JP5411533B2 - ガイドワイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、ガイドワイヤに関するものである。
消化管、血管等の生体管腔にカテーテルを挿入する際には、当該カテーテルを生体管腔の目的部位まで誘導するために、ガイドワイヤが用いられる。このガイドワイヤは、カテーテル内に挿通して用いられる。
また、内視鏡を用いた生体管腔等の観察や処置も行なわれ、この内視鏡や内視鏡のルーメンに挿入されたカテーテルを生体管腔等の目的部位まで誘導するのにもガイドワイヤが用いられる。
このようなガイドワイヤとして、先端部およびその先端部の基端側に設けられた本体部とを有する芯材と、芯材の表面を被覆する被覆層とを備えたガイドワイヤが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このガイドワイヤでは、被覆層として、フッ素系樹脂製の熱収縮チューブが用いられており、これにより、摩擦抵抗が低減し、摺動性が向上して、ガイドワイヤの操作性を向上させることができる。
しかしながら、前記従来のガイドワイヤでは、被覆層として熱収縮チューブを用いているので、その熱収縮チューブと芯材との密着性が不十分であり、このため、負荷が比較的大きい場合は、ガイドワイヤを回転操作すると、熱収縮チューブのみが回転してしまい、そのトルクを芯材に伝達することができないという問題がある。また、フッ素系樹脂製の熱収縮チューブは、比較的高価であり、また、摩擦抵抗がさほど低くはないという欠点もある。
このような問題を解消するため、前記被覆層をフッ素系樹脂のコーティング層で構成することが提案されている。このガイドワイヤは、芯材と、芯材の先端部を覆い、柔軟性に富む材料で構成された先端側被覆層と、芯材の本体部を覆い、フッ素系樹脂のコーティング層で構成された本体側被覆層とを備えている。また、芯材が露出しないように、先端側被覆層の基端部は、本体側被覆層の先端部の表面に重なっている。
しかしながら、前記従来のガイドワイヤでは、本体側被覆層がフッ素系樹脂で構成されているので、その本体側被覆層に対する先端側被覆層の接着力が低く、先端側被覆層の基端部が、本体側被覆層から剥がれ易いという欠点がある。
特表平9−501593号公報
本発明の目的は、先端側被覆層が剥がれ難く、信頼性の高いガイドワイヤを提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(12)の本発明により達成される。
(1) 先端部と、該先端部の基端側に設けられた本体部とを有する芯材と、
前記先端部を覆う先端側被覆層と、
前記本体部を覆う本体側被覆層とを備えるガイドワイヤであって、
前記本体側被覆層は、前記芯材の表面を覆う下地層と、前記下地層の表面に形成された表面層とを有し、
前記下地層は、その表面が前記表面層で覆われている第1の部位と、前記表面層で覆われてない第2の部位とを有し、
前記表面層は、表面処理が施された表面処理部を有しており、
前記先端側被覆層の基端部は、前記第2の部位の表面と、前記表面処理部の表面とに密着して重なっていることを特徴とするガイドワイヤ。
(2) 前記表面層の前記第1の部位の表面に対する接着力は、前記表面層の前記第2の部位の表面に対する接着力よりも高い上記(1)に記載のガイドワイヤ。
(3) 前記先端側被覆層の前記第2の部位の表面に対する接着力は、前記先端側被覆層の前記第1の部位の表面に対する接着力よりも高い上記(1)または(2)に記載のガイドワイヤ。
(4) 前記表面層は、フッ素系樹脂を主材料とする材料で構成されている上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(5) 前記第1の部位は、硬化性樹脂とフッ素系樹脂とを含む材料で構成され、
前記第1の部位における前記フッ素系樹脂の含有率は、前記芯材側の部位よりも前記表面層側の部位の方が高い上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(6) 前記第1の部位における前記フッ素系樹脂の少なくとも一部は、微粒子状で存在している上記(5)に記載のガイドワイヤ。
(7) 前記第2の部位は、硬化性樹脂とフッ素系樹脂とを含む材料で構成され、
前記第2の部位の表面層側の部位における前記フッ素系樹脂の含有率は、前記第1の部位の表面層側の部位における前記フッ素系樹脂の含有率よりも低い上記(1)ないし(6)のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(8) 前記第2の部位における前記フッ素系樹脂の少なくとも一部は、微粒子状で存在している上記(7)に記載のガイドワイヤ。
(9) 前記第2の部位は、フッ素系樹脂を含まない樹脂材料で構成されている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(10) 前記先端側被覆層は、前記表面層よりも柔軟性に富む樹脂材料で構成されている上記(1)ないし(9)のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(11) 前記先端側被覆層の基端の外径は、前記表面層の先端の外径以上である上記(1)ないし(10)のいずれかに記載のガイドワイヤ。
12) 前記表面層の先端部の表面には、前記先端側被覆層に対する接着力を向上させる表面処理が施されている上記(1)ないし(11)のいずれかに記載のガイドワイヤ。
本発明によれば、本体側被覆層が表面層と下地層とを有しているので、その本体側被覆層の本来の機能を表面層に持たせ、下地層には別の機能を持たせることができる。すなわち、下地層の表面の先端側被覆層に対する接着力を、表面層の表面の先端側被覆層に対する接着力に比べて高くすることができる。そして、先端側被覆層の基端部を下地層の第2の部位の表面に密着して重ねることにより、その先端側被覆層の基端部の剥離を防止することができ、信頼性の高いガイドワイヤを提供することができる。
本発明のガイドワイヤの第1参考例を示す縦断面図である。 図1に示すガイドワイヤの主要部を示す縦断面図である。 本発明のガイドワイヤの第2参考例の主要部を示す縦断面図である。 本発明のガイドワイヤの実施形態の主要部を示す縦断面図である。
以下、本発明のガイドワイヤを添付図面に示す好適な参考例および実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1参考例
図1は、本発明のガイドワイヤの第1参考例を示す縦断面図、図2は、図1に示すガイドワイヤの主要部を示す縦断面図である。
なお、以下では、図1および図2中の右側を「基端」、左側を「先端」、図2中の上側を「上」、下側を「下」として説明を行う。また、図1中では、理解を容易にするため、ガイドワイヤの長さ方向を短縮し、ガイドワイヤの太さ方向を誇張して模式的に図示しており、長さ方向と太さ方向の比率は実際とは異なる。
図1に示すガイドワイヤ1は、カテーテル(内視鏡も含む)の内腔に挿入して用いられるカテーテル用ガイドワイヤであって、可撓性または柔軟性を有する芯材(芯線)3で構成されたワイヤ本体2と、先端側被覆層4と、本体側被覆層5とを備えている。
参考例では、芯材3は、1本の連続した線材で構成されており、その横断面形状は、円形をなしている。但し、本発明では、これに限らず、芯材3は、同一または異なる材料の複数本の線材を例えば溶接やろう接等により接合したものでもよい。また、本発明では、ワイヤ本体2は、さらに、他の構成物を有していてもよい。
ガイドワイヤ1の全長は、特に限定されないが、200〜5000mm程度であるのが好ましい。また、ガイドワイヤ1の外径は、特に限定されないが、0.2〜1.2mm程度であるのが好ましい。
芯材3は、ガイドワイヤ1のほぼ全長に渡って延びており、ガイドワイヤ1の先端部の部分に対応する先端部31と、その先端部31の基端側に設けられ、ガイドワイヤ1の本体部の部分に対応する本体部32とで構成されている。
参考例では、芯材3の先端部31は、その外径が一定である部分と、外径が先端方向へ向かって漸減しているテーパ状の部分である外径漸減部313とを有する。この外径漸減部313は、1箇所でも、また、2箇所以上に設けられていてもよいが、図示の構成では、1箇所に設けられている。
芯材3がこのような外径漸減部313を有することにより、その芯材3の剛性(曲げ剛性、ねじり剛性)を先端方向に向かって徐々に減少させることができ、その結果、ガイドワイヤ1は、先端部に良好な柔軟性を得て、血管等への追従性、安全性が向上すると共に、折れ曲がり等も防止することができる。
外径漸減部313のテーパ角度は、ガイドワイヤ1の長手方向に沿って一定でも、長手方向に沿って変化する部位があってもよい。例えば、テーパ角度が比較的大きい箇所と比較的小さい箇所とが複数回交互に繰り返して形成されているようなものでもよい。
先端部31の外径漸減部313より先端側の部分である先端側小径部311は、その外径が先端まで一定となっており、また、先端部31の外径漸減部313より基端側の部分である先端側大径部312は、その外径が本体部32の基端まで一定となっている。
芯材3が外径漸減部313の先端側に先端側小径部311を有することにより、最先端の柔軟な部分を長くでき、最先端部分がより柔軟になるという効果が生じる。
また、芯材3の先端側小径部311の少なくとも一部が、リシェイプ(形状付け)可能なリシェイプ部となっていてもよい。このリシェイプ部の形状は、平板状または角柱状等が好ましい。
また、本参考例では、芯材3の本体部32は、前記先端部31と同様に、その外径が一定である部分と、外径が先端方向へ向かって漸減しているテーパ状の部分である外径漸減部323とを有する。この外径漸減部323は、1箇所でも、また、2箇所以上に設けられていてもよいが、図示の構成では、1箇所に設けられている。また外径漸減部323のテーパ角度は、ガイドワイヤ1の長手方向に沿って一定でも、長手方向に沿って変化する部位があってもよい。例えば、テーパ角度が比較的大きい箇所と比較的小さい箇所とが複数回交互に繰り返して形成されているようなものでもよい。
本体部32の外径漸減部323より先端側の部分である本体側小径部321は、その外径が先端部31の基端まで一定で、かつ、先端部31の基端の外径と等しく、また、本体部32の外径漸減部323より基端側の部分である本体側大径部322は、その外径が基端まで一定となっている。
本体部32の外径は、特に限定されないが、例えば、本体側大径部322の外径D2は、0.3〜1.0mm程度とするのが好ましく、0.4〜0.7mm程度とするのがより好ましい。
また、先端部31の外径は、特に限定されないが、例えば、先端側小径部311の外径D1は、0.05〜0.3mm程度とするのが好ましく、0.1〜0.2mm程度とするのがより好ましい。なお、先端側小径部311の外径は、一定である場合に限らず、外径が先端に向かって漸減しているものでもよい。
また、先端側小径部311の長さは、特に限定されるものではないが、好ましくは0〜100mm程度、より好ましくは10〜50mm程度とすることができる。
芯材3の構成材料としては、例えば、ステンレス鋼、Ni−Ti系合金、Ni−Al系合金、Cu−Zn系合金等の超弾性合金等の種々の金属材料や、比較的高剛性の樹脂材料が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、ガイドワイヤ1は、芯材3の先端部31の表面、すなわち外周を覆う先端側被覆層4を有している。この先端側被覆層4は、芯材3の先端部31の表面に密着している。
先端側被覆層4は、種々の目的で形成することができるが、その一例として、ガイドワイヤ1を血管等に挿入する際の安全性の向上を目的として設けることができる。この目的のためには、先端側被覆層4は、柔軟性に富む材料(軟質材料)で構成されているのが好ましい。そして、先端側被覆層4は、特に、後述する本体側被覆層5よりも柔軟性に富む樹脂材料、すなわち、後述する表面層7よりも柔軟性に富む樹脂材料で構成されているのが好ましい。
このような柔軟性に富む材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル(PET、PBT等)、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリスチレン、シリコーン樹脂、ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー等の熱可塑性エラストマー、ラテックスゴム、シリコーンゴム等の各種ゴム材料、またはこれらのうちに2以上を組み合わせた複合材料が挙げられる。
特に、先端側被覆層4が前述した熱可塑性エラストマーや各種ゴム材料で構成されたものである場合には、ガイドワイヤ1の先端部の柔軟性がより向上するため、血管等への挿入時に、血管内壁等を傷つけることをより確実に防止することができ、安全性が極めて高い。
また、先端側被覆層4中には、X線不透過材料(X線造影性を有する材料)で構成された粒子(フィラー)が分散されているのが好ましい。これにより、ガイドワイヤ1にX線造影性が得られ、X線透視下で先端部の位置を確認しつつ生体内に挿入することができる。
前記粒子の構成材料としては、X線不透過材料であれば特に限定されないが、例えば、金、白金、タングステン等の貴金属またはこれらを含む合金(例えば白金−イリジウム合金)等を用いることができる。
先端側被覆層4の厚さは、特に限定されず、先端側被覆層4の形成目的や構成材料、形成方法等を考慮して適宜設定されるが、通常は、その厚さ(平均)は、100〜500μm程度であるのが好ましく、150〜350μm程度であるのがより好ましい。先端側被覆層4の厚さが薄すぎると、先端側被覆層4の形成目的が十分に発揮されないことがある。また、先端側被覆層4の厚さが厚すぎると、ガイドワイヤ1の物理的特性に影響を与えるおそれがある。
なお、先端側被覆層4は、2層以上の積層体でもよい。
また、ガイドワイヤ1は、芯材3の本体部32の表面、すなわち外周を覆う本体側被覆層5を有している。この本体側被覆層5は、芯材3の本体部32の表面に密着している。
本体側被覆層5は、芯材3の表面を覆う下地層6と、下地層6の表面に形成された表面層7とを有している。下地層6の先端部の表面は、表面層7で覆われていない。すなわち、下地層6は、その表面が表面層7で覆われている第1の部位61と、表面層7で覆われてない第2の部位62とを有する。この下地層6は、芯材3の本体部32の表面に密着し、また、表面層7は、下地層6の表面に密着している。なお、本体側小径部321の先端部の表面に、前記先端側被覆層4が密着していてもよく、また、逆に、先端側大径部312の基端部の表面に、前記下地層6が密着していてもよい。
下地層6および表面層7は、それぞれ、コーティング層、例えば、液状材料を塗布してその塗膜を形成し、その塗膜を加熱して形成されたものであることが好ましい。これにより、熱収縮チューブで構成した場合に比べ、芯材3と本体側被覆層5との接着力を高くすることができ、ガイドワイヤを回転操作したときに、そのトルクを芯材3に確実に伝達することができる。また、熱収縮チューブで構成した場合に比べ、本体側被覆層5の厚みを薄くすることができ、これにより、同一の外径のガイドワイヤで比較すると、本体側被覆層5の厚みが薄い分、芯材3の外径を大きくすることができ、剛性を向上させることができる。
本体側被覆層5の表面層7は、種々の目的で形成することができるが、その一例として、ガイドワイヤ1の摩擦(摺動抵抗)を低減し、摺動性を向上させることによってガイドワイヤ1の操作性を向上させることがある。
ガイドワイヤ1の摩擦の低減を図るためには、表面層7は、以下に述べるような摩擦を低減し得る材料(第1の樹脂)で構成されているのが好ましい。これにより、ガイドワイヤ1と共に用いられるカテーテルの内壁の摩擦抵抗が低減されて摺動性が向上し、カテーテル内でのガイドワイヤ1の操作性がより良好なものとなる。また、ガイドワイヤ1の摺動抵抗が低くなることで、ガイドワイヤ1をカテーテル内で移動および/または回転した際に、ガイドワイヤ1のキンク(折れ曲がり)やねじれをより確実に防止することができる。
このような摩擦を低減し得る材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル(PET、PBT等)、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂(PTFE、ETFE、PFA等)、またはこれらの複合材料が挙げられる。
これらのうちでは、フッ素系樹脂(またはこれを含む複合材料)が好ましい。すなわち、表面層7は、フッ素系樹脂を主材料とする材料で構成されているのが好ましく、これにより、ガイドワイヤ1とカテーテルの内壁との摩擦抵抗をより効果的に低減し、摺動性を向上させることができ、カテーテル内でのガイドワイヤ1の操作性がより良好なものとなる。また、これにより、ガイドワイヤ1をカテーテル内で移動および/または回転した際に、ガイドワイヤ1のキンクやねじれをより確実に防止することができる。
なお、本参考例における以下の説明、後述する第2参考例および実施形態では、代表的に、表面層7がフッ素系樹脂で構成されている場合について説明する。
下地層6の第2の部位62の表面には、前記先端側被覆層4の基端部41が密着して重なっている。これにより、芯材3の外周全体が先端側被覆層4および本体側被覆層5で被覆され、これによって芯材3を外部に対して電気的に絶縁することができる。例えば、内視鏡用ガイドワイヤとして高周波処置具と併用した場合においても、電気的絶縁性が高いので、生体に対して安全に使用できる。
また、本参考例では、先端側被覆層4の基端部41は、第2の部位62の表面全体ではなく、その一部に密着して重なっており、表面層7の先端部よりも先端側で終端している。すなわち、先端側被覆層4の基端と表面層7の先端とは、所定距離離間し、接触していない。
先端側被覆層4の基端部41が表面層7に重ならないことにより、先端側被覆層4と本体側被覆層5との外径差を小さくすることができる。また、先端側被覆層4の基端部41が表面層7に重ならないので、先端側被覆層4の基端の外径と、表面層7の先端の外径とを等しくすることもできる。先端側被覆層4の基端の外径は、表面層7の先端の外径以上とされるのが好ましい。
下地層6は、芯材3と表面層7とを接着する接着剤としての機能も有し、例えば、熱硬化性樹脂等の硬化性樹脂と、フッ素系樹脂(第1の樹脂)とを含む材料で構成されているのが好ましい。これにより、下地層6の表面の先端側被覆層4に対する接着力は、表面層7の表面の先端側被覆層4に対する接着力に比べて高くなる。また、フッ素系樹脂は、通常、他の材質に対する接着力が低いが、下地層6にフッ素系樹脂が含まれることにより、下地層6と表面層7の接着力が向上し、また、下地層6に硬化性樹脂が含まれることにより、下地層6と芯材3の接着力や、下地層6と先端側被覆層4の接着力を十分な大きさに維持することができる。これにより、芯材3に対し、先端側被覆層4および本体側被覆層5が強固に密着する。
また、先端側被覆層4の基端部41とフッ素系樹脂で構成された表面層7とが接触していないので、先端側被覆層4の基端部41と本体側被覆層5の先端部の接着力が低下してしまうことを防止することができ、各層の剥離を防止することができる。
下地層6の構成材料として用いる熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル(不飽和ポリエステル)、ポリイミド、シリコーン樹脂、ポリウレタン等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
下地層6のフッ素系樹脂以外の構成材料は、表面層7をフッ素系樹脂を主材料とする材料で構成する場合、当該フッ素系樹脂の焼成温度に耐え得る樹脂にて構成されることが好ましい。このような樹脂としては、ポリスルホン、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリレンケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレンサルファイド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリイミドスルホン、ポリアリルスルホン、ポリアリルエーテルスルホン、ポリエステル、ポリエーテルスルホン等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、下地層6中のフッ素系樹脂の含有率は、下地層6全体に対し、20〜80重量%程度であるのが好ましく、30〜70重量%程度であるのがより好ましい。
ここで、下地層6のフッ素系樹脂の含有率は、下地層6中の各部位で一定であってもよいが、芯材3側(内周側)の部位よりも表面層7側(外周側)の部位の方が高いことが好ましい。これにより、下地層6と表面層7の接着力と、下地層6と芯材3の接着力とを共に向上させることができる。
この場合、下地層6の芯材3側の部位のフッ素系樹脂の含有率は、10〜50重量%程度であるのが好ましく、10〜30重量%程度であるのがより好ましい。
また、下地層6の表面層7側の部位のフッ素系樹脂の含有率は、50〜80重量%程度であるのが好ましく、60〜80重量%程度であるのがより好ましい。
このような下地層6を形成する方法は、特に限定されないが、例えば、下記のようして下地層6を形成することができる。
下地層用液状材料として、熱硬化性樹脂としての所定の樹脂の前駆体にフッ素系樹脂の微粒子を添加してなる混合溶液を用意し、その下地層用液状材料を芯材3の表面に塗布し、所定の温度で加熱する。これにより、フッ素系樹脂が下地層6の表面側に移行し、未硬化の熱硬化性樹脂が硬化して、フッ素系樹脂の含有率が芯材3側の部位よりも表面層7側の部位の方が高い下地層6が形成される。
加熱温度は、用いる熱硬化性樹脂やフッ素系樹脂の種類、諸条件に応じて適宜設定されるが、例えば、170〜220°程度で10〜60分であるのが好ましく、180〜210°程度で30〜60分であるのがより好ましい。
なお、下地層6におけるフッ素系樹脂は、その全部が微粒子の状態で存在していてもよく、また、一部が微粒子の状態で存在していてもよく、また、全く、微粒子の状態では存在していなくてもよい。
本体側被覆層5の厚さは、特に限定されず、本体側被覆層5の形成目的や構成材料、形成方法等を考慮して適宜設定されるが、通常は、その厚さは、1〜100μm程度であるのが好ましく、1〜30μm程度であるのがより好ましい。本体側被覆層5の厚さが薄すぎると、本体側被覆層5の形成目的が十分に発揮されないことがあり、また、本体側被覆層5の剥離が生じるおそれがある。また、本体側被覆層5の厚さが厚すぎると、ガイドワイヤ1の物理的特性に影響を与えるおそれがあり、また本体側被覆層5の剥離が生じるおそれがある。
また、下地層6および表面層7の厚さや、互いの厚さの比率は、それぞれ、特に限定されず、適宜設定されるが、通常は、下地層6の厚さは、1〜20μm程度であるのが好ましく、3〜10μm程度であるのがより好ましく、また、表面層7の厚さは、1〜20μm程度であるのが好ましく、3〜10μm程度であるのがより好ましい。
なお、下地層6および表面層7は、それぞれ、2層以上の積層体でもよい。
また、ガイドワイヤ1の長手方向における下地層6の第2の部位62の長さは、特に限定されないが、5〜30mm程度とするのが好ましく、5〜20mm程度とするのがより好ましい。
また、先端側被覆層4の基端と表面層7の先端との間の離間距離Lは、特に限定されないが、1〜20μm程度とするのが好ましく、1〜10μm程度とするのがより好ましい。
また、ガイドワイヤ1の少なくとも先端部の外面には、親水性材料がコーティングされているのが好ましい。これにより、親水性材料が湿潤して潤滑性を生じ、ガイドワイヤ1の摩擦が低減し、摺動性が向上する。従って、ガイドワイヤ1の操作性が向上する。
親水性材料としては、例えば、セルロース系高分子物質、ポリエチレンオキサイド系高分子物質、無水マレイン酸系高分子物質(例えば、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体のような無水マレイン酸共重合体)、アクリルアミド系高分子物質(例えば、ポリアクリルアミド、ポリグリシジルメタクリレート−ジメチルアクリルアミド(PGMA−DMAA)のブロック共重合体)、水溶性ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
このような親水性材料は、多くの場合、湿潤により潤滑性を発揮し、ガイドワイヤ1とともに用いられるカテーテルの内壁との摩擦抵抗を低減する。これにより、ガイドワイヤ1の摺動性が向上し、カテーテル内でのガイドワイヤ1の操作性がより良好なものとなる。
以上説明したように、このガイドワイヤ1によれば、先端側被覆層4の基端部41が、表面層7の表面ではなく、第2の部位62の表面に密着して重なっているので、その基端部41が剥がれ難くなり、信頼性の高いガイドワイヤ1を提供することができる。
なお、本発明では、第2の部位62の表面の全体に、先端側被覆層4の基端部41が密着して重なっていてもよい。
また、本発明では、先端側被覆層4の基端と表面層7の先端とが接触または密着していてもよい。
<第2参考例
図3は、本発明のガイドワイヤの第2参考例の主要部を示す縦断面図である。なお、以下では、図3中の右側を「基端」、左側を「先端」、上側を「上」、下側を「下」として説明を行う。
以下、第2参考例のガイドワイヤ1について、前述した第1参考例との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2参考例は、下地層6の構成が異なること以外は前記第1参考例と同様である。
すなわち、図3に示す第2参考例のガイドワイヤ1では、下地層6の第1の部位61は、前記第1参考例の下地層6と同様であるが、第2の部位62は、その接着特性等が第1の部位61と異なる。
第1の部位61は、熱硬化性樹脂等の硬化性樹脂と、フッ素系樹脂とを含む材料で構成されており、その第1の部位61のフッ素系樹脂の含有率は、芯材3側の部位よりも表面層7側の部位の方が高い。一方、第2の部位62については、下記構成1および構成2が挙げられる。
(構成1)
第2の部位62は、熱硬化性樹脂等の硬化性樹脂と、フッ素系樹脂とを含む材料で構成されており、その第2の部位62の表面層7側の部位におけるフッ素系樹脂の含有率は、第1の部位61の表面層7側の部位におけるフッ素系樹脂の含有率よりも低い。これにより、第2の部位62と先端側被覆層4の接着力を向上させることができる。なお、第2の部位62のフッ素系樹脂の含有率は、第2の部位62中の各部位で一定であってもよく、また、芯材3側の部位よりも表面層7側の部位の方が高くなっていてもよく、また、芯材3側の部位よりも表面層7側の部位の方が低くなっていてもよい。
(構成2)
第2の部位62は、フッ素系樹脂を含まない樹脂材料、例えば、熱硬化性樹脂等の硬化性樹脂を含む材料で構成されている。これにより、第2の部位62と先端側被覆層4の接着力と、第2の部位62と芯材3の接着力とを共に向上させることができる。なお、前記熱硬化性樹脂としては、例えば、前記第1参考例において、下地層6用の熱硬化性樹脂として挙げたものを用いることができる。
このような下地層6の第1の部位61および第2の部位62の先端側被覆層4および表面層7に対する接着特性は、下記の通りである。
先端側被覆層4の第2の部位62の表面に対する接着力は、先端側被覆層4の第1の部位61の表面に対する接着力よりも高い。これにより、先端側被覆層4と第2の部位62とを強固に密着させることができる。
また、表面層7の第1の部位61の表面に対する接着力は、表面層7の第2の部位62の表面に対する接着力よりも高い。これにより、表面層7と第1の部位61とを強固に密着させることができる。
前記下地層6を形成する方法は、特に限定されないが、前記構成1の場合は、例えば、下記のようして下地層6を形成することができる。
下地層用液状材料として、熱硬化性樹脂としての所定の樹脂の前駆体にフッ素系樹脂の微粒子を添加してなる混合溶液を用意し、その混合溶液を芯材3の表面に塗布し、第1の部位61に対応する部分は、第1の温度で加熱し、第2の部位62に対応する部分は、第1の温度よりも低い第2の温度で加熱する。
これにより、第1の部位61に対応する部分では、フッ素系樹脂が下地層6の表面側に移行し、未硬化の熱硬化性樹脂が硬化して、フッ素系樹脂の含有率が芯材3側の部位よりも表面層7側の部位の方が高い下地層6が形成される。
一方、第2の部位62に対応する部分でも未硬化の熱硬化性樹脂が硬化して下地層6が形成されるが、第1の温度よりも低い第2の温度で加熱するので、前記フッ素系樹脂の移行は生じず、フッ素系樹脂の含有率が各部位で一定の下地層6が形成されるか、または、前記フッ素系樹脂の移行が僅かに生じ、フッ素系樹脂の含有率が芯材3側の部位よりも表面層7側の部位の方が高い下地層6が形成される。但し、いずれの場合も、第2の部位62の表面層7側の部位におけるフッ素系樹脂の含有率は、第1の部位61の表面層7側の部位におけるフッ素系樹脂の含有率よりも低い。
第1の温度および第2の温度は、それぞれ、用いる熱硬化性樹脂やフッ素系樹脂の種類、諸条件に応じて適宜設定されるが、第1の温度は、例えば、170〜220°程度で10〜60分であるのが好ましく、180〜210°程度で30〜60分であるのがより好ましい。また、第2の温度は、例えば、130〜180°程度で3〜15分であるのが好ましく、150〜180°程度で3〜10分であるのがより好ましい。
なお、第1の部位61におけるフッ素系樹脂は、上記第1の温度で加熱する場合は、微粒子の状態で存在する。第1の部位61の表面に微粒子が露出した状態となる。その後、表面層7をフッ素系樹脂を主材料とする材料で構成する場合、フッ素系樹脂の融点より高い温度で加熱されるので、第1の部位61の表面に露出した微粒子は、溶けて表面層7と一体となる。第1の部位61を微粒子のフッ素系樹脂の融点より高い温度で加熱する場合は、第1の部位61の表面に微粒子が露出して接近した微粒子同士が溶け合って連なった状態となる。その後は、上記と同様に、表面層7をフッ素系樹脂を主材料とする材料で構成する場合、フッ素系樹脂の融点より高い温度で加熱されるので、第1の部位61の表面に露出して連なったフッ素系樹脂は、再度溶けて表面層7と一体となる。
第2の部位62におけるフッ素系樹脂は、上記第2の温度のように、加熱後の表面と内部で含有率が異ならないような温度で加熱する場合は、微粒子の状態で存在する。第2の部位62の内部に微粒子が分散した状態となる。その後、表面層7をフッ素系樹脂を主材料とする材料で構成する場合、フッ素系樹脂の融点より高い温度で加熱されるので、第2の部位62の内部に分散した微粒子は、一部互いに溶け合って連なった状態となる。
また、前記構成2の場合は、例えば、下記のようにして下地層6を形成することができる。
第1の部位用液状材料として、熱硬化性樹脂としての所定の樹脂の前駆体にフッ素系樹脂の微粒子を添加してなる混合溶液を用意し、第2の部位用液状材料として、熱硬化性樹脂としての所定の樹脂の前駆体にフッ素系樹脂の微粒子を添加しない溶液を用意する。第1の部位用液状材料の熱硬化性樹脂と、第2の部位用液状材料の熱硬化性樹脂とは、同一のものを用いるのが好ましい。そして、第1の部位用液状材料を芯材3の表面の第1の部位61の形成領域に塗布し、第2の部位用液状材料を芯材3の表面の第2の部位62の形成領域に塗布し、前記第1の温度で加熱する。
このガイドワイヤ1によれば、前述した第1参考例と同様の効果が得られる。
そして、このガイドワイヤ1では、先端側被覆層4の基端部41がさらに剥がれ難くなり、さらに信頼性の高いガイドワイヤ1を提供することができる。
<実施形態>
図4は、本発明のガイドワイヤの実施形態の主要部を示す縦断面図である。なお、以下では、図4中の右側を「基端」、左側を「先端」、上側を「上」、下側を「下」として説明を行う。
以下、実施形態のガイドワイヤ1について、前述した第2参考例との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
実施形態は、表面層7の構成および先端側被覆層4の本体側被覆層5への重なり具合が異なること以外は前記第2参考例と同様である。
すなわち、図4に示す実施形態のガイドワイヤ1では、表面層7の先端部の表面に、先端側被覆層4に対する接着力を向上させる表面処理が施され、表面処理部71が形成されている。この表面処理部71は、表面層7の先端部の外周に、1周に渡って形成されている。なお、表面処理部71が、表面層7の先端部の外周に、部分的に形成されていてもよいことは、言うまでもない。
そして、先端側被覆層4の基端部41は、第2の部位62の表面全体に密着して重なっており、さらに、表面層7の表面、すなわち、表面処理部71の表面に密着して重なっている。
これにより、先端側被覆層4の基端部41を、本体側被覆層5の第2の部位62の表面および表面処理部71の表面に強固に密着させることができる。
ここで、表面処理部71の形成方法、すなわち、表面層7の先端部の表面に施す表面処理としては、先端側被覆層4に対する接着力を向上させることができるものであれば、特に限定されず、物理的処理でもよく、また、化学的処理でもよく、また、その両方を行ってもよい。具体例としては、例えば、プラズマ処理や、金属ナトリウム溶液等による溶剤処理等が挙げられる。
前記プラズマ処理や金属ナトリウム溶液等による溶剤処理を表面層7の表面に行うと、その表面層7の表面に、微細な凹凸が形成されるとともに、カルボニル基等が生成し、アンカー効果およびカルボニル基との水素結合等を複合した界面相互作用により、先端側被覆層4に対する接着力が向上する。
このガイドワイヤ1によれば、前述した第2参考例と同様の効果が得られる。
以上、本発明のガイドワイヤを、図示の参考例および実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明は、前記各参考例および実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
なお、本発明では、芯材3の先端部31の外周に、例えば、素線を螺旋状に巻回してなる部材であるコイルが設置されていてもよい。
1 ガイドワイヤ
2 ワイヤ本体
3 芯材
31 先端部
311 先端側小径部
312 先端側大径部
313 外径漸減部
32 本体部
321 本体側小径部
322 本体側大径部
323 外径漸減部
4 先端側被覆層
41 基端部
5 本体側被覆層
6 下地層
61 第1の部位
62 第2の部位
7 表面層
71 表面処理部

Claims (6)

  1. 先端部と、該先端部の基端側に設けられた本体部とを有する芯材と、
    前記先端部を覆う先端側被覆層と、
    前記本体部を覆う本体側被覆層とを備えるガイドワイヤであって、
    前記本体側被覆層は、前記芯材の表面を覆う下地層と、前記下地層の表面に形成された表面層とを有し、
    前記下地層は、その表面が前記表面層で覆われている第1の部位と、前記表面層で覆われてない第2の部位とを有し、
    前記表面層は、表面処理が施された表面処理部を有しており、
    前記先端側被覆層の基端部は、前記第2の部位の表面と、前記表面処理部の表面とに密着して重なっていることを特徴とするガイドワイヤ。
  2. 前記表面層の前記第1の部位の表面に対する接着力は、前記表面層の前記第2の部位の表面に対する接着力よりも高い請求項1に記載のガイドワイヤ。
  3. 前記先端側被覆層の前記第2の部位の表面に対する接着力は、前記先端側被覆層の前記第1の部位の表面に対する接着力よりも高い請求項1または2に記載のガイドワイヤ。
  4. 前記表面層は、フッ素系樹脂を主材料とする材料で構成されている請求項1ないし3のいずれかに記載のガイドワイヤ。
  5. 前記第1の部位は、硬化性樹脂とフッ素系樹脂とを含む材料で構成され、
    前記第1の部位における前記フッ素系樹脂の含有率は、前記芯材側の部位よりも前記表面層側の部位の方が高い請求項1ないし4のいずれかに記載のガイドワイヤ。
  6. 前記第2の部位は、硬化性樹脂とフッ素系樹脂とを含む材料で構成され、
    前記第2の部位の表面層側の部位における前記フッ素系樹脂の含有率は、前記第1の部位の表面層側の部位における前記フッ素系樹脂の含有率よりも低い請求項1ないし5のいずれかに記載のガイドワイヤ。
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