JP5408029B2 - デジタルカメラ - Google Patents

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Description

本発明は、撮像素子からの画素信号に含まれるノイズを補正するデジタルカメラに関する。
従来から、CMOSイメージセンサに起因する固定パターンノイズ(FPN)を補正するカメラが知られている(たとえば、特許文献1)。このようなカメラにおいて、ライブビュー時や動画撮影モード時には、画像の読出し中にもイメージセンサのフォトダイオードに光が入射する状態となる。このため、高輝度光が入射されるとフォトダイオードに溜まった電荷が漏れ出し、電荷をフォトダイオードに転送するトランスファーゲートスイッチを介さずにフォトダイオードに電荷が移動して、リセットレベルが変動する場合がある。
特開2007−20156号公報
上述のように高輝度光が入射した結果、画素のリセットレベルが変動すると正確なFPN補正用のデータが取得できず、このような不正確なFPN補正用データを使ってFPN補正処理を行うと画質が低下するという問題がある。
請求項1に記載の発明によるデジタルカメラは、複数の画素が行列状に配置された撮像素子と、表示用の画像および記録用の画像のいずれかを生成するための第1画素信号を複数の画素から読み出す第1読出手段と、撮像感度の変更を指示する変更指示手段と、変更指示手段より撮像感度の変更が指示されたとき、複数の画素のうち、所定行に含まれる画素から第2画素信号を読み出す第2読出手段と、第2画素信号を用いて、第1画素信号の画素列ごとの誤差を補正するための補正値を算出する第1算出手段と、第1算出手段により算出された補正値を用いて第1画素信号を補正し、補正後の第1画素信号を出力する補正手段と、撮像素子により撮像される被写体像が明るさ情報に関する所定条件を満たすか否かを判定する判定手段と、変更指示手段により撮像感度の変更が指示されたときであって、判定手段により所定条件が満たされていると判定された場合には、第2読出手段の読み出し動作を禁止する読出禁止手段と、読出禁止手段により第2画素信号の読み出しが禁止されているときは、第1算出手段により過去に算出された補正値に基づいて新たな補正値を算出する第2算出手段とを備え、補正手段は、第2算出手段により新たな補正値が算出された場合には、第1算出手段により算出される補正値に代えて新たな補正値を用いて補正後の第1画素信号を出力することを特徴とする。
本発明によれば、被写体像が所定条件を満たしている場合には、第2算出手段は第1算出手段により過去に算出された補正値に基づいて新たな補正値を算出し、補正手段は、第1算出手段により算出される補正値に代えて新たな補正値を用いて補正後の第1画素信号を出力できる。
本発明の実施の形態によるデジタルカメラの要部構成を説明する図 実施の形態によるデジタルカメラの制御系の構成を説明するブロック図 画像処理部の構成を説明するブロック図 撮像素子の画素構成を説明する図 FPN取得領域を説明する図 FPN補正処理の概念を説明する図 ライブビューモード時のFPNデータおよび各フレームの画像データを取得するタイミングを説明する図 間引き読み出しの領域を説明する図 変形例におけるデジタルカメラの要部構成を説明する図
図面を参照して、本発明による一実施の形態におけるカメラを説明する。図1はデジタルカメラ1の要部構成を示す図である。デジタルカメラ1のボディに、撮影レンズL1と絞り20とを備える交換レンズ2が着脱可能に装着されている。カメラ1のボディ側には、クイックリターンミラー10、焦点板11、ペンタプリズム12、接眼レンズ13、撮像素子14、焦点検出用センサ15およびシャッタ21が設けられている。
図2はデジタルカメラ1の制御系のブロック図である。図2において、図1に示した構成要素には同一の符号を付して説明する。デジタルカメラ1の制御系は、撮像素子14、AFE回路15、A/D変換回路16、タイミングジェネレータ17、制御回路18、LCD駆動回路19、液晶表示器191、操作部30、およびメモリカードインタフェース31を備えている。
図1を参照して説明すると、交換レンズ2を通過してデジタルカメラ1に入射した被写体光は、シャッタレリーズ前は図1において実線で示すように位置するクイックリターンミラー10で上方へ導かれて焦点板11に結像する。焦点板11に結像された被写体像は、ペンタプリズム12により接眼レンズ13へ導かれる。その結果、被写体像が撮影者に観察される。被写体光の一部はクイックリターンミラー10の半透過領域を透過し、サブミラー10aにて下方に反射され、焦点検出用センサ15へ入射される。レリーズ後はクイックリターンミラー10が図1の破線で示される位置へ回動し、被写体光が撮像素子14へ導かれ、その撮像面上に被写体像が結像する。
図2を参照して制御系について詳細に説明する。
撮像素子14は、行列状に多数配列された画素14Pおよびカラム信号処理回路142を有するX−Yアドレス型の光電変換素子である。なお、撮像素子14の詳細については後述する。撮像素子14は、後述する制御回路18の制御に応じて駆動して撮影レンズL1を通して入力される被写体像を撮像し、撮像して得た画素信号を出力する。本実施の形態において、撮像素子14は、走査ラインごとに順次シャッタを切る方式(いわゆるローリングシャッタ方式)により駆動される。
撮像素子14は、たとえば、ISO100相当〜ISO1600相当の範囲内において撮像感度(露光感度)を所定のステップで変更可能、すなわち撮像素子14からの画素信号の信号出力の動作状態が変更可能に構成されている。撮像感度とは、撮像素子14に蓄積される電荷の検出感度、もしくは不図示の増幅回路の増幅利得を変化させる被制御量のことをいう。撮像素子14の撮像感度を変更する操作(ゲイン変更操作)は、ユーザにより後述の操作部30を用いて行われる。
カラム信号処理回路142はアンプやA/D変換器、ラインメモリなどを画素の列(画素列)ごとに備え、画素14Pから出力される画素信号を入力する。本実施形態におけるカラム信号処理回路142は、撮像素子14の各画素14Pから読み出された垂直方向に隣接する画素信号を所定の加算度合いで加算して、加算された画素信号を出力する。この場合、カラム信号処理回路142は、ユーザの操作部30の加算方法を変更する操作(加算方法変更操作)に応じて、たとえば水平方向もしくは垂直方向に隣接する2個画素や3画素から出力された画素信号を加算する。また、カラム信号処理回路142では、上述した動作の他に、CDS(相関2重サンプリング)を行ったり、画素信号にゲインをかけたりする。なお、撮像素子14に上述した加算処理機能を組み込むことは必須ではなく、撮像素子14の後段部分、たとえば後述する画像処理部181で上記の加算処理を行う構成としてもよい。
AFE回路15は、撮像素子14が出力する画素信号に各種アナログ処理を施す回路である。さらに、AFE回路15は、制御回路18の指示に基づいて、入力した画素信号の撮像感度を変更する。すなわち、AFE回路15は、入力した画素信号の波形に、後述するユーザによるゲイン変更操作に応じたゲインを乗算する。なお、本明細書においては、上述した撮像素子14による撮像感度の変更と、AFE回路15による撮像感度の変更とをアナログゲイン変更処理と総称する。
A/D変換回路16は、撮像素子14が出力する画素信号にアナログ的な処理をしてからデジタル画素信号に変換する回路である。なお、このA/D変換回路16が撮像素子14内に組み込まれているタイプの撮像素子を使用する場合には、A/D変換回路16は不要となる。タイミングジェネレータ17は、制御回路18の命令に応じて、撮像素子14とA/D変換回路16とにタイミング信号を出力し、撮像素子14とA/D変換回路16との駆動タイミングを制御する回路である。
制御回路18は、図示しないCPU、ROM、RAMなどを有し、デジタルカメラ1の各構成要素を制御したり、各種のデータ処理を実行する演算回路である。制御回路18は、前述したタイミングジェネレータ17を制御する。
制御回路18は、画像処理部181および圧縮部182を有する。画像処理部181は、入力したデジタル画素信号に対して、ホワイトバランス処理、ガンマ補正処理、色補間処理、輪郭強調、ビネット補正などの画像処理を施して画像データを生成する。また、画像処理部181は、後述するユーザによるゲイン変更操作に応じて撮像感度を変更する。すなわち、画像処理部181は、入力したデジタル画素信号に対して、上述のゲイン変更操作に応じたゲインを乗算することによりデジタルゲイン変更処理を施す。また、図3に示すように、画像処理部181は、第1算出部181a、補正部181b、判定部181c、禁止部181dおよび第2算出部181eを機能的に備える。第1算出部181aは、入力したFPN画素信号を用いてFPNの補正に用いるFPNデータを算出する。補正部181bは、入力した通常画素信号に対して、第1算出部181aにより算出されたFPNデータ、もしくは後述する第2算出部181eにより算出されたFPNデータを用いてFPN補正処理を施し、補正後の通常画素信号を出力する。
判定部181cは、ライブビューモードもしくは動画撮影モードが設定されているとき、フレームごとの画像データを生成する際に、通常画素信号の出力レベルに基づいて、高輝度被写体が撮影されているか否か、すなわち被写体像が明るさ情報に関する条件を満たすか否かを判定する。禁止部181dは、判定部181cにより高輝度被写体が撮影されていると判定された場合に、新たなFPN画素信号の取得の禁止を指示する。第2算出部181eは、禁止部181dにより新たなFPN画素信号の取得が禁止されているときに、第1算出部181aにより算出されたFPNデータに基づいて新たなFPNデータを算出する。なお、第1算出部181a、補正部181b、判定部181c、禁止部181dおよび第2算出部181eについては、詳細を後述する。
圧縮部182は、画像処理部181で画像処理が施されて生成された画像データに対してJPEG圧縮処理を実行する回路である。一時メモリ183は、画像処理、画像圧縮処理の途中や処理後のデータを一時的に格納するバッファメモリとして使用される揮発性記憶媒体である。
メモリカードインタフェース31は、メモリカード32が着脱可能なインタフェースである。メモリカードインタフェース31は、制御回路18の制御に基づいて、画像データをメモリカード32に書き込んだり、メモリカード32に記録されている画像データを読み出す。メモリカード32はコンパクトフラッシュ(登録商標)やSDカードなどの半導体メモリカードである。
LCD駆動回路19は、制御回路18の命令に基づいて液晶表示器191を駆動する回路である。液晶表示器191は、再生モードにおいて、メモリカード32に記録されている画像データに基づいて制御回路18で作成された表示データの表示を行う。また、液晶表示器191は、いわゆるライブビュー画像を表示するように構成されている。ライブビューとは、レリーズ前にクイックリターンミラー10を上方に跳ね上げて撮像素子14で撮像した画像をリアルタイムに液晶表示器191に表示する表示形態であり、一眼レフカメラにおいて採用される撮像モードである。
操作部30は、ユーザの操作を受け付けるスイッチである。操作部30には、電源スイッチ、レリーズスイッチ、その他の設定メニューの表示切換スイッチ、設定メニュー決定ボタン、上述した撮像感度を変更させるゲイン変更操作のための感度設定スイッチ、上述した画素信号の加算方法を変更させる加算方法変更操作のための加算変更スイッチなどが含まれる。また、操作部30により、撮影モードとして静止画撮影モードや動画撮影モード、上記のライブビュー画像を表示するためのライブビューモードの設定が可能である。
次に、図4を参照しながら、撮像素子14について詳細に説明する。図4に示すように、それぞれの画素14Pは、画素フォトダイオード(PD)141、フローティングディフュージョン(FD)143、トランスファーゲートスイッチ(TX)144、リセットスイッチ(RESET)145、画素アンプ(AMI)146および画素選択スイッチ(SEL)147が設けられている。また、撮像素子14は、画素列毎に垂直信号線Ln、および垂直信号線Lnごとに垂直線選択スイッチ148を有する。垂直線選択スイッチ148は、画素信号を読み出す画素14Pを画素列毎に選択するためのスイッチである。
画素フォトダイオード(PD)141は、受光した被写体光をその強度に応じて光電変換する。トランスファーゲートスイッチ(TX)144は、画素フォトダイオード(PD)141と、フローティングディフュージョン(FD)143との間に設けられる。トランスファーゲートスイッチ(TX)144は、画素フォトダイオード(PD)141とフローティングディフュージョン(FD)143との間の電気的接続のオン/オフをスイッチングするスイッチである。トランスファーゲートスイッチ(TX)144がタイミングジェネレータ17からのタイミング信号に応じてオンされると、画素フォトダイオード(PD)141で光電変換された電荷はフローティングディフュージョン(FD)143へ転送される。
フローティングディフュージョン(FD)143は、画素フォトダイオード(PD)141が光電変換した電荷を電圧に変換するために設けられている。画素選択スイッチ(SEL)147は、フローティングディフュージョン(FD)143と垂直信号線Lnの間の電気的接続のオン/オフをスイッチングするスイッチであり、タイミングジェネレータ17からのタイミング信号に応じてオン/オフを切替える。リセットスイッチ(RESET)145は、リセット電圧が基準電圧となるまでフローティングディフュージョン(FD)143に電圧を印加するためのスイッチである。
次に、画素信号の読み出しについて通常画素信号の読み出しの場合と、FPN(Fixed Pattern Noise)画素信号の読み出しの場合とに分けて説明する。通常画素信号は、静止画撮影モードや動画撮影モードにおいて取得された記録用の画像、もしくはライブビューモードにおいて液晶表示器191に表示されるライブビュー画像に対応する画素信号である。FPN画素信号は、カラム信号処理回路142に起因して撮影画像の縦方向に発生する筋状の固定パターンノイズ(FPN)、すなわち撮像素子14の画素列毎の固定パターンノイズ(FPN)を補正するために取得される画素信号である。
−通常画素信号の読み出し−
画素フォトダイオード(PD)141から電荷を読み出す場合、制御回路18は、タイミングジェネレータ17を介して、リセットスイッチ(RESET)145をオンさせる。すなわち、フローティングディフュージョン(FD)143には、リセット電圧が基準電圧となるまで電圧が印加される。そして、制御回路18は、タイミングジェネレータ17を介して、トランスファーゲートスイッチ(TX)144をオンさせる。その結果、画素フォトダイオード(PD)141で光電変換された電荷がフローティングディフュージョン(FD)143へ転送され、フローティングディフュージョン(FD)143に蓄積される。すなわち、画素フォトダイオード(PD)141で光電変換された電荷(輝度レベル)が電圧に変換される。
制御回路18は、タイミングジェネレータ17を介して、垂直線選択スイッチ148および画素選択スイッチ(SEL)147をオンさせると、フローティングディフュージョン(FD)143の電圧が、画素アンプ(AMI)146によりゲインされる。そして、ゲインされた電圧は、画素信号として垂直信号線Lnを介してカラム信号処理回路142へ入力される。すなわち、垂直線選択スイッチ148および画素選択スイッチ(SEL)147がオンされることにより、画素信号を読み出す画素フォトダイオード(PD)141が選択され、その画素14Pで受光した信号が光電変換されてカラム信号処理回路142に伝達される。
カラム信号処理回路142は、このようにして得られた画素信号をA/D変換回路16へ出力する。画素信号は、A/D変換回路16によりデジタル変換された通常画素信号として画像処理部181へ入力される。
−FPN画素信号の読み出し−
制御回路18は、タイミングジェネレータ17を介して、リセットスイッチ(RESET)145をオンさせて、フローティングディフュージョン(FD)143に対して、リセット電圧が基準電圧となるまで電圧を印加させる。そして、制御回路18は、タイミングジェネレータ17を介して、垂直線選択スイッチ148および画素選択スイッチ(SEL)147をオンさせる。その結果、フローティングディフュージョン(FD)143の電圧、すなわち基準電圧が画素アンプ(AMI)146によりゲインされる。そして、ゲインされた基準電圧は、画素信号として垂直信号線Lnを介してカラム信号処理回路142へ入力される。すなわち、画素フォトダイオード(PD)141とカラム信号処理回路142との接続が遮断されているときの信号、すなわち、その画素14Pが受光していない状態における信号(FPNの一要素)と等価な信号がカラム信号処理回路142に伝達される。
カラム信号処理回路142は、制御回路18によって選択された所定の行(画素行)に含まれる画素フォトダイオード141(選択された画素行の画素14P毎のトランスファーゲートスイッチ(TX)144はオフされ、かつ画素選択スイッチ(SEL)147はオンされる)から出力される画素信号を入力する。この場合において、選択されていない画素行に含まれる各画素フォトダイオード141の、少なくとも画素選択スイッチ(SEL)147は、全てオフにされている。
そして、カラム信号処理回路142は選択された画素行の画素14Pから得られる画素信号をFPN画素信号として列毎に保持する。このときのトランスファーゲートスイッチ(TX)144、および画素選択スイッチ(SEL)147のオンおよびオフは、選択された画素14P間でほぼ同時に行われる。カラム信号処理回路142は、このようにして得られたFPN画素信号をA/D変換回路16へ出力する。FPN画素信号は、A/D変換回路16によりデジタル変換されたFPN画素信号として画像処理部18へ入力される。
画像処理部18の第1算出部181aは、画素列ごとに、取得された画素行分のFPN画素信号のレベルを平均して補正値(FPNデータ)を算出する。また、第1算出部181aは、算出したFPNデータを一時メモリ183に格納する。
なお、FPN画素信号を得る際には、上述のように所定の画素行(選択行)の画素フォトダイオード(PD)141から(選択された画素行の画素14P毎のトランスファーゲートスイッチ(TX)144はオフされ、かつ画素選択スイッチ(SEL)147はオンされる)画素信号を得る方法以外に、次のような方法で得てもよい。たとえば、全ての画素行の画素14P(つまり全画素)のトランスファーゲートスイッチ(TX)144を一斉にオフし、かつ所定の画素行(選択行)の画素選択スイッチ(SEL)147のみを一斉にオンした状態で、FPN画素信号を得るようにしてもよい。もしくは、リセットスイッチ(RESET)145をオンしてフローティングディフュージョン(FD)143に基準電圧を印加させる処理と、トランスファーゲートスイッチ(TX)144をオンして画素フォトダイオード(PD)141で光電変換された電荷をフローティングディフュージョン(FD)143へ転送させる処理とに要する時間を短時間で行うようにしてもよい。
次に、画像処理部181におけるFPN補正処理について、静止画撮影モードが設定されている場合と、ライブビューモードが設定されている場合と、動画撮影モードが設定されている場合とに分けて説明する。
−静止画撮影モード−
操作部30の操作により静止画撮影モードが設定され、レリーズスイッチの全押し操作により撮影が指示されると、制御回路18は、シャッタ21により撮像素子14を遮光した状態でFPN画素信号を取得する。FPN画素信号を取得すると、制御回路18は、シャッタ21を開放した状態で撮像素子14を露光して通常画素信号を取得する。そして、画像処理部181の補正部181bは、FPNデータを用いて通常画素信号に対してFPN補正処理を施す。以下、詳細に説明する。
制御回路18は、タイミングジェネレータ17に指示して、撮像素子14を構成する全画素の範囲のうち、たとえば1/3の領域に含まれる画素14PからFPN画素信号を取得する。図5にFPN画素信号が読み出される画素14Pが含まれる領域(FPNデータ取得領域Re)を斜線領域で示す。なお、説明を簡単にするため、撮像素子14の画素数を3000×1500ドットとする。本実施の形態においては、たとえば全画素範囲の中央部1/3の領域に相当する画素(3000×500ドット)から出力される画素信号を、画素列ごとに3000列分読み出す。すなわち、制御回路18は、タイミングジェネレータ17を介して、第501行から第1000行までを選択行として、その選択行に含まれる画素14Pに対して、上述したFPN画素信号の読み出しを行う。その結果、撮像素子14の第1列〜第3000列の各画素列について、それぞれ500個の画素フォトダイオード(PD)141からFPN画素信号が読み出され、カラム信号処理回路142に入力される。
カラム信号処理回路142は、全ての画素列、すなわち3000列分のそれぞれのFPN画素信号をA/D変換回路16を介して、画像処理部181へ出力する。第1算出部181aは、上述のようにして入力した3000列分の画素列ごとのFPN画素信号(500画素分)をそれぞれ平均してFPNデータを列毎に算出して、一時メモリ183に格納する。
次に、制御回路18は、クイックリターンミラー10を図1の破線で示す位置へ回動し、シャッタ21を開放して、撮影レンズL1を通過した被写体光が撮像素子14に導かれるようにする。さらに、制御回路18は、タイミングジェネレータ17を介して、全ての画素14Pに対して、上述した通常画素信号読み出しを行う。すなわち、制御回路18は、撮像素子14の全画素14Pから出力される画素信号を通常画素信号として画像処理部181に入力させる。補正部181bは、入力した第1列の通常画素信号から対応する第1列のFPNデータを減算する。補正部181bは、上記の減算を3000列分のそれぞれの通常画素信号に対して行うことにより、FPN補正処理を施す。
図6にFPN補正処理を概念的に説明する図を示す。図6(a)は、通常画素信号における水平方向の画素と、理想的に均一な光量を入射した場合のそれぞれの画素の出力レベル、すなわち輝度を表している。また、図6(b)は、FPN画素信号における水平方向の画素と、それぞれの画素の出力レベル、すなわち輝度を表している。FPNノイズの大きさは各画素列ごとに異なるので、図6(b)に示すように、出力レベルは水平方向の画素のそれぞれにより異なる。通常画素信号には各画素列ごとにFPNノイズが重畳するので、図6(a)に示すように、出力レベルは水平方向の画素のそれぞれにより異なり、図6(b)に示す波形と類似する。FPN補正処理により、図6(a)に示す出力レベルから図6(b)に示す出力レベルを減算するので、FPN補正処理後の水平方向の画素のそれぞれの出力レベルは、図6(c)に示すように平滑になる。
FPN補正処理の施された画素信号は、画像処理部181による上述した画像処理や圧縮部182による圧縮処理が施されて、画像データとしてメモリカード32に記録される。
−ライブビューモード−
ライブビューモードにおいては、制御回路18は、通常画素信号の取得に先立って、上述したようにFPN画素信号を取得する。FPN画素信号を取得すると、制御回路18は、撮像素子14から所定の周期、たとえば1/30秒周期で通常画素信号を順次読み出させる。そして、補正部181bは、一時メモリ183に格納されているFPNデータを用いて、順次入力されるそれぞれの通常画素信号に対してFPN補正処理を施す。そして、画像処理部181は、FPN補正処理が施された補正後の通常画素信号を用いて画像データを生成する。ユーザが操作部30を操作して、ゲイン変更操作および加算方法変更操作の少なくとも一方により撮像素子14の動作状態を変更する操作が行われると、制御回路18は、新たなFPN画素信号を取得し、第1算出部181aは新たに取得されたFPN画素信号を用いて新たなFPNデータを算出する。補正部181bは、その後順次入力されるそれぞれの通常画素信号に対して、新たに算出されたFPNデータを用いてFPN補正処理を施す。
ユーザによりゲイン変更操作が行われたときに、撮像素子14の通常画素信号の出力レベルが所定の閾値以上の場合(たとえば、出力レベルが、その撮像素子14が出力可能な最大の出力レベルに対して90パーセント以上の高輝度レベルである場合)、すなわち高輝度被写体が撮影されている場合は、禁止部181dは、新たなFPN画素信号の取得を禁止する。第2算出部181eは、一時メモリ183に格納されているFPNデータ、すなわち第1算出部181aにより過去に(前回)算出されたFPNデータに対して、ユーザによるゲイン変更操作に応じたゲインを乗算するデジタルゲイン変更処理を施して、新たなFPNデータを算出する。すなわち、ゲイン変更操作により撮像感度がISO100からISO200に変更された場合、第2算出部181eは、既に取得されているFPNデータの値を2倍にして新たなFPNデータを算出する。第2算出部181eは、新たに算出したFPNデータを一時メモリ183に格納する。
補正部181bは、以後入力される通常画素信号に対して、第2算出部181eにより新たに算出されたFPNデータを用いてFPN補正処理を施す。なお、通常画素信号については、ユーザによるゲイン変更操作に応じてアナログゲイン変更処理もしくはデジタルゲイン変更処理により撮像感度が変更される。撮像感度を上げる場合には、アナログゲイン変更処理もしくはデジタルゲイン変更処理のどちらを用いてもよいが、本実施の形態においては、画像処理部181によるデジタルゲイン変更処理を用いるものとする。これは、第2算出部181eによるデジタルゲイン変換処理により新たなFPNデータが生成されるので、FPNデータとの相関性を高めるためである。また、撮像感度を下げる場合には、撮像素子14またはAFE回路15は、通常画素信号に対してアナログゲイン変更処理を施すものとする。これは、デジタルゲイン変更処理において乗算する値が1以下のときには、通常画素信号の飽和出力を得られなくなるためである。以下、図7に示すタイミングチャートを参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明においては、撮像素子14の動作状態を変更する操作として、ゲイン変更操作が行われた場合について説明する。
操作部30の操作によりライブビューモードが設定されると、制御回路18は、クイックリターンミラー10を図1の破線で示す位置へ回動し、シャッタ21を開放して、撮影レンズL1を通過した被写体光が撮像素子14に導かれるようにする。図5に示すように、制御回路18は、タイミングジェネレータ17に指示して、撮像素子14を構成する全画素14Pのうち、上述した静止画撮影モードにおけるFPN画素信号読み出しの場合と同様に、FPNデータ取得領域Reに含まれる画素14PからFPN画素信号を読み出させる。カラム信号処理回路142は、これら1列につき500個のFPN画素信号(FPN)をAFE回路15およびA/D変換回路16を介して、画像処理部181へ出力する。第1算出部181aは、このFPN画素信号を平均して画素列毎のFPNデータを算出して、一時メモリ183に格納する。
第1000行目の画素行に含まれる画素14PからFPN画素信号が読み出されると、制御回路18は、第1フレーム目の画像データを得るために、通常画素信号をカラム信号処理回路142へ読み出させる。カラム信号処理回路142は、読み出した通常画素信号をAFE回路15およびA/D変換回路16を介して、画像処理部181へ出力する。補正部181bは、第1列の通常画素信号から、一時メモリ183に格納しておいた第1列に対応する上述のFPNデータを減じる。補正部181bは、上記の減算を3000列分のそれぞれの通常画素信号に対して行うことにより、FPN補正処理を施す。画像処理部181は、FPN補正処理の施された画素信号に対して、上述した各種の画像処理を施して画像データを生成する。制御回路18は、LCD駆動回路19に画像データを出力して、画像データに対応する画像を液晶表示器191に表示させる。
さらに、判定部181cは、全ての画素14Pから入力した通常画素信号の信号強度の出力レベルが所定の閾値以上か否か(たとえば、出力レベルが、その撮像素子14の画素14Pが出力可能な最大のレベルに対して90パーセント以上の高輝度レベルであるか否か)を判定する。換言すると、判定部181cは、高輝度被写体が撮影されているか否かを判定する。出力レベルが閾値以上(少なくともFPN画素信号を得るための画素14Pから出力された信号のレベルが上記の閾値以上)の場合は、判定部181cは、FPN画素信号の読み出し、およびFPN補正処理の禁止を示すフラグ(禁止フラグ)iを1に設定する。出力レベルが閾値未満の場合は、判定部181cは禁止フラグiを0に設定する。なお、上記の閾値は、高輝度の被写体光に照射されることにより画素フォトダイオード(PD)141に蓄積された電荷がトランスファーゲート(TX)144を介することなくフローティングディフュージョン(FD)143に移動した場合のFPN補正値を用いることを防ぐために設けられる。この閾値は予め実験等により計測され、図示しないメモリ等に記録されているものとする。
第1フレーム目の第1500行(ライン)の通常画素信号の蓄積と読出しが行われた後に、次フレームである第2フレーム目の画像データに対応する通常画素信号の蓄積と読み出しが行われる。第2フレーム目以降の画像データについても、制御回路18は、第1フレーム目の画像データを取得した場合と同様の処理を行う。すなわち、制御回路18は、撮像素子14から通常画素信号を読み出させる。補正部181bは、一時メモリ183に格納したFPNデータを用いて通常画素信号にFPN補正処理を施し、画像処理部181は画像処理を施して画像データを生成する。制御回路18は、LCD駆動回路19を介して生成した画像データに対応する画像を液晶表示器191に表示させる。さらに、判定部181cは、高輝度被写体が撮影されているか否かを判定し、判定結果に応じて禁止フラグiを0および1の一方に設定する。
図7に示すように、第(M−1)フレーム目の画像データに対応する画像が液晶表示器191に表示されているとき、ユーザによるゲイン変更操作が行われたものとする。なお、第(M−1)フレーム目の画像には高輝度被写体は撮影されていない、すなわち禁止フラグiが0に設定されているものとして説明する。操作部30から撮像素子14の撮像感度の変更を指示する変更指示信号を入力した場合、禁止部181dは、禁止フラグiを確認する。上述したように禁止フラグiは0に設定されているので、禁止部181dはFPN画素信号の読み出しを禁止しない。その結果、制御回路18は撮像素子14に対してFPN画素信号を読み出させる。
読み出されたFPN画素信号に基づいて、第1算出部181aは新たにFPNデータを生成し、一時メモリ183に格納する。第1000行目の画素行に含まれる画素14PからFPN画素信号が読み出されると、制御回路18は、撮像素子14に第Mフレーム目の画像データに対応する通常画素信号を読み出させる。そして、補正部181bは取得した通常画素信号に対して、過去に生成されたFPNデータに代えて新たに生成されたFPNデータを用いてFPN補正処理を施し、画像処理部181は第Mフレーム目の画像データを生成する。制御回路18は、第Mフレーム目の画像データをLCD駆動回路19へ出力して、画像を液晶表示器191に表示させる。
図7に示すように、第(N−1)フレーム目の画像データに対応する画像が液晶表示器191に表示されたとき、ユーザによるゲイン変更操作が行われたものとする。なお、第(N−1)フレーム目の画像には高輝度被写体が撮影されている、すなわち禁止フラグiが1に設定されているものとして説明する。操作部30から撮像素子14の撮像感度の変更を指示する変更指示信号を入力した場合、禁止部181dは、禁止フラグiを確認する。上述したように禁止フラグiは1に設定されているので、禁止部181dは、撮像素子14に対するFPN画素信号の読み出しを禁止する。そして、第2算出部181eは、一時メモリ183に格納されている前回(第(M−1)フレーム目の画像取得後)算出されたFPNデータに対し、ゲイン変更操作に応じたデジタルゲイン変更処理を施して、新たなFPNデータを算出する。第2算出部181eは、新たなFPNデータを一時メモリ183に格納する。
そして、制御回路18は、第(N−1)フレーム目の第1500行(ライン)目の通常画素信号の蓄積と読み出しを行わせた後に、FPN画素信号の取得を行わず、次フレームである第Nフレーム目の画像データに対応する通常画素信号の蓄積と読み出しを行わせる。なお、上述したように、第Nフレーム目の画像データに対応する通常画素信号に対してもユーザによるゲイン変更操作に応じたゲイン変更処理(アナログゲイン変更またはデジタルゲイン変更)が施されている。補正部181bは取得した通常画素信号に対して、一時メモリ183に格納した新たなFPNデータを用いてFPN補正処理を施し、画像処理部181は第Nフレーム目の画像データを生成する。制御回路18は、第Nフレーム目の画像データをLCD駆動回路19へ出力して、第Nフレーム目の画像を液晶表示器191に表示させる。以上の動作が、ライブビューが終了されるまで繰り返される。
−動画撮影モード−
操作部30の操作により動画撮影モードが設定され、レリーズスイッチの全押し操作により撮影が指示されると、制御回路18は、クイックリターンミラー10を図1の破線で示す位置へ回動し、動画撮影を開始する。動画撮影モードにおいても、ライブビューモードの場合と同様にして、制御回路18は、撮像素子14を構成する全画素14Pから読み出された通常画素信号を用いて、動画像データを生成する。すなわち、図7のライブビューモード時におけるタイミングチャートに示す場合と同様にして、制御回路18は通常画素信号およびFPN画素信号を取得する。
補正部181bは、FPNデータを用いて通常画素信号に対してFPN補正処理を施す。なお、高輝度被写体が撮影されているときにゲイン変更操作が行われた場合には、禁止部181dがFPNデータの取得およびそれ以後取得される通常画素信号に対するFPN補正処理を禁止させる点も、ライブビューモードの場合と同様である。そして、画素信号は、画像処理部181による上述した画像処理や圧縮部182による圧縮処理が施されて、動画像データとしてメモリカード32に記録される。
以上で説明した実施の形態によるデジタルカメラ1によれば、以下の作用効果が得られる。
(1)撮像素子14には複数の画素14Pを行列状に配置し、制御回路18は、ライブビュー画像および記録用の画像のいずれかを生成するための通常画素信号を複数の画素14Pから読み出す。操作部30は、ユーザによる撮像素子14の撮像感度を変更する操作を受け付けて、撮像感度の変更を指示する変更指示信号を出力する。制御回路18は、変更指示信号を入力したとき、複数の画素14Pのうち、所定行に含まれる画素、すなわちFPNデータ取得領域Reに含まれる画素からFPN画素信号を読み出する。さらに、第1算出部181aは、FPN画素信号を用いて、通常画素信号の画素列ごとの誤差を補正するための補正値であるFPNデータを算出し、補正部181bは、第1算出部181aにより算出されたFPNデータを用いて通常画素信号を補正し、補正後の通常画素信号を出力する。また、判定部181cは、通常画素信号が読み出されるごとに、撮像素子14により撮像される被写体像が明るさ情報に関する所定条件を満たすか否か、すなわち高輝度被写体が撮影されているか否かを判定する。ゲイン変更操作が行われたときに、判定部181cにより所定条件が満たされていると判定された場合には、禁止部181dは、制御回路18によるFPN画素信号の読み出し動作を禁止し、禁止部181dによりFPN画素信号の読み出しが禁止されているときは、第2算出部181eは過去に算出されたFPNデータに基づいて新たなFPNデータを算出するようにした。そして、補正部181bは、第2算出部181eにより新たなFPNデータが算出された場合には、第1算出部181aにより過去に算出されたFPNデータに代えて、第2算出部181eにより算出された新たなFPNデータを用いて補正後の通常画素信号を出力する。
高輝度被写体が撮影されているときにFPN画素信号が取得された場合のFPN画素信号における水平方向の画素と、それぞれの画素の出力レベル、すなわち輝度との関係を図6(e)に示す。高輝度被写体光の入射により画素フォトダイオード(PD)142に蓄積された電荷がトランスファーゲート(TX)144を介さずフローティングディフュージョン(FD)143へ移動する。そのため、画素の出力レベルが変動する。図6(e)においては、図6(b)に示す出力レベルと比べて、範囲Xに含まれる水平方向の画素の出力レベルが変動している状態を示している。そのため、図6(d)に示す通常画素信号に対してFPN補正処理を施した場合、図6(f)に示すように水平方向の画素の出力レベルが平滑にならない。すなわち、FPN補正処理を施すことにより、かえって画質の低下を招くことになる。
これに対して、判定部181cにより高輝度被写体が撮影されていると判定された場合は、禁止部181dはFPN画素信号の取得を禁止する。そして、第2算出部181eは、第1算出部181aにより過去に算出されたFPNデータに対してデジタルゲイン変更処理を施すことにより新たなFPNデータを算出し、補正部181bは新たに算出したFPNデータを用いて通常画素信号に対してFPN補正処理を施す。したがって、出力レベルに変動が生じたFPN画素信号を取得することなく通常画素信号に対してFPN補正処理を行うので、画質の低下を防ぐことができる。
(2)第2算出部181eは、第1算出部181aにより算出されたFPNデータに対して撮像感度の変更に応じた値を乗じて、新たなFPNデータを算出するようにした。したがって、出力レベルに変動が生じたFPN画素信号を取得することなく、撮像感度の変更が反映されたFPNデータを算出できるので、通常画素信号に対する補正精度の低下を防ぎ、高画質を維持できる。
(3)撮像感度の変更に応じて、通常画素信号に対してアナログゲイン変更処理およびデジタルゲイン変更処理のいずれか一方の処理を用いて撮像感度を変更するようにした。撮像感度を上げる場合には、画像処理部181は通常画素信号に対してデジタルゲイン変換処理を施す。したがって、第2算出部181eによるデジタルゲイン変換処理により新たなFPNデータが生成されるので、FPNデータとの相関性を高めてFPN補正処理の精度を維持できる。すなわち、デジタルゲイン変更処理により、同一成分のノイズが通常画素信号とFPNデータに重畳されるので、FPN補正処理によりこのノイズを除去することができる。また、撮像感度を下げる場合には、撮像素子14またはAFE回路15は、通常画素信号に対してアナログゲイン変更処理を施すようにした。その結果、通常画素信号の飽和出力を得られなくなるという事態を防ぐことができる。
以上で説明した実施の形態によるデジタルカメラ1を次のように変形できる。
(1)画素14Pから出力される通常画素信号の出力レベルを用いて高輝度被写体が撮影されているか否かを判定するものに代えて、通常画素信号に含まれる色情報に基づいて判定をするものでもよい。この場合、撮像素子14の撮像面には、R(赤)、G(緑)およびB(青)のカラーフィルタが画素14Pの位置に対応するように設けられ、撮像素子14はRGB表色系の色情報を有する通常画素信号を出力する。そして、判定部181cは、入力した通常画素信号のうち、特定の色成分に対応する通常画素信号(たとえば、R成分信号とG成分信号、R成分信号のみ、G成分信号のみ、B成分信号のみ等)の出力レベルが閾値以上か否かを判定すればよい。
(2)ライブビューモードもしくは動画撮影モードにおいて、全ての画素14Pから通常画素信号を読み出すものに代えて、全ての画素14Pのうち所定の画素行に含まれる画素14Pから通常画素信号読み出す間引き読み出しを行ってもよい。図8に、間引き読み出しされる画素14Pが含まれる画素行の一例を示す。この場合に通常画素信号が読み出される画素14Pが含まれる画素行を斜線領域で示す。すなわち、制御回路18は、第2行、第5行、・・・、第(3n−1)行(nは自然数:n≦500)を選択行として、その選択行に含まれる画素14Pに対して、上述した通常画素読み出しを行う。その結果、撮像素子14の各画素列について合計500個の画素フォトダイオード(PD)141から画素信号が読み出され、カラム信号処理回路142に入力される。
(3)高輝度被写体が含まれているか否かを判定する高輝度判定の際に、撮像素子14の全ての画素14Pから出力される通常画素信号に基づいて高輝度判定をするものに代えて、FPN画素信号を取得した領域、すなわちFPNデータ取得領域Reに含まれる画素14Pから出力される通常画素信号のみを用いて高輝度判定を行ってもよい。この場合、画像処理部181は、第501行目から第1000行目に含まれる画素14Pから出力される通常画素信号の信号強度(出力レベル)を上述した閾値と比較すればよい。
(4)高輝度判定の手法としては上記のものに限られず、平均値や合計値などを用いてもよい。たとえば、FPNデータ取得領域Reに含まれる画素の出力の平均値(平均出力レベル)が、ある閾値(上述の閾値レベルとは異なる平均値用の閾値レベル)を超えている場合に、画像処理部181は高輝度被写体が含まれていると判定してもよい。また、たとえば、FPNデータ取得領域Reに含まれる画素14Pの出力の合計値(合計出力レベル)が上記とは別に設けた閾値(合計値用の閾値レベル)を超えている場合に、画像処理部181は、高輝度被写体が含まれていると判定してもよい。また、この考え方をFPNデータ取得領域Reのみに限らず、撮像素子14の全画素(被写体像の画像信号を出力する有効撮像範囲内の画素)に適用するようにしてもよい。
(5)閾値は温度に対応して設定してもよい。この場合、デジタルカメラ1は図示しない温度センサを備えている。温度センサは、撮像素子14周辺の温度を常時測定し、測定結果である温度信号を図示しないA/D変換回路を介して制御回路18へ出力する。さらに、所定の温度範囲ごとに閾値が対応付けされたデータが予め図示しないメモリ等に記録されている。ゲイン変更操作が行われると、判定部181cは入力した温度信号に基づいて、上記のデータを参照して閾値を読み出す。そして、判定部181cは、算出した出力データと読み出した閾値とを比較すればよい。この結果、撮像素子14近傍の温度変化に応じて通常画素信号の出力レベルに変動が生じた場合であっても、高輝度被写体が撮影されているか否かを判定することができる。
(6)被写体像が高輝度被写体か否かの判定は、通常画素信号を用いるものに限定されない。たとえば、測光センサを備えるデジタルカメラであれば、測光センサから出力される測光信号に基づいて、被写体像が高輝度被写体であるか否かが判定されればよい。この場合のデジタルカメラ1の要部構成図を図9に示す。なお、図1の要部構成図と同一のものには同一の符号を付与する。
図9に示すように、デジタルカメラ1は、測光センサ32と、クイックリターンミラー10に代えてハーフミラー31とを備える。撮影レンズL1を介して入射した被写体光は、一部は、ハーフミラー31の半透過領域を通過してシャッタ21を介して撮像素子14へ導かれる。また撮影レンズL1を介して入射した被写体光の他の一部はハーフミラー31により反射されて、ペンタプリズム12へ導かれる。
ペンタプリズム12へ導かれた被写体光の一部は接眼レンズ13を介してユーザにより観察されるとともに、他の一部は測光センサ32に入射する。測光センサ32は、撮影レンズL1に対して撮像素子14と光学的に等価な位置に配設され、撮像面上に結像されている被写体像を撮像し、被写体像の明るさに応じた光電変換信号を測光信号として制御回路18へ出力する。そして、判定部181cは、測光センサ32から出力された測光信号に基づいて被写体の輝度を算出し、予め設定された閾値と比較することにより高輝度被写体が撮影されているか否かを判定すればよい。
また、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。説明に用いた実施の形態および変形例は、それぞれを適宜組合わせて構成しても構わない。
14 撮像素子、 14P 画素、 15 AFE回路、 30 操作部、
142 カラム信号処理回路、 18 制御回路、 181 画像処理部、
181a 第1算出部、 181b 補正部、 181c 判定部、
181d 禁止部、 181e 第2算出部

Claims (6)

  1. 複数の画素が行列状に配置された撮像素子と、
    表示用の画像および記録用の画像のいずれかを生成するための第1画素信号を前記複数の画素から読み出す第1読出手段と、
    撮像感度の変更を指示する変更指示手段と、
    前記変更指示手段より撮像感度の変更が指示されたとき、前記複数の画素のうち、所定行に含まれる画素から第2画素信号を読み出す第2読出手段と、
    前記第2画素信号を用いて、前記第1画素信号の画素列ごとの誤差を補正するための補正値を算出する第1算出手段と、
    前記第1算出手段により算出された前記補正値を用いて前記第1画素信号を補正し、補正後の第1画素信号を出力する補正手段と、
    前記撮像素子により撮像される被写体像が明るさ情報に関する所定条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
    前記変更指示手段により撮像感度の変更が指示されたときであって、前記判定手段により前記所定条件が満たされていると判定された場合には、前記第2読出手段の読み出し動作を禁止する読出禁止手段と、
    前記読出禁止手段により前記第2画素信号の読み出しが禁止されているときは、前記第1算出手段により過去に算出された補正値に基づいて新たな補正値を算出する第2算出手段とを備え、
    前記補正手段は、前記第2算出手段により前記新たな補正値が算出された場合には、前記第1算出手段により算出される補正値に代えて前記新たな補正値を用いて前記補正後の第1画素信号を出力することを特徴とするデジタルカメラ。
  2. 請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、
    前記判定手段は、前記第1画素信号の強度が所定の閾値以上の場合に、前記所定条件を満たすと判定することを特徴とするデジタルカメラ。
  3. 請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、
    前記撮像素子から出力される前記画素信号は色情報を含み、
    前記判定手段は、前記色情報に含まれる所定の色成分に対応する前記第1画素信号の強度が所定の閾値以上の場合に、前記所定条件を満たすと判定することを特徴とするデジタルカメラ。
  4. 請求項1または2に記載のデジタルカメラにおいて、
    前記被写体像の輝度を検出する測光手段をさらに備え、
    前記判定手段は、前記検出された輝度に基づいて、前記被写体像が高輝度であると判定することを特徴とするデジタルカメラ。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のデジタルカメラにおいて、
    前記第2算出手段は、前記第1算出手段により算出された前記補正値に対して前記撮像感度の変更に応じた値を乗じて、前記新たな補正値を算出することを特徴とするデジタルカメラ。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載のデジタルカメラにおいて、
    前記撮像感度の変更に応じて、アナログ処理およびデジタル処理のいずれか一方の処理を用いて前記第1画素信号を増幅する増幅手段をさらに備えることを特徴とするデジタルカメラ。
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