JP5410937B2 - 水素製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、炭化水素ガスと水蒸気から生成した水素を高純度の水素として取り出し、且つ不純物の中でも一酸化炭素を低減することができる水素製造装置に関する。
従来、原料ガスを改質した改質ガスから水素を製造する水素製造装置には、改質ガスから水素を分離するために種々の材料などが用いられていた。例えば、多孔質支持体と支持体中の細孔をふさぐ状態で水素分離金属が担持され、さらに、多孔質支持体の細孔に所定の原料から水素を生成する化学反応に適用可能な触媒が担持された水素分離用複合材がある(例えば、特許文献1参照)。
また、多孔質基体と、多孔質基体の表面から所定の深さの部位から他方の表面側に向かって所定の厚さで形成された水素分離層と、を備える水素分離体があった。この水素分離体は、熱サイクルを負荷として加えても水素分離層の剥離や水素分離層に欠陥が生ずるのを抑制することができるという特徴がある(例えば、特許文献2参照)。
さらに、多孔質基材上に微細粒子を成層してなる多孔質層に水素透過性金属又は水素透過性合金を充填し、その上に保護材を成層してなる水素分離膜があった。この水素分離膜は、膜に水素脆性による欠陥が生じたとしても欠陥のサイズが極めて小さく、広範囲の温度及び圧力条件下で使用可能であるという特徴がある(例えば、特許文献3参照)。
また、多孔質基体上に安定化ジルコニア粒子と混合焼結体層と、その中の粒子間隔にパラジウム金属又はパラジウム合金を充填し、その上に多孔質保護材を成層した水素分離材があった(例えば、特許文献4)。
特開2002−33113号公報 特開2005−13853号公報 特開2006−265076号公報 特開2007−301514号公報
ところが、上記水素分離用複合材、水素分離体、水素分離膜或いは水素分離材は、剥離や欠陥があっても、改質ガスから水素を分離することができるものの、水素分離層の欠陥(ピンホール)から改質ガスの成分である一酸化炭素が微量ではあるが漏洩し、排出されてしまうおそれがあるという問題がある。さらに、従来技術では改質触媒を別置きする必要があった。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたもので、水素分離層に欠陥が生じた場合でも、漏洩する一酸化炭素を極力少なくすることができ、さらに小型化を達成した水素製造装置を提供することを目的とする。
・かかる問題を解決するためになされた水素製造装置(1:この欄においては、発明に対する理解を容易にするため、必要に応じて「発明を実施するための形態」欄において用
いた符号を付すが、この符号によって請求の範囲を限定することを意味するものではない。)は、改質触媒層(50)、水素分離層(30)、変換触媒層(10)及び反応防止層(20,40)を備え、改質触媒層(50)又は前記変換触媒層(10)が支持体でり、さらに、支持体が有底管形状である
改質触媒層(50)は、原料ガスを改質し、水素を生成する触媒機能を有する層であり、水素分離層(30)は、水素を選択的に透過させ分離する層である。また変換触媒層(10)は、水素分離層(30)を透過した水素以外のガスのうち、一酸化炭素を炭化水素ガスに変換する層である。
反応防止層(20,40)は、改質触媒層(50)と水素分離層(30)との間及び水素分離層(30)と変換触媒層(10)との間に配置され、水素分離層(30)の成分と改質触媒層(50)及び変換触媒層(10)の触媒成分との反応を防止する層である。また、反応防止層(20,40)は、水素分離層(30)への外部からの異物の付着を防止する保護層としても機能する。
このような水素製造装置(1)では、改質触媒層(50)が改質触媒機能を有しているので、改質触媒層(50)で原料ガスの改質が行われる。したがって、別途改質触媒を設置する必要がないので、水素製造装置として小型化が可能となる。
なお、本発明における改質触媒層(50)、水素分離層(30)、変換触媒層(10)及び反応防止層(20,40)を備えた水素製造装置(1)は、改質触媒層(50)、反応防止層(42)、水素分離層(30)及び表面保護層(60)を備えた四層構造の水素製造装置を発展させたものである。表面保護層(60)は、水素分離層(30)の表面を保護する層である。
このような四層構造の水素製造装置では、改質触媒層(50)が改質触媒機能を有しているので、改質触媒層(50)で原料ガスの改質が行われる。したがって、別途改質触媒を設置する必要がないので、水素製造装置として小型化が可能となる。
そして、四層構造の水素製造装置では、改質触媒層(50)で原料ガスが改質され、水素が生成される。生成された水素は、反応防止層(42)を通過し、水素分離層(30)において、選択的に透過され分離される。そして、分離された水素ガスは、表面保護層(60)を透過して導出される。
ここで、水素分離層(30)にピンホールや剥離などの欠陥が生じた場合、水素分離層(30)から水素以外に一酸化炭素が漏洩する場合がある。
ところが、水素分離層(30)から漏洩した一酸化炭素は変換触媒層(10)で炭化水素ガスに変換(メタン化)されるので、漏洩した一酸化炭素の濃度を低減することができる。つまり、水素分離層(30)に欠陥が生じた場合でも漏洩する一酸化炭素を極力少なくする水素製造装置(1)とすることができる。
また、改質触媒層(50)、水素分離層(30)、変換触媒層(10)を一体化して形成すれば、水素製造装置(1)を小型化することができる。
さらに、改質触媒層(50)と水素分離層(30)の間及び水素分離層(30)と変換触媒層(10)の間に反応防止層(20,40)を配置しているので、例えば、水素分離層(30)を水素透過性の金属で構成した場合でも、運転条件下での水素分離層(30)の金属成分と、各触媒の金属成分との反応による水素分離層(30)の欠陥が生じないようにすることができる。
なお、四層構造の水素製造装置においても、改質触媒層(50)と水素分離層(30)の間に反応防止層(42)を配置しているので、同様の効果がある。
また、改質触媒層(50)と水素分離層(30)との間の反応防止層(40)を水素分離層(30)よりも熱伝導率の低いものとすれば、吸熱反応である改質反応による温度低下の影響を水素分離層(30)は受け難くなる。そのため、水素分離層(30)は高い温度を保つ(水素透過性能は高温ほど高くなる)ので、性能を充分に発揮できる。
・ところで、改質触媒層(50)及び変換触媒層(10)の組成として種々のものが考えられるが、本発明においては、ニッケル(Ni)又はルテニウム(Ru)のうち少なくとも何れかを含むサーメットとすると、セラミックスやセラミックスに触媒を担持した場合と比較し、熱伝導率が高いため、吸熱反応である改質反応における温度低下を起こしても熱伝導による熱の移動が速やかに起こり、改質触媒層(50)全体の温度の均一化が図られる。したがって、原料ガスの改質を効率よく行うことができる。また、サーメットであると、熱膨張係数が水素透過性金属に近くなるため、水素分離層(30)の剥離や改質触媒層(50)の破壊を起こし難くなるので、耐久性を向上できる。四層構造の水素製造装置においても同様である。
・さらに、本発明において、改質触媒層(50)、反応防止層(20,40)(四層構造の水素製造装置においては表面保護層(60))及び変換触媒層(10)は連通孔を有し、水素分離層(30)は、連通孔を有する多孔質層に水素透過性金属を充填したものとする。
水素分離層(30)を除く各層は、連通孔を通して水素や燃料ガスなどのガスを透過することができ、水素分離層(30)では、連通孔に充填されている水素透過性金属により水素のみを選択的に透過することができる。
さらに、水素分離層(30)が多孔質材料の細孔内に水素透過性金属を充填された構造であると、水素分離層(30)に対して力や熱応力が加わったとしても水素分離層(30)が多孔質材料から剥離することがなくなる。したがって、多孔質支持層上に水素透過膜を形成する従来の水素分離装置に比べ、圧力や熱サイクルによる膜の剥離に対して強くなる。
ここで、水素分離層(30)とは、多孔質層の連通孔の中に水素透過性金属を充填して、水素以外のガスの透過できる連通孔をなくした層であり、水素のみは、水素透過性金属内を原子の状態で透過することができる。
また、ここで言う多孔質層とは、内部に連通孔を有し、ガスを透過することができるものであり、改質触媒層(50)、反応防止層(20,40)、四層構造の水素製造装置においては表面保護層(60)、変換触媒層(10)などである。非多孔質層とは、内部に気孔を有しているかもしれないが、ガスを透過できるような連通孔はないものをいう。
・ところで、多孔性材料に充填する材料は種々考えられるが、本発明においては、パラジウム(Pd)又はパラジウム合金であると、水素の吸着・解離に対する活性が高いため、効率よく水素を透過する水素分離層(30)とすることができる。
・本発明においては、改質触媒層(50)、変換触媒層(10)又は反応防止層(20,40)の何れかを支持体とするとよい。四層構造の水素製造装置においては、改質触媒層(50)又は反応防止層(40)の何れかを支持体とするとよい。
このようにすると、水素製造装置(1)を形成する積層された層のうち何れかの層が支持体となるので所定の強度を保つことができる。特に、積層された層のうち改質触媒層(50)又は変換触媒層(10)を両端の何れかとすると、熱負荷や荷重負荷が直接加わる端の層を支持体とすることができるので、水素製造装置(1)の耐久性を高くすることができる。
・また、触媒機能を発揮させるためには、触媒層に触媒金属を含有させるようにすると容易に触媒層を形成でき、また、触媒金属比率が高い方が一酸化炭素のメタン化反応がより進行しやすい。
そこで、本発明においては、変換触媒層(10)及び改質触媒層(50)は、触媒金属を含有してなり、変換触媒層(10)の触媒金属含有量よりも改質触媒層(50)の触媒金属含有量が少ないものとすると、変換触媒層(10)におけるメタン化反応が改質触媒層(50)におけるメタン化反応より進行するので、一酸化炭素の漏洩をより低減することができる。
ここで、触媒金属成分の体積比は、改質触媒層(50)では、10〜90%である。
・また、支持体の形状には種々のものが考えられるが、本発明においては、有底管形状とするとよい。
このようにすると、有底管形状に形成された支持体に各層が積層されるので、水素製造装置(1)が有底管形状に形成される。有底管形状の場合、管の内面と外面の面積が異なるので、必要な面積が異なる場合に有効である。
例えば、水素分離層(30)で分離される水素ガス量は、水素分離層(30)の面積により決まり、改質反応により生成される水素ガス量は、改質触媒層(50)の体積により決まる。改質触媒層(50)は厚み方向も反応に寄与するため、四層構造の水素製造装置においては、その水素ガスを透過する水素分離層(30)及び表面保護層(60)の表面積は改質触媒層(50)の表面積に比べて大きい方がよい。
さらに、水素分離層(30)を通過してくる一酸化炭素の量は通常非常に少ないため、変換触媒層(10)の厚さ方向に垂直方向の面積(積層面の面積)は小さくてもよいので、有底管形状にすると有効である。
また、厚さ方向に温度勾配を容易に発生させることができる。例えば、有底管形状の外側のみを加熱すれば内側との間に温度差ができる。つまり、厚さ方向に温度勾配ができる。
ここで、変換触媒層(10)は低温の方が一酸化炭素の低減効果が大きい。したがって、例えば、支持体を有底管形状とし、その最も内側に変換触媒層(10)を形成すれば、水素製造装置(1)を作動させるために水素製造装置(1)全体を加熱した場合、最も内側の変換触媒層(10)の温度が最も低くなるので、一酸化炭素の低減効果を大きくすることができる。
さらに、有底管形状とすると、熱応力に対して強い構造となるので、装置の起動停止における、急速な昇降温に対して強度を確保でき、急速起動停止や耐久性に対して有効である。また。シール部を一端とすることができ、リークフリーでのシールを容易に行うことができる。
・ところで、反応防止層(20,40)は、改質触媒層(50)と水素分離層(30)、水素分離層(30)と変換触媒層(10)の間で、水素分離層(30)の金属成分と、それら各層の触媒成分との反応を防止するものである。
したがって、本発明においては、反応防止層(20,40)をセラミックス又はガラスからなるようにすると、改質触媒層(50)と水素分離層(30)或いは水素分離層(30)と変換触媒層(10)がセラミックス又はガラスで遮断されるため、これら各層に含有されている金属成分同士が反応することがなく、改質触媒層(50)、水素分離層(30)及び変換触媒層(10)を損傷することがなくなるので耐久性が向上する。
また、反応防止層(20,40)または表面保護層(60)の主成分がセラミックス又はガラスであると、各層を多孔質層とすることができ、形成される多孔質層に適度な割合で細孔を有し、かつ、多孔質層を必要な強度を有するものとすることができる。
「主成分がセラミックス又はガラスである」とは、各層がセラミックス又はガラスだけでなく、他の材料を含有しているが、その含有量に対してセラミックス又はガラスの体積比が大きいことを意味している。
反応防止層(20,40)は、前述のように、セラミックス層など改質触媒層(50)の触媒と水素分離層(30)の水素分離材料との反応を防止する層とする必要があるが、反応防止層(40)中に、水素透過性金属が担持されていてもよい。つまり、反応防止層(40)中に担持される水素透過性金属は、水素分離層(30)と改質触媒層(50)中の触媒金属と反応して水素分離層(30)に影響を及ぼさない範囲で一部繋がっていてもよい。
セラミックスが安定化ジルコニアであると必要な強度が得られ、原料ガスの透過率の高い層とすることができる。ここで、金属材料がセラミックスで形成される層の細孔に充填されている水素分離層(30)は、水素分離層がセラミックスのみである場合に比べ熱伝導率が小さい。そのため、反応防止層(40)による改質反応による温度低下の阻害効果をより発揮でき、温度低下による水素透過性能の低下をより緩和できる。
・また、本発明において、改質触媒層(50)及び変換触媒層(10)は、ニッケル(Ni)又はルテニウム(Ru)のうち少なくとも何れかと安定化ジルコニアのサーメットとを主成分とすると、セラミックスやセラミックスに触媒を担持した場合と比較し、熱伝導率が高いため、吸熱反応である改質反応における温度低下を起こしても熱伝導による熱の移動が速やかに起こり、改質触媒層(50)全体の温度の均一化が図られる。
したがって、原料ガスの改質を効率よく行うことができる。また、サーメットであると、熱膨張係数が水素透過性金属に近くなるため、水素分離層(30)の剥離や改質触媒層(50)の破壊を起こし難くなるので、耐久性を向上できる。
水素製造装置1の概略の構造を示す構造図である。 水素分離筒3の概略の構造を示すための水素分離筒3の一部の断面図である。 水素分離筒3の概略の製造方法を示す図である。 水素ガス導出管17と原料ガス供給管8を入れ替えた場合の水素製造装置1の概略の構造を示す構造図である。 四層構造にした水素分離筒4の一部の断面図である。
以下、本発明が適用された実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
[第1実施形態]
(全体構成)
まず、本実施形態の水素製造装置1の全体構成について説明する。図1は、本発明が適用された水素製造装置1の概略の構造を示す構造図である。
図1に示すように、本実施形態の水素製造装置(水素分離モジュール)1は、一端が閉塞された有底管形状である水素分離筒3と、水素分離筒3の開放端側が挿入された筒状の取付金具5と、水素分離筒3の外周面と取付金具5の内周面との間に配置された円筒状のシール部材7と、水素分離筒3を覆う試験管状の外筒12と、筒状部15と、水素分離筒3に原料ガスを供給するための原料ガス供給管8と、水素分離筒3での反応後のオフガス(CO2、H2、メタン、水蒸気)を外部に導出するためのオフガス排出管9と、水素分離筒3で分離された水素ガスを外部に導出する水素ガス導出管17と、を備えている。
なお、「原料ガス」とは、改質に供されるべきガスであり、改質反応により水素を生成するガスであって、例えば、炭化水素ガスと水蒸気の混合ガスなどをいう。また、予め改質された水素を含むガスであってもよい。
水素分離筒3は、原料ガス供給管8から導入された原料ガス(例えばメタンなどの炭化水素ガスと水蒸気の混合ガス)から、改質反応により、水素を生成し、かつ水素を選択的に透過させて分離し、水素分離筒3の内部側に供給する部材である。また、水素を含む混合ガスから、水素を選択的に透過させて分離することができる。この水素分離筒3については詳細を後述する。
取付金具5は、水素製造装置1の基部を構成する筒状金具であり、軸中心には、製造された水素ガスの流路となる貫通孔(中空部)が形成され、その貫通孔には、水素分離筒3の基端側(図1中右側)の端部が収容されている。
詳しくは、貫通孔の内径は、水素分離筒3の外径より大きく設定されており、貫通孔の内周面と水素分離筒3の外周面とにより形成される空間にシール部材7が挿入されることによって、貫通孔の内側に水素分離筒3が固定されている。
シール部材7は、膨張黒鉛からなる円筒状の気密部材であり、取付金具5の内周面と水素分離筒3の外周面との間の空間内に挿入されている。このシール部材7は、前述の空間内にて、圧縮された状態、したがって、周囲を押圧した状態に保持されているので、この空間における原料ガスの漏出を防止している。
外筒12は、試験管状に形成された例えばSUS316等のステンレスなどの金属筒であり、水素分離筒3の収納容器である。外筒12の開口部にはフランジが形成されており、そのフランジを溶接や図示しないボルトなどで取付金具5に密着させて固定する。
また、水素分離筒3の外周面と外筒12の内周面との間に空間を設けるため、外筒12の筒部の直径は、水素分離筒3の直径より大きく設定されている。この空間には、原料ガス供給管8から供給された原料ガスが一時的に滞留する。
また、外筒12の側面部の一箇所には、原料ガスを水素分離筒3に供給するための原料ガス供給管8が設けられており、外部から原料ガスを導入する。さらに、側面部において原料ガス供給管8の反対側の位置には、水素分離筒3での反応後のオフガス(CO2、H2、メタン、水蒸気)を外部に導出するためのオフガス排出管9が設けられている。
筒状部15は、円筒状に形成された例えばSUS316等のステンレスなどの金属筒であり、外筒12の基部を密閉する、いわゆる底蓋の役目を果たすものである。
また、水素ガス導出管17は、水素分離筒3で製造された水素ガスを、外部へ導出する部材であり、製造された水素ガスは、水素ガス導出管17の内部を通って外部へ導かれる。
(水素分離筒3の構成)
次に図2に基づいて水素分離筒3の構造について説明する。図2は、水素分離筒3の概略の構造を示すための水素分離筒3の一部(図1中Aで示す部分)の断面図である。
水素分離筒3は、一端が閉塞された有底管形状である試験管状に形成されており(図1参照)、図2に示すように複数の機能層から構成されている。
水素分離筒3は、(支持体を兼ねる)改質触媒層50と、改質触媒層50の内側表面に形成された第1多孔質反応防止層40と、第1多孔質反応防止層40の内側表面に形成された水素分離層30と、水素分離層30の内側に形成された第2多孔質反応防止層20と、第2多孔質反応防止層20の内側に形成された変換触媒層10とから構成されている。
改質触媒層50は、改質触媒としての役割と、変換触媒層10等を支持する役割とを有する通気性のある有底管形状である試験管状の支持体であり、この改質触媒層50では、原料ガスを水蒸気改質して改質ガスを生成する。
改質触媒層50の気孔率及び気孔径を制御することにより、改質触媒層50の強度及び気体透過性等を調節することができる。改質触媒層50の気孔率は、10〜90%であることが好ましい。
なぜならば、気孔率が10%未満であると、改質触媒層50中を原料ガスが速やかに流れず、圧力損失が大きくなることがあり、特に炭化水素の水蒸気改質をすることのできる触媒機能を備えた改質触媒層50を用いる場合には、炭化水素を十分に改質して必要な水素ガスを十分に生成させることができないことがあるからである。
一方、気孔率が90%を超えると、改質触媒層50の強度が低下することがあるからである。
また、より好ましくは20〜80%であり、さらに30〜70%であるとよりよい。
また、改質触媒層50の平均気孔径は0.05〜30μmであることが好ましい。平均気孔径が0.05μm未満であると、改質触媒層50中を原料ガスが速やかに流れず、圧力損失が大きくなることがあるからである。
特に炭化水素の水蒸気改質をすることのできる触媒機能を備えた改質触媒層50を用いる場合には、原料ガスを十分に改質して必要な水素ガスを十分に生成させることができないことがあるからである。一方、平均気孔径が30μmを超えると、改質触媒層50の十分な強度が保たれないおそれがあるからである。
改質触媒層50は、気体が改質触媒層50を流通することのできる気体透過性及び前述の変換触媒層10を支持することのできる支持性を有している材料であればよく、例えば、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、マグネシア、ムライト、コージェライト、ジルコニア、安定化ジルコニア、セリア、多孔質ガラス等が挙げられる。さらに、材料を単一で用いることもでき、混合して、又は複合して用いることもできる。
改質触媒機能を有する多孔質改質触媒兼支持体としては、例えばニッケル(以下、Niとも呼ぶ。)とイットリア安定化ジルコニアの混合物の焼結体、Niとイットリア安定化ジルコニアの混合物を主体とする焼結体(Ni−YSZサーメット等)等の、支持体としての機能と改質触媒としての機能とを合わせ持つ多孔質セラミックスや多孔質サーメットが挙げられる。
改質触媒層50は、酸化ニッケル、イットリア安定化ジルコニアの各粉末と有機バインダを混合した後、円筒有底管形状に成形し、焼結して形成される多孔質改質触媒層兼支持体である。本第1実施形態では、外径10mm×長さ100mmに形成した。
第1多孔質反応防止層40は、改質触媒層50の改質媒体金属成分(例えばNi)と水素分離層30の成分(例えば、パラジウム、以下Pdとも略称する。)とが互いに交じり合う(拡散する)ことにより、水素分離層30の水素透過性能が劣化することを防止するための相互拡散防止層である。
また、第1多孔質反応防止層40は、イットリア安定化ジルコニアの混合粉末を有機溶媒中に分散させたスラリーを作製し、ディップコーティング法により改質触媒層50の上に多孔質層として形成した後、1300℃に加熱して焼付けた。
第1多孔質反応防止層40は、改質触媒層50に含まれる触媒成分と水素分離層30を形成する水素透過性金属成分が相互に拡散しない程度であれば、その層厚は特に限定されない。
ただし、第1多孔質反応防止層40の層厚が1μm未満であると、改質触媒層50と水素分離層30とを形成する材料成分の相互拡散を防ぐことができないことがあり、一方、余り厚くなると(100μm程度)、圧力損失が大きくなり水素透過性を妨げてしまうことがある。
さらに、第1多孔質反応防止層40を支持体として使用する場合には、強度を確保する必要がある。したがって、相互拡散の程度、圧力損失の程度及び必要な強度を勘案して層厚が決定される。
第1多孔質反応防止層40は、水素分離層30を形成する成分と反応しない材料で、かつ、気体が流通することのできる多孔質材料で形成されていればよく、例えばジルコニア、安定化ジルコニア、部分安定化ジルコニア、アルミナ、セリア、マグネシア、ランタンクロマイト、ストロンチウムチタネイト、ガラス又はこれらの材料の混合物若しくは化合物を用いることができる。
水素分離層30は、改質触媒層50と変換触媒層10の間の第1多孔質反応防止層40と第2多孔質反応防止層20との間に積層された層であり、多孔質層中に層を形成するように、水素透過性金属材料であるPdが充填された層である。
多孔質層を形成する材料は、充填される水素透過性金属材料と反応しない材料であればよく、例えばジルコニア、安定化ジルコニア、部分安定化ジルコニア、アルミナ、セリア、マグネシア、ランタンクロマイト、ストロンチウムチタネイト、ガラス又はこれらの材料の混合物若しくは化合物を用いることができる。
充填される水素透過性金属材料は、水素を選択的に透過させ分離する材料であればよく、例えばPd、Pd合金、5族金属(V、Nb、Ta)、5族金属合金或いは5族金属又は5族金属合金とPd又はPd合金膜との多層構造が挙げられる。
第2多孔質反応防止層20は、第1多孔質反応防止層40と同じ材質及び製法で形成されており、水素分離層30の上に多孔質層として形成した後、1300℃に加熱して改質触媒層50に焼付けを行って形成した。
第2多孔質反応防止層20は、水素分離層30を形成する成分と変換触媒層10を形成する成分が相互に拡散しない程度であれば、その層厚は特に限定されない。
ただし、第2多孔質反応防止層20の層厚が0.1μm未満であると、水素分離層30と変換触媒層10とを形成する材料成分の相互拡散を防ぐことができないことがあり、一方、余り厚くなると(100μm程度)、圧力損失が大きくなり水素透過性を妨げてしまうことがある。
さらに、第1多孔質反応防止層40を支持体として使用する場合には、強度を確保する必要がある。したがって、相互拡散の程度、圧力損失の程度及び必要な強度を勘案して層厚が決定される。
変換触媒層10は、水素分離層30を透過した水素以外のガスのうち、一酸化炭素を炭化水素ガスに変換する層であり、本第1実施形態では、Ni−YSZの層である。変換触媒層10は、一酸化炭素をメタンガス化する材料であればよい。
また、上記第1多孔質反応防止層40中に、水素透過性金属が担持されていてもよい。第1多孔質反応防止層40中に担持される水素透過性金属は、水素分離層30と改質触媒層50中の触媒金属と反応して水素分離層30に影響を及ぼさない範囲で一部繋がっていてもよい。
理想的には、第1多孔質反応防止層40の改質触媒層50側から水素分離層30側に向かって、担持される水素透過性金属量が増加するよう傾斜していると、水素製造装置としてより性能を発揮できる。
これは、第1多孔質反応防止層40中の水素透過性金属が、触媒として作用し、原料ガスからの水素の生成や生成した水素の解離等、水素製造における反応を促進させる効果があるためである。
(水素分離筒3の製造方法)
次に、図3に基づいて水素製造装置(水素分離筒3)の製造方法について説明する。図3は水素分離筒3の概略の製造方法を示す図である。本水素製造装置の製造方法は、改質触媒層50上に第1多孔質反応防止層40を形成した後、第1多孔質反応防止層40上に水素透過性金属核を形成し、その後第2多孔質反応防止層20および変換触媒層10を作製し、水素透過性金属核を成長させることにより、水素分離層30を形成することを特徴とする。
以下に詳細な製造方法を記載する。
まず、図3(a)に示すように、酸化ニッケル、イットリア安定化ジルコニアの各粉末と有機バインダを酸化ニッケルとイットリア安定化ジルコニアの体積比が50:50となるように混合した後、押し出し成形法又はプレス成形法により、試験管状の円筒有底管形状に成形する(図1参照)。この成形体を、1400℃で焼結することにより、外径10mm×長さ100mmの改質触媒層前駆体51(多孔質改質触媒層兼支持体)を作製した。
これとは別に、イットリア安定化ジルコニアの粉末を有機溶媒中に分散させたスラリーを作製し、図3(a)に示すように、ディップコーティング法(又はスプレー吹き付け法、印刷法等)により改質触媒層前駆体51の上に形成した後、1300℃に加熱して焼付けを行い、第1多孔質反応防止層40を形成した。
上述のようにして作製したものを、塩化スズ二水和物の塩酸水溶液中に浸漬し、その後塩化パラジウムの塩酸水溶液中に浸漬した。この作業を3回繰り返した後、還元処理によりPd核を形成した。(図3(a)参照)。このPd核の層が水素分離層30となる。
Pd核の形成方法は上記の液中析出法のみならず、Pdとイットリア安定化ジルコニアとの混合粉末のスラリーを焼き付ける方法や、気相法により析出させる方法にて行っても良い。
多孔質層表面にPdの核付け処理を行った後、再度イットリア安定化ジルコニアのスラリーを、根本部を10mm残してディップコーティングし、さらにその上に酸化ニッケル、イットリア安定化ジルコニアの体積比60:40となるように各粉末を有機溶媒中に分散させたスラリーを作製し、ディップコーティング法により形成し、1300℃で加熱して焼付けを行い、第2多孔質反応防止層20及び変換触媒層前駆体11を設けた(図3(b)参照)。
このようにして形成したものをPd錯体、ヒドラジン、アンモニア水を含むめっき液に浸漬することにより、Pd核を成長させ、多孔質層中に充填した(図3(c)参照)。さらに、Pdめっき後、無電解Agめっき法または電解Agめっき法により、充填されたPd上にAgを成長させる。
多孔質中に水素透過性金属材料を充填する手法としては、上述の液相での成長方法であるめっき法以外に、気相での成長方法、例えば化学気相蒸着法(CVD)、物理気相蒸着法(PVD)などをも用いることができる。
本製造方法では、反応防止層20上にPd核を均一に生成させることができる。これにより、Pd核が生成しない部分がほぼ無い状態となり、その後の液相または気相中でのPd成長させている。よって、めっき膜の成長が正常に行われ、ピンホールのような欠陥のない水素透過層を形成することが出来る。
一方、特許文献2においては、多孔質基体の表面および細孔内に活性化金属を付着させた後、表面と所定の深さまでの活性化金属を除去した後、めっき法により成長させる製造方法が開示されている。この方法では、酸溶液に浸漬させ活性化金属を除去するため、除去する活性化金属量の制御が難しく、活性化金属を残したい部分でも除去されてしまうことや、除去したい部分で完全に除去できない等起こる。活性化金属を残したい部分で除去されてしまうとその後のめっき法により成長させても除去された部分からは成長しないため、未充填部(穴)ができそこからリークが発生する。
このようにして作製したものを水素中600℃−3hの熱処理を行い、改質触媒層前駆体51及び変換触媒層前駆体11中の酸化ニッケルを還元し、ニッケルとすることで改質触媒層50及び変換触媒層10として、水素分離筒3を作製した。
Pd上にAgを形成した場合には、さらに窒素中750℃で熱処理を行い、充填されたPdとAgを十分に合金化して水素分離層30とし、水素分離筒3を作製した。
(水素製造試験)
以上のようにして作製した水素製造装置1を使用して、次のような水素製造試験を行った。水素製造装置1を600℃に加熱し、オフガス排出管9を閉じ、原料ガス供給管8からヘリウム(以下、Heとも呼ぶ。)ガスを0.8MPaの内圧で出導入し、水素ガス導出管17側へ漏洩してくるHe量を測定した。Heリーク量は、1cc/min/cm2であった。
次に、水素製造装置1のオフガス排出管9を開放し、原料ガス供給管8から内部にメタン流量100cc/min、水蒸気を水蒸気/炭素=3の比率で、内圧0.8MPaGとなるように導入し、水素透過側での水素量及び不純物ガス組成を調べる水素製造試験を行った。
水素製造量(透過した水素量)は190cc/minであった。改質、水素分離後にオフガス排出管9から排出されたガス(オフガス)のメタン、一酸化炭素、二酸化炭素比率を測定したところ、CH4/CO/CO2=0.22/0.10/0.68であった。
水素ガス導出管17側(変換触媒層10側)でのメタン、一酸化炭素、二酸化炭素の濃度を測定したところ、それぞれ8.3ppm、0.00ppm未満、0.00ppm未満であり、水素ガス導出管17での一酸化炭素、二酸化炭素はほとんどメタン化しているのが確認された。
試験を500時間まで継続して行ったが、Heリーク量及び水素ガス導出管17のメタン、一酸化炭素の濃度に変化は見られなかった。
(水素製造装置1の作動)
以上に説明した水素製造装置1の作動について図1に基づき説明する。
水素製造装置1では、原料ガスが原料ガス供給管8から供給され、水素分離筒3へ供給される。水素分離筒3に供給された原料ガスは、水素分離筒3の改質触媒層50で改質される。
改質触媒層50で改質された改質ガスは、水素分離層30で水素が分離され、さらに変換触媒層10においてメタン化されて、一酸化炭素を含まない高純度の水素ガスとなって水素ガス導出管17から外部の機器、例えば、燃料電池などへ供給される。
一方、水素分離筒3での反応後のオフガスは、原料ガス供給管8の反対側に位置するオフガス排出管9から外部へ排出される。
(水素製造装置1の特徴)
以上のような水素製造装置1では、第1多孔質反応防止層40と第2多孔質反応防止層20との間に水素透過性金属材料(Pd)が充填された水素分離層30を有している。この水素分離層30の水素透過性金属材(Pd)は、水素のみを透過する。したがって、原料ガスは、改質触媒層50を透過した後、水素分離層30で水素が分離され水素ガスとなる。
水素分離層30は、多孔質層中に水素透過性金属材料を充填した層となっているので、水素分離層30は、多孔質支持体上に水素透過性金属膜を形成する従来の水素製造装置に比べ圧力に対して強い。したがって、水素分離層30が他の層(第1多孔質反応防止層40や第2多孔質分離層20)から剥離したり破壊したりすることを防止することができる。
水素分離層30を透過する水素量は、水素供給側(1次側)と水素透過側(2次側)との圧力差により決まり、圧力差が大きいほど単位面積当たりの水素の透過量が増える。このため、1次側の圧力を高くできれば、水素の透過量を増やすことができ、水素製造装置1として有利である。
さらに、改質触媒層50が改質触媒機能を有しているので、改質触媒層50で原料ガスの改質が行われる。したがって、別途改質触媒を設置する必要がないので、水素製造装置1として小型化が可能となる。
また、改質触媒層50で原料ガスが改質されて生成された水素が水素分離層30で透過されるが、ここで、水素分離層30にピンホールや剥離などの欠陥が生じた場合、水素分離層30から水素以外に一酸化炭素が漏洩する。
ところが、水素分離層30から漏洩した一酸化炭素は変換触媒層10で炭化水素ガスに変換(メタン化)されるので、漏洩した一酸化炭素の濃度を低減することができる。
つまり、水素分離層30に欠陥が生じた場合でも漏洩する一酸化炭素を極力少なくする水素製造装置1とすることができる。
また、改質触媒層50、水素分離層30、変換触媒層10を一体化して形成しているので、水素製造装置1を小型化することができる。
さらに、各層の間に第2多孔質反応防止層20及び第1多孔質反応防止層40を配置しているので、水素分離層30をPdなどの水素透過性の金属で構成していても、水素分離層30の金属成分と、各触媒の金属成分であるNiとの反応による欠陥が生じない。
また、水素分離層30は、多孔質材料に水素透過性金属であるPdを充填することによって形成されている。したがって、水素分離層30に対して力や熱応力が加わったとしても水素分離層30が多孔質材料から剥離することがなくなる。
また、多孔質材料に充填する材料がPdであるので、水素分子に対する活性がよいというPdの特性により、効率よく水素を透過する水素分離層30とすることができる。
さらに、変換触媒層10の触媒金属含有量よりも改質触媒層50の触媒金属含有量が少ないので、変換触媒層10におけるメタン化反応が改質触媒層50におけるメタン化反応より進行するので、一酸化炭素の漏洩をより低減することができる。
また、第2多孔質反応防止層20及び第1多孔質反応防止層40がセラミックスで形成されているので、改質触媒層50と水素分離層30或いは水素分離層30と変換触媒層10がセラミックス(安定化ジルコニア)で遮断されるため、それら各層に含有されている成分(Pd、Ni)同士が反応することがなく、改質触媒層50、水素分離層30及び変換触媒層10を損傷することがなくなるので都合がよい。
また、多孔質材料は、適度な割合で細孔を有し、かつ、多孔質層を必要な強度を有するものとすることができる。
さらに、多孔質材料が安定化ジルコニアで形成されているので、融点が高く、必要な強度が得られ、ガス透過率の高い層とすることができる。
また、改質触媒層50が支持体となっている。したがって、水素分離筒3を形成する積層された層のうち外側の層が支持体となる。つまり、積層された層のうち熱負荷や荷重負荷が直接加わる外側の層を支持体とすることができるので、水素分離筒3の耐久性を高くすることができる。ひいては、水素製造装置1の耐久性を高くすることができる。
また、支持体(改質触媒層50)の形状が有底管形状である。したがって、有底管形状に形成された支持体に各層が積層されるので、水素分離筒3が有底管形状に形成される。有底管形状の場合、管の内面と外面の面積が異なるので、必要な面積が異なる場合に有効である。
つまり、水素分離層30を通過してくる一酸化炭素の量は通常非常に少ないため、変換触媒層10の厚さ方向に垂直方向の面積(積層面の面積)は小さくてもよいので、有底管形状にすると有効である。
また、有底管形状の最内側に変換触媒層10を形成し、水素分離筒3を作動させるために水素製造装置1全体を加熱している。こうすると、変換触媒層10の温度が最も低くなるので、一酸化炭素の低減効果を大きくすることができる。変換触媒層10は低温の方が一酸化炭素の低減効果が大きいからである。
[第2実施形態]
次に、第1実施形態と同様な方法で水素分離筒3の長さを変更した第2実施形態について説明する。
第2実施形態では、外径10mm×長さ300mの水素分離筒3を作製した。この水素分離筒3を用いて、600℃でのHeリーク量を確認したところ、10cc/minであった。
メタン流量300cc/min、水蒸気/炭素=3、内圧0.8MPaGにて水素製造試験を行ったところ、水素製造量は570cc/minであった。オフガスのメタン、一酸化炭素、二酸化炭素比率を測定したところ、CH4/CO/CO2=0.23/0.10/0.67であった。
水素ガス導出管17でのメタン、一酸化炭素、二酸化炭素の濃度を測定したところ、それぞれ25ppm、0.00ppm未満、0.00未満であり、水素ガス導出管17での一酸化炭素、二酸化炭素はほとんどメタン化しているのが確認された。試験を200時間まで継続して行ったが、リーク量及び水素ガス導出管17のメタン、一酸化炭素、二酸化炭素の濃度に変化は見られなかった。
[第3実施形態]
次に、第1実施形態における水素分離筒3の改質触媒層50の酸化ニッケルとイットリア安定化ジルコニアの体積比を変更した第3実施形態について説明する。
第3実施形態では、第1実施形態と同様の方法で、改質触媒層50の酸化ニッケルとイットリア安定化ジルコニアの体積比70:30、変換触媒層10の酸化ニッケルとイットリア安定化ジルコニアの体積比50:50となるように、外径10mm×長さ100mmの円筒有底管形状の水素分離筒3を作製した。
水素製造装置1を550℃に加熱し、水素分離筒3外においてHeガスで0.8MPaの外圧を負荷し、有底管内に漏洩してくるHe量を測定した。
Heリーク量は、2cc/min/cm2であった。メタン流量300cc/min、水蒸気/炭素=3、外圧0.8MPaGにて水素製造試験を行ったところ、水素製造量は190cc/minであった。
オフガスのメタン、一酸化炭素、二酸化炭素比率を測定したところ、CH4/CO/CO2=0.23/0.12/0.65であった。水素ガス導出管17でのメタン、一酸化炭素、二酸化炭素の濃度を測定してところ、それぞれ15ppm、0.00ppm未満、0.00ppm未満であり、水素ガス導出管17での一酸化炭素、二酸化炭素はほとんどメタン化しているのが確認された。試験を100時間まで継続して行ったが、Heリーク量及び水素ガス導出管17のメタン、一酸化炭素、二酸化炭素の濃度に変化は見られなかった。
[第4実施形態]
次に、第1実施形態における水素分離筒3の改質触媒層50の酸化ニッケルとイットリア安定化ジルコニアの体積比を変更した第3実施形態について説明する。
第4実施形態では、酸化ニッケル、イットリア安定化ジルコニアの各粉末と有機バインダを、酸化ニッケルとイットリア安定化ジルコニアの体積比80:20となるように混合した後、プレス成形法により、円筒有底管形状に成形した。この成形体を1400℃で焼結することにより、外径30mm×長さ300mmの改質触媒層50を作製した。
イットリア安定化ジルコニア粉末を有機溶媒中に分散させたスラリーを作製し、ディップコーティング法により支持体の上に形成し、1300℃に加熱して焼付けることにより、第2多孔質反応防止層20を得た。
第2多孔質反応防止層20表面にPdの核付け処理を行った後、再度イットリア安定化ジルコニアの各粉末を酸化ニッケルとイットリア安定化ジルコニアの体積比40:60となるように有機溶媒中に分散させたスラリーを作製し、ディップコーティング法により形成し、1300℃で加熱して焼付けを行い、第1多孔質反応防止層40、変換触媒層10を得た。
その後、メッキ法により多孔質内部のPd核を成長させ、水素分離層を4μmの厚みで形成し、その後メッキ法によりPd上にAgを1μm厚みで形成した後、熱処理により合金化した。
この水素製造装置1を550℃に加熱し、水素分離筒3外にHeガスで0.8MPaの外圧を負荷し、有底管内に漏洩してくるHe量を測定した。Heリーク量は、18cc/min/cm2であった。メタン流量900cc/min、水蒸気/炭素=3、外圧0.8MPaGにて水素製造試験を行ったところ、水素製造量は200cc/minであった。
オフガスのメタン、一酸化炭素、二酸化炭素比率を測定したところ、CH4/CO/CO2=0.21/0.10/0.69であった。水素ガス導出管17でのメタン、一酸化炭素、二酸化炭素比率を測定したところ、それぞれ18ppm、0.00ppm未満、0.00未満であり、水素ガス導出管17での一酸化炭素、二酸化炭素はほとんどメタン化しているのが確認された。試験を100時間まで継続して行ったが、Heリーク量及び水素ガス導出管17のメタン、一酸化炭素、二酸化炭素に変化は見られなかった。
[比較例1]
次に、上記実施形態との比較のために、第1多孔質反応防止層40、第2多孔質反応防止層20及び変換触媒層10を備えていない水素分離筒を有する水素製造装置(比較例1)について説明する。
比較例1では、イットリア安定化ジルコニア粉末と有機バインダを混合した後、押出成形法により、円筒有底管形状に成形した。この成形体を1400℃で焼結することにより、外径10mm×長さ100mmの改質触媒層50を作製した。改質触媒層50表面上にメッキ法により水素分離膜としてPdを5μmの厚みで形成した。
本水素分離装置の600℃でのHeリーク量は、2cc/minであった。改質触媒層50外側にアルミナにNiを担持させた改質触媒を膜に接するように設置し、第3実施形態と同様の条件で水素製造試験を行った。水素製造量は170cc/minであった。
オフガスのメタン、一酸化炭素、二酸化炭素比率を測定したところ、CH4/CO/CO2=0.23/0.10/0.67であった。水素ガス導出管17でのメタン、一酸化炭素、二酸化炭素の濃度を測定したとこる、それぞれ5.8ppm、2.5ppm、17ppmであり、オフガスの比率とほとんど変わりがないことが確認された。
試験を100時間まで継続して行ったところ、Heリーク量が15cc/minまで増加した。リークした箇所を走査型電子顕微鏡により観察及び分析したところ、触媒のNiとPdが反応し穴が開いているのが確認された。
[比較例2]
次に、上記実施形態との比較のために比較例1の水素分離筒に変換触媒層10を備えた水素製造装置(比較例2)について説明する。
比較例2では、比較例1と同様の方法で外径10mm×長さ100mmの水素分離筒を作製した。本水素分離筒の550℃で外側にアルミナにNiを担持させたメタネーション触媒(変換触媒層10)を膜に接するように設置し、第1実施形態と同様の条件で水素製造試験を行った。水素製造量は180cc/minであった。
水素ガス導出管17でのメタン、一酸化炭素、二酸化炭素の濃度を測定したところ、それぞれ8.3ppm、0.00ppm未満、0.00ppm未満であり、水素ガス導出管17での一酸化炭素、二酸化炭素はほとんどメタン化しているのが確認された。
試験を100時間まで継続して行ったところ、Heリーク量が21cc/minまで増加した。リークした箇所を走査型電子顕微鏡により観察及び分析したところ、触媒のNiとPdが反応し穴が開いているのが確認された。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、本実施形態に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
(1)上記実施形態では、改質触媒層50と変換触媒層10はNi及び安定化ジルコニアのサーメットが主成分であるが、Niの代わりにルテニウムであってもよい。
(2)上記実施形態では、第2多孔質反応防止層20、第1多孔質反応防止層40の多孔質材料がセラミックスであるイットリア安定化ジルコニアであるが、ガラス材を用いて形成してもよい。
(3)上記実施形態では、多孔質改質触媒兼支持体である改質触媒層50を支持体としたが、変換触媒層10或いは第2多孔質反応防止層20及び第1多孔質反応防止層40を支持体としてもよい。
(4)上記実施形態では、水素分離筒3を、図1に示すように最も外側に改質触媒層50を形成し、その内側に、第1多孔質反応防止層40、水素分離層30、第2多孔質反応防止層20及び変換触媒層10を順に形成し、原料ガス供給管8から原料ガスを供給することによって、水素分離筒3の内側に水素ガスを生成し、生成した水素ガスを水素ガス導出管17から外部に導出していた。
これに対し、水素分離筒3の積層順を逆、つまり、最も内側に改質触媒層50を形成し、その外側に、第1多孔質反応防止層40、水素分離層30、第2多孔質反応防止層20及び変換触媒層10を順に形成する。
そして、図4に示すように、水素ガス導出管17から原料ガスを供給し、水素分離筒3の外側に水素ガスを生成し、生成した水素ガスを原料ガス供給管8から外部に導出するようにしてもよい。換言すれば、上記実施形態の水素ガス導出管17と原料ガス供給管8の役割を入れ替えるのである。
この場合、有底管形状の最外側に変換触媒層10が形成されるため、水素製造装置1全体を加熱した場合、変換触媒層10の温度が最も高くなり、一酸化炭素の低減効果が上記実施形態に比べ多少低下するが、一酸化炭素を低減させることはできる。
また、この場合、オフガス排出管9を図4に示すように、筒状部15の側面部に設けるとよい。
(5)上記実施形態における水素分離層30の製法以外に、水素分離層30の製法は以下に示すものであってもよい。
(a)第1実施形態と同様の方法で円筒有底管形状の改質触媒層50(多孔質改質触媒層兼支持体)上の多孔質層内部にPdを3μmの厚みで形成する。その後、Pd上にAgをめっき法により1μmの厚みで形成し、熱処理により合金化する。これにより、厚さ4μmのPd−Ag合金が充填された水素分離層30が得られた。
(b)第1実施形態と同様の方法で、水素分離層30を形成する多孔質層内部にPd核付け処理を施した後、酸処理することにより多孔質層表面のPd核を除去する。多孔質層内部に残ったPd核をめっき法により成長させることにより、多孔質層内の細孔にPdを充填する。その後、めっき法によりAgをPd表面に被覆した後、熱処理によりPdーAgを合金化する。これにより、厚さ4μmのPd−Ag合金が充填された水素分離層30が得られた。
(c)酸化ニッケル、イットリア安定化ジルコニアの各粉末と有機バインダを混合した後、プレス成形法により円筒有底管形状に成形し、外径30mm×長さ300mmの多孔質改質触媒層兼支持体を作製する。
以後、第1実施形態と同様の方法で円筒有底管形状の改質触媒層50(多孔質改質触媒層兼支持体)上の多孔質層内部にPdを3μmの厚みで形成する。その後、Pd上にAgをめっき法により1μmの厚みで形成し、熱処理により合金化する。これにより、厚さ4μmのPd−Ag合金が充填された水素分離層30が得られた。
(d)酸化ニッケル、イットリア安定化ジルコニアの各粉末と有機バインダを混合した後、プレス成形法により円筒有底管形状に成形し、外径30mm×長さ300mmの多孔質改質触媒層兼支持体を作製する。以後、第1実施形態と同様の方法を用い、円筒有底管の内周面側の改質触媒層50(多孔質改質触媒層兼支持体)上に第1多孔質反応防止層40、水素分離層30、第2多孔質反応防止層20を形成する。多孔質層内部にPdとAgを同時めっき法により4μmの厚みで形成することにより、水素分離層30が得られた。
(6)また、上記実施形態では、水素分離筒3は、変換触媒層10、第2多孔質反応防止層20、水素分離層30、第1多孔質反応防止層40、改質触媒層(兼支持体)50の5層構造となっていたが、これを図5に示すように四層構造の水素分離筒4としてもよい。
つまり、図5示すように、改質触媒層50に上記実施形態と同様に反応防止層42(第1多孔質反応防止層40に相当)を形成し、反応防止層42に上記実施形態と同様にして水素分離層30を形成する。そして、水素分離層30に上記実施形態と同様にして、表面保護層60(第2多孔質反応防止層20に相当)を形成する。
このように、水素分離筒4を四層構造とすると、改質触媒層50が改質触媒機能を有しているので、改質触媒層50で原料ガスの改質が行われる。したがって、別途改質触媒を設置する必要がないので、水素製造装置として小型化が可能となる。
そして、四層構造の水素分離筒4では、改質触媒層50で原料ガスが改質され、水素が生成される。生成された水素は、反応防止層42を通過し、水素分離層30において、選択的に透過され分離される。そして、分離された水素ガスは、表面保護層60を透過して導出される。
また、改質触媒層50と水素分離層30の間に反応防止層42を配置しているので、例えば、水素分離層30を水素透過性の金属で構成した場合でも、運転条件下での水素分離層30の金属成分と、各触媒の金属成分との反応による水素分離層30の欠陥が生じないようにすることができる。
さらに、改質触媒層50の組成として、ニッケル(Ni)又はルテニウム(Ru)のうち少なくとも何れかを含むサーメットとすると、セラミックスやセラミックスに触媒を担持した場合と比較し、熱伝導率が高いため、吸熱反応である改質反応における温度低下を起こしても熱伝導による熱の移動が速やかに起こり、改質触媒層50全体の温度の均一化が図られる。したがって、原料ガスの改質を効率よく行うことができる。また、サーメットであると、熱膨張係数が水素透過性金属に近くなるため、水素分離層30の剥離や改質触媒層50の破壊を起こし難くなるので、耐久性を向上できる。
ここで、水素分離筒4を四層構造とした場合、改質触媒層50又は反応防止層42の何れかを支持体とするとよい。
また、水素分離層30で分離される水素ガス量は、水素分離層30の面積により決まり、改質反応により生成される水素ガス量は、改質触媒層50の体積により決まる。改質触媒層50は厚み方向も反応に寄与するため、四層構造の水素分離筒4においては、その水素ガスを透過する水素分離層30及び表面保護層60の表面積は改質触媒層50の表面積に比べて大きい方がよい。
1…水素製造装置、3,4…水素分離筒、5…取付金具、7…シール部材、8…原料ガス供給管、9…オフガス排出管、10…変換触媒層、11…変換触媒層前駆体、12…外筒、15…筒状部、17…水素ガス導出管、20…第2多孔質反応防止層、30…水素分離層、40…第1多孔質反応防止層、42…反応防止層、50…改質触媒層、51…改質触媒層前駆体、60…表面保護層。

Claims (10)

  1. 原料ガスを改質し、水素を生成する触媒機能を有する改質触媒層と、
    水素を選択的に透過させ分離する水素分離層と、
    一酸化炭素を炭化水素ガスに変換する変換触媒層と、
    を備えるとともに、
    前記改質触媒層と前記水素分離層との間及び前記水素分離層と前記変換触媒層との間に、前記水素分離層の成分と前記改質触媒層及び前記変換触媒層の触媒成分との反応を防止する反応防止層と、
    を備え
    前記改質触媒層又は前記変換触媒層が支持体であり、該支持体が有底管形状であることを特徴とする水素製造装置。
  2. 前記改質触媒層(50)と前記水素分離層(30)との間の前記反応防止層(40)の熱伝導率は、前記水素分離層(30)の熱伝導率よりも低いことを特徴とする請求項1に記載の水素製造装置。
  3. 前記改質触媒層及び前記変換触媒層は、ニッケル又はルテニウムのうち少なくとも何れかを含むサーメットであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水素製造装置。
  4. 前記改質触媒層、前記反応防止層及び前記変換触媒層は連通孔を有し、
    前記水素分離層は、連通孔を有する多孔質層に水素透過性金属を充填したものであることを特徴とする請求項1請求項の何れかに記載の水素製造装置。
  5. 前記改質触媒層、前記変換触媒層又は反応防止層の何れかが支持体となることを特徴とする請求項1〜請求項の何れかに記載の水素製造装置。
  6. 前記変換触媒層及び前記改質触媒層は、触媒金属を含有してなり、
    前記変換触媒層の触媒金属含有量よりも前記改質触媒層の触媒金属含有量が少ないことを特徴とする請求項1〜請求項の何れかに記載の水素製造装置。
  7. 前記水素透過性金属は、パラジウム又はパラジウム合金であることを特徴とする請求項1〜請求項6の何れかに記載の水素製造装置。
  8. 前記反応防止層がセラミックス又はガラスからなることを特徴とする請求項1〜請求項7の何れかに記載の水素製造装置。
  9. 前記改質触媒層及び前記変換触媒層は、ニッケル又はルテニウムのうち少なくとも何れかと安定化ジルコニアのサーメットとを主成分とすることを特徴とする請求項1〜請求項8の何れかに記載の水素製造装置。
  10. 前記セラミックスが安定化ジルコニアであることを特徴とする請求項又は請求項に記載の水素製造装置。
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