JP5410342B2 - 発光装置 - Google Patents

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Description

本発明は、演色性の優れた白色を実現することができる発光装置に関する。
従来、光源として用いられてきた蛍光灯又は白熱灯などに比べて、省電力かつ長寿命であるという理由で、LEDが光源として注目を浴びており、照明用の光源だけでなく、照明スイッチ、バックライト光源、イルミネーション光源、アミューズメント機器の装飾など、広い分野で使用されるようになった。
このようなLEDは、用途に合わせて、青色、青緑色、緑色、赤色など所要の単色を発光することができるもの、あるいは1つのパッケージで赤色、緑色、青色のマルチカラーを発光するものもある。また、蛍光体との組み合わせにより白色を発光することができるLEDも製品化されている。
例えば、所定の波長光で励起されて発光する蛍光体を含み、良好な発光効率及び発光光度を有する白色の発光ダイオードが開示されている(特許文献1参照)。
特開2004−161789号公報
しかしながら、特許文献1に開示された従来の白色の発光ダイオードにあっては、青色LEDチップと黄色蛍光体とを組み合わせて白色光を発するものが一般的である。図6は従来の白色LEDの発光スペクトルの一例を示す説明図である。横軸は波長(nm)を示し、縦軸は波長毎の光のエネルギー量を示し、単位はW/nmである。図6に示す発光スペクトルは、発光ピーク波長が450nmの青色LEDチップと黄色蛍光体とを組み合わせた白色LEDの発光スペクトルである。従来の白色LEDでは、高い発光効率を得ることができるものの、図6に示すように、赤色の波長610〜750nmの範囲では、発光スペクトルの発光強度は、小さくなっている。このため、特殊演色評価数R9(赤色の再現性を示す)は、−36.8であり、平均演色評価数Ra(物体色の再現性を示す)は、70.7であり、いずれも低い値となっている。
演色性は、色を正しく見る、すなわち、色の再現性を高めるという点において重要な要素である。例えば、美術館や色を使った検査を行う場所、印刷やデザイン関係の仕事場など、色が正しく見えることが求められる環境では、平均演色評価数Raが90以上であることが望まれる。また、住宅、ホテル、店舗、オフィス、精密作業を行う事業所など、様々な場所においても、快適性や安全性の観点から、高い演色性が求められる。このため、さらに演色性の優れた白色LEDが求められていた。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、演色性の優れた白色を実現することができる発光装置を提供することを目的とする。
第1発明に係る発光装置は、発光ピーク波長が異なる青色光を発する2つの青色発光素子と、青緑色光を発する青緑色発光素子と、前記青色発光素子からの励起光により所定の波長の光を発する赤色蛍光体及び黄色蛍光体を含有し、前記青色発光素子及び青緑色発光素子を覆う被覆部とを備えることを特徴とする。
第2発明に係る発光装置は、第1発明において、前記青色発光素子の一方は、波長が450〜460nmの範囲で発光ピークを有し、前記青色発光素子の他方は、波長が470〜480nmの範囲で発光ピークを有し、前記青緑色発光素子は、波長が500〜510nmの範囲で発光ピークを有することを特徴とする。
第3発明に係る発光装置は、第1発明又は第2発明において、前記赤色蛍光体は、前記青色発光素子からの励起光により波長が620〜660nmの範囲で発光ピークを有する光を発し、前記黄色蛍光体は、前記青色発光素子からの励起光により波長が540〜600nmの範囲で発光ピークを有する光を発することを特徴とする。
第1発明にあっては、発光ピーク波長が異なる青色光を発する2つの青色発光素子と、青緑色光を発する青緑色発光素子と、青色発光素子からの励起光により所定の波長の光を発する赤色蛍光体及び黄色蛍光体を含有し、青色発光素子及び青緑色発光素子を覆う被覆部とを備える。発光ピーク波長は、ドミナント波長(人間が目で見たときに感じる単波長に相当)である。2つの青色発光素子の発光ピーク波長は、一般的な青色発光素子の発光ピーク波長である450〜480nmの範囲内にあればよい。例えば、一方の青色発光素子の発光ピーク波長を450〜460nmとし、他方の青色発光素子の発光ピーク波長を470〜480nmとすることができる。青色発光素子などのLEDチップの半値幅(相対発光強度がピーク波長の値に対して半分になる波長幅)は一般的に20〜30nmと範囲が狭いため、従来のように1つの青色発光素子だけでは、青色の波長範囲で発光スペクトルの発光強度が小さくなる波長域が生じる。発光ピーク波長が異なる青色光を発する2つの青色発光素子を備えることにより、連続的なスペクトル分布を得ることができる。
また、青緑色発光素子の発光ピーク波長は、一般的な青緑色発光素子の発光ピーク波長である490〜510nmの範囲内にあればよい。例えば、青緑色発光素子の発光ピーク波長を500〜510nmとすることができる。青色の波長域から、さらに長波長側に発光ピークを有する青緑色発光素子を備えることにより、さらに連続的なスペクトル分布を得ることができる。
黄色蛍光体は、酸化物蛍光体として、例えば、(Y、Gd)3 Al5 12:Ce構造のYAG系蛍光体でもよく、あるいは、(Ba、Sr、Ca)2 SiO4 :Eu、Sr4 Al14O:Eu、硫化物(ZnS)にEuをドープしたものでもよい。また、黄色蛍光体は、酸窒化物蛍光体として、例えば、α−Si3 4 と同一の結晶構造を有する一般式(α)で表される無機化合物にEu2+を付活したものであり、(α)は、MX (Si、Al)12(O、N)16である。但し、MはLi、Mg、Ca、Sr、Y又はランタノイド元素とする。この場合、黄色蛍光体は、例えば、450nm〜480nmの範囲の波長の光を吸収して540nm〜600nmの範囲にピークを有する黄色(黄緑色、及び黄色に近い橙色も含む)の光を発光する。
また、赤色蛍光体は、例えば、硫化カルシウム(CaS)及び硫化ユーロピウム(EuS)からなる混合物を焼成してなる。具体的には、CaS及びEuSを混合する混合過程、混合過程後の生成物を900〜1100℃の温度で所定時間保持する保持過程、保持過程後の生成物を冷却する冷却過程、冷却過程後の生成物の温度を再度上昇させて600〜900℃の温度で所定時間保持する保持過程により所望の赤色蛍光体を得ることができる。この場合、硫化ユーロピウム(EuS)のモル比は、硫化カルシウム(CaS)及び硫化ユーロピウム(EuS)の合計を100として、例えば、0.01〜10程度の範囲にすることができる。あるいは、赤色蛍光体として、酸窒化物蛍光体を用いることもできる。例えば、α−Si3 4 と同一の結晶構造を有し、一般式αで表される無機化合物にEu2+を付活したものである。ここで、一般式αは、α:M(Si、Al)12(O、N)16であり、Mは、Li、Mg、Ca、Sr、Y、又はランタノイド元素である。また、赤色蛍光体は、無機化合物にEu2+を付活したものであるXAlSiN3 (Xは、Li、Mg、Ca、Sr、Y、又はランタノイド元素である)を用いることもできる。この場合、赤色蛍光体は、例えば、450nm〜480nmの範囲の波長の光を吸収して620nm〜660nmの範囲にピークを有する赤色の光を発光する。これにより、可視波長域において連続的なスペクトル分布を得ることができるとともに、演色性の優れた白色光源を実現することができる。
第2発明にあっては、青色発光素子の一方は、波長が450〜460nmの範囲で発光ピークを有し、青色発光素子の他方は、波長が470〜480nmの範囲で発光ピークを有し、青緑色発光素子は、波長が500〜510nmの範囲で発光ピークを有する。これにより、従来の白色LEDにおいて存在していた発光スペクトルの谷(発光強度が小さい波長域)、例えば、470〜510nmの範囲の発光強度を大きくし、連続的なスペクトル分を得ることができ、色成分の不足を補うことができる。
第3発明にあっては、赤色蛍光体は、青色発光素子からの励起光により波長が620〜660nmの範囲で発光ピークを有する光を発し、黄色蛍光体は、青色発光素子からの励起光により波長が540〜600nmの範囲で発光ピークを有する光を発する。これにより、従来の白色LEDでは不足していた赤色成分の発光強度を高めるとともに、黄色から赤色までの波長域の発光強度を高め、連続的なスペクトル分布を実現し、演色性の優れた白色を得ることができる。
第1発明によれば、発光ピーク波長が異なる青色光を発する2つの青色発光素子を備えることにより、連続的なスペクトル分布を得ることができる。また、青色の波長域から、さらに長波長側に発光ピークを有する青緑色発光素子を備えることにより、さらに連続的なスペクトル分布を得ることができる。また、さらに黄色蛍光体及び赤色蛍光体を備えることにより、可視波長域において連続的なスペクトル分布を得ることができるとともに、演色性の優れた白色光源を実現することができる。
第2発明によれば、従来の白色LEDにおいて存在していた発光スペクトルの谷(発光強度が小さい波長域)、例えば、470〜510nmの範囲の発光強度を大きくし、連続的なスペクトル分を得ることができ、色成分の不足を補うことができる。
第3発明によれば、従来の白色LEDでは不足していた赤色成分の発光強度を高めるとともに、黄色から赤色までの波長域の発光強度を高め、連続的なスペクトル分布を実現し、演色性の優れた白色を得ることができる。
本実施の形態に係る発光装置の構成の一例を示す平面図である。 図1のII−II線断面図である。 本実施の形態に係る発光装置の発光特性の一例を示す説明図である。 実施の形態2に係る発光装置の構成の一例を示す平面図である。 実施の形態2に係る発光装置の発光特性の一例を示す説明図である。 従来の白色LEDの発光スペクトルの一例を示す説明図である。
実施の形態1
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は本実施の形態に係る発光装置100の構成の一例を示す平面図であり、図2は図1のII−II線断面図である。発光装置100は、高演色性の白色LED(発光ダイオード)モジュールである。図1において、1はセラミック、ガラスエポキシ樹脂、ナイロン系樹脂又は液晶ポリマー等からなる矩形状の基板である。基板1の一側面には、適長離隔して、外部回路に接続するための電極11、31、21を設けている。また、基板1の前述の一側面と反対側の面には、電極11、31、21に対応させて電極12、32、22を設けている。電極11、12、電極31、32、及び電極21、22それぞれは一対をなし、一方には所定の電圧が印加され、他方は接地レベルに接続される。
基板1の中央付近には、発光ピーク波長が異なる青色光を発する2つの青色発光素子の一方である第1の青色LEDチップ10、青色発光素子の他方である第2の青色LEDチップ20、青緑色光を発する青緑色発光素子としての青緑色LEDチップ30を実装してある。第1の青色LEDチップ10は、金線13により電極11、12にボンディングされている。第2の青色LEDチップ20は、金線23により電極21、22にボンディングされている。青緑色LEDチップ30は、金線33により電極31、32にボンディングされている。発光ピーク波長は、ドミナント波長(人間が目で見たときに感じる単波長に相当)である。
青色LEDチップ10、20は、GaN系化合物半導体を発光層として有し、一般的な青色LEDの発光ピーク波長である450〜480nmの範囲内において、異なる発光ピーク波長を有すればよい。例えば、第1の青色LEDチップ10の発光ピーク波長を450〜460nmとし、第2の青色LEDチップ20の発光ピーク波長を470〜480nmとすることができる。
青緑色LEDチップ30は、GaN系化合物半導体を発光層として有する。青緑色LEDチップ30の発光ピーク波長は、一般的な青緑色LEDの発光ピーク波長である490〜510nmの範囲内にあればよい。例えば、青緑色LEDチップ30の発光ピーク波長を500〜510nmとすることができる。なお、基板1の形状、基板1上の各LEDチップの配置や個数は一例であって、図1の例に限定されるものではない。
図2に示すように、基板1の上側外周には、各LEDチップを封止するための封止部2を枡状に周設してある。封止部2の内側側面は、各LEDチップからの光を反射する反射部3を形成している。封止部2の内側は、黄色蛍光体41及び赤色蛍光体42を含有した被覆部としての光透過性樹脂(例えば、エポキシ樹脂)40などを充填してある。光透過性樹脂40は、基板1上に実装された第1の青色LEDチップ10、第2の青色LEDチップ20、青緑色LEDチップ30を覆うとともに封止している。
光透過性樹脂40としては、例えば、エポキシ樹脂、あるいは、シリコーン樹脂等の少なくともいずれかを用いることができる。また、光透過性樹脂40は、液体状でもよく、粉末状の固体であってもよい。光透過性樹脂40と黄色蛍光体41及び赤色蛍光体42とを混合する場合、液体状の光透過性樹脂40に粉末状の黄色蛍光体41及び赤色蛍光体42を混合する方法、粉末状の光透過性樹脂40と黄色蛍光体41及び赤色蛍光体42とをドライブレンドして混合する方法、常温で固形又は液状の光透過性樹脂40と粉末状の黄色蛍光体41及び赤色蛍光体42とを加熱して溶融混合する方法であってもよい。
黄色蛍光体41は、例えば、酸化物蛍光体、あるいは、酸窒化物蛍光体などである。酸化物蛍光体として、例えば、(Y、Gd)3 Al5 12:Ce構造のYAG系蛍光体でもよく、あるいは、(Ba、Sr、Ca)2 SiO4 :Eu、Sr4 Al14O:Eu、硫化物(ZnS)にEuをドープしたものでもよい。また、酸窒化物蛍光体として、例えば、α−Si3 4 と同一の結晶構造を有する一般式(α)で表される無機化合物にEu2+を付活したものであり、(α)は、MX (Si、Al)12(O、N)16である。但し、MはLi、Mg、Ca、Sr、Y又はランタノイド元素とする。この場合、黄色蛍光体41は、例えば、第1の青色LEDチップ10及び第2の青色LEDチップ20が発する450nm〜480nmの波長の光を吸収して540nm〜600nmの範囲にピークを有する黄色(黄緑色、及び黄色に近い橙色も含む)の光を発光する。
赤色蛍光体42は、例えば、硫化カルシウム(CaS)及び硫化ユーロピウム(EuS)からなる混合物を焼成してなる。この場合、硫化ユーロピウム(EuS)のモル比は、硫化カルシウム(CaS)及び硫化ユーロピウム(EuS)の合計を100として、例えば、0.01〜10程度の範囲にすることができる。あるいは、赤色蛍光体42として、酸窒化物蛍光体を用いることもできる。例えば、α−Si3 4 と同一の結晶構造を有し、一般式αで表される無機化合物にEu2+を付活したものである。ここで、一般式αは、α:M(Si、Al)12(O、N)16であり、Mは、Li、Mg、Ca、Sr、Y、又はランタノイド元素である。また、赤色蛍光体42は、無機化合物にEu2+を付活したものであるXAlSiN3 (Xは、Li、Mg、Ca、Sr、Y、又はランタノイド元素である)を用いることもできる。また、赤色蛍光体42は、無機化合物にEu2+を付活したものであるXAlSiN3 (Xは、Li、Mg、Ca、Sr、Y、又はランタノイド元素である)を用いることもできる。この場合、赤色蛍光体42は、例えば、第1の青色LEDチップ10及び第2の青色LEDチップ20が発する450nm〜480nmの範囲の波長の光を吸収して620nm〜660nmの範囲にピークを有する赤色の光を発光する。
上述の黄色蛍光体41及び赤色蛍光体42を光透過性樹脂40に含有させることにより、青色LEDチップ10、20から発せられた光は、光透過性樹脂40内の黄色蛍光体41及び赤色蛍光体42により黄色から赤色の波長域(例えば、540〜660nmの波長域を含む)の光に変換される。
図3は本実施の形態に係る発光装置100の発光特性の一例を示す説明図である。横軸は波長(nm)を示し、縦軸は波長毎の光のエネルギー量を示し、単位はW/nmである。従来の青色LEDの半値幅(相対発光強度がピーク波長の値に対して半分になる波長幅)は一般的に20〜30nmと範囲が狭いため、従来のように1つの青色LEDだけでは、青色の波長域で発光スペクトルの発光強度が小さくなる波長域が生じる。本実施の形態の発光装置100は、発光ピーク波長が異なる青色光を発する2つの青色LEDチップ10、20を備えることにより、図3に示すように、青色の波長域において連続的なスペクトル分布を得ることができる。
また、青緑色LEDチップ30を備えることにより、青色の波長域から、さらに長波長側(例えば、490〜510nmの波長域を含む)においても連続的なスペクトル分布を得ることができる。また、従来の白色LEDにおいて存在していた発光スペクトルの谷(発光強度が小さい波長域)、例えば、470〜510nmの範囲の発光強度を大きくし、連続的なスペクトル分を得ることができ、色成分の不足を補うことができる。
さらに、黄色蛍光体41を備えることにより、540nm〜600nmの範囲にピークを有する黄色(黄緑色、及び黄色に近い橙色も含む)の光を発光することができ、赤色蛍光体42を備えることにより、620nm〜660nmの範囲にピークを有する赤色の光を発光することができる。これにより、従来の白色LEDでは不足していた赤色成分の発光強度を高めるとともに、黄色から赤色までの波長域の発光強度を高め、可視波長域において連続的なスペクトル分布を得ることができるとともに、演色性の優れた白色光源を実現することができる。
本実施の形態の発光装置100の特性の一例としては、第1の青色LEDチップ10の順方向電流を40mA、第2の青色LEDチップ20の順方向電流を10mA、青緑色LEDチップ30の順方向電流を15mAとした場合、xy色度図の座標値(x、y)は、(0.315、0.353)であり、色温度は6227K、光束は6.1lm、平均演色評価数Raは93.2、特殊演色評価数R9は97.3であった。このように、本実施の形態の発光装置100は、従来の白色LEDと比較して、可視波長域において連続的なスペクトル分布を実現でき、赤色成分や青色成分の不足を補うとともに、高い演色性を有するという従来にない優れた特性を備える。
また、第1の青色LEDチップ10の順方向電流を1とした場合、第2の青色LEDチップ20の順方向電流は、0.25±10%、青緑色LEDチップ30の順方向電流は、0.375±10%程度とすることができるが、順方向電流の比率はこれに限定されるものではない。
また、本実施の形態の発光装置100の各LEDチップは、いずれもGaN系化合物半導体を発光層とするものであり、同じ素材による発光層を備えるので、経年変化による色変化の割合が同等程度となり、発光装置100全体としての経年変化による色変動を抑制することができる。
実施の形態2
図4は実施の形態2に係る発光装置200の構成の一例を示す平面図である。実施の形態1では、LEDチップを3個実装した構成であったが、実施の形態2では4個のLEDチップを実装する。図4において、1はセラミック、ガラスエポキシ樹脂、ナイロン樹脂又は液晶ポリマー等からなる矩形状の基板である。基板1の一側面には、適長離隔して、外部回路に接続するための電極11、21、51、61を設けている。また、基板1の前述の一側面と反対側の面には、電極11、21、51、61に対応させて電極12、22、52、62を設けている。電極11、12、電極21、22、電極51、52及び電極61、62それぞれは一対をなし、一方には所定の電圧が印加され、他方は接地レベルに接続される。
基板1の中央付近には、発光ピーク波長が異なる青色光を発する2つの青色発光素子の一方である第1の青色LEDチップ10、青色発光素子の他方である第2の青色LEDチップ20、赤色光を発する赤色発光素子としての赤色LEDチップ50、緑色光を発する緑色発光素子としての緑色LEDチップ60を実装してある。第1の青色LEDチップ10は、金線13により電極11、12にボンディングされている。第2の青色LEDチップ20は、金線23により電極21、22にボンディングされている。赤色LEDチップ50は、金線53により電極51、52にボンディングされている。緑色LEDチップ60は、金線63により電極61、62にボンディングされている。発光ピーク波長は、ドミナント波長(人間が目で見たときに感じる単波長に相当)である。また、青色LEDチップ10、20は、それぞれ実施の形態1の場合と同様である。
赤色LEDチップ50は、AlInGaP系化合物半導体を発光層として有する。赤色LEDチップ50の発光ピーク波長は、例えば、610〜630nmの範囲内とすることができる。緑色LEDチップ60は、GaN系化合物半導体を発光層として有する。緑色LEDチップ60の発光ピーク波長は、例えば、515〜535nmの範囲とすることができる。なお、基板1の形状、基板1上の各LEDチップの配置や個数は一例であって、図4の例に限定されるものではない。
実施の形態1と同様、基板1の上側外周には、各LEDチップを封止するための封止部2を枡状に周設してある。封止部2の内側側面は、実施の形態1と同様に、各LEDチップからの光を反射する反射面となっている。封止部2の内側は、黄色蛍光体41を含有した被覆部としての光透過性樹脂(例えば、エポキシ樹脂)40などを充填してある。光透過性樹脂40は、基板1上に実装された第1の青色LEDチップ10、第2の青色LEDチップ20、赤色LEDチップ50、緑色LEDチップ60を覆うとともに封止している。黄色蛍光体41は、実施の形態1と同様である。
図5は実施の形態2に係る発光装置200の発光特性の一例を示す説明図である。横軸は波長(nm)を示し、縦軸は波長毎の光のエネルギー量を示し、単位はW/nmである。従来の青色LEDの半値幅(相対発光強度がピーク波長の値に対して半分になる波長幅)は一般的に20〜30nmと範囲が狭いため、従来のように1つの青色LEDだけでは、青色の波長域で発光スペクトルの発光強度が小さくなる波長域が生じる。実施の形態2の発光装置200は、発光ピーク波長が異なる青色光を発する2つの青色LEDチップ10、20を備えることにより、図5に示すように、青色の波長域において連続的なスペクトル分布を得ることができる。
また、緑色LEDチップ60を備えることにより、緑色の波長域(例えば、500〜560nmの波長域を含む)においても連続的なスペクトル分布を得ることができる。また、従来の白色LEDにおいて存在していた発光スペクトルの谷(発光強度が小さい波長域)、例えば、500〜510nmの範囲の発光強度を大きくし、連続的なスペクトル分を得ることができ、色成分の不足を補うことができる。
さらに、黄色蛍光体41を備えることにより、540nm〜600nmの範囲にピークを有する黄色(黄緑色、及び黄色に近い橙色も含む)の光を発光することができる。また、赤色LEDチップ50を備えることにより、610nm〜630nmの範囲にピークを有する赤色の光を発光することができる。これにより、従来の白色LEDでは不足していた赤色成分の発光強度を高めるとともに、黄色から赤色までの波長域の発光強度を高め、可視波長域において連続的なスペクトル分布を得ることができるとともに、演色性の優れた白色光源を実現することができる。
実施の形態2の発光装置200の特性の一例としては、第1の青色LEDチップ10の順方向電流を35mA、第2の青色LEDチップ20の順方向電流を20mA、赤色LEDチップ50の順方向電流を10mA、緑色LEDチップ60の順方向電流を25mAとした場合、xy色度図の座標値(x、y)は、(0.341、0.385)であり、色温度は5214K、平均演色評価数Raは89.9、特殊演色評価数R9は84.8であった。実施の形態1と比較した場合、平均演色評価数Ra及び特殊演色評価数R9の値は低いものの、従来の白色LEDと比較すれば平均演色評価数Ra及び特殊演色評価数R9の値は大きい。このように、実施の形態2の発光装置200は、従来の白色LEDと比較して、可視波長域において連続的なスペクトル分布を実現でき、赤色成分や青色成分の不足を補うとともに、高い演色性を有するという従来にない優れた特性を備える。
また、第1の青色LEDチップ10の順方向電流を1とした場合、第2の青色LEDチップ20の順方向電流は、0.57±10%、赤色LEDチップ50の順方向電流は、0.29±10%、緑色LEDチップ60の順方向電流は、0.71±10%程度とすることができるが、順方向電流の比率はこれに限定されるものではない。
なお、実施の形態2において、緑色LEDチップ60に代えて、青緑色LEDチップ30を用いることもできる。
上述の実施の形態では、光透過性樹脂40に蛍光体を含有する構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、蛍光体を含有しない光透過性樹脂で各LEDチップを封止し、光透過性樹脂の表面に、各LEDチップを覆うように蛍光体を含む蛍光体シートや蛍光体膜を塗布する構成であってもよい。
上述の実施の形態では、各LEDチップを1つのパッケージとして構成したものであるが、これに限定されるものではなく、複数のパッケージに分けることもできる。例えば、1つのパッケージに第1の青色LEDチップ10、赤色LEDチップ50、緑色LEDチプ60を実装し、別のパッケージに第2の青色LEDチップ20を実装し、それぞれのパッケージには黄色蛍光体41を含有させる。そして、基板上に2つのパッケージを適宜配置する構成とすることもできる。
1 基板
10 第1の青色LEDチップ(青色発光素子)
20 第2の青色LEDチップ(青色発光素子)
30 青緑色LEDチップ(青緑色発光素子)
40 封止部
41 黄色蛍光体
42 赤色蛍光体
50 赤色LEDチップ(赤色発光素子)
60 緑色LEDチップ(緑色発光素子)

Claims (3)

  1. 発光ピーク波長が異なる青色光を発する2つの青色発光素子と、
    青緑色光を発する青緑色発光素子と、
    前記青色発光素子からの励起光により所定の波長の光を発する赤色蛍光体及び黄色蛍光体を含有し、前記青色発光素子及び青緑色発光素子を覆う被覆部と
    を備えることを特徴とする発光装置。
  2. 前記青色発光素子の一方は、
    波長が450〜460nmの範囲で発光ピークを有し、
    前記青色発光素子の他方は、
    波長が470〜480nmの範囲で発光ピークを有し、
    前記青緑色発光素子は、
    波長が500〜510nmの範囲で発光ピークを有することを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記赤色蛍光体は、
    前記青色発光素子からの励起光により波長が620〜660nmの範囲で発光ピークを有する光を発し、
    前記黄色蛍光体は、
    前記青色発光素子からの励起光により波長が540〜600nmの範囲で発光ピークを有する光を発することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の発光装置。
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