安定剤としては、例えばフェナセチン、8−ヒドロキシキノリン、アセトアニリド、ピロリン酸ナトリウム、バルビツール酸、尿酸、及びタンニン酸が挙げられる。pH調整剤としては、例えば乳酸、レブリン酸、グリコール酸、酒石酸、リンゴ酸、ピロリドンカルボン酸(PCA)、コハク酸、クエン酸、グルタミン酸、及びアルギニンが挙げられる。酸化防止剤としては、例えばアスコルビン酸、及び亜硫酸塩が挙げられる。微生物抽出物として、例えば保湿効果を有する加水分解酵母エキスが挙げられる。
毛髪処理剤組成物の剤型は特に限定されず、具体例として、例えば固体状、液状、ゲル状、フォーム状、及びクリーム状が挙げられる。固体状としては、例えば粉末状及び粒子状が挙げられる。液状としては、例えば水溶液、分散液、及び乳化液が挙げられる。第1剤の剤型が固体状の場合、添加剤として、さらに分散剤、例えばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等のステアリン酸金属塩、タルク、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、デキストリン、及びデンプンを配合してもよい。
この毛髪処理剤組成物は、例えば毛髪の感触向上効果を付与するためのヘアケア剤、例えばシャンプー、リンス、及びヘアトリートメント剤として使用してもよい。この毛髪処理剤組成物は、整髪剤として使用してもよい。この毛髪処理剤組成物は、例えば染料をさらに配合することにより染毛剤組成物、例えば酸化染毛剤及び酸性染毛料として使用してもよい。この毛髪処理剤組成物は、例えば酸化剤を配合することにより、脱色剤として適用してもよい。この毛髪処理剤組成物は、例えば還元剤を配合することにより毛髪改質剤、例えばパーマネントウェーブ剤及び縮毛矯正剤、並びに脱染剤として使用してもよい。この毛髪処理剤組成物は、毛髪用の化学的な処理剤、例えば染毛剤、毛髪脱色剤、脱染剤、及び毛髪改質剤の後処理剤として適用してもよい。この毛髪処理剤組成物は、毛髪に適用した後に、水や温水で洗い流すようにして使用してもよく、水や温水で洗い流すことなく乾燥させることにより使用してもよい。
本実施形態に係る毛髪処理剤組成物は以下の利点を有する。
(1)本実施形態の毛髪処理剤組成物は、脂肪酸とフラボノイドからなる(A)脂肪酸エステル、及び(B)ステロール等を含有する。したがって、毛髪に対し、毛髪の柔軟性を向上させるとともに、毛髪のボリューム感を向上させることができる。また、毛髪に対し、保湿性、ボリューム感の持続性、及びまとまり感を向上させることができる。
(2)本実施形態の毛髪処理剤組成物は、特に損傷(ダメージ)を受けた毛髪に対し、優れた感触、保湿性、柔軟性、及びボリューム感の向上効果を付与することができる。したがって、本実施形態の毛髪処理剤組成物は、毛髪用の化学的な処理剤、例えば染毛剤、毛髪脱色剤、脱染剤、及び毛髪改質剤の後処理剤として好適に使用することができる。また、損傷を受けた毛髪のヘアケア剤として好適に用いることができる。
(3)好ましくは、(A)脂肪酸エステルを構成するフラボノイドは、フラバノンである。したがって、毛髪に対し、毛髪のボリューム感をより向上させることができる。
前記実施形態は以下のように変更されてもよい。
・前記実施形態の毛髪処理剤組成物では、上記(A)脂肪酸エステル、(B)ステロール等が、使用時において、混合物中に含有されていれば、本発明の効果を奏することができる。したがって、毛髪処理剤組成物が複数剤型として構成される場合、保存時において、(A)及び(B)成分はいずれの剤中に含有されてもよい。
次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態を更に具体的に説明する。
表1に示される各成分を混合することにより、各例の毛髪処理剤組成物としてのヘアトリートメントを調製した。なお、各表の配合量を示す数値の単位は、質量%であり、その値は各表に記載の成分の純分を示している。表中「成分」欄におけるA,Bの表記は、本願請求項記載の各成分に対応する化合物を示す。一方、表中「成分」欄におけるa,bの表記は、各比較例における本願請求項記載の各成分の対比化合物を示す。
本試験前3ヶ月以内の間に染毛処理又は毛髪脱色処理を2回施術したことのあるストレートボブスタイルのモデル5人の毛髪に対し、まず試験用シャンプーで洗浄した。試験用シャンプーは、ラウレス硫酸ナトリウムの10質量%水溶液である。次に、試験用シャンプーで洗浄後の濡れた毛髪に、各例のヘアトリートメントを塗布し、毛髪になじませた。次に、室温(25℃)毛髪を3分間放置した後、温水ですすぎ、ドライヤーで乾燥させた。各例のヘアトリートメントで処理された毛髪について、保湿性、まとまり感、柔軟性、及びボリューム感について評価した。
<毛髪の保湿性>
各例のヘアトリートメントで処理した毛髪の保湿性について、モデル5名が比較用の毛束サンプル(試験用シャンプーで洗浄後、乾燥させたもの)と触感で比較することで、比較用の毛束サンプルよりも潤い感を有すると判断した人の人数に基づいて、保湿性を評価した。表1には、潤い感を有すると判断した人数を併記している。
<毛髪のまとまり感>
各例のヘアトリートメントで処理した毛髪のまとまり感について、モデル5名の毛髪及び比較用の毛束サンプル(試験用シャンプーで洗浄後、乾燥させたもの)について、ブラシを用いたブラッシング及び手櫛により、比較用の毛束サンプルよりも毛髪にまとまり感があるか否かを目視及び触感にて判断した。あると判断した人の人数に基づいて、毛髪のまとまり感を評価した。表1には、あると判定した人数を併記している。
<毛髪の柔軟性>
各例のヘアトリートメントで処理した毛髪の柔軟性について、モデル5名が比較用の毛束サンプル(試験用シャンプーで洗浄後、乾燥させたもの)と触感で比較することで、比較用の毛束サンプルよりも柔らかさを有すると判定した人数に基づいて、柔軟性を評価した。表1には、有すると判断した人数を併記している。
<毛髪のボリューム感(量感)>
毛髪のボリューム感は、各例のヘアトリートメントで処理した毛髪について、目視にて観察することにより判断した。毛髪のボリューム感の評価について、毛髪の根元付近の弾力性が十分にあることにより、ボリューム感がある場合をボリューム感があると判断した。あると判断した人の人数に基づいて、ボリューム感を評価した。表1には、あると判定した人数を併記している。
<毛髪のボリューム感(量感)の持続性>
毛髪のボリューム感の持続性について、各例のヘアトリートメントで処理した毛髪を、常温(25℃)及び常湿(65%±20%)の雰囲気下で6時間経過した後に、上記と同様にボリューム感の評価を行なった。
Figure 0005411591
各表に示されるように、各実施例に係るヘアトリートメントは、各比較例に対し、毛髪の保湿性、まとまり感、柔軟性、及びボリューム感に優れることが分かった。
ヘアトリートメント中において脂肪酸とフラボノイドのエステルである(A)脂肪酸エステルを含有しない比較例1、及びフラバノンであるヘスペレチンを含有する比較例2は、各実施例に対し、特にボリューム感及びその持続性の評価が低いことが分かった。
ヘアトリートメント中において(B)ステロール等を含有しない比較例3は、各実施例に対し、特に保湿性、まとまり感、及び柔軟性の評価が低いことが分かった。ヘアトリートメント中において(B)ステロール等の代わりに白色ワセリンを含有する比較例4は、各実施例に対し、特に毛髪の保湿性、柔軟性、及びボリューム感の評価が低いことが分かった。ヘアトリートメント中において(B)ステロール等の代わりにリンゴ酸ジイソステアリルを含有する比較例5は、各実施例に対し、特に毛髪の保湿性及びボリューム感の持続性の評価が低いことが分かった。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、以下に追記する。
(a)毛髪用の化学的な処理剤、例えば染毛剤、毛髪脱色剤、脱染剤、及び毛髪改質剤の後処理剤として適用される前記毛髪処理剤組成物。(b)ヘアケア剤として適用される前記毛髪処理剤組成物。したがって、特に損傷を受けた毛髪に対し、優れた感触及び保湿性の向上効果を付与することができる。

Claims (3)

  1. 脂肪酸とフラボノイドからなる(A)脂肪酸エステル、並びに(B)ステロール及びその誘導体から選ばれる少なくとも一種を含有する毛髪処理剤組成物。
  2. 前記フラボノイドは、フラバノンであることを特徴とする請求項1に記載の毛髪処理剤組成物。
  3. 前記(B)ステロール及びその誘導体から選ばれる少なくとも一種は、ラノステロール、コレステロール、フィトステロール、イソステアリン酸コレステリル、及びダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)から選ばれる少なくとも一種である請求項1又は請求項2に記載の毛髪処理剤組成物。
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