JP5408290B2 - 媒体処理装置、媒体処理方法及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、媒体処理装置、媒体処理方法及びプログラムに関する。
近年、磁気情報を読み書きすることのできる磁性体が形成された、カードや切符などの媒体が多様な場所で使用されている。そのような場所の一例として、現金自動預け払い機(ATM:Automatic Teller Machine)があり、顧客は磁性体が形成された通帳をATMに挿入して磁気情報を読み書きさせることで、入金、出金などの様々な取引を行うことが出来る。このとき、ATMは通帳の中紙に形成された情報コード、即ち通帳バーコードを読み取ることで取引内容を印字するためのページを検知し、取引内容を通帳に印字している。
ここで、磁性体は磁気に影響を受けるので、携帯電話などの発する磁気により磁性体の磁気情報が変容して媒体の使用に支障を来すことがある。このような問題の対策のひとつとして、例えば特許文献1では、通帳に形成された磁性体を高抗磁力化する技術が開示されている。ただし、既存の通帳に形成された低抗磁力の磁性体を高抗磁力化することは困難であるので、通帳の切り替えの際に、高抗磁力の磁性体が形成された通帳を新たに発行することで、高抗磁力化を実現する。従って、通帳の切り替えの過渡期には、顧客によってATMに挿入される通帳には、既存の低抗磁力の通帳と新たに発行された高抗磁力の通帳の二通りが存在し得る。また同様に、通帳の繰り越しなどによる通帳の新規発行のために金融機関の従業員によってATMに装填される未使用の通帳には、低抗磁力の通帳と高抗磁力の通帳の二通りが存在し得る。
なお、ATMは、磁性体の抗磁力に適さない電流値で情報を書き込んだ場合、磁気書き込み不良を引き起こす。従って、ATMは、磁性体に情報を書き込む前に、磁性体の抗磁力を判定する場合がある。その方法として、例えば、ATMは磁性体に書き込まれた磁気情報を読み取り、読み取った情報の中に抗磁力に関する情報が含まれている場合にはその情報に基づき高抗磁力か低抗磁力かを判定していた。
特開2008−233997号公報
しかしながら、このような方法は、媒体に形成された磁性体に抗磁力に関する情報が含まれていなかった場合には、媒体処理装置は処理しようとする媒体の抗磁力を判定できないという問題があった。例えば、顧客によりATMに挿入された通帳に形成された磁性体に抗磁力に関する情報が含まれていなかった場合には、通帳の取引処理に支障を来していた。また、媒体の新規発行時には、媒体に形成された磁性体に何ら情報が書き込まれていないので、媒体に形成された磁性体の抗磁力を判定することが難しい。例えば、金融機関の従業員がATMに新規発行のための未使用の通帳を装填する際に高抗磁力の通帳と低抗磁力の通帳とを取り違えると、ATMは間違って装填された通帳の磁性体に対し磁気書き込み不良を引き起こすので、通帳の新規発行処理に支障を来していた。一方で、媒体に形成された磁性体の含む情報に、新たに抗磁力に関する情報を追加するための十分な空きエリアが存在しない場合もある。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、情報コードの読み取り結果に基づいて磁性体の抗磁力を判定することが可能な、新規かつ改良された媒体処理装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、磁性体が付加された媒体から情報コードの読み取りを行う読取部と、前記読取部により前記媒体の所定位置において前記情報コードが読み取られたか否かに基づいて前記磁性体の抗磁力を判定する判定部と、
を備える、媒体処理装置が提供される。このような媒体処理装置は、情報コードの読み取り結果に基づいて磁性体の抗磁力を判定することができるという効果を奏する。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、磁性体が付加された媒体に形成された情報コードを読み取る読取部と、前記読取部により読み取った前記情報コードの方向に基づいて前記磁性体の抗磁力を判定する判定部と、を備える、媒体処理装置が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、磁性体が付加された媒体に形成された情報コードを読み取る読取部と、前記読取部により読み取った前記情報コードの位置に基づいて前記磁性体の抗磁力を判定する判定部と、を備える、媒体処理装置が提供される。
前記媒体処理装置は、前記判定部により判定された抗磁力に応じて前記媒体の処理を制御する制御部をさらに備えてもよい。
前記媒体処理装置は、前記媒体に形成された前記磁性体に情報を書き込む書込部をさらに備え、前記制御部は、前記処理として、前記判定部によって判定された前記媒体の抗磁力に応じた電流値によって前記媒体に形成された前記磁性体に情報を書き込むよう前記書込部を制御してもよい。
前記媒体処理装置は、前記媒体を搬送する搬送部と、前記媒体を収容する収容部と、
をさらに備え、前記制御部は、前記判定部によって判定された前記媒体の抗磁力が所定の抗磁力でない場合に前記搬送部に前記媒体を前記収容部に搬送させてもよい。
前記媒体処理装置は、前記媒体を発行する際に用いる前記媒体が装填される少なくとも1つの装填部をさらに備え、前記制御部は、前記媒体が装填された前記装填部が複数ある場合に、前記判定部によって前記所定の抗磁力でないと判定された前記媒体が装填されていた前記装填部とは異なる前記装填部に装填された前記媒体に対して前記処理を行うよう制御してもよい。
前記媒体処理装置により処理される前記媒体は、表紙と、背表紙と、前記表紙と前記背表紙とに挟まれて綴じられた中紙と、を備え、前記情報コードは前記中紙に形成されてもよい。
前記媒体は、通帳であってもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、磁性体が付加された媒体から情報コードの読み取りを行うステップと、前記媒体の所定位置において前記情報コードが読み取られたか否かに基づいて前記磁性体の抗磁力を判定するステップと、
を備える、媒体処理方法が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータを、磁性体が付加された媒体から情報コードの読み取りを行う読取部と、前記読取部により前記媒体の所定位置において前記情報コードが読み取られたか否かに基づいて前記磁性体の抗磁力を判定する判定部と、を備える、媒体処理装置として機能させるためのプログラムが提供される。
以上説明したように本発明によれば、情報コードの読み取り結果に基づいて磁性体の抗磁力を判定することが可能である。
本発明の実施形態による自動取引システムの構成を示した説明図である。 本発明の実施形態による自動取引装置の構成を示した説明図である。 本発明の実施形態による通帳の構成を示した説明図である。 本発明の比較例による通帳の中紙を開いた状態を示した説明図である。 第1の実施形態による自動取引装置の内部構成を概略的に示した説明図である。 本発明の第1の実施形態による高抗磁力タイプの通帳の中紙を開いた状態を示した説明図である。 第1の実施形態による自動取引装置の取引動作を示した説明図である。 第1の実施形態の変形例による低抗磁力タイプの通帳の中紙を開いた状態を示した説明図である。 第2の実施形態による高抗磁力タイプの通帳の中紙を開いた状態を示した説明図である。 第2の実施形態による自動取引装置の取引動作を示した説明図である。 第2の実施形態の変形例による高抗磁力タイプの通帳の中紙を開いた状態を示した説明図である。 第3の実施形態の第2例による通帳の中紙を開いた状態を示した説明図である。 第3の実施形態の第3例による通帳の中紙を開いた状態を示した説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.自動取引装置および自動取引システムの基本構成>
本発明は、一例として[3−1.第1の実施形態]〜[3−3.第3の実施形態]において詳細に説明するように、多様な形態で実施され得る。また、各実施形態による媒体処理装置(自動取引装置10)は、
A.磁性体(磁気ストライプ46)が付加された媒体(通帳42)から情報コード(204)の読み取りを行う読取部(頁行解析部116)と、
B.前記読取部により前記媒体の所定位置において前記情報コードが読み取られたか否かに基づいて前記磁性体の抗磁力を判定する判定部(制御部100)と、
を備える。
以下では、まず、このような各実施形態において共通する自動取引装置、および自動取引装置を含む自動取引システムの基本構成について、図1〜3を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態による自動取引システムの構成を示した説明図である。図1に示したように、本発明の実施形態による自動取引システムは、複数の自動取引装置10と、専用網14と、金融機関ホスト18と、を含む。
専用網14は、金融機関のネットワークであり、例えばIP−VPN(Internet Protocol−Virtual Private Network)により構成される。自動取引装置10と金融機関ホスト18はこの専用網14を介して接続される。
金融機関ホスト18は、専用網14を介して自動取引装置10と通信することにより、各種取引を制御する。例えば、金融機関ホスト18は、自動取引装置10を操作する顧客の認証や、自動取引装置10において顧客により指示された入金や振込などの金銭取引(勘定の取引処理)を実行する。また、金融機関ホスト18は、口座番号、暗証番号、氏名、住所、年齢、生年月日、電話番号、職業、家族構成、年収、預金口座残高などの顧客情報(口座の元帳)を管理する。
自動取引装置10は、金融機関の顧客による操作に基づいて金銭の取引を実行する顧客操作型端末である。この自動取引装置10は、金融機関の営業店、コンビニエンスストア、駅構内、ホテル、病院、アミューズメントパーク、飲食店、オフィスビルディングなどの多様な施設に設置される。以下、図2を参照し、自動取引装置10の外観構成を説明する。
図2は、本発明の実施形態による自動取引装置10の構成を示した説明図である。図2に示したように、本発明の実施形態による自動取引装置10は、通帳挿入排出口22と、カード挿入排出口26と、硬貨投入口30と、紙幣投入口34と、操作表示部38と、を含む。
操作表示部38は、顧客による操作の誘導画面を表示する表示部および顧客操作を検出する顧客操作部としての機能を包含する。表示部としての機能は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置により実現される。また、顧客操作部としての機能は、例えば、タッチパネルにより実現される。なお、図2においては、表示部および顧客操作部の機能が自動取引装置10において一体的に形成される例を示しているが、表示部および顧客操作部の機能は分離して形成されていてもよい。
通帳挿入排出口22は、顧客の通帳の挿入および排出を行う。また、カード挿入排出口26は、顧客のカードの挿入および排出を行う。また、硬貨投入口30は、顧客による硬貨の入金口、および顧客への硬貨の出金口としての機能を有する。また、紙幣投入口34は、顧客による紙幣の入金口、および顧客への紙幣の出金口としての機能を有する。
上述した自動取引装置10が扱う通帳には、近日、磁気ストライプが設けられる傾向にある。自動取引装置10は、磁気ストライプから読み取りを行うことにより、顧客に関する多様な情報を得ることが可能である。以下、図3を参照し、このような通帳についてより具体的に説明する。
図3は、本発明の実施形態による通帳42の構成を示した説明図である。図3に示したように、本発明の実施形態による通帳42は、表紙50、背表紙54、および中紙58を有する冊子状媒体である。中紙58は、表紙50および背表紙54に挟まれて綴じられており、取引の内容が印字される明細ページを含む。また、図3に示したように、背表紙54には磁気ストライプ46が形成される。なお、図3においては磁気ストライプ46が背表紙54に形成される例を示しているが、磁気ストライプ46は通帳42の表紙50や中紙58などの他の領域に形成されてもよい。
磁気ストライプ46には、店番、科目、口座番号などの口座情報が格納される。このため、自動取引装置10は、挿入された通帳42の磁気ストライプ46から口座情報を読み取り、読み取った口座情報に基づいて顧客により指示された金銭取引を実行することができる。なお、通帳42の磁気ストライプ46には、高い抗磁力を有する高抗磁力タイプと、低い抗磁力を有する低抗磁力タイプと、の2種類が存在し得る。例えば、高抗磁力タイプの抗磁力は2750エルステッド(2750Oe=218.9kA/m)、低抗磁力タイプの抗磁力は300エルステッド(300Oe=23.9kA/m)であってもよい。また、磁気ストライプ46に書き込まれた磁気情報は、低抗磁力タイプであっても高抗磁力タイプであっても、同じ条件で読み取ることが出来る。
また、自動取引装置10は、通帳42の明細ページに取引の内容を印字する。ただし、通帳42の明細ページに取引の内容を印字するための十分な余白が無い場合、自動取引装置10は、既存の通帳42に印字できなかった分の取引の内容を、新しい通帳42に印字をして顧客に新しい通帳42を発行する。なお、このとき既存の通帳42は顧客に返却される。また、新しい通帳42の発行処理においてエラーが発生した際も、既存の通帳42は顧客に返却される。
なお、通帳42の中紙58には、ページ数および科目などの情報が格納された通帳バーコードが形成されている。このため、自動取引装置10は、通帳バーコードに格納されたページ数を示す情報を参照することで、通帳42のページをめくり、所望のページを開くことが出来る。
このような磁気ストライプ46と同様の磁性体を有し、自動取引装置10によって新規発行され得る媒体のその他の例として、例えば振込カードがある。顧客は、振込先の口座番号、店番号などの振込情報が書き込まれた振込カードを自動取引装置10に発行させることができる。また、自動取引装置10は、挿入された振込カードの磁性体から振込情報を読み取り、読み取った振込情報に基づいて顧客により指示された金銭取引を実行することができる。
本発明の実施形態は、上述した自動取引システムに含まれる自動取引装置10に関し、特に、自動取引装置10における通帳42の処理に関する。そこで、以下、本発明の比較例による自動取引装置における通帳の処理を説明した後に、本発明の各実施形態について詳細に説明する。
<2.比較例による自動取引装置>
(構成)
図4は、本発明の比較例による通帳42−0の中紙を開いた状態を示した説明図である。図4で示したように、比較例による通帳42−0の中紙には、ページ数および科目などの情報が格納された通帳バーコード200が形成されている。比較例による自動取引装置は、通帳バーコード200から読み取った情報を参照して所望のページを開き、取引内容を印字する。なお、従来使用されてきた低抗磁力タイプの通帳、および比較例による高抗磁力タイプの通帳は、図4で示した通帳42−0の中紙の構成を共通に有している。
(取引動作)
続いて、以上説明した構成を有する比較例による自動取引装置の取引動作について説明する。比較例による自動取引装置は、顧客により挿入された通帳42−0の取引処理として、磁気ストライプの磁気情報の読み取り、ページめくり、通帳バーコード200の読み取り、明細ページへの取引内容の印字、磁気ストライプへの取引内容の書き込みを行う。
ここで、自動取引装置は、磁気ストライプの抗磁力に応じた書き込み電流値で書き込むことが求められる。ただし、磁気ストライプに抗磁力の情報が含まれていない場合は、磁気ストライプから読み取った磁気情報に基づいて、磁気ストライプの抗磁力を判定することが難しい。従って、ある種の自動取引装置は、磁気ストライプから読み取った磁気情報を、専用網14を介して金融機関ホストと通信することにより、磁気ストライプの抗磁力を判定する。そして、当該自動取引装置は、磁気ストライプの抗磁力に適した書き込み電流値で書き込みを行う。
(発行動作)
次に、以上説明した構成を有する比較例による自動取引装置の発行動作について説明する。発行動作は、上記取引動作において明細ページへ取引内容を印字する際に、通帳42−0に取引内容を印字するための十分な余白が無い場合に行われる。比較例による自動取引装置は、通帳42−0の発行処理として、通帳42−0の表紙および見返しページへの発行情報の印字、および明細ページへの取引内容の印字、ならびに、通帳42−0に形成された磁気ストライプへの発行情報および取引内容の書き込みを行う。即ち、自動取引装置は、未使用の通帳42−0の繰り出し、磁気ストライプの磁気情報の読み取り、表紙への顧客名や口座番号などの印字、表紙めくり、通帳バーコード200の読み取り、見返しページへの顧客名や口座番号などの印字、見返しページめくり、明細ページへの取引内容の印字、および、磁気ストライプへの、店番、科目、口座番号、取引内容その他の情報の書き込みを行う。
ここで、自動取引装置は、上述したように磁気ストライプの抗磁力に応じた書き込み電流値で書き込むことが求められる。しかしながら、未使用の通帳42−0の磁気ストライプには、抗磁力を判定するための情報を含め、磁気情報が何ら書き込まれていないので、磁気ストライプの抗磁力に応じた発行処理を行うことが難しい。従って、ある種の自動取引装置は高抗磁力タイプの通帳42−0のみが装填され高抗磁力に応じた書き込み電流値でのみ書き込みを行い、また、他のある種の自動取引装置は低抗磁力タイプの通帳42−0のみが装填され、低抗磁力に応じた書き込み電流値でのみ書き込みを行う、ことなどにより、磁気ストライプに対する磁気書き込み不良を予防する場合がある。
(課題の整理)
上記のように、取引動作において、比較例による自動取引装置は、挿入された通帳の磁気ストライプに抗磁力を示す情報が格納されていた場合は、磁気ストライプの読み取り結果に基づいて抗磁力を判定する。このとき、磁気ストライプに抗磁力を示す情報を格納するために、磁気ストライプの格納するデータ内に空きエリアが必要となる。しかし、桁数制限により抗磁力を示す情報を磁気ストライプに格納することができない場合には、磁気ストライプの読み取り結果に基づいて抗磁力を判定できないという問題がある。
一方で、磁気ストライプに抗磁力を示す情報を格納できない場合、ある種の自動取引装置は、専用網14を介した金融機関ホストとの通信により磁気ストライプの抗磁力を判定する。この場合、金融機関ホストとの通信にかかる通信負荷および相応の顧客の待ち時間が生じるという問題がある。
また、低抗磁力タイプの通帳のみ取り扱っていた金融機関が、低抗磁力タイプの通帳に加えて高抗磁力タイプの通帳も取り扱うよう業務を変更する場合も想定される。この場合、比較例による自動取引装置は、挿入された通帳の磁気ストライプの抗磁力を判定するための専用網14を介した金融機関ホストの動作を必要とするので、自動取引装置だけではなく金融機関ホストにも、磁気ストライプの抗磁力を判定するための機能を追加する必要がある。
また、発行動作において、比較例による自動取引装置は、未使用の通帳の磁気ストライプには抗磁力を判定するための情報を含め、磁気情報が何ら書き込まれていないので、通帳の磁気ストライプの抗磁力を判定できない。従って、金融機関の従業員が自動取引装置に本来装填すべき抗磁力タイプの通帳とは異なる抗磁力タイプの通帳を装填すると、自動取引装置は間違って装填された通帳の磁気ストライプに対し、誤った書き込み電流値での書き込みを行うため、磁気書き込み不良を引き起こし、通帳の新規発行処理に支障を来すという問題がある。
一方、ある種の自動取引装置は、磁気ストライプに検出用電流値で書き込み、その反応によって抗磁力を判定する。この構成によれば、磁気ストライプの抗磁力を判定するための通信負荷は生じない上に、通帳に形成された磁気ストライプに何ら情報が書き込まれていない場合においても、磁気ストライプの抗磁力に応じた発行処理を行うことができる。ただし、検出用電流値で書き込むための処理負荷および顧客の待ち時間が生じる上に、検出用電流値での書き込みにより磁気ストライプの磁気情報が変容する可能性がある。
また、通帳バーコード200に磁気ストライプの抗磁力を示す情報を格納しておき、その読み取り結果に基づいて自動取引装置が抗磁力を判定することも考えられる。この構成によれば、磁気ストライプの抗磁力を判定するための通信負荷は生じない上に、通帳に形成された磁気ストライプに何ら情報が書き込まれていない場合においても、磁気ストライプの抗磁力に応じた発行処理を行うことができる。このとき、通帳バーコード200に抗磁力を示す情報を格納するために、通帳バーコード200の格納するデータ内に空きエリアが必要となる。しかし、桁数制限により抗磁力を示す情報を格納できない場合には、通帳バーコード200の読み取り結果に基づいて抗磁力を判定できないという問題がある。その上、通帳バーコード200に格納する情報が変更されるので、通帳バーコード200の読み取り処理を変更する必要がある。
そこで、上記事情を一着眼点にして本実施形態による自動取引装置10を創作するに至った。本実施形態による自動取引装置10は、読み取った磁気情報から磁性体の抗磁力を判定し適した発行処理を行うことが可能である。以下、このような本発明の各実施形態について順次詳細に説明する。
<3.各実施形態の詳細な説明>
[3−1.第1の実施形態]
まず、図5〜図7を参照し、本発明の第1の実施形態を説明する。本発明の第1の実施形態によれば、通帳42の所定位置における情報コードの読み取り結果に基づいて、通帳42に形成された磁気ストライプ46の抗磁力を判定することが可能である。
(構成)
図5は、第1の実施形態による自動取引装置10の内部構成を概略的に示した説明図である。図5に示したように、本発明の第1の実施形態による自動取引装置10は、通帳挿入排出口22と、媒体繰り出し部104と、磁気ストライプ処理部108と、媒体搬送部112と、頁行解析部116と、印字部124と、ATP部128と、収容部136と、取込ローラー140と、搬送路144と、一時保留部156と、通帳取引部160と、通帳装填部164と、を含む。ここで、通帳装填部164は、通帳の束152を含む通帳カセット148が装填される装填部を少なくとも1つ含み、1つ以上の通帳カセット148が装填される場合がある。また、本発明の第1の実施形態による自動取引装置10は、図示しない制御部100と、通信部120と、を含む。
通帳取引部160は、通帳42に発行情報として例えば口座番号や口座種別などの情報を記録する発行処理部としての機能と、通帳42に取引内容を記録する取引処理部としての機能を有する。また、制御部100は、自動取引装置10における通帳42の取引処理および発行処理を制御する。また、通信部120は、LAN(Local Area Network)や電話回線などに接続され、図1で示した専用網14を介して金融機関ホスト18と通信する。
また、頁行解析部116は、中紙58に形成された通帳バーコード200を読み取ることで、現在どのページを開いているかを検知する。また、印字部124は、通帳42の明細ページへの取引内容の印字、または通帳42の表紙50および見返しページへの顧客名や口座番号などの印字を行う。また、ATP部128は、通帳42の表紙およびその他明細ページに対して所定のページが開かれた状態となるようページめくりを行う。また、磁気ストライプ処理部108は、通帳42に形成された磁気ストライプ46の磁気情報の読み取りを行う読取部としての機能と、書き込みを行う書込部としての機能とを有する。
ここで、図6を参照し、頁行解析部116が読み取る中紙58の示す情報について説明する。
図6は、本発明の第1の実施形態による高抗磁力タイプの通帳42−1の中紙58を開いた状態を示した説明図である。図6に示したように、通帳42−1の中紙58には、ページ数および科目などの情報が格納された通帳バーコード200と、高抗磁力を示す情報コードである識別コード204と、が形成されている。なお、識別コード204は、抗磁力を判定するための抗磁力識別バーコードとして捉えることもできる。
なお、高抗磁力タイプの通帳42−1に対して、低抗磁力タイプの通帳としては、上述した比較例による通帳42−0を用いることが可能である。また、通帳バーコード200の格納する情報は、低抗磁力タイプの通帳42−0と高抗磁力タイプの通帳42−1とで差異はない。以下の本実施形態の説明においては、高抗磁力タイプの通帳42−1および低抗磁力タイプの通帳42−0を特に区別する必要が無い場合、高抗磁力タイプの通帳42−1および低抗磁力タイプの通帳42−0を単に通帳42と総称する。
図5で示した構成をさらに説明すると、搬送路144は、自動取引装置10における通帳42の経路である。また、媒体搬送部112は、搬送ローラー112a〜112lを含み、通帳42を搬送路144に沿って搬送する搬送部としての機能を有する。また、取込ローラー140は、顧客が取り忘れた通帳42や、発行が中断された通帳42を収容部136に搬送し、収容部136はそのような通帳42を収容し保管する。また、一時保留部156は、通帳42を発行する際に、顧客により挿入された既存の通帳42を一時保留する。
また、通帳装填部164は、通帳発行の際に用いられる未使用の通帳42が装填される。また、通帳カセット148は、通帳の束152を含み、通帳装填部164に装填される。また、通帳の束152は、通帳発行の際に用いられる未使用の通帳42の束である。ここで、通帳カセット148および通帳の束152として、通帳の束152a〜152dおよび通帳カセット148a〜148dの複数が装填されてもよい。また、媒体繰り出し部104は、繰り出しローラー104a〜104dを含み、通帳発行の際に未使用の通帳42を搬送路144に繰り出す。
(取引動作)
以上、第1の実施形態による自動取引装置10の構成を説明した。続いて、図7を参照し、第1の実施形態による自動取引装置10における、通帳42の取引処理の動作を説明する。
図7は、第1の実施形態による自動取引装置10の取引動作を示した説明図である。
まず、ステップS100で、顧客により通帳42が通帳挿入排出口22から挿入される。続いて、媒体搬送部112は、通帳42を磁気ストライプ処理部108に搬送する。ここで、通帳42の中紙58における方向を定義すると、通帳バーコード200は通帳42の中紙58の上端部左側に形成され、識別コード204は通帳42の中紙58の下端部左側に形成されるとする。通帳42は中紙58を開いた状態で、上端部から通帳挿入排出口22に挿入される。
次に、ステップS104で、磁気ストライプ処理部108は、通帳42に形成された磁気ストライプ46の磁気情報を読み取る。このとき、読み取った磁気情報には口座情報が含まれており、自動取引装置10は、当該口座情報に基づいて顧客により指示された金銭取引を実行することができる。
そして、ステップS108で、頁行解析部116は通帳42に形成されたバーコードを読み取る。ここで、通帳42は中紙58を開いた状態で上端部から通帳挿入排出口22に挿入される。このため、図6で示した高抗磁力タイプの通帳42−1が上記ステップS100で挿入された場合、まず上端部側に形成された通帳バーコード200が読み取られ、次に下端部側の所定位置に形成された識別コード204が読み取られる。一方で、例えば図4で示した低抗磁力タイプの通帳42−0が上記ステップS100で挿入された場合は、頁行解析部116は、通帳バーコード200を読み取る。このように頁行解析部116により読み取られた情報は制御部100に送信され、制御部100は、頁行解析部116から得られた情報に基づいて処理を制御する。
続いて、ステップS110で、制御部100は、所定位置における高抗磁力識別バーコードの有無により磁気ストライプ46の抗磁力を判定する。即ち、図6で示したような下端部左側の所定位置に高抗磁力識別バーコードである識別コード204が形成されており、上記ステップS108で頁行解析部116が当該所定位置において識別コード204を読み取った場合、制御部100は挿入された通帳42が高抗磁力タイプの通帳42−1であると判定する。一方で、図6で示したような下端部左側の所定位置に高抗磁力識別バーコードが形成されていない、例えば図4で示した通帳42−0が上記ステップS100で挿入された場合は、頁行解析部116は当該所定位置において識別コード204を読み取ることができないので、制御部100は挿入された通帳42が低抗磁力タイプの通帳42−0であると判定する。
頁行解析部116が所定位置における高抗磁力識別バーコードを読み取った場合は、ステップS118で、制御部100は、高抗磁力書き込み設定を行う。ここで、高抗磁力書き込み設定とは、現在自動取引装置10に挿入された通帳42が高抗磁力タイプであることを、制御部100が記憶することである。なお、高抗磁力書き込み設定は、磁気ストライプ処理部108が行ってもよい。
その後、ステップS120で、印字部124は通帳42に取引内容を印字する。このとき、現在開いているページに取引内容を印字するための余白が足りない場合は、印字部124は現在開いているページに印字できる分の取引内容を印字し、続いてATP部128によりページがめくられ、再度印字部124が通帳42の明細ページに残りの取引内容を印字する。このとき、制御部100は、頁行解析部116により読み取られた通帳バーコードに格納されたページ数を示す情報を参照することで、ATP部128により通帳42の所望のページを開くことができる。
さらに、ステップS124で、磁気ストライプ処理部108は、磁気ストライプ46への取引内容の書き込みを開始する。
まず、ステップS128で、制御部100は、上記ステップS118で高抗磁力書き込み設定がなされたか否かを判定する。ここで、高抗磁力書き込み設定がなされていた場合はステップS132に、高抗磁力書き込み設定がなされていなかった場合はステップS136に、それぞれ進む。
高抗磁力書き込み設定がなされていた場合、ステップS132で、磁気ストライプ処理部108は、磁気ストライプ46への取引内容の書き込みを、高抗磁力電流値で行う。ここで、高抗磁力電流値による書き込み処理について詳述する。まず、媒体搬送部112は、通帳42を磁気ストライプ処理部108に搬送する。そして、磁気ストライプ処理部108は、磁気ストライプ46に、上記ステップS120で書き込んだ明細ページのページ数および残高などの取引内容を、高抗磁力に応じた書き込み電流値で書き込む。
一方で、ステップS128で、高抗磁力書き込み設定がなされていなかった場合、ステップS136で、磁気ストライプ処理部108は、磁気ストライプ46への取引内容の書き込みを、低抗磁力電流値で行う。ここで、低抗磁力電流値による書き込み処理について詳述する。まず、媒体搬送部112は、通帳42を磁気ストライプ処理部108に搬送する。そして、磁気ストライプ処理部108は、磁気ストライプ46に、上記ステップS120で書き込んだ明細ページのページ数および残高などの取引内容を、低抗磁力に応じた書き込み電流値で書き込む。
最後に、ステップS140で、媒体搬送部112は、通帳42を通帳挿入口22に搬送し、続いて排出することで、通帳42を顧客に返却する。これにより、通帳42の取引処理が終了する。
(発行動作)
以上、第1の実施形態による自動取引装置10における、通帳42の取引処理の動作を説明した。ただし、ステップS120において、通帳42に取引内容を印字するための十分な余白が無い場合は、通帳42を新しく発行する処理が開始される。そこで、以下では、第1の実施形態による自動取引装置10における、通帳42の発行処理の動作を説明する。
まず、上記ステップS120において、通帳42に取引内容を印字するための十分な余白が無い場合、媒体搬送部112は、通帳42を一時保留部156に搬送する。次いで、新しい通帳42の発行処理が開始する。なお、顧客によって挿入され、一時保留部156に搬送された通帳42は、新しい通帳42を発行後に顧客に返却される。
まず、発行処理において用いられる通帳42は、媒体繰り出し部104により繰り出される未使用の通帳42である。詳述すると、通帳装填部164に装填された通帳カセット148に、通帳の束152が存在する場合、媒体繰り出し部104は、通帳の束152のうち1冊の通帳42を繰り出す。続いて媒体搬送部112は、繰り出された通帳42をATP部128に搬送する。次いで、ATP部128は、通帳42のページをめくって中紙58を開く。
なお、未使用の通帳42には、抗磁力を判定するための情報を含め、磁気情報が何ら書き込まれていないので、自動取引装置10は、発行処理においては取引処理において上記説明したステップS104に相当する処理を行わなくてもよい。よって、媒体搬送部112は、中紙58を開いた通帳42を頁行解析部116に搬送する。
そして、ステップS108と同様に、頁行解析部116は通帳42に形成されたバーコードを読み取る。
続いて、ステップS110と同様に、制御部100は、所定位置における高抗磁力識別バーコードの有無により磁気ストライプ46の抗磁力を判定する。
所定位置における高抗磁力識別バーコードを読み取った場合は、ステップS118と同様に、制御部100は、高抗磁力書き込み設定を行う。
その後、ステップS120と同様に、印字部124は通帳42に発行情報および取引内容を印字する。ここで、印字情報および印字処理について詳述する。まず、媒体搬送部112は、通帳42をATP部128に搬送する。そして、ATP部128は、中紙58が開かれていた通帳42を閉じる。次に、媒体搬送部112は、通帳42を印字部124に搬送する。そして、印字部124は、通帳42の表紙50に顧客名や口座番号などの情報を印字する。次に、媒体搬送部112は、通帳42をATP部128に搬送する。そして、ATP部128は、通帳42の表紙をめくり見返しページを開く。次に、媒体搬送部112は、通帳42を印字部124に搬送する。そして、印字部124は、通帳42の見返しページに顧客名や口座番号などの情報を印字する。次に、媒体搬送部112は、通帳42をATP部128に搬送する。そして、ATP部128は、通帳42の見返しページをめくり明細ページを開く。次に、媒体搬送部112は、通帳42を印字部124に搬送する。そして、印字部124は、通帳42の明細ページに取引内容を印字する。このとき、制御部100は、頁行解析部116により読み取られた通帳バーコードに格納されたページ数を示す情報を参照することで、ATP部128により通帳42の所望のページを開くことができる。
さらに、ステップS124と同様に、磁気ストライプ処理部108は、磁気ストライプ46への発行情報および取引内容の書き込みを開始する。
まず、ステップS128と同様に、制御部100は、高抗磁力書き込み設定がなされたか否かを判定する。ここで、高抗磁力書き込み設定がなされていた場合はステップS132に、高抗磁力書き込み設定がなされていなかった場合はステップS136に、それぞれ進む。
高抗磁力書き込み設定がなされていた場合、ステップS132と同様に、磁気ストライプ処理部108は、磁気ストライプ46への発行情報および取引内容の書き込みを、高抗磁力電流値で行う。
一方で、高抗磁力書き込み設定がなされていなかった場合、ステップS136と同様に、磁気ストライプ処理部108は、磁気ストライプ46への発行情報および取引内容の書き込みを、低抗磁力電流値で行う。
最後に、ステップS140で、媒体搬送部112は、通帳42を通帳挿入排出口22に搬送し、続いて排出することで、通帳42を顧客に発行する。これにより、通帳42の発行処理が終了する。
(効果)
以上説明したように、第1の実施形態によれば、自動取引装置10は所定位置における識別コードの有無により、通帳42の抗磁力を判定することができる。従って、顧客により挿入された通帳42の磁気ストライプ46に抗磁力を示す情報が何ら書き込まれていない場合においても、自動取引装置10は、磁気書き込み不良を発生させることなく取引処理を行うことができる。また、通帳の新規発行のために金融機関の従業員が通帳42を自動取引装置10に装填する際に、高抗磁力タイプの通帳42と低抗磁力タイプの通帳42とを間違って装填した場合も、それが原因で磁気書き込み不良が発生することはない。
また、低抗磁力タイプの通帳42−0のみ取り扱っていた金融機関が、低抗磁力タイプの通帳42−0に加えて高抗磁力タイプの通帳42−1も取り扱うよう業務を変更する場合も想定される。従来の低抗磁力タイプの通帳42−0においては、高抗磁力タイプの通帳42−1において識別コード204が形成される下端部左側の所定位置に何も形成されていない。従って、そのような業務の変更の際にも、従来の低抗磁力タイプの通帳42−0には何ら変更を加える必要がない。また、第1の実施形態による自動取引装置10は、磁気ストライプ46の抗磁力を判定するための専用網14を介した金融機関ホスト18との通信を必要としないので、金融機関ホスト18に磁気ストライプ46の抗磁力を判定するための機能を追加する必要がない。また、通帳バーコード200の格納する情報は、低抗磁力タイプの通帳42−0と高抗磁力タイプの通帳42−1とで差異がないので、頁行解析部116の通帳バーコード200の読み取り処理を変更する必要がない。
また、専用網14を介した金融機関ホスト18との通信を必要としないので、新たな通信負荷が発生しない。
[3−1−1.第1の実施形態の変形例]
第1の実施形態の変形例は、通帳42に形成された情報コードの位置により、通帳42に形成された磁気ストライプ46の抗磁力を判定する形態である。
(構成)
図8は、第1の実施形態の変形例による低抗磁力タイプの通帳42−1−1の中紙58を開いた状態を示した説明図である。図8に示したように、通帳42−1−1の中紙58には、ページ数および科目などの情報が格納された通帳バーコード200と、低抗磁力を示す情報コードである識別コード208と、が形成されている。その他の構成は、「3−1.第1の実施形態」の構成において説明した通りであるので、ここでの詳細な説明を省略する。
なお、低抗磁力タイプの通帳42−1−1に対して、高抗磁力タイプの通帳としては、上述した第1の実施形態による通帳42−1を用いることが可能である。また、通帳バーコード200の格納する情報は、低抗磁力タイプの通帳42−1−1と高抗磁力タイプの通帳42−1とで差異はない。以下の本変形例の説明においては、高抗磁力タイプの通帳42−1および低抗磁力タイプの通帳42−1−1を特に区別する必要が無い場合、高抗磁力タイプの通帳42−1および低抗磁力タイプの通帳42−1−1を単に通帳42と総称する。
(動作)
以下では、第1の実施形態の変形例による自動取引装置10の、通帳42の取引処理および発行処理の動作を説明する。なお、図7を参照して説明した動作と重複するものについては説明を省略する。
取引処理時には、まず、顧客により挿入された通帳42が、媒体搬送部112により磁気ストライプ処理部108に搬送される。次に、磁気ストライプ処理部108は、通帳42に形成された磁気ストライプ46の磁気情報を読み取る。そして、媒体搬送部112は通帳42を頁行解析部116に搬送する。一方で、発行処理時には、新しく発行するために繰り出された未使用の通帳42が、媒体搬送部112により頁行解析部116に搬送される。
そして、頁行解析部116は通帳42に形成されたバーコードを読み取る。
続いて、制御部100は、通帳42に形成された抗磁力識別バーコードの位置により磁気ストライプ46の抗磁力を判定する。即ち、図8に示したような上端部右側の所定位置に抗磁力識別バーコードである識別コード208が形成されており、頁行解析部116が当該所定位置において識別コード208を読み取った場合、制御部100は挿入または繰り出された通帳42が低抗磁力タイプの通帳42−1−1であると判定する。一方で、図6に示したような下端部左側の所定位置に抗磁力識別バーコードである識別コード204が形成されており、頁行解析部116が当該所定位置において識別コード204を読み取った場合、制御部100は挿入または繰り出された通帳42が高抗磁力タイプの通帳42−1であると判定する。なお、低抗磁力タイプを示す識別コード208を上端部右側、高抗磁力タイプを示す識別コード204を下端部左側としたが、2つの識別コードが完全に同一でなければよいため、例えばどちらも上端部右側に設け、低抗磁力タイプを示す識別コード208の位置を、高抗磁力タイプを示す識別コード204の位置よりも通帳先端側にずらすようにしてもよい。
頁行解析部116が所定位置における高抗磁力識別バーコードを読み取った場合は、制御部100は、高抗磁力書き込み設定を行う。
その後、印字部124は通帳42に、取引処理時には取引内容を、発行処理時には発行情報および取引内容を印字する。
さらに、磁気ストライプ処理部108は、磁気ストライプ46への、取引処理時には取引内容、発行処理時には発行情報および取引内容の書き込みを開始する。
まず、制御部100は、高抗磁力書き込み設定がなされたか否かを判定する。
高抗磁力書き込み設定がなされていた場合、磁気ストライプ処理部108は、高抗磁力電流値にて書き込みを行う。
一方で、高抗磁力書き込み設定がなされていなかった場合、磁気ストライプ処理部108は、低抗磁力電流値にて書き込みを行う。
最後に、媒体搬送部112は、通帳42を通帳挿入口22に搬送し、続いて排出することで、通帳42を顧客に返却または発行する。これにより、通帳42の取引処理または発行処理が終了する。
(効果)
以上説明したように、第1の実施形態の変形例によれば、自動取引装置10は抗磁力識別バーコードの位置の違いにより、通帳42の抗磁力を判定することができる。従って、顧客により挿入された通帳42、または新規発行に用いられる通帳42の磁気ストライプ46に、抗磁力を示す情報が何ら書き込まれていない場合であっても、磁気書き込み不良を発生させることなく取引処理および発行処理を行うことができる。また、専用網14を介した金融機関ホスト18との通信を必要としないので、新たな通信負荷が発生しない。
[3−2.第2の実施形態]
第2の実施形態は、通帳42に形成された情報コードの方向により、通帳42に形成された磁気ストライプ46の抗磁力を判定する形態である。
(構成)
図9は、第2の実施形態による高抗磁力タイプの通帳42−2の中紙58を開いた状態を示した説明図である。図9に示したように、通帳42−2の中紙58には、ページ数および科目などの情報が格納され、従来の通帳バーコード200とバーの方向が異なる通帳バーコード212が形成されている。ここで、通帳バーコード200のバーの方向を横方向、通帳バーコード212のバーの方向を縦方向とする。なお、通帳バーコード212は、高抗磁力を示す情報コードとして捉えることもできる。その他の構成は、「3−1.第1の実施形態」の構成において説明した通りであるので、ここでの詳細な説明を省略する。
なお、高抗磁力タイプの通帳42−2に対して、低抗磁力タイプの通帳としては、上述した比較例による通帳42−0を用いることが可能である。また、高抗磁力タイプの通帳42−2に形成された通帳バーコード212と低抗磁力タイプの通帳42−0に形成された通帳バーコード200とで、格納する情報に差異はない。つまり、通帳バーコード212および通帳バーコード200は、ページ数および科目などの情報が格納された通帳バーコードとしての機能と、バーの方向により抗磁力識別情報を示す抗磁力識別バーコードとしての機能とを有する。以下の本実施形態の説明においては、高抗磁力タイプの通帳42−2および低抗磁力タイプの通帳42−0を特に区別する必要が無い場合、高抗磁力タイプの通帳42−2および低抗磁力タイプの通帳42−0を単に通帳42と総称する。
(動作)
以下では、図10を参照し、第2の実施形態による自動取引装置10の、通帳42の取引処理の動作を説明する。なお、図7を参照して説明した動作と重複するものについては説明を省略する。また、通帳42の取引処理の動作について説明するが、発行処理については上記で説明したように取引処理と同様であるので、説明を省略する。
図10は、第2の実施形態による自動取引装置10の取引動作を示した説明図である。
まず、ステップS100で、媒体搬送部112は、顧客により挿入された通帳42を磁気ストライプ処理部108に搬送する。
次に、ステップS104で、磁気ストライプ処理部108は、通帳42に形成された磁気ストライプ46の磁気情報を読み取る。
そして、ステップS108で、頁行解析部116は通帳42に形成されたバーコードを読み取る。
続いて、ステップS112で、制御部100は、通帳42に形成された抗磁力識別バーコードのバーの方向により磁気ストライプ46の抗磁力を判定する。即ち、図9に示したように抗磁力識別バーコードのバーの方向が、通帳バーコード212のように縦方向であれば、制御部100は挿入された通帳42が高抗磁力タイプの通帳42−2であると判定する。一方で、図4に示したように抗磁力識別バーコードのバーの方向が、通帳バーコード200のように横方向であれば、制御部100は挿入された通帳42が低抗磁力タイプの通帳42−0であると判定する。
頁行解析部116が読み取った抗磁力識別バーコードのバーの方向が縦方向であった場合は、ステップS118で、制御部100は、高抗磁力書き込み設定を行う。
その後、ステップS120で、印字部124は通帳42に、取引内容を印字する。
さらに、ステップS124で、磁気ストライプ処理部108は、磁気ストライプ46への取引内容の書き込みを開始する。
まず、ステップS128で、制御部100は、高抗磁力書き込み設定がなされたか否かを判定する。ここで、高抗磁力書き込み設定がなされていた場合はステップS132に、高抗磁力書き込み設定がなされていなかった場合はステップS136に、それぞれ進む。
高抗磁力書き込み設定がなされていた場合、ステップS132で、磁気ストライプ処理部108は、磁気ストライプ46への取引内容の書き込みを、高抗磁力電流値で行う。
一方で、ステップS128で、高抗磁力書き込み設定がなされていなかった場合、ステップS136で、磁気ストライプ処理部108は、磁気ストライプ46への取引内容の書き込みを、低抗磁力電流値で行う。
最後に、ステップS140で、媒体搬送部112は、通帳42を通帳挿入口22に搬送し、続いて排出することで、通帳42を顧客に返却する。これにより、通帳42の取引処理が終了する。
(効果)
以上説明したように、第2の実施形態によれば、自動取引装置10は、情報コードの方向により通帳42の抗磁力を判定することができる。従って、顧客により挿入された通帳42、または新規発行に用いられる通帳42の磁気ストライプ46に、抗磁力を示す情報が何ら書き込まれていない場合であっても、磁気書き込み不良を発生させることなく取引処理および発行処理を行うことができる。また、専用網14を介した金融機関ホスト18との通信を必要としないので、新たな通信負荷が発生しない。
また、低抗磁力タイプの通帳42−0のみ取り扱っていた金融機関が、低抗磁力タイプの通帳42−0に加えて高抗磁力タイプの通帳42−2も取り扱うよう業務を変更する場合も想定される。このような場合において、従来の低抗磁力タイプの通帳42−0の構成、金融機関ホスト18の処理、並びに頁行解析部116の処理を変更する必要が無い。
また、顧客により自動取引装置10に挿入された通帳42や新規発行のための未使用の通帳42には、汚れや紙の折れなどが発生している場合がある。上記説明した第1の実施形態による自動取引装置10は、このような場合に識別コード204を読み取ることができない。即ち、第1の実施形態による自動取引装置10は、高抗磁力タイプの通帳42−1であっても低抗磁力タイプの通帳42−0である、と誤判定し、誤った書き込み電流値での書き込みを行い、磁気書き込み不良を引き起こす可能性がある。一方で第2の実施形態による自動取引装置10は、このような誤判定および磁気書き込み不良を発生させない。即ち、第2の実施形態による自動取引装置10は、挿入または繰り出された通帳42が、通帳バーコード212を読み取った場合には高抗磁力タイプの通帳42−2、通帳バーコード200を読み取った場合は低抗磁力タイプの通帳42−0である、と判定できる。また、それぞれ読み取れなかった場合には、第2の実施形態による自動取引装置10は、上記ステップS120において印字する前に、エラーとして処理を中断して顧客より挿入された通帳42を返却することが可能である。
[3−2−1.第2の実施形態の変形例]
第2の実施形態の変形例は、通帳42に形成された情報コードの種類により、通帳42に形成された磁気ストライプ46の抗磁力を判定する形態である。
(構成)
図11は、第2の実施形態の変形例による高抗磁力タイプの通帳42−2−1の中紙58を開いた状態を示した説明図である。図11に示したように、通帳42−2−1の中紙58には、ページ数および科目などの情報が格納され、従来の通帳バーコード200と種類の異なる二次元コードによる通帳バーコード216が形成されている。なお、通帳バーコード216は、高抗磁力を示す情報コードとして捉えることもできる。その他の構成は、「3−1.第1の実施形態」の構成において説明した通りであるので、ここでの詳細な説明を省略する。
なお、高抗磁力タイプの通帳42−2−1に対して、低抗磁力タイプの通帳としては、上述した比較例による通帳42−0を用いることが可能である。また、高抗磁力タイプの通帳42−2−1に形成された通帳バーコード216と低抗磁力タイプの通帳42−0に形成された通帳バーコード200とで、格納する情報に差異はない。つまり、通帳バーコード216および通帳バーコード200は、ページ数および科目などの情報が格納された通帳バーコードとしての機能と、種類により抗磁力識別情報を示す抗磁力識別バーコードとしての機能とを有する。以下の本変形例の説明においては、高抗磁力タイプの通帳42−2−1および低抗磁力タイプの通帳42−0を特に区別する必要が無い場合、高抗磁力タイプの通帳42−2−1および低抗磁力タイプの通帳42−0を単に通帳42と総称する。
(動作)
以下では、第2の実施形態の変形例による自動取引装置10の、通帳42の取引処理および発行処理の動作を説明する。なお、図7を参照して説明した動作と重複するものについては説明を省略する。
取引処理時には、まず、顧客により挿入された通帳42が、媒体搬送部112により磁気ストライプ処理部108に搬送される。次に、磁気ストライプ処理部108は、通帳42に形成された磁気ストライプ46の磁気情報を読み取る。そして、媒体搬送部112は通帳42を頁行解析部116に搬送する。一方で、発行処理時には、新しく発行するために繰り出された未使用の通帳42が、媒体搬送部112により頁行解析部116に搬送される。
そして、頁行解析部116は通帳42に形成されたバーコードを読み取る。
続いて、制御部100は、通帳42に形成された抗磁力識別バーコードの種類により磁気ストライプ46の抗磁力を判定する。即ち、図11に示したように、抗磁力識別バーコードの種類が通帳バーコード216のように二次元コードであれば、制御部100は挿入または繰り出された通帳42が高抗磁力タイプの通帳42−2−1であると判定する。一方で、図4に示したように、抗磁力識別バーコードの種類が通帳バーコード200のようにバーコードであれば、制御部100は挿入または繰り出された通帳42が低抗磁力タイプの通帳42−0であると判定する。
抗磁力識別バーコードの種類が二次元コードであった場合は、制御部100は、高抗磁力書き込み設定を行う。
その後、印字部124は通帳42に、取引処理時には取引内容を、発行処理時には発行情報および取引内容を印字する。
さらに、磁気ストライプ処理部108は、磁気ストライプ46への、取引処理時には取引内容、発行処理時には発行情報および取引内容の書き込みを開始する。
まず、制御部100は、高抗磁力書き込み設定がなされたか否かを判定する。
高抗磁力書き込み設定がなされていた場合、磁気ストライプ処理部108は、高抗磁力電流値にて書き込みを行う。
一方で、高抗磁力書き込み設定がなされていなかった場合、磁気ストライプ処理部108は、低抗磁力電流値にて書き込みを行う。
最後に、媒体搬送部112は、通帳42を通帳挿入口22に搬送し、続いて排出することで、通帳42を顧客に返却または発行する。これにより、通帳42の取引処理または発行処理が終了する。
(効果)
以上説明したように、第2の実施形態の変形例によれば、情報コードの種類により、通帳42の抗磁力を判定することができる。第2の実施形態の変形例によれば、その他にも、第2の実施形態で説明した効果と同様の効果を得ることが可能である。
[3−3.第3の実施形態]
第3の実施形態は、通帳42に形成された通帳バーコードに格納されたページ数を示す情報により、通帳42に形成された磁気ストライプ46の抗磁力を判定する形態である。第3の実施形態の構成は、「3−1.第1の実施形態」の構成において説明した通りであるので、ここでの詳細な説明を省略する。
なお、高抗磁力タイプおよび高抗磁力タイプの第3の実施形態による通帳42の第1例として、上述した比較例による通帳42−0を共通して用いることが可能である。つまり、通帳バーコード200は、ページ数および科目などの情報が格納された通帳バーコードとしての機能と、ページ数により抗磁力識別情報を示す抗磁力識別バーコードとしての機能とを有する。そこで、比較例による通帳42−0を、ここでは単に通帳42と呼称する。
(動作)
以下では、図12および13を参照し、第3の実施形態による自動取引装置10の、通帳42の取引処理および発行処理の動作を説明する。なお、図7を参照して説明した動作と重複するものについては説明を省略する。
取引処理時には、まず、顧客により挿入された通帳42が、媒体搬送部112により磁気ストライプ処理部108に搬送される。次に、磁気ストライプ処理部108は、通帳42に形成された磁気ストライプ46の磁気情報を読み取る。そして、媒体搬送部112は通帳42を頁行解析部116に搬送する。一方で、発行処理時には、新しく発行するために繰り出された未使用の通帳42が、媒体搬送部112により頁行解析部116に搬送される。
そして、頁行解析部116は通帳42に形成された通帳バーコード200を読み取る。
続いて、制御部100は、通帳42に形成された通帳バーコード200に格納されたページ数を示す情報により磁気ストライプ46の抗磁力を判定する。ここで、ページ数を示す情報により抗磁力を判定する処理について詳述する。通帳バーコード200の示すページ数が、低抗磁力タイプの通帳42の中紙58の枚数、即ちページ数となり得る数値を超えていた場合は、制御部100は通帳42が高抗磁力タイプであると判定する。一方で、通帳バーコード200の示すページ数が、通帳42の中紙58の枚数、即ちページ数となり得る数値であった場合は、制御部100は挿入または繰り出された通帳42が低抗磁力タイプであると判定する。つまり、高抗磁力タイプの通帳42に形成された通帳バーコード200の示すページ数には、本来のページ数に、ページ数となり得る値を超える所定値を加算した値を格納される。そして、制御部100は、通帳バーコード200の示すページ数がページ数となり得る数を超えていた場合は、挿入または繰り出された通帳42が低抗磁力タイプであると判定する。ただし、通帳42が高抗磁力タイプであった場合は、現在開いている中紙58の本来のページ数を検知するために、通帳バーコード200の示すページ数から当該所定値を減算した数値を本来のページ数としてもよい。
ここで、通帳バーコード200には、本来のページ数にページ数となり得る値を超える所定値を加算するための空きエリアが必要となる。しかし、桁数制限のため、本来のページ数にページ数となり得る値を超える所定値を加算した数値を、通帳バーコード200に格納できない場合がある。その場合は、図12および13に示すような、通帳バーコード200の空きエリアを追加する情報コードを新たに追加した通帳42を用いてもよい。
図12は、第3の実施形態の第2例による通帳42−3−1の中紙58を開いた状態を示した説明図である。図12に示したように、通帳42−3−1の中紙58には、ページ数および科目などの情報が格納された通帳バーコード200および通帳バーコード220が形成されている。通帳バーコード200および通帳バーコード220は、ページ数および科目などの情報が格納された通帳バーコードとしての機能と、ページ数により抗磁力識別情報を示す抗磁力識別バーコードとしての機能とを有する。ここで、頁行解析部116は、通帳バーコード200および通帳バーコード220により、格納された情報を読み取ることができる。一方で、頁行解析部116は、通帳バーコード200および通帳バーコード220のどちらかのみからは、格納された情報を読み取ることはできない。
図13は、第3の実施形態の第3例による通帳42−3−2の中紙58を開いた状態を示した説明図である。図13に示したように、通帳42−3−2の中紙58には、ページ数および科目などの情報が格納された通帳バーコード200および通帳バーコード224が形成されている。通帳バーコード200および通帳バーコード224は、ページ数および科目などの情報が格納された通帳バーコードとしての機能と、ページ数により抗磁力識別情報を示す抗磁力識別バーコードとしての機能とを有する。ここで、頁行解析部116は、通帳バーコード200および通帳バーコード224により、格納された情報を読み取ることができる。一方で、頁行解析部116は、通帳バーコード200および通帳バーコード224のどちらかのみからは、格納された情報を読み取ることはできない。以下の本実施形態の説明においては、通帳42−0、通帳42−3−1および通帳42−3−2を特に区別する必要が無い場合、通帳42−0、通帳42−3−1および通帳42−3−2を単に通帳42と総称する。
挿入または繰り出された通帳42が、通帳42−0であって場合は通帳バーコード200を、通帳42−3−1または通帳42−3−2であった場合は通帳バーコード200および通帳バーコード220または通帳バーコード224より、頁行解析部116は情報を読み取る。また、頁行解析部116により読み取られた情報は制御部100に送信され、制御部100は、頁行解析部116から得られた情報に基づいて処理を制御する。
続いて、制御部100は、上記で説明したように、通帳42に形成された通帳バーコード200、または通帳バーコード200および通帳バーコード220、または通帳バーコード200および通帳バーコード224に格納されたページ数を示す情報を用いて、磁気ストライプ46の抗磁力を判定する。
つまり、通帳バーコード200の示すページ数が、通帳42の中紙58の枚数、即ちページ数となり得る数値を超えていた場合は、制御部100は高抗磁力書き込み設定を行う。
その後、印字部124は通帳42に、取引処理時には取引内容を、発行処理時には発行情報および取引内容を印字する。
さらに、磁気ストライプ処理部108は、磁気ストライプ46への、取引処理時には取引内容、発行処理時には発行情報および取引内容の書き込みを開始する。
まず、制御部100は、高抗磁力書き込み設定がなされたか否かを判定する。
高抗磁力書き込み設定がなされていた場合、磁気ストライプ処理部108は、高抗磁力電流値にて書き込みを行う。
一方で、高抗磁力書き込み設定がなされていなかった場合、磁気ストライプ処理部108は、低抗磁力電流値にて書き込みを行う。
最後に、媒体搬送部112は、通帳42を通帳挿入口22に搬送し、続いて排出することで、通帳42を顧客に返却または発行する。これにより、通帳42の取引処理または発行処理が終了する。
(効果)
以上説明したように、第3の実施形態によれば、通帳42に形成された通帳バーコード200に格納されたページ数を示す情報を用いて通帳42の抗磁力を判定することができる。従って、顧客により挿入された通帳42、または新規発行に用いられる通帳42の磁気ストライプ46に、抗磁力を示す情報が何ら書き込まれていない場合であっても、磁気書き込み不良を発生させることなく取引処理および発行処理を行うことができる。
また、低抗磁力タイプの通帳42のみ取り扱っていた金融機関が、低抗磁力タイプの通帳42に加えて高抗磁力タイプの通帳42も取り扱うよう業務を変更する場合も想定される。このような場合において、従来の低抗磁力タイプの通帳42の構成、金融機関ホスト18の処理、並びに頁行解析部116の処理を変更する必要が無い。
また、抗磁力の判定は、比較例の取引処理および発行処理でも行われていた、通帳バーコード200の読み取りによって行われるので、新たな処理負荷は発生しない。その上、専用網14を介した金融機関ホスト18との通信を必要としないので、新たな通信負荷も発生しない。
<4.むすび>
以上説明したように、本発明の第1の実施形態〜第3の実施形態によれば、情報コードの読み取り結果に基づいて磁性体の抗磁力を判定することが可能である。
なお、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記第1の実施形態の変形例では、識別コードが通帳の中紙58の下端部左側に形成されていれば高い抗磁力タイプの通帳、上端部右側に形成されていれば低抗磁力タイプの通帳としたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、識別コードが通帳の中紙の上端部右側に形成されていれば高い抗磁力タイプの通帳、下端部左側に形成されていれば低抗磁力タイプの通帳としてもよい。また、上記第1の実施形態および第1の実施形態の変形例では、識別コードが通帳の中紙の下端部左側または上端部右側に形成されるとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、通帳の中紙の下端部右側、上端部側中央、下端部側中央、その他の位置に形成されてもよい。
また、上記第1の実施形態では、識別コードの形状をバーとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、円、三角形などの図形や、それら複数の図形による組み合わせを、識別コードとして用いてもよい。
また、上記第2の実施形態では、通帳バーコードの方向が縦方向であれば高抗磁力タイプの通帳、横方向であれば低抗磁力タイプの通帳であると判定するとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、横方向であれば低抗磁力タイプの通帳、縦方向であれば高抗磁力タイプの通帳であると判定してもよい。また、縦方向および横方向だけでなく、例えば、斜め方向の通帳バーコードを用いてもよい。
また、上記第3の実施形態では、追加する通帳バーコードの位置を下端部左側または上端部右側に形成され、種類を縦方向に形成された通帳バーコードとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、通帳の中紙の下端部右側、上端部側中央、下端部側中央、その他の位置に形成されてもよく、横方向、斜め方向、二次元バーコード、その他の種類の通帳バーコードを用いてもよい。
また、上記第1の実施形態〜第3の実施形態では、自動取引装置は、発行処理の際に繰り出された通帳が、高抗磁力タイプであっても低抗磁力タイプであっても発行できるとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、自動取引装置は、高抗磁力タイプの通帳、または低抗磁力タイプの通帳のみを発行してもよい。即ち、繰り出された通帳に形成された磁気ストライプが所定の抗磁力であると判定された場合のみ、自動取引装置は磁気ストライプに情報を書き込み、当該通帳を発行してもよい。また、繰り出された通帳に形成された磁気ストライプが所定の抗磁力ではないと判定された場合は、自動取引装置は媒体搬送部および取込ローラーに当該通帳を収容部に搬送させて発行処理を中断してもよい。
また、上記第1の実施形態〜第3の実施形態では、自動取引装置は、発行処理における通帳カセットから通帳を繰り出す処理に何ら分岐を設けていなかったが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、自動取引装置は、ある通帳カセットから繰り出された通帳の磁気ストライプの抗磁力が所定の抗磁力ではない場合に、次回に通帳を繰り出す際は前回とは異なる通帳カセットから通帳を繰り出してもよい。即ち、通帳が装填されている通帳カセットが複数ある場合に、自動取引装置は、前回の発行処理における抗磁力の判定結果に基づいて、通帳を繰り出す通帳カセットを変更してもよい。
また、上記第1の実施形態〜第3の実施形態では、媒体処理装置として自動取引装置を例として説明したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、窓口装置、通帳繰越機、その他の通帳を取り扱う装置を本発明による媒体処理装置に用いてもよい。
10 自動取引装置
14 専用網
18 金融機関ホスト
22 通帳挿入排出口
26 カード挿入排出口
30 硬貨投入口
34 紙幣投入口
38 操作表示部
42 通帳
46 磁気ストライプ
50 表紙
54 背表紙
58 中紙
100 制御部
104 媒体繰り出し部
108 磁気ストライプ処理部
112 媒体搬送部
116 頁行解析部
120 通信部
124 印字部
128 ATP部
136 収容部
140 取込ローラー
144 搬送路
148 通帳カセット
152 通帳の束
156 一時保留部
160 通帳取引部
164 通帳装填部
200 通帳バーコード
204 識別コード

Claims (11)

  1. 磁性体が付加された媒体に形成された情報コードの読み取りを行う読取部と、
    前記読取部により読み取られた、前記媒体における前記情報コードの有無に基づいて前記磁性体の抗磁力を判定する判定部と、
    を備える、媒体処理装置。
  2. 磁性体が付加された媒体に形成された情報コードを読み取る読取部と、
    前記読取部により読み取った前記情報コードの方向に基づいて前記磁性体の抗磁力を判定する判定部と、
    を備える、媒体処理装置。
  3. 磁性体が付加された媒体に形成された情報コードを読み取る読取部と、
    前記読取部により読み取った前記情報コードの位置に基づいて前記磁性体の抗磁力を判定する判定部と、
    を備える、媒体処理装置。
  4. 前記判定部により判定された抗磁力に応じて前記媒体の処理を制御する制御部をさらに備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の媒体処理装置。
  5. 前記媒体処理装置は、前記媒体に形成された前記磁性体に情報を書き込む書込部をさらに備え、
    前記制御部は、前記処理として、前記判定部によって判定された前記媒体の抗磁力に応じた電流値によって前記媒体に形成された前記磁性体に情報を書き込むよう前記書込部を制御することを特徴とする、請求項4に記載の媒体処理装置。
  6. 前記媒体処理装置は、
    前記媒体を搬送する搬送部と、
    前記媒体を収容する収容部と、
    をさらに備え、
    前記制御部は、前記判定部によって判定された前記媒体の抗磁力が所定の抗磁力でない場合に前記搬送部に前記媒体を前記収容部に搬送させることを特徴とする、請求項4または5のいずれか一項に記載の媒体処理装置。
  7. 前記媒体処理装置は、前記媒体を発行する際に用いる前記媒体が装填される少なくとも1つの装填部をさらに備え、
    前記制御部は、前記媒体が装填された前記装填部が複数ある場合に、前記判定部によって前記所定の抗磁力でないと判定された前記媒体が装填されていた前記装填部とは異なる前記装填部に装填された前記媒体に対して前記処理を行うよう制御することを特徴とする、請求項6に記載の媒体処理装置。
  8. 前記媒体処理装置により処理される前記媒体は、
    表紙と、
    背表紙と、
    前記表紙と前記背表紙とに挟まれて綴じられた中紙と、
    を備え、
    前記情報コードは前記中紙に形成されたことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の媒体処理装置。
  9. 前記媒体は、通帳であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の媒体処理装置。
  10. 磁性体が付加された媒体に形成された情報コードの読み取りを行うステップと、
    読み取られた前記媒体における前記情報コードの有無に基づいて前記磁性体の抗磁力を判定するステップと、
    を備える、媒体処理方法。
  11. コンピュータを、
    磁性体が付加された媒体に形成された情報コードの読み取りを行う読取部と、
    前記読取部により読み取られた、前記媒体における前記情報コードの有無に基づいて前記磁性体の抗磁力を判定する判定部と、
    を備える、媒体処理装置
    として機能させるためのプログラム。
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